JP6031334B2 - メラノサイト分化誘導抑制剤及びその使用方法 - Google Patents

メラノサイト分化誘導抑制剤及びその使用方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6031334B2
JP6031334B2 JP2012250365A JP2012250365A JP6031334B2 JP 6031334 B2 JP6031334 B2 JP 6031334B2 JP 2012250365 A JP2012250365 A JP 2012250365A JP 2012250365 A JP2012250365 A JP 2012250365A JP 6031334 B2 JP6031334 B2 JP 6031334B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
melanocytes
dihydroquercetin
melanocyte
differentiation
differentiation induction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012250365A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014097952A (ja
Inventor
悠 井上
悠 井上
靖司 長谷川
靖司 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Menard Cosmetic Co Ltd
Original Assignee
Nippon Menard Cosmetic Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Menard Cosmetic Co Ltd filed Critical Nippon Menard Cosmetic Co Ltd
Priority to JP2012250365A priority Critical patent/JP6031334B2/ja
Publication of JP2014097952A publication Critical patent/JP2014097952A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6031334B2 publication Critical patent/JP6031334B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Pyrane Compounds (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

本発明は、例えば、幹細胞からメラノサイトへの分化誘導抑制剤及び当該分化誘導抑制剤を含有する色素異常症改善若しくは治療用又はシミ改善用組成物に関する。
メラノサイトは、メラニン色素を合成し、動物の皮膚の色や毛色を決めている細胞である。メラノサイトは、脊椎動物発生の基本となる神経管から派生する神経堤細胞に由来する。神経堤細胞は、神経管から真皮内に左右対称に腹側に遊走し、増殖しながら成熟する。最終的に、神経堤細胞は毛包に定着した後、さらに分化し、且つ成熟することで、メラノサイトへと分化し、且つ成熟する。
また、毛包内では、成熟したメラノサイトとともに、バルジ領域付近に未分化な色素幹細胞が存在する。当該未分化色素幹細胞は、自己増殖するとともに、必要に応じて未熟なメラノブラストを経て、成熟したメラノサイトを表皮や毛母に供給していると考えられている。供給された成熟メラノサイトは周辺のケラチノサイトにメラノソームを移送することで、皮膚や毛に色素を供給している。このように、メラノサイトには様々な分化段階が存在する。
メラノサイトの分化及び増殖並びにメラニン合成機構の異常は、様々な色素異常症やシミの原因となる。例えば、神経堤細胞の遊走に異常が起きると、表皮層へ移動するはずの神経堤細胞が真皮に残存することとなる。当該真皮への残存は、生後様々な刺激で遅発性に顕在化してくる対称性真皮メラノサイトーシスを引き起こす。本症の病変は褐色調で左右対称性である。当該疾患は圧倒的に女性に多く、また10歳代後半から20歳代に発症が多い。従って、対称性真皮メラノサイトーシスに対する女性ホルモンの関与が考えられている。しかしながら、その原因は未だ不明な点が多い。
また、肝斑は、圧倒的に女性に多く、特に30歳代の女性に多く発症するシミである。肝斑の臨床症状は左右対称性の扁平な褐色斑であり、頬や口周囲及び前額部に生じる。肝斑の発症は、妊娠2〜3ヶ月に始まり、漸次高度となり、分娩後月経開始とともに徐々に消退する。しかしながら、肝斑が長期に持続して閉経後に及ぶこともある。さらに、女性ホルモンを含有する経口避妊薬により肝斑が誘発されることが知られている。
