JP6038660B2 - 硬化性粘着剤組成物、粘着剤および粘着シート - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルにカルボキシル基含有モノマーを共重合させたポリマーと、特定のモノマーとアミノ基含有モノマー又はアミド基含有モノマーとを共重合させて得られるポリマー及び架橋剤を含有する粘着剤組成物が記載されている。
さらに、前記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び(E)成分の合計量(A+B+C+D+E)100重量部に対し、硬化剤0.5重量部〜5重量部の範囲で含有することが好ましい。
本実施の形態が適用される硬化性粘着剤組成物は、成分(A)(メタ)アクリレート系ポリマーと、成分(B)(メタ)アクリレート系モノマーと、成分(C)水酸基含有(メタ)アクリレート系モノマーと、成分(D)多官能(メタ)アクリレート系モノマー又は多官能オリゴマーと、成分(E)(メタ)アクリロキシ基含有シランカップリング剤と、を含有するものである。以下、各成分について説明する。
本実施の形態が適用される硬化性粘着剤組成物の成分(A)である(メタ)アクリレート系ポリマーは、平均分子量30万〜平均分子量250万を有し、且つ下記化学式(1)で表される(メタ)アクリレート系モノマーから得られるものである。
また、R3が、イソボロニル基であるイソボニル(メタ)アクリレート、R3が、フェニル基であるフェニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これら(メタ)アクリレート系モノマーは、それぞれ単独でまたは2種類以上併用して使用しても良い。
本実施の形態において、成分(A)である(メタ)アクリレート系ポリマーは、上述した化学式(1)で表される(メタ)アクリレート系モノマーを重合することによって得られる。(メタ)アクリレート系モノマーを重合する場合、重合開始剤、重合調整剤、連鎖移動剤等が使用される。
このような重合開始剤としては、熱分解型の重合開始剤が挙げられる。例えば、有機パーオキサイド類、有機ハイドロパーオキサイド類、有機パーオキシケタール類及びアゾ化合物類等が挙げられる。
尚、(メタ)アクリレート系ポリマーの平均分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー(Gel Permeation Chromatography))を使用して測定する。
本実施の形態が適用される硬化性粘着剤組成物の成分(B)である(メタ)アクリレート系モノマーは、前述した化学式(1)で表される(メタ)アクリレート系モノマーと同様なものが挙げられる。
本実施の形態では、成分(B)である(メタ)アクリレート系モノマーは、硬化性粘着剤組成物を調製する際に、成分(A)である(メタ)アクリレート系ポリマーを溶解し、粘着剤組成物の粘度を調整する希釈液としても使用される。
尚、この場合、成分(B)である(メタ)アクリレート系モノマーと、前述した成分(A)である(メタ)アクリレート系ポリマーを得る際に使用するモノマーとは同一のモノマーであっても、異なるモノマーであっても良い。本実施の形態では、相溶性等の観点から、1種以上の同一のモノマーを使用することが好ましい。
本実施の形態が適用される硬化性粘着剤組成物の成分(C)である水酸基含有(メタ)アクリレート系モノマーとしては、2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、フェニルグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、アクリル酸又はメタクリル酸とポリプロピレングリコール又はポリエチレングリコールとのモノエステル、ラクトン類と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの付加物等が挙げられる。これら水酸基含有(メタ)アクリレート系モノマーは、それぞれ単独でまたは2種類以上併用して使用しても良い。
成分(C)水酸基含有(メタ)アクリレート系モノマーの使用量が過度に少ないと、高温高湿条件下で粘着シートに白濁が生じる傾向がある。また、成分(C)の使用量が過度に多いと、液晶ディスプレイ(LCD)等に使用されるITOが腐食する傾向がある。
本実施の形態が適用される硬化性粘着剤組成物の成分(D)である多官能(メタ)アクリレート系モノマーとしては、例えば、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコール(#200)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(#400)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(#600)ジアクリレート、ジエチレンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、プロピレングリコール(#400)ジアクリレート、2,2’−ビス〔4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル〕プロパン、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ビス(アクリロキシエトキシ)ビスフェノールA、ビス(アクリロキシエトキシ)テトラブロモビスフェノールA、1,3−ビス(ヒドロキシエチル)5,5−ジメチルヒダントイン3−メチルペンタンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリ(ジヒドロキシエチル)イソシアネートペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートまたはこれらに相当するメタクリレート類等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、およびこれらに相当するメタクリレート類が挙げられる。
成分(D)多官能(メタ)アクリレート系モノマー又は多官能オリゴマーの使用量が過度に少ないと、高温高湿条件下で粘着シートに発泡が生じる傾向がある。また、液晶ディスプレイ(LCD)等に使用される粘着シートとして使用する場合、被着体を汚染しやすい傾向がある。一方、成分(D)の使用量が過度に多いと、液晶ディスプレイ(LCD)等の粘着シートとして使用される際に、段差に気泡が生じやすい傾向がある。
本実施の形態が適用される硬化性粘着剤組成物の成分(E)である(メタ)アクリロキシ基含有シランカップリング剤の具体例としては、例えば、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらの中でも、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。これら(メタ)アクリロキシ基含有シランカップリング剤は、それぞれ単独でまたは2種類以上併用して使用しても良い。
成分(E)(メタ)アクリロキシ基含有シランカップリング剤の使用量が過度に少ないと、高温高湿条件下で粘着シートに発泡が生じる傾向がある。また、成分(E)の使用量が過度に多いと、粘着シートに生じた白濁が解消しにくい傾向がある。
本実施の形態が適用される硬化性粘着剤組成物は、紫外線等の光を照射することにより硬化可能となる硬化剤が添加される。硬化性粘着剤組成物の硬化反応に使用する硬化剤としては、例えば、照射された光により分解してラジカル種を発生する、いわゆる光ラジカル重合開始剤が挙げられる。このような光ラジカル重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、ケトン系化合物、イミダゾール系化合物、アシルホスフィンオキサイド系化合物、カルバゾール系化合物等が挙げられる。
硬化剤としての光ラジカル重合開始剤は、それぞれ単独でまたは2種類以上併用して使用しても良い。
本実施の形態が適用される硬化性粘着剤組成物は、上述した成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)及び成分(E)の各成分に、硬化剤を添加し、さらに、必要に応じその他の添加剤を添加して、常法により、混合・脱泡処理することによって調製する。
本実施の形態では、前述したように、化学式(1)で表される(メタ)アクリレート系モノマーを含有するモノマーに重合開始剤を添加し、モノマーの一部を重合して得られたポリマーと未反応モノマーとを含むアクリルシロップを調製し、このアクリルシロップ中の成分(A)の(メタ)アクリレート系ポリマーの固形分濃度に応じて、成分(B)の(メタ)アクリレート系モノマーを添加し、硬化性粘着剤組成物に含まれる(メタ)アクリレート系ポリマーの濃度を調整してもよい。
