JP6081396B2 - ウェビング巻取装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータ駆動状態でウェビングが引張られた場合に、モータとスプールとの間で回転力の伝達を遮断できるウェビング巻取装置に関する。
下記特許文献1のウェビング巻取装置では、小径ギヤに取付けられたフリクションスプリングの周方向一端部と大径ギヤに形成された突出部との間で回転力が伝達されることによって小径ギヤと大径ギヤとの間で回転力が伝達される。このような構成では、フリクションスプリングと突出部との間で回転力が伝達される際に、フリクションスプリングの端部が突出部から受ける力によって弾性変形され、これによって、フリクションスプリングの端部が大径ギヤ径方向内側へ滑る可能性がある。
特開2011−88469号公報
本発明は、上記事実を考慮して、ギヤからの力によってクラッチ部材が変形して滑っても回転力を伝達できるウェビング巻取装置を得ることが目的である。
請求項1に記載のウェビング巻取装置は、ウェビングが巻取られるスプールと、前記スプールを回転させるためのモータと、前記モータから前記スプールへの回転伝達経路に設けられる第1ギヤと、前記回転伝達経路に設けられると共に前記第1ギヤに対して相対回転可能な第2ギヤと、弾性力によって前記第2ギヤと一体的に回転可能に前記第2ギヤに取付けられると共に、前記第1ギヤに当接されて前記第1ギヤと前記第2ギヤとの間で回転を伝達し、前記第2ギヤに対して相対回転することによって前記回転の伝達を遮断するクラッチ部材と、前記第1ギヤと前記クラッチ部材との当接が解消される当接解消方向への前記クラッチ部材の変形を制限する制限手段と、を備えている。
請求項1に記載のウェビング巻取装置によれば、第2ギヤに取付けられたクラッチ部材と第1ギヤとの当接が解消されるクラッチ部材の当接解消方向への変形が制限手段によって抑制される。これによって、クラッチ部材と第1ギヤとの当接を維持でき、クラッチ部材と第1ギヤとの間で回転力を伝達できる。
請求項2に記載のウェビング巻取装置は、請求項1に記載のウェビング巻取装置において、前記制限手段は、前記クラッチ部材に当接可能に前記第1ギヤに形成され、前記クラッチ部材に付与する回転力又は反力によって前記クラッチ部材を当接解消方向とは反対方向へ誘導可能とされている。
請求項2に記載のウェビング巻取装置では、クラッチ部材に当接可能に第1ギヤに形成された制限手段がクラッチ部材に付与する回転力又は反力によってクラッチ部材を当接解消方向とは反対方向へ誘導可能とされる。これによって、クラッチ部材の当接解消方向への変形を防止又は抑制でき、クラッチ部材と第1ギヤとの当接を維持でき、クラッチ部材と第1ギヤとの間で回転力を伝達できる。
請求項3に記載のウェビング巻取装置は、請求項2に記載のウェビング巻取装置において、前記第1ギヤに形成されて第1ギヤ周方向に前記クラッチ部材に当接される対向部又は前記クラッチ部材における前記対向部との当接部が前記制限手段とされ、前記対向部が前記当接部に付与する回転力又は反力の分力が当接解消方向とは反対方向へ向くように前記対向部と前記当接部とは一方が他方に対して傾斜している。
請求項3に記載のウェビング巻取装置では、第1ギヤに対向部が形成され、対向部は第1ギヤ周方向にクラッチ部材に当接され、対向部はクラッチ部材の当接部に回転力又は反力を付与する。ここで、対向部がクラッチ部材の当接部に付与する回転力又は反力の分力が当接解消方向とは反対方向へ向くように対向部と当接部とは一方が他方に対して傾斜している。クラッチ部材が対向部によって当接解消方向へ誘導されることを防止又は抑制できる。これによって、クラッチ部材の当接解消方向への変形を防止又は抑制でき、クラッチ部材と第1ギヤとの当接を維持でき、クラッチ部材と第1ギヤとの間で回転力を伝達できる。また、制限手段がクラッチ部材から受ける回転力や回転力の反力を、制限手段に対して圧縮荷重として入力させることができる。
請求項4に記載のウェビング巻取装置は、請求項3に記載のウェビング巻取装置において、前記対向部の当接解消方向側の角部は、前記当接部における当接解消方向中央よりも当接解消方向側に設定されている。
請求項4に記載のウェビング巻取装置では、対向部の当接解消方向側の角部が、クラッチ部材の当接部における当接解消方向中央よりも当接解消方向側に設定される。このため、クラッチ部材が対向部によって当接解消方向へ誘導されることを更に防止又は抑制できる。これによって、クラッチ部材の当接解消方向への変形を防止又は抑制でき、クラッチ部材と第1ギヤとの当接を維持でき、クラッチ部材と第1ギヤとの間で回転力を伝達できる。
請求項5に記載のウェビング巻取装置は、請求項1から請求項4の何れか1項に記載のウェビング巻取装置において、前記クラッチ部材は、周方向一端から他端までが1周未満とされて、内周部又は外周部が弾性的に前記第2ギヤ又は前記第2ギヤと一体的に回転する回転体に圧接される。
請求項5に記載のウェビング巻取装置によれば、第2ギヤ又は第2ギヤと一体的に回転する回転体に内周部又は外周部が弾性的に圧接されるクラッチ部材は、周方向一端から他端までが1周未満とされる。このため、クラッチ部材の軸方向寸法を短くできる。これによって、クラッチ部材が圧接される第2ギヤ又は回転体の軸方向寸法を短くできる。
以上説明したように、本発明に係るウェビング巻取装置では、第1ギヤからの力によってクラッチ部材が変形して滑っても回転力を伝達できる。
第1の実施の形態に係るウェビング巻取装置の分解斜視図である。 (A)は第1ギヤ、第2ギヤ、ロータ、クラッチ部材の分解斜視図であり、(B)はロータを(A)とは反対側から見た斜視図である。 図2(A)の3−3線に沿った断面に相当する第1ギヤ及びこれへ組付けた関連部品を示す断面図である 図3の4−4線に沿った断面図である。 第2の実施の形態を示す図4に対応する断面図である。
<第1の実施の形態の構成>
本発明の各実施の形態に係るウェビング巻取装置10を図1から図5に基づいて説明する。なお、各図において矢印FRはウェビング巻取装置10の前後方向前側、矢印LHはウェビング巻取装置10の左右方向左側、矢印UPはウェビング巻取装置10の上下方向上側をそれぞれ示す。
(ウェビング巻取装置10の全体構成)
図1に示されるように、第1の実施の形態に係るウェビング巻取装置10は、例えば、車両の骨格部材や補強部材等の車体構成部材に固定されるフレーム12を備えている。フレーム12は左右方向に対向する脚板14、16を備えており、脚板14、16の間にはスプール18が設けられている。スプール18は軸方向が脚板14、16の対向方向に沿った略円筒形状に形成されており、乗員装着用のウェビング20の長手方向基端側が係止されている。スプール18は中心軸線周りに巻取方向及びその反対の引出方向へ回転可能とされており、スプール18が巻取方向へ回転されることによって、ウェビング20がスプール18の外周部に層状に巻取られる。
また、脚板14にはロック機構22のハウジング24が取付けられており、スプール18の一端がハウジング24によって回転自在に支持されている。ハウジング24の内側には、VSIR機構やWSIR機構を構成する各種部品が設けられている。VSIR機構は車両衝突時における車両急減速状態で作動される。これに対して、WSIR機構はスプール18の引出方向への回転加速度が所定の大きさを越えることによって作動される。VSIR機構やWSIR機構が作動されることによって、ロック機構22を構成するロック部材(図示省略)が作動されて、スプール18の引出方向への回転が阻止される。
さらに、スプール18にはフォースリミッタ機構が設けられている。スプール18の引出方向の回転がロック機構22のロック部材によって阻止された状態で、スプール18の引出方向の回転力が所定の大きさを越えると、フォースリミッタ機構のエネルギー吸収部材が変形されながらスプール18が引出方向へ回転される。このスプール18の引出方向への回転量だけウェビング20がスプール18から引出されると共に、スプール18の回転力の一部がエネルギー吸収部材の変形に供されて吸収される。また、脚板14の側方にはプリテンショナ26が設けられている。プリテンショナ26は、車両緊急時に作動されて、スプール18を巻取方向へ強制的に回転させる。