ところで、メラノサイトの増殖や分化に働く代表的な外的要因としては、紫外線が挙げられる。紫外線は、表皮細胞に働きかけ、各種のメラノサイト増殖及び分化促進因子の分泌を促す。また、紫外線はメラノサイトに直接作用し、各種メラノサイト活性化因子に対する受容体の発現を向上させることも知られている。老人性色素斑は、この紫外線によるメラノサイトの増加及びメラニン合成の亢進が長年繰り返されることによって引き起こされる。日本人では、60歳台になると、ほぼ100%の人に老人性色素斑が認められ、頻度に男女差はない。顔、肩、背、手等の日光に比較的当たりやすい部位が老人性色素斑の好発部位であり、褐色から黒褐色の平らな斑を生じる。
以上のように、メラノサイトの発生、分化及び増殖並びにメラニン合成に異常が生じると、様々な色素異常症及びシミを生じる。これらの疾患は直接外面の表現系として現れるため、患者の精神的負担が重く、QOL(生活の質)を妨げる要因の一つとなっている。従って、これらの疾患を根本的に改善するためにメラノサイト制御因子の同定が不可欠である。
一方、これまでにメラノサイトを制御する美白剤として、メラニン合成に関わる酵素であるチロシナーゼの活性阻害効果に着目した美白剤が多く開発されている。チロシナーゼ活性阻害効果を有する物質としては、例えばコウジ酸、ハイドロキノン、L-アスコルビン酸等がよく知られている。また、バショウ属植物の抽出液(特許文献1)やヤブコウジ科植物エンベリアの抽出物(特許文献2)等の天然成分を有効成分とするチロシナーゼ活性阻害及びメラニン生成抑制剤が開発されている。しかしながら、これらチロシナーゼ阻害剤は、主に成熟したメラノサイト(チロシナーゼを発現し、且つメラニン合成能を有する)に作用しているに過ぎず、根本的にメラノサイトを制御するものとは言えない。
一方で、上述のように、メラノサイトには、成熟メラノサイトへ至るまでに様々な分化段階(神経堤細胞、色素幹細胞、メラノブラスト等)が存在しており、その分化異常により様々な色素異常症やシミが引き起こされる。よって、このメラノサイトの分化自体を制御する因子の同定が根本的な色素異常症及びシミの解決のために重要である。しかしながら、従来においては、メラノサイト制御因子の探索には、主にメラノーマ細胞(メラノサイトの癌化により生じる)、最終分化後のメラノサイト及びマッシュルーム由来チロシナーゼ等を用いて行うスクリーニング系が用いられていた。そのため、メラノサイトの分化を制御する因子の探索は従来において行われていなかった。
また、特許文献3は、ジヒドロケルセチンの一種であるタキシフォリンを含有することを特徴とする活性酸素消去剤を開示する。しかしながら、本文献においても、やはり、当該活性酸素消去剤がメラノサイトの分化自体に及ぼす影響については検討されていなかった。
特開2008-56587号公報 特開2005-289922号公報 特開平6-65074号公報
上述のように、メラノサイトの分化自体を制御する因子の同定が根本的な色素異常症及びシミの解決のために重要である。
そこで、本発明は、上述した実情に鑑み、幹細胞からメラノサイトへの分化抑制活性を有する素材を見出し、これまでにない根本的な色素異常症改善又は治療用組成物及びシミ改善用組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、幹細胞からメラノサイトへの分化誘導系を用いることにより、メラノサイトの発生、分化、増殖及びメラニン合成の全てを試験管内(in vitro)で再現できることを確認し、さらに本誘導系をスクリーニング系として用いることにより、ジヒドロケルセチンがメラノサイトの分化を抑制する優れた効果を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下を包含する。
(1)ジヒドロケルセチン若しくはジヒドロケルセチン誘導体又はそれらの塩を有効成分として含有するメラノサイト分化誘導抑制剤。
(2)(1)記載のメラノサイト分化誘導抑制剤を含有する色素異常症改善又は治療用組成物。
(3)(1)記載のメラノサイト分化誘導抑制剤を含有するシミ改善用組成物。
本発明によれば、幹細胞からメラノサイトへの分化誘導を顕著に抑制することでメラノサイトの分化を根本的に制御することができる。従って、本発明は、メラノサイトが関与する色素異常症及びシミの治療、予防及び改善の分野において大きく貢献できるものであり、医学、医薬品、医薬部外品、美容及び健康分野への応用が可能である。
以下、本発明を詳細に説明する。
上述のように、従来のメラノーマ細胞や最終分化後のメラノサイト及びマッシュルーム由来チロシナーゼ等を用いて行う従来のスクリーニング系ではなく、未分化な幹細胞からメラノサイトへの分化誘導系をスクリーニング系として用いていることにより、メラノサイトの分化自体を抑制する素材の探索を行ったところ、ジヒドロケルセチンが、幹細胞からメラノサイトへの分化誘導抑制活性を有することを見出した。
従って、本発明に係るメラノサイト分化誘導抑制剤は、ジヒドロケルセチンを有効成分として含有するものである。また、ジヒドロケルセチン誘導体並びにジヒドロケルセチン又はジヒドロケルセチン誘導体の塩を、ジヒドロケルセチンと同様に、本発明に係るメラノサイト分化誘導抑制剤における有効成分として使用することができる。
本発明に係るメラノサイト分化誘導抑制剤によれば、幹細胞からメラノサイトへの分化を抑制することで、メラノサイトの分化を制御することができる。また、本発明に係るメラノサイト分化誘導抑制剤によれば、メラノサイトの分化を制御することで、メラノサイトが関連する色素異常症及びシミ等の疾患を根本的に予防、改善及び治療することができる。さらに、幹細胞からメラノサイトへの分化を抑制するための研究用試薬として、本発明に係るメラノサイト分化誘導抑制剤を使用することもできる。
