JP6084446B2 - 車両運転支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は車両運転支援装置に関する。
車両が積荷を積載したとき、積荷の積載状態により、車両の転倒等が生じ得る走行不安定になる恐れがある。特に、車両に遠心力が作用する曲路では、車両の転倒リスクは、積荷の重心高さにも依存する。トレーラートラックで例示すると、積荷の重心が、コンテナ内の高い位置にある場合、トレーラートラック全体の重心も高くなる。この場合、トレーラートラックの転倒の軸となるタイヤ端部とトレーラートラック全体の重心高さとの間の距離が長くなる。そして、この距離が長いほど、トレーラートラックが曲路を走行する場合に発生する遠心力のモーメントがトレーラートラックに大きく作用するので、転倒リスクは高くなる。
そこで、特許文献1に、車両全体の重心高さを測定できる専用の機構をトラックスケールに組み込む例が示されている。
特開2011−53206号公報
上記のとおり、車両全体の重心高さは、トラックスケール等の計量装置に専用の機構(トレーラートラックを乗せる載台を傾ける機構、特許文献1の如く載台を揺らす機構等)を組み込むと計測できる。しかし、専用の機構を用いる場合、計量装置の部品点数が増え、コストが嵩む。
一方、特開2012−2558号公報では、トレーラートラックを構成する台車やコンテナ等の個々の重量および個々の重心高さから、トレーラートラック全体の重心高さを導出する手法が提案されている。しかし、この技術の場合、トレーラートラックを構成する個々の重心高さが既知であることを前提とし、積荷の重心高さを何等かの手法で知る必要がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、従来に比べ、積荷の重心高さを簡易に予測し、ひいては、車両全体の重心高さを簡易に導出し得る車両運転支援装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の車両運転支援装置の一態様は、車両の重量測定に用いる検知器と、前記検知器の出力信号を受け取る制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記出力信号に基づいて前記積荷の重量を演算し、前記積荷の重心高さと前記積荷の重量との間の正比例の関係に基づいて、前記積荷の重心高さの予測値を導く。
かかる構成により、従来に比べ、積荷の重心高さを簡易に予測し、ひいては、車両全体の重心高さを簡易に導出し得る。
また、前記制御手段は、前記積荷を満載したときの積荷満載重量と前記積荷の重量とに基づいて、前記積荷の重心高さの予測値を導いてもよい。
また、前記制御手段は、前記積荷の比重から導かれる補正係数と前記積荷の重量とに基づいて、前記積荷の重心高さの予測値を導いてもよい。
また、前記車両は、同一品目の前記積荷が、前記車両の積荷積載床面上に均等に敷き詰められていてもよい。
また、前記制御手段は、前記積荷の重心高さの予測値を用いて前記車両全体の重心高さを導き、前記車両全体の重心高さを用いて前記車両に遠心力が作用する場合の前記車両の転倒リスクが高いか否かを判定してもよい。
かかる構成により、従来に比べ、車両の転倒リスクを簡易に判定し得る。
本発明の車両運転支援装置の一態様は、従来に比べ、積荷の重心高さを簡易に予測し、ひいては、車両全体の重心高さを簡易に導出し得るという効果がある。
図1は、実施形態の車両運転支援装置の一例を示した図である。 図2は、図1の車両運転支援装置の制御系の一例を示したブロック図である。 図3は、図2の制御装置の機能ブロック図である。 図4は、背面視において、トレーラートラックを構成する個々の部材の重心位置を説明するための図である。 図5は、積荷の重心高さの導出の一例を示した図である。 図6は、運転情報提供部によって提供される運転情報の一例を示した図である。 図7は、トレーラートラックの転倒リスクの判定の説明に用いる図である。 図8は、実施形態の車両運転支援装置の動作の一例を示したフローチャートである。
