JP6059116B2 - 差圧式水電解システムの制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水を電気分解してアノード側に酸素を発生させる一方、カソード側に前記酸素よりも高圧な水素を発生させる差圧式水電解装置を備える差圧式水電解システムの制御方法に関する。
一般的に、燃料電池の発電反応に使用される燃料ガスとして、水素が使用されている。この水素は、例えば、水電解装置により製造されている。水電解装置は、水を分解して水素(及び酸素)を発生させるため、固体高分子電解質膜(イオン交換膜)を用いている。固体高分子電解質膜の両面には、電極触媒層が設けられて電解質膜・電極構造体が構成されるとともに、前記電解質膜・電極構造体の両側には、給電体を配設して単位セルが構成されている。
そこで、複数の単位セルが積層されたセルユニットには、積層方向両端に電圧が付与されるとともに、アノード側の給電体に水が供給される。このため、電解質膜・電極構造体のアノード側では、水が分解されて水素イオン(プロトン)が生成され、この水素イオンが固体高分子電解質膜を透過してカソード側に移動し、電子と結合して水素が製造される。
セルユニットから導出される水素は、気液分離装置に送られて液状水が除去された後、水素精製部に供給されて製品水素(ドライ水素)が得られる。一方、アノード側では、水素と共に生成された酸素が、余剰の水を伴ってセルユニットから排出される。
水電解装置では、アノード側に常圧な酸素を生成するとともに、カソード側に高圧(一般的には、1MPa以上)な水素を生成する差圧式水電解装置(高圧水素製造装置)が採用されている。その際、差圧式水電解装置では、固体高分子膜を挟んでカソード側セパレータの流体通路に高圧水素が充填される一方、アノード側セパレータの流体通路には、常圧の水及び酸素が存在している。このため、運転停止(生成水素の供給終了)時には、カソード側に残存する水素がアノード側にクロスリークするおそれがあり、固体高分子膜を保護するために、前記固体高分子膜の両側の圧力差を除去する必要がある。
ここで、例えば、特許文献1に開示されている水電解装置の運転停止方法が知られている。この運転停止方法では、カソード側から水素の供給が停止された後、電圧を印加する工程と、前記電圧を印加した状態で、少なくとも前記カソード側の減圧(脱圧)を行う工程とを有している。このため、カソード側の水素が、アノード側にリークすると、この水素は、印加電圧により再度プロトン化し、水素膜ポンプ効果によって電解質膜を透過し、カソード側に戻されている。
従って、運転停止後に、アノード側にリークした高圧水素が滞留することを抑制し、触媒電極の水素による還元(劣化)を阻止することができる、としている。
特開2010−236089号公報
ところで、上記のように、減圧時に水電解装置に電圧が印加されると、カソード側では、水素が生成されるとともに、アノード側からの透過水が発生し易い。この透過水は、気液分離装置に送られて貯留される一方、前記気液分離装置の容量以上の前記透過水は、水素精製部に送られて前記水素精製部が劣化するおそれがある。これにより、減圧時にも、適宜、水位制御を行う必要がある。
しかしながら、差圧式水電解装置では、カソード側の圧力が低下するのに伴って、排水速度が低下している。このため、透過水の透過速度が、気液分離装置からの排水速度よりも早くなる圧力が存在しており、前記気液分離装置から液状水が溢れ出す場合がある。
本発明は、この種の問題を解決するものであり、運転停止後に、カソード側を良好に脱圧するとともに、気液分離装置から液状水が溢れ出すことを可及的に抑制することが可能な差圧式水電解システムの制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係る制御方法が適用される差圧式水電解システムは、差圧式水電解装置、気液分離装置、圧力損失部、開閉弁及び脱圧弁を有している。差圧式水電解装置は、水を電気分解してアノード側に酸素を発生させる一方、カソード側に前記酸素よりも高圧な水素を発生させる。
気液分離装置は、差圧式水電解装置から導出される水素を、気液分離する。圧力損失部は、気液分離装置に貯留された液状水を排出する排水配管に配設され、圧力損失を付与することにより、一定流量の前記液状水を通流させる。開閉弁は、排水配管を開閉させる一方、脱圧弁は、差圧式水電解装置のカソード側の圧力を低下させる脱圧配管に配設され、カソード側の脱圧時に開弁される。
