JP6061799B2 - トルクセンサの回転防止構造およびこれを備えた電動アシスト自転車 - Google Patents

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Description

本発明は、トルクセンサの回転防止構造およびこれを備えた電動アシスト自転車(以下、「自転車」とも称する)に関し、詳しくは、容易にハウジングにトルクセンサを固定することができるトルクセンサの回転防止構造およびこれを備えた電動アシスト自転車に関する。
電動モータを補助動力とする自転車では、クランク軸に作用するトルクに応じて補助動力を出力するため、トルクを検出するトルクセンサを組み付ける必要がある。このトルクセンサとしては、自転車のクランク軸部に組み込まれたセンサによって、機械的に検出するもの、および駆動用チェーンの張力によってトルクを検出する装置が、従来より知られている。
クランク軸部に組み込まれたセンサによってトルクを検出するタイプのトルクセンサは、クランク軸の一端側で固定されクランク軸と一体的に回転可能な磁歪軸の外周面に磁歪効果を持つ磁歪箔が巻き付けられ止着されている。このようなタイプの磁歪式のトルクセンサでは、シャフトの外周面に固定された磁歪材がシャフトに働くトルクによって捻じれて歪むことによりその透磁率が変化し、この透磁率の変化に応じた磁束の変化によって検出用コイルに誘導される誘導起電力に基づいてトルクが検出されるようになっている。したがって、このようなトルクセンサは、トルクセンサを収容するハウジングに確実に固定されている必要がある。
トルクセンサをハウジングに固定する構造としては、例えば、特許文献1および2を挙げることができる。特許文献1では、トルクセンサのヨークに形成された窓穴に圧入された雄コネクタ部と、ハウジングに形成された窓穴から差込まれた雌コネクタ部とをピンを介して係止したコネクタ部により、トルクセンサがハウジングに対して回転することを防止する構造が提案されている。また、特許文献2では、トルクセンサのコイルが巻回されるコイルボビンに、ハウジングに係合するための係合部を設け、コイルボビンの連れ回りを防止する構造が提案されている。
特開平10−339679号公報 特開2003−28736号公報
しかしながら、特許文献1や2で提案されている方法は、コイルボビンの形状が複雑になってしまったり、コイルボビンをハウジングに挿入した後にコネクタ部を装着しなければならなかったりと、取り扱いが難しくなってしまったり、組み立て作業が煩雑になってしまったりと、解決すべき問題が残されていた。
そこで、本発明の目的は、容易にハウジングにトルクセンサを固定することができるトルクセンサの回転防止構造およびこれを備えた電動アシスト自転車を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解消するために鋭意検討した結果、トルクセンサのコネクタ部およびトルクセンサを収容するハウジングの構造を所定のものとすることにより、上記課題を解消することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のトルクセンサの回転防止構造は、クランク軸と、該クランク軸と一体的に回転可能であり、前記クランク軸と同軸上に配置された磁歪軸と、該磁歪軸の外周に配置され、磁歪軸に作用するトルクを検出するトルクセンサと、がハウジング内に収容された構造を有するトルクセンサの回転防止構造において、
前記トルクセンサが外周に凸部を備え、かつ、前記ハウジングに前記凸部が係合可能な開口部が設けられており、前記凸部が前記開口部に係止されてなり、
前記ハウジングが、ハンガーパイプ内に収納された構造を有することを特徴とするものである。
