JP6031268B2 - レーダ装置、物標検出方法及び物標検出プログラム - Google Patents

レーダ装置、物標検出方法及び物標検出プログラム Download PDF

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Description

この発明は、電磁波を受波するアンテナを用いて物標を探知するレーダ装置、物標検出方法及び物標検出プログラムに関する。
レーダ装置では、一般に、電磁波の反射波をアンテナで受波することによって物標(航空機や船舶など)が検出される。検出すべき物標の周りには、波や雨などのクラッタ(不要な反射波)を発生する反射体が存在することがある。このようなクラッタを抑圧する目的で、特許文献1(特開平10−197627号公報)や非特許文献1(吉田孝監修、改訂レーダ技術、社団法人電子情報通信学会、1996年、第217頁)に記載されているドップラ処理が用いられる。
ドップラ処理では、まず、レーダ受信信号がドップラシフト周波数に関するフィルタバンク(マルチドップラーフィルタ)によって複数のサブバンドに分解される。次いで、各フィルタからの出力データがCFAR(Constant False Alarm Rate)処理後に合成される。
ところで、ドップラ処理後に合成された出力データ即ちドップラ処理の出力については、クラッタに対するターゲット信号の比(S/C:Signal to Clutter Ratio)が、ドップラ処理の入力のS/Cに直接依存するものではない。例えば出力データの合成にmax処理を用いる場合には、ドップラ処理の出力のS/Cはドップラ処理の入力のS/Cよりもむしろ、各フィルタの出力の中で最も大きいものと一致する。従って、クラッタ成分と物標信号とが異なるサブバンドに分離されるならば、ドップラ処理によってクラッタ成分を選択的に除去することができ、ドップラ処理の出力のS/Cはドップラ処理の入力のS/Cよりも高くなる。なお、ここでのmax処理は、フィルタバンクの出力のうち出力信号のレベルが最も高いものを選択する処理である。
クラッタの反射体と物標との速度差が小さく、そのためにクラッタ成分と物標信号が異なるサブバンドに分離されない場合は、物標信号もクラッタ成分とともに抑圧される。さらに、max処理でクラッタ成分のレベルが比較的高いサブバンドが選択されると、ドップラ処理の出力のS/Cはドップラ処理の入力のS/Cより低下することになる。
この発明の目的は、ドップラ処理などの物標検出処理によってクラッタ成分と物標信号が分離されない場合について、当該物標信号のS/Cの低下を防止することである。
上記課題を解決するためのレーダ装置は、電磁波を受波するアンテナと、アンテナから与えられるレーダ受信信号の示す物標を第1物標検出処理により検出して出力信号を生成する物標検出部と、アンテナから与えられるレーダ受信信号の示す物標を第1物標検出処理とは処理方法が異なる第2物標検出処理により検出し、物標として強調すべき強調箇所を示す出力信号を生成する強調箇所検出部と、強調箇所検出部の出力信号を受け、物標検出部に与えられるレーダ受信信号及び物標検出部の出力信号のうちの少なくとも一方に対して強調箇所検出部の示す強調箇所の信号レベルを引き上げる割合を強調箇所以外の信号レベルを引き上げる割合よりも高くする強調処理を行う強調処理部とを備えるものである。
このレーダ装置によれば、強調処理部において、強調箇所検出部で検出された物標に対応する強調箇所の信号レベルを引き上げる割合を強調箇所以外の信号レベルを引き上げる割合よりも高くする強調処理を行うので、物標検出部の第1物標検出処理で検出されなかったあるいは検出されたものの信号レベルが小さくなった物標信号の信号レベルを引き上げることができる。それにより、第1物標検出処理によってクラッタ成分と物標信号が分離されない場合でも、第2物標検出処理によってその物標信号がクラッタ成分と分離されれば、当該物標信号を強調処理することができ、強調処理部の出力信号において当該物標信号についてのS/Cを回復させることができる。
上記課題を解決するための物標検出方法は、電磁波を受波するアンテナから与えられるレーダ受信信号を用いて物標を検出する物標検出方法であって、アンテナから与えられるレーダ受信信号の示す物標を第1物標検出処理により検出して出力信号を生成する物標検出ステップと、アンテナから与えられるレーダ受信信号の示す物標を第1物標検出処理とは処理方法が異なる第2物標検出処理により検出し、物標として強調すべき強調箇所を示す出力信号を生成する強調箇所検出ステップと、強調箇所検出ステップで生成される出力信号を受け、物標検出ステップで用いられるレーダ受信信号及び物標検出ステップで生成される出力信号のうちの少なくとも一方に対して強調箇所検出ステップで生成される出力信号の示す強調箇所の信号レベルを引き上げる割合を強調箇所以外の信号レベルを引き上げる割合よりも高くする強調処理を行う強調処理ステップとを備えるものである。
この物標検出方法によれば、強調処理ステップでは、第2物標検出ステップで検出された物標に対応する強調箇所の信号レベルを引き上げる割合を強調箇所以外の信号レベルを引き上げる割合よりも高くする強調処理を行うので、物標検出ステップの第1物標検出処理で検出されなかったあるいは検出されたものの信号レベルが小さくなった物標信号の信号レベルを引き上げることができる。それにより、第1物標検出処理によってクラッタ成分と物標信号が分離されない場合でも、第2物標検出処理によってその物標信号がクラッタ成分と分離されれば、当該物標信号を強調処理することができ、強調処理ステップの出力信号において当該物標信号についてのS/Cを回復させることができる。
本発明によれば、ドップラ処理などの物標検出処理によってクラッタ成分と物標信号が分離されない場合でも、強調処理によって当該物標信号を強調することで、当該物標信号のS/Cの低下を防止することができる。
