JP6071816B2 - 樹脂硬化物の製造方法、これを用いた固体撮像素子および液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

樹脂硬化物の製造方法、これを用いた固体撮像素子および液晶表示装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂硬化物の製造方法、これを用いた固体撮像素子および液晶表示装置の製造方法に関する。
液晶表示装置や固体撮像装置に用いられるカラーフィルターの製造方法は、感光性着色樹脂組成物を基板上に塗布したのち、これを硬化するのが一般的である。そこでは、所定のマスクパターンを介して前記樹脂組成物に紫外線を照射し、その後アルカリ溶液により現像処理を行う。これにより、所望のパターン像を得ることができる。具体的に固体撮像素子を例に取って説明すると、半導体基板等の支持体上に赤色画素、緑色画素、青色画素などの複数色の有機画素を形成する。これらが2次元配列するよう各色の樹脂組成物を配置し、これを順次硬化してカラーフィルターが形成される。
例えば、特許文献1には残渣を抑制して、カラーフィルターに小さな開口を形成する観点から、露光方法を工夫したカラーフィルターパターンの形成方法が記載されている。特許文献2には、カラーフィルター用基板などの基板の表面に規則的なパターンを描画する走査露光型のパターン描画装置が記載されている。
特開2006−119177号公報 特開2008−129248号公報 特開2007−094066号公報
一方、露光現像を行う樹脂と、露光条件との関係については、いまだ十分な検討がなされていない。特に、ラジカル重合型の感光性樹脂組成物を用い、露光により幅5μm以下の微細パターンを形成するときに、どのような条件を設定すれば、適切な樹脂硬化物が得られるのか具体的な情報を十分に与えるものはなかった。なお、前記特許文献3は、カラーフィルターではなく、ブラックマトリックスの形成に近接露光法(通常幅5μm超のパターニングに使用される)を採用し、その露光雰囲気の酸素濃度を調節する技術を開示する。上述したような微細パターンの形成においてどのような影響を与えるのかは分からなかった。
そこで本発明は、ラジカル重合型の感光性樹脂組成物を露光により硬化させる技術において、これに特に適した露光現像条件を採用した樹脂硬化物の製造方法、並びにこれを用いた固体撮像素子および液晶表示装置の製造方法の提供を目的とする。とくに、幅5μm以下の微細パターンの形成において、その解像性(パターン分離性)の向上に顕著な効果を発揮する樹脂硬化物の製造方法、並びにこれを用いた固体撮像素子および液晶表示装置の製造方法の提供を目的とする。
上記の課題に鑑み、本発明者は樹脂の配合のみならず、露光条件、現像条件などさまざまな観点から、ラジカル重合性樹脂組成物の硬化およびパターン化について実験確認を行った。その多数のデータを解析したところ、ラジカル重合型感光性樹脂組成物について、幅5μm以下のパターンとするよう露光を行うときに、その酸素濃度を上げることで、パターン解像度において顕著な効果が発現することを突き止めた。本発明はかかる知見に基づいて完成されたものであり、下記の手段を有する。
〔1〕ラジカル重合型感光性樹脂組成物に露光エネルギーを照射した後、露光部分を現像することによりパターン化した樹脂硬化物を形成する方法であって、上記露光エネルギーの照射を、露光エネルギーの照度が5000W/m 〜18000W/m であって、酸素濃度が21体積%超の雰囲気下で、幅5μm以下のパターンとなるよう行う樹脂硬化物の製造方法。
〔2〕上記酸素濃度が55体積%以下である〔1〕に記載の樹脂硬化物の製造方法。
〔3〕上記露光エネルギーの照射が、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザー線、およびArFエキシマレーザー線から選ばれる活性エネルギー線の照射による〔1〕または〔2〕に記載の樹脂硬化物の製造方法。
〕上記露光エネルギーの照射を縮小投影露光により行う〔1〕〜〔〕のいずれか1項に記載の樹脂硬化物の製造方法。
〕上記露光エネルギーの照射が、コヒーレンスファクター(σ)0.5以下、レンズ開口率(NA)0.5以上の投影光学系により行われる〔1〕〜〔〕のいずれか1項に記載の樹脂硬化物の製造方法。
〔6〕上記ラジカル重合型感光性樹脂組成物が、有機顔料及び/又は無機顔料を含有してなる着色感光性組成物である〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の樹脂硬化物の製造方法。
〔7〕上記ラジカル重合型感光性樹脂組成物が、緑色顔料を含有してなる着色感光性組成物である〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の樹脂硬化物の製造方法。
〕上記ラジカル重合型感光性樹脂組成物が、重合性基を有さないポリマー、高分子分散剤および重合性基を有するアクリル系ポリマーから選択される特定ポリマー、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー、重合開始剤ならびに着色剤を含有する〔1〕〜〔〕のいずれか1項に記載の樹脂硬化物の製造方法。
〕上記モノマーが下記式(MO−1)〜(MO−7)のいずれかで表されるモノマーである〔〕に記載の樹脂硬化物の製造方法。
(式中、Rは末端にヒドロキシ基またはビニル基を有する基である。ただし、分子内に少なくとも1つのビニル基を有する。T、ZおよびZは連結基である。nは整数である。)
〔10〕上記ラジカル重合型感光性樹脂組成物が、重合性基を有さないアクリル系アルカリ可溶性樹脂、重合性基として(メタ)アクリロイル基を有するアクリル系ポリマーおよび(メタ)アクリル系共重合体の高分子分散剤を含有する〔1〕〜〔9〕のいずれか1項に記載の樹脂硬化物の製造方法。
〔11〕上記ラジカル重合型感光性樹脂組成物が、溶剤を含有する〔1〕〜〔10〕のいずれか1項に記載の樹脂硬化物の製造方法。
〔12〕上記溶剤が、メトキシ酢酸アルキル、エトキシ酢酸アルキル、2−メトキシプロピオン酸アルキルエステル、2−エトキシプロピオン酸アルキルエステル、3−メトキシプロピオン酸アルキルエステル、3−エトキシプロピオン酸アルキルエステル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチルおよび2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチルから選択される〔11〕に記載の樹脂硬化物の製造方法。
13〕上記ラジカル重合型感光性樹脂組成物が光硬化性の組成物である〔1〕〜〔12〕のいずれか1項に記載の樹脂硬化物の製造方法。
14〕上記樹脂硬化物がカラーフィルターの画素部である〔1〕〜〔13〕のいずれか1項に記載の樹脂硬化物の製造方法。
15〕上記カラーフィルターの画素部について、異なる色どうしの画素部が複数隣接している〔14〕に記載の樹脂硬化物の製造方法。
16 14〕または〔15〕に記載の製造方法を介してカラーフィルターを有する固体撮像素子の作成を行う固体撮像素子の製造方法。
17 14〕または〔15〕に記載の製造方法を介してカラーフィルターを有する液晶表示装置の作成を行う液晶表示装置の製造方法。
本発明の製造方法によれば、ラジカル重合型の感光性樹脂組成物を投影露光により硬化させる技術に特に適した露光・現像が可能となる。とくに、幅5μm以下の微細パターンの形成において、その解像性(パターン分離性)の向上に顕著な効果を発揮する。
本発明の好ましい実施形態に係る固体撮像素子の一部断面図である。 本発明の好ましい実施形態に係る投影露光装置および光照射条件を模式的に示す説明図である。 カラーフィルターの画素部におけるスの生じる状況を模式的に示す平面図(a)および断面図(b)である。 実施例で作製した樹脂硬化物(画素部)の解像性に関する評価の区別を示した拡大写真(図面代用写真)である。
本発明の樹脂硬化物の製造方法においては、ラジカル重合型感光性樹脂組成物の露光を、特定の酸素濃度雰囲気下で行う。この露光および現像に関し詳細に説明する前に、本発明の製造方法により得られる樹脂硬化物の好ましい応用例であるカラーフィルターを適用した固体撮像素子について図1に基づき説明する。
[固体撮像素子]
同図では固体撮像素子10を、下部平坦化膜12の上側(光入射側)のみを図示している。その下側には、回路や受光素子等が含まれるが、図示を省略した。本実施形態の固体撮像素子10においては、シリコン基板(図示せず)の上に設けられた受光素子(フォトダイオード)(図示せず)、カラーフィルター20、上部平坦化膜11、マイクロレンズ15等から構成される。上部・下部平坦化膜12・11は必ずしも設ける必要はない。なお、図1では、各部を明確にするため、相互の厚みや幅の比率は無視して一部誇張して表示している。
カラーフィルター20は赤(R)、緑(G)、青(B)の各カラーフィルター画素部20R、20G、20Bで構成されている。なお、本明細書においては、上記のように、カラーフィルターの各色の構成単位を「画素部」というが、その画素部で区画される領域(図中のg)を画素といい、区別することがある。
カラーフィルター20は、前記のとおり、2次元配列された複数の緑色画素部20G、20R、20Bで構成されている。本実施形態においては、その間にブラックマトリックスを有していない。各着色画素部20R,20G,20Bは、それぞれ受光素子の上方位置に形成されている。緑色画素部20GがBayerパターン(市松模様)に形成されるとともに、青色画素部20B及び赤色画素部20Rは、緑色画素部20Gの間に形成されている。なお、図1では、カラーフィルター20が3色の画素部から構成されていることを説明するために、各着色画素部20R,20G,20Bを1列に並べて表示している。
平坦化膜11は、カラーフィルター20の上面を覆うように形成されており、カラーフィルター表面を平坦化している。マイクロレンズ15は、凸面を上にして配置された集光レンズであり、平坦化膜11の上方でかつ受光素子の上方に設けられている。すなわち、光の入射方向に沿って、マイクロレンズ、カラーフィルター画素部および受光素子が直列に並ぶ配置とされ、外部からの光を効率良く各受光素子へ導く構造とされている。なお、受光素子およびマイクロレンズについて詳細な説明を省略するが、この種の製品に通常適用されるものを適宜利用することができる。
本発明の製造方法において、画素部の幅gは特に制限されないが、その効果が顕著に現われることから、5μm以下であり、3μm以下であることがより好ましく、2μm以下であることがさらに好ましく、1μm以下であることがさらに好ましく、0.8μm以下であること特に好ましい。下限値は特にないが、100nm以上であることが実際的である。ベイヤーパターンの矩形画素として言えば、平面視において、5μm□以下であることが好ましく、3μm□以下であることがより好ましく、2μm□以下であることがさらに好ましく、1μm□以下であることがさらに好ましく、0.8μm□以下であることが特に好ましい。下限値は特にないが、100nm□以上であることが実際的である。また、本発明の効果がより一層際立つことから、各画素部は隣接していることが好ましい。なお、□(sq)とは正方形の一辺の長さであることを意味する。画素部の線幅は特に断らない限り、後記実施例で測定した条件によるものとする。
[樹脂硬化物(カラーフィルター)]
本発明の好ましい実施形態に係るカラーフィルターの各画素部は、下記の感光性樹脂組成物を硬化させてなることが好ましい。当該感光性樹脂組成物は、特定ポリマー(重合性基を有さないポリマー、分散剤、重合性基を有するアクリル系ポリマー等)、エチレン性不飽和二重結合(好ましくは2つ以上、より好ましくは3つ以上)を有するモノマー、重合開始剤、および着色剤を含有する。なかでも、感光性樹脂組成物は光硬化性があることが好ましく、ネガ型の樹脂として用いることが好ましい。
