JP6059737B2 - アブレーションカテーテル - Google Patents

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Description

本発明は、アブレーションカテーテルに関する。
近年、心臓不整脈や高血圧等の治療においては、アブレーション(燃灼)カテーテルが用いられている。アブレーションカテーテルは、カテーテルの先端側に電極を備えている。アブレーションカテーテルでは、この電極が不整脈発生源等の病変部位に密着させた状態で設けられ、その状態で電極に高周波による通電を行うことで病変部位を燃灼するものとなっている。また、高血圧の治療においては、心臓不整脈に対するアブレーションと同様に高周波による通電を腎動脈内で行うことによって、腎動脈周囲を網目状走行する腎交感神経の除神経(Renak Denervation)を行う。
特許文献1には、アブレーションカテーテルとして、バルーンカテーテルを用いたものが開示されている。この特許文献1のカテーテルでは、バルーンの外表面上に複数の電極線が軸線方向に延びる向きで設けられており、バルーンを膨張させることにより各電極線を病変部位に密着させて燃灼を行うものとなっている。
特表2010−507404号公報
ところで、アブレーションカテーテルを用いて焼灼部位の燃灼を行う際には、適切な温度で燃灼を行うために焼灼部位周辺の温度(燃灼温度)を制御しながら燃灼を行うことになる。この制御を行うにあたっては、焼灼部位周辺の温度を検知するための温度センサが必要であり、この場合の温度センサとしては例えば熱電対が用いられる。
かかる熱電対は、例えば燃灼部位に配置される電極線に対して設けることが考えられる。ここで、複数の電極線を有する上記特許文献1のカテーテルに熱電対を設ける場合、各電極線ごとにそれぞれ熱電対を設けることが考えられる。しかしながら、その場合、熱電対が複数本存在することになるため、その分カテーテルの外径が大きくなってしまい、カテーテルの挿通性の低下を招いてしまうおそれがある。また、各電極線ごとにそれぞれ熱電対を設ける作業は手間が大きく作業工数の増大を招くおそれもある。
本発明は、複数の電極線を備える構成において、挿通性の向上を図ることができるとともに、温度検知線を設ける際の作業工数の低減を図ることができるアブレーションカテーテルを提供することを主たる目的とする。
上記課題を解決すべく、第1の発明のアブレーションカテーテルは、管状をなすカテーテル本体と、当該カテーテル本体の遠位端側において当該カテーテル本体の外周側に設けられた複数の電極線と、を備えるアブレーションカテーテルにおいて、前記各電極線がそれぞれ接続された伝熱体と、前記伝熱体に設けられて当該伝熱体の温度を検知する温度検知部を有する温度検知線と、を備えることを特徴とする。
本発明のアブレーションカテーテルによれば、カテーテル本体の外周側に設けられた複数の電極線が伝熱体にそれぞれ接続されており、その伝熱体に対して温度検知線の温度検知部が設けられている。この場合、アブレーション(焼灼)を行うにあたって電極線への通電により焼灼部位が加熱されると、焼灼部位の熱が電極線を介して伝熱体に伝達され、その伝熱体の温度が温度検知部によって検知される。この場合、焼灼部位の温度を電極線及び伝熱体を介して間接的に検知することができるため、当該検知した温度に基づき焼灼部位の温度制御を行うことが可能となる。
そして、本発明では、温度検知線によって伝熱体の温度を検知するようにしているため、複数の電極線に対して1つの温度検知線を共用することができる。したがって、例えば温度検知線を1本だけ設ければよいことになり、各電極線ごとにそれぞれ温度検知線を設ける場合と比べ、温度検知線の本数を少なくすることができる。これにより、カテーテルの外径をその分小さくすることができ挿通性の向上を図ることができるとともに、温度検知線を設ける上での作業工数の低減を図ることができる。
第2の発明のアブレーションカテーテルは、第1の発明において、前記伝熱体は、前記カテーテル本体の外周面を囲むように当該外周面に沿って設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、伝熱体がカテーテル本体の外周面を囲むように設けられているため、伝熱体において電極線を接続できる箇所をカテーテル外周方向に広く確保することができる。これにより、複数の電極線がカテーテル外周方向に所定の間隔で配置されている構成において、それら複数の電極線を伝熱体に好適に接続することができる。
第3の発明のアブレーションカテーテルは、第2の発明において、前記伝熱体の内周面側及び外周面側のうちいずれか一方側に前記複数の電極線が接続されており、他方側に前記温度検知部が設けられていることを特徴とする。
伝熱体の内周面側及び外周面側のうちいずれか一方に複数の電極線が接続され、他方に温度検知部が設けられているため、温度検知部を伝熱体に配設するにあたり電極線が邪魔となるのを抑制することができる。これにより、温度検知部を伝熱体に設ける作業を容易とすることができる。
第4の発明のアブレーションカテーテルは、第3の発明において、前記伝熱体は、金属製であり、前記温度検知線は、熱電対からなり、前記熱電対における前記温度検知部としての温接点が、前記伝熱体の前記他方側において当該伝熱体との間に絶縁層を介在させた状態で設けられていることを特徴とする。
ところで、温度検知線としては比較的安価でかつ熱応答性に優れた熱電対が用いられることが考えられる。熱電対は、異なる二種の金属線の接合部同士の間に生じた電圧差に基づき温度を検知するものであるため、熱電対を用いる場合には温接点を温度検知対象となる金属製の伝熱体に電気的に絶縁させた状態で設ける必要がある。そこで、本発明では、この点に鑑みて、熱電対の温接点を伝熱体に対して絶縁層を介在させた状態で設けている。これにより、電極線から伝熱体へ流れる電力の影響を受けることなく、伝熱体の温度を好適に検知することができる。
また、かかる構成において、伝熱体の内周面側及び外周面側のうちいずれか一方側に複数の電極線を配置し、他方側に熱電対を配置しているため、伝熱体に対する電極線の接続箇所が絶縁層により狭められるのを回避することができ、その結果電極線の接続作業をし易くすることができる。
第5の発明のアブレーションカテーテルは、第2乃至第4のいずれかの発明において、前記伝熱体の外周面に前記複数の電極線が接続されていることを特徴とする。
本発明によれば、伝熱体の外周面に複数の電極線が接続されているため、伝熱体の内周面に複数の電極線が接続されている構成と比べて、電極線を伝熱体に接続する作業をし易くすることができる。
第6の発明のアブレーションカテーテルは、第2乃至第5のいずれかの発明において、前記温度検知部は、前記伝熱体の内周面と前記カテーテル本体の外周面との間に挟み込まれた状態で設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、伝熱体の内周面とカテーテル本体の外周面との間に温度検知部が挟み込まれた状態で設けられているため、温度検知部を伝熱体側に密着させ易く、伝熱体の温度を好適に検知することが可能となる。
第7の発明のアブレーションカテーテルは、第6の発明において、前記伝熱体は、金属製であり、前記温度検知線は、熱電対からなり、前記熱電対における前記温度検知部としての温接点は、前記カテーテル本体の外周面に絶縁材により外側から覆われた状態で設けられており、その絶縁材の外側に前記伝熱体が配設されることで、前記温接点が前記伝熱体と前記カテーテル本体との間に挟み込まれていることを特徴とする。
