JP6061773B2 - 信号処理装置、信号処理方法及び信号処理プログラム - Google Patents
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Description
補完機能はGPSの測位信号と互換性がある信号を放送することで、端的に言えばGPS衛星数が準天頂衛星の数だけ増えるのとほぼ同等の効果を有する。
補強機能は、GPS測位信号の誤差情報や、精密測位に必要となる情報を放送することで、測位精度向上に寄与する機能である。これらの補完・補強の機能は、GPS衛星があって初めて成り立つ機能で、準天頂衛星単独で機能するものではない。
一方、独自の測位機能は準天頂衛星のみを使って測位を行うもので、公共用途に供することを目的とした機能である。測位信号は秘匿化されており、一般のユーザーは利用することができない。
しかし、CSK方式では対応するシンボル毎にコードの位相が変わるため、必要となる相関器の数が多くなる。特に、LEX信号ではシンボル値のビット数kが「8」と比較的大きく、相関器の数も非常に多く必要となる特徴がある。さらに信号捕捉時には巡回シフトさせた測位コードの境界位置が分からないため、相関処理を行った時に相関ピークが複数表れるなどすることから、処理が複雑になりがちである。
コード周期が短く初期の迅速な信号捕捉に有利なショートコードを信号捕捉に用いることを考えた場合、上記の理由でショートコードが周期的に現われないため、コードの周期性を前提とした並列コードサーチ手法(Parallel・Code・Search)である巡回相関法(Circular・Correlation)による信号検出手法が一般的には使えないという課題がある。
この巡回相関法は、FFT(高速フーリエ変換)を使って効率的に相関値計算を行うもので、受信機ハードウェアへのFFT実装が可能であれば、処理負荷軽減に大きく寄与する場合がある。
LEX信号のロングコードでは、1周期のコードチップ長が1,048,575チップであるから、0.5チップごとに検査する場合、2,097,150のタイミングで相関値を検査する必要がある。周波数の変化分(例えば20通り)も考慮すると、2,097,150×20=41,943,000通りもの相関値計算を行う必要が生じる。
この計算は膨大であり、何らかの処理上の工夫が求められる。同時に、GPS L1 C/Aコードなどと比べて測位コードのチップレートが高いLEX信号の場合、受信RF信号の広帯域化に対応してサンプリング周波数も高く設定する必要がある。その結果、扱うデータのサンプリング数も大きくなり処理負荷が増大するという課題がある。
前記測位信号から前記単位時間幅分の信号を入力し、入力した前記信号に対してゼロパディング処理を実行することにより、前記単位時間幅より長い時間幅である処理時間幅の処理対象信号を生成する処理対象信号生成部と、
前記周期信号のローカルレプリカとして予め生成された前記単位時間幅の信号に対してゼロパディング処理を実行することにより、前記処理時間幅のローカルレプリカ信号を生成するローカルレプリカ信号生成部と、
前記処理対象信号生成部により生成された前記処理対象信号と、前記ローカルレプリカ信号生成部により生成された前記ローカルレプリカ信号との相関処理を実行し、前記処理時間幅の複数の時点における複数の相関値を算出する相関処理部と、
前記相関処理部により算出された前記複数の相関値から、第1の相関値と第2の相関値とを選び出し、前記複数の時点のうち前記第1の相関値が算出された第1の時点と、前記複数の時点のうち前記第2の相関値が算出された第2の時点との差分と、前記単位時間幅と前記処理時間幅との差分とに基づいて、前記第1の相関値と前記第2の相関値とについて真に前記周期信号による相関ピークであることの確からしさを判定する判定部と
を備えることを特徴とする。
図1は、準天頂衛星(初号機)のLEX信号の構造を示す図である。図2は、CSK方式を説明するための図である。図3は、LEX信号のタイミング関係図である。
まず、図1〜図3を用いて、本実施の形態の前提となる技術について説明する。
図1に示すように、LEX信号のベースバンド信号CLEXは、リードソロモン符号化(Reed−Solomon Coding)された航法メッセージ(Nav Message)によりCSK変調されたPRNショートコードと、周期820msの0から始まる矩形波(Squarewave)(“010101…”)で変調されたPRNロングコードがチップ毎に時間的に交互に選択され生成される、チッピングレート5.115MChip/sの信号である。
