JP6081292B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高周波を用いて被処理基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置に係り、特に処理容器内で被処理基板を載置する載置台に設けられる高周波電極および発熱体を介してヒータ給電ラインに入ってくる高周波ノイズを遮断するためのフィルタを備えるプラズマ処理装置に関する。
プラズマを用いる半導体デバイスあるいはFPD(Flat Panel Display)の製造のための微細加工においては、被処理基板(半導体ウエハ、ガラス基板等)上のプラズマ密度分布の制御と共に、基板の温度ないし温度分布の制御が非常に重要である。基板の温度制御が適正に行われないと、基板表面反応ひいてはプロセス特性の均一性が確保できなくなり、半導体デバイスあるいは表示デバイスの製造歩留まりが低下する。
一般に、プラズマ処理装置、特に容量結合型のプラズマ処理装置のチャンバ内で被処理基板を載置する載置台またはサセプタは、プラズマ空間に高周波を印加する高周波電極の機能と、基板を静電吸着等で保持する保持部の機能と、基板を伝熱で所定温度に制御する温度制御部の機能とを有している。温度制御機能に関しては、プラズマやチャンバ壁からの輻射熱の不均一性による基板への入熱特性の分布や、基板支持構造による熱分布を適切に補正できることが望まれている。
従来より、サセプタの温度ひいては基板の温度を制御するために、通電により発熱する発熱体をサセプタに組み込んで該発熱体の発生するジュール熱を制御するヒータ方式が多く用いられている。しかしながら、ヒータ方式が採られると、該高周波電源よりサセプタの高周波電極に印加された高周波の一部が発熱体を介してヒータ給電ラインに入り込みやすい。高周波のノイズがヒータ給電ラインを通り抜けてヒータ電源に到達すると、ヒータ電源の動作ないし性能が害されるおそれがある。さらに、ヒータ給電ライン上で高周波の電流が流れると、高周波のパワーが無駄に消費される。このような実情により、サセプタ内蔵の発熱体から入ってくる高周波のノイズを減衰させまたは阻止するためのフィルタをヒータ給電ライン上に設けるのが通例となっている。
本出願人は、特許文献1で、この種フィルタの初段に非常に大きなインダクタンスを有する空芯コイルを設け、この空芯コイルをサセプタの近く(通常は下)に設置される導電性のケーシング内に収容するプラズマ処理装置を開示している。このプラズマ処理装置においては、サセプタ内部の高周波電極に単一の高周波、特に13.56MHz以下の高周波を印加する場合は、空芯コイルを用いる上記構成のフィルタが有効に機能して、ヒータ給電ライン上で30A以上の大きなヒータ電流を流しつつ、13.56MHz以下の高周波ノイズを効率よく安定確実に遮断することができる。
さらに、本出願人は、特許文献2で、プラズマ処理装置において処理容器内のサセプタからヒータ給電ライン上に入ってくる高い周波数の高周波ノイズを遮断するフィルタ性能を改善する技術を開示している。このフィルタ技術は、分布定数線路の規則的な多重並列共振特性を利用することにより、サセプタ内部の高周波電極に低い周波数の高周波はもちろん高い周波数(たとえば27MHz以上)の高周波を印加する場合でも、フィルタのケーシングに収めるコイルを1個の空芯コイルで済ますことができる。
特開2008−198902 特開2011−135052
しかしながら、サセプタ内部の高周波電極および発熱体を介してヒータ給電ラインに入ってくる高周波のノイズを遮断するためのフィルタを備える従来のプラズマ処理装置においては、サセプタ直下でのフィルタの配置位置やヒータ給電ラインの引き回しが、サセプタ上の電子密度分布やプロセス特性の面内均一性に良くない影響を与え、さらにはフィルタの周波数−インピーダンス特性にも悪い影響を与えることが課題となっている。
本発明は、そのような従来技術の課題を解決するものであり、処理容器内に配置される載置台内部の発熱体と処理容器の外に配置されるヒータ電源とを電気的に繋ぐヒータ給電ライン上にフィルタユニットを設けるにあたり、載置台上の電子密度分布やプロセス特性の面内均一性に与える影響を極力少なくし、かつフィルタユニットにおいて安定した周波数−インピーダンス特性を得るようにしたプラズマ処理装置を提供する。
本発明の第1の観点におけるプラズマ処理装置は、プラズマ処理が行われる処理容器と、前記処理容器内で板状の導電性ベースの上にスペースを介して配置され、被処理基板を載置して保持する載置台と、前記載置台に設けられる高周波電極と、前記高周波電極に一定周波数の高周波を印加するための高周波給電部と、前記載置台に設けられる発熱体と、前記発熱体を前記処理容器の外に配置されるヒータ電源に電気的に接続するためのヒータ給電ラインと、前記発熱体を介して前記ヒータ給電ラインに入ってくる高周波のノイズを減衰させ、または阻止するためのコイルと、このコイルを収容するケーシングとを有するフィルタユニットとを有し、前記フィルタユニットは、前記ケーシングの上端を前記載置台の直下で前記ベースの上面と同じ高さにして、または前記ベースの上面より低くして配置され、前記ベースに、前記ヒータ給電ラインを非接触で通す開口が形成され、前記ヒータ給電ラインが、前記ベースの前記開口の内側または下方に位置する前記コイルの第1の端子から前記載置台の下面まで前記スペースを通って延びるピン状または棒状の第1の導体を有し、前記コイルの第1の端子の上面は、前記ベースの上面と同じ高さである。
上記の装置構成においては、フィルタユニットが、載置台直下のスペース内に入らず、ヒータ給電ラインが、処理容器のベースの開口の内側または下方に位置するコイルの第1の端子から載置台の下面までスペースを通って延びるピン状または棒状の第1の導体を有している。そして、フィルタユニットのケーシングの上端が載置台の直下でベースの上面と同じ高さにして、またはベースの上面より低くして、ベースの開口に取り付けられ、かつケーシングに収容されるコイルの第1の端子(載置台と対向する側の端子)の上面がベースの上面と同じ高さであることにより、該コイルは、接地電位のベースの上面より低い位置に配置されるので、高周波電極からはベースによって電磁的に遮蔽され、プラズマ生成空間に投影されず、プラズマ密度分布を乱す特異点にはならない。
本発明の第2の観点におけるプラズマ処理装置は、プラズマ処理が行われる処理容器と、前記処理容器内で板状の導電性ベースの上にスペースを介して配置され、被処理基板を載置して保持する載置台と、前記載置台に設けられる高周波電極と、前記高周波電極に一定周波数の高周波を印加するための高周波給電部と、前記載置台に設けられる発熱体と、前記発熱体を前記処理容器の外に配置されるヒータ電源に電気的に接続するためのヒータ給電ラインと、前記発熱体を介して前記ヒータ給電ラインに入ってくる高周波のノイズを減衰させ、または阻止するためのコイルと、このコイルを収容するケーシングとを有するフィルタユニットとを有し、前記フィルタユニットは、前記ケーシングの上端を前記載置台の直下で前記ベースの上面と同じ高さにして、または前記ベースの上面より低くして配置され、前記ベースに、前記ヒータ給電ラインを非接触で通す開口が形成され、前記ヒータ給電ラインが、前記ベースの前記開口の内側または下方に位置する前記コイルの第1の端子から前記載置台の下面まで前記スペースを通って延びるピン状または棒状の第1の導体と、前記第1の導体の上端部を挿し込むために前記載置台の下面に設けられるソケット端子と、前記ソケット端子と前記発熱体の端子とを電気的に繋ぐために前記載置台の中で延びるピン状、棒状または板状の第2の導体とを有し、前記コイルの第1の端子および前記ソケット端子は、前記発熱体の端子よりも前記処理容器の中心寄りに位置する。
上記の装置構成においては、フィルタユニットが、載置台直下のスペース内に入らず、ヒータ給電ラインが、処理容器のベースの開口の内側または下方に位置するコイルの第1の端子から載置台の下面までスペースを通って延びるピン状または棒状の第1の導体と、この第1の導体の上端部を挿し込むために載置台の下面に設けられるソケット端子と、このソケット端子と発熱体の端子とを電気的に繋ぐために載置台の中で延びるピン状、棒状または板状の第2の導体とを有している。そして、コイルの第1の端子およびソケット端子が、発熱体の端子よりも処理容器の中心寄りに位置することにより、載置台上のプラズマ密度分布がスペース内で延びる第1の導体によって受ける影響を非常に小さくすることができる。
本発明のプラズマ処理装置によれば、上記のような構成および作用により、処理容器内に配置される載置台内部の発熱体と処理容器の外に配置されるヒータ電源とを電気的に繋ぐヒータ給電ライン上にフィルタユニットを設けるにあたり、載置台上の電子密度分布やプロセス特性の面内均一性に与える影響を極力少なくし、かつフィルタユニットにおいて安定した周波数−インピーダンス特性を得ることができる。
本発明の一実施形態におけるプラズマ処理装置の構成を示す断面図である。 上記プラズマ処理装置のサセプタに設けられる発熱体の構成を示す略平面図である。 上記サセプタ内の発熱体に電力を供給するためのヒータ給電部の回路構成を示す図である。 実施形態におけるフィルタユニットの物理的な構造および配置構成を示す断面図である。 上記フィルタユニットにおいて共通の棒軸に装着される2系統の空芯コイルのコイル巻線の外観構成を示す斜視図である。 上記フィルタユニットの上端部の構成を示す平面図である。 セプタ12の内部および直下におけるヒータ給電ラインの引き回しのレイアウトを示す縦断面図である。 サセプタの内部および直下におけるヒータ給電ラインの引き回しのレイアウトを示す略平面図である。 サセプタの内部におけるヒータ給電ラインの引き回しの一変形例を示す縦断面図である。 実施形態におけるフィルタユニットの配置および給電導体の引き回しについて望ましくない一例を示す図である。 実施形態におけるフィルタユニットの配置および給電導体の引き回しについて望ましくない別の例を示す図である。 実施形態において高周波のノイズがヒータ給電ラインを通ってグランドに流れる高周波伝搬路の等価回路を示す図である。 上記等価回路におけるフィルタの周波数−インピーダンス特性を示す図である。 上記等価回路におけるLC直列回路の周波数−インピーダンス特性を示す図である。 上記プラズマ処理装置においてサセプタに絶縁体の背板を用いる構成例を示す断面図である。 図14の装置の要部の構成を示す部分断面図である。 実施形態において発熱体を3分割式にする場合のフィルタユニットの配置およびヒータ給電ラインの引き回しの一例を示す略平面図である。 発熱体を3分割式にする場合のフィルタユニットの配置およびヒータ給電ラインの引き回しの別の例を示す略平面図である。 発熱体を4分割式にする場合のフィルタユニットの配置およびヒータ給電ラインの引き回しの一例を示す略平面図である。 発熱体を4分割式にする場合のフィルタユニットの配置およびヒータ給電ラインの引き回しの別の例を示す略平面図である。 発熱体を4分割式にする場合のフィルタユニットの配置およびヒータ給電ラインの引き回しの他の例を示す略平面図である。 上記プラズマ処理装置においてサセプタを上下方向で移動可能にする場合の構成例を示す縦断面図である。 マイクロ波プラズマ処理装置におけるフィルタユニット取付構造の一例を示す断面図である。 マイクロ波プラズマ処理装置におけるフィルタユニット取付構造の別の例を示す断面図である。 マイクロ波プラズマ処理装置におけるフィルタユニット取付構造の一例を示す断面図である。 マイクロ波プラズマ処理装置におけるフィルタユニット取付構造の別の例を示す断面図である。 マイクロ波プラズマ処理装置におけるフィルタユニット取付構造の別の例を示す断面図である。 マイクロ波漏洩を検証するための電磁界シミュレーションに用いた実施例のフィルタユニット取付構造を示す断面図である。 マイクロ波漏洩を検証するための電磁界シミュレーションに用いた比較例のフィルタユニット取付構造を示す断面図である。 実施例における電磁界シミュレーションの結果を示す図である。 比較例における電磁界シミュレーションの結果を示す図である。 図20Aのフィルタユニット取付構造においてカバー体とケーシングとの間に口径13mmの丸穴を設けた場合の電磁界シミュレーションの結果を示す図である。 図20Aのフィルタユニット取付構造において口径17mmの丸穴を設けた場合の電磁界シミュレーションの結果を示す図である。 図20Aのフィルタユニット取付構造において口径23mmの丸穴を設けた場合の電磁界シミュレーションの結果を示す図である。 図20Aのフィルタユニット取付構造において口径27mmの丸穴を設けた場合の電磁界シミュレーションの結果を示す図である。 図20Aのフィルタユニット取付構造において口径35mmの丸穴を設けた場合の電磁界シミュレーションの結果を示す図である。
以下、添付図を参照して本発明の好適な実施の形態を説明する。
[プラズマ処理装置全体の構成]
図1に、本発明の一実施形態におけるプラズマ処理装置の構成を示す。このプラズマ処理装置は、下部2周波印加方式の容量結合型プラズマ処理装置として構成されており、たとえばアルミニウムまたはステンレス鋼等の金属製の円筒型チャンバ(処理容器)10を有している。チャンバ10は接地されている。
チャンバ10の中には、被処理基板としてたとえば半導体ウエハWを載置する円板形状の載置台またはサセプタ12が水平に配置されている。このサセプタ12は、チャンバ10の底から垂直上方に延びる誘電体たとえばセラミック製の筒状支持部14により非接地で支持されている。チャンバ10の底壁(この実施形態ではベース)10aと、サセプタ12の下面と、誘電体筒状支持部14の内壁との間には、大気空間に通じているスペースSPが形成されている。サセプタ12の下面は凹凸の無い水平な平坦面であり、チャンバ10の底壁10aの上面も後述する開口(10b,114)を除いて凹凸の無い水平な平坦面になっている。
誘電体筒状支持部14の外周に沿ってチャンバ10の底壁10bから垂直上方に延びる導電性の筒状支持部16とチャンバ10の内壁との間に環状の排気路18が形成され、この排気路18の底に排気口20が設けられている。この排気口20には排気管22を介して排気装置24が接続されている。排気装置24は、ターボ分子ポンプなどの真空ポンプを有しており、チャンバ10内の処理空間を所望の真空度まで減圧することができる。チャンバ10の側壁には、半導体ウエハWの搬入出口を開閉するゲートバルブ26が取り付けられている。
サセプタ12は、導体たとえばアルミニウムからなる背板28と、導体たとえばアルミニウムからなる下部高周波電極30と、ウエハ吸着用の静電チャック32とを下からこの順序で積層して構成されている。下部高周波電極30には、第1および第2の高周波電源34,36がマッチングユニット38、給電棒40および背板28を介して電気的に接続されている。
第1の高周波電源34は、主としてプラズマの生成に寄与する一定周波数(通常27MHz以上、好ましくは60MHz以上)の第1高周波HFを出力する。一方、第2の高周波電源36は、主としてサセプタ12上の半導体ウエハWに対するイオンの引き込みに寄与する一定周波数(通常13MHz以下)の第2高周波LFを出力する。マッチングユニット38には、第1および第2の高周波電源34,36とプラズマ負荷との間でインピーダンスの整合をとるための第1および第2の整合器(図示せず)が収容されている。
給電棒40は、所定の外径を有する円筒形または円柱形の導体からなり、その上端がサセプタ12(背板28)の下面の中心部に接続され、その下端がマッチングユニット38内の上記第1および第2整合器の高周波出力端子に接続されている。また、チャンバ10の底壁10aとマッチングユニット38との間には、給電棒40の周りを囲む円筒形の導体カバー42が設けられている。より詳細には、チャンバ10の底壁10aに給電棒40の外径よりも一回り大きな所定の口径を有する円形の開口部10bが形成され、導体カバー42の上端部がこのチャンバ開口部10bに接続されるとともに、導体カバー42の下端部が上記整合器の接地(帰線)端子に接続されている。
サセプタ12は半導体ウエハWよりも一回り大きな直径または口径を有している。サセプタ12の上面は、ウエハWと略同形状(円形)かつ略同サイズの中心領域つまりウエハ載置部と、このウエハ載置部の外側に延在する環状の周辺部とに区画されている。ウエハ載置部の上に、処理対象の半導体ウエハWが載置される。環状周辺部の上には、半導体ウエハWの口径よりも大きな内径を有するリング状の板材いわゆるフォーカスリング44が取り付けられる。このフォーカスリング44は、半導体ウエハWの被エッチング材に応じて、たとえばSi,SiC,C,SiO2の中のいずれかの材質で構成されている。
サセプタ12の上面に設けられる静電チャック32は、高周波電極30の上面に一体形成または一体固着された誘電体層32aの中にDC電極32bを封入している。DC電極32bには、チャンバ10の外に配置される外付けの直流電源45がスイッチ46、高抵抗値の抵抗47およびDC高圧線48を介して電気的に接続されている。直流電源45からの高圧の直流電圧をDC電極32bに印加すると、静電力によって半導体ウエハWを静電チャック32上に吸着保持できるようになっている。なお、DC高圧線48は、被覆線であり、円筒体の下部給電棒40の中を通り、サセプタ12の背板28および下部高周波電極30を下から貫通して静電チャック32のDC電極32bに接続されている。
静電チャック32の誘電体層32aの中には、DC電極32bと一緒に発熱体50も封入されている。この発熱体50は、たとえばスパイラル状の抵抗発熱線からなり、この実施形態では図2に示すようにサセプタ12の径方向において内側の発熱線50(IN)と外側の発熱線50(OUT)とに2分割されている。
このうち、内側発熱線50(IN)は、サセプタ12の中を通る内部導体51(IN)、スペースSPを縦断する給電導体52(IN)、フィルタユニット54(IN)および電気ケーブル56(IN)を介して、チャンバ10の外に配置される専用のヒータ電源58(IN)に電気的に接続されている。外側発熱線50(OUT)は、サセプタ12の中を通る内部導体51(OUT)、スペースSPを縦断する給電導体52(OUT)、フィルタユニット54(OUT)および電気ケーブル56(OUT)を介して、やはりチャンバ10の外に配置される専用のヒータ電源58(OUT)に電気的に接続されている。
フィルタユニット54(IN),54(OUT)の配置構成、およびフィルタユニット54(IN),54(OUT)と発熱体50との間でヒータ給電ラインを引き回す構成は、この実施形態における主要な特徴部分であり、後に詳細に説明する。