一方、脚板16の外側にはスプリングハウジング28が設けられている。スプリングハウジング28の内側には脚板16を貫通した軸部材30の先端側が入っており、軸部材30がスプリングハウジング28に回転自在に支持されている。軸部材30はスプール18に対して同軸上に設けられていると共に、スプール18に連結されてスプール18に対する相対回転が阻止されている。また、スプリングハウジング28の内側には渦巻きばね(図示省略)が設けられており、軸部材30は渦巻きばねによって巻取方向に付勢されている。また、脚板16とスプリングハウジング28との間にはギヤハウジング32が設けられている。ギヤハウジング32は右側へ向けて開口した凹形状に形成されており、ギヤハウジング32の開口側は、スプリングハウジング28とギヤハウジング32との間に設けられたプレート34によって閉止されている。
さらに、ギヤハウジング32の内側には、ラチェットホイール56が設けられている。ラチェットホイール56は軸部材30に対して同軸上に設けられており、軸部材30に対する相対回転が阻止されている。また、ギヤハウジング32の内側には円筒形状の支持部36が形成されている。支持部36はスプール18に対して同軸上に形成されており、軸部材30が貫通している。支持部36にはクラッチギヤ38が回転自在に支持されている。クラッチギヤ38の内側にはパウル42が回動可能に設けられている。また、クラッチギヤ38の内側にはリターンスプリング44が設けられており、パウル42の先端側がクラッチギヤ38径方向外側へ回動するようにパウル42が付勢されている。
また、支持部36の外側には保持リング46、48が形成されている。保持リング46、48は支持部36に対して同軸上に形成されていると共に、保持リング46の外側に保持リング48が形成されている。保持リング46、48の間には当接部材50の基部52が入っている。当接部材50の基部52は、保持リング46の外側面と保持リング48の内側面とに摺接しており、当接部材50は保持リング46、48に案内されて支持部36周りに回転できる。
当接部材50の基部52からは当接部54が右側へ延びており、当接部54はパウル42よりも巻取方向側でパウル42の先端側と対向している。クラッチギヤ38が巻取方向に回転されると、パウル42の先端側が当接部材50の当接部54に当接される。この状態でクラッチギヤ38が巻取方向に回転されると、パウル42がリターンスプリング44の付勢力に抗して回動され、これによって、パウル42の先端側がラチェットホイール56に噛合う。さらに、この状態でクラッチギヤ38が更に巻取方向に回転されると、当接部材50がパウル42に押圧されてクラッチギヤ38と共に支持部36周りに回転される。
また、ギヤハウジング32には3本のシャフト58、60、62が形成されており、これらのシャフト58〜62には、減速ギヤ列64を構成するギヤ66、二段ギヤ68、二段ギヤ70が回転自在に支持されている。ギヤ66はクラッチギヤ38及び二段ギヤ68の小ギヤ部76に噛合っており、二段ギヤ68の大ギヤ部78は二段ギヤ70の小ギヤ部80に噛合っている。
一方、脚板14、16間のスプール18の下側には、モータ84が設けられている。モータ84は、制御手段としてのECU(図示省略)に電気的に接続されており、更に、ECUを介して車両に搭載されたバッテリー(図示省略)に電気的に接続されている。ECUは、本ウェビング巻取装置10が搭載された車両の前方にある他の車両や障害物までの距離を測定する前方監視装置(図示省略)に電気的に接続されており、その距離が所定値未満になると、ECUによってモータ84が正転駆動される。
モータ84の出力軸(図示省略)は、脚板16及びギヤハウジング32を貫通されており、モータ84の出力軸の先端には、二段ギヤ70の大ギヤ部82に噛合うピニオンギヤ(図示省略)が設けられている。モータ84の出力軸のピニオンギヤ、二段ギヤ70、二段ギヤ68、ギヤ66、クラッチギヤ38はモータ84からスプール18までの回転伝達経路を構成しており、モータ84の正転駆動力は、減速ギヤ列64によって減速されてクラッチギヤ38に伝わり、これによって、クラッチギヤ38が巻取方向へ回転される。
(オーバーロード開放機構の構成)
