JP6046308B1 - 船速計および船速取得方法 - Google Patents

船速計および船速取得方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6046308B1
JP6046308B1 JP2016508501A JP2016508501A JP6046308B1 JP 6046308 B1 JP6046308 B1 JP 6046308B1 JP 2016508501 A JP2016508501 A JP 2016508501A JP 2016508501 A JP2016508501 A JP 2016508501A JP 6046308 B1 JP6046308 B1 JP 6046308B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ship
water
depth
speed
theoretical curve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016508501A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2017046893A1 (ja
Inventor
英幸 安藤
英幸 安藤
雅彦 谷川
雅彦 谷川
愛 肥後崎
愛 肥後崎
敏志 川浪
敏志 川浪
昌彦 虫明
昌彦 虫明
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furuno Electric Co Ltd
Nippon Yusen KK
Original Assignee
Furuno Electric Co Ltd
Nippon Yusen KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furuno Electric Co Ltd, Nippon Yusen KK filed Critical Furuno Electric Co Ltd
Application granted granted Critical
Publication of JP6046308B1 publication Critical patent/JP6046308B1/ja
Publication of JPWO2017046893A1 publication Critical patent/JPWO2017046893A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S15/00Systems using the reflection or reradiation of acoustic waves, e.g. sonar systems
    • G01S15/02Systems using the reflection or reradiation of acoustic waves, e.g. sonar systems using reflection of acoustic waves
    • G01S15/50Systems of measurement, based on relative movement of the target
    • G01S15/58Velocity or trajectory determination systems; Sense-of-movement determination systems
    • G01S15/60Velocity or trajectory determination systems; Sense-of-movement determination systems wherein the transmitter and receiver are mounted on the moving object, e.g. for determining ground speed, drift angle, ground track
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P5/00Measuring speed of fluids, e.g. of air stream; Measuring speed of bodies relative to fluids, e.g. of ship, of aircraft
    • G01P5/24Measuring speed of fluids, e.g. of air stream; Measuring speed of bodies relative to fluids, e.g. of ship, of aircraft by measuring the direct influence of the streaming fluid on the properties of a detecting acoustical wave
    • G01P5/241Measuring speed of fluids, e.g. of air stream; Measuring speed of bodies relative to fluids, e.g. of ship, of aircraft by measuring the direct influence of the streaming fluid on the properties of a detecting acoustical wave by using reflection of acoustical waves, i.e. Doppler-effect
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S7/00Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00
    • G01S7/52Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S15/00
    • G01S7/52004Means for monitoring or calibrating

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Testing Or Calibration Of Command Recording Devices (AREA)

Abstract

対水船速が十分に発達する深さまで精度よく水深毎の対水船速の計測を可能とする船速計である。代表的な実施の形態によれば、船舶が浮いている流体中において所定の計測範囲までの異なる複数の水深における流速を測定し、前記流速の水深毎の分布に対して予め保持している水深毎の対水船速の理論曲線を適合させ、適合させた前記理論曲線に基づいて前記計測範囲より深い領域における任意の水深での対水船速を算出する。