以下、本発明の好ましい実施形態およびその変形例について、図面を参照しながら説明する。なお、以下では、全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、重複する要素の説明を省略する場合がある。
(実施形態)
[車両運転支援装置の全体構成]
図1は、実施形態の車両運転支援装置の一例を示した図である。
なお、本実施形態では、便宜上、図面において、車両10の全長方向を「前」および「後」の方向として図示し、車両10の幅方向を「左」および「右」の方向として図示している。そして、車両10が載台20の「後」から進入し、載台20の「前」から退出するものとする。
車両10には、前方の2本の車軸13,14(以下、「第1軸13」、「第2軸14」と略す場合がある)が牽引車両であるトラクター10A側に、後方の1本の車軸15(以下、「第3軸15」と略す場合がある)がトラクター10Aに牽引されるシャーシ10B側に配されている。そして、シャーシ10B上に、積荷(図1では図示せず)を格納するコンテナ10Cが搭載されている。つまり、車両10として、合計3本の車軸13,14,15を備える3軸のトレーラートラック10が例示されている。
なお、本明細書において、トラクター10Aとシャーシ10Bとからなるトレーラートラック10の部分を、トレーラートラック10の車体という。
車両運転支援装置100を平面視した場合、設置ベース25の表面には、矩形状のピット部27が形成されている。そして、図1に示すように、これらのピット部27に、矩形かつ板状の載台20が配されている。
載台20は、トレーラートラック10の全ての車輪が乗り込み得るように構成され、4個のロードセル(検知器)21によって下方から支持されている。よって、車両運転支援装置100は、トレーラートラック10の総重量を測定可能なピット埋込型のトラックスケールを備える。
[車両運転支援装置の制御系の構成]
図2は、図1の車両運転支援装置の制御系の一例を示したブロック図である。また、図3は、図2の制御装置の機能ブロック図である。
図2に示すように、車両運転支援装置100は、制御装置40と、操作装置41と、報知装置42と、データ検出器50と、を備える。
制御装置40は、例えば、ロードセル21のそれぞれに対応する複数(ここでは、4個)の増幅器43および複数(ここでは、4個)のローパスフィルタ44と、A/D変換器46と、I/O回路47と、メモリ48と、演算器49とを備える。
増幅器43は、ロードセル21から送信される信号をA/D変換可能な大きさに増幅して送り出す機能を備える。
ローパスフィルタ44は、低域周波数のみを信号として通過させる機能を備える。
A/D変換器46は、ローパスフィルタ44からのアナログ信号をデジタル信号に変換する機能を備える。
I/O回路47は、A/D変換器46と、操作装置41と、報知装置42と、メモリ48と、演算器49との間で各種の信号やデータの受け渡しを行う機能を備える。
メモリ48は、例えば、PROMやRAM等で構成され、所定プログラムや基本データ等を長期的に記憶したり、種々のデータや演算用数値などを一時的に記憶したりする機能を備える。
演算器49は、例えば、マイクロプロセッサ(MPU)等の処理装置で構成され、メモリ48に格納されている所定プログラムの指示に従って、必要な信号をI/O回路47を介して受け取り、必要なデータをメモリ48やデータ検出器50から受け取り、受け取った信号やデータに基づいて演算を実行する機能を備える。
操作装置41は、操作スイッチや数値キー等を備え、測定開始・終了の動作や零点調整動作、使用モードの切り換え動作、数値設定動作などの種々の動作の際に用いられる。
報知装置42は、トレーラートラック10の運転者に様々な有益な情報を画面表示や音声表示等により運転者に提供するのに用いられ、例えば、LCD等の表示装置、スピーカ等の音声再生装置、LED等のランプが例示される。
データ検出器50は、適宜のデータ入出力ポート(図示せず)を介して有線通信や無線通信等によりデータ送信可能なように演算器49と接続されていて、トレーラートラック10の運転時の外部情報を取得し、この情報を演算器49に与えるように構成されている。例えば、データ検出部50は、地域の高度道路交通システム(ITS)から、アンテナ(図示せず)を介して外部情報を受信し、この情報を演算器49に与える受信機(図示せず)を備える。なお、かかる情報の一例として、トレーラートラック10の走行予定時の路面の状態を示す情報(例えば、曲路の曲率半径)がある。