・特定ポリマー
重合性基を有さないポリマー
重合性基を有さないポリマーとしては、特に、分散樹脂や追添樹脂として使われるアルカリ可溶性樹脂、分散剤、および、アルカリ可溶性樹脂以外の分散樹脂が例示される。当該ポリマーとして、重合性基を有さないアクリル系ポリマーを含むことが好ましく、その好ましい例は、アルカリ可溶性樹脂である。
アルカリ可溶性樹脂
アルカリ可溶性樹脂としては、線状有機高分子重合体であって、分子(好ましくは、アクリル系共重合体、スチレン系共重合体を主鎖とする分子)中に少なくとも1つのアルカリ可溶性を促進する基を有するアルカリ可溶性樹脂の中から適宜選択することができる。 耐熱性の観点からは、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましく、現像性制御の観点からは、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましい。アルカリ可溶性を促進する基(以下、酸基ともいう)としては、例えば、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基、フェノール性水酸基などが挙げられるが、溶剤に可溶で弱アルカリ水溶液により現像可能なものが好ましく、(メタ)アクリル酸が特に好ましいものとして挙げられる。これら酸基は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
前記重合後に酸基を付与しうるモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するモノマー、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基を有するモノマー、2−イソシアナートエチル(メタ)アクリレート等のイソシアネート基を有するモノマー等が挙げられる。これら酸基を導入するための単量体は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。アルカリ可溶性バインダーに酸基を導入するには、例えば、酸基を有するモノマーおよび/または重合後に酸基を付与しうるモノマー(以下「酸基を導入するための単量体」と称することもある。)を、単量体成分として重合するようにすればよい。
なお、重合後に酸基を付与しうるモノマーを単量体成分として酸基を導入する場合には、定法により、重合後に酸基を付与するための処理が必要となる。
アルカリ可溶性樹脂の製造には、例えば、公知のラジカル重合法による方法を適用することができる。ラジカル重合法でアルカリ可溶性樹脂を製造する際の温度、圧力、ラジカル開始剤の種類及びその量、溶剤の種類等々の重合条件は、当業者において容易に設定可能であり、実験的に条件を定めるようにすることもできる。
アルカリ可溶性樹脂として用いられる線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマーが好ましく、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体、ノボラック型樹脂などのアルカリ可溶性フェノール樹脂等、並びに側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの挙げられる。特に、(メタ)アクリル酸と、これと共重合可能な他の単量体との共重合体が、アルカリ可溶性樹脂として好適である。
アルカリ可溶性樹脂としては、特に、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体やベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリレートからなる多元共重合体が好適である。この場合の他のモノマーとしては、特開平7−140654号公報に記載の、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクレート/メタクリル酸共重合体などが挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂としては、以下のものであることも好ましい。
アルカリ可溶性樹脂として用いられる線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマーが好ましく、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体、ノボラック型樹脂などのアルカリ可溶性フェノール樹脂等、並びに側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの挙げられる。特に、(メタ)アクリル酸と、これと共重合可能な他の単量体との共重合体が、アルカリ可溶性樹脂として好適である。(メタ)アクリル酸と共重合可能な他の単量体としては、アルキル(メタ)アクリレート、アリール(メタ)アクリレート、ビニル化合物などが挙げられる。アルキル(メタ)アクリレート及びアリール(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、(イソ)ペンチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、トリル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等、ビニル化合物としては、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、グリシジルメタクリレート、アクリロニトリル、ビニルアセテート、N-ビニルピロリドン、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ポリスチレンマクロモノマー、ポリメチルメタクリレートマクロモノマー等、特開平10−300922号公報に記載のN位置換マレイミドモノマーとして、jN−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等を挙げることができる。
(メタ)アクリル酸と共重合可能な他の単量体としては、下記式(A1)で表される繰り返し単位であることも好ましい。
上記式(A1)中、Rは水素原子又はメチル基を表す。Rは炭素数2又は3のアルキレン基を表す。Rは水素原子、炭素数1〜20(好ましくは1〜10)のアルキル基、または炭素数7〜22(好ましくは7〜10)のアラルキル基を表す。nは1〜15の整数を表す。mは1〜5の整数を表し、1〜3が好ましく、1がより好ましい。Rは少なくともパラ位に置換していることが好ましい。上記式(A1)で表される繰り返し単位は、側鎖に存在するベンゼン環のπ電子の効果により顔料表面への吸着及び/又は配向性が良好となる。特に、この側鎖部分が、パラクミルフェノールのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド構造をとる場合には、その立体的な効果も加わり、顔料に対しより良好な吸着及び/又は配向面を形成することができるため、より効果が高く好ましい。
はなかでも、前記炭素数のアルキル基またはアラルキル基であることが好ましい。これは、Rが、アルキル基ないしアラルキル基である場合、この基が障害となり樹脂同士の接近を抑制し着色剤(例えば顔料)への吸着及び/又は配向を促進するためである。ただし、この炭素数が大きすぎるとアルキル基の立体障害効果が高くなりベンゼン環の顔料表面への吸着及び/又は配向までをも妨げてしまう場合がある。この現象は、Rのアルキル基の鎖長が長くなるに従い顕著となり、炭素数がさらに大きくなるとベンゼン環の吸着及び/又は配向が極端に低下する。そのため、Rで表されるアルキル基ないしアラルキル基はその炭素数が前記の範囲であることが好ましい。
また、式(A1)におけるRは、現像性の観点から、炭素数2のアルキレン基(エチレン基)であることが好ましい。
更に、式(A1)におけるnは、現像性の観点から、1〜12の範囲が好ましい。
重合性基を有さないポリマーの酸価としては好ましくは30〜200mgKOH/g、より好ましくは50〜150mgKOH/g、さらに好ましくは70〜120mgKOH/gである。このような範囲とすることにより、未露光部の現像残渣を効果的に低減できる。
重合性基を有さないポリマーの重量平均分子量(Mw)としては、2,000〜50,000が好ましく、5,000〜30,000がさらに好ましく、7,000〜20,000が特に好ましい。
重合性基を有さないポリマーの濃度としては、感光性樹脂組成物の全固形分に対して、10〜50質量%が好ましく、より好ましくは15〜40質量%であり、特に好ましくは20〜35質量%である。
本発明において、分子量とは、特に断らない限り、重量平均分子量(Mw)を言うものとする。その測定は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、ポリスチレン換算の値を採用する。キャリアやカラムは適宜選定されればよい。例えば、HLC−8220(東ソー(株)製)を用い、カラムとしてTSKgel Super AWM―H(東ソー(株)製、6.0mmID×15.0cmを、溶離液として10mmol/L リチウムブロミドNMP(N−メチルピロリジノン)溶液を用いることによって求めることができる。
分散剤
本発明においては、感光性樹脂組成物に分散剤を用いることも好ましい。
分散剤としては、高分子分散剤(例えば、ポリアミドアミンとその塩、ポリカルボン酸とその塩、高分子量不飽和酸エステル、変性ポリウレタン、変性ポリエステル、変性ポリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル系共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物)、及び、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルカノールアミン、顔料誘導体等を挙げることができる。
高分子分散剤は、その構造から更に直鎖状高分子、末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子に分類することができる。
高分子分散剤は顔料の表面に吸着し、再凝集を防止する様に作用する。そのため、顔料表面へのアンカー部位を有する末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子が好ましい構造として挙げることができる。一方で、顔料誘導体は顔料表面を改質することで、高分子分散剤の吸着を促進させる効果を有する。
本実施形態に用いうる顔料分散剤の具体例としては、BYK Chemie社製「Disperbyk−101(ポリアミドアミン燐酸塩)、107(カルボン酸エステル)、110(酸基を含む共重合物)、130(ポリアミド)、161、162、163、164、165、166、170(高分子共重合物)」、「BYK−P104、P105(高分子量不飽和ポリカルボン酸)、BYK2001」、EFKA社製「EFKA4047、4050、4010、4165(ポリウレタン系)、EFKA4330、4340(ブロック共重合体)、4400、4402(変性ポリアクリレート)、5010(ポリエステルアミド)、5765(高分子量ポリカルボン酸塩)、6220(脂肪酸ポリエステル)、6745(フタロシアニン誘導体)、6750(アゾ顔料誘導体)」、味の素ファンテクノ社製「アジスパーPB821、PB822」、共栄社化学社製「フローレンTG−710(ウレタンオリゴマー)」、「ポリフローNo.50E、No.300(アクリル系共重合体)」、楠本化成社製「ディスパロンKS−860、873SN、874、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル)、DA−703−50、DA−705、DA−725」、花王社製「デモールRN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン重縮合物)、MS、C、SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン重縮合物)」、「ホモゲノールL−18(高分子ポリカルボン酸)」、「エマルゲン920、930、935、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)」、「アセタミン86(ステアリルアミンアセテート)」、ルーブリゾール社製「ソルスパース5000(フタロシアニン誘導体)、22000(アゾ顔料誘導体)、13240(ポリエステルアミン)、3000、17000、27000(末端部に機能部を有する高分子)、24000、28000、32000、38500(グラフト型高分子)」、日光ケミカル社製「ニッコールT106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)」等が挙げられる。
これらの分散剤は、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。本実施形態においては、特に、顔料誘導体と高分子分散剤とを組み合わせて使用することが好ましい。
分散剤の濃度としては、着色剤1部に対して、1〜100質量部であることが好ましく、3〜100質量部がより好ましく、5〜80質量部がさらに好ましい。また、組成物の全固形分に対し、10〜30質量%であることが好ましい。
重合性基を有する特定アクリル系ポリマー
特定アクリル系ポリマーが有する重合性基としては、エチレン性不飽和結合性基が例示され、(メタ)アクリロイル基およびビニル基が好ましく、(メタ)アクリロイル基がさらに好ましい。アクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミドのいずれか1種以上由来の繰り返し単位を有するビニル重合体が好ましい。
特定アクリル系ポリマーに含まれる、重合性基の割合としては、モル共重合比率で、5〜50であるのが好ましく、10〜40であるのがより好ましい。このような範囲とすることにより硬化性と現像性の両立がより効果的に達成される。他の構成単位としては、酸基を含む構成単位が例示される。酸基としては、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基、フェノール性水酸基などが挙げられ、カルボキシル基が好ましい。特定アクリル系ポリマーの酸価は、10〜200mgKOH/gであることが好ましく、20〜150mgKOH/gであることがより好ましい。このような範囲とすることにより、パターン形成の際の、未露光部の溶解性を高めることが可能になる。酸価は、水酸化カリウム溶液との中和滴定によって得られた値をいう。
特定アクリル系ポリマーとしては、例えば、カルボキシル基含有樹脂にグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のグリシジル基含有不飽和化合物やアリルアルコール、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヒドロキシメタクリレート等の不飽和アルコールを反応させた樹脂、水酸基を有するカルボキシル基含有樹脂に遊離イソシアネート基含有不飽和化合物、不飽和酸無水物を反応させた樹脂、エポキシ樹脂と不飽和カルボン酸との付加反応物に多塩基酸無水物を反応させた樹脂、共役ジエン共重合体と不飽和ジカルボン酸無水物との付加反応物に水酸基含有多官能モノマーを反応させた樹脂、塩基処理によって脱離反応が生起され不飽和基を与える特定官能基を有する樹脂を合成し、該樹脂に塩基処理を施すことで不飽和基を生成させた樹脂等が代表的な樹脂として挙げられる。
特定アクリル系ポリマーは、下記式(1)〜(3)のいずれかで表される構造単位(特定構造単位)から選ばれる少なくとも一種を含む樹脂であることが好ましい。
、AおよびAは、それぞれ、酸素原子、硫黄原子、N(R)、またはこれらを組み合わせた基を表す。Rは、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは1〜6、特に好ましくはた1〜3)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14、より好ましくは6〜10)、またはアラルキル基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは7〜15、特に好ましくはた7〜11)を表す。なお、本明細書においては、特に断らなくても、アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルケニレン基、アルキニル基、アルキニレン基、またはこれらを有する基は分岐であっても、直鎖であっても、あるいは環状であってもよい。また、各置換基および連結基は、特に断らなくても、本発明の効果を奏する範囲でさらに任意の置換基を有していてもよい。
X、Y、およびZは、それぞれ、単結合、酸素原子、硫黄原子、フェニレン基、N(R)、またはこれらを組み合わせた基を表す。
、G、Gは、2価の有機基を表し、炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数3〜20のシクロアルキレン基、炭素数6〜20の芳香族基、またはこれらの組み合わせからなる基が好ましい。具体的には、炭素数1〜10の直鎖状あるいは分岐アルキレン基、炭素数3〜10のシクロアルキレン基、炭素数6〜12の芳香族基およびこれらの組み合わせからなる基がさらに好ましく、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数3〜10のシクロアルキレン基、及びこれらの組み合わせからなる基が特に好ましい。これらの基はさらに置換基を有していてもよく、置換基としては水酸基が好ましい。G、G、Gのさらに好ましい態様としては、−(CH−(置換基を有してもよいシクロアルキレン基)−(CH−であり、nはそれぞれ、0〜2の整数であり、シクロアルキレン基は、5員環または6員環(より好ましくは6員環)である。
〜R20は、それぞれ独立に水素原子又は1価の有機基を表す。
〜R、R〜R10、R13〜R18は、それぞれ、水素原子または1価の有機基を表し、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基が好ましい。RおよびRは水素原子がさらに好ましく、Rは水素原子またはメチル基がさらに好ましい。
、R、R11、R12、R19、R20は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基が例示され、水素原子、アルコキシカルボニル基、アルキル基、アリール基が好ましく、水素原子またはメチル基がさらに好ましく、水素原子が特に好ましい。
特定構造単位を有する高分子化合物の合成は、特開2003−262958号公報の段落番号0027〜0057に記載の合成方法に基づいて行なうことができる。この中では、同公報中の合成方法1)によるのが好ましい。特定構造単位を有する高分子化合物の具体的な化合物例としては、下記化合物を挙げることができる。本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
重合性基を有する特定アクリル系ポリマーの使用は任意であり、用いる場合は、感光性樹脂組成物中、1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましい。上限側の規定としては、40質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましく、14質量%以下であることがさらに好ましい。この範囲とすることにより、硬化させて着色層を形成する際に膜収縮が起こりにくく、パターン形成性に優れ、表面荒れの少ない着色層が形成できる。樹脂の酸価は、10〜200mgKOH/gであることが好ましく、20〜150mgKOH/gであることがより好ましい。この範囲とすることにより、現像後の未露光部の残渣を低減することが可能になる。全固形分に対しては、10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがさらに好ましい。上限側の規定としては、50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがさらに好ましい。
・エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー
エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(以下、「多官能モノマー」ということがある)はこれらを特に限定なく用いることができる。多官能モノマーは一種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。多官能モノマーは、(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。これらの具体的な化合物としては、特開2009−288705号公報の段落番号0095〜0108に記載されている化合物を本実施形態においても好適に用いることができる。
前記エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーは、下記反応性基RAを分子内にもつものであることが好ましい。
(反応性基RA:ビニル基、(メタ)アクリロイル基、または(メタ)アクリロイルオキシ基)
前記エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーは、さらに、下記式(MO−1)〜(MO−7)のいずれかで表される、ラジカル重合性モノマーを好適に用いることができる。なお、式中、Tがオキシアルキレン基の場合には、炭素原子側の末端がRに結合する。
前記多官能モノマーは、本発明の感光性樹脂組成物において、その官能基数が多い方が、パターンの解像性が良化する傾向がある。これは密着に要する露光エネルギー量との関係と考えられる。
式中、Rは末端にヒドロキシ基またはビニル基を有する基である。ただし、分子内に1つ以上はビニル基を有し、ビニル基が2つ以上であることが好ましく、3つ以上であることがより好ましい。Rは好ましくは、下記R1〜R5のいずれかの置換基である。Tは連結基であり、好ましくは下記T1〜T5のいずれか、またはそれらの組合せに係る連結基である。Zは連結基であり、下記Zであることが好ましい。Zは連結基であり、下記式Z2であることが好ましい。なお、T〜Tの向きは式に合わせて逆であってもよい。
式中、nは整数であり、それぞれ0〜14であることが好ましく、0〜5がより好ましく、1〜3が特に好ましい。mはそれぞれ1〜8であり、1〜5がより好ましく、1〜3が特に好ましい。一分子内に複数存在するR、TおよびZは、それぞれ、同一であっても、異なっていてもよい。Tがオキシアルキレン基の場合には、炭素原子側の末端がRに結合する。Rのうち少なくとも2つが重合性基であることが好ましく、3つが重合性基であることがより好ましい。Zは連結基であり、炭素数1〜12のアルキレン基であることが好ましく、炭素数1〜6のアルキレン基であることがより好ましい。なかでも、2,2−プロパンジイル基であることが、特に好ましい。
