JP6059274B2 - スプレーガン - Google Patents
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Description
(1)本発明のスプレーガンは、ガン本体と、前記ガン本体の銃身部に取り付けられ、塗料噴出口を有する先端部に溝部が形成されている塗料ノズルと、前記塗料ノズルの前記塗料噴出口を囲んで配置され、前記塗料ノズルの前記溝部に空気を導出させるとともに、前記塗料ノズルの前記塗料噴出口から噴出された塗料に交差するように空気を噴射させる側面空気孔を備える空気キャップと、を有し、前記塗料ノズルは、少なくともその先端部が、その中心軸周りの前記溝部の位置を調整できるように構成されていることを特徴とする。
(2)本発明のスプレーガンは、(1)の構成において、前記溝部は、先端部の周方向に沿って複数個、前記塗料噴出口に向かって形成されていることを特徴とする。
(実施形態1)
図1は、本発明のスプレーガンの実施形態1を示す全体構成図である。
図2(b)、(c)は、第1ノズル310の先端部の溝部15が空気キャップ16の側面空気孔19に対して正規な位置に調整された場合の例を示している。 図2(b)は、たとえば、第1ノズル310を間にして配置される空気キャップ16の側面空気孔19を結ぶ線上に、第1ノズル310の先端部のうち溝部15が形成されていない側が位置づけられるように調整された場合を示している。また、図2(c)は、第1ノズル310を間にして配置される空気キャップ16の側面空気孔19を結ぶ線(図中符号αで示す線)上に、第1ノズル310の先端部のうち溝部15が形成されている側が位置づけられるように調整された場合を示している。
この場合、第1ノズル310の先端部の溝部15の該第1ノズル310の回転方向における位置の調整は、必ずしも、図2(a)、(b)に示したものに限定されることがないことはいうまでもない。所望のスプレーパターンを得ようとする場合に、図2(a)、(b)に示した調整以外の調整があり得るからである。すなわち、第1ノズル310の先端部の溝部15の該第1ノズル310の回転方向における位置の調整は、スプレーパターンをフラットからいわゆる中高、または中高からフラットへと膜厚分布を任意に変化させることができるので、適当な分布を選択することにより、被塗物により適したスプレーパターンを得ることができる。
(実施形態2)
図6は、本発明の実施形態2を示す説明図で、スプレーガン1に取り付けられる塗料ノズル40の構成図である。
(実施形態3)
図7は、本発明の実施形態3を示す説明図で、スプレーガン1に取り付けられる塗料ノズル50の構成図である。
(実施形態4)
図8は、本発明の実施形態4を示す説明図で、スプレーガン1に取り付けられる塗料ノズル60の構成図である。
(実施形態5)
図9は、本発明の実施形態5を示す説明図で、スプレーガン1に取り付けられる塗料ノズル60’の構成図である。
(実施形態6)
図10は、本発明の実施形態6を示す説明図で、スプレーガン1に取り付けられる塗料ノズル70の構成図である。
上述した各実施形態は、いずれも、塗料ノズルの先端部の溝部15は、塗料噴出口30Aを正面から観た場合に、十字状に配置されて構成されたものとしたものである。しかし、本発明は、塗料噴出口30Aを正面から観た図11に示すように、溝部15が該塗料噴出口30Aを通過するように一文字状に形成されたものにも適用されることはもちろんである。なお、図11に示す塗料ノズルの溝部15は、空気を導出させていない構成となっており、塗料噴出口30AとしてV字形の断面をした前記溝部15を成形することによりほぼ唇状の開口を形成した塗料通路を開通させることにより、塗料流が扇形に形成され塗料が該溝部15の方向に広がり、これによりスプレーパターンを形成できるようになっている。
(実施形態8)
上述した各実施形態は、いずれも、塗料ノズルの先端部の溝部15の断面はV字状としたものであるが、この形状に限定されないことはいうまでもない。
図12は、本発明の実施形態9を示す説明図で、スプレーガン1に取り付けられる塗料ノズル80の構成図である。
図12(a)は、塗料ノズル80の中心軸を含む面で断面をとった図を、図12(b)は、該塗料ノズル80の分解斜視図を、図12(c)は、図12(b)に示す塗料ノズル80においてその中心軸を含む面で断面をとった図を示している。
図12に示す塗料ノズル80は、実施態様1ないし6に示したように先端部80Aと後端部80Bとが分割されて構成されたものではなく、互いに一体化されたものとして構成されている。
