JP6043800B2 - 直接エステル化により2−オクチルアクリラートを製造するための方法 - Google Patents

直接エステル化により2−オクチルアクリラートを製造するための方法 Download PDF

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Description

本発明は、直接エステル化による2−オクチルアクリラートの連続製造方法に関する。
アルコールとアクリル酸との間のエステル化反応を実行することにより、アクリル酸エステルを生成させることは公知の技術である。この反応は水の発生を伴う平衡触媒反応:
Figure 0006043800
である。
平衡をアクリル酸エステルの生成方向にシフトするため、反応中に生成される水を除去する必要がある。
一般的にこの反応は、不純物を生成する副反応を伴うが、これらの不純物は、多くの用途分野で使用可能なポリマーを製造するためのモノマーとして最終的に用いるための技術的要求に合った、高純度のアクリル酸エステルを得る観点から、除去する必要がある。
さらに、明らかに経済的な理由により、粗反応混合物中に存在する活用可能な生成物、特に未反応の反応材料及び触媒は可能な限りプロセス中にリサイクルされる。
これらの目的を達成するためには、一連の蒸留、抽出及び/又は静置分離の組合せを含む、分離/精製プロセスが一般的に実行されるが、特に共沸混合物の存在により、共に実行が難しく、エネルギー面で費用の掛かるプロセスである。
文献US6072076は、酸触媒の存在下で、炭素原子数が1から8個の範囲の鎖長を有するアルコールによる(メタ)アクリル酸のエステル化によりアルキル(メタ)アクリラートを生成するための方法を記載する。この方法においては、反応域頂部の精留装置IIIにおいて水とアルコールを含む混合物を除去することにより、反応の平衡がシフトされている。水性混合物は、凝縮後、アルコールを精製してこれを精留カラムIIIの手段により反応にリサイクルするために、分離器17において処理され、分離された水相はその一部が精留装置IIIに戻される。
この方法において、反応域から得られる反応混合物は精留装置Iに送られ、ここで混合物は、所望のエステル、残留するアルコール及び残留する酸を含む生成物(I)、及び触媒を含む生成物(II)に分離され;生成物(I)は第2の精留装置IIに掛けられ、ここで所望のエステルが、反応域にリサイクルされる残留アルコール及び残留酸生成物から分離され、精製されたエステルは側部から抜き出される。
この方法は、直列に配置され、異なる加熱レベルで操作する2基の反応器5及び6の手段により実行される、アルコールである2−エチルヘキサノールからの2−エチルヘキシルアクリラートの製造について例示している。その液体リフラックス13が部分的にリサイクルされた水を含む精留カラムIIIは、第1の反応器の上部に搭載されている。70%の2−エチルヘキシルアクリラートを含む粗反応混合物が、この第1の反応器5から導き出される。反応は第2の反応器6で続けられ、反応で生成される水は精留装置IIIを用いて連続的に取り除かれ、最終的に82%の2−エチルヘキシルアクリラート含有量が達成される。
文献US6072076に記載されている方法においては、リサイクルされる水が精留カラムに導入されるので、反応によって生成する水の除去は、反応の平衡をシフトするためには十分でない。従って、満足する収率を達成するためには、第2の反応器を使用する必要があることが証明される。
文献US6072076に記載されている方法は、アクリル酸と2−オクタノールとのエステル化反応を介する2−オクチルアクリラートの製造には適用できない。その理由は、2−オクタノールは第二級アルコールであり、2−エチルヘキサノールなどの第一級アルコールよりも、酸触媒の存在下において、オクテン及び水の生成をもたらす脱水反応に対する感受性が高いからである。この水の生成は、エステル化反応により発生する水相の少なくとも一部の、系への再導入と合わさって、より簡単に、所望される2−オクチルアクリラートを加水分解により2−オクタノールとアクリル酸に逆行させる危険がある。さらに、上述の文献によれば、所望のアクリラート及び残留するアルコールを含む粗反応混合物の精製が、酸触媒の存在下で、長い滞留時間を伴う、精留装置Iにおける蒸留により実行される。2−オクタノールを使用する合成の場合にもやはり、この蒸留がオクテン及び水を発生させ、並びに2−オクチルアクリラートの少なくとも一部を分解することとなる危険がある。
本出願人はアクリル酸とのエステル化反応において2−オクタノールを使用することに伴うこれら種々の問題を解決するため調査を行ってきた。