上記ラジカル重合性モノマーの具体例としては、特開2007−269779号公報の段落番号0248〜段落番号0251に記載されている化合物を本実施形態においても好適に用いることができる。
中でも、重合性モノマー等としては、ジペンタエリスリトールトリアクリレート(市販品としては KAYARAD D−330;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート(市販品としては KAYARAD D−320;日本化薬株式会社製)ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(市販品としては KAYARAD D−310;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(市販品としては KAYARAD DPHA;日本化薬株式会社製)、及びこれらの(メタ)アクリロイル基がエチレングリコール、プロピレングリコール残基を介している構造や、ジグリセリンEO(エチレンオキシド)変性(メタ)アクリレート(市販品としては M−460;東亜合成製)が好ましい。これらのオリゴマータイプも使用できる。
多官能モノマーは、特に好ましくは、下記式(i)で表される化合物および式(ii)で表される化合物から選択される少なくとも1種である。
上記式中、Eは、それぞれ、−((CHCHO)−、または−((CHCH(CH)O)−を表し、−((CHCHO)−が好ましい。
yは、それぞれ、1〜10の整数を表し、1〜5の整数が好ましく、1〜3がより好ましい。
Xは、それぞれ、水素原子、アクリロイル基、メタクリロイル基、または、カルボキシル基を表す。
式(i)中、アクリロイル基およびメタクリロイル基の合計は3個または4個であることが好ましく、4個がより好ましい。
mは、それぞれ、0〜10の整数を表し、1〜5が好ましい。それぞれのmの合計は1〜40の整数であり、4〜20個が好ましい。
式(ii)中、アクリロイル基およびメタクリロイル基の合計は5個または6個であることが好ましく、6個がより好ましい。
nは、それぞれ、0〜10の整数を表し、1〜5が好ましい。それぞれnの合計は1〜60の整数であり、4〜30個が好ましい。
多官能モノマーとしては、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等の酸基を有していても良い。従って、エチレン性化合物が、上記のように混合物である場合のように未反応のカルボキシル基を有するものであることが好ましく、これをそのまま利用することができるが、必要において、上述のエチレン性化合物のヒドロキシル基に非芳香族カルボン酸無水物を反応させて酸基を導入しても良い。この場合、使用される非芳香族カルボン酸無水物の具体例としては、無水テトラヒドロフタル酸、アルキル化無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、アルキル化無水ヘキサヒドロフタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸が挙げられる。
酸基を有するモノマーとしては、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルであり、脂肪族ポリヒドロキシ化合物の未反応のヒドロキシル基に非芳香族カルボン酸無水物を反応させて酸基を持たせた多官能モノマーが好ましく、特に好ましくは、このエステルにおいて、脂肪族ポリヒドロキシ化合物がペンタエリスリトール及び/又はジペンタエリスリトールであるものである。市販品としては、例えば、東亞合成株式会社製の多塩基酸変性アクリルオリゴマーとして、アロニックスシリーズのM−305、M−510、M−520などが挙げられる。
酸基を有する多官能モノマーの好ましい酸価としては、0.1〜40mgKOH/gであり、特に好ましくは5〜30mgKOH/gである。
これらの多官能モノマーについて、その構造、単独使用か併用か、添加量等の使用方法の詳細は、組成物の最終的な性能設計にあわせて任意に設定できる。本実施形態では、異なる官能数および/または異なる重合性基(例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合物)のものを併用することで、感度と強度の両方を調節する方法も有効である。さらに、3官能以上8官能以下でエチレンオキサイド鎖長の異なる多官能モノマーを併用することが、組成物の現像性を調節することができ、優れたパターン形成能が得られるという点で好ましい。また、組成物に含有される他の成分(例えば、重合開始剤、着色剤(顔料)、樹脂等)との相溶性、分散性に対しても、多官能モノマーの選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や2種以上の併用により相溶性を向上させうることがある。また、基板などの硬質表面との密着性を向上させる観点で特定の構造を選択することもあり得る。
多官能モノマーの濃度(配合率)は、感光性樹脂組成物中の全固形分中1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることが好ましい。上限については特に制限はないが、50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましい。
・重合開始剤
重合開始剤としては、前記多官能モノマーの重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の重合開始剤の中から適宜選択することができ、例えば、活性エネルギー線に対して感光性を有するものが好ましい。光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。前記重合開始剤は、約300〜800nm(330〜500nmがより好ましい。)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する成分を少なくとも1種含有していることが好ましい。
前記重合開始剤としては、例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体(例えば、トリアジン骨格を有するもの、オキサジアゾール骨格を有するもの、など)、アシルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体等のオキシム化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩、ケトオキシムエーテル、アミノアセトフェノン化合物、ヒドロキシアセトフェノンなどが挙げられる。
前記トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物としては、例えば、若林ら著、Bull.Chem.Soc.Japan,42、2924(1969)記載の化合物、英国特許1388492号明細書記載の化合物、特開昭53−133428号公報記載の化合物、独国特許3337024号明細書記載の化合物、F.C.SchaeferなどによるJ.Org.Chem.;29、1527(1964)記載の化合物、特開昭62−58241号公報記載の化合物、特開平5−281728号公報記載の化合物、特開平5−34920号公報記載化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されている化合物、などが挙げられる。
前記米国特許第4212976号明細書に記載されている化合物としては、例えば、オキサジアゾール骨格を有する化合物、特開昭53−133428号公報、特公昭57−1819号公報、同57−6096号公報、及び米国特許第3615455号明細書に記載された化合物などが挙げられる。
重合開始剤としては、ヒドロキシアセトフェノン化合物、アミノアセトフェノン化合物、及び、アシルホスフィン化合物も好適に用いることができる。より具体的には、例えば、特開平10−291969号公報に記載のアミノアセトフェノン系開始剤、特許第4225898号公報に記載のアシルホスフィンオキシド系開始剤も用いることができる。
ヒドロキシアセトフェノン系開始剤としては、IRGACURE−184、DAROCUR−1173、IRGACURE−500、IRGACURE−2959,IRGACURE−127(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。アミノアセトフェノン系開始剤としては、市販品であるIRGACURE−907、IRGACURE−369、及び、IRGACURE−379(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。アミノアセトフェノン系開始剤として、365nmまたは405nm等の長波光源に吸収波長がマッチングされた特開2009−191179公報に記載の化合物も用いることができる。また アシルホスフィン系開始剤としては市販品であるIRGACURE−819やDAROCUR−TPO(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。
重合開始剤として、より好ましくはオキシム系化合物が挙げられる。オキシム系化合物の具体例としては、特開2001−233842号記載の化合物、特開2000−80068号記載の化合物、特開2006−342166号記載の化合物を用いることができる。
本実施形態で重合開始剤として好適に用いられるオキシム誘導体等のオキシム化合物としては、例えば、3−ベンゾイロキシイミノブタン−2−オン、3−アセトキシイミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシイミノブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタン−3−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンゾイロキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、3−(4−トルエンスルホニルオキシ)イミノブタン−2−オン、及び2−エトキシカルボニルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オンなどが挙げられる。
具体的には、オキシム系重合開始剤としては、下記式(O1)で表される化合物が好ましい。なお、オキシムのN−O結合が(E)体のオキシム化合物であっても、(Z)体のオキシム化合物であっても、(E)体と(Z)体との混合物であってもよい。
重合開始剤となるオキシム化合物としては、下記式(OX)で表されるものが好ましく、式(OX−1)で表されるものがより好ましい。
・A
は式(OX−1)の−A−Cまたはアルキル基であることが好ましい。アルキル基は、炭素数1〜12が好ましく、1〜6であることがより好ましい。アルキル基は、後記置換基Oを有していてもよい。また、置換基Oは後記連結基Lを介在して置換していてもよい。
・R
Rは一価の置換基を表し、一価の非金属原子団であることが好ましい。前記一価の非金属原子団としては、アルキル基(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは1〜6、特に好ましくは1〜3)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14、より好ましくは6〜10)、アシル基(好ましくは炭素数2〜12、より好ましくは2〜6、特に好ましくは2〜3)、アリーロイル基(好ましくは炭素数7〜15、より好ましくは7〜11)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜12、より好ましくは2〜6、特に好ましくは2〜3)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜15、より好ましくは7〜11)、複素環基(好ましくは炭素数2〜12、より好ましくは2〜6)、アルキルチオカルボニル基(好ましくは炭素数2〜12、より好ましくは2〜6、特に好ましくは2〜3)、アリールチオカルボニル基(好ましくは炭素数7〜15、より好ましくは7〜11)等が挙げられる。また、これらの基は、1以上の置換基を有していてもよい。また、前述した置換基は、さらに他の置換基Oで置換されていてもよい。置換基Oとしてはハロゲン原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは1〜6、特に好ましくは1〜3)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14、より好ましくは6〜10)等が挙げられる。置換基Oは任意の連結基L(炭素数1〜6のアルキレン基,O,S,CO,NR,またはこれらの組み合わせ:Rは水素原子または炭素数1〜6のアルキル基)を介して置換していてもよい。
・B
Bは一価の置換基を表し、アルキル基(好ましくは炭素数1〜12)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14、より好ましくは炭素数6〜10)、複素環基(好ましくは炭素数2〜18、より好ましくは炭素数2〜12)を表す。これらの基は、連結基Lを介して結合していてもよい。また、これらの基は1以上の置換基Oを有していてもよい。置換基Oも任意の連結基Lを介して置換していてもよい。Bの具体的な基として下記が挙げられる。*は結合位置を示すが、異なる位置で結合していてもよい。また、これらの基はさらに置換基Oを伴っていてもよい。具体的には、ベンゾイル基、フェニルチオ基、フェニルオキシ基が挙げられる。
・A
Aは単結合または連結基である。連結基の好ましい例としては、前記連結基Lまたはアリーレン基(好ましくは炭素数6〜14、より好ましくは炭素数6〜10)または複素環連結基(好ましくは芳香族複素環連結基)(好ましくは炭素数2〜18、より好ましくは炭素数2〜12)である。
・C
CはSArもしくはCOArを表す。
・Ar
Arはアリール基またはヘテロアリール(芳香族複素環基)である。アリール基としては、好ましくは炭素数6〜14、より好ましくは炭素数6〜10であり、フェニル基、ナフチル基が好ましい。ヘテロアリール基としては、好ましくは炭素数2〜18、より好ましくは炭素数2〜12であり、N位にアルキル基等の置換基を有していてもよいカルバゾリル基が好ましい。
オキシム開始剤としては、特開2012−208494号公報段落0513(対応する米国特許出願公開第2012/235099号明細書の[0632])以降の式(OX−1)、(OX−2)または(OX−3)で表される化合物の説明を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
以下好適に用いられるオキシム化合物の具体例(PIox−1)〜(PIox−13)を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
オキシム化合物は、熱により分解し重合を開始、促進する熱重合開始剤としての機能を有する。上記のオキシム化合物(PIox−1)は、I線(365nm)での感度が特に高く好ましい。また上記のオキシム化合物(特にPIox−2)は、非常に高い反応性を有しており、その適用が好ましい。このようにオキシム化合物(特にPIox−1およびPIox−2)は、露光波長の感度ないし反応性が高く、さらに酸素阻害性が小さいため、高酸素濃度領域でも十分な解像性を得られることから、高酸素濃度での露光を必須とする本発明にとって特に好適に使用することができる。
オキシム化合物は、350nm〜500nmの波長領域に極大吸収波長を有することが好ましく、360nm〜480nmの波長領域に吸収波長を有するものであることがより好ましく、365nm及び455nmの吸光度が高いものが特に好ましい。
オキシム化合物は、365nm又は405nmにおけるモル吸光係数は、感度の観点から、1,000〜300,000であることが好ましく、2,000〜300,000であることがより好ましく、5,000〜200,000であることが特に好ましい。化合物のモル吸光係数は、公知の方法を用いることができるが、具体的には、例えば、紫外可視分光光度計(Varian社製Carry−5 spectrophotometer)にて、酢酸エチル溶媒を用い、0.01g/Lの濃度で測定することが好ましい。
オキシム化合物としては、IRGACURE OXE01、IRGACURE OXE02などの市販品(いずれも、BASF社製)、TR−PBG−304(常州強力電子新材料有限公司社製)なども好適に使用できる。
重合開始剤は、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用しても良い。重合開始剤の感光性樹脂組成物中における濃度(2種以上の場合は総濃度)としては、感光性樹脂組成物の全固形分に対して、0.1〜20質量%の範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%の範囲、特に好ましくは1〜8質量%の範囲である。この範囲内であると、良好な感度とパターン形成性が得られる。
重合開始剤のラジカル発生効率の向上、感光波長の長波長化の目的で、増感剤を含有していてもよい。本実施形態に用いることができる増感剤としては、重合開始剤に対し、電子移動機構又はエネルギー移動機構で増感させるものが好ましい。
増感剤としては、例えば、特開2008−32803号公報の段落番号0101〜0154に記載される化合物が挙げられる。
前記組成物中における増感剤の濃度は、配合する場合、深部への光吸収効率と開始分解効率の観点から、固形分換算で、0.1質量%〜20質量%であることが好ましく、0.5質量%〜15質量%がより好ましい。
増感剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
・着色剤
着色剤は特に限定されるものではなく、従来公知の種々の染料や顔料を1種又は2種以上混合して用いることができ、これらは本実施形態の組成物の用途に応じて適宜選択される。本実施形態の組成物をカラーフィルター製造に用いる場合であることが好ましく、カラーフィルターの色画素部を形成する赤色、マゼンタ色、黄色、青色、シアン色および緑色等の有彩色系の着色剤(有彩色着色剤)、及びブラックマトリクス形成用に一般に用いられている黒色系の着色剤(黒色着色剤)のいずれをも用いることができる。本実施形態では、着色剤が、赤色、マゼンタ色、黄色、青色、シアン色および緑色から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
以下、着色剤について、カラーフィルター用途に好適な着色剤を例に詳述する。
有彩色系の顔料としては、従来公知の種々の無機顔料又は有機顔料を用いることができる。また、無機顔料であれ有機顔料であれ、高透過率であることが好ましいことを考慮すると、なるべく細かいものの使用が好ましく、ハンドリング性をも考慮すると、上記顔料の平均一次粒子径は、0.01μm〜0.1μmが好ましく、0.01μm〜0.05mがより好ましい。
無機顔料としては、金属酸化物、金属錯塩等で示される金属化合物を挙げることができ、具体的には、鉄、コバルト、アルミニウム、カドミウム、鉛、銅、チタン、マグネシウム、クロム、亜鉛、アンチモン、銀等の金属酸化物、及び前記金属の複合酸化物を挙げることができる。チタンの窒化物、銀錫化合物、銀化合物なども使用することができる。
着色剤が染料である場合には、組成物中に均一に溶解した状態の着色組成物を得ることができる。
感光性樹脂組成物に含有される着色剤として使用できる染料は、特に制限はなく、従来カラーフィルター用として公知の染料が使用できる。例えば、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、アンスラピリドン系、ベンジリデン系、オキソノール系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサテン系、フタロシアニン系、ベンゾピラン系、インジゴ系、ピロメテン系等の染料が使用できる。また、これらの染料の多量体を用いてもよい。
また、水又はアルカリ現像を行う場合、現像により光未照射部のバインダー及び/又は染料を完全に除去するという観点では、酸性染料及び/又はその誘導体が好適に使用できる場合がある。
その他、直接染料、塩基性染料、媒染染料、酸性媒染染料、アゾイック染料、分散染料、油溶染料、食品染料、及び/又は、これらの誘導体等も有用に使用することができる。
また、上記以外の、アゾ系、キサンテン系、フタロシアニン系の酸性染料も好ましく、C.I.Solvent Blue 44、38;C.I.Solvent orange 45;Rhodamine B、Rhodamine 110等の酸性染料及びこれらの染料の誘導体も好ましく用いられる。
なかでも、着色剤としては、トリアリールメタン系、アントラキノン系、アゾメチン系、ベンジリデン系、オキソノール系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサンテン系、フタロシアニン系、ベンゾピラン系、インジゴ系、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、アンスラピリドン系ピロメテン系から選ばれる着色剤であることが好ましい。
さらに、顔料と染料を組み合わせて使用してもよい。特に、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントイエロー185が好ましい。
本発明においては、公知の無機顔料、有機顔料、染料などの着色剤を適宜添加してもよい。一部具体例において重複するものもあるが、その具体例を下記に示す。
無機顔料としては、金属酸化物、金属錯塩等で示される金属化合物を挙げることができ、具体的には、鉄、コバルト、アルミニウム、カドミウム、鉛、銅、チタン、マグネシウム、クロム、亜鉛、アンチモン、ジルコニウム等の金属酸化物、および前記金属の複合酸化物、カーボンブラック、チタンブラック等の黒色顔料を挙げることができる。
有機顔料としては、例えば、
C.I.ピグメントイエロー11,24,31,53,83,93,99,108,109,110,138,139,147,150,151,154,155,167,180,185,199,;
C.I.ピグメントオレンジ36,38,43,71;
C.I.ピグメントレッド81,105,122,149,150,155,171,175,176,177,209,220,224,242,254,255,264,270;
C.I.ピグメントバイオレット19,23,32,39;
C.I.ピグメントブルー1,2,15,15:1,15:3,15:6,16,22,60,66;
C.I.ピグメントグリーン7,36,37,58;
C.I.ピグメントブラウン25,28;
C.I.ピグメントブラック1;
等を挙げることができる。