ところで、減速ギヤ列64の二段ギヤ68はオーバーロード開放機構を構成している。図2に示されるように、二段ギヤ68の第2ギヤとしての小ギヤ部76の右側の小ギヤ部端面76Aからは軸部86が突出形成されている。軸部86は小ギヤ部76に対して同軸上に形成されていると共に、小ギヤ部76よりも外形が小さい。軸部86の右側の軸部端面86Aからは回止め部88が突出形成されている。回止め部88は、外形が軸部86よりも小さなスプライン形状等の非円形とされている。小ギヤ部76、軸部86、及び回止め部88は、回止め部88側へ向けて外形が小さくなる段付き形状となっている。
一方、二段ギヤ68の第1ギヤとしての大ギヤ部78は筒状部90の外周に形成されている。大ギヤ部78の軸方向中間部には円板状の中底部92が形成されており、中底部92の軸芯部には円孔94が形成されている。円孔94には小ギヤ部76の軸部86が貫通して中底部92が小ギヤ部端面76Aへ当たっており、これによって、大ギヤ部78が小ギヤ部76に対して相対回転可能に支持されている。
また、中底部92の右側には凹状の収容部96が形成されており、収容部96内にはクラッチ部材としてのクラッチスプリング98が設けられている。クラッチスプリング98は、断面円形の金属棒材の軸芯を円形に曲げ成形することによって周方向一端から他端までが1周未満で両端間が不連続な略C字状に形成されている。また、クラッチスプリング98の一端側は、クラッチスプリング98の円形軸線に対して接線方向に直線状に延びた直線部98Aとされている。収容部96には、クラッチスプリング98の直線部98Aの当接部としての一端面98Bに対応する制限手段としての対向部100が形成されている。対向部100は、大ギヤ部78の中心軸線周りに一定角度(本実施の形態では90度)毎に形成されている。クラッチスプリング98が収容部96に収容された状態で、これらの対向部100のうちの1つがクラッチスプリング98の一端面98Bに対向される。クラッチスプリング98の一端面98Bは、クラッチスプリング98の直線部98Aにおける中心軸線Cに対して直角の面とされている。
また、対向部100は、クラッチスプリング98の一端面98Bに対して大ギヤ部78径方向外側へ向けて漸次一端面98Bから離間するようにθの角度で傾斜されており、対向部100における大ギヤ部78径方向内側の角部100Aが一端面98Bに当接される。また、対向部100の角部100Aは、クラッチスプリング98の一端面98Bにおける大ギヤ部78径方向中央よりも内側で一端面98Bに当接される。
一方、二段ギヤ68は回転体としてのロータ102を備えている。ロータ102は、円筒部104を備えている。円筒部104の左側端部は底部106によって閉止されており、右側端部からはロータ102径方向外側へフランジ部108が延出されている。このように、ロータ102は全体的に有底円筒形状の一態様であるハット形状とされ、金属平板をプレス成形することによって形成されている。ロータ102の底部106には孔部110が形成されている。孔部110の形状は小ギヤ部76の回止め部88と同じ形状とされており、回止め部88が孔部110を貫通することによって、ロータ102の小ギヤ部76に対する相対回転が阻止される。
また、ロータ102の底部106が軸部86の軸部端面86Aに当接した状態で、回止め部88の先端側は孔部110を貫通して底部106の右側へ突出される。図3に示されるように、回止め部88の先端側にはかしめ部112が形成されている。かしめ部112は、回止め部88が先端から加圧されてかしめられることによって形成されている。かしめ部112の外形は孔部110よりも大きく、これによって、ロータ102の右側への移動が阻止されている。この状態で、大ギヤ部78の中底部92は、ロータ102の底部106と小ギヤ部76とによって挟まれており、これによって、小ギヤ部76に対する大ギヤ部78の二段ギヤ68軸方向の移動が制限されている。
詳しくは、小ギヤ部76の小ギヤ部端面76Aと軸部86の軸部端面86Aとの間の軸部86の軸方向寸法は、大ギヤ部78の中底部92の肉厚と同じか又は若干大きくされている。このため、中底部92がロータ102の底部106と小ギヤ部76の小ギヤ部端面76Aとによって挟まれても、中底部92が底部106や小ギヤ部端面76Aに押当てられることがなく、大ギヤ部78が小ギヤ部76とロータ102との間で自由に相対回転可能となっている。また、この状態で、大ギヤ部78のクラッチスプリング98が設けられた収容部96は、ロータ102のフランジ部108によって閉止されている。
