JP6029155B2 - β−1,3−グルカン誘導体、及びβ−1,3−グルカン誘導体の製造方法 - Google Patents
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Description
本願は、2012年11月14日に、日本に出願された特願2012−250569号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
[1]下記一般式(1)(式(1)中、複数存在するR1はそれぞれ独立して、水素原子、又は−COR2を表し、nは、1以上の整数を表す。前記R2は、脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表す。ただし、R1の少なくとも一部は、−COR2である。)で表される構造を主鎖として有し、
前記β−1,3−グルカン誘導体中の少なくとも一部のR 2 が、炭素数13以上の長鎖脂肪族炭化水素基であり、
前記β−1,3−グルカン誘導体中の少なくとも一部のR 2 が、炭素数1〜5の短鎖脂肪族炭化水素基又はフェニル基であることを特徴とするβ−1,3−グルカン誘導体。
[4]前記一般式(1)又は一般式(1a)中の全てのR1が、前記−COR2である、前記[1]又は[2]のβ−1,3−グルカン誘導体。
[5]前記β−1,3−グルカン誘導体中のグルコース単位当たりの−COR21(前記R21は、炭素数13以上の脂肪族炭化水素基を表す。)の数が0.1以上である、前記[1]〜[4]のいずれかのβ−1,3−グルカン誘導体。
[6]前記一般式(1)又は一般式(1a)中のグルコース単位当たりの−CH2OCOR21(前記R21は、炭素数13以上の脂肪族炭化水素基を表す。)の数が0.1以上である、前記[1]〜[4]のいずれかのβ−1,3−グルカン誘導体。
[7]前記[1]〜[6]のいずれかのβ−1,3−グルカン誘導体を成形してなることを特徴とする成形体。
[8]前記[1]〜[6]のいずれかのβ−1,3−グルカン誘導体を成形して成形体を製造することを特徴とする成形体の製造方法。
[9]β−1,3−グルコシド結合により構成されるグルカンを主鎖とする高分子中の水酸基の少なくとも一部を、下記一般式(2)
[10]前記高分子中の水酸基の少なくとも一部を、前記一般式(2)で表されるカルボン酸のうち、前記R 2 が炭素数13以上の長鎖脂肪族炭化水素基である長鎖脂肪酸でアシル化した後、得られたβ−1,3−グルカン誘導体中に残存している水酸基の少なくとも一部を、前記一般式(2)で表されるカルボン酸のうち、前記R 2 が炭素数1〜5の短鎖脂肪族炭化水素基である短鎖脂肪酸又は安息香酸でアシル化する、前記[9]のβ−1,3−グルカン誘導体の製造方法。
[11]前記カルボン酸の塩化物と前記高分子中のグルコースユニットの仕込み比([カルボン酸の塩化物(モル)]/[高分子中のグルコースユニット(モル)])を1.5〜4.0とする、前記[9]のβ−1,3−グルカン誘導体の製造方法。
[12]前記高分子が、細胞内でβ−1,3−グルカンを合成する微細藻類から分離したパラミロンである、前記[9]〜[11]のいずれかのβ−1,3−グルカン誘導体の製造方法。
[13]前記微細藻類が、ユーグレナ植物門に属する微細藻類である、前記[12]のβ−1,3−グルカン誘導体の製造方法。
[14]前記カルボン酸が、植物由来のワックスエステルの加水分解により得られた、前記[9]〜[13]のいずれかのβ−1,3−グルカン誘導体の製造方法。
また、本発明に係るβ−1,3−グルカン誘導体の製造方法により、β−1,3−グルカンから熱可塑性に優れたβ−1,3−グルカン誘導体を製造することができる。
本発明に係るβ−1,3−グルカン誘導体は、β−1,3−グルカンを主鎖とする高分子中の水酸基、すなわち主鎖を構成するグルコース中の水酸基がアシル化された高分子である。水酸基がアシル化されることにより、主鎖間水素結合による相互作用が弱められるため、本発明に係るβ−1,3−グルカン誘導体は、アシル化前の高分子よりも熱可塑性に優れている。
本発明に係るβ−1,3−グルカン誘導体は、例えば、β−1,3−グルコシド結合により構成されるグルカンを主鎖とする高分子中の水酸基の少なくとも一部を、脂肪酸又は芳香族カルボン酸でアシル化することにより製造することができる。原料となる高分子として、パラミロン等の側鎖を有さないβ−1,3−グルカンを用いることにより、前記一般式(1a)で表される高分子を製造することができる。側鎖を有するβ−1,3−グルカンを原料の高分子として用いてもよい。側鎖を有するβ−1,3−グルカンとしては、パキマン、レンチナン、カードラン等が挙げられる。
本発明に係るβ−1,3−グルカン誘導体をはじめとする、前記β−1,3−グルカン誘導体の製造方法により製造されたβ−1,3−グルカン誘導体は、熱可塑性を有する高分子であり、他の熱可塑性樹脂と同様に、各種成形方法によって成形して成形体を製造することができる。成形方法は、キャスト法、射出成形法、圧縮法、インフレーション法等のような、熱可塑性樹脂の成形に通常使用されている方法の中から適宜選択して使用することができる。
生産性に優れた藻類Euglena gracilis由来の多糖類であるパラミロンを炭素数の異なる脂肪酸を用いてアシル化した各種パラミロン誘導体を製造し、諸物性を比較した。
500mLの三ツ口フラスコに、パラミロン(1.04g)、塩化リチウム(815mg)、及びN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)(50mL)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約1時間後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(0.9mL)を加え、続いてミリスチン酸クロリド(0.84mL)を溶かしたDMAc(50mL)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。4時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液にメタノール(200mL)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール(120mL)で3回洗浄し、吸引濾過で濾別後、減圧下で加熱乾燥(80℃、3時間)させることにより、目的物(ミリストイル基導入パラミロン、以下、「誘導体1(Myr)」)を得た。
FT−IR(cm−1):3380(b),2914(s),2848(s),1720(s),1605(s)
500mLナスフラスコに、製造例1で得た誘導体1(Myr)(1.21g)と塩化リチウム(687mg)、及びDMAc(150mL)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で1時間撹拌した。撹拌後、均一状態になった溶液の液温を70℃まで冷却させた後、当該溶液にピリジン(16.8mL)と無水酢酸(24mL)を加えて窒素雰囲気下で6時間、続いて室温で17時間撹拌し反応させた。反応終了後、反応溶液に蒸留水(200mL)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過により白沈を得た。当該白沈を水(200mL)及びメタノール(100mL)で洗浄し、減圧下で加熱乾燥(80℃、終夜)させることにより、目的物(ミリストイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体2(Myr−Ac)」(1.39g)を得た。
1H−NMR(δ):4.95−4.70(m,2H),4.47−4.15(m,2H),4.13−3.87(br,1H),3.81−3.43(m,2H),2.06(t,J =24.3Hz),1.60−1.55(m),1.26(s),0.88(t,J=6.4)
FT−IR(cm−1):1735(s)
トリエチルアミンの添加量を1.3mLとし、ミリスチン酸クロリドの添加量を1.7mLとした以外は、製造例1と同様にして、目的物(ミリストイル基導入パラミロン、以下、「誘導体3(Myr)」)を得た。
FT−IR(cm−1):3047(b),2919(s),2851(s),1735(s)
誘導体1(Myr)に代えて製造例3で得た誘導体3(Myr)を用いた以外は、製造例2と同様にして、目的物(ミリストイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体4(Myr−Ac)」)(1.30g)を得た。
1H−NMR(δ):5.03−4.65(m,2H),4.53−4.15(m,2H),4.13−3.90(br,1H),3.85−3.35(m,2H),2.12(s),2.06(s),2.00(s),1.73−1.68(m),1.26(s),0.88(t,J=6.9)
