JP6070204B2 - 電気化学素子電極用導電性接着剤組成物 - Google Patents

電気化学素子電極用導電性接着剤組成物 Download PDF

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Description

本発明は、電極活物質層と集電体との間に設ける導電性接着剤層を形成するための電気化学素子電極用導電性接着剤組成物に関するものである。
小型で軽量、且つエネルギー密度が高く、さらに繰り返し充放電が可能な電気化学素子、特にリチウムイオン二次電池は、その特性を活かして急速に需要を拡大している。また、リチウムイオン二次電池に代表される電気化学素子は、エネルギー密度、出力密度が大きいことから、携帯電話やノート型パーソナルコンピュータの小型用途から、車載などの大型用途での利用が期待されている。そのため、これらの電気化学素子には、用途の拡大や発展に伴い、低抵抗化、高容量化、高耐電圧特性及び機械的特性の向上、サイクル寿命の長期化など、よりいっそうの改善が求められている。
リチウムイオン二次電池の正極活物質層は、LiCoO2、LiMn24及びLiFePO4等のリチウム含有金属酸化物等の正極活物質を、ポリフッ化ビニリデン等のバインダーにより結合させて形成されている。また、負極活物質層は、炭素質(非晶質)の炭素材料、金属酸化物もしくは金属硫化物等の負極活物質を、スチレン−ブタジエン共重合体等のバインダーにより結合させて形成されている。
リチウムイオン二次電池の高性能化のために、種々のバインダーが検討されている。例えば特許文献1には、電極活物質層におけるバインダーとして、ニトリル単量体由来の構造単位と所定のアクリル酸エステル単量体またはメタクリル酸エステル単量体由来の構造単位とを含む共重合体を用いることが開示されている。
また、リチウムイオン二次電池のエネルギー密度を向上させるために電池の作用電圧を上昇させるための検討が行われ、高電位向けの正極活物質の検討も行われている。
また、電気化学素子は、有機系電解液を用いることで作動電圧を高め、かつ、エネルギー密度を高めることができるが、一方では電解液の粘度が高いために、内部抵抗が大きいという問題点があった。そこで、内部抵抗を低減させるために、電極活物質層と集電体との間に導電性接着剤層を設けることが提案されている(例えば特許文献2及び3参照)。
特開2010−174058号公報 特開2012−72396号公報 特開2012−74369号公報
しかし、本発明者の検討によれば、電極活物質として高電位向けの活物質を用いた電極活物質層においてバインダーとして特許文献1のようにニトリル単量体由来の構造単位と所定のアクリル酸エステル単量体またはメタクリル酸エステル単量体由来の構造単位とを含む共重合体を用いると、バインダーが酸化されることにより密着性が低下し、サイクル特性が悪くなる虞があることが分かった。
本発明の目的は、高電位向けの活物質を用いた場合でもサイクル特性を良好なものとすることができる電気化学素子電極用導電性接着剤組成物を提供することである。
本発明者は、鋭意検討の結果、導電性接着剤層を形成するための電気化学素子電極用導電性接着剤組成物にニトリル単量体由来の構造単位と所定の構造単位とを含む共重合体を結着剤として使用することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、
(1) 導電性カーボンと、ニトリル単量体由来の構造単位と、一般式(1)
Figure 0006070204

(上記一般式(1)中、R1は水素原子またはメチル基を示し、R2は、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基若しくはフェニル基を示す。また、nは1〜50の整数である。)で表される構造単位及び/または一般式(2)
Figure 0006070204

(上記一般式(2)中、R3は水素原子またはメチル基を示し、R4は水素原子または炭素数1〜20の飽和炭化水素基もしくは前記飽和炭化水素基の一部フッ素置換体を示す。)で表される構造単位とを含み、前記ニトリル単量体由来の構造単位を50重量%以上含む粒子状結着剤と、分散媒とを含むことを特徴とする電気化学素子電極用導電性接着剤組成物、
(2) 前記ニトリル単量体由来の構造単位は、アクリロニトリル及び/またはメタクリロニトリルであることを特徴とする(1)記載の電気化学素子電極用導電性接着剤組成物、
(3) 前記粒子状結着剤は、前記ニトリル単量体由来の構造単位を70〜97重量%含むことを特徴とする(1)または(2)記載の電気化学素子電極用導電性接着剤組成物、
(4) 前記粒子状結着剤は、前記一般式(1)で表される構造単位及び/または前記一般式(2)で表される構造単位を1〜20重量%含むことを特徴とする(1)〜(3)の何れかに記載の電気化学素子電極用導電性接着剤組成物、
(5) 前記粒子状結着剤は、カルボキシル基、スルホ基及びホスホ基からなる群から選ばれる少なくとも一種の酸性官能基を含む酸性官能基含有単量体由来の構造単位を含むことを特徴とする(1)〜(4)の何れかに記載の電気化学素子電極用導電性接着剤組成物、
(6) 前記粒子状結着剤は、前記酸性官能基含有単量体由来の構造単位を1〜20重量%含むことを特徴とする(5)記載の電気化学素子電極用導電性接着剤組成物、
(7) 前記粒子状結着剤の体積平均粒子径は、50〜500nmであることを特徴とする(1)〜(6)の何れかに記載の電気化学素子電極用導電性接着剤組成物、
(8) 前記導電性カーボンの含有割合が8〜38重量%、前記粒子状結着剤の含有割合が0.5〜10重量%、前記分散媒の含有割合が60〜90重量%であることを特徴とする(1)〜(7)の何れかに記載の電気化学素子電極用導電性接着剤組成物
が提供される。
本発明に係る電気化学素子電極用導電性接着剤組成物によれば、高電位向けの活物質を用いた場合でもサイクル特性を良好なものとすることができる。
以下、本発明の実施の形態に係る電気化学素子電極用導電性接着剤組成物(以下、単に「接着剤組成物」と記載することがある。)について説明する。本発明の電気化学素子電極用導電性接着剤組成物は、導電性カーボンと、ニトリル単量体由来の構造単位と、一般式(1)
Figure 0006070204

(上記一般式(1)中、R1は水素原子またはメチル基を示し、R2は、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基若しくはフェニル基を示す。また、nは1〜50の整数である。)で表される構造単位及び/または一般式(2)
Figure 0006070204

(上記一般式(2)中、R3は水素原子またはメチル基を示し、R4は水素原子または炭素数1〜20の飽和炭化水素基もしくは前記飽和炭化水素基の一部フッ素置換体を示す。)で表される構造単位とを含み、前記ニトリル単量体由来の構造単位を50重量%以上含む粒子状結着剤と、分散媒とを含むことを特徴とする。