Description

本発明は、船舶の対水速度を計測する技術に関し、特に、複数の深度での船速を計測する船速計および船速取得方法に適用して有効な技術に関するものである。
音響式(ドップラー式)船速計や電磁式船速計において船舶の対水速度(船速)を計測する際に、その精度を向上させる技術として、例えば、特開2013−167560号公報(特許文献1)には、海底へ向けて音波を発射する送波部と、送波部から発射された音波の反射波であって、異なる水深に位置している複数の反射物によって反射された複数の反射波を検出する受波部と、音波と反射波との周波数差に基づいて船舶の対水速度を算出する演算処理部とを有する船速計が記載されている。ここで、演算処理部は、音波と複数の反射波のそれぞれとの周波数差に基づいて異なる複数の水深における流速を求めることによって水深方向における流速の変化率を求め、該変化率が所定の閾値以下となる水深における流速を船舶の対水速度として算出する。
特開2013−167560号公報
特許文献1に記載された従来技術によれば、船底下の複数点における流速を求めることによって現実の境界層の厚みを把握し、境界層よりも深い領域での流速に基づいて対水船速を求めることで、様々な要因によって境界層の厚みが変化した場合であっても、常に正確な対水船速を得ることができる。一方で、船体周りの流場は、境界層の影響以外にも速度勾配を生じさせる要因があり、その影響は現実の船ではかなりの深さにまで及び、船体の大きさや形状等にも影響されるが、数10センチや数メートルというオーダーではなく、100メートル程度の深さまで対水船速が十分に発達しない場合があることがシミュレーション技術の進展等により分かってきている。
これに対し、例えば、一般的な音響式船速計では、十分な精度を維持しつつ計測できるのは水深50メートル程度までであり、それより深い領域ではSN比が低下して十分な精度を得ることができない。このため、対水船速が十分に発達する100メートル程度の深さでは対水船速を計測できないことになる。水深150メートル程度まで計測可能な多層潮流計や超音波式多層流向流速計(ADCP:Acoustic Doppler Current Profiler)などでも、100メートル程度の深さでは十分な精度を得ることは困難である。
そこで本発明の目的は、対水船速が十分に発達する深さまで精度よく水深毎の対水船速を得る船速計および船速取得方法を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
本発明の代表的な実施の形態による船速計は、船舶の対水船速を計測する船速計であって、船舶が浮いている流体中において所定の計測範囲までの異なる複数の水深における流速を測定し、前記流速の水深毎の分布に対して予め保持している水深毎の対水船速の理論曲線を適合させ、適合させた前記理論曲線に基づいて前記計測範囲より深い領域における任意の水深での対水船速を算出するものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
すなわち、本発明の代表的な実施の形態によれば、対水船速が十分に発達する深さまで精度よく水深毎の対水船速を得ることが可能となる。
本発明の実施の形態1である船速計の構成例について概要を示した図である。 本発明の実施の形態1における船速取得処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態1における水深毎船速理論曲線を推定する手法の例について概要を示した図である。 本発明の実施の形態1における水深毎船速理論曲線を推定する手法の他の例について概要を示した図である。 本発明の実施の形態2における実測データに基づく対水船速分布と水深毎船速理論曲線の乖離の例について概要を示した図である。 本発明の実施の形態2における潮流推定処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。一方で、ある図において符号を付して説明した部位について、他の図の説明の際に再度の図示はしないが同一の符号を付して言及する場合がある。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1である船速計の構成例について概要を示した図である。本実施の形態の船速計は、上述したように、一般的な音響式船速計や多層潮流計、ADCPなどでは、対水船速が十分発達する水深100メートル程度において十分な精度で対水船速を計測することができないという課題に鑑み、例えば、特許文献1に記載された技術と同様の技術により船底下の複数の深さにおける流速(対水船速)を計測が可能な所定の深さまで計測し、得られた水深毎の流速の分布に基づいて、より深い領域、すなわち境界層よりも深く流速が十分に発達する領域での対水船速を推定するものである。
本実施の形態では、音響式(ドップラー式)船速計を例として記載するが、同様の手法を他の方式の船速計や潮流計等に適用することも理論的には可能である。なお、「水深」とは正しくは海面等の船体1が浮かぶ水面や流体表面からの深さを示すが、以下の説明では、船体1の底面からの深さを便宜上「水深」と記載する場合がある。
