JP6075634B2 - サーマルヘッドおよびこれを備えるサーマルプリンタ - Google Patents

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Description

本発明は、サーマルヘッドおよびこれを備えるサーマルプリンタに関する。
従来、ファクシミリあるいはビデオプリンタ等の印画デバイスとして、種々のサーマルヘッドが提案されている。例えば、基板と、基板上に設けられた発熱部と、基板上に設けられており、発熱部と電気的に接続された一対の電極と、を備え、一対の電極は、発熱部に接続された接続部と、接続部に電気的に接続された幅狭部と、幅狭部に電気的に接続された配線部とを有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、発熱部の密度を増加させるために、一方の接続部から他方の接続部にわたって、前記発熱部を分割するスリットが、副走査方向に対して、幅狭部と同一直線上に設けられたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
実開昭61−100238号公報 実開平02−130342号公報
しかしながら、上記のサーマルヘッドは、幅狭部を流れた電流は、発熱部のうちスリットの近傍を多く流れる可能性があり、スリットにより分割された発熱部のヒートスポット同士の距離が近くなる可能性がある。それにより、ヒートスポットが主走査方向にばらつくこととなり、精彩な印画を行えない可能性がある。
本発明の一実施形態に係るサーマルヘッドは、基板と、該基板上に設けられた発熱部と、前記基板上に設けられており、前記発熱部と電気的に接続された一対の電極と、を備えている。また、一対の該電極は、前記発熱部に接続された接続部と、該接続部に電気的に接続された幅狭部と、該幅狭部に電気的に接続された配線部と、を有している。また、一方の前記接続部から他方の前記接続部にわたって、前記発熱部を分割するスリットが、副走査方向に対して前記幅狭部と同一直線上に設けられている。また、前記接続部に設けられた前記スリットが、主走査方向に延びる第1延伸部を含んでいる。
また、本発明の一実施形態に係るサーマルプリンタは、上記のいずれかに記載のサーマルヘッドと、前記発熱部上に記録媒体を搬送する搬送機構と、前記発熱部上に前記記録媒体を押圧するプラテンローラとを備えている。
本発明によれば、幅狭部を流れた電流は、発熱部のうちスリットの近傍を多く流れる可能性を低減することができ、スリットにより分割された発熱部のヒートスポット同士の距離が近くなる可能性を低減することができる。それにより、ヒートスポットが主走査方向にばらつく可能性を低減することができ、精彩な印画を行うことができる。
本発明のサーマルヘッドの一実施形態を示す平面図である。 図1に示すI−I線断面図である。 図1に示すサーマルヘッドの一部を拡大して示す拡大平面図である。 本発明のサーマルプリンタの一実施形態の概略構成を示す図である。 本発明の他の実施形態に係るサーマルヘッドの一部を拡大して示す拡大平面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係るサーマルヘッドの一部を拡大して示す拡大平面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係るサーマルヘッドの一部を拡大して示す拡大平面図である。
<第1の実施形態>
以下、サーマルヘッドX1について図1〜3を参照して説明する。サーマルヘッドX1は、放熱体1と、放熱体1上に配置されたヘッド基体3と、ヘッド基体3に接続されたフレキシブルプリント配線板5(以下、FPC5という)とを備えている。なお、図1では、FPC5の図示を省略し、FPC5が配置される領域を一点鎖線で示している。また、図1では、共通電極17および個別電極19の構成を簡略化して示している。
放熱体1は、板状に形成されており、平面視して長方形状をなしている。放熱体1は、例えば、銅、鉄またはアルミニウム等の金属材料で形成されており、ヘッド基体3の発熱部9で発生した熱のうち、印画に寄与しない熱を放熱する機能を有している。また、放熱板1の上面には、両面テープあるいは接着剤等(不図示)によってヘッド基体3が接着されている。
ヘッド基体3は、平面視して、板状に形成されており、ヘッド基体3の基板7上にサーマルヘッドX1を構成する各部材が設けられている。ヘッド基体3は、外部より供給された電気信号に従い、記録媒体(不図示)に印字を行う機能を有する。