第1実施形態に係るレーダ装置の構成の概要を示すブロック図。 第1実施形態のドップラ処理部とその周辺の構成を示すブロック図。 図1のレーダ装置の動作を示すフローチャート。 図2のドップラ処理部の動作を説明するための波形図。 図2の強調箇所検出部の動作を説明するための波形図。 図2の強調処理部の動作を説明するための波形図。 ドップラ処理について説明するための概念図。 ドップラ処理について説明するための概念図。 振幅差検出器の閾値処理を説明するためのフローチャート。 振幅差検出器の検出信号生成を説明するためのフローチャート。 第2実施形態のドップラ処理部とその周辺の構成を示すブロック図。 図11のレーダ装置の動作を示すフローチャート。 速度差検出器の検出信号生成を説明するためのフローチャート。 図11の速度差検出器及び強調処理部の動作を説明するための波形図。 第3実施形態のドップラ処理部とその周辺の構成を示すブロック図。 図15のレーダ装置の動作を示すフローチャート。 図15の速度差検出器の動作を説明するための波形図。 第4実施形態のドップラ処理部とその周辺の構成を示すブロック図。 図18のレーダ装置の動作を示すフローチャート。 図18の強調箇所検出部及び強調処理部の動作を説明するための波形図。 第5実施形態のドップラ処理部とその周辺の構成を示すブロック図。 図21のレーダ装置の動作を示すフローチャート。 第6実施形態のドップラ処理部とその周辺の構成を示すブロック図。 図22のレーダ装置の動作を示すフローチャート。
<第1実施形態>
(1)レーダ装置の構成
本発明の第1実施形態に係るレーダ装置の全体構成について図面を用いて説明する。図1は、このレーダ装置の概略構成を示すブロック図である。レーダ装置10は、図1に示されているように、レーダアンテナ20と受信部30と信号処理部40と表示装置50とを備えている。図1では、レーダ装置10の送信機の図示を省略しているが、以下で説明するレーダ装置10は、内蔵する送信機からレーダアンテナ20にレーダ送信信号を送ってレーダアンテナ20から電磁波を発射する機能を備えている。このようなレーダ装置10には、送信機に半導体増幅器を用いる固体化レーダ装置だけでなく、送信機にマグネトロンを用いるマグネトロンレーダ装置も含まれる。レーダ装置10は、例えば船舶などに設けられ、海上の他船やブイ、陸地などの物標を検出する船舶用レーダ装置である。
レーダ装置10は、レーダアンテナ20で電波を受信してレーダ受信信号を受信部30に出力し、受信部30においてレーダ受信信号を増幅する。レーダ装置10では、信号処理部40において、直交検波を行い、デジタル信号に変換してクラッタの除去などの信号処理を行う。そして、信号処理された受信データが表示装置50に出力され、レーダ装置10の操作者は、物標からの反射波の振幅(物標信号)が表示装置50のレーダ映像上に表示される位置から、その物標の方位と距離を認識する。通常、レーダ映像は、レーダ装置10(レーダアンテナ20)の位置を中心に鳥瞰的に表示される。表示の原点は、レーダ装置10の位置に対応する。
〔レーダアンテナ20〕
レーダ装置10において、レーダアンテナ20は、鋭い指向性を持ったパルス状電波(レーダ送信信号)のビームを送信するとともに、その周囲にある物標からの反射波を受信する。ビーム幅は、例えば2度に設定される。レーダアンテナ20は、水平面内で回転しながら、上記の送信と受信を繰り返す。回転数は、例えば24rpmである。レーダアンテナ20が1回転する間に行う処理の単位を1スキャンとよぶ。また、レーダ送信信号を送信してから次のレーダ送信信号を送信する直前までの期間における送信と受信の動作をスイープとよぶ。1スイープの時間、すなわち送信周期は、例えば1msである。
レーダアンテナ20は、図示が省略されている送受切換器を介して送信機及び受信部30に接続されている。レーダ装置10は、送受切換器によって、送信時には、レーダ送信信号が受信部30に回り込まないようにし、受信時には、レーダ受信信号が送信機に回り込まないようにする。送受切換器としては、例えば、サーキュレータ(Circulator)等が用いられる。
〔受信部30〕
受信部30は、レーダアンテナ20から送受切換器を介してレーダ受信信号を取り込み、局部発振器から出力されるローカル信号と混合して中間周波数に変換し、後段の信号処理部40へ出力する。
〔信号処理部40〕
信号処理部40は、ADコンバータ(ADC)41とパルス圧縮部42とドップラ処理部43と強調箇所検出部44と強調処理部45とを備える。図示を省略しているが、信号処理部40は、直交検波を行って、レーダ受信信号から、I(In-Phase)信号およびこれとπ/2だけ位相の異なるQ(Quadrature)信号を生成する直交検波器を有している。ここで、I信号,Q信号はそれぞれレーダ受信信号の複素エンベロープ信号の実数部,虚数部である。この直交検波は、ADコンバータ41の前で行われても後で行われてもよい。
〔ADコンバータ41〕
ADコンバータ(ADC)41は、受信部30が出力した受信信号を所定のサンプリング周波数でサンプリングして、デジタル信号に変換する。通常、1スキャンによって得られるレーダ受信信号は、方位と距離の情報を持っている。k番目のスイープで得られるレーダ受信信号は、1スキャンあたりのスイープ数をKとし、1番目のスイープを基準に取る(0degとする)と、(k/K)×360(deg)(0≦k≦K−1)の方位にある反射体から得られるものである。同一の方位から得られるデータには、同一の方位番号を対応させる。k番目のスイープで得られる受信データには方位番号kが与えられる。
また、各スイープのn番目のサンプリングで得られる受信データは、1スイープあたりのサンプル点数をNとし、レンジ(レーダアンテナ20を原点とする最大表示距離)をLとすると、(n/N)×L(0≦n≦N−1)の距離にある反射体から得られるデータである。このようなn番目のサンプリングで得られる受信データには距離番号nが与えられるものとする。
〔パルス圧縮部42〕
パルス圧縮部42は、例えば、フーリエ変換部、マッチドフィルタ、逆フーリエ変換部を含み、直交検波された受信信号(I,Q)をパルス圧縮する。パルス圧縮部42において、受信信号(I,Q)はフーリエ変換されて離散化され、複数区間に分割されて周波数領域でパルス圧縮処理が行なわれる。その後に、逆フーリエ変換、および重複加算されることで、パルス圧縮信号が算出される。
パルス圧縮信号はI信号、Q信号で表される。以下ではパルス圧縮信号を複素数のデータ(I+jQ)として扱う。この複素数のデータを受信データとよぶ。k番目(0≦k≦K-1)のスイープでn番目(0≦n≦N-1)にサンプリングされる受信データをS[k,n]で表す。
〔ドップラ処理部43〕