ジヒドロケルセチンは、下記の式Iで示される化合物である:
Figure 0006031334
ジヒドロケルセチンは、2位及び3位の立体配置により4種類の立体異性体が存在する。その1種である下記の式IIで示される化合物は、タキシフォリンと呼ばれる:
Figure 0006031334
また、ジヒドロケルセチン誘導体としては、例えばジヒドロケルセチンの3、3'、4'、5又は7位の少なくとも1以上の水酸基に糖が結合した配糖体が挙げられる。例えば、このような配糖体としては、タキシフォリンの3位の水酸基にα-L-ラムノースが結合したアスチルビン等が挙げられる。
さらに、ジヒドロケルセチン又はジヒドロケルセチン誘導体の塩としては、薬学的に許容される塩が挙げられる。そのような塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。
ジヒドロケルセチン、ジヒドロケルセチン誘導体及びこれらの塩は、例えば化学合成やシベリアカラマツからの抽出によって製造することができる。また、ジヒドロケルセチン、ジヒドロケルセチン誘導体及びこれらの塩として市販のものを使用することができる。
ジヒドロケルセチン若しくはジヒドロケルセチン誘導体又はそれらの塩を本発明に係るメラノサイト分化誘導抑制剤の有効成分とする。本発明に係るメラノサイト分化誘導抑制剤は、医薬、医薬部外品、化粧料又は飲食品として使用することができる。また、上述のジヒドロケルセチン若しくはジヒドロケルセチン誘導体又はそれらの塩を、医薬、医薬部外品、化粧料又は飲食品の製造のために使用することもできる。特に、本発明に係るメラノサイト分化誘導抑制剤は、色素異常症改善若しくは治療用組成物又はシミ改善用組成物として、又は当該組成物の製造のために使用することができる。
ここで、色素異常症としては、例えば対称性真皮メラノサイトーシス、肝斑、老人性色素斑、雀卵斑、Riehl黒皮症、摩擦黒皮症、遺伝性対側性色素異常症、Addison病、光線性花弁状色素斑、色素異常性固定紅斑等が挙げられる。
さらに、本発明に係るメラノサイト分化誘導抑制剤を医薬、医薬部外品、化粧料又は飲食品として利用する場合には、その取扱い説明書又はパッケージに、ジヒドロケルセチン若しくはジヒドロケルセチン誘導体又はそれらの塩を含有し、メラノサイト分化誘導抑制活性を有することを特徴とする旨を表示することができる。
本発明に係るメラノサイト分化誘導抑制剤を、医薬又は医薬部外品として使用する場合には、剤形としては、特に限定されるものではないが、例えば、内服剤(錠剤、カプセル剤等)、外用剤(軟膏(クリーム)、水剤、エキス剤、ローション剤、乳剤等)並びに注射剤が挙げられる。当該医薬又は医薬部外品には、ジヒドロケルセチン若しくはジヒドロケルセチン誘導体又はそれらの塩の他に、助剤、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、吸収促進剤及び界面活性剤等の薬学的に許容される担体を任意に組合せて配合することができる。
本発明に係るメラノサイト分化誘導抑制剤を化粧料として使用する場合には、剤形としては、特に限定されるものではないが、例えば、クリーム、ローション、フォーム、エッセンス、ファンデーション、パック、スティック及びパウダー等が挙げられる。当該化粧料には、ジヒドロケルセチン若しくはジヒドロケルセチン誘導体又はそれらの塩の他に、化粧料成分として一般に使用されている油分、界面活性剤、紫外線吸収剤、アルコール類、キレート剤、pH調整剤、防腐剤、増粘剤、色素類、香料等を任意に組合せて配合することができる。
本発明に係るメラノサイト分化誘導抑制剤におけるジヒドロケルセチン若しくはジヒドロケルセチン誘導体又はそれらの塩の配合量は、特に限定されるものではないが、全組成の0.00001〜10重量%とすることが好ましく、0.0001〜1重量%とすることが最も好ましい。全組成の0.00001重量%未満とすると、メラノサイト分化誘導抑制効果が十分に発揮されにくい場合がある。
以上に説明した本発明に係るメラノサイト分化誘導抑制剤を、ヒトを含めた動物に適用することで、幹細胞からメラノサイトへの分化誘導を抑制でき、また色素異常症又はシミを治療、予防又は改善することができる。本発明に係るメラノサイト分化誘導抑制剤の幹細胞からメラノサイトへの分化誘導抑制活性は、下記のスクリーニング方法に準じて評価することができる。
具体的に、スクリーニング方法は、幹細胞をメラノサイト分化誘導系において候補物質と接触させる工程と、候補物質非存在下での該幹細胞と比較して、該候補物質と接触した該幹細胞においてメラニン合成量又はメラノサイトマーカー遺伝子の発現が調節されていることにより、該候補物質がメラノサイト分化誘導調節剤であると判定する工程とを含む、メラノサイト分化誘導調節剤のスクリーニング方法である。当該スクリーニング方法では、メラノサイト分化誘導系において各種候補物質存在下で幹細胞の分化誘導を行った後、メラニン合成量と細胞数とを定量し、該候補物質が細胞数当たりのメラニン合成量を促進した場合にメラノサイト分化誘導促進剤として、またメラニン合成量を抑制した場合にメラノサイト分化誘導抑制剤として候補物質を選択するものである。あるいは、メラノサイトマーカー遺伝子の発現を指標として、候補物質が当該遺伝子の発現を促進した場合にメラノサイト分化誘導促進剤として、また当該遺伝子の発現を抑制した場合にメラノサイト分化誘導抑制剤として候補物質を選択することができる。
スクリーニング方法で使用する幹細胞としては、メラノサイトに分化する幹細胞であればいずれのものであってよく、例えば胚性幹細胞(ES細胞);骨髄、血液、皮膚、脂肪、脳、肝臓、膵臓、腎臓、筋肉やその他の組織に存在する未分化な状態の細胞(総称して、体性幹細胞と称する);遺伝子導入等により人工的に作製された幹細胞等が挙げられる。これら幹細胞は、初代培養細胞、継代培養細胞、凍結細胞のいずれであってもよい。好ましくは、ES細胞又は骨髄、血液、皮膚若しくは脂肪組織由来の幹細胞を使用することができる。また、幹細胞の分化の方向性及び分化の過程等について同等の特性を持っていれば、全ての哺乳動物由来の幹細胞を使用することができる。例えば、ヒト、サル、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、ネコ、イヌ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタ等の哺乳動物由来の幹細胞を使用することができる。
スクリーニング方法において、候補物質としては、例えば、核酸、ペプチド、タンパク質、合成化合物、微生物の培養上清、植物や海洋生物由来の天然成分、植物抽出物、動物組織抽出物等が挙げられる。
スクリーニング方法において、幹細胞培養培地又は幹細胞からメラノサイトへの分化誘導培地、また、これら培地と同時に用いる添加剤としては、限定されるものではないが、例えば以下のものが挙げられる。
幹細胞を培養する培地としては、増殖因子としてLeukemia Inhibitory Factor (LIF)等を添加した、細胞の生存に必要な成分(無機塩、炭水化物、ホルモン、必須アミノ酸、非必須アミノ酸、ビタミン等)を含む基本培地が挙げられる。当該基本培地としては、例えば、Dulbecco's Modified Eagle Medium(D-MEM)、Minimum Essential Medium(MEM)、RPMI 1640、Basal Medium Eagle(BME)、Dulbecco's Modified Eagle Medium:Nutrient Mixture F-12(D-MEM/F-12)、Glasgow Minimum Essential Medium(Glasgow MEM)、ハンクス液(Hank's balanced salt solution)、MCDB153培地等が挙げられる。また、必要に応じて、培地は、Epidermal Growth Factor(EGF)、Tumor Necrosis Factor(TNF)、ビタミン類、インターロイキン類、インスリン、トランスフェリン、ヘパリン、ヘパラン硫酸、コラーゲン、フィブロネクチン、プロゲステロン、セレナイト、B27-サプリメント、N2-サプリメント、ITS-サプリメント、抗生物質等を含有してもよい。
また、上記以外には、1〜20%の含有率でFBS(ウシ胎児血清)等の血清が培地に含まれることが好ましい。しかしながら、血清はロットの違いにより成分が異なり、その効果にバラツキがあるため、ロットチェックを行った後に使用することが好ましい。
なお、幹細胞培養又は幹細胞からメラノサイトへの分化誘導における培地の交換は2〜3日に1回行うことが好ましく、より好ましくは毎日行うことが好ましい。また、メラノサイト分化誘導系における幹細胞からメラノサイトへの分化誘導を24日以上行うことが好ましい。
幹細胞培養又は幹細胞からメラノサイトへの分化誘導に使用する容器としては、例えば使い捨てのシャーレ、マイクロタイタープレート等が挙げられる。
幹細胞の培養(前培養)においては、未分化状態を保つために、Mitomycin C(MMC)で処理したMouse Embryonic Fibroblast(MEF)等をフィーダー細胞として使用する。培地は、LIF、L-グルタミン等を含有することが好ましい。例えば、培地含有容器底面上にフィーダー細胞をコンフルエントの状態まで培養し、その上に幹細胞を播種し、幹細胞を、所定の時間及び培養温度で培養する。培養後、フィーダー細胞から分離した幹細胞を回収し、メラノサイト分化誘導に使用する。
一方、メラノサイト分化誘導系としては、例えばマウスストローマ細胞であるST2細胞上への幹細胞の播種、及びFBS、Dexamethasone(DEX)、basic Fibroblast Growth Factor (bFGF)、Cholera Toxin(CT)、Endothelin-3(EDN3)等のメラノサイトの分化を促す因子を添加した培地の使用が挙げられる(Yamane T., Hayashi S., Mizoguchi M., Yamazaki H., Kunisada T., Developmental Dynamics, 1999年, Vol. 216, Issue 4-5, pp. 450-458)。
スクリーニング方法では、先ず幹細胞をメラノサイト分化誘導系において候補物質と接触させる。ここで、接触とは、幹細胞からメラノサイトへの分化に候補物質が影響を及ぼす状態を意味する。例えば、メラノサイト分化誘導用培地に候補物質を添加するだけでもよい。あるいは、候補物質をある種のキャリアー物質(タンパク質や脂質等)とともにメラノサイト分化誘導用培地に添加してもよい。また、幹細胞にマイクロインジェクション等で候補物質を直接導入してもよい。
次いで、スクリーニング方法においては、候補物質非存在下で培養した幹細胞と比較して、該候補物質と接触した該幹細胞においてメラニン合成量又はメラノサイトマーカー遺伝子の発現が調節されているか否かを決定する。メラニン合成及びメラノサイトマーカー遺伝子の発現は、幹細胞からメラノサイトへの分化の指標である。ここで、メラニン合成量の調節とは、幹細胞におけるメラニン合成量の低下又は増加を意味する。また、メラノサイトマーカー遺伝子の発現の調節とは、幹細胞におけるmRNAレベル又はタンパク質レベルでのメラノサイトマーカー遺伝子発現の低下又は増加を意味する。メラノサイトマーカー遺伝子としては、例えばMitf-M(メラノサイト特異的小眼球症関連転写因子:Melanocyte-specific Microphthalmia-associated transcription factor)(Tachibana M. Pigment Cell Res.(2000)13(4):230-40.)及びTyrp1(チロシナーゼ関連タンパク質1:Tyrosinase-related protein 1)(Sarangarajan R, Boissy RE. Pigment Cell Res. (2001) 14(6):437-44.)が挙げられる。
メラニン合成量の評価方法では、培養後、メラニン合成量と細胞数とを定量し、細胞数当たりのメラニン合成量を算出する。細胞数測定において、例えば市販品のCell Counting Kit-8(同仁化学研究所製)等の測定後も細胞を回収できるキットを用いることが望ましい。また、メラニンの定量方法としては、例えば分化誘導後に細胞数を測定した細胞を2N NaOHで60℃で2時間溶解し、溶解物を475nmの吸光度で測定する方法が挙げられるが、これに限定されるものではない。次いで、得られた細胞数当たりのメラニン合成量を、候補物質非存在下で培養した幹細胞における細胞数当たりのメラニン合成量と比較する。
一方、メラノサイトマーカー遺伝子発現の評価方法では、培養後の細胞からmRNA又はタンパク質を抽出する。次いで、得られたmRNA又はタンパク質中のメラノサイトマーカー遺伝子発現量を、候補物質非存在下で培養した幹細胞における当該遺伝子発現量と比較する。mRNAレベルでは、例えばメラノサイトマーカー遺伝子に特異的なプライマーやプローブを用いたRT-PCR、定量PCRやノーザンブロッティングによって確認する方法が挙げられる。また、タンパク質レベルでは、例えばメラノサイトマーカー遺伝子によりコードされるタンパク質に特異的な抗体を用いたELISA、フローサイトメトリー、ウエスタンブロッティング等の免疫学的方法が挙げられる。
候補物質非存在下で培養した幹細胞に比べて、候補物質を接触させた幹細胞において、メラニン合成量又はメラノサイトマーカー遺伝子の発現が有意(例えば、1.5〜100倍、好ましくは2〜5倍)に増加した場合に、あるいは、有意(例えば、1/2〜1/1000、好ましくは1/4〜1/10)に低下した場合に、候補物質がメラノサイト分化誘導調節剤であると判定することができる。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕幹細胞からメラノサイトへのジヒドロケルセチンの分化誘導抑制効果の評価
以下に、ジヒドロケルセチンを用いて、幹細胞からメラノサイトへの分化誘導抑制効果を評価し、ジヒドロケルセチンのメラノサイトへの分化誘導抑制剤としての効果について確認した。
なお、以下の実施例において使用するジヒドロケルセチン(タキシフォリン)は、和光純薬工業から入手可能な一般的なものであったが、santa cruz biotechnology社やSigma Aldrich社から入手したものを用いても良い。
1.実験例1 ジヒドロケルセチンのメラノサイトへの分化誘導抑制効果の評価(メラニン定量試験)
本実験例では、過去に山根らが開発したマウスES細胞からのメラノサイト分化誘導系(Yamane T., Hayashi S., Mizoguchi M., Yamazaki H., Kunisada T., Developmental Dynamics, 1999年, Vol. 216, Issue 4-5, pp. 450-458)を用いて、ジヒドロケルセチンの効果を検討した。本誘導系を用いることで、メラノサイトの発生から成熟までの全ての段階において素材の評価を行うことが可能となる。以下に詳細を説明する。
35mmシャーレにMMC処理したMEFをコンフルエントの状態で培養し、その上にマウスES細胞を1×105〜2×105個播種し、37℃において5%CO2インキュベーターで前培養した。使用した培地は、DMEMにchemicon社製のES細胞用添加因子(L-グルタミン液、2-メルカプトエタノール液、ヌクレオシド液、非必須アミノ酸液及びESGRO)を推奨濃度で添加した後、FBSを15%添加したものであった。
次いで、ST2細胞を24wellプレート上でコンフルエントになるまで培養し、そこにMEFから分離した上述の培養ES細胞を250〜500個播種した。当該培養物を、α-MEMに10% FBS、100nM DEX、20pM bFGF、10pM CT及び100ng/mL EDN3を添加した分化誘導培地で培養し、ES細胞をメラノサイトへ分化誘導した。顕微鏡観察により、誘導後6日目にはST2細胞上に形成されたES細胞のコロニーが広がり始め、18日目前後でコロニーの周りにメラノサイトが出現した。誘導後24日目までに、出現したメラノサイトがさらにメラニン合成を行う様子が観察された。以上より、本誘導系を用いることにより、メラノサイトの発生、分化及びメラニン合成の全てを再現できることを確認した。
本誘導系において、上述の分化誘導培地に各濃度(12.5、25、50μg/mL)でジヒドロケルセチンを継続して添加し、24日間の分化誘導を実施した。その後、Cell Counting Kit-8を用いて相対細胞数を定量した。一方、細胞数定量後、細胞をPBS(-)で3回洗浄した後、2N NaOHを用いて60℃で2時間溶解し、溶解物について475nmの吸光度を測定した。その結果、細胞数当たりのメラニン合成量は濃度依存的に減少した。
これらの試験結果を以下の表1に示す。
Figure 0006031334
表1に示すように、ジヒドロケルセチンに、顕著なメラノサイト分化誘導抑制効果が認められた。以上より、ジヒドロケルセチンが極めて優れた幹細胞からのメラノサイト分化誘導抑制効果を有することが明らかとなり、ジヒドロケルセチンのメラノサイト分化誘導抑制剤としての効果を確認した。
2.実験例2 ジヒドロケルセチンのメラノサイトへの分化誘導抑制効果の評価(遺伝子発現解析)
試験例1と同様に、マウスES細胞からメラノサイトへの分化誘導を実施し、メラノサイトへの分化効率についてメラノサイトの特異的マーカー遺伝子(Mitf-M及びTyrp1)の発現を指標に評価した。
具体的には、上述の分化誘導培地に50μg/mLの濃度でジヒドロケルセチンを継続して添加し、24日間の分化誘導を実施した。分化誘導24日目において、細胞を回収し、PBS(-)にて2回洗浄し、Trizol Reagent(Invitrogen)によって細胞からRNAを抽出した。次いで、2-STEPリアルタイムPCRキット(Applied Biosystems)を用いて、抽出したRNAをcDNAに逆転写した後、ABI7300(Applied Biosystems)により、得られたcDNAをテンプレートとして、下記の各プライマーセットを用いたリアルタイムPCR(95℃:15秒間、60℃:30秒間、40cycles)を実施した。その他の操作は定められた方法に従って実施した。
Mitf-M用のプライマーセット:
5'-TGCCTTGTTTATGGTGCCTTCT-3'(配列番号1)、及び
5'-TCCCTCTACTTTCTGTAATTCCAATTC-3'(配列番号2)
Tyrp1用のプライマーセット:
5'-CAACGCTATGCTGAGGACTATGA-3'(配列番号3)、及び
5'-GCGGCTATCAGACCATGGA-3'(配列番号4)
Gapdh用のプライマーセット:
5'-TGCACCACCAACTGCTTAGC-3'(配列番号5)、及び
5'-TCTTCTGGGTGGCAGTGATG-3'(配列番号6)
各細胞のメラノサイトへの分化誘導効率については、ジヒドロケルセチンを添加せずに分化誘導した細胞におけるメラノサイトマーカー遺伝子(Mitf-M及びTyrp1)の発現量を内部標準であるGapdh mRNAの発現量に対する割合として算出したメラノサイト特異的マーカー遺伝子相対発現量の値を100とし、これに対し、ジヒドロケルセチンを添加して分化誘導した各細胞におけるメラノサイト特異的マーカー遺伝子相対発現量の値を算出し、評価した。
その結果を下記の表2に示す。
Figure 0006031334
表2に示すように、ジヒドロケルセチンは顕著なメラノサイト分化誘導抑制効果を示した。一方で、従来の美白剤であるアルブチンは、メラノサイト分化誘導抑制効果を示さなかった。
〔実施例2〕ジヒドロケルセチンの処方例
ジヒドロケルセチンについて、処方例として下記の製剤化を行った。
1.処方例1 ローション
Figure 0006031334
[製造方法]
成分1〜6及び12と、成分7〜11をそれぞれ均一に溶解した後、双方を混合し、濾過することで製品とした。
2.比較処方例1 従来のローション
処方例1において、ジヒドロケルセチンを精製水に置き換えたものを従来のローションとした。
3.処方例2 クリーム
Figure 0006031334
[製造方法]
成分2〜9を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とした。また、成分1及び成分11〜14を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とした。次いで、油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分10を加え、さらに30℃まで冷却することで製品とした。
4.比較処方例2 従来のクリーム
処方例2において、ジヒドロケルセチンを精製水に置き換えたものを従来のクリームとした。
5.処方例3 錠剤
Figure 0006031334
[製造方法]
成分1〜5を混合し、次いで10%の水を結合剤として加えて、押出し造粒に供した後、乾燥させた。成形した顆粒に成分6を加えて混合し、打錠した。1錠を0.52gとした。
6.比較処方例3 従来の錠剤
処方例3において、ジヒドロケルセチンを精製水に置き換えたものを従来の錠剤とした。
7.処方例4 飲料
Figure 0006031334
[製造方法]
成分1〜4を成分5の一部の水に撹拌溶解した。次いで、成分5の残りの水を加えて混合した。
8.比較処方例4 従来の飲料
処方例4において、ジヒドロケルセチンを水に置き換えたものを従来の飲料とした。
〔実施例3〕ジヒドロケルセチンを含有する製剤のシミ及びくすみの改善作用の評価
実施例2で製造した処方例1のローション及び処方例2のクリーム並びに比較処方例1のローション及び比較処方例2のクリームを用いて、シミ及びくすみに悩む女性30人(18才〜50才)を対象に2ヶ月間の使用試験を行った。
使用後、シミ及びくすみの改善作用をアンケートにより判定した。
結果を表7に示す。
Figure 0006031334
表7に示すように、処方例1のローション及び処方例2のクリームは、比較処方例1のローション及び比較処方例2のクリームと比較して、シミ及びくすみの予防改善効果に優れていた。なお、試験期間中、皮膚トラブルは一人もなく、安全性においても問題がなかった。また、処方例1のローション及び処方例2のクリームの処方成分の劣化についても問題がなかった。
また、同様に、処方例3の錠剤及び処方例4の飲料についても、経口摂取による使用試験を行ったところ、安全で優れたシミ及びくすみの予防改善作用を示した。なお、試験期間中、体調を崩した被験者は一人もなく、安全性においても問題がなかった。また、処方例3の錠剤及び処方例4の飲料の処方成分の劣化についても問題がなかった。
本発明に係るメラノサイト分化誘導抑制剤によれば、色素異常症及びシミを治療、予防及び改善することができる。例えば、本発明において見出されたジヒドロケルセチンを用いることにより根本からの色素異常症及びシミの解決に繋がる。本発明で見出されたジヒドロケルセチンを経口投与、皮膚への直接注入、塗布、貼付等により導入することで、組織に存在する未分化細胞のメラノサイトへの分化を抑制させることができる。

Claims (3)

  1. ジヒドロケルセチン若しくはジヒドロケルセチン誘導体又はそれらの塩を有効成分として含有する、幹細胞からメラノサイトへの分化誘導抑制剤。
  2. 請求項1記載の幹細胞からメラノサイトへの分化誘導抑制剤を含有する、メラノサイトの分化異常に伴う色素異常症改善又は治療用組成物。
  3. 請求項1記載の幹細胞からメラノサイトへの分化誘導抑制剤を含有する、メラノサイトの分化異常に伴うシミ改善用組成物。
JP2012250365A 2012-11-14 2012-11-14 メラノサイト分化誘導抑制剤及びその使用方法 Active JP6031334B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012250365A JP6031334B2 (ja) 2012-11-14 2012-11-14 メラノサイト分化誘導抑制剤及びその使用方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012250365A JP6031334B2 (ja) 2012-11-14 2012-11-14 メラノサイト分化誘導抑制剤及びその使用方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016207485A Division JP2017035105A (ja) 2016-10-24 2016-10-24 メラノサイト分化誘導抑制剤及びその使用方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014097952A JP2014097952A (ja) 2014-05-29
JP6031334B2 true JP6031334B2 (ja) 2016-11-24

Family

ID=50940304

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012250365A Active JP6031334B2 (ja) 2012-11-14 2012-11-14 メラノサイト分化誘導抑制剤及びその使用方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6031334B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2559586C1 (ru) * 2014-06-10 2015-08-10 Государственное бюджетное образовательное учреждение высшего профессионального образования "Курский государственный медицинский университет" Министерства здравоохранения Российской Федерации Способ стимуляции регенерации резецированной печени дигидрокверцетином

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3226700B2 (ja) * 1994-02-07 2001-11-05 丸善製薬株式会社 美白剤および皮膚外用剤
JP5583346B2 (ja) * 2006-01-18 2014-09-03 エルジー ハウスホールド アンド ヘルスケア リミテッド c−Kit活性阻害剤、及び、肌美白剤
JP2008007449A (ja) * 2006-06-28 2008-01-17 Maruzen Pharmaceut Co Ltd ジヒドロフラボノール化合物、及びその製造方法、並びに、抗炎症剤、抗酸化剤、及び皮膚用化粧料
JP2010260818A (ja) * 2009-05-07 2010-11-18 Picaso Cosmetic Laboratory Ltd チロシナーゼ阻害剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014097952A (ja) 2014-05-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Tropea et al. Regulation of vascular endothelial growth factor synthesis and release by human luteal cells in vitro
JP2019026617A (ja) 幹細胞性維持及び賦活化剤、並びにそれを含有する皮膚外用剤及び化粧品
WO2017064672A1 (en) A method and composition to differentiate mesenchymal stem cells into melanocytes
JP5852854B2 (ja) メラノサイト分化誘導抑制剤及びその使用方法
JP6031334B2 (ja) メラノサイト分化誘導抑制剤及びその使用方法
JP6535505B2 (ja) マンネンタケ抽出物を用いた幹細胞の未分化状態維持剤及び増殖促進剤
JP2018057301A (ja) 幹細胞の未分化状態維持剤及び増殖促進剤
JP6468895B2 (ja) 幹細胞の未分化状態維持剤及び増殖促進剤
JP2017035105A (ja) メラノサイト分化誘導抑制剤及びその使用方法
JP6043202B2 (ja) メラノサイト分化誘導抑制剤及びその使用方法
JP6571494B2 (ja) アイヌワカメを用いた幹細胞の未分化状態維持剤及び増殖促進剤
JP6840376B2 (ja) 幹細胞の未分化状態維持剤及び増殖促進剤
JP6529791B2 (ja) 幹細胞の未分化状態維持剤及び増殖促進剤
JP7015518B2 (ja) 毛包幹細胞の未分化状態維持剤
JP5993299B2 (ja) メラノサイト分化誘導促進剤及びその使用方法
JP6587899B2 (ja) 幹細胞の未分化状態維持剤及び増殖促進剤
JP6697252B2 (ja) 幹細胞の未分化状態維持剤及び増殖促進剤
JP7205880B2 (ja) メラノサイト分化誘導促進剤及びその使用方法
JP5902442B2 (ja) メラノサイト分化誘導促進剤及びその使用方法
JP6649050B2 (ja) 幹細胞の未分化状態維持剤及び増殖促進剤
JP2015228855A (ja) 幹細胞の未分化状態維持剤及び増殖促進剤
JP7214191B2 (ja) 幹細胞の未分化状態維持剤及び増殖促進剤
JP7202610B2 (ja) 幹細胞の未分化状態維持剤及び増殖促進剤
WO2024046329A1 (en) Composition comprising amniotic fluid stem cells or derivatives thereof and use thereof
JP7178087B2 (ja) 幹細胞の未分化状態維持剤及び増殖促進剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150902

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160621

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160815

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161024

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6031334

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250