ロータ102の円筒部104には、クラッチスプリング98が弾性的に巻付くように取付けられており、クラッチスプリング98は、円筒部104の外側面に圧接されている。このため、クラッチスプリング98と円筒部104との摩擦によってクラッチスプリング98とロータ102とが一体的に回転される。
<本実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
本ウェビング巻取装置10では、前方にある他の車両や障害物までの距離が前方監視装置によって測定され、その距離が一定値未満になると、モータ84がECUによって正転駆動される。モータ84の正転駆動力がモータ84の出力軸のピニオンギヤ及び二段ギヤ70を介して二段ギヤ68の大ギヤ部78に伝わることによって、大ギヤ部78が図4の矢印B方向へ回転される。大ギヤ部78が回転されることによってクラッチスプリング98の一端面98Bが大ギヤ部78の対向部100の角部100Aに押圧されると、ロータ102がクラッチスプリング98と共に回転される。これによって、二段ギヤ68の小ギヤ部76が回転されると、小ギヤ部76の回転がギヤ66を介してクラッチギヤ38に伝わり、クラッチギヤ38が巻取方向へ回転される。
これによって、クラッチギヤ38のパウル42が当接部材50の当接部54に当接されると、パウル42が当接部54からの押圧反力によって回動されて、パウル42の先端側がラチェットホイール56に噛合う。これによって、クラッチギヤ38の回転がラチェットホイール56及び軸部材30を介してスプール18に伝わり、スプール18が巻取方向へ回転される。これによって、乗員の身体に装着されたウェビング20がスプール18に巻取られると、ウェビング20の弛みが除去される。
一方、例えば、車両が減速されると、乗員の身体が車両前側へ慣性移動しようとし、これによって、ウェビング20が乗員の身体に引張られる。この状態で、モータ84が正転駆動されていると、モータ84の駆動力とは逆向きの回転力がスプール18からモータ84側へ伝わる。これによって、二段ギヤ68の大ギヤ部78に形成された対向部100の角部100Aに付与されるクラッチスプリング98の一端面98Bから押圧力が、クラッチスプリング98とロータ102の円筒部104との間の滑りトルク(最大摩擦力)を越えると、クラッチスプリング98が拡径されて、クラッチスプリング98とロータ102の円筒部104との間に滑りが生じる。これによって、クラッチギヤ38、減速ギヤ列64の各ギヤ66、68、70、及びモータ84の出力軸のピニオンギヤの各噛合い部分に付与される荷重を軽減できる。
ここで、本実施の形態では、対向部100が大ギヤ部78径方向外側へ向けて漸次クラッチスプリング98の一端面98Bから離間するようにθの角度で傾斜されており、対向部100の角部100Aがクラッチスプリング98の一端面98Bに当接される。このため、クラッチスプリング98が対向部100によって当接解消方向である大ギヤ部78径方向内側へ弾性変形されることがなく、クラッチスプリング98の一端面98Bが大ギヤ部78径方向内側へ滑ることがない。
しかも、クラッチスプリング98の一端面98Bと対向部100の角部100Aとの間に大ギヤ部78の回転接線方向の荷重が加わると、この荷重の分力がクラッチスプリング98の直線部98Aを当接解消方向とは反対方向である大ギヤ部78径方向外側へ弾性変形させるように作用する。これによって、クラッチスプリング98が大ギヤ部78径方向外側(当接解消方向とは反対方向)へ弾性変形するように一端面98Bが誘導され、クラッチスプリング98の一端面98Bが大ギヤ部78径方向外側へ滑る。本実施の形態において対向部100は収容部96の内周面の一部とされている。このため、クラッチスプリング98の一端面98Bが大ギヤ部78径方向外側へ滑っても、一端面98Bと対向部100又は角部100Aとの当接が維持されて、クラッチスプリング98の一端面98Bと大ギヤ部78の対向部100又は角部100Aとの間で回転力を伝達できる。