本発明によれば、熱電対の温接点がカテーテル本体の外周面上において絶縁材により外側から覆われた状態で設けられ、その絶縁材の外側に金属製の伝熱体が配設されているため、温接点と伝熱体との間には絶縁材が介在されている。これにより、電極線から伝熱体へ流れる電力の影響を受けることなく、伝熱体の温度を温接点により好適に検知することができる。
また、温接点が伝熱体とカテーテル本体との間で挟み込まれているため、温接点を伝熱体側(詳しくは絶縁材)に密着させ易く、そのため、温接点と伝熱体との間に絶縁材が介在する構成にあっても伝熱体の温度を好適に検知することができる。
第8の発明のアブレーションカテーテルは、第1乃至第7のいずれかの発明において、前記カテーテル本体の外周面には、前記伝熱体を外側から覆うようにしてカバーチューブが被せられており、前記カバーチューブと前記カテーテル本体とが互いに接合されることにより、前記伝熱体側への血液の入り込みが防止されていることを特徴とする。
本発明によれば、カテーテル本体の外周面に伝熱体を覆うようにしてカバーチューブが被せられており、そのカバーチューブとカテーテル本体とが接合されることにより、伝熱体側に血液が入り込むことが防止されている。これにより、伝熱体側に血液が入り込んで伝熱体が冷やされてしまうのを防止することができるため、伝熱体の温度を好適に検知することが可能となる。
第9の発明のアブレーションカテーテルは、第1乃至第8のいずれかの発明において、前記カテーテル本体は、その遠位端側に流体を利用して膨張又は収縮される膨張部を有するバルーンを備えており、前記複数の電極線は、前記バルーンの外周側において少なくとも前記膨張部を前記バルーンの軸線方向に跨ぐように設けられており、前記伝熱体は、前記カテーテル本体の外周面を囲む環状をなすとともに、前記軸線方向における前記膨張部を挟んだ両側のうちいずれかに設けられ、かつ前記複数の電極線の一端部とそれぞれ接合されており、当該伝熱体が前記膨張部の膨張に伴う前記電極線の変位に追従して動作可能とされているか、又は、前記膨張部を挟んで前記伝熱体とは反対側において前記カテーテル本体の外周面を囲む環状をなし前記複数の電極線の他端部とそれぞれ接合された環状部材が設けられている場合に当該環状部材が前記膨張部の膨張に伴う前記電極線の変位に追従して動作可能とされていることを特徴とする。
本発明によれば、伝熱体がバルーンの膨張に伴う電極線の変位に追従して動作可能となっているか、又は、複数の電極線の他端部にそれぞれ接合された環状部材が設けられている場合に当該環状部材がバルーンの膨張に伴う電極線の変位に追従して動作可能となっている。この場合、電極線の変位に際し当該電極線にかかる負荷を吸収することができるため、電極線に無理な引っ張り力が加わって電極線が断線したりバルーンの膨張が阻害されたりする不都合を抑制することができる。
第10の発明のアブレーションカテーテルは、第1乃至第9のいずれかの発明において、前記複数の電極線はそれぞれ一端部が前記伝熱体を介してリード線と接続されており、他端部もリード線と接続されており、前記複数の電極線にはそれぞれ、前記各リード線を通じて電源装置から電力が供給されることを特徴とする。
各電極線に対して一端部側からのみ電力を供給する構成では、電極線において当該一端部側から他端部側に向けて電圧が低くなっていくことが想定され、その場合、電極線において当該一端部側から他端部側に向けて発生する熱量も小さくなっていくことが想定される。そうなると、電極線全体において均一の温度で焼灼することが困難になると考えられる。その点本発明によれば、電極線の両端部からそれぞれリード線を通じて電極線に電力が供給されるため、電極線全体において発生する熱量を均一にし易く、電極線全体において温度の均一化を図ることが可能となる。
バルーンカテーテルの概略全体側面図。 バルーン及びその周辺の構成を示す側面図であり、(a)がバルーンの膨張状態を示し、(b)がバルーンの収縮状態を示している。 (a)はバルーン及びその周辺の構成を示す縦断面図であり、(b)は(a)における領域C1の拡大図、(c)は(a)における領域C2の拡大図である。 図3(a)のA−A線断面図。 バルーン上に電極線を設ける際の作業手順を説明するための説明図。 (a)は他の実施形態におけるバルーン及びその周辺の構成を示す側面図であり、(b)は(a)のB−B線断面図である。 (a)は他の実施形態におけるバルーン及びその周辺の構成を示す側面図であり、(b)は(a)における領域C3の拡大図である。 他の実施形態における電極線を示す横断面図。 他の実施形態における環状部材にリード線を接続した状態を示す縦断面図。
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、アブレーションカテーテルをバルーンカテーテルとして具体化している。図1はバルーンカテーテル10の概略全体側面図である。
図1に示すように、バルーンカテーテル10は、カテーテルチューブ11と、当該カテーテルチューブ11の近位端部(基端部)に取り付けられたコネクタ12と、カテーテルチューブ11の遠位端部(先端部)に取り付けられたバルーン13とを備えている。
カテーテルチューブ11は、複数のチューブから構成されており、少なくとも軸線方向の途中位置からバルーン13の位置まで内外複数管構造(内外2重管構造)となっている。具体的には、カテーテルチューブ11は、外側チューブ15と、当該外側チューブ15よりも内径及び外径が小さい内側チューブ16とを備えており、外側チューブ15に内側チューブ16が内挿されていることで上記複数管構造となっている。
外側チューブ15及び内側チューブ16は共に、所定の可撓性を有するようにポリアミド系樹脂により形成されている。但し、可撓性を有するのであれば、ポリアミド系樹脂に限定されることはなく、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂などの合成樹脂材料を用いることができ、さらには上記各合成樹脂材料を基材として当該基材に対して添加剤が混合されていてもよい。また、外側チューブ15と内側チューブ16とを、それぞれ異なる合成樹脂材料を用いて形成してもよい。
内側チューブ16は外側チューブ15よりも遠位端側に延出させて設けられており、この延出させた領域を外側から覆うようにしてバルーン13が設けられている。
外側チューブ15は、軸線方向の全体に亘って連続するとともに両端にて開放された外側管孔15a(図3参照)を有する管状に形成されている。外側管孔15aは、バルーン13の内側空間と連通しており、バルーン13を膨張又は収縮させる際に圧縮流体を流通させる流体用ルーメンとして機能する。また、内側チューブ16は、軸線方向の全体に亘って連続するとともに両端にて開放された内側管孔16a(図3参照)を有する管状に形成されている。
なお、本バルーンカテーテル10では、カテーテルチューブ11とバルーン13とにより管状をなすカテーテル本体が構成されている。
次に、バルーン13及びその周辺の構成について図2及び図3を用いて詳細に説明する。図2は、バルーン13及びその周辺の構成を示す側面図であり、(a)がバルーン13の膨張状態を示しており、(b)がバルーン13の収縮状態を示している。また、図3(a)はバルーン13及びその周辺の構成を示す縦断面図であり、図3(b)は図3(a)における領域C1の拡大図、図3(c)は図3(a)における領域C2の拡大図である。
図2及び図3に示すように、バルーン13は、上述したように、内側チューブ16において外側チューブ15よりも遠位側に延出された領域を外側から覆うように設けられており、その状態において近位端部が外側チューブ15の遠位端部に接合され、遠位端部が内側チューブ16の遠位端側に接合されている。
