JP6031530B2 - 雄面ファスナー、オムツ、及び固定方法 - Google Patents
雄面ファスナー、オムツ、及び固定方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6031530B2 JP6031530B2 JP2014543109A JP2014543109A JP6031530B2 JP 6031530 B2 JP6031530 B2 JP 6031530B2 JP 2014543109 A JP2014543109 A JP 2014543109A JP 2014543109 A JP2014543109 A JP 2014543109A JP 6031530 B2 JP6031530 B2 JP 6031530B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- engaging
- engagement
- main surface
- head
- satisfies
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61F—FILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
- A61F13/00—Bandages or dressings; Absorbent pads
- A61F13/15—Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators
- A61F13/56—Supporting or fastening means
- A61F13/62—Mechanical fastening means, ; Fabric strip fastener elements, e.g. hook and loop
- A61F13/622—Fabric strip fastener elements, e.g. hook and loop
- A61F13/627—Fabric strip fastener elements, e.g. hook and loop characterised by the loop
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A44—HABERDASHERY; JEWELLERY
- A44B—BUTTONS, PINS, BUCKLES, SLIDE FASTENERS, OR THE LIKE
- A44B18/00—Fasteners of the touch-and-close type; Making such fasteners
- A44B18/0046—Fasteners made integrally of plastics
- A44B18/0061—Male or hook elements
- A44B18/0065—Male or hook elements of a mushroom type
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61F—FILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
- A61F13/00—Bandages or dressings; Absorbent pads
- A61F13/15—Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators
- A61F13/56—Supporting or fastening means
- A61F13/5622—Supporting or fastening means specially adapted for diapers or the like
- A61F13/5633—Supporting or fastening means specially adapted for diapers or the like open type diaper
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61F—FILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
- A61F13/00—Bandages or dressings; Absorbent pads
- A61F13/15—Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators
- A61F13/56—Supporting or fastening means
- A61F13/62—Mechanical fastening means, ; Fabric strip fastener elements, e.g. hook and loop
- A61F13/622—Fabric strip fastener elements, e.g. hook and loop
- A61F13/625—Fabric strip fastener elements, e.g. hook and loop characterised by the hook
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T24/00—Buckles, buttons, clasps, etc.
- Y10T24/27—Buckles, buttons, clasps, etc. including readily dissociable fastener having numerous, protruding, unitary filaments randomly interlocking with, and simultaneously moving towards, mating structure [e.g., hook-loop type fastener]
- Y10T24/2767—Buckles, buttons, clasps, etc. including readily dissociable fastener having numerous, protruding, unitary filaments randomly interlocking with, and simultaneously moving towards, mating structure [e.g., hook-loop type fastener] having several, repeating, interlocking formations along length of filaments
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Heart & Thoracic Surgery (AREA)
- Vascular Medicine (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
- Slide Fasteners, Snap Fasteners, And Hook Fasteners (AREA)
Description
本発明は、雄面ファスナー、オムツ、及び固定方法に関する。
特許文献1には、第1柱部21aと第2柱部21bとが十字状に交差した柱部21上に薄板状の係合頭部22が連結した係合素子20を具備する面ファスナー10が開示されている。
面ファスナーの係合力を高めるためには単位面積当りにより多くの係合素子の設けることが考えられる。しかしながら、本願発明者らの検討によれば、単位面積当たりの係合素子数を増加させても必ずしも良好な結果が得られない場合があることが明らかになった。
本発明に係る雄面ファスナーは、主面を有するシートと、前記シートの前記主面から起立する柱部及び当該柱部の頂端から前記主面に沿う態様で前記柱部から膨出した係合頭部を有する係合素子が規則的に配置された係合素子の集合と、を備え、前記係合素子の集合が配された範囲の前記主面の面積をS1とし、前記係合素子の集合に含まれる前記係合素子の前記係合頭部の上面の面積の合計をS2としたとき、0.05≦S2/S1≦0.15を満足する。本構成によれば、単位面積当たりの係合素子数を増加させても必ずしも良好な結果が得られない場合に良好に対処できる。
前記柱部が、前記主面上において交差した第1柱部及び第2柱部を有して断面視十字状に構成され、前記係合頭部が、前記係合頭部が、前記第1柱部の長手方向に沿って前記柱部から膨出する一組の膨出部を有する薄板状部分である、と良い。本構成においては、係合素子の高さを高めても人肌に対する刺激の増大が顕著に問題とならない。また、係合頭部の上面の面積範囲に対応して柱部の長さや幅を適当に調整すれば柱部の強度を適当に確保することができる。
前記主面に沿う第1方向、及び前記主面に沿い、かつ前記第1方向に直交する第2方向において前記係合素子が一定間隔で配置される、と良い。
前記第1方向において隣り合う前記係合頭部の離間距離D20と前記第1方向における前記係合頭部の最大幅W20とが、W20<D20を満足する、と良い。
前記第2方向において隣り合う前記係合頭部の離間距離D30と前記第2方向における前記係合頭部の最大幅W30とが、W30<D30を満足する、と良い。
前記最大幅W20が0.2mm<W20<0.4mmを満足し、又は前記離間距離D20が0.6mm<D20<1.0mmを満足する、と良い。
前記最大幅W30が0.15mm<W30<0.35mmを満足し、又は前記離間距離D30が0.35mm<D30<0.75mmを満足する、と良い。
前記第1方向において隣り合う前記係合素子の配置間隔P20が、1.0mm≦P20≦1.2mmを満足する、と良い。
前記第2方向において隣り合う前記係合素子の配置間隔P30が、0.7mm≦P30≦0.9mmを満足する、と良い。
本発明に係るオムツは、ヒトの体幹下部を前方から被覆する前方被覆部、前記ヒトの体幹下部を後方から被覆する後方被覆部、及び前記前方被覆部と前記後方被覆部の間にあり、前記ヒトの股を下方から被覆する下方被覆部を備えるオムツ本体と、前記オムツ本体の前記前方被覆部及び前記後方被覆部の少なくとも一方に対して直接又は間接的に設けられた雄面ファスナーと、を備えるオムツであって、前記雄面ファスナーが、主面を有するシートと、前記シートの前記主面から起立する柱部及び当該柱部の頂端から前記主面に沿う態様で前記柱部から膨出した係合頭部を有する係合素子が規則的に配置された係合素子の集合を備え、前記係合素子の集合が配された範囲の前記主面の面積をS1とし、前記係合素子の集合に含まれる前記係合素子の前記係合頭部の上面の面積の合計をS2としたとき、0.05≦S2/S1≦0.15を満足する。
前記オムツ本体の前記前方被覆部及び前記後方被覆部の各外表面が不織布を含んで構成される、と良い。
本発明に係る固定方法は、主面を有するシートと、前記シートの前記主面から起立する柱部及び当該柱部の頂端から前記主面に沿う態様で前記柱部から膨出した係合頭部を有する係合素子が規則的に配置された係合素子の集合を備える雄面ファスナーにして、前記係合素子の集合が配された範囲の前記主面の面積をS1とし、前記係合素子の集合に含まれる前記係合素子の前記係合頭部の上面の面積の合計をS2としたとき、0.05≦S2/S1≦0.15を満足する雄面ファスナーを直接的又は間接的に把持する工程と、雌面ファスナーに対して前記雄面ファスナーを押し付けて係合させる工程と、を備える。把持工程は、必ずしもヒトに限らず、ヒト型又は産業用ロボットであっても構わず、また必ずしも物理的な接触を伴うものではない。雌面ファスナーの具体的構成は任意である。
前記面ファスナーが、ヒトの体幹下部を前方から被覆する前方被覆部、前記ヒトの体幹下部を後方から被覆する後方被覆部、及び前記前方被覆部と前記後方被覆部の間にあり、前記ヒトの股を下方から被覆する下方被覆部を備えるオムツの前記前方被覆部及び前記後方被覆部の一方に直接又は間接的に設けられており、前記雄面ファスナーが係合するべき前記雌面ファスナーが前記オムツの前記前方被覆部及び前記後方被覆部の他方を構成する不織布である、と良い。
本発明によれば、面ファスナーの所望の係合力を好適に確保することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。各実施形態は、個々に独立したものではなく、過剰説明をするまでもなく、当業者をすれば、適宜、組み合わせることが可能であり、この組み合わせによる相乗効果も把握可能である。実施形態間の重複説明は、原則的に省略する。参照図面は、発明説明を主目的とするものであり、適宜、簡略化されている。
<第1実施形態>
図1乃至図6を参照して第1実施形態について説明する。図1は、使い捨てオムツの概略的な斜視図である。図2は、面ファスナーの概略的な部分拡大斜視図である。図3は、面ファスナーの係合素子の概略的な長手側面模式図である。図4は、面ファスナーの係合素子の概略的な短手側面模式図である。図5は、面ファスナーの係合素子の塑性変形態様を説明するための模式図である。図6は、面ファスナーの概略的な部分拡大上面図である。
図1乃至図6を参照して第1実施形態について説明する。図1は、使い捨てオムツの概略的な斜視図である。図2は、面ファスナーの概略的な部分拡大斜視図である。図3は、面ファスナーの係合素子の概略的な長手側面模式図である。図4は、面ファスナーの係合素子の概略的な短手側面模式図である。図5は、面ファスナーの係合素子の塑性変形態様を説明するための模式図である。図6は、面ファスナーの概略的な部分拡大上面図である。
図1に示す使い捨てオムツ200は、オムツ本体201と一組の取付テープ202を有する一般的な使い捨てオムツであり、表面材、吸収材、防水材、及び伸縮材等の様々な機能部材の組み合わせから構成された複合製品である。オムツ本体201は、ヒトの体幹下部、つまり鼠径部近傍を前方から被覆する前方被覆部201a、ヒトの体幹下部、つまりヒトの臀部を後方から被覆する後方被覆部201b、及び前方被覆部201aと後方被覆部201b間にあり、ヒトの股下を被覆する下方被覆部201cを有する。オムツ本体201がヒトに接する側であるオムツ本体201の内側面には、前方被覆部201aから後方被覆部201bに亘る略全範囲において、ヒトが使い捨てオムツ200を着た状態で液体等の漏れを防ぐ一組のガード壁部201rが設けられている。ガード壁部201rの間の領域には吸収剤等が重点的に配置される。なお、ここで述べる前方、後方、及び下方との用語は、使い捨てオムツ200を着るヒト基準で把握されるべきものである。
前方被覆部201aの上端側の左右の側部201am、201anには一組の取付けテープ202a、202bが設けられる。各取付テープ202には雄面ファスナー100が接着等の任意の固定方法で固定される。雄面ファスナー100に対応してオムツ本体201の所定箇所に雌面ファスナーを設けることが望ましい。雌面ファスナーの具体的な構成は、雄面ファスナーと係合可能な構成である限りにおいて任意である。雌型面ファスナーの代表例としては、複数のループ部分を含む不織布や、織成、網成、又はフェルト生地の表面を起毛させる等して複数のループを形成したもの等が挙げられるが、この限りではない。
本例においては、0.1mm〜0.3mmの厚みで10〜20g/cm2の重さの不織布のオムツ本体201自体を雌面ファスナーとして活用する。このような場合であっても、雄面ファスナー100が雌面ファスナーである不織布に対して十分な強度で面着することを確保でき、使い捨てオムツ200に別部材の雌面ファスナーを設けないことによりその簡素化及びコストダウンを図ることができる。
但し、使い捨てオムツ200に別部材の雌面ファスナーを設け、これに対して本願に開示の雄面ファスナー100を係合させても構わないことは言うまでもない。使い捨てオムツ200は、必ずしも一回限りの使い捨てタイプのものである必要はなく、所定回数又は数年に亘る使用に耐え得るオムツであっても良い。使い捨てオムツ200自体の製造方法は、使い捨てオムツの分野において広く知られており、本願においては詳述しない。
使い捨てオムツ200を構成する不織布の具体的構成は任意であるが、好ましくは0.1mm〜0.3mmの厚みを有し、10〜20g/cm2の重さを有することが望ましい。不織布は織物や編物のように繊維同士が織られていないため、低コストで量産することができる。不織布の形成に用いられる繊維は、必ずしもセルロース繊維に限らない。例えば、アラミド繊維、ガラス繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維、レーヨン繊維等であっても構わない。不織布の製造方法は、公知の手法を活用すれば良い。
使い捨てオムツ200の購入者は、取付テープ202を把持、つまり雄面ファスナー100を把持し、これを使い捨てオムツ200の後方被覆部201bの外表面を構成する不織布に対して押し付けてその不織布に対して雄面ファスナー100を係合させる。使い捨てオムツ200の購入者としても、特定の領域に対して雄面ファスナー100を面着する手間が省ける若しくはその精度が緩和されるため、使い捨てオムツ200の使いやすさが向上する。取付テープ202に対して設ける雄面ファスナー100の面積を通常よりも広くすることにより必要な係合力をより確実に確保することができるだろう。取付テープ202に取付けられる雄面ファスナー100の個片に関して、雄面ファスナー100のサイズが、典型的には2〜16cm2である。なお、本サイズについてはオムツサイズに相関することは当然であり、赤ちゃん用オムツではなく介護用オムツとなれば、雄面ファスナー100のサイズをより大きくすることが望ましい。
後方被覆部201bの上端側の左右の側部に一組の取付けテープ202a、202bを設け、これを前方被覆部201aの外表面の不織布に対して押し付けてその不織布に対して雄面ファスナー100を係合させても良い。
図2を参照して雄面ファスナー100の構成について説明する。図2に示すように、雄面ファスナー100は、平板状の樹脂製のシート50上に樹脂製の係合素子20の集合C20が配置された部材である。係合素子20の集合C20は、係合素子20が規則的に配置されて構築されている。本願においては微小な係合素子20が無数にシート50上に設けられていることを図示しないが、例えば、シート50の上面51の1cm2当りに配置される係合素子20が230〜280個である。
雄面ファスナー100は、典型的には樹脂製であって十分な可撓性を有し、好適には、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、熱可塑性エラストマー等から成る。シート50の上面視形状は典型的には正方形であるが、この例に限らず、他の形状、例えば、三角形等の多角形や円形であっても構わない。なお、シート50は、一組の主面として上面51と下面52を有し、その外周を規定する側面53を有する。シート50の上面51は、多数の係合素子20が設けられたファスニング面であり、シート50の下面52は、雄面ファスナー100を他の部材上に固定するための固定面である。シート50は、必ずしも平板状である必要はなく、多数の凸凹を設けても構わない。
シート50の上面51上において係合素子20が規則的に配置される。端的には、係合素子20が、シート50の存在平面を規定する第1基準方向:X軸に沿って一定間隔で配置され、これにより係合素子20が並んだ係合素子列L20が構成される。係合素子列L20が、シート50の存在平面を規定する第2基準方向:Y軸に一定間隔で配置され、これにより、係合素子20の集合C20が構築される。なお、本例におけるX軸方向とは、係頭頭部が延びる方向であり、Y軸方向とは、シート50に実質的に平行であって、X軸方向に直交する方向である。Z軸方向は、X軸とY軸の双方に直交する方向である。
図2に示すように、係合素子20は、柱部21と係合頭部22とから成る突起である。柱部21は、シート50の上面51から垂直に立ち上がり、その断面視形状は、十字状である。柱部21を断面視十字状とすることにより、断面視矩形状とする場合と比較して使用する樹脂材料の量を低減しつつ、柱部21の所望の強度を確保することができる。係合頭部22は、柱部21の頂端上に配置され、柱部21の頂端からX軸方向において両方向に膨出した薄板状部分であり、その上面視形状はX軸方向に長い略矩形状である。ここで、図2の点PIIIから係合素子20を見た側面図を図3に示し、図2の点PIVから係合素子20を見た側面図を図4に示し、図2に加えて図3及び図4を参照して係合素子20の構成について詳しく説明する。
図2乃至図4に示すように、柱部21は、シート50の上面51から垂直に起立する第1柱部21p及び第2柱部21qが十字を為すように交差して成り、その断面視形状がX字状である。第1柱部21p及び第2柱部21qは、所定幅、所定長さ、所定高さの柱である。第1柱部21pは、X軸に沿って長く、Y軸において幅狭である。第2柱部21qは、Y軸に沿って長く、X軸において幅狭である。柱部21の断面視形状は、柱部21の基端から頂端に亘る範囲内において十字状であるが、必ずしもこの限りではない。
図3に示すように、係合頭部22は、X軸方向に長く、Y軸方向に幅が狭い平板状部分である。係合頭部22は、X軸方向において柱部21から反対方向に膨出した一端側膨出部22m及び他端側膨出部22nを有する。一端側膨出部22mは、柱部21から離間するに応じて上方に反る若しくは斜め上方に向いた態様にあり、他端側膨出部22nについても同様である。係合頭部22の長手両端を上方へ反らせることにより、ループが係合頭部22の各膨出部に引っ掛かることを好適に確保することができる。係合頭部22を斜め下方に略垂れ下がるように設けても良く、これにより係合力を高めることができる。
更に、一端側膨出部22mは、柱部21から離間するに応じて肉厚が漸減し、他端側膨出部22nについても同様である。係合頭部22の長手両端を先端側へ先細りにすることにより、ループが係合頭部22の各膨出部に引っ掛かることを好適に確保することができる。なお、一端側膨出部22mの下面22m5が上方へ孤状に反るに応じて、下面22m5と上面51間の間隔が徐々に広くなる。この点は、他端側膨出部22nの下面22n5についても同様である。
係合頭部22の上面22aは略平坦面であるが、上述のようにX軸方向における係合頭部22の長手両端の反りに応じてX軸方向中央が窪んだ弧状面として構成される。係合頭部22の上面22aを略平坦とすることにより、人肌に与え得る刺激を抑えることが可能になる。
柱部21を構成する第1柱部21pは、シート50の上面51から垂直に起立して係合頭部22まで垂直に延びる一組の垂直側面21m、21nを有する。第2柱部21qは、シート50の上面51から垂直に起立して係合頭部22側へ垂直に延びる一組の垂直側面21r、21sを有する。垂直側面21m、21n及び垂直側面21r、21sは、X軸に対して垂直に交差し、Y軸に沿って延びる側面である。
係合頭部22の一端側膨出部22mは、X軸方向において柱部21から離間する方向へ垂直側面21mから斜め上方へ突出する。係合頭部22の他端側膨出部22nは、X軸方向において柱部21から離間する方向へ垂直側面21nから斜め上方へ突出する。一端側膨出部22mと他端側膨出部22nの各突出長さL22は略等しいが、必ずしもこの限りではなく、両者間に相違があっても構わない。
図4に示すように、第1柱部21pの幅は、第1柱部21pの基端側から頂端側へ漸減し、最も基端側の位置にて最大幅W2102になり、最も頂端側の位置にて最小幅W2101になる。図4に示すように、第2柱部21qの長さは、第2柱部21qの基端から頂端側へ漸減し、最も基端側の位置にて最大長さL2103になり、最も頂端側の位置にて最小長さL2104になる。なお、図3に示すように、第1柱部21pの長さは、第1柱部21pの基端から頂端に亘る範囲で一定の長さL2105である。第2柱部21qの幅は、第2柱部21qの基端から頂端に亘る範囲で一定の幅W2106である。
図3に示すように、係合頭部22の長さは、柱部21の頂端から上方へ離間するに応じて徐々に増加し、その最大長さL2207は、第1柱部21pの長さL2105や第2柱部21qの最大長さL2104よりも長い。図4に示すように、係合頭部22の幅は、柱部21側から上方へ離間するに応じて徐々に増加し、途中から徐々に漸減する。係合頭部22は、柱部21側の連結端において最小幅W2208になり、柱部21の頂端から係合頭部22の上面22aに至る過程の中間位置において最大幅W2209になる。
図4に示すように、Y軸方向において第2柱部21qの長さが係合頭部22の幅よりも大きく、第2柱部21q上に係合頭部22が配置されると第2柱部21qと係合頭部22の間にはV字状の窪み25が形成される。
図4に示すように第1柱部21pの幅が、第1柱部21pの頂端側から基端側に幅W2101から幅W2102に広くなり、他方、第2柱部21qの長さが、第2柱部21qの頂端側から基端側に長さL2104からL2103に長くなる。このように第1柱部21pと第2柱部21qを構成することにより、各柱部の剛性や機械的な強度を高めることができ、柱部21の倒伏をより困難とすることができる。
図3に示すように一端側膨出部22mの最大厚みTH22mが、係合頭部22の一端と他端間の中間の肉厚TH22よりも厚く、これにより、一端側膨出部22mの十分な機械的な強度を確保することができる。この点は、他端側膨出部22nについても同様に説明できる。なお、係合頭部22の一端と他端間の中間部の肉厚TH22を薄くしたとしても、下方の柱部21のおかげで強度上問題が生じない。
図3及び図4に示した寸法の具体的な数値は、例えば次のとおりである。第1柱部21pの最小幅W2101は、典型的には0.06〜0.12mmであり、その最大幅W2102は、典型的には0.2〜0.4mmである。第2柱部21qの最大長さL2103は、典型的には0.3〜0.5mmであり、その最少長さL2104は、典型的には0.1〜0.3mmである。第1柱部21pの長さL2105は、典型的には0.15〜0.3mmである。第2柱部21qの幅W2106は、典型的には0.05〜0.1mmである。係合頭部22の長さL2207は、典型的には0.3〜0.5mmである。係合頭部22の最小幅W2208は、第2柱部21qの最小長さL2104に一致する。係合頭部22の最大幅W2209は、典型的には0.1〜0.3mmである。
係合素子20の高さH20は、典型的には0.2〜0.3mmである。係合頭部22の中間部の肉厚TH22は、典型的には0.03〜0.1mmである。係合頭部22の膨出部の最大厚みTH22mは、典型的には0.05〜0.1mmである。柱部21の高さH21は、典型的には0.15〜0.25mmである。
係合素子20の上面22aが略平坦面であるため、係合素子20の高さH20を通常よりも高くしても人肌に対する刺激の程度は少ない。この場合、不織布中に係合素子20の係合頭部22を十分に侵入させることができ、より十分な係合力を確保できることが見込まれる。係合素子20の上面22aの範囲に応じて適当に第1柱部21pや第2柱部21qの長さや幅を調整することにより柱部21としての十分な強度を確保できる。
雄面ファスナー100は、溶融樹脂を任意の金型に注入し、これを硬化させることにより製造される。係合頭部22については、金型成型することに代えて、成型されたプリフォーム部分を塑性変形することにより成形しても良い。例えば、図5(a)に示す成型品20’の係合頭部となるべき突起22’を熱ローラー等で加熱軟化させて図5(b)に示す平板状の係合頭部22とする。係合頭部となるべき突起22’の具体的な形状や配置箇所は任意であるが、本明細書に参照により組み込まれる特許文献1と同様に構成しても良い。係合頭部となるべき突起22’を塑性変形させる具体的な手段や方法は任意である。
図6を参照して係合素子20の規則的配置について詳述する。なお、係合素子20の規則的配置の態様は任意であり、必ずしもこれに限られるべきものではない。係合素子20をジグザグ態様にて規則的に配置しても構わない。係合素子20を異径の輪の態様にて規則的に配置しても構わない。係合素子20の規則的配置の群に離散的に係合素子20を設けない領域を設けても構わない。
図6において、X軸に対して平行な軸線AX5を設定し、かつY軸に対して平行な軸線AX6を設定する。軸線AX5は、第1柱部21pの長手方向に一致する軸線であり、係合頭部22の上面22aの幅中央に位置し、係合頭部22の上面22aの最大長さを規定する。軸線AX6は、第2柱部21qの長手方向に一致する軸線であり、係合頭部22の上面22aの長さ中央に位置し、係合頭部22の上面22aの最大幅を規定する。
説明の便宜上、図6において紙面正面視して横に並んだ係合素子20を係合素子20Gと係合素子20Hと個別に符号を付して参照し、図6において紙面正面視して縦に並んだ係合素子20を係合素子20Gと係合素子20Qと個別に符号を付して参照する。
軸線AX5が、係合素子20Gの一端側膨出部22m側にある係合頭部22の上面22aの外周縁に対して交差する交点をP1とし、係合素子20Hの一端側膨出部22m側にある係合頭部22の上面22aの外周縁に対して交差する交点をP2とし、係合素子20Hの他端側膨出部22n側にある係合頭部22の上面22aの外周縁に対して交差する交点をP3とする。交点P1と交点P2間の間隔を間隔P20とし、交点P1と交点P3間の間隔を間隔D20とし、交点P2と交点P3間の間隔を間隔W20とする。間隔P20は、横並びの係合素子20の配置間隔に対応する。間隔D20は、横並びの係合素子20の離間距離に対応する。間隔W20は、係合素子20の係合頭部22の長さに対応する。
軸線AX6が、係合素子20Gの係合頭部22の上面22aの外周縁に交差する交点をP5、P6とする。交点P5は、図6紙面上側の上面22aの外周縁に対して軸線AX6が交差する交点である。交点P6は、軸線AX6が、交点P5から係合素子20G上を通過し図6紙面下側の上面22aの他方の外周縁に対して交差する交点である。軸線AX6が、係合素子20G側にある係合素子20Qの係合頭部22の上面22aの外周縁に対して交差する交点をP7とする。交点P5と交点P7間の間隔を間隔P30とし、交点P5と交点P6間の間隔を間隔W30とし、交点P6と交点P7間の間隔を間隔D30とする。間隔P30は、縦並びの係合素子20の配置間隔に対応する。間隔W30は、係合素子20の係合頭部22の幅に対応する。間隔D30は、縦並びの係合素子20の離間距離に対応する。
本実施形態では、上面22aを有する係合素子20をシート50の上面51上に従来よりも疎に配置する。一般的に、シート50の上面51上に係合素子20を密に配置することにより雄面ファスナー100の所望の係合力が確保される。しかしながら、本願発明者の検討によれば、必ずしも全ての用途において係合素子20の高密度配置が適するものではなく、図6に示すように係合素子60を横及び縦に間隔をあけて配置することが適する場合があることが明らかになった。
横3個×縦3個=合計9個の係合素子20の集合C20が配置された図6を参照して説明すれば、係合素子20の集合C20の配置面積に対応するシート50の上面51のファスニング領域R50の面積を面積S1とし、ファスニング領域R50に配される係合素子20の係合頭部22の上面22aの合計面積を面積S2とする。このとき、0.05≦S2/S1≦0.15を満足することが望ましい。これにより使い捨てオムツ200等の不織布等の雌面ファスナーに対してより十分な係合力を得ることができる。本技術分野においては係合素子20の個数の増加により雄面ファスナー100の係合力の増加を図ることが行われているが、本願発明者はこのような技術常識とは一見して反する試みをして予想外の結果を得ることができた。
ファスニング領域R50は、規則的配置の係合素子20を包囲する仮想範囲に対応し、端的には、規則的に配置された係合素子20の集合C20のうち最も外側に位置する係合素子20の係合頭部22の上面22aの外周縁を結んで係合素子20の集合C20を包囲する接線により区画される。本例においては、図6の紙面を正面視することを前提として、最も上側にある横並び係合素子20の係合頭部22の上面22aの外周縁を通過する仮想線AX40、Y軸方向において最も下側にある横並び係合素子20の係合頭部22の上面22aの外周縁を通過する仮想線AX41、X軸方向においても最も左側にある縦並びの係合素子20の係合頭部22の上面22aの外周縁を通過する仮想線AX50、及びX軸方向においても最も右側にある縦並びの係合素子20の係合頭部22の上面22aの外周縁を通過する仮想線AX51によりファスニング領域R50が決定づけられる。
例えば、図6に示す合計9個の係合素子20の集合に関して、係合素子20の横並びの配置間隔P20が0.75mmであり、係合素子20の縦並びの配置間隔P30が1.1mmであるとき、ファスニング領域R50は、1.9mm×2.5mm=4.75m2になる。
係合素子20の係合頭部22の上面22aの面積については特段の定義は不要であると考えられるが、本例では係合頭部22の上面22aの外周縁が若干丸み付けられている点を考慮し、図6に示すように雄面ファスナー100を上面視したときに視認することができる係合頭部22の上面22aの輪郭の範囲内の面積を係合頭部22の上面22aの面積とした。
本例では、一つの係合頭部22の上面22aの面積が0.08mm2であり、9個の係合素子20の係合頭部22の上面22aの合計面積が0.72mm2となる。この合計面積をファスニング領域R50の面積で割ったものをパーセント表示すると、15%になる。
上述した間隔同士の関係について更に詳述する。間隔W20<間隔D20を満足することが好ましい。これにより、図6で言う横並びの係合素子に十分な離間距離を持たせることができる。具体的には、間隔W20が0.2mm<W20<0.4mmを満足し、間隔D20が0.6mm<D20<1.0mmを満足することが望ましい。間隔D20と間隔W20の合計に等しい間隔P20が、1.0mm≦P20≦1.2mmを満足することが望ましい。
間隔W30<間隔D30を満足することが好ましい。これにより、図6で言う縦並びの係合素子に十分な離間距離を持たせることができる。具体的には、間隔P30が、0.7mm≦P30≦0.9mmを満足し、間隔W30が、0.15mm<W30<0.35mmし、間隔D30が、0.35mm<D30<0.75mmを満足することが望ましい。
本実施形態に係る雄面ファスナー100によれば、後述の実施例において証明されたように、特に雌面ファスナーの一例である不織布に対してより十分な係合力を確保することができる。この場合、冒頭で述べたように、使い捨てオムツ200に別部材の雌面ファスナーを設けることが必須ではなくなり、使い捨てオムツ200の本体の不織布を雌面ファスナーとして活用することが可能になる。これにより、雄面ファスナー100のユーザー側において製品の製造工程の簡素化やコストダウンを図ることができ、この場合においても雄面ファスナー100と雌面ファスナーの係合により達成されるべき所望の係合力を確保することができる。係合素子20の上面22aに鋭利性が無いため、オムツの用途において特に有利である。
<第2実施形態>
図7及び図8を参照して第2実施形態について説明する。図7は、面ファスナーの係合素子の概略的な側面及び上面模式図である。図8は、面ファスナーの概略的な部分拡大上面図である。本実施形態では、第1実施形態とは異形状の所謂マッシュルームタイプ係合素子を採用する。このような場合であっても、第1実施形態で説明したものと同様の効果を得ることが期待できる。マッシュルームタイプの係合素子20は係合の方向性が無いため、不織布等の雌面ファスナーに対してより好適に係合できる可能性がある。
図7及び図8を参照して第2実施形態について説明する。図7は、面ファスナーの係合素子の概略的な側面及び上面模式図である。図8は、面ファスナーの概略的な部分拡大上面図である。本実施形態では、第1実施形態とは異形状の所謂マッシュルームタイプ係合素子を採用する。このような場合であっても、第1実施形態で説明したものと同様の効果を得ることが期待できる。マッシュルームタイプの係合素子20は係合の方向性が無いため、不織布等の雌面ファスナーに対してより好適に係合できる可能性がある。
図7(a)に示すように、マッシュルームタイプの係合素子20は、円柱状の柱部21と柱部21の頂端上に連結した円盤状の係合頭部22から成る。柱部21は、シート50の上面51に垂直に起立する円柱である。係合頭部22は、柱部21の頂端から柱部21の半径方向外側へ柱部21の全周に亘り一様に膨出する。第1実施形態と同様、係合頭部22は、点線で示す突起22’が加熱溶融して形成される。図7(b)に示すように、円柱状の柱部21と円盤状の係合頭部22が略同心に配置される。
図8に示すように、第1実施形態と同様に間隔を設定することができる。マッシュルームタイプの係合素子20は、第1実施形態のような形態の係合素子20とは異なり方向性が無い。従って、間隔W20=間隔W30であることは必然であるが、更に、間隔P20=間隔P30、及び間隔D20=間隔D30としても良い。
図8を参照して説明すれば、横4個×縦3個=合計12個の係合素子20の集合が配置されたシート50の上面51のファスニング領域R50の面積を面積S1とし、ファスニング領域R50に配される係合素子20の係合頭部22の上面22aの合計面積を面積S2とする。第1実施形態と同様、0.05≦S2/S1≦0.15を満足することが望ましい。
間隔W20<間隔D20を満足することが好ましい。これにより、横並びの係合素子に十分な離間距離を持たせることができる。端的には、間隔W20が0.2mm<W20<0.4mmを満足し、間隔D20が0.6mm<D20<1.0mmを満足することが望ましい。また、間隔D20と間隔W20の合計に等しい間隔P20が、1.0mm≦P20≦1.2mmを満足することが望ましい。
間隔W30<間隔D30を満足することが好ましい。これにより、縦並びの係合素子に十分な離間距離を持たせることができる。端的には、間隔P30が、0.7mm≦P30≦0.9mmを満足し、間隔W30が、0.15mm<W30<0.35mmし、間隔D30が、0.35mm<D30<0.75mmを満足することが望ましい。
<実施例>
図9乃至図11を参照して実施例について説明する。図9は、面ファスナーの剥離試験に用いられる試験片を示す模式図である。図10は、面ファスナーの剥離試験の方法を示す模式図である。図11は、面ファスナーの剥離試験の結果を示すグラフである。
図9乃至図11を参照して実施例について説明する。図9は、面ファスナーの剥離試験に用いられる試験片を示す模式図である。図10は、面ファスナーの剥離試験の方法を示す模式図である。図11は、面ファスナーの剥離試験の結果を示すグラフである。
まず、表1に示す条件で比較例及び実施例に係る面ファスナー製造した。比較例及び実施例においては、上述の第1実施形態で示した、端的には図2に示した係合素子20の構成を採用した。比較例では係合素子20が密に配置し、他方、実施例では係合素子20を疎に配置した。面ファスナーの製造は、まず、金型で成型品を製造し、その後、図5を参照して説明したように突起を加熱溶融させて係合頭部を形成した。
なお、比較例及び実施例において共通するパラメーターは次のとおりである。雄面ファスナー100のシート50の厚みは0.1mmとした。係合素子20に関して、W2101=0.09mm、W2102=0.26mm、L2103=0.39mm、L2104=0.22mm、L2207=0.4mm、W2209=0.27mm、H21=0.18mm、TH22m=0.07mm、H20=0.25mmとした。比較例及び実施例において共通の樹脂材料ポリプロピレンを用いて雄面ファスナー100を同一条件で製造した。
次のように比較例と実施例に係る面ファスナーの剥離強度を試験した。面ファスナーの試験片のサイズは、縦25mm×横25mmの正方片とした。図9に示すように、不織布等の平板部材301上に雄面ファスナー100を接着固定し、また、別途、平板部材301と同サイズの不織布302を用意した。次に、図10に示すように平板部材301と不織布302を雄面ファスナー100を介して積層し、これにより、不織布302に対して雄面ファスナー100を係合させ、これを試験体とした。次に、汎用の引張試験機を用いて試験体を引張試験した。なお、本例で用いた引張試験機は、2001年製のINSTRON社製の万能引張試験機である。試験結果を図11のグラフに示す。図11の結果から明らかなように、本実施例によれば、比較例と比較して高い剥離強度を得ることができた。なお、不織布は、厚み0.2mm、重さ13g/cm2のものを用いた。
上述の教示を踏まえると、当業者をすれば、各実施形態に対して様々な変更を加えることができる。係合素子のタイプは特に限定されるべきものではなく、本願に開示以外の形態であっても構わない。面ファスナーが係合する相手方は必ずしも不織布に限らず、他の係合部材であっても構わず、また複数のループが設けられた係合部材であっても構わない。請求の範囲に盛り込まれた符号は、参考のためであり、請求の範囲を限定解釈する目的で参照されるべきものではない。
20 :係合素子
21 :柱部
21m :垂直側面
21n :垂直側面
21p :第1柱部
21q :第2柱部
21r :垂直側面
22 :係合頭部
22a :上面
22m :一端側膨出部
22m5 :下面
22n :他端側膨出部
22n5 :下面
25 :窪み
50 :シート
51 :上面
52 :下面
53 :側面
100 :雄面ファスナー
200 :使い捨てオムツ
201 :オムツ本体
202 :取付テープ
301 :平板部材
302 :不織布
R50 :ファスニング領域
21 :柱部
21m :垂直側面
21n :垂直側面
21p :第1柱部
21q :第2柱部
21r :垂直側面
22 :係合頭部
22a :上面
22m :一端側膨出部
22m5 :下面
22n :他端側膨出部
22n5 :下面
25 :窪み
50 :シート
51 :上面
52 :下面
53 :側面
100 :雄面ファスナー
200 :使い捨てオムツ
201 :オムツ本体
202 :取付テープ
301 :平板部材
302 :不織布
R50 :ファスニング領域
Claims (12)
- 主面(51)を有するシート(50)と、
前記シート(50)の前記主面(51)から起立する柱部(21)及び当該柱部(21)の頂端で前記主面(51)に沿う態様で延びて前記柱部(21)から膨出した少なくとも一組の膨出部を有する係合頭部(22)を有する係合素子(20)が規則的に配置された係合素子(20)の集合(C20)と、を備え、
前記係合素子(20)の集合(C20)が配された範囲の前記主面(51)の面積をS1とし、前記係合素子(20)の集合(C20)に含まれる前記係合素子(20)の前記係合頭部(22)の上面の面積の合計をS2としたとき、
0.05≦S2/S1≦0.15を満足し、
前記係合頭部(22)が第1方向に長く延び、前記第1方向に直交する第2方向に幅が狭い平板状部分であり、前記第1及び第2方向それぞれが、前記主面(51)に沿う方向であり、
前記第1方向において隣り合う前記係合頭部(22)の離間距離D20と前記第1方向における前記係合頭部(22)の最大幅W20が、W20<D20を満足し、
前記第2方向において隣り合う前記係合頭部(22)の離間距離D30と前記第2方向における前記係合頭部(22)の最大幅W30が、W30<D30を満足し、
前記最大幅W20が0.2mm<W20<0.4mmを満足し、又は前記離間距離D20が0.6mm<D20<1.0mmを満足し、
前記最大幅W30が0.15mm<W30<0.35mmを満足し、又は前記離間距離D30が0.35mm<D30<0.75mmを満足する、雄面ファスナー。 - 前記柱部(21)が、前記主面(51)上において交差した第1柱部(21)及び第2柱部(21)を有して断面視十字状に構成され、
前記係合頭部(22)が、前記第1柱部(21)の長手方向に沿って延び、前記少なくとも一組の膨出部は、前記第1柱部(21)の長手方向において前記柱部(21)から膨出する、請求項1に記載の雄面ファスナー。 - 前記第1及び第2方向において前記係合素子(20)が一定間隔で配置される、請求項2に記載の雄面ファスナー。
- 前記第1方向において隣り合う前記係合素子(20)の配置間隔P20が、1.0mm≦P20≦1.2mmを満足する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の雄面ファスナー。
- 前記第2方向において隣り合う前記係合素子(20)の配置間隔P30が、0.7mm≦P30≦0.9mmを満足する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の雄面ファスナー。
- 前記係合頭部(22)の前記第1方向の最大幅が、前記主面(51)からの前記係合素子(20)の最大高さ以上である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の雄面ファスナー。
- ヒトの体幹下部を前方から被覆する前方被覆部(201a)、前記ヒトの体幹下部を後方から被覆する後方被覆部(201b)、及び前記前方被覆部(201a)と前記後方被覆部(201b)の間にあり、前記ヒトの股を下方から被覆する下方被覆部(201c)を備えるオムツ本体(201)と、
前記オムツ本体(201)の前記前方被覆部(201a)及び前記後方被覆部(201b)の少なくとも一方に対して直接又は間接的に設けられた雄面ファスナー(100)と、を備えるオムツ(200)であって、
前記雄面ファスナー(100)が、主面(51)を有するシート(50)と、前記シート(50)の前記主面(51)から起立する柱部(21)及び当該柱部(21)の頂端で前記主面(51)に沿う態様で延びて前記柱部(21)から膨出した少なくとも一組の膨出部を有する係合頭部(22)を有する係合素子(20)が規則的に配置された係合素子(20)の集合(C20)を備え、
前記係合素子(20)の集合(C20)が配された範囲の前記主面(51)の面積をS1とし、前記係合素子(20)の集合(C20)に含まれる前記係合素子(20)の前記係合頭部(22)の上面の面積の合計をS2としたとき、0.05≦S2/S1≦0.15を満足し、
前記係合頭部(22)が第1方向に長く延び、前記第1方向に直交する第2方向に幅が狭い平板状部分であり、前記第1及び第2方向それぞれが、前記主面(51)に沿う方向であり、
前記第1方向において隣り合う前記係合頭部(22)の離間距離D20と前記第1方向における前記係合頭部(22)の最大幅W20が、W20<D20を満足し、
前記第2方向において隣り合う前記係合頭部(22)の離間距離D30と前記第2方向における前記係合頭部(22)の最大幅W30が、W30<D30を満足し、
前記最大幅W20が0.2mm<W20<0.4mmを満足し、又は前記離間距離D20が0.6mm<D20<1.0mmを満足し、
前記最大幅W30が0.15mm<W30<0.35mmを満足し、又は前記離間距離D30が0.35mm<D30<0.75mmを満足する、オムツ。 - 前記オムツ本体(201)の前記前方被覆部(201a)及び前記後方被覆部(201b)の各外表面が不織布を含んで構成される、請求項7に記載のオムツ。
- 前記係合頭部(22)の前記第1方向の最大幅が、前記主面(51)からの前記係合素子(20)の最大高さ以上である、請求項7又は8に記載のオムツ。
- 主面(51)を有するシート(50)と、前記シート(50)の前記主面(51)から起立する柱部(21)及び当該柱部(21)の頂端で前記主面(51)に沿う態様で延びて前記柱部(21)から膨出した少なくとも一組の膨出部を有する係合頭部(22)を有する係合素子(20)が規則的に配置された係合素子(20)の集合(C20)を備える雄面ファスナーにして、前記係合素子(20)の集合(C20)が配された範囲の前記主面(51)の面積をS1とし、前記係合素子(20)の集合(C20)に含まれる前記係合素子(20)の前記係合頭部(22)の上面の面積の合計をS2としたとき、0.05≦S2/S1≦0.15を満足し、
前記係合頭部(22)が第1方向に長く延び、前記第1方向に直交する第2方向に幅が狭い平板状部分であり、前記第1及び第2方向それぞれが、前記主面(51)に沿う方向であり、
前記第1方向において隣り合う前記係合頭部(22)の離間距離D20と前記第1方向における前記係合頭部(22)の最大幅W20が、W20<D20を満足し、
前記第2方向において隣り合う前記係合頭部(22)の離間距離D30と前記第2方向における前記係合頭部(22)の最大幅W30が、W30<D30を満足し、
前記最大幅W20が0.2mm<W20<0.4mmを満足し、又は前記離間距離D20が0.6mm<D20<1.0mmを満足し、
前記最大幅W30が0.15mm<W30<0.35mmを満足し、又は前記離間距離D30が0.35mm<D30<0.75mmを満足する、雄面ファスナー(100)を直接的又は間接的に把持する工程と、
雌面ファスナーに対して前記雄面ファスナー(100)を押し付けて係合させる工程と、を備える固定方法。 - 前記雄面ファスナー(100)が、ヒトの体幹下部を前方から被覆する前方被覆部(201a)、前記ヒトの体幹下部を後方から被覆する後方被覆部(201b)、及び前記前方被覆部(201a)と前記後方被覆部(201b)の間にあり、前記ヒトの股を下方から被覆する下方被覆部(201c)を備えるオムツ(200)の前記前方被覆部(201a)及び前記後方被覆部(201c)の一方に直接又は間接的に設けられており、前記雄面ファスナー(100)が係合するべき前記雌面ファスナーが前記オムツ(200)の前記前方被覆部(201a)及び前記後方被覆部(201c)の他方を構成する不織布である、請求項10に記載の固定方法。
- 前記係合頭部(22)の前記第1方向の最大幅が、前記主面(51)からの前記係合素子(20)の最大高さ以上である、請求項10又は11に記載の固定方法。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP2012/077772 WO2014064842A1 (ja) | 2012-10-26 | 2012-10-26 | 雄面ファスナー、オムツ、及び固定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2014064842A1 JPWO2014064842A1 (ja) | 2016-09-05 |
JP6031530B2 true JP6031530B2 (ja) | 2016-11-24 |
Family
ID=50544235
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014543109A Active JP6031530B2 (ja) | 2012-10-26 | 2012-10-26 | 雄面ファスナー、オムツ、及び固定方法 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US10278876B2 (ja) |
EP (1) | EP2912964A4 (ja) |
JP (1) | JP6031530B2 (ja) |
CN (1) | CN104736009B (ja) |
TW (1) | TWI584795B (ja) |
WO (1) | WO2014064842A1 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10016022B2 (en) * | 2015-10-07 | 2018-07-10 | Ykk Corporation | Hook fastener and methods for manufacturing same |
US11219285B2 (en) * | 2015-12-24 | 2022-01-11 | Ykk Corporation | Molded surface fastener manufacturing method |
US11426905B2 (en) | 2016-04-29 | 2022-08-30 | Aplix | Apparatus and method for forming retaining elements by forming |
US20180125137A1 (en) * | 2016-11-02 | 2018-05-10 | Gil Jin Su | Hair extension provided with cross-shaped engaging portion |
FR3098692B1 (fr) * | 2019-07-16 | 2023-04-21 | Aplix Sa | Bande de fixation améliorée |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6991843B2 (en) * | 1999-01-15 | 2006-01-31 | Velcro Industries B.V. | Fasteners engageable with loops of nonwoven fabrics and with other open structures, and methods and machines for making fasteners |
US7052638B2 (en) * | 1999-01-15 | 2006-05-30 | Velcro Industries B.V. | Hook and loop fastener |
JP3818431B2 (ja) | 2001-03-08 | 2006-09-06 | Ykk株式会社 | 一体成形面ファスナーとその連続製造方法及び連続製造装置 |
WO2003028499A1 (en) * | 2001-06-04 | 2003-04-10 | Velcro Industries B.V. | Fasteners engageable with loops of nonwoven fabrics and the like, and methods and machines for making fasteners |
US20090013506A1 (en) * | 2003-09-18 | 2009-01-15 | Ykk Corporation | Silent Surface Fastener |
US7014906B2 (en) * | 2003-10-14 | 2006-03-21 | 3M Innovative Properties Company | Hook fastener and method of making |
US7716792B2 (en) | 2003-10-15 | 2010-05-18 | Velero Industries B.V. | Touch fastener elements |
JP2007044139A (ja) | 2005-08-08 | 2007-02-22 | Three M Innovative Properties Co | フック型締結要素及び吸収性物品 |
US9091005B2 (en) * | 2006-02-24 | 2015-07-28 | Mitsui Chemicals, Inc. | Nonwoven web for fastener female member |
JP5224993B2 (ja) | 2008-09-26 | 2013-07-03 | 花王株式会社 | 展開型おむつ |
JP5270318B2 (ja) | 2008-11-28 | 2013-08-21 | 花王株式会社 | 展開型着用物品 |
JP5886576B2 (ja) * | 2011-09-16 | 2016-03-16 | ユニ・チャーム株式会社 | 止着部材及び止着片 |
-
2012
- 2012-10-26 JP JP2014543109A patent/JP6031530B2/ja active Active
- 2012-10-26 US US14/437,149 patent/US10278876B2/en active Active
- 2012-10-26 CN CN201280075968.XA patent/CN104736009B/zh active Active
- 2012-10-26 WO PCT/JP2012/077772 patent/WO2014064842A1/ja active Application Filing
- 2012-10-26 EP EP12887076.3A patent/EP2912964A4/en not_active Withdrawn
-
2013
- 2013-09-10 TW TW102132581A patent/TWI584795B/zh active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN104736009A (zh) | 2015-06-24 |
CN104736009B (zh) | 2017-08-04 |
TWI584795B (zh) | 2017-06-01 |
US20150272790A1 (en) | 2015-10-01 |
EP2912964A4 (en) | 2016-05-18 |
EP2912964A1 (en) | 2015-09-02 |
US10278876B2 (en) | 2019-05-07 |
WO2014064842A1 (ja) | 2014-05-01 |
TW201434456A (zh) | 2014-09-16 |
JPWO2014064842A1 (ja) | 2016-09-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6031530B2 (ja) | 雄面ファスナー、オムツ、及び固定方法 | |
US20150290050A1 (en) | Composite Sheet Material, Disposable Wearing Article Using the Same, and Production Method and Production Apparatus for Composite Sheet Material | |
JP6310294B2 (ja) | 吸収性物品用の表面シート | |
JP5886576B2 (ja) | 止着部材及び止着片 | |
CN107205856A (zh) | 伸缩片的制造方法 | |
TWI743113B (zh) | 彈性材料及衛生物品 | |
JP5280710B2 (ja) | 面ファスナーの雌部材、この雌部材を用いた面ファスナー及びこの面ファスナーを用いた吸収性物品 | |
KR102011168B1 (ko) | 일회용 기저귀 | |
CN103260569A (zh) | 具有不同耳片形状的可穿着吸收制品 | |
EP2656828A2 (en) | Fastening strap for disposable absorbing articles, method for manufacturing the same and disposable absorbing articles including the same | |
CN107753184A (zh) | 伸缩片的制造方法 | |
JP2015519946A (ja) | 分岐ディスクを用いた機械的締結具の製造方法 | |
JP6320349B2 (ja) | 不織布及びそれを用いた吸収性物品 | |
JP2019041987A (ja) | フック部材、及び吸収性物品 | |
JP4808003B2 (ja) | 吸収性物品 | |
JP5932441B2 (ja) | 使い捨ておむつ及びフックシート | |
JP5934555B2 (ja) | 使い捨ておむつ | |
CN103371891A (zh) | 用于抛弃式吸收物的粘扣片、其制造方法及具此粘扣片的抛弃式吸收物 | |
JP2018144314A (ja) | 伸縮性不織布シートの製造方法及び伸縮性不織布シート | |
JP6418902B2 (ja) | 面ファスナー、クッション構造体及び座席構造 | |
KR20150008107A (ko) | 복합 신축성 재료 | |
JP7442421B2 (ja) | 感圧接着ファスナー、ファスナー、吸収性物品、衣類貼付物品及び布類貼付物品 | |
AU2014277655B2 (en) | Fastening strap for disposable absorbing articles, method for manufacturing the same and disposable absorbing articles including the same |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20161004 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20161024 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6031530 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |