JP6042995B2 - ブルトン型チロシンキナーゼの阻害薬 - Google Patents
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Description
本出願は、Btkを阻害し、かつ異常なB細胞活性化によって引き起こされる自己免疫性及び炎症性疾患の処置に有用である、新規化合物の使用に関する。
プロテインキナーゼは、ヒトの酵素の最も大きなファミリーの1つを構成し、タンパク質にリン酸基を付加することによって、多くの異なるシグナル伝達プロセスを調節する(T. Hunter, Cell 1987 50:823-829)。具体的には、チロシンキナーゼは、チロシン残基のフェノール部分でタンパク質をリン酸化する。チロシンキナーゼファミリーは、細胞の成長、移動及び分化を制御するメンバーを含む。異常なキナーゼ活性は、癌、自己免疫性及び炎症性疾患を含む、様々なヒトの疾患に関与している。プロテインキナーゼは、細胞のシグナル伝達の重要な調節因子の1つであるので、これらは、小分子キナーゼ阻害薬で細胞機能をモジュレートするためのターゲットを提供し、そのために良好な薬物設計ターゲットとなる。キナーゼ媒介性の疾患過程の処置に加えて、選択的かつ効果的なキナーゼ活性阻害薬はまた、細胞のシグナル伝達プロセスの調査及び治療上関心の高い他の細胞ターゲットの同定にも有用である。
本出願は、本明細書において後述されるような、Btk阻害性化合物6−tert−ブチル−8−フルオロ−2−{3−ヒドロキシメチル−4−[1−メチル−5−(1’−メチル−1’,2’,3’,4’,5’,6’−ヘキサヒドロ−[3,4’]ビピリジニル−6−イルアミノ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−3−イル]−ピリジン−2−イル}−2H−フタラジン−1−オン、2−(2−{3−[5−(5−アゼチジン−1−イルメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−3−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−8−フルオロ−1−オキソ−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−6−イル)−2−メチル−プロピオニトリル、及び6−tert−ブチル−2−[2−ヒドロキシメチル−3−(5−{5−[(2−メトキシ−エチルアミノ)−メチル]−ピリジン−2−イルアミノ}−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−フェニル]−3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン、その製剤、ならびにそれを用いて吸入することによる喘息の処置の方法を開示する。
で表される化合物又はその薬学的に許容し得る塩を提供する。
定義
語句「a」又は「an」実体は、本明細書において使用される場合、その実体の1つ又は複数を指し;例えば、「a」化合物は、1つもしくは複数の化合物又は少なくとも1つの化合物を指す。従って、用語「a」(又は「an」)、「1つ又は複数」、及び「少なくとも1つ」は、本明細書において互換的に使用され得る。
である。
本出願は、本明細書において記載されるような、Btk阻害性化合物6−tert−ブチル−8−フルオロ−2−{3−ヒドロキシメチル−4−[1−メチル−5−(1’−メチル−1’,2’,3’,4’,5’,6’−ヘキサヒドロ−[3,4’]ビピリジニル−6−イルアミノ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−3−イル]−ピリジン−2−イル}−2H−フタラジン−1−オン(化合物1)、2−(2−{3−[5−(5−アゼチジン−1−イルメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリダジン−3−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−8−フルオロ−1−オキソ−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−6−イル)−2−メチル−プロピオニトリル(化合物2)、及び6−tert−ブチル−2−[2−ヒドロキシメチル−3−(5−{5−[(2−メトキシ−エチルアミノ)−メチル]−ピリジン−2−イルアミノ}−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−フェニル]−3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン(化合物3)、その製剤、それを用いて吸入することによる喘息の処置の方法、ならびにそれを用いて吸入することによる喘息の処置のための使用を開示する。
で表される化合物又はその薬学的に許容し得る塩を提供する。
(a)5−リポキシゲナーゼ(5−LO)阻害薬又は5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)拮抗薬、
(b)LTB4、LTC4、LTD4及びLTE4の拮抗薬を含む、ロイコトリエン拮抗薬(LTRA)、
(c)H1及びH3拮抗薬を含む、ヒスタミン受容体拮抗薬、
(d)充血除去剤使用のための、α1−及びα2−アドレナリン受容体作動血管収縮交感神経様作用薬、
(e)短期又は長期作用β2作動薬、
(f)PDE阻害薬、例えば、PDE3、PDE4及びPDE5阻害薬
(g)テオフィリン
(h)クロモグリク酸ナトリウム、
(i)非選択的及び選択的なCOX−1又はCOX−2阻害薬の両方であるCOX阻害薬(NSAID)、
(j)経口及び吸入糖質コルチコステロイド、
(k)内因性炎症性実体に対して活性なモノクローナル抗体、
(I)抗腫瘍壊死因子(抗TNF−α)剤、
(m)VLA−4拮抗薬を含む、接着分子阻害薬、
(n)キニン−B1−及びB2−受容体拮抗薬、
(o)免疫抑制剤、
(p)マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の阻害薬、
(q)タキキニンNK1、NK2及びNK3受容体拮抗薬、
(r)エラスターゼ阻害薬、
(s)アデノシンA2a受容体作動薬、
(t)ウロキナーゼの阻害薬、
(u)ドーパミン受容体に作用する化合物、例えば、D2作動薬、
(v)NFκB経路のモジュレーター、例えば、IKK阻害薬、
(w)p38MAPキナーゼ又はsykキナーゼのような、サイトカインシグナル伝達経路のモジュレーター、
(x)粘液溶解薬又は鎮咳薬として分類され得る薬剤、
(y)抗生物質、
(z)HDAC阻害薬、
(aa)PI3キナーゼ阻害薬、
(bb)CXCR2拮抗薬、及び
(cc)ムスカリン拮抗薬。
本出願に包含され、かつ本出願の範囲内にある代表的化合物の例は、以下の表に提供される。以下のこれらの実施例及び調製は、当業者が本発明をより明確に理解し、実施することができるようにするために提供される。これらは、本発明の範囲を限定するものとしてではなく、単にその例示的及び代表的なものとして考慮されるべきである。
肺中で局所的にその作用を発揮する吸入薬の設計は、一般に、当該化合物が、強力であること及び全身曝露を最小限に抑えるための適正な薬物動態特性(すなわち、高いクリアランス及び低いアベイラビリティ)を有することが必要である(Tayab et al, Expert Opin. Drug Deliv. (2005), 2(3), 519-532)。乾燥粉末吸入器(DPI)で送達することが意図される薬物については、好適な安定で結晶性の固体形態が同定される必要がある(Selby et al, Future Med. Chem. (2011), 3(13), 1679-1701)。加えて、低可溶性の化合物は、毒性研究において、望ましくない有害効果を伴う可能性を有する(Forbes et al, Adv Drug Del. Rev (2011), 63, 69-87)。これらの概念を踏まえて、RocheのBtk阻害薬コレクションをスクリーニングして、吸入のための好適な候補薬を同定した。
本出願の化合物は、任意の従来手段によって調製することができる。これらの化合物を合成するための好適なプロセスは、実施例に提供される。一般に、本出願の化合物は、以下のスキームに従って調製することができる。
本出願の化合物は、吸入による送達のために好適な多様な投与剤形と担体で製剤化することができる。好ましい投与様式は、苦痛の程度及び活性成分に対する患者の応答に従って調整され得る簡便な一日投与レジメンを使用する、吸入を介する投与様式である。
本明細書において記載されるように、化合物1、2及び3は、ブルトン型チロシンキナーゼ(Btk)を阻害する。上流キナーゼによるBtkの活性化は、ホスホリパーゼ−Cγの活性化をもたらし、これが前炎症性メディエーターの放出を刺激する。化合物1、2及び3は、喘息の処置に有用である。本出願は、化合物1、2又は3を、吸入による送達のための喘息の処置に有用な薬学的に許容し得る担体、賦形剤又は希釈剤と混合して含有する、医薬組成物又は製剤をさらに開示する。
誤解を避けるために、本明細書における「処置」への言及は、治癒的、緩和的及び予防的な処置への言及を含む。
・ 処置を必要とする患者への本出願の化合物1、2又は3と治療薬剤のそのような組み合わせの同時投与(そのような成分が単一剤形に一緒に製剤化されており、前記成分を前記患者へ実質的に同時に放出する場合)
・ 処置を必要とする患者への本出願の化合物1、2又は3と治療薬剤のそのような組み合わせの実質的に同時投与(そのような成分が別個の剤形に互いに別々に製剤化されており、前記患者によって実質的に同時に摂取されると前記成分が前記患者へ実質的に同時に放出される場合)
・ 処置を必要とする患者への本出願の化合物1、2又は3と治療薬剤のそのような組み合わせの連続投与(そのような成分が別個の剤形に互いに別々に製剤化されており、前記患者によって各投与間で有意な時間間隔をあけて連続的な時間で摂取されると前記成分が前記患者へ実質的に異なる時間で放出される場合);及び