バルーン13は、熱可塑性のポリアミドエラストマにより形成されている。但し、流体の供給及び排出に伴って良好に膨張及び収縮可能であれば、ポリアミドエラストマに限定されることはなく、他の熱可塑性樹脂を用いてもよく、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリイミドエラストマ、シリコンゴムなどを用いることもできる。また、上記熱可塑性樹脂に対して、所望の機能を発揮させるための化合物や他の重合体が添加されていてもよい。
バルーン13は、カテーテルチューブ11に対して接合される両端の接合部と、それら接合部の間の膨張部とを有している。より具体的には、バルーン13は、外側チューブ15の遠位端部に接合される近位側レッグ領域13aと、先端側に向けて内径及び外径が連続的に拡径されるようにテーパ状をなす近位側コーン領域13bと、長さ方向の全体に亘って内径及び外径が同一でありバルーン13の最大外径領域をなす直管領域13cと、先端側に向けて内径及び外径が連続的に縮径されるようにテーパ状をなす遠位側コーン領域13dと、内側チューブ16の遠位端側に接合される遠位側レッグ領域13eとを、近位側からこの順で有している。外側チューブ15と近位側レッグ領域13aとの接合、及び内側チューブ16と遠位側レッグ領域13eとの接合はともに熱溶着により行われている。但し、これらの接合は必ずしも熱溶着により行う必要はなく、接着剤などを用いて行ってもよい。
なお、近位側コーン領域13b、直管領域13c及び遠位側コーン領域13dにより膨張部が構成されている。
バルーン13は、外側チューブ15の外側管孔15aを通じて圧縮流体が当該バルーン13内に供給されると膨張状態となり、外側管孔15aに対して陰圧が付与されて圧縮流体が当該バルーン13内から排出されると収縮状態となる。なお、図2(b)に示すように、バルーン13は周方向に複数の羽26を有する複数羽式(具体的には3枚羽式)に形成されており、収縮状態においては複数の羽26が形成されるようにバルーン13の膨張領域が折り畳まれ、さらにそれら複数の羽26が内側チューブ16に対して軸周りに巻きついた状態となる。
バルーン13の外周側には電極線20が設けられている。本バルーンカテーテル10では、この電極線20によりアブレーション(焼灼)を行うものとなっており、以下においては電極線20とその周辺の構成について説明する。
図2及び図3に示すように、バルーン13の外周側には複数(具体的には3つ)の電極線20が設けられている。電極線20は、Pt−Ir線からなり、その長さ寸法がバルーン13の軸線方向の長さ寸法よりも大きくなっている。各電極線20はそれぞれ、バルーン13の外周面上において軸線方向に延びるように設けられ、バルーン13を軸線方向に跨ぐように配置されている。
各電極線20はそれぞれバルーン13の周方向に所定の間隔で配置されており、詳しくは等間隔(120°間隔)で配置されている。各電極線20はそれぞれバルーン13の各羽26上に1対1で対応させて設けられており、バルーン13の収縮状態では各電極線20がそれぞれ対応する羽26において当該羽26の折り畳まれた内側部分に入り込んでいる。
各電極線20はそれぞれ、その遠位端部においてリード線21と接続され、その近位端部において環状部材22と接続されている。リード線21は、図3(b)及び(c)に示すように、ステンレス線よりなり、内側チューブ16の内側管孔16aに挿通されている。リード線21は、その遠位端部が内側管孔16aから遠位側に導出しており、その導出した部分が各電極線20の遠位端部と半田付けにより接合されている。この場合、各電極線20の遠位端部とリード線21の遠位端部とが半田付け部24を介して電気的に接続されている。
内側チューブ16の遠位端部には、半田付け部24を外側から覆うようにしてチップチューブ25が設けられている。チップチューブ25は、樹脂材料よりなる熱収縮チューブにより形成されており、内側チューブ16においてバルーン13よりも遠位端側に延出した延出部分に配置されている。チップチューブ25は、内側チューブ16の外周面に沿って延びる電極線20を含めて同チューブ16の外周面を被覆するように設けられ、その先端開口が閉塞されるようにして溶着されている。これにより、半田付け部24の露出が防止されており、カテーテル10を体内へ挿入する際の血管の損傷を抑制することが可能となっている。
リード線21の近位端部は高周波電源装置30と接続されている(図1参照)。高周波電源装置30は、リード線21を通じて電極線20に高周波電力を供給するものである。高周波電力の周波数は例えば200kHz〜1MHzの範囲とされている。電極線20を体内の燃灼対象部位に接触させた状態で、高周波電源装置30により電極線20に高周波電力が供給されると、燃灼部位が加熱され当該焼却部位の燃灼が行われる。より詳しくは、高周波電源装置30より電極線20に高周波電力が供給されると、電極線20と患者の体外に配置された対極板31との間で通電が行われ、その通電に伴い燃灼部位が加熱され当該部位の焼灼が行われるようになっている。なお、対極板31はリード線32を介して高周波電源装置30と接続されている。
次に、環状部材22及びその周辺の構成について図3に加え図4を用いながら説明する。なお、図4は図3(a)のA−A線断面図である。
図3(c)及び図4に示すように、環状部材22は、ステンレスにより円環状(円筒状)に形成されており、より詳しくは無端の環状をなしている。環状部材22は、その内径が外側チューブ15の外径よりも若干大きくされており、バルーン13よりも近位側において外側チューブ15の外周面を囲むようにして設けられている。なおここで、環状部材22が伝熱体に相当する。
環状部材22の外周面には、各電極線20の近位端部が溶接により接合されている。各電極線20は、環状部材22の周方向に所定の間隔で配置されており、詳しくは等間隔(120°間隔)で配置されている。また、各電極線20はそれぞれ、その近位端部が環状部材22の軸線方向においてほぼ同位置に配置されている。この場合、各電極線20への通電によって燃灼部位が加熱されると、その熱が電極線20を介して環状部材22に伝達され、その結果環状部材22の温度が燃灼部位の温度と同じ又は略同じ温度となるようになっている。
なお、電極線20は必ずしも溶接により環状部材22に接合する必要はなく、接着や半田付け、かしめ等他の接合方法により接合してもよい。
環状部材22の内周面側には、当該環状部材22の温度を検知するための熱電対27が設けられている。本実施形態では、この熱電対27により環状部材22の温度を検知することで燃灼部位の温度を間接的に検知するようにしている。熱電対27は、素線がシースによって被覆されたシース型熱電対よりなり、素線としてアルメル・クロメル線が用いられている。熱電対27は、その先端部において素線が露出されており、その露出された部分が温接点27aとなっている。そして、この温接点27aが環状部材22の内周面側に配置されている。なおここで、熱電対27が温度検知線に相当し、温接点27aが温度検知部に相当する。
熱電対27は、その温接点27aを遠位端部として近位側に延びており、その近位側の端部が高周波電源装置30と接続されている(図1参照)。温接点27aにより環状部材22の温度が検知されると、その検知された温度情報が高周波電源装置30に入力される。そして、高周波電源装置30はその入力された環状部材22の温度(換言すると燃灼部位の温度)に応じた周波数の電力を電極線20に供給する。これにより、燃灼部位の温度を所定の温度に制御することが可能となっている。
熱電対27の温接点27aは、環状部材22の内周面側において外側チューブ15の外周面に絶縁テープ28により固定されている。絶縁テープ28は、電気絶縁性を有する材料により形成されており、例えばポリイミドにより形成されている。温接点27aは、絶縁テープ28により固定された状態において、その全体が絶縁テープ28により外側から覆われている。