(導電性カーボン)
本発明の電気化学素子電極用導電性接着剤組成物に用いる導電性カーボンの形態は特に限定はされないが、一般的には炭素粒子である。炭素粒子とは、炭素のみからなるか、又は実質的に炭素のみからなる粒子である。その具体例としては、非局在化したπ電子の存在によって高い導電性を有するグラファイト(具体的には天然黒鉛、人造黒鉛など)、黒鉛質の炭素微結晶が数層集まって乱層構造を形成した球状集合体であるカーボンブラック(具体的にはアセチレンブラック、ケッチェンブラック、その他のファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルランプブラックなど)、炭素繊維やカーボンウィスカーなどが挙げられる。これらの導電性カーボンは、単独で用いてもよいが、導電性が良い導電性接着剤層を形成することができ、塗工しやすい接着剤組成物を得ることができる点で、二種類を組み合わせて用いることが好ましく、グラファイト及びカーボンブラックを組み合わせて用いることがさらに好ましい。
また、導電性カーボンの体積粒子径分布の90%累積値(D90)は、分散を効率的に行う観点から、0.1〜10μm、好ましくは0.5〜9μm、より好ましくは1〜8μmである。ここで、導電性カーボンの体積粒子径のD90は、レーザー回析式粒度分布測定装置(例えば、SALD−3100島津製作所製)により測定することができる。
また、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、顔料分散機、らい潰機、超音波分散機、ホモジナイザー、ホモミキサー、プラネタリーミキサー、高圧分散機等を用いて、導電性カーボンの粒子径の制御を行ってもよい。これらの中でも、ビーズ等のメディアからの不純物の混入を抑制することができ、電池のサイクル特性が良好である観点から高圧分散機を用いることが好ましい。
高圧分散機としては、原料組成物を高圧にしてノズル等の細い間隙から噴出させる装置であれば特に限定されないが、衝突型湿式ジェットミル、せん断型湿式ジェットミル(例えば、常光社製ジェットミル(JN−100)、吉田機械興業社製ナノヴェイダ(C−ES))を用いることができる。
(粒子状結着剤)
本発明の電気化学素子電極用導電性接着剤組成物に用いる粒子状結着剤は、導電性カーボンを相互に結着させることができる化合物であり、分散媒に分散する性質を有する。粒子状結着剤としては、ニトリル単量体由来の構造単位と、一般式(1)
Figure 0006070204

(上記一般式(1)中、R1は水素原子またはメチル基を示し、R2は、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基若しくはフェニル基を示す。また、nは1〜50の整数である。)で表される構造単位及び/または一般式(2)
Figure 0006070204

(上記一般式(2)中、R3は水素原子またはメチル基を示し、R4は水素原子または炭素数1〜20の飽和炭化水素基もしくは前記飽和炭化水素基の一部フッ素置換体を示す。)で表される構造単位とを含む重合体を用いる。
粒子状結着剤がニトリル単量体由来の構造単位を含有することにより、粒子状結着剤の製造の際の重合をさせやすく、また、電極に可とう性を付与することができる。また、酸化安定性が高くなる観点及びSP値が高くなり電解液への膨潤度が低くなる観点から、粒子状結着剤中のニトリル単量体由来の構造単位の含有量は50重量%以上である。
また、粒子状結着剤が一般式(1)で表される構造単位及び/または一般式(2)で表される構造単位を含有することにより、集電体への密着性を向上させることができ、また、可とう性を付与することができる。
(ニトリル単量体由来の構造単位)
本発明の粒子状結着剤に含まれるニトリル単量体由来の構造単位を得るための単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられ、重合のしやすさ及び得られる粒子状結着剤に可とう性を付与できる観点からアクリロニトリルを用いることが好ましい。
(一般式(1)で表される構造単位)
一般式(1)で表される構造単位としては、エーテル鎖含有アクリレート単量体単位であれば特に限定されないが、一般式(1)中、R1は水素原子またはメチル基を示し、R2は、水素原子または炭素数1〜10、好ましくは1〜5のアルキル基若しくはフェニル基を示す。また、nは1〜50、好ましくは1〜30、より好ましくは1〜10の整数である。
一般式(1)で表される構造単位を得るための単量体としては、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、オクトキシポリエチレングリコールアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノールEO付加物アクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート等が挙げられる。これらの中でもアクリロニトリルと共重合させる場合の反応性の点から、メトキシトリエチレングリコールアクリレート(一般式(1)のR1が水素原子、R2がメチル基、nが3)を用いることが好ましい。
一般式(1)で表される構造単位を得るための単量体は、単独で又は二種類以上組み合わせて用いることができる。
(一般式(2)で表される構造単位)
一般式(2)で表される構造単位としては、アクリレート単量体単位であれば特に限定されないが、一般式(2)中、R3は水素原子またはメチル基を示し、R4は水素原子または炭素数1〜20の飽和炭化水素基を示す。R4は、十分な可とう性を有する粒子状結着剤を得られる観点から、炭素数4以上の飽和炭化水素基であることが好ましく、また、電解液に対する十分な耐膨潤性が得られる観点から炭素数10以下の飽和炭化水素基であることが好ましい。また、R4が飽和炭化水素基である場合には、アルキル基であることが好ましい。
一般式(2)で表される構造単位を得るための単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリルレート、i−ブチル(メタ)アクリルレート、sec−ブチル(メタ)アクリルレート、t−ブチル(メタ)アクリルレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の長鎖(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。ここで、本明細書中において、「(メタ)アクリル」は「アクリル」及び「メタクリル」を意味する。