FPC5は、ヘッド基体3と電気的に接続されており、絶縁性の樹脂層の内部に、パターニングされたプリント配線が複数設けられている。FPC5は、ヘッド基体3に電流および電気信号を供給する機能を有した配線基板である。プリント配線は、一端部が樹脂層から露出しており、他端部がコネクタ31と電気的に接続されている。
FPC5のプリント配線は、導電性接合材23を介してヘッド基体3の接続電極21と接続されている。それにより、ヘッド基体3とFPC5とが電気的に接続されている。導電性接合材23は、半田材料あるいは電気絶縁性の樹脂中に導電性粒子が混入された異方性導電フィルム(ACF)を例示することができる。
FPC5と放熱体1との間には、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂またはガラスエポキシ樹脂等の樹脂からなる補強板(不図示)を設けてもよい。また、FPC5の全域にわたり補強板を接続してもよい。補強板は、FPC5の下面に両面テープあるいは接着剤等によって接着されることにより、FPC5を補強することができる。
なお、配線基板としてFPC5を用いた例を示したが、可堯性のあるFPC5でなく、硬質な配線基板を用いてもよい。硬質なプリント配線基板としては、ガラスエポキシ基板あるいはポリイミド基板等の樹脂により形成されたリジッド基板を例示することができる。
以下、ヘッド基体3を構成する各部材について説明する。
基板7は、アルミナセラミックス等の電気絶縁性材料、あるいは単結晶シリコン等の半導体材料等によって形成されている。
基板7の上面には、蓄熱層13が形成されている。蓄熱層13は、基板7の上面の全域にわたり形成された下地部13aと、主走査方向である複数の発熱部9の配列方向に沿って帯状に延び、断面が略半楕円形状をなしている***部13bとを有している。***部13bは、印画する記録媒体を、発熱部9上に形成された保護層25に良好に押し当てるように機能する。蓄熱層13は、熱伝導性の低いガラスで形成されており、発熱部9で発生する熱の一部を一時的に蓄積することで、発熱部9の温度を上昇させるのに要する時間を短くすることができ、サーマルヘッドX1の熱応答特性を高めるように機能する。
蓄熱層13は、例えば、ガラス粉末に適当な有機溶剤を混合して得た所定のガラスペーストを従来周知のスクリーン印刷等によって基板7の上面に塗布し、これを焼成することで形成される。
電気抵抗層15は蓄熱層13の上面に設けられており、電気抵抗層15上には、共通電極17、個別電極19および接続電極21が設けられている。電気抵抗層15は、共通電極17、個別電極19および接続電極21と同形状にパターニングされており、共通電極17と個別電極19との間に電気抵抗層15が露出した露出領域を有する。電気抵抗層15の露出領域は、図1に示すように、蓄熱層13の***部13b上に列状に配置されており、各露出領域が発熱部9を構成している。複数の発熱部9は、説明の便宜上、図1で簡略化して記載しているが、例えば、200dpi〜2400dpi(dot per inch)等の密度で配置される。電気抵抗層15は、例えば、TaN系、TaSiO系、TaSiNO系、TiSiO系、TiSiCO系またはNbSiO系等の電気抵抗の比較的高い材料によって形成されている。そのため、発熱部9に電圧が印加されたときに、ジュール発熱によって発熱部9が発熱する。
図1,2に示すように、電気抵抗層15の上面には、共通電極17、複数の個別電極19および複数の接続電極21が設けられている。これらの共通電極17、個別電極19および接続電極21は、導電性を有する材料で形成されており、例えば、アルミニウム、金、銀および銅のうちのいずれか一種の金属またはこれらの合金によって形成されている。
共通電極17は、基板7の一方の長辺に沿って延びる主配線部17aと、基板7の一方および他方の短辺のそれぞれに沿って延びる2つの副配線部17bと、主配線部17aから各発熱部9に向かって個別に延びる複数のリード部17cとを有している。共通電極17は、一端部が複数の発熱部9と接続され、他端部がFPC5に接続されることにより、FPC5と各発熱部9との間を電気的に接続している。
リード部17cは、発熱部9に電気的に接続された接続部2と、その一部に主走査方向における幅の狭い幅狭部17dとを備えている。なお、共通電極17の主配線部17a、副配線部17b、およびリード部17cの一部が配線部17eとして機能している。