FT−IR(cm−1):1740(s)
トリエチルアミンの添加量を2.6mLとし、ミリスチン酸クロリドの添加量を3.3mLとした以外は、製造例1と同様にして、目的物(ミリストイル基導入パラミロン、以下、「誘導体5(Myr)」)を得た。
FT−IR(cm−1):3416(b),2917(s),2850(s),1740(s)
誘導体1(Myr)に代えて製造例5で得た誘導体5(Myr)を用いた以外は、製造例2と同様にして、目的物(ミリストイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体6(Myr−Ac)」)(1.43g)を得た。
1H−NMR(δ):5.10−4.53(m,2H),4.52−4.12(m,2H),4.11−3.86(br,1H),3.84−3.23(m,2H),2.11(s),2.05(s),1.98(s),1.73−1.68(m),1.26(s),0.88(t,J=6.6)
FT−IR(cm−1):2914(s),2847(s),1740(s)
ミリスチン酸クロリドに代えてパルミチン酸クロリドを用い、かつパルミチン酸クロリド添加量を0.94mLとした以外は、製造例1と同様にして、目的物(パルミトイル基導入パラミロン、以下、「誘導体7(Pam)」)を得た。
FT−IR(cm−1):3365(b),2918(s),2850(s),1732(s)
誘導体1(Myr)に代えて製造例7で得た誘導体7(Pam)を用いた以外は、製造例2と同様にして、目的物(パルミトイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体8(Pam−Ac)」)(1.17g)を得た。
1H−NMR(δ):4.94−4.73(m,2H),4.45−4.13(m,2H),4.08−3.87(br,1H),3.79−3.45(m,2H),2.12(s),2.06(s),2.00(s),1.60−1.55(m),1.26(s),0.88(t,J=6.9)
FT−IR(cm−1):1737(s)
ミリスチン酸クロリドに代えてパルミチン酸クロリドを用い、トリエチルアミンの添加量を1.3mLとし、パルミチン酸クロリド添加量を1.9mLとした以外は、製造例1と同様にして、目的物(パルミトイル基導入パラミロン、以下、「誘導体9(Pam)」)を得た。
FT−IR(cm−1):3402(b),2917(s),2850(s),1720(s)
誘導体1(Myr)に代えて製造例9で得た誘導体9(Pam)を用いた以外は、製造例2と同様にして、目的物(パルミトイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体10(Pam−Ac)」)(1.54g)を得た。
1H−NMR(δ):5.05−4.51(m,2H),4.50−4.14(m,2H),4.13−3.90(br,1H),3.80−3.20(m,2H),2.12(s),2.06(s),2.00(s),1.61−1.58(m),1.26(s),0.88(t,J=6.9)
FT−IR(cm−1):2905(s),2845(s),1740(s)
ミリスチン酸クロリドに代えてパルミチン酸クロリドを用い、トリエチルアミンの添加量を2.6mLとし、パルミチン酸クロリド添加量を3.8mLとした以外は、製造例1と同様にして、目的物(パルミトイル基導入パラミロン、以下、「誘導体11(Pam)」)を得た。
FT−IR(cm−1):3424(b),2918(s),2850(s),1728(s)
誘導体1(Myr)に代えて製造例11で得た誘導体11(Pam)を用いた以外は、製造例2と同様にして、目的物(パルミトイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体12(Pam−Ac)」)(1.61g)を得た。
1H−NMR(δ):5.18−4.57(m,2H),4.55−4.12(m,2H),4.11−3.87(br,1H),3.85−3.20(m,2H),2.12(s),2.00(s),1.99(s),1.77−1.73(m),1.26(s),0.88(t,J=6.6)
FT−IR(cm−1):2919(s),2848(s),1741(s)
ミリスチン酸クロリドに代えてステアリン酸クロリドを用い、かつステアリン酸クロリド添加量を1.1mLとした以外は、製造例1と同様にして、目的物(ステアロイル基導入パラミロン、以下、「誘導体13(Ste)」)を得た。
FT−IR(cm−1):3330(b),2915(s),2848(s),1720(s)
誘導体1(Myr)に代えて製造例13で得た誘導体13(Ste)を用いた以外は、製造例2と同様にして、目的物(ステアロイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体14(Ste−Ac)」)(1.71g)を得た。
1H−NMR(δ):5.02−4.60(m,2H),4.49−4.13(m,2H),4.10−3.91(br,1H),3.83−3.25(m,2H),2.12(s),2.06(s),2.00(s),1.60−1.55(m),1.26(s),0.88(t,J=6.6)
FT−IR(cm−1):2913(s),2844(s),1739(s)
ミリスチン酸クロリドに代えてステアリン酸クロリドを用い、トリエチルアミンの添加量を1.3mLとし、ステアリン酸クロリド添加量を2.1mLとした以外は、製造例1と同様にして、目的物(ステアロイル基導入パラミロン、以下、「誘導体15(Ste)」)を得た。
FT−IR(cm−1):3393(b),2914(s),2848(s),1719(s)
誘導体1(Myr)に代えて製造例15で得た誘導体15(Ste)を用いた以外は、製造例2と同様にして、目的物(ステアロイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体16(Ste−Ac)」)(1.53g)を得た。
1H−NMR(δ):5.02−4.68(m,2H),4.52−4.17(m,2H),4.11−3.91(br,1H),3.83−3.40(m,2H),2.12(s),2.06(s),2.00(s),1.65−1.53(m),1.26(s),0.88(t,J=6.9)
FT−IR(cm−1):2917(s),2851(s),1738(s)
ミリスチン酸クロリドに代えてステアリン酸クロリドを用い、トリエチルアミンの添加量を2.6mLとし、ステアリン酸クロリド添加量を4.2mLとした以外は、製造例1と同様にして、目的物(ステアロイル基導入パラミロン、以下、「誘導体17(Ste)」)を得た。
FT−IR(cm−1):3396(b),2917(s),2849(s),1725(s)
誘導体1(Myr)に代えて製造例17で得た誘導体17(Ste)を用いた以外は、製造例2と同様にして、目的物(ステアロイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体18(Ste−Ac)」)(1.63g)を得た。
1H−NMR(δ):5.07−4.63(m,2H),4.52−4.15(m,2H),4.11−3.88(br,1H),3.83−3.35(m,2H),2.11(s),2.05(s),1.98(s),1.65−1.53(m),1.25(s),0.87(t,J=6.9)
FT−IR(cm−1):2918(s),2851(s),1742(s)
製造例2、4、6、8、10、12、14、16及び18において合成した各誘導体について、以下の条件でDSC測定(示差走査熱量測定)を行い、ガラス転移点(Tg)を測定した。
使用機器:Thermo plus EVO II/DSC8230(リガク社製)、
昇温速度:10℃/分、
窒素フロー:100mL/分。
製造例2、4、6、8、10,12、14、16、及び18において合成した各誘導体から作製したキャストフィルムの各力学的物性を、万能試験機を用いて測定した。
キャストフィルムは、約1gの誘導体を溶解したクロロホルム溶液をテフロン(登録商標)製バットに入れ、風乾することにより作製した。
得られたキャストフィルムをダンベル型に切り取り、万能試験機(装置名:テンシロンRTG−1225、エー・アンド・デイ社製)を用いて、破断点荷重(N)、弾性率(MPa)、及び破断点応力(MPa)の測定を行った。具体的には、50Nのロードセルを用いて、室温にてダンベル型フィルムを速度7mm/分で引っ張ることで破断点荷重、弾性率、及び破断点応力を測定した。一の誘導体に対して3回の独立した施行を行い、平均値とSDを求めた。
Euglena gracilis由来のパラミロンを、炭素数の異なる脂肪酸を用いてアシル化した各種パラミロン誘導体を製造し、諸物性を、バイオプラスチックとして量産されているポリ乳酸とポリアミド11、及び耐久製品用の石油由来のABS樹脂と比較した。ポリ乳酸(PLA)(製品名:TE−4000) はUnitika Ltd.(日本)から、ポリアミド11(Poly 11-aminoundecanoic acid:PA11)(製品名:Rilson BMFO) はArkema Japan Ltd.(日本) から、ABS樹脂(製品名:GA−701)はNippon A&L Co.(日本)から得た。