塗料ノズル80の先端部80Aは、実施態様1ないし6に示したように、塗料噴出口30Aが形成され、その外周には、該塗料噴出口30Aに向かうに従い深さが大きくなる溝部15が複数形成されている。
塗料ノズル80は、その後端部80Bがガン本体1に形成された孔1Aに挿入されている。塗料ノズル80は、前記孔1A内において、後端部80Bが前記孔1Aに形成された段差部1Pに当接されることにより、先端部80Aがガン本体1から露出されるように配置されるようになっている。
塗料ノズル80の先端部80Aには円筒状のノズル押さえ部材82が挿入され、該ノズル押さえ部材82の外周に形成された螺子82Aが、ガン本体1の前方における前記孔1Aの内周に形成された内周螺子溝1Qに螺合されるようになっている。
ノズル押さえ部材82は、ガン本体1の内周螺子溝1Qに螺合させるのに便利なように、その前方端において六角ボルト部82Bが形成されている。
また、ノズル押さえ部材82内周には、該ノズル押さえ部材82を塗料ノズル80の先端部80Aに挿入しガン本体1に螺合させ際に、該塗料ノズル80の周辺に形成された被係止部80Sを係止させる係止部82Sが形成されている。
これにより、塗料ノズル80は、ノズル押さえ部材82とガン本体1(段差部1P)との間に挟持されて、該ガン本体1に取り付けられるようになっている。
そして、塗料ノズル80の先端部に形成された一対の前記被挟持面816をたとえばスパナ等で挟み、塗料ノズル80を中心軸回りに回転させ、これにより、塗料ノズル80の先端部80Aの溝部15が、たとえば図2(b)、(c)に示すように、空気キャップ16の側面空気孔19に対して正規な位置にくるように調整できるようになる。
図13は、本発明の実施形態10を示す説明図で、スプレーガン1に取り付けられる塗料ノズル90の構成図である。
図13(a)は、塗料ノズル90の中心軸を含む面で断面をとった図を、図13(b)は、該塗料ノズル90の分解斜視図を、図13(c)は、図13(b)に示す塗料ノズル90においてその中心軸を含む面で断面をとった図を示している。
図13に示す塗料ノズル90は、実施態様9に示したように先端部90Aと後端部90Bとが互いに一体化されたものとして構成されている。
塗料ノズル90は、その後端部90Bがガン本体1に形成された孔1Aに挿入されている。この場合、ガン本体1の孔1Aに挿入された塗料ノズル90は、少なくとも後端部90Bにおいて、ガン本体1との孔1Aとの間に間隙部914を有するようになっている。そして、該間隙部914に、塗料ノズル90の後端部90Bの外周に形成された外周螺子溝910に螺合される第1係止部911と、ガン本体1の孔1Aの内周に形成された内周螺子溝912に螺合される第2係止部913と、第1係止部911と第2係止部3の間に配置される圧縮バネ915と、が配置されている。
図13(b)に示すように、第1係止部911は、その内周に螺子911Sが形成されたほぼ円筒形の部材から構成されていて、塗料ノズル90を本体に螺合する際の回り止めとして、その外周には例えば図のように六角形状が形成されている。該第1係止部911はガン本体1の孔1Aに挿入されるとともに、塗料ノズル90の外周に形成された外周螺子溝910が螺合されるようになっている。第2係止部913は、その外周に螺子913Sが形成されたほぼ円筒形の部材から構成されている。該第2係止部913は、ガン本体1の孔1Aに挿入されるとともに、図13(c)に示すように、該孔1Aの内周面に形成された内周螺子溝912に螺合されるようになっている。また、圧縮バネ915は、塗料ノズル90の周囲に配置されるコイルスプリングから構成され、第1係止部911と第2係止部913を互いに離間する方向へ付勢するようになっている。
これにより、塗料ノズル90は、それに取り付けられる第2係止部913とガン本体1に取り付けられる第1係止部911との間に配置される圧縮バネ915によって、該ガン本体1に取り付けられるようになっている。
そして、塗料ノズル90の先端部90Aに形成された一対の被挟持面916をたとえばスパナ等で挟み、塗料ノズル90を中心軸回りに回転させ、これにより、塗料ノズル90の先端部90Aの溝部15が、たとえば図2(b)、(c)に示すように、空気キャップ16の側面空気孔19に対して正規な位置にくるように調整できるようになる。
たとえば、第1ノズルの材質についても限定せず、たとえば樹脂や耐摩耗性材料などで製作してもよい。さらに、第1ノズルの先端部は分離できるのでたとえば空気キャップに対する塗料ノズルの出入り位置の変更やノズル口径を変更したものに交換可能である。
上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