本発明のトルクセンサの回転防止構造においては、前記ハウジングが円筒状の大径部と小径部とを有し、前記大径部が前記凸部を備えた前記トルクセンサが挿入可能な内径を有し、前記開口部が前記小径部に設けられていることが好ましい。また、本発明のトルクセンサの回転防止構造においては、前記凸部が前記トルクセンサの外部出力用のコネクタ部であり、前記開口部が前記小径部の前記大径部側の端部から反対側の端部に向かう、前記コネクタ部が係合可能な幅を有し、前記コネクタ部が前記開口部の大径部側から係合されて前記コネクタ部が前記開口部に係止されてなることが好ましい。さらに、本発明のトルクセンサの回転防止構造においては、前記コネクタ部は、中空の箱型形状であり、前記コネクタ部とハーネスとが前記コネクタ部の内部で接続され、かつ、前記コネクタ部の内部が樹脂で封止されていることが好ましい。
本発明の電動アシスト自転車は、上記本発明のトルクセンサの回転防止構造が適用されてなることを特徴とするものである。
本発明によれば、容易にハウジングにトルクセンサを固定することができるトルクセンサの回転防止構造およびこれを備えた電動アシスト自転車を提供することができる。
本発明のトルクセンサの回転防止構造を適用した自転車のハンガー部の車幅方向概略断面斜視図である。 本発明のトルクセンサの回転防止構造を適用した自転車のハンガー部の車幅方向概略断面図である。 図1に示すクランク軸を磁歪軸に装着させた状態の側面図である。 本発明のトルクセンサの回転防止構造に係るコイルボビンの一例の斜視図である。 本発明のトルクセンサの回転防止構造に係るハウジングの一例の斜視図である。 本発明の一好適な実施の形態に係るトルクセンサの回転防止構造に係るトルクセンサ近傍の断面図である。 本発明のトルクセンサの回転防止構造が適用された自転車のハンガーパイプの構成を示す分解斜視図である。 本発明の一好適な実施の形態に係る電動アシスト自転車の側面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明のトルクセンサの回転防止構造を適用した自転車のハンガー部の車幅方向概略断面斜視図、図2は、本発明のトルクセンサの回転防止構造を適用した自転車のハンガー部の車幅方向概略断面図、図3は、図1に示すクランク軸を磁歪軸に装着させた状態の側面図、図4は、本発明のトルクセンサの回転防止構造に係るコイルボビンの一例の斜視図、図5は、本発明のトルクセンサの回転防止構造に係るハウジングの一例の斜視図であり、図6は、本発明の一好適な実施の形態に係るトルクセンサの回転防止構造に係るトルクセンサ近傍の断面図である。
本発明のトルクセンサの回転防止構造は、自転車のシートチューブの下部に幅方向に沿って取り付けられた、支持部材であるハンガーパイプ1内に装着されるトルクセンサに係るものであり、クランク軸2の一端側で固定され、クランク軸2と一体的に回転可能であり、クランク軸2の外径よりも大きな内径の大径部3aを有する中空状であって、クランク軸2と同軸上に配置された磁歪軸3と、磁歪軸3の大径部3aの外周面に配置された磁歪軸3に作用するトルクを検出する円筒状のトルクセンサ4と、を有し、これらは、略円筒状のハウジング5に収容されている。
図3に示す例においては、クランク軸2の半径方向外側に配置される磁歪軸3の一方の端部には、磁歪軸3の軸方向に沿うスプライン3bが形成された嵌合部が設けられており、また、駆動スプロケット6の中央には、磁歪軸3の嵌合部を嵌入する嵌入孔が設けられており、磁歪軸3の嵌合部を駆動スプロケット6に嵌入することにより、磁歪軸3に駆動スプロケット6がスプライン嵌合される(図1、2参照)。なお、図示例では、駆動側回転部材として、駆動スプロケット6を例示しているが、ベルト駆動の自転車の場合は駆動プーリーである。
また、図3に示すように、磁歪軸3の大径部3a(図1参照)には、磁歪効果を持つ磁歪箔7が巻き付けられ止着されており、この表面には、軸方向と交差する方向に配置された複数のスリット7aが設けられている。図示するように、スリット7aは、周方向に沿ってほぼ平行に複数配置されるとともに、これらが軸方向に3列配置されている。これらの3列の複数のスリット7aの右隣りには、3列のスリットと略左右対称に配置された3列の複数のスリット7bが設けられている。この磁歪箔7は、例えば、鉄系アモルファス合金、ニッケル系合金、クロム系合金等の磁歪効果を有する磁性材料で形成されている。