本実施の形態において、上述した硬化性粘着剤組成物は、従来公知の方法により硬化させ、粘着剤を得ることができる。例えば、紫外線を照射することにより硬化反応させる場合は、粘着剤組成物を所定の基材に塗布し、中圧水銀ランプ等を光源として一定時間露光し硬化させる。基材への塗布方法、光源の種類、露光方法等については特に限定されない。また、光硬化後の塗膜物性をさらに高めるため、適切な温度に再加熱する、いわゆるポストベーク工程を行うことも可能である。紫外線の他、可視光線、近赤外線等の活性光線によって硬化させることも可能である。
本実施の形態において、上述した硬化性粘着剤組成物を、所定の基材の表面に塗布し、光、特に紫外線を照射して重合硬化させることによって、粘着シートが得られる。この場合、第1の基材の塗布面に第2の基材を貼り合せ、光照射することもできる。光照射は、第1の基材側又は第2の基材側のいずれからでも良い。但し、第1の基材又は第2の基材のいずれかが透明である必要がある。
粘着シートに使用する基材の厚さは特に限定されない。本実施の形態では、ディスプレイの粘着シートとして用いられる場合、組み立て作業性や粘着シートの捲き具合等の観点から、通常、10μm〜200μmの範囲であり、好ましくは、25μm〜125μmの範囲である。基材が過度に厚いと、抜き型の抜き加工性が低下する傾向がある。また、過度に薄いと、UV照射による照射熱及び硬化時の重合熱による熱収縮の影響が大きくなる傾向がある。
この場合、基材に塗布する硬化性粘着剤組成物の厚さとしては、使用する基材、用途及び目的等に応じて適宜設定され、特に限定されない。本実施の形態では、通常、10μm〜500μmの範囲であり、好ましくは、25μm〜350μmの範囲である。
撹拌機、温度計、冷却管および窒素ガス導入管を備えた2L容器に、2―エチルへキシルアクリレート(2−EHA)93部、2−ヒドロキシメタアクリレート(2−HEMA)7部と、重合開始剤として2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4’−ジメチルバレロニトリル)(V−70)0.01部を仕込み、重合反応を開始する。
反応系の温度が70℃に達したら50℃迄冷却し、反応系に(2−EHA)23、3部、(2−HEMA)1.7部、(V−70)0.005部を追加し、重合反応を継続させる。反応温度が70℃に達したら50℃まで冷却し、(2−EHA)23.3部、(2−HEMA)1.7部、(V−70)0.005部を追加し、再び、重合反応を継続させる。反応温度が70℃に達したら50℃迄冷却し、(2−EHA)23.3部、(2−HEMA)1.7部、(V−70)0.005部を追加し、重合反応を継続させる。次に、反応系の温度が70℃に達したら50℃迄冷却する。
2−EHA(2−エチルヘキシルアクリレート)
2−HEMA(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)
IBXA(イソボルニルアクリレート)
V−70(2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4’−ジメチルバレロニトリル):和光純薬株式会社製
アクリルシロップの粘度(mPas/25℃)は、B型粘度計を用い、25℃における粘度を測定した。
(メタ)アクリレート系ポリマーの平均分子量(MW)×10−4は、GPC(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、ポンプユニット:L−2130、カラムオープン:L−2350、検出器:L−2435)を使用し、カラムとして、日立化成工業株式会社製GL−G−A100(ガードカラム)、GL−A150(カラム)を用い、測定温度40℃、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)、流速1ml/分の条件で測定した。
粘着シートから切り出した短冊状の試験片(寸法25mm×120mm以上)の片側の剥離ライナーを剥がし、これに厚さ125μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)シートを貼り付け、次いで、反対側の剥離ライナーを剥がした後、表2及び表3に示した4種類の被着体(ガラス板、PETシート、PC(ポリカーボネート)シート、PMMA(ポリメチルメタクリレート)シート)にそれぞれ貼り付け、2kgの圧着ローラで圧着し、20分間放置した後、23℃×50%RHにおいて、90°ピール試験を行った(JIS Z 0237:2009準拠)。数値が大きいほど、粘着性が優れていることを示す(単位:N/10mm)。
前述した粘着力を測定した後、使用した被着体の表面を目視にて観察し、以下の基準に基づき、被着体汚染性を評価した。
