JP6085873B2 - トリアゾロピリダジン - Google Patents

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Description

本発明は、一般式(I)の化合物
Figure 0006085873
(I)
[式中、基R1〜R3は、特許請求の範囲および明細書に記載の意味を有する]に関する。本発明の化合物は、過度のまたは異常な細胞増殖を特徴とする疾患の治療に適しており、このような化合物を含有する医薬調製物および医薬品としてのそれらの使用が提供される。本発明の化合物は、BRD4阻害剤である。
修飾により、DNAとヒストン八量体(octomer)の相互作用が静電気の変化によって和らげられるので、ヒストンアセチル化は、通常、遺伝子転写の活性化との関連が最も大きい。この物理的変化に加えて、特異的タンパク質がヒストン内でアセチル化リシン残基に結合して、エピジェネティックコードを読み取る。ブロモドメインは、ヒストンとの関連に限らず、一般にアセチル化リシン残基に結合するタンパク質内の小さい(約110アミノ酸)特徴的なドメインである。ブロモドメインを含有していることが公知の約50種のタンパク質のファミリーが存在し、それらは細胞内で様々な機能を有する。
ブロモドメインを含有するタンパク質のBETファミリーは、4つのタンパク質(BRD2、BRD3、BRD4およびBRD−T)を含み、これらのタンパク質は、近接する2つのアセチル化リシン残基に結合して、相互作用の特異性を増大することができるタンデムブロモドメインを含有する。近年の研究では、がんにおいてBRD4を標的とする、説得力のある論拠が確立されている。BRD4は、細胞周期のG1期に入っている間も、発現した遺伝子の転写開始部位に結合したままであり、陽性転写伸長因子複合体(P−TEFb)を動員するように機能して、増殖促進遺伝子の発現を増大する(Yang and Zhou、Mol. Cell. Biol. 28, 967, 2008)。重要なことに、BRD4は、ヒト扁平上皮癌の侵襲性形態において、反復性t(15;19)染色体転座の構成成分と同定されている(French et al., Cancer Res. 63, 304, 2003)。このような転座は、いわゆるNUT正中癌(NMC)を遺伝的に定義付けるNUT(精巣の核タンパク質)タンパク質とのインフレームキメラとして、BRD4のタンデムN末端ブロモドメインを発現する。患者由来のNMC細胞株における機能研究では、これらの悪性細胞の増殖および分化の阻止を維持するのに極めて重要な、BRD4−NUT腫瘍性タンパク質の役割が検証されている。さらに、BRD4は、遺伝的に定義付けられたAMLマウスモデルにおいて、非常に重要な感受性決定因子と同定されている(Zuber et al., Nature 2011 478(7370):524-8)。BRD4を抑制すると、最終骨髄分化を伴って、インビトロおよびインビボで強い抗白血病効果が得られた。興味深いことに、BRD4の阻害によって、調査した広範囲のマウスおよびヒト白血球細胞株においてMYCの下方制御が誘発された。このことは、小分子BRD4阻害剤が、様々なAMLサブタイプにおいてMYC経路を抑制する手段を提供し得ることを示している。
最後に、BETファミリーの他のファミリーメンバーも、細胞周期の制御または実行状態においていくつかの機能を有することが報告されており、細胞***中も染色体と複合体を形成したままであることが示されており、このことは、エピジェネティックメモリーを維持する上である役割を有することを示唆している(Leroy et ai, Mol. Cell. 2008 30(1):51-60)。
ブロモドメイン阻害剤の例は、WO2011/054553に開示されているベンゾジアゼピン誘導体、およびWO2011/054846に開示されているイミダゾ[4,5]キノリン誘導体である。
したがって、がんなどの過度のまたは異常な細胞増殖を特徴とする疾患の予防および/または治療に有用なBRD4阻害剤を提供する必要がある。
本発明は、式(I)の化合物
Figure 0006085873
(I)
[式中、
1は、−C1-3アルキルまたは−C1-3ハロアルキルであり、
2は、−NHR4、−C1-5アルキル、−C1-5ハロアルキル、ハロゲンおよび−S−C1-3アルキルから選択され、
3は、−N(R7,R8)および5〜12員のヘテロアリールから選択され、ヘテロアリール基は、−X−R10で置換されており、R9から独立に選択される1つまたは複数の基でさらに置換されていてもよく、
4は、−C1-5アルキルおよび5〜12員のヘテロシクロアルキルから選択され、これは、R5から独立に選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよく、
5は、−C1-5アルキル、−C1-5ハロアルキル、−C1-3アルキレン−O−C1-3アルキル、−C(O)−C1-3アルキル、−C(O)−Hおよび−S(O)2−R6から選択され、
6は、−C1-3アルキレン−N(C1-3アルキル)2、−C1-3アルキレン−NH2および5〜12員のヘテロシクロアルキルから選択され、ヘテロシクロアルキルは、−C1-3アルキルで置換されていてもよく、
7、R8は、同じでも異なっていてもよく、独立に、−C1-3アルキル、−C1-3アルキレン−C6-10アリール、−C1-3アルキレン−(5〜12員のヘテロアリール)から選択され、アリールおよびヘテロアリール基は、ハロゲン、−C1-3アルキル、−O−C1-3アルキル、−C1-3ハロアルキルおよび−O−C1-3ハロアルキルから独立に選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよく、
9は、−C1-5アルキル、ハロゲン、−C1-3アルキレン−O−C1-3アルキル、−C1-5アルキレン−N(−C1-5アルキル、−C1-5アルキル)、5〜12員のヘテロシクロアルキルから選択され、ヘテロシクロアルキル基は、−C1-3アルキルで置換されていてもよく、または
9は、−C6-10アリールおよび5〜12員のヘテロアリールから選択され、アリールおよびヘテロアリール基は、ハロゲン、−C1-3アルキル、−O−C1-3アルキル、−C1-3ハロアルキル、−O−C1-3ハロアルキル、−N(C1-5アルキル,C1-5アルキル)および−NH−C1-5アルキルから選択される1つまたは複数の基で独立に置換されていてもよく、
Xは、−C1-3アルキレン−または−O−であり、
10は、−C6-10アリールまたは5〜12員のヘテロアリールであり、それらの基それぞれは、ハロゲン、−C1-3アルキル、−O−C1-3アルキル、−C1-3ハロアルキル、−O−C1-3ハロアルキルから選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよく、
式(I)の化合物は、塩の形態で存在してもよい]
に関する。
好ましい一実施形態では、本発明は、R1が−CH3である、式(I)の化合物に関する。
好ましい一実施形態では、本発明は、R2がNHR4である、式(I)の化合物に関する。
好ましい一実施形態では、本発明は、R2がNHR4であり、R3が本明細書を通して定義される通りである、式(I)の化合物に関する。
好ましい一実施形態では、本発明は、R3が5〜12員のヘテロアリールであり、R2が本明細書を通して定義される通りである、式(I)の化合物に関する。
好ましい一実施形態では、本発明は、R2が−NHR4であり、R4が、説明および特許請求の範囲において本明細書で定義される通り置換されていてもよい5〜6員のヘテロシクロアルキルである、式(I)の化合物に関する。
好ましい一実施形態では、本発明は、R2が−NHR4であり、R4が、−CH3、−CH2CH3、−CH2CH2CH3および−(CH22−O−CH3から選択される1つの基で置換されているピペリジンである、式(I)の化合物に関する。
好ましい一実施形態では、本発明は、R2が−NHR4であり、R4が−C1-3アルキルである、式(I)の化合物に関する。
好ましい一実施形態では、本発明は、R2が−NHR4であり、R4が、−CH3または−CH(CH32である、式(I)の化合物に関する。
好ましい一実施形態では、本発明は、R2が−C1-3アルキルである、式(I)の化合物に関する。
好ましい一実施形態では、本発明は、R3が−N(R7,R8)であり、R7が−C1-3アルキルであり、R8が−C1-3アルキレン−C6-10アリールであり、アリールがハロゲンで置換されていてもよい、式(I)の化合物に関する。
好ましい一実施形態では、本発明は、R3が−N(CH3)−CH2−フェニルであり、フェニルがハロゲンで置換されていてもよい、式(I)の化合物に関する。
好ましい一実施形態では、本発明は、R3が、−X−R10で置換されている5〜9員のヘテロアリールであり、R9から独立に選択される1つまたは複数の基でさらに置換されていてもよい5〜9員のヘテロアリールであり、R9、R10およびXが、説明および特許請求の範囲において本明細書で定義の通りである、式(I)の化合物に関する。好ましくは、R3は、1つまたは2つのR9でさらに置換されていてもよい。
好ましい一実施形態では、本発明は、−X−R10が、−CH2−フェニル、−CH2−ピリジル、−O−ピリジル、−O−フェニルから選択され、フェニルまたはピリジル基のそれぞれが、ハロゲンまたは−C1-3アルキルで置換されていてもよい、式(I)の化合物に関する。
好ましい一実施形態では、本発明は、−X−R10が、−CH2−フェニル、−CH2−ピリジル、−O−フェニル、−O−ピリジルから選択され、ピリジルまたはフェニル基のそれぞれが、−Fまたは−CH3で置換されていてもよい、式(I)の化合物に関する。
好ましい一実施形態では、本発明は、−X−R10が、−CH2−フェニル、−CH2−ピリジル、−O−フェニル、−O−ピリジルから選択され、フェニル基が、−Fで置換されていてもよい、式(I)の化合物に関する。
好ましい一実施形態では、本発明は、R3が、−X−R10で置換されているピラゾリルであり、R9から独立に選択される1つまたは複数の基でさらに置換されていてもよいピラゾリルであり、R9、R10およびXが、説明および特許請求の範囲において本明細書で定義される通りである、式(I)の化合物に関する。
好ましい一実施形態では、本発明は、R3が、−CH2−ピリジル、−O−ピリジル、−CH2−フェニルまたは−O−フェニルで置換されているピラゾリルであり、−C1-5アルキルでさらに置換されていてもよいピラゾリルである、式(I)の化合物に関する。
好ましい一実施形態では、本発明は、R9が、−CH3および−CH(CH32から選択される、式(I)の化合物に関する。
好ましい一実施形態では、本発明は、R3位の5〜9員のヘテロアリールが、炭素原子を介して構造のコアに結合している、式(I)の化合物に関する。
好ましい一実施形態では、本発明は、R10位のピリジル部分が、2位において−X−に結合している、式(I)の化合物に関する。
さらなる一実施形態では、本発明は、がんの治療に使用するための式(I)の化合物に関する。
さらなる一実施形態では、本発明は、がんの治療および/または予防に使用するための、説明および特許請求の範囲において本明細書に記載の実施形態のいずれか1つによる一般式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩に関する。
さらなる一実施形態では、本発明は、説明および特許請求の範囲において本明細書に記載の実施形態のいずれか1つによる、活性物質としての一般式(I)の1つまたは複数の化合物を、従来の賦形剤および/または担体と組み合わせて含んでいてもよい医薬調製物に関する。
さらなる一実施形態では、本発明は、説明および特許請求の範囲において本明細書に記載の実施形態のいずれか1つによる一般式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその塩の1つ、ならびに式(I)とは異なる少なくとも1つの他の細胞増殖抑制性または細胞傷害性の活性物質を含む医薬調製物に関する。
本発明はさらに、一般式(I)の化合物の水和物、溶媒和物、多形、代謝産物、誘導体およびプロドラッグに関する。
本発明はさらに、一般式(I)の化合物と、無機または有機酸または塩基との薬学的に許容される塩に関する。
別の態様では、本発明は、医薬品としての、一般式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩に関する。
別の態様では、本発明は、ヒトまたは動物の身体を治療する方法で使用するための、一般式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩に関する。
別の態様では、本発明は、がん、感染症、炎症および自己免疫疾患の治療および/または予防において使用するための、一般式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩に関する。
別の態様では、本発明は、ヒトおよび動物の身体のがん、感染症、炎症および自己免疫疾患を治療および/または予防する方法で使用するための、一般式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩に関する。
別の態様では、本発明は、がんの治療および/または予防において使用するための、一般式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩に関する。
別の態様では、本発明は、がんの治療および/または予防において、一般式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩を使用することに関する。
別の態様では、本発明は、ヒトまたは動物の身体のがんを治療および/または予防する方法で使用するための、一般式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩に関する。
別の態様では、本発明は、造血器悪性腫瘍、好ましくはAML、MMの治療および/または予防に使用するための、一般式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩に関する。
別の態様では、本発明は、固形腫瘍、好ましく肺、肝臓、結腸、脳、甲状腺、膵臓、***、卵巣および前立腺がんの治療および/または予防に使用するための、一般式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩に関する。
別の態様では、本発明は、治療有効量の一般式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩の1つをヒトに投与するステップを含む、がんを治療および/または予防する方法に関する。
別の態様では、本発明は、活性物質としての一般式(I)の1つもしくは複数の化合物または薬学的に許容されるその塩を、従来の賦形剤および/または担体と組み合わせて含有してもよい医薬調製物に関する。
別の態様では、本発明は、一般式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩の1つ、および式(I)とは異なる少なくとも1つの他の細胞増殖抑制性または細胞傷害性の活性物質を含む医薬調製物に関する。
定義
ここで具体的に定義されていない用語は、全開示および状況を全体的に考慮して当業者に明らかとなる意味を有する。
本明細書で使用される場合、別段記載されない限り、以下の定義を適用する。
以下に定義の基、ラジカル、または部分では、炭素原子の数は、しばしば基に先行して特定され、例えば−C1-5アルキルは、1〜5個の炭素原子を有するアルキル基またはラジカルを意味する。一般に、2つ以上のサブグループを含む基については、命名されている最初のサブグループはラジカル結合点であり、例えば置換基−C1-5アルキル−C3-10シクロアルキルは、C1-5アルキルに結合しているC3-10シクロアルキル基を意味し、−C1-5アルキルは、コア構造または置換基が結合している基に結合している。
1つまたは複数のヘテロ原子(ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクロアルキル(heterocycylalkyl))を含有する基におけるメンバーの数の表示は、すべての環員もしくは鎖員の総原子数、またはすべての環員および鎖員の合計に関する。
当業者は、窒素原子を含有する置換基が、アミンまたはアミノと示され得ることも理解されよう。また同様に、酸素原子を含有する基は、−オキシ、例えばアルコキシと示され得る。また−C(O)−を含有する基は、カルボキシと示され、−NC(O)−を含有する基は、アミドと示され、−NC(O)N−を含有する基は、尿素と示され、−NS(O)2−を含有する基は、スルホンアミドと示され得る。
アルキルは、直鎖および分岐形態の両方で存在することができる一価の飽和炭化水素鎖を示す。アルキルが置換される場合、その置換は、水素を担持するすべての炭素原子上で、各場合、一置換または多置換によって互いに独立に起こり得る。
用語「C1-5アルキル」には、例えば、メチル(Me;−CH3)、エチル(Et;−CH2CH3)、1−プロピル(n−プロピル;n−Pr;−CH2CH2CH3)、2−プロピル(i−Pr;イソ−プロピル;−CH(CH32)、1−ブチル(n−ブチル;n−Bu;−CH2CH2CH2CH3)、2−メチル−1−プロピル(イソ−ブチル;i−Bu;−CH2CH(CH32)、2−ブチル(sec−ブチル;sec−Bu;−CH(CH3)CH2CH3)、2−メチル−2−プロピル(tert−ブチル;t−Bu;−C(CH33)、1−ペンチル(n−ペンチル;−CH2CH2CH2CH2CH3)、2−ペンチル(−CH(CH3)CH2CH2CH3)、3−ペンチル(−CH(CH2CH32)、3−メチル−1−ブチル(イソ−ペンチル;−CH2CH2CH(CH32)、2−メチル−2−ブチル(−C(CH32CH2CH3)、3−メチル−2−ブチル(−CH(CH3)CH(CH32)、2,2−ジメチル−1−プロピル(ネオ−ペンチル;−CH2C(CH33)、2−メチル−1−ブチル(−CH2CH(CH3)CH2CH3)である。
用語プロピル、ブチル、ペンチル等は、任意のさらなる定義がない場合、対応する炭素原子数を有する飽和炭化水素基を意味し、すべての異性体形態が含まれる。
アルキルに関する先の定義は、アルキルが、例えばCx-y−アルキルアミノまたはCx-y−アルキルオキシまたはCx-y−アルコキシ(Cx-y−アルキルオキシおよびCx-y−アルコキシは、同じ基を示す)などの別の基の一部である場合にも適用される。
用語アルキレンは、アルキルからも導出され得る。アルキレンは、アルキルとは異なり二価であり、2つの結合パートナーを必要とする。形式的には、第2の原子価は、アルキルの水素原子を除去することによって生じる。対応する基は、例えば−CH3および−CH2、−CH2CH3および−CH2CH2または>CHCH3等である。
用語「C1-4−アルキレン」には、例えば、−(CH2)−、−(CH2−CH2)−、−(CH(CH3))−、−(CH2−CH2−CH2)−、−(C(CH32)−、−(CH(CH2CH3))−、−(CH(CH3)−CH2)−、−(CH2−CH(CH3))−、−(CH2−CH2−CH2−CH2)−、−(CH2−CH2−CH(CH3))−、−(CH(CH3)−CH2−CH2)−、−(CH2−CH(CH3)−CH2)−、−(CH2−C(CH32)−、−(C(CH32−CH2)−、−(CH(CH3)−CH(CH3))−、−(CH2−CH(CH2CH3))−、−(CH(CH2CH3)−CH2)−、−(CH(CH2CH2CH3))−、−(CHCH(CH32)−および−C(CH3)(CH2CH3)−が含まれる。
アルキレンの他の例は、メチレン、エチレン、プロピレン、1−メチルエチレン、ブチレン、1−メチルプロピレン、1,1−ジメチルエチレン、1,2−ジメチルエチレン、ペンチレン、1,1−ジメチルプロピレン、2,2−ジメチルプロピレン、1,2−ジメチルプロピレン、1,3−ジメチルプロピレン等である。
一般用語プロピレン、ブチレン、ペンチレン、へキシレン等は、任意のさらなる定義がない場合、対応する炭素原子数を有する、想定されるすべての異性体形態を意味し、すなわちプロピレンには1−メチルエチレンが含まれ、ブチレンには1−メチルプロピレン、2−メチルプロピレン、1,1−ジメチルエチレンおよび1,2−ジメチルエチレンが含まれる。