公知の染料としては、例えば特開昭64−90403号公報、特開昭64−91102号公報、特開平1−94301号公報、特開平6−11614号公報、特登2592207号、米国特許4808501号明細書、米国特許5667920号明細書、米国特許505950号明細書、米国特許5667920号明細書、特開平5−333207号公報、特開平6−35183号公報、特開平6−51115号公報、特開平6−194828号公報等に開示されている色素を使用できる。化学構造としては、ピラゾールアゾ系、ピロメテン系、アニリノアゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、ベンジリデン系、オキソノール系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系等の染料を使用できる。また、染料としては色素多量体を用いてもよい。色素多量体としては、特開2011-213925、特開2013-041097に記載されている化合物が挙げられる。
感光性樹脂組成物において使用しうる着色剤は、染料、若しくは、顔料であることが好ましい。とりわけ、平均粒子径(r)が、20nm≦r≦300nm、好ましくは125nm≦r≦250nm、特に好ましくは30nm≦r≦200nmを満たす顔料が望ましい。このような平均粒子径の顔料を用いることにより、高コントラスト比であり、かつ高光透過率の画素を得ることができる。ここでいう「平均粒子径」とは、顔料の一次粒子(単微結晶)が集合した二次粒子についての平均粒子径を意味する。平均一次粒子径は、SEMあるいはTEMで観察し、粒子が凝集していない部分で粒子サイズを100個計測し、平均値を算出することによって求めることができる。
顔料の二次粒子の粒子径分布(以下、単に「粒子径分布」という。)は、(平均粒子径±100)nmに入る二次粒子が全体の70質量%以上、好ましくは80質量%以上であることが望ましい。なお、粒子径分布は、散乱強度分布を用いて測定した。
前記した平均粒子径及び粒子径分布を有する顔料は、市販の顔料を、場合により使用される他の顔料(平均粒子径は通常、300nmを超える。)と共に、好ましくは分散剤及び溶剤と混合した顔料混合液として、例えばビーズミル、ロールミル等の粉砕機を用いて、粉砕しつつ混合・分散することにより調製することができる。このようにして得られる顔料は、通常、顔料分散液の形態をとる。
感光性樹脂組成物に含有される着色剤の濃度としては、感光性樹脂組成物の全固形分中、10質量%以上であることが好ましく、15質量%以上がより好ましく、20質量%以上が更に好ましい。上限については特に制限はないが、好ましくは45質量%以下である。
着色剤の濃度を上記範囲とすることで、感光性樹脂組成物によりカラーフィルターを作製した際に、適度な色度が得られる。また、光硬化が充分に進み、膜としての強度を維持することができるため、アルカリ現像の際の現像ラチチュードが狭くなることを防止することができる。
感光性樹脂組成物は、その他の成分を含有させることもできる。その他の成分としては、溶剤、界面活性剤、UV吸収剤、重合禁止剤、密着向上剤などが挙げられる。
・溶剤
感光性樹脂組成物は、一般には、溶剤を用いて構成することができる。溶剤は、各成分の溶解性や感光性樹脂組成物の塗布性を満足すれば基本的には特に制限はないが、特に紫外線吸収剤、バインダー樹脂の溶解性、塗布性、安全性を考慮して選ばれることが好ましい。また、感光性樹脂組成物を調製する際には、少なくとも2種類の溶剤を含むことが好ましい。
溶剤としては、エステル類として、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸アルキル(例:オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル(例えば、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル等))、3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例:3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル等(例えば、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等))、2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例:2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル等(例えば、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル))、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル及び2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル(例えば、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル等)、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等、並びに、エーテル類として、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート等、並びに、ケトン類として、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等、並びに、芳香族炭化水素類として、例えば、キシレン等が好適に挙げられる。
溶剤の感光性樹脂組成物中における濃度は、塗布性の観点から、組成物の全固形分濃度が5〜80質量%になる量とすることが好ましく、5〜60質量%が更に好ましく、10〜50質量%が特に好ましい。
・その他の添加剤
界面活性剤
前記組成物には、塗布性をより向上させる観点から、各種の界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。界面活性剤の添加量は配合する場合、組成物の全質量に対して、0.001質量%〜2質量%が好ましく、より好ましくは0.005質量%〜1質量%である。
重合禁止剤
組成物の製造中又は保存中において、多官能モノマーの不要な熱重合を阻止するために、少量の重合禁止剤を添加することが望ましい。重合禁止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、o−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。更に、感光性樹脂組成物は、増感色素や開始剤の活性放射線に対する感度を一層向上させる、或いは酸素による多官能モノマーの重合阻害を抑制する等の目的で共増感剤を含有してもよい。また、硬化皮膜の物性を改良するために、希釈剤、可塑剤、感脂化剤等の公知の添加剤を必要に応じて加えてもよい。重合禁止剤を用いる場合の添加量としては、着色感光性樹脂組成物中の全固形分中、0.001質量%〜0.015質量%の範囲であることが好ましく、0.03質量%〜0.09質量%がより好ましい。
密着向上剤
密着向上剤を用いる場合の添加量としては、着色感光性樹脂組成物中の全固形分中、0.1質量%〜5質量%の範囲であることが好ましく、0.2質量%〜3質量%がより好ましい。
紫外線吸収剤
感光性樹脂組成物は、紫外線吸収剤を含有しても良い。紫外線吸収剤としては、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、置換アクリロニトリル系、トリアジン系の紫外線吸収剤を使用することができる。紫外線吸収剤を含む場合、紫外線吸収剤の濃度は、全固形分質量に対して、0.001質量%以上1質量%以下であることが好ましく、0.01質量%以上0.1質量%以下であることがより好ましい。
・感光性樹脂組成物の調製
感光性樹脂組成物の調製態様については特に特に制限されないが、例えば、必須成分、及び、所望により併用される各種の添加剤を混合し、調製することができる。
硬化膜及びその製造方法:
組成物を硬化してなる硬化膜は、色純度が高く、薄層で高い吸光係数が得られ、堅牢性(特に耐熱性及び耐光性)が良好である。さらに、バックライトとして白色LEDを用いた場合にも、良好な色相の着色画素部を形成しうることから、白色LEDを備える液晶表示装置に適用してその効果が著しく、液晶表示装置用のカラーフィルターにおける着色画素部の形成に用いられる。
硬化膜の製造方法は、感光性樹脂組成物を基板上に適用する工程と、該感光性樹脂組成物を露光する工程を含む。具体的には、任意の基板又は基材上に硬化膜を形成する際には、感光性樹脂組成物を塗布するか、或いは、基板等を感光性樹脂組成物に浸漬して感光性樹脂組成物層を形成し、これを硬化させてもよい。また、パターン状の硬化膜を形成する場合、基板上にインクジェット記録方法により適用してもよく、捺染やオフセット印刷などの公知の印刷法を適用してもよいが、高精細なパターンを形成しうるという観点からは、後述する、基板上に感光性樹脂組成物層を形成し、パターン状に露光した後、現像して感光性樹脂組成物層の未露光部を除去する方法が好ましい。
樹脂硬化膜の膜厚は、例えば、0.3μm以上とすることが好ましく、0.5μm以上とすることがより好ましく、0.75μm以上とすることが特に好ましい。上限としては、2μm以下とすることが好ましく、1.5μm以下とすることがより好ましく、1μm以下とすることが特に好ましい。なお、本明細書において、膜の厚さは特に断らない限り、後記実施例で測定した条件によるものとする。
カラーフィルター及びその製造方法:
カラーフィルターの製造方法は、感光性樹脂組成物を基板上に適用する工程と、該感光性樹脂組成物をパターン露光する工程を含む。具体的には、支持体上に、既述の感光性樹脂組成物を適用して感光性樹脂組成物層を形成する工程(以下、「感光性樹脂組成物層形成工程」ともいう)と、前記感光性樹脂組成物層をマスクを介してパターン露光する工程(以下、「露光工程」ともいう)と、露光後の感光性樹脂組成物層を現像して着色パターン(以下、「着色画素部」ともいう)を形成する工程(以下、「現像工程」ともいう)とを含む。
[露光工程]
本発明の製造方法に係る好ましい実施形態においては、上記の感光性樹脂組成物に露光エネルギーを照射し、その露光部分を現像して樹脂硬化物のパターンを形成する。本実施形態においては、上記の露光に先立ち、支持体等の上に、感光性樹脂組成物を付与して感光性樹脂組成物の層を形成する。支持体としては、例えば、基板(例えば、シリコン基板)上にCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)等の撮像素子(受光素子)が設けられた固体撮像素子用基板を用いることができる。着色パターンは、固体撮像素子用基板の撮像素子形成面側(おもて面)に形成されてもよいし、撮像素子非形成面側(裏面)に形成されてもよい。固体撮像素子用基板における各撮像素子間や、固体撮像素子用基板の裏面には、遮光膜が設けられていてもよい。また、支持体上には、必要により、上部の層との密着改良、物質の拡散防止或いは基板表面の平坦化のために下塗り層を設けてもよい。
支持体上への感光性樹脂組成物の適用方法としては、スリット塗布、インクジェット法、回転塗布、流延塗布、ロール塗布、スクリーン印刷法等の各種の塗布方法を適用することができる。感光性樹脂組成物層の膜厚としては、0.1μm〜10μmが好ましく、0.2μm〜5μmがより好ましく、0.2μm〜3μmがさらに好ましい。支持体上に塗布された感光性樹脂組成物層の乾燥(プリベーク)は、ホットプレート、オーブン等で50℃〜140℃の温度で10秒〜300秒で行うことができる。
露光工程では、感光性樹脂組成物の層を、例えば、ステッパー等の露光装置を用い、所定のマスクパターンを有するマスクを介してパターン露光する。前記露光エネルギーの照射は、g線、h線、i線、KrF線(エキシマレーザー線)、およびArF線(エキシマレーザー線)から選ばれる活性エネルギー線の照射により行われることが好ましい。上記露光エネルギーの照度が5000W/m以上であることが好ましく、7000W/m以上であることがより好ましく、8000W/m以上であることが特に好ましい。上限側の規定としては、18000W/m以下であることが好ましく、15000W/m以下であることがより好ましく、10000W/m以下であることが特に好ましい。この範囲の照射エネルギーとすることで、良好なパターンの解像度を得ることができる。
このため、本発明では、露光エネルギーの照度は5000W/m 〜18000W/m である。
図2は、本発明の好ましい実施形態に係る縮小投影露光装置および光照射条件を模式的に示す説明図である。同図に示したように、本実施形態の投影露光装置においては、特定の光源(図示せず)から発せられた活性エネルギー線がコンデンサーレンズ1及びレチクル5を介して、プロジェクションレンズ(投影レンズ)2に入射する。本投影光学系においては、コンデンサーレンズ1の前または後には、所定のパターンを付したマスクが設置され、所定のパターンとされた活性エネルギー線がプロジェクションレンズ2に到達するようにされていてもよい。ここで、コンデンサーレンズ側の開口数がNAとされ、プロジェクションレンズ側の開口数がNAとされている。本縮小投影光学系を透過した活性エネルギー線は、その反対側から出射され、露光基板(ワーク)4へと照射される。この活性エネルギー線の照射により、その基板上の感光性樹脂組成物層は露光され、ネガ型(露光硬化性)のものが好ましく、その露光部分が硬化する。本実施形態では、プロジェクションレンズの出射側の開口数をNAとする。なお、単にNAと表記するときには、このNAを意味する。
近接露光においては、マスクが基板(ワーク)の表面直上あるいはごく近傍に配置される。この近接露光と投影露光とでは、露光解像度(パターンの精密性)が大きく異なり、投影露光においては問題となる精度や誤差が、近接露光では問題とならないことがある。
本発明の製造方法により優れた解像性(パターン分離)が達成されるが、その差が顕在化するのは、縮小投影露光による高い精度が要求されるパターン露光のためである。その効果は、特に、5μmを下回るパターン形成において顕著となる。
本発明においては、開口数NAが0.5以上であることが好ましく、0.55以上であることがより好ましく、0.6以上であることが特に好ましい。上限は特にないが、一括露光方法でのステッパーではNA:0.65以下でることが実際的である。一般的に解像力は、k×λ/NA(k:光学常数、λ:波長)という関係に立つと解される。したがって、NAが大きくなるに従い限界解像力が向上する。しかしながら、DOFは、DOF=k・λ/NAという関係になる。NAが大きくなるほどDOFは小さくなる。kはステッパーの照明条件により左右され固定的なものではない。これに対し、限界解像力領域では、限界解像力向上=DOFが確保できる可能性がある。本発明の好ましい実施形態に係る露光形態については、パターン幅が限界解像力に近く、したがってNAを大きくとることが好ましい。
開口数NAとNAとの比率(NA/NA)であるコヒーレンスファクターσは、0.5以下であることが好ましく、0.45以下であることがより好ましく、0.4以下であることが特に好ましい。下限は特にないが、0.38以上でることが実際的である。コヒーレントファクタ(σ)が小さいと、結増する像のコントラストが向上する。このコントラスト向上はDOFの向上に寄与すると考えられる。
本発明においては、前記開口数NAとコヒーレンスファクターσをこの範囲とすることで、パターンの良好な矩形性(平面視)を実現し、良好なDOF(焦点深度)特性を得ることができる。
本発明の製造方法においては、前記露光工程(露光エネルギーの照射)を、21体積%超の酸素濃度環境下で行う。この酸素濃度の制御は、通常の手法によって行うことができる。例えば、前記投影露光装置を内包した装置室内を密閉構造として、所望の割合の酸素ガスと窒素ガスとを供給して、室内の酸素濃度を調節することができる。あるいは、投影露光装置の室内に所定流量の酸素ガスと窒素ガスとを流通させ、露光雰囲気が所定の酸素濃度とするようにしてもよい。当該酸素濃度は、22体積%以上であることが好ましく、25体積%以上であることがより好ましく、30体積%以上であることが特に好ましい。上限側の規定としては、55体積%以下であることが好ましく、50体積%以下であることがより好ましく、45体積%以下であることがさらに好ましく、40体積%以下であることがさらに好ましく、35体積%以下であることが特に好ましい。装置の安全性の確保、装置を汚染する可能性(さび)の回避、パターニングにおける効果の観点から、総合的に、酸素濃度を上記の範囲とすることが好ましい。
また、本発明の好ましい実施形態においては、その利点を活かして、複数の色の異なるカラーフィルター画素部が互いに隣接する形態のカラーフィルターとすることが好ましい。例えば、カラーフィルターの製造において、異なる色の画素部が隣接する形態では、既に形成された画素部へ隣の画素部の材料がオーバーラップしてしまい、その角にス(表面近傍の隙間)ができやすくなることがある。図3はその状況を示した模式図であり、赤画素部(20R)、青画素部(20B)、緑画素部(20G)の角に、ス(M)が発生した状況を示している。これは、付与する組成物のパターン形成性が悪い、つまり解像力が乏しいことが原因となると考えられる。これに対して、本発明の好ましい実施形態によれば、酸素阻害により重合されないため、画素部の角においてオーバーラップが発生しにくいものと解される。また、絶対的な解像力が向上しているため、パターンの角のラウンデイングを抑制することができるため、上記のスの発生を抑制ないし防止することができると解される。
・現像工程
次いでアルカリ現像処理等の現像を行うことにより、露光工程における光未照射部分の感光性樹脂組成物層がアルカリ水溶液に溶出し、光硬化した部分だけが残る。現像液としては、下地の撮像素子や回路などにダメージを起さない、有機アルカリ現像液が望ましい。現像温度としては通常20℃〜30℃であり、現像時間は、例えば、20秒〜90秒である。より残渣を除去するため、近年では120秒〜180秒実施する場合もある。さらには、より残渣除去性を向上するため、現像液を60秒ごとに振り切り、さらに新たに現像液を供給する工程を数回繰り返す場合もある。
アルカリ性の水溶液としては、アルカリ性化合物を濃度が0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%となるように溶解して調製されたアルカリ性水溶液が好適である。
アルカリ性化合物は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム,硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシ、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン等が挙げられる(このうち、有機アルカリが好ましい。)。
なお、アルカリ性水溶液を現像液として用いた場合は、一般に現像後に水で洗浄処理が施される。
・ポストベーク
次いで、乾燥を施した後に加熱処理(ポストベーク)を行うことが好ましい。多色の着色パターンを形成するのであることが好ましく、各色ごとに前記工程を順次繰り返して硬化皮膜を製造することができる。これによりカラーフィルターが得られる。ポストベークは、硬化を完全なものとするための現像後の加熱処理である。その加熱温度は、有機光電変換部の損傷を抑制する観点から、240℃以下が好ましく、220℃以下がより好ましく、200℃以下がさらに好ましく、190℃以下が特に好ましい。下限は特にないが、効率的かつ効果的な処理を考慮すると、50℃以上の熱硬化処理を行うことが好ましく、100℃以上がより好ましい。
このポストベーク処理は、現像後の塗布膜を、上記条件になるようにホットプレートやコンベクションオーブン(熱風循環式乾燥機)、高周波加熱機等の加熱手段を用いて、連続式あるいはバッチ式で行うことができる。
本発明においては、上記の加熱によるポストベークに変え、UV(紫外線)照射によってカラーフィルターの画素を硬化させてもよい。このとき、UV硬化剤は、通常のI線露光によるリソグラフィー工程のために添加する開始剤の露光波長である365nmより単波の波長で硬化できるものが好ましい。UV硬化剤としては、例えば、チバ イルガキュア 2959(商品名)が挙げられる。UV照射光の具体的波長としては、340nm以下で硬化する材料とすることが好ましい。波長の下限値は特にないが、220nm以上であることが一般的である。またUV照射の露光量は100〜5000mJが好ましく、300〜4000mJが好ましく、800〜3500mJがさらに好ましい。このUV硬化工程は、リソグラフィー工程の後に行うことが、低温硬化をより効果的に行うために、好ましい。露光光源はオゾンレス水銀ランプを使用することが好ましい。
本発明においては、上記の感放射線性組成物のポストベークを、低酸素濃度の雰囲気下で行うことが好ましい。その酸素濃度は、19%(体積基準)であることが好ましく、15%(体積基準)であることがより好ましく、10%(体積基準)であることがさらに好ましく、7%(体積基準)であることがさらに好ましく、3%(体積基準)であることが特に好ましい。下限は特にないが、10ppm(体積基準)以上が実際的である。
カラーフィルターにおける着色パターン(着色画素部)の膜厚としては、前記感光性樹脂の硬化物の厚さ例が好ましい。
・応用形態
本発明の好ましい実施形態に係るカラーフィルターは、液晶表示装置や固体撮像素子や有機EL装置に用いることができ、特に固体撮像用途に好適である。本発明の好ましい実施形態に係る固体撮像素子は、既に図1に基づいて述べたが、例えば、以下のような構成が挙げられる。支持体上に、固体撮像素子(CCDイメージセンサー、CMOSイメージセンサー、等)の受光エリアを構成する複数のフォトダイオード及びポリシリコン等からなる転送電極を有し、前記フォトダイオード及び前記転送電極上にフォトダイオードの受光部のみ開口したタングステン等からなる遮光膜を有し、遮光膜上に遮光膜全面及びフォトダイオード受光部を覆うように形成された窒化シリコン等からなるデバイス保護膜を有し、前記デバイス保護膜上に、固体撮像素子用カラーフィルターを有する構成である。更に、前記デバイス保護層上であってカラーフィルターの下(支持体に近い側)に集光手段(例えば、マイクロレンズ等。以下同じ)を有する構成や、カラーフィルター上に集光手段を有する構成等であってもよい。
本発明の好ましい実施形態に係るカラーフィルターは、色相に優れ、且つ耐光性に優れた着色画素を有することから、特に液晶表示装置用(特にカラーTFT方式の液晶表示装置用)のカラーフィルターとして好適である。このようなカラーフィルターを備えた液晶表示装置は、表示画像の色合いが良好で表示特性に優れた高画質画像を表示することができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」、「%」は、質量基準である。
(実施例1・比較例1)
<感光性緑色組成物の調製>
以下の成分を混合することにより、色材濃度が組成物固形分中41.0質量%の感光性(緑色)樹脂組成物を調製した。
・顔料分散液 ・・・59.9g
緑色顔料
分散剤
分散樹脂
分散剤/分散樹脂比率(質量比)=4/21
固形分:19.6質量%
顔料分の質量:12.0質量%
・ラジカル重合性モノマー ・・・1.42g
・光ラジカル重合開始剤 ・・・0.49g
・バインダー含有溶液 ・・・3.42g
・界面活性剤 ・・・0.18g
・溶媒・・・PGMEA/EEP・・・12.1g/16.5g
緑色顔料:PG36/PG7/PY139=80/20/30(質量比)
分散剤:BYK社製 BYK−2001
