JP6036357B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和装置、特に、圧縮機、室外熱交換器、レシーバ、第1膨張弁、室内熱交換器が接続されることによって構成された冷媒回路を有しており、圧縮機、室外熱交換器、レシーバ、第1膨張弁、室内熱交換器の順に冷媒を循環させることが可能な空気調和装置に関する。
従来より、特許文献1(特開2011−80649号公報)に示すように、圧縮機、室外熱交換器、レシーバ、第1膨張弁、室内熱交換器が接続されることによって構成された冷媒回路を有しており、圧縮機、室外熱交換器、レシーバ、第1膨張弁、室内熱交換器の順に冷媒を循環させることが可能な空気調和装置がある。
上記従来の空気調和装置において、運転停止時に、圧縮機の吸入側への液冷媒の流入を抑えて圧縮機の保護や速やかな運転再開を行うことができるように、冷媒回路に設けられたレシーバを利用して、レシーバに液冷媒を強制的に溜める制御を行うことが考えられる。
ここで、熱交換器や冷媒管の容積が大きい場合には、レシーバへの強制的な液溜め制御を十分に行うことができなかったとしても、熱交換器や冷媒管内に成り行きで溜まる液冷媒の量も含めると、圧縮機の吸入側への液冷媒の流入を十分に抑えることができる。このため、圧縮機の保護や速やかな運転再開を阻害するおそれは少ない。
しかし、例えば、伝熱管として扁平多穴管を使用する熱交換器を室外熱交換器として採用することで室外熱交換器の容積が小さくなっている場合等には、熱交換器や冷媒管内に成り行きで溜まる液冷媒の量が少ない。このため、レシーバへの強制的な液溜め制御を十分に行うことができない場合には、圧縮機の吸入側への液冷媒の流入を十分に抑えることができない場合が発生するおそれがあり、これにより、圧縮機の保護や速やかな運転再開を阻害するおそれがある。
また、圧縮機の吸入側にアキュムレータ(圧縮機に付属する小容積のアキュムレータよりも大容積のもの)を設けて液冷媒を溜めることで、運転再開時に、圧縮機の吸入側への液冷媒の流入を抑えることも考えられる。しかし、冷媒回路に封入される冷媒として、R32のような低温条件における冷凍機油の溶解度が非常に小さい冷媒を使用する場合には、圧縮機の吸入側にアキュムレータを設けることが好ましくない。すなわち、低温条件における冷凍機油の溶解度が小さい冷媒を使用する場合には、アキュムレータ内に溜まった冷媒と冷凍機油とが二層分離してしまい、圧縮機に冷凍機油が戻らなくなるおそれがあり、これにより、潤滑不足が発生して圧縮機の信頼性が損なわれるおそれがある。すなわち、低温条件における冷凍機油の溶解度が小さい冷媒を使用する場合のように圧縮機の吸入側にアキュムレータを設けることが好ましくない場合には、圧縮機の吸入側にアキュムレータを設けることができず、運転再開時に、圧縮機の吸入側に液冷媒が流入しやすく、これにより、圧縮機の保護や速やかな運転再開が阻害されるおそれがある。
本発明の課題は、レシーバを有する空気調和装置において、運転停止時に、レシーバを含めた冷媒の強制的な液溜め制御を十分に行うことができるようにして、圧縮機の保護や速やかな運転再開を可能にすることにある。
第1の観点にかかる空気調和装置は、圧縮機、室外熱交換器、レシーバ、第1膨張弁、室内熱交換器が接続されることによって構成された冷媒回路を有しており、圧縮機、室外熱交換器、レシーバ、第1膨張弁、室内熱交換器の順に冷媒を循環させることが可能な空気調和装置である。冷媒回路には、開閉制御可能なレシーバガス抜き弁を有しており、レシーバ内に溜まったガス冷媒を圧縮機の吸入側に導くためのレシーバガス抜き管が設けられている。そして、ここでは、運転を停止する際に、レシーバガス抜き弁を閉止するとともに第1膨張弁を開けた状態にして第1膨張弁よりも室外熱交換器側に存在する冷媒を強制的に室内熱交換器側に移動させる室内側液溜め制御を行い、室内側液溜め制御の後に、レシーバガス抜き弁を開けるとともに第1膨張弁を閉止した状態にしてレシーバに冷媒を強制的に溜めるレシーバ液溜め制御を行い、その後に、レシーバガス抜き弁を閉止するとともに圧縮機を停止させる。
ここでは、運転を停止する際に、室内側液溜め制御及びレシーバ液溜め制御という二段階の液溜め制御を行うようにしている。まず、室内側液溜め制御では、レシーバガス抜き弁を閉止した状態にすることによってレシーバ内への液溜めを抑えつつ、第1膨張弁を開けた状態にすることによって室外熱交換器側に存在する冷媒をレシーバ及び第1膨張弁よりも室内熱交換器側に強制的に溜めるようにしている。このため、レシーバ内への液溜めに先立って、冷媒回路のレシーバよりも室内熱交換器側の液冷媒が流れる部分を利用して冷媒の液溜めを行うことができる。そして、その後に、レシーバガス抜き弁を開けた状態にすることによってレシーバ内への液溜めを促しつつ、第1膨張弁を閉止した状態にすることによって室外熱交換器側に存在する冷媒をレシーバ内に強制的に溜めるようにしている。このため、冷媒回路のレシーバよりも室内熱交換器側の液冷媒が流れる部分及びレシーバ内に冷媒の液溜めを行うことができる。そして、その後に、レシーバガス抜き弁を閉止することによって冷媒がレシーバ内から流出することをできるだけ抑えた状態にしつつ、圧縮機を停止させることによって運転を停止することができる。すなわち、ここでは、運転停止時にレシーバを含めた冷媒の強制的な液溜め制御を十分に行うことができ、圧縮機の吸入側に液冷媒が流入することを抑えることができる。また、圧縮機の吸入側にアキュムレータを設けることができない場合であっても、運転再開時に、圧縮機の吸入側に液冷媒が流入することを抑えることができる。
これにより、ここでは、運転を停止する際に、室内側液溜め制御及びレシーバ液溜め制御という二段階の液溜め制御を行うことによって、レシーバを含めた冷媒の強制的な液溜め制御を十分に行うことができるようにして、圧縮機の保護や速やかな運転再開を可能にすることができる。
第2の観点にかかる空気調和装置は、第1の観点にかかる空気調和装置において、冷媒回路は、室外熱交換器とレシーバとの間に第2膨張弁をさらに有しており、第2膨張弁は、室内側液溜め制御時及びレシーバ液溜め制御時に開けた状態にされ、レシーバ液溜め制御の終了後に閉止される。
ここでは、レシーバが第2膨張弁と第1膨張弁との間に挟まれるように配置された冷媒回路の構成が採用されている。そして、第2膨張弁は、室内側液溜め制御時及びレシーバ液溜め制御時に開けた状態にされることによって、冷媒回路のレシーバよりも室内熱交換器側の液冷媒が流れる部分及びレシーバ内に冷媒の液溜めを行うようにし、レシーバ液溜め制御の終了後に閉止されることによって、冷媒がレシーバ内から流出することを確実に抑えることができる。
これにより、ここでは、レシーバ液溜め制御の終了後に第2膨張弁を閉止することによって、レシーバ液溜め制御によってレシーバ内に溜められた冷媒をレシーバ内に確実に保持することができる。
第3の観点にかかる空気調和装置は、第1又は第2の観点にかかる空気調和装置において、室外熱交換器に室外空気を供給する室外ファンがさらに設けられており、室外ファンは、室内側液溜め制御時及びレシーバ液溜め制御時に最大風量に設定される。
ここでは、室内側液溜め制御時及びレシーバ液溜め制御時に室外ファンを最大風量に設定することによって、室外熱交換器における冷媒の凝縮能力を高めて、室外熱交換器において、冷媒回路のレシーバよりも室内熱交換器側の液冷媒が流れる部分及びレシーバ内に送られる液冷媒の量を増加させることができる。
これにより、ここでは、室外ファンを最大風量に設定することによって冷媒回路のレシーバよりも室内熱交換器側の液冷媒が流れる部分及びレシーバ内に溜められる液冷媒の量を増加させることができる。
第4の観点にかかる空気調和装置は、第1〜第3の観点のいずれかにかかる空気調和装置において、室外熱交換器は、伝熱管として扁平多穴管を使用する熱交換器である。
ここでは、伝熱管として扁平多穴管を使用する熱交換器を室外熱交換器として採用しているため、室外熱交換器の容積が小さくなっている。しかし、ここでは、上記のように、運転を停止する際に、室内側液溜め制御及びレシーバ液溜め制御という二段階の液溜め制御を行うことによって、レシーバを含めた冷媒の強制的な液溜め制御を十分に行うことができるようにしている。