白沈の洗浄をメタノールに代えてメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒を用いて行った以外は、実施例1の製造例1と同様にして、目的物(ミリストイル基導入パラミロン、以下、「誘導体19(Myr)」)を得た。
誘導体1(Myr)に代えて製造例19で得た誘導体19(Myr)を用い、反応終了後、蒸留水(3000mL)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過によって得られた白沈を、水(1600mL)で1回撹拌洗浄した後、吸引濾過して得た白沈をメタノール(300mL)で1回洗浄し、未反応物が1質量%以下であることを確認した後に、当該白沈を70℃で1時間、さらに105℃で4時間加熱して乾燥させた以外は、製造例2と同様にして、目的物(ミリストイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体20(Myr−Ac)」)(11.3g)を得た。
ミリスチン酸クロリドに代えてパルミチン酸クロリドを用い、得られた白沈の洗浄をメタノールに代えてメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒を用いて行った以外は、実施例1の製造例1と同様にして、目的物(パルミトイル基導入パラミロン、以下、「誘導体21(Pam)」)を得た。
誘導体1(Myr)に代えて製造例21で得た誘導体21(Pam)を用い、反応終了後、蒸留水(3000mL)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過によって得られた白沈を、水(1600mL)で1回撹拌洗浄した後、吸引濾過して得た白沈をメタノール(300mL)で1回洗浄し、未反応物が1質量%以下であることを確認した後に、当該白沈を70℃で1時間、さらに105℃で4時間加熱して乾燥させた以外は、製造例2と同様にして、目的物(パルミトイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体22(Pam−Ac)」)(10.9g)を得た。
ミリスチン酸クロリドに代えてステアリン酸クロリドを用い、得られた白沈の洗浄をメタノールに代えてメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒を用いて行った以外は、実施例1の製造例1と同様にして、目的物(ステアロイル基導入パラミロン、以下、「誘導体23(Ste)」)を得た。
誘導体1(Myr)に代えて製造例23で得た誘導体23(Ste)を用い、反応終了後、蒸留水(3000mL)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過によって得られた白沈を、水(1600mL)で1回撹拌洗浄した後、吸引濾過して得た白沈をメタノール(300mL)で1回洗浄し、未反応物が1質量%以下であることを確認した後に、当該白沈を70℃で1時間、さらに105℃で4時間加熱して乾燥させた以外は、製造例2と同様にして、目的物(ステアロイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体24(Ste−Ac)」)(11.0g)を得た。
各誘導体の1H−NMRを測定し、積分値からミリストイル基、パルミトイル基、又はステアロイル基の置換度とアセチル基の置換度を算出した。
合成した各誘導体について、数平均分子量(MN)(標準ポリスチレン換算)を、GPC法により、以下の条件で測定した。
GPC装置:LC−10AVP system(Shimadzu Co.、日本)、
使用カラム:Shim Pack GPC 80MC(Shimadzu Co.、日本)、
溶離液:クロロホルム、
流速:1.0mL/分、
標準試料:ポリスチレン(製品名:Shodex(登録商標)SM−105、昭和電工社製)。
合成した各誘導体及び市販の樹脂について、機械的特性や吸水率を測定するためのサンプル(成形体)を、射出成形機 (製品名:HAAKE Mini Jet II、Thermo Fisher Scientific Co.、ドイツ)を用い、210℃で成形した。ポリ乳酸は、成形後、結晶化処理のため、100℃で4時間加熱した。
熱可塑性の評価のため、各誘導体及び樹脂のメルトフローレート(MFR)を測定した。具体的には、キャピラリーカラム(製品名:CFT−500D、Shimadzu Co.、日本)を用い、200℃、荷重500kgf/cm2で加熱した時の10分間で流下した樹脂量を測定した。サンプルは、測定前に、105℃で5時間加熱し乾燥させた。
示差熱分析計(製品名:DSC 6200/EXSTAR6000、Seiko Instrument Inc.、日本)を使用し、最初に−100〜230℃まで10℃/分で昇温し、230℃で3分間保持した後、冷却した。その後、同じ条件で昇温した時の熱量を測定し、この変曲点からガラス転移温度(Tg)を求めた。
熱重量分析計(製品名:S2 EXSTAR 6000、Seiko Instrument Inc.、日本)を使用し、25℃から500℃まで窒素気流中で10℃/分で昇温した時の重量減量率を測定した。
曲げ試験片を使い、105℃で2時間乾燥後、室温で24時間純水に浸漬した時の重量増加率を測定して吸水率を求めた。
ASTM D790に準拠して、曲げ測定装置 (製品名:INSTRON 5567、Instron Co.、アメリカ合衆国)を用いて、最大強度、弾性率、及び破断伸びを測定した。試験片は、厚みが2.4mm、長さが40mm、幅が12.4mmとした。
JISK7110に準拠して、衝撃強度測定装置 (製品名:Universal Impact Tester C1、Toyo Seiki CO.、日本)を用いて、アイゾット衝撃強度を測定した。試験片は、厚みがノッチ付きで2.4mm、長さが80mm、幅が12.4mmとした。
Euglena gracilis由来のパラミロンを、炭素数の異なる脂肪酸を用いてアシル化した各種パラミロン誘導体を製造し、諸物性を調べた。
2Lの三ツ口フラスコに、パラミロン(10.0g)、塩化リチウム(8.0g)、及びDMAc(0.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約1時間後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(7.8mL)を加え、続いてミリスチン酸クロリド(8.4mL)を溶かしたDMAc(0.5L)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液にメタノール(2.0L)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(900mL)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(70℃、2時間)させることにより、目的物(ミリストイル基導入パラミロン、以下、「誘導体T1(Myr)」)を得た。
2Lナスフラスコに、製造例25で得た誘導体T1(Myr)(12.5g)と塩化リチウム(6.6g)、及びDMAc(1.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で1時間撹拌した。撹拌後、均一状態になった溶液の液温を70℃まで冷却させた後、当該溶液にピリジン(168mL)と無水酢酸(240mL)を加えて窒素雰囲気下で6時間、続いて室温で17時間撹拌し反応させた。反応終了後、反応溶液に蒸留水(3.0L)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過により白沈を得た。当該白沈を水(1.6L)及びメタノール(0.3L)で洗浄し、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(80℃(1時間)、次いで105℃(4時間))させることにより、目的物(ミリストイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体T2(Myr−Ac)」)(15.1g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ4.99−4.75(m),4.47−4.20(m),4.08−3.96(m),3.79−3.57(m),2.37−2.21(m),2.12(s),2.06(s),2.00(s),1.57(m),1.26(s),0.88(t,J=6.9).