・ 処置を必要とする患者への本出願の化合物1、2又は3と治療薬剤のそのような組み合わせの連続投与(そのような成分が単一剤形に一緒に製剤化されており、制御された様式で前記成分を放出すると、前記成分が前記患者によって同じ及び/又は異なる時間で同時に、連続的に及び/又は重複的に投与される(各部分は同じ経路又は異なる経路のいずれかによって投与することができる)場合)。
(a)5−リポキシゲナーゼ(5−LO)阻害薬又は5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)拮抗薬、
(b)LTB4、LTC4、LTD4及びLTE4の拮抗薬を含む、ロイコトリエン拮抗薬(LTRA)、
(c)H1及びH3拮抗薬を含む、ヒスタミン受容体拮抗薬、
(d)充血除去剤使用のための、α1−及びα2−アドレナリン受容体作動血管収縮交感神経様作用薬、
(e)短期又は長期作用β2作動薬、
(f)PDE阻害薬、例えば、PDE3、PDE4及びPDE5阻害薬
(g)テオフィリン
(h)クロモグリク酸ナトリウム、
(i)非選択的及び選択的なCOX−1又はCOX−2阻害薬の両方であるCOX阻害薬(NSAID)、
(j)経口及び吸入糖質コルチコステロイド、
(k)内因性炎症性実体に対して活性なモノクローナル抗体、
(I)抗腫瘍壊死因子(抗TNF−α)剤、
(m)VLA−4拮抗薬を含む、接着分子阻害薬、
(n)キニン−B1−及びB2−受容体拮抗薬、
(o)免疫抑制剤、
(p)マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の阻害薬、
(q)タキキニンNK1、NK2及びNK3受容体拮抗薬、
(r)エラスターゼ阻害薬、
(s)アデノシンA2a受容体作動薬、
(t)ウロキナーゼの阻害薬、
(u)ドーパミン受容体に作用する化合物、例えば、D2作動薬、
(v)NFκB経路のモデュレーター、例えば、IKK阻害薬、
(w)p38MAPキナーゼ又はsykキナーゼのような、サイトカインシグナル伝達経路のモジュレーター、
(x)粘液溶解薬又は鎮咳薬として分類され得る薬剤、
(y)抗生物質、
(z)HDAC阻害薬、
(aa)PI3キナーゼ阻害薬、
(bb)CXCR2拮抗薬、及び
(cc)ムスカリン拮抗薬。
− H3拮抗薬、
− β2作動薬、
− ムスカリン拮抗薬
− PDE4阻害薬、
− ステロイド類、特に、糖質コルチコステロイド、
− アデノシンA2a受容体作動薬、
− p38MAPキナーゼ又はsykキナーゼのような、サイトカインシグナル伝達経路のモデュレーター、又は
− LTB4、LTC4、LTD4及びLTE4の拮抗薬を含む、ロイコトリエン拮抗薬(LTRA)。
− 糖質コルチコステロイド、特に、全身性副作用が低減された吸入糖質コルチコステロイド(プレドニゾン、プレドニゾロン、フルニソリド、トリアムシノロンアセトニド、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ブデソニド、プロピオン酸フルチカゾン、シクレソニド及びフランカルボン酸モメタゾンを含む)、又は
− β2作動薬(特に、サルブタモール、テルブタリン、バンブテロール、フェノテロール、サルメテロール、ホルモテロール、ツロブテロール及びそれらの塩を含む)、又は
− ムスカリン拮抗薬(臭化チオトロピウム、臭化イプラトロピウム、臭化ウメクリジニウム、グリコピロレート、臭化オキシトロピウム、臭化アクリジウム(aclidium bromide)、臭化ダロトロピウム及びPF−3635659を含む)。
一般的な略語
一般的に使用される略語は、以下を含む:アセチル(Ac)、アゾ−ビス−イソブチリルニトリル(AIBN)、気圧(Atm)、9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(9−BBN又はBBN)、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(BINAP)、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、ピロ炭酸ジ−tert−ブチル又はboc無水物(BOC2O)、ベンジル(Bn)、ブチル(Bu)、ケミカルアブストラクト登録番号(Chemical Abstracts Registration Number)(CASRN)、ベンジルオキシカルボニル(CBZ又はZ)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、三フッ化ジエチルアミノ硫黄(DAST)、ジベンジリデンアセトン(dba)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン(DBN)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1,2−ジクロロエタン(DCE)、ジクロロメタン(DCM)、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(DDQ)、アゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)、アゾジカルボン酸ジ−イソ−プロピル(DIAD)、水素化ジ−イソ−ブチルアルミニウム(DIBAL又はDIBAL−H)、ジ−イソ−プロピルエチルアミン(DIPEA)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)、4−N,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)エタン(dppe)、1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(dppf)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCI)、2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン(EEDQ)、エチル(Et)、酢酸エチル(EtOAc)、エタノール(EtOH)、2−エトキシ−2H−キノリン−1−カルボン酸エチルエステル(EEDQ)、ジエチルエーテル(Et2O)、エチルイソプロピルエーテル(EtOiPr)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート酢酸(HATU)、酢酸(HOAc)、1−N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)、イソ−プロパノール(IPA)、塩化イソプロピルマグネシウム(iPrMgCl)、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、液体クロマトグラフィー質量分析(LCMS)、リチウムヘキサメチルジシラザン(LiHMDS)、メタ−クロロペルオキシ安息香酸(m−CPBA)、メタノール(MeOH)、融点(mp)、MeSO2−(メシル又はMs)、メチル(Me)、アセトニトリル(MeCN)、m−クロロ過安息香酸(MCPBA)、質量スペクトル(ms)、メチルt−ブチルエーテル(MTBE)、メチルテトラヒドロフラン(MeTHF)、N−ブロモスクシンイミド(NBS)、n−ブチルリチウム(nBuLi)、N−カルボキシ無水物(NCA)、N−クロロスクシンイミド(NCS)、N−メチルモルホリン(NMM)、N−メチルピロリドン(NMP)、クロロクロム酸ピリジニウム(PCC)、ジクロロ−((ビス−ジフェニルホスフィノ)フェロセニル)パラジウム(II)(Pd(dppf)Cl2)、酢酸パラジウム(II)(Pd(OAc)2)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd2(dba)3)、ジクロム酸ピリジニウム(PDC)、フェニル(Ph)、プロピル(Pr)、イソ−プロピル(i−Pr)、ポンド/平方インチ(psi)、ピリジン(pyr)、1,2,3,4,5−ペンタフェニル−1’−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン(Q−Phos)、室温(周囲温度、rt又はRT)、sec−ブチルリチウム(sBuLi)、tert−ブチルジメチルシリル又はt−BuMe2Si(TBDMS)、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム(TBAF)、トリエチルアミン(TEA又はEt3N)、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル(TEMPO)、トリメチルシリルエトキシメチル(SEM)、トリフラート又はCF3SO2−(Tf)、トリフルオロ酢酸(TFA)、1,1’−ビス−2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−2,6−ジオン(TMHD)、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)、薄層クロマトグラフィー(TLC)、テトラヒドロフラン(THF)、トリメチルシリル又はMe3Si(TMS)、p−トルエンスルホン酸一水和物(TsOH又はpTsOH)、4−Me−C6H4SO2−又はトシル(Ts)、及びN−ウレタン−N−カルボキシ無水物(UNCA)。アルキル部分と共に使用される場合、接頭語ノルマル(n)、イソ(i−)、第二級(sec−)、第三級(tert−)及びネオを含む従来の命名法はそれらの慣用の意味を有する(J. Rigaudy and D. P. Klesney, Nomenclature in Organic Chemistry, IUPAC 1979Pergamon Press, Oxford.)。
本出願の化合物は、市販の出発物質から開始して、当業者に公知の一般的な合成技術及び手順を利用することによって調製することができる。以下の概説は、そのような化合物を調製するための好適な反応スキームである。さらなる例示については、特定の実施例に見いだすことができる。
