JP6080348B2 - 錠前装置 - Google Patents

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Description

本発明は、錠前装置に関する。
キャビネット、収納ワゴン、ロッカー等の収納庫を施錠する錠前装置として、ダイヤル錠と操作つまみを備えたものが広く利用されている(例えば、特許文献1、2等を参照。)。操作つまみには、相手側の受け具等と係合するストッパー等が連結されている。操作つまみを閉操作に連動してストッパーを動作させ、ストッパーを受け具と係合させることによって、収納庫等の施錠対象物を施錠することができる。
特開2010−281160号公報 特開2011−12485号公報
しかしながら、従来の錠前装置では、ダイヤル錠を開錠した状態、すなわちダイヤル錠のダイヤルを開錠符号(暗証番号)に揃えた状態でないと、操作つまみの閉操作を行うことができないのが実情であった。そうすると、施錠対象物の施錠を行う際に、他人によって開錠符号を覗き見される可能性があり、施錠対象物が不正に開錠される虞がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ダイヤル錠のダイヤルが開錠符号に揃っていない状態においても、操作部の閉操作を行うことによって施錠対象物を施錠可能な錠前装置に関する技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、ダイヤルを有するダイヤル錠と、相手側の係合部に対して係脱自在に設けられ、前記係合部に係合することで施錠対象物を施錠する錠前側係合部材と、所定の開錠位置と施錠位置との間を回動可能であって、前記施錠位置にあるときに前記錠前側係合部材を前記係合部に係合させ、前記開錠位置にあるときに前記錠前側係合部材を前記係合部から離脱させる操作部と、錠箱内に揺動自在に設けられた揺動アームと、前記ダイヤルが前記開錠符号に揃っているときに前記揺動アームを所定の第1姿勢に保持し、前記ダイヤルが前記開錠符号に揃わなくなったときに前記揺動アームを前記第1姿勢から所定の第2姿勢まで揺動させるべく前記揺動アームを押圧する姿勢変更手段と、前記操作部に連動して回動する回動部材であって、前記操作部が前記施錠位置にあるときを除いて前記揺動アームと当接することで前記揺動アームが前記第1姿勢から前記第2姿勢に揺動することを規制する揺動規制部と、前記揺動アームが前記第2姿勢にあるときに前記揺動アームと係合することで前記開錠位置方向への回動動作が規制され、前記揺動アームが前記第1姿勢にあるときに前記揺動アームとの係合が解除される回動規制部とを有する回動部材と、を備える錠前装置を提供する。
上記構成において、施錠対象物とは、例えば収納ワゴン、キャビネット、ロッカー等の収納庫が一例として例示できる。錠前装置の錠前側係合部材は、相手側の係合部に係合することで施錠対象物を施錠し、係合が解除されて離脱することで施錠対象物を開錠する。ここで、錠前装置は、例えば、収納庫の扉、引き出し等に据え付けられる。この場合、錠前側係合部材が係脱する相手側の係合部とは、例えば収納庫の本体側(例えば、枠体側)
に設けられたラッチ、受け具等を例示できる。
上記構成によれば、揺動アームの姿勢(揺動角度)が第1姿勢にあるときには、揺動アームと回動規制部とが係合せずに、施錠位置から開錠位置に向かう方向への回動部材およびこれに連動する操作部の回動動作が許可される。一方、揺動アームの姿勢が第2姿勢にあるときには、揺動アームと回動規制部とが係合し、施錠位置から開錠位置に向かう方向への回動部材およびこれに連動する操作部の回動動作が規制(制限)される。
ダイヤルが開錠符号に揃っている状態では、揺動アームは第1姿勢に保持されている。揺動アームが第1姿勢にある場合には、操作部の開錠位置から施錠位置に向かう方向への閉操作、および、施錠位置から開錠位置に向かう方向への開操作のいずれも規制されない。ここで、開錠符号に揃っているダイヤル表示を一旦崩してから、操作部の閉操作を行う場合、ダイヤルが開錠符号に揃わなくなった時点で揺動アームは姿勢変更手段に押圧される。これによって、揺動アームは第1姿勢から第2姿勢に姿勢を変更しようとする。しかしながら、操作部は開錠位置にあるため、揺動アームは揺動規制部との当接によって第1姿勢に保持される。そのため、この状態では、操作部の施錠位置方向への回動は規制されず、閉操作を行うことができる。また、操作部が施錠位置に到達するまでは、揺動アームは第2姿勢とならないため、操作部を開錠位置から施錠位置方向に途中まで回動させたのち、再び開錠位置に戻す操作も可能である。
操作部が施錠位置まで回動されると、姿勢変更手段からの押圧によって揺動アームが第2姿勢に変更されるため、揺動アームが回動規制部と係合することによって、操作部の開操作が規制されるようになる。その後、ダイヤル錠のダイヤルを開錠符号に揃えることで、揺動アームが第2姿勢から第1姿勢に変更されることにより、揺動アームと回動規制部と係合との係合が解除され、操作部の開操作が可能となる。以上より、この構成によれば、操作部を閉操作することで施錠対象物を施錠する際、ダイヤル表示が開錠符号に揃った状態、あるいは揃っていない状態の何れであっても、施錠対象物の施錠が可能となる。特に、後者の操作を行う場合のように、開錠符号を表示させた状態で施錠対象物を施錠する必要が無い。そのため、施錠時に他人に開錠符号を覗き見されることもなく、これによって、施錠対象物が他人によって不正に開錠される虞がない。また、ダイヤル錠を施錠した状態で操作部を施錠位置まで操作した場合、操作部が施錠位置に到達した時点で操作部の開操作が制限されるようになるので、ダイヤルを開錠符号に再び揃えない限り、施錠対象物を施錠した状態に保持することができる。
本発明に係るより具体的な態様として、前記ダイヤル錠は、前記錠箱内に支持されたダイヤル軸と、前記ダイヤル軸に対して回動自在に支持されるとともにその外周側に前記ダイヤルを回動自在に支持し、且つ、周方向の一部に凹部が設けられたホイール部材と、を備えていてもよい。そして、前記姿勢変更手段は、前記錠箱内に揺動自在に支持されるとともに、前記揺動アームを揺動自在に支持する揺動部材と、前記揺動部材の上面に設けられ、前記ダイヤルが開錠符号に揃っている状態で前記ホイール部材に形成された前記凹部と嵌合する凸部と、前記揺動部材に設けられ、前記揺動アームを下方に向けて付勢する付勢手段と、前記揺動アームに設けられ、前記揺動アームが前記揺動部材よりも下方に揺動することを抑制する係止片と、を備えていてもよい。この場合、前記凸部と前記凹部とが嵌合している状態で前記揺動アームが前記第1姿勢に保持され、前記凸部と前記凹部との嵌合状態が解除されて且つ前記付勢手段によって前記揺動アームが下方に付勢されることで、前記揺動アームが前記第1姿勢から第2姿勢に変更されるように構成されていてもよい。
本発明によれば、ダイヤル錠のダイヤルが開錠符号に揃っていない状態においても、操
作部の閉操作を行うことによって施錠対象物を施錠することが可能となる。