環状部材22は、上記絶縁テープ28の外側に配設されており、その配設状態において温接点27aが環状部材22の内周面と外側チューブ15の外周面との間で挟み込まれている。この場合、温接点27aが環状部材22の内周面側(詳しくは絶縁テープ28)に密着されており、環状部材22の温度を好適に検知することが可能となっている。
また、かかる環状部材22の配設状態では、温接点27aと環状部材22との間に絶縁材としての絶縁テープ28が介在されている。したがって、環状部材22と温接点27aとは電気的に絶縁された状態となっている。これにより、電極線20から環状部材22側へ流れる電力の影響を受けることなく環状部材22の温度を温接点27aにより好適に検知することが可能となっている。なお、この場合、絶縁テープ28により絶縁層が構成されている。
ここで、環状部材22における温接点27aの電極線20に対する位置関係について説明すると、温接点27aは上述したように環状部材22の内周面側に配置され、各電極線20の近位端部(換言すると接合端部)は環状部材22の外周面に配置されている。また、温接点27aは、環状部材22の軸線方向においては各電極線20の近位端部よりも近位側に配置されており、環状部材22の周方向においては各電極線20のうち一の電極線20の近位端部と同じ位置に配置されている。但し、温接点27aの電極線20に対する位置関係は必ずしもこれに限定されることなく、温接点27aを、環状部材22の軸線方向において各電極線20の近位端部と同じ位置又はそれよりも遠位側に配置してもよいし、環状部材22の周方向において各電極線20の近位端部と位置をずらして配置してもよい。
外側チューブ15の外周面には、環状部材22を外側から覆うようにしてカバーチューブ29が被せられている。カバーチューブ29は、その軸線方向の長さが環状部材22の同方向の長さよりも長くなっており、環状部材22全体を外側から覆うように配置されている。カバーチューブ29は、縮脂材料よりなる熱収縮チューブにより形成されており、環状部材22を覆った状態で外側チューブ15の外周面と熱溶着により接合されている。
より具体的には、カバーチューブ29は、軸線方向における環状部材22を挟んだ両側において外側チューブ15と溶着されている。環状部材22よりも近位側では、カバーチューブ29がその内周側に熱電対27を配置した状態で外側チューブ15と溶着されている。この場合、熱電対27がカバーチューブ29の樹脂層29aに埋設されており、その埋設状態でカバーチューブ29と外側チューブ15とが液密状態で接合されている。一方、環状部材22よりも遠位側では、カバーチューブ29がその内周側に各電極線20を配置した状態で外側チューブ15と溶着されている。この場合、各電極線20がそれぞれカバーチューブ29の樹脂層29aに埋設されており、その埋設状態でカバーチューブ29と外側チューブ15とが液密状態で接合されている。これにより、カバーチューブ29の近位端側及び遠位端側のいずれの側からも、外側チューブ15とカバーチューブ29との間を通じて血液が環状部材22側に入り込むことが防止されている。
なお、カバーチューブ29は必ずしも溶着により外側チューブ15と接合する必要はなく、接着等その他の接合方法を用いて接合してもよい。
また、カバーチューブ29は、その遠位端部がバルーン13(詳しくは近位側レッグ領域13a)の近位端部と近接した位置に配置されている。そして、カバーチューブ29の遠位端部と近位側レッグ領域13aの近位端部との間(隙間)を通じて各電極線20がカバーチューブ29内から遠位側に導出されている。
次に、バルーンカテーテル10を製造する際の作業手順について説明する。ここでは特に、バルーン13上に電極線20を設ける際の作業手順について説明する。図5は、かかる作業手順を説明するための説明図である。なお、かかる作業は、カテーテルチューブ11とバルーン13とを接合し、カテーテル本体35を製造した後に行う。
まず図5(a)に示すように、環状部材22の外周面に各電極線20をそれぞれ溶接により接合する作業を行う。この場合、各電極線20を環状部材22の内周面に溶接する場合と比べ溶接し易く、かかる接合作業を容易に行うことができる。
次に図5(b)に示すように、外側チューブ15の外周面に熱電対27の温接点27aを絶縁テープ28により固定し、それから図5(c)に示すように、各電極線20が接合された環状部材22を外側チューブ15の外周側に配置する。この場合、環状部材22により絶縁テープ28を外側から覆うように環状部材22を配置する。これにより、環状部材22の内周面と外側チューブ15の外周面との間に熱電対27の温接点27aが挟み込まれた状態で配置される。つまり、この場合、環状部材22の配置と同時に、温接点27aが環状部材22の内周側に配設されることとなる。
ここで、上述したように、各電極線20はいずれも環状部材22の外周面に接合されているため、環状部材22の上記配置にあたっては、換言すると温接点27aが環状部材22の内周面側に配設されるにあたっては、電極線20が作業の邪魔となりにくい。そのため、温接点27aを環状部材22に比較的容易に設けることが可能となっている。
また、このように環状部材22に熱電対27を設けるようにしたことで、熱電対27を1本だけ設ければよいため、各電極線20ごとにそれぞれ熱電対27を設ける場合と比べ、熱電対27を設ける上での作業工数の低減を図ることができる。
次に、図5(d)に示すように、外側チューブ15の外周面に環状部材22を外側から覆うようにしてカバーチューブ29を被せ、その状態でカバーチューブ29を外側チューブ15と熱溶着する作業を行う。これにより、カバーチューブ29と外側チューブ15とが環状部材22を挟んだ両側において液密状態で接合される。
次に、図5(e)に示すように、内側チューブ16の内側管孔16aにリード線21を挿通し、リード線21の遠位端部を各電極線20の遠位端部と半田付けにより接合する。その後、図5(f)に示すように、その半田付けにより形成された半田付け部24を外側から覆うようにチップチューブ25を内側チューブ16に被せ、その状態でチップチューブ25を内側チューブ16の外周面に熱溶着により接合する。これにより、チップチューブ25の先端開口が閉塞され、半田付け部24の露出が防止された状態となる。
その後、後工程として、カテーテル本体35にコネクタ12を接合する等の作業を行うことで、一連の作業が終了する。
次に、バルーンカテーテル10の使用方法について説明する。ここでは、不整脈発生源となる病変部位(病変組織)を燃灼対象として電極線20への通電によるアブレ−ション(焼灼)を行う際の作業手順について説明する。
先ず血管内に挿入されたシースイントロディーサにガイディングカテーテルを挿通し、ガイディングカテーテルの先端開口部を冠動脈入口部まで導入する。次いでバルーンカテーテル10をガイドワイヤGに沿って押引操作を加えながら血管内に挿入し、バルーン13を病変部位に配置する。ここで、上述したように本バルーンカテーテル10では、熱電対27により環状部材22の温度を検知するようにしているため、複数の電極線20に対して1つの熱電対27を共用する構成となっている。この場合、熱電対27が1本だけあればよく、各電極線20ごとに熱電対27を設ける場合と比べ、熱電対27の本数を少なくすることができる。そのため、バルーンカテーテル10の外径をその分小さくすることができ、バルーンカテーテル10の血管内への導入に際し、挿通性の向上を図ることが可能となっている。