13C−NMR(CDCl3):δ173.4,170.5,169.0,168.8,100.7,78.4,72.7,71.8,68.1,62.0,33.9,31.9,29.6,29.5,29.3,29.2,29.1,24.6,22.6,20.8,20.7,20.4,14.1.
FT−IR(cm−1):2875,2807,1740,1365,1212,1033,886.
2Lの三ツ口フラスコに、パラミロン(10.2g)、塩化リチウム(7.9g)、及びDMAc(0.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約1時間後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(12.9mL)を加え、続いてミリスチン酸クロリド(15.2mL)を溶かしたDMAc(0.5L)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液にメタノール(2.0L)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(300mL)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(80℃、2時間)させることにより、目的物(ミリストイル基導入パラミロン、以下、「誘導体T3(Myr)」)を得た。
2Lナスフラスコに、製造例27で得た誘導体T3(Myr)(12.4g)と塩化リチウム(6.8g)、及びDMAc(1.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で1時間撹拌した。撹拌後、均一状態になった溶液の液温を70℃まで冷却させた後、当該溶液にピリジン(168mL)と無水酢酸(240mL)を加えて窒素雰囲気下で6時間、続いて室温で21時間撹拌し反応させた。反応終了後、反応溶液に蒸留水(3.0L)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過により白沈を得た。当該白沈を水(1.6L)及びメタノール(0.3L)で洗浄し、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(70℃(0.5時間)、105℃(4時間))させることにより、目的物(ミリストイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体T4(Myr−Ac)」)(12.5g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ4.99−4.75(m),4.47−4.20(m),4.08−3.96(m),3.79−3.57(m),2.37−2.21(m),2.11(s),2.07(s),1.99(s),1.58(m),1.25(s),0.87(t,J= 6.9).
13C−NMR(CDCl3):δ173.4,170.5,169.0,168.8,100.7,78.4,72.7,71.8,68.1,62.0,33.9,31.9,29.6,29.5,29.3,29.2,29.1,24.6,22.6,20.9,20.7,20.5,14.1.
FT−IR(cm−1):2918,2849,1740,1364,1210,1029,888.
2Lの三ツ口フラスコに、パラミロン(10.0g)、塩化リチウム(7.9g)、及びDMAc(0.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約1時間後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(43.0mL)を加え、続いてミリスチン酸クロリド(8.4mL)を溶かしたDMAc(0.1L)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液にメタノール(1.2L)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(900mL)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(80℃、2時間)させることにより、目的物(ミリストイル基導入パラミロン、以下、「誘導体TX1(Myr)」)を得た。
2Lナスフラスコに、製造例29で得た誘導体TX1(Myr)(13.6g)と塩化リチウム(6.5g)、及びDMAc(1.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で1時間撹拌した。撹拌後、均一状態になった溶液の液温を70℃まで冷却させた後、当該溶液にピリジン(168mL)と無水酢酸(240mL)を加えて窒素雰囲気下で6時間、続いて室温で21時間撹拌し反応させた。反応終了後、反応溶液に蒸留水(3.0L)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過により白沈を得た。当該白沈を水(1.6L)及びメタノール(0.3L)で洗浄し、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(70℃(0.5時間)、次いで105℃(4時間))させることにより、目的物(ミリストイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体TX2(Myr−Ac)」)(14.8g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 4.99−4.75(m),4.45−4.22(m),4.08−3.95(m),3.79−3.55(m),2.41−2.18(m),2.12 (s),2.06(s),1.99 (s),1.75−1.52(m),1.26(s),0.88(t,J=6.9).
13C−NMR(CDCl3):δ 173.5,170.6,169.2,100.6,78.3,72.5,71.8,68.0,61.9,33.8,31.8,29.6,29.4,29.3,29.1,24.6,22.6,20.9,20.6,20.4,14.1.
FT−IR(cm−1):2924,2861,1749,1371,1210,1031,8900.
10Lの三ツ口フラスコに、パラミロン(10.0g)、塩化リチウム(7.9g)、及びDMAc(0.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約1時間後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(4.3mL)を加え、続いてミリスチン酸クロリド(4.2mL)を溶かしたDMAc(0.5L)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液に蒸留水(2.0L)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(900mL)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(80℃、2時間)させることにより、目的物(ミリストイル基導入パラミロン、以下、「誘導体TX3(Myr)」)を得た。
10Lナスフラスコに、製造例31で得た誘導体TX3(Myr)(10.0g)と塩化リチウム(6.5g)、及びDMAc(1.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で1時間撹拌した。撹拌後、均一状態になった溶液の液温を70℃まで冷却させた後、当該溶液にピリジン(168mL)と無水酢酸(240mL)を加えて窒素雰囲気下で6時間、続いて室温で16時間撹拌し反応させた。反応終了後、反応溶液に蒸留水(3.0L)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過により白沈を得た。当該白沈を水(1.6L)及びメタノール(0.3L)で洗浄し、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(70℃(0.5時間)、次いで105℃(4時間))させることにより、目的物(ミリストイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体TX4(Myr−Ac)」)(14.8g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 5.01−4.72(m),4.53−4.21(m),4.14−3.92(m),3.85−3.51(m),2.37−2.18(m),2.12(s),2.06(s),2.00(s),1.62−1.55(m),1.26(s),0.88(t,J=6.9).
13C−NMR(CDCl3):δ 173.5,170.6,169.1,168.9,100.6,78.4,72.6,71.7,67.9,61.9,34.0,31.8,29.6,29.4,29.3,29.1,24.6,22.6,20.8,20.6,20.4,14.0.