さらに、図2に示すように、トルクセンサ4には、左右対称に配置された3列の複数のスリット7a、7bの列に対応する位置に、2つの凹部4aが形成され各凹部4aに磁束発生手段としての励磁用コイルが巻回されたコイルボビン4bが配置され、このコイルボビン4bの外周には、磁束の漏れを防止するヨーク4cが配置されている。
図4は、本発明のトルクセンサの回転防止構造に係るコイルボビンの一例の斜視図であり、本発明のトルクセンサの回転防止構造においては、トルクセンサ4の外周には、外部出力用のコネクタ部4dが凸部として配置されており、このコネクタ部4dとハーネス8とが接続され、トルクセンサの出力が外部に送信されている。図示例では、コネクタ部4dは、コイルボビン4bに取り付けられているが、コネクタ部4dの配置位置はこれに限られるものではない。なお、本発明のトルクセンサの回転防止構造においては、コネクタ部4dは、コイルボビン4bと一体的に形成してもよく、それぞれ別体として形成して、それぞれを接着やねじ止め等により固定してもよい。また、本発明のトルクセンサの回転防止構造においては、凸部はコネクタ部4dに限られず、コネクタ部4dとは別に凸部を設けてもよい。
また、図5は、本発明のトルクセンサの回転防止構造に係るハウジングの一例の斜視図であり、本発明のトルクセンサの回転防止構造においては、中空状のハウジング5は、コネクタ部4dを備えたトルクセンサ4が挿入可能な内径を有する大径部5aと、大径部5aよりも小さい内径の小径部5bと、を有している。この小径部5bの大径部5a側の端部から反対側の端部に向かって、トルクセンサ4をハウジング5と同軸上となるようにハウジング5に収容した場合に、コネクタ部4dが係合可能な幅を有する開口部5cが設けられている。したがって、クランク軸2に磁歪軸3およびトルクセンサ4を取り付けた状態で、クランク軸2をハウジング5の大径部5a側から挿入し、ハウジング5の開口部5cと、トルクセンサ4のコネクタ部4dと、を係合させながらトルクセンサ4をハウジング5に収容することで、コネクタ部4dをトルクセンサ4の回り止め部材として機能させている。これにより、ハウジング5に対して、トルクセンサ4が回転することを防止することができる。また、トルクセンサ4とハーネス8を接続した状態で、トルクセンサ4をハウジング5に収容できるため、組み付け作業を容易に行うことができる。
なお、ハウジング5に大径部5a、小径部5bを設けずに、内径が一定のハウジング5の軸方向端部から開口部を設けることも考えられるが、図1、2に示すようにハウジング5の軸方向両端部に配置するベアリング9の保持を考慮すると、ベアリング9を全周で覆う必要があり、また、ハウジング5自体の強度を考えてもハウジングの軸方向端部に開口部を設けることは好ましくない。したがって、ハウジングには、上記のような大径部5aと、小径部5bと、を設けることが好ましい。
本発明のトルクセンサの回転防止構造においては、コネクタ部4dは(図1および図2参照)、中空な箱型形状であり、コネクタ部4dとハーネス8とがコネクタ部4dの内部で接続され、かつ、コネクタ部4dの内部が樹脂で封止されていることが好ましい。コネクタ部4dとハーネス8の接続部を樹脂で覆うことで、コネクタ部4dの内部に水分が侵入することを防止することができるとともに、ハーネス8の予期しない動作による破損を防止することができる。
本発明のトルクセンサの回転防止構造は、クランク軸2と、クランク軸2と一体的に回転可能であり、クランク軸2と同軸上に配置された磁歪軸3と、磁歪軸3の外周に配置され、磁歪軸3に作用するトルクを検出するトルクセンサ4と、がハウジング5内に収容された構造を有するトルクセンサの回転防止構造であって、トルクセンサ4が外周に凸部を備え、かつ、ハウジング5に凸部が係合可能な開口部5cが設けられており、凸部が開口部5cに係止されてなることのみが重要であり、これ以外については特に制限はない。