サセプタ12において、下部高周波電極30の内部にはたとえば円周方向に延びる環状の冷媒通路60が設けられている。この冷媒通路60には、チラーユニット(図示せず)より冷媒供給管62を介して所定温度の冷媒たとえば冷却水cwが循環供給される。冷媒の温度によってサセプタ12の温度を下げる方向に制御できる。そして、サセプタ12に半導体ウエハWを熱的に結合させるために、伝熱ガス供給部(図示せず)からの伝熱ガスたとえばHeガスが、ガス供給管62を介して静電チャック32と半導体ウエハWとの接触界面に供給されるようになっている。
チャンバ10の天井には、サセプタ12と平行に向かい合って上部電極を兼ねるシャワーヘッド64が設けられている。このシャワーヘッド64は、サセプタ12と向かい合う電極板66と、この電極板66をその背後(上)から着脱可能に支持する電極支持体68とを有し、電極支持体68の内部にガス室70を設け、このガス室70からサセプタ12側に貫通する多数のガス吐出孔72を電極支持体68および電極板66に形成している。電極板66とサセプタ12との間の空間がプラズマ生成空間ないし処理空間となる。ガス室70の上部に設けられるガス導入口70aには、処理ガス供給部74からのガス供給管76が接続されている。電極板66はたとえばSi、SiCあるいはCからなり、電極支持体68はたとえばアルマイト処理されたアルミニウムからなる。
このプラズマ処理装置内の各部たとえば排気装置24、高周波電源34,36、直流電源45のスイッチ46、ヒータ電源58(IN),58(OUT)、チラーユニット(図示せず)、伝熱ガス供給部(図示せず)および処理ガス供給部74等の個々の動作および装置全体の動作(シーケンス)は、マイクロコンピュータを含む制御部75によって制御される。
このプラズマ処理装置において、たとえばエッチングを行なうには、先ずゲートバルブ26を開状態にして加工対象の半導体ウエハWをチャンバ10内に搬入して、静電チャック32の上に載置する。そして、処理ガス供給部74よりエッチングガス(単ガスまたは混合ガス)を所定の流量でチャンバ10内に導入し、排気装置24によりチャンバ10内の圧力を設定値にする。さらに、第1および第2の高周波電源34、36をオンにして第1高周波HFおよび第2高周波LFをそれぞれ所定のパワーで出力させ、これらの高周波HF,LFをマッチングユニット38および給電棒40を介してサセプタ12の下部高周波電極30に印加する。また、伝熱ガス供給部より静電チャック32と半導体ウエハWとの間の接触界面に伝熱ガス(Heガス)を供給するとともに、静電チャック用のスイッチ46をオンにして、静電吸着力により伝熱ガスを上記接触界面に閉じ込める。一方で、ヒータ電源58(IN),58(OUT)をオンにして、内側発熱体50(IN)および外側発熱体50(OUT)を各々独立したジュール熱で発熱させ、サセプタ12上面の温度ないし温度分布を設定値に制御する。シャワーヘッド64より吐出されたエッチングガスはサセプタ12とシャワーヘッド64との間のプラズマ生成空間で高周波の放電によりプラズマ化し、このプラズマで生成されるラジカルやイオンによって半導体ウエハW表面の被加工膜が所望のパターンにエッチングされる。
この容量結合型プラズ処理装置は、サセプタ12内部の下部高周波電極30にプラズマ生成に適した比較的高い周波数(好ましくは60MHz以上)の第1高周波HFを印加することにより、プラズマを好ましい解離状態で高密度化し、より低圧の条件下でも高密度プラズマを形成することができる。それと同時に、下部高周波電極30にイオン引き込みに適した比較的低い周波数(13MHz以下)の第2高周波LFを印加することにより、サセプタ12上の半導体ウエハWに対して選択性の高い異方性のエッチングを施すことができる。
また、この容量結合型プラズマ処理装置においては、サセプタ12にチラーの冷却とヒータの加熱を同時に与え、しかもヒータの加熱を半径方向の中心部とエッジ部とで独立に制御するので、高速の温度切換または昇降温が可能であるとともに、温度分布のプロファイルを任意または多様に制御することも可能である。

[フィルタユニット内の回路構成]
次に、このプラズマ処理装置におけるフィルタユニット54(IN),54(OUT)内の回路構成を説明する。
図3に、サセプタ12に内蔵されるウエハ温度制御用の発熱体50に電力を供給するためのヒータ給電部の回路構成を示す。この実施形態では、発熱体50の内側発熱線50(IN)および外側発熱線50(OUT)のそれぞれに対して実質的に同一の回路構成を有する個別のヒータ給電部を接続し、内側発熱線50(IN)および外側発熱線50(OUT)の発熱量または発熱温度を独立に制御するようにしている。以下の説明では、内側発熱線50(IN)に対するヒータ給電部の構成および作用について述べる。外側発熱線50(OUT)に対するヒータ給電部の構成および作用も全く同じである。
ヒータ電源58(IN)は、たとえばSSRを用いてたとえば商用周波数のスイッチング(ON/OFF)動作を行う交流出力型の電源であり、内側発熱線50(IN)と閉ループの回路で接続されている。より詳しくは、ヒータ電源58(IN)の一対の出力端子のうち、第1の出力端子は第1のヒータ給電ライン100(1)を介して内側発熱線50(IN)の第1の端子h1Aに電気的に接続され、第2の出力端子は第2のヒータ給電ライン100(2)を介して内側発熱線50(IN)の第2の端子h2Aに電気的に接続されている。
フィルタユニット54(IN)は、第1および第2のヒータ給電ライン100(1),100(2)の途中にそれぞれ設けられる第1および第2のフィルタ102(1),102(2)を有している。両フィルタ102(1),102(2)の回路構成は実質的に同じである。
より詳しくは、両フィルタ102(1),102(2)は、単一のコイル104(1),104(2)をそれぞれ有している。コイル104(1),104(2)の上部端子(第1の端子)またはフィルタ端子T(1),T(2)は、一対の給電導体52(IN1),52(IN2)および一対の内部導体51(IN1),51(IN2)を介して内側発熱線50(IN)の両端子h1A,h2Aにそれぞれ接続されている。コイル104(1),104(2)の下部端子(第2の端子)は、コンデンサ106(1),106(2)を介して接地電位の導電性部材(たとえばチャンバ10)に接続されるとともに、接続点n(1),n(2)および電気ケーブル(ペアケーブル)56(IN)を介してヒータ電源58(IN)の第1および第2の出力端子にそれぞれ接続されている。
かかる構成のヒータ給電部において、ヒータ電源58(IN)より出力される電流は、正極性のサイクルでは、第1のヒータ給電ライン100(1)つまり電気ケーブル56(IN)、コイル104(1)、給電導体52(IN1)および内部導体51(IN1)を通って一方の発熱線端子h1Aから内側発熱線50(IN)に入り、内側発熱線50(IN)の各部で通電によるジュール熱を発生させ、他方の発熱線端子h2Aから出た後は、第2のヒータ給電ライン100(2)つまり内部導体51(IN2)、給電導体52(IN2)、コイル104(2)および電気ケーブル56(IN)を通って帰還する。負極性のサイクルでは、同じ回路を上記と逆方向に電流が流れる。このヒータ交流出力の電流は商用周波数であるため、コイル104(1),104(2)のインピーダンスまたはその電圧降下は無視できるほど小さく、またコンデンサ106(1),106(2)を通ってアースへ抜ける漏れ電流も無視できるほど少ない。

[フィルタユニットの物理的構造及び配置構成]
図4〜図6に、この実施形態におけるフィルタユニット54(IN)の物理的な構造および配置構成を示す。フィルタユニット54(IN)は、図4に示すように、たとえばアルミニウムからなる円筒形の導電性ケーシング110の中に第1フィルタ102(1)のコイル104(1)と第2フィルタ102(2)のコイル104(2)とを同軸に収容し、フィルタ端子T(1),T(2)の反対側でケーシング110の下端に結合されている導電性のコンデンサボックス112の中に第1フィルタ102(1)側のコンデンサ106(1)と第2フィルタ102(2)側のコンデンサ106(2)(図3)とを一緒に収容している。
ケーシング110は、給電棒40の周りを囲む円筒形の導体カバー42(図1)に隣接してチャンバ10の底壁(ベース)10aに形成されている開口114にチャンバ10の外側から垂直に嵌め込まれ、チャンバ底壁10aに物理的かつ電気的に結合されている。ここで、ケーシング110は、フィルタ端子T(1),T(2)の上面がチャンバ底壁10aの上面より高くならないように(最も好ましくは同じ高さで面一になるように)、チャンバ底壁10aの開口114に取り付けられている。この場合、ケーシング110の上端も、チャンバ底壁10aの上面より高くないのが好ましい。
各々のコイル104(1),104(2)は、空芯コイルからなり、ヒータ電源52(IN)より内側発熱線50(IN)に十分大きな(たとえば30A程度の)電流を流す給電線の機能に加えて、発熱(パワーロス)を防ぐ観点からフェライト等の磁芯を持たずに空芯で非常に大きなインダクタンスを得るために、さらには大きな線路長を得るために、太いコイル線と大きなコイルサイズ(たとえば、直径が22〜45mm、長さ130〜280mm)を有している。