実施形態1に係る錠前装置の上面図である。 実施形態1に係る錠前装置の下面図である。 実施形態1に係る錠前装置の縦断面図である。 実施形態1に係る錠前装置の内部を上面側から眺めた図である。 非常開錠鍵を示す概略図である。 内筒交換鍵を示す概略図である。 内筒の鍵穴に非常開錠鍵を挿入する前の状態を示す図である。 内筒の鍵穴に非常開錠鍵を挿入した状態を示す図である。 内筒の側面図である。 図7のA−A矢視断面図である。 図7のB−B矢視断面図である。 ダイヤル錠の主要部の部分拡大図である。 揺動プレートの概略構成を示す図である。 ダイヤル錠が開錠状態のときの揺動プレートおよびインナーホイールの状態を説明する説明図である。 ダイヤル錠が施錠状態のときの揺動プレート34およびインナーホイール33の状態を説明する説明図である。 錠前装置において、カバー部材を外した状態の下面図である。 錠前装置において、カバー部材を外した状態の下面図である。 ディスクプレートと揺動アームとの関係を説明する説明図である。 ディスクプレートと揺動アームとの関係を説明する説明図である。 図16のC矢止図である。 図17のD矢視図である。 番号検索に関連する機構を説明するための説明図である。 図20のE−E矢視断面図である。 ナンバーチェンジプレートの動作を説明する説明図である。 ナンバーチェンジプレートの動作を説明する説明図である。 ナンバーチェンジプレートの動作を説明する説明図である。 内筒の鍵穴に内筒交換鍵を挿入する前の状態を示す図である。 内筒の鍵穴に内筒交換鍵を挿入した状態を示す図である。 内筒の鍵穴に内筒交換鍵を挿入する前の状態におけるシリンダー錠の断面構造を示す図である。 内筒の鍵穴に内筒交換鍵を挿入した状態におけるシリンダー錠の断面構造を示す図である。 スリーブから内筒を引き抜いている状態を示す図である。 変形例に係る錠前装置において、カバー部材を外した状態の下面図である。 変形例に係る錠前装置の上面図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。なお、本実施の形態に記載されている構成要素の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に特定的な記載がない限りは、発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施形態1>
[錠前装置の構造]
図1は、実施形態1に係る錠前装置1の上面図(正面図)である。図2は、実施形態1に係る錠前装置1の下面図(背面図)である。図3は、実施形態1に係る錠前装置1の縦(垂直)断面図である。図4は、実施形態1に係る錠前装置1の内部を上面側(正面側)から眺めた図である。
錠前装置1は、錠箱(筐体)2、ダイヤル錠3、内筒交換式シリンダー錠(以下、単に「シリンダー錠」という。)4、ストッパー5、操作つまみ6を備えた操作部60等を備える。錠前装置1は、例えばオフィスの収納ワゴン、キャビネット、ロッカー等の収納庫に適用され、これら施錠対象物の引き出し、扉等に堅固に取り付けられる。本実施形態では、施錠対象物を収納ワゴンとする場合を例に説明するが、錠前装置1による施錠対象物は上記の例に限定されない。本実施形態では、これらの収納庫が本発明に係る施錠対象物の一例である。また、錠前装置1は、収納庫の開き扉やスライド式扉等の扉体、或いは引き出し等に設けられ、これらを施錠するものであってもよい。
錠箱2は、ダイヤル錠3およびシリンダー錠4を収容する筐体であり、アッパーケース21、ロアケース22、カバー部材23等を有する。アッパーケース21およびロアケース22は、互いの側板同士が嵌め込まれることで、上記ダイヤル錠3等の収容空間を形成している。また、ロアケース22の下部にはカバー部材23が取り付けられており、通常の使用状態においてロアケース22の底面はカバー部材23によって覆われている。
錠箱2(錠前装置1)は、例えば、施錠対象物である収納ワゴンの引き出しに取り付けられており、相手側である収納ワゴンの本体側(枠側)には、ストッパー5が係脱するラッチ(相手側の係合部)が設置されている。このラッチは、収納ワゴンの引き出しが閉止位置に移動させた際に自動的にこれを係留する。本実施形態においては、ストッパー5が錠前側係合部材に対応する。ストッパー5は、錠前装置1の利用者(使用者)が操作部60の操作つまみ6を操作することによって、スライド動作を行う。このスライド動作によって、ストッパー5は、収納ワゴンのラッチに係合する係合位置と、その係合が解除される係合解除位置との間をスライド移動する。錠前装置1のストッパー5が係合位置に移動
し、相手側(収納ワゴンの本体側)のラッチに係合した状態では、収納ワゴンの引き出しの開放が制限される。つまり、収納ワゴンが施錠される。一方、この施錠状態から操作つまみを操作してストッパー5を係合解除位置にスライドさせると、ストッパー5がラッチから離脱する。その結果、収納ワゴンの引き出しの開放が可能となる。
アッパーケース21の上面には、「OPEN」(開)、および「CLOSE」(閉)の文字が表示(印刷、刻印など)されている。使用者は、操作つまみ6を回転(回動)操作して、操作つまみ6の位置を「OPEN」又は「CLOSE」の何れかに合わせる。操作つまみ6が「OPEN」の位置に合わせられると、ストッパー5は「係合解除位置」に保持されることで、施錠対象物が開錠される。一方、操作つまみ6が「CLOSE」の位置に合わせられると、ストッパー5は「係合位置」に保持されることで、施錠対象物が施錠される。
ダイヤル錠3は、複数のダイヤル31を有しており、ダイヤル操作によって、その施錠状態、および開錠状態(解錠状態)が切り替えられる。本実施形態では、4個のダイヤル31の組み合わせが、設定されている暗証番号(開錠符号)に揃った状態で開錠状態となり、暗証番号に揃っていない状態で施錠状態となる。なお、ダイヤル錠3を開錠するための暗証番号は、変更することができる。ダイヤル錠3の詳細構造については、後述する。ダイヤル31の数は、実施の形態に応じて適宜変更してもよい。
シリンダー錠4は、内筒の交換が可能な内筒交換式のシリンダー錠である。シリンダー錠4は、利用者がダイヤル錠3の暗証番号を忘れた場合に、後述する非常開錠鍵を使用す
ることで、収納ワゴンを非常開錠する。シリンダー錠4は、外筒部材であるスリーブ41および錠機構である内筒42を備える。スリーブ(外筒)41は、アッパーケース21に対して回動自在に装着されている。更に、スリーブ41の内周面側には、内筒42が回動自在に装着されている。また、スリーブ41の外周側に、筒形状を有する操作部60が一体に取り付けられている。操作部60の上端には、操作部60を回動動作させるために使用者がつまむための操作つまみ6が設けられている。使用者は、操作つまみ6を回動操作することで、錠箱2に対して操作部60およびスリーブ41を回動させることが可能である。
図5Aは非常開錠鍵7を示す概略図、図5Bは内筒交換鍵8を示す概略図である。非常開錠鍵7は、把持部71及び差込部72を有し、差込部72の上下面に鍵溝9Aが刻まれている。同様に、内筒交換鍵8は、把持部81および差込部82を有し、差込部82の上下面に鍵溝が刻まれている。内筒交換鍵8の差込部82は、非常開錠鍵7の差込部72に比べて長い。内筒交換鍵8の差込部82は、その先端部を除いて、非常開錠鍵7と共通の鍵溝9Aが形成されている。以下、鍵溝9Aを「第1鍵溝」と称する。共通の鍵溝とは、鍵溝の形状、深さ等が共通することを意味する。更に、内筒交換鍵8は、差込部82の先端部に、第2鍵溝9Bが形成されている。この第2鍵溝9Bは、非常開錠鍵7の差込部72には設けられていない。第1鍵溝9Aおよび第2鍵溝9Bの数は、実施の形態によって適宜決定されることが好ましい。
図6Aは、内筒42の鍵穴に非常開錠鍵7を挿入する前の状態を示す図である。図6Bは、内筒42の鍵穴に非常開錠鍵7を挿入した状態を示す図である。図7は、内筒42の側面図である。図8は、図7のA−A矢視断面図である。図8は、シリンダー錠4の長手方向の断面構造を示す。図9は、図7のB−B矢視断面図である。図6A、図6Bに示すように、内筒42の上端面には、非常開錠鍵7および内筒交換鍵8を挿入可能な鍵穴420が形成されている。