boc tert−ブトキシカルボニル
CH2Cl2 ジクロロメタン
Cs2CO3 炭酸セシウム
DCM ジクロロメタン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EtOAc 酢酸エチル
HATU O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
ヒューニッヒ塩基(Hunig's Base) N,N−ジイソプロピルエチルアミン
HCl 塩化水素
LC−MS 液体クロマトグラフィー質量分析
HPLC 高圧液体クロマトグラフィー
MeOH メチルアルコール
MgSO4 硫酸マグネシウム
nBuLi n−ブチルリチウム
NaCl 塩化ナトリウム
Na2CO3 炭酸ナトリウム
NaOMe ナトリウムメトキシド
Na2SO4 硫酸ナトリウム
NH4OH 水酸化アンモニウム
NMP 1−メチル−2−ピロリジノン
NMR 核磁気共鳴
Pd(OAc)2 酢酸パラジウム(II)
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
TMSCl 塩化トリメチルシリル。
試薬は、Aldrich、Oakwood、Matrix又は他の販売業者から購入し、さらに精製することなく使用した。加熱にマイクロ波照射を使用する反応は、Personal Chemistry Emrys Optimizer System又はCEM Discovery Systemのいずれかを使用して実施した。数ミリグラム〜数グラムスケールの精製は、シリカゲルフラッシュカラムの溶離などの当業者に公知の方法によって実施し;また、場合によっては、数グラムのシリカゲルが予め充填されたディスポーザブルカラム(RediSep)を使用してCombiFlash systemで溶離させることによる、分取フラッシュカラム精製も行った。また、Biotage(商標)及びISCO(商標)は、中間体の精製のために本出願において使用され得るフラッシュカラム装置である。
化合物1の調製
工程1. 6−ニトロ−3’,6’−ジヒドロ−2’H−[3,4’]ビピリジニル−1’−カルボン酸tert−ブチルエステルの調製
500mLの丸底フラスコ中、5−ブロモ−2−ニトロピリジン(6.56g、32.3mmol)及び4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(10g、32.3mmol)をジオキサン(160ml)と合わせて、明黄色の溶液を得た。Cs2CO3(21.1g、64.7mmol)及び水(6ml)を加えた。反応混合物をアルゴンで脱気した後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(2.27g、3.23mmol)を加えた。反応混合物を80℃まで加熱し、15時間撹拌した。反応混合物を500mLのH2Oに注ぎ、EtOAc(3×200mL)で抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、220g、ヘキサン中の10%〜40%EtOAc)によって精製して、ピンクの固体を与えた。得られた固体をエーテルでトリチュレートして、所望の生成物を固体(4.8g)として与えた。トリチュレーションからの濾液と第一のクロマトグラフィーからの混合した画分を合わせ、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、220g、ヘキサン中の20%〜40%EtOAc)によって精製して、追加の生成物(2.2g)を与えた。1H NMR (400 MHz, CHCl3-d) δ ppm 1.52 (s, 9 H) 2.59 (d, J=1.52 Hz, 2 H) 3.72 (t, J=5.56 Hz, 2 H) 4.19 (d, J=3.03 Hz, 2 H) 6.35 (br. s., 1 H) 7.97 (dd, J=8.46, 2.40 Hz, 1 H) 8.27 (d, J=8.34 Hz, 1 H) 8.67 (d, J=2.27 Hz, 1 H)。
機械撹拌器、加熱マントル、冷却器、温度計を備えた12.0Lの三口フラスコに、5−ブロモ−2−ニトロピリジン(322g、1.59mol)、炭酸カリウム(658g、4.76mol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(500g、1.62mol)、1,4−ジオキサン(3.24kg、3.14l)及び水(314g、314ml)を投入した。その溶液を真空引きし、次にN2を放出することによって3回脱気した。強いN2流下で、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(ii)ジクロリド(11.1g、15.9mmol)を加えた。反応混合物を80℃で5時間撹拌した。加熱を停止し、反応混合物を周囲温度で一晩撹拌した。その混合物を40℃まで加熱し、次に、木炭(200g、16.7mol)を加えた。その混合物を40℃で1時間撹拌した。その混合物を30℃まで冷却し、次に、セライト(Celite)(商標)に通して濾過し、大量のジオキサンで洗浄した。合わせた濾液及び洗浄物に、過酸化水素(50.0g、45.0ml、441mmol)を加え、その混合物を周囲温度で1時間撹拌した。帯赤色の溶液を室温で48時間保存し、次に、低容量溶液になるまで真空下50℃で濃縮した(約3226gの重量)。その溶液を12Lの三口フラスコに移し、N2下、室温で一晩保存した。その溶液を40℃まで加熱し、次に、水(3.38kg、3.38l、188mol)にゆっくり加えた。固体が晶出した。加熱を停止し、混合物を室温まで放冷した。混合物を8℃まで冷却し、2時間撹拌した。固体を濾過し、1:2 ジオキサン/水、続いて、水で洗浄した。固体を真空によって30分間乾燥させた。その固体を乾燥トレイに移し、次に、真空オーブン中、50℃/26インチHgでN2抽気しながら一定重量まで乾燥させて、460g(95%)の所望の生成物を与えた。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.43 (s, 9 H) 2.55 (d, J=1.89 Hz, 2 H) 3.47 - 3.73 (m, 2 H) 4.08 (d, J=2.64 Hz, 2 H) 6.57 (br. s., 1 H) 8.20 - 8.26 (m, 1 H) 8.27 - 8.33 (m, 1 H) 8.77 (d, J=1.89 Hz, 1 H)。
500mLの丸底フラスコ中、EtOH(300ml)及び酢酸エチル(75ml)中の4−(6−ニトロピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(4.9g、16.0mmol)をパラジウム担持炭素(1.32g、1.24mmol)と合わせた。反応混合物を水素で2回排気し、次に、水素充填バルーンを付けて一晩撹拌した。LC/MS分析は、反応が完了したことを示した。反応混合物を窒素でパージし、セライトに通して濾過した。そのセライトケーキをEtOAcで数回洗浄した。その無色の合わせた濾液及び洗浄物にCH2Cl2を加え、その溶液を蒸発乾固した。再度CH2Cl2を加え、その溶液を真空下で濃縮して、定量的収率の所望の生成物を与えた。(M+H)+ = 278 m/e。
反応器の前処理:20Lの水素化反応器に、10gのPd/C及び8Lの酢酸エチルを投入した。その混合物を60℃で4時間撹拌した。加熱を停止し、懸濁液を室温まで冷ました。その懸濁液を流し出した。20Lの水素化反応器に、酢酸エチル(2.3kg、2.56l)中の4−(6−ニトロピリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(460g、1.51mol)の懸濁液を投入した。EtOH(2.02kg、2.56l)を使用して、懸濁液を含有するフラスコからの残渣を水素化反応器にすすぎ入れた。次に、Pd/C(160g、75.4mmol)を加えた。その懸濁液をN2で3回、そしてH2で3回脱気した後、反応物を500psiの水素下、60℃で3時間撹拌した。反応器の内容物を流し出し、セライト(商標)に通して濾過し、大量の酢酸エチルで洗浄した。合わせた濾液及び洗浄物を、冷蔵室にて、N2下で一晩保存し、次に、真空下40℃で濃縮乾固して、灰色の固体を得た。MTBE(1.53kg、2.06l、17.3mol)を加え、その溶液を真空下で低容量まで濃縮して、700mlの溶媒を除去した。N−ヘプタン(705g、1.03l、7.04mol)を加え、その溶液を真空下で濃縮して、400mlの溶媒を除去した。再度N−ヘプタン(705g、1.03l、7.04mol)を加え、その溶液を真空下で濃縮して、移動性のスラリーを得た。そのスラリーを室温で30分間撹拌し、次に、9℃まで冷却し、そこで45分間撹拌した。次に、その懸濁液を濾過し、冷ヘプタンで洗浄した。そのオフホワイトの固体を乾燥トレイに移し、真空オーブン中、30℃/26インチHgでN2抽気しながら週末にわたり乾燥させた。その濾液から381g(91%)の所望の生成物が与えられた。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.18 - 1.53 (m, 11 H) 1.66 (d, J=11.33 Hz, 2 H) 2.76 (br. s., 2 H) 4.04 (d, J=12.46 Hz, 2 H) 5.67 (s, 2 H) 6.38 (d, J=8.69 Hz, 1 H) 7.25 (dd, J=8.50, 2.45 Hz, 1 H) 7.76 (d, J=2.27 Hz, 1 H)。