円筒形のケーシング110の中で、両コイル104(1),104(2)は、絶縁体たとえば樹脂からなる下部コネクタ116の上に垂直に立てられた絶縁体たとえば樹脂からなる円筒または円柱状の棒軸(ボビン)118の外周面に沿って軸方向に重なり合って並進しながら等しい巻線間隔およびコイル長さsで螺旋状に巻かれている。両コイル104(1),104(2)のそれぞれのコイル導線は、図5に示すように、好ましくは同一の断面積を有する薄板または平角の銅線からなり、片方の空芯コイル104(2)のコイル導線を絶縁体のチューブ120で覆っている。なお、両コイル104(1),104(2)を接着剤あるいは棒軸118以外の支持部材によって一体的に安定に保持できるのであれば、棒軸118を省くことができる。
両コイル104(1),104(2)の下端は、下部コネクタ116の中で接続導体122(1),122(2)にそれぞれ電気的に接続されている。これらの接続導体122(1),122(2)は、コンデンサボックス112内で接続点n(1),n(2)およびコンデンサ106(1),106(2)(図3)にそれぞれ接続されている。
ケーシング110の上端に近接する位置で、棒軸118の上端には、絶縁体たとえば樹脂からなる上部コネクタ124が結合されている。この上部コネクタ124の上面には、たとえば銅からなる板片状またはブロック状のフィルタ端子T(1),T(2)がむき出しの状態で突出して設けられている。これらのフィルタ端子T(1),T(2)は、上部コネクタ124の中でコイル104(1),104(2)の上端にそれぞれ接続されている。
ケーシング110の上端は開口している。フィルタ端子T(1),T(2)の上面は、遮蔽されずに、開放状態でサセプタ12直下のスペースSPに対向している。そして、フィルタ端子T(1),T(2)は、絶縁体の支持棒126に封入されているピン状または棒状の給電導体52(IN1),52(IN2)の下端にそれぞれ接続されている。
なお、フィルタユニット54(OUT)は、フィルタユニット54(IN)と同じ回路構成および物理的構造を有し、フィルタユニット54(IN)とは給電棒40の反対側の位置つまり点対称の位置で、チャンバ10の底壁(ベース)10aに取り付けられる(図8)。

[フィルタユニットの電気的機能]
この実施形態のフィルタユニット54(IN)においては、第1および第2フィルタ102(1),102(2)のコイル104(1),104(2)と外導体のケーシング110との間に分布定数線路105が形成される。
一般的に、伝送線路の特性インピーダンスZoは、無損失の場合には単位長さあたりの静電容量C、インダクタンスLを用いて、Zo=√(L/C)で与えられる。また、波長λは、次の式(1)で与えられる。
λ=2π/(ω√(LC) ・・・・(1)
一般的な分布定数線路(特に同軸線路)では線路の中心が棒状の円筒導体であるのに対して、このフィルタユニット54(IN)では円筒状のコイルを中心導体にしている点が異なる。単位長さあたりのインダクタンスLは主にこの円筒状コイルに起因するインダクタンスが支配的になると考えられる。一方、単位長さあたりの静電容量は、コイル表面と外導体がなすコンデンサの静電容量Cで規定される。したがって、このフィルタユニット54(IN)においても、単位長さあたりのインダクタンスおよび静電容量をそれぞれL,Cとしたときに、特性インピーダンスZo=√(L/C)で与えられる分布定数線路が形成されていると考えることができる。
このような分布定数線路を有するフィルタユニットを端子T側からみると、反対側が大きな容量(たとえば5000pF)を有するコンデンサで疑似的に短絡されているため、一定の周波数間隔で大きなインピーダンスを繰り返すような周波数−インピーダンス特性が得られる。このようなインピーダンス特性は、波長と分布線路長が同等のときに得られる。
このフィルタユニット54(IN)では、コイル104(1),104(2)の巻線長ではなく、軸方向のコイル長さs(図4)が分布線路長となる。そして、中心導体にコイル104(1),104(2)を用いたことで、棒状の円筒導体の場合に比べてLをはるかに大きくしてλを小さくすることができるため、比較的短い線路長(コイル長さs)でありながら波長と同等以上の実効長を実現することが可能であり、比較的短い周波数間隔で大きなインピーダンスをもつことを繰り返すようなインピーダンス特性を得ることができる。
ここで、コイル104(1),104(2)とケーシング(外導体)110との間に形成される分布定数線路105上では特性インピーダンス(特に単位長さ当たりのインダクタンスおよびキャパシタンス)が一定であるのが望ましい。この点、図示の構成例では、円筒形のケーシング(外導体)110の中に円筒形のコイル104(1),104(2)が同軸に配置されるので、この特性インピーダンス一定の要件が厳密に満たされている。もっとも、コイル104(1),104(2)とケーシング(外導体)110との間のギャップ(距離間隔)に多少の凹凸があっても、許容範囲(一般に遮断すべき高周波の波長の1/4以下)内であれば、特性インピーダンス一定の要件は実質的に満たされる。
このように、各々のフィルタ102(1),102(2)においては、多重並列共振をなし、かつインピーダンス特性の安定性・再現性に優れたフィルタ特性を得ることができる。

[ヒータ給電ラインの引き回し構成]
図7および図8に、サセプタ12の内部および直下におけるヒータ給電ライン100(1),100(2)の引き回し構成を示す。図7に示すように、絶縁体の支持棒126およびその中に封入されている給電導体52(IN1),52(IN2)は、途中で曲がらずに鉛直方向に真っ直ぐ延びてスペースSPを縦断している。そして、給電導体52(IN1),52(IN2)の先端部は、サセプタ12(背板28)の下面に電気的に絶縁されて面一に取り付けられているソケット端子128に挿入されている。
フィルタ端子T(1),T(2)とソケット端子128は、内側発熱線50(IN)の端子h1A,h2Aよりもチャンバ10の中心寄りに位置している(図8)。サセプタ12の背板28および下部高周波電極30には、内部導体51(IN1),51(IN2)を通すためのトンネル状の通路132(132a,132b,132c)が形成されている(図7)。
より詳しくは、背板28の内部には、ソケット端子128から発熱線端子h1A,h2Aの真下まで水平に延びる水平通路132aと、この水平通路132aの終端から背板28の上面まで垂直上方に延びる垂直通路132bが形成されている。また、下部高周波電極30には、背板28側の垂直通路132bと重なる位置で垂直方向に延びる貫通孔の垂直通路132cが形成されている。内部導体51(IN1),51(IN2)は、たとえば導電率の高い金属たとえば銅からなり、たとえば樹脂からなる絶縁体134により背板28および下部高周波電極30から電気的に絶縁された状態で通路132(132a,132b,132c)の中を通り、ソケット端子128と静電チャック32内の発熱線端子h1A,h2Aとを電気的に繋ぐ。内部導体51(IN1),51(IN2) は、ピン形状、棒形状または板形状など如何なる形態を採ってもよい。
なお、通路132内に設ける絶縁体134を最小限に済ますために、図9に示すように、背板28の水平通路132a内では内部導体51(IN1),51(IN2)の下にだけ絶縁体134を設け(敷き)、背板28の垂直通路132b内および下部高周波電極30の垂直通路132内では絶縁体134を全部省いてもよい。

[実施形態における作用]
このプラズマ処理装置は、フィルタユニット54(IN), 54(OUT)の配置およびサセプタ12回りのヒータ給電ライン100(1),100(2)の引き回しに関して上記のような構成を採ることにより、サセプタ12上のプラズマ密度分布特性や半導体ウエハW上のプロセス特性(たとえばエッチングレート特性)の面内均一性を大きく向上させることができる。
上記したように、サセプタに発熱体を内蔵し、その発熱体に電力を供給するヒータ給電ライン上で高周波ノイズを阻止し、または減衰させるためのフィルタを備える従来のプラズマ処理装置においては、フィルタユニットの配置位置とサセプタ回りのヒータ給電ラインの引き回しが、サセプタ上のプラズマ密度分布特性や半導体ウエハ上のプロセス特性に対して非対称構造の一因になっている。具体的には、高周波電源よりサセプタの下部高周波電極に印加された高周波の一部が発熱体を介してヒータ給電ライン上に漏れることによって、サセプタ直下のスペース内で延びているヒータ給電ラインの近傍でプラズマ密度やエッチングレートが下に引っ張られるように下がる。すなわち、サセプタ直下のスペース内で延びているヒータ給電ラインの平面視的な像が、サセプタ上のプラズマ密度分布を乱す特異点としてプラズマ生成空間に反映または投影される。
本発明者がサセプタ回り(特にその直下)の電位分布および電界分布を電磁界計算によって解析したところ、ヒータ給電ライン上の電位は、サセプタ直下のスペース内では給電棒や下部高周波電極の表面電位と同程度に高く(たとえば数千ボルトほどあり)、フィルタユニットの中に入るとコイルのインピーダンスによってコイル軸方向に沿って段々と降下し、コイルの終端で数十ボルトになることがわかった。
しかるに、従来のプラズマ処理装置においては、サセプタとチャンバの底壁との間のスペース内にフィルタユニットを配置し、しかもそのスペース内ではヒータ給電ライン(給電導体)を横方向に引き回している。この場合、スペース内で横方向に延びているヒータ給電ライン(給電導体)の平面視的な像やフィルタユニットの上面(蓋)の平面視的な像が、サセプタ上のプラズマ密度分布に非対称かつ大きな面積で投影される。