内筒42には、非常開錠鍵7(内筒交換鍵8)の第1鍵溝9Aおよび内筒交換鍵8の第2鍵溝9Bに対応する鍵溝読取位置にスロット421が形成されている。スロット421は、内筒42を径方向に貫通している。各スロット421の内部には、タンブラー422と、このタンブラー422を付勢するスプリング423が配置されている。スプリング423は、スロット421の開口部を通じてタンブラー422をスロット421の外部に押し出すように付勢する。
図9に示すように、タンブラー422は、非常開錠鍵7(内筒交換鍵8)の差込部72(82)を挿通可能な鍵挿通孔424、スプリング423によって押圧される突起部425を有する。非常開錠鍵7(内筒交換鍵8)が鍵穴420に挿入されていない状態では、スプリング423によって突起部425が外周方向に付勢されることで、タンブラー422がスロット421の開口部に向かって移動する。そして、突起部425がスロット421の縁部に係合することでタンブラー422の移動が規制される。その際、図6A、8、9等に示すように、タンブラー422の先端部は、内筒42の外周面から外方に突出した状態となる。
内筒42のタンブラー422のうち、鍵穴420から最も遠い位置に配置されるタンブラーを、「ストッパータンブラー」と称し、符号422Aにて示す(図6Bを参照)。その他のタンブラーを「一般タンブラー」と称する。図9に示すように、スリーブ41の内周面には、内筒42の外周面から突出する一般タンブラー422の突出部と係合する係止溝411が形成されている。係止溝411の幅は、一般タンブラー422の幅と同じか僅かに大きく形成されている。一般タンブラー422の突出部が係止溝411に係止された状態では、内筒42の回転が制限(規制)される。スリーブ41の内周面において、係止
溝411は、内筒42の収容空間を挟んで真向かい(向い合わせ)となる位置に一対形成されている。ここで、非常開錠鍵7が鍵穴420に挿入されると、差込部72が一般タンブラー422の鍵挿通孔424を挿通する。そうすると、スプリング423によって、スリーブ41の係止溝411に係止される高さまで持ち上げられている一般タンブラー422が、スロット421内部に引き込まれる。その結果、一般タンブラー422と係止溝411との係合が解除される。全ての一般タンブラー422と係止溝411との係合が解除されると、スリーブ41に対する内筒42の係合が解除され、内筒42がスリーブ41に対して相対回転できるようになる。
一般タンブラー422と係止溝411との係合が解除されるのは、正規の非常開錠鍵7を使用した場合に限られる。第1鍵溝9Aの深さが適正でなければ、一般タンブラー422をスロット421内に完全に引き込むことができず、一般タンブラー422と係止溝411との係合は解除されない。この場合には、スリーブ41に対して内筒42を回動させることが制限(規制)される。図6Bに示すように、非常開錠鍵7を鍵穴420に挿入した場合、ストッパータンブラー422Aは、依然として内筒42から突出した状態に維持される。これは、非常開錠鍵7を鍵穴420に挿入しても、ストッパータンブラー422Aの鍵挿通孔424まで差込部82が到達せず、ストッパータンブラー422Aがスロット421内に引き込まれないからである。
図3、4を参照して、シリンダー錠4に関連する構成について説明する。図4は、アッパーケース21、シリンダー錠4(スリーブ41、内筒42)、操作部60が取り外された状態の錠前装置1の内部構造を示す。内筒42に関して、鍵穴420が設けられている方を頂部側と定義し、その逆側を底部側と定義する。内筒42の底部には、ローラー部材10を介して駆動シャフト11が嵌め合い状態となるように連結されている。これにより、内筒42が回転した場合に、ローラー部材10を介して駆動シャフト11も内筒42と一体となって回転する。一方、スリーブ41および操作部60の底部側には、これらよりも輪郭の大きな平板状のディスクプレート12が、スリーブ41および操作部60に嵌め合わされた状態で連結されている。ディスクプレート12は、スリーブ41および操作部60が回転した場合に、これに連動してスリーブ41および操作部60と一体となって回転する。本実施形態においては、ディスクプレート12が回動部材に対応する。
次に、ダイヤル錠3の詳細構造について説明する。図10は、ダイヤル錠3の主要部の部分拡大図である。ダイヤル錠3は、アッパーケース21に支持されたダイヤルシャフト32、ダイヤルシャフト32(ダイヤル軸)に回動自在に外嵌(支持)された4個のインナーホイール33(ホイール部材)、各インナーホイール33に回動自在に外嵌(支持)されたダイヤル31等を有する。ダイヤル31とインナーホイール33との間には、クラッチ(図示省略)が介在しており、ダイヤル31とインナーホイール33とを噛み合い状態としている。上記クラッチは、例えば、ダイヤル31側とインナーホイール33側とに夫々設けられた歯車であってもよい。
ダイヤル31の外周面には、例えば、0〜9までの符号(数字)が表示されている。ダイヤル31に表示させる符号は、数字以外の例えばアルファベット等であっても勿論構わない。図10に示すように、アッパーケース21の上面には、各ダイヤル31と相対する位置に窓孔211が形成されている。使用者は、アッパーケース21の外部に窓孔211を通じて部分的に露出したダイヤル31を回転操作する。以下、ダイヤル31の表示する数字とは、この窓孔211に現れる数字を指すものとする。使用者によって、ダイヤル31の表示が暗証番号(開錠符号)に揃えられることでダイヤル錠4が開錠され、ダイヤル31の表示が暗証番号から崩されることでダイヤル錠4が施錠される。
ダイヤル錠3に係るダイヤルシャフト32の端部のうち、シリンダー錠4側の一端を先
端側と定義し、逆側を基端側と定義する。ダイヤルシャフト32の基端側には、スプリング35が設けられている。スプリング35は、アッパーケース21の側面と、ダイヤルシャフト32の基端に対して最も近い位置に設けられたインナーホイール33との間に縮んだ状態で挟み込まれている。これにより、各インナーホイール33は、ダイヤルシャフト32の基端側から先端側に向かって付勢される。
ダイヤル錠は、各ダイヤル31の表示状態に応じて揺動駆動される揺動プレート34(揺動部材)を備える(図4を参照)。図11は、実施形態1に係る揺動プレート34の概略構成を示す図である。図12は、ダイヤル錠3が開錠状態のときの揺動プレート34およびインナーホイール33の状態を説明する説明図である。図13は、ダイヤル錠3が施錠状態のときの揺動プレート34およびインナーホイール33の状態を説明する説明図である。図12、13は、ダイヤルシャフト32の基端側から先端側を眺めた状態を示す断面図である。
揺動プレート34は、梯子型のフレーム板状部材であり、長辺の一方には揺動軸部341が形成されている。錠箱2は、揺動軸部341を揺動自在に支持している。具体的には、アッパーケース21側に、揺動プレート34の揺動軸部341を揺動自在に支持する軸受けが形成されている。揺動軸部341を含む一組の対向する長辺は、短辺方向に沿った連結部材342によって互いに連結されている。各連結部材342の中央部上面には、他の部分よりも***した凸部342Aが形成されている。また、ロアケース22には、揺動プレート34を上方(アッパーケース21側)に付勢するスプリング35を装着する台座36が設けられている。スプリング35は、台座36に縮んだ状態で装着されている。スプリング35の弾性復元力が連結部材342の下面に作用することで、揺動プレート34が揺動軸部341を揺動軸として上方に揺動する。各連結部材342の上部には、ダイヤルシャフト32に嵌められた状態のインナーホイール33が配置されている。したがって、揺動プレート34の上方への揺動は、各連結部材342の上面がインナーホイール33と当接した時点で制限される。なお、本明細書における上下方向とは、錠箱2において窓孔211が設けられる方を上方として定義され、カバー部材23が設けられる方を下方として定義する。