次に、加圧器を用いてコネクタ12側から外側チューブ15の外側管孔15aを介してバルーン13に圧縮流体を供給し、バルーン13を膨張させる。これにより、各電極線20がバルーン13により病変部位に押し当てられ当該部位に密着される。
次に、高周波電源装置30により電極線20に高周波電力を供給し病変部位(燃灼部位)の焼灼を行う。この際、高周波電源装置30は、熱電対27により検知される環状部材22の温度、ひいては燃灼によって加熱される病変部位の温度に基づき高周波電力の周波数を制御する。これにより、病変部位の温度を所定の温度に制御しながら焼灼を行うことができる。
なお、高周波電源装置30等に、熱電対27により検知される環状部材22の温度を表示する温度表示部を設け、その温度表示部で環状部材22の温度(ひいては病変部位の温度)を確認しながら、高周波電力の周波数を手動で調整するようにしてもよい。
病変部位の焼灼が終了した後、バルーン13内の圧縮流体を排出しバルーン13を収縮させる。そして、その収縮状態でバルーンカテーテル10を血管内からガイドワイヤGに沿って抜き取る。
なお、バルーンカテーテル10は上記のように主として血管内を通されて、例えば冠状動脈、大腿動脈、肺動脈などの血管を治療するために用いられるが、血管以外の尿管や消化管などの生体内の「管」や、「体腔」にも適用可能である。
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
金属製の環状部材22の内周面側に熱電対27の温接点27aを設け、その温接点27aと環状部材22との間に絶縁テープ28を介在させたため、電極線20から環状部材22へ流れる電力の影響を受けることなく、環状部材22の温度を熱電対27により好適に検知することができる。また、かかる構成において、各電極線20をいずれも環状部材22の外周面に接合したため、環状部材22に対する電極線20の接合箇所が絶縁テープ28により狭められるのを回避することができ、その結果電極線20の接合作業をし易くすることができる。
また、温接点27aを環状部材22の内周面と外側チューブ15の外周面との間に挟み込んで設けたため、温接点27aを環状部材22側に密着させ易い。このため、温接点27aと環状部材22との間に絶縁テープ28を介在させた構成にあっても、環状部材22の温度を好適に検知することができる。
外側チューブ15の外周面に環状部材22を外側から覆うようにカバーチューブ29を被せ、そのカバーチューブ29と外側チューブ15とを互いに接合することで、環状部材22側への血液の入り込みを防止した。これにより、環状部材22側に血液が入り込んで環状部材22が冷やされてしまうのを防止することができ、環状部材22の温度を好適に検知することが可能となる。
環状部材22をカテーテル本体の外周側に設ける構成において、当該環状部材22をバルーン13の膨張部よりも近位側に配置したため、環状部材22をバルーン13の膨張部よりも遠位側に配置する場合と比べ、挿通性の低下を抑制することができる。
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
(1)アブレーションカテーテル(バルーンカテーテル)の変形例を図6に示す。図6は(a)がバルーン及びその周辺の構成を示す側面図であり、(b)が(a)のB−B線断面図である。
図6(a)及び(b)に示すように、本例のバルーンカテーテル60では、バルーン13の外周面上に複数(具体的には2つ)の電極線61が軸線方向に沿って螺旋状に設けられている。これら各電極線61は、バルーン13の周方向において所定間隔を隔てて配置されており、詳しくは等間隔(180°間隔)に配置されている。各電極線61はそれぞれ、その遠位端部がリード線21に接続されており、その近位端部がバルーン13よりも近位側において外側チューブ15の外周面上に固定されている。具体的には、電極線61の近位端部は、外側チューブ15の外周面上において外側からカバーチューブ62が被せられるとともにそのカバーチューブ62が外側チューブ15に熱溶着されることで、両チューブ15,62の間で固定されている。
バルーン13の外周面詳しくはその直管領域13cの外周面には、ステンレス等の金属材料からなる伝熱体63が設けられている。伝熱体63は、直管領域13cを囲む円環状をなしており、直管領域13cの外周面に金属材料を蒸着させることで形成されている。また、伝熱体63は、直管領域13cにおいて軸線方向の略中央位置に配置されている。
伝熱体63の外周面には各電極線61が接合されている。各電極線61は、その長さ方向の中央部において伝熱体63の外周面に接合されている。また、各電極線61は、伝熱体63の周方向において所定の間隔で配置されており、詳しくは等間隔(180°間隔)で配置されている。なお、電極線61を伝熱体63に接合する方法としては、溶接、半田付け、接着、かしめ等の方法が挙げられる。
伝熱体63の内周側には、熱電対65の温接点65aが設けられている。温接点65aは、バルーン13内部に設けられ、直管領域13cの内周面に接着等により接合されている。温接点65aは、伝熱体63の周方向において各電極線61の中間位置に配置されており、詳しくは各電極線61の中央位置に配置されている。なお本例では、熱電対65が外側チューブ15の外側管孔15aに挿通されている。
かかる構成においても、電極線61への通電によって燃灼部位が加熱されると、その熱が電極線61を介して伝熱体63に伝達され、その伝熱体63の温度が温接点65aにより検知される。したがって、焼却部位の温度を間接的に検知することができ、当該検知した温度に基づく焼却部位の温度制御が可能となる。そして、このように伝熱体63の温度を検知する構成としたことで、各電極線61ごとに熱電対65を設ける構成と比べて、熱電対65の本数を少なくすることができる。これにより、バルーンカテーテル60の外径をその分小さくすることができ、挿通性の向上を図ることができる。また、熱電対65の本数を少なくすることで、外側チューブ15の外側管孔15a(流体用ルーメン)に挿通する熱電対65の本数も少なくすることができるため、熱電対65を外側管孔15aに挿通させる構成にあって、熱電対65により外側管孔15aにおける流体の流通が妨げられるのを抑制することができる。
また、温接点65aと伝熱体63との間にはバルーン13(詳細にはバルーン13の膜厚部分)が介在されているため、バルーン13を絶縁層として機能させることができる。これにより、電極線61から伝熱体63へ流れる電力の影響を受けることなく、温接点65aにより伝熱体63の温度を好適に検出することが可能となる。また、温接点65aがバルーン13内部に設けられているため、温接点65aが血液に接触するのを回避することができる。これにより、血液の温度を誤検知してしまうのを抑制することができ、伝熱体63の温度検出を精度よく行うことが可能となる。
(2)上記実施形態では、環状部材22の外周面に複数の電極線20を接合し、環状部材22の内周面側に熱電対27(詳しくは温接点27a)を設けたが、これを逆にして、環状部材22の外周面側に熱電対27を設け、環状部材22の内周面に複数の電極線20を接合してもよい。この場合でも、環状部材22に熱電対27を設けるにあたって電極線20が邪魔となるのを抑制することができるため、熱電対27を環状部材22に設ける作業を容易とすることができる。
また、環状部材22の外周面側に複数の電極線20と熱電対27とをそれぞれ設けるようにしてもよいし、それとは逆に、環状部材22の内周面側に複数の電極線20と熱電対27とをそれぞれ設けるようにしてもよい。さらに、複数の電極線20のうち一部の電極線20を環状部材22の外周面に接合し、残りの電極線20を環状部材22の内周面に接合するようにしてもよい。
