JP6079910B2 - 赤外線ガス分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、基準ガス及び試料ガスを試料セル内に交互に供給し、前記試料セルに赤外光を照射することにより、前記試料セルを透過した赤外光の光量に基づいて分析を行う赤外線ガス分析装置に関するものである。
排ガスなどの試料ガスに含まれる測定対象成分として、SO成分、NO成分、CO成分又はCO成分などの濃度を測定する際、赤外線ガス分析装置が用いられる場合がある。赤外線ガス分析装置には、例えば試料セルが備えられており、当該試料セル内に試料ガスを供給して赤外光を照射することにより、試料セルを透過した赤外光の光量に基づいて分析を行うことができるようになっている。
赤外線ガス分析装置の中には、基準ガス及び試料ガスを試料セル内に交互に供給することにより、基準ガスを透過した赤外光の光量と、試料ガスを透過した赤外光の光量とに基づいて分析を行うようになっているものがある。具体的には、試料セルに連通する供給路に対して、基準ガス及び試料ガスを一定周期で交互に導入することにより、基準ガス及び試料ガスを試料セル内に交互に供給することができるようになっている。
この種の赤外線ガス分析装置の一例として、基準ガス及び試料ガスの水蒸気濃度を調節するために、供給路に調湿部を設けた構成が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。供給路に調湿部を設けることにより、供給路を介して試料セル内に交互に供給される基準ガス及び試料ガスの水蒸気濃度を等しくすることができるため、水蒸気濃度の差に基づいて生じる測定誤差を抑制することができる。
また、特許文献1に例示されるような構成では、供給路にゼロガス及びスパンガスを導入することにより、ゼロ点やスパン点の校正を行うことができるようになっている。ゼロガスとしては、例えば測定対象成分が含まれないガス(Nガスなど)を使用することができる。一方、スパンガスとしては、既知の濃度で測定対象成分が含まれるガスを使用することができる。
ここで、ゼロガスやスパンガスなどの校正ガスは水分を含んでいないため、調湿部が設けられた供給路に校正ガスを導入した場合には、調湿部が徐々に乾燥することにより、測定値が安定するまでに時間がかかるという問題がある。そこで、特許文献1では、調湿部を経由せずに試料セルに連通するバイパス流路が設けられ、ガスの流路を調湿部側又はバイパス流路側に切り替えることができるような構成が提案されている。
すなわち、基準ガスや試料ガスについては、調湿部側に導入することにより、水蒸気濃度を調節した上で試料セル内に供給し、ゼロガスやスパンガスなどの校正ガスについては、バイパス流路側に導入することにより、調湿部を経由せずに試料セル内に供給することができるようになっている。
特開2005−69870号公報
上記特許文献1のような構成では、基準ガスや試料ガスを試料セル内に供給する試料測定時と、校正ガスを試料セル内に供給する校正時とで、ガスの流路が異なり、それらの流路の総容積も異なっている。そのため、試料測定時と校正時とで、各流路におけるガスの通過時間に誤差が生じ、その結果、測定結果にも誤差が生じるという問題があった。
図4は、従来の構成において測定結果に生じる誤差について説明するための図である。図4(a)は、校正時に、バイパス流路側から試料セル内にゼロガス及びスパンガスを交互に供給した場合の試料セル内の濃度変化を示した図である。また、図4(b)は、試料測定時に、調湿部側から試料セル内に基準ガス及び試料ガスを交互に供給した場合の試料セル内の濃度変化を示した図である。図4(c)は、図4(a)及び(b)の測定結果を比較するための図である。
図4(a)に示す校正時において、バイパス流路側から試料セル内にゼロガスが供給されている期間T101は、試料セル内の測定対象成分の濃度が徐々に低下し、その後、バイパス流路側から試料セル内にスパンガスが供給されている期間T102は、試料セル内の測定対象成分の濃度が徐々に上昇する。このように、一定の期間T101、T102の間に、試料セル内のガスがゼロガス又はスパンガスに交互に置換される動作が繰り返されるようになっている。
この場合、ゼロガス及びスパンガスが通過するバイパス流路の総容積は比較的小さいため、試料セル内のガスを置換する際の応答に目立った遅れが生じることはない。そのため、図4(a)に示すように、各期間T101、T102の間に試料セル内のガスを完全に置換することができる。
図4(b)に示す試料測定時において、調湿部側から試料セル内に基準ガスが供給されている期間T201は、試料セル内の測定対象成分の濃度が徐々に低下し、その後、調湿部側から試料セル内に試料ガスが供給されている期間T202は、試料セル内の測定対象成分の濃度が徐々に上昇する。このように、一定の期間T201、T202の間に、試料セル内のガスが基準ガス又は試料ガスに交互に置換される動作が繰り返されるようになっている。
この場合は、図4(a)の場合とは異なり、基準ガス及び試料ガスが通過する調湿部の容積が大きいため、試料セル内のガスを置換する際の応答に遅延時間T203が生じることとなる。そのため、図4(b)に示すように、各期間T201、T202の間に試料セル内のガスを完全に置換することができない場合がある。
このように、試料測定時において、試料セル内のガスを置換する際の応答に遅延時間T203が生じた場合には、図4(c)に示すように、校正時と試料測定時とで測定される濃度値に誤差Δが生じるおそれがある。この場合、測定結果の表示値にも誤差が生じるため、精度よく分析を行うことができないという問題がある。
特に、流路内での流速が遅い測定対象成分が試料ガスに含まれている場合などには、試料測定時において、試料セル内のガスを置換する際の遅延時間T203がさらに長くなる。そのため、校正時と試料測定時とで測定される濃度値の誤差Δがさらに大きくなり、分析の精度がさらに低下してしまうという問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、精度よく分析を行うことができる赤外線ガス分析装置を提供することを目的とする。
本発明に係る赤外線ガス分析装置は、基準ガス及び試料ガスを試料セル内に交互に供給し、前記試料セルに赤外光を照射することにより、前記試料セルを透過した赤外光の光量に基づいて分析を行う赤外線ガス分析装置であって、基準ガス及び試料ガスを前記試料セル内に供給するための供給路と、前記供給路に設けられ、ガス中の水蒸気濃度を調節するための調湿部と、前記供給路における前記調湿部よりも上流側に設けられた分岐部で前記供給路から分岐し、前記供給路における前記調湿部よりも下流側に設けられた合流部で前記供給路に合流することにより、前記調湿部をバイパスさせるためのバイパス流路と、前記分岐部に設けられ、ガスの流路を前記調湿部側又は前記バイパス流路側に切り替えるための切替部とを備え、前記分岐部から前記合流部の間において、前記調湿部の容積を含む前記調湿部側の総容積と、前記バイパス流路側の総容積とが略同一であることを特徴とする。
このような構成によれば、分岐部から合流部の間において、調湿部の容積を含む調湿部側の総容積と、バイパス流路側の総容積とが略同一であるため、校正時と試料測定時とで試料セル内のガスを置換するのに要する時間が略同一となる。これにより、校正時と試料測定時とで測定される濃度値に誤差が生じるのを防止することができるため、精度よく分析を行うことができる。
前記バイパス流路は、前記分岐部から前記合流部まで延びる管状部材により形成されていてもよい。
このような構成によれば、容易に準備可能な管状部材を用いて、分岐部から合流部の間におけるバイパス流路側の総容積を、調湿部側の総容積と略同一にすることができる。特に、管状部材は任意の長さに設定することが可能であるため、調湿部側の総容積と、バイパス流路側の総容積とを、精度よく同一にすることができる。
前記バイパス流路には、前記調湿部と略同一の容積を有する容積拡張部が設けられていてもよい。
このような構成によれば、調湿部と略同一の容積を有する容積拡張部を用いて、分岐部から合流部の間におけるバイパス流路側の総容積を、調湿部側の総容積と略同一にすることができる。バイパス流路を管状部材により形成した場合には、比較的長い管状部材を装置内に配置しなければならないため、メンテナンスの際に管状部材が邪魔になり、メンテナンス性が低下するおそれがあるが、上記のような容積拡張部を用いれば、このような問題を解消することができ、メンテナンス性が向上する。
前記分岐部から前記合流部の間において、前記調湿部側と前記バイパス流路側とで流路が対称的に設けられていてもよい。
このような構成によれば、分岐部から合流部の間において、流路が対称的に設けられた調湿部側とバイパス流路側とで、ガスの流れにばらつきが生じるのを防止することができるため、より精度よく分析を行うことができる。
試料ガスが、排ガスであってもよい。
このような構成によれば、排ガスに含まれる測定対象成分の濃度を測定する際に、校正時と試料測定時とで測定される濃度値に誤差が生じるのを防止することができるため、精度よく分析を行うことができる。したがって、排ガスの分析に好適な赤外線ガス分析装置を提供することができる。