本実施の形態の船速計は、例えば、船体1に設置されたセンサ2および船速計処理部3から構成される。センサ2は、例えば、船体1の船底部もしくはその近傍に設置され、海底方向に向けて所定の周波数でパルス状の音波を発信し、その反射波を受信するとともに、発信から受信までの時間差および受信した反射波の周波数などの情報を出力するトランスデューサ等によって構成される。
なお、図1の例ではセンサ2が1つ設置され、所定の海底方向に音波を発信し、測定された当該方向の流速成分に基づいて船体1の船首から船尾方向の流速(対水船速)を得る構成を示しているが、このような構成に限られない。例えば、船首から船尾方向以外の他の任意の方向の流速を算出する構成としてもよい。また、それぞれ異なる方向(以下では「測定方向」と記載する場合がある)に音波を発信する複数のセンサ2を有する構成とし、各センサ2の測定方向の流速成分(もしくはこれらの合成)として任意の方向の流速(対水船速)を得る構成としてもよい。
船速計処理部3は、センサ2の動作を制御するとともに、センサ2からの出力結果を取得して船速Vの計算等の処理を行う機能を有する。船速計処理部3は、後述する各機能を実現するよう設計された集積回路や記憶装置、入出力装置等からなる専用のハードウェアとして実装してもよいし、PC(Personal Computer)等の汎用の情報処理装置およびその上で稼働するソフトウェアとして実装することも可能である。
船速計処理部3は、例えば、制御部31、計測部32、船速計算部33、インタフェース部34などの各部、および測定データ35、理論曲線データ36、設定情報37、船速データ38などの各データストアを有する。制御部31は、船速計処理部3の各部の動作を、予め設定された設定情報37の内容等に基づいて自動で、もしくは後述するインタフェース部34を介したユーザからの指示等に基づいて手動で制御する機能を有する。計測部32は、センサ2により計測を行い、その結果を取得する機能を有する。具体的には、上述したように、センサ2から発信した送信波と受信した反射波の時間差および反射波の周波数のデータを取得する。取得したデータは、例えば、測定データ35として時系列に記録しておく。
船速計算部33は、測定データ35の内容から、設定情報37の内容等に基づいて、後述する手法により真の船速V、すなわち流速が十分に発達する深さでの流速(対水船速)を算出し、算出結果を船速データ38として記録する機能を有する。インタフェース部34は、船速計処理部3に対する入出力のインタフェースを提供する機能を有する。例えば、船速計算部33によって計算された船速データ38の内容を図示しないディスプレイ等に表示して出力する。また、船速データ38や測定データ35などの蓄積データや、後述する理論曲線データ36などについて、図示しない外部記録媒体やネットワークを介して入出力を行う。また、図示しないボタンやダイヤル等からなる操作パネルやリモコン、タッチパネル等を介してユーザからの操作指示やデータの入力を受け付ける。
上述したように、特許文献1に記載された従来技術は、船底下の複数の深さにおける流速を求める多層型の構成を有し、水深毎の各層の流速分布に基づいて現実の境界層の厚みを把握し、境界層よりも深い領域での流速から対水船速を求めるものである。一方で、シミュレーション技術の進歩により、例えば、全長が200メートルや300メートルを超えるような巨大な船体1においては、100メートル程度の深さまで対水船速が十分に発達しない場合があることが分かってきている。この場合、特許文献1に記載されたような従来技術では、音響式船速計の性能上、水深50メートル程度より深い領域では十分な計測精度が得られない場合があり、正確な船速を得ることができない場合が生じ得る。
そこで、本実施の形態では、特許文献1に記載された従来技術と同様に、船底下の複数の深さにおける流速を求める多層型の構成を有するとともに、水深毎の各層の対水船速として、センサ2および計測部32によって計測した実測データに基づいて算出した対水船速を用いる深さを、十分な精度での計測が可能な所定の範囲(図1では「計測範囲4」)に制限する。計測範囲4の深さは、センサ2の性能等により異なり得るが、例えば50メートル程度以下である。そして、計測範囲4より深い領域については、後述するように、計測範囲4における対水船速の分布に対して予め推定した理論曲線(図1では「水深毎船速理論曲線5」の点線)を適合させてこれを外挿する。
これにより、例えば、計測範囲4の深さまでは実測データに基づいて算出した対水船速を用いるとともに、それより深い領域では、実測データに基づいてではなく、水深毎船速理論曲線5に基づいて水深毎の各層の対水船速を算出することができ、流速が十分に発達する水深100メートル程度の領域での真の船速についても高精度で推定することができる。
図2は、本実施の形態における船速取得処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。まず、事前準備として、船速計を設置する船体1に対して適用可能な水深毎船速理論曲線5を推定しておく(S01)。当該処理は、本実施の形態の船速計の運用を開始する前に少なくとも行われている必要があるが、その後も随時もしくは定期的に当該処理を行って水深毎船速理論曲線5を更新しておくようにしてもよい。水深毎船速理論曲線5を算出する手法については特に限定されないが、例えば、実際の船における実測データに基づいて推定する手法や、コンピュータシステムによるシミュレーションにより推定する手法などをとることができる。