この制御方法では、基準水位設定工程と、脱圧基準水位設定工程と、脱圧工程と、水位持ち替え工程と、排出工程とを有している。基準水位設定工程では、通常運転時に気液分離装置に貯留された液状水を排水配管に排出させるために、前記気液分離装置の基準水位を設定している。一方、脱圧基準水位設定工程では、カソード側の脱圧時に液状水を排水配管に排出させるために、基準水位設定工程の後で基準水位よりも低水位である脱圧基準水位を設定している。
脱圧工程では、差圧式水電解装置の運転が停止された後、電圧を印加した状態で、脱圧弁を開弁させてカソード側の減圧を行っている。水位持ち替え工程では、脱圧工程が開始された際、開閉弁を開弁させるための水位許容上限値を、基準水位から脱圧基準水位に持ち替えている。排出工程では、気液分離装置に貯留された液状水が水位許容上限値に達した際に、開閉弁を開弁して気液分離装置内の液状水を排水配管に排出する。
また、この制御方法において、脱圧基準水位設定工程では、脱圧工程における水位上昇量である脱圧時上昇量及び脱圧工程後の最初の運転開始時の昇圧工程における水位上昇量である昇圧時上昇量を基準水位から引いた値が、脱圧基準水位に設定されている。
さらに、この制御方法では、カソード側の脱圧時の温度を把握する温度把握工程を有し、脱圧基準水位設定工程では、温度把握工程で把握された前記温度が高い程、脱圧基準水位を高く設定することが好ましい。
本発明によれば、運転停止時に、電圧を印加しながらカソード側の減圧を行っているため、カソード側の水素がアノード側にリークすると、この水素は、印加電圧により再度プロトン化してカソード側に戻される。このため、運転停止後に、アノード側にリークした高圧水素が滞留することを抑制し、触媒電極の水素による還元(劣化)を阻止することができる。
しかも、脱圧工程では、水位許容上限値が、通常運転時の基準水位よりも低水位な脱圧基準水位に持ち替えられている。従って、カソード側の圧力が低下することにより、前記カソード側への透過水量が、気液分離装置からの排水量よりも多くなった際にも、前記気液分離装置から液状水が溢れ出すことを可及的に抑制することが可能になる。
本発明の実施形態に係る制御方法が適用される差圧式水電解システムの概略構成説明図である。 差圧式水電解装置の透過水速度と圧力との関係説明図である。 前記透過水速度と温度との関係説明図である。 気液分離装置の排水速度と圧力との関係説明図である。 前記排水速度と温度との関係説明図である。 タンク部内の水位変動逆転圧力の説明図である。 前記タンク部内の水位変動速度と温度との関係説明図である。 通常制御による脱圧時の水位変動の説明図である。 昇圧時の圧力と時間との関係説明図である。 前記昇圧時の排水と水位との関係説明図である。 本実施形態の脱圧基準水位により行われる制御の説明図である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る制御方法が適用される差圧式水電解システム10は、水(純水)を電気分解することによって酸素及び高圧水素を製造する差圧式水電解装置12を備える。高圧水素とは、常圧である酸素圧力よりも高圧の、例えば、1MPa〜70MPaの水素をいう。
差圧式水電解装置12には、複数の水分解セル(単位セル)14が積層されており、前記水分解セル14の積層方向両端には、エンドプレート16a、16bが配設される。差圧式水電解装置12には、直流電源である電解電源18が接続される。水分解セル14は、固体高分子電解質膜の両側にアノード側電極触媒層とカソード側電極触媒層とが設けられている。
エンドプレート16aには、水供給配管20aが接続されるとともに、エンドプレート16bには、水排出配管20b及び水素配管20cが接続される。水供給配管20aには、純水が供給される一方、水排出配管20bから反応により生成した酸素(及び透過した水素)と未反応の水とが排出される。
水素配管20cには、水素導出配管22の一端部が接続されるとともに、前記水素導出配管22の他端部が気液分離装置24を構成するタンク部26に接続される。タンク部26は、水素に含まれる水分(液状体)を貯留するとともに、前記タンク部26の底部には、前記水素から分離された水を排出する排水配管28が接続される。