本発明によれば、校正時と試料測定時とで試料セル内のガスを置換するのに要する時間が略同一となることにより、校正時と試料測定時とで測定される濃度値に誤差が生じるのを防止することができるため、精度よく分析を行うことができる。
本発明の一実施形態に係る赤外線ガス分析装置の構成例を示す概略図である。 供給路の構成例を示す図である。 供給路の別の構成例を示す図である。 従来の構成において測定結果に生じる誤差について説明するための図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る赤外線ガス分析装置の構成例を示す概略図である。この赤外線ガス分析装置は、試料ガスを試料セル1内に供給して、光源2から試料セル1に赤外光を照射することにより、試料セル1を透過した赤外光を検出器3で検出し、その光量(赤外光強度)に基づいて分析を行うためのものである。試料ガスとしては、例えばSO成分、NO成分、CO成分又はCO成分などを測定対象成分として含む排ガスを例示することができ、煙道などの排ガス流路から採取した試料ガスを用いることができる。
本実施形態に係る赤外線ガス分析装置では、基準ガス及び試料ガスを試料セル1内に交互に供給することにより、基準ガスを透過した赤外光の光量と、試料ガスを透過した赤外光の光量とに基づいて分析を行うことができる。基準ガスとしては、例えば空気が用いられる。基準ガス及び試料ガスは、共通の供給路4を介して試料セル1内に交互に供給され、試料セル1内に交互に充填されて排気されるようになっている。
試料ガスを供給するための試料ガス流路5は、電磁弁SV3を介して供給路4に接続されている。電磁弁SV3は、例えば三方弁からなり、供給路4及び試料ガス流路5の他に、ガスを排気するための排気路7が接続されている。したがって、電磁弁SV3を制御することにより、試料ガス流路5から供給路4に試料ガスを供給する状態と、試料ガス流路5から排気路7に試料ガスを排気する状態とに切り替えることができるようになっている。
基準ガスを供給するための基準ガス流路6は、電磁弁SV4を介して供給路4に接続されている。電磁弁SV4は、例えば三方弁からなり、供給路4及び基準ガス流路6の他に、上記排気路7が接続されている。したがって、電磁弁SV4を制御することにより、基準ガス流路6から供給路4に基準ガスを供給する状態と、基準ガス流路6から排気路7に基準ガスを排気する状態とに切り替えることができるようになっている。
試料測定時には、試料ガスが試料ガス流路5に導入され、かつ、基準ガスが基準ガス流路6に導入された状態で、電磁弁SV3及び電磁弁SV4が一定周期(例えば10秒周期)で切り替えられることにより、基準ガス及び試料ガスが供給路4に交互に供給されるようになっている。これにより、試料セル1内のガスが基準ガス又は試料ガスに交互に置換される動作が繰り返される。
また、本実施形態に係る赤外線ガス分析装置では、供給路4にゼロガス及びスパンガスなどの校正ガスを導入することにより、ゼロ点やスパン点の校正を行うことができるようになっている。ゼロガスとしては、例えば測定対象成分が含まれないガス(Nガスなど)を使用することができる。一方、スパンガスとしては、既知の濃度で測定対象成分が含まれるガスを使用することができる。
試料ガス流路5には、例えば三方弁からなる電磁弁SV1が設けられており、当該電磁弁SV1を制御することにより、試料ガス又は校正ガス(ゼロガス又はスパンガス)を試料ガス流路5に導入し、供給路4を介して試料セル1内に供給することができるようになっている。一方、基準ガス流路6には、例えば三方弁からなる電磁弁SV2が設けられており、当該電磁弁SV2を制御することにより、試料ガス又は校正ガス(ゼロガス)を基準ガス流路6に導入し、供給路4を介して試料セル1内に供給することができるようになっている。
校正時には、電磁弁SV1により校正ガス(ゼロガス又はスパンガス)が試料ガス流路5に導入され、かつ、電磁弁SV2により校正ガス(ゼロガス)が基準ガス流路6に導入された状態で、電磁弁SV3及び電磁弁SV4が一定周期(例えば10秒周期)で切り替えられるようになっている。
例えば、ゼロ点の校正時には、試料ガス流路5及び基準ガス流路6にゼロガスが導入されることにより、試料セル1内のガスがゼロガスに置換される。一方、スパン点の校正時には、試料ガス流路5にスパンガスが導入されるとともに、基準ガス流路6にゼロガスが導入され、試料セル1内のガスがスパンガス又はゼロガスに交互に置換される動作が繰り返される。