○:被着体の表面に糊残りを確認できない。
×:被着体の表面に糊残りを確認できる。
粘着シートから切り出した短冊状のシート(寸法25mm×25mm以上)の片側の剥離ライナーを剥がし、これを厚さ2mmのガラスにハンドローラを用いて貼り付け、次いで、反対側の剥離ライナーを剥がし、これに厚さ125μmのPETシートを貼り付け、試験片を調製した。
次に、(ガラス板/粘着層/PETシート)の構成を有する試験片について分光光度計を用いてヘイズ値(ヘイズ値A(%))を測定し、次いで、80℃×95%RHの条件下で24時間放置し、その後、試験片を常温下に取り出し、再度ヘイズ値を測定した。
尚、「湿熱白濁性」及び「白濁抜け性」は、以下の基準に基づき評価した。
○:(ヘイズ値B−ヘイズ値A)又は(ヘイズ値C−ヘイズ値A)が5%未満
△:(ヘイズ値B−ヘイズ値A)又は(ヘイズ値C−ヘイズ値A)が5%以上10%未満
×:(ヘイズ値B−ヘイズ値A)又は(ヘイズ値C−ヘイズ値A)が10%以上
粘着シートから切り出した短冊状のシート(寸法30mm×50mm以上)の片側の剥離ライナーを剥がし、これに厚さ125μmのPETシートを貼り付け、次いで、反対側の剥離ライナーを剥がし、これを、ITOフィルムのITO処理面であってその中心部に貼り付け、ITO処理面が幅10mm以上曝露した試験片を調製した。このとき、短冊状のシートの縦方向が、ITOフィルムから5mm程度はみ出すようにしてITO処理面に貼り付けた。次いで、テスターを用いて、この試験片の抵抗値(R0)を測定した。
○:変化率が10%未満である。
×:変化率が10%以上である。
粘着シートから切り出した短冊状の試験片(寸法25mm×120mm以上)の片側の剥離ライナーを剥がし、これに厚さ125μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)シートを貼り付け、次いで、反対側の剥離ライナーを剥がした後、表2及び表3に示した2種類の被着体(ガラス板、PETシート(厚さ125μm))にそれぞれハンドローラを用いて貼り付けた。次に、これらを80℃×95%RHの条件下で240時間放置し、その後、常温下に取り出し、試験片の表面を目視にて観察し、以下の基準に基づき、発泡の有無を評価した。
○:試験片に気泡が確認されない。
×:試験片に気泡が確認される。
幅25mm以上×長さ50mm以上×厚さ125μmのPETシート上に、幅10mm×長さ25mm×厚さ25μm(又は50μm)の段差形成物を置いた。次に、粘着シートから切り出した短冊状のシート(寸法25mm×50mm以上)の片側の剥離ライナーを剥がし、ハンドローラを用いて、前述した段差形成物の上からシートを貼り付けた。続いて、反対側の剥離ライナーを剥がした後、ハンドローラを用いて、厚さ2mmのガラス板を貼り付けた。そして、PETシート上に置いた段差形成物の周囲に生じる気泡の有無とその様子を目視にて観察し、以下の基準に従い段差追従性を評価した。
○:段差形成物の周囲に気泡が確認されない。
△:段差形成物の周囲の一部に気泡が確認される。
×:段差形成物の周囲を取り囲むように気泡が生じている。
表1に示した5種類のアクリルシロップ(シロップA〜シロップE)を(A)成分としてそれぞれ使用し、表2に示す組成、水酸基価(mgKOH/g)及びポリマー濃度(質量%)になるように、(B)成分((メタ)アクリレート系モノマー)、(C)成分(水酸基含有(メタ)アクリレート系モノマー)、(D)成分(多官能(メタ)アクリレート系モノマー又は多官能オリゴマー)および(E)成分((メタ)アクリロキシ基含有シランカップリング剤)を添加した。尚、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び(E)成分の合計量(B+C+D+E)は100重量部である。
さらに、表2に示す硬化剤(Irg184/ルシリアンTPO)をそれぞれ添加し、硬化性粘着剤組成物を調製した。尚、硬化剤の添加量は、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び(E)成分の合計量(A+B+C+D+E)100重量部に対する重量部である。
次に、上述した硬化性粘着剤組成物について、前述した評価試験(粘着シートの粘着力、被着体汚染性、白濁性、ITO腐食性、発泡試験及び段差追従性)を行い、粘着シートを評価した。実施例1〜実施例9の結果を、表2に示す。