これにより、ここでは、伝熱管として扁平多穴管を使用する熱交換器を室外熱交換器として採用しているにもかかわらず、室内側液溜め制御及びレシーバ液溜め制御という二段階の液溜め制御を行うことによって、レシーバを含めた冷媒の強制的な液溜め制御を十分に行うことができるようにして、圧縮機の保護や速やかな運転再開を可能にすることができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の観点にかかる空気調和装置では、運転を停止する際に、室内側液溜め制御及びレシーバ液溜め制御という二段階の液溜め制御を行うことによって、レシーバを含めた冷媒の強制的な液溜め制御を十分に行うことができるようにして、圧縮機の保護や速やかな運転再開を可能にすることができる。
第2の観点にかかる空気調和装置では、レシーバ液溜め制御の終了後に第2膨張弁を閉止することによって、レシーバ液溜め制御によってレシーバ内に溜められた冷媒をレシーバ内に確実に保持することができる。
第3の観点にかかる空気調和装置では、室外ファンを最大風量に設定することによって冷媒回路のレシーバよりも室内熱交換器側の液冷媒が流れる部分及びレシーバ内に溜められる液冷媒の量を増加させることができる。
第4の観点にかかる空気調和装置では、伝熱管として扁平多穴管を使用する熱交換器を室外熱交換器として採用しているにもかかわらず、室内側液溜め制御及びレシーバ液溜め制御という二段階の液溜め制御を行うことによって、レシーバを含めた冷媒の強制的な液溜め制御を十分に行うことができるようにして、圧縮機の保護や速やかな運転再開を可能にすることができる。
本発明の一実施形態にかかる空気調和装置の概略構成図である。 室外熱交換器の概略斜視図である。 室外熱交換器の概略縦断面図である。 他の室外熱交換器の概略斜視図である。 空気調和装置の制御ブロック図である。 冷房停止制御のフローチャートである。 冷房停止制御時の圧縮機、室外ファン、室内ファン、第1膨張弁、及び、レシーバガス抜き弁の動作を示すタイムチャートである。 暖房停止制御のフローチャートである。 暖房停止制御時の圧縮機、室外ファン、室内ファン、四路切換弁、第1膨張弁、及び、レシーバガス抜き弁の動作を示すタイムチャートである。 変形例にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例にかかる空気調和装置の制御ブロック図である。 変形例にかかる冷房停止制御時の圧縮機、室外ファン、室内ファン、第2膨張弁、第1膨張弁、及び、レシーバガス抜き弁の動作を示すタイムチャートである。 変形例にかかる暖房停止制御時の圧縮機、室外ファン、室内ファン、四路切換弁、第2膨張弁、第1膨張弁、及び、レシーバガス抜き弁の動作を示すタイムチャートである。
以下、本発明にかかる空気調和装置の実施形態及びその変形例について、図面に基づいて説明する。尚、本発明にかかる空気調和装置の具体的な構成は、下記の実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(1)空気調和装置の構成
図1は、本発明の一実施形態にかかる空気調和装置1の概略構成図である。
空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うことによって、建物等の室内の冷房及び暖房を行うことが可能な装置である。空気調和装置1は、主として、室外ユニット2と、室内ユニット4とが接続されることによって構成されている。ここで、室外ユニット2と室内ユニット4とは、液冷媒連絡管5及びガス冷媒連絡管6を介して接続されている。すなわち、空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、室外ユニット2と、室内ユニット4とが冷媒連絡管5、6を介して接続されることによって構成されている。また、この冷媒回路10には、冷媒として、HFC系冷媒の一種であるR32が封入されている。また、冷媒回路10には、冷媒とともに、圧縮機21(後述)の潤滑のための冷凍機油が封入されている。ここでは、冷凍機油として、低温条件においてR32への溶解度が非常に小さくなるエーテル系合成油や、R32に対して非相溶性を有する鉱油又はアルキルベンゼン系合成油等が使用される。
<室内ユニット>
室内ユニット4は、室内に設置されており、冷媒回路10の一部を構成している。室内ユニット4は、主として、室内熱交換器41を有している。
室内熱交換器41は、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能して室内空気を冷却し、暖房運転時には冷媒の放熱器として機能して室内空気を加熱する熱交換器である。室内熱交換器41の液側は液冷媒連絡管5に接続されており、室内熱交換器41のガス側はガス冷媒連絡管6に接続されている。室内熱交換器41は、ここでは、伝熱管として円管を使用する熱交換器である。より具体的には、室内熱交換器41は、円管からなる伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。伝熱管としての円管は、3〜20mm程度の内径の流路穴を有するものが使用される。
室内ユニット4は、室内ユニット4内に室内空気を吸入して、室内熱交換器41において冷媒と熱交換させた後に、供給空気として室内に供給するための室内ファン42を有している。すなわち、室内ユニット4は、室内熱交換器41を流れる冷媒の加熱源又は冷却源としての室内空気を室内熱交換器41に供給するファンとして、室内ファン42を有している。ここでは、室内ファン42として、室内ファン用モータ43によって駆動される遠心ファンや多翼ファン等が使用されている。また、室内ファン用モータ43は、インバータ等によって回転数を変更することができるようになっている。
室内ユニット4には、各種のセンサが設けられている。具体的には、室内熱交換器41には、室内熱交換器41の液側における冷媒の温度Trrlを検出する室内熱交液側温度センサ57と、室内熱交換器41の中間部分における冷媒の温度Trrmを検出する室内熱交中間温度センサ58とが設けられている。室内ユニット4には、室内ユニット4内に吸入される室内空気の温度Traを検出する室内温度センサ59が設けられている。
室内ユニット4は、室内ユニット4を構成する各部の動作を制御する室内側制御部44を有している。そして、室内側制御部44は、室内ユニット4の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、室内ユニット4を個別に操作するためのリモコン(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行ったり、室外ユニット2との間で伝送線8aを介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<室外ユニット>
室外ユニット2は、室外に設置されており、冷媒回路10の一部を構成している。室外ユニット2は、主として、圧縮機21と、四路切換弁22と、室外熱交換器23と、レシーバ25と、第1膨張弁26と、液側閉鎖弁27と、ガス側閉鎖弁28と、レシーバガス抜き管30とを有している。
圧縮機21は、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒を高圧になるまで圧縮する機器である。圧縮機21は、ロータリ式やスクロール式等の容積式の圧縮要素(図示せず)をインバータにより制御される圧縮機用モータ21aによって回転駆動する密閉式構造となっている。圧縮機21は、吸入側に吸入管31が接続されており、吐出側に吐出管32が接続されている。吸入管31は、圧縮機21の吸入側と四路切換弁22の第1ポート22aとを接続する冷媒管である。吸入管31には、圧縮機21に付属する小容積のアキュムレータ29が設けられている。吐出管32は、圧縮機21の吐出側と四路切換弁22の第2ポート22bとを接続する冷媒管である。吐出管32には、圧縮機21の吐出側から四路切換弁22の第2ポート22b側への冷媒の流れのみを許容する逆止弁32aが設けられている。