アルキレンに関する先の定義は、アルキレンが、例えばHO−Cx-y−アルキレンアミノまたはH2N−Cx-y−アルキレンオキシなどの別の基の一部である場合にも適用される。
アルキルとは異なり、アルケニルは、少なくとも2つの炭素原子からなり、その少なくとも2つの隣接する炭素原子は、C−C二重結合によって一緒になって結合している。本明細書で先に定義した、少なくとも2つの炭素原子を有するアルキルにおいて、隣接する炭素原子上の2つの水素原子が形式的に除去され、遊離原子価が飽和して、第2の結合を形成する場合には、対応するアルケニルが形成される。
アルケニルの例は、ビニル(エテニル)、プロパ−1−エニル、アリル(プロパ−2−エニル)、イソプロペニル、ブタ−1−エニル、ブタ−2−エニル、ブタ−3−エニル、2−メチル−プロパ−2−エニル、2−メチル−プロパ−1−エニル、1−メチル−プロパ−2−エニル、1−メチル−プロパ−1−エニル、1−メチリデンプロピル、ペンタ−1−エニル、ペンタ−2−エニル、ペンタ−3−エニル、ペンタ−4−エニル、3−メチル−ブタ−3−エニル、3−メチル−ブタ−2−エニル、3−メチル−ブタ−1−エニル、ヘキサ−1−エニル、ヘキサ−2−エニル、ヘキサ−3−エニル、ヘキサ−4−エニル、ヘキサ−5−エニル、2,3−ジメチル−ブタ−3−エニル、2,3−ジメチル−ブタ−2−エニル、2−メチリデン−3−メチルブチル、2,3−ジメチル−ブタ−1−エニル、ヘキサ−1,3−ジエニル、ヘキサ−1,4−ジエニル、ペンタ−1,4−ジエニル、ペンタ−1,3−ジエニル、ブタ−1,3−ジエニル、2,3−ジメチルブタ−1,3−ジエン等である。
一般用語プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニル、ヘプタジエニル、オクタジエニル、ノナジエニル、デカジエニル等は、任意のさらなる定義がない場合、対応する炭素原子数を有する、想定されるすべての異性体形態を意味し、すなわちプロペニルにはプロパ−1−エニルおよびプロパ−2−エニルが含まれ、ブテニルにはブタ−1−エニル、ブタ−2−エニル、ブタ−3−エニル、1−メチル−プロパ−1−エニル、1−メチル−プロパ−2−エニル等が含まれる。
アルケニルは、任意選択により、二重結合(複数可)に関してシスもしくはトランス、またはEもしくはZ配置で存在することができる。
アルケニルに関する先の定義は、アルケニルが、例えばCx-y−アルケニルアミノまたはCx-y−アルケニルオキシなどの別の基の一部である場合にも適用される。
アルキレンとは異なり、アルケニレンは、少なくとも2つの炭素原子からなり、その少なくとも2つの隣接する炭素原子は、C−C二重結合によって一緒になって結合している。本明細書で先に定義した、少なくとも2つの炭素原子を有するアルキレンにおいて、隣接する炭素原子における2つの水素原子が形式的に除去され、遊離原子価が飽和して、第2の結合を形成する場合には、対応するアルケニレンが形成される。
アルケニレンの例は、エテニレン、プロペニレン、1−メチルエテニレン、ブテニレン、1−メチルプロペニレン、1,1−ジメチルエテニレン、1,2−ジメチルエテニレン、ペンテニレン、1,1−ジメチルプロペニレン、2,2−ジメチルプロペニレン、1,2−ジメチルプロペニレン、1,3−ジメチルプロペニレン、ヘキセニレン等である。
一般用語プロペニレン、ブテニレン、ペンテニレン、ヘキセニレン等は、任意のさらなる定義がない場合、対応する炭素原子数を有する、想定されるすべての異性体形態を意味し、すなわちプロペニレンには1−メチルエテニレンが含まれ、ブテニレンには1−メチルプロペニレン、2−メチルプロペニレン、1,1−ジメチルエテニレンおよび1,2−ジメチルエテニレンが含まれる。
アルケニレンは、任意選択により、二重結合(複数可)に関してシスもしくはトランス、またはEもしくはZ配置で存在することができる。
アルケニレンに関する先の定義は、アルケニレンが、例えばHO−Cx-y−アルケニレンアミノまたはH2N−Cx-y−アルケニレンオキシなどの別の基の一部である場合にも適用される。
アルキルとは異なり、アルキニルは、少なくとも2つの炭素原子からなり、その少なくとも2つの隣接する炭素原子は、C−C三重結合によって一緒になって結合している。本明細書で先に定義した、少なくとも2つの炭素原子を有するアルキルにおいて、各場合、隣接する炭素原子における2つの水素原子が形式的に除去され、遊離原子価が飽和して、2つのさらなる結合を形成する場合には、対応するアルキニルが形成される。
アルキニルの例は、エチニル、プロパ−1−イニル、プロパ−2−イニル、ブタ−1−イニル、ブタ−2−イニル、ブタ−3−イニル、1−メチル−プロパ−2−イニル、ペンタ−1−イニル、ペンタ−2−イニル、ペンタ−3−イニル、ペンタ−4−イニル、3−メチル−ブタ−1−イニルである。
一般用語プロピニル、ブチニル、ペンチニル等は、任意のさらなる定義がない場合、対応する炭素原子数を有する、想定されるすべての異性体形態を意味し、すなわちプロピニルには、プロパ−1−イニルおよびプロパ−2−イニルが含まれ、ブチニルにはブタ−1−イニル、ブタ−2−イニル、ブタ−3−イニル、1−メチル−プロパ−1−イニル、1−メチル−プロパ−2−イニルが含まれる。
炭化水素鎖は、少なくとも1つの二重結合および少なくとも1つの三重結合の両方を担持する場合、定義によりアルキニルサブグループに属する。
アルキニルに関する先の定義は、アルキニルが、例えばCx-y−アルキニルアミノまたはCx-y−アルキニルオキシなどの別の基の一部である場合にも適用される。
アルキレンとは異なり、アルキニレンは、少なくとも2つの炭素原子からなり、その少なくとも2つの隣接する炭素原子は、C−C三重結合によって一緒になって結合している。本明細書で先に定義した、少なくとも2つの炭素原子を有するアルキレンにおいて、各場合、隣接する炭素原子における2つの水素原子が形式的に除去され、遊離原子価が飽和して、2つのさらなる結合を形成する場合には、対応するアルキニレンが形成される。
アルキニレンの例は、エチニレン、プロピニレン、1−メチルエチニレン、ブチニレン、1−メチルプロピニレン、1,1−ジメチルエチニレン、1,2−ジメチルエチニレン、ペンチニレン、1,1−ジメチルプロピニレン、2,2−ジメチルプロピニレン、1,2−ジメチルプロピニレン、1,3−ジメチルプロピニレン、ヘキシニレン等である。
一般用語プロピニレン、ブチニレン、ペンチニレン等は、任意のさらなる定義がない場合、対応する炭素原子数を有する、想定されるすべての異性体形態を意味し、すなわちプロピニレンには1−メチルエチニレンが含まれ、ブチニレンには1−メチルプロピニレン、2−メチルプロピニレン、1,1−ジメチルエチニレンおよび1,2−ジメチルエチニレンが含まれる。
アルキニレンに関する先の定義は、アルキニレンが、例えばHO−Cx-y−アルキニレンアミノまたはH2N−Cx-y−アルキニレンオキシなどの別の基の一部である場合にも適用される。
ヘテロ原子は、酸素、窒素および硫黄原子を意味する。
ハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)は、炭化水素鎖の1つまたは複数の水素原子を、同じでも異なっていてもよいハロゲン原子によって互いに独立に置き換えることによって、既に定義のアルキル(アルケニル、アルキニル)から導出される。ハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)がさらに置換される場合、その置換は、水素を担持するすべての炭素原子上で、各場合、一置換または多置換の形態で互いに独立に起こり得る。
ハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)の例は、−CF3、−CHF2、−CH2F、−CF2CF3、−CHFCF3、−CH2CF3、−CF2CH3、−CHFCH3、−CF2CF2CF3、−CF2CH2CH3、−CF=CF2、−CCl=CH2、−CBr=CH2、−Cl=CH2、−C≡C−CF3、−CHFCH2CH3、−CHFCH2CF3等である。
既に定義のハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)から、用語ハロアルキレン(ハロアルケニレン、ハロアルキニレン)も導出される。ハロアルキレン(ハロアルケニル、ハロアルキニル)は、ハロアルキルとは異なり、二価であり、2つの結合パートナーを必要とする。形式的には、第2の原子価は、ハロアルキルから水素原子を除去することによって形成される。
対応する基は、例えば−CH2Fおよび−CHF−、−CHFCH2Fおよび−CHFCHF−または>CFCH2F等である。
先の定義は、対応するハロゲン基が、別の基の一部である場合にも適用される。
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素および/またはヨウ素原子に関する。
シクロアルキルは、サブグループの単環式炭化水素環、二環式炭化水素環およびスピロ炭化水素環から生成される。この系は飽和している。二環式炭化水素環では、2つの環が一緒になって結合して、少なくとも2つの炭素原子を一緒になって有する。スピロ炭化水素環では、炭素原子(スピロ原子)が、2つの環に同時に属している。シクロアルキルが置換される場合、その置換は、水素を担持するすべての炭素原子上で、各場合、一置換または多置換の形態で互いに独立に起こり得る。シクロアルキル自体は、環系のあらゆる適切な位置を介して、置換基として分子に連結することができる。
シクロアルキルの例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ビシクロ[2.2.0]ヘキシル、ビシクロ[3.2.0]ヘプチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[4.3.0]ノニル(オクタヒドロインデニル)、ビシクロ[4.4.0]デシル(デカヒドロナフタレン)、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル(ノルボルニル)、ビシクロ[4.1.0]ヘプチル(ノルカラニル)、ビシクロ−[3.1.1]ヘプチル(ピナニル)、スピロ[2.5]オクチル、スピロ[3.3]ヘプチル等である。
シクロアルキルに関する先の定義は、シクロアルキルが、例えばCx-y−シクロアルキルアミノまたはCx-y−シクロアルキルオキシなどのように別の基の一部である場合にも適用される。
シクロアルキルの遊離原子価が飽和している場合、脂環式基が得られる。
したがって、用語シクロアルキレンは、既に定義のシクロアルキルから導出され得る。シクロアルキレンは、シクロアルキルとは異なり、二価であり、2つの結合パートナーを必要とする。形式的には、第2の原子価は、シクロアルキルから水素原子を除去することによって得られる。対応する基は、例えば、
Figure 0006085873
である。
シクロアルキレンに関する先の定義は、シクロアルキレンが、例えばHO−Cx-y−シクロアルキレンアミノまたはH2N−Cx-y−シクロアルキレンオキシなどの別の基の一部である場合にも適用される。
シクロアルケニルも、サブグループの単環式炭化水素環、二環式炭化水素環およびスピロ炭化水素環から生成される。しかし、この系は不飽和であり、すなわち少なくとも1つのC−C二重結合が存在するが、芳香族環系ではない。本明細書で先に定義したシクロアルキルにおいて、隣接する環式炭素原子における2つの水素原子が形式的に除去され、遊離原子価が飽和して、第2の結合を形成する場合には、対応するシクロアルケニルが得られる。シクロアルケニルが置換される場合、その置換は、水素を担持するすべての炭素原子上で、各場合、一置換または多置換の形態で互いに独立に起こり得る。シクロアルケニル自体は、環系のあらゆる適切な位置を介して、置換基として分子に連結することができる。
シクロアルケニルの例は、シクロプロパ−1−エニル、シクロプロパ−2−エニル、シクロブタ−1−エニル、シクロブタ−2−エニル、シクロペンタ−1−エニル、シクロペンタ−2−エニル、シクロペンタ−3−エニル、シクロヘキサ−1−エニル、シクロヘキサ−2−エニル、シクロヘキサ−3−エニル、シクロヘプタ−1−エニル、シクロヘプタ−2−エニル、シクロヘプタ−3−エニル、シクロヘプタ−4−エニル、シクロブタ−1,3−ジエニル、シクロペンタ−1,4−ジエニル、シクロペンタ−1,3−ジエニル、シクロペンタ−2,4−ジエニル、シクロヘキサ−1,3−ジエニル、シクロヘキサ−1,5−ジエニル、シクロヘキサ−2,4−ジエニル、シクロヘキサ−1,4−ジエニル、シクロヘキサ−2,5−ジエニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,5−ジエニル(ノルボルナ−2,5−ジエニル)、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エニル(ノルボルネニル)、スピロ[4,5]デカ−2−エン等である。
シクロアルケニルに関する先の定義は、シクロアルケニルが、例えばCx-y−シクロアルケニルアミノまたはCx-y−シクロアルケニルオキシなどの別の基の一部である場合にも適用される。
シクロアルケニルの遊離原子価が飽和している場合、不飽和脂環式基が得られる。
したがって、用語シクロアルケニレンは、既に定義のシクロアルケニルから導出され得る。シクロアルケニレンは、シクロアルケニルとは異なり、二価であり、2つの結合パートナーを必要とする。形式的には、第2の原子価は、シクロアルケニルから水素原子を除去することによって得られる。対応する基は、例えば、
Figure 0006085873
である。
シクロアルケニレンに関する先の定義は、シクロアルケニレンが、例えばHO−Cx-y−シクロアルケニレンアミノまたはH2N−Cx-y−シクロアルケニレンオキシなどの別の基の一部である場合にも適用される。
アリールは、少なくとも1つの芳香族炭素環を有する単環式、二環式または三環式基を示す。好ましくは、アリールは、6個の炭素原子を有する単環式基(フェニル)、または9個もしくは10個の炭素原子を有する二環式基(2つの6員環または5員環を有する1つの6員環)を示し、この場合、第2の環は芳香族であってもよいが、または飽和もしくは部分的に飽和していてもよい。アリールが置換される場合、その置換は、水素を担持するすべての炭素原子上で、各場合、一置換または多置換の形態で互いに独立に起こり得る。アリール自体は、環系のあらゆる適切な位置を介して、置換基として分子に連結することができる。
アリールの例は、フェニル、ナフチル、インダニル(2,3−ジヒドロインデニル)、インデニル、アントラセニル、フェナントレニル、テトラヒドロナフチル(1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、テトラリニル)、ジヒドロナフチル(1,2−ジヒドロナフチル)、フルオレニル等である。
アリールの先の定義は、アリールが、例えばアリールアミノまたはアリールオキシなどの別の基の一部である場合にも適用される。
アリールの遊離原子価が飽和している場合、芳香族基が得られる。
用語アリーレンは、既に定義のアリールからも導出され得る。アリーレンは、アリールとは異なり、二価であり、2つの結合パートナーを必要とする。形式的には、第2の原子価は、アリールから水素原子を除去することによって得られる。対応する基は、例えば、
Figure 0006085873
である。
アリーレンに関する先の定義は、アリーレンが、例えばHO−アリーレンアミノまたはH2N−アリーレンオキシなどの別の基の一部である場合にも適用される。
ヘテロシクリルは、既に定義のシクロアルキル、シクロアルケニルおよびアリールから、炭化水素環の基−CH2−の1つもしくは複数を、基−O−、−S−もしくは−NH−によって互いに独立に置き換えることによって、または基=CH−の1つもしくは複数を、基=N−によって置き換えることによって導出される環系を示し、この場合、合計5個以下のヘテロ原子が存在していてよく、少なくとも1つの炭素原子が、2つの酸素原子間、および2つの硫黄原子間、または1つの酸素と1つの硫黄原子の間に存在していてよく、環は、全体的に化学的安定性を有していなければならない。ヘテロ原子は、任意選択により、すべてのあり得る酸化段階に存在することができる(硫黄→スルホキシド−SO−、スルホン−SO2−;窒素→N−オキシド)。
シクロアルキル、シクロアルケニルおよびアリールからの導出による直接的な結果として、ヘテロシクリルは、飽和または不飽和形態で存在することができるサブグループの単環式複素環、二環式複素環、三環式複素環およびスピロ複素環から生成される。また、飽和および不飽和の非芳香族ヘテロシクリルは、ヘテロシクロアルキルと定義される。不飽和は、当該の環系に少なくとも1つの二重結合が存在するが、複素芳香族系は形成されないことを意味する。二環式複素環では、2つの環が一緒になって連結して、少なくとも2つの(ヘテロ)原子を共通に有している。スピロ複素環では、炭素原子(スピロ原子)が、2つの環に同時に属している。ヘテロシクリルが置換されている場合、その置換は、水素を担持するすべての炭素および/または窒素原子上で、各場合、一置換または多置換の形態で互いに独立に起こり得る。ヘテロシクリル自体は、環系のあらゆる適切な位置を介して、置換基として分子に連結することができる。ヘテロシクリルが窒素原子を有している場合、ヘテロシクリル置換基が分子に結合する好ましい位置は、窒素原子である。
ヘテロシクリルの例は、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキシラニル、アジリジニル、アゼチジニル、1,4−ジオキサニル、アゼパニル、ジアゼパニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ホモモルホリニル、ホモピペリジニル、ホモピペラジニル、ホモチオモルホリニル、チオモルホリニル−S−オキシド、チオモルホリニル−S,S−ジオキシド、1,3−ジオキソラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、[1,4]−オキサゼパニル、テトラヒドロチエニル、ホモチオモルホリニル−S,S−ジオキシド、オキサゾリジノニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピロリル、ジヒドロピラジニル、ジヒドロピリジル、ジヒドロ−ピリミジニル、ジヒドロフリル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル−S−オキシド、テトラヒドロチエニル−S,S−ジオキシド、ホモチオモルホリニル−S−オキシド、2,3−ジヒドロアゼト、2H−ピロリル、4H−ピラニル、1,4−ジヒドロピリジニル、8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、8−アザビシクロ[5.1.0]オクチル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、8−オキサ−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、3,8−ジアザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、2,5−ジアザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクチル、3,8−ジアザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、3,9−ジアザ−ビシクロ[4.2.1]ノニル、2,6−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニル、1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デシル、1−オキサ−3,8−ジアザ−スピロ[4.5]デシル、2,6−ジアザ−スピロ[3.3]ヘプチル、2,7−ジアザ−スピロ[4.4]ノニル、2,6−ジアザ−スピロ[3.4]オクチル、3,9−ジアザ−スピロ[5.5]ウンデシル、2.8−ジアザ−スピロ[4,5]デシル等である。
さらなる例は、それぞれの水素担持原子を介して結合することができる(水素と交換される)、以下に例示の構造である。
Figure 0006085873