しかも、対向部100の角部100Aがクラッチスプリング98の一端面98Bにおける大ギヤ部78径方向中央よりも内側で一端面98Bに当接される。このため、対向部100の角部100Aに対してクラッチスプリング98の一端面98Bに滑りが生じた際の滑りの方向が大ギヤ部78径方向外側になりやすい。これによって、クラッチスプリング98の一端面98Bが大ギヤ部78径方向内側へ滑ることを更に効果的に防止又は抑制できる。
また、本実施の形態は、対向部100の角部100Aにクラッチスプリング98の一端面98Bが当接する構成であって、対向部100の面にクラッチスプリング98の一端が角当たりする構成ではない。しかも、クラッチスプリング98の一端面98Bからの回転力や反力が、対向部100の角部100Aに対して圧縮荷重として入力される。このため、クラッチスプリング98の一端面98Bからの押圧力や押圧反力によって対向部100が変形すること防止又は抑制できる。
一方、本実施の形態では、クラッチスプリング98の形状が、周方向一端から他端までが1周未満で両端間が不連続な略C字形状に形成されている。このため、ロータ102の円筒部104の軸方向長さは、クラッチスプリング98の線径(断面形状の直径寸法)以上であればよい。これによって、二段ギヤ68の薄型化が可能になる。
なお、本実施の形態では、クラッチスプリング98の一端面98Bが大ギヤ部78の対向部100の角部100Aに当接する構成であった。しかしながら、角部100Aは、クラッチスプリング98の一端面98Bにおける大ギヤ部78径方向中央よりも内側に位置していればよい。したがって、クラッチスプリング98の一端面98Bが角部100Aよりも大ギヤ部78径方向外側に位置して対向部100に当接する構成であってもよい。
また、本実施の形態では、クラッチスプリング98の当接部としての一端面98Bが直線部98Aにおける中心軸線Cに対して直角の面とされ、対向部100は、大ギヤ部78径方向外側へ向けて一端面98Bから離間するように傾斜された構成であった。しかしながら、クラッチスプリング98の一端面98Bと大ギヤ部78の対向部100とがこのような関係に限定されるものではない。例えば、クラッチスプリング98の一端面98Bが中心軸線Cに対して傾斜した斜面とされ、これによって、一端面98Bが大ギヤ部78径方向外側へ向けて対向部100から離間するように傾斜されてもよく、このような構成では、当接部としての一端面98Bが制限手段となる。このように、クラッチスプリング98の一端面98Bと大ギヤ部78の対向部100とは、大ギヤ部78径方向外側へ向けて対向部100から離間する構成であれば、一端面98B及び対向部100の何れが傾斜していてもよい。
さらに、本実施の形態では、大ギヤ部78の対向部100が制限手段とされて、クラッチスプリング98の直線部98Aが対向部100の角部100Aとの間の荷重の分力によって当接解消方向とは反対方向である大ギヤ部78径方向外側へ弾性変形されて一端面98Bが大ギヤ部78径方向外側へ滑る構成とされた。しかしながら、制限手段は、クラッチスプリング98の直線部98Aを大ギヤ部78径方向外側へ誘導する構成でなくても、クラッチスプリング98の直線部98Aが当接解消方向である大ギヤ部78径方向内側へ移動することを制限できればよい。以下、このような制限手段の変形例を第2の実施の形態として説明する。
<第2の実施の形態>
図5に示される本実施の形態では、大ギヤ部78に収容部96に代わる収容部122が形成されている。収容部122は収容部96とは異なり対向部100が1箇所しか形成されていない。この収容部122の内周面には制限手段としてのストッパ124が形成されている。ストッパ124は、収容部122に収容されたクラッチスプリング98の直線部98Aの一端面98B側に形成されており、大ギヤ部78径方向内側で直線部98Aと対向している。このため、クラッチスプリング98の直線部98Aの大ギヤ部78径方向内側への弾性変形がストッパ124によって制限され、これによって、クラッチスプリング98の一端面98Bと収容部122の対向部100との当接を維持できる。