四路切換弁22は、冷媒回路10における冷媒の流れの方向を切り換えるための切換弁である。四路切換弁22は、冷房運転時には、室外熱交換器23を圧縮機21において圧縮された冷媒の放熱器として機能させ、かつ、室内熱交換器41を室外熱交換器23において放熱した冷媒の蒸発器として機能させる冷房サイクル状態への切り換えを行う。すなわち、四路切換弁22は、冷房運転時には、第2ポート22bと第3ポート22cとを連通させ、かつ、第1ポート22aと第4ポート22dとを連通させる切り換えを行う。これにより、圧縮機21の吐出側(ここでは、吐出管32)と室外熱交換器23のガス側(ここでは、第1ガス冷媒管33)とが接続される(図1の四路切換弁22の実線を参照)。しかも、圧縮機21の吸入側(ここでは、吸入管31)とガス冷媒連絡管6側(ここでは、第2ガス冷媒管34)とが接続される(図1の四路切換弁22の実線を参照)。また、四路切換弁22は、暖房運転時には、室外熱交換器23を室内熱交換器41において放熱した冷媒の蒸発器として機能させ、かつ、室内熱交換器41を圧縮機21において圧縮された冷媒の放熱器として機能させる暖房サイクル状態への切り換えを行う。すなわち、四路切換弁22は、暖房運転時には、第2ポート22bと第4ポート22dとを連通させ、かつ、第1ポート22aと第3ポート22cとを連通させる切り換えを行う。これにより、圧縮機21の吐出側(ここでは、吐出管32)とガス冷媒連絡管6側(ここでは、第2ガス冷媒管34)とが接続される(図1の四路切換弁22の破線を参照)。しかも、圧縮機21の吸入側(ここでは、吸入管31)と室外熱交換器23のガス側(ここでは、第1ガス冷媒管33)とが接続される(図1の四路切換弁22の破線を参照)。第1ガス冷媒管33は、四路切換弁22の第3ポート22cと室外熱交換器23のガス側とを接続する冷媒管である。第2ガス冷媒管34は、四路切換弁22の第4ポート22dとガス冷媒連絡管6側とを接続する冷媒管である。
室外熱交換器23は、冷房運転時には室外空気を冷却源とする冷媒の放熱器として機能し、暖房運転時には室外空気を加熱源とする冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。室外熱交換器23は、液側が液冷媒管35に接続されており、ガス側が第1ガス冷媒管33に接続されている。液冷媒管35は、室外熱交換器23の液側と液冷媒連絡管5側とを接続する冷媒管である。室外熱交換器23は、伝熱管として扁平多穴管を使用する熱交換器である。より具体的には、室外熱交換器23は、図2及び図3に示すように、主として、扁平多穴管からなる伝熱管231と、多数の差込フィン232とにより構成された差込フィン式の積層型熱交換器である。扁平多穴管からなる伝熱管231は、アルミニウムまたはアルミニウム合金で成形されており、伝熱面となる上下の平面部と、冷媒が流れる多数の小さな冷媒流路231aを有している。冷媒流路231aとしては、内径が1mm以下の円形又はこれに同等の断面積を有する多角形の流路穴を有するものが使用される。伝熱管231は、平面部を上下に向けた状態で、間隔をあけて複数段配列されており、その両端がヘッダ233、234に接続されている。差込フィン232は、アルミニウム製またはアルミニウム合金製のフィンであり、伝熱管231に接している。両ヘッダ233、234の間に配列された複数段の伝熱管231に対して差込フィン232を差し込めるように、差込フィン232には、水平に細長く延びる複数の切り欠き232aが形成されている。これらの差込フィン232の切り欠き232aの形状は、伝熱管231の断面の外形にほぼ一致している。ヘッダ233、234は、伝熱管231を支持する機能と、冷媒を伝熱管231の冷媒流路231aに導く機能と、冷媒流路231aから出てきた冷媒を集合させる機能とを有している。これらのヘッダ233、234には、伝熱管231のほかに、第2ガス冷媒管33及び液冷媒管35(図2には図示せず)が接続されている。尚、室外熱交換器23は、上記のような差込フィン式の積層型熱交換器に限定されるものではなく、例えば、図4に示すように、扁平多穴管からなる複数の伝熱管231と多数の波形フィン237とにより構成された波形フィン式の積層型熱交換器であってもよい。ここで、波形フィン237は、波形に折り曲げられたアルミニウム製又はアルミニウム合金製のフィンである。波形フィン237は、上下に隣接する伝熱管231に挟まれた通風空間に配置されており、その谷部及び山部が伝熱管231の平面部と接触している。そして、このような伝熱管231として扁平多穴管を使用している室外熱交換器23は、冷媒を保有可能な容積が小さく、ここでは、室内熱交換器41の冷媒を保有可能な容積よりも小さくなっている。
レシーバ25は、室外熱交換器23と第1膨張弁26との間に設けられている。レシーバ25は、冷房運転時に冷凍サイクルにおける高圧になり、室外熱交換器23において放熱した後の冷凍サイクルにおける高圧の冷媒を溜めることが可能な容器である。また、レシーバ25は、暖房運転時に冷凍サイクルにおける低圧になり、第1膨張弁26において減圧された後の冷凍サイクルにおける低圧の冷媒を溜めることが可能な容器である。
第1膨張弁26は、冷房運転時には、室外熱交換器23において放熱した冷凍サイクルにおける高圧の冷媒を冷凍サイクルにおける低圧まで減圧する弁である。また、第1膨張弁26は、暖房運転時には、レシーバ25に溜められた冷凍サイクルにおける高圧の冷媒を冷凍サイクルにおける低圧まで減圧する弁である。第1膨張弁26は、液冷媒管35の液側閉鎖弁27寄りの部分に設けられている。ここでは、第1膨張弁26として、電動膨張弁が使用されている。
液側閉鎖弁27及びガス側閉鎖弁28は、外部の機器・配管(具体的には、液冷媒連絡管5及びガス冷媒連絡管6)との接続口に設けられた弁である。液側閉鎖弁27は、液冷媒管35の端部に設けられている。ガス側閉鎖弁28は、第2ガス冷媒管34の端部に設けられている。
レシーバガス抜き管30は、レシーバ25内に溜まった冷凍サイクルにおける高圧又は低圧のガス冷媒を圧縮機21の吸入管31に導く冷媒管である。レシーバガス抜き管30は、レシーバ25の上部と吸入管31の途中部分との間を接続するように設けられている。レシーバガス抜き管30には、レシーバガス抜き弁30a、キャピラリーチューブ30b、及び、逆止弁30cが設けられている。レシーバガス抜き弁30aは、レシーバガス抜き管30の冷媒の流れをON/OFFする開閉制御可能な弁であり、ここでは、電磁弁が使用されている。キャピラリーチューブ30bは、レシーバ25内に溜まったガス冷媒を冷凍サイクルにおける低圧まで減圧する機構であり、ここでは、レシーバガス抜き管よりも細径のキャピラリーチューブが使用されている。逆止弁30cは、レシーバ25側から吸入管31側への冷媒の流れのみを許容する弁機構であり、ここでは、逆止弁が使用されている。
室外ユニット2は、室外ユニット2内に室外空気を吸入して、室外熱交換器23において冷媒と熱交換させた後に、外部に排出するための室外ファン36を有している。すなわち、室外ユニット2は、室外熱交換器23を流れる冷媒の冷却源又は加熱源としての室外空気を室外熱交換器23に供給するファンとして、室外ファン36を有している。ここでは、室外ファン36として、室外ファン用モータ37によって駆動されるプロペラファン等が使用されている。また、室外ファン用モータ37は、インバータ等によって回転数を変更することができるようになっている。
室外ユニット2には、各種のセンサが設けられている。具体的には、吸入管31には、圧縮機21に吸入される冷凍サイクルにおける低圧の冷媒の温度Tsを検出する吸入温度センサ51が設けられている。ここでは、吸入温度センサ51は、吸入管31のレシーバガス抜き管30との合流部分よりも下流側の位置に設けられている。吐出管32には、圧縮機21から吐出される冷凍サイクルにおける高圧の冷媒の温度Tdを検出する吐出温度センサ52が設けられている。室外熱交換器23には、室外熱交換器23の中間部分における冷媒の温度Tormを検出する室外熱交中間温度センサ53と、室外熱交換器23の液側における冷媒の温度Torlを検出する室外熱交液側温度センサ54とが設けられている。室外ユニット2には、室外ユニット2内に吸入される室外空気の温度Toaを検出する室外温度センサ55が設けられている。液冷媒管35には、第1膨張弁26の室内寄りの部分における冷媒の液管温度Tlpを検出する液管温度センサ56が設けられている。