[付記1]
ガン本体と、
前記ガン本体の銃身部に取り付けられ、塗料噴出口を有する先端部に溝部が形成されている塗料ノズルと、
前記塗料ノズルの前記塗料噴出口を囲んで配置され、前記塗料ノズルの前記溝部に空気を導出させるとともに、前記塗料ノズルの前記塗料噴出口から噴出された塗料に交差するように空気を噴射させる側面空気孔を備える空気キャップと、を有し、
前記塗料ノズルは、少なくともその先端部が、その中心軸周りの前記溝部の位置を調整できるように構成されていることを特徴とするスプレーガン。
[付記2]
前記溝部は、先端部の周方向に沿って複数個、前記塗料噴出口に向かって形成されていることを特徴とする付記1に記載のスプレーガン。
[付記3]
前記塗料ノズルは、先端部において第1ノズルが、後端部において第2ノズルが同軸上に配置されて構成され、
前記第2ノズルは螺合によって前記ガン本体に取り付けられ、前記第1ノズルは、その中心軸周りの前記溝部の位置を調整できるように前記第2ノズルに結合されていることを特徴とする付記1に記載のスプレーガン。
[付記4]
前記第1ノズルは後端部に外径が大なる大径部を有し、
前記第2ノズルは先端部の開口端に孔を有する端壁部を有し、
前記第1ノズルは、前記第2ノズルの前記孔を通して突出された先端部から前記第1ノズルに螺合される締結手段と前記大径部とが前記第2ノズルの前記端壁部を挟持することによって、前記第2ノズルに結合されていることを特徴とする付記3に記載のスプレーガン。
[付記5]
前記第1ノズルは後端部に外径が大なる大径部を備え、
前記第2ノズルは、その後端部から前記第1ノズルを挿入させた場合に前記大径部を係止させる係止部と前記係止部に隣接した内周面に形成された内周螺子溝とを有し、
前記第2ノズルは、外周に螺子溝が形成されたリング状部材を前記内周螺子溝に螺合させ前記第1ノズルの大径部を前記係止部に押圧させることによって、前記第1ノズルに結合されていることを特徴とする付記3に記載のスプレーガン。
[付記6]
前記第1ノズルの前記大径部と前記リング状部材との間には滑りリングが配置されていることを特徴とする付記5に記載のスプレーガン。
[付記7]
前記第1ノズルは、その後端部から前記第2ノズルの内周面に沿って長手方向に延出する延出部の後端部に形成される外径が大なる大径部を有し、
前記第1ノズルは、その前記大径部が前記第2ノズルの後端部と前記ガン本体との間に挟持されて前記第2ノズルに結合されていることを特徴とする付記3に記載のスプレーガン。
[付記8]
前記第2ノズルの後端部と前記第1ノズルの前記大径部の間であって前記延出部の周りに滑りリングが配置されていることを特徴とする付記7に記載のスプレーガン。
[付記9]
前記第1ノズルは後端部に外径が大なる大径部を備え、
前記第2ノズルは、その後端部から前記第1ノズルを挿入させた場合に前記大径部を係止させる係止部を備え、
前記第1ノズルは、その後端部から挿入されるプッシュ座金が前記大径部を前記第2ノズルの係止部に押圧させることによって、前記第2ノズルに結合されていることを特徴とする付記3に記載のスプレーガン。
[付記10]
前記第1ノズルの前記大径部と前記プッシュ座金との間に滑りリングが配置されていることを特徴とする付記9に記載のスプレーガン。
[付記11]
前記第1ノズルの前記大径部と前記プッシュ座金との間にスプリングが介在されていることを特徴とする付記9に記載のスプレーガン。
[付記12]
前記スプリングと前記プッシュ座金との間に滑りリングが配置されていることを特徴とする付記11に記載のスプレーガン。
[付記13]
前記第2ノズルは段差部を介して先端部に内径が大なる大径部を有し、
前記第1ノズルは前記大径部との間に隙間を有し後端部が前記第2ノズルの前記段差部に当接されて第2ノズルと同軸上に配置され、
前記第1ノズルは、その先端部から挿入され前記第2ノズルの前記大径部との間の前記隙間に前記大径部の内周面に形成された内周螺子溝に螺合する延出部を有する締結部材によって、前記第2ノズルに結合され、
前記第1ノズルの後端部と前記第2ノズルの前記段差部との当接面はテーパ面となっているとともに、
前記第1ノズルの先端部の外周には前記第1ノズルをその軸方向周りに回転させる工具によって挟持される一対の挟持面が形成されていることを特徴とする付記3に記載のスプレーガン。
[付記14]
前記塗料ノズルは、その先端部から挿入され前記ガン本体に螺合されるノズル押さえ部材と、前記塗料ノズルの後端部が当接される前記ガン本体と、の間に挟持されて前記ガン本体に取り付けられていることを特徴とする付記1に記載のスプレーガン。