(3)上記実施形態では、環状部材22を外側チューブ15の外周面に配置したが、これを変更し、環状部材22をバルーン13の近位側レッグ領域13aの外周面に配置するか、又は、近位側レッグ領域13aの外周面と外側チューブ15の外周面とに跨がって配置してもよい。要するに、カテーテル本体35の外周面においてバルーン13の膨張部よりも近位側であれば、環状部材22の配置箇所は任意でよい。
また、上記実施形態では、環状部材22(伝熱体)を、外側チューブ15の外周面においてバルーン13(膨張部)よりも近位側に配置したが、これに代えて又は加えて、環状部材(伝熱体)をバルーン13の膨張部よりも遠位側に配置してもよい。例えば、内側チューブ16においてバルーン13よりも遠位側に延出した部分に円環状(円筒状)をなす金属製の環状部材(伝熱体に相当)を設けることが考えられる。この場合、当該環状部材は内側チューブ16の外周面を囲むように設けられ、当該環状部材に対して各電極線20とリード線21とがそれぞれ接続される。そして、当該環状部材に対して熱電対27の温接点27aが設けられる。この場合にも、燃灼部位の熱が電極線20を介して当該環状部材に伝達され、その環状部材の温度が熱電対27により検知されるため、燃灼部位の温度を電極線20及び当該環状部材を介して間接的に検知することができる。
さらに、上記(1)において説明したように、バルーン13の膨張部に伝熱体を設けるようにしてもよい(図6参照)。
(4)上記実施形態では、環状部材22(伝熱体に相当)を無端の環状に形成したが、これに代えて、環状部材を例えば断面C型といった有端の環状に形成してもよい。また、環状部材22を、円環状とすることに代えて、楕円環状としてもよい。
また、伝熱体は必ずしも環状に形成する必要はなく、例えば半円形状(半円弧状)の横断面を有する2つの伝熱体を外側チューブ15の外周面を囲むように設けてもよい。この場合、それら各伝熱体にそれぞれ複数の電極線を接合するとともに熱電対(温接点)を設けることが考えられる。かかる構成においても、複数の電極線それぞれに熱電対を設ける場合と比べて、熱電対の本数を減らすことができるため、カテーテルの外径を小さくすることができ、挿通性の向上を図ることができる。その上、熱電対を設ける作業を行うに際し作業工数の削減を図ることができる。
なお、かかる構成において、各伝熱体を固定するにあたっては、各伝熱体をそれぞれ一部露出させた状態で外側チューブ15(詳しくはその樹脂層)に埋設することで固定することが考えられる。
(5)上記実施形態では、リード線21、環状部材22(伝熱体)をステンレスにより形成したが、銅やプラチナ、プラチナ―イリジウム、真鍮等その他の金属材料により形成してもよい。また、環状部材22は必ずしも金属材料で形成する必要はなく、熱伝導性に優れた材料であれば、樹脂材料やセラミックス材料等他の材料を用いて形成してもよい。さらに、環状部材22を電極線20と一体形成してもよく、例えば環状部材22と電極線20とを同一素材(材料)からの削り出しにより形成することが考えられる。
また、リード線21と電極線20とを同じ金属材料により形成してもよい。その場合、リード線21と電極線20とを一体形成してもよい。
(6)上記実施形態では、絶縁テープ28を温接点27aを固定すべく外側チューブ15の外周面に貼り付けたが、絶縁テープ28を環状部材22の内周面に貼り付けてもよい。この場合でも、絶縁テープ28を環状部材22と温接点27aとの間に介在させることができるため、環状部材22と温接点27aとを電気的に絶縁させることが可能となる。
また、絶縁層(絶縁材)は必ずしも絶縁テープ28により形成する必要はなく、電気絶縁性を有するシート材(絶縁シート)やチューブ材(絶縁チューブ)等により形成してもよい。絶縁チューブにより絶縁層を形成する場合には、温接点27aに絶縁チューブを被せて設ければよい。また、温接点27aを外側チューブ15の外周面に電気絶縁性に優れたシーリング材や接着剤により当該温接点27aが外部に露出しない状態で固定し、そのシーリング材や接着剤により絶縁層を形成してもよい。
(7)ところで、電極線20がバルーン13の膨張に伴い変位する際には当該電極線20に無理な負荷が加わる場合が想定される。そこでこの点に鑑みて、バルーン13の膨張に伴う電極線20の変位を吸収する変位吸収構造を設けてもよい。図7に、この変位吸収構造の具体例を示す。なお、図7(a)はバルーン13及びその周辺の構成を示す側面図であり、(b)は(a)における領域C3の拡大図である。
図7(a)及び(b)に示すように、バルーン13の膨張部よりも遠位側には、各電極線20の遠位端部が接合された環状部材40が設けられている。環状部材40は、円環状(円筒状)に形成された樹脂層41と、その樹脂層41に埋設された金属製のコイルばね42とを備える。樹脂層41は、内側チューブ16においてバルーン13よりも遠位側に延出した部分に設けられ、当該部分の外周面に溶着により接合されている。
コイルばね42は、その軸線方向の両端部がそれぞれ樹脂層41から露出された状態で樹脂層41に埋設されている。コイルばね42において近位側に露出された近位端部42aは各電極線20の遠位端部に溶接により接合されており、コイルばね42において遠位側に露出された遠位端部42bはリード線21の遠位端部と溶接により接合されている。この場合、各電極線20とリード線21とがコイルばね42を介して電気的に接続された状態となっている。なお、コイルばね42に対する各電極線20及びリード線21の接合は必ずしも溶接により行う必要はなく、接着や半田付け、かしめ等他の接合方法により行ってもよい。また、より詳しくは、内側チューブ16の周壁部には当該周壁部を貫通する孔部45が形成されており、その孔部45を通じてリード線21の遠位端部が内側管孔16aから引き出されコイルばね42の遠位端部42bと接合されている。
かかる構成では、バルーン13の膨張に伴い電極線20が変位する際、その変位に追従してコイルばね42が軸線方向に弾性変形する。これにより、電極線20の変位に際し電極線20にかかる負荷を吸収することができるため、電極線20に無理な引っ張り力が加わって電極線20が断線したりバルーン13の膨張が阻害されたりする不都合を抑制することができる。
また、環状部材40をコイルばね42を含んで形成することに代えて、環状部材を弾性を有するゴム等の材料により形成してもよい。その場合でも、電極線20の変位に追従させて環状部材を弾性変形させることが可能である。
(8)上記(7)の構成では、環状部材を弾性変形することにより、電極線20の変位吸収構造を構成したが、これを変更し、環状部材を軸線方向に移動可能に設けることで変位吸収構造を構成してもよい。例えば、図7の構成において環状部材40に代えて、円環状(円筒状)をなす金属製の環状部材を軸線方向に移動可能に設けることが考えられる。具体的にはこの場合、環状部材を内側チューブ16の外周側に固定しない状態で設け、これにより環状部材を内側チューブ16の軸線方向に沿って移動可能とする。かかる構成では、バルーン13の膨張に伴い電極線20が変位する際、その変位に追従して環状部材が軸線方向に移動し、これによって電極線20にかかる負荷を吸収することができる。なお、このように環状部材を移動可能に設ける場合にも、図7の環状部材40の場合と同様に、当該環状部材の外周面に複数の電極線20を接合し、内周面にリード線21を接合すればよい。
ここで、かかる移動可能に設けられた環状部材、及び、図7の上記コイルばね42にはそれぞれ各電極線20が接合されているため、当該移動可能とされた環状部材又はコイルばね42(以下、当該移動可能とされた環状部材等という)に対して熱電対27の温接点27aを設け、当該移動可能とされた環状部材等の温度を温接点27aにより検知するようにしてもよい。すなわち、当該移動可能とされた環状部材等を伝熱体として利用するようにしてもよい。