分散樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体
(70/30モル比、Mw:30000)
ラジカル重合性モノマー:日本化薬製 KAYARAD DPHA
下記例示化合物A−1
光ラジカル重合開始剤 :BASF製 イルガキュア OXE02
下記例示化合物B−1
バインダー含有溶液 :ダイセル化学製 サイクロマーP
界面活性剤:ノニオン系界面活性剤 パイオニンD−6315(竹本油脂(株))
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
EEP :3−エトキシプロピオン酸エチル
〔カラーフィルターの作製〕
透明有機膜層(CT−4000L:富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を、ポストベーク後に膜厚:0.1μmになるように形成した8インチ基板を用意した。
[CT−4000L形成条件]
・スピンコート
・プリベークなし
・ポストベーク(ホットプレート上) 220℃×300秒
上記で調製した緑(G)の感光性樹脂組成物を、上記8インチ(200ミリ)シリコン基板上に乾燥後の膜厚がプリベーク後に1.0μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、100℃のホットプレートを用いて120秒間加熱処理(プリベーク)を行った。 次いで、i線(波長365nm)のステッパー露光装置FPA−5510iZ(Canon(株)製)を使用して、パターン露光を行った。上記のステッパーを使用し、カラーフィルター画素部の幅が0.625μmのベイヤーパターンを作成した。各装置条件は以下のとおりである。
照明条件 NA/σ=0.57/0.40
露光照度(W/m) 下表1参照
露光エネルギー:30mJから10mJステップで露光振りを実施した。
オプテイマム露光エネルギーを検査した。)
酸素濃度(体積%) 下表1参照(21%が大気条件)
前記樹脂硬化物(カラーフィルター画素部)の膜厚は、光学式膜厚測定器:フィルメトリックスF50(フィルメトリックス社製)を使用して、8inch面内5点の平均値を膜厚設定値とした。
パターニング後の線幅測定は、線幅測定用電子顕微鏡S9260(日立ハイテクノロジーズ社製)により観察することにより行った。8inch面内5点の平均値を線幅の設定値とした。
上記実施例のより詳細なプロセス条件は下記のとおりである。
(1)基板:8”Siwafer
(2)under layer:CT4000L
(postbake200℃×300sec、FT0.1um
@postbake)
(3)GREEN:GREEN
(4)FT:0.6um@prebake
(5)Prebake:100℃×120sec
(6)Exp:****(前述条件で露光振りを実施)
(7)Dev:CD−2060 60secPuddle/リンス
200rpm×30sec DIW
(8)Postbake:200℃×300sec
(9)パターン観察:HV0.8kV、Ip8pA、倍率×30.0k
顕微鏡及びCD−SEM
(2),(3),(4),(5),(7),(8)は東京エレクトロン社製のクリーントラックACT8を使用した。(9)は日立ハイテクノロジーズ社製 S9260Aを使用した。
この装置は、装置室内の酸素濃度が制御できるように設定されていた。具体的には、酸素ガスおよび希釈ガスを投入するラインを備え、チャンバー内には、酸素濃度をモニタできる計測器が設定されていた。露光中の室内の酸素濃度を常時この計測器を用いて確認した。
上記の条件で感光性樹脂組成物に露光エネルギーを照射し、パターンの解像性(分離性)について評価した。下記の各評価に該当する例を図4に示した。
A:パターン分離し、形状も良好である。目標の寸法が余裕を持って得られる。
B:パターン分離し、目標の寸法が得られる。
C:パターン分離する。ただし目標の寸法は得られない。
D:パターン分離する。ただし目標寸法が得られず、かつ形状が丸い。
E:パターン解像(分離)しなかった。
F:像形成ができなかった。
二重線は好ましい範囲を示す。
上記の結果より、本発明の製造方法によれば、ラジカル重合型の感光性樹脂組成物の樹脂硬化物を形成するにあたり、そのパターン解像性の向上に顕著な効果を発揮することが分かる。
(比較例2)
前記実施例1の露光条件に対して、酸素濃度を18体積%および15体積%にそれぞれ変えた以外同様にして、現像評価を行った。その結果、パターン解像(分離)しない(E)結果となった。
(参考例)
ウシオ電機株式会社製 ML−501C/Bを用いて、密閉空間とする。更に前述のステッパーのように、酸素/窒素の供給系を自作/酸素濃度計を確認しながら酸素・窒素の流量を調整した。実施例1と同様の露光現像試験を行った。なお、この装置は、酸素ガス投入系と希釈ガス投入系とを有し、チャンバー内に酸素濃度を確認する計測器が設置されていた。この露光機を使用して、カラーフィルター画素部の幅を表2の寸法としたベイヤーパターンを作製した。このときの露光照度は1000W/mとした。露光エネルギーは、30mJから10mJステップで露光振りを実施した。オプテイマム露光エネルギーを検査した。露光現像パターンの評価は実施例1と同じとした。
上記の結果のように、近接露光においては、酸素濃度を高めてもその効果は限定的であり、特に、3.0μm以下の画素幅においてパターンの分離はできない結果となった。逆に、本発明によれば、3.0μm□を切る微細パターンの形成において、その解像度の向上に顕著な効果を発揮することが分かる。
(実施例2)
さらに、感光性樹脂組成物に用いるモノマーA−1と重合開始剤B−1をそれぞれ下記のものに変えて、実施例1と同様の評価を行った。このとき照度は7500W/mとし酸素濃度は30体積%とした。その結果、官能基の数がより多いモノマーを用いたほうが、解像性に係る効果が高いことが分かった。また、重合開始剤はオキシム化合物(下記B1およびB2)を用いたときに特に高い効果が確認され、画素部の角にスがはいるような条件下でもその改善効果が見られることを確認した。
(実施例3)
実施例1の評価に対して、ステッパーの光学系の設定を下表3のように変えた以外同様にして、評価を行った。表の記載は、形状/DOF特性 の順で、その評価結果を示している。
判断基準
形状(カラーフィルター画素部の平面視の形状)
A:bayerパターンの形状が非常にシャープである。
B:bayerパターンの形状が、Aより劣るがシャープである。
C:bayerパターンの形状はシャープでなないが、製造適正は確保できている。
D:形状がシャープでななく、丸い形状に観察される。製造適正はない。
なお、A判定の例とD判定の例を模式図として図3に示した。
DOF特性(線幅変動幅が±10%をマージンを有する範囲としている)
A:DOFマージンが1.2μm以上ある。
B:DOFマージンが1.0以上1.2μm未満である。
C:DOFマージンが0.8以上1.0μm未満である。
D:DOFマージンが0.8μm未満である。
上記の結果から、本発明の高酸素濃度条件下での露光を行うに際し、その開口数(NA)およびコヒーレンスファクター(σ)を好適化することで、一層良好なパターニングが可能であることが分かる。
1 コンデンサーレンズ
2 プロジェクションレンズ
4 基板(ワーク)
5 レチクル
10 固体撮像素子
11 上部平坦化膜
12 下部平坦化膜
15 マイクロレンズ
20 カラーフィルター
20B,20G,20R カラーフィルター画素部

Claims (17)

  1. ラジカル重合型感光性樹脂組成物に露光エネルギーを照射した後、露光部分を現像することによりパターン化した樹脂硬化物を形成する方法であって
    前記露光エネルギーの照射を、露光エネルギーの照度が5000W/m 〜18000W/m であって、酸素濃度が21体積%超の雰囲気下で、幅5μm以下のパターンとなるよう行う樹脂硬化物の製造方法。
  2. 前記酸素濃度が55体積%以下である請求項1に記載の樹脂硬化物の製造方法。
  3. 前記露光エネルギーの照射が、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザー線、およびArFエキシマレーザー線から選ばれる活性エネルギー線の照射による請求項1または2に記載の樹脂硬化物の製造方法。
  4. 前記露光エネルギーの照射を縮小投影露光により行う請求項1〜のいずれか1項に記載の樹脂硬化物の製造方法。
  5. 前記露光エネルギーの照射が、コヒーレンスファクター(σ)0.5以下、レンズ開口率(NA)0.5以上の投影光学系により行われる請求項1〜のいずれか1項に記載の樹脂硬化物の製造方法。
  6. 前記ラジカル重合型感光性樹脂組成物が、有機顔料及び/又は無機顔料を含有してなる着色感光性組成物である請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂硬化物の製造方法。
  7. 前記ラジカル重合型感光性樹脂組成物が、緑色顔料を含有してなる着色感光性組成物である請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂硬化物の製造方法。
  8. 記ラジカル重合型感光性樹脂組成物が、重合性基を有さないポリマー、高分子分散剤および重合性基を有するアクリル系ポリマーから選択されるポリマー、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー、重合開始剤ならびに着色剤を含有する請求項1〜のいずれか1項に記載の樹脂硬化物の製造方法。
  9. 前記モノマーが下記式(MO−1)〜(MO−7)のいずれかで表されるモノマーである請求項に記載の樹脂硬化物の製造方法。
    (式中、Rは末端にヒドロキシ基またはビニル基を有する基である。ただし、分子内に少なくとも1つのビニル基を有する。T、ZおよびZは連結基である。nは整数である。)
  10. 前記ラジカル重合型感光性樹脂組成物が、重合性基を有さないアクリル系アルカリ可溶性樹脂、重合性基として(メタ)アクリロイル基を有するアクリル系ポリマーおよび(メタ)アクリル系共重合体の高分子分散剤を含有する請求項1〜9のいずれか1項に記載の樹脂硬化物の製造方法。
  11. 前記ラジカル重合型感光性樹脂組成物が、溶剤を含有する請求項1〜10のいずれか1項に記載の樹脂硬化物の製造方法。
  12. 前記溶剤が、メトキシ酢酸アルキル、エトキシ酢酸アルキル、2−メトキシプロピオン酸アルキルエステル、2−エトキシプロピオン酸アルキルエステル、3−メトキシプロピオン酸アルキルエステル、3−エトキシプロピオン酸アルキルエステル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチルおよび2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチルから選択される請求項11に記載の樹脂硬化物の製造方法。
  13. 前記ラジカル重合型感光性樹脂組成物が光硬化性の組成物である請求項1〜12のいずれか1項に記載の樹脂硬化物の製造方法。
  14. 前記樹脂硬化物がカラーフィルターの画素部である請求項1〜13のいずれか1項に記載の樹脂硬化物の製造方法。
  15. 前記カラーフィルターの画素部について、異なる色どうしの画素部が複数隣接している請求項14に記載の樹脂硬化物の製造方法。
  16. 請求項14または15に記載の製造方法を介してカラーフィルターを有する固体撮像素子の作成を行う固体撮像素子の製造方法。
  17. 請求項14または15に記載の製造方法を介してカラーフィルターを有する液晶表示装置の作成を行う液晶表示装置の製造方法。
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