4−ブロモ−6−クロロ−2−メチルピリダジン−3(2H)−オン(3.59g、16.0mmol)、4−(6−アミノピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(4.45g、16.0mmol)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(696mg、1.2mmol)及び炭酸セシウム(18.3g、56.2mmol)をアルゴン雰囲気下でジオキサン(150ml)に懸濁した。最後に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(551mg、602μmol)を加えた。反応混合物を90℃で一晩加熱した。その反応混合物をセライトで濾過し、そのセライトケーキをジオキサンで数回洗浄した。合わせた濾液及び洗浄物を真空下で濃縮した。得られた固体をEtOAcでトリチュレートし、エーテルで洗浄し、真空オーブン中、50℃で一晩乾燥させて、4.57gの所望の生成物を白色の固体として与えた。合わせた濾液及び洗浄物を蒸発乾固し、CH2Cl2(4ml)に溶解し、次に、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、120g Analogixカラム、ヘキサン中の20%〜50%EtOAcで20分間かけて)によって精製して、追加の582mgを与えた。総収率(5.15g、12.3mmol、収率76.4%)。(M+H)+ = 420 m/e; 1H NMR (400 MHz, CHCl3-d) δ ppm 1.50 (s, 9 H) 1.54 - 1.69 (m, 3 H) 1.83 (d, J=13.64 Hz, 2 H) 2.67 (tt, J=12.38, 3.66 Hz, 1 H) 2.83 (t, J=13.14 Hz, 2 H) 3.82 (s, 3 H) 6.89 (d, J=8.59 Hz, 1 H) 7.51 (dd, J=8.46, 2.40 Hz, 1 H) 8.25 (d, J=2.27 Hz, 1 H) 8.27 (br. s., 1 H) 8.30 (s, 1 H)。
機械撹拌器、N2バブラー及び温度計を備えた12Lの三口フラスコに、4−(6−アミノピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(381g、1.37mol)、続いて、THF(2.35kg、2.67l)を投入した。これら試薬が溶液になるまで反応混合物を撹拌した。THF中の2.5Mナトリウムtert−ペントキシド(577ml、1.44mol)をその溶液に滴下した。温度が22℃から25℃に変化した。その反応混合物を30分間撹拌した。THF(1.17kg、1.33l)中の4−ブロモ−6−クロロ−2−メチル−2H−ピリダジン−3−オン(322g、1.44mol)の溶液を総容量1640mLで調製した。820mLの4−ブロモ−6−クロロ−2−メチル−2H−ピリダジン−3−オンの溶液(0.5当量)を、4−(6−アミノピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルに30分間かけてゆっくり加えた(水浴にいくらの氷を加えることによって反応物の温度を30℃未満に維持しながら)。その反応混合物を30分間以上撹拌した。THF中の2.5Mナトリウムtert−ペントキシド(275ml、687mmol)を反応混合物に加え、次に、その混合物をさらに20分間撹拌した。410mL超の4−ブロモ−6−クロロ−2−メチル−2H−ピリダジン−3−オンの溶液(0.25当量)を、温度を30℃未満に維持しながらゆっくり加え、次に、その反応混合物を20分間撹拌した。THF中の2.5Mナトリウムtert−ペントキシド(137ml、343mmol)をその反応混合物に加え、次に、その混合物をさらに20分間撹拌した。最終410mLの4−ブロモ−6−クロロ−2−メチル−2H−ピリダジン−3−オンの溶液(0.25当量)を、温度を30℃未満に維持しながら加え、次に、その反応混合物をさらに20分間撹拌した。THF中の2.5Mナトリウムtert−ペントキシド(137ml、343mmol)をその反応混合物に加え、次に、その赤色の混合物をさらに1時間20分間撹拌した。クエン酸(264g、1.37mol)を水(1.14kg、1.14l)に溶解することによって調製した600mlのクエン酸の溶液(約20%溶液)を、温度を30℃未満に維持しながらその反応物にゆっくり加え、反応物のpHを4.6にした。その反応混合物が黄色の懸濁液に変化した。水(800ml)を加えた。その混合物を50℃まで加熱し、2時間撹拌した。その反応混合物を一晩かけて室温まで冷まし、撹拌しやすい良好な黄色の懸濁液を得た。その懸濁液を20LのBuchiフラスコに移し、真空下40℃で濃縮して、約3.2Lの溶媒を除去した。そのスラリーを室温で3時間撹拌し、次に、テーブルトップロートを使用して固体を濾過し、水で洗浄した。そのオフホワイトの固体を吸引によって1時間乾燥させた。その固体を、真空オーブン中、60℃/26インチHgでN2抽気しながら一定重量まで乾燥させて、488g(84%)の所望の生成物を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.42 (s, 9 H) 1.50 (dd, J=12.65, 3.59 Hz, 2 H) 1.74 (d, J=11.33 Hz, 2 H) 2.58 - 2.96 (m, 3 H) 3.68 (s, 3 H) 4.07 (d, J=12.09 Hz, 2 H) 7.48 (d, J=8.69 Hz, 1 H) 7.67 (dd, J=8.50, 2.45 Hz, 1 H) 8.27 (d, J=2.27 Hz, 1 H) 8.33 (s, 1 H) 9.62 (s, 1 H)。
4−(6−(6−クロロ−2−メチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロピリダジン−4−イルアミノ)ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.0g、4.76mmol)を、ギ酸(40.0ml)と37%ホルムアルデヒド(80.0ml)の溶媒混合物に溶解した。反応が完了したことがLCMS分析によって決定されるまで、その反応混合物を70℃で一晩撹拌し、次に、周囲温度まで冷ました。水を加え、得られた水性混合物をCH2Cl2で洗浄し、CH2Cl2層を廃棄した。水層のpHを固体K2CO3でpH=12に慎重に調整すると、固体が沈殿した。その固体を濾過によって回収し、水で洗浄し、真空オーブン中、50℃で72時間かけて乾燥させて、1.4gの所望の生成物を与えた。(M+H)+ = 334 m/e. 1H NMR (300 MHz, CHCl3-d) δ ppm 1.84 (dd, J=8.31, 3.02 Hz, 4 H) 1.99 - 2.19 (m, 2 H) 2.35 (s, 3 H) 2.42 - 2.68 (m, 1 H) 3.02 (d, J=12.09 Hz, 2 H) 3.81 (s, 3 H) 6.86 (d, J=8.31 Hz, 1 H) 7.52 (dd, J=8.50, 2.46 Hz, 1 H) 8.16 - 8.33 (m, 3 H)。
機械撹拌器、N2バブラー、温度計、冷却器及び加熱マントルを備えた5.0Lの三口フラスコに、4−(6−(6−クロロ−2−メチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロピリダジン−4−イルアミノ)ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(488g、1.16mol)を投入した。このフラスコに、ギ酸(2.34kg、1.95l)を加えた。反応混合物が暗色の溶液になった。その溶液を55℃まで加熱し、1時間撹拌した。脱保護が完了したことがHPLCによって判断された。37%ホルムアルデヒド水溶液(472g、433ml、5.81mol)をその混合物に加えた。その反応混合物を85℃まで加熱し、3時間撹拌した。加熱を停止し、その反応混合物を一晩かけて室温まで放冷し、次に、真空下70℃で濃縮して、暗色の油状物を得た。その油状物を12Lの三口フラスコに移し、そこにIPA(593g、761ml)を加えた。固体が晶出した。その固体に20%K2CO3水溶液(pH8.3にするために全部で2650ml)を加えると、塩基の添加の間に混合物は溶液になり、次に、pH7で、再び白色の懸濁液になった。その懸濁液を65℃で3時間加熱し、次に、一晩かけて周囲温度までゆっくり冷ました。テーブルトップロートを使用して固体を濾過によって回収した。その白色の固体を水で洗浄した。その固体をヘプタンで洗浄し、吸引によって乾燥させ、次に、真空オーブン中、75℃/26インチHgでN2抽気しながら一晩さらに乾燥させて、367g(94%)の所望の生成物を与えた。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.57 - 1.76 (m, 4 H) 1.94 (td, J=11.24, 3.59 Hz, 2 H) 2.18 (s, 3 H) 2.38 - 2.47 (m, 1 H) 2.85 (d, J=11.33 Hz, 2 H) 3.68 (s, 3 H) 7.48 (d, J=8.69 Hz, 1 H) 7.58 - 7.71 (m, 1 H) 8.26 (d, J=2.64 Hz, 1 H) 8.33 (s, 1 H) 9.61 (s, 1 H)。