[付記15]
前記塗料ノズルは、前記ガン本体に形成された孔に間隙部を有して挿入され、前記間隙部に、前記塗料ノズルの外周に形成された外周螺子溝に螺合される第1係止部と、前記ガン本体の前記孔の内周に形成された内周螺子溝に螺合される第2係止部と、前記第1係止部と前記第2係止部の間に配置される圧縮バネと、を備えることによって、
前記ガン本体に取り付けられていることを特徴とする付記1に記載のスプレーガン。
[付記16]
ガン本体と、
前記ガン本体の銃身部に取り付けられ、塗料噴出口を有する先端部に溝部が形成されている塗料ノズルと、
前記塗料ノズルの前記塗料噴出口を囲んで配置され、前記塗料ノズルの前記塗料噴出口から噴出された塗料に交差するように空気を噴射させる側面空気孔を備える空気キャップと、を有し、
前記溝部は、前記塗料ノズルの先端面に前記塗料噴出口を通過するように一文字状に形成され、
前記塗料ノズルは、少なくともその先端部が、その中心軸周りの前記溝部の位置を調整できるように構成されていることを特徴とするスプレーガン。
90B……後端部(塗料ノズル90の)、310、410、510、610、710……第1ノズル、311、411、511……大径部、312、412、612……溝、313、413、613……O−リング、314……螺子、315……ナット、316、416、516、616、716、816、916……被挟持面、320、420、520、620、720……第2ノズル、321、421、521、621、721……螺子、322、422……開口、323……端壁部、423……係止部、425……内周螺子溝、426……リング状部材、427……ドライバ溝、428、528、628、619……滑りリング、510A……延出部、512……止輪、513……溝部、614……プッシュ座金、614A……リング材、614B……突出部、618……スプリング、710A……後端部(第1ノズルの)、710P……開口端(第1ノズルの)、712……内周螺子溝、714……隙間、715……ナット、715A……延出部、717……螺子、720A……大径部、720S……段差部、910……外周螺子溝、911……第1係止部、912……内周螺子溝、913……第2係止部、914……間隙部、915……圧縮バネ。
Claims (4)
- ガン本体と、
前記ガン本体の銃身部に取り付けられ、塗料噴出口を有する先端部に溝部が形成されている塗料ノズルと、
前記塗料ノズルの前記塗料噴出口を囲んで配置され、前記塗料ノズルの前記溝部に空気を導出させるとともに、前記塗料ノズルの前記塗料噴出口から噴出された塗料に交差するように空気を噴射させる側面空気孔を備える空気キャップと、を有し、
前記塗料ノズルは、前記ガン本体に取り付けられた状態で、少なくともその先端部が、その中心軸周りの前記溝部の位置を調整できるように構成されており、
前記塗料ノズルには、前記ガン本体に取り付けられた状態で、前記中心軸周りの前記溝部の位置を調整するときに挟持できる互いに平行に形成された一対の被挟持面が形成されていることを特徴とするスプレーガン。 - 前記溝部は、先端部の周方向に沿って複数個、前記塗料噴出口に向かって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスプレーガン。
- 前記塗料ノズルは、先端部において前記溝部及び前記被挟持面が形成された第1ノズルが、後端部において第2ノズルが同軸上に配置されて構成され、
前記第2ノズルは螺合によって前記ガン本体に取り付けられ、前記第1ノズルは、その中心軸周りの前記溝部の位置を調整できるように前記第2ノズルに結合されていることを特徴とする請求項1に記載のスプレーガン。 - ガン本体と、
前記ガン本体の銃身部に取り付けられ、塗料噴出口を有する先端部に溝部が形成されている塗料ノズルと、
前記塗料ノズルの前記塗料噴出口を囲んで配置され、前記塗料ノズルの前記塗料噴出口から噴出された塗料に交差するように空気を噴射させる側面空気孔を備える空気キャップと、を有し、
前記溝部は、前記塗料ノズルの先端面に前記塗料噴出口を通過するように一文字状に形成され、
前記塗料ノズルは、前記ガン本体に取り付けられた状態で、少なくともその先端部が、その中心軸周りの前記溝部の位置を調整できるように構成されており、
前記塗料ノズルには、前記ガン本体に取り付けられた状態で、前記中心軸周りの前記溝部の位置を調整するときに挟持できる互いに平行に形成された一対の被挟持面が形成されていることを特徴とするスプレーガン。
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