例えば、図1および2に示すように、磁歪軸3は、略円筒状のハウジング5内の軸方向両側に配置されたベアリング9を介して回転自在に装着されている。また、磁歪軸3の一端の内周面には雌ネジ部3cが設けられており、さらに、クランク軸2の一端の外周面には、上記雌ネジ部3cに対応する雄ネジ部2aが設けられている。クランク軸2と磁歪軸3は、これらを螺合することにより固定され、一体的に回転可能な構造とすることができる。さらにまた、クランク軸2の一端の雄ネジ部2aに隣接する端部側には、半径方向外側に突出する突起部2bが周方向に沿って設けられていることが好ましい。かかる構成とすれば、クランク軸2と磁歪軸3を螺合するに当たっては、磁歪軸3の一端がクランク軸2上に設けられた突起部2bに突き当たるまで締め込むことにより、磁歪軸3の位置決めを容易にすることができる。
なお、磁歪軸3の一端の内周面に形成した雌ネジ部3cと、クランク軸2の外周面に設けた雄ネジ部2aには、接着剤を塗布してもよく、また、雌ネジ部3cと雄ネジ部2aとの締結部に接着剤を充填してもよい。これにより、磁歪軸3とクランク軸2とをより強固に固定することができるとともに、雌ネジ部3cと雄ネジ部2aとが緩むのを防止、または抑制することができる。
また、磁歪軸3の略中央部は、クランク軸2の外径よりも大きな内径を有する大径部3aであり、磁歪軸3の大径部3aの内周面とクランク軸2の外周面との間には空間10が形成されている。磁歪軸3の雌ネジ部3cが形成されている一端と反対側の他端の内周面と、クランク軸2の外周面と、の間には軸受けとしてすべり軸受け11が、がたつきがないように介在されている。このすべり軸受け11と駆動スプロケット6は、抜け止め部材12によってクランク軸方向の移動が規制されている。図示例においては、すべり軸受け11と抜け止め部材12との間には、弾性部材13が介在している。なお、クランク軸2の軸受けとしては、すべり軸受け以外にも、玉軸受けやコロ軸受け等の転がり軸受けであってもよい。
図示例においては、抜け止め部材12は円筒部とフランジ部とからなり、円筒部ですべり軸受け11の、フランジ部で駆動スプロケット6の、抜けをそれぞれ防止している。また、図示例においては、磁歪軸3と、抜け止め部材12と、は螺合により固定されている。図1および図2においては、磁歪軸3の内周面に雌ネジ部3dが設けられ、抜け止め部材12の円筒部の外周面に雄ネジ部12aが設けられている。かかる構造とすることにより、抜け止め部材12を磁歪軸3に強固に固定することができる。
また、図示するように、本発明のトルクセンサの回転防止構造においては、抜け止め部材12と軸受け(図示例においてはすべり軸受け11)との間に弾性部材13が介在していることが好ましい。かかる構造とすることで、クランク軸の組立体の内部にゴミや水分等が侵入するのを防止することができる。弾性部材13としては、例えば、ゴムや樹脂からなるOリングやパッキンを用いることができる。
本発明のトルクセンサの回転防止構造においては、図6に示すように、トルクセンサ4が、トルクセンサ4の軸方向両外側にそれぞれ配置された複数の支持部材14、図示例においては、両側とも第1の支持部材14a、第2の支持部材14b、および第3の支持部材14cに挟持されていることが好ましい。図6に示す例においては、磁歪軸3の一方側の外周上に周方向に延びる凸条3eが設けられており、かつ、磁歪軸3の磁歪箔7を挟んだ他方側の外周上には周方向に延びる凹条3fが設けられ、この凹条3fに挟持部材15(図示例においてはスナップリング15)が嵌合されている。この凸条3eとスナップリング15とにより、トルクセンサ4とその軸方向両外側に配置された支持部材14とが、後述するウェーブワッシャ16を介して挟持されている。この支持部材14の厚みを適宜設計することにより、トルクセンサ4の軸方向の配置位置を決定することができる。
また、図示するように、トルクセンサ4のコイルボビン4bの両端部に段部4eを設け、複数の支持部材14のうちトルクセンサ4と接する支持部材、図示例においては、第1の支持部材14aの軸方向内側面14aaと外周面14abとがコイルボビンの段部4eに接し、内周面14acが検出軸である磁歪軸3に接する構造とすることにより、トルクセンサ4の磁歪軸3に対する軸方向と径方向の双方の位置決めが可能となる。さらに、トルクセンサ4は複数の支持部材14を介して挟持されているが、これら各支持部材14同士の接触面がそれぞれ摺動可能のため、磁歪軸3に対するトルクセンサの連れ回りを防止することができる。