複数の個別電極19は、一端部が発熱部9に接続され、他端部が駆動IC11に接続されることにより、各発熱部9と駆動IC11との間を電気的に接続している。また、個別電極19は、複数の発熱部9を複数の群に分け、各群の発熱部9を、各群に対応して設けられた駆動IC11に電気的に接続している。
個別電極19は、発熱部9に電気的に接続された接続部4と、その一部に主走査方向における幅の狭い幅狭部19dとを備えている。なお、個別電極19の幅狭部19d以外の部位が配線部19eとして機能している。
複数の接続電極21は、一端部が駆動IC11に接続され、他端部がFPC5に接続されることにより、駆動IC11とFPC5との間を電気的に接続している。各駆動IC11に接続された複数の接続電極21は、異なる機能を有する複数の配線で構成されている。具体的には、IC電源配線と、グランド電極配線と、IC制御配線とで構成されている。
駆動IC11は、図1に示すように、複数の発熱部9の各群に対応して配置されているとともに、個別電極19の他端部と接続電極21の一端部とに接続されている。駆動IC11は、各発熱部9の通電状態を制御する機能を有している。駆動ICとしては、内部に複数のスイッチング素子を有する切替部材を用いればよい。
上記の電気抵抗層15、共通電極17、個別電極19および接続電極21は、例えば、各々を構成する材料層を蓄熱層13上に、例えばスパッタリング法等の従来周知の薄膜成形技術によって順次積層した後、積層体を従来周知のフォトエッチング等を用いて所定のパターンに加工することにより形成される。なお、共通電極17、個別電極19および接続電極21は、同じ工程によって同時に形成することができる。
図1,2に示すように、基板7の上面に形成された蓄熱層13上には、発熱部9、共通電極17の一部および個別電極19の一部を被覆する保護層25が形成されている。なお、図1では、説明の便宜上、保護層25の形成領域を一点鎖線で示し、これらの図示を省略している。
保護層25は、発熱部9、共通電極17および個別電極19の被覆した領域を、大気中に含まれている水分等の付着による腐食、あるいは印画する記録媒体との接触による摩耗から保護するためのものである。保護層25は、SiN、SiO、SiON、SiC、あるいはダイヤモンドライクカーボン等を用いて形成することができ、保護層25を単層で構成してもよいし、これらの層を積層して構成してもよい。このような保護層25はスパッタリング法等の薄膜形成技術あるいはスクリーン印刷等の厚膜形成技術を用いて作製することができる。
また、図1,2に示すように、基板7の上面に形成された蓄熱層13の下地部13a上には、共通電極17、個別電極19および接続電極21を部分的に被覆する被覆層27が設けられている。なお、図1では、説明の便宜上、被覆層27の形成領域を一点鎖線で示している。被覆層27は、共通電極17、個別電極19および接続電極21の被覆した領域を、大気との接触による酸化、あるいは大気中に含まれている水分等の付着による腐食から保護するためのものである。なお、被覆層27は、共通電極17および個別電極19の保護をより確実にするため、図2に示すように保護層25の端部に重なるようにして形成されている。被覆層27は、例えば、エポキシ樹脂、あるいはポリイミド樹脂等の樹脂材料をスクリーン印刷法等の厚膜成形技術を用いて形成することができる。
被覆層27は、駆動IC11と接続される個別電極19、および接続電極21を露出させるための開口部(不図示)が形成されており、開口部を介してこれらの配線が駆動IC11に接続されている。また、駆動IC11は、個別電極19および接続電極21に接続された状態で、駆動IC11の保護、および駆動IC11とこれらの配線との接続部の保護のため、エポキシ樹脂、あるいはシリコーン樹脂等の樹脂からなる被覆部材29によって被覆されることで封止されている。
図3を用いて、サーマルヘッドX1の発熱部9、共通電極17、および個別電極19について詳細に説明する。
サーマルヘッドX1は、発熱部9の副走査方向における両端に共通電極17および個別電極19が配置されている。発熱部9の一方の端部は、共通電極17の接続部2に電気的に接続されており、発熱部9の他方の端部は、個別電極19の接続部4に電気的に接続されている。
共通電極17の接続部2と、配線部17eとは、幅狭部17dにより接続されており、個別電極19の接続部4と、配線部19eとは、幅狭部19dにより接続されている。そのため、発熱部9により発熱した熱が、共通電極17の配線部17eおよび個別電極19の配線部19eに放熱されることを抑えることができる。