ドップラ処理部43は、パルス圧縮部42の出力を受けて、ドップラ処理及びそれに付属する処理を行う。そのため、ドップラ処理部43は、図2に示されているように、スイープバッファ61とドップラフィルタバンク62と複数の対数検波器63と複数のCFAR処理器64と合成部65とを備えている。スイープバッファ61は、パルス圧縮部42から出力される受信データを記憶するメモリであり、複数回のスイープの受信データを記憶する。
ドップラフィルタバンク62は、通過域の中心周波数が互いに異なる複数のバンドパスフィルタが並列に接続されて構成されているフィルタアレイである。この中心周波数がドップラシフト周波数である。
ドップラフィルタバンク62の各フィルタの出力を対数検波する複数の対数検波器63がドップラフィルタバンク62の後段にそれぞれ接続されている。そして、各対数検波器63に一つずつCFAR処理器64が接続されている。各CFAR処理器64は、接続されている対数検波器63の出力信号に対して距離方向にCFAR処理を行う。
合成部65は、処理の対象としている方位について、全CFAR処理器64の出力信号について距離毎に合成する。ここでは、合成部65は、max処理によって全CFAR処理器64の出力信号の合成を行っている。それにより、処理対象方位の合成部65の出力信号の振幅値は、各距離において、全CFAR処理器64の中の最大の振幅値に一致する。max処理は、例えば複数の出力の中から最大の出力を選択する最大値選択器を用いて行なうことができる。
〔強調箇所検出部44〕
強調箇所検出部44は、パルス圧縮部42の出力を受けて、物標の存在する箇所を検出し、物標の存在する箇所を強調すべき強調箇所として強調処理部45に通知する。そのために、強調箇所検出部44は、対数検波器71と振幅差検出器72とを備えている。対数検波器71は、パルス圧縮部42の出力信号に対して対数検波を行う。振幅差検出器72は、対数検波器71の出力信号について振幅差の検出を行う。
振幅差検出器72は、振幅検出のためにCFARのような振幅閾値処理を行う。振幅差検出器72は、例えばCFAR回路を内蔵しており、このCFAR回路により注目する信号の前後の所定数の信号の振幅値を平均して平均値を求め、注目する信号の振幅値から平均値を差し引いて振幅差を求める。振幅差検出器72は、求めた振幅差が予め決められていた値よりも大きい箇所は、周囲と振幅差があるとする。このように、振幅差検出器72は、振幅差がある箇所を強調箇所とし、強調処理部45に対してその強調箇所を示す検出信号を出力する。
〔強調処理部45〕
強調処理部45は、ドップラ処理部43の出力信号のレベルを、強調箇所検出部44が出力する検出信号により増幅する。強調処理部45におけるドップラ処理部43の出力信号の増幅度は、検出信号のレベルに応じて変化し、例えば検出信号のレベルに比例させる。
例えば、増幅度が1であれば、ドップラ処理部43の出力信号のレベルは維持され、増幅度が1よりも大きければ、ドップラ処理部43の出力信号のレベルは引き上げられる。例えば、強調箇所がない場合(振幅差が閾値を超えない場合)には、振幅差検出器72の検出信号のレベルは0になる。例えば、強調箇所がある場合(振幅差が閾値を超える場合)には、振幅差検出器72の検出信号のレベルは0より大きな値をとり、振幅差が閾値を超える程度に応じて検出信号のレベルが変化する。この検出信号のレベルに比例して増幅度が大きくなる。それにより、振幅差が大きいところほどより強く強調される。
(2)レーダ装置の動作
次に、レーダ装置10の動作のうち、強調処理に関する動作を中心にフローチャート及び波形図を用いて説明する。
〔ドップラ処理〕
図3は、パルス圧縮部42におけるパルス圧縮処理後から強調処理部45における強調処理の終了までの動作を示すフローチャートである。パルス圧縮部42から出力される受信データがスイープバッファ61に記憶される(ステップS11)。その一方で、受信データが対数検波器63において対数検波される(ステップS20)。
スイープバッファ61に記憶される受信データは、ドップラフィルタバンク62においてドップラ処理(DFT)が行われる(ステップS14)。ドップラフィルタバンク62のフィルタバンク数がn個であればドップラ処理をフィルタバンク数と同じn回行う。
そこで、ステップS12においてカウンタのカウント値iがリセットされてi=0に設定される。このカウンタについては図示を省略しているが、例えばドップラ処理部43に内蔵されている。ステップS13では,カウンタのカウント値iがnよりも小さいか否かが判断され、カウント値iがn以上になるまで即ちフィルタバンク数だけ次の処理が繰り返される。カウント値iがnより小さければ、ドップラフィルタバンク62におけるドップラ処理(ステップS14),対数検波器63における対数検波(ステップS15)、そしてCFAR処理器64におけるCFAR処理(ステップS16)を行ってカウント値iを1増加させ(ステップS17)、ステップS13に戻る。
これら、ステップS13からステップS17までのサブルーチンがn回繰り返されると、ドップラフィルタバンク62の全フィルタの出力が得られる。それにより、カウント値iがnになるので、ステップS13においてi<nではないと判断され、ステップS18に進む。ステップS18では、合成部65においてmax処理を用い、CFAR処理器64の出力の合成が行われる。
図4には、一つの対数検波器63が出力する信号波形210と、クラッタ成分と物標信号とに速度差がある場合のドップラ処理部43の出力の信号波形211と、クラッタ成分と物標信号との速度差がほとんどない場合のドップラ処理部43の出力の信号波形212とが示されている。図4において、矢印201で示されている区間は、海面反射区間であり、海面反射によるクラッタ成分が含まれている区間である。この海面反射区間の中に船舶からの反射に係る物標信号202が存在している。
図4から分かるように、対数検波器63の出力の信号波形210に比べてドップラ処理部43の出力の信号波形211,212では海面反射区間のクラッタによるノイズが抑圧されている。また、ドップラ処理部43の出力の信号波形211,212を比較して分かるように、クラッタ成分と物標信号とに速度差がある場合に比べて速度差がほとんどない場合には物標信号202の信号レベルも抑圧されている。