本発明のトルクセンサの回転防止構造においては、トルクセンサ4の軸方向両外側に配置された複数の支持部材14のうち、軸方向において最も外側の支持部材14(図示例においては支持部材14c)と最も内側の支持部材(図示例においては支持部材14a)とが高摺動性材料からなることで、上記効果を良好に得ることができる。この場合、軸方向において最も外側の支持部材と最も内側の支持部材としては、例えば、ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、フェノールホルムアルデヒド(PF)等の樹脂からなるものを用いてもよく、含油の焼結合金やセラミックからなるものを用いてもよい。好ましくは、POM、PA、PTFEからなるものであり、特に好ましくはPOMからなるものである。
なお、図示例においては、支持部材14は3対の支持部材14a、14b、14cからなっているが、本発明のトルクセンサの回転防止構造においてはこれに限られるものではない。例えば、2対の支持部材からなってもよく、4対以上の支持部材からなってもよい。また、トルクセンサの軸方向両外側に配置される各支持部材の数が、それぞれ異なっていてもよい。例えば、図示する3対の支持部材14のうち凸条3e側の支持部材14bの厚みを大きくして、支持部材14cを省略した構造であってもよい。
また、本発明のトルクセンサの回転防止構造においては、複数の支持部材14のうち、少なくともトルクセンサ4のスナップリング15側の1以上の支持部材、例えば、第2の支持部材14bと、磁歪軸3とが磁性材料からなることが好ましい。かかる構成とすることで、磁歪軸3と一体の凸条3eと、ヨーク4cと、磁性材料からなる支持部材(図示例では支持部材14b)とで、コイルボビン4bを覆うことになり、磁束の漏れや外部磁場の影響を防止することができ、トルクセンサ4の検出精度を向上させることができる。なお、上記支持部材14や磁歪軸3を形成する磁性材料としては、磁束の漏れを防止できるものであれば特に制限はなく、例えば、ヨーク4cを形成する磁性材料と同じものを用いることができる。なお、上記支持部材14の形状については、特に制限はないが、製造コストや組み付け作業の作業性の観点から、図示するような円環形状が好ましい。
本発明のトルクセンサの回転防止構造においては、前述のとおり、挟持部材(図示例においてはスナップリング15)と、挟持部材側の最も軸方向外側の支持部材14(図示例においては、第3の支持部材14c)と、の間に、弾性部材16(図示例においては、ウェーブワッシャ16)が介在されていることが好ましい。弾性部材を介在させることで、スナップリング15の軸方向寸法や凹条3fの幅寸法にバラツキがあってもコイルボビン4bは支持部材14を介して凸条3eに押し当てられるため、磁歪軸3に対するコイルボビン4bの位置精度が向上し、よりトルクセンサの検出精度を向上させることができる。弾性部材16としては、環状のゴム部材等を用いてもよいが、好適には、図示するようにウェーブワッシャ16である。
次に、本発明のトルクセンサの回転防止構造をハンガーパイプ1に適用する方法について説明する。図7は、本発明のトルクセンサの回転防止構造が適用された自転車のハンガーパイプの構成を示す分解斜視図であり、本発明のトルクセンサの回転防止構造をハンガーパイプ1に適用するには、本発明のトルクセンサ回転防止構造を備えたハウジング5を、ハンガーパイプ1内に挿入することにより行う。その際、ハンガーパイプ1の軸方向の一方の端部とハウジング5との間に回り止め部材17を介在させることが好ましい。
図示例においては、ハンガーパイプ1の一方の端部には、半径方向内側に凹んだ複数の凹部1bが設けられている。図示例においては、複数の凹部1bはハンガーパイプ1の一方の端部の周方向に沿って、略等間隔に2つ設けられている。また、図示例においては、ハウジング5の一方の端部側に大径部5aが設けられており、この大径部5aの端部にフランジ部5dが形成されている。このフランジ部5dには、半径方向内側に凹んだ複数の凹部5eが、フランジ部5dの周方向に沿って略等間隔に4つ設けられている。なお、大径部5aは、ハウジング5の本体部と一体的に形成されていてもよく、別体として形成され、その後、ねじ止め等の既知の手法により本体部に固定されていてもよい。