図3に示すように、接続部2の主走査方向における長さ(以下、幅と称する)は、リード部17cの幅とほぼ同等である。また、接続部4の幅は、個別電極19の幅とほぼ同等である。そして、幅狭部17dの幅は、接続部2の幅およびリード部17cの幅よりも短く、幅狭部19dの幅は、接続部4の幅および個別電極19の幅よりも短い構成となっている。
サーマルヘッドX1は、接続部2から接続部4にわたって、発熱部9を分割するスリット6が、副走査方向に対して幅狭部17d,19dと同一直線上に設けられている。言い変えると、共通電極17の接続部2の一部、発熱部9、および個別電極19の接続部4の一部にスリット6が設けられている。
スリット6は、共通電極17、個別電極19、および電気抵抗層15が形成されておらず、スリット6には、電流が流れない構成となる。スリット6により、発熱部9が第1発熱部9aおよび第2発熱部9bに分割されることとなる。その結果、発熱部9の密度を高めることができ、高精細な印画を行うことができる。
共通電極17の接続部2および個別電極19の接続部4に設けられたスリット6は、それぞれ主走査方向に延びる第1延伸部8を含んでいる。具体的には、第1延伸部8は、共通電極17の接続部2に、スリット6の第1発熱部9a側、および第2発熱部9b側に2つ設けられており、かつ個別電極19の接続部4に、スリット6の第1発熱部9a側、および第2発熱部9b側に2つ設けられている。それにより、スリット6の副走査方向における端部にて、接続部2,4が一部切り欠かれた構成となる。
そのため、幅狭部17d,19dを流れた電流は、接続部2,4に流れ込んだ際に、第1延伸部8を回り込むように流れることとなり、スリット6の近傍に電流が集中する可能性を低減することができる。その結果、スリット6の近傍にヒートスポットが生じる可能性を低減することができ、ヒートスポットが主走査方向にばらつく可能性を低減することができ、精彩な印画を行うことができる。
ここで、第1延伸部8は、第1発熱部9aの主走査方向における中心を通過する直線上まで延びることが好ましい。これにより、第1発熱部9aの主走査方向における中心を通過する直線上にヒートスポットを形成しやすくすることができる。それにより、隣り合う発熱部9に生じるヒートスポット同士の主走査方向における距離を均一に近づけることができ、精彩な印画を行うことができる。
また、スリット6が、接続部2から発熱部9をわたって接続部4にまで設けられていることから、分割される第1発熱部9aおよび第2発熱部9bを均一な大きさとすることができる。また、第1発熱部9aおよび第2発熱部9bを矩形状とすることができ、精彩な印画を行うことができる。
なお、リード部17cの一部を幅狭部17dとした例を示したが、リード部17cのすべての部位を幅狭部17dとしてもよい。その場合においても、同様の効果を奏することができる。
次に、サーマルプリンタZ1について、図4を参照しつつ説明する。
図4に示すように、本実施形態のサーマルプリンタZ1は、上述のサーマルヘッドX1と、搬送機構40と、プラテンローラ50と、電源装置60と、制御装置70とを備えている。サーマルヘッドX1は、サーマルプリンタZ1の筐体(不図示)に設けられた取付部材80の取付面80aに取り付けられている。なお、サーマルヘッドX1は、発熱部9の配列方向が、後述する記録媒体Pの搬送方向Sに直交する方向である主走査方向に沿うようにして、取付部材80に取り付けられている。
搬送機構40は、駆動部(不図示)と、搬送ローラ43,45,47,49とを有している。搬送機構40は、感熱紙、インクが転写される受像紙等の記録媒体Pを図4の矢印S方向に搬送して、サーマルヘッドX1の複数の発熱部9上に位置する保護層25上に搬送するためのものである。駆動部は、搬送ローラ43,45,47,49を駆動させる機能を有しており、例えば、モータを用いることができる。搬送ローラ43,45,47,49は、例えば、ステンレス等の金属からなる円柱状の軸体43a,45a,47a,49aを、ブタジエンゴム等からなる弾性部材43b,45b,47b,49bにより被覆して構成することができる。なお、図示しないが、記録媒体Pがインクが転写される受像紙等の場合は、記録媒体PとサーマルヘッドX1の発熱部9との間に、記録媒体Pとともにインクフィルムを搬送する。
プラテンローラ50は、記録媒体PをサーマルヘッドX1の発熱部9上に位置する保護膜25上に押圧する機能を有する。プラテンローラ50は、記録媒体Pの搬送方向Sに直交する方向に沿って延びるように配置され、記録媒体Pを発熱部9上に押圧した状態で回転可能となるように両端部が支持固定されている。プラテンローラ50は、例えば、ステンレス等の金属からなる円柱状の軸体50aを、ブタジエンゴム等からなる弾性部材50bにより被覆して構成することができる。
電源装置60は、上記のようにサーマルヘッドX1の発熱部9を発熱させるための電流および駆動IC11を動作させるための電流を供給する機能を有している。制御装置70は、上記のようにサーマルヘッドX1の発熱部9を選択的に発熱させるために、駆動IC11の動作を制御する制御信号を駆動IC11に供給する機能を有している。
サーマルプリンタZ1は、図4に示すように、プラテンローラ50によって記録媒体PをサーマルヘッドX1の発熱部9上に押圧しつつ、搬送機構40によって記録媒体Pを発熱部9上に搬送しながら、電源装置60および制御装置70によって発熱部9を選択的に発熱させることにより、記録媒体Pに所定の印画を行う。なお、記録媒体Pが受像紙等の場合は、記録媒体Pとともに搬送されるインクフィルム(不図示)のインクを記録媒体Pに熱転写することによって、記録媒体Pへの印画を行う。
<第2の実施形態>
図5を用いて、サーマルヘッドX2について説明する。サーマルヘッドX2は、第1延伸部10がサーマルヘッドX1と異なっており、その他の部材は同様の構成のため、説明を省略する。また、同一の部材については同一の符号を付し、以下同様とする。
サーマルヘッドX2は、第1延伸部10の幅Dが、発熱部9から副走査方向に遠ざかる
につれて長くなっている。本実施形態では、第1延伸部10が、平面視して、三角形状をなしている。そのため、第1延伸部10を構成する辺が、副走査方向に対して傾斜した状態で配置されることとなる。
それにより、記録媒体(不図示)とサーマルヘッドX2とが接触して、メディアカスが生じた場合においても、メディアカスが、第1延伸部10を構成し、副走査方向に対して傾斜した斜辺に沿ってなめらかに排出されることとなり、メディアカスが第1延伸部10に蓄積する可能性を低減することができる。
なお、第1延伸部10の幅Dとは、図5に示すように、第1発熱部9a側に設けられた第1延伸部10と、第2発熱部9b側に設けられた第1延伸部10と、スリット6との合計の幅を示している。
また、サーマルヘッドX3は、幅狭部17d,19dの幅dcが、スリット6の幅dsよりも長くなっている。それにより、幅狭部17d,19dにおける電気抵抗値が高くなることを抑制することができる。すなわち、スリット6の幅dsを小さくすることにより、第1発熱部9aおよび第2発熱部9bの面積が小さくなることを抑制するとともに、幅狭部17d,19dにおける電気抵抗値が高くなることを抑えることができ、サーマルヘッドX2は、エネルギーロスを減らしつつ、精彩な印画を行うことができる。
幅狭部17d,19dの幅dcは、スリット6の幅dsの1〜10倍であることが好ましい。それにより、第1発熱部9aおよび第2発熱部9bの面積が小さくなることを抑制するとともに、幅狭部17d,19dにおける電気抵抗値が高くなることを抑えることができる。
また、サーマルヘッドX3は、第1延伸部10の幅Dのうち、最大の幅である最大幅Dmaxが、幅狭部17d,19dの幅dcよりも長くなっている。それにより、幅狭部17d,19dを流れた電流が、接続部2,4に流れ込んだ際に、第1延伸部10を回り込むように流れることとなり、第1発熱部9aおよび第2発熱部9bのスリット6近傍を流れる可能性を低減することができる。すなわち、サーマルヘッドX3は、第1延伸部10の最大幅Dmaxが、幅狭部17d,19dの幅dcよりも長くなっているため、幅狭部17d,19dを流れた電流が、第1延伸部10を回り込むように流れることとなる。その結果、第1発熱部9aおよび第2発熱部9bのスリット6近傍を流れる可能性を低減することができる。
第1延伸部10の最大幅Dmaxは、幅狭部17d,19dの幅dcの1〜10倍であることが好ましい。それにより、幅狭部17d,19dを流れた電流が、接続部2,4に流れ込んだ際に、第1延伸部10を回り込むように流れることとなり、第1発熱部9aおよび第2発熱部9bのスリット6近傍を流れる可能性を低減することができる。