ここで、クラッタ成分と物標信号とに速度差がある場合に比べて速度差がほとんどない場合における物標信号の信号レベルの低下について、図7及び図8を用いて説明する。
図7及び図8において、平面的なマップMP1,MP4,MP5,MP8は、1スキャンのデータを距離と方位に展開したものである。また、立体的なマップMP2,MP3,MP6,MP7は、1スキャンのデータを距離と方位と振幅に展開したものである。
マップMP1,MP5のデータDa1の距離番号nはn0であり、方位番号kはk0である。方位方向のサンプリング間隔SI1はスイープを繰り返す周波数PRFの逆数で与えられ、距離方向のサンプリング間隔SI2は光速cと最大表示距離Lとサンプリング点数Nを用いて2L/cNで与えられる。また、マップMP1,MP5において斜線が施された桝目は物標(船舶)領域A1を示し、2重の四角で示されている桝目はクラッタ(雨)領域A2を示している。
図7及び図8におけるマップMP2,MP6は、ドップラフィルタバンク62の出力データ、例えば方位番号k0の1スイープ分のデータを示している(ステップS14)。この出力データの対数検波を行った後(ステップS15)、CFAR処理器64で移動平均を計算することで、ドップラシフト周波数毎にCFAR閾値CT1,CT2…が求められる(ステップS16)。
図7には、クラッタ成分Ccと物標信号Tsが異なるドップラシフト周波数を持つ場合(クラッタ成分と物標信号とに速度差がある場合)が示されている。物標信号Tsが存在するドップラシフト周波数f2のCFAR閾値CT2は、クラッタ成分Ccが存在するドップラシフト周波数f1のCFAR閾値CT1に比べて十分に低い値になる。そのため、方位番号k0のスイープのデータから移動平均(CFAR閾値CT1,CT2…)を差し引くと、図7のマップMP3で表されるように、クラッタ成分Ccが除去される一方、物標信号Tsは残る(ステップS16)。
それに対して、図8には、クラッタ成分Ccと物標信号Tsが同じドップラシフト周波数を持つ場合(クラッタ成分と物標信号とに速度差がほとんどない場合)が示されている。物標信号Tsが存在するドップラシフト周波数f3のCFAR閾値CT3は、クラッタ成分Ccの影響を受けて高い値になる。そのため、方位番号k0のスイープのデータから移動平均(CFAR閾値CT3…)を差し引くと、図8のマップMP7で表されるように、クラッタ成分Ccが除去された後の物標信号Tsの振幅値が小さくなる(ステップS16)。
〔強調処理〕
ステップS11からステップS18の処理と並行して、ステップS20からステップS22の処理が行われる。ステップS20では、強調箇所検出部44の対数検波器71において受信データの対数検波が行われる(ステップS20)。次に、ステップS21に進み、対数検波器71の出力を用いて振幅差検出器72において振幅差検出が行われる。振幅差検出器72における閾値処理と検出信号生成とを図9及び図10を用いて説明する。
図9は、振幅差検出器72に内蔵されているCFAR回路の動作を示すフローチャートである。ステップS21−1では、振幅差検出器72のCFAR回路を用いて、対数検波器71の出力に対して移動平均が計算される。ステップS21-2では、CFAR回路において、対数検波器71の出力から移動平均が差し引かれ、閾値処理(エンベロープ成分の除去)が行われる。
次に、このCFAR回路を用いて移動平均に所定の係数を乗じて閾値の生成が行われる(ステップS21−3)。対数検波器71の出力から移動平均を差し引いて得られたCFAR回路の出力と、生成された閾値とを用いて、検出信号の生成が行われる(ステップS21-4)。
図5には、対数検波器71が出力する信号波形220と、振幅差検出器72における閾値処理が行われた後の信号波形221と、振幅差検出器72において振幅差の検出結果を示す信号波形222(検出信号)とが示されている。図5から分かるように、閾値処理が行われると物標信号202に対応する部分の信号波形221の信号レベルが最も高くなる。そして、信号波形221のうちの予め決められている信号レベルよりも高い箇所を強調箇所として検出する。その結果、振幅差検出器72の出力の信号波形222が得られる。ここでは、距離d1から距離d2までの範囲が強調箇所として振幅差検出器72で検出される。この信号波形222を用いて、すなわち、信号波形222に所定の係数を掛けるなどして距離d1から距離d2までの強調箇所における増幅度を決定すること(強調量生成)ができる(ステップS22)。
ステップS19では、強調処理部45において、強調箇所検出部44の出力の信号波形222に所定の係数を掛けた信号波形を用いてドップラ処理部43の出力の信号波形211,212を増幅すると、ドップラ処理部43の出力の信号波形211,212の強調処理を行なったことになる。
図6には、強調箇所検出部44の出力の信号波形222及び、この信号波形を用いて強調処理を行う対象の信号波形と強調処理後の信号波形とが示されている。図6には、強調処理前の信号波形として、クラッタ成分と物標信号とに速度差がある場合のドップラ処理部43の出力の信号波形211と、クラッタ成分と物標信号との速度差がほとんどない場合のドップラ処理部43の出力の信号波形212とが示されている。また、図6には、強調処理後の信号波形として、クラッタ成分と物標信号とに速度差がある場合の強調処理部45の出力の信号波形231と、クラッタ成分と物標信号との速度差がほとんどない場合の強調処理部45の出力の信号波形232とが示されている。
図6に示されているように、強調処理を行なうことで、物標信号202の存在する箇所において、信号波形212の信号レベルを他の箇所に比べて引き上げて信号波形232のように強調することができる。それにより、クラッタ成分と物標信号との速度差がほとんどない場合でも、ドップラ処理によるS/Cの低下を防止することができる。
図7のマップMP3に示されているようにCFAR処理後の物標信号Tsの振幅値が大きいと、合成部65でmax処理を行っても、物標信号として高レベル出力が得られる(図7のマップMP4参照)。それに対して、図8のマップMP7に示されているようにCFAR処理後の物標信号Tsの振幅値が小さくなると、合成部65でmax処理を行うと、物標信号として中レベル出力しか得られなくなる(図8のマップMP8参照)。
<特徴>