また、一般式(2)中、R4は、飽和炭化水素基の一部フッ素置換体であってもよい。R4が飽和炭化水素基の一部フッ素置換体である場合の一般式(2)で表される構造単位を得るための単量体としては、フッ化アルキル(メタ)アクリレート、酸フッ化アリール(メタ)アクリル、フッ化アラルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。なかでもフッ化アルキル(メタ)アクリレートが好ましい。このような単量体の具体例としては、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、β−(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート、1H,1H,9H−パーフルオロ−1−ノニル(メタ)アクリレート、1H,1H,11H−パーフルオロウンデシル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチル(メタ)アクリレート、3[4〔1−トリフルオロメチル−2、2−ビス〔ビス(トリフルオロメチル)フルオロメチル〕エチニルオキシ〕ベンゾオキシ]2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のパーフルオロアルキルエステル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
一般式(2)で表される構造単位を得るための単量体は、単独で又は二種類以上組み合わせて用いることができる。
(酸性官能基含有単量体由来の構造単位)
本発明に用いる粒子状結着剤は、上述のニトリル単量体由来の構造単位と、一般式(1)で表される構造単位及び/または一般式(2)で表される構造単位との他に、密着性が良く、重合安定性が高い観点から、酸性官能基含有単量体由来の構造単位を含んでいてもよい。
酸性官能基含有単量体は、カルボキシル基、スルホ基、ホスホ基からなる群から選ばれる少なくとも一種の酸性官能基を含む。
カルボキシル基を有する酸性官能基含有単量体としては、エチレン系不飽和カルボン酸単量体単位、カルボキシル基を有する環状オレフィン単量体単位などが挙げられる。
エチレン系不飽和カルボン酸単量体としては、例えば、モノカルボン酸及びその誘導体、ジカルボン酸及びその酸無水物並びにそれらの誘導体などが挙げられる。モノカルボン酸の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などが挙げられる。モノカルボン酸の誘導体の例としては、2−エチルアクリル酸、イソクロトン酸、α−アセトキシアクリル酸、β−trans−アリールオキシアクリル酸、α−クロロ−β−E−メトキシアクリル酸、β−ジアミノアクリル酸などが挙げられる。ジカルボン酸の例としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などが挙げられる。ジカルボン酸の酸無水物の例としては、無水マレイン酸、アクリル酸無水物、メチル無水マレイン酸、ジメチル無水マレイン酸などが挙げられる。ジカルボン酸の誘導体の例としては、メチルマレイン酸、ジメチルマレイン酸、フェニルマレイン酸、クロロマレイン酸、ジクロロマレイン酸、フルオロマレイン酸等のマレイン酸メチルアリル;マレイン酸ジフェニル、マレイン酸ノニル、マレイン酸デシル、マレイン酸ドデシル、マレイン酸オクタデシル、マレイン酸フルオロアルキル等のマレイン酸エステルなどが挙げられる。これらの中でも、重合のしやすさ、電極の柔軟性、可とう性の観点から、アクリル酸が好ましい。
なお、エチレン系不飽和カルボン酸単量体は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
また、スルホ基を有する単量体としては、例えば、イソプレン及びブタジエン等のジエン化合物の共役二重結合の1つをスルホン化した単量体、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、スルホエチルメタクリレート、スルホプロピルメタクリレート、スルホブチルメタクリレートなどが挙げられる。また、その塩としては、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩などが挙げられる。なお、これらは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
また、ホスホ基を有する単量体としては、例えば、アッシドホスホキシエチルメタクリレート、アッシドホスホキシポリオキシエチレングリコールモノメタクリレート、3−クロロ−2−アッシドホスホキシプロピルメタクリレート、アッシドホスホキシポリオキシプロピレングリコールモノメタクリレートなどが挙げられる。
(粒子状結着剤の製造方法)
本発明に用いる粒子状結着剤は上述のニトリル単量体由来の構造単位を得るための単量体、一般式(1)で表される構造単位を得るための単量体及び/または一般式(2)で表される構造単位を得るための単量体、必要に応じて用いられる酸性官能基含有単量体を、触媒を用いて共重合することにより得ることができる。重合は、加圧重合等の公知の重合方法を用いることができる。ニトリル単量体由来の構造単位を得るための単量体、一般式(1)で表される構造単位を得るための単量体及び/または一般式(2)で表される構造単位を得るための単量体、必要に応じて用いられる酸性官能基含有単量体により得られる重合体は、単独で用いてもよいし、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
粒子状結着剤の各成分の組成としては、ニトリル単量体由来の構造単位が、酸性安定性が高くなる観点及びSP値を高くすることができ電解液への膨潤度が低くなる観点から、好ましくは70〜97重量%、より好ましくは73〜95重量%、さらに好ましくは75〜92重量%であり、一般式(1)で表される単量体単位及び/または一般式(2)で表される単量体単位が、柔軟性が高くなる観点及び電解液への膨潤度が低くなる観点から、好ましくは1〜20重量%、より好ましくは2〜18重量%、さらに好ましくは3〜15重量%である。また、必要に応じて用いられる酸性官能基含有単量体単位は、密着性が高く、重合安定性が高い観点から、粒子状結着剤中、好ましくは1〜20重量%、より好ましくは2〜18重量%、さらに好ましくは3〜15重量%である。
また、本発明に用いる粒子状結着剤の粒子径は、接着剤組成物の高速塗工が可能となる観点から、好ましくは50〜500nm、より好ましくは60〜400nm、さらに好ましくは70〜300nmである。
(分散媒およびその他の成分)