排水配管28には、圧力損失を付与することにより、設定水量の液状水を通流させる圧力損失部、例えば、オリフィス30が配設される。なお、オリフィス30に代えて、例えば、微細状チューブを用いてもよい。排水配管28には、オリフィス30の下流に位置して開閉弁、例えば、電磁弁32が配設される。電磁弁32は、制御装置34により開閉駆動される。
タンク部26には、前記タンク部26内の水位WSが設定高さであるか否かを検出する水位検出部、例えば、水位検出センサ36が設けられる。水位検出センサ36の検出信号は、制御装置34に入力される。水素導出配管22には、圧力検出部、例えば、圧力計38が配設され、前記圧力計38の検出信号は、制御装置34に入力される。
タンク部26には、水が除去された水素を送出する送出配管40の一端部が接続される。送出配管40には、逆止弁42、精製部44及び背圧弁46が下流に向かって、順次、配設される。精製部44は、例えば、冷却機構及び水吸着機構を備え、前記水吸着機構は、水素に含まれる水蒸気(水分)を吸着する。精製部44から排出される製品水素(ドライ水素)は、背圧弁46の規定圧力値(例えば、35MPa)に昇圧された後、燃料電池電気自動車(図示せず)に充填される。
送出配管40から脱圧配管48が分岐する。脱圧配管48には、減圧弁50及び脱圧弁52が配設される。脱圧弁52は、例えば、電磁弁であり、制御装置34により開閉駆動される。なお、脱圧配管48は、送出配管40に代えて水素導出配管22の途上から分岐してもよい。
このように構成される差圧式水電解システム10の動作について、以下に説明する。
先ず、差圧式水電解システム10の始動時には、例えば、市水から生成された純水が、差圧式水電解装置12の水供給配管20aに供給される。一方、差圧式水電解装置12に電気的に接続されている電解電源18を介して、電解電圧が付与される。
このため、各水分解セル14では、アノード側に供給された水が電気により分解され、水素イオン、電子及び酸素が生成される。この陽極反応により生成された水素イオンは、固体高分子電解質膜を透過してカソード側に移動し、電子と結合して水素が得られる。従って、カソード側に生成された水素は、水素配管20cに接続された水素導出配管22を介して差圧式水電解装置12の外部に取り出し可能となる。
一方、アノード側には、反応により生成した酸素(及び透過した水素)と、使用済みの水とが流動しており、これらの混合流体が水排出配管20bから排出される。この使用済みの水は、酸素(及び透過した水素)から分離された後、水供給配管20aに導入される。
差圧式水電解装置12内に生成された水素は、水素導出配管22を流通して気液分離装置24に送られる。この気液分離装置24では、水素に含まれる液状水が、この水素から分離される。タンク部26に貯留された液状水は、水位検出センサ36により水位WSが検出されている。
制御装置34では、タンク部26内から排水を行う必要がある水位閾値として制御上限水位WS(high)と、前記タンク部26内からの排水を停止する必要がある水位閾値として制御下限水位WS(low)とを設定している。
そして、水位検出センサ36により制御上限水位WS(high)が検出されると、制御装置34は、電磁弁32を開弁させる。このため、タンク部26内の水は、オリフィス30により一定の水量で排水配管28に排水される。その後、タンク部26内の水位WSが、制御下限水位WS(low)まで低下したことが検出されると、電磁弁32が閉弁される。
一方、水素は、送出配管40に送出され、精製部44に供給されて前記水素に含まれる水蒸気(水分)が吸着される。精製部44から排出される製品水素(ドライ水素)は、背圧弁46の規定圧力値(例えば、35MPa)に昇圧された後、燃料電池電気自動車(図示せず)に充填される。
次いで、本発明の実施形態に係る差圧式水電解システム10の制御方法について、以下に説明する。
制御装置34では、図示しない燃料電池電気自動車に対するドライ水素の充填が完了すると、差圧式水電解装置12の運転が停止したと判断する。なお、運転停止の判断基準は、例えば、図示しないスイッチによるオフ操作等、他の方式を採用してもよい。
さらに、脱圧(減圧)時の印加電流が設定される。この印加電流は、水素のクロスリーク量に対して水素の膜ポンプ効果が高くなるような電流値に設定される。従って、制御装置34は、差圧式水電解装置12を構成する水分解セル14に、上記の印加電流が付与されるように、電解電源18の制御を行う。この状態で、カソード側の高圧水素の減圧が開始される。