図面では、ショートコードを「short code」、ロングコードを「Long code」と記載する場合もあるが、以下では「ショートコード」、「ロングコード」と記載する。
図4に示すように、衛星測位受信機100は、測位信号受信アンテナ1に接続され、測位信号受信アンテナ1を介して、測位衛星から発せられた測位信号を含むRF信号を入力する。
ベースバンド処理部102は、信号捕捉処理部103、シンボル抽出部104、追尾フィルタ部106を備える。
また、図4においては、衛星測位受信機100は、航法データデコード部107と観測値生データ生成部108とを備えているが、これらの構成要素は、衛星測位受信機100の外部に配置されていてもよい。
ベースバンド処理部102の構成要素は、ハードウェアもしくはソフトウェアで構成される。
RFフロントエンド部101は、フロントエンド処理を実行し、ベースバンド処理部102に対し、I/Q信号を出力する。
図5に示すように、信号捕捉処理部103は、ゼロパディング部1030(処理対象信号生成部)、相関値計算部1031、捕捉判定部1032を備える。図5の処理は一定時間の入力データをバッファリングし、そのデータに対してまとめて行うのが一般的である。例えば、LEX信号の場合、ショートコードの1周期コード長である4ms分の入力信号を保存しておき、そのデータを入力として処理を行う。
捕捉判定部1032は、相関値計算部1031により算出された相関値z(n)から、相関ピークとして第1の相関値と第2の相関値とを選び出し、まずそれらがノイズフロアに対して十分な大きさを持つことを確認するなどして、測位コードによる相関ピークであることを確認する。捕捉判定部1032は、最大ピークを表す第1の相関値と、第1の相関値の位置の前後1チップ分の範囲を除いた範囲で最大のピークを表す第2の相関値とを選び出し、これら第1の相関値と第2の相関値が周期コードによる相関値であるかを判定する相関ピーク判定部の一例である。
まず、所定のコードが周期的に連続するコードについて、すなわちコードチップパターンに完全な周期性が見られるコードを用いた測位信号における相関処理を行う場合について説明する。所定のコードが周期的に連続するコードとは、例えば、GPS衛星にて用いられるL1 C/Aコード等である。
ここでは、kはNsc≦Nfftを満たす「最小」の整数であるものとし、以下それを前提に説明を行う。図6では例として、Nfft=212=4096とする。
図6に示すように、同一のコードが周期的に繰り返すコード(測位信号)をX1コードとする。
また、図5に示す相関値計算部1031のローカルレプリカ信号生成部1031aでは、1周期コード分のローカルレプリカコードに対してもゼロパディングを実行することにより、Nfftサンプルのローカルレプリカ信号を生成する。
ここで、上述したように、1周期コード(1ms幅)のサンプル数は、データサンプル数Nsc=3500であり、処理時間幅のサンプル数Nfft=4096=212とする。
図6では、処理対象コードの始点と、1周期コードの開始位置とのずれNsは、2000サンプル分である場合を示している。
具体的には、ローカルレプリカコードの始点がNs=2000だけずれた位置で相関ピークが発生するので、Np1=2000である。
このとき、1周期コードの開始位置は、図6に示すように、(Nfft−Nsc)+Np1分ずれていることになる。つまり、このずれた位置(ずれた時点(第2の時点の一例))(Nfft−Nsc)+Np1がNp2(相関ピーク2)となる。
つまり、
(Nfft−Nsc)+Np1=Np2 (式1)
が成り立つ。
図7に示すように、処理対象コードは、連続する2つの周期コード(周期信号)を跨いで取得されたとする。このとき、上記2つの周期コードの前側のコードの始点は処理対象コードの始点からNsずれているものとする。
また、上記2つの周期コードの前側のコードのシンボル値がΔNp1で、上記2つの周期コードの後側のコードのシンボル値がΔNp2であるものとする。
このように、コードX2は、コード周期毎にそれぞれのシンボル値によって本来のコードの開始位置がずれているコードである。
(Np2+ΔNp2)−(Np1+ΔNp1)=Nfft−Nsc(式2)
となる。
Np2−Np1−(Nfft−Nsc)=ΔNp1−ΔNp2(式3)
右辺(ΔNp1−ΔNp2)は、ある範囲の値をとる未知数であるが、上述したように、仕様上(−510×spc)〜(+510×spc)の値を取る。
したがって、以下の式が成立する。
(−510×spc)≦{Np2−Np1−(Nfft−Nsc)}≦(+510×spc)(式4)
捕捉判定部1032は、Np1とNp2とが(式4)を満たす場合には、相関ピークNp1,Np2は真にコード相関によるピークであると判定する。