また、幅狭部17d,19dの幅dc、接続部2,4の幅de、第1発熱部9aおよび第2発熱部9bの幅dw、スリット6の幅ds、および第1延伸部10の幅Dは、dc<de,ds<D≦(dw/2)×2+dsの関係を有していることが好ましい。それにより、サーマルヘッドX2は、エネルギーロスを減らしつつ、精彩な印画を行うことができる。
300dpiのサーマルヘッドの場合、スリット6の幅dsは10〜20μm、接続部2,4の幅deは60〜70μm、第1発熱部9aおよび第2発熱部9bの幅dwは20〜30μm、第1延伸部10の幅Dは10〜50μmを例示することができる。
なお、サーマルヘッドX2においては、第1延伸部10の幅Dは、発熱部9から副走査方向に遠ざかるにつれて漸次大きくなる例を示したが、段階的に大きくなってもよい。また、発熱部9から遠ざかるにつれて、第1延伸部10の幅Dが比例して大きくなる例を示したが、比例して大きくならなくともよい。
また、第1延伸部10の最大幅Dmaxが、幅狭部17d,19dの幅dcよりも大きい場合を例示したが、第1延伸部10の幅Dのうち、少なくとも一部が幅狭部17d,19dの幅dcよりも大きければよい。それにより、幅狭部17d,19dを流れた電流を、第1延伸部10を回り込むように流すことができる。
<第3の実施形態>
サーマルヘッドX3は、スリット6が、第2延伸部12を備えている点でサーマルヘッドX2と異なり、その他の点は同一であるため説明を省略する。
サーマルヘッドX3は、スリット6が、接続部2,4に、第1延伸部10に隣り合うように配置され、主走査方向に延びる第2延伸部12を備えている。第2延伸部12は、副走査方向において発熱部9から遠ざかる方向に、第1延伸部10よりも遠くに配置されている。つまり、第2延伸部12は、第1延伸部10を介して、スリット6に接続されている。
第2延伸部12は、主走査方向における幅D2が、発熱部9から副走査方向に遠ざかるにつれて短くなっている。そのため、平面視して、三角形状をなしており、三角形の斜辺が、第1延伸部10に接続されている。
第2延伸部12も第1延伸部10と同様に、共通電極17、個別電極19、および電気抵抗層15が設けられておらず、共通電極17、個別電極19、および電気抵抗層15が形成されていない切欠部となっている。
サーマルヘッドX3は、第2延伸部12が、副走査方向において発熱部9から遠ざかる方向に、第1延伸部10よりも遠くに配置されている。そのため、記録媒体(不図示)が搬送されて、第1延伸部10を通過した後にも、第2延伸部12により、記録媒体とサーマルヘッドX3とが接触しない部位が生じることとなる。そのため、記録媒体の搬送をスムーズに行うことができる。
また、サーマルヘッドX3は、第2延伸部12の幅D2が、発熱部9から副走査方向に遠ざかるにつれて短くなっている。そのため、第1延伸部10および第2延伸部12にメディアカスが蓄積した場合においても、第2延伸部12の縁により、記録媒体の搬送に従って、メディアカスが外部に放出されることとなる。その結果、サーマルヘッドX3に、メディアカスが蓄積する可能性を低減することができる。
なお、第2延伸部12の幅D2が、発熱部9から副走査方向に遠ざかるにつれて短くなる例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、第2延伸部12の幅D2が、発熱部9から副走査方向に遠ざかるにつれて長くなってもよく、第2延伸部12の幅D2が一定であってもよい。
また、第1延伸部10の幅D1と、第2延伸部12の幅D2とが、同じ例を示したが、第1延伸部10の幅D1が、第2延伸部12の幅D2よりも長くてもよい。その場合、幅狭部2,4を流れた電流が、さらに第1発熱部9aおよび第2発熱部9bのスリット6近傍を流れる可能性を低減することができる。
<第4の実施形態>
図7を用いてサーマルヘッドX4について説明する。サーマルヘッドX4は、第1延伸部14の構成がサーマルヘッドX1と異なっており、その他の構成は同様であるため説明を省略する。
サーマルヘッドX4は、第1延伸部14が、スリット6の両端部に接続されており、第1延伸部14が、平面視して、円形状をなしている。
サーマルヘッドX4は、第1延伸部14が、平面視して、円形状をなしていることから、記録媒体を押圧した際に、第1延伸部14上に設けられた保護層(不図示)に生じる応力を緩和することができる。それにより、保護層が破損する可能性を低減することができる。
また、第1延伸部14を円形状に設けることにより、第1延伸部および第2延伸部を同時に形成することができる。そのため、サーマルヘッドX4を容易に作製することができる。