文献US2008/0087196には、p−トルエンスルホン酸の存在下で、2−オクタノールを使用するエステル化反応による、2−オクチルアクリラートの合成が記載されている。反応は、生成される水をトルエン/水共沸混合物の形態で除去するために、溶剤媒体の中で実行している。しかしながら、このような方法は、工業規模での実施には複雑すぎる。
さらに、文献EP1027322及びEP1028936は、アクリラート、特にブチルアクリラート、2−エチルヘキシルアクリラート又はポリオールアクリラートの製造のための方法において、スルホン酸触媒の使用に由来する硫黄を除去するための方法を記載している。しかしながら、2−オクチルアクリラートの合成に関する当該方法の適用については示唆されていない。
米国特許第6072076号明細書 米国特許出願公開第2008/0087196号明細書 欧州特許出願公開第1027322号明細書 欧州特許出願公開第1028936号明細書
従って、工業的な規模の製造に対応できる生産性を有しており、並びに最終的な使用に関連する純度要求に合致した2−オクチルアクリラートをもたらす、2−オクチルアクリラートの製造方法に対する必要性がなお残っている。
本発明の目的は、単一の反応器を使用し、並びに活用可能な生成物、例えば一方で未反応の反応材料及び、他方で酸触媒、特に硫黄を含む酸触媒、とりわけスルホン酸型の酸触媒のリサイクルを含む、高収率で非常に高い純度の2−オクチルアクリラートの製造である。
提案される解決策は、反応の平衡におけるエステルの生成の方向へのシフトを最適化するために、反応により生成する水相を直接的に精留装置内へ再混入せずに、所望の2−オクチルアクリラートを精製するための全てのプロセスに先立って、酸触媒をリサイクルさせる目的で分離することからなる。
本発明によれば、触媒、特に硫黄を含む酸触媒は、反応プロセスに再使用される。従って、硫酸型の触媒を使用して2−オクチルアクリラートを製造する方法における有機硫黄化合物の排出が減少され、本発明による方法を環境に優しいものにする。
本発明はまた、植物質由来のアルコールである2−オクタノールの使用に伴い、再生可能な炭素源を含むアクリル酸エステルの製造を可能にする。
本発明の主題は従って、硫黄を含む酸型のエステル化触媒及び少なくとも1つの重合防止剤の存在下におけるアクリル酸と2−オクタノールの反応により、2−オクチルアクリラートを連続的に製造するための方法であり、エステル化反応により生成される水が、反応器に搭載されたカラムにおける蒸留により2−オクタノールとのヘテロ共沸混合物の形態で同伴され、次いで共沸混合物は、凝縮の後、デカンターにおける分離に掛けられて、上部に有機相、及び下部に水相を得、反応生成物及び残留する反応副生成物を含む反応混合物は、一方で、純粋な2−オクチルアクリラート、他方で、リサイクルされるべき未反応の2−オクタノール及びアクリル酸化合物、並びにリサイクルされるべき触媒を得るために、分離手段による精製処理に掛けられ、
− デカンターから導かれる水相は連続的に抜き出して除去され
− デカンターから導かれる有機相は反応器に搭載された蒸留カラムの塔底部に、連続的にリサイクルされ
− 反応混合物の精製のための処理が、(i)少なくとも部分的に反応段階にリサイクルされる触媒リッチな流体の分離、(ii)少なくとも部分的に反応段階にリサイクルされる未反応の2−オクタノールリッチな流体の分離、及び(iii)所望の純粋な2−オクチルアクリラートの回収、を含む
ことを特徴とする、方法である。
本発明の定義においてに使用される表現「リッチな」は、流体を他の流体と区別するために、相対的な意味で使用されるものである。従って、「2−オクチルアクリラートがリッチな流体」は、「2−オクタノールがリッチな流体」よりも、また「触媒及び重合防止剤がリッチな流体」よりも、多くの2−オクチルアクリラートを含んでおり;「2−オクタノールがリッチな流体」は「2−オクチルアクリラートがリッチな流体」よりも多くの2−オクタノール化合物を含む流体である。
本発明によれば、反応混合物は反応生成物(2−オクチルアクリラート)及び残留する副生成物(高沸点を有する重質副生成物及びオリゴマー;未反応の反応材料、触媒及び重合防止剤)を含有する。
ここで、図1、2及び3を参照して、本発明をより詳細に及び非限定的な様式で説明する。これらの図は本発明による方法の3つの実施形態を実施することを可能にする装置を図式的に例示するものである。
第1の実施形態を例示するものであり、反応混合物について、薄膜型蒸発器の手段により触媒リッチな流体を先に分離し、次いで、2基の蒸留カラムを使用して2−オクチルアクリラートを精製することに基づく。 第2の実施形態を例示するものであり、反応混合物を部分的に蒸発させることにより反応生成物がリッチな流体を分離し、続いて、一方で、蒸留カラム及び純粋な2−オクチルアクリラートの塔側流の抜出の手段により反応生成物を精製し、並びに、他方で、水により、反応混合物の残渣中に存在する酸触媒を抽出して、これを反応にリサイクルする。 第3の実施形態を例示するものであり、反応混合物中に存在する触媒の、水による抽出及びその反応へのリサイクル、続いて、純粋な2−オクチルアクリラートの塔側流の抜出を伴う2つの蒸留カラムの手段により、触媒を含まない反応混合物の精製を実施する。