図3は、水深毎船速理論曲線5を推定する手法の例について概要を示した図である。図3(a)は、実際の船の実測データから推定する例について示している。例えば、本実施の形態の船速計を設置した実際の船において、潮流等による計測への外乱が少ないとみなせる場合に、水深毎船速理論曲線5を推定するのに適した条件であると判断し、計測された測定データ35(図中では「計測データ」)を図示するようにべき乗曲線等により近似することで水深毎船速理論曲線5(図中では「推定理論曲線」)を得ることができる。
また、実測データを得ることが困難である場合には、数値流体力学(CFD:Computational Fluid Dynamics)解析などのシミュレーションにより水深毎船速理論曲線5を推定することもできる。例えば、船体1の周囲の流れをCFDによるシミュレーションにより求めて、そこから、本実施の形態で計測する水深毎の対水船速を取り出す。図3(b)は、CFDにより水深毎の対水船速をシミュレーションした場合の例を示している。ここで得られた水深毎の対水船速について、図3(a)と同様にべき乗曲線等により近似することで水深毎船速理論曲線5を得ることができる。なお、水深毎船速理論曲線5は、船体1の形状や航行条件、喫水の深さなどのパターンや環境パラメータ毎に複数パターン算出しておいてもよい。
また、実際の船体1に対するセンサ2の設置形態に応じて、1つもしくは複数のセンサ2が音波を発信する方向などを考慮して、各測定方向における対水船速の成分や、各測定方向の成分の合成による三次元での対水船速などを図3(b)に示す例と同様にシミュレーションにより求めるようにしてもよい。また、水深毎船速理論曲線5の推定の際には、所定のアルゴリズム等によって計算された理論曲線に対して、さらに経験則的な考慮に基づいて手動による補正を加えるようにしてもよい。
また、CFD等によるシミュレーションも含む水深毎船速理論曲線5の算出処理は、船速計処理部3で行う必要はなく、他のシステムやソフトウェア等を利用して算出することができる。この場合、算出した水深毎船速理論曲線5のデータは、インタフェース部34を介して船速計処理部3に取り込んで理論曲線データ36として予め記録しておく。
図2に戻り、ステップS01で水深毎船速理論曲線5が推定されて予め理論曲線データ36に記録されている状態で、実際の船の航行における船速の取得が行われる。まず、計測範囲4における水深毎の各層の対水船速の計測および算出を行う(S02)。例えば、計測する深さをd、d、…、dのn層とし、各層について対水船速Vs1、Vs2、…、Vsnをそれぞれ計算する。対水船速の計算については、上述したように、船速計処理部3の計測部32においてセンサ2から発信した送信波と受信した反射波の時間差および反射波の周波数のデータを取得して測定データ35として記録し、さらに船速計算部33において測定データ35に基づいて特許文献1に記載された技術と同様の手法により水深毎の対水船速を計算する。このとき、船体運動等による外乱の影響を低減するため、測定データ35については、例えば10秒〜数十秒程度の間の移動平均を用いるのが望ましい。
その後、船速計算部33において、算出した計測範囲4における水深毎の対水船速の分布に対して理論曲線データ36に記録されている水深毎船速理論曲線5を適合させる(S03)。適合させる(フィッティングする)手法については特に限定されず、任意の手法やアルゴリズムを適宜利用することができる。例えば、理論曲線データ36に記録されている複数のパターンや環境パラメータ毎の水深毎船速理論曲線5のうち、計測範囲4における実際の対水船速分布に最も近似するものを選択することができる。選択した曲線に対してさらに計測範囲4における実際の対水船速分布の値に応じて補正を加えるようにしてもよい。
その後、ステップS02で実際に測定された対水船速分布と、ステップS03でこれに適合させた水深毎船速理論曲線5との計測範囲4における乖離が所定の程度を超えるか否かを判定する(S04)。乖離の程度の判断手法については特に限定されず、例えば、各層において実際に測定された対水船速と理論値との差分の累積が所定の閾値を超えるか否かによって判断したり、各層における差分のバラつきの程度によって判断したりすることができる。水深が浅い領域と深い領域で差分の評価の際の重み付けを変えるようにしてもよい。1回の測定での判断ではなく、所定の期間での乖離の傾向に基づいて判断するようにしてもよい。
ステップS04で、乖離が所定の程度以上であると判定された場合は、ステップS01と同様の手法により水深毎船速理論曲線5の推定を再度行う(S05)。ここでの推定の際には、ステップS02やその他の機会に実際に測定された複数の対水船速分布のデータも考慮に加えることで、水深毎船速理論曲線5の精度を向上させることができる。
図4は、水深毎船速理論曲線5を推定する手法の他の例について概要を示した図である。ここでは、実際の航行により得られた過去の複数の測定データ35(図中では「計測データ_1」〜「計測データ_5」)について水深毎にその平均等の統計情報(図中では「計測データ_平均」)を求め、これをべき乗曲線等により近似して水深毎船速理論曲線5(図中では「理論曲線(計測データ_平均)」を得ることを示している。これにより、より精度の高い水深毎船速理論曲線5を得ることができる。このような処理により更新された水深毎船速理論曲線5に基づいて、ステップS03以降の処理を繰り返す。
ステップS04で、乖離が所定の程度未満であると判定された場合は、ステップS03で適合させた水深毎船速理論曲線5に基づいて、計測範囲4より深い領域での任意の深度の対水船速を算出する(S06)。対水船速の算出は、予め定められた複数の水深毎の各層について行ってもよいし、十分に流速が発達する深さとして予め設定情報37等に定められた深さについて行い、得られた流速を真の対水船速として出力するようにしてもよい。インタフェース部34を介してユーザから指定された任意の深さについて個別に対水船速を算出するようにしてもよい。
ステップS02およびS06で計測範囲4およびこれより深い領域において算出した水深毎の各層の対水船速の値は、予め設定情報37等に定められた方法もしくはユーザから指定された方法その他所定の方法により、インタフェース部34を介して出力する。
その後は、インタフェース部34を介したユーザからの指示や、所定の条件(例えば、船の停止等)に起因する制御部31からの指示等に基づいて、船速の取得処理の終了が要求されているか否かを判定し(S07)、終了要求がされていない場合にはステップS02以降の処理を繰り返して船速の取得処理を継続する。終了要求がされている場合には船速の取得処理を終了する。
以上に説明したように、本発明の実施の形態1である船速計によれば、水深毎の各層の対水船速として、センサ2等による実測データに基づいて算出した対水船速を用いる深さを計測範囲4に制限するとともに、計測範囲4より深い領域については、計測範囲4における実際の対水船速分布に対して予め推定した水深毎船速理論曲線5を適合させてこれを外挿する。これにより、計測範囲4より深い領域においても水深毎船速理論曲線5に基づいて水深毎の各層の対水船速を高精度で推定することができる。
(実施の形態2)
上述した実施の形態1では、センサ2等による実測データに基づいて算出した対水船速の分布に対して水深毎船速理論曲線5を適合させているが、その際、実測データに基づく対水船速の分布と水深毎船速理論曲線5との乖離の程度が大きい場合は、水深毎船速理論曲線5が最適ではないと仮定して、図2のステップS05に示すように、水深毎船速理論曲線5を再度推定するものとしている。
一方で、船体1の周囲に潮流による外乱がある場合にも、実測データに基づく対水船速と水深毎船速理論曲線5との間で乖離が生じ得る。図5は、実測データに基づく対水船速分布と水深毎船速理論曲線5の乖離の例について概要を示した図である。実施の形態1と同様の手法により得られた水深毎船速理論曲線5に対して、実測データに基づく対水船速の分布との間に差分があることを示している。本発明の実施の形態2である船速計は、この差分を船体1の周囲の潮流によるものとして、水深毎の潮流分布を推定する。
図6は、本実施の形態における潮流推定処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。事前準備である水深毎船速理論曲線5の推定処理(S11)、実際の船の航行における船速の計測処理(S12)、および水深毎船速理論曲線5のフィッティング処理(S13)については、実施の形態1の図2に示したフローチャートにおけるステップS01〜ステップS03と同様であるため再度の説明は省略する。
その後、ステップS12で実際に測定された対水船速の分布と、ステップS13でこれに適合させた水深毎船速理論曲線5との計測範囲4における差分を水深毎に算出し、得られた差分を水深毎の潮流分布とする(S14)。その後は、インタフェース部34を介したユーザからの指示や、所定の条件に起因する制御部31からの指示等に基づいて、船速の取得処理の終了が要求されているか否かを判定し(S15)、終了要求がされていない場合にはステップS12以降の処理を繰り返す。終了要求がされている場合には潮流分布の推定処理を終了する。
なお、実測データに基づく対水船速と水深毎船速理論曲線5との間の乖離が、潮流によるものであるのか、水深毎船速理論曲線5が最適ではないことに起因するものであるのかについて、例えば、過去の所定の期間での乖離の傾向に基づいていずれであるのかを判断し、実施の形態1の図2に示す処理と本実施の形態の処理とを切り替えるようにしてもよい。本実施の形態のように、計測範囲4において実際に測定された対水船速の分布を潮流分布の推定に用いる場合、計測範囲4における真の対水船速については、実施の形態1と異なり、実測データに基づいてではなく水深毎船速理論曲線5に基づいて推定することができる。
以上に説明したように、本発明の実施の形態2である船速計によれば、計測範囲4において実際に測定された対水船速の分布と、これに適合させた水深毎船速理論曲線5との水深毎の差分を算出することにより、船体1の周囲の水深毎の潮流分布を推定することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、上記の実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
本発明は、複数の深度での船速を計測する船速計および船速取得方法に利用可能である。
1…船体、2…センサ、3…船速計処理部、4…計測範囲、5…水深毎船速理論曲線、
31…制御部、32…計測部、33…船速計算部、34…インタフェース部、35…測定データ、36…理論曲線データ、37…設定情報、38…船速データ