図12、13に示すように、インナーホイール33における周方向の一部には、凹部331が形成されている。各インナーホイール33に対応するダイヤル31(窓孔211に表示する数字)が暗証番号と一致している場合、インナーホイール33の凹部331に連結部材342の凸部342Aが嵌り込むように、インナーホイール33およびダイヤル31のダイヤルシャフト32に対する相対回転角度が調節されている。インナーホイール33の凹部331と連結部材342の凸部342とが嵌め合い状態にある場合、揺動プレート34の姿勢(揺動角度)は、略水平に保持される(図12を参照)。
一方、ダイヤル31が暗証番号から外れた場合、そのダイヤル31に対応するインナーホイール33の停止角度が図11に示す状態から変更される。これに伴い、インナーホイール33の凹部331の位置も回転によって変更されるため、連結部材342の凸部342Aと凹部331との嵌め合い状態が解除される。その結果、揺動プレート34がインナーホイール33によって下方に押し下げられ、揺動プレート34の自由端347側が揺動軸部341側より下方に傾斜した姿勢に保持される(図13を参照)。
以下、ダイヤル錠3におけるダイヤル31を左側から第1ダイヤル〜第4ダイヤルと呼ぶ。ダイヤル錠3の暗証番号は、例えば、4桁の数字によって設定される。暗証番号が、例えば「4185」に設定されている場合、第1ダイヤルが「4」を表示する状態のときに限り、第1ダイヤルに対応するインナーホイール33の凹部331が、連結部材342の凸部342と嵌め合い状態となる。同様に、第2ダイヤルが「1」、第3ダイヤルが「
8」、第4ダイヤルが「5」を表示する状態のときに限り、夫々のダイヤル31に対応するインナーホイール33の凹部331が、連結部材342の凸部342と嵌め合い状態となる。
また、揺動プレート34は、揺動軸部341に対して揺動自在な揺動アーム343を有する。揺動アーム343は、揺動軸部341の一端に軸支されており、揺動軸部341を揺動軸として揺動自在である。揺動アーム343に隣接する連結部材342の上面には、スプリング344を装着する押さえ片345が突設されている。押さえ片345は略L字形状を有しており、スプリング344が縮んだ状態で、揺動アーム343に隣接する連結部材342の上面と押さえ片345との間に挟持されている。これにより、揺動アーム343は、スプリング344(付勢手段)によって下方に付勢される。
揺動アーム343の上面には、平板状の小片である水平ストッパー346(係止片)が設けられている。水平ストッパー346は、揺動アーム343から隣接する連結部材342に向けて突出している。これにより、揺動アーム343がスプリング344によって下方に付勢された際、揺動アーム343の上面と隣接する連結部材342の上面とが面一になった時点で、水平ストッパー346が連結部材342の上面に当接する。その結果、揺動アーム343のそれ以上の下方へ揺動することが制限される。つまり、水平ストッパー346は、揺動アーム343が連結部材342よりも下方に揺動することを制限している。なお、揺動アーム343の上面には、スプリング344のずれ止め部材(図示省略)が形成されており、スプリング344が揺動アーム343の上面から外れることを抑制している。
<錠前装置の動作>
次に、錠前装置1の各種動作について説明する。
[施錠対象物の施錠]
施錠対象物を施錠するには、操作部60の操作つまみ6を「OPEN」の位置(所定の開錠位置)から「CLOSE」の位置(所定の施錠位置)まで回転させる。以下、この操作つまみ6の操作を「閉操作」という。また、操作つまみ6を「CLOSE」から「OPEN」の表示位置まで回転させる操作を「開操作」という。本実施形態に係る錠前装置1では、施錠対象物を施錠する際、ダイヤル錠3のダイヤル表示が暗証番号に揃っている状態と、揃っていない状態の何れにおいても、操作つまみ6の閉操作を行うことができる構造となっている。
(ダイヤル錠が開錠されている状態でのつまみ閉操作)
まず、ダイヤル錠3が開錠されている状態での操作つまみ6の閉操作について説明する。ダイヤル錠3の開錠状態とは、ダイヤル31が設定されている暗証番号に揃っている状態である。この場合、図12に示すように、全てのダイヤル31に対応するインナーホイール33の凹部331と連結部材342の凸部342Aとが嵌め合い状態となり、揺動プレート34の姿勢が水平姿勢に保持される。また、揺動アーム343も、揺動プレート34と同じ水平姿勢となった時点で水平ストッパー346が揺動プレート34(連結部材342)の上面に当接する。したがって、ダイヤル錠3が開錠されている状態では、揺動プレート34および揺動アーム343の姿勢は水平状態(第1姿勢)に保持される。この状態で、使用者は操作つまみ6を、OPEN位置からCLOSE位置まで、この施形態では反時計まわりに略90°回転させることで閉操作を行う。ここで、内筒42の鍵穴420に非常開錠鍵7が挿入されていないため、内筒42がスリーブ41と係合することで、その相対回動が制限される。したがって、使用者が操作つまみ6を閉操作することに伴い、駆動シャフト11が回転駆動される。
図14、図15は、錠前装置1において、カバー部材23を外した状態の下面図(背面
図)である。図14は、操作つまみ6がOPEN位置にあり、施錠対象物(例えば、収納ワゴンの引き出し)が開錠されている状態を示す。図15は、操作つまみ6がCLOSE位置にあり、施錠対象物が施錠されている状態を示す。駆動シャフト11は円形状を有しており、ロアケース22の底面を貫通することで、駆動シャフト11の底面110が露出している。この底面110の縁部近傍には、底面110に垂直に突設する円柱状の突起部111が取り付けられている。
ストッパー5は、ロアケース22の底面に沿って配置されるベース部51、ベース部51から鉛直に立ち上がる立ち上がり部52、この立ち上がり部52の先端に設けられる先端係合部53等を含む。この先端係合部53が相手側の係合部、例えば収納ワゴンの枠体に設けられたラッチと係脱することで、収納ワゴンの施錠、および開錠が実現する。ベース部51には、楕円形の長孔(長穴)54が貫通形成されている。長孔54には、駆動シャフト11側の突起部111が挿通されており、これによってストッパー5と駆動シャフト11とが連結されている。ベース部51は、ロアケース22の短辺方向に沿って伸びている。カバー部材23の長辺方向における側壁には、ストッパー5のベース部51を挿通させるための開口(図示省略)が形成されている。そして、ベース部51の先端側は、カバー部材23の開口を通じて外部に露出する態様でカバー部材23がロアケース22に装着される(図1、2等を参照)。
操作つまみ6の閉操作に伴い駆動シャフト11が回転すると、その底面110に設けられた突起部111も円弧の軌跡を描くようにして移動する。図示の例では、ストッパー5における長孔54の長軸方向は、錠箱2の長辺方向に沿って形成されている。長孔54の短軸方向の幅は、突起部111の径と同じか、僅かに大きな寸法となっている。一方、長孔54の長軸方向の幅は、突起部111の径に比して十分に大きな寸法となっている。操作つまみ6の閉操作を行うと、突起部111は、長孔54内を長軸方向にスライドしつつ円弧運動を行う。その結果、ストッパー5は、図13に示す状態から図14に示す状態のように、錠箱2からのベース部51の突出量が増加する方向にスライド運動を行う。これにより、先端係合部53が相手側のラッチと係合し、収納ワゴン(施錠対象物)を施錠することができる。