FT−IR(cm−1):2913,2864,1742,1365,1218,1034,895.
10Lの三ツ口フラスコに、パラミロン(10.0g)、塩化リチウム(8.1g)、及びDMAc(0.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約1時間後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(9.5mL)を加え、続いてパルミチン酸クロリド(9.4mL)を溶かしたDMAc(0.5L)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液にメタノール(2.0L)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(900mL)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(80℃、2時間)させることにより、目的物(パルミトイル基導入パラミロン、以下、「誘導体T5(Pam)」)を得た。
10Lナスフラスコに、製造例33で得た誘導体T5(Pam)(13.2g)と塩化リチウム(6.8g)、及びDMAc(1.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で1時間撹拌した。撹拌後、均一状態になった溶液の液温を70℃まで冷却させた後、当該溶液にピリジン(168mL)と無水酢酸(240mL)を加えて窒素雰囲気下で3時間、続いて室温で21時間撹拌し反応させた。反応終了後、反応溶液に蒸留水(3.0L)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過により白沈を得た。当該白沈を水(1.6L)及びメタノール(0.3L)で洗浄し、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(70℃(1時間)、105℃(4時間))させることにより、目的物(パルミトイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体T6(Pam−Ac)」)(14.7g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 4.99−4.75(m),4.47−4.20(m),4.08−3.96(m),3.79−3.57(m),2.37−2.21(m),2.11(s),2.06(s),2.00(s),1.56(m),1.26(s),0.88(t,J=6.9).
13C−NMR(CDCl3):δ173.4,170.5,169.0,100.7,78.4,72.7,71.8,68.1,62.0,33.9,31.9,29.7,29.5,29.3,29.1,24.6,22.6,20.9,20.7,20.4,14.1.
FT−IR(cm−1):2911,2846,1741,1365,1213,1032,887.
10Lの三ツ口フラスコに、パラミロン(10.2g)、塩化リチウム(7.9g)、及びDMAc(0.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約1時間後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(12.9mL)を加え、続いてパルミチン酸クロリド(18.7mL)を溶かしたDMAc(0.5L)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液にメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(3.0L)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(400mL)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(80℃、2時間)させることにより、目的物(パルミトイル基導入パラミロン、以下、「誘導体T7(Pam)」)を得た。
10Lナスフラスコに、製造例35で得た誘導体T7(Pam)(11.0g)と塩化リチウム(6.6g)、及びDMAc(1.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で1時間撹拌した。撹拌後、均一状態になった溶液の液温を70℃まで冷却させた後、当該溶液にピリジン(168mL)と無水酢酸(240mL)を加えて窒素雰囲気下で8時間、続いて室温で14時間撹拌し反応させた。反応終了後、反応溶液に蒸留水(3.0L)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過により白沈を得た。当該白沈を水(0.8L)及びメタノール(0.15L)で洗浄し、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(70℃(1時間)、次いで105℃(5時間))させることにより、目的物(パルミトイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体T8(Pam−Ac)」)(13.5g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 4.99−4.75(m),4.47−4.20(m),4.08−3.96(m),3.79−3.57(m),2.37−2.21(m),2.11(s),2.05(s),1.98(s),1.58(m),1.25(s),0.87(t,J=6.9).
13C−NMR(CDCl3):δ 173.4,170.5,169.0,168.8,100.7,78.4,72.7,71.8,68.2,62.0,33.9,31.9,29.7,29.5,29.3,29.2,29.1,24.7,22.7,20.8,20.7,20.5,20.4,14.1.
FT−IR(cm−1):2914,2849,1747,1363,1213,1032,890.
10Lの三ツ口フラスコに、パラミロン(10.2g)、塩化リチウム(7.9g)、及びDMAc(0.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約1時間後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(9.5mL)を加え、続いてステアリン酸クロリド(10.4mL)を溶かしたDMAc(0.5L)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液にメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(1.8L)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(600mL)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(80℃(4時間)、105℃(4時間))させることにより、目的物(ステアロイル基導入パラミロン、以下、「誘導体T9(Ste)」)を得た。
10Lナスフラスコに、製造例37で得た誘導体T9(Ste)(29.8g)と塩化リチウム(6.6g)、及びDMAc(1.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で1時間撹拌した。撹拌後、均一状態になった溶液の液温を70℃まで冷却させた後、当該溶液にピリジン(168mL)と無水酢酸(240mL)を加えて窒素雰囲気下で8時間、続いて室温で14時間撹拌し反応させた。反応終了後、反応溶液に蒸留水(3.0L)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過により白沈を得た。当該白沈を水(1.6L)及びメタノール(0.3L)で洗浄し、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(70℃(2時間)、次いで105℃(4時間))させることにより、目的物(ステアロイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体T10(Ste−Ac)」)(17.5g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ4.99−4.75(m),4.47−4.20(m),4.08−3.96(m),3.79−3.57(m),2.37−2.21(m),2.12(s),2.06(s),2.00(s),1.55(m),1.26(s),0.88(t,J=6.9).
13C−NMR(CDCl3):δ 173.4,170.5,169.0,100.7,78.4,72.6,71.8,68.1, 62.1,33.9,31.9,29.7, 29.5,29.3,29.1,24.6,22.6,20.8,20.7,20.4,14.1.
FT−IR(cm−1):2920,2847,1740,1365,1212,1031,889.
10Lの三ツ口フラスコに、パラミロン(10.4g)、塩化リチウム(7.9g)、及びDMAc(0.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約1時間後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(12.9mL)を加え、続いてステアリン酸クロリド(20.8mL)を溶かしたDMAc(0.5L)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液にメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(1.8L)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(900mL)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(80℃、4時間)させることにより、目的物(ステアロイル基導入パラミロン、以下、「誘導体T11(Ste)」)を得た。
10Lナスフラスコに、製造例39で得た誘導体T11(Ste)(12.3g)と塩化リチウム(6.8g)、及びDMAc(1.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で1時間撹拌した。撹拌後、均一状態になった溶液の液温を70℃まで冷却させた後、当該溶液にピリジン(168mL)と無水酢酸(240mL)を加えて窒素雰囲気下で6時間、続いて室温で19時間撹拌し反応させた。反応終了後、反応溶液に蒸留水(3.0L)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過により白沈を得た。当該白沈を水(1.6L)及びメタノール(0.3L)で洗浄し、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(70℃(2時間)、次いで105℃(4時間))させることにより、目的物(ステアロイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体T12(Ste−Ac)」)(11.2g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ4.99−4.75(m),4.47−4.20(m),4.08−3.96(m),3.79−3.57(m),2.37−2.21(m),2.12 (s), 2.08(s),2.00(s),1.58(m),1.25(s),0.87(t,J=6.9).
13C−NMR(CDCl3):δ 173.4,170.6,169.1,100.7,78.5,72.7,71.8,68.2,62.0,33.9 31.9,29.7, 29.5,29.4,29.2,24.7,22.7,20.9,20.7, 20.5, 14.1.