(9)上記実施形態では、バルーン13の外周面に電極線20を3つ設けたが、電極線20を2つ又は4つ以上設けてもよい。また、複数の電極線20は必ずしもバルーン13の周方向に等間隔で配置する必要はなく、不均等な間隔で配置してもよい。
(10)上記実施形態では、電極線20の材料としてPt−Ir(白金イリジウム合金)を用いたが、その他の材料を用いてもよい。例えば、金、銀、白金、銅等の材料を用いることが考えられる。
また、図8に示すように、電極線50として、Ni−Ti(ニッケルチタン合金)からなるコア51と、コア51の外側に形成されPt(白金)よりなる外層52とを備えるものを用いてもよい。Ni−Tiは超弾性合金であり、形状復元効果を有している。このため、バルーン13を膨張させ電極線50を病変部位に密着させた状態でアブレ−ションを行った後、バルーン13を収縮させた場合に、電極線50が元の形状(バルーン13膨張前の形状)に復元し易い。そのため、バルーン13を収縮状態で体外に引き出す際、電極線50が引き出しの抵抗となるのを抑制することができ、引き出しの際の操作性の低下を抑制することができる。また、Ni−Tiがコア51に設けられているため、焼灼性の点でも好ましい。
一方、Ptは造影機能を有しているため、X線投影下において電極線50の視認性向上を図ることが可能となる。これにより、電極線50を目標の病変部位に配置する作業をし易くすることができる。また、Ptが外層52に設けられているため、造影性を高める効果も期待できる。
なお、図8の例とは逆に、コア51をPtにより形成し、外層52をNi−Tiにより形成してもよい。
(11)上記実施形態では、複数の電極線20の遠位端部にのみリード線21を接続し、当該遠位端部からのみ電極線20に対する電力の供給を行ったが、この場合電極線20において遠位端部側から近位端部側に向けて徐々に電圧が低くなっていくことが想定される。そうすると、電極線20において遠位端部側から近位端部側に向けて発生する熱量が小さくなっていくことが想定され、電極線20全体において均一の温度で焼灼することが困難になると考えられる。そこで、この点に鑑みて、例えば図9に示すように、複数の電極線20の遠位端部に加えて近位端部にもリード線55を接続し、各リード線21,55を通じて電極線20の両端部からそれぞれ電極線20に電力を供給するようにしてもよい。図9の例では、リード線55の一端部が高周波電源装置30に接続され、他端部が環状部材22の外周面に接合されている。この場合、リード線55(の他端部)は環状部材22を介して複数の電極線20の近位端部と接続されている。かかる構成によれば、電極線20全体において発生する熱量を均一にし易くすることができ、電極線20全体において温度の均一化を図ることが可能となる。
(12)上記実施形態では、温度検知線として熱電対を用いたが、測温抵抗体等その他の温度検知線を用いてもよい。例えば、測温抵抗体を用いる場合には、その先端に設けられた温度検出部(センサ部)を環状部材22に接触させた状態で設けることになる。
(13)上記実施形態では、膨張部をバルーン13により構成したが、膨張部をステントや網状のバスケット等、バルーン以外のもので構成してもよい。
(14)上記実施形態では、カテーテルチューブ11を、流体用ルーメン(外側管孔15a)を有する外側チューブ15と、リード線21挿通用のルーメン(内側管孔16a)を有する内側チューブ16との複数管構造としたが、これを変更してもよい。例えば、カテーテルチューブを複数のルーメンを有するマルチルーメンチューブにより構成し、それら複数のルーメンのうちいずれか2つのルーメンを流体用ルーメン及びリード線挿通用ルーメンとして利用することが考えられる。また、マルチルーメンチューブの複数のルーメンのうちいずれかのルーメンを熱電対27挿通用に利用したり、ガイドワイヤG挿通用に利用したりしてもよい。
(15)上記実施形態では、本発明のアブレ−ションカテーテルをバルーンカテーテルに適用した場合について説明したが、本発明をカテーテル本体の外周側に複数の電極線を備える他のカテーテルに適用してもよい。
(本明細書の開示範囲から抽出される他の発明について)
以下に、本明細書の開示範囲内において課題を解決するための手段欄に記載した発明以外に抽出可能な発明について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。
(A−1)
管状をなすカテーテル本体を備え、
前記カテーテル本体は、その遠位端側に流体を利用して膨張又は収縮される膨張部を有するバルーンを備え、
前記バルーンの外周側には、前記膨張部を少なくとも当該バルーンの軸線方向に跨ぐようにして電極線が設けられているアブレーションカテーテルにおいて、
前記軸線方向における前記膨張部を挟んだ両側のうち少なくともいずれかに設けられるとともに前記カテーテル本体の外周面の一部を囲むように配置され、かつ、前記電極線が接合された環状部材を備え、
前記環状部材は、前記膨張部の膨張に伴う前記電極線の変位に追従して動作することが可能となっていることを特徴とするアブレーションカテーテル。
本構成によれば、環状部材がバルーンの膨張に伴う電極線の変位に追従して動作することが可能となっているため、変位に際して電極線にかかる負荷を吸収することができる。これにより、電極線に無理な引っ張り力が加わって電極線が断線したりバルーンの膨張が阻害されたりする不都合を抑制することができる。
(A−2)
前記環状部材は、前記バルーンの膨張に伴う前記電極線の変位に追従して弾性変形することを特徴とする(A−1)に記載のアブレーションカテーテル。
(A−3)
前記環状部材は、コイルばねを含んで形成されており、
そのコイルばねが前記バルーンの膨張に伴う前記電極線の変位に追従して弾性変形するようになっていることを特徴とする(A−2)に記載のアブレーションカテーテル。
(A−4)
前記環状部材は、前記バルーンの膨張に伴う前記電極線の変位に追従して前記軸線方向に移動することが可能となっていることを特徴とする(A−1)に記載のアブレーションカテーテル。
(B−1)
管状をなすカテーテル本体と、
前記カテーテル本体の外周側に設けられた電極線と、を備え、
前記電極線は、コアと、そのコアの外側に形成された外層とを備え、
前記コア及び前記外層のうちいずれか一方がNi−Tiよりなり、他方がPtよりなることを特徴とするアブレーションカテーテル。
例えばバルーンの外周面に電極線が設けられる構成では、バルーンの膨張に伴い電極線が変位(変形)し病変部位に押し付けられ、その押し付け状態で電極線による焼灼が行われる。そして、焼灼が終了した後は、バルーンが収縮状態とされカテーテルが体外に引き出される。このような構成では、バルーンが収縮状態とされても、電極線がバルーンの膨張により変形されたままの状態から元の形状に復帰しない場合が想定され、その場合、バルーンを体外に引き出す際に電極線が引き出しの抵抗となり操作性の低下を招くおそれがある。そこで本構成では、この点に鑑みて、電極線をNi−TiとPtとの2層構造により形成している。この場合、超弾性合金であるNi−Tiによる形状復元効果により、バルーンを収縮状態とさせた際に電極線の形状を元の形状に復帰させ易くすることができる。そのため、バルーンを体外に引き出す際に電極線が抵抗となり操作性が低下してしまうのを抑制することができる。
また、Pt(白金)は造影機能を有しているため、X線投影下において電極線の視認性向上を図ることが可能となる。これにより、電極線を目標の病変部位に配置する作業をし易くすることができる。
(B−2)
前記コアはNi−Tiよりなり、前記外層はPtよりなることを特徴とする(B−1)に記載のアブレーションカテ−テル。