1Lの丸底フラスコ中、6−tert−ブチル−8−フルオロフタラジン−1(2H)−オン(5.6g、25.4mmol)をTHF(300ml)と合わせて、無色の溶液を得た。水素化ナトリウム(1.12g、28.0mmol)を加えた。その反応混合物を周囲温度で10分間撹拌した。2−フルオロ−4−ヨードニコチンアルデヒド(7.02g、28.0mmol)を加え、その反応混合物を周囲温度で1時間撹拌した。反応が完了したことがLCMS分析によって決定された。その反応混合物を飽和NH4Clでクエンチした。その反応混合物を200mLのH2Oに注ぎ、CH2Cl2で3回抽出した。有機層をブラインで洗浄し、次に、Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた鮮やかな黄色の固体を濾過用ロートに移し、フラスコを少量のEtOAcで2回洗浄して、その固体をロートへ完全に移した。液体は濾過した。その固体をEt2Oで2回トリチュレートし、真空下で乾燥させて、所望の生成物をクリーム色の固体(8.09g、17.9mmol、収率70.5%)として与えた。(M+H)+ = 452 m/e. 1H NMR (400 MHz, CHCl3-d) δ ppm 1.44 (s, 9 H) 7.49 - 7.54 (m, 1 H) 7.54 (d, J=1.77 Hz, 1 H) 8.03 (d, J=5.31 Hz, 1 H) 8.30 (d, J=2.53 Hz, 1 H) 8.37 (d, J=5.31 Hz, 1 H) 9.98 (s, 1 H)。
50Lのジャケット付反応器に、6−tert−ブチル−8−フルオロフタラジン−1(2H)−オン(799g、3.63mol)及びTHF(5.28kg、6.00l)を投入した。この黄色の懸濁液を、温度を<29℃に維持しながら、THF中の1M LiHMDS溶液(4.00l、4.00mol)で30分間かけて滴下処理した。添加が完了した後、その褐色の溶液を約22℃で40分間撹拌した。その反応物を60℃まで加熱した。反応物が温度に達したら、THF(5.28kg、6.00l)中の2−フルオロ−4−ヨードニコチンアルデヒド(1.00kg、3.99mol)のゆっくりとした添加を開始した。注記:アルデヒド溶液の添加から約10分で、橙色−赤色の懸濁液が生じた。添加が完了したら、反応物は暗褐色の溶液になった。その反応物を65℃で15分間加熱した。加熱を「オフ」に切り替えた。
6−クロロ−2−メチル−4−(5−(1−メチルピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イルアミノ)ピリダジン−3(2H)−オン(1.4g、4.19mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.17g、4.61mmol)及び酢酸カリウム(1.23g、12.6mmol)をジオキサン(60ml)に懸濁した。その反応混合物をアルゴン下で脱気した。X−PHOS(300mg、629μmol)及び酢酸パラジウム(II)(47.1mg、210μmol)を加え、その反応混合物を、窒素雰囲気下、100℃(外部温度)で1時間撹拌した。アリコートをサンプリングして、それをメタノールに溶解し、出発塩化物の消失とボロン酸(M+1=344)の同時出現を観測しながら、しかし脱塩素化副生成物(M+1=300)の量が最小限に抑えられるように注意することによって、反応をLCMSにより注意深くモニタリングした。1時間後に反応が完了した。加熱浴の温度を80℃まで下げて、フラスコを加熱浴から引き上げたが、撹拌は続けた。2−(6−tert−ブチル−8−フルオロ−1−オキソフタラジン−2(1H)−イル)−4−ヨードニコチンアルデヒド(1.89g、4.19mmol)及び炭酸カリウム(1.74g、12.6mmol)、続いて、水(6.00ml)を加えた。トリシクロヘキシルホスフィン(118mg、419μmol)及びビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(121mg、210μmol)を加えた。その反応混合物を激しく撹拌しながら80℃で加熱して、2時間撹拌し、次に、その反応混合物を周囲温度まで冷ました。その反応混合物を水に注ぎ、穏やかに振盪しながらEtOAc(2×)に抽出した。合わせたEtOAc抽出物をブラインで洗浄した。水相をCH2Cl2で3回抽出した。CH2Cl2及び酢酸エチル層を合わせて、合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。その粗物質を50mlのCH2Cl2中でスラリーにし、200mlのEt2Oを加えた。その固体を濾過し、Et2Oで洗浄した。第二のバッチの固体が沈殿し、濾過によって回収して、エーテルで洗浄した。両方のバッチは、所望の生成物と一致した類似のLCMS及び1H−NMRスペクトルを有し、これらを合わせて1.62gの生成物を与えた。(M+H)+ = 623 m/e. 1H NMR (300 MHz, CHCl3-d) δ ppm 1.42 (s, 9 H) 1.88 (br. s., 3 H) 2.39 (br. s., 3 H) 2.46 - 2.64 (m, 1 H) 3.05 (br. s., 2 H) 3.89 (s, 3 H) 6.91 (d, J=8.31 Hz, 1 H) 7.38 - 7.66 (m, 3 H) 7.76 (d, J=5.29 Hz, 1 H) 8.19 - 8.38 (m, 3 H) 8.81 (s, 1 H) 8.87 (d, J=5.29 Hz, 1 H) 10.11 (s, 1 H)。
反応器に、6−クロロ−2−メチル−4−(5−(1−メチルピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イルアミノ)ピリダジン−3(2H)−オン(450g、1.35mol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(513g、2.02mol)、トリシクロヘキシルホスフィン(22.7g、80.9mmol)、Pd(dba)2(23.3g、40.4mmol)及び酢酸カリウム(265g、2.7mol)を投入した。2−メチルテトラヒドロフラン(10.0l)を真空で加えた。10で設定して撹拌を開始した。真空引きして、反応器を窒素で2回充填し戻した。反応混合物を、N2雰囲気下、78℃(内部)/80℃(周囲(cir.))まで加熱した。その反応混合物を一晩加熱した。その反応器を10℃まで冷却した。反応温度が40℃以下まで下がったら、温度を30℃に設定した。2−(6−tert−ブチル−8−フルオロ−1−オキソフタラジン−2(1H)−イル)−4−ヨードニコチンアルデヒド(578g、1.28mol)、炭酸カリウム(373g、2.7mol)及び水(1.00l)を反応混合物に加えた。その反応物を74℃(内部温度)/78℃(周囲)まで加熱し、穏やかな還流を達成した。その反応混合物を還流で一晩加熱した。その反応混合物を40℃(周囲)/38℃(反応)まで冷却した。その反応混合物に、水(3.00l)中の(R)−2−アセトアミド−3−メルカプトプロパン酸(33.0g、202mmol)溶液を加えた。その反応混合物を38℃(内部)/40℃(周囲)で3時間撹拌した。水(6L)を加え、次に、9.5LのMeTHFを蒸留した(周囲温度、40℃以下)。撹拌しながら混合物の温度を23℃に維持して、IPA(3L)を加えた。一晩かけて非常にゆっくり濾過した後、固体を濾過によって回収した(Chem glassの50Lフィルター)。反応器に、H2O(5L)を投入した。次に、そのフィルターケーキを反応器からの水で洗浄した。濾過をゆっくり続けた。そのフィルターケーキをIPA(6L)で洗浄し、その間、フィルターが小さな粒子で完全に覆われた。その物質を大きなテーブルトップフィルターに移し、次に、IPAによる濾過を続けた。その固体をnヘプタンで洗浄した。小さな粒径を有する生成物のいくらかが濾過されて得られ、そのようにしてその後も生成物が回収された。その固体を一晩風乾して、完全に乾燥されていない標記化合物(797g)を得たが、これを工程6の方法Bでそのまま使用した。
250mLの丸底フラスコ中、2−(6−tert−ブチル−8−フルオロ−1−オキソフタラジン−2(1H)−イル)−4−(1−メチル−5−(5−(1−メチルピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イルアミノ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)ニコチンアルデヒド(1.62g、2.6mmol)を脱水CH2Cl2(45ml)及び脱水MeOH(20mL)と合わせて、褐色の溶液を得た。水素化ホウ素ナトリウム(177mg、4.68mmol)を加え、反応物を周囲温度で1時間撹拌した後、飽和NH4Clでクエンチした。その反応混合物を50mLのH2Oで希釈し、CH2Cl2(3×150mL)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。その粗物質をフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル、80g、CH2Cl2中の0%〜50%(60:10:1 CH2Cl2:MeOH:NH4OH)]によって精製して、わずかに不純な泡状物を与えた。その泡状物を30mlのEt2O及び10mlのEtOAc中でスラリーにし、次に、重い撹拌子を用いてゆっくり1時間撹拌すると、白色の固体が生じた。その固体を濾過によって回収し、真空下50℃で48時間乾燥させて、所望の生成物を白色の固体(880mg)として与えた。(M+H)+ = 625 m/e. 1H NMR (300 MHz, CHCl3-d) δ ppm 1.44 (s, 9 H) 1.87 (br. s., 3 H) 2.15 (br. s., 2 H) 2.39 (br. s., 3 H) 2.52 (t, J=7.74 Hz, 1 H) 3.04 (br. s., 2 H) 3.82 - 3.91 (m, 1 H) 3.93 (s, 3 H) 4.46 - 4.63 (m, 2 H) 6.93 (d, J=8.69 Hz, 1 H) 7.42 - 7.59 (m, 3 H) 7.64 (d, J=4.91 Hz, 1 H) 8.15 - 8.39 (m, 3 H) 8.70 (s, 1 H) 8.73 (d, J=4.91 Hz, 1 H)。