本発明の電気化学素子電極用導電性接着剤組成物は、上記した導電性カーボン及び粒子状結着剤が分散媒に分散された組成物である。ここで分散媒は、上記各成分を均一に分散でき、安定的に分散状態を保ちうる限り、水、各種有機溶媒が特に制限されることなく使用できる。製造工程の簡素化の観点から、例えば、上記の粒子状結着剤の製造における乳化重合後に溶媒置換などの操作を行うことなく、直接接着剤組成物を製造することが好ましく、分散媒としては乳化重合時の反応溶媒を使用することが望ましい。乳化重合時には、水が反応溶媒として用いられることが多く、また作業環境の観点からも水を分散媒とすることが特に好ましい。
さらに本発明の電気化学素子電極用導電性接着剤組成物には、上記各成分を分散させるための分散剤が含まれていても良い。
分散剤の具体例としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース系ポリマー、ならびにこれらのアンモニウム塩またはアルカリ金属塩、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウムなどのポリ(メタ)アクリル酸塩、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、ポリカルボン酸、酸化スターチ、リン酸スターチ、カゼイン、各種変性デンプンなどが挙げられる。これらの分散剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
(接着剤組成物)
本発明の電気化学素子電極用導電性接着剤組成物における各成分の含有割合は特に限定はされないが、導電性カーボンの含有割合は、スラリー状の接着剤組成物の粘度を高速塗工し易い粘度とすることができる観点から、好ましくは8〜38重量%、より好ましくは10〜36重量%、さらに好ましくは12〜34重量%であり、粒子状結着剤の含有割合は、密着性のよい導電性接着剤層が得られる観点から、好ましくは0.5〜10重量%、より好ましくは1〜8重量%、さらに好ましくは1.5〜6重量%であり、分散媒の含有割合は、スラリー状の接着剤組成物の粘度を高速塗工し易い粘度とすることができる観点から、好ましくは60〜90重量%、より好ましくは62〜87重量%、さらに好ましくは65〜85重量%である。また、分散剤を用いる場合の接着剤組成物における分散剤の含有割合は、スラリー状の接着剤組成物の粘度を高速塗工し易い粘度とすることができる観点及び密着性のよい導電性接着剤層を得られる観点から好ましくは1〜8重量%、より好ましくは1.5〜6重量%である。
また、接着剤組成物はスラリー状であり、その粘度は、塗布法にもよるが、通常10〜10,000mPa・s、好ましくは20〜5,000mPa・s、特に好ましくは50〜2,000mPa・sである。接着剤組成物スラリーの粘度がこの範囲にあると、集電体上へ均一な導電性接着剤層を形成することができる。
(導電性接着剤層付集電体)
本発明の電気化学素子電極用導電性接着剤組成物を電気化学素子用集電体に塗布・乾燥することにより導電性接着剤層付集電体を得ることができる。
集電体の材料は、例えば、金属、炭素、導電性高分子などであり、好適には金属が用いられる。集電体用金属としては、通常、アルミニウム、白金、ニッケル、タンタル、チタン、ステンレス鋼、銅、その他の合金等が使用される。これらの中で導電性、耐電圧性の面から銅、アルミニウムまたはアルミニウム合金を使用するのが好ましい。集電体の厚みは、5〜100μm、好ましくは8〜70μm、特に好ましくは10〜50μmである。
導電性接着剤層の形成方法は、特に制限されない。例えば、ドクターブレード法、ディップ法、リバースロール法、ダイレクトロール法、グラビア法、エクストルージョン法、ダイコート法、ハケ塗りなどによって、集電体上に形成される。また、剥離紙上に、導電性接着剤層を形成した後に、これを集電体に転写してもよい。
導電性接着剤層の乾燥方法としては、例えば温風、熱風、低湿風による乾燥、真空乾燥、(遠)赤外線や電子線などの照射による乾燥法が挙げられる。中でも、熱風による乾燥法、遠赤外線の照射による乾燥法が好ましい。乾燥温度と乾燥時間は、集電体上に塗布したスラリー中の溶媒を完全に除去できる温度と時間が好ましく、乾燥温度は通常50〜300℃、好ましくは80〜250℃である。乾燥時間は、通常2時間以下、好ましくは5秒〜30分である。
導電性接着剤層の厚みは、後述する電極活物質層との密着性が良好で、かつ、低抵抗である電極が得られる観点から、0.5〜5μm、好ましくは0.5〜4μm、特に好ましくは0.5〜3μmである。
導電性接着剤層は、本発明の電気化学素子電極用導電性接着剤組成物の固形分組成に応じた組成を有し、導電性カーボン及び粒子状結着剤を含む。
(電気化学素子用電極)
電気化学素子用電極は、上記導電性接着剤層付集電体の導電性接着剤層上に電極活物質層を有する。電極活物質層は、電極活物質と電極用導電材および電極用バインダーとからなり、これら成分を含むスラリーから調整される。
(正極活物質)
本発明のリチウムイオン二次電池用正極に用いる正極活物質としては、リチウムイオンの吸蔵放出が可能な活物質が用いられ、リチウムイオン二次電池用正極用電極活物質(正極活物質)は、無機化合物からなるものと有機化合物からなるものとに大別される。
無機化合物からなる正極活物質としては、遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、リチウムと遷移金属とのリチウム含有複合金属酸化物などが挙げられる。上記の遷移金属としては、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Mo等が使用される。
遷移金属酸化物としては、MnO、MnO2、V25、V613、TiO2、Cu223、非晶質V2O−P25、MoO3等が挙げられる。
遷移金属硫化物としては、TiS2、TiS3、非晶質MoS2、FeS等が挙げられる。リチウム含有複合金属酸化物としては、層状構造を有するリチウム含有複合金属酸化物、スピネル構造を有するリチウム含有複合金属酸化物、オリビン型構造を有するリチウム含有複合金属酸化物などが挙げられる。
層状構造を有するリチウム含有複合金属酸化物としては、リチウム含有コバルト酸化物(LiCoO2)、リチウム含有ニッケル酸化物(LiNiO2)、Co−Ni−Mnのリチウム複合酸化物、Ni−Mn−Alのリチウム複合酸化物、Ni−Co−Alのリチウム複合酸化物、LiMaO2とLi2MbO3の固溶体である、xLiMaO2・(1−x)Li2MbO3 (0<x<1、Maは平均酸化状態が3+である一つ以上の遷移金属、Mbは平均酸化状態が4+である一つ以上の遷移金属)等が挙げられる。二次電池のサイクル特性を向上させるという観点からは、LiCoO2、を用いることが好ましく、二次電池のエネルギー密度を向上させるという観点からは、LiMaO2とLi2MbO3の固溶体が好ましい。また、LiMaO2とLi2MbO3の固溶体としては、特に、xLiMaO2・(1−x)Li2MbO3(0<x<1、Ma=Ni,Co,Mn,Fe,Ti等、Mb=Mn、Zr、Ti等)が好ましく、中でもxLiMaO2・(1−x)Li2MnO3(0<x<1、Ma=Ni,Co,Mn,Fe,Ti等)が好ましい。また、容量が高く、入手しやすいという観点から、Co−Ni−Mnのリチウム複合酸化物を用いることが好ましい。