Claims (10)

  1. 船舶の対水船速を計測する船速計であって、
    船舶が浮いている流体中において所定の計測範囲までの異なる複数の水深における流速を測定し、前記流速の水深毎の分布に対して予め保持している水深毎の対水船速の理論曲線を適合させ、適合させた前記理論曲線に基づいて前記計測範囲より深い領域における任意の水深での対水船速を算出する、船速計。
  2. 請求項1に記載の船速計において、
    前記理論曲線は、対象の船舶について実際に測定した前記流速の水深毎の分布に基づいて算出されたものである、船速計。
  3. 請求項1に記載の船速計において、
    前記理論曲線は、対象の船舶の周囲の流体の流れを所定のシミュレーションにより解析した結果により得られた前記計測範囲までの異なる複数の水深毎の流速の分布に基づいて算出されたものである、船速計。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の船速計において、
    前記理論曲線は、対象の船舶について当該船速計により実際に測定した複数の前記流速の水深毎の分布の統計情報に基づいて更新されたものである、船速計。
  5. 請求項1に記載の船速計において、
    測定した前記流速の水深毎の値と、前記流速の水深毎の分布に対して適合させた前記理論曲線との差分に基づいて、前記計測範囲における水深毎の潮流の分布を算出する、船速計。
  6. 船舶の対水船速を計測する船速取得方法であって、
    対象の船舶に係る水深毎の対水船速の理論曲線を算出する第1の工程と、
    対象の船舶について所定の計測範囲までの異なる複数の水深における流速を測定し、前記流速の水深毎の分布を取得する第2の工程と、
    前記流速の水深毎の分布に対して前記理論曲線を適合させる第3の工程と、
    適合させた前記理論曲線に基づいて前記計測範囲より深い領域における任意の水深での対水船速を算出する第4の工程と、を有する、船速取得方法。
  7. 請求項6に記載の船速取得方法において、
    前記第1の工程では、対象の船舶について実際に測定した前記流速の水深毎の分布に基づいて前記理論曲線を算出する、船速取得方法。
  8. 請求項6に記載の船速取得方法において、
    前記第1の工程では、対象の船舶の周囲の流体の流れを所定のシミュレーションにより解析した結果により得られた前記計測範囲までの異なる複数の水深毎の流速の分布に基づいて前記理論曲線を算出する、船速取得方法。
  9. 請求項6〜8のいずれか1項に記載の船速取得方法において、
    さらに、対象の船舶について当該船速取得方法により実際に測定した複数の前記流速の水深毎の分布の統計情報に基づいて前記理論曲線を更新する第5の工程を有する、船速取得方法。
  10. 請求項6に記載の船速取得方法において、
    さらに、前記第2の工程で取得した前記流速の水深毎の値と、前記第3の工程で前記流速の水深毎の分布に対して適合させた前記理論曲線との差分に基づいて、前記計測範囲における水深毎の潮流の分布を算出する第6の工程を有する、船速取得方法。
JP2016508501A 2015-09-16 2015-09-16 船速計および船速取得方法 Active JP6046308B1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2015/076302 WO2017046893A1 (ja) 2015-09-16 2015-09-16 船速計および船速取得方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6046308B1 true JP6046308B1 (ja) 2016-12-14
JPWO2017046893A1 JPWO2017046893A1 (ja) 2017-09-14