[車両運転支援装置の制御系の処理動作]
車両運転支援装置100の制御系においては、ロードセル21の出力信号が、増幅器43、ローパスフィルタ44、A/D変換器46およびI/O回路47を経由して演算器49に送られる。演算器49は、メモリ48に格納されている所定プログラムに従って、I/O回路47やデータ検出器50からの信号を取り込み、メモリ48に記憶されている種々のデータを読み込む。
これにより、演算器49は、これらの信号やデータに基づいてトレーラートラック10の運転を支援する様々な情報を導き、この情報は報知装置42を用いて運転者に提供される。
そして、本実施形態の車両運転支援装置100では、制御装置40において、所定プログラムが演算器49で実行されることにより、図3に示すように、トレーラートラック10に関する重量を取得する重量取得部52、トレーラートラック10に関する重心高さを取得する重心高さ取得部53、および、トレーラートラック10の運転を支援する情報を運転者に提供する運転情報提供部51のそれぞれの機能が実現される。
なお、制御装置40は、必ずしも、単独の演算器49で構成される必要はなく、複数の演算器が分散配置されていて、それらが協働して車両運転支援装置100の動作を制御するよう構成されていてもよい。
以下、制御装置40の重量取得部52、重心高さ取得部53および運転情報提供部51のそれぞれの機能について順を追って説明する。
[記号の定義]
まず、以下の説明に用いる記号の意味を、図4を用いて定める。
<トレーラートラック関連>
:トレーラートラック10の車体重量
co:コンテナ重量
:積荷重量
f0:積荷満載重量
m:トレーラートラック10の総重量(m=m+mco+m
:トレーラートラック10の車体重心高さ(地面を基準とした重心高さ)
co:コンテナ重心高さ(コンテナ底面を基準とした重心高さ)
:積荷重心高さ(積荷積載床面10Sを基準とした重心高さ)
H:トレーラートラック10全体の重心高さ(地面を基準とした重心高さ)
co1:コンテナ搭載高さ(地面を基準とした高さ)
co2:積荷積載床面10Sの高さ(コンテナ底面を基準とした高さ)
K:コンテナ10Cの高さ方向の内寸
B:コンテナ10Cの幅寸
V:コンテナ内容積
<ロードセル関連>
PA(t)、PB(t):ロードセル21の出力の総和
但し、t=t:第3軸15の左右車輪のタイヤが載台20に完全に乗った時
t=t:第1軸13の左右車輪のタイヤが載台20から降り始める時
[重量取得部52の機能]
以下、制御装置40の重量取得部52の機能について説明する。
(1)コンテナ重量mco
コンテナ重量mcoは、コンテナ10Cのサイズや種類毎に規格化された値である。よって、重量取得部52は、コンテナ10Cのサイズや種類から、コンテナ重量mcoを取得できる。
(2)トレーラートラック10の車体重量m
トレーラートラック10の車体重量mは、トレーラートラック10の車検証に記載されている。よって、トレーラートラック10の車体重量mは、車検証の記載に基づいて車体重量mを求めることができるが、以下の如く、重量取得部52が、ロードセル21からの出力信号(荷重信号)に基づいて、トレーラートラック10の車体重量mを演算してもよい。
まず、トレーラートラック10に、空のコンテナ10Cを搭載し、このトレーラートラック10が載台10上を徐行する。このとき、時間区間[t,t]におけるPA(t)は、トレーラートラック10の第1軸13、第2軸14および第3軸15の全ての車輪が載台20上に乗ったときのロードセル21からの出力信号(荷重信号)の総和に対応し、この値は、トレーラートラック10の車体重量mとコンテナ重量mcoとの合算重量(=m+mco)に相当する。そして、本合算重量からコンテナ重量mco(既知)を差し引いた値が、トレーラートラック10の車体重量mに相当する。
(3)積荷重量m
重量取得部52は、以下の如く、ロードセル21からの出力信号(荷重信号)に基づいて、積荷重量mを演算できる。