このレーダ装置10の強調箇所検出部44からは、物標が存在する距離d1からd2までの箇所が強調箇所であることを示す図5及び図6の信号波形222を持つ検出信号が出力される。強調処理部45では、合成部65(ドップラ処理部43)の出力の信号波形211,212のうちの距離d1からd2までの強調箇所の信号レベルを、検出信号を用いてドップラ処理部43の出力の信号波形211,212の増幅を行うことによって強調処理を行う。強調箇所の増幅度を1よりも大きくして増幅することで、増幅度が1より大きい箇所の信号レベルを引き上げる割合を強調箇所以外(増幅度が1以下)の信号レベルを引き上げる割合よりも高くすることができる。
それにより、例えば、図6の信号波形212と信号波形232を比較して分かるように、ドップラ処理部43(物標検出部)のドップラ処理(第1物標検出処理)で検出されなかったあるいは検出されたものの信号レベルが小さくなった物標信号の信号レベルを引き上げることができる。ドップラ処理によってクラッタ成分と物標信号が分離されない場合(クラッタと物標の速度差が小さい場合)でも、振幅差検出(第2物標検出処理)によってその物標信号がクラッタ成分と分離されると、当該物標信号を強調処理することができ、強調処理部45の出力信号において当該物標信号についてのS/Cを回復させることができる。
<変形例1−1>
上記第1実施形態では、チャープ信号などを用いるパルス圧縮レーダ装置について説明したが、本発明が適用されるレーダ装置は、パルス圧縮レーダ装置には限られない。例えば、無変調パルスを用いるレーダ装置など他の方式のレーダ装置にも適用できる。なお、無変調パルスを用いる場合には、パルス圧縮部42においてパルス圧縮を行う必要がないため、パルス圧縮部42は省かれる。
<変形例1−2>
上記第1実施形態のレーダ装置10では、増幅度に上限を設けなかったが、増幅度に上限を設けることも可能である。
<変形例1−3>
上記第1実施形態のレーダ装置10では、強調箇所の出力信号を増幅し、強調箇所以外の箇所はそのままの信号レベルに維持する場合について説明したが、強調箇所の出力信号に所定のレベルを付加するようにしてもよい。例えば強調箇所検出部44の出力から強調量を決めてその強調量とドップラ処理部43(物標検出部)の出力との和をとってもよい。あるいは、強調箇所以外の箇所の信号レベルを抑圧するような処理をして相対的に強調箇所の信号レベルを引き上げるようにしてもよい。
<変形例1−4>
上記第1実施形態では、同一のレーダアンテナ20で受波するレーダ受信信号から求められる振幅差によって強調箇所を決定している。レーダ装置の構成を簡単にするためには、ドップラ処理器43と強調箇所検出部44が用いるデータは、上述のように同じパルス圧縮部42から与えられる同じ受信データであることが好ましい。しかし、ドップラ処理器42と強調箇所検出部43が同じ受信データを用いなければならないものではなく、、振幅差の検出と速度差の検出に用いるレーダ装置の方式が異なっていてもよく、例えば無変調パルスにパルスペア法を用いて速度差を検出してもよい。
<第2実施形態>
上記第1実施形態によるレーダ装置10では、クラッタと物標との速度差が大きく、ドップラ処理によって十分に信号レベルの大きな物標信号が得られている場合でも、強調処理が行われる。このような強調処理が行われる場合は、例えば、図6に示されているクラッタ成分と物標信号とに速度差がある場合の強調処理部45の出力の信号波形211を強調処理して信号波形231を得るような場合である。
このような場合には、ともすると物標信号が強調され過ぎて他の物標信号とのバランスを欠く結果となる。そこで、物標信号の強調のされ過ぎを防ぐために、強調処理をすると強調されすぎとなる箇所の強調を抑制する機能を第2実施形態のレーダ装置は有している。
図10に第2実施形態に係るレーダ装置10Aの構成の一部が示されている。第2実施形態のレーダ装置10Aが第1実施形態のレーダ装置10と異なる点は、抑制箇所検出部46を備え、その抑制箇所検出部46の検出結果に基づいて強調処理部45Aが強調処理を抑制する機能を持つ点である。
そこで、以下の第2実施形態のレーダ装置10Aの説明では、抑制箇所検出部46及びその検出結果に基づく強調処理部45Aの機能を中心に説明する。第2実施形態に係る抑制箇所検出部46は、速度差検出器73で構成されている。図12は、パルス圧縮部42におけるパルス圧縮処理後から強調処理部45Aにおける強調処理の終了までの第2実施形態に係る動作を示すフローチャートである。
抑制箇所検出部46は、速度差検出器73においてパルスペア法により速度差を検出する。速度差検出器73は、パルスペア法によって検出された速度が、距離区間または方位区間または範囲(距離と方位区間)で比較を行う。例えば、距離番号nがn1からn1+5までの距離、方位番号kがk1からk1+5までの方位区間、あるいは、距離番号nがn1からn1+5までで且つ方位番号kがk1からk1+5までの範囲などのように予め定められている大きさの領域とその周辺との比較を行う。
速度差検出器73は、ある距離区間、方位区間あるいは範囲における速度がほぼ同じ(例えば速度差が所定の閾値以下)でかつその周辺は異なる速度であるとき(例えばある範囲などとその周辺の速度差が閾値以上のとき)、その距離区間、方位区間あるいは範囲を周囲と速度差があるとする。
例えば、図13は、パルスペア法による速度差検出方法を示すフローチャートである。速度差検出器73は、パルスペア法によって得られた速度情報をCFAR処理し(速度と速度の移動平均との差をとる)、その結果の絶対値を求める(ステップS40−1)。そして、その絶対値が予め決めたレベル以上の場合は周囲と速度差があると判断して速度差フラグを生成し、速度差検出器73は、そのような速度差フラグが付されている箇所を抑制箇所として検出する(ステップS40−2)。抑制箇所検出部46は、強調箇所のうち周囲との速度差が十分に大きい箇所では、ドップラ処理により十分に信号レベルの大きな物標信号が得られるため、強調のされすぎが発生すると考えられる。従って、抑制箇所検出部46は、周囲との速度差が十分に大きい箇所(速度差フラグが付されている箇所)を、強調処理の抑制を行うための抑制箇所として強調処理部45Aへ通知する(ステップS40)。
強調処理部45Aでは、強調箇所検出部44の検出信号が示す強調箇所のうち、抑制箇所検出部46が示す抑制箇所にあたる箇所(速度差フラグが付されている箇所)の増幅度を1に固定する。このような条件を加えて強調処理部45Aは強調処理を行う(ステップS41)。
図14には、対数検波器71が出力する信号波形240と、速度差検出器73におけるパルスペア法により得られる速度に係る信号波形241と、速度差検出器73において得られた閾値を示す信号波形242と、速度から速度移動平均を差し引いたこれらの差を示す信号波形243とが示されている。矢印203で示されている領域が、クラッタ(雨)領域である。信号波形242は、速度を距離方向に移動平均することにより求まる波形である。速度閾値は、各距離区間での平均速度である。速度と速度移動平均との差の絶対値を取ると、周囲と速度差のある箇所を検出することができる(信号波形243)。図14から、物標信号204は周囲と速度差のある物標に関するものであることが分かる。
<特徴>
強調箇所検出部44の示す強調箇所のうち強調を抑制すべき抑制箇所を検出する抑制箇所検出部46を備えている点が、第2実施形態に係るレーダ装置10Aの特徴である。強調処理部45Aは、強調箇所検出部44の示す強調箇所のうち抑制箇所検出部46の示す抑制箇所(速度差フラグの付された距離区間、方位区間あるいは範囲)の強調処理を抑制する。それにより、強調処理部45Aは、強調されすぎにならない箇所だけを強調することができる。
<変形例2−1>
上記第2実施形態では、同一のレーダアンテナ20で受波するレーダ受信信号からパルスペア法により求められる速度差によって抑制箇所を決定している。レーダ装置の構成を簡単にするためには、上述のように同じパルス圧縮部42から与えられる同じ受信データを用いることが好ましい。しかし、ドップラ処理器42と強調箇所検出部43と抑制箇所検出部46が用いるデータは、同じ受信データでなければならないものではなく、例えば無変調パルスにパルスペア法を用いて速度差を検出してもよく、振幅差の検出と速度差の検出に用いられるレーダ装置の方式が異なっていてもよい。
<第3実施形態>
上記第2実施形態によるレーダ装置10Aでは、抑制箇所検出部がパルスペア法によって速度検出を行う速度差検出器73によって構成されている。図15は、第3実施形態に係るレーダ装置10Bの構成を示すブロック図である。第3実施形態によるレーダ装置10Bでは、第2実施形態のパルスペア法による速度差検出を行う代わりに、ドップラ処理による速度差検出を用いる。
レーダ装置10Bは、レーダ装置10Aとは速度差検出器74(抑制箇所検出部46B)と強調処理部45Bの構成が異なっている。つまり、抑制箇所検出部46Bの速度検出の部分をパルスペア法に代えてドップラ処理で行っているのであり、そのためにドップラ処理部43を抑制箇所検出部46Bが兼用している。しかし、速度差検出器74と強調処理部45B以外の部分については、レーダ装置10やレーダ装置10Aと同じであるので説明を省略する。
図16は、パルス圧縮部42におけるパルス圧縮処理後から強調処理部45Bにおける強調処理の終了までの第3実施形態に係る動作を示すフローチャートである。図16のフローにおいて図12のフローと異なるのは、ステップS50からステップS32の部分である。これらの処理ステップについて、図17の波形図を参照しながら説明する。
図17には、ドップラ処理部43の合成部65における合成対象のドップラフィルタバンク62(フィルタバンクアレイ)のうちの一つのフィルタバンクの信号波形251が示されている。選択されるフィルタバンクは、フィルタバンクアレイの中の最大値を取るものである。この信号波形251は、ドップラ速度の距離方向の変化を示している。
一般に、ホワイトノイズ領域では、ドップラ速度はランダムに変化する。そして、クラッタ領域ではそのクラッタの速度に対応する速度を示し、ノイズまたはクラッタ中に物標が存在する場合には物標の存在する箇所のみ物標の速度を示す。図17において、一点鎖線で囲まれている箇所252に物標信号が存在している。
レーダ装置10Bにおいても、レーダ装置10Aと同様に、ドップラ速度を距離方向に移動平均し、速度と速度移動平均との差の絶対値を取ると、周囲と速度差のある箇所を検出することができる(ステップS50)。
ステップS51において、速度差検出器73で検出された抑制箇所(速度差フラグの付された距離区間、方位区間あるいは範囲)について振幅差検出器72の振幅差検出結果(検出信号)と合成して強調量(増幅度)を生成する。第3実施形態のレーダ装置10Bにおいても、レーダ装置10Aと同様に、振幅差があり速度差がないところを強調したいので、レーダ装置10Aと同様に抑制箇所の増幅度を1に固定してもよい。例えば、振幅差及び速度差の量を強調量に変換し、振幅差の強調量と速度差の強調量との差をとって、その差に基づいてドップラ処理結果を強調してもよい。
<特徴>
上記第3実施形態の強調処理部45は、強調箇所検出部44で検出された物標に対応する強調箇所についてドップラ処理部43(物標検出部)が示す速度差が所定値を超えているか否かを検出する速度差検出器74を備えている。つまり、ドップラ処理部43(物標検出部)と速度差検出器74とで抑制箇所検出部を構成していることになる。ドップラ処理部43が示す速度差が所定値を超えている場合には、強調処理部45は強調処理を抑制する。そのため、抑制箇所検出部の構成が簡略化され、レーダ装置の構成が簡単になり、強調よく性機能を有するレーダ装置を安価に提供することができる。
<第4実施形態>
上記第1実施形態乃至第3実施形態に係るレーダ装置10,10A,10Bでは、ドップラ処理部43の出力を強調する場合について説明した。つまり、ドップラ処理により求められる速度差による物標の検出結果を、振幅差による強調箇所の検出結果で強調している。しかし、このような強調される信号と、強調する信号とを入れ換えて、振幅差による物標の検出結果を、速度差による強調箇所の検出結果で強調することもできる。
図18は、第4実施形態に係るレーダ装置の構成の概要を示すブロック図であり、図19は、パルス圧縮部42におけるパルス圧縮処理後から強調処理部45Cにおける強調処理の終了までの第4実施形態に係る動作を示すフローチャートである。図18においては、第4実施形態のレーダ装置10Cのパルス圧縮部42までの構成と強調処理部84以降の表示装置50の構成については、第1実施形態乃至第3実施形態のレーダ装置10,10A,10Bと同じであるので図示及び説明を省略する。
レーダ装置10Cは、信号処理部40Cに、ADコンバータ41とパルス圧縮部42と対数検波器81と振幅処理部82と強調箇所検出部83と強調処理部84とを備え、信号処理部40Cの後段に表示装置50が接続されて構成されている。
対数検波器81における対数検波(ステップS60)、振幅処理部82における閾値生成(ステップS61)及び振幅処理部82における物標の検出信号の生成(ステップS62)は、図3及び図10に示されている対数検波器71における対数検波(ステップS20)、振幅差検出器72における閾値生成(ステップS21−3)及び振幅差検出器72における検出信号の生成(ステップS21−4)と同様に行われる。
一方、速度差検出器831(強調箇所検出部83)における速度差検出(ステップS63)は、速度差検出器73における速度差検出(ステップS40)と同様に行なうことができる。そして、速度差検出器831(強調箇所検出部83)における強調量生成(ステップS64)は、強調箇所検出部44における強調箇所の増幅度の決定(ステップS22)と同様に行なうことができる。
図20には、振幅処理部82における振幅閾値処理後の信号波形260と、速度差検出器831におけるパルスペア法により得られる速度を示す信号波形261と、速度から速度移動平均を差し引いたこれらの差を示す信号波形262と強調処理部84から出力される強調処理後の信号波形263とが示されている。矢印205で示されている領域が、クラッタ(雨)領域である。速度閾値は、各距離区間での平均速度である。速度と速度移動平均との差の絶対値を取ると、周囲と速度差のある箇所を検出することができる。図20の信号波形260,263の比較から、振幅差がないため振幅処理では抽出できなかった物標信号206を速度差から検出し、その速度差を振幅強調成分に対応させて振幅処理することで強調できていることが分かる。
<特徴>
上記第4実施形態では、振幅処理部82(物標検出部)が、レーダ受信信号の振幅差に基づいて物標の検出を行う。それと並行して、強調箇所検出部83(速度差検出部831)は、速度差検出処理に基づいて物標の検出を行う。そして、強調処理部84は、振幅処理部82の出力信号のうち速度差検出部831で検出される物標に対応する強調箇所の信号レベルを引き上げて、速度差検出部831が検出した物標を振幅処理部82の出力信号が示すように、振幅処理部82の出力信号を増幅する。強調箇所の増幅度を1よりも大きくして増幅することで、増幅度が1より大きい箇所の信号レベルを引き上げる割合を強調箇所以外(増幅度が1以下)の信号レベルを引き上げる割合よりも高くすることができる。
それにより、例えば、図20の信号波形260と信号波形263を比較して分かるように、振幅処理部83(物標検出部)の振幅処理(第1物標検出処理)で検出されなかったあるいは検出されたものの信号レベルが小さくなった物標信号206の信号レベルを引き上げることができる。振幅処理によってクラッタ成分と物標信号が分離されない場合(クラッタと物標の振幅差が小さい場合)でも、速度差検出(第2物標検出処理)によってその物標信号がクラッタ成分と分離されると、当該物標信号を強調処理することができ、強調処理部84の出力信号において当該物標信号についてのS/Cを回復させることができる。
<変形例4−1>
上記第4実施形態では、速度差検出器831がパルスペア法によって速度差を検出する場合について説明したが、強調箇所検出部83は、ドップラシフト周波数を用いるなど、他の速度差の検出方法によって速度差を検出してもよい。
<第5実施形態>
上記第4実施形態に係るレーダ装置10Cでは、振幅処理部82の出力を強調処理部84により強調する場合について説明した。このように振幅処理部82の出力を強調処理部84により強調する場合でも、第2実施形態や第3実施形態のレーダ装置10A,10Bと同様に、強調しすぎになる箇所の強調を抑制するように構成することができる。
図21は、第5実施形態に係るレーダ装置10Dの構成を示すブロック図であり、図22は、その動作を示すフローチャートである。第5実施形態のレーダ装置10Dが第4実施形態のレーダ装置10Cと異なる点は、抑制箇所検出部として振幅差検出器85を備え、その振幅差検出器85の検出結果に基づいて強調処理部84Aが強調処理を抑制する機能を持つ点である。そのため、レーダ装置10Dの動作においては、強調量生成ステップ(ステップS64´)が、振幅処理部82における物標の検出信号の生成(ステップS62)の後に実施される。振幅差検出器85において振幅差の検出(距離区間、方位区間あるいは範囲へ振幅差フラグを付す処理)が行われる。そして、強調処理部84Aでは、振幅差検出器85の検出結果に基づいて、強調箇所のうち所定の閾値よりも高い振幅差を持つ部分の強調が行われないように、強調の抑制が行われる。
<特徴>
強調箇所検出部83の示す強調箇所のうち強調を抑制すべき抑制箇所を検出する抑制箇所検出部85を備えている点が、第5実施形態に係るレーダ装置10Dの特徴である。強調処理部84Aは、強調箇所検出部83の示す強調箇所のうち振幅差検出器85(振幅処理部82とともに抑制箇所検出部を構成)の示す抑制箇所(振幅差フラグの付された距離区間、方位区間あるいは範囲)の強調処理を抑制する。それにより、強調処理部84Aは、強調されすぎにならない箇所だけを強調することができる。
<第6実施形態>
上記第4実施形態に係るレーダ装置10Cでは、振幅処理部82の出力を強調処理部84により強調する場合について説明した。このように振幅処理部82の出力ではなく、振幅処理部82の入力を強調処理部84により強調するように構成することもできる。
図23は、第6実施形態に係るレーダ装置10Eの構成を示すブロック図であり、図24は、その動作を示すフローチャートである。第6実施形態のレーダ装置10Eが第4実施形態のレーダ装置10Cと異なる点は、強調処理部84Aが振幅差検出器85の前に配置されている点である。
レーダ装置10Eでは、速度差検出器831における速度差検出(ステップS63)と速度差検出器831(強調箇所検出部83)における強調量生成(ステップS64)とが、振幅処理部82における閾値生成(ステップS61)及び振幅処理部82における物標の検出信号の生成(ステップS62)の前に行われる。そして、対数検波器81における対数検波(ステップS60)の次のステップS70では、振幅処理部82の入力が強調処理部84により強調される(ステップS70)。このステップS70の後に、閾値生成(ステップS61)及び物標の検出信号の生成(ステップS62)が行われる。
<特徴>
上記第6実施形態では、振幅処理部82(物標検出部)が、レーダ受信信号の振幅差に基づいて物標の検出を行う。この振幅処理の前に、強調箇所検出部83(速度差検出部831)は、速度差検出処理に基づいて物標の検出を行う。そして、強調処理部90は、振幅処理部82の入力信号(対数検波器81の出力)のうち速度差検出部831で検出される物標に対応する強調箇所の信号レベルを引き上げて、速度差検出部831が検出した物標を振幅処理部82の出力信号が示すように、振幅処理部82の入力信号を増幅する。強調箇所の増幅度を1よりも大きくして増幅することで、増幅度が1より大きい箇所の信号レベルを引き上げる割合を強調箇所以外(増幅度が1以下)の信号レベルを引き上げる割合よりも高くすることができる。
それにより、強調しなければ、振幅処理によってクラッタ成分と物標信号が分離されない場合(クラッタと物標の速度差が小さい場合)でも、速度差検出(第2物標検出処理)によってその物標信号がクラッタ成分と分離されると、振幅処理部82に入力される当該物標信号を強調処理することができる。その結果、振幅処理部82の出力信号において当該物標信号についてのS/Cを回復させることができる。
<変形例>
上記第1実施形態乃至第6実施形態では、信号処理部40,40A,40B,40C,40D,40Eの機能ブロックが、記憶装置(ROM、RAM、ハードディスク等)に格納された上述した処理手順を実行可能なプログラムデータが、CPUによって解釈実行されることで実現される場合について説明した。このプログラムデータは、記録媒体を介して記憶装置内に導入されてもよいし、記録媒体上から直接実行されてもよい。なお、記録媒体は、ROMやRAMやフラッシュメモリ等の半導体メモリ、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスクメモリ、CD−ROMやDVDやBD等の光ディスクメモリ、及びメモリカード等をいう。また、記録媒体は、電話回線や搬送路等の通信媒体も含む概念である。
また、上記第1実施形態乃至第6実施形態の信号処理部40,40A,40B,40C,40D,40Eを構成する全て又は一部の機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSI(集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、又はウルトラLSI等と称される)として実現される。これらは、個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全部を含むように1チップ化されてもよい。また、集積回路化の手法は、LSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
10,10A,10B,10C,10D,10E レーダ装置
20 レーダアンテナ
30 受信部
40,40A,40B,40C,40D,40E 信号処理部
41 ADコンバータ
42 パルス圧縮部
43 ドップラ処理部
44 強調箇所検出部
45,45A,45B,84,84A,90 強調処理部
50 表示装置
特開平10-197627号公報 吉田孝監修、改訂レーダ技術、社団法人電子情報通信学会、1996年

Claims (7)

  1. アンテナから与えられるレーダ受信信号に対して、ドップラ処理を含む信号処理によって物標を検出し、出力信号を生成する物標検出部と、
    前記レーダ受信信号の振幅に基づいて、物標として強調すべき強調箇所を検出する強調箇所検出部と、
    前記出力信号のうち、前記強調箇所の信号レベルを引き上げる処理を行なう強調処理部と、
    を備える、レーダ装置。
  2. 前記強調箇所検出部の示す強調箇所のうち強調を抑制すべき抑制箇所を検出する抑制箇所検出部をさらに備え、
    前記強調処理部は、前記強調箇所検出部の示す強調箇所のうち前記抑制箇所検出部の示す抑制箇所の強調処理を抑制する、
    請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記抑制箇所検出部は、前記アンテナから与えられるレーダ受信信号から所定の走査範囲の区域のドップラ速度と、その周囲の区域のドップラ速度と、の速度差を検出する速度差検出部であり、
    前記強調処理部は、前記強調箇所検出部で検出された物標に対応する強調箇所について前記速度差検出部が示す速度差が所定値を超えている場合には強調処理を抑制する、
    請求項に記載のレーダ装置。
  4. 前記強調処理部は、前記強調箇所検出部で検出された物標に対応する強調箇所の出力信号と、該強調箇所の周囲の箇所の出力信号と、の差が所定値を超えている場合には、該強調箇所の強調処理を抑制する、
    請求項1に記載のレーダ装置。
  5. 前記物標検出部における前記ドップラ処理の出力信号をmax処理を用いて合成する合成部をさらに備える、
    請求項1から4のいずれか一項に記載のレーダ装置。
  6. アンテナから与えられるレーダ受信信号に対して、ドップラ処理を含む信号処理によって物標を検出し、出力信号を生成する物標検出ステップと、
    前記レーダ受信信号の振幅に基づいて、物標として強調すべき強調箇所を特定する強調箇所検出ステップと、
    前記出力信号のうち、前記強調箇所の信号レベルを引き上げる処理を行なう強調処理ステップと、
    を備える、物標検出方法。
  7. アンテナから与えられるレーダ受信信号に対して、ドップラ処理を含む信号処理によって物標を検出し、出力信号を生成する物標検出ステップと、
    前記レーダ受信信号の振幅に基づいて、物標として強調すべき強調箇所を特定する強調箇所検出ステップと、
    前記出力信号のうち、前記強調箇所の信号レベルを引き上げる処理を行なう強調処理ステップと、
    をコンピュータに実現させるための物標検出プログラム。
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