本発明の目的の1つは、天然且つ再生可能な材料、即ち生物由来の出発材料を使用することである。
本発明による方法において使用される2−オクタノールは再生可能なアルコールであり、具体的には、ヒマシ油から誘導されるリシノール酸のアルカリ処理により得られる。
本発明による方法において出発物質として使用されるアクリル酸は実質的にはプロピレンから工業的に製造される。
しかし、再生可能なアルコールの使用とは独立して、本発明はエステル化の間の、再生可能なアクリル酸の使用に及ぶものであり、具体的には、グリセロールからアクロレインを得るためのグリセロールの脱水の第1段階に続き、得られたアクロレインの気相酸化の段階を含む方法により;又は2−ヒドロキシプロピオン酸(乳酸)もしくは3−ヒドロキシプロピオン酸及びこれらのエステルの脱水によって得ることができる。
エステル化反応は2−オクタノール/アクリル酸モル比が0.5から3、特に1から1.5の範囲である反応材料を使用して、一般的に80℃から130℃、好ましくは90℃から120℃の温度で、常圧もしくは減圧、例えば50から200mbar及び大気圧において実行される。
酸のエステル化触媒、一般的には有機スルホン酸などの硫黄を含む酸化合物、例えばメタンスルホン酸、パラ−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルスルホン酸、キシレンスルホン酸、又はこれらの混合物、あるいは硫酸、が使用される。エステル化触媒として、好ましくはメタンスルホン酸が使用される。有利には、触媒は2−オクタノールのモル当たり、5×10−4モルから5×10−2モルの割合で導入される。
反応は1種以上の重合防止剤の存在下に実行される。重合防止剤は粗反応混合物に対して、500から5000ppmの割合で反応器に導入される。使用することができる重合防止剤としては、例えば、フェノチアジン、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、ジ(tert−ブチル)−p−クレゾール(BHT)、p‐フェニレンジアミン、TEMPO(2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペラジニルオキシ)、ジ(tert−ブチル)カテコール、又はOH−TEMPOなどのTEMPO誘導体、単独もしくは任意の比率におけるこれらの混合物からなるものが挙げられる。重合防止剤の追加的な添加は一般的に後続の精製処理のレベルで実行される。
エステル化反応は、図1、2及び3に表わされるスキームに従って、蒸留カラムCDが搭載された反応器R1において実施される。
前記反応器は、外部の熱交換器により加熱され、完璧に撹拌される反応器である。該反応器は、例えば理論段数が約10の、充填式蒸留カラムCD又はプレート式蒸留カラムCDを搭載する。これらの機器は50から350mbarの間の圧力及び大気圧で運転される。
アクリル酸は配管10を介して反応器に直接導入され、並びに触媒及び重合防止剤は配管30を介して反応器に直接導入される。2−オクタノールは一部が配管20を介して反応器に直接導入され、並びに、カラムの還流を確実にするために、一部が配管21を介してカラムCDの塔頂部に導入される。後段の精製段階から発生する2−オクタノールリッチなリサイクル流体は配管22を介して導入することができる。
反応中に、主として2−オクタノール/水のヘテロ共沸混合物、及び少量のアクリル酸を含有する混合物が蒸留されて、凝縮後、デカンターDにおいて、二つの相に分離される。このため、装置は25℃の水が供給される凝縮器、及び凝縮したヘテロ共沸混合物を受けるデカンターであって、場合により、ソレノイドバルブの開放により、生成される反応水を自動的に取り除くことにより下部の水相を定位に制御することができるシステムを具備したデカンターを含む。真空システムで調節することにより、減圧下での運転が可能になる。
2−オクタノールリッチで、少量のアクリル酸を含む上部の有機相3はオーバーフローして、カラムCDの塔底部に戻される。
水相2は連続的に取り除かれて、蒸留カラムCDには再導入されない。この水相を連続的に取り除くことにより、エステル化反応の平衡を絶えず2−オクチルアクリラートの生成側にシフトすることができ、従ってその選択性を改善することができる。
1つの任意的な実施形態において、水相を生物学的処理し並びに排出する前に、蒸留に掛けて、2−オクタノール及び低濃度で含まれるアクリル酸を回収することができる。