コンテナ10Cに積荷10fを積載した状態において、トレーラートラック10が載台10上を徐行する。このとき、時間区間[t,t]におけるPB(t)は、トレーラートラック10の第1軸13、第2軸14および第3軸15の全ての車輪が載台20上に乗ったときのロードセル21からの出力信号(荷重信号)の総和に対応し、この値は、トレーラートラック10の総重量m(=m+mco+m)に相当する。そして、総重量mからトレーラートラック10の車体重量mとコンテナ重量mcoとの合算重量(=m+mco)を差し引いた値が、積荷重量mである。
なお、本合算重量(=m+mco)は、上記の如く、ロードセル21によるPA(t)の出力信号から演算してもいいし、上記の如く、トレーラートラック10の車体重量mおよびコンテナ重量mcoをそれぞれ、トレーラートラック10の車検証、および、コンテナ10Cのサイズや種類のそれぞれから個別に求めてもいい。
[重心高さ取得部53の機能]
以下、制御装置40の重心高さ取得部53の機能について説明する。
(1)トレーラートラック10の車体重心高さh
トレーラートラック10の車体重心高さhは、トレーラートラック10の型式毎に設計情報がある。よって、重心高さ取得部53は、トレーラートラック10の型式から、車体重心高さhを取得できる。
(2)コンテナ重心高さhco
コンテナ重心高さhcoは、コンテナ10Cのサイズや種類毎に規格化された値である。よって、重心高さ取得部53は、コンテナ10Cのサイズや種類から、コンテナ重心高さhcoを取得できる。
(3)積荷重心高さh(予測値)
図5は、積荷の重心高さの導出の一例を示した図である。
本例では、積荷10fによる等分布荷重が、積荷積載床面10Sに作用する場合を考える。例えば、図5に示すように、同一品目(例えば、屑鉄や牧草)の積荷10fを、積荷積載床面10S上に均等に敷き詰める場合を考える。
この場合、積荷積載床面10Sには、積荷10fによるコンテナ10Cへの偏荷重は生じないので、積荷10fの重心の位置は、コンテナ10Cの幅方向のほぼ中央線上に存在する。
一方、積荷重心高さhの予測値は、コンテナ10C内に積荷10fを満載したときの積荷満載重量mf0と積荷重量mとコンテナ10Cの高さ方向の内寸K(以下、「コンテナ内寸K」という)とを用い、以下の式(1)によって求まる。なお、コンテナ内寸Kは、コンテナ10Cのサイズや種類毎に規格化された値である。よって、コンテナ10Cのサイズや種類から、コンテナ内寸Kを知ることができる。
式(1)に示す如く、積荷重心高さhと積荷重量mとの間には正の相関関係(具体的には、正比例の関係)があることがわかる。
=m・K/(2・mf0)・・・(1)
例えば、図5(a)に示すように、積荷重量mが、積荷満載重量mf0の25%のときは(m=0.25mf0のときは)、h=0.125Kとなる。また、図5(b)に示すように、積荷重量mが、積荷満載重量mf0の50%のときは(m=0.5mf0のときは)、h=0.25Kとなる。また、図5(c)に示すように、積荷重量mが、積荷満載重量mf0に等しいとき、つまり、積荷重量mが、積荷満載重量mf0の100%のときは(m=mf0のときは)、h=0.5Kとなる。
なお、ここで、積荷満載重量mf0は、コンテナ10C内に積荷10fを満載し、上記の積荷重量mの求めた方法と同じ方法で導出してもいいし、コンテナ内容積Vに積荷10fの比重を乗じることで導出してもいい。
なお、後者の場合、コンテナ内容積Vは、コンテナ10Cのサイズや種類毎に規格化された値である。よって、コンテナ10Cのサイズや種類から、コンテナ内容積Vを知ることができる。
(4)トレーラートラック10全体の重心高さH
トレーラートラック10全体の重心高さHは、上記のコンテナ重量mco、トレーラートラック10の車体重量m、積荷重量m、トレーラートラック10の車体重心高さh、コンテナ重心高さhcoおよび積荷重心高さhを用い、以下の式(2)によって求めることができる。なお、下記の式(2)は公知であるので(例えば、特開2012−2558号公報参照)、詳細な説明は省略する。
H=(m・h+mco・(Lco1+hco)+m・(Lco1+Lco2+h))/(m+mco+m) ・・・(2)