FT−IR(cm−1):2920,2849,1740,1366,1209,1030,890.
10Lの三ツ口フラスコに、パラミロン(10.0g)、塩化リチウム(7.9g)、及びDMAc(0.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約1時間後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(21.5mL)を加え、続いてステアリン酸クロリド(5.2mL)を溶かしたDMAc(0.5L)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液にメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(1.8L)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(900mL)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(80℃、4時間)させることにより、目的物(ステアロイル基導入パラミロン、以下、「誘導体TX5(Ste)」)を得た。
10Lナスフラスコに、製造例41で得た誘導体TX5(Ste)(9.5g)と塩化リチウム(6.5g)、及びDMAc(1.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で1時間撹拌した。撹拌後、均一状態になった溶液の液温を70℃まで冷却させた後、当該溶液にピリジン(168mL)と無水酢酸(240mL)を加えて窒素雰囲気下で6時間、続いて室温で19時間撹拌し反応させた。反応終了後、反応溶液に蒸留水(3.0L)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過により白沈を得た。当該白沈を水(1.6L)及びメタノール(0.3L)で洗浄し、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(70℃(2時間)、次いで105℃(4時間))させることにより、目的物(ステアロイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体TX6(Ste−Ac)」)(12.3g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ4.98−4.73(m),4.44−4.23(m),4.07−3.95(m),3.79−3.55(m),2.34−2.16(m),2.11(s),2.05(s),1.99(s),1.62−1.53(m),1.24(s),0.87(t,J=6.9).
13C−NMR(CDCl3):δ 173.4,170.5,169.1,168.5,100.7,78.4,72.6,71.7,68.1,62.0,33.9,31.9,29.7,29.6,29.5,29.3,29.1,24.6,22.6,20.8,20.7,20.4,14.1.
FT−IR(cm−1):2922,2857,1739,1374,1216,1032,889.
1Lの三ツ口フラスコに、パラミロン(3.0g)、塩化リチウム(2.4g)、及びDMAc(150mL)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約30分後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(12.9mL)を加え、続いてデカリン酸クロリド(1.9mL)を溶かしたDMAc(150mL)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液にメタノール(0.6L)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(270mL)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(90℃、4時間)させることにより、目的物(デカノイル基導入パラミロン、以下、「誘導体T13(Dec)」)を得た。
1Lナスフラスコに、製造例43で得た誘導体T13(Dec)(3.0g)と塩化リチウム(2.0g)、及びDMAc(450mL)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で30分撹拌した。撹拌後、均一状態になった溶液の液温を70℃まで冷却させた後、当該溶液にピリジン(50mL)と無水酢酸(72mL)を加えて窒素雰囲気下で5時間、続いて室温で17時間撹拌し反応させた。反応終了後、反応溶液にメタノール(450mL)及び蒸留水(450mL)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過により白沈を得た。当該白沈を蒸留水(480mL)及びメタノール(480mL)で洗浄し、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(90℃(4時間))させることにより、目的物(デカノイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体T14(Dec−Ac)」)(3.6g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ4.98−4.73(m),4.44−4.23(m),4.07−3.95(m),3.79−3.55(m),2.34−2.16(m),2.11(s),2.05(s),1.99(s),1.62−1.53(m),1.24(s),0.87(t,J=6.9).
13C−NMR(CDCl3):δ 173.4,170.5,169.1,168.5,100.7,78.4,72.6,71.7,68.1,62.0,33.9,31.9, 29.7,29.6,29.5,29.3,29.1,24.6, 22.6, 20.8,20.7,20.4,14.1.
FT−IR(cm−1):2935,2845,1747,1374,1214,1030,889.
1Lの三ツ口フラスコに、パラミロン(3.0g)、塩化リチウム(2.4g)、及びDMAc(150mL)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約30分後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(12.9mL)を加え、続いてデカリン酸クロリド(1.9mL)を溶かしたDMAc(150mL)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液にメタノール(0.3L)及び蒸留水(0.1L)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(270mL)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(90℃、4時間)させることにより、目的物(デカノイル基導入パラミロン、以下、「誘導体T15(Dec)」)を得た。
1Lナスフラスコに、製造例45で得た誘導体T15(Dec)(4.1g)と塩化リチウム(2.0g)、及びDMAc(450mL)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で30分撹拌した。撹拌後、均一状態になった溶液の液温を70℃まで冷却させた後、当該溶液にピリジン(50mL)と無水酢酸(72mL)を加えて窒素雰囲気下で5時間、続いて室温で17時間撹拌し反応させた。反応終了後、反応溶液にメタノール(450mL)及び蒸留水(400mL)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過により白沈を得た。当該白沈をメタノール(500mL)で洗浄し、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(90℃(4時間))させることにより、目的物(デカノイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体T16(Dec−Ac)」)(5.8g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ4.97−4.71(m),4.45−4.19(m),4.08−3.93(m),3.82−3.51(m),2.38−2.18(m),2.11(s),2.05(s),1.99(s),1.62−1.54(m),1.25(s),0.87(t,J=6.9).
13C−NMR(CDCl3):δ 173.4,170.5,169.1,168.9,100.7,78.3,72.6,71.7,68.1,61.9,33.9,31.8, 29.5,29.4,29.2,29.1,24.6,22.6,20.9, 20.7,20.4,14.1.
FT−IR(cm−1):2937,2859,1732,1372,1214,1030,889.
10Lの三ツ口フラスコに、パラミロン(3.0g)、塩化リチウム(2.4g)、及びDMAc(150mL)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約30分後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(13.0mL)を加え、続いてウンデカリン酸クロリド(2.0mL)を溶かしたDMAc(150mL)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液にメタノール(0.6L)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(270mL)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(90℃、4時間)させることにより、目的物(ウンデカノイル基導入パラミロン、以下、「誘導体T17(Und)」)を得た。
10Lナスフラスコに、製造例47で得た誘導体T17(Und)(3.8g)と塩化リチウム(2.0g)、及びDMAc(450mL)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で30分撹拌した。撹拌後、均一状態になった溶液の液温を70℃まで冷却させた後、当該溶液にピリジン(50mL)と無水酢酸(72mL)を加えて窒素雰囲気下で5時間、続いて室温で17時間撹拌し反応させた。反応終了後、反応溶液にメタノール(500mL)及び蒸留水(500mL)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過により白沈を得た。当該白沈を水(480mL)及びメタノール(0.1L)で洗浄し、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(90℃(4時間))させることにより、目的物(ウンデカノイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体T18(Und−Ac)」(4.9g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 4.99−4.73(m),4.45−4.23(m),4.07−3.95(m),3.79−3.51(m),2.34−2.19(m),2.11(s),2.05(s),1.99(s),1.62−1.53(m),1.25(s),0.87(t,J=6.9).
13C−NMR(CDCl3):δ 173.4,170.5,169.1,168.7,100.7,78.4,72.2,71.8,68.1,62.1,33.9,31.9,29.5,29.4,29.3,29.1,24.6,22.6,20.9,20.7,20.4,14.1.