1周期コードのサンプル数は、Nsc=fs(20MHz)×0.004ms=80000とする。Ns=20000、ΔNp1=156、ΔNp2=78、Nfft=217=131072、spc=Nsc/10230=9.97とする。
図7に示すように、ローカルレプリカコードは、Np1=20000−156=19844ずれた位置で相関ピーク1となる。また、Np2=20000+(131072−80000)−78=70994ずれた位置で相関ピーク2となる。
このとき、Np1=19844,Np2=70994は、(−510×spc)≦{Np2−Np1−(Nfft−Nsc)}≦(+510×spc)(式4)を満たすものとなるため、Np1,Np2は本来検出されるべき相関ピークであると判定することができる。
このピークを検出するアルゴリズムはいろいろ考えられるが、ノイズフロア値の何倍かを検出閾値としてピーク位置の相関値インデックスnを検索する方法などが考えられる。
捕捉判定部1032は、Np1とNp2とが(−510×spc)≦{Np2−Np1−(Nfft−Nsc)}≦(+510×spc)を満たす場合には、Np1とNp2とは本来の相関ピークであると判定する。
信号捕捉処理部103(信号処理装置)は、単位時間幅の周期コード信号、あるいは周期コード信号をCSK変調に基づく巡回シフトした信号が複数連続する測位信号を受信するベースバンド信号処理装置である。
信号捕捉処理部103(信号処理装置)は、
前記測位信号から前記単位時間幅分のデジタル信号を入力し、入力した前記デジタル信号に対して後述のゼロパディング処理を実行することにより、FFT計算が可能な2の累乗個のデータサンプル数にする処理対象信号生成部と、
前記単位信号のローカルレプリカ信号として予め生成された前記単位時間幅の信号に対してゼロパディングを実行して同様に2の累乗個のデータを生成するローカルレプリカ信号生成部と、
前記処理対象信号生成部により生成された前記処理対象信号と、前記ローカルレプリカ信号生成部により生成された前記ローカルレプリカ信号との相互相関処理を必要な時間幅以下の間隔で複数の相関値算出を実行する相関処理部と、
前記相関処理部により算出された前記複数の相関値から、最大ピークを表す第1の相関値と、第1の相関値の位置の前後1チップ分の範囲を除いた範囲で最大のピークを表す第2の相関値とを選び出し、これら第1の相関値と第2の相関値が周期コードによる相関値であるかを判定する相関ピーク判定部と、
前記相関ピーク判定部により前記第1の相関値と前記第2の相関値が共に周期コードにより生じた相関値ピークであると判定された場合に、前記複数の時点のうち前記第1の相関値が算出された第1の時点と、前記複数の時点のうち前記第2の相関値が算出された第2の時点との差分と、前記単位時間幅と前記処理時間幅との差分とに基づいて、前記第1の相関値と前記第2の相関値とが真に周期コードによる相関ピークであることの確からしさを判定する判定部とを備える。
巡回相関法はLEX信号では一般的には適さないと述べたが、巡回相関法は畳み込み積分によってコードタイミングと相関値の関係を計算しているのであって、相関値の処理を工夫すればコードタイミングを発見することは可能となる。上記ショートコードの非周期性に起因して相関ピーク値が複数個所で見つかった場合には、逆にそれらの関係から相関ピークの真贋判定に対する確度を上げることができる。
上述したように、準天頂衛星のLEX信号のようにCSK方式の測位コードの場合には、コード周期が長く、サンプリング周波数もGPS L1 C/Aコード受信機に比べて高くせざるをえない事情があることなどから、これに対応する処理負荷軽減策が強く求められる。
そこで、本実施の形態では、相関処理の効率を向上させるための態様について説明する。
図9(a)に示す交配コードは、信号捕捉をショートコードで行う際に用いられるショートコードとゼロデータとの交配コードである。本来ロングコードが配置される位置に0データを配置することで、ショートコード成分のみを取り出し、ショートコードで信号捕捉をすることができる。
これにより、ショートコードの前半部分の相関処理と、ショートコードの後半部分の相関処理とを同時にすることができるとともに、扱うサンプル数を半分にすることができる。
扱うサンプル数を半分にすることができるため、使うデータの長さを半分にすることができる。したがって、FFTを使った巡回相関法によって相関値を求める場合などには、処理効率を向上させるとともに、少ないリソースで処理することができる。このようにショートコードの前半部分と後半部分を交配して用いた場合には、相関ピークが見つかった際に、どちらのコードによるピークであったのかを判定する処理を付加することで、最終的にコードタイミングを確定できる。
このように、ロングコードの二つの部分を交配したコードで信号捕捉処理を行うことで、ロングコードの信号捕捉処理をほぼ2倍の効率で行うことができる。
例えば、準天頂衛星(初号機)のLEX信号を捕捉する受信機を考えた場合、コード周期の短いショートコードを先に捕捉し、その後にロングコードを捕捉する手順を考える。この時、上記手法などを用いてまずはショートコードの捕捉を行うと、シンボル分の不確定性を有したショートコード1周期の境界位置が判明する。こののち、ショートコードのシンボル値を1周期分ごとに取得するため、上記巡回相関法などを用いて相関値を計算し続ける必要があるが、その処理において、図10(b)に示すように、わざと一定のタイミングをずらしたロングコードをショートコードに交配し、ショートコードのシンボル値を取得するための巡回相関法による相関値計算処理を行えば、ショートコードのシンボル値を取得するのと同時にその処理になんら影響を与えることなく、ロングコードの検出を行うことが可能となる。図10(b)では、シンボル値によって1周期コードごとに移動するショートコード先頭が位置し得る範囲に入らないようにロングコードの先頭を配置するようにタイミングをずらすことによって、ショートコードにより生じた相関ピークと、ロングコードを検出したことにより生じた相関ピークを区別することができるようにしている。どちらのコードの相関ピークであるのかを、その位置によって判定可能であるから、ショートコード取得後も1周期コードごとに行う必要があるシンボル値取得処理を行う中で、なんらの処理上の影響も負荷の増加も招くことなく、ロングコードの捕捉も可能となる手法である。
また、ロングコードについても同様に、1の衛星から受信した測位コードのロングコードと、1の衛星とは異なる衛星から受信した測位コードのロングコードとを交配することにより、2衛星分のロングコードの相関処理を同時にすることができる。
ロングコードの一部分と、異なる衛星のロングコードの一部分とを交配したり、ショートコードとロングコードの一部分であって、互いに異なる衛星の信号を交配して、相関処理を実行してもよい。
図11を用いて、衛星測位受信機100の信号捕捉処理部103のハードウェア構成例について説明する。
信号捕捉処理部103のハードウェア構成としては、バスに、演算装置901、外部記憶装置902、主記憶装置903、通信装置904、入出力装置905が接続されている。
外部記憶装置902は、例えばROM(Read・Only・Memory)やフラッシュメモリ、ハードディスク装置である。
主記憶装置903は、RAM(Random・Access・Memory)である。
本実施の形態の説明において「〜部」として説明するものは、プログラムとして外部記憶装置902に記憶されており、演算装置901により主記憶装置903に読み出され、演算装置901により実行される。
また、実施の形態1〜2に示す手順により、本発明に係る信号処理方法を実現可能である。
Claims (8)
- 単位時間幅の周期信号が複数連続する測位信号の信号処理を実行する信号処理装置において、
前記測位信号から前記単位時間幅分の信号を入力し、入力した前記信号に対してゼロパディング処理を実行することにより、前記単位時間幅より長い時間幅である処理時間幅の処理対象信号を生成する処理対象信号生成部と、
前記周期信号のローカルレプリカとして予め生成された前記単位時間幅の信号に対してゼロパディング処理を実行することにより、前記処理時間幅のローカルレプリカ信号を生成するローカルレプリカ信号生成部と、
前記処理対象信号生成部により生成された前記処理対象信号と、前記ローカルレプリカ信号生成部により生成された前記ローカルレプリカ信号との相関処理を実行し、前記処理時間幅の複数の時点における複数の相関値を算出する相関処理部と、
前記相関処理部により算出された前記複数の相関値から、第1の相関値と第2の相関値とを選び出し、前記複数の時点のうち前記第1の相関値が算出された第1の時点と、前記複数の時点のうち前記第2の相関値が算出された第2の時点との差分と、前記単位時間幅と前記処理時間幅との差分とに基づいて、前記第1の相関値と前記第2の相関値とについて真に前記周期信号による相関ピークであることの確からしさを判定する判定部と
を備えることを特徴とする信号処理装置。 - 前記判定部は、