また、実施例と同様な操作により、表3に示す組成、水酸基価(mgKOH/g)及びポリマー濃度(質量%)になるように、粘着剤組成物を調製し、実施例と同様に、前述した評価試験を行い、粘着シートを評価した。比較例1〜比較例8の結果を、表3に示す。
(B)成分:2−EHA(2−エチルヘキシルアクリレート)
(B)成分:IBXA(イソボルニルアクリレート)
(C)成分:2−HEMA(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)
(D)成分:1,6−HXA(1,6−ヘキサンジオールジアクリレート)
(E)成分:KBM−5103(3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン)
硬化剤:Irg184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)
硬化剤:ルシリンTPO(2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)
PET:ポリエチレンテレフタレート樹脂板
PC:ポリカーボネート樹脂板
PMMA:ポリメチルメタクリレート樹脂板
また(D)成分(多官能(メタ)アクリレート系モノマー又は多官能オリゴマー)と(E)成分((メタ)アクリロキシ基含有シランカップリング剤)を併用することにより、粘着剤の架橋密度を調整し、さらに、系中に親油成分を導入することによりITO腐食性、段差追従性を大幅に改善することが可能になった。
使用する(メタ)アクリレート系ポリマーの平均分子量が過度に大きい(300万)場合(比較例1)、粘着シートの50μm段差における段差追従性が不良である。
使用する(メタ)アクリレート系ポリマーの平均分子量が過度に小さい(20万)場合(比較例2)、粘着シートの発泡試験において気泡が生じることが分かる。
粘着剤組成物の水酸基価(mgKOH/g)が過度に大きい(55.9mgKOH/g)場合(比較例4)、ITO腐食性が不良である。
(E)成分((メタ)アクリロキシ基含有シランカップリング剤)の添加量が過度に多い(8部)場合(比較例6)は、粘着シートの白濁抜け性及び50μm段差における段差追従性が不良である。
(D)成分(多官能(メタ)アクリレート系モノマー又は多官能オリゴマー)の添加量が過度に多い(1.4部)場合(比較例8)は、粘着シートの50μm段差における段差追従性が不良であることが分かる。
Claims (5)
- (A)平均分子量30万〜250万を有し、且つ下記化学式(1)で表される(メタ)アクリレート系モノマーから得られる(メタ)アクリレート系ポリマーと、
(B)前記化学式(1)で表される(メタ)アクリレート系モノマーと、
(C)水酸基含有(メタ)アクリレート系モノマーと、
(D)多官能(メタ)アクリレート系モノマー又は多官能オリゴマーと、
(E)(メタ)アクリロキシ基含有シランカップリング剤と、を含有する硬化性粘着剤組成物において、
前記(C)水酸基含有(メタ)アクリレート系モノマーは、前記硬化性粘着剤組成物の水酸基価が30mgKOH/g〜55mgKOH/gの範囲になるように添加され、
前記成分(B)、成分(C)、成分(D)及び成分(E)の合計量(B+C+D+E)に対し、前記(D)多官能(メタ)アクリレート系モノマー又は多官能オリゴマーの濃度が0.5質量%〜1.3質量%であり、前記(E)(メタ)アクリロキシ基含有シランカップリング剤の濃度が0.5質量%〜5質量%であることを特徴とする硬化性粘着剤組成物。
- 前記(A)(メタ)アクリレート系ポリマーの前記硬化性粘着剤組成物中の濃度が5質量%〜50質量%であることを特徴とする請求項1に記載の硬化性粘着剤組成物。
- さらに、前記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び(E)成分の合計量(A+B+C+D+E)100重量部に対し、硬化剤0.5重量部〜5重量部の範囲で含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の硬化性粘着剤組成物。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の硬化性粘着剤組成物を硬化してなることを特徴とする粘着剤。
- シート状の第1の基材と、粘着層と、シート状の第2の基材と、を順に積層した粘着シートであって、
前記粘着層は、請求項4に記載の粘着剤から構成されることを特徴とする粘着シート。
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