一般的には2時間から5時間の滞留時間の反応後、反応混合物1には、未反応の2−オクタノール及びアクリル酸、触媒及び重合防止剤、並びに重質副生成物と共に、60重量%から90重量%の反応生成物(2−オクチルアクリラート)が含まれる。
本発明によれば、高純度の2−オクチルアクリラートを回収し、活用可能な生成物をリサイクルして、装置のエネルギー収支を最小化すると同時に、反応混合物は汚染物質流体の排出を防止することを目的とする精製処理に掛けられる。
この精製処理は複数の異なる変型により実行することが可能である。
図1に例示する第1の実施形態によれば、反応混合物1の精製のための処理は下記の副段階:
− 薄膜型蒸発器Eを使用する第1段階の触媒の分離であって、その終了時には、底部において、触媒及び重合防止剤がリッチな流体4(前記流体4は少なくとも部分的に反応にリサイクルされる)、及び、頂部において、2−オクチルアクリラートがリッチな流体5、が分離される段階;
− 2−オクチルアクリラートがリッチな流体5が、塔頂部において、反応にリサイクルされる2−オクタノールがリッチな流体6、及び、塔底部において、2−オクチルアクリラートがリッチな流体7を回収することを可能にする第1の蒸留カラムC1に送られ、前記の2−オクチルアクリラートがリッチな流体7は、塔頂部8において、純粋な2−オクチルアクリラート、及び塔底部において、第1の蒸留カラムにリサイクルされるか又は除去される重質な不純物及び重合防止剤を含有する留分を分離することを可能にする、第2の蒸留カラムC2に送られる段階
を含む
薄膜型蒸発器として、特に流下式薄膜蒸発器又はワイプ式薄膜蒸発器を使用することができる。このタイプの蒸発器は滞留時間が短いため、反応セクションの下流における重質化合物の生成を制限することができるという優位点がある。該蒸発器は本質的に、ジャケットにより加熱され、上部が蒸気を分離するために用いられる、円筒状部分、及び高速回転するローターで構成される。処理される反応混合物流は、高乱流のフィルム状に、加熱された表面全体に広げられる。蒸気は向流で装置の頂部に向かって上昇する。蒸発しなかった生成物、本質的には触媒及び重合防止剤は蒸発器の底部に達し、流体4の形態で排出される。蒸発器頂部のガス状流体5は、精製部の第1のカラムC1への供給物となる。薄膜型蒸発器はカラムC1の運転条件下で運転される。
事実上すべての触媒及び重合防止剤を含有する流体4は、好ましくは反応中に生成した重質不純物、特に2−オクチルアクリラートへの2−オクタノールの付加から生じるマイケル付加物、又はアクリル酸二量体のエステルを洗い流した後に、有利に反応にリサイクルされる。
2−オクチルアクリラートがリッチな流体5は第1の蒸留カラムC1へ送られ、塔頂部において、2−オクタノールがリッチな流体6が回収される。カラムC1は一般的には約15理論段数を有する充填式カラム又はプレート式カラムであり、減圧下、例えば20から80mbarで運転され、サーモサイフォン又は強制循環式外部熱交換器により加熱される。カラムC1の塔頂部において、2−オクタノール中の溶液で、重合防止剤が、一般的に導入される。
流体6は主として2−オクタノール、並びに残留するアクリル酸及び少量の2−オクチルアクリラートを含む。該流体は、配管22を介して有利に反応にリサイクルされる。薄膜型蒸発器の手段による酸触媒の先行除去により、カラムC1における軽質化合物の蒸留中にこの流体6中のオクテンの生成が最小化される。
2−オクチルアクリラートがリッチな、C1カラムの塔底流体7の精製は第2の蒸留カラムC2を手段として続けられ、C2は、塔底部において存在する不純物及び重合防止剤を除去することができ、その一部は、配管75を介してカラムC1の上部へリサイクルされ、あるいは一部が、配管80を介して、処置装置へ送られる。カラムC2は、約5から10段の理論段を有する充填カラム又はプレート式カラムであり、塔頂部で例えば10mbarで運転され、サーモサイフォン又は強制循環式外部熱交換器により加熱される。カラムC2の塔頂部において、2−オクチルアクリラート中の溶液で、重合防止剤が、一般的に導入される。
純粋な2−オクチルアクリラートがカラムC2の塔頂部で回収される(流体8)。
図2に例示する第2の実施形態によれば、反応混合物1の精製のための処理は下記の副段階:
− 反応生成物がリッチな流体5及び反応混合物残渣40を分離する、反応混合物1のフラッシュ蒸発段階;
− 撹拌しながら、反応混合物残渣40を水もしくは水性流体に接触させて、触媒を含む水相4、及び反応から得られる重質副生成物がリッチな有機相45からなる二相系を形成させる段階;
− 前記水相4の分離及び水相4を反応へリサイクルする段階;
− 薄膜型蒸発器Eに送られる前記有機相45の分離段階であって、前記薄膜型蒸発器Eは、反応生成物及び未反応の反応材料などの活用可能な生成物の流体を分離することが可能であり、分離された流体は前記流体5と混合させられる段階;
