JP6043992B2 - 疎水化乾式シリカ微粒子 - Google Patents
疎水化乾式シリカ微粒子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6043992B2 JP6043992B2 JP2013076951A JP2013076951A JP6043992B2 JP 6043992 B2 JP6043992 B2 JP 6043992B2 JP 2013076951 A JP2013076951 A JP 2013076951A JP 2013076951 A JP2013076951 A JP 2013076951A JP 6043992 B2 JP6043992 B2 JP 6043992B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fine particles
- silica fine
- dry silica
- particle size
- hydrophobized
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Silicon Compounds (AREA)
Description
(1)BET比表面積が15〜50m2/gである。
(2)ジブチルフタレート吸油量(DBP吸油量)が該疎水化乾式シリカ微粒子100gあたり32〜45gである。
(3)DCS/DUSAXSが1.00以上、1.60未満である。
(4)炭素量が0.24重量%以上である。
(5)メタノール滴定法による疎水化度が65容量%以上である。
本発明の疎水化乾式シリカ微粒子は、後述するように、珪素化合物の燃焼によって生成し、火炎中および火炎近傍において成長、凝集せしめる方法、所謂、「乾式法」によって得られたシリカ微粒子を表面にトリメチルシリル基を有するよう疎水化表面処理することで得られるシリカ微粒子であり、前記条件(1)に示されるBET比表面積が15〜50m2/gの範囲にありながら、
前記条件(2)に示されるように、適度な凝集構造を有し、
前記条件(3)に示されるように、分散性に優れ、
前記条件(4)、(5)に示されるように、表面がトリメチルシリル基で十分に修飾され、疎水化されている
という特性を有する。
本発明の疎水化乾式シリカ微粒子の製造方法は特に制限されないが、以下に示すように、珪素化合物を用いた特定条件下の燃焼反応で得られた親水性乾式シリカ微粒子を得た後、例えば、ヘキサメチルジシラザンによる疎水化処理を行う方法が好適である。
本発明において、基材にあたる親水性乾式シリカ微粒子(以下、「基材」ともいう)は珪素化合物の燃焼反応によりシリカ微粒子を生成後、同火炎中および同火炎近傍で1次粒子の成長及び1次粒子の軽度な凝集をさせることにより得られる。より具体的には、上記燃焼反応において、最高火炎温度としてシリカの融点(約2000K)を超え、なおかつ、燃焼火炎の冷却を抑止することで、基材にあたる親水性乾式シリカ微粒子を得ることができる。
なお、前記調整法では、中心管に導入する化学成分だけで反応が完結する組成、すなわち、未反応の珪素化合物と燃料が残留しない組成を選択することが必須である。例えば、中心管に珪素化合物と酸素のみを導入した場合、その酸素導入量は導入珪素化合物が完全燃焼するに必要な酸素量以上であることが必須である。
本発明の疎水化乾式シリカ微粒子は前記で得られた乾式シリカ微粒子を、水蒸気の存在下でヘキサメチルジシラザンと反応させ、表面にトリメチルシリル基を付与し、疎水化する方法により得ることができる。
柴田理化学社製比表面積測定装置SA−1000を用い、窒素吸着BET1点法により測定した。
120℃で24時間乾燥させたシリカを5g秤取し、ビュレットを用いてジブチルフタレートをシリカ試料に滴下し、ヘラで混合した。滴下・混合を繰り返し、シリカが粉体からペーストに変化した点を終点とした。その後、下記式を用いて、シリカ100g当りのジブチルフタレート(DBP)吸油量を算出した。
(測定サンプルの調製)
測定試料であるシリカ濃度1.5質量%のイソプロピルアルコール懸濁液を以下のように調製した。
CPS Instruments Inc.製のディスク遠心式粒度分布測定装置(DC24000)を用いて、重量基準粒度分布を測定した。なお、測定条件は、測定粒子径範囲50nm〜1000nm、回転数10000rpm、温度26.2℃、シリカ真密度2.2g/cm3とした。
(測定サンプルの調製)
遠心沈降法による粒度分布における測定サンプルと全く同一とした。
超小角X線散乱スペクトルを得るために、リガク製全自動水平型多目的X線回折装置SmartLabに、光学系として超小角X線散乱仕様の透過法小角散乱を適用して、測定サンプルの超小角X線散乱スペクトルを測定した。X線の波長は0.154187nmであった。ホルダーはスペーサー1mmの透過小角用試料ホルダーを用い、試料の入射側と散乱側をポリイミドフィルム(カプトン膜)で挟んだ。検出器はシンチレーション カウンターとした。
試料の超小角X線散乱スペクトルを、試料の体積基準粒度分布としてガンマ分布、粒子形状として球形として、リガク製解析ソフトNANO−Solverを用いてスペクトルフィッティングを実施し、試料の体積基準粒度分布を得た。なお、スペクトルフィッティングに際しては、フィッティング対象粒子径範囲が0.5×平均粒子径〜2×平均粒子径となるようにBraggの式とX線波長を使って、フィッティング対象角度範囲を定めた。即ち、フィッティング対象角度範囲を、