さらに、従来のプラズマ処理装置では、チャンバの径方向においてもフィルタユニット(特に外側発熱体用のフィルタユニット)の配置位置を考慮しておらず、サセプタ周辺部の直下に配置することがある。その場合は、スペース内で引き回されている高電圧のヒータ給電ライン(給電導体)がアンテナになって、そこから周囲の接地電位部材に、たとえば高周波を透過しやすい誘電体の筒状支持部(14)を介して接地電位の導電性筒状支持部(16)に高周波の電波を放射することがあり、それによってフィルタの高周波遮断機能が著しく低下する。
この点、本発明は、フィルタユニット54(IN), 54(OUT)をサセプタ12直下のスペースSP内に入れない配置構成としている。特に、この実施形態では、フィルタユニット54(IN)のケーシング110の上端がサセプタ12の直下でチャンバ10の底壁(ベース)10aの上面と同じ高さにして、またはチャンバ底壁10aの上面より低くして、チャンバ底壁10aの開口114に取り付けられる。これにより、ケーシング110に収容されているコイル104(1),104(2)は、接地電位のチャンバ底壁10aの上面より低い位置に配置されるので、サセプタ12からはチャンバ底壁10aによって電磁的に遮蔽され、プラズマ生成空間には投影されない。つまり、プラズマ密度分布を乱す特異点にはならない。フィルタユニット54(OUT)側のコイル104(1),104(2)も同様である。
一方、スペースSP内で引き回される給電導体52(IN1),52(IN2)は、サセプタ12上のプラズマ密度分布に投影されるものの、横に曲がらずに鉛直方向に真っ直ぐに延びているので、その投影面積は可及的に小さい。しかも、チャンバ10の中心寄りに位置している。このため、サセプタ12上のプラズマ密度分布に与える影響度は非常に小さい。フィルタユニット54(OUT)側の給電導体52(OUT1),52(OUT2)も同様である。
また、サセプタ12の内部で引き回されている内部導体51(IN1),51(IN2) は、導体の背板28および下部高周波電極30の通路132の中に全部収まっている(隠れている)ので、プラズマ生成空間に影響を与えることはなく、サセプタ12上のプラズマ密度分布を乱すおそれは全くない。
さらに、この実施形態では、給電導体52(IN1),52(IN2)をチャンバ10の中心寄りに配置し、誘電体筒状支持部14から十分離しているので、給電導体52(IN1),52(IN2)から誘電体筒状支持部14を介して接地電位の導電性筒状支持部16に高周波の電波が放射されるおそれはない。フィルタユニット54(OUT)側の給電導体52(OUT1),52(OUT2)も同様である。
また、フィルタユニット54(IN)においては、ケーシング110の上端が開口し、フィルタ端子T(1),T(2)はむき出しで、遮蔽されずに、開放状態でサセプタ12直下のスペースSPに臨んでいる。そして、給電導体52(IN1),52(IN2)はもちろん、それらを封入している絶縁体の支持棒126もチャンバ底壁10a(開口114の内側面)には接触していない。これによって、後述するように、フィルタ端子T(1),T(2)付近の浮遊容量を十分に小さくして、フィルタ102(1),102(2)の周波数−インピーダンス特性を安定化することができる。フィルタユニット54(OUT) においても同様である。
図10Aおよび図10Bに、この実施形態におけるフィルタユニット54(IN), 54(OUT)の配置および給電導体52(IN1),52(IN2),52(OUT1),52(OUT2)の引き回しについて、望ましくない幾つかの例X1〜X5を示す。
たとえば、スペースSP内で給電導体52(OUT1),52(OUT2)を横方向に引き回すこと(図10AのX1)は、上述したようにサセプタ12上のプラズマ密度分布に投影される給電導体52(OUT1),52(OUT2)の平面視的な像が大きくなるので、望ましくない。また、チャンバ底壁10aの開口114付近で給電導体52(IN1),52(IN2)を横に引き回すこと(図10AのX2)は、給電導体52(IN1),52(IN2)がチャンバ底壁10aに接近して浮遊容量が大きくなるので、望ましくない。また、フィルタユニット54(OUT)のケーシング110をチャンバ底壁10aの上面より高くすること(図10AのX3)も、その部分がサセプタ12上のプラズマ密度分布に投影されるので、望ましくない。
給電導体52(OUT1),52(OUT2)を誘電体筒状支持部14に近づけること(図10BのX4)は、上述したように給電導体52(OUT1),52(OUT2)から誘電体筒状支持部14を介して接地電位の導電性筒状支持部16に高周波の電磁波が放射されやすくなるので、望ましくない。たとえば、比誘電率が10のセラミックからなる誘電体筒状支持部14の高周波に対する透過性は、その1/10の厚みのスペースと同等である。つまり、誘電体筒状支持部14が介在していることによって、給電導体52(OUT1),52(OUT2)は接地電位の導電性筒状支持部16に一層近づくことになる。
また、チャンバ底壁10aの開口114にフィルタ端子T(1),T(2)または給電導体52(IN1),52(IN2)の下端部を覆うようなカバー136を設けること(図10BのX5)は、その材質如何に拘わらず(導体または誘電体のいずれであっても)、それがチャンバ底壁10aの上に突出すればサセプタ12上のプラズマ密度分布に投影されるので望ましくないうえ、フィルタ端子T(1),T(2)付近の浮遊容量が大きくなるので望ましくない。
図示省略するが、サセプタ12の下面またはチャンバ10の底面10aからスペースSPに突出する突起物があることも、サセプタ12上のプラズマ密度分布に影響するので、望ましくない。
図11に、この実施形態において高周波電源34(36)から第1のヒータ給電ライン100(1)を通って高周波のノイズがグランドに流れる高周波伝搬路の等価回路を示す。この等価回路において、コンデンサ140は、高周波電極30と内側発熱線50(IN)ないし内部導体51(IN1)との間の静電容量である。抵抗140は、主に内側発熱線50(IN)の抵抗である。インダクタ144は給電導体52(IN1)のインダクタンスであり、コンデンサ146は給電導体52(IN1) およびフィルタ端子T(1)付近の浮遊容量である。なお、フィルタ102(1)内の浮遊容量および抵抗分は無視(省略)している。
この等価回路において、サセプタ12からインダクタ144、コンデンサ(浮遊容量)146、フィルタ102(1)内のコイル104(1)およびコンデンサ106(1)を介して接地電位に至るまでの高周波伝搬路を見込んだときの周波数−インピーダンス特性ZA(f)は、たとえば図12に示すようなものとなる。また、サセプタ12からインダクタ144およびコンデンサ(浮遊容量)146を介して接地電位に至るまでの高周波伝搬路を見込んだときの周波数−インピーダンス特性ZB(f)は、たとえば図13に示すようになる。
フィルタ102(1)の周波数−インピーダンス特性ZA(f)は、コイル104(1)と外導体のケーシング110とによって形成される分布定数線路105の周波数−インピーダンス特性(多重並列共振特性)と、インダクタ144およびコンデンサ(浮遊容量)146からなるLC直列回路150の周波数−インピーダンス特性ZB(f)とが合成されたものである。すなわち、分布定数線路105の周波数−インピーダンス特性は、その前段に位置するLC直列回路150の周波数−インピーダンス特性によって律則され、LC直列回路150の直列共振周波数fSRに向かって周波数が高くなるほど多重並列共振特性における並列共振点のピーク値は次第に低くなる。
ここで、LC直列回路150の周波数−インピーダンス特性ZB(f)においては、キャパシタ146の静電容量が大きくなるほど、図13に示すように、直列共振周波数fSRが低い値になり(fSR→fSR')、それより低い周波数領域におけるインピーダンスが全体的に低くなる(ZB(f) →ZB(f)')。そうすると、図12に示すように、フィルタ102(1)の周波数−インピーダンス特性ZA(f)においても、直列共振周波数fSRよりも低い全ての並列共振点および周波数領域でインピーダンスが低くなる(ZA(f) →ZA(f)')。
また、プラズマ生成用の第1高周波HFの基本周波数がたとえば100MHzの場合、その第2高調波の周波数は200Mzである。ここで、たとえば図13に示すように、直列共振周波数fSRが低い周波数領域に移って第2高調波の周波数(200Mz)に近づくと、ヒータ給電ライン100(1)上で第2高調波の大電流が流れる。
したがって、フィルタ102(1)の高周波遮断機能を安定化させるには、給電導体52(OUT1) およびフィルタ端子T(1)回りの浮遊容量146を可及的に小さくすることが重要になる。この実施形態では、上記のように、フィルタユニット54(IN)においては、ケーシング110の上端が開口し、フィルタ端子T(1)はむき出しで、遮蔽されずに開放状態でサセプタ12直下のスペースSPに対向している。そして、給電導体52(IN1)はもちろん、それを封入している絶縁体の支持棒126もチャンバ底壁10a(開口114の内側面)には接触していない。これによって、浮遊容量146を可及的に小さくして、LC直列回路150の直列共振周波数fSRを可及的に高い周波数領域に設定し、フィルタ102(1)の周波数−インピーダンス特性(特に多重並列共振特性)を安定化させている。このことは、第2のヒータ給電ライン(2)においても同様である。
なお、この実施形態において、フィルタユニット54(IN),54(OUT)のケーシング110をチャンバ底壁10aの開口114から離してチャンバ底壁10aの下に配置するのは可能ではあるが、好ましいことではない。すなわち、チャンバ底壁10aの開口114が貫通して開放されていると、そこがサセプタ12上のプラズマ密度分布を上に引き上げる逆方向の特異点になるだけでなく、給電導体52(IN1),52(IN2)がその開口114を通過することによって給電導体52(IN1),52(IN2)回りの浮遊容量146が大きくなる。また、大気中の埃、塵、水分等が開口114を出入りする点でも、望ましくない。したがって、フィルタユニット54(IN),54(OUT)のケーシング110は、チャンバ底壁10aの開口114を塞ぐように取り付けられるのが好ましく、この実施形態のようにフィルタ端子T(1),T(2)の上面がチャンバ底壁10aの上面と同じ高さになるように取り付けられるのが最も好ましい。

[他の実施形態または変形例]
以上本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その技術思想の範囲内で種種の変形が可能である。
たとえば、上記実施形態のプラズマ処理装置においては、図14および図15に示すように、サセプタ12に絶縁体の背板152を設ける構成も可能である。この背板152は、上面が下部高周波電極30の上面に接合し、下面がスペースSPに臨んでいる。
背板152の中心部には、給電棒40を下部高周波電極30側に通すための貫通孔153が形成されている。さらに、背板152のフィルタユニット54(IN),,54(OUT)の直上に位置する部位には、給電導体52(IN1),52(IN12)および給電導体52(OUT1),52(OUT2)を下部高周波電極30側に通すための貫通孔154(IN),154(OUT)も形成されている。
下部高周波電極30の下面には、給電導体52(IN1),52(IN2)の上端を受け入れるソケット端子156が設けられる。さらに下部高周波電極30には、ソケット端子156から発熱線端子h1A,h2Aの真下まで水平に延びる溝158が下面に形成されるとともに、溝158の終端から電極30の上面まで垂直上方に延びる貫通孔の垂直通路160が形成されている。内部導体51(IN1),51(IN2)は、ソケット端子156から背板152の上面を這うようにして溝158の中を通り、溝158の終端から垂直通路160の中を上がって発熱線端子h1A,h2Aに達している。
このように、サセプタ12に絶縁体の背板152を設ける場合に、下部高周波電極30の下面に形成された溝158の中で内部導体51(IN1),51(IN2)を横方向に這い回す構成を採ることにより、内部導体51(IN1),51(IN2)が下部高周波電極30の中に隠れるとともに、下部高周波電極30の下面の平坦性も実質的に確保される。このため、内部導体51(IN1),51(IN2) の引き回しによってサセプタ12上のプラズマ密度分布が影響を受けることはない。
上記した実施形態では、サセプタ12に内蔵される発熱体50が、サセプタ12の径方向において内側の発熱線50(IN)と外側の発熱線50(OUT)とに2分割されていた。しかし、発熱体50を、たとえば径方向において、内側の発熱線50(IN)と中間の発熱線50(MI)と外側の発熱線50(OUT)とに3分割する構成、あるいは内側の発熱線50(IN)と内寄り中間の発熱線50(MIin)と外寄り中間の発熱線50(MIout)と外側の発熱線50(OUT)とに4分割する構成も可能である。
3分割式においては、図16Aに示すように、内側発熱線50(IN)、中間発熱線50(MI)および外側発熱線50(OUT)にそれぞれ対応する3つのフィルタユニット54(IN),54(MI),54(OUT)をチャンバ10の中心部つまり給電棒40寄りで同心円上に等間隔(120°間隔)で配置するのが好ましい。この場合、フィルタユニット54(IN)は、内側発熱線50(IN)の端子h1A,h2Aよりも径方向の内側(中心寄り)に配置される。
もっとも、それらのフィルタユニット54(IN),54(MI),54(OUT)と誘電体筒状支持部14との間に十分な距離間隔をとれる場合は、図16Bに示すように、フィルタユニット54(IN)を内側発熱線50(IN)の端子h1A,h2Aよりも径方向の外側に配置してもよい。ただし、この場合でも、3つのフィルタユニット54(IN),54(MI),54(OUT)は、同心円上に等間隔(120°間隔)で配置されることが好ましい。
同様に、4分割式においても、図17Aに示すように、内側発熱線50(IN)、内寄り中間発熱線50(MIin)、外寄り中間発熱線50(MIout)および外側発熱線50(OUT)にそれぞれ対応する4つのフィルタユニット54(IN),54(MIin),54(MIout) ,54(OUT)をチャンバ10の中心部つまり給電棒40寄りで同心円上に等間隔(90°間隔)で配置するのが好ましい。この場合、フィルタユニット54(IN)は、内側発熱線50(IN)の端子h1A,h2Aよりも径方向の内側(中心寄り)に配置される。
もっとも、それらのフィルタユニット54(IN),54(MIin),54(MIout) ,54(OUT)と誘電体筒状支持部14との間に十分な距離間隔をとれる場合は、図17Bに示すように内側発熱線50(IN)あるいは内寄り中間発熱線50(MIin)よりも径方向の外側にそれらのフィルタユニットを配置することも可能である。その場合も、図17Cに示すように、4つのフィルタユニット54(IN),54(MIin),54(MIout) ,(54(OUT)は、同心円上に等間隔(90°間隔)で配置されることが好ましい。
また、本発明においては、フィルタユニット54の内部の構成についても種種の変形が可能である。たとえば、フィルタユニット54内に設けられるフィルタ102(1),102(2)は、上記の実施形態では単一の空芯コイル102(1),102(2)を有するものであったが、複数のコイルを直列接続してなる構成や、芯入りコイル(たとえばトロイダルコイル)を有する構成等も可能である。
上記実施形態では、サセプタ12がチャンバ10の固定された底壁10aの上にスペースSPを介して一定の高さ位置に配置されていた。しかしながら、図18に示すように、チャンバ10内でサセプタ12を上下に移動または変位可能に構成しているプラズマ処理装置においては、サセプタ12を誘電体筒状支持部14を介して支持している昇降可能な可動ベース162にフィルタユニット54(IN),54(OUT)を取り付けることができる。ここで、サセプタ12と誘電体筒状支持部14と可動ベース162との間に大気空間に通じるスペースSPが形成されている。
可動ベース162とチャンバ10の底壁10aとの間には、筒状のベローズ164が設けられている。このベローズ164は、バッフル板166を介してプラズマ生成空間(処理空間)に連通する排気路18を下方に延長させるとともに、排気路18およびプラズマ生成空間(処理空間)を大気空間から隔離または遮断している。
ベローズ164によって囲まれた空間内には、上部脚部168、環状プレート170および下部脚部172が縦方向に繋がって設けられている。上部脚部168の上端は可動ベース162の下面に結合しており、上部脚部168の下端は環状プレート170の上面に結合している。環状プレート170の下面には下部脚部172の上端が結合している。下部脚部172の下端は、リンク174のプレート部174aに結合している。
リンク174は、上記プレート部174aおよび2つの柱状部174bを含んでいる。プレート部174aは、チャンバ10の下部の下方に設けられている。この構成例では、プレート部174aに下部マッチングユニット38が取り付けられている。
プレート部174a、環状プレート170および可動ベース162には軸線Z方向に延びる貫通孔がそれぞれ形成されており、下部給電棒40はそれらの貫通孔を通ってサセプタ12(導体背板28)の下面まで垂直方向に延びている。
柱状部174bは、プレート部174aの周縁から上方に延びている。また、柱状174bは、チャンバ10の外でチャンバ10の側壁10dと略平行に延びている。これら柱状部174bには、たとえばボールネジからなる送り機構が接続されている。具体的には、2つのネジ軸176が、チャンバ側壁10dの外側において2つの柱状部174bと略平行に延びている。これらのネジ軸176は、2つのモータ178にそれぞれ接続されている。また、これらのネジ軸176には、2つのナット180がそれぞれ取り付けられている。これらのナット180には、2つの柱状部174bがそれぞれ結合している。
かかる昇降駆動機構によれば、モータ178を回転させることにより、ナット180が軸線Z方向に移動すなわち上下動する。ナット180の上下動に伴って、リンク174に可動ベース162を介して間接的に支持さているサセプタ12は軸線Z方向に移動すなわち上下動することができる。また、サセプタ12の上下動に伴い、ベローズ164が伸縮する。その結果、サセプタ12と上部電極64との間の距離を可変に調整することができる。