具体的には、脱圧弁52が開弁されるため、タンク部26内が脱圧配管48に連通する。このため、カソード側に充填されている高圧な水素は、水素導出配管22を通ってタンク部26に一旦導入され、脱圧配管48から減圧弁50の減圧作用下に徐々に減圧処理される。減圧処理は、カソード側の圧力が、アノード側の圧力(常圧)と同圧になるまで行われる。
一方、差圧式水電解装置12では、電解電圧が印加されているため、カソード側に水素が生成されるとともに、アノード側から前記カソード側に透過水が発生する。この透過水は、水素導出配管22を通ってタンク部26に導入される。従って、タンク部26内の水位が上昇する。
ここで、カソード側に発生する透過水の速度は、圧力に依存しており、図2に示すように、圧力が高い程、低下する傾向を有している。さらに、図3に示すように、透過水速度は、温度にも依存しており、温度が高い程、低下する傾向を有している。
また、タンク部26から排水配管28への排水速度は、圧力及び温度に依存している。図4に示すように、排水速度は、圧力が高い程、高くなる傾向を有するとともに、図5に示すように、温度が高くなる程、高くなる傾向を有している。
上記のように、透過水速度は、圧力が高い程、低下する一方、排水速度は、圧力が高い程、高くなる傾向を有している。このため、タンク部26において、比較的圧力が高い状態では、排水速度が透過水速度よりも高くなり、排水処理によって水位WSが低下する。一方、タンク部26において、比較的圧力が低い状態では、透過水速度が排水速度よりも高くなり、排水処理によっても水位WSが上昇する。従って、排水時に、水位WSの低下から水位WSの上昇に変換する圧力、すなわち、水位変動逆転圧力Prが存在している(図6参照)。
さらにまた、水位変動逆転圧力Prは、温度の変化により変動する。透過水速度は、温度が高い程、低下する一方、排水速度は、温度が高い程、高くなる傾向を有している。これにより、図7の水位変動速度(排水速度−透過水速度)と水位変動逆転圧力Prとの関係に示すように、タンク部26内の水位変動逆転圧力Prは、温度が高くなる程、低圧側に移動する。
このため、脱圧処理時に、通常運転時の制御上限水位WS(high)を基準にしてタンク部26の排水処理を行うと、前記タンク部26から水が溢れ出すおそれがある。
具体的には、図8に示すように、タンク部26内の圧力が低下して、水位変動逆転圧力Prよりも低圧になると、電磁弁32を開状態に維持して排水を連続して行っても、透過水速度が排水速度よりも高いため、前記タンク部26内の水位WSが上昇してしまう。そして、タンク部26内の水位WSが、満水位(水位100%)を超えることにより、前記タンク部26から水が溢れ出す(オーバーフロー)ことになる。
脱圧時上昇量(脱圧工程における水位上昇量)である水位上昇量h1は、図6に示す水位変動逆転圧力Pr以降の時間(カソード側の圧力とアノード側の圧力とが同圧になるまでの時間)と、図7に示す水位変動速度とを積算することにより、求められる(脱圧時上昇量把握工程)。
一方、差圧式水電解装置12の昇圧時には、図9に示すように、急激な圧力上昇が行われる。その際、水位変動逆転圧力Prを超えるまでの間、タンク部26内の水位WSが上昇することになる。従って、図10に示すように、タンク部26内の圧力が、水位変動逆転圧力Prに達するまでは、電磁弁32が開弁状態であっても、水位WSが上昇することになる。昇圧時上昇量(運転開始時の昇圧工程における水位上昇量)である水位上昇量h2は、脱圧時と同様に、積算することが可能である(昇圧時上昇量把握工程)。
そこで、本実施形態では、図11に示すように、脱圧工程が開始された際、電磁弁32を開弁させるための水位許容上限値を、基準水位よりも低水位な脱圧基準水位WS1(high)に持ち替える水位持ち替え工程を有している。具体的には、基準水位である通常運転時の制御上限水位WS(high)から、脱圧基準水位WS1(high)に持ち替えている。
脱圧基準水位WS1(high)は、水位変動逆転圧力Prからの水位上昇量h1と昇圧時の水位上昇量h2とを加算した値を、制御上限水位WS(high)から引き算することにより得られる。さらに、脱圧基準水位WS1(high)は、最終的にオーバーフローしない値(若しくは、フェール判定値未満)に設定することが好ましい。また、脱圧時の温度を把握(温度把握工程)し、前記温度が高い程、脱圧基準水位WS1(high)を高く設定することが好ましい。