2−(6−tert−ブチル−8−フルオロ−1−オキソフタラジン−2(1H)−イル)−4−(1−メチル−5−(5−(1−メチルピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イルアミノ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)ニコチンアルデヒド(797g、1.28mol)を、DCM(7.36kg、5.58l)及びMeOH(1.26kg、1.59l)に溶解した。その溶液を、室温で一晩かけて、活性炭(10重量%)、セライト(商標)(10重量%)及びQuadraPure TU(5重量%)で処理した。その混合物をセライトパッドに通して濾過した。その溶液に、温度を15〜18℃の間に維持しながら、NaBH4(24.2g、640mmol)を6回に分けて1時間かけて加えた。その反応物を水(5L)でクエンチした。その混合物を30分間撹拌し、次に、相を分離した。水層をDCM(2L)で1回抽出し、仕上げ濾過して(polish filtered)、合計9LのDCM溶液を得た。DCMを真空下30℃で蒸留し、同時に、MEK(5L)及びMeOH(5L)を溶液に加えた。DCMの大部分を除去した後、温度を40℃まで昇温させ、DCMが残っていないことを確認した(40℃にてMeOHで追い出した);生成物がこの温度で晶出した。温度を80℃まで昇温させた。追加のMEK(5L)を加えた。MeOHを真空下80℃で除去した。その混合物を80℃で3時間加熱し、次に、一晩かけて室温までゆっくり冷ました。固体を濾過し、MEKで洗浄し、真空下で週末にわたり乾燥させて、6−tert−ブチル−8−フルオロ−2−(3−(ヒドロキシメチル)−4−(1−メチル−5−(5−(1−メチルピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イルアミノ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)ピリジン−2−イル)フタラジン−1(2H)−オン(471g、754mmol、収率58.9%)を得た。DSCは、多形の混合物(無水物とMeOH溶媒和物)を示し、依然としてボラン錯体(3%)が残っていた。
6−tert−ブチル−8−フルオロ−2−(3−(ヒドロキシメチル)−4−(1−メチル−5−(5−(1−メチルピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イルアミノ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)ピリジン−2−イル)フタラジン−1(2H)−オン(540g、864mmol)(先のバッチ+上記方法Bに記載されるものと同様に調製された3つのより小さいバッチからの物質)を12Lの丸底フラスコに投入し、MeOH(2.14kg、2.7l)及びメチルエチルケトン(5.4l)を加えた。3%のボラン錯体を分解するために、その懸濁液を3時間かけて64〜66℃(内部)まで加熱し、穏やかなMeOH還流を与えた。3時間後、ボラン錯体がわずか約1%だけ残った。その溶液からMeOHを留去した(温度を68〜70℃(内部)/80〜85℃(加熱マントル)まで昇温させ、MeOHを追加のMEKで追い出した)。再度、68〜70℃(内部)で10時間、次に、室温までゆっくり冷ました。そのスラリーを70〜75℃で5〜6時間加熱すると、DSCは、混合物の形態を示した。そのスラリーを再度70〜75℃(内部)/90〜95℃(加熱マントル)まで加熱し、MeOHを完全に除去した(さらなるMEKを加えた)。内部温度が76〜77℃に達した後、蒸留を止め(最終MEK、6容量(約3L))、そのスラリーを75℃(内部)で10時間寝かし;次に、ゆっくり室温まで冷ました。DSCによるその形態の確認後、物質を濾過によって回収し、MEK(400mL)で洗浄し、真空下50℃で一晩乾燥させた。NMRは、0.23%の残留MEKを示した。その固体を乾燥皿に移し、真空下50℃で一晩乾燥させて、99.44%のHPLC純度及び15ppmの残留Pdを有する標記化合物(503g、805mmol、収率6293.1%)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.38 (s, 9 H) 1.52 - 1.77 (m, 4 H) 1.87 - 2.01 (m, 2 H) 2.18 (s, 3 H) 2.33 - 2.46 (m, 1 H) 2.84 (d, J=11.33 Hz, 2 H) 3.79 (s, 3 H) 4.47 (dd, J=15.86, 5.29 Hz, 2 H) 4.76 - 4.88 (m, 1 H) 7.45 (d, J=8.69 Hz, 1 H) 7.58 - 7.66 (m, 2 H) 7.77 (dd, J=13.22, 1.51 Hz, 1 H) 7.89 (d, J=1.89 Hz, 1 H) 8.18 (d, J=2.27 Hz, 1 H) 8.53 (d, J=2.64 Hz, 1 H) 8.56 (s, 1 H) 8.63 (d, J=4.91 Hz, 1 H) 9.45 (s, 1 H)。
工程1. 2,4,6−トリフルオロ−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ベンズアミドの調製
工程1. (5−ブロモ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−[5−(モルホリン−4−カルボニル)−ピリジン−2−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
6−tert−ブチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(10.81g、53.2mmol)、2−ブロモ−6−クロロベンズアルデヒド(15.2g、69.1mmol)、Xantphos(3.08g、5.32mmol)及び炭酸セシウム(43.3g、133mmol)をジオキサン(216ml)に懸濁した。その反応混合物をアルゴンで脱気した。最後に、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(2.29g、3.99mmol)を加えた。その反応混合物を100℃(外部温度)で3.5時間撹拌した。その反応混合物全体を室温まで冷まし、セライトプラグに通して濾過した。それをジオキサン(100ml)で洗浄し、濾液を濃縮した。粗物質を酢酸エチルで処理し:沈殿物を濾別して、13.8gの黄色の固体を得て、濾液を濃縮して、19.46gの橙色の固体を得た。黄色の固体(フィルターケーキ)をジクロロメタンに懸濁し、次に、濾過し、ジクロロメタン(100ml)で洗浄した。濾液を真空下で濃縮して、標記化合物(11.68g)を黄色の固体として得た。(M)+ = 341.9 m/e。
1LのAtlas反応器に、6−tert−ブチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(80g、394mmol)、2−ブロモ−6−クロロベンズアルデヒド(90.7g、413mmol)、酢酸パラジウム(II)(1.77g、7.87mmol)、Xantphos(6.83g、11.8mmol)及びK2CO3(109g、787mmol)を投入した。次に、反応器を排気し、窒素を充填し戻した。このシーケンスを3回繰り返した。DMF(604g、640ml)を加え、次に、反応器を90℃で16.5時間加熱し、次に、約70℃まで冷ました。水(3容量;240mL)を加えて、生成物を粉砕した。70℃で2時間寝かした後、反応器を室温まで冷ました(塩を含む水層が観察された)。その物質を濾過によって回収し、水、次に水/IPAで洗浄して、ある程度の無機物を除去し、次に、週末にわたり風乾して、2−(6−tert−ブチル−1−オキソ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−6−クロロベンズアルデヒド(123.5g、361mmol、収率91.8%)を97%のHPLC純度の帯黄色の固体として得た。分析は、その物質中にPdの残渣を示した。80℃に加熱しながらその物質を650mLのDMFに溶解し、次に、16gのN−アセチル−L−システインを含有する水溶液240mLをゆっくり加えた。その混合物を80℃でさらに5時間撹拌し;このプロセスの間に結晶化が観察された。その混合物をゆっくり周囲温度まで冷ました。その物質を濾過によって回収し、水/IPAで洗浄し、次に、真空オーブン中、80℃で一晩乾燥させた。99.5+%のHPLC純度で109gの標記化合物が回収された。
2−(6−tert−ブチル−1−オキソ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−6−クロロベンズアルデヒド(3.04g、8.89mmol)をTHF(46.1ml)及びMeOH(4.61ml)に溶解した。その混合物を−40℃(外部温度)まで冷却した。水素化ホウ素ナトリウム(404mg、10.7mmol)を少しずつ加えた(3×50mg、次に、25mg)。その反応混合物を0℃まで放温し、次に、0℃で30分間撹拌した。塩化アンモニウム溶液を加え、その反応混合物をEtOAcで抽出した。有機相を水、ブラインで洗浄し、次に、硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過後、それを真空下で濃縮して、標記化合物2.38gを明黄色の泡状物として得た。(M)+ = 344.0 m/e。
1LのAtlas反応器に、2−(6−tert−ブチル−1−オキソ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−6−クロロベンズアルデヒド(80g、234mmol)を投入し、その物質を室温でDCM(634g、480ml)に溶解した。IPA(250g、320ml)をその溶液に加え、これをその後、約2℃まで冷却した。NaBH4(4.43g、117mmol)を15分間かけて少しずつ加え、その間に温度が約9℃まで急上昇した。その反応混合物を約2℃で1時間撹拌して、清澄な均一溶液を得て、次にこれを水(320g、320ml)でクエンチした。約60〜80℃で加熱してDCMを留去した。DCMの除去が完了した後、生成物がIPA/H2O溶液(1/1、約8容量)から晶出し、相分離の必要はなかった。80℃で3〜4時間寝かした後、その混合物をゆっくり周囲温度まで冷まし、一晩撹拌した。その物質を濾過によって回収し、IPA/H2O(1/1)で洗浄し、真空オーブン中、80℃で週末にわたり乾燥させて、HPLCによる純度が99.4%である標記化合物(77.7g、226mmol)を得た。