なお、このプラズマ処理装置において、セサプタ12に内蔵される発熱体50は、静電チャック32と高周波電極30との間に挟んだ絶縁シート181の中に設けられている。また、上部電極64はリング状の絶縁体182を介してチャンバ10の上面に取り付けられている。プラズマ生成用の第1高周波HFを出力する高周波電源34は、上部マッチングユニット184および上部給電棒186を介して上部電極64に電気的に接続されている。また、イオン引き込み用の第2高周波LFを出力する高周波電源36は、下部マッチングユニット38内の整合器(図示せず)および下部給電棒40を介してサセプタ12に電気的に接続されている。
本発明は、容量結合型のプラズマエッチング装置に限定されず、マイクロ波プラズマエッチング装置や、誘導結合プラズマエッチング装置、ヘリコン波プラズマエッチング装置等にも適用可能であり、さらにはプラズマCVD、プラズマ酸化、プラズマ窒化、スパッタリングなどの他のプラズマ処理装置にも適用可能である。また、本発明における被処理基板は半導体ウエハに限るものではなく、フラットパネルディスプレイ、有機EL、太陽電池用の各種基板や、フォトマスク、CD基板、プリント基板等も可能である。
マイクロ波放電式のプラズマ処理装置、特にプラズマエッチング装置においても、チャンバ内で被処理基板たとえば半導体ウエハを載置する載置台またはサセプタは、容量結合型のプラズマ処理装置と同様に基板保持(チャッキング)機能、バイアス機能および温度制御機能を有する。
特に、温度制御機能のためにサセプタに発熱体が設けられる場合は、やはりチャンバの外に設置されるヒータ電源よりヒータ給電ラインを介してサセプタ内部の発熱体にたとえば交流周波数の電力が供給される。この場合も、サセプタの高周波電極に印加されるバイアス(イオン引き込み)用の高周波の一部が発熱体を介してヒータ給電ラインに入り込みやすい。このため、ヒータ給電ライン上で高周波のノイズを減衰させ、または阻止するためのフィルタが備えられる。したがって、上述した実施形態におけるフィルタユニット54(IN),54(OUT)の構成およびサセプタ12の内部および直下におけるヒータ給電ライン100(1),100(2)の引き回し構成をマイクロ波プラズマ処理装置にもそのまま適用できる。
ただし、マイクロ波プラズマ処理装置においては、天井の上のアンテナより誘電体窓を介してチャンバ内に放射されるプラズマ生成用の通常2.45GHzのマイクロ波の一部が、プラズマおよびサセプタを通り抜けてフィルタユニット54(IN),54(OUT)に入り込む。ここで、フィルタユニット54(IN),54(OUT)に入り込んだマイクロ波が外へ漏れると、電波雑音の原因になることがある。
図19A〜図19Dに、本発明にしたがいマイクロ波プラズマ処理装置においてチャンバ10の底壁10aにフィルタユニット54(IN)を取り付ける場合にマイクロ波漏洩障害を確実に防止できる構成例を示す。フィルタユニット54(OUT)も同じ構成である。
図19Aに示すフィルタユニット取付構造は、フィルタユニット54(IN)のケーシング110の上部に導体たとえばアルミニウムからなる鍔状のフランジ200を一体に形成または結合し、このフランジ200の上面をベースまたはチャンバ底壁10aの下面に密着させている。チャンバ底壁10aには、上部コネクタ124を収容するざぐり穴202と、ピン状の給電導体52(IN1),52(IN2)を封止している絶縁体棒126を通す開口204が形成されている。なお、ケーシング110の側面には、好ましくは3mm以下の直径を有する空冷用の通気孔110aがパンチング加工によって形成されている。
この取付構造においては、チャンバ底壁10aとフィルタユニット54(IN)との間にマイクロ波が漏れる隙間が殆ど存在しないので、マイクロ波漏洩障害を確実に防止することができる。なお、ケーシング110の通気孔110aの直径は3mm以下なので、通気孔110aからマイクロ波が漏れることはない。
図19Bのフィルタユニット取付構造は、チャンバ底壁10aに形成されるざぐり穴202にフランジ200を下から嵌め込む。この場合、フランジ200は、その上面だけでなく側面においてもチャンバ底壁10aと密着する。この取付構造においても、チャンバ底壁10aとフィルタユニット54(IN)との間にマイクロ波が漏れる隙間が殆ど存在しないので、マイクロ波漏洩障害を確実に防止することができる。また、この取付構造においては、ケーシング110に一体形成または結合されているフランジ200がチャンバ底壁10aのざぐり穴202に嵌め込まれることによって、フィルタ端子T(1),T(2)の位置が規定され、ひいては給電導体52(IN1),52(IN2)がサセプタ12側のソケット端子128(156)(図7,図15)に対して位置決めされるようになっている。
図19C〜19Eには、上記のようにマイクロ波漏洩障害を防止するフィルタユニット取付構造において、ケーシング110内で分布定数線路105の特性インピーダンスを一定に保つ構成例を示す。
上記のようにフランジ200の上面をベースまたはチャンバ底壁10aの下面に密着させる場合(図19A)、コイル104(1),104(2)の上端部がフランジ200の上にはみ出ていると、このはみ出たコイル部分に半径方向で対向する外導体はケーシング110ではなく、それよりも大きな口径を有するチャンバ底壁10aのざぐり穴202の内壁であり、それによって分布定数線路(同軸線路)105の特性インピーダンスが乱されることがある。
そこで、図19Cの構成例は、上部コネクタ124とフランジ200とチャンバ底壁10aのざぐり穴202との間に、中心部が開口している導体たとえばアルミニウムからなるキャップ型のスペーサ206を挿入し、このスペーサ206の内周面およびフランジ200の内周面をケーシング110の内周面と面一に揃えて、コイル104(1),104(2)と外導体との距離間隔dを分布定数線路(同軸線路)105の端から端まで一定に保つようにしている。さらに、導体スペーサ206は、サセプタ12側のソケット端子128(158)(図7,図15)に対してフィルタ端子T(1),T(2)および給電導体52(IN1),52(IN2)の位置合わせを容易かつ正確に行うためのシムとしても機能する。
図19Dの構成例は、導体スペーサ206を備える代わりに、チャンバ底壁10aの開口114をケーシング110の内径と同じ口径に形成し、開口114の内壁およびフランジ200の内周面をケーシング110の内周面と面一に揃えて、コイル104(1),104(2)と外導体との距離間隔dを一定に保つようにしている。また、フィルタ端子T(1),T(2)および給電導体52(IN1),52(IN2)の位置合わせのために、チャンバ底壁10aの開口114に嵌まる絶縁体からなるリング状または円筒状のフランジ部208を上部コネクタ124の側面に一体に形成または結合している。
図19Eの構成例は、チャンバ底壁10aの開口114またはざぐり穴202にケーシング110側のフランジ200を嵌め込む場合に、フランジ200の内周面がケーシング110の内周面と面一に揃ってコイル104(1),104(2)の上端部と対向するようにしている。
本発明者は、フィルタユニット54(IN)に隙間がある場合のマイクロ波漏洩現象を電磁界計算のシミュレーションで検証した。このシミュレーションでは、チャンバ底壁10aの開口114の代わりに、アルミニウムからなる円筒状のカバー体210をケーシング110の上端に接続した。ここで、カバー体210の下端とケーシング110の上端との間で、図20Aに示すように隙間を全く作らない構成を一実施例とし、図20Bに示すように隙間Gを作る構成を比較例とした。この隙間Gのサイズは縦(高さ)が8mm、横(幅)が60mmであった。
フィルタユニット54(IN)の中に上方から2.45GHzのマイクロ波を入れたときのケーシング110の内部および周囲の電界分布を電磁界計算によって求めたところ、実施例(図20A)においては、図21Aに示すようにマイクロ波の漏洩は全く無かった。また、ケーシング110の通気孔(パンチングメタル)110aでの漏洩も無かった。一方、比較例(図20B)においては、図21Bに示すように上記隙間Gからマイクロ波が多量に漏洩することがはっきりと確認できた。
なお、本発明者は、上記実施例(図20A)および比較例(図20B)のフィルタユニット取付構造において、100MHzの高周波についても電磁界の漏洩があるか否かを上記と同様の電磁界計算により求めた。その結果、図示省略するが、上記実施例(図20A)においてはもちろん、比較例(図20B)においても電磁界の漏洩は全くなかった。
一般に、電磁波(進行波)が導体の開口部分に差し掛かったとき、電磁波の半波長が開口部分の最大開口幅よりも小さければ、電磁波はその開口部分を通り抜けすることができないというのが通説である。上記比較例(図20B)の場合、マイクロ波(2.45GHz)の半波長は61mmであるのに対して、フィルタユニット54(IN)の上端部に形成されている隙間Gのサイズは8mm×60mmであるから、上記の通説によれば2.45GHzのマイクロ波は隙間Gをようやく通り抜けできることになり、上記シミュレーションの結果も大体それと符合する。
したがって、フィルタユニット54(IN)側および/またはチャンバ10側の設計事情から、フィルタユニット54(IN)とチャンバ10との間にやむなく隙間が形成される場合は、上記通説にしたがえば、その隙間の最大開口幅をマイクロ波の半波長の約半分以下(約30mm以下)に抑えれば、マイクロ波の漏洩を防止できるということになる。