Family

ID=57543996

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016508501A Active JP6046308B1 (ja) 2015-09-16 2015-09-16 船速計および船速取得方法

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP3401700A4 (ja)
JP (1) JP6046308B1 (ja)
CN (1) CN108351409B (ja)
WO (1) WO2017046893A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111386467A (zh) * 2017-11-29 2020-07-07 韩国海洋科学技术院 利用数值分析的船舶对水速度测量装置校准方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10852142B2 (en) 2017-11-14 2020-12-01 Airmar Technology Corporation Dual-axis electromagnetic speed sensor with depth
CN110683017A (zh) * 2019-10-12 2020-01-14 中船动力有限公司 船用电力推进***交流回馈加载装置及控制方法
JP2023146546A (ja) * 2022-03-29 2023-10-12 古野電気株式会社 船速測定装置および船速測定方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100106349A1 (en) * 2007-03-19 2010-04-29 Atlas Elektronik Gmbh Method for navigating an undersea vehicle
JP2013167560A (ja) * 2012-02-16 2013-08-29 Nippon Yusen Kk 船速計および船速計測方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100195576B1 (ko) * 1990-03-26 1999-06-15 구니또모 시게루 이동 물체 속도 측정 장치
AU2003296196A1 (en) * 2003-03-19 2004-10-11 Institute Of Acoustics, Chinese Academy Of Sciences Method and system for measuring the velocity of a vessel relative to the bottom using velocity measuring correlation sonar
CN101592731B (zh) * 2009-07-09 2012-02-29 浙江大学 一种基于航迹线文件的侧扫声纳拖鱼航迹处理方法
CN102107723B (zh) * 2011-03-31 2013-05-01 常州工学院 侧扫声纳测量船舶吨位的方法
JP6403669B2 (ja) * 2013-06-11 2018-10-10 古野電気株式会社 潮流計

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100106349A1 (en) * 2007-03-19 2010-04-29 Atlas Elektronik Gmbh Method for navigating an undersea vehicle
JP2013167560A (ja) * 2012-02-16 2013-08-29 Nippon Yusen Kk 船速計および船速計測方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111386467A (zh) * 2017-11-29 2020-07-07 韩国海洋科学技术院 利用数值分析的船舶对水速度测量装置校准方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2017046893A1 (ja) 2017-03-23
CN108351409A (zh) 2018-07-31
EP3401700A4 (en) 2019-05-22
EP3401700A1 (en) 2018-11-14
CN108351409B (zh) 2022-03-01
JPWO2017046893A1 (ja) 2017-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6046308B1 (ja) 船速計および船速取得方法
JP5275486B1 (ja) 船速計および船速計測方法
US5077700A (en) Doppler velocity profiler
JP6411632B2 (ja) 対水船速計および対水船速計の計測値補正方法
KR102374304B1 (ko) 미식별 수중신호 위치의 추정 방법 및 시스템
KR101775290B1 (ko) 자유항주하는 하드차인 활주선의 연직방향 변위 계측 장치 및 방법
KR20150068237A (ko) 수중위치 추정 시스템 및 방법
JP5704327B2 (ja) 水中物体までの水平距離を算出するための水平距離算出システム及び水平距離算出方法
JP6361062B2 (ja) 気泡検出装置
JP6043026B1 (ja) 流場測定装置および流場測定方法
KR102092662B1 (ko) 무인잠수정의 헤딩 정보 추정 및 보정 장치 및 이를 이용한 무인잠수정의 헤딩 정보 추정 및 보정 방법
KR101480170B1 (ko) 음향 도플러를 이용한 수중 이동체속도 추정방법 및 이를 이용한 수중 이동체속도 측정장치
KR101597224B1 (ko) 룩업 테이블을 이용한 해양 음파 거리 추정 시스템 및 그 방법
JP2006292435A (ja) マルチスタティック計測方法及び方式
US8179741B2 (en) Compensation for depth finders
JP2014173881A (ja) 気泡検出装置
RU2470317C1 (ru) Разностно-дальномерное гидроакустическое устройство определения местоположения надводного или подводного судна относительно заданного фарватера
JP2014173880A (ja) 気泡検出装置
CN111337881B (zh) 一种利用螺旋桨噪声的水下目标探测方法
WO2023033029A1 (ja) 乱流運動エネルギー散逸率の推定方法、乱流運動エネルギー散逸率の推定装置、乱流運動エネルギー散逸率の推定プログラム及びコンピュータの非一時的可読記憶媒体
JP2006284242A (ja) 潮流測定装置及び潮流測定方法
Ai et al. Performance analysis using an uncertainty model for Hydrochart 5000
JP2014134434A (ja) 水流速度測定装置
Zeiger et al. Impact of speed of sound uncertainties on model-based positioning
JP5515214B2 (ja) アクティブソーナー装置およびアクティブソーナー装置による残響除去方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161025

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161116

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6046308

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250