1H NMR (400 MHz, CHCl3-d) δ ppm 1.39 (s, 9 H) 2.70 - 2.90 (m, 2 H) 3.11 - 3.22 (m, 1 H) 3.25 - 3.34 (m, 1 H) 3.37 (s, 3 H) 3.51 - 3.60 (m, 2 H) 3.72 (s, 3 H) 3.78 (s, 2 H) 3.81 - 3.89 (m, 1 H) 4.12 (ddd, J=12.25, 9.85, 4.67 Hz, 1 H) 4.28 - 4.47 (m, 2 H) 4.63 (d, J=10.61 Hz, 1 H) 6.83 (d, J=8.59 Hz, 1 H) 7.27 (dd, J=7.45, 1.64 Hz, 2 H) 7.31 (d, J=1.52 Hz, 1 H) 7.41 - 7.53 (m, 4 H) 7.60 (dd, J=8.59, 2.27 Hz, 1 H) 7.93 (s, 1 H) 8.11 (d, J=8.08 Hz, 1 H) 8.18 (d, J=2.02 Hz, 1 H) 8.70 (d, J=2.27 Hz, 1 H)。
PD実験(mOVA36)用の化合物1の製剤
10.6gの化合物1を、Jet-O-Mizerジェットミル中、90psiのフィード圧及び粉砕圧で微粒子化した。そのようにして得られた微粒子化された物質を、それぞれ図1及び2に示すように、粉末X線回折パターン及び粒度分布によって分析した。微粒子化プロセスの間、多形体の変化は観察されなかった。80パーセントの粒子は、5μm以下のサイズであり、吸入送達に好適な範囲の平均粒径(d50%=2.88μm)であった。その物質をインビボ実験mOVA36に使用した。図1及び2を参照されたい。
8.6gの2−(6−tert−ブチル−8−フルオロ−1−オキソフタラジン−2(1H)−イル)−4−(1−メチル−5−(5−(1−メチルピペリジン−4−イル)ピリジン−2−イルアミノ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)ニコチンアルデヒドを、Jet-O-Mizerジェットミル中、80psiで微粒子化した。平均粒径(d50%)は3.05μmであり、90%の粒子が≦6μmであった(図3)。この物質(30% w/w)及び乳糖(Lactohale LH 300、70% w/w)を、Turbulaミキサー中、22rpmで15分間混合した。乳糖成分のd50%及びd90%の粒径は、それぞれ<5μm及び≦10μmであった(DFE Pharma specifications (# 001/October 2011)。このようにして得られたブレンドをインビボ実験mOVA40、mPolyIC−3−12及びmPolyIC−5−12に使用した。図3を参照されたい。
バッファー中の2つの異なる濃度(0.15及び1.5mg/mL)の化合物1の混合物を以下のように調製した。
化合物1のフマル酸塩(17.8mg)を2mLのプロピレングリコール(PG)と混合した。薬物が完全に溶解するまで、その調製物を約20〜30分間超音波処理した。十分量の精製水を10.0gまで加えた。得られた混合物をボルテックスによって撹拌して清澄で均一な溶液を得た(pH4.4)。
上記のように調製した1.0gの1.5mg/mL溶液をバイアルに入れた。十分量のビヒクル(20%PG/80%水)を10.0gまで加えた。得られた混合物をボルテックスによって撹拌した。
バッファー中の3つの異なる濃度(0.15、0.5及び1.5mg/mL)の化合物2の混合物を以下のように調製した:
化合物2(1.65mg)をバイアルに入れた。十分量のビヒクル(20%PG/80%水)を1.1gまで加えた。その調製物を約2分間超音波処理した。微細な懸濁液が達成された(pH4.833)。
上記のように調製した0.1740gの1.5mg/mL懸濁液をバイアルに入れた。十分量のビヒクル(20%PG/80%水)を0.521gまで加え、調製物を混合した。
上記のように調製した0.07716gの1.5mg/mL懸濁液をバイアルに入れた。十分量のビヒクル(20%PG/80%水)を0.7717gまで加えた。得られた調製物のpHは、4.71であった。
バッファー中の3つの異なる濃度(0.15、0.5及び1.5mg/mL)の化合物3の混合物を以下のように調製した
2.約26gの水を加え、溶解するまで撹拌する。
3.クエン酸、クエン酸ナトリウム及び塩化ナトリウムを加える。
溶解するまで撹拌する。30mLとする十分量。
5.pH=4.68にする。
化合物3(1.59)をバイアルに入れた。上記で調製したような十分量のビヒクルを1.06gまで加えた。その調製物を約2分間超音波処理した。微細な懸濁液が達成された(pH4.85)。
上記のように調製した0.16773gの1.5mg/mL懸濁液をバイアルに入れた。上記で調製したような十分量のビヒクルを0.50735gまで加え、調製物を混合した。
上記のように調製した0.06675gの1.5mg/mL懸濁液をバイアルに入れた。上記で調製したような十分量のビヒクルを0.65608gまで加えた。得られた調製物のpHは、4.70であった。
Btk Biacore結合アッセイ
Biacore T-100で分析を実施した。Btkキナーゼを、バキュロウイルス中、ビオチンリガーゼを用いて、aviタグ化及び共発現して、単一部位ビオチン化Btkを生成した(Avidity, LLC)。ビオチン化ターゲットを、約10000レゾナンスユニットの密度(1ru〜1pgタンパク質/mm2)で、Biacoreストレプトアビジンセンサーチップ(Series S Sensor Chip SA)上に捕捉した。100%DMSO中に試験化合物を粉状物から10mMストックに可溶化し、0.78nM〜100nMの範囲で8点2重シリーズ(8 point, 2-fold series)に希釈した。その化合物を100秒の結合時間で注入し、解離を20分間続けた。実験を25℃で実施し、再生バッファーは利用せず、そのため、1チップ当たり2つ以下の高親和性化合物を分析した。ランニングバッファーは、50mM Hepes pH7.2、150mM NaCl、10mM MgCl2、2mM MnCl2、1mM TCEP、1%PEG3350、5%DMSOから構成した。Biacore BIAevaluationソフトウェアを使用し、1:1(Langmuir)結合用の単一モードを使用して動力学分析を実施した。これらの実験からのデータは、化合物1、化合物2及び化合物3の解離速度(off rate)が非常に遅く、得られたKDがFRETアッセイと非常によく一致したことを示した(表1)。
このBTK競合アッセイは、FRET(Forster/蛍光共鳴エネルギー移動)技術を使用して、不活性状態のブルトン型チロシンキナーゼに対する化合物の効力(IC50)を測定する。BTK−Eu錯体を氷上で1時間インキュベートした後、50nM BTK−Bioease(商標):10nM Eu−ストレプトアビジン(Perkin-Elmer Catalog# AD0062)の開始濃度で使用した。アッセイバッファーは、20mM HEPES(pH7.15)、0.1mM DTT、10mM MgCl2、0.5mg/ml BSAと3% Kinase Stabilizer(Fremont Biosolutions, Catalog # STB-K02)から構成した。1時間後、上記の反応混合物をアッセイバッファー中で10倍希釈して、5nM BTK:1nM Eu−ストレプトアビジン錯体(ドナーのフルオロフォア)を作製した。次に、18μlの0.11nM BTK−Euと0.11nM Kinase Tracer 178(Invitrogen, Catalog # PV5593)の混合物を、非陰性対照としてのBTK−Eu単独と共に、384ウェル平底プレート(Greiner, 784076)に分注した。アッセイで試験する化合物を10×濃度として調製し、半対数増分の段階希釈をDMSO中で実施して、10点曲線を生成した。FRET反応を開始するために、DMSO中に10×ストックとして調製した化合物をプレートに加え、プレートを14℃で18〜24時間インキュベートした。
最大FRET%=100×[(FSR化合物−FSR平均最小値)/(FSR平均最大値−FSR平均最小値)]
式中、FSR=FRETシグナル比。最大FRET%の曲線をActivity Base(Excel)にプロットし、IC50(%)、ヒル勾配、z’及びCV%を決定した。平均IC50及び標準偏差は、Microsoft Excelを使用して、2連曲線(2つの独立した希釈物からの単一阻害曲線)から誘導されるだろう。
異なるドナー由来の100万個のヒト臍帯血由来CD34+造血幹細胞(HSC)(AllCells #CB008F-S, Emeryville, CA)を、無血清完全培地(サプリメントを加えたStemPro-34; Invitrogen, Carlsbad, CA)中、組み換えh−SCF(100ng/ml)及びh−IL6(50ng/ml)と共に8週間培養した。第一週目の培養の間、HSCの分化を支援するために組み換えh−IL3(10ng/ml)も含めた。8週間の培養後、組み換えh−IL−4(10ng/ml)で5日間にわたり細胞を刺激した。肥満細胞の分化過程の確認をFACSによってルーチン的に行って、c−kit及びFcεRIの発現をチェックし;分化した細胞は、ルーチン的には90%を超えるc−kit陽性、FcεRI陽性であった。