スピネル構造を有するリチウム含有複合金属酸化物としては、マンガン酸リチウム(LiMn24)のMnの一部を他の遷移金属で置換したLia[Mn2-xMdx]O4(ここでMdは平均酸化状態が4+である1つ以上の遷移金属、Md=Ni,Co,Fe,Cu,Cr等、0<x<1、0≦a≦1)等が挙げられる。スピネル構造を有するリチウム含有金属酸化物の中でも、MnをFeで置換したLiaFexMn2-x4-z(0≦a≦1、0<x<1、0≦z≦0.1)は、コストが安価であることから好ましく、MnをNiで置換したLiNi0.5Mn1.54などは構造劣化の因子と考えられているMn3+を全て置換することができ、Ni2+からNi4+への電気化学反応をすることから高い作動電圧で、かつ、高い容量を有することができるので、好ましい。
オリビン型構造を有するリチウム含有複合金属酸化物としては、LiyMcPO4(式中、Mcは平均酸化状態が3+である1つ以上の遷移金属、Mc=Mn,Co,Fe等、0≦y≦2)であらわされるオリビン型燐酸リチウム化合物が挙げられる。Mn,CoまたはFeは他の金属で一部置換されていてもよく、置換しうる金属としてはCu,Mg,Zn,V,Ca,Sr,Ba,Ti,Al,Si,B及びMoなどが挙げられる。
その他、Li2MeSiO4(ここでMeは、Fe,Mn)等のポリアニオン構造を有する正極活物質や、ペロブスカイト構造を有するLiFeF3、斜方晶構造を有するLi2Cu24などが挙げられる。
有機化合物としては、例えば、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレンなどの導電性高分子を用いることもできる。電気伝導性に乏しい、鉄系酸化物は、還元焼成時に炭素源物質を存在させることで、炭素材料で覆われた電極活物質として用いてもよい。また、これら化合物は、部分的に元素置換したものであってもよい。正極活物質は、上記の無機化合物と有機化合物の混合物であってもよい。
上述した正極活物質の中でも、高電位向けの活物質を用いることが好ましい。ここで、高電位向けの活物質とは、より高電位まで充電され得る活物質を表す。具体的には、リチウムに対して、通常4.0V以上、好ましくは4.2V以上、より好ましくは4.3V以上の電位まで充電され得るものが望ましい。ここで、「リチウムに対する電位」とは、リチウム金属が非水電解液中で示す電位に対しての値であり、「充電され得る電位」とは、それぞれの正極活物質を用いる正極の作動電位において高電位側の値を表す。
正極活物質の好ましい具体例としては、オリビン酸鉄、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物、およびリチウムマンガン複合酸化物などが挙げられる。また、さらに高電位まで充電し得る正極活物質として、リチウム−マンガン−ニッケル複合酸化物などを用いてもよい。これらの正極活物質は、作用電位が高いことに加えて電池容量も大きく、大きなエネルギー密度を有する。これらの中でも、特にリチウムコバルト複合酸化物、リチウムマンガン複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物、及びリチウム−マンガン−ニッケル複合酸化物が、より高電位まで充電され得るので好ましい。
負極活物質としては、グラファイトやコークス等の炭素の同素体が挙げられる。前記炭素の同素体からなる負極活物質は、金属、金属塩、酸化物などとの混合体や被覆体の形態で利用することも出来る。また、負極活物質としては、ケイ素、錫、亜鉛、マンガン、鉄、ニッケル等の酸化物や硫酸塩、金属リチウム、Li−Al、Li−Bi−Cd、Li−Sn−Cd等のリチウム合金、リチウム遷移金属窒化物、シリコーン等を使用できる。
電極活物質の体積平均粒子径は、正極活物質、負極活物質ともに通常0.01〜100μm、好ましくは0.05〜50μm、より好ましくは0.1〜20μmである。これらの電極活物質は、それぞれ単独でまたは二種類以上を組み合わせて使用することができる
(電極用導電材)
電極用導電材は、導電性を有し、電気二重層を形成し得る細孔を有さない、粒子状の炭素の同素体からなり、具体的には、ファーネスブラック、アセチレンブラック、及びケッチェンブラック(アクゾノーベルケミカルズベスローテンフェンノートシャップ社の登録商標)などの導電性カーボンブラックが挙げられる。これらの中でも、アセチレンブラックおよびファーネスブラックが好ましい。
(電極用バインダー)
電極用バインダーは、電極活物質、導電材を相互に結着させることができる化合物であれば特に制限はない。
電極用バインダーの量は、得られる電極活物質層と導電性接着剤層との密着性が充分に確保でき、リチウムイオン二次電池の容量を高く且つ内部抵抗を低くすることができる観点から、電極活物質100重量部に対して、通常は0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜20重量部、より好ましくは1〜10重量部の範囲である。
(電極活物質層)
電極活物質層は、導電性接着剤層上に設けられるが、その形成方法は制限されない。電極形成用組成物は、電極活物質、導電材及びバインダーを必須成分として、必要に応じてその他の分散剤および添加剤を配合することができる。その他の分散剤の具体例としては、ポリビニリデンフルオライド、ポリテトラフルオロエチレン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース系ポリマー、ならびにこれらのアンモニウム塩またはアルカリ金属塩;ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウムなどのポリ(メタ)アクリル酸塩;ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、ポリカルボン酸、酸化スターチ、リン酸スターチ、カゼイン、各種変性デンプンなどが挙げられる。これらの分散剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。これらの分散剤の量は、格別な限定はないが、電極活物質100重量部に対して、通常は0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部、より好ましくは0.8〜2重量部の範囲である。