Figure 0006085873

Figure 0006085873

Figure 0006085873
ヘテロシクリルの先の定義は、ヘテロシクリルが、例えばヘテロシクリルアミノまたはヘテロシクリルオキシなどの別の基の一部である場合にも適用される。
ヘテロシクリルの遊離原子価が飽和している場合、複素環式基が得られる。
用語ヘテロシクリレンは、既に定義のヘテロシクリルからも導出される。ヘテロシクリレンは、ヘテロシクリルとは異なり、二価であり、2つの結合パートナーを必要とする。形式的には、第2の原子価は、ヘテロシクリルから水素原子を除去することによって得られる。対応する基は、例えば、
Figure 0006085873
である。
ヘテロシクリレンの先の定義は、ヘテロシクリレンが、例えばHO−ヘテロシクリレンアミノまたはH2N−ヘテロシクリレンオキシなどの別の基の一部である場合にも適用される。
ヘテロアリールは、対応するアリールまたはシクロアルキル(シクロアルケニル)と比較して、1つまたは複数の炭素原子の代わりに窒素、硫黄および酸素の中から互いに独立に選択される1つまたは複数の同一のまたは異なるヘテロ原子を含有する、単環式芳香族複素環または少なくとも1つの芳香族複素環を有する多環式環を示し、この場合、得られた基は化学的に安定でなければならない。ヘテロアリールが存在するための必須条件は、ヘテロ原子を有し、複素芳香族系であることである。ヘテロアリールが置換される場合、その置換は、水素を担持するすべての炭素および/または窒素原子上で、各場合、一置換または多置換の形態で互いに独立に起こり得る。ヘテロアリール自体は、炭素および窒素両方の環系のあらゆる適切な位置を介して、置換基として分子に連結することができる。
ヘテロアリールの例は、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ピリジル−N−オキシド、ピロリル−N−オキシド、ピリミジニル−N−オキシド、ピリダジニル−N−オキシド、ピラジニル−N−オキシド、イミダゾリル−N−オキシド、イソオキサゾリル−N−オキシド、オキサゾリル−N−オキシド、チアゾリル−N−オキシド、オキサジアゾリル−N−オキシド、チアジアゾリル−N−オキシド、トリアゾリル−N−オキシド、テトラゾリル−N−オキシド、インドリル、イソインドリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、インダゾリル、イソキノリニル、キノリニル、キノキサリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、ベンゾトリアジニル、インドリジニル、オキサゾロピリジル、イミダゾピリジル、ナフチリジニル、ベンゾオキサゾリル、ピリドピリジル、プリニル、プテリジニル、ベンゾチアゾリル、イミダゾピリジル、イミダゾチアゾリル、キノリニル−N−オキシド、インドリル−N−オキシド、イソキノリル−N−オキシド、キナゾリニル−N−オキシド、キノキサリニル−N−オキシド、フタラジニル−N−オキシド、インドリジニル−N−オキシド、インダゾリル−N−オキシド、ベンゾチアゾリル−N−オキシド、ベンゾイミダゾリル−N−オキシド等である。
さらなる例は、それぞれの水素担持原子を介して結合することができる(水素と交換される)、以下に例示の構造である。
Figure 0006085873
ヘテロアリールの先の定義は、ヘテロアリールが、例えばヘテロアリールアミノまたはヘテロアリールオキシなどの別の基の一部である場合にも適用される。
ヘテロアリールの遊離原子価が飽和している場合、複素芳香族基が得られる。
したがって、用語ヘテロアリーレンは、既に定義のヘテロアリールからも導出され得る。ヘテロアリーレンは、ヘテロアリールとは異なり、二価であり、2つの結合パートナーを必要とする。形式的には、第2の原子価は、ヘテロアリールから水素原子を除去することによって得られる。対応する基は、例えば、
Figure 0006085873
である。
ヘテロアリーレンの先の定義は、ヘテロアリーレンが、例えばHO−ヘテロアリーレンアミノまたはH2N−ヘテロアリーレンオキシなどの別の基の一部である場合にも適用される。
また、前述の二価の基(アルキレン、アルケニレン、アルキニレン等)は、複合基(例えば、H2N−C1-4アルキレン−またはHO−C1-4アルキレン−)の一部であってもよい。この場合、原子価の1つは、結合している基(ここでは−NH2、−OH)によって飽和しており、したがってこのように記載されたこの種の複合基は、全体にわたってわずか一価の置換基である。
置換されているとは、考慮される原子に直接結合している水素原子が、別の原子または原子の別の基(置換基)によって置き換えられていることを意味する。出発条件(水素原子の数)に応じて、1つの原子上で一置換または多置換が起こり得る。特定の置換基による置換は、置換基と置換される原子の容認される原子価が互いに一致し、その置換によって安定な化合物(すなわち、例えば転位、環化または脱離によって自然発生的には変換されない化合物)が得られる場合にのみ可能である。
=S、=NR、=NOR、=NNRR、=NN(R)C(O)NRR、=N2などの二価の置換基は、炭素原子のみにおいて置換されてよく、さらに二価の置換基=Oは、硫黄における置換基であってもよい。一般に、置換は、二価の置換基によって環系においてのみ起こり得、2つのジェミナルな水素原子、すなわち置換前に飽和している同じ炭素原子に結合している水素原子による置き換えを必要とする。したがって、二価の置換基による置換は、環系の基−CH2-または硫黄原子においてのみ可能である。
立体化学/溶媒和物/水和物:別段記載されない限り、説明もしくは特許請求の範囲に記載の構造式、または化学名は、対応する化合物自体を指すが、互変異性体、立体異性体、光学異性体および幾何異性体(例えば鏡像異性体、ジアステレオマー、E/Z異性体等)、ラセミ体、別個の鏡像異性体の任意の所望の組合せの混合物、ジアステレオマーの混合物、本明細書で前述した形態の混合物(このような形態が存在する場合)、ならびに塩、特に薬学的に許容されるその塩も包含する。本発明による化合物および塩は、溶媒和形態(例えば水、エタノール等の、例えば薬学的に許容される溶媒による)で、または非溶媒和形態で存在することができる。一般に、本発明の目的では、溶媒和形態、例えば水和物は、非溶媒和形態と等価であるとみなされるべきである。
塩:用語「薬学的に許容される」は、本明細書では、ヒトおよび/または動物の組織に関連して使用するのに、一般に認められている医学的判断に従って適切とされ、任意の過度の毒性、刺激もしくは免疫応答を有していないもしくは生じない、または他の問題もしくは合併症をもたらさない、すなわち全体的に許容される危険/利益比に対応する化合物、材料、組成物および/または製剤を示すために使用される。
用語「薬学的に許容される塩」は、酸または塩基を付加することによって親化合物が修飾されている開示の化合物の誘導体に関する。薬学的に許容される塩の例として(それに限定されるものではないが)、例えばアミンなどの塩基性官能基に関する無機または有機酸の塩、例えばカルボン酸などの酸官能基のアルカリ金属または有機塩等が挙げられる。これらの塩として、特に酢酸塩、アスコルビン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、重炭酸塩、酒石酸水素塩、臭化物/臭化水素酸塩、エデト酸Ca/エデト酸塩、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物/塩酸塩、クエン酸塩、エジシル酸塩、エタンジスルホン酸塩、エストレート(estolate)、エシル酸塩、フマル酸塩、グルセプチン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、グリコリルアルサニレート(glycollylarsnilate)、ヘキシルレゾルシネート(hexylresorcinate)、ヒドラバミン、ヒドロキシマレイン酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イソチオネート、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、メシル酸塩、臭化メチル、硝酸メチル、メチル硫酸塩、粘液酸塩(mucate)、ナプシル酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、パントテン酸塩、酢酸フェニル、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、スルファミド、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トルエンスルホン酸塩、トリエチオジド(triethiodide)、アンモニウム、ベンザチン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミンおよびプロカインが挙げられる。他の薬学的に許容される塩は、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛などの金属のカチオンを用いて形成され得る(Pharmaceutical salts, Birge, S.M. et al., J. Pharm. Sci., (1977), 66, 1-19も参照)。
本発明の薬学的に許容される塩は、通常の化学的方法によって、塩基性または酸性官能基を担持する親化合物から出発して調製することができる。一般に、このような塩は、これらの化合物の遊離酸または塩基形態を、水または例えばエーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、アセトニトリル(またはその混合物)などの有機溶媒中で十分な量の対応する塩基または酸と反応させることによって合成することができる。
例えば、反応混合物から化合物を精製または単離するのに有用な、前述のもの以外の酸の塩(例えば、トリフルオロ酢酸塩)も、本発明の一部とみなされるべきである。
例えば、
Figure 0006085873
などの表示において、文字Aは、例えば当該の環が他の環と結合することをより容易に示すために、環を指定する機能を有する。
どの隣接基に結合し、どの原子価を有するかを決定することが重要な二価の基については、対応する結合パートナーを、明確にする目的で必要な場合に、以下の表示に見られる通り括弧に入れて示す。
Figure 0006085873
または(R2)−C(O)NH−または(R2)−NHC(O)−
基または置換基は、対応する基が指定されている(例えばRa、Rb等)いくつかの代替の基/置換基の中からしばしば選択される。かかる基が、異なる分子部分において本発明の化合物を定義するために繰り返して使用される場合、様々な使用は全体的に互いに独立であるとみなされるべきことに、常に留意しなければならない。
治療有効量とは、本発明の目的では、疾病の症状を取り除くことができ、またはこれらの症状を予防もしくは軽減することができ、または治療を受ける患者の生存期間を延長する物質の量を意味する。
略語一覧
Figure 0006085873
本発明の他の特徴および利点は、本発明の範囲を制限することなく本発明の原則を例示する、以下のより詳細な例から明らかになろう。
総説
別段記載されない限り、すべての反応は、市販で得られる装置で、化学実験室で一般に使用される方法を使用して行われる。空気および/または湿気に感受性が高い出発材料は、保護ガスの下で保存され、それに伴う対応する反応および操作は、保護ガス(窒素またはアルゴン)の下で行われる。
化合物は、Autonomソフトウェア(バイルシュタイン)を使用して、バイルシュタイン則に従って命名される。化合物が、構造式およびその命名法の両方によって表される場合に矛盾が生じたら、構造式が優先する。
クロマトグラフィー
薄層クロマトグラフィーは、Merck製のガラス担持シリカゲル60の既製TLCプレート(蛍光指示薬F−254を含む)で実施する。
本発明による例の化合物の分取高圧クロマトグラフィー(HPLC)は、Waters製のカラム(名称:Sunfire C18 OBD、10μm、30×100mm Part.No.186003971、X−Bridge C18 OBD、10μm、30×100mm Part.No.186003930)で実施する。化合物は、異なる勾配のH2O/ACNを使用して、0.2%HCOOHを水に添加して(酸性条件)溶出する。塩基条件下でのクロマトグラフィーのために、以下の方法に従って水を塩基性にする。炭酸水素アンモニウム溶液(H2O1Lに対して158g)5mLおよび32%アンモニア(水溶液)2mlに、H2Oを加えて1Lにする。
中間体化合物の分析用HPLC(反応モニタリング)は、WatersおよびPhenomenexによって製造されたカラムを用いて実施する。分析装置は、各場合、質量検出器も備えている。
HPLC−質量分析法/UV分光法
本発明による例の化合物の特性を決定するために、Agilent製のHPLC−MS装置(質量検出器を備えた高速液体クロマトグラフィー)を使用して保持時間/MS−ESI+を得る。注入ピークで溶出する化合物を、保持時間tRet.=0とする。
HPLC分取方法
分取HPLC1
HPLC: 333および334ポンプ
カラム: Waters X−Bridge C18 OBD、10μm、30×100mm、Part.No.186003930
溶媒:A: H2O中10mMのNH4HCO3、B:アセトニトリル(HPLCグレード)
検出: UV/Vis−155
流量: 50ml/分
勾配: 0.00〜1.50分: 1.5%B
1.50〜7.50分: 可変
7.50〜9.00分: 100%B
分取HPLC2
HPLC: 333および334ポンプ
カラム: Waters Sunfire C18 OBD、10μm、30×100mm、Part.No.186003971
溶媒: A:H2O+0.2%HCOOH、B:アセトニトリル(HPLCグレード)+0.2%HCOOH
検出: UV/Vis−155
流量: 50ml/分
勾配: 0.00〜1.50分: 1.5%B
1.50〜7.50分: 可変
7.50〜9.00分: 100%B
HPLC分析方法
LCMSBAS1
HPLC: Agilent 1100シリーズ
MS: Agilent LC/MSD SL
カラム: Phenomenex Mercury Gemini C18、3μm、2×20mm、Part.No.00M−4439−B0−CE
溶媒: A:H2O中5mMのNH4HCO3/20mMのNH3、B:アセトニトリル(HPLCグレード)
検出:MS: 正および負モード
質量範囲: 120〜900m/z
流量: 1.00ml/分
カラム温度: 40℃
勾配: 0.00〜2.50分: 5%→95%B
2.50〜2.80分: 95%B
2.81〜3.10分: 95%→5%B
FECB5
HPLC: Agilent 1100/1200シリーズ
MS: Agilent LC/MSD SL
カラム: Waters X−Bridge C18 OBD、5μm、2.1×50mm
溶媒: A:H2O中5mMのNH4HCO3/19mMのNH3、B:アセトニトリル(HPLCグレード)
検出:MS: 正および負モード
質量範囲: 105〜1200m/z
流量: 1.20ml/分
カラム温度: 35℃
勾配: 0.00〜1.25分: 5%→95%B
1.25〜2.00分: 95%B
2.00〜2.01分: 95%→5%B
FECBM3ESI
HPLC: Agilent 1100/1200シリーズ
MS: Agilent LC/MSD SL
カラム: Waters X−Bridge C18 OBD、5μm、2.1×50mm
溶媒: A:H2O中5mMのNH4HCO3/19mMのNH3、B:アセトニトリル(HPLCグレード)
検出:MS: Multimode ESI正および負モード
質量範囲: 105〜1200m/z
流量: 1.20ml/分
カラム温度: 35℃
勾配: 0.00〜1.25分: 5%→100%B
1.25〜2.00分: 100%B
2.00〜2.01分: 100%→5%B
VAB
HPLC: Agilent 1100/1200シリーズ
MS: Agilent LC/MSD SL
カラム: Waters X−Bridge BEH C18、2.5μm、2.1×30mm XP
溶媒: A:H2O中5mMのNH4HCO3/19mMのNH3、B:アセトニトリル(HPLCグレード)
検出:MS: 正および負モード
質量範囲: 100〜1200m/z
流量: 1.40ml/分
カラム温度: 45℃
勾配: 0.00〜1.00分: 5%→100%B
1.00〜1.37分: 100%B
1.37〜1.40分: 100%→5%B
FA−1
HPLC−MS:Waters UPLC−micromass Triple quad
カラム: Aquity UPLC BEH C18 1.7μm 2.1×50mm
溶媒: A:H2O+0.1%ギ酸、B:アセトニトリル+0.1%ギ酸
検出:MS: 正および負モード
質量範囲: 100〜1200m/z
流量: 0.4ml/分
カラム温度: 45℃
勾配: 0.0〜2.0分: 5%B
2.0〜4.5分: 5→95%B
4.5〜6.0分: 80%→20%B
FA−8
HPLC−MS:Waters−Alliance 2996
カラム: Symmetryshield C18、5μm、4.6×250mm
溶媒: A:H2O+0.1%TFA、B:アセトニトリル(HPLCグレード)
検出:MS: 正および負モード
質量範囲: 100〜1200m/z
流量: 1.00ml/分
カラム温度: 25℃
勾配: 2.00〜8.00分: 20%→80%B
8.00〜19.00分: 80%B
19.00〜20.00分: 80%→20%B
FSUN2
HPLC: Agilent 1100/1200シリーズ
MS: Agilent LC/MSD SL
カラム: Waters Sunfire C18、5μm、2.1×50mm
溶媒: A:H2O+0.2%ギ酸、B:アセトニトリル(HPLCグレード)
検出:MS: 正および負モード
質量範囲: 105〜1200m/z
流量: 1.20ml/分
カラム温度: 35℃
勾配: 0.0分: 5%B
0.0〜1.50分: 5%→95%B
1.50〜2.00分: 95%B
2.00〜2.01分: 95%→5%B
本発明による化合物の調製
本発明の化合物は、本明細書の下記の合成法によって調製され、これらの合成法では、一般式の置換基は、本明細書で先に示した意味を有する。これらの方法は、本発明の主題および特許請求する化合物の範囲をこれらの例に限定することなく、本発明を例示するものである。出発化合物の調製が記載されていない場合、これらは市販で得ることができ、または本明細書に記載の公知の化合物もしくは方法と同様にして調製することができる。文献に記載の物質は、公開されている合成法に従って調製される。
別段特定されない限り、以下の反応スキームの置換基R1〜R3は、説明および特許請求の範囲で定義されている通りである。
中間体Aからの式IおよびIIの化合物の合成を、スキーム1に示す。
スキーム1
Figure 0006085873
Aから出発して、求核性芳香族置換反応を使用してアミンBを導入することができ、それによってCを得る。ヒドラジンとの同じタイプの反応によって化合物Eを得、それを、オルトエステル誘導体Fまたは対応する酸無水物を用いて二環式化合物Gに変換することができる。Iとのさらなる求核性芳香族置換反応によって、最終化合物(I)が得られる。
最終化合物(II)は、ボロン酸Hとの鈴木反応を適用して合成することができる。
中間体Gからの式IIIの化合物の合成を、スキーム2に示す。
スキーム2
Figure 0006085873
Gから出発して、アミンIとの求核性芳香族置換反応によって中間体Jを得、それを、boc脱保護を介して、還元的アミノ化、アミドカップリングまたはスルホンアミド形成を使用してR2’を取り入れることにより最終化合物(III)に変換することができる。最終化合物(III)はまた、ボロン酸Hとの鈴木反応を適用して中間体Kを得、その後、還元的アミノ化、アミドカップリングまたはスルホンアミド形成を行うことによって合成することができる。
中間体G−1の調製
4−(6−クロロ−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−8−イルアミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
Figure 0006085873
反応スキーム:
Figure 0006085873
4−(3,6−ジクロロ−ピリダジン−4−イルアミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 0006085873
3,4,6−トリクロロピリダジン(10.5g、57.25mmol)を、乾燥NMP10mlに溶解した。その後、DIPEA(28.4ml、171.73mmol)および4−アミノ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(12.04g、60.11mmol)を添加し、すべてを周囲温度で16時間撹拌し、50℃で3時間撹拌した。反応混合物を、逆相クロマトグラフィーを使用することによって塩基条件下で精製した。
収率:49%(9.73g、28.03mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=347/349、tRet=1.82分、方法FECBM3ESI
4−(6−クロロ−3−ヒドラジノ−ピリダジン−4−イルアミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 0006085873
4−(3,6−ジクロロ−ピリダジン−4−イルアミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(9.73g、28.03mmol)を、EtOH20mlに溶解し、ヒドラジン水和物(14.03g、280.33mmol)で処理した。70℃で16時間撹拌した。HPLC−MSによって、生成物の質量を伴う2つのピークを検出した。反応混合物を、NaHCO3水溶液およびDCMで抽出した。有機相を乾燥させ、蒸発乾固させた。粗製生成物を、逆相クロマトグラフィーを使用することによって酸性条件下で精製した。
収率:55%(5.33g、15.55mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=343/345、tRet=1.65分、方法FECBM3ESI
4−(6−クロロ−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−8−イルアミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
Figure 0006085873
4−(6−クロロ−3−ヒドラジノ−ピリダジン−4−イルアミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(5.33g、15.55mmol)を、AcOH20.0mlで処理し、次にAc2O(18.80ml、198.89mmol)で処理した。周囲温度で2時間撹拌した。反応混合物を、半飽和NaHCO3溶液で希釈し、DCMで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥させ、逆相クロマトグラフィーを使用することによって塩基条件下で精製した。
収率:74%(4.24g、11.56mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=367/369、tRet=1.81分、方法FECBM3ESI
中間体G−2の調製
(6−クロロ−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−8−イル)−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミン
Figure 0006085873
反応スキーム:
Figure 0006085873
(6−クロロ−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−8−イル)−ピペリジン−4−イル−アミン
Figure 0006085873
中間体G−1(7.10g、18.84mmol)を、DCM42.0mlに溶解し、TFA14.0mlで処理した。周囲温度で2時間撹拌した。溶液を減圧下で濃縮し、残渣をDCMに取り込み、逆相クロマトグラフィーを使用することによって塩基条件下で精製した。
収率:86%(4.31g、16.16mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=267/269、tRet=1.39分、方法FECB5
(6−クロロ−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−8−イル)−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミン
Figure 0006085873
(6−クロロ−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−8−イル)−ピペリジン−4−イル−アミン(0.26g、0.97mmol)を、THF5.0mlに溶解した。酢酸(0.11ml、1.94mmol)、水中ホルムアルデヒド37%(0.29ml、3.89mmol)およびSTAB(0.27g、1.27mmol)を添加し、周囲温度で1時間撹拌した。粗製材料を、逆相クロマトグラフィーを使用することによって塩基条件下で精製した。
収率:88%(0.24g、0.86mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=281/283、tRet=1.46分、方法FECBM3ESI
G−1およびG−2の手順に従って、中間体G−3〜G−9を合成した。
Figure 0006085873