(ダイヤル錠が施錠されている状態でのつまみ閉操作)
ダイヤル錠3の施錠状態とは、ダイヤル31が暗証番号に揃っていない状態である。この状態では、図13に示したように、揺動プレート34の姿勢が水平姿勢よりも下方に押し下げられた姿勢に保持されている。以下、ダイヤル錠3が施錠された状態から操作つまみ6を閉操作する際の動作を説明する。図16および図17は、ディスクプレート12と揺動アーム343との関係を説明する説明図である。図16は、施錠対象物が開錠されている状態(操作つまみ:OPEN位置)を示す。図17は、施錠対象物が施錠されている状態(操作つまみ:CLOSE位置)を示す。なお、図16、17において、スリーブ41、内筒42の図示を省略している。図18は、図16のC矢止図である。図19は、図17のD矢視図である。
ディスクプレート12は、円周方向の一部に、他の領域よりも直径が一段拡がった扇形の扇部120が設けられている。扇部120と、扇部120が設けられていない一般部121との境界部に形成されている段差部のうち、ディスクプレート12を上方から眺めて右側の段差部122は、一般部121に対して鋭角に接続されている。操作つまみ6がOPEN位置にある場合、図16に示すように、ディスクプレート12の扇部120と、揺動アーム343とが上下に重なるように、双方の相対関係が決定されている。この状態では、揺動アーム343の下方にディスクプレート12の扇部120が潜り込んでいるため、スプリング344によって下方に付勢される揺動アーム343が、扇部120の上面に当接する。その結果、図17に示すように、揺動アーム343は水平姿勢(第1姿勢)に
維持される。本実施形態においては扇部120が揺動規制部に対応する。この状態から、操作つまみ6の閉操作が行われると、揺動アーム343が扇部120の上面を滑るので、ダイヤル錠3のダイヤル31が暗証番号に合致していなくても、操作つまみ6の閉操作を行うことができる。つまり、暗証番号を非表示の状態でも、操作つまみ6の閉操作を行うことができる。
操作つまみ6がCLOSE位置まで移動すると、図17に示す位置まで扇部120が移動する。そうすると、扇部120と揺動アーム343との重なり状態が解除され、スプリング344の付勢力によって、水平姿勢にある揺動アーム343が、揺動プレート34と同じ揺動角度まで押し下げられる(図19を参照)。つまり、揺動アーム343が水平姿勢よりも下方に揺動した姿勢(第2姿勢)まで押し下げられる。その結果、ディスクプレート12の扇部120と揺動アーム343との高さが一致するようになり、揺動アーム343の先端部343Aと扇部120の段差部122とが係合する。これにより、操作つまみ6がCLOSE位置まで移動して施錠対象物の施錠が行われた後は、操作つまみ6をOPEN方向に回転させようとしても揺動アーム343の先端部343Aが扇部120の段差部122と干渉することで、操作つまみ6を開操作することができなくなる。なお、操作つまみ6がOPEN位置からCLOSE位置に移動する際のストッパー5の動作は、ダイヤル錠3が開錠されている状態で施錠対象物を施錠する場合と同様である。本実施形態においては、段差部122が回動規制部に対応する。揺動プレート34は、ダイヤル31が暗証番号に揃っているときに揺動アーム343の姿勢を水平姿勢(第1姿勢)に保持し、ダイヤル31が暗証番号に揃っていないときに揺動アーム343の姿勢を水平姿勢よりも下方に揺動する第2姿勢へと変更させる。本実施形態においては、揺動プレート34、凹部331と嵌合する凸部342A、スプリング344、水平ストッパー346によって姿勢変更手段が構成される。
以上より、本実施形態に係る錠前装置1では、ダイヤル錠3のダイヤル31が暗証番号に揃っている状態と、揃っていない状態の何れにおいても、操作つまみ6の閉操作、つまり施錠対象物の施錠操作を行うことができる。ダイヤル31が暗証番号に揃っていない状態で施錠対象物を施錠する場合、施錠対象物を一旦施錠した後は、揺動アーム343の先端部343Aが扇部120の段差部122に係止されているので、操作つまみ6の開操作を行うことができない。よって、施錠対象物の開錠操作が制限される。ダイヤル錠3が開錠されている状態でつまみ閉操作を行った場合には、使用者は、ダイヤル31を適当に回し、ダイヤル表示を暗証番号から崩す。これにより、インナーホイール33の凹部331と揺動プレート34(連結部材342)の凸部342との嵌め合い状態が解除される。その結果、水平姿勢にあった揺動プレート34がインナーホイール33によって押し下げられ、図19に示す状態になる。その結果、図17に示す状態のように、揺動アーム343の先端部343Aが扇部120の段差部122に係止され、操作つまみ6の開操作が制限されるようになる。
[施錠対象物の開錠]
次に、施錠対象物の開錠操作について説明する。使用者は、ダイヤル31を回転させ、ダイヤル表示を暗証番号に揃わせる。そうすると、各ダイヤル31に対応するインナーホイール33の凹部331と、揺動プレート34(連結部材342)の凸部342とが嵌め合い状態となる。その結果、揺動プレート34揺動アーム343が水平姿勢(第1姿勢)に復帰する(図11を参照)。これにより、揺動アーム343の先端部343Aと扇部120の段差部122との係合状態が解除され、操作つまみ6をCLOSE位置からOPEN位置の方向へ回転させる開操作を行うことができるようになる。その結果、ストッパー5とラッチとの係合状態が解除されることで、施錠対象物を開錠することができる。
[施錠対象物の非常開錠]
ダイヤル錠3の暗証番号がわからなくなった場合には、シリンダー錠4(内筒42)の鍵穴420に非常開錠鍵7を挿入する(図6A、6Bを参照)。そうすると、図6〜8で説明したように、内筒42の一般タンブラー421が、スロット421内部に引き込まれ、一般タンブラー421とスリーブ41側の係止溝411との係合が解除される。これにより、非常開錠鍵7を時計方向に回転させることができる。この場合、ダイヤル錠3の施錠によって操作つまみ6の開操作は制限された状態となっているが、スリーブ41に対して内筒42を相対回動させることで、駆動シャフト11を回動させることができる。スリーブ41に対する内筒42の相対回転位置(鍵穴420の姿勢)について、一般タンブラー421とスリーブ41の係止溝411とが係合する位置を「係止位置」と称する。非常開錠の際には、非常開錠鍵7の把持部71を回動させ、鍵穴420の姿勢を係止位置から時計廻りに90°回転させた係止解除位置に変更する。これにより、ストッパー5がスライドし、ラッチからストッパー5が離脱することで、収納ワゴンを開錠することができる。
[暗証番号検索]
次に、暗証番号の検索方法について説明する。図20は、番号検索に関連する機構を説明するための説明図である。図21は、図20のE−E矢視断面図である。内筒42に連結されているローラー部材10の側面には、後述するナンバーサーチプレート13を押圧するための押圧片100が突設されている。ナンバーサーチプレート13は、ロアケース22の側面内側に、ダイヤルシャフト32に平行に配置された部材である。暗証番号を検索する場合、内筒42の鍵穴420に非常開錠鍵7を挿入した状態で、把持部71を係止解除位置よりも、例えば更に30°時計廻りに進めた番号検索位置まで回転させる。そうすると、内筒42に連動してローラー部材10も回動し、図20に示すように、ローラー部材10の押圧片100が、ナンバーサーチプレート13の先端部に形成される先端フック部130を押圧するようになる。その結果、ナンバーサーチプレート13が、ダイヤルシャフト32に沿ってスライドする。