なお、このようなストッパ124に代えて、図5において二点鎖線で示されるように、クラッチスプリング98の直線部98Aの大ギヤ部78径方向内側で大ギヤ部78の中底部92に制限手段としての突起126を形成し、この突起126によってクラッチスプリング98の直線部98Aの大ギヤ部78径方向内側への弾性変形を制限してもよい。
また、上記の各実施の形態では、当接解消方向が大ギヤ部78径方向内側とされた。しかしながら、例えば、クラッチスプリングが第2ギヤやロータに形成された筒状部の内側面に弾性的に圧接されて、第1ギヤに形成された荷重伝達部が第2ギヤやロータの筒状部の内側に設けられてクラッチスプリングの一端部が当接する構成にすると、当接解消方向が第2ギヤ径方向外側になる。このように、当接解消方向は大ギヤ部78径方向内側以外の他の方向に設定されることもある。
さらに、上記の各実施の形態では、クラッチ部材としてのクラッチスプリング98が回転体としてのロータ102の円筒部104に弾性的に圧接されて円筒部104に装着された構成であった。しかしながら、クラッチスプリング98が第2ギヤとしての小ギヤ部76に弾性的に圧接されて小ギヤ部76に装着される構成であってもよい。
また、上記の各実施の形態では、二段ギヤ68においてモータ84の駆動力が入力される大ギヤ部78が第1ギヤとされて、スプール18側へ回転力を出力する小ギヤ部76が第2ギヤとされた。しかしながら、第2ギヤにモータの駆動力が入力されて、第1ギヤからスプールへ回転力を出力する構成であってもよい。
さらに、上記の各実施の形態では、第1ギヤとしての大ギヤ部78が第2ギヤとしての小ギヤ部76よりも大きくて歯数が多い構成であった。しかしながら、第2ギヤが第1ギヤよりも大きくて歯数が多い構成としてもよく、第1ギヤ及び第2ギヤの大きさや歯数に関してなんら限定されるものではない。
10 ウェビング巻取装置
18 スプール
20 ウェビング
38 クラッチギヤ(回転伝達経路)
66 ギヤ(回転伝達経路)
68 二段ギヤ(回転伝達経路)
70 二段ギヤ(回転伝達経路)
76 小ギヤ部(第2ギヤ)
76A 小ギヤ部端面
78 大ギヤ部(第1ギヤ)
84 モータ
98 クラッチスプリング(クラッチ部材)
98B 一端面(当接部、制限手段)
100 対向部(制限手段)
100A 角部
102 ロータ(回転体)
124 ストッパ(制限手段)
126 突起(制限手段)

Claims (5)

  1. ウェビングが巻取られるスプールと、
    前記スプールを回転させるためのモータと、
    前記モータから前記スプールへの回転伝達経路に設けられる第1ギヤと、
    前記回転伝達経路に設けられると共に前記第1ギヤに対して相対回転可能な第2ギヤと、
    弾性力によって前記第2ギヤと一体的に回転可能に前記第2ギヤに取付けられると共に、前記第1ギヤに当接されて前記第1ギヤと前記第2ギヤとの間で回転を伝達し、前記第2ギヤに対して相対回転することによって前記回転の伝達を遮断するクラッチ部材と、
    前記第1ギヤと前記クラッチ部材との当接が解消される当接解消方向への前記クラッチ部材の変形を制限する制限手段と、
    を備えるウェビング巻取装置。
  2. 前記制限手段は、前記クラッチ部材に当接可能に前記第1ギヤに形成され、前記クラッチ部材に付与する回転力又は反力によって前記クラッチ部材を当接解消方向とは反対方向へ誘導可能とされた請求項1に記載のウェビング巻取装置。
  3. 前記第1ギヤに形成されて第1ギヤ周方向に前記クラッチ部材に当接される対向部又は前記クラッチ部材における前記対向部との当接部が前記制限手段とされ、前記対向部が前記当接部に付与する回転力又は反力の分力が当接解消方向とは反対方向へ向くように前記対向部と前記当接部とは一方が他方に対して傾斜している請求項2に記載のウェビング巻取装置。
  4. 前記対向部の当接解消方向側の角部は、前記当接部における当接解消方向中央よりも当接解消方向側に設定される請求項3に記載のウェビング巻取装置。
  5. 前記クラッチ部材は、周方向一端から他端までが1周未満とされて、内周部又は外周部が弾性的に前記第2ギヤ又は前記第2ギヤと一体的に回転する回転体に圧接される請求項1から請求項4の何れか1項に記載のウェビング巻取装置。
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