式(2)において、コンテナ搭載の高さLco1は、トレーラートラック10の型式毎に設計情報がある。よって、トレーラートラック10の型式からコンテナ搭載の高さLco1を知ることができる。また、式(2)において、積荷積載床面10Sの高さLco2は、コンテナ10Cのサイズや種類毎に規格化された値である。よって、コンテナ10Cのサイズや種類から、積荷積載床面10Sの高さLco2を知ることができる。
[運転情報提供部51の機能]
以下、制御装置40の運転情報提供部51の機能について説明する。
図6は、運転情報提供部によって提供される運転情報の一例を示した図である。
図6に示すように、報知装置42(ここでは、表示装置)の表示画面42A上には、積荷重量m、積荷重心高さh(予測値)、トレーラートラック10の総重量m、およびトレーラートラック10全体の重心高さHが示されている。
上記のとおり、トレーラートラック10全体の重心高さHが、高くなる程、トレーラートラック10のカーブ時における転倒リスクが高くなる。このため、トレーラートラック10の転倒リスクが高いとき(詳細は後述)、運転情報提供部51によって、表示画面42Aに、『カーブ注意』という運転者への注意を喚起するメッセージが表示される。
このとき、運転者によって行われるトレーラートラック10の具体的な運転操作(アクセル操作、ブレーキ操作、ハンドル操作)に、上記の注意喚起を対応付けて示唆する方が好ましい。
例えば、図7のように、トレーラートラック10の左カーブ時において、トレーラートラック10に遠心力F1が作用して、トレーラートラック10が右側へ転倒しはじめる寸前の状態(左側のタイヤが浮き上がる寸前の状態)を考える。
トレーラートラック10が回転軸Eを中心として回転(転倒)する場合には、遠心力F1による右回りのモーメントが、トレーラートラック10の総重量mに関わる下向きの力F2による左回りのモーメントよりも大きくなる。すなわち、次の(3)式を満足する。
F1r・Lr>F2r・Lr ・・・(3)
ここで、Lrは重心Gと回転軸Eとの距離である。また、F1r=F1・sinθであり、F2r=F2・cosθである(0°<θ<90°)。さらに、F2=m・g(gは重力加速度)であるので、F2r=m・g・cosθである。
そして、例えば、(3)式を満足する場合に、トレーラートラック10の転倒リスクが高いと判定するようにすればよい。よって、上記(3)式を以下のように変形することにより、転倒リスク判定式(4)式が得られる。
F1・sinθ・Lr>m・g・cosθ・Lr
F1>m・g・(1/tanθ) (ここで、tanθ=2H/B)
F1>m・g・B/2・H
2・F1・H>m・g・B ・・・(4)
つまり、上記の(4)式を満足する場合に、トレーラートラック10の転倒リスクが高いと判定できる。なお、(4)式において、遠心力F1は、曲路の曲率半径rとトレーラートラック10の速度Vとを用い、以下の式(5)で表される。また、式(4)において、コンテナ10Cの幅寸B(以下、「コンテナ幅寸B」という)は、コンテナ10Cのサイズや種類毎に規格化された値である。よって、コンテナ10Cのサイズや種類から、コンテナ幅寸Bを知ることができる。
F1=m・V/r ・・・(5)
そこで、制御装置40の運転情報提供部51は、データ検出器50を用いて、トレーラートラック10がカーブに差し差し掛かろうとしている曲路の曲率半径rを取得する。これにより、運転情報提供部51は、曲路の曲率半径rを用い、式(4)および式(5)に基づいて、転倒リスクが十分に小さくなるトレーラートラック10の速度V1を導出し得る。よって、図6に示す如く、『カーブに差し掛かろうとしている曲路では、ブレーキをかけて速度V1までに十分に落とせ。』等の、トレーラートラック10の運転操作に対応する注意喚起を、表示画面42A上に示すことができる。
また、制御装置40は、トレーラートラック10が速度Vで走っているときに、上記の(4)式を満足する場合、トレーラートラック10の転倒リスクが高いと判定し、その旨を表示画面42A上に示すことにより、運転者が適切な運転操作を行うよう、注意喚起できる。