室外ユニット2は、室外ユニット2を構成する各部の動作を制御する室外側制御部38を有している。そして、室外側制御部38は、室外ユニット2の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、室内ユニット4(すなわち、室内側制御部44)との間で伝送線8aを介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<冷媒連絡管>
冷媒連絡管5、6は、空気調和装置1を建物等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒管であり、設置場所や室外ユニットと室内ユニットとの組み合わせ等の設置条件に応じて種々の長さや管径を有するものが使用される。
以上のように、室外ユニット2と、室内ユニット4と、冷媒連絡管5、6とが接続されることによって、空気調和装置1の冷媒回路10が構成されている。空気調和装置1は、圧縮機21、室外熱交換器23、レシーバ25、第1膨張弁26、室内熱交換器41の順に冷媒を循環させるとともに室外ファン36を駆動させて冷房運転を行うようになっている。また、空気調和装置1は、四路切換弁22を暖房サイクル状態に切り換えることによって、圧縮機21、室内熱交換器41、第1膨張弁26、レシーバ25、室外熱交換器23の順に冷媒を循環させるとともに室外ファン36を駆動させて暖房運転を行うようになっている。冷媒回路10には、開閉制御可能なレシーバガス抜き弁30aを有しており、レシーバ25内に溜まったガス冷媒を圧縮機21の吸入側に導くためのレシーバガス抜き管30が設けられている。また、室外熱交換器23は、伝熱管231として扁平多穴管を使用する熱交換器である。
<制御部>
空気調和装置1は、室内側制御部44と室外側制御部38とから構成される制御部8によって、室外ユニット2及び室内ユニット4の各機器の制御を行うことができるようになっている。すなわち、室内側制御部44と室外側制御部38との間を接続する伝送線8aとによって、上記の冷房運転や暖房運転等を含む空気調和装置1全体の運転制御を行う制御部8が構成されている。
制御部8は、図5に示すように、各種センサ51〜59等の検出信号を受けることができるように接続されるとともに、これらの検出信号等に基づいて各種機器及び弁21a、22、26、30a、37、43等を制御することができるように接続されている。
(2)空気調和装置の基本動作
次に、空気調和装置1の基本動作(後述の停止制御を除く動作)について、図1を用いて説明する。空気調和装置1は、基本動作として、冷房運転及び暖房運転を行うことが可能である。
<冷房運転>
冷房運転時には、四路切換弁22が冷房サイクル状態(図1の実線で示される状態)に切り換えられる。
冷媒回路10において、冷凍サイクルにおける低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入され、冷凍サイクルにおける高圧になるまで圧縮された後に吐出される。
圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒は、四路切換弁22を通じて、室外熱交換器23に送られる。
室外熱交換器23に送られた高圧のガス冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン36によって冷却源として供給される室外空気と熱交換を行って放熱して、高圧の液冷媒になる。
室外熱交換器23において放熱した高圧の液冷媒は、レシーバ25に送られて気液分離される。そして、レシーバ25内において気液分離されたガス冷媒は、レシーバガス抜き弁30aを開けることによってレシーバガス抜き管30を通じて吸入管31に送られる。また、レシーバ25内において気液分離された液冷媒は、第1膨張弁26に送られる。
第1膨張弁26に送られた高圧の液冷媒は、第1膨張弁26によって冷凍サイクルにおける低圧まで減圧される。第1膨張弁26で減圧された冷媒は、液側閉鎖弁27及び液冷媒連絡管5を通じて、室内熱交換器41に送られる。
室内熱交換器41に送られた低圧の冷媒は、室内熱交換器41において、室内ファン42によって加熱源として供給される室内空気と熱交換を行って蒸発する。これにより、室内空気は冷却され、その後に、室内に供給されることで室内の冷房が行われる。
室内熱交換器41において蒸発した低圧のガス冷媒は、ガス冷媒連絡管6、ガス側閉鎖弁28及び四路切換弁22を通じて、吸入管31に送られて、レシーバガス抜き管30から流入するガス冷媒と合流して、再び、圧縮機21に吸入される。
<暖房運転>
暖房運転時には、四路切換弁22が暖房サイクル状態(図1の破線で示される状態)に切り換えられる。
冷媒回路10において、冷凍サイクルにおける低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入され、冷凍サイクルにおける高圧になるまで圧縮された後に吐出される。
圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒は、四路切換弁22、ガス側閉鎖弁28及びガス冷媒連絡管6を通じて、室内熱交換器41に送られる。
室内熱交換器41に送られた高圧のガス冷媒は、室内熱交換器41において、室内ファン42によって冷却源として供給される室内空気と熱交換を行って放熱して、高圧の液冷媒になる。これにより、室内空気は加熱され、その後に、室内に供給されることで室内の暖房が行われる。
室内熱交換器41で放熱した高圧の液冷媒は、液冷媒連絡管5及び液側閉鎖弁27を通じて、第1膨張弁26に送られる。
第1膨張弁26に送られた高圧の液冷媒は、第1膨張弁26によって冷凍サイクルにおける低圧まで減圧される。第1膨張弁26で減圧された低圧の冷媒は、レシーバ25に送られて気液分離される。そして、レシーバ25内において気液分離されたガス冷媒は、レシーバガス抜き弁30aを開けることによってレシーバガス抜き管30を通じて吸入管31に送られる。また、レシーバ25内において気液分離された液冷媒は、室外熱交換器23に送られる。
室外熱交換器23に送られた低圧の液冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン36によって加熱源として供給される室外空気と熱交換を行って蒸発して、低圧のガス冷媒になる。
室外熱交換器23で蒸発した低圧の冷媒は、四路切換弁22を通じて、吸入管31に送られて、レシーバガス抜き管30から流入するガス冷媒と合流して、再び、圧縮機21に吸入される。
(3)停止制御
上記の冷房運転や暖房運転を停止する際には、圧縮機21の吸入側への液冷媒の流入を抑えて圧縮機21の保護や速やかな運転再開を行うことができるように、レシーバ25に液冷媒を強制的に溜める制御を行うことが好ましい。
ここで、室外熱交換器23や液冷媒管35の容積が大きい場合には、レシーバ25への強制的な液溜め制御を十分に行うことができなかったとしても、室外熱交換器23や液冷媒管35内に成り行きで溜まる液冷媒の量も含めると、圧縮機21の吸入側への液冷媒の流入を十分に抑えることができる。このため、圧縮機21の保護や速やかな運転再開を阻害するおそれは少ない。
しかし、ここでは、伝熱管231として扁平多穴管を使用する熱交換器を室外熱交換器23として採用することで室外熱交換器23の容積が小さくなっていることもあり、室外熱交換器23や液冷媒管35内に成り行きで溜まる液冷媒の量が少ない。このため、レシーバ25への強制的な液溜め制御を十分に行うことができない場合には、圧縮機21の吸入側への液冷媒の流入を十分に抑えることができない場合が発生するおそれがあり、これにより、圧縮機21の保護や速やかな運転再開を阻害するおそれがある。
また、ここでは、低温条件における冷凍機油の溶解度が非常に小さいR32が冷媒として冷媒回路10に封入されているため、冷媒と冷凍機油との二層分離及びこれによる圧縮機21の潤滑不足を避けるために、冷媒回路10にアキュムレータ(圧縮機21に付属する小容積のアキュムレータよりも大容積のもの)が設けられていない。このため、運転再開時に、圧縮機21の吸入側に液冷媒が流入しやすく、これにより、圧縮機21の保護や速やかな運転再開が阻害されるおそれがある。
そこで、ここでは、以下のように、冷房運転や暖房運転を停止する際に、室内側液溜め制御及びレシーバ液溜め制御という二段階の液溜め制御を行うようにしている。ここで、室内側液溜め制御は、レシーバガス抜き弁30aを閉止するとともに第1膨張弁26を開けた状態にして第1膨張弁26よりも室外熱交換器23側に存在する冷媒を強制的に室内熱交換器41側に移動させる制御である。レシーバ液溜め制御は、室内側液溜め制御の後に、レシーバガス抜き弁30aを開けるとともに第1膨張弁26を閉止した状態にしてレシーバ25に冷媒を強制的に溜める制御である。そして、レシーバ液溜め制御の後には、レシーバガス抜き弁30aを閉止するとともに圧縮機21を停止させる。
次に、冷房停止制御及び暖房停止制御について、図6〜図9を用いて説明する。ここで、図6は、冷房停止制御のフローチャートである。図7は、冷房停止制御時の圧縮機21、室外ファン36、室内ファン42、第1膨張弁26、及び、レシーバガス抜き弁30aの動作を示すタイムチャートである。図8は、暖房停止制御のフローチャートである。図9は、暖房停止制御時の圧縮機21、室外ファン36、室内ファン42、四路切換弁22、第1膨張弁26、及び、レシーバガス抜き弁30aの動作を示すタイムチャートである。尚、以下に説明する冷房停止制御及び暖房停止制御は、上記の基本動作と同様、制御部8が行う。
<冷房停止制御>
まず、冷房運転を停止する際に行われる冷房停止制御について説明する。
−ステップST1−
サーモオフやリモコン(図示せず)等によって冷房運転の停止指令がなされると、制御部8は、まず、ステップST1の準備制御を行う(図6及び図7の時間t1の間の処理を参照)。ステップST1では、例えば、圧縮機21の回転数を徐々に減少させる。また、このとき、室外ファン36及び室内ファン42の運転を継続する。但し、室内ファン42は、室内へのコールドドラフトを避けるために、ステップST1〜ST4の冷房停止制御の間、最小風量に設定される。尚、冷房停止制御における室外ファン36及び室内ファン42の運転は、ステップST1〜ST4に記載されるものに限定されるものではない。
そして、ステップST1の準備制御を行った後に、ステップST2の処理に移行する。
−ステップST2−
次に、制御部8は、ステップST2の室内側液溜め制御を行う(図6及び図7の時間t2の間の処理を参照)。室内側液溜め制御は、レシーバガス抜き弁30aを閉止するとともに第1膨張弁26を開けた状態にすることによって開始される。すなわち、室内側液溜め制御では、レシーバガス抜き弁30aを閉止した状態にすることによってレシーバ25内への液溜めを抑えつつ、第1膨張弁26を開けた状態にすることによって室外熱交換器23側に存在する冷媒をレシーバ25及び第1膨張弁26よりも室内熱交換器41側(主として、液冷媒連絡管5)に強制的に溜めるようにしている。そうすると、この室内側液溜め制御を行った分だけ、冷媒回路10のレシーバ25等の第1膨張弁26よりも室外熱交換器23側の部分に液冷媒をさらに溜めることができるようになる。このように、後述のレシーバ25内への液溜め(すなわち、ステップST3のレシーバ液溜め制御)に先立って、冷媒回路10のレシーバ25よりも室内熱交換器41側の液冷媒が流れる部分を利用して冷媒の液溜めを行うことができる。尚、ステップST2において、第1膨張弁26の開度は、全開よりも小さい室内側液溜め開度Xlsに設定される。また、ステップST2では、室外熱交換器23における冷媒の凝縮能力を高めて、室外熱交換器23において、冷媒回路10のレシーバ25よりも室内熱交換器41側の液冷媒が流れる部分に送られる液冷媒の量を増加させるために、室外ファン36が最大風量に設定される。また、ここでは、室内ファン42が最小風量に設定されているが、室内ファン42を停止させるようにしてもよい。そして、室内側への液溜めが終了すると、レシーバガス抜き弁30aを開けた状態にし、かつ、第1膨張弁26を全閉にする。
そして、ステップST2の室内側液溜め制御を行った後、ステップST3の処理に移行する。
−ステップST3−
次に、制御部8は、ステップST3のレシーバ液溜め制御を行う(図6及び図7の時間t3の間の処理を参照)。レシーバ液溜め制御は、ステップST2の室内側液溜め制御の終了時において、レシーバガス抜き弁30aを開けた状態にされ、かつ、第1膨張弁26が全閉されることによって実質的に開始される。すなわち、レシーバ液溜め制御では、レシーバガス抜き弁30aを開けた状態にすることによってレシーバ25内への液溜めを促しつつ、第1膨張弁26を閉止した状態にすることによって室外熱交換器23側に存在する冷媒をレシーバ25内に強制的に溜めるようにしている。これにより、冷媒回路10のレシーバ25よりも室内熱交換器23側の液冷媒が流れる部分(主として、液冷媒管35)及びレシーバ25内に冷媒の液溜めを行うことができる。また、ステップST3では、ステップST2の室内側液溜め制御と同様に、室外熱交換器23における冷媒の凝縮能力を高めて、室外熱交換器23において、レシーバ25内に送られる液冷媒の量を増加させるために、室外ファン36が最大風量に設定される。そして、レシーバ25への液溜めが終了すると、レシーバガス抜き弁30aを閉止することによって冷媒がレシーバ25内から流出することをできるだけ抑えた状態にしつつ、圧縮機21を停止させることによって冷房運転を停止することができる。すなわち、ここでは、冷房運転の停止時にレシーバ25を含めた冷媒の強制的な液溜め制御を十分に行うことができ、圧縮機21の吸入側に液冷媒が流入することを抑えることができる。
そして、ステップST3のレシーバ液溜め制御を行った後、ステップST4の処理に移行する。
−ステップST4−
次に、制御部8は、ステップST4の均圧制御、すなわち、冷媒回路10の高圧部分における圧力を低下させる制御を行う(図6及び図7の時間t4の間の処理を参照)。ステップST4では、レシーバ25への液溜めが終了して圧縮機21を停止した後においても、室外ファン36の運転を継続する。これにより、室外熱交換器23における冷媒の圧力が低下し、冷媒回路10の高圧部分(ここでは、圧縮機21の吐出側から第1膨張弁26までの部分)における圧力が低下する。この均圧制御が終了すると、室外ファン36及び室内ファン42を停止する。
以上に説明した冷房停止制御においては、冷房運転を停止する際に、室内側液溜め制御及びレシーバ液溜め制御という二段階の液溜め制御を行うことによって、レシーバ25を含めた冷媒の強制的な液溜め制御を十分に行うことができるようにしている。これにより、圧縮機21の保護や速やかな運転再開を可能にすることができる。特に、ここでは、伝熱管231として扁平多穴管を使用する熱交換器を室外熱交換器23として採用しているにもかかわらず、室内側液溜め制御及びレシーバ液溜め制御という二段階の液溜め制御を行うことによって、レシーバ25を含めた冷媒の強制的な液溜め制御を十分に行うことができる。また、ここでは、圧縮機21の吸入側にアキュムレータを設けていないが、このような場合であっても、冷房運転の再開時に、圧縮機21の吸入側に液冷媒が流入することを抑えることができる。
<暖房停止制御>
次に、暖房運転を停止する際に行われる暖房停止制御について説明する。
ここでは、室外熱交換器23として、伝熱管231として扁平多穴管を使用する熱交換を採用している。このため、上記暖房運転をサーモオフやリモコンからの指令等によって停止する際において、四路切換弁22を暖房サイクル状態のままで、圧縮機21を停止させると、暖房運転を停止する際の冷媒回路10内の冷媒の流れによって、室外熱交換器23の伝熱管231(扁平多穴管)内に溜まった液冷媒が、圧縮機21の吸入側に押し流されやすく、その後に、暖房運転を再開すると、圧縮機21が液冷媒を吸入するおそれがある。
そこで、ここでは、以下のように、暖房停止制御において、伝熱管231の型式による暖房運転の停止後の冷媒挙動を考慮して、暖房運転を停止する際に、四路切換弁22を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換えた後に、冷房停止制御と同様の室内側液溜め制御及びレシーバ液溜め制御を行い、その後に、圧縮機21を停止させるようにしている。
−ステップST1−
サーモオフやリモコン(図示せず)等によって暖房運転の停止指令がなされると、制御部8は、まず、ステップST1の準備制御を行う(図8及び図9の時間t1の間の処理を参照)。尚、ステップST1の処理内容は、冷房停止制御のステップST1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
そして、ステップST1の準備制御を行った後に、ステップST5の処理に移行する。
−ステップST5−
次に、制御部8は、ステップST2の四路切換弁切換制御、すなわち、四路切換弁22を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換える制御を行う(図8及び図9の時間t2の間の処理を参照)。ステップST2では、まず、第1膨張弁26を全閉にする。ここで、例えば、第1膨張弁26を開けたままで四路切換弁22を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換えると、第1膨張弁26を通じて室外熱交換器23側から室内熱交換器41側に向かう冷媒の流れが急激に発生することになる。これによって、暖房運転時に冷媒の放熱器として機能していた室内熱交換器41に溜まった液冷媒が、圧縮機21の吸入側に送られるおそれがある。しかし、ここでは、上記のように、四路切換弁22を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換える前に第1膨張弁26を全閉にしているため、四路切換弁22を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換えても、第1膨張弁26を通じて室外熱交換器23側から室内熱交換器41側に向かう冷媒の流れが発生せず、暖房運転時に冷媒の放熱器として機能していた室内熱交換器41に溜まった液冷媒が、圧縮機21の吸入側に送られることはない。
そして、第1膨張弁26を全閉にした後に、四路切換弁22を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換える。これにより、第1膨張弁26が全閉された状態において、冷房運転と同様の冷媒の流れが発生し、レシーバ25に液冷媒を溜めることができる状態になる。また、ここでは、レシーバガス抜き弁30aも開けた状態にされる。
そして、ステップST2の四路切換弁切換制御を行った後、すなわち、四路切換弁22が暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換わった後に、ステップST3の処理に移行する。
−ステップST2−
次に、制御部8は、ステップST2の室内側液溜め制御を行う(図8及び図9の時間t2の間の処理を参照)。室内側液溜め制御は、ステップST2において開けた状態にされたレシーバガス抜き弁30aを閉止するとともに、ステップST2において全閉された第1膨張弁26を開けた状態にすることによって開始される。尚、ステップST2の処理内容は、冷房停止制御のステップST2と同様であるため、ここでは説明を省略する。
そして、ステップST2の室内側液溜め制御を行った後、ステップST3の処理に移行する。
−ステップST3−
次に、制御部8は、ステップST3のレシーバ液溜め制御を行う(図8及び図9の時間t3の間の処理を参照)。尚、ステップST3の処理内容は、冷房停止制御のステップST3と同様であるため、ここでは説明を省略する。
そして、ステップST3のレシーバ液溜め制御を行った後、ステップST4の処理に移行する。
−ステップST4−
次に、制御部8は、ステップST4の均圧制御、すなわち、冷媒回路10の高圧部分における圧力を低下させる制御を行う(図8及び図9の時間t4の間の処理を参照)。尚、ステップST4の処理内容は、冷房停止制御のステップST3と同様であるため、ここでは説明を省略する。
以上に説明した暖房停止制御においても、冷房停止制御と同様に、暖房運転を停止する際に、室内側液溜め制御及びレシーバ液溜め制御という二段階の液溜め制御を行うことによって、レシーバ25を含めた冷媒の強制的な液溜め制御を十分に行うことができるようにしている。これにより、圧縮機21の保護や速やかな運転再開を可能にすることができる。
(4)変形例
上記の実施形態(図1参照)では、冷媒回路10において、レシーバ25と液側閉鎖弁27との間(すなわち、室内熱交換器41側)のみに、第1膨張弁26が設けられている。これにより、レシーバ25は、冷房運転時に冷凍サイクルにおける高圧になり、室外熱交換器23において放熱した後の冷凍サイクルにおける高圧の冷媒を溜める機能を有している。また、レシーバ25は、暖房運転時に冷凍サイクルにおける低圧になり、第1膨張弁26において減圧された後の冷凍サイクルにおける低圧の冷媒を溜める機能を有している。
これに対して、ここでは、図10に示すように、冷媒回路10において、第1膨張弁26だけでなく、室外熱交換器23とレシーバ25との間(すなわち、室外熱交換器23側)に、第2膨張弁24をさらに設けている。これにより、レシーバ25は、冷房運転時及び暖房運転時のいずれにおいても、冷凍サイクルにおける高圧と低圧との中間の圧力(冷凍サイクルにおける中間圧)の冷媒を溜める機能を有することになる。
以下、レシーバ25を挟むように第2膨張弁24及び第1膨張弁26が設けられた冷媒回路10を有する空気調和装置1の構成、基本動作及び停止制御について説明する。
<空気調和装置の構成>
空気調和装置1は、上記の実施形態と同様に、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うことによって、建物等の室内の冷房及び暖房を行うことが可能な装置である。空気調和装置1は、主として、室外ユニット2と、室内ユニット4とが接続されることによって構成されている。ここで、室外ユニット2と室内ユニット4とは、液冷媒連絡管5及びガス冷媒連絡管6を介して接続されている。すなわち、空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、室外ユニット2と、室内ユニット4とが冷媒連絡管5、6を介して接続されることによって構成されている。尚、この冷媒回路10においても、上記の実施形態と同様に、冷媒としてHFC系冷媒の一種であるR32が封入され、冷凍機油として、低温条件においてR32への溶解度が非常に小さくなるエーテル系合成油や、R32に対して非相溶性を有する鉱油又はアルキルベンゼン系合成油等が封入されている。
−室内ユニット−
室内ユニット4は、室内に設置されており、冷媒回路10の一部を構成している。室内ユニット4は、主として、室内熱交換器41を有している。尚、室内ユニット4を構成する機器やセンサ類の構成は、上記の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
−室外ユニット−
室外ユニット2は、室外に設置されており、冷媒回路10の一部を構成している。室外ユニット2は、主として、圧縮機21と、四路切換弁22と、室外熱交換器23と、第2膨張弁24と、レシーバ25と、第1膨張弁26と、液側閉鎖弁27と、ガス側閉鎖弁28と、レシーバガス抜き管30とを有している。尚、圧縮機21、四路切換弁22、室外熱交換器23、液側閉鎖弁27、ガス側閉鎖弁28、センサ類及び室外側制御部38の構成は、上記の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
そして、ここでは、上記の実施形態では設けられていない第2膨張弁24が設けられている。第2膨張弁24は、冷房運転時には、室外熱交換器23において放熱した冷凍サイクルにおける高圧の冷媒を冷凍サイクルにおける中間圧まで減圧する弁である。また、第2膨張弁24は、暖房運転時には、レシーバ25に溜められた冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒を冷凍サイクルにおける低圧まで減圧する弁である。第2膨張弁24は、液冷媒管35の室外熱交換器23寄りの部分に設けられている。ここでは、第2膨張弁24として、電動膨張弁が使用されている。
このような第2膨張弁24が設けられることによって、レシーバ25は、冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒を溜めることが可能な容器として機能する。また、第1膨張弁26は、冷房運転時には、レシーバ25に溜められた冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒を冷凍サイクルにおける低圧まで減圧する弁として機能し、暖房運転時には、室外熱交換器23において放熱した冷凍サイクルにおける高圧の冷媒を冷凍サイクルにおける中間圧まで減圧する弁として機能する。さらに、レシーバガス抜き管30は、レシーバ25内に溜まった冷凍サイクルにおける中間圧のガス冷媒を圧縮機21の吸入管31に導く冷媒管として機能する。
−冷媒連絡管−
冷媒連絡管5、6は、上記の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
以上のように、室外ユニット2と、室内ユニット4と、冷媒連絡管5、6とが接続されることによって、空気調和装置1の冷媒回路10が構成されている。空気調和装置1は、圧縮機21、室外熱交換器23、第2膨張弁24、レシーバ25、第1膨張弁26、室内熱交換器41の順に冷媒を循環させるとともに室外ファン36を駆動させて冷房運転を行うようになっている。また、空気調和装置1は、四路切換弁22を暖房サイクル状態に切り換えることによって、圧縮機21、室内熱交換器41、第1膨張弁26、レシーバ25、第2膨張弁24、室外熱交換器23の順に冷媒を循環させるとともに室外ファン36を駆動させて暖房運転を行うようになっている。冷媒回路10には、開閉制御可能なレシーバガス抜き弁30aを有しており、レシーバ25内に溜まったガス冷媒を圧縮機21の吸入側に導くためのレシーバガス抜き管30が設けられている。また、室外熱交換器23は、伝熱管231として扁平多穴管を使用する熱交換器である。
−制御部−
空気調和装置1は、上記の実施形態と同様に、室内側制御部44と室外側制御部38とから構成される制御部8によって、室外ユニット2及び室内ユニット4の各機器の制御を行うことができるようになっている。そして、制御部8は、図11に示すように、各種センサ51〜59等の検出信号を受けることができるように接続されるとともに、これらの検出信号等に基づいて各種機器及び弁21a、22、24、26、30a、37、43等を制御することができるように接続されている。
<空気調和装置の基本動作>
次に、空気調和装置1の基本動作(後述の停止制御を除く動作)について、図10を用いて説明する。空気調和装置1は、上記の実施形態と同様に、基本動作として、冷房運転及び暖房運転を行うことが可能である。
−冷房運転−
冷房運転時には、四路切換弁22が冷房サイクル状態(図11の実線で示される状態)に切り換えられる。
冷媒回路10において、冷凍サイクルにおける低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入され、冷凍サイクルにおける高圧になるまで圧縮された後に吐出される。
圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒は、四路切換弁22を通じて、室外熱交換器23に送られる。
室外熱交換器23に送られた高圧のガス冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン36によって冷却源として供給される室外空気と熱交換を行って放熱して、高圧の液冷媒になる。
室外熱交換器23において放熱した高圧の液冷媒は、第2膨張弁24に送られる。第2膨張弁24に送られた高圧の液冷媒は、第2膨張弁24によって冷凍サイクルにおける中間圧まで減圧される。第2膨張弁24で減圧された中間圧の冷媒は、レシーバ25に送られて気液分離される。そして、レシーバ25内において気液分離されたガス冷媒は、レシーバガス抜き弁30aを開けることによってレシーバガス抜き管30を通じて吸入管31に送られる。また、レシーバ25内において気液分離された液冷媒は、第1膨張弁26に送られる。
第1膨張弁26に送られた中間圧の液冷媒は、第1膨張弁26によって冷凍サイクルにおける低圧まで減圧される。第1膨張弁26で減圧された冷媒は、液側閉鎖弁27及び液冷媒連絡管5を通じて、室内熱交換器41に送られる。
室内熱交換器41に送られた低圧の冷媒は、室内熱交換器41において、室内ファン42によって加熱源として供給される室内空気と熱交換を行って蒸発する。これにより、室内空気は冷却され、その後に、室内に供給されることで室内の冷房が行われる。
室内熱交換器41において蒸発した低圧のガス冷媒は、ガス冷媒連絡管6、ガス側閉鎖弁28及び四路切換弁22を通じて、吸入管31に送られて、レシーバガス抜き管30から流入するガス冷媒と合流して、再び、圧縮機21に吸入される。
−暖房運転−
暖房運転時には、四路切換弁22が暖房サイクル状態(図10の破線で示される状態)に切り換えられる。
冷媒回路10において、冷凍サイクルにおける低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入され、冷凍サイクルにおける高圧になるまで圧縮された後に吐出される。
圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒は、四路切換弁22、ガス側閉鎖弁28及びガス冷媒連絡管6を通じて、室内熱交換器41に送られる。
室内熱交換器41に送られた高圧のガス冷媒は、室内熱交換器41において、室内ファン42によって冷却源として供給される室内空気と熱交換を行って放熱して、高圧の液冷媒になる。これにより、室内空気は加熱され、その後に、室内に供給されることで室内の暖房が行われる。
室内熱交換器41で放熱した高圧の液冷媒は、液冷媒連絡管5及び液側閉鎖弁27を通じて、第1膨張弁26に送られる。
第1膨張弁26に送られた高圧の液冷媒は、第1膨張弁26によって冷凍サイクルにおける中間圧まで減圧される。第1膨張弁26で減圧された中間圧の冷媒は、レシーバ25に送られて気液分離される。そして、レシーバ25内において気液分離されたガス冷媒は、レシーバガス抜き弁30aを開けることによってレシーバガス抜き管30を通じて吸入管31に送られる。また、レシーバ25内において気液分離された液冷媒は、第2膨張弁24に送られる。第2膨張弁24に送られた中間圧の液冷媒は、第2膨張弁24によって冷凍サイクルにおける低圧まで減圧される。第2膨張弁24で減圧された低圧の冷媒は、室外熱交換器23に送られる。
室外熱交換器23に送られた低圧の液冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン36によって加熱源として供給される室外空気と熱交換を行って蒸発して、低圧のガス冷媒になる。
室外熱交換器23で蒸発した低圧の冷媒は、四路切換弁22を通じて、吸入管31に送られて、レシーバガス抜き管30から流入するガス冷媒と合流して、再び、圧縮機21に吸入される。
<停止制御>
レシーバ25が第2膨張弁24と第1膨張弁26との間に挟まれるように配置された冷媒回路10の構成が採用された空気調和装置1においても、上記の実施形態と同様、上記の冷房運転や暖房運転をサーモオフやリモコンからの指令等によって停止する際に、室内側液溜め制御及びレシーバ液溜め制御という二段階の液溜め制御を行うようにしている。
−冷房停止制御(図6及び図12参照)−
サーモオフやリモコン(図示せず)等によって冷房運転の停止指令がなされると、制御部8は、まず、ステップST1の準備制御を行う(図6及び図12の時間t1の間の処理を参照)。尚、ステップST1の処理内容は、上記の実施形態のステップST1と同様であるため、ここでは説明を省略する。そして、ステップST1の準備制御を行った後に、ステップST2の処理に移行する。
次に、制御部8は、ステップST2の室内側液溜め制御を行う(図6及び図12の時間t2の間の処理を参照)。室内側液溜め制御は、上記の実施形態のステップST2と同様に、レシーバガス抜き弁30aを閉止するとともに第1膨張弁26を開けた状態にすることによって開始される。さらに、ここでは、第2膨張弁24を全開にする。これにより、第2膨張弁24を通じて室外熱交換器23側からレシーバ25に冷媒が導入されやすい状況を作り出している。そして、ステップST2の室内側液溜め制御を行った後、ステップST3の処理に移行する。
次に、制御部8は、ステップST3のレシーバ液溜め制御を行う(図6及び図12の時間t3の間の処理を参照)。レシーバ液溜め制御は、上記の実施形態のステップST3と同様に、ステップST2の室内側液溜め制御の終了時において、レシーバガス抜き弁30aを開けた状態にされ、かつ、第1膨張弁26が全閉されることによって実質的に開始される。そして、レシーバ25への液溜めが終了すると、上記の実施形態のステップST3と同様に、レシーバガス抜き弁30aを閉止し、圧縮機21を停止させることによって冷房運転を停止することができる。しかも、ここでは、第2膨張弁24を全閉にしている。これにより、冷媒がレシーバ25内から流出することを確実に抑えることができる。そして、ステップST3のレシーバ液溜め制御を行った後、ステップST4の処理に移行する。
次に、制御部8は、ステップST4の均圧制御、すなわち、冷媒回路10の高圧部分における圧力を低下させる制御を行う(図6及び図12の時間t4の間の処理を参照)。尚、ステップST4の処理内容は、上記の実施形態のステップST4と同様であるため、ここでは説明を省略する。
以上に説明した冷房停止制御においても、上記の実施形態と同様に、冷房運転を停止する際に、室内側液溜め制御及びレシーバ液溜め制御という二段階の液溜め制御を行うことによって、レシーバ25を含めた冷媒の強制的な液溜め制御を十分に行うことができるようにしている。これにより、圧縮機21の保護や速やかな運転再開を可能にすることができる。しかも、ここでは、第2膨張弁24が、室内側液溜め制御時及びレシーバ液溜め制御時に開けた状態にされることによって、冷媒回路10のレシーバ25よりも室内熱交換器41側の液冷媒が流れる部分及びレシーバ25内に冷媒の液溜めを行うようにし、レシーバ液溜め制御の終了後に閉止されることによって、冷媒がレシーバ25内から流出することを確実に抑えることができる。これにより、レシーバ液溜め制御によってレシーバ25内に溜められた冷媒をレシーバ25内に確実に保持することができる。
−暖房停止制御(図8及び図13参照)−
サーモオフやリモコン(図示せず)等によって暖房運転の停止指令がなされると、制御部8は、まず、ステップST1の準備制御を行う(図8及び図13の時間t1の間の処理を参照)。尚、ステップST1の処理内容は、上記の実施形態のステップST1と同様であるため、ここでは説明を省略する。そして、ステップST1の準備制御を行った後に、ステップST5の処理に移行する。
次に、制御部8は、ステップST5の四路切換弁切換制御、すなわち、四路切換弁22を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換える制御を行う(図8及び図13の時間t5の間の処理を参照)。ステップST5では、まず、上記の実施形態のステップST2と同様に、第1膨張弁26を全閉にする。さらに、ここでは、第2膨張弁24を全開にする。これにより、第2膨張弁24を通じて室外熱交換器23側からレシーバ25に冷媒が導入されやすい状況を作り出している。尚、ステップST5のその他の処理内容は、上記の実施形態のステップST5と同様であるため、ここでは説明を省略する。そして、ステップST5の四路切換弁切換制御を行った後、すなわち、四路切換弁22が暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換わった後に、ステップST2の処理に移行する。
次に、制御部8は、ステップST2の室内側液溜め制御を行う(図8及び図13の時間t2の間の処理を参照)。室内側液溜め制御は、上記の実施形態のステップST2と同様に、レシーバガス抜き弁30aを閉止するとともに第1膨張弁26を開けた状態にすることによって開始される。さらに、ここでは、第2膨張弁24を全開にする。これにより、第2膨張弁24を通じて室外熱交換器23側からレシーバ25に冷媒が導入されやすい状況を作り出している。そして、ステップST2の室内側液溜め制御を行った後、ステップST3の処理に移行する。
次に、制御部8は、ステップST3のレシーバ液溜め制御を行う(図8及び図13の時間t3の間の処理を参照)。レシーバ液溜め制御は、上記の実施形態のステップST3と同様に、ステップST2の室内側液溜め制御の終了時において、レシーバガス抜き弁30aを開けた状態にされ、かつ、第1膨張弁26が全閉されることによって実質的に開始される。そして、レシーバ25への液溜めが終了すると、上記の実施形態のステップST3と同様に、レシーバガス抜き弁30aを閉止し、圧縮機21を停止させることによって冷房運転を停止することができる。しかも、ここでは、第2膨張弁24を全閉にしている。これにより、冷媒がレシーバ25内から流出することを確実に抑えることができる。そして、ステップST3のレシーバ液溜め制御を行った後、ステップST4の処理に移行する。
次に、制御部8は、ステップST4の均圧制御、すなわち、冷媒回路10の高圧部分における圧力を低下させる制御を行う(図8及び図13の時間t4の間の処理を参照)。尚、ステップST4の処理内容は、上記の実施形態のステップST4と同様であるため、ここでは説明を省略する。
以上に説明した暖房停止制御においても、上記の実施形態と同様に、暖房運転を停止する際に、室内側液溜め制御及びレシーバ液溜め制御という二段階の液溜め制御を行うことによって、レシーバ25を含めた冷媒の強制的な液溜め制御を十分に行うことができるようにしている。これにより、圧縮機21の保護や速やかな運転再開を可能にすることができる。しかも、ここでは、第2膨張弁24が、室内側液溜め制御時及びレシーバ液溜め制御時に開けた状態にされることによって、冷媒回路10のレシーバ25よりも室内熱交換器41側の液冷媒が流れる部分及びレシーバ25内に冷媒の液溜めを行うようにし、レシーバ液溜め制御の終了後に閉止されることによって、冷媒がレシーバ25内から流出することを確実に抑えることができる。これにより、レシーバ液溜め制御によってレシーバ25内に溜められた冷媒をレシーバ25内に確実に保持することができる。
本発明は、圧縮機、室外熱交換器、レシーバ、第1膨張弁、室内熱交換器が接続されることによって構成された冷媒回路を有しており、圧縮機、室外熱交換器、レシーバ、第1膨張弁、室内熱交換器の順に冷媒を循環させることが可能な空気調和装置に対して、広く適用可能である。
1 空気調和装置
10 冷媒回路
21 圧縮機
23 室外熱交換器
24 第2膨張弁
25 レシーバ
26 第1膨張弁
30 レシーバガス抜き管
30a レシーバガス抜き弁
36 室外ファン
41 室内熱交換器
231 伝熱管
特開2011−80649号公報

Claims (4)

  1. 圧縮機(21)、室外熱交換器(23)、レシーバ(25)、第1膨張弁(26)、室内熱交換器(41)が接続されることによって構成された冷媒回路(10)を有しており、前記圧縮機、前記室外熱交換器、前記レシーバ、前記第1膨張弁、前記室内熱交換器の順に冷媒を循環させることが可能な空気調和装置において、
    前記冷媒回路には、開閉制御可能なレシーバガス抜き弁(30a)を有しており、前記レシーバ内に溜まったガス冷媒を前記圧縮機の吸入側に導くためのレシーバガス抜き管(30)が設けられており、
    運転を停止する際に、前記レシーバガス抜き弁を閉止するとともに前記第1膨張弁を開けた状態にして前記第1膨張弁よりも前記室外熱交換器側に存在する冷媒を強制的に前記室内熱交換器側に移動させる室内側液溜め制御を行い、前記室内側液溜め制御の後に、前記レシーバガス抜き弁を開けるとともに前記第1膨張弁を閉止した状態にして前記レシーバに冷媒を強制的に溜めるレシーバ液溜め制御を行い、その後に、前記レシーバガス抜き弁を閉止するとともに前記圧縮機を停止させる、
    空気調和装置(1)。
  2. 前記冷媒回路(10)は、前記室外熱交換器(23)と前記レシーバ(25)との間に第2膨張弁(24)をさらに有しており、
    前記第2膨張弁は、前記室内側液溜め制御時及び前記レシーバ液溜め制御時に開けた状態にされ、前記レシーバ液溜め制御の終了後に閉止される、
    請求項1に記載の空気調和装置(1)。
  3. 前記室外熱交換器(23)に室外空気を供給する室外ファン(36)がさらに設けられており、
    前記室外ファンは、前記室内側液溜め制御時及び前記レシーバ液溜め制御時に最大風量に設定される、
    請求項1又は2に記載の空気調和装置(1)。
  4. 前記室外熱交換器(23)は、伝熱管(231)として扁平多穴管を使用する熱交換器である、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
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