本発明によれば、Ni−Ti(ニッケルチタン合金)よりなるコアの外側にPt(白金)からなる外層が形成されているため、焼灼性の点でより好ましい構成とすることができる。また、Ptが外層にあるため、造影性の点でも好ましい。
(C−1)
管状をなすカテーテル本体と、
カテーテル本体の外周側に設けられた電極線と、を備え、
前記電極線の両端部にはそれぞれリード線が接続されており、それら各リード線を通じて電源装置より前記電極線に電力が供給されることを特徴とするアブレーションカテーテル。
電極線に対して一端部からのみ電力を供給する構成では、電極線において当該一端部側から他端部側に向けて徐々に電圧が低くなっていくことが想定され、その場合、電極線において当該一端部側から他端部側に向けて発生する熱量も小さくなっていくことが想定される。その場合、電極線全体において均一の温度で焼灼することが困難となることが考えられる。その点本構成によれば、電極線の両端部からそれぞれ電極線に電力を供給することができるため、電極線全体において発生する熱量を均一にし易い。そのため、電極線全体において温度の均一化を図ることが可能となる。
10…バルーンカテーテル、11…カテーテルチューブ、13…バルーン、15…外側チューブ、20…電極線、22…環状部材、27…熱電対、27a…温接点、28…絶縁テープ、29…カバーチューブ、30…高周波電源装置。

Claims (11)

  1. 管状をなすカテーテル本体と、
    当該カテーテル本体の遠位端側において当該カテーテル本体の外周側に設けられた複数の電極線と、を備えるアブレーションカテーテルにおいて、
    前記各電極線がそれぞれ接続された伝熱体と、
    前記伝熱体に設けられて当該伝熱体の温度を検知する温度検知部を有する温度検知線と、を備え
    前記伝熱体は、前記カテーテル本体の外周面を囲むように当該外周面に沿って設けられていることを特徴とするアブレーションカテーテル。
  2. 前記伝熱体の内周面側及び外周面側のうちいずれか一方側に前記複数の電極線が接続されており、他方側に前記温度検知部が設けられていることを特徴とする請求項に記載のアブレーションカテーテル。
  3. 前記伝熱体は、金属製であり、
    前記温度検知線は、熱電対からなり、
    前記熱電対における前記温度検知部としての温接点が、前記伝熱体の前記他方側において当該伝熱体との間に絶縁層を介在させた状態で設けられていることを特徴とする請求項に記載のアブレーションカテーテル。
  4. 前記伝熱体の外周面に前記複数の電極線が接続されていることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載のアブレーションカテーテル。
  5. 前記温度検知部は、前記伝熱体の内周面と前記カテーテル本体の外周面との間に挟み込まれた状態で設けられていることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載のアブレーションカテーテル。
  6. 前記伝熱体は、金属製であり、
    前記温度検知線は、熱電対からなり、
    前記熱電対における前記温度検知部としての温接点は、前記カテーテル本体の外周面に絶縁材により外側から覆われた状態で設けられており、
    その絶縁材の外側に前記伝熱体が配設されることで、前記温接点が前記伝熱体と前記カテーテル本体との間に挟み込まれていることを特徴とする請求項に記載のアブレーションカテーテル。
  7. 管状をなすカテーテル本体と、
    当該カテーテル本体の遠位端側において当該カテーテル本体の外周側に設けられた複数の電極線と、を備えるアブレーションカテーテルにおいて、
    前記各電極線がそれぞれ接続された伝熱体と、
    前記伝熱体に設けられて当該伝熱体の温度を検知する温度検知部を有する温度検知線と、を備え
    前記カテーテル本体の外周面には、前記伝熱体を外側から覆うようにしてカバーチューブが被せられており、
    前記カバーチューブと前記カテーテル本体とが互いに接合されることにより、前記伝熱体側への血液の入り込みが防止されていることを特徴とするアブレーションカテーテル。
  8. 前記カテーテル本体は、その遠位端側に流体を利用して膨張又は収縮される膨張部を有するバルーンを備えており、
    前記複数の電極線は、前記バルーンの外周側において少なくとも前記膨張部を前記バルーンの軸線方向に跨ぐように設けられており、
    前記伝熱体は、前記カテーテル本体の外周面を囲む環状をなすとともに、前記軸線方向における前記膨張部を挟んだ両側のうちいずれかに設けられ、かつ前記複数の電極線の一端部とそれぞれ接合されており、
    当該伝熱体が前記膨張部の膨張に伴う前記電極線の変位に追従して動作可能とされているか、又は、前記膨張部を挟んで前記伝熱体とは反対側において前記カテーテル本体の外周面を囲む環状をなし前記複数の電極線の他端部とそれぞれ接合された環状部材が設けられている場合に当該環状部材が前記膨張部の膨張に伴う前記電極線の変位に追従して動作可能とされていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のアブレーションカテーテル。
  9. 管状をなすカテーテル本体と、
    当該カテーテル本体の遠位端側において当該カテーテル本体の外周側に設けられた複数の電極線と、を備えるアブレーションカテーテルにおいて、
    前記各電極線がそれぞれ接続された伝熱体と、
    前記伝熱体に設けられて当該伝熱体の温度を検知する温度検知部を有する温度検知線と、を備え
    前記カテーテル本体は、その遠位端側に流体を利用して膨張又は収縮される膨張部を有するバルーンを備えており、
    前記複数の電極線は、前記バルーンの外周側において少なくとも前記膨張部を前記バルーンの軸線方向に跨ぐように設けられており、
    前記伝熱体は、前記カテーテル本体の外周面を囲む環状をなすとともに、前記軸線方向における前記膨張部を挟んだ両側のうちいずれかに設けられ、かつ前記複数の電極線の一端部とそれぞれ接合されており、
    当該伝熱体が前記膨張部の膨張に伴う前記電極線の変位に追従して動作可能とされているか、又は、前記膨張部を挟んで前記伝熱体とは反対側において前記カテーテル本体の外周面を囲む環状をなし前記複数の電極線の他端部とそれぞれ接合された環状部材が設けられている場合に当該環状部材が前記膨張部の膨張に伴う前記電極線の変位に追従して動作可能とされていることを特徴とするアブレーションカテーテル。
  10. 前記複数の電極線はそれぞれ一端部が前記伝熱体を介してリード線と接続されており、他端部もリード線と接続されており、
    前記複数の電極線にはそれぞれ、前記各リード線を通じて電源装置から電力が供給されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載のアブレーションカテーテル。
  11. 管状をなすカテーテル本体と、
    当該カテーテル本体の遠位端側において当該カテーテル本体の外周側に設けられた複数の電極線と、を備えるアブレーションカテーテルにおいて、
    前記各電極線がそれぞれ接続された伝熱体と、
    前記伝熱体に設けられて当該伝熱体の温度を検知する温度検知部を有する温度検知線と、を備え
    前記複数の電極線はそれぞれ一端部が前記伝熱体を介してリード線と接続されており、他端部もリード線と接続されており、
    前記複数の電極線にはそれぞれ、前記各リード線を通じて電源装置から電力が供給されることを特徴とするアブレーションカテーテル。
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