sin−1{X線波長/(4×平均粒子径)}〜sin−1{X線波長/(平均粒子径)}
とした。
NC量測定装置(住化分析センター製スミグラフNC−22F)を用い、炭素量を測定した。なお、測定シリカ試料は50〜100mgとした。
容量200mlのビーカーに水50mlを秤取後、シリカ微粒子試料0.2gを投入した。これをマグネティックスターラーで攪拌しながら、ビュレットにてメタノールを滴下、投入したシリカ微粒子の全量がビーカー内の溶媒に濡れて懸濁した点を終点とする滴定を実施した。この際、メタノールが直接投入シリカ微粒子試料に接触しない様に、チューブで溶媒内へ導入した。そして、滴定終点におけるメタノール−水混合溶媒中のメタノールの体積%の値を疎水化度とした。
(シリコーン樹脂組成物の調製)
東レ・ダウコーニング社製シリコーンオイルSH200を21.42g秤取し、これにシリカ14.28gを添加した。その後、シンキー社製のプラネタリーミキサーAR−500を用いて、回転数1000rpmで8分間攪拌、その後、回転数2000rpmで2分間脱泡することで混練し、シリコーン樹脂組成物を得た。その後、該樹脂組成物を25℃の恒温槽に1時間以上静置した。
樹脂組成物の粘度を、Haake社製レオメータ レオストレスRS600を用いてせん断速度10s−1で粘度を測定した。なお、測定温度は25℃、使用センサーはC35/1(コーンプレート型 直径35mm、角度1°、材質チタン)とし、せん断速度10s−1の状態を3分間保持した後での粘度の値を樹脂組成物の粘度とした。
増粘指数[g2/m4]を下記式で求めた。
ここで、ηは樹脂組成物の粘度[Pa・s]、η0は東レ・ダウコーニング社製シリコーンオイルSH200の粘度[Pa・s]、SはシリカのBET比表面積である。
下記のように、親水性乾式シリカ微粒子を製造した後、その表面を疎水化処理し、疎水化乾式シリカ微粒子を得た。
オクタメチルシクロテトラシロキサンを同心円4重管バーナで燃焼させ、親水性乾式シリカ微粒子を得た。以下、オクタメチルシクロテトラシロキサンを原料と記す。
上述で得られた親水性乾式シリカ微粒子を表面処理反応装置に100重量部投入後、窒素置換しながら、250℃に昇温した。その後、反応装置を密閉し、水蒸気を0.4重量部導入した。そして、ヘキサメチルジシラザンを4重量部添加した。1時間保持し、窒素置換を行なった後、室温まで冷却し、疎水化乾式シリカ微粒子を得た。得られた該シリカ微粒子の特性を表1に示す。
Claims (1)
- トリメチルシリル基を表面に有する乾式シリカ微粒子であって、以下の条件を全て満足することを特徴とする疎水化乾式シリカ微粒子。
(1)BET比表面積が15〜50m2/gである。
(2)ジブチルフタレート吸油量(DBP吸油量)が該疎水化乾式シリカ微粒子100gあたり32〜45gである。
(3)DCS/DUSAXSが1.00以上、1.60未満である。
(但し、DCSは遠心沈降法による該疎水化乾式シリカ微粒子の重量基準粒度分布のメジアン径であり、DUSAXSは超小角X線散乱法による該疎水化乾式シリカ微粒子の体積基準粒度分布のメジアン径である。)
(4)炭素量が0.24重量%以上である。
(5)メタノール滴定法による疎水化度が65容量%以上である。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013076951A JP6043992B2 (ja) | 2013-04-02 | 2013-04-02 | 疎水化乾式シリカ微粒子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013076951A JP6043992B2 (ja) | 2013-04-02 | 2013-04-02 | 疎水化乾式シリカ微粒子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014201461A JP2014201461A (ja) | 2014-10-27 |
JP6043992B2 true JP6043992B2 (ja) | 2016-12-14 |
Family
ID=52352238
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013076951A Active JP6043992B2 (ja) | 2013-04-02 | 2013-04-02 | 疎水化乾式シリカ微粒子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6043992B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7208022B2 (ja) * | 2019-01-08 | 2023-01-18 | 株式会社アドマテックス | シリカ粒子材料及びシリカ粒子材料分散液 |
WO2021215285A1 (ja) | 2020-04-24 | 2021-10-28 | 株式会社トクヤマ | 表面処理シリカ粉末の製造方法 |