本発明者は、この点を確認するためのシミュレーションも行った。すなわち、上記比較例(図20B)に準じた隙間有りの取付構造として、カバー体210とケーシング110との間に丸穴(開口)gを設け、この丸穴gの口径を13mm,17mm,23mm,27mm,35mmの5段階に選んで、各場合についてフィルタユニット54(IN)の中に上方から2.45GHzのマイクロ波を入れたときのケーシング110の内部および周囲の電界分布を電磁界計算によって求めた。図22A〜図22Eに、そのシミュレーション結果を示す。
図22Aに示すように、丸穴gの口径が13mmでも数V/m程度の漏洩があった。そして、丸穴gの口径が17mm,23mm,27mmと大きくなるにつれて電界(マイクロ波)の漏洩量は増加し(図22B,図22C,図22D)、35mm口径では100V/m以上の漏洩が生じることがわかった(図22E)。
上記のシミュレーションから、本発明を適用するマイクロ波プラズマ処理装置においてフィルタユニット54(IN)取付構造回りでのマイクロ波漏洩防止を確実に保証するためには、フィルタユニット54(IN)とチャンバ10との間に形成される隙間は、その最大開口幅がマイクロ波の半波長程度(約60mm)ではもちろん、半波長の半分程度(約30mm)でもまだ不十分であり、半波長の数十分の1以下(約3mm以下)にする必要があることがわかった。
10 チャンバ
12 サセプタ(下部電極)
14 誘電体筒状支持部
28 (導体)背板
32 静電チャック
34,36 高周波電源
40 給電棒
50 発熱体
50(IN) 内側発熱線
50(OUT) 外側発熱線
51(IN1),51(IN2),51(OUT1),51(OUT2) 内部導体
52(IN1),52(IN2),52(OUT1),52(OUT2) 給電導体
54(IN),54(OUT),54(MI),54(MIin),54(MIout) フィルタユニット
100(1),100(2) ヒータ給電ライン
102(1),102(2) フィルタ
104(1),104(2) コイル
T(1),T(2) コイルの第1の端子(フィルタ端子)
152 (絶縁体)背板

Claims (20)

  1. プラズマ処理が行われる処理容器と、
    前記処理容器内で板状の導電性ベースの上にスペースを介して配置され、被処理基板を載置して保持する載置台と、
    前記載置台に設けられる高周波電極と、
    前記高周波電極に一定周波数の高周波を印加するための高周波給電部と、
    前記載置台に設けられる発熱体と、
    前記発熱体を前記処理容器の外に配置されるヒータ電源に電気的に接続するためのヒータ給電ラインと、
    前記発熱体を介して前記ヒータ給電ラインに入ってくる高周波のノイズを減衰させ、または阻止するためのコイルと、このコイルを収容するケーシングとを有するフィルタユニットと
    を有し、
    前記フィルタユニットは、前記ケーシングの上端を前記載置台の直下で前記ベースの上面と同じ高さにして、または前記ベースの上面より低くして配置され、
    前記ベースに、前記ヒータ給電ラインを非接触で通す開口が形成され、
    前記ヒータ給電ラインが、前記ベースの前記開口の内側または下方に位置する前記コイルの第1の端子から前記載置台の下面まで前記スペースを通って延びるピン状または棒状の第1の導体を有し、
    前記コイルの第1の端子の上面は、前記ベースの上面と同じ高さである、
    プラズマ処理装置。
  2. 前記第1の導体は、前記スペース内または前記開口内で曲がらずに真っ直ぐ延びている、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記第1の導体は、前記スペース内または前記開口内で鉛直方向に真っ直ぐ延びている、請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記第1の導体は絶縁体の棒の中に封入され、前記絶縁体の棒は前記ベースの前記開口の内側面に接触しない、請求項1〜3のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記コイルの第1の端子は、むき出しになっている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記コイルの第1の端子の上面は、遮蔽されずに開放状態で前記スペースに対向している、請求項1〜のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  7. プラズマ処理が行われる処理容器と、
    前記処理容器内で板状の導電性ベースの上にスペースを介して配置され、被処理基板を載置して保持する載置台と、
    前記載置台に設けられる高周波電極と、
    前記高周波電極に一定周波数の高周波を印加するための高周波給電部と、
    前記載置台に設けられる発熱体と、
    前記発熱体を前記処理容器の外に配置されるヒータ電源に電気的に接続するためのヒータ給電ラインと、
    前記発熱体を介して前記ヒータ給電ラインに入ってくる高周波のノイズを減衰させ、または阻止するためのコイルと、このコイルを収容するケーシングとを有するフィルタユニットと
    を有し、
    前記フィルタユニットは、前記ケーシングの上端を前記載置台の直下で前記ベースの上面と同じ高さにして、または前記ベースの上面より低くして配置され、
    前記ベースに、前記ヒータ給電ラインを非接触で通す開口が形成され、
    前記ヒータ給電ラインが、前記ベースの前記開口の内側または下方に位置する前記コイルの第1の端子から前記載置台の下面まで前記スペースを通って延びるピン状または棒状の第1の導体と、前記第1の導体の上端部を挿し込むために前記載置台の下面に設けられるソケット端子と、前記ソケット端子と前記発熱体の端子とを電気的に繋ぐために前記載置台の中で延びるピン状、棒状または板状の第2の導体とを有し、
    前記コイルの第1の端子および前記ソケット端子は、前記発熱体の端子よりも前記処理容器の中心寄りに位置する、
    プラズマ処理装置。
  8. 前記載置台は、上面が前記高周波電極の下面に接合され、下面が前記スペースに面する導体の背板を有し、
    前記第2の導体は、前記背板に埋め込まれた絶縁体の中で水平方向に延びる区間を有する、
    請求項に記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記載置台は、上面が前記高周波電極の下面に接合され、下面が前記スペースに面する絶縁体の背板を有し、
    前記第2の導体は、前記高周波電極の下面に形成された溝の中で水平方向に延びる区間を有する、
    請求項または請求項に記載のプラズマ処理装置。
  10. 前記載置台は、下面が前記高周波電極の上面に接合され、上面が前記基板を載置する載置面を形成する誘電体層と、この誘電体層の中に設けられ、前記基板を吸着するために高圧の直流電圧を印加されるDC電極とを有する静電チャックを備える、請求項1〜のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  11. 前記発熱体は、前記DC電極より低い位置で前記誘電体層の中に設けられる、請求項10に記載のプラズマ処理装置。
  12. 前記発熱体は、前記誘電体層と前記高周波電極との間に挟まれる絶縁体のシートの中に設けられる、請求項10に記載のプラズマ処理装置。
  13. 前記載置台は、誘電体からなる筒状の支持部材を介して前記ベースの上に設けられる、請求項1〜12のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  14. 前記ベースは、前記処理容器の底壁を形成する、請求項1〜13のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  15. 前記ベースは、前記処理容器の底壁の上方で上下に移動または変位可能に構成され、
    前記フィルタユニットは、前記ベースと前記処理容器の底壁との間に配置される、
    請求項1〜14のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  16. 前記ベースは、電気的に接地されている、請求項1〜15のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  17. 前記フィルタユニットのケーシングは、導体からなり、電気的に接地されている、請求項1〜16のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  18. 前記高周波は、主として前記処理容器内で処理ガスのプラズマを生成するのに寄与する、請求項1〜17のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  19. 前記高周波は、主として前記プラズマから前記載置台に載置される前記基板へのイオンの引き込みに寄与する、請求項1〜17のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  20. 前記フィルタユニットは、前記コイルの第2の端子と接地電位部材との間に電気的に接続されるコンデンサを有する、請求項1〜19のいずれか一項記載のプラズマ処理装置。
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