なお、本例では、注意喚起の表示について、表示画面42Aにおける文章表記を例示したが、かかる注意喚起の表示は、どのような手段(例えば、画面表示、音声表示、ランプ表示)で運転者に伝えてもいいし、どのような表示形態(例えば、文字、記号、グラフ、色)で運転者に伝えてもいい。
例えば、注意喚起を文字表示とともに、または、文字表示に代えて、スピーカ(図示せず)を用いて、かかる文字を音声で発してもよい。また、注意喚起を、適宜の方法で数値化して示唆してもいいし、「大」「中」「小」の表記を用いて示唆してもいい。また、注意喚起を「赤」、「黄色」、「緑」のLEDランプで示唆してもいいし、棒グラフ化して示唆してもいい。
このようにして、本実施形態の車両運転支援装置100は、制御装置40の運転情報提供部51が、積荷重心高さh(予測値)から得られるトレーラートラック10全体の重心高さHを用いて、トラックスケール10の運転を支援する様々な有益な情報(示唆)を報知装置42により運転者に提供できる。
[車両運転支援装置の動作]
図8は、実施形態の車両運転支援装置の動作の一例を示したフローチャートである。
まず、ステップS1において、制御装置40は、トレーラートラック10の型式に基づいて、トレーラートラック10の諸元(車体重心高さh、コンテナ搭載の高さLco1等)を取得する。
この場合、例えば、トレーラートラック10の諸元を予めトレーラートラック10の型式毎に、メモリ48に記憶させると(トレーラートラック10の諸元をデータベース化すると)、トレーラートラック10の型式の入力により、トレーラートラック10の諸元を取得できる。なお、トレーラートラック10のナンバープレートと、トレーラートラック10の型式との間の関係をデータベース化することよって、トレーラートラック10のナンバープレートを入力してもよい。
次に、ステップS2において、制御装置40は、コンテナ10Cのサイズや種類に基づいて、コンテナ10Cの諸元(コンテナ重量mco、コンテナ重心高さhco、積荷積載床面10Sの高さLco2、コンテナ幅寸B、コンテナ内寸K、コンテナ内容積V等)を取得する。
この場合、例えば、コンテナ10Cの諸元を予めコンテナ10Cのサイズや種類毎に、メモリ48に記憶させると(コンテナ10Cの諸元をデータベース化すると)、コンテナ10Cのサイズや種類の入力により、コンテナ10Cの諸元を取得できる。なお、コンテナ10Cの番号と、コンテナ10Cのサイズや種類との間の関係をデータベース化することによって、コンテナ10Cの番号を入力してもよい。
次に、ステップS3において、制御装置40は、積荷10fの品目(例えば、鉄屑、牧草等)を入力する。なお、積荷10fの品目は、例えば、伝表等により特定できる。すると、積荷10fの品目によって積荷10fの比重を取得できる。
次に、ステップS4において、制御装置40は、コンテナ10C内に積荷10fを満載したときの積荷満載重量mf0を演算する。具体的には、ステップS2で求めたコンテナ10Cの内容積VにステップS3で求めた積荷10fの比重を乗じることにより、積荷満載重量mf0を演算できる。
次に、ステップS5において、制御装置40は、トレーラートラック10を、載台20上を徐行させて、トレーラートラック10の車体重量m、積荷重量mを演算する。
次に、ステップS6において、制御装置40は、積荷重心高さhの予測値を演算する。具体的には、ステップS2で求めたコンテナ内寸Kと、ステップS5で求めた積荷重量mと、ステップS4で求めた積荷満載重量mf0と、を用い、上記式(1)に基づいて積荷重心高さhの予測値を演算できる。
次に、ステップS7において、制御装置40は、トレーラートラック10の重心高さHを演算する。具体的には、ステップS5で求めたトレーラートラック10の車体重量mおよび積荷重量mと、ステップS2で求めたコンテナ10Cの諸元(コンテナ重量mco、コンテナ重心高さhco、積荷積載床面10Sの高さLco2)と、ステップS1で求めたトレーラートラック10の諸元(車体重心高さh、コンテナ搭載の高さLco1)と、を用い、上記式(2)に基づいて、トレーラートラック10の重心高さHを演算できる。
次に、ステップS8において、制御装置40は、トレーラートラック10の速度Vおよび曲路の曲率半径rを取得する。