図21に示すように、ダイヤル錠3の各インナーホイール33の周面には、その周方向における特定位置に、例えば、三角形状の突起332が突設されている。ナンバーサーチプレート13は、ベース部131と、このベース部131から上部に立ち上がる検索腕部132とを有する。検索腕部132は、ダイヤル錠3の各ダイヤル31に対応して4個設置されている。ナンバーサーチプレート13は、例えば、不図示のバネ部材によって、ダイヤルシャフト32の先端側から基端側に向かって付勢されている。そして、非常開錠鍵7を番号検索位置まで回転させない通常使用時では、ナンバーサーチプレート13の各検索腕部132と、各インナーホイール33の突起332との、ダイヤルシャフト32に沿った位置が互いに重ならないようになっている。
番号検索時において、ナンバーサーチプレート13が、ダイヤルシャフト32の基端側から先端側に向かってスライドすると、ナンバーサーチプレート13の各検索腕部132の先端部132Aと、検索腕部132に対応するインナーホイール33の突起332とが、ダイヤルシャフト32方向における位置が一致する。ここで、ダイヤルシャフト32に対して各インナーホイール33を回転させた場合、各インナーホイール33の突起332に検索腕部132の132Aが接触するタイミングで、各インナーホイール33の凹部331が揺動プレート34の凸部342Aと嵌合するように調節されている。使用者は、各ダイヤル31を回転させた際の回転抵抗の変化に基づき、各インナーホイール33の突起332と検索腕部132とが接触するタイミングを把握することができる。これにより、各ダイヤル31について、0〜9のいずれの数字が暗証番号に対応しているのかを特定できる。つまり、暗証番号を検索することができる。
[暗証番号変更]
次に、暗証番号の変更(設定)方法について説明する。図22〜図24は、暗証番号の変更機構を説明する説明図である。まず、図2を参照すると、ロアケース22の底面には、ナンバーチェンジスイッチ14が設けられている。ナンバーチェンジスイッチ14は、例えばコインやマイナスドライバー等によって回動可能に、一文字型の溝140を有する。また、ロアケース22の底面におけるナンバーチェンジスイッチ14の周囲には、「使用時」、「番号設定時」との表記が、夫々の目印マークと共に表示されている。夫々の表記に対応する目印マークは、ナンバーチェンジスイッチ14が90°回動すると、溝140が、各目印マークに相対するように設けられている。なお、錠前装置1の使用時においては、ロアケース22にカバー部材23が取り付けられているため、ナンバーチェンジスイッチ14は露出していない。
次に、図4を参照すると、ロアケース22の側面内側に、ナンバーチェンジプレート15が配置されている。ナンバーチェンジプレート15は、ナンバーサーチプレート13とは逆側のロアケース22側面の近傍に、ダイヤルシャフト32に沿って配置されている。図22、図23は、ナンバーチェンジプレート15の動作を説明する説明図である。図22は、ナンバーチェンジスイッチ14が「使用時」の位置にある状態を示す。図23は、ナンバーチェンジスイッチ14が「番号設定時」の位置にある状態を示す。また、図22、図23、および後述する図24はいずれも、錠箱2の下方からダイヤル錠3を眺めた状態を示している。ナンバーチェンジプレート15は、ダイヤルシャフト32に沿ってスライド自在に、ロアケース22に支持されるベース部150、ベース部15の先端に設けられる押圧部151、ベース部15の途中にロ字状に設けられたフレーム部152等を有する。フレーム部152によって囲まれた空間である角穴部152Aには、ナンバーチェンジスイッチ14に連結されるとともに略半円形状の断面を有する半円柱部材16が挿通されている。
半円柱部材16は、ナンバーチェンジスイッチ14に連動して回動する。例えば、ナンバーチェンジスイッチ14が、「使用時」から「番号設定時」の位置に90°回動すると、半円柱部材16も90°回動し、図22から図23に示す状態にその姿勢を変化させる。半円柱部材16が回転する際、半円柱部材16がフレーム部152を押圧するので、ナンバーチェンジプレート15は、ダイヤルシャフト32の先端側から基端側にスライドする。その結果、押圧部151が、ダイヤルシャフト32の最も先端側に位置するインナーホイール33を側方から押圧する。その結果、各インナーホイール33が、スプリング35の付勢力に抗して、ダイヤルシャフト32の先端側から基端側に移動する。一方、ダイヤル31は外周部が部分的に窓孔211から外部に突出しているため、インナーホイール33がスライドしても、連動しない。その結果、通常状態においては、ダイヤル31とインナーホイール33との間に介在するクラッチ17によって互いに係合するダイヤル31とインナーホイール33との係合が解除される(図24を参照)。なお、クラッチ17は、例えば、ダイヤル31側とインナーホイール33側とに設けられた、互いに噛み合う複数の歯車から構成することができる。更に、ダイヤル錠3は、インナーホイール33がスライドして、ダイヤル31とインナーホイール33との係合が解除されると同時に、インナーホイール33がダイヤルシャフト32と係合して、ダイヤルシャフト32に対するインナーホイール33の回動動作が制限されるようになっている。
暗証番号の設定変更は、ダイヤル錠3が開錠された状態で行われる。これにより、ダイヤル31とインナーホイール33との係合が解除された時点で、各インナーホイール33の凹部331と揺動プレート34の凸部342Aとが嵌め合い状態にある。この状態で、使用者は、ダイヤル31を回転させ、自分の好きな番号を窓孔211に表示させる。その際、インナーホイール33はダイヤル31との係合が解除され、且つ、ダイヤル錠3が開錠された状態であるため、各インナーホイール33の凹部331と揺動プレート34の凸部342Aとの嵌め合い状態を維持しつつ、窓孔211に表示するダイヤル31の番号を
自由に変更することができる。そして、使用者がダイヤル31を操作して暗証番号を任意の番号に設定する際、インナーホイール33が固定軸であるダイヤルシャフト32と係合しているため、ダイヤル31の回転に引きずられてインナーホイール33が不用意に回転することがない。これにより、暗証番号が使用者の意に反する番号に誤って設定さてしまうことを抑制できる。使用者は、ダイヤル表示を新たな暗証番号に揃えた後、ナンバーチェンジスイッチ14を「番号設定時」の位置から「使用時」に復帰させる。これにより、半円柱部材16によるフレーム部152の押圧が解除されるため、スプリング35の付勢力によってナンバーチェンジプレート15がスライドする。すなわち、ナンバーチェンジプレート15が、ダイヤルシャフト32の基端側から先端側に向かって通常位置に復帰する。その結果、各インナーホイール33とダイヤルシャフト32との係合が解除され、各インナーホイール33と各ダイヤル31とが再び嵌め合い状態となる。これにより、暗証番号の設定変更が完了し、使用者は暗証番号を任意の番号に変更することができる。
[いたずら抑制機構]
ダイヤル錠3では、アッパーケース21における窓孔211とダイヤル31の間に僅かな隙間があるが、図9に示したように、ダイヤルシャフト32に嵌められたインナーホイール33が窓孔211と上下にずれた位置に配置されている。これにより、窓孔211とダイヤル31との隙間から異物を挿入しようとしても、インナーホイール33に直接干渉することを回避できる。したがって、インナーホイール33の突起332やナンバーサーチプレート13の検索腕部132が異物と接触することを抑制し、ダイヤル錠3が誤作動したり、故障することを回避できる。
[内筒交換方法]