JP7456957B2 (ja) * | 2021-02-18 | 2024-03-27 | 信越化学工業株式会社 | 表面処理気相法シリカ粒子の製造方法、表面処理気相法シリカ粒子、及び静電荷像現像用トナー外添剤 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01313319A (ja) * | 1988-06-09 | 1989-12-18 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 高い比表面積を有する耐熱性シリカの製造法 |
JP2005154222A (ja) * | 2003-11-27 | 2005-06-16 | Tokuyama Corp | 微粒子状シリカ |
DE102005043201A1 (de) * | 2005-09-09 | 2007-03-15 | Degussa Ag | Fällungskieselsäuren mit einer besonderen Porengrößenverteilung |
JP4745138B2 (ja) * | 2006-06-06 | 2011-08-10 | 電気化学工業株式会社 | シリカ粉末の製造方法 |
JP2008013409A (ja) * | 2006-07-06 | 2008-01-24 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 表面処理シリカ及びゴム組成物 |
-
2013
- 2013-04-02 JP JP2013076951A patent/JP6043992B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014201461A (ja) | 2014-10-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4541955B2 (ja) | 熱分解法により製造された二酸化ケイ素粉末及びこの粉末を含有するシリコーンシーラント | |
JP5644789B2 (ja) | 粉体組成物 | |
US8871344B2 (en) | Hydrophobization treatment of silica particles | |
JP4241065B2 (ja) | 疎水性シリカを含有する室温加硫型一成分シリコーンゴム調製物 | |
JP4828032B2 (ja) | 疎水性シリカ粉末およびその製造方法 | |
KR101148291B1 (ko) | 발열 제조된 이산화규소 분말 | |
CN1803606B (zh) | 热解制备的二氧化硅粉末及其分散体 | |
JP2014114175A (ja) | 表面疎水化球状シリカ微粒子、その製造方法及びそれを用いた静電荷像現像用トナー外添剤 | |
JP6043992B2 (ja) | 疎水化乾式シリカ微粒子 | |
KR20170039646A (ko) | 구상 알루미나 분말 및 이를 이용한 수지 조성물 | |
JP6091301B2 (ja) | 乾式シリカ微粒子 | |
JP6112888B2 (ja) | 乾式シリカ微粒子 | |
JP2000256008A (ja) | 疎水性煙霧シリカ及びその製造方法 | |
JP6901853B2 (ja) | 親水性乾式シリカ粉末 | |
JP6084510B2 (ja) | 乾式シリカ微粒子 | |
JP6022302B2 (ja) | 乾式シリカ微粒子 | |
JP4377215B2 (ja) | シリカ微粒子 | |
JP2020515489A (ja) | シリコーンオイルで処理されたヒュームドシリカ、及びその製造方法と応用 | |
JP6805538B2 (ja) | シリカ粒子分散体及び表面処理シリカ粒子 | |
JP2014162681A (ja) | 表面処理シリカ粉末及びその製造方法 | |
JP7430700B2 (ja) | シリカ粉末、樹脂組成物および分散体 | |
JP5915550B2 (ja) | 高分散性及び低凝集性を有するシリカ系微粒子静電荷現像用トナー外添剤の製造方法 | |
TW202340093A (zh) | 表面處理二氧化矽粉末、樹脂組合物及分散體 | |
JP2022123868A (ja) | トナー用途のための摩擦帯電量の低下されたシリカ | |
JP2022162370A (ja) | 表面処理シリカ粉末及びその製造方法、樹脂組成物および分散体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160126 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20161013 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20161018 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20161021 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6043992 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |