JP6060326B2 - 逆流防止弁 - Google Patents
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Description
上記逆流防止弁の上流側(設備機器側)から開閉部に向けて排水が流入した際、排水が開閉部を押し開けることによって変形し、開閉部の閉塞が解除されて排水は下流側へと排出される。そして、上流からの排水の流入が終了すると、自身の弾性力により再び開閉部が閉塞する。
従って、図20に示す逆流防止弁は開閉部の閉塞によって、下水側からの臭気や害虫の逆流を防ぐ構造となっている(つまり、排水トラップとして使用されている)。
しかし、縦管に近い場所に設備機器及び逆流防止弁が配置されている場合において、上記縦管に多量の排水が生じた際等、逆流防止弁に対し、下流側から強い正圧がかかる場合がある。この時、逆流防止弁は一定の強さまでの正圧であれば、当該正圧によって開弁されない構造となっているが、一定以上の正圧が下流側から付与された場合、弾性素材から構成されていることもあり、予期せぬ形状に変形してしまう。そして、当該変形に伴い弁部分が開口し、下流側からの臭気や排水等が屋内に逆流してしまうという自体が生じていた。
又、開閉部(弁部分)を長尺にすることで、下流側からの正圧に耐えることが考えられるが、開閉部を長尺にしても、逆流防止弁の上流側に排水が発生した場合の排水性能が悪化し、且つ装置自体が大型化してしまい、又、レイアウト性等が大幅に減少する、ゴミ詰まりが生じ易くなる等の問題が生じた。
下方に進むにつれて、対向する面に対して漸次近接するよう傾斜を設けた傾斜面と、前記傾斜面と隣接する筒側面と、前記傾斜面が対向する面と当接することによって形成される開閉部とを備え、前記筒側面に剛性部を有すると共に、前記剛性部が、傾斜面が当接する当接面と同一平面上には配置されていないことを特徴とする逆流防止弁である。
請求項1に記載の本発明においては、当接面上に剛性部が配置されていない為、弁の開閉時、筒側面の内で最も変形する箇所に十分な弾性を持たせることが出来る。
請求項4に記載の本発明においては、剛性部が軸方向に対して平行に配置されている為、軸方向に対して高い剛性を備えつつ、弁の開閉時に生じる水平方向への変形には柔軟に対応することが可能となる。
請求項5に記載の本発明においては、剛性部が開閉部及び開閉部近傍には設けられていない為、剛性部が開閉部の動作を阻害せず、好適な排水性能を確保することが出来る。
請求項6乃至請求項8に記載の本発明においては、剛性部の構成を明確にすることが出来る。
又、逆流防止弁1は、前記傾斜面2と隣接する側面である筒側面5において、剛性部であるリブ6を計4箇所に備えている。
又、リブ6は前記傾斜面2上端の高さ位置から、当該傾斜面2に達する位置まで延設されているものであって、リブ6は筒側面5にのみ設けられている。
即ち、図3に示すように、逆流防止弁1は、リブ6が設けられているエリアXにおいて軸方向に高い剛性を備えて下流側からの正圧による変形を防ぎ、一方でリブ6下端より開閉部3下端までのエリアYにおいては好適な排水を行う為、リブ6を設けないようにして剛性(弾性)が抑えられている。
一方、リブ6は開閉部3両端部の上方に設けられているが、図4に記載する正面断面図に示すように、前記傾斜面2同士が当接する当接面4と同一平面上には設けられていない。(図4は当接面4において逆流防止弁1を切断した図である)又、図5乃至図7に示すように、リブ6は当接面4(開閉部3)の延長線上には配置されておらず、当該延長線を挟むように配置されている。従って、リブ6は当接面4の同一平面(延長線上)を挟むように設けられており、開閉部3の両端部に2箇所ずつ、計4箇所設けられている。
さらに、逆流防止弁1は開弁時において、対向する傾斜面2同士は互いが離間する方向に変形し、一方で対向する開閉部3端部同士は互いが近接する方向に変形する。従って、図10及び図11に示すように、筒側面5の内、開閉部3端部の直上であって、底面視(平面視)における開閉部3の閉塞時における当接面4の延長線上に当たる部分が最も変形するが、前述の通り、当該箇所にはリブ6が設けられていない為弾性が確保されており、より開閉部3の開弁を妨げることはない。
又、下流側において強い正圧が生じた場合でも、逆流防止弁1は筒側面5において剛性部であるリブ6が設けられている為、軸方向の圧力に対して強い剛性を有し、変形等が生じない。従って、従来の逆流防止弁のように、下流側に発生した正圧によって変形し、当該変形に伴って開弁状態となってしまうことはない。
又、剛性部に関しては図18に示す第五実施形態のように外周側に向けて突出する形状でも良く、又、その形状は図18(b)に示すように断面視多角形形状でも良いものであって、その他種々の形状・形態を採用しても良い。
2 傾斜面
3 開閉部
4 当接面
5 筒側面
6 リブ(剛性部)
13 取付部
Claims (8)
- 略筒状にして弾性を有する素材から成る逆流防止弁であって、
下方に進むにつれて、対向する面に対して漸次近接するよう傾斜を設けた傾斜面と、
前記傾斜面と隣接する筒側面と、
前記傾斜面が対向する面と当接することによって形成される開閉部とを備え、
前記筒側面に剛性部を有すると共に、
前記剛性部が、傾斜面が当接する当接面と同一平面上には配置されていないことを特徴とする逆流防止弁。 - 上記逆流防止弁において、開閉部は円筒の一端を押し潰し、軸上で重ね合わせた形状をしていることを特徴とする、請求項1に記載の逆流防止弁。
- 前記剛性部が、傾斜面の側方に設けられていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の逆流防止弁。
- 前記剛性部が、軸方向に対して平行に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の逆流防止弁。
- 前記剛性部が、開閉部及び開閉部近傍には設けられていないことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の逆流防止弁。
- 前記剛性部が、厚肉に形成されたリブであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の逆流防止弁。
- 前記剛性部が複数箇所設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載の逆流防止弁。
- 前記剛性部が、筒側面にのみ設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載の逆流防止弁。
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JP2012142420A JP6060326B2 (ja) | 2012-06-25 | 2012-06-25 | 逆流防止弁 |
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