そして、ステップS9において、制御装置40は、トレーラートラック10の転倒リスクを判定する。具体的には、ステップS8で求めたトレーラートラック10の速度Vおよび曲路の曲率半径rと、ステップS2で求めたコンテナ10Cの諸元(コンテナ幅寸B)と、ステップS7で求めたトレーラートラック10の重心高さHと、を用い、上記式(4)、式(5)に基づいて、トレーラートラック10に遠心力が作用する場合のトレーラートラック10の転倒リスクが高いか否かを判定する。例えば、式(4)の関係が成立する場合、転倒リスクが高いと判定してもよい。
(第1変形例)
本実施形態では、トレーラートラック10の型式の入力によりトレーラートラック10の諸元(例えば、車体重心高さh、コンテナ搭載の高さLco1)を取得する例を述べたが、通常、トレーラートラック10の型式が異なっても、これらの諸元の値の差は小さいと考えられる。よって、これらの諸元を一定値として扱ってもよい。これにより、トレーラートラック10の型式の入力の手間を省くことができる。
(第2変形例)
本実施形態では、車両運転支援装置100が、トラックスケールを備える例を述べたが、これに限らない。車両運転支援装置100は、車両の重量を測定可能な機器であれば、いかなる構成のものを備えてもよい。例えば、車両運転支援装置100は、トラックスケールに代えて、輪重計、軸重計、マットスケール等を備えてもよい。
(第3変形例)
本実施形態では、制御装置40が、積荷10fの比重とコンテナ内容積Vとから積荷満載重量mf0を演算した後、式(1)に基づいて積荷重心高さhの予測値を演算する例を述べたが、本予測値の演算方法は、これに限らない。
例えば、積荷10fの品目(例えば、鉄屑、牧草等)について、積荷10fの比重から導かれる所定の補正係数を設定し、これをメモリ48に記憶に記憶させると、制御装置40が、本補正係数と積荷重量mとに基づいて、積荷重心高さhの予測値を演算できる。
つまり、ある品目(例えば、鉄屑)の重量から鉄屑の重心高さの予測値が一旦、求まると、制御手段40は、他の品目(例えば、牧草)の満載重量を演算せずに、上記補正係数と牧草重量とに基づいて、牧草の重心高さの予測値を演算できる。
本発明の車両運転支援装置は、従来に比べ、積荷の重心高さを簡易に予測し、ひいては、車両全体の重心高さを簡易に導出し得る。よって、本発明は、例えば、トラックスケール、軸重計、輪重計等を備える車両運転支援装置に利用できる。
10 トレーラートラック
10A トラクター
10B シャーシ
10C コンテナ
13 車軸(第1軸)
14 車軸(第2軸)
15 車軸(第3軸)
20 載台
21 ロードセル
40 制御装置
50 データ検出器
51 運転情報提供部
52 重量取得部
53 重心高さ取得部
100 車両運転支援装置

Claims (5)

  1. 車両の重量測定に用いる検知器と、
    前記検知器の出力信号を受け取る制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記出力信号に基づいて前記積荷の重量を演算し、前記車両の積荷積載床面上に同一品目の積荷による等分布荷重が作用する場合に成立する前記積荷の重心高さと前記積荷の重量との間の正比例の関係に基づいて、前記積荷の重心高さの予測値を導く、車両運転支援装置。
  2. 前記制御手段は、前記積荷を満載したときの積荷満載重量と前記積荷の重量とに基づいて、前記積荷の重心高さの予測値を導く、請求項1に記載の車両運転支援装置。
  3. 前記制御手段は、前記積荷の比重から導かれる補正係数と前記積荷の重量とに基づいて、前記積荷の重心高さの予測値を導く、請求項1に記載の車両運転支援装置。
  4. 前記車両は、前記積荷が、前記車両の積荷積載床面上に均等に敷き詰められている、請求項1−3のいずれかに記載の車両運転支援装置。
  5. 前記制御手段は、前記積荷の重心高さの予測値を用いて前記車両全体の重心高さを導き、前記車両全体の重心高さを用いて前記車両に遠心力が作用する場合の前記車両の転倒リスクが高いか否かを判定する、請求項1−4のいずれかに記載の車両運転支援装置。

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