この場合、本実施形態では、運転停止時に、電解電源18が制御されることによって、電解電圧よりも低圧な電圧を印加しながら、カソード側の減圧を行っている。このため、カソード側の水素がアノード側にリークすると、この水素は、印加電圧により再度プロトン化してカソード側に戻される。従って、運転停止後に、アノード側にリークした高圧水素が滞留することを抑制し、触媒電極の水素による還元(劣化)を阻止することができる。
しかも、脱圧工程では、図11に示すように、電磁弁32を開弁させるための水位許容上限値を、基準水位よりも低水位な脱圧基準水位WS1(high)に持ち替える水位持ち替え工程を有している。具体的には、基準水位である通常運転時の制御上限水位WS(high)から、脱圧基準水位WS1(high)に持ち替えている。これにより、カソード側の圧力が低下してタンク部26への透過水量が、前記タンク部26からの排水量よりも多くなった際にも、前記タンク部26から水が溢れ出すことを可及的に抑制することが可能になるという効果が得られる。
しかも、脱圧基準水位WS1(high)は、水位変動逆転圧力Prからの水位上昇量h1と昇圧時の水位上昇量h2とを考慮して設定されている。さらに、脱圧基準水位WS1(high)は、温度が高い程、高く設定されている。このため、タンク部26から水が溢れることを一層確実に阻止することができる。
10…差圧式水電解システム 12…差圧式水電解装置
14…水分解セル 22…水素導出配管
24…気液分離装置 26…タンク部
28…排水配管 30…オリフィス
32…電磁弁 34…制御装置
36…水位検出センサ 38…圧力計
40…送出配管 44…精製部
46…背圧弁 48…脱圧配管
50…減圧弁 52…脱圧弁

Claims (3)

  1. 水を電気分解してアノード側に酸素を発生させる一方、カソード側に前記酸素よりも高圧な水素を発生させる差圧式水電解装置と、
    前記差圧式水電解装置から導出される前記水素を、気液分離する気液分離装置と、
    前記気液分離装置に貯留された液状水を排出する排水配管に配設され、圧力損失を付与することにより、一定流量の前記液状水を通流させる圧力損失部と、
    前記排水配管を開閉させる開閉弁と、
    前記差圧式水電解装置の前記カソード側の圧力を低下させる脱圧配管に配設され、前記カソード側の脱圧時に開弁される脱圧弁と、
    を有する差圧式水電解システムの制御方法であって、
    通常運転時に前記気液分離装置に貯留された前記液状水を前記排水配管に排出させるために、該気液分離装置の基準水位を設定する基準水位設定工程と、
    前記カソード側の脱圧時に前記液状水を前記排水配管に排出させるために、前記基準水位設定工程の後で前記基準水位よりも低水位である脱圧基準水位を設定する脱圧基準水位設定工程と、
    前記差圧式水電解装置の運転が停止された後、電圧を印加した状態で、前記脱圧弁を開弁させて前記カソード側の減圧を行う脱圧工程と、
    前記脱圧工程が開始された際、前記開閉弁を開弁させるための水位許容上限値を、前記基準水位から前記脱圧基準水位に持ち替える水位持ち替え工程と、
    前記気液分離装置に貯留された前記液状水が前記水位許容上限値に達した際に、前記開閉弁を開弁して前記気液分離装置内の前記液状水を前記排水配管に排出する排出工程と、
    を有することを特徴とする差圧式水電解システムの制御方法。
  2. 請求項1記載の制御方法において、
    前記脱圧基準水位設定工程では、前記脱圧工程における水位上昇量である脱圧時上昇量及び当該脱圧工程後の最初の運転開始時の昇圧工程における水位上昇量である昇圧時上昇量を前記基準水位から引いた値が、前記脱圧基準水位に設定されることを特徴とする差圧式水電解システムの制御方法。
  3. 請求項1又は2記載の制御方法において、前記カソード側の脱圧時の温度を把握する温度把握工程を有し、
    前記脱圧基準水位設定工程では、前記温度把握工程で把握された前記温度が高い程、前記脱圧基準水位を高く設定することを特徴とする差圧式水電解システムの制御方法。
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