なお、第1延伸部14の大きさが、接続部2,4で同じ大きさの例を示したがこれに限定されるものではない。例えば、共通電極17側の接続部2に設けられた第1延伸部14の大きさを、個別電極19側の接続部4に設けられた第1延伸部14の大きさよりも大きくしてもよい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、第1の実施形態であるサーマルヘッドX1を用いたサーマルプリンタZ1を示したが、これに限定されるものではなく、サーマルヘッドX2〜X4をサーマルプリンタZ1に用いてもよい。また、複数の実施形態であるサーマルヘッドX1〜X4を組み合わせてもよく、これらの組み合わせは本明細書に記載されたものとみなす。
また、サーマルヘッドX1では、蓄熱層13に***部13bが形成され、***部13b上に電気抵抗層15が形成されているが、これに限定されるものではない。例えば、蓄熱層13に***部13bを形成せず、電気抵抗層15の発熱部9を、蓄熱層13の下地部13b上に配置してもよい。または、蓄熱層13を形成せず、基板7上に電気抵抗層15を配置してもよい。
また、サーマルヘッドX1では、電気抵抗層15上に共通電極17および個別電極19が形成されているが、共通電極17および個別電極19の双方が発熱部9(電気抵抗体)に接続されている限り、これに限定されるものではない。例えば、蓄熱層13上に共通電極17および個別電極19を形成し、共通電極17と個別電極19との間の領域のみに電気抵抗層15を形成することにより、発熱部9を構成してもよい。
また、ヘッド基体3にFPC5を接続した例を示したが、コネクタ31をヘッド基体3に直接接続してもよい。また、発熱部9を基板7の主面に設けた平面ヘッドを用いて、本発明を説明したが、発熱部9を基板7の端面に設ける端面ヘッドにおいても、本発明を適用することができる。
X1〜X4 サーマルヘッド
Z1 サーマルプリンタ
1 放熱体
2 共通電極の接続部
3 ヘッド基体
4 個別電極の接続部
5 フレキシブルプリント配線板
6 スリット
7 基板
8,10,14 第1延伸部
9 発熱部
11 駆動IC
12 第2延伸部
13 蓄熱層
15 電気抵抗層
17 共通電極
19 個別電極
21 接続電極
23 接合材
25 保護層
27 被覆層
29 被覆部材

Claims (7)

  1. 基板と、
    該基板上に設けられた発熱部と、
    前記基板上に設けられており、前記発熱部と電気的に接続された一対の電極と、を備え、
    一対の該電極は、前記発熱部に接続された接続部と、該接続部に電気的に接続された幅狭部と、該幅狭部に電気的に接続された配線部と、を有し、
    一方の前記接続部から他方の前記接続部にわたって、前記発熱部を分割するスリットが、副走査方向に対して前記幅狭部と同一直線上に設けられており、
    前記接続部に設けられた前記スリットが、主走査方向に延びる第1延伸部を含んでいることを特徴とするサーマルヘッド。
  2. 前記第1延伸部の主走査方向における長さが、前記発熱部から副走査方向に遠ざかるにつれて長くなっている、請求項1に記載のサーマルヘッド。
  3. 前記接続部に設けられた前記スリットが、主走査方向に延びる第2延伸部を含んでおり、
    前記第2延伸部は、前記第1延伸部と隣り合うように配置されている、請求項1または2に記載のサーマルヘッド。
  4. 前記第2延伸部の主走査方向における長さが、前記発熱部から副走査方向に遠ざかるにつれて短くなっている、請求項3に記載のサーマルヘッド。
  5. 前記幅狭部の主走査方向における長さが、前記スリットの主走査方向における長さよりも長い、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のサーマルヘッド。
  6. 前記第1延伸部の主走査方向における長さが、前記幅狭部の主走査方向における長さよりも長い、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のサーマルヘッド。
  7. 請求項1乃至6のうちいずれか一項に記載のサーマルヘッドと、
    前記発熱部上に記録媒体を搬送する搬送機構と、
    前記発熱部上に前記記録媒体を押圧するプラテンローラと、を備えることを特徴とするサーマルプリンタ。
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