図示する回り止め部材17は、環状に形成された本体部17aと、本体部17aの外周部から組み付け時のハウジング5側に突出した複数の第1係合部17bと、本体部17aの外周から第1係合部17bと反対側に向かって突出した複数の第2係合部17cと、を有している。図示例においては、第1係合部17bは、本体部17aの周方向に沿って略等間隔に2つ設けられており、第1係合部17bが、ハウジング5のフランジ部5dの凹部5eにそれぞれ係合されるようになっている。
回り止め部材17の第2係合部17cは、本体部17aの周方向に沿って略等間隔に2つ、2つの第1係合部17bの間にそれぞれ設けられている。回り止め部材17の第1係合部17bがハウジング5の凹部5eにそれぞれ係合し、回り止め部材17の第2係合部17cがハンガーパイプ1の凹部1bにそれぞれ係合することで、ハウジング5がハンガーパイプ1に対して回転しないように連結されている。
さらに、上述のとおり、ハンガーパイプ1の軸方向略中央部には、ハウジング5から延びたハーネス8が外部に取り出される開口1aが設けられている。ハウジング5が回り止め部材17により回転しないように連結された状態で、ハウジング5の外周面とハンガーパイプ1の内周面との間には空間が設けられるように構成すれば、ハウジング5をハンガーパイプ1に組み付ける際に、ハーネス8を予めハンガーパイプ1の内側から開口1aを通して外部に引き出し、ハウジング5の雄ネジ部5f側をハンガーパイプ1の内部に挿入することで、ハウジング5から延びるハーネス8を、開口1aを通して外部に取り出すことができる。
さらにまた、図示例においては、ハウジング5とハンガーパイプ1の固定には、固定部材18が用いられている。図示する固定部材18は、その内周面にハウジング5の雄ネジ部5fに螺合される雌ネジ部18aを有している。また、固定部材18の外周面には、ハンガーパイプ1の他方の端部の内周面に当接する当接部18bが形成されている。この当接部18bは、組み付け時のハンガーパイプ1の軸方向外側に向かうにつれて、徐々に外径が拡大する傾斜面を有している。なお、図示例においては、固定部材18の当接部18bの軸方向外側には、フランジ部18cが設けられている。
さらに、ハンガーパイプ1の他方の端部の内周には、ハンガーパイプ1の他方の端部側から徐々に縮小する傾斜面1cが形成されている(図1および2参照)。ハンガーパイプ1の傾斜面1cの軸方向に対する傾斜角度は、固定部材18の当接部18bの軸方向に対する傾斜角度に合わせて形成する。これにより、固定部材18の雌ネジ部18aがハウジング5の雄ネジ部5fに締結された状態で、固定部材18の当接部18bがハンガーパイプ1の他方の端部の傾斜面1cに当接し、ハウジング5の軸芯とハンガーパイプ1の軸芯とを一致させることができる。これにより、クランク軸2の軸芯とハンガーパイプ1の軸芯と、を一致させることができる。
次に本発明の電動アシスト自転車について説明する。
図8は、本発明の一好適な実施の形態の電動アシスト自転車の側面図である。図示する電動アシスト自転車101の車体フレーム102は、ヘッドチューブ103と、ヘッドチューブ103から後方斜め下向きに延びるダウンチューブ104と、ダウンチューブ104の後端から後方斜め上向きに延びるシートチューブ105と、シートチューブ105の下端付近から後方に延びる左右一対のチェーンステイ106と、両チェーンステイ106の後端部とシートチューブ105の上部とを結合する左右一対のシートステイ107と、を備えている。ヘッドチューブ103の下端には、前方斜め下向きに延びるフロントフォーク108を有し、このフロントフォーク108の下端部には、前輪109が回転自在に装着されている。また、ヘッドパイプ103の上端にはハンドル110が取り付けられており、シートチューブ105の上端にはサドル111が取り付けられている。さらに、チェーンステイ106の後端部には、後輪112が回転自在に装着されている。