電極活物質層を形成する場合、ペースト状の電極用スラリー(正極用スラリーまたは負極用スラリー)は、電極活物質、導電材及びバインダーの必須成分、並びにその他の分散剤および添加剤を、水またはN−メチル−2−ピロリドンやテトラヒドロフランなどの有機溶媒中で混練することにより製造することができる。
スラリーを得るために用いる溶媒は、特に限定されないが、上記の分散剤を用いる場合には、分散剤を溶解可能な溶媒が好適に用いられる。具体的には、通常水が用いられるが、有機溶媒を用いることもできるし、水と有機溶媒との混合溶媒を用いてもよい。有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等のアルキルアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のアルキルケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグライム等のエーテル類;ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン等のアミド類;ジメチルスルホキサイド、スルホラン等のイオウ系溶剤;等が挙げられる。この中でも有機溶媒としては、アルコール類が好ましい。電極活物質層用スラリーは、電極活物質層の乾燥の容易さと環境への負荷に優れる点から水を分散媒とした水系スラリーが好ましい。水と併用する有機溶媒の量または種類によって、バインダーの分散性または分散剤の溶解性が変わる。これにより、スラリーの粘度や流動性を調整することができ、生産効率を向上させることができる。
スラリーを調製するときに使用する溶媒の量は、各成分を均一に分散させる観点から、スラリーの固形分濃度が、通常1〜90重量%、好ましくは5〜85重量%、より好ましくは10〜80重量%の範囲となる量である。
電極活物質、導電材、バインダー、その他の分散剤や添加剤を溶媒に分散または溶解する方法または手順は特に限定されず、例えば、溶媒に電極活物質、導電材、バインダーおよびその他の分散剤や添加剤を添加し混合する方法;溶媒に分散剤を溶解した後、溶媒に分散させたバインダーを添加して混合し、最後に電極活物質および導電材を添加して混合する方法;溶媒に分散させたバインダーに電極活物質および導電材を添加して混合し、この混合物に溶媒に溶解させた分散剤を添加して混合する方法等が挙げられる。混合の手段としては、例えば、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、顔料分散機、らい潰機、超音波分散機、ホモジナイザー、ホモミキサー、プラネタリーミキサー等の混合機器が挙げられる。混合は、通常、室温〜80℃の範囲で、10分〜数時間行う。
スラリーの粘度は、生産性を上げることができる観点から、室温において、通常10〜100,000mPa・s、好ましくは30〜50,000mPa・s、より好ましくは50〜20,000mPa・sの範囲である。
スラリーの導電性接着剤層上への塗布方法は特に制限されない。例えば、ドクターブレード法、ディップ法、リバースロール法、ダイレクトロール法、グラビア法、エクストルージョン法、ハケ塗り法などの方法が挙げられる。スラリーの塗布厚は、目的とする電極活物質層の厚みに応じて適宜に設定される。
乾燥方法としては例えば温風、熱風、低湿風による乾燥、真空乾燥、(遠)赤外線や電子線などの照射による乾燥法が挙げられる。中でも、遠赤外線の照射による乾燥法が好ましい。乾燥温度と乾燥時間は、集電体に塗布したスラリー中の溶媒を完全に除去できる温度と時間が好ましく、乾燥温度としては100〜300℃、好ましくは120〜250℃である。乾燥時間としては、通常5分〜100時間、好ましくは10分〜20時間である。
電極活物質層の密度は、特に制限されないが、通常は0.30〜10g/cm3、好ましくは0.35〜8.0g/cm3、より好ましくは0.40〜6.0g/cm3である。また、電極活物質層の厚みは、特に制限されないが、通常は5〜1000μm、好ましくは20〜500μm、より好ましくは30〜300μmである。
(電気化学素子)
電気化学素子用電極の使用態様としては、かかる電極を用いたリチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、ナトリウム電池、マグネシウム電池などが挙げられ、リチウムイオン二次電池が好適である。たとえばリチウムイオン二次電池は、上記電気化学素子用電極、セパレータおよび電解液で構成される。
(セパレータ)
セパレータは、電気化学素子用電極の間を絶縁でき、陽イオンおよび陰イオンを通過させることができるものであれば特に限定されない。具体的には、(a)気孔部を有する多孔性セパレータ、(b)片面または両面に高分子コート層が形成された多孔性セパレータ、または(c)無機セラミック粉末を含む多孔質の樹脂コート層が形成された多孔性セパレータが挙げられる。これらの例としては、ポリプロピレン系、ポリエチレン系、ポリオレフィン系、またはアラミド系多孔性セパレータ、ポリビニリデンフルオリド、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリルまたはポリビニリデンフルオリドヘキサフルオロプロピレン共重合体などの固体高分子電解質用またはゲル状高分子電解質用の高分子フィルム;ゲル化高分子コート層がコートされたセパレータ;無機フィラーと無機フィラー用分散剤とからなる多孔膜層がコートされたセパレータ;などが挙げられる。セパレータは、上記一対の電極活物質層が対向するように、電気化学素子用電極の間に配置され、電気化学素子が得られる。セパレータの厚みは、使用目的に応じて適宜選択されるが、通常は1
〜100μm、好ましくは10〜80μm、より好ましくは15〜60μmである。
(電解液)
電解液は、特に限定されないが、例えば、非水系の溶媒に支持電解質としてリチウム塩を溶解したものが使用できる。リチウム塩としては、例えば、LiPF6、LiAsF6、LiBF4、LiSbF6、LiAlCl4、LiClO4、CF3SO3Li、C49SO3Li、CF3COOLi、(CF3CO)2NLi、(CF3SO22NLi、(C25SO2)NLiなどのリチウム塩が挙げられる。特に溶媒に溶けやすく高い解離度を示すLiPF6、LiClO4、CF3SO3Liは好適に用いられる。これらは、単独、または2種以上を混合して用いることができる。支持電解質の量は、電解液に対して、通常1〜30重量%、好ましくは5〜20重量%である。支持電解質の量が少なすぎても多すぎてもイオン導電度は低下し電池の充電特性、放電特性が低下する。