ヒトの全B細胞を、バフィーコート白血球パック(New York Blood Center)由来のRosetteSepヒトB細胞濃縮カクテル(#28921, Vancouver, BC)で、製造業者のプロトコールに従って濃縮した。濃縮したB細胞の純度(およそ80%)を、CD19+染色してFACSによってチェックした。B細胞を、RPMI−1640ベースの条件培地(IgG/IgMを生成するB細胞の活性化用に、50ng/ml IL−2、50ng/ml IL−10及び1μg/ml 抗IgD;IgEを生成するB細胞の活性化用に、10ng/ml IL−4、10ng/ml IL−10、25ng/ml IL−21及び1μg/ml 抗CD40)中に、化合物1(1nM〜10μM)と一緒に懸濁した(10万個の細胞/ウェル/100μl)。細胞を37℃で10日間(IgG/IgM産生のために)又は14日間(IgE産生のために)培養した。培養上清を、Bethyl Laboratoryのプロトコール(#E80-104, #E80-100, #E80-108, Montgomery, TX)に従って、IgM、IgG及びIgEの分析用に回収した。化合物1は、上清中に測定されたIgM、IgG及びIgEのレベルを濃度依存的に最大100%の効果まで低下させ、そのIC50値を表Xに報告する。興味深いことに、グルココルチコイドでの細胞の処理は、IgM又はIgG応答を減衰せず、実際には、上清中のIgEレベルの有意な増加を誘発し、これは過去の報告と一致した[Zieg et al. JACI, 1994, 94: 222; Hemady et al. JACI 1985, 75:304; Wu et al. JCI 1991, 87: 870]。化合物2及び化合物3は、IgM及びIgG産生に対して類似の阻害効果を有した(表3)。
オボアルブミン誘発アレルギー性気道疾患のマウスモデルを用いて、アレルゲン誘発気管支収縮及びアレルゲン誘発気道炎症に及ぼす化合物1の効果を評価した。簡潔に述べると、マウス(雄;BALB/c;7〜9週齢)を、0.2mlのミョウバン(水中の2%Al(OH)3、Serva, Heidelberg, Germany)中の10μgのオボアルブミン(OVA)で、0日目と14日目に、腹腔内(i.p.)免疫化した。対照動物にはミョウバンのみを与えた。21〜23日目に、肺内の炎症過程を確立するために、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)中の1%OVA(10mg/ml)の噴霧化(Proneb Ultra II, PARI Respiratory Equipment, Midlothian, VA)エアロゾルに;又は対照としてPBS単独に、動物を20分間曝露させた。鼻腔内投与を使用した研究では、各エアロゾル化OVA接種の1時間前に、マウスにイソフルランで麻酔をかけ、ビヒクル(20%プロピレングリコール)又は化合物1(0.3mg/kg)を鼻腔内(i.n.)投与した。
合成型の二本鎖RNAのポリイノシン−ポリシチジル酸(Poly I:C)によって誘発された気道炎症に及ぼす化合物1の効果を評価した。用いたモデルは、急性ウイルス感染の効果を模倣することを意図しており、これはステロイド耐性の気道好中球増加を引き起こすことが知られている[Harris et al., 2012, Mucosal Immunology]。この実験を実施するために、マウス(雄;BALB/c;7〜9週齢)にイソフルランで麻酔をかけ、食塩水又はpoly I:C(30μg)を鼻腔内(i.n.)投与し、24時間後に気道炎症を以前に記載されたように評価した[Harris et al., 2012, Mucosal Immunology]。化合物1は、poly I:Cで誘発された気道好中球増加を用量依存的に阻害した(表6)。これらの好中球の低下は、洗浄液中の好中球走化性因子のレベルの低下と一致した(表4)。
ラット、イヌ及びカニクイザル(cyno)における化合物1の薬物動態は、低い経口バイオアベイラビリティ及び高い血漿クリアランスによって特徴付けられた(表7)。マウスでは、それは中程度の血漿クリアランス及び低い経口バイオアベイラビリティによって特徴付けられた。ラット及びイヌにおける化合物2及び3の薬物動態は、低い経口バイオアベイラビリティ及び高い血漿クリアランスによって特徴付けられた(表8及び9)。
Claims (12)
- 哺乳動物における喘息又は関連する病態を処置又は改善するための医薬組成物であって、薬理学的有効量の化合物6−tert−ブチル−2−[2−ヒドロキシメチル−3−(5−{5−[(2−メトキシ−エチルアミノ)−メチル]−ピリジン−2−イルアミノ}−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−フェニル]−3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オンが吸入によって投与されるように用いられる、該化合物を含む医薬組成物。
- 該化合物6−tert−ブチル−2−[2−ヒドロキシメチル−3−(5−{5−[(2−メトキシ−エチルアミノ)−メチル]−ピリジン−2−イルアミノ}−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−フェニル]−3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オンが乾燥粉末として吸入によって投与されるように用いられる、請求項1に記載の医薬組成物。
- 微粒子化された6−tert−ブチル−2−[2−ヒドロキシメチル−3−(5−{5−[(2−メトキシ−エチルアミノ)−メチル]−ピリジン−2−イルアミノ}−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−フェニル]−3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オンと微粒子化乳糖とを含む製剤。
- 微粒子化乳糖が、Lactohale(商標)LH 300又はRespitose(商標)ML 006である、請求項3に記載の製剤。
- 哺乳動物における喘息又は関連する病態を処置又は改善するための、薬理学的有効量で吸入によって投与されるように用いられる、請求項3又は4に記載の製剤。
- 式I:
で表される化合物又はその薬学的に許容し得る塩。 - 請求項1に記載の化合物又はその製剤と、以下からなる群より選択される治療薬剤のいずれか1つ又は複数との組み合わせを含む医薬組成物:
(a)5−リポキシゲナーゼ(5−LO)阻害薬又は5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)拮抗薬、
(b)LTB4、LTC4、LTD4及びLTE4の拮抗薬を含む、ロイコトリエン拮抗薬(LTRA)、
(c)H1及びH3拮抗薬を含む、ヒスタミン受容体拮抗薬、
(d)充血除去剤使用のための、α1−及びα2−アドレナリン受容体作動血管収縮交感神経様作用薬、
(e)短期又は長期作用β2作動薬、
(f)PDE阻害薬、例えば、PDE3、PDE4及びPDE5阻害薬
(g)テオフィリン
(h)クロモグリク酸ナトリウム、
(i)非選択的及び選択的なCOX−1又はCOX−2阻害薬の両方であるCOX阻害薬(NSAID)、
(j)経口及び吸入糖質コルチコステロイド、
(k)内因性炎症性実体に対して活性なモノクローナル抗体、
(l)抗腫瘍壊死因子(抗TNF−α)剤、
(m)VLA−4拮抗薬を含む、接着分子阻害薬、
(n)キニン−B1−及びB2−受容体拮抗薬、
(o)免疫抑制剤、
(p)マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の阻害薬、
(q)タキキニンNK1、NK2及びNK3受容体拮抗薬、
(r)エラスターゼ阻害薬、
(s)アデノシンA2a受容体作動薬、
(t)ウロキナーゼの阻害薬、
(u)ドーパミン受容体に作用する化合物、例えば、D2作動薬、
(v)NFκB経路のモデュレーター、例えば、IKK阻害薬、
(w)p38MAPキナーゼ又はsykキナーゼのような、サイトカインシグナル伝達経路のモジュレーター、
(x)粘液溶解薬又は鎮咳薬として分類され得る薬剤、
(y)抗生物質、
(z)HDAC阻害薬、
(aa)PI3キナーゼ阻害薬、
(bb)CXCR2拮抗薬、及び
(cc)ムスカリン拮抗薬。 - 哺乳動物における喘息又は関連する病態を処置又は改善するための請求項7に記載の医薬組成物であって、薬学的有効量の前記組み合わせが吸入によって投与されるように用いられる医薬組成物。
- 吸入による喘息の処置における使用のための、化合物6−tert−ブチル−2−[2−ヒドロキシメチル−3−(5−{5−[(2−メトキシ−エチルアミノ)−メチル]−ピリジン−2−イルアミノ}−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−フェニル]−3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン。
- 吸入による喘息の処置のための、化合物6−tert−ブチル−2−[2−ヒドロキシメチル−3−(5−{5−[(2−メトキシ−エチルアミノ)−メチル]−ピリジン−2−イルアミノ}−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−フェニル]−3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オンを含む医薬組成物。
- 吸入による喘息の処置のための医薬の調製のための、化合物6−tert−ブチル−2−[2−ヒドロキシメチル−3−(5−{5−[(2−メトキシ−エチルアミノ)−メチル]−ピリジン−2−イルアミノ}−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−フェニル]−3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オンの使用。
- 喘息の処置における使用のための、請求項7に記載の医薬組成物。
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