本発明の自転車101は、従来の電動アシスト自転車と同様、ペダル113を有し、運転者がペダル113を足で踏んで回転させることによってチェーン114に駆動力が伝達され、その駆動力が後輪112に伝達されて、後輪112が駆動するように構成されている。図示する電動アシスト自転車101においては、電動機は前輪109のハブ109a内に設けられており、この電動機に電力を供給するバッテリ115はシートチューブ105の後方に、取り外し自在に取り付けられている。電動機の内部には、前輪109に補助駆動力を供給する電動モータが備えられている。
本発明の自転車101は、シートチューブ105の下部に幅方向に沿って取り付けられる支持部材であるハンガーパイプ116に、上記本発明のトルクセンサの回転防止構造が適用されてなるものである。本発明の自転車101は、上記本発明のトルクセンサの回転防止構造が適用されてなること以外には、特に制限はなく、その他の構成については、既知の構成を採用することができる。
1 ハンガーパイプ
1a 開口
1b 凹部
1c 傾斜面
2 クランク軸
2a 雄ネジ部
2b 突起部
3 磁歪軸
3a 大径部
3b スプライン
3c、3d 雌ネジ部
3e 凸条
3f 凹条
4 トルクセンサ
4a 凹部
4b コイルボビン
4c ヨーク
4d コネクタ部(凸部)
4e 段部
5 ハウジング
5a 大径部
5b 小径部
5c 開口部
5d フランジ部
5e 凹部
5f 雄ネジ部
6 駆動スプロケット(駆動側回転部材)
7 磁歪箔
7a、7b スリット
8 ハーネス
9 ベアリング
10 空間
11 すべり軸受け(軸受け)
12 抜け止め部材
13 弾性部材
14 支持部材
15 挟持部材(スナップリング)
16 弾性部材(ウェーブワッシャ)
17 回り止め部材
17a 本体部
17b 第1係合部
17c 第2係合部
18 固定部材
18a 雌ネジ部
18b 当接部
18c フランジ部
101 電動アシスト自転車
102 車体フレーム
103 ヘッドチューブ
104 ダウンチューブ
105 シートチューブ
106 チェーンステイ
107 シートステイ
108 フロントフォーク
109 前輪
109a ハブ
110 ハンドル
111 サドル
112 後輪
113 ペダル
114 チェーン
115 バッテリ
116 ハンガーパイプ

Claims (5)

  1. クランク軸と、該クランク軸と一体的に回転可能であり、前記クランク軸と同軸上に配置された磁歪軸と、該磁歪軸の外周に配置され、磁歪軸に作用するトルクを検出するトルクセンサと、がハウジング内に収容された構造を有するトルクセンサの回転防止構造において、
    前記トルクセンサが外周に凸部を備え、かつ、前記ハウジングに前記凸部が係合可能な開口部が設けられており、前記凸部が前記開口部に係止されてなり、
    前記ハウジングが、ハンガーパイプ内に収納された構造を有することを特徴とするトルクセンサの回転防止構造。
  2. 前記ハウジングが円筒状の大径部と小径部とを有し、前記大径部が前記凸部を備えた前記トルクセンサが挿入可能な内径を有し、前記開口部が前記小径部に設けられている請求項1記載のトルクセンサの回転防止構造。
  3. 前記凸部が前記トルクセンサの外部出力用のコネクタ部であり、前記開口部が前記小径部の前記大径部側の端部から反対側の端部に向かう、前記コネクタ部が係合可能な幅を有し、前記コネクタ部前記開口部の大径部側から係合されて前記コネクタ部が前記開口部に係止されてなる請求項2記載のトルクセンサの回転防止構造。
  4. 前記コネクタ部が、中空の箱型形状であり、前記コネクタ部とハーネスとが前記コネクタ部の内部で接続され、かつ、前記コネクタ部の内部が樹脂で封止されている請求項3記載のトルクセンサの回転防止構造。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか一項記載のトルクセンサの回転防止構造が適用されてなることを特徴とする電動アシスト自転車。
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