電解液に使用する溶媒としては、支持電解質を溶解させるものであれば特に限定されないが、通常、ジメチルカーボネート(DMC)、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、およびメチルエチルカーボネート(MEC)などのアルキルカーボネート類;γ−ブチロラクトン、ギ酸メチルなどのエステル類、1,2−ジメトキシエタン、およびテトラヒドロフランなどのエーテル類;スルホラン、およびジメチルスルホキシドなどの含硫黄化合物類;が用いられる。特に高いイオン伝導性が得易く、使用温度範囲が広いため、ジメチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートが好ましい。これらは、単独、または2種以上を混合して用いることができる。また、電解液には添加剤を含有させて用いることも可能である。また、添加剤としてはビニレンカーボネート(VC)などのカーボネート系の化合物が好ましい。
上記の電解液以外の電解質としては、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリルなどのポリマー電解質に電解液を含浸したゲル状ポリマー電解質や、硫化リチウム、LiI、Li3N、Li2S−P25ガラスセラミックなどの無機固体電解質を挙げることができる。
二次電池は、負極と正極とをセパレータを介して重ね合わせ、これを電池形状に応じて巻く、折るなどして電池容器に入れ、電池容器に電解液を注入して封口して得られる。さらに必要に応じてエキスパンドメタルや、ヒューズ、PTC素子などの過電流防止素子、リード板などを入れ、電池内部の圧力上昇、過充放電の防止をすることもできる。電池の形状は、ラミネートセル型、コイン型、ボタン型、シート型、円筒型、角形、扁平型などいずれであってもよい。
以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。各特性は、以下の方法により評価する。なお、本実施例における「部」および「%」は、特に断りのない限り、それぞれ、「重量部」および「重量%」である。なお、実施例においては、一般式(1)で表される構造単位及び/または一般式(2)で表される構造単位を得るための単量体をアクリレート単量体ということがある。
実施例及び比較例中、粒子径測定、膨潤度試験、碁盤目試験及び高温サイクル特性の評価は以下のようにして行った。
(粒子径測定)
平均粒子径(体積分布)は、レーザー回折式粒度分布測定装置(LS 13 320 ベックマンコールター社製)を用いて、D50を測定し、結果を表1に示した。
(膨潤度試験)
エマルション水溶液をテフロン(登録商標)製シャーレ上でキャストし、厚さ500μmのポリマーフィルムを得た。ポリマーを真空乾燥機で50℃×12時間乾燥させた後、16mmΦに打ち抜き、重量Waを測定した。電解液(EC/DEC=1/1(vol/vol) LiPF6 1M)を塗膜片が完全に浸るまで加えた。60℃×72時間保存した後、冷却し、ポリマー表面についた電解液を拭き取り、重量Wbを測定した。そして、下式より電解液への膨潤度を算出した。
電解液への膨潤度(%)=Wb÷Wa×100
算出した膨潤度を以下の評価基準により判定し、結果を表1に示した。
A:膨潤度100%以上200%未満
B:膨潤度200%以上300%未満
C:膨潤度300%以上400%未満
D:膨潤度400%以上
(碁盤目試験)
集電体上に形成された導電性接着剤層の上からカッターにより1mm間隔で縦横互いに直角に交わる各11本の切れ目を入れ、1mm四方の碁盤目を100個作り、セロハン粘着テープ(積水化学社製)を貼り、粘着テープを表面に対し垂直な方向に引っ張って剥し、剥離しなかった目の割合を算出した。算出した割合を下記基準により評価し、結果を表1に示した。
A:剥離した目の数が0個
B:剥離した目の数が1個以上10個未満
C:剥離した目の数が10個以上20個未満
D:剥離した目の数が20個以上
(高温サイクル特性)
実施例および比較例で製造したラミネート型セルのリチウムイオン二次電池を24時間静置させた後に、4.3V、0.1Cの充放電レートにて充放電の操作を行い、初期容量C0を測定した。さらに、60℃の環境下で充放電を繰り返し、100サイクル後の容量C2を測定した。次に、高温サイクル特性を示す値として、ΔCC=C2/C0×100(%)で示す充放電容量変化率ΔCCを算出した。この充放電容量変化率ΔCCの値が高いほど、高温サイクル特性に優れることを示す。算出した充放電容量保持率を、下記の基準により評価し、結果を表1に示した。
A:充放電容量保持率が80%以上
B:充放電容量保持率が75%以上80%未満
C:充放電容量保持率が70%以上75%未満
D:充放電容量保持率が70%未満
(実施例1)
(粒子状結着剤の製造)
窒素雰囲気下(窒素気流下)において、攪拌機、温度計、冷却管を装着した反応容器に、イオン交換水806部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム19.7部を加え、60℃まで加熱し、保温した。60℃に達した所で、重合開始剤として硫酸アンモニウム0.47部を加え、アクリルニトリル92部、メトキシエチレングリコールアクリレート5.0部及びアクリル酸3.0部を、昇温しながら2時間かけて滴下した。
滴下後70℃で5時間激しく攪拌し、同温度で保温した。室温(25℃)に冷却後、反応液をろ別した。粒子状結着剤が、水及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムに分散したエマルションを得た。固形分濃度は8.7重量%であった。また、この粒子状結着剤の粒子径を測定した。
(接着剤組成物の製造)
分散剤(ポリビニルアルコール)2部をイオン交換水80部に溶解させた水溶液に、炭素材料(デンカブラック+グラファイト)16部を添加し、さらに粒子状結着剤を固形分相当で2部添加したスラリーを作製した。スラリーの温度を20℃まで冷却し、株式会社常光社製 ジェットミル(JN−100)にて150μmのX(エックス)ノズルを用い、150MPaの圧力で3パス処理し導電性接着剤組成物を得た。得られた接着剤組成物の固形分濃度は、25重量%であった。
(導電性接着剤層の形成)
アルミニウム集電体に前記接着剤組成物を、キャスト法を用いてロールバーで塗布し、20m/分の成形速度で集電体の表裏両面に塗布し、60℃で1分間、引き続き120℃で2分間乾燥して、厚さ1.2μmの導電性接着剤層を形成した。この導電性接着剤層について碁盤目試験による評価を行った。
(電極の作製)
正極の電極活物質として、体積平均粒子径が8μmのLiNi0.5Mn1.54(粒子径 16μm)を100部、分散剤としてカルボキシメチルセルロースアンモニウムの1.5%水溶液(DN−800Hlダイセル化学工業社製)を固形分相当で2.0部、導電材としてアセチレンブラック(デンカブラック粉状:電気化学工業社製)を5部、電極組成物用バインダーとしてガラス転移温度が−28℃で、数平均粒子径が0.25μmのアクリレート系重合体の40%水分散体を固形分相当で3.0部、およびイオン交換水を全固形分濃度が35%となるようにプラネタリーミキサーにより混合し、正極用組成物を調製した。