− 2−オクチルアクリラートがリッチな流体5を蒸留カラムC1’へ送る段階であって、C1’は:
○ 塔頂部において、反応にリサイクルされる2−オクタノールがリッチな流体6、
○ 塔側流の抜出を介して、純粋な2−オクチルアクリラート、及び
○ 塔底部において、重質副生成物がリッチであり、2−オクチルアクリラートを含む流体7であって、薄膜型蒸発器Eに送られ、重質生成物を含有する留分であって、活用可能な化合物がすでに除去されている重質生成物を含有する留分が除去される、流体7;
を回収することを可能にする段階
を含む。
この第2の実施形態によれば、酸触媒は、既にほとんどの反応生成物が除去されている反応混合物(流体40)から抽出される。
反応生成物がリッチな流体5の分離は、反応混合物を加熱した後、前記流体5が送られるカラムC1’の運転圧力に膨張させることからなる、フラッシュ蒸留の手段により実行される。具体的には、反応媒体を、3barの圧力において約180℃の温度に加熱し、次いで、約110℃の温度のフラッシュポット内で65mbarに膨張させることが可能である。
反応混合物残渣40は抽出器の中で、水もしくは水性流体と接触させられ、及び混合される。有利には、水性抽出流体として、反応によって発生したヘテロ共沸混合物を分離するためのデカンターDからの水相が使用される。混合は、残渣から酸化合物を抽出するための物質移動を得、及び水性/有機二相系を生成するのに十分な混合速度で、任意の混合手段により実行される。
静置により分離された、ほとんどの触媒を含む水相4は、静置分離後に、反応器R1に、又は好ましくはカラムCDの塔底部にリサイクルされる。
反応生成物、重合防止剤及び残留する反応材料など、活用可能な生成物を含む有機相45は、薄膜型蒸発器Eに送られる。薄膜式蒸発器は活用可能な生成物の流体を回収することができ、活用可能な生成物の流体は、カラムC1’における精製が実行される前の流体5と混合される。
カラムC1’は一般的に、15から20段の理論段を含み、20mmHgで運転されるカラムである。
カラムC1’はテーリング/トッピングカラムとして運転される、即ち、塔頂部においては未反応の2−オクタノールなどの軽質化合物リッチな流体6、及び、塔底部においては重質副生成物リッチな流体7を分離することができるように運転され、前記流体7は薄膜型蒸発器Eを通過後に除去される。
純粋な2−オクチルアクリラートはこのカラムC1’の塔側流の抜出を介して、液相もしくは気相、好ましくは気相において、一般的にはカラムの底部に位置する中間レベル、具体的には理論段数の12及び18の間において、直接回収される。
この実施形態は1つの蒸留カラムC1’ のみを使用するという優位性を有する。
図3に例示される第3の実施形態によれば、反応混合物1の精製のための処理は以下の副段階:
− 反応混合物1を水もしくは水性流体と接触させて、触媒を含む水相4と反応生成物リッチな有機相5からなる二相系を形成させる段階;
− 前記水相4の分離及び水相4を反応へリサイクルする段階;
− 第1の蒸留カラムC1へ送る前記有機相5の分離段階であって、C1は:
○ 塔頂部において、反応生成物リッチな流体50;及び
○ 塔底部において、重質副生成物リッチで2−オクチルアクリラートを含有する流体7であって、流体7が薄膜型蒸発器Eに送られて、重質副生成物を含有する留分であって、カラムC1にリサイクルされる活用可能な化合物がすでに除去されている留分が除去される、流体7;
を得ることができる、段階;
− 反応生成物リッチな流体50を第2の蒸留カラムC2へ送る段階であって、C2は:
○ 塔頂部において、反応にリサイクルされる2−オクタノールリッチな流体6;
○ 塔側流の抜出を介して純粋な2−オクチルアクリラート;及び
○ 塔底部において、重合防止剤と共に2−オクチルアクリラートリッチな流体であって、少なくとも一部が、配管75を介してカラムC1へリサイクルされる流体
を回収することができる、段階;
を含む。
上記の第2の実施形態と同じように、反応混合物において直接水を用いる触媒の抽出は、精製工程に対する強酸化合物の導入を最小限にし、従って、オクテンの生成を最小限にする。
反応器R1からの反応混合物は、抽出器において直接水、もしくは水性流体と接触させられ及び混合される。有利には、反応によって生成するヘテロ共沸混合物を分離するためのデカンターDからの水相が水性抽出流体として使用される。混合は、残渣から酸化合物を抽出するための物質移動を得、及び水性/有機二相系を生成するのに十分な混合速度で、任意の混合手段により実行される。
静置により分離された、ほとんどの触媒を含む水相4は、静置分離後に、反応器R1に、又は好ましくはカラムCDの塔底部にリサイクルされる。
有機相5の精製は、テーリングカラム(重質副生成物の分離)として運転する第1の蒸留カラムC1及びトッピングカラムとして運転する第2の蒸留カラムC2を用いて実行される
カラムC1及びC2は、例えば、10から20段の理論段を含み、塔頂部において20mmHgで運転される。
カラムC2の運転により、カラムの底部に位置する中間レベル、具体的には理論段の12及び18の間において、純粋な2−オクチルアクリラートを得ることが可能となる。
異なる変型による本発明の方法により、99.5%超の、或いは99.8%をも超える純度を有する2−オクチルアクリラートを得ることができる。
以下の実施例は、本発明を限定することなく例示される。
実験セクション
実施例において、百分率は他に指示がなければ重量で与えられ、並びに以下の略語:
− AA:アクリル酸
− 2OCTA: 2−オクチルアクリラート
− PTZ:フェノチアジン
− MSA:メタンスルホン酸
が使用される。
[実施例1](本発明による、図1に例示した第1の実施形態に準拠)
2−オクタノール、MSA触媒、アクリル酸AA及びPTZ安定剤を、液封管を用いて連続的に反応器R1に導入する。また反応器に搭載されている蒸留カラムCDの塔頂部からも2−オクタノールを導入する。これら種々の成分の重量割合は、63.9/1/35/0.1である。
115℃の温度で、100mbarの減圧下、滞留時間3時間で、エステル化反応を実行する。この段階の間、カラムCDの塔頂部において、重量組成10/90の2−オクタノール/水のヘテロ共沸混合物の形態で水を取り除くことにより、反応の平衡をシフトし、ヘテロ共沸混合物を凝縮後、デカンターDにおいて相分離に掛ける。デカンターから、少量の2−オクタノールを含有する、下部の水相Aを連続的に抜出し、蒸留カラム(スキーム上に表わされていない)を用いて2−オクタノールを回収した後に除去する。デカンターDからの上澄み有機相OをカラムCDの塔底部に連続的に戻す。
反応器R1の出口の粗反応混合物1は以下の重量組成を有する:
− 2OCTA:85.6%
− 2−オクタノール:11.3%
− AA:1%
− PTZ + MSA:2.1%。
反応器R1からの流体1は薄膜型蒸発器Eに送られ、薄膜型蒸発器Eは塔頂部において、MSAが除去されている流体5、及び、塔底部において、主としてMSA触媒及びPTZ安定剤を含有する流体4を分離する。
流体4は、2OCTA、2−オクタノール、AA、及び安定剤と共にMSAを、重量比79.3/4/0.1/16.6で含有する。この流体4の大部分は反応にリサイクルされ、残りの少量が重質化合物の処理(スキーム上に表わされていない)に送られる。
酸触媒及び安定剤が除去されている流体5は、2OCTA、2−オクタノール及びAAを重量比86.9/12/1.1で含有する。この流体5は第1の蒸留カラムC1に送られ、蒸留カラムC1は、塔頂部において、未反応のアルコールがリッチな流体6及び、塔底部において、主として所望の2OCTAを含有する流体7を分離する。
流体6は、重量組成80.7/7.1/12.2の2−オクタノール、未転化AA及び2OCTAから構成される。この流体6はエステル化反応にリサイクルされる。カラムC1の塔底部における流体7は、第2の蒸留カラムC2に送られ、蒸留カラムC2は、塔頂部において、
2OCTA:99.8%
AA:100 ppm
2−オクタノール:0.1%
その他不純物:< 0.1%
の組成を有する純粋な2OCTA8
及び、塔底部において、重質化合物処理部へ送られるか、又はカラムC1の上部にリサイクルされる重質化合物を分離する。
[比較例2]
粗反応混合物1を直接蒸留カラムC1に送る。この場合、カラムにおいて、酸触媒の存在がオクテンの生成を促進し、カラムC1の塔頂部から排出される流体6は10%のオクテンを含有する。この流体は従ってそのままでは反応にリサイクルすることができず、オクテンを取り除くための別の精製が必要となる。
カラムC1の塔底部における2OCTA、MSA触媒及びPTZ安定剤を含む流体7は蒸留カラムC2に送られて、塔頂部において生成された2OCTAを分離する。この場合、2OCTAの純度は98.5%に過ぎない。オクテンを1%及び2−オクタノールを5000ppm含有する。得られる2−オクチルアクリラートは感圧接着剤ポリマー製造用のモノマーとして使用することができない。
[実施例3](本発明による、図2に例示した第2の実施形態に準拠)
反応器R1からの流体1を熱交換器において、3bareff/180℃に予熱し、次いでフラッシュポットにおいて65mbar絶対/110℃で膨張させる。フラッシュポットの塔頂部流体5を蒸留カラムC1’に供給する。フラッシュ塔底部をカラムCDの塔頂部からのすべての反応水と混合する。静置分離後、水及びMSAで構成される水相4は反応器に搭載されている蒸留カラムの塔底部にリサイクルさせ、並びに2OCTA、未転化の反応材料及び重質化合物と安定剤を含有する有機相45を回収する。この流体は65mbar絶対/135℃で運転する蒸発器Eに供給される。重質化合物は塔底部に残留して、処理のために製造装置外へ送られ、並びに流体5と混合されてカラムC1’に送られる2OCTAリッチな流体が、塔頂部で回収される。
カラムC1’は20mmHgの減圧下で運転され、17段の理論段を有する。カラムC1’は、塔頂部において、2−オクタノールリッチな流体6、塔底部において、2OCTA及び安定剤リッチな流体7、及び塔側流として、純粋な2OCTA(流体8)を分離する。
組成:
― 2OCTA:65%
― 2−オクタノール:14%
― AA:9%
― PTZ + MSA:2%
を有する反応混合物1から出発し、
下記組成:
流体5:
― 2OCTA:68.3%
― 2−オクタノール:14.2%
― AA:9.2%
流体6:
― 2OCTA:4.9%
― 2−オクタノール:43.3%
― AA:28.1%
この流体6は反応にリサイクルすることができる
流体8:
― 2OCTA:99.8%
― 2−オクタノール:0.1%
― AA:100ppm
その他不純物:< 0.1%
流体8は高純度の所望される生成物からなる
を有する流体が得られる。
[実施例4](本発明による、図3に例示した第3の実施形態に準拠)
反応器R1からの流体1を、80℃で運転するミキサー−デカンターからなる触媒抽出セクションに送る。このセクションにおいて、水相AをデカンターDから抜き出すことにより、触媒が流体1から抽出される。
静置による分離後、下記:
− 下の相において、25%から30%のMSAを含有し、カラムCDの塔底部に送ることにより反応にリサイクルされる、水相
− 上の相において、わずかに200ppmのMSAを含有し、下記の重量組成:
― 2OCTA:86.5%
― 2−オクタノール:11.8%
― AA:1.5%
― PTZ + MSA:0.2%
を有する有機相5
が回収される。
この流体5はカラムC1に送られ、カラムC1は、塔頂部において、組成:
2OCTA:87%
2−オクタノール:12%
AA:1%
を有する混合物50
及び、塔底部において、2OCTAと重質副生成物がリッチな混合物7であって、蒸発器Eに送られて、塔頂部で、主として2OCTAと2−オクタノールを含有し、カラムC1に送られる流体、及び、塔底部で、重質生成物が回収されて、重質生成物は除去される、混合物7
を分離する。
混合物50はカラムC2に送られ、カラムC2は、塔頂部において、2−オクタノールがリッチな混合物6及び、塔底部において、2OCTAがリッチな混合物を分離し、2OCTAがリッチな混合物の一部が配管75を介してカラムC1にリサイクルされる。
カラムC2の塔側において取り出すことにより得られる純粋な2OCTAは、下記の純度:
2OCTA:99.8%
AA:100 ppm
2−オクタノール:0.1%
その他不純物:< 0.1%。
を有する。

Claims (9)

  1. 硫黄を含む酸型のエステル化触媒及び少なくとも1つの重合防止剤の存在下におけるアクリル酸及び2−オクタノールの反応によって、2−オクチルアクリラートを連続的に製造するための方法であって、エステル化反応により生成される水は2−オクタノールとのヘテロ共沸混合物の形態で、反応器に搭載されるカラム内での蒸留によって同伴され、次いで、凝縮の後、デカンターにおける分離に掛けられて、上部の有機相及び下部の水相が得られ、反応生成物及び残留する副生成物を含む反応混合物は、一方で、純粋な2−オクチルアクリラート、他方で、リサイクルされることが意図される未反応の2−オクタノール及びアクリル酸化合物、並びにリサイクルされることが意図される触媒を得るために、分離手段による精製処理に掛けられ、
    − デカンターから導かれる水相は、連続的に抜き出されて除去され、
    − デカンターから導かれる有機相は、反応器に搭載された蒸留カラムの塔底部で連続的にリサイクルされ、
    − 反応混合物の精製のための処理は、(i)少なくとも部分的に反応段階にリサイクルされる触媒リッチな流体の分離、(ii)少なくとも部分的に反応段階にリサイクルされる未反応の2−オクタノールリッチな流体の分離、及び(iii)所望の純粋な2−オクチルアクリラートの回収、を含む
    ことを特徴とする、方法。
  2. 反応混合物1の精製のための処理が、下記の副段階:
    − 薄膜型蒸発器Eを使用する第1段階の触媒の分離であって、その終了時には、塔底部において、触媒及び重合防止剤がリッチな流体4であって、少なくとも部分的に反応にリサイクルされる前記流体4が分離され、塔頂部において、2−オクチルアクリラートがリッチな流体5分離される段階;
    − 2−オクチルアクリラートがリッチな流体5が、塔頂部において、反応にリサイクルされる2−オクタノールがリッチな流体6を回収し底部において、2−オクチルアクリラートがリッチな流体7を回収することを可能にする第1の蒸留カラムC1に送られ、前記の2−オクチルアクリラートがリッチな流体7は、塔頂部8において、純粋な2−オクチルアクリラートを分離し塔底部において、第1の蒸留カラムにリサイクルされるか又は除去される重質な不純物及び重合防止剤を含有する留分を分離することを可能にする第2の蒸留カラムC2に送られる段階
    を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 反応混合物1の精製のための処理が、下記の副段階:
    − 反応生成物がリッチな流体5及び反応混合物残渣40を分離する、反応混合物1のフラッシュ蒸発段階;
    − 撹拌しながら、反応混合物残渣40を水もしくは水性流体に接触させて、触媒を含む水相4と、反応から生じる重質副生成物がリッチな有機相45からなる二相系を形成させる段階;
    − 前記水相4を分離し、水相4を反応へリサイクルする段階;
    − 薄膜型蒸発器Eに送られる前記有機相45の分離段階であって、前記薄膜型蒸発器Eは、活用可能な生成物の流体を分離することが可能であり、分離された流体は前記流体5と混合される段階;
    − 2−オクチルアクリラートがリッチな流体5を蒸留カラムC1’に送る段階であって、前記蒸留カラムC1’は:
    ○ 塔頂部において、反応にリサイクルされる−オクタノールがリッチな流体6を回収し
    ○ 塔側流の抜出を介して、純粋な2−オクチルアクリラートを回収し
    ○ 塔底部において、重質副生成物がリッチで、かつ2−オクチルアクリラートを含有する流体7であって、前記流体7は薄膜型蒸発器Eに送られて、前記薄膜型蒸発器Eから、重質生成物を含有する留分であって、活用可能な化合物がすでに除去されている留分が除去される、流体7
    を回収することを可能にする、段階
    を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 反応混合物1の精製のための処理が、下記の副段階:
    − 反応混合物1を水もしくは水性流体と接触させて、触媒を含む水相4と反応生成物リッチな有機相5からなる二相系を生成させる段階;
    − 前記水相4の分離及び水相4を反応へリサイクルする段階;
    − 蒸留カラムC1へ送る前記有機相5の分離段階であって、前記C1は:
    ○ 塔頂部において、反応生成物リッチな流体50;及び
    ○ 塔底部において、重質副生成物リッチで、かつ2−オクチルアクリラートを含有する流体7であって、前記流体7は薄膜型蒸発器Eに送られて、前記薄膜型蒸発器Eから、重質副生成物を含有する留分であって、カラムC1へリサイクルされる活用可能な化合物がすでに除去されている留分が除去される、流体7;
    を得ることを可能にする、段階;
    − 反応生成物リッチな流体50を第2の蒸留カラムC2へ送る段階であって、前記C2は:
    ○ 塔頂部において、反応にリサイクルされる2−オクタノールリッチな流体6;
    ○ 塔側流の抜出を介して純粋な2−オクチルアクリラート;及び
    ○ 塔底部において、重合防止剤と共に2−オクチルアクリラートリッチな流体であって、少なくとも一部が、配管75を介してカラムC1へリサイクルされる流体
    を回収することを可能にする、段階
    を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  5. 触媒がメタンスルホン酸であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 反応が一の反応器において実行され、2−オクタノールは、一部が直接前記反応器に導入され、一部が前記反応器に搭載されている蒸留カラムを用いて導入されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. デカンターからの水相が蒸留に掛けられ、存在する2−オクタノールを、除去に、回収することを可能にすることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 薄膜型蒸発器が、第1蒸留カラムの条件下で運転される流下式薄膜蒸発器又はワイプ式薄膜蒸発器であることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に掲載の方法。
  9. アクリル酸が再生可能起源のアクリル酸であることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
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