前記第1の時点と前記第2の時点との差分と前記単位時間幅と前記処理時間幅との差分との差分が、所定の範囲以内であるか否かにより、前記第1の相関値と前記第2の相関値との確からしさを判定することを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。 - 前記測位信号は、複数の前記周期信号のうちの少なくとも1つが、他の前記周期信号がシフトされている数と異なる数でシフトされていることを特徴とする請求項1または2に記載の信号処理装置。
- 前記測位信号は、コードシフトキーイング方式により変換されていることを特徴とする請求項3に記載の信号処理装置。
- 前記測位信号は、前記単位時間幅のショートコードであって1つの前記周期信号であるショート用周期信号により構成されたショートコードと、前記単位時間幅の複数倍幅のロングコードであって複数のロング用周期信号により構成されたロングコードとにより構成され、
前記ローカルレプリカ信号生成部は、
前記ショートコードにより信号捕捉をする場合は、予め取得した前記ショート用周期信号の前半部分と後半部分とを交配した信号を、前記ショート用周期信号のローカルレプリカとして予め生成することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の信号処理装置。 - 前記ローカルレプリカ信号生成部は、
前記ロングコードにより信号捕捉をする場合は、予め取得した前記複数のロング用周期信号の一部分と、前記複数のロング用周期信号の他部分とを交配した信号を、前記ロング用周期信号のモデルとして予め生成することを特徴とする請求項5に記載の信号処理装置。 - 単位時間幅の周期信号が複数連続する測位信号の信号処理を実行する信号処理装置の信号処理方法において、
処理対象信号生成部が、前記測位信号から前記単位時間幅分の信号を入力し、入力した前記信号に対してゼロパディング処理を実行することにより、前記単位時間幅より長い時間幅である処理時間幅の処理対象信号を生成する処理対象信号生成工程と、
ローカルレプリカ信号生成部が、予め取得した前記周期信号に基づいて、前記周期信号のローカルレプリカとして予め生成された前記単位時間幅の信号に対してゼロパディング処理を実行することにより、前記処理時間幅のローカルレプリカ信号を生成するローカルレプリカ信号生成工程と、
相関処理部が、前記処理対象信号生成工程により生成された前記処理対象信号と、前記ローカルレプリカ信号生成工程により生成された前記ローカルレプリカ信号との相関処理を実行し、前記処理時間幅の複数の時点における複数の相関値を算出する相関処理工程と、
判定部が、前記相関処理工程により算出された前記複数の相関値から、第1の相関値と第2の相関値とを選び出し、前記複数の時点のうち前記第1の相関値が算出された第1の時点と、前記複数の時点のうち前記第2の相関値が算出された第2の時点との差分と、前記単位時間幅と前記処理時間幅との差分とに基づいて、前記第1の相関値と前記第2の相関値とについて真に前記周期信号による相関ピークであることの確からしさを判定する判定工程と
を備えることを特徴とする信号処理装置の信号処理方法。 - 単位時間幅の周期信号が複数連続する測位信号の信号処理を実行する信号処理装置の信号処理プログラムにおいて、
処理対象信号生成部が、前記測位信号から前記単位時間幅分の信号を入力し、入力した前記信号に対してゼロパディング処理を実行することにより、前記単位時間幅より長い時間幅である処理時間幅の処理対象信号を生成する処理対象信号生成処理と、
ローカルレプリカ信号生成部が、予め取得した前記周期信号に基づいて、前記周期信号のローカルレプリカとして予め生成された前記単位時間幅の信号に対してゼロパディング処理を実行することにより、前記処理時間幅のローカルレプリカ信号を生成するローカルレプリカ信号生成処理と、
相関処理部が、前記処理対象信号生成処理により生成された前記処理対象信号と、前記ローカルレプリカ信号生成処理により生成された前記ローカルレプリカ信号との相関処理を実行し、前記処理時間幅の複数の時点における複数の相関値を算出する相関処理と、
判定部が、前記相関処理により算出された前記複数の相関値から、第1の相関値と第2の相関値とを選び出し、前記複数の時点のうち前記第1の相関値が算出された第1の時点と、前記複数の時点のうち前記第2の相関値が算出された第2の時点との差分と、前記単位時間幅と前記処理時間幅との差分とに基づいて、前記第1の相関値と前記第2の相関値とについて真に前記周期信号による相関ピークであることの確からしさを判定する判定処理と
をコンピュータである信号処理装置に実行させることを特徴とする信号処理プログラム。
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