前記にて導電性接着剤層を形成したアルミニウム集電体に前記正極用組成物を20m/分の電極成形速度で集電体の表裏両面に塗布し、120℃で5分間乾燥した後、5cm正方に打ち抜いて、片面厚さ100μmの正極組成物層を有するリチウムイオン二次電池用正極を得た。
一方負極の活物質として、体積平均粒子径が3.7μmであるグラファイト(KS−6:ティムカル社製)を100部、分散剤としてカルボキシメチルセルロースアンモニウムの1.5%水溶液(DN−800H:ダイセル化学工業社製)を固形分相当で2.0部、導電材としてアセチレンブラック(デンカブラック粉状:電気化学工業社製)を5部、電極組成物用バインダーとしてガラス転移温度が−48℃で、数平均粒子径が0.18μmのジエン重合体の40%水分散体を固形分相当で3.0部、およびイオン交換水を全固形分濃度が35%となるように混合し、負極用組成物を調製した。
コンマコーターを用いて、上記負極用組成物を厚さ18μmの銅箔の片面に乾燥後の膜厚が100μm程度になるように塗布した。そして、60℃で20分乾燥後、150℃で20分間加熱処理して負極活物質層を形成した。次いで、ロールプレスで圧延して5.2cm正方に打ち抜いて、片面厚さ50μmのリチウムイオン二次電池用負極を得た。
(電池の製造)
前記正極、負極及びセパレータを用いて、積層型ラミネートセル形状のリチウムイオン二次電池を作製した。電解液としてはエチレンカーボネート、ジエチルカーボネートを質量比で1:2とした混合溶媒に、LiPF6を1.0mol/リットルの濃度で溶解させたものを用いた。得られたリチウムイオン二次電池について高温サイクル特性の評価を行った。
(実施例2)
粒子状結着剤の製造に用いるアクリレート単量体を2−エチルヘキシルアクリレートとした以外は、実施例1と同様にして粒子状結着剤の製造、導電性接着剤層の形成及び電池の製造を行った。
(実施例3)
粒子状結着剤の製造の際に用いる単量体の組成をアクリルニトリル72部、2−エチルヘキシルアクリレート25部及びアクリル酸3.0部とした以外は、実施例2と同様にして粒子状結着剤の製造、導電性接着剤の形成及び電池の製造を行った。
(実施例4)
粒子状結着剤の製造に用いるアクリレート単量体をラウリルアクリレートとし、酸性官能基含有単量体を用いなかった。また、粒子状結着剤の製造の際に用いる単量体の組成をアクリルニトリル90部及びラウリルアクリレート10部とした以外は、実施例1と同様にして粒子状結着剤の製造、導電性接着剤の形成及び電池の製造を行った。
(実施例5)
粒子状結着剤の製造に用いるアクリレート単量体をパーフルオロオクチルアクリレートとした以外は、実施例4と同様にして粒子状結着剤の製造、導電性接着剤の形成及び電池の製造を行った。
(比較例1)
粒子状結着剤の製造にアクリレート成分を用いず、粒子状結着剤の製造の際に用いる単量体の組成をアクリルニトリル95部及びアクリル酸5.0部とした以外は、実施例1と同様にして粒子状結着剤の製造、導電性接着剤の形成及び電池の製造を行った。
(比較例2)
粒子状結着剤の製造に用いる酸性官能基含有単量体をイタコン酸とし、粒子状結着剤の製造の際に用いる単量体の組成をアクリルニトリル40部、2−エチルヘキシルアクリレート56部及びイタコン酸4.0部とした以外は、実施例2と同様にして粒子状結着剤の製造、導電性接着剤の形成及び電池の製造を行った。
Figure 0006070204
表1に示すように、ニトリル単量体由来の構造単位と、一般式(1)で表される構造単位及び/または一般式(2)で表される構造単位とを含み、前記ニトリル単量体由来の構造単位を50重量%以上含む粒子状結着剤の膨潤度は良好であった。また、導電性カーボンと、ニトリル単量体由来の構造単位と、一般式(1)で表される構造単位及び/または一般式(2)で表される構造単位とを含み、前記ニトリル単量体由来の構造単位を50重量%以上含む粒子状結着剤と、分散媒とを含む接着剤組成物により形成された導電性接着剤層の碁盤目試験における評価は良好であり、この導電性接着材層を含むリチウムイオン二次電池の高温サイクル特性は良好であった。

Claims (7)

  1. 導電性カーボンと、
    ニトリル単量体由来の構造単位と、一般式(1)
    Figure 0006070204

    (上記一般式(1)中、R1は水素原子またはメチル基を示し、R2は、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基若しくはフェニル基を示す。また、nは1〜50の整数である。)
    で表される構造単位及び一般式(2)
    Figure 0006070204

    (上記一般式(2)中、R3は水素原子またはメチル基を示し、R4は水素原子または炭素数1〜20の飽和炭化水素基もしくは前記飽和炭化水素基の一部フッ素置換体を示す。)で表される構造単位とを含み、前記ニトリル単量体由来の構造単位を70〜97重量%含む粒子状結着剤と、
    分散媒と
    を含むことを特徴とする電気化学素子電極用導電性接着剤組成物。
  2. 前記ニトリル単量体由来の構造単位は、アクリロニトリル及び/またはメタクリロニトリルであることを特徴とする請求項1記載の電気化学素子電極用導電性接着剤組成物。
  3. 前記粒子状結着剤は、前記一般式(1)で表される構造単位及び前記一般式(2)で表される構造単位を1〜20重量%含むことを特徴とする請求項1または2記載の電気化学素子電極用導電性接着剤組成物。
  4. 前記粒子状結着剤は、カルボキシル基、スルホ基及びホスホ基からなる群から選ばれる少なくとも一種の酸性官能基を含む酸性官能基含有単量体由来の構造単位を含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の電気化学素子電極用導電性接着剤組成物。
  5. 前記粒子状結着剤は、前記酸性官能基含有単量体由来の構造単位を1〜20重量%含むことを特徴とする請求項4記載の電気化学素子電極用導電性接着剤組成物。
  6. 前記粒子状結着剤の体積平均粒子径は、50〜500nmであることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の電気化学素子電極用導電性接着剤組成物。
  7. 前記導電性カーボンの含有割合が8〜38重量%、前記粒子状結着剤の含有割合が0.5〜10重量%、前記分散媒の含有割合が60〜90重量%であることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の電気化学素子電極用導電性接着剤組成物。
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