Figure 0006085873
式Iの化合物を調製するための一般法
N6−ベンジル−3,N6−ジメチル−N8−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6,8−ジアミンI−1
Figure 0006085873
中間体G−2(0.07g、0.25mmol)およびN−メチルベンジルアミン(0.08ml、0.62mmol)を秤量して反応容器に入れ、NMP0.01mlおよびDIPEA(0.05ml、0.33mmol)に溶解した。130℃で2日間撹拌した。粗製反応混合物を、逆相クロマトグラフィーを使用することによって塩基条件下で精製した。
収率:27%(0.02g、0.07mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=366、tRet=1.19分、方法LCMSBAS1
I−1に従って、以下の例を合成した。
Figure 0006085873

Figure 0006085873
中間体H−1の調製
(5−ベンジル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ボロン酸H−1
Figure 0006085873
反応スキーム:
Figure 0006085873
(4−ブロモ−2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−フェニル−メタノール
Figure 0006085873
4−ブロモ−2−メチル−2H−ピラゾール−3−カルバルデヒド(1.00g、5.29mmol)を、無水THF5.0mlに溶解し、−78℃に冷却した。フェニルマグネシウムクロリド2mol/l(6.61ml、13.23mmol)を滴下し、1時間撹拌した。0℃まで温め、水で注意深くクエンチし、次にDCMで抽出した。有機層をプールし、MgSO4で乾燥させ、逆相クロマトグラフィーを使用することによって塩基条件下で精製した。
収率:82%(1.16g、4.35mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=267、tRet=1.59分、方法FECBM3ESI
5−ベンジル−4−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾール
Figure 0006085873
(4−ブロモ−2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−フェニル−メタノール(0.50g、1.87mmol)を、TFA3.0mlおよびトリエチルシラン(1.49ml、9.36mmol)で処理し、50℃に16時間加熱した。生成物を、逆相クロマトグラフィーによって酸性条件下で精製した。
収率:56%(0.26g、1.06mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=251/253、tRet=1.71分、方法FECBM3ESI
(5−ベンジル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ボロン酸
Figure 0006085873
5−ベンジル−4−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾール(0.27g、1.06mmol)を、無水THF5.0mlに溶解し、−78℃に冷却した。その後、ホウ酸トリイソプロピル(0.46ml、2.01mmol)およびn−BuLi、ヘキサン中1.6mol/l(0.69ml、1.11mmol)を添加した。1時間撹拌すると、所望の生成物が形成された。25℃に温め、水でクエンチした。逆相クロマトグラフィーによって、塩基条件を使用することによって精製した。
収率:39%(0.08g、0.41mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=217、tRet=1.41分、方法FECBM3ESI
中間体H−2の調製
1−ベンジル−5−[(ヒドロキシボラニル)−λ1−オキシダニル]ピラゾール−3−イル
Figure 0006085873
反応スキーム:
Figure 0006085873
ステップ1および2は、Tetrahydron Letters 44 (2003) 41-43に記載の手順に従って調製した。
1−ベンジル−5−ヨード−1H−ピラゾール
Figure 0006085873
p−トルエンスルホン酸(29.82g、0.17mol)を、ACN150ml中で撹拌した。2−ベンジル−2H−ピラゾール−3−イルアミン(10.0g、0.06mol)を添加し、10〜15℃に冷却した。亜硝酸ナトリウム(7.97g、0.12mol)を水15.0mlに溶解し、添加した。得られた混合物を0℃で1時間撹拌した。水30mlにヨウ化カリウム(23.96g、0.14mol)を溶解し、0℃で添加した。反応混合物を周囲温度で6時間撹拌した。水100mlで希釈し、NaHCO3溶液で中和し、次にDCMで抽出した。有機層をプールし、チオ硫酸ナトリウムで洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。粗製材料を、順相クロマトグラフィー(2%EtOAc/ヘキサン)で精製した。
収率:24%(4.00g、0.01mol)
1−ベンジル−5−[(ヒドロキシボラニル)−λ1−オキシダニル]ピラゾール−3−イル
Figure 0006085873
1−ベンジル−5−ヨード−1H−ピラゾール(4.00g、0.01mol)を、無水THF50mlにアルゴン下で溶解し、−78℃に冷却した。その後、n−BuLi、ヘキサン中1.6mol/l(1.35g、0.02mol)を、20分以内に滴下添加した。撹拌および冷却を1時間継続し、ホウ酸トリイソプロピル(10.59g、0.06mol)を30分間で滴下添加し、次に、温度を16時間以内に周囲温度に戻した。混合物のpHを、1MのHClで5に調整した。THFの大部分を蒸発させ、残渣をEtOAcで抽出した後、ブラインで抽出した。有機相を乾燥させ、蒸発乾固させた。
収率:42%(1.20g、5.94mmol)
中間体H−3の調製
3−ベンジル−2−[(ヒドロキシボラニル)−λ1−オキシダニル]−1λ2−インドール−4−イル
Figure 0006085873
2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インドール(250.0mg、1.03mmol)を、THF1mlに懸濁させ、Cs2CO3(512.67mg、1.57mmol)で処理した。10分後、ベンジルブロミド(128.17μl、1.08mmol)を添加し、16時間撹拌した。逆相クロマトグラフィーを使用することによって塩基条件下で精製した。
収率:30%(102.0mg、0.31mmol、純度75%)
HPLC−MS:(M+H)+=247、tRet=3.50分、方法LCMS FA−8
中間体H−5の調製
(1−メチル−5−フェノキシ−1H−ピラゾール−4−イル)ボロン酸
Figure 0006085873
反応スキーム:
Figure 0006085873
1−メチル−5−フェノキシ−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチルエステル
Figure 0006085873
フェノール(30.29g、321.80mmol)をDMAに溶解し、K2CO3(88.95g、643.60mmol)を少しずつ添加した。10分間撹拌し、次に5−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチルエステル(50.0g、214.53mmol)を反応混合物に滴下し、16時間140℃に加熱した。10%クエン酸溶液を添加し、DCMで抽出した。有機層を、重炭酸ナトリウムおよびブラインで洗浄し、次に乾燥させ、カラムクロマトグラフィーによって精製した。
収率:43%(22.5g、91.37mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=247、tRet=3.50分、方法LCMS FA−8
1−メチル−5−フェノキシ−1H−ピラゾール−4−カルボン酸
Figure 0006085873
1−メチル−5−フェノキシ−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチルエステル(22.55g、91.37mmol)を、THF/MeOH(1/1)に溶解し、水中LiOH(7.67g、182.73mmol)を添加した。周囲温度で16時間経過した後、反応混合物をEtOAcで洗浄した。水層を1NのHClで酸性にし、EtOAcで抽出し、乾燥させ、その後蒸発させた。
収率:80%(16.00g、73.32mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=219、tRet=2.88分、方法LCMS FA−8
1−メチル−5−フェノキシ−1H−ピラゾール−4−イルアミン
Figure 0006085873
撹拌した、1,4−ジオキサン中1−メチル−5−フェノキシ−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(16.00g、73.32mmol)、t−BuOH(51.20g、690.77mmol)の混合物に、アルゴン下でDIPEA(37.44g、289.69mmol)およびジフェニルホスホリルアジド(41.60g、151.16mmol)を添加した。周囲温度で10分間経過した後、110℃に加熱し、そこで3時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗製材料をカラムクロマトグラフィーによって精製した。この化合物をDCMに溶解し、1,4−ジオキサン中4MのHClで処理した。周囲温度で2日間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を水に溶解し、EtOAcで洗浄した。水層をNaHCO3溶液で塩基性にし、EtOAcで抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮乾固させた。
収率:32%(16.00g、73.32mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=190、tRet=2.32分、方法LCMS FA−8
4−ヨード−1−メチル−5−フェノキシ−1H−ピラゾール
Figure 0006085873
1−メチル−5−フェノキシ−1H−ピラゾール−4−イルアミン(4.50g、23.78mmol)を、H2SO4に溶解し、0℃に冷却した。NaNO2(1.64g、23.78mmol)を水に溶解し、反応混合物に添加した。0℃で1時間撹拌し、次にKI(15.79g、95.13mmol)を激しく撹拌しながら添加し、周囲温度にして30分以内で加温した。水で処理し、飽和NaHCO3溶液で中和した。水層をDCMで抽出し、乾燥させ、カラムクロマトグラフィーによって精製した。
収率:38%(2.70g、8.99mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=301、tRet=3.74分、方法LCMS FA−8
(1−メチル−5−フェノキシ−1H−ピラゾール−4−イル)ボロン酸
Figure 0006085873
4−ヨード−1−メチル−5−フェノキシ−1H−ピラゾール(862.00mg、2.75mmol)を、エクストラドライのTHF15mlに溶解し、−78℃に冷却した。その後、n−BuLi(1.80ml、2.88mmol、ヘキサン中1.6mol/l)およびホウ酸トリイソプロピル(982.28mg、5.22mmol)を添加した。1時間撹拌した。反応混合物を水1mlでクエンチし、逆相クロマトグラフィーによって塩基条件下で精製した。
収率:67%(400.00mg、1.84mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=219、tRet=1.34分、方法FECB5
H−1、H2、H3およびH−5の手順に従って、中間体H−4〜H−9を合成した。
Figure 0006085873
式IIの化合物を調製するための一般法
[6−(5−ベンジル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−8−イル]−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミンII−1
Figure 0006085873
中間体G−2(0.04g、0.13mmol)、(5−ベンジル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ボロン酸(0.03g、0.13mmol)、Cs2CO370%水溶液(0.05ml、0.25mmol)およびPd[P(t−Bu)32(5mg、0.01mmol)を秤量して反応容器に入れ、THF/NMP=2/1(0.3mL)で希釈し、アルゴンでフラッシュした。90℃で1時間撹拌した。粗製反応混合物を、逆相クロマトグラフィーを使用することによって酸性条件下で精製した。
収率:33%(0.02g、0.04mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=417、tRet=1.05分、方法LCMSBAS1
[6−(1−ベンジル−1H−インドール−2−イル)−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−8−イル]−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミンII−5
Figure 0006085873
反応スキーム:
Figure 0006085873
4−[6−(1H−インドール−2−イル)−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−8−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 0006085873
中間体G−1(100mg、0.27mmol)、2−(ピナコレートボリル)インドール(80mg、0.33mmol)、Cs2CO370%水溶液(110μl、0.55mmol)およびPd[P(t−Bu)32(30mg、0.06mmol)を秤量して反応容器に入れ、THF/NMP=2/1(0.5mL)で希釈し、アルゴンでフラッシュした。90℃で1時間撹拌した。粗製反応混合物を、逆相クロマトグラフィーを使用することによって塩基条件下で精製した。
収率:58%(71.00mg、0.16mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=448、tRet=2.09分、方法FSUN2
4−[6−(1−ベンジル−1H−インドール−2−イル)−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−8−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 0006085873
4−[6−(1H−インドール−2−イル)−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−8−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(71.00mg、0.16mmol)を、THF300μlに懸濁し、NaH(10.19mg、0.26mmol、鉱物油中60%)で処理した。10分間撹拌した後、臭化ベンジル(19.17μl、0.16mmol)を添加し、16時間撹拌した。粗製材料をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、その後、逆相クロマトグラフィーによって塩基条件下で精製した。
収率:15%(13mg、0.02mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=538、tRet=1.57分、方法LCMSBAS1
[6−(1−ベンジル−1H−インドール−2−イル)−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−8−イル]−ピペリジン−4−イル−アミン
Figure 0006085873
4−[6−(1−ベンジル−1H−インドール−2−イル)−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−8−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(13mg、0.02mmol)を、DCM1mlに溶解し、TFA300μlで処理した。1時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCMに取り込み、NaHCO3水溶液で抽出した。有機層を乾燥させ、蒸発乾固させた。
収率:95%(10mg、0.02mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=438、tRet=1.83分、方法FECB5
[6−(1−ベンジル−1H−インドール−2−イル)−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−8−イル]−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミン
Figure 0006085873
[6−(1−ベンジル−1H−インドール−2−イル)−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−8−イル]−ピペリジン−4−イル−アミン(10mg、0.02mmol)をTHF300μlに溶解し、氷酢酸(3μl 0.05mmol)およびホルムアルデヒド(7μl、0.09mmol)で処理した。少なくともSTAB(6mg、0.03mmol)を添加し、すべてを2時間撹拌した。粗製反応混合物を、逆相によって塩基条件下で精製した。
収率:19%(2.00mg、4.43μmol)
HPLC−MS:(M+H)+=452、tRet=1.38分、方法LCMSBAS1
3−ベンジル−4−{8−クロロ−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6−イル}−1−メチル−1H−ピラゾールII−12
Figure 0006085873
3−ベンジル−1−メチル−4−[3−メチル−8−(メチルスルファニル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6−イル]−1H−ピラゾール(32mg、0.09mmol)をクロロホルム1mlに溶解し、スルフリルクロリド(44μl、0.54mmol)で処理した。反応混合物を25℃で18時間撹拌した。
溶媒を蒸発させ、残渣をDCMに取り込み、NaHCO3水溶液で抽出した。有機層を乾燥させ、蒸発乾固させた。粗製生成物を、逆相クロマトグラフィー(分取HPLC1)を使用して精製した。
収率:36%(11mg、0.03mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=339/341、tRet=1.31分、方法FECB5
II−1、II−5またはII−12に従って、以下の例を合成した。
Figure 0006085873

Figure 0006085873

Figure 0006085873

Figure 0006085873

Figure 0006085873
式IIIの化合物を調製するための一般法
1−{4−[6−(ベンジル−メチル−アミノ)−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−8−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−エタノンIII−1
Figure 0006085873
反応スキーム:
Figure 0006085873
4−[6−(ベンジル−メチル−アミノ)−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−8−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 0006085873
中間体G−1(4.24g、11.56mmol)およびN−メチルベンジルアミン(7.46ml、57.78mmol)を秤量して反応容器に入れ、NMP3.0mlで溶解した。130℃で5日間撹拌した。粗製反応混合物を、逆相クロマトグラフィーを使用することによって塩基条件下で精製した。
収率:78%(4.08g、9.04mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=452、tRet=1.99分、方法FECBM3ESI
N6−ベンジル−3,N6−ジメチル−N8−ピペリジン−4−イル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6,8−ジアミン
Figure 0006085873
4−[6−(ベンジル−メチル−アミノ)−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−8−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(4.08g、9.04mmol)を、DCM20.0mlに溶解し、TFA5.0mlで処理した。周囲温度で1時間撹拌した。溶液を減圧下で濃縮し、残渣をDCMに取り込み、半濃縮NaHCO3溶液で洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥させ、濃縮した。粗製材料を、逆相クロマトグラフィーを使用することによって塩基条件下で精製した。
収率:97%、純度80%(3.84g、8.74mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=352、tRet=1.55分、方法FECBM3ESI
1−{4−[6−(ベンジル−メチル−アミノ)−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−8−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−エタノン
Figure 0006085873
N6−ベンジル−3,N6−ジメチル−N8−ピペリジン−4−イル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6,8−ジアミン(0.05g、0.11mmol)をDCM1mlに入れ、DIPEA(0.04ml、0.23mmol)および塩化アセチル(0.04ml、0.57mmol)で処理した。周囲温度で4時間撹拌した。粗製反応混合物を、逆相クロマトグラフィーを使用して酸性条件下で精製した。
収率:71%(0.03g、0.08mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=394、tRet=1.03分、方法LCMSBAS1
N6−ベンジル−N8−(1−エチル−ピペリジン−4−イル)−3,N6−ジメチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6,8−ジアミンIII−2
Figure 0006085873
N6−ベンジル−3,N6−ジメチル−N8−ピペリジン−4−イル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6,8−ジアミン(0.05g、0.11mmol)を、THF0.5mlに溶解した。酢酸(0.01ml、0.23mmol)、アセトアルデヒド(0.03ml、0.46mmol)およびSTAB(0.03g、0.15mmol)を添加し、周囲温度で3時間撹拌した。粗製材料を、逆相クロマトグラフィーを使用することによって塩基条件下で精製し、その後TLCによって精製した。
収率:7%(3mg、0.008mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=380、tRet=1.21分、方法LCMSBAS1
N6−ベンジル−N8−[1−(2−メトキシ−エチル)−ピペリジン−4−イル]−3,N6−ジメチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6,8−ジアミンIII−3
Figure 0006085873
N6−ベンジル−3,N6−ジメチル−N8−ピペリジン−4−イル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6,8−ジアミン(0.05g、0.11mmol)を、DMA0.3ml中でスラリー化した。2−ブロモエチルメチルエーテル(0.01ml、0.14mmol)およびDIPEA(0.04ml、0.23mmol)を添加し、50℃で16時間撹拌した。粗製材料を、逆相クロマトグラフィーを使用することによって塩基条件下で精製した。
収率:39%(0.02g、0.04mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=410、tRet=1.18分、方法LCMSBAS1
N6−ベンジル−N8−[1−(3−ジメチルアミノ−プロパン−1−スルホニル)−ピペリジン−4−イル]−3,N6−ジメチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6,8−ジアミンIII−7
Figure 0006085873
N6−ベンジル−3,N6−ジメチル−N8−ピペリジン−4−イル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6,8−ジアミン(0.05g、0.11mmol、純度80%)を、DMA0.3ml中でスラリー化した。3−ジメチルアミノ−プロパン−1−スルホニルクロリド塩酸塩(0.03g、0.14mmol)およびDIPEA(0.06ml、0.34mmol)を添加し、50℃で16時間撹拌した。別の部分の3−ジメチルアミノ−プロパン−1−スルホニルクロリド塩酸塩(0.03g、0.14mmol)およびDIPEA(0.06ml、0.34mmol)を添加し、50℃でさらに16時間撹拌した。粗製材料を、逆相クロマトグラフィーを使用することによって酸性条件下で精製した。
収率:51%(0.03g、0.06mmol)
HPLC−MS:(M+H)+=501、tRet=1.18分、方法LCMSBAS1
III−1、III−2、III−3、III−6またはIII−7に従って、以下の例を合成した。
Figure 0006085873

Figure 0006085873

Figure 0006085873
生物学的方法
BRD4−H4テトラアセチル化ペプチド阻害のAlphaScreen
このアッセイを使用して、化合物が、BRD4の第1のブロモドメイン(BRD4−BD1)または第2のブロモドメイン(BRD4−BD2)と、テトラアセチル化ヒストンH4ペプチドの間の相互作用を阻害するかどうかを決定する。
化合物を、白色OptiPlate−384(PerkinElmer)において、DMSO中10mMの原液(100μMの出発濃度)からアッセイバッファーにより連続希釈1:5で希釈する。15nMのGST−BRD4−BD1タンパク質(aa44−168)または150nMのGST−BRD4−BD2(aa333−460)および15nMのビオチン化アセチル−ヒストンH4(Lys5、8、12、16)ペプチドからなるミックスを、アッセイバッファー(50mMのHEPES pH=7.4、25mMのNaCl、0.05%Tween 20、0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)、10mMのジチオスレイトール(DTT))中で調製する。ミックス6μlを、化合物希釈物に添加する。その後、PerkinElmer製のプレミックスしたAlphaLISAグルタチオンアクセプタービースおよびAlphaScreenストレプトアビジンドナービース(アッセイバッファー中、それぞれ10μg/mlの濃度)6μlを添加し、試料を暗室内で室温において30分間インキュベートする(300rpmで振とうする)。その後、PerkinElmer Envision HTS Multilabel Readerで、PerkinElmer製のAlphaScreenプロトコルを使用してシグナルを測定する。
各プレートは、陰性対照を含有しており、この場合、ビオチン化アセチル−ヒストンH4ペプチドおよびGST−BRD4−BD1またはGST−BRD4−BD2を除外し、アッセイバッファーによって置き換える。陰性対照の値は、算出のためにソフトウェアGraphPad Prismを使用する場合、低基準値として入力される。さらに、陽性対照(プローブ分子JQ1+タンパク質/ペプチドミックス)を、ピペットで注入する。IC50値の決定は、GraphPad Prism 3.03ソフトウェア(またはそのアップデート版)を使用して実施する。
Figure 0006085873
本発明による一般式(1)の化合物、それらの互変異性体、ラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオマー、それらの混合物、および前述のすべての形態の塩は、それらの生物学的な特性に基づいて、ウィルス感染、炎症性疾患およびがんなどの異常細胞増殖を特徴とする疾患を治療するのに適している。
例えば、それに限定されるものではないが、以下のがんは本発明の化合物によって治療することができる。脳腫瘍、例えば聴神経鞘腫、星状細胞腫、例えば毛様細胞星状細胞腫、線維性星状細胞腫、原形質性星状細胞腫、大円形細胞性(gemistocytary)星状細胞腫、退形成星状細胞腫および膠芽腫、脳リンパ腫、脳転移、下垂体腫瘍、例えばプロラクチン産生腫瘍、HGH(ヒト成長ホルモン)産生腫瘍およびACTH産生腫瘍(副腎皮質刺激ホルモン)、頭蓋咽頭腫、髄芽細胞腫、髄膜腫(meningeomas)および乏突起神経膠腫;神経腫瘍(新生物)、例えば自律神経系の腫瘍、例えば神経芽腫 交感神経腫(sympathicum)、神経節神経腫、傍神経節腫(褐色細胞腫、クロム親和細胞腫)および頸動脈小体腫瘍、末梢神経系の腫瘍、例えば断端神経腫、神経線維腫、神経鞘腫(神経線維鞘腫、シュワン細胞腫)および悪性シュワン細胞腫、ならびに中枢神経系の腫瘍、例えば脳および骨髄の腫瘍;腸管がん、例えば直腸癌、結腸癌、結腸直腸癌、肛門癌、大腸癌、小腸および十二指腸の腫瘍;眼瞼腫瘍、例えば基底細胞腫または基底細胞癌;膵臓がんまたは膵臓の癌腫;膀胱がんまたは膀胱の癌腫;肺がん(気管支の癌腫)、例えば小細胞気管支癌(燕麦細胞癌)および非小細胞気管支癌(NSCLC)、
例えば扁平上皮癌、腺癌および大細胞型の気管支癌;乳がん、例えば乳癌、例えば浸潤性腺管癌、膠様癌、小葉の浸潤癌、管状癌、腺様嚢胞(adenocystic)癌および乳頭状癌;非ホジキンリンパ腫(NHL)、例えばバーキットリンパ腫、低悪性度の非ホジキンリンパ腫(NHL)および菌状息肉腫(mucosis fungoides);子宮がんまたは子宮内膜癌または子宮体癌;CUP症候群(原発不明がん);卵巣がんまたは卵巣癌腫、例えば粘液性の、子宮内膜の、または漿液性のがん;胆嚢がん;胆管がん、例えばクラッキン腫瘍;精巣がん、例えば精巣上皮腫および非精巣上皮腫;リンパ腫(リンパ肉腫)、例えば悪性リンパ腫、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫(NHL)、例えば慢性リンパ性白血病、白血病性細網内皮症、免疫細胞腫、形質細胞腫(多発性骨髄腫(MM))、免疫芽細胞腫(immunoblastoma)、バーキットリンパ腫、Tゾーン菌状息肉症、大細胞型の退形成リンパ芽球腫およびリンパ芽球腫;喉頭がん、例えば声帯の腫瘍、声門上部、声門および声門下部の喉頭腫瘍;骨がん、例えば骨軟骨腫、軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、骨腫、類骨骨腫、骨芽細胞腫、好酸球性肉芽腫、巨細胞腫瘍、軟骨肉腫、骨肉腫、ユーイング肉腫、細網肉腫、形質細胞腫、線維性骨異形成症、若年性骨嚢胞および動脈瘤性骨嚢胞;頭部および頸部の腫瘍、例えば唇、舌、口腔底、口腔、歯肉、口蓋、唾液腺、喉、鼻腔、副鼻腔、喉頭および中耳の腫瘍;肝臓がん、例えば肝細胞の癌腫または肝細胞癌(HCC);白血病、例えば急性白血病、例えば急性リンパ性/リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML);慢性白血病、例えば慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML);胃がんまたは胃の癌腫、例えば乳頭、管状および粘液性腺癌、印環細胞癌、腺扁平上皮癌、小細胞癌および未分化癌;黒色腫、例えば表在拡大型の結節性悪性黒子および末端黒子型黒色腫;腎臓がん、例えば腎細胞癌または副腎腫またはグラヴィッツ腫瘍;食道がんまたは食道の癌腫;陰茎がん;前立腺がん;咽喉がんまたは咽頭の癌腫、例えば鼻咽頭癌、中咽頭癌および下咽頭癌;網膜芽細胞腫、例えば腟がんまたは膣の癌腫;扁平上皮癌、腺癌、上皮内癌、悪性黒色腫および肉腫;甲状腺癌、例えば乳頭、濾胞および甲状腺髄様癌、ならびに退形成癌;棘細胞腫、類表皮(epidormoid)癌および皮膚の扁平上皮癌;胸腺腫、尿道がんおよび外陰がん。
本発明による化合物で治療できる好ましいがんは、造血器悪性腫瘍(AML、MMが含まれるが、それらに限定されない)、ならびに肺、肝臓、結腸、脳、甲状腺、膵臓、***、卵巣および前立腺がんを含めた固形腫瘍であるが、それらに限定されない。
新しい化合物は、前述の疾患の予防、短期または長期治療のために、任意選択により放射線療法、または例えば細胞増殖抑制性もしくは細胞傷害性物質、細胞増殖阻害剤、抗血管新生物質、ステロイドもしくは抗体などの他の「最先端」化合物と組み合わせて使用することもできる。
一般式(I)の化合物は、それら自体で使用することができ、または本発明の他の活性物質と組み合わせて、任意選択により他の薬理学的に活性な物質と組み合わせて使用することもできる。
本発明の化合物と組み合わせて投与することができる化学療法剤には、それに限定されるものではないが、ホルモン、ホルモン類似体および抗ホルモン薬(例えばタモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、フルベストラント、酢酸メゲストロール、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、アミノグルテチミド、酢酸シプロテロン、フィナステリド、酢酸ブセレリン、フルドロコルチゾン、フルオキシメステロン、メドロキシプロゲステロン、オクトレオチド)、アロマターゼ阻害剤(例えばアナストロゾール、レトロゾール、リアロゾール、ボロゾール、エキセメスタン、アタメスタン)、LHRH作動薬および拮抗薬(例えば酢酸ゴセレリン、ロイプロリド(luprolide))、増殖因子(例えば「血小板由来増殖因子」および「肝細胞増殖因子」などの増殖因子)の阻害剤が含まれ、阻害剤は、例えば「増殖因子」抗体、「増殖因子受容体」抗体およびチロシンキナーゼ阻害剤、例えばセツキシマブ、ゲフィチニブ、イマチニブ、ラパチニブおよびトラスツズマブ;代謝拮抗剤(例えば葉酸代謝拮抗薬、例えばメトトレキサート、ラルチトレキセド、ピリミジン類似体、例えば5−フルオロウラシル、カペシタビンおよびゲムシタビン、プリンおよびアデノシン類似体、例えばメルカプトプリン、チオグアニン、クラドリビンおよびペントスタチン、シタラビン、フルダラビン);抗腫瘍抗生物質(例えばアントラサイクリン、例えばドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシンおよびイダルビシン、マイトマイシン−C、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、プリカマイシン、ストレプトゾシン);白金誘導体(例えばシスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン);アルキル化剤(例えばエストラムスチン、メクロレタミン(meclorethamine)、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、ダカルバジン、シクロホスファミド、イホスファミド、テモゾロミド、ニトロソ尿素、例えばカルムスチンおよびロムスチン、チオテパ);有糸***阻害薬(例えばビンカアルカロイド、例えばビンブラスチン、ビンデシン、ビノレルビンおよびビンクリスチン;ならびにタキサン、例えばパクリタキセル、ドセタキセル);トポイソメラーゼ阻害剤(例えばエピポドフィロトキシン、例えばエトポシドおよびエトポフォス(etopophos)、テニポシド、アムサクリン、トポテカン、イリノテカン、ミトキサントロン)ならびに様々な化学療法剤、例えばアミホスチン、アナグレリド、クロドロネート、フィルグラスチム(filgrastin)、インターフェロンアルファ、ロイコボリン、リツキシマブ、プロカルバジン、レバミゾール、メスナ、ミトタン、パミドロネートおよびポルフィマーである。
他の可能な組合せパートナーは、2−クロロデオキシアデノシン(chlorodesoxyadenosine)、2−フルオロデオキシシチジン(fluorodesoxycytidine)、2−メトキシエストラジオール(methoxyoestradiol)、2C4、3−アレチン、131−I−TM−601、3CPA、7−エチル−10−ヒドロキシカンプトテシン、16−アザ−エポチロンB、A105972、A204197、アルデスロイキン、アリトレチノイン、アルトレタミン、アルボシジブ、アモナフィド、アントラピラゾール、AG−2037、AP−5280、アパジコン、アポミン、アラノース(aranose)、アルグラビン、アルゾキシフェン、アタメスタン、アトラセンタン、アウリスタチンPE、AVLB、AZ10992、ABX−EGF、ARRY−300、ARRY−142886/AZD−6244、ARRY−704/AZD−8330、AS−703026、アザシチジン、アザエポチロンB、アゾナフィド、BAY−43−9006、BBR−3464、BBR−3576、ベバシツマブ、二クエン酸ビリコダル、BCX−1777、ブレオシン、BLP−25、BMS−184476、BMS−247550、BMS−188797、BMS−275291、BNP−1350、BNP−7787、BIBW2992(アファチニブ)、BIBF1120(Vargatef(商標))、ブレオマイシン酸、ブレオマイシンA、ブレオマイシンB、ブリオスタチン−1、ボルテゾミブ、ブロスタリシン、ブスルファン、CA−4プロドラッグ、CA−4、CapCell、カルシトリオール、カネルチニブ、カンホスファミド、カペシタビン、カルボキシフタラトプラチン(carboxyphthalatoplatin)、CCI−779、CEP−701、CEP−751、CBT−1セフィキシム、セフラトニン(ceflatonin)、セフトリアキソン、セレコキシブ、セルモロイキン、セマドチン、CH4987655/RO−4987655、クロロトリアニセン、シレンジタイド、シクロスポリン、CDA−II、CDC−394、CKD−602、クロファラビン、コルヒチン、コンブレタスタチンA4、CHS−828、CLL−Thera、CMT−3クリプトフィシン52、CTP−37、CP−461、CV−247、シアノモルホリノドキソルビシン、シタラビン、D24851、デシタビン、デオキソルビシン(deoxorubicin)、デオキシルビシン(deoxyrubicin)、デオキシコホルマイシン、デプシペプチド、デスオキシエポチロン(desoxyepothilone)B、デキサメタゾン、デクスラゾキサン(dexrazoxanet)、ジエチルスチルベストロール、ジフロモテカン、ジドックス、DMDC、ドラスタチン10、ドラニダゾール、E7010、E−6201、エダトレキセート、エドトレオチド、エファプロキシラル、エフロルニチン、EKB−569、EKB−509、エルサミトルシン、エポチロンB、エピラツズマブ、ER−86526、エルロチニブ、ET−18−OCH3、エチニルシチジン、エチニルエストラジオール(ethynyloestradiol)、エキサテカン、メシル酸エキサテカン、エキセメスタン、エキシスリンド、フェンレチニド、フロクスウリジン、葉酸、FOLFOX、FOLFIRI、フォルメスタン、ガラルビシン、ガリウムマルトレート、ゲフィチニブ、ゲムツズマブ、ジャイマテカン、グルフォスファミド、GCS−IOO、G17DT免疫原、GMK、GPX−100、GSK−5126766、GSK−1120212、GW2016、グラニセトロン、ヘキサメチルメラミン、ヒスタミン、ホモハリントニン、ヒアルロン酸、ヒドロキシ尿素、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、イバンドロネート、イブリツモマブ、イダトレキセート(idatrexate)、イデネストロール(idenestrol)、IDN−5109、IMC−1C11、イムノール(immunol)、インジスラム、インターフェロンアルファ−2a、インターフェロンアルファ−2b、インターロイキン−2、イオナファルニブ(ionafarnib)、イプロプラチン、イロフルベン、イソホモハリコンドリン−B、イソフラボン、イソトレチノイン、イクサベピロン、JRX−2、JSF−154、J−107088、結合型エストロゲン、カハリド(kahalid)F、ケトコナゾール、KW−2170、ロバプラチン、レフルノミド、レノグラスチム、ロイプロリド、ロイポレリン(leuporelin)、レキシドロナム、LGD−1550、リネゾリド、ルテチウムテキサフィリン、ロメテレキソール、ロソキサントロン、LU223651、ラルトテカン、マホスファミド、マリマスタット、メクロレタミン(mechloroethamine)、メチルテストステロン、メチルプレドニゾロン、MEN−10755、MDX−H210、MDX−447、MGV、ミドスタウリン、ミノドロン酸、マイトマイシン、ミボブリン、MK−2206、MLN518、モテクサフィンガドリニウム、MS−209、MS−275、MX6、ネリドロネート、ネオバスタット、ニメスリド、ニトログリセリン、ノラトレキシド、ノレリン(norelin)、N−アセチルシステイン、06−ベンジルグアニン、オメプラゾール、オンコファージ、オルミプラチン(ormiplatin)、オルタタキセル、オキサントラゾール(oxantrazole)、エストロゲン、パツピロン(patupilone)、ペグフィルグラスチム、PCK−3145、ペグフィルグラスチム、PBI−1402、PEG−パクリタキセル、PEP−005、P−04、PKC412、P54、PI−88、ペリチニブ、ペメトレキセド、ペントリックス(pentrix)、ペリフォシン、ペリリルアルコール、PG−TXL、PG2、PLX−4032/RO−5185426、PT−100、ピコプラチン、ピバロイルオキシメチルブチレート、ピクサントロン、フェノクソディオールO、PKI166、プレビトレキセド(plevitrexed)、プリカマイシン、ポリプレン酸、ポルフィロマイシン、プレドニゾン、プレドニゾロン、キナメド(quinamed)、キヌプリスチン、RAF−265、ラモセトロン、ランピルナーゼ、RDEA−119/BAY869766、レベッカマイシン類似体、レブリミド(revimid)、RG−7167、リゾキシン、rhu−MAb、リセドロネート、リツキシマブ、ロフェコキシブ、Ro−31−7453、RO−5126766、RPR109881A、ルビダゾン(rubidazone)、ルビテカン、R−フルルビプロフェン、S−9788、サバルビシン(sabarubicin)、SAHA、サルグラモスチム、サトラプラチン、SB408075、SU5416、SU6668、SDX−101、セムスチン、セオカルシトール、SM−11355、SN−38、SN−4071、SR−27897、SR−31747、SRL−172、ソラフェニブ、スピロプラチン、スクアラミン、スベロイルアニリドヒドロキサム酸、スーテント、T900607、T138067、TAS−103、タセジナリン、タラポルフィン、タリキダル(tariquitar)、タキソテール、タクサオプレキシン、タザロテン、テガフール、テモゾロミド(temozolamide)、テスミリフェン、テストステロン、プロピオン酸テストステロン、テスミリフェン、テトラプラチン、テトロドトキシン、テザシタビン(tezacitabine)、サリドマイド、テラルクス(theralux)、テラルビシン、チメクタシン(thymectacin)、チアゾフリン、ティピファニブ、チラパザミン、トクラデシン、トミュデックス、トレモフィン(toremofin)、トラベクテジン、TransMID−107、トランスレチノイン(transretinic)酸、トラスツズマブ(traszutumab)、トレチノイン、トリアセチルウリジン、トリアピン、トリメトレキセート、TLK−286TXD258、ウロシジン(urocidin)、バルルビシン、バタラニブ、ビンクリスチン、ビンフルニン、ビルリジン(virulizin)、WX−UK1、ベクティビックス、Volasertib(または他のポロ様のキナーゼ(kinae)阻害剤)、ゼローダ、XELOX、XL−281、XL−518/R−7420、YM−511、YM−598、ZD−4190、ZD−6474、ZD−4054、ZD−0473、ZD−6126、ZD−9331、ZDI839、ゾレドロネートおよびゾスキダルである。
適切な調製物には、例えば、錠剤、カプセル、坐剤、溶液、特に注射用溶液(s.c.、i.v.、i.m.)および注入用溶液、エリキシル剤、乳剤または分散性散剤が含まれる。薬学的に活性な化合物(複数可)の含量は、組成物全体の0.1〜90重量%、好ましくは0.5〜50重量%の範囲、すなわち以下に特定する用量範囲を達成するのに十分な量であるべきである。特定される用量は、必要に応じて1日数回投与することができる。
適切な錠剤は、例えば、活性物質(複数可)を、公知の賦形剤、例えば不活性希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもしくはラクトース、崩壊剤、例えばトウモロコシデンプンもしくはアルギン酸、結合剤、例えばデンプンもしくはゼラチン、滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウムもしくはタルク、および/または放出遅延剤、例えばカルボキシメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロースもしくはポリ酢酸ビニルと混合することによって得ることができる。錠剤は、いくつかの層を含むこともできる。
被覆錠剤は、それに応じて、錠剤と同様にして生成されたコアを、錠剤を被覆するのに通常使用される物質、例えばコリドン(collidone)またはセラック、アラビアゴム、タルク、二酸化チタンまたは糖類で被覆することによって調製することができる。遅延放出を達成し、または不適合性を予防するために、コアは、いくつかの層からなることもできる。同様に、錠剤の被覆は、遅延放出を達成するために、可能な場合には錠剤に関して先に列挙した賦形剤を使用して、いくつかの層からなることができる。
本発明の活性物質またはその組合せを含有するシロップまたはエリキシル剤は、甘味料、例えばサッカリン(saccharine)、シクラミン酸、グリセロールまたは糖類および調味料、例えば香味料、例えばバニリンまたはオレンジ抽出物をさらに含有することができる。また、懸濁補助剤または増粘剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、湿潤剤、例えば脂肪アルコールとエチレンオキシドの縮合生成物、または保存剤、例えばp−ヒドロキシベンゾエートを含有することができる。
注射および注入用の溶液は、通常の方式で、例えば等張剤、保存剤、例えばp−ヒドロキシベンゾエート、または安定剤、例えばエチレンジアミン四酢酸のアルカリ金属塩を添加して、任意選択により乳化剤および/または分散剤を使用して調製され、希釈剤として水が使用される場合には、任意選択により例えば有機溶媒を溶媒和剤または溶解助剤として使用することができ、注射用バイアルもしくはアンプル、または注入用ボトルに移される。
1つもしくは複数の活性物質または活性物質の組合せを含有するカプセルは、例えば、活性物質を、不活性な担体、例えばラクトースまたはソルビトールと混合し、それをゼラチンカプセルに充填することによって調製され得る。
適切な坐剤は、例えばこの目的で提供される担体、例えば中性脂肪またはポリエチレングリコールまたはその誘導体と混合することによって作製され得る。
使用できる賦形剤には、例えば、水、薬学的に許容される有機溶媒、例えばパラフィン(例えば石油留分)、植物油(例えば落花生油またはゴマ油)、単官能性または多官能性アルコール(例えばエタノールまたはグリセロール)、担体、例えば天然鉱物粉末(例えばカオリン、粘土、タルク、チョーク)、合成鉱物粉末(例えば高分散性ケイ酸およびケイ酸塩)、糖類(例えば甘蔗糖、ラクトースおよびグルコース)、乳化剤(例えばリグニン、亜硫酸パルプ廃液、メチルセルロース、デンプンおよびポリビニルピロリドン)、ならびに滑沢剤(例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸およびラウリル硫酸ナトリウム)が含まれる。
調製物は、通常の方法によって、好ましくは経口または経皮経路によって、最も好ましくは経口経路によって投与される。経口投与では、錠剤は、当然のことながら前述の担体とは別に、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウムおよびリン酸二カルシウムなどの添加剤と一緒に、デンプン、好ましくはバレイショデンプン、ゼラチンなどの様々な添加剤を含有することができる。さらに、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウムおよびタルクなどの滑沢剤も、打錠過程で同時に使用することができる。水性懸濁液の場合、活性物質は、前述の賦形剤に加えて様々な調味料または着色剤と組み合わせることができる。
非経口使用では、活性物質と適切な液体担体の溶液を使用することができる。
しかし時として、体重、投与経路、薬物に対する個々の応答、その製剤の性質、および薬物が投与される時間または間隔に応じて、特定の量から逸脱することが必要になる場合がある。したがって、ある場合には、前述の最小用量未満の使用で十分な場合があり、他の場合には、上限を超えなければならないこともある。多量を投与する場合には、その日の内でいくつかの少用量に分割することが妥当なことがある。
以下の製剤の例は、本発明の範囲を制限することなく本発明を例示するものである。
医薬製剤の例
A)錠剤 錠剤1個当たり
式(I)の活性物質 100mg
ラクトース 140mg
トウモロコシデンプン 240mg
ポリビニルピロリドン 15mg
ステアリン酸マグネシウム 5mg
500mg
微粉化活性物質、ラクトースおよびいくらかのトウモロコシデンプンを、一緒に混合する。混合物をふるいにかけ、次にポリビニルピロリドン水溶液で湿潤させ、混練し、湿式造粒し、乾燥させる。その顆粒、残りのトウモロコシデンプンおよびステアリン酸マグネシウムをふるいにかけ、一緒に混合する。混合物を圧縮して、適切な形状およびサイズの錠剤を生成する。
B)錠剤 錠剤1個当たり
式(I)の活性物質 80mg
ラクトース 55mg
トウモロコシデンプン 190mg
微結晶性セルロース 35mg
ポリビニルピロリドン 15mg
ナトリウム−カルボキシメチルデンプン 23mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
400mg
微粉化活性物質、いくらかのトウモロコシデンプン、ラクトース、微結晶性セルロースおよびポリビニルピロリドンを、一緒に混合し、混合物をふるいにかけ、残りのトウモロコシデンプンおよび水で処理して顆粒を形成し、それを乾燥させ、ふるいにかける。ナトリウムカルボキシメチルデンプンおよびステアリン酸マグネシウムを添加し、混合し、この混合物を圧縮して、適切なサイズの錠剤を形成する。
C)アンプル溶液
式(I)の活性物質 50mg
塩化ナトリウム 50mg
注射用の水 5mL
活性物質を、それ自体のpHまたは任意選択によりpH5.5〜6.5で水に溶解し、塩化ナトリウムを添加して等張にする。得られた溶液を濾過して発熱物質を除去し、濾液を無菌条件下でアンプルに移し、次にこれを滅菌し、溶融によって封止する。アンプルは、5mg、25mgおよび50mgの活性物質を含有する。

Claims (20)

  1. 式(I)の化合物
    Figure 0006085873
    (I)
    [式中、
    1は、−C1-3アルキルまたは−C1-3ハロアルキルであり、
    2は、−NHR4 であり、
    3は、−N(R7,R8)、5〜12員のヘテロアリールから選択され、ヘテロアリール基は、−X−R10で置換されており、R9から独立に選択される1つまたは複数の基でさらに置換されていてもよく、
    4は、−C1-5アルキルおよび5〜12員のヘテロシクロアルキルから選択され、これは、R5から独立に選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよく、
    5は、−C1-5アルキル、−C1-5ハロアルキル、−C1-3アルキレン−O−C1-3アルキル、−C(O)−C1-3アルキル、−C(O)−Hおよび−S(O)2−R6から選択され、
    6は、−C1-3アルキレン−N(C1-3アルキル)2、−C1-3アルキレン−NH2および5〜12員のヘテロシクロアルキルから選択され、ヘテロシクロアルキルは、−C1-3アルキルで置換されていてもよく、
    7、R8は、同じでも異なっていてもよく、独立に、−C1-3アルキル、−C1-3アルキレン−C6-10アリール、−C1-3アルキレン−(5〜12員のヘテロアリール)から選択され、アリールおよびヘテロアリール基は、ハロゲン、−C1-3アルキル、−O−C1-3アルキル、−C1-3ハロアルキルおよび−O−C1-3ハロアルキルから独立に選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよく、
    9は、−C1-5アルキル、ハロゲン、−C1-3アルキレン−O−C1-3アルキル、−C1-5アルキレン−N(−C1-5アルキル、−C1-5アルキル)、5〜12員のヘテロシクロアルキルから選択され、ヘテロシクロアルキル基は、−C1-3アルキルで置換されていてもよく、または
    9は、−C6-10アリールおよび5〜12員のヘテロアリールから選択され、アリールおよびヘテロアリール基は、ハロゲン、−C1-3アルキル、−O−C1-3アルキル、−C1-3ハロアルキル、−O−C1-3ハロアルキル、−N(C1-5アルキル,C1-5アルキル)および−NH−C1-5アルキルから選択される1つまたは複数の基で独立に置換されていてもよく、
    Xは、−C1-3アルキレン−または−O−であり、
    10は、−C6-10アリールまたは5〜12員のヘテロアリールであり、それらの基それぞれは、ハロゲン、−C1-3アルキル、−O−C1-3アルキル、−C1-3ハロアルキル、−O−C1-3ハロアルキルから選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよく、
    式(I)の化合物は、塩の形態で存在してもよい]。
  2. 1が−CH3である、請求項1に記載の化合物。
  3. 3が5〜12員のヘテロアリールであ、請求項1に記載の化合物。
  4. 4が、請求項1で定義される通り置換されていてもよい5〜6員のヘテロシクロアルキルである、請求項1または2に記載の化合物。
  5. 4が、−CH3、−CH2CH3、−CH2CH2CH3および−(CH22−O−CH3から選択される1つの基で置換されているピペリジンである、請求項4に記載の化合物。
  6. 4が−C1-3アルキルである、請求項1または2のいずれか1項に記載の化合物。
  7. 4が、−CH3または−CH(CH32である、請求項6に記載の化合物。
  8. 3が−N(R7,R8)であり、R7が−C1-3アルキルであり、R8が−C1-3アルキレン−C6-10アリールであり、アリールがハロゲンで置換されていてもよい、請求項1、2及び4か7までのいずれか1項に記載の化合物。
  9. 3が−N(CH3)−CH2−フェニルであり、フェニルがハロゲンで置換されていてもよい、請求項8に記載の化合物。
  10. 3が、−X−R10で置換されている5〜9員のヘテロアリールであって、R9から独立に選択される1つまたは複数の基でさらに置換されていてもよい5〜9員のヘテロアリールであり、R9、XおよびR10が、請求項1で定義される通りである、請求項1から7までのいずれか1項に記載の化合物。
  11. −X−R10が、−CH2−フェニル、−CH2−ピリジル、−O−ピリジル、−O−フェニルから選択され、フェニルまたはピリジル基のそれぞれが、ハロゲンまたは−C1-3アルキルで置換されていてもよい、請求項10に記載の化合物。
  12. −X−R10が、−CH2−フェニル、−CH2−ピリジル、−O−ピリジル、−O−フェニルから選択され、ピリジルまたはフェニル基のそれぞれが、−Fまたは−CH3で置換されていてもよい、請求項11に記載の化合物。
  13. 3が、−X−R10で置換されているピラゾリルであって、R9から独立に選択される1つまたは複数の基でさらに置換されていてもよいピラゾリルであり、R9、XおよびR10が、請求項1で定義される通りである、請求項10に記載の化合物。
  14. 3が、−CH2−ピリジル、−O−ピリジル、−CH2−フェニルまたは−O−フェニルで置換されているピラゾリルであって、−C1-3アルキルでさらに置換されていてもよいピラゾリルである、請求項13に記載の化合物。
  15. 9が、−CH3および−CH(CH32から選択される、請求項10に記載の化合物。
  16. Figure 0006085873

    Figure 0006085873

    Figure 0006085873

    Figure 0006085873
    から選択される化合物であって、塩の形態で存在してもよい、請求項1に記載の化合物。
  17. がんの治療および/または予防に使用するための、活性物質としての請求項1から16までのいずれか1項に記載の一般式(I)の1つもしくは複数の化合物または薬学的に許容されるその塩を含む、医薬調製物。
  18. 活性物質としての請求項1から16までのいずれか1項に記載の一般式(I)の1つもしくは複数の化合物または薬学的に許容されるその塩を含む、医薬調製物。
  19. 請求項1から16までのいずれか1項に記載の一般式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩の1つ、および式(I)とは異なる少なくとも1つの他の細胞増殖抑制性または細胞傷害性の活性物質を含む、医薬調製物。
  20. 造血器悪性腫瘍の治療に使用するための、活性物質としての請求項1から16までのいずれか1項に記載の一般式(I)の化合物の1つもしくは複数の化合物または薬学的に許容されるその塩を含む、医薬調製物。
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