供給路4には、ガス中の水蒸気濃度を調節するための調湿部8が設けられている。調湿部8は、例えば半透膜水蒸気交換物質を備えた調湿器により構成され、ガス中の水蒸気濃度に応じて、ガス中の水蒸気を物質内に取り込んだり、水蒸気をガス中に放出したりすることができる調湿機能を有している。ただし、調湿部8は、半透膜水蒸気交換物質を備えた構成に限らず、他の構成により調湿機能を実現するような調湿器により構成されていてもよい。
供給路4における調湿部8よりも上流側には、分岐部41が設けられており、当該分岐部41で供給路4からバイパス流路9が分岐している。分岐部41には、例えば三方弁からなる電磁弁SV5が設けられている。電磁弁SV5は切替部を構成しており、当該電磁弁SV5を制御することにより、ガスの流路を調湿部8側又はバイパス流路9側に切り替えることができるようになっている。ただし、切替部は、電磁弁SV5により構成されるものに限らず、他の構成によりガスの流路を調湿部8側又はバイパス流路9側に切り替えてもよい。
バイパス流路9は、供給路4における調湿部8よりも下流側に設けられた合流部42で供給路4に合流している。したがって、電磁弁SV5を制御して、ガスの流路をバイパス流路9側に切り替えることにより、調湿部8をバイパスさせて試料セル1にガスを供給することができるようになっている。
試料測定時には、試料ガス流路5から供給路4に供給される試料ガス、及び、基準ガス流路6から供給路4に供給される基準ガスが、それぞれ調湿部8側に導かれ、当該調湿部8において水蒸気濃度が調節された上で試料セル1内に供給される。一方、校正時には、試料ガス流路5から供給路4に供給される校正ガス(ゼロガス又はスパンガス)、及び、基準ガス流路6から供給路4に供給される校正ガス(ゼロガス)が、それぞれバイパス流路9側に導かれ、調湿部8を経由せずに試料セル1内に供給される。
試料セル1と光源2との間には、光源2からの赤外光を断続的に遮るためのセクタ10が設けられている。セクタ10は、モータなどの駆動部(図示せず)により回転位置が制御されるようになっている。検出器3は、その内部に測定対象成分を含むガスが封入されており、測定対象成分に固有の吸収波長の赤外光強度を内部の圧力変化により検出することができる。
検出器3における検出信号は、信号処理部11に入力される。信号処理部11では、試料ガスを試料セル1に供給したときの検出器3からの検出信号と、基準ガスを試料セル1に供給したときの検出器3からの検出信号とに基づいて、測定対象成分の濃度を測定するための処理が行われる。この測定結果は、例えば液晶表示器などにより構成される表示部12に表示させることができる。
図2は、供給路4の構成例を示す図である。供給路4には、分岐部41よりも上流側に位置する上流部43、分岐部41と合流部42との間に位置する中間部44、及び、合流部42よりも下流側に位置する下流部45が含まれる。
上流部43は、分岐部41に設けられた電磁弁SV5を介して、中間部44及びバイパス流路9に接続されている。また、下流部45は、合流部42に設けられたT字管421を介して、中間部44及びバイパス流路9に接続されている。
分岐部41においては、電磁弁SV5と中間部44との接続、及び、電磁弁SV5とバイパス流路9との接続に、それぞれ同一の接続部材13が用いられている。また、合流部42においては、T字管421と中間部44との接続、及び、T字管421とバイパス流路9との接続に、それぞれ同一の接続部材14が用いられている。この例では、接続部材13がL字状に形成され、接続部材14が直線状に形成されているが、このような構成に限らず、他の各種形状からなる接続部材13、14を用いることができる。
調湿部8は、中間部44に設けられている。分岐部41から合流部42の間において、調湿部8の容積を含む調湿部8側(中間部44側)の総容積は、例えば8906mmとなっている。
この例では、バイパス流路9が、分岐部41から合流部42まで延びる管状部材91により形成されている。管状部材91は、一端から他端まで一定の内径(例えば4mm)で形成されており、その長さに応じた総容積を有している。ここでは、管状部材91の長さが、例えば708.7mmに設定されることにより、分岐部41から合流部42の間において、バイパス流路9側の総容積が、例えば8906mmに設定されている。
このように、分岐部41から合流部42の間において、調湿部8の容積を含む調湿部8側の総容積と、バイパス流路9側の総容積とが略同一であるため、校正時と試料測定時とで試料セル1内のガスを置換するのに要する時間が略同一となる。これにより、校正時と試料測定時とで測定される濃度値に誤差が生じるのを防止することができるため、精度よく分析を行うことができる。
また、この例では、容易に準備可能な管状部材91を用いて、分岐部41から合流部42の間におけるバイパス流路9側の総容積を、調湿部8側の総容積と略同一にすることができる。特に、管状部材91は任意の長さに設定することが可能であるため、調湿部8側の総容積と、バイパス流路9側の総容積とを、精度よく同一にすることができる。
図3は、供給路4の別の構成例を示す図である。この例においても、図2の場合と同様に、供給路4には、分岐部41よりも上流側に位置する上流部43、分岐部41と合流部42との間に位置する中間部44、及び、合流部42よりも下流側に位置する下流部45が含まれる。
上流部43は、分岐部41に設けられた電磁弁SV5を介して、中間部44及びバイパス流路9に接続されている。また、下流部45は、合流部42に設けられたT字管422を介して、中間部44及びバイパス流路9に接続されている。
分岐部41においては、電磁弁SV5と中間部44との接続、及び、電磁弁SV5とバイパス流路9との接続に、それぞれ同一の接続部材15が用いられている。また、合流部42においては、T字管422と中間部44との接続、及び、T字管422とバイパス流路9との接続に、それぞれ同一の接続部材16が用いられている。この例では、接続部材15、16が、いずれもL字状に形成されているが、このような構成に限らず、他の各種形状からなる接続部材15、16を用いることができる。
調湿部8は、中間部44に設けられている。分岐部41から合流部42の間において、調湿部8の容積を含む調湿部8側(中間部44側)の総容積は、例えば8906mmとなっている。
この例では、バイパス流路9に、調湿部8と略同一の容積を有する容積拡張部92が設けられている。この容積拡張部92は、バイパス流路9よりも内径が大きい部材により構成することができる。例えば、調湿部8を構成している調湿器と同じ調湿器を動作させずに容積拡張部92として使用するか、又は、調湿部8を構成している調湿器と同じ形状を有する中空状の部材を容積拡張部92として使用すれば、分岐部41から合流部42の間において、調湿部8側とバイパス流路9側とで流路を対称的に設けることができる。
この例においても、分岐部41から合流部42の間において、調湿部8の容積を含む調湿部8側の総容積と、容積拡張部92を含むバイパス流路9側の総容積とが略同一であるため、校正時と試料測定時とで試料セル1内のガスを置換するのに要する時間が略同一となる。これにより、校正時と試料測定時とで測定される濃度値に誤差が生じるのを防止することができるため、精度よく分析を行うことができる。
特に、図2のようにバイパス流路9を管状部材91により形成した場合には、比較的長い管状部材91を装置内に配置しなければならないため、メンテナンスの際に管状部材91が邪魔になり、メンテナンス性が低下するおそれがある。例えば、図2のような構成では、708.7mmという比較的長い管状部材91を用いなければならないが、図3のように容積拡張部92を用いれば、上記のような問題を解消することができ、メンテナンス性が向上する。
また、図3のように容積拡張部92を用いれば、分岐部41から合流部42の間において、流路が対称的に設けられた調湿部8側とバイパス流路9側とで、ガスの流れにばらつきが生じるのを防止することができるため、より精度よく分析を行うことができる。
以上の実施形態では、試料ガスが、排ガスである場合について説明した。この場合、排ガスに含まれる測定対象成分の濃度を測定する際に、校正時と試料測定時とで測定される濃度値に誤差が生じるのを防止することができるため、精度よく分析を行うことができる。したがって、排ガスの分析に好適な赤外線ガス分析装置を提供することができる。
また、上記のような赤外線ガス分析装置によれば、流路内での流速が遅い成分が測定対象成分として試料ガスに含まれている場合であっても、精度よく分析を行うことができる。すなわち、流路内での流速が遅い成分が測定対象成分として試料ガスに含まれている場合には、試料セル1内のガスを置換する際の応答に遅延時間が生じやすい。このような場合であっても、分岐部41から合流部42の間において、調湿部8の容積を含む調湿部8側の総容積と、バイパス流路9側の総容積とを略同一にすることにより、校正時と試料測定時とで試料セル1内のガスを置換するのに要する時間を略同一にすることができるため、校正時と試料測定時とで測定される濃度値に誤差が生じるのを防止することができる。
ただし、本発明に係る赤外線ガス分析装置は、排ガスに限らず、他の各種ガスを試料ガスとして分析を行うことができる。この場合、SO成分、NO成分、CO成分又はCO成分以外の成分を測定対象成分として含む試料ガスの分析に、本発明に係る赤外線ガス分析装置を適用することができる。
以下では、図2のような管状部材91を用いてバイパス流路9を構成した場合の効果確認試験の結果について説明する。
まず、図2の場合よりも短い管状部材をバイパス流路9側に採用し、SO成分を測定対象成分として含む試料ガス、及び、NO成分を測定対象成分として含む試料ガスについて、それぞれ分析を行った。管状部材としては、内径が4mm、長さが80mmのフッ素樹脂からなる部材を用いた。この場合、バイパス流路9側の総容積は、1005mmとなり、調湿部8側の総容積(8906mm)よりも非常に小さい値となる。
この場合の試験結果は、下記表1の通りである。すなわち、SO成分を測定対象成分として含む試料ガスについては、校正時に測定された濃度が934ppmであるのに対して、試料測定時に測定された濃度が930ppmとなり、濃度値に4ppmの誤差が生じた。また、NO成分を測定対象成分として含む試料ガスについては、校正時に測定された濃度が92.5ppmであるのに対して、試料測定時に測定された濃度が89.5ppmとなり、濃度値に3ppmの誤差が生じた。
Figure 0006079910
次に、図2のような管状部材91を採用し、同様の試料ガスについて分析を行った。管状部材91は、上述の通り内径が4mm、長さが708.7mmのフッ素樹脂からなる部材を用いた。この場合、バイパス流路9側の総容積は、8906mmとなり、調湿部8側の総容積(8906mm)と同一である。
この場合の試験結果は、下記表2の通りである。すなわち、SO成分を測定対象成分として含む試料ガスについては、校正時に測定された濃度が934ppmであるのに対して、試料測定時に測定された濃度も934ppmとなり、濃度値に誤差が生じなかった。また、NO成分を測定対象成分として含む試料ガスについては、校正時に測定された濃度が92.5ppmであるのに対して、試料測定時に測定された濃度も92.5ppmとなり、濃度値に誤差が生じなかった。
Figure 0006079910
以上のような効果確認試験の結果から、図2のような管状部材91を用いてバイパス流路9を構成することにより、校正時と試料測定時とで測定される濃度値に誤差が生じるのを防止することができることが分かる。この結果によれば、図3のような容積拡張部92を用いてバイパス流路9を構成した場合も、同様の効果を奏することができるものと考えられる。
1 試料セル
2 光源
3 検出器
4 供給路
5 試料ガス流路
6 基準ガス流路
7 排気路
8 調湿部
9 バイパス流路
10 セクタ
11 信号処理部
12 表示部
13〜16 接続部材
41 分岐部
42 合流部
43 上流部
44 中間部
45 下流部
91 管状部材
92 容積拡張部
421、422 T字管
SV1〜SV5 電磁弁

Claims (5)

  1. 基準ガス及び試料ガスを試料セル内に交互に供給し、前記試料セルに赤外光を照射することにより、前記試料セルを透過した赤外光の光量に基づいて分析を行う赤外線ガス分析装置であって、
    基準ガス及び試料ガスを前記試料セル内に供給するための供給路と、
    前記供給路に設けられ、ガス中の水蒸気濃度を調節するための調湿部と、
    前記供給路における前記調湿部よりも上流側に設けられた分岐部で前記供給路から分岐し、前記供給路における前記調湿部よりも下流側に設けられた合流部で前記供給路に合流することにより、前記調湿部をバイパスさせるためのバイパス流路と、
    前記分岐部に設けられ、ガスの流路を前記調湿部側又は前記バイパス流路側に切り替えるための切替部とを備え、
    前記分岐部から前記合流部の間において、前記調湿部の容積を含む前記調湿部側の総容積と、前記バイパス流路側の総容積とが略同一であることを特徴とする赤外線ガス分析装置。
  2. 前記バイパス流路が、前記分岐部から前記合流部まで延びる管状部材により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の赤外線ガス分析装置。
  3. 前記バイパス流路には、前記調湿部と略同一の容積を有する容積拡張部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の赤外線ガス分析装置。
  4. 前記分岐部から前記合流部の間において、前記調湿部側と前記バイパス流路側とで流路が対称的に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の赤外線ガス分析装置。
  5. 試料ガスが、排ガスであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の赤外線ガス分析装置。
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