次に、内筒42を交換する内筒交換方法について説明する。内筒42の交換には、図5Bに示した内筒交換鍵8を鍵穴420に挿入する。図25Aは、内筒42の鍵穴420に内筒交換鍵8を挿入する前の状態を示す図である。図25Bは、内筒42の鍵穴420に内筒交換鍵8を挿入した状態を示す図である。図26Aは、内筒42の鍵穴420に内筒交換鍵8を挿入する前の状態におけるシリンダー錠4の断面構造を示す図である。図26Bは、内筒42の鍵穴420に内筒交換鍵8を挿入した状態におけるシリンダー錠4の断面構造を示す図である。図26A、26Bは、シリンダー錠4を底部側から眺めた場合の断面構造を示している。図27は、スリーブ41から内筒42を引き抜いている状態を示す図である。
図25、26に示すように、ストッパータンブラー422Aは、一方の端部Xに比べて他方の端部Yの方が、幅が狭くなっている。端部Xは、鍵穴420に内筒交換鍵8が挿入されていないときに、スプリング423の付勢力によって内筒42の外部に突出する。図27に示すように、スリーブ41の内周面のうち、スリーブ41の底部側には係止溝11が形成されていない領域が存在する。係止溝411は、スリーブ41の頂部から長手方向の途中までの範囲で形成されている。また、スリーブ41の底部側の領域には、係止溝411が形成される領域に比べて内径が一段大きく形成された拡径部412が形成されており、その境界には段差部413が形成されている。スリーブ41に装着された内筒42の鍵穴420に対して非常開錠鍵7が挿入された場合、ストッパータンブラー422Aの端部Xが段差部413に係合する。したがって、鍵穴420に非常開錠鍵7が挿入された場合には、端部Xが段差部413に引っ掛かるため、スリーブ41からの内筒42の抜け出しが防止される。
図8、26、27等に示すように、スリーブ41の内周面には、一対の対向する係止溝411と90°周方向にずれた位置に、スリーブ41の長手方向に沿って形成された内筒交換用溝414が設けられている。内筒交換用溝414の幅は、ストッパータンブラー422Aの端部Yの幅と同じか僅かに大きく形成されており、端部Xの幅に比べて小さな寸
法に形成されている。鍵穴420に内筒交換鍵8が挿入されると、第1鍵溝9Aによって一般タンブラー422がスロット421内部に完全に引き込まれ、第2鍵溝9Bによってストッパータンブラー422Aがスロット421に引き込まれる。その際、ストッパータンブラー422Aは、端部Xがスロット421内に完全に引き込まれるが、端部Yが外部に突出する(図25B、図26B、図27を参照)。
(ダイヤル錠が開錠されている状態での内筒の引き抜き)
ここで、ダイヤル錠3が開錠されている場合、操作つまみ6をOPEN位置からCLOSE位置まで、反時計廻り(施錠方向)に90°回動させる。これにより、ストッパータンブラー422Aの端部Yと、内筒交換用溝414との周方向における位置が合致する。よって、この状態で、内筒42を引っ張ることにより、スリーブ41から内筒42を引き抜くことができる。
(ダイヤル錠が施錠されている状態での内筒の引き抜き)
一方、ダイヤル錠3が施錠されている場合、操作つまみ6を回動操作することが制限されている。この場合、鍵穴420に挿入した内筒交換鍵8の把持部81を時計廻り(開錠方向)に90°回動させる。これにより、ストッパータンブラー422Aの端部Yと、内筒交換用溝414との周方向における位置が合致する。よって、この状態で、内筒42を引っ張ることにより、スリーブ41から内筒42を引き抜くことができる。
次に、新しい内筒42をスリーブ41に装着する場合の手順を説明する。まず、内筒交換鍵8を使用して新たな内筒42を装着する場合を説明する。
(ダイヤル錠が開錠されている状態での内筒の装着)
ダイヤル錠3が開錠されている状態では、内筒交換鍵8を内筒42の鍵穴420に挿入する。その結果、一般タンブラー421が内筒42内部に完全に引き込まれ、且つ、ストッパータンブラー422Aの端部Yが内筒42内部に引き込まれるとともに端部Yが外部に突出した状態となる。そこで、スリーブ41の内筒交換用溝414にストッパータンブラー422Aの端部Yの位置を合わせつつ、内筒42をスリーブ41内に押し込む。内筒42を最後まで押し込んだ後、操作つまみ6をCLOSE位置からOPEN位置まで時計廻り(開錠方向)に90°回動させる。これにより、内筒42のスロット421とスリーブ41の係止溝411が相対する。その後、内筒交換鍵8を内筒42の鍵穴420から引き抜く。その結果、内筒42の一般タンブラー422がスロット421から突出し、スリーブ41の係止溝411に係止される。また、ストッパータンブラー422Aは、端部Yがスロット421内に引き込まれる代わりに端部Xが突出し、段差部413と係合する。これによって、スリーブ41への内筒42の装着が完了する。
なお、スリーブ41への内筒42の装着は、内筒交換鍵8の代わりに非常開錠鍵7を使用することができる。図26に示すように、スリーブ41の頂部には、ストッパータンブラー422Aの端部Xが突出した状態で内筒42をスリーブ41内部に押し込む際、突出状態の端部Xを摺接させることで、スロット421内に端部Xを押し込むためのスロープ部415が設けられている。スロープ部415は、スリーブ41の内周面がテーパー形状となっており、頂部側から底部側に向かって徐々に内径が縮小している。また、スロープ部415は、スリーブ41内周面の周方向において、内筒交換用溝414と対向する位置に形成されている。また、スロープ部415の幅は、ストッパータンブラー422Aの端部Xの幅と同じかそれよりも大きな寸法に形成されている。
上記構成においては、内筒42の鍵穴420に非常開錠鍵7を挿入し、ストッパータンブラー422Aの端部Xをスリーブ41のスロープ部415に位置合わせした上で、内筒42をスリーブ41内に押し込む。これにより、ストッパータンブラー422Aの端部X
がスロープ部415を駆け上がり、スプリング423の付勢力に抗して端部Xがスロット421内部に引き込まれる。その際、ストッパータンブラー422Aの端部Yがスロット421から外部に突出しようとする。これに対して、スロープ部415が、内筒交換用溝414の対向面に形成されているため、内筒42から突出する端部Yを内筒交換用溝14内に収めつつ内筒42を押し込むことが可能となる。その後は、操作つまみ6をCLOSE位置からOPEN位置まで時計廻り(開錠方向)に90°回動させて、非常開錠鍵7を引き抜く。その結果、内筒42の一般タンブラー422が係止溝411に係止され、ストッパータンブラー422Aの端部Xが段差部413と係合する。これによって、スリーブ41への内筒42の装着が完了する。
(ダイヤル錠が施錠されている状態での内筒の装着)
次に、ダイヤル錠3が施錠されている場合での内筒42の装着について説明する。この場合、操作つまみ6を回動操作することが制限されているため、内筒交換鍵8を内筒42の鍵穴420に挿入する。その際、ダイヤル錠3が施錠されている状態で内筒交換鍵8を使用する場合と同様、スリーブ41の内筒交換用溝414にストッパータンブラー422Aの端部Yの位置を合わせつつ、内筒42をスリーブ41内に押し込む。内筒42の押し込みが完了した後、鍵穴420に挿入した内筒交換鍵8の把持部81を反時計廻り(施錠方向)に90°回動させる。その後、内筒交換鍵8を鍵穴420から引き抜くことで、内筒42の一般タンブラー422がスリーブ41の係止溝411に係止され、ストッパータンブラー422Aの端部Xが突出するとともに段差部413と係合する。これによって、スリーブ41への内筒42の装着が完了する。