FT−IR(cm−1):2932,2856,1740,1368,1212,1030,889.
2Lの三ツ口フラスコに、パラミロン(11.0g)、塩化リチウム(8.6g)、及びDMAc(0.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約1時間後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(4.7mL)を加え、続いてラウリン酸クロリド(4.0mL)を溶かしたDMAc(0.5L)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液に水(2.0L)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(900mL)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(90℃、4時間)させることにより、目的物(ラウロイル基導入パラミロン、以下、「誘導体T19(Lau)」)を得た。
2Lナスフラスコに、製造例49で得た誘導体T19(Lau)(9.5g)と塩化リチウム(6.5g)、及びDMAc(1.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で1時間撹拌した。撹拌後、均一状態になった溶液の液温を70℃まで冷却させた後、当該溶液にピリジン(168mL)と無水酢酸(240mL)を加えて窒素雰囲気下で6時間、続いて室温で16時間撹拌し反応させた。反応終了後、反応溶液に蒸留水(3.0L)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過により白沈を得た。当該白沈を水(1.6L)及びメタノール(0.3L)で洗浄し、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(90℃(4時間))させることにより、目的物(ラウロイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体T20(Lau−Ac)」)(13.6g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 4.98−4.73(m),4.44−4.23(m),4.07−3.95(m),3.79−3.55(m),2.34−2.16(m),2.11(s), 2.05(s),1.99(s),1.62−1.53(m),1.24(s),0.87(t,J=6.9)
13C−NMR(CDCl3):δ 173.4,170.5,169.1,168.5,100.7,78.4,72.6,71.7,68.1,62.0,33.9,31.9,29.7,29.6, 29.5,29.3,29.1,24.6,22.6,20.8,20.7,20.4,14.1.
FT−IR(cm−1):2932,2862,1740,1374,1207,1032,889.
2Lの三ツ口フラスコに、パラミロン(10.0g)、塩化リチウム(7.8g)、及びDMAc(0.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約30分後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(8.6mL)を加え、続いてラウリン酸クロリド(7.4mL)を溶かしたDMAc(0.5L)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液にメタノール(2.0L)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(900mL)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(90℃、2時間)させることにより、目的物(ラウロイル基導入パラミロン、以下、「誘導体T21(Lau)」)を得た。
2Lナスフラスコに、製造例51で得た誘導体T21(Lau)(11.0g)と塩化リチウム(6.5g)、及びDMAc(1.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で1時間撹拌した。撹拌後、均一状態になった溶液の液温を70℃まで冷却させた後、当該溶液にピリジン(168mL)と無水酢酸(240mL)を加えて窒素雰囲気下で6時間、続いて室温で15時間撹拌し反応させた。反応終了後、反応溶液に蒸留水(3.0L)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過により白沈を得た。当該白沈を水(1.6L)及びメタノール(0.3L)で洗浄し、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(90℃(4時間))させることにより、目的物(ラウロイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体T22(Lau−Ac)」)(15.1g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 4.98−4.73(m),4.44−4.23(m),4.07−3.95(m),3.79−3.55(m),2.34−2.16(m),2.11(s),2.05(s),1.99(s),1.62−1.53(m),1.24(s),0.87(t,J=6.9).
13C−NMR(CDCl3):δ 173.4,170.5,169.1,168.5,100.7,78.4,72.6,71.7,68.1,62.0,33.9,31.9,29.7,29.6,29.5,29.3,29.1,24.6,22.6,20.8,20.7,20.4,14.1.
FT−IR(cm−1):2933,2861,1739,1374,1213,1031,895.
まず、50mLナスフラスコにトリデカン酸(2.0g)、クロロホルム(10.0mL)及び塩化オキサリル(1.3mL)を入れ、窒素雰囲気下で室温にて撹拌を行った。3時間後、窒素を吹き付けて余剰のクロロホルム及び塩化オキサリルを除いた。得られたトリデカン酸クロリドをDMAc(10.0mL)に溶かして、トリデカン酸クロリドのDMAc溶液を調製した。
次いで、2Lの三ツ口フラスコに、パラミロン(3.0g)、塩化リチウム(2.4g)、及びDMAc(150mL)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約30分後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(6.4mL)を加え、続いて上記で調製したトリデカン酸クロリドのDMAc溶液(6.0mL)をDMAc(150mL)で希釈し、これを滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液にメタノール(300mL)及び蒸留水(100mL)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(270mL)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(90℃、2時間)させることにより、目的物(トリデカノイル基導入パラミロン、以下、「誘導体T23(Tri)」)を得た。
10Lナスフラスコに、製造例53で得た誘導体T23(Tri)(4.1g)と塩化リチウム(2.0g)、及びDMAc(450mL)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で30分間撹拌した。撹拌後、均一状態になった溶液の液温を70℃まで冷却させた後、当該溶液にピリジン(50mL)と無水酢酸(72mL)を加えて窒素雰囲気下で6時間、続いて室温で17時間撹拌し反応させた。反応終了後、反応溶液にメタノール(450mL)及び蒸留水(450mL)を加えて白沈を生じさせ、遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。当該白沈をメタノール(500mL)で洗浄し、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(90℃(4時間))させることにより、目的物(トリデカノイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体T24(Tri−Ac)」)(5.5g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 4.99−4.73(m),4.47−4.21(m),4.07−3.95(m),3.79−3.55(m),2.34−2.16(m),2.11(s),2.06(s),2.00(s),1.68−1.55(m),1.26 (s),0.88(t,J=6.9)
13C−NMR(CDCl3):δ 173.4,170.5,169.1,168.9,100.6,78.5,72.6,71.7,68.0,62.0,33.9,31.9, 29.6,29.5,29.4,29.3,29.2,29.1,24.6,22.6,20.8,20.7,20.4,14.1.
FT−IR(cm−1):2922,2853,1748,1366,1210,1030,889.
2Lの三ツ口フラスコに、パラミロン(10.0g)、塩化リチウム(7.8g)、及びDMAc(0.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約30分後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(8.6mL)を加え、続いてステアリン酸クロリド(2.1mL)を溶かしたDMAc(0.5L)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液にメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(1.8L)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(900mL)で洗浄し、遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(90℃、2時間)させることにより、目的物(ステアロイル基導入パラミロン、以下、「誘導体T25(Ste)」)を得た。
2Lナスフラスコに、製造例55で得た誘導体T25(Ste)(11.0g)と塩化リチウム(6.5g)、及びDMAc(1.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で1時間撹拌した。撹拌後、均一状態になった溶液の液温を70℃まで冷却させた後、当該溶液にピリジン(168mL)と無水酢酸(240mL)を加えて窒素雰囲気下で6時間、続いて室温で15時間撹拌し反応させた。反応終了後、反応溶液に蒸留水(3.0L)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過により白沈を得た。当該白沈を水(1.6L)及びメタノール(0.9L)で洗浄し、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(90℃(4時間))させることにより、目的物(ステアロイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体T26(Ste−Ac)」)(15.7g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 5.05−4.65(m),4.47−4.1(m), 4.07−3.91(m),3.78−3.47(m),2.25−2.17(m),2.10(s),2.04(s),1.98(s),1.57−1.52(m),1.24(s),0.86(t,J=6.9).
13C−NMR(CDCl3):δ 173.3,170.5,169.1,168.9,100.6,78.4,72.6,71.7,68.0,62.0,31.9,29.7,29.6,29.3,24.6,22.6,21.5,20.8,20.7,20.4,14.1.
FT−IR(cm−1):2941,2872,1748,1366,1207,1029,888.
2Lの三ツ口フラスコに、パラミロン(10.0g)、塩化リチウム(7.8g)、及びDMAc(0.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約30分後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(17.0mL)を加え、続いてラウリン酸クロリド(14.8mL)を溶かしたDMAc(0.5L)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液に蒸留水(2.0L)を加えて白沈を生じさせた。吸引濾過によって濾別し、白沈を得た。この白沈をメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(900mL)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(90℃、2時間)させることにより、目的物(ラウロイル基導入パラミロン、以下、「誘導体T27(Lau)」)を得た。
2Lナスフラスコに、製造例57で得た誘導体T27(Lau)(12.0g)と塩化リチウム(6.5g)、及びDMAc(1.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で1時間撹拌した。撹拌後、均一状態になった溶液の液温を70℃まで冷却させた後、当該溶液にピリジン(168mL)と無水酢酸(240mL)を加えて窒素雰囲気下で8時間、続いて室温で15時間撹拌し反応させた。反応終了後、反応溶液に蒸留水(3.0L)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過により白沈を得た。当該白沈を水(1.6L)及びメタノール(0.5L)で洗浄し、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(90℃(4時間))させることにより、目的物(ラウロイル基導入パラミロンをアセチル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体T28(Lau−Ac)」)(16.7g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 5.03−4.62(m),4.48−4.1(m),4.08−3.87(m),3.73−3.47(m),2.36−2.15(m),2.11(s),2.05(s),1.99(s),1.81−1.68(m),1.25(s),0.87(t,J=6.9).
13C−NMR(CDCl3):δ 173.4,170.5,169.1,100.7,78.4,72.6,71.7,68.1,62.0,33.9,31.9,29.6,29.5,29.3,29.2,29.1,24.6,22.7,21.5,20.9,20.7,20.4,14.1.
FT−IR(cm−1):2928,2858,1747,1369,1218,1031,888.
合成した各誘導体について、質量平均分子量(Mw)を、GPC法により、以下の条件で測定した。
GPC装置: 1100 HPLCシステム(Agilent社製)+MINIDAWN+QELS+OptilabreX(Wyatt社製)、
使用カラム:KD−805+K−802(昭和電工社製)、
溶離液:クロロホルム、
流速:1.0mL/分。
誘導体T2(Myr−Ac)、誘導体T4(Myr−Ac)、誘導体T6(Pam−Ac)、誘導体T8(Pam−Ac)」、誘導体T10(Ste−Ac)、誘導体T12(Ste−Ac)、誘導体T14(Dec−Ac)、誘導体T16(Dec−Ac)、誘導体T22(Lau−Ac)、誘導体T24(Tri−Ac)及び誘導体T28(Lau−Ac)について、溶融紡糸を試みた。
具体的には、まず、合成した各誘導体約1.0gを、市販の溶融押出紡糸装置(溶融押出装置、製品名:IMC−1149、(株)井元製作所製)の加熱炉に投入した。続いて、加熱炉及び造糸ダイ温度を200〜250℃に設定し、押出速度0.2mm/秒で押し出しを行い、市販の巻取装置(巻取装置(標準A)、製品名:IMC−1128−A、(株)井元製作所製)により巻き取ることによって紡糸を行った。
この結果、全ての誘導体において、可塑剤なしで溶融紡糸できた。
Euglena gracilis由来のパラミロンに長鎖炭化水素基とプロピル基又はフェニル基を導入した各種パラミロン誘導体を製造し、熱可塑性を調べた。
2Lの三ツ口フラスコに、パラミロン(10.0g)、塩化リチウム(7.8g)、及びDMAc(0.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約1時間後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(43mL)を加え、続いてミリスチン酸クロリド(8.4mL)を溶かしたDMAc(0.5L)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液にメタノール(2.0L)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール/クロロホルム(2/1)混合溶媒(900mL)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(70℃、2時間)させることにより、目的物(ミリストイル基導入パラミロン、以下、「誘導体U1(Myr)」)(11.7g)を得た。
2Lの三ツ口フラスコに、製造例59で得た誘導体U1(Myr)(11.0g)、塩化リチウム(6.2g)、及びDMAc(0.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約1時間後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、DMAc(1.0L)、ピリジン(160mL)、塩化ベンゾイル(56.7mL)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液にメタノール(1.0L)、蒸留水(1.0L)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール(1.6L)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(90℃、4時間)させることにより、目的物(ミリストイル基導入パラミロンをベンゾイル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体U2(Myr−Bz)」)(18.3g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 8.07−7.67(m),7.58−7.04(m),5.44−3.14(m),2.41−1.96(m),1.66−1.52(m),1.24(s),0.87(s).
FT−IR(cm−1):2918,2847,1723,1449,1369,1264,1213,1174,1078,1058,1024,891,709.
2Lの三ツ口フラスコに、パラミロン(10.0g)、塩化リチウム(7.8g)、及びDMAc(0.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約1時間後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(43mL)を加え、続いてラウリン酸クロリド(7.3mL)を溶かしたDMAc(0.5L)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液に蒸留水(2.0L)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール(400mL)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(70℃、2時間)させることにより、目的物(ミリストイル基導入パラミロン、以下、「誘導体U3(Lau)」)(11.7g)を得た。
2Lの三ツ口フラスコに、製造例61で得た誘導体U3(Lau)(1.0g)、塩化リチウム(593mg)、及びDMAc(50mL)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約1時間後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、DMAc(100mL)、ピリジン(15mL)、塩化ベンゾイル(5.4mL)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液にメタノール(300mL)、蒸留水(300mL)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール(160mL)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(90℃、4時間)させることにより、目的物(ラウロイル基導入パラミロンをベンゾイル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体U4(Lau−Bz)」)(1.5g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 8.19−7.72(m),7.67−7.01(m),5.32−3.12(m),2.44−2.11(m),1.67−1.46(m),1.24(s),0.87(s).
FT−IR(cm−1):29123,2855,1719,1451,1372,1267,1175,1090,1067,1025,709.
2Lの三ツ口フラスコに、パラミロン(10.0g)、塩化リチウム(7.8g)、及びDMAc(0.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約1時間後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(8.6mL)を加え、続いてミリスチン酸クロリド(8.4mL)を溶かしたDMAc(0.5L)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液にメタノール(2.0L)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(900mL)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(70℃、2時間)させることにより、目的物(ミリストイル基導入パラミロン、以下、「誘導体U5(Myr)」)(10.0g)を得た。
2Lナスフラスコに、製造例63で得た誘導