ここで、ダイヤル錠3が施錠されている場合にも、内筒交換鍵8の代わりに非常開錠鍵7を使用して内筒42の装着を行うことができる。この場合、内筒42の鍵穴420に非常開錠鍵7を挿入し、ストッパータンブラー422Aの端部Xをスリーブ41のスロープ部415に位置合わせした上で、内筒42をスリーブ41内に押し込む。これにより、ストッパータンブラー422Aの端部Xをスロット421内に押し戻しつつ、内筒42をスリーブ41内に押し込むことができる。その後、鍵穴420に挿入した非常開錠鍵7を反時計廻り(施錠方向)に90°回動させた後、非常開錠鍵7を鍵穴420から引き抜く。その結果、内筒42の一般タンブラー422が係止溝411に係止され、ストッパータンブラー422Aの端部Xが段差部413と係合することで、スリーブ41への内筒42の装着が完了する。
以上述べた実施形態では、ストッパー5を、錠箱2の短辺方向に沿ってスライドさせているが、図28に示すように錠箱2の長辺方向に沿ってスライドすることも可能である。図28には、カバー部材を外した状態の錠前装置1の下面を示している。図28の構成では、図14に示す状態から、ストッパー5および駆動シャフト11を紙面時計方向に90°回転させた状態で設置している。この場合、駆動シャフト11に設けられた突起部111が挿通する長孔54の長軸は、錠箱2(ロアケース22)の短辺に平行となる。この状態から、操作つまみ6を回動操作すると、錠箱2の長辺方向に沿ってスライド運動させることができる。なお、ストッパー5のベース部51を挿通させるために設ける開口は、カバー部材23における短辺側の側壁に形成される。その場合、ベース部51を挿通させる開口の幅は、開口を挿通するベース部51の幅より若干のクリアランスを設けた寸法にするとよい。例えば、上記クリアランス寸法は、操作つまみ6を回動操作時に、ストッパー5のスライド方向が、錠箱2の辺に対して斜めにならないように、適正な値に設定することが好ましい。図14、図15、図28で説明したように、本実施形態では、操作つまみ6の回転動作を、ストッパー5のスライド動作に変換できるとともに、そのスライド方向を錠箱2の前後方向、左右方向の何れに対しても選択的に設定することができる。したがって、ストッパー5を係合させる相手側の係合部の仕様が変更されても柔軟な対応が可能となり、また、錠前装置1を取り付ける位置や向き等、レイアウトの自由度を高めること
ができる。また、錠前装置1は、スリーブ41の外周側に操作部60を一体に形成し、その上端に操作つまみ6を設けたので、操作つまみとシリンダー錠4とを別体に設ける場合に比べて、錠前装置1のコンパクト化を図ることができる。
また、本実施形態では、シリンダー錠4を備えた錠前装置1を例に挙げたが、シリンダー錠4が設けられていない錠前装置においても本発明を適用することができる。すなわち、図29に示す錠前装置1は、上述までの実施形態と異なり、シリンダー錠が設けられていない。このような錠前装置1においても、ダイヤル錠3を開錠した状態で操作つまみ6を閉操作することで施錠対象物を施錠することができる。
1 錠前装置
2 錠箱
3 ダイヤル錠
4 内筒交換式シリンダー錠
5 ストッパー
6 操作つまみ
7 非常開錠鍵
8 内筒交換鍵

Claims (2)

  1. ダイヤルと、錠箱内に支持されたダイヤル軸と、前記ダイヤル軸に対して回動自在に支持されるとともにその外周側に前記ダイヤルを支持し、且つ、周方向の一部に凹部が設けられたホイール部材と、を有するダイヤル錠と、
    相手側の係合部に対して係脱自在に設けられ、前記係合部に係合することで施錠対象物を施錠する錠前側係合部材と、
    所定の開錠位置と施錠位置との間を回動可能であって、前記施錠位置にあるときに前記錠前側係合部材を前記係合部に係合させ、前記開錠位置にあるときに前記錠前側係合部材を前記係合部から離脱させる操作部と、
    錠箱内に揺動自在に設けられた揺動アームと、
    前記ダイヤルが開錠符号に揃っているときに前記揺動アームを所定の第1姿勢に保持し、前記ダイヤルが前記開錠符号に揃わなくなったときに前記揺動アームを前記第1姿勢から所定の第2姿勢まで揺動させるべく前記揺動アームを押圧する姿勢変更手段と、
    前記操作部に連動して回動する回動部材であって、前記操作部が前記施錠位置にあるときを除いて前記揺動アームと当接することで前記揺動アームが前記第1姿勢から前記第2姿勢に揺動することを規制する揺動規制部と、前記揺動アームが前記第2姿勢にあるときに前記揺動アームと係合することで前記開錠位置方向への回動動作が規制され、前記揺動アームが前記第1姿勢にあるときに前記揺動アームとの係合が解除される回動規制部とを有する回動部材と、
    を備え、
    前記姿勢変更手段は、
    前記錠箱内に揺動自在に支持されるとともに、前記揺動アームを揺動自在に支持する揺動部材と、
    前記揺動部材の上面に設けられ、前記ダイヤルが開錠符号に揃っている状態で前記ホイール部材に形成された前記凹部と嵌合する凸部と、
    前記揺動部材に設けられ、前記揺動アームを下方に向けて付勢する付勢手段と、
    前記揺動アームに設けられ、前記揺動アームが前記揺動部材よりも下方に揺動することを抑制する係止片と、
    を有し、
    前記凸部と前記凹部とが嵌合している状態で前記揺動アームが前記第1姿勢に保持され、
    前記凸部と前記凹部との嵌合状態が解除されて且つ前記付勢手段によって前記揺動アームが下方に付勢されることで、前記揺動アームが前記第1姿勢から第2姿勢に変更されることを特徴とする錠前装置。
  2. ダイヤルと、錠箱内に支持されたダイヤル軸と、前記ダイヤル軸に対して回動自在に支持されるとともにその外周側に前記ダイヤルを支持し、且つ、周方向の一部に突起が設けられたホイール部材と、を有するダイヤル錠と、
    相手側の係合部に対して係脱自在に設けられ、前記係合部に係合することで施錠対象物を施錠する錠前側係合部材と、
    所定の開錠位置と施錠位置との間を回動可能であって、前記施錠位置にあるときに前記錠前側係合部材を前記係合部に係合させ、前記開錠位置にあるときに前記錠前側係合部材を前記係合部から離脱させる操作部と、
    錠箱内に揺動自在に設けられた揺動アームと、
    前記ダイヤルが開錠符号に揃っているときに前記揺動アームを所定の第1姿勢に保持し、前記ダイヤルが前記開錠符号に揃わなくなったときに前記揺動アームを前記第1姿勢から所定の第2姿勢まで揺動させるべく前記揺動アームを押圧する姿勢変更手段と、
    前記操作部に連動して回動する回動部材であって、前記操作部が前記施錠位置にあるときを除いて前記揺動アームと当接することで前記揺動アームが前記第1姿勢から前記第2姿勢に揺動することを規制する揺動規制部と、前記揺動アームが前記第2姿勢にあるときに前記揺動アームと係合することで前記開錠位置方向への回動動作が規制され、前記揺動アームが前記第1姿勢にあるときに前記揺動アームとの係合が解除される回動規制部とを有する回動部材と、
    前記ダイヤル軸に沿ってスライド自在に前記錠箱内に設けられると共に、開錠符号を検索するための検索腕部を有するナンバーサーチプレートと、
    鍵穴に挿入された所定の鍵が所定の検索位置に操作された際に前記検索腕部による開錠符号の検索を有効にするシリンダー錠と、
    を備え、
    前記ナンバーサーチプレートは、前記鍵が前記検索位置に操作された際に前記検索腕部と前記ホイール部材の前記突起との前記ダイヤル軸に沿った位置が一致するようにスライドし、且つ、前記ダイヤル軸に対して前記ホイール部材を回転させた場合に当該ホイール部材の外周側に支持されるダイヤルが開錠符号に一致するタイミングで前記ホイール部材の前記突起に前記検索腕部が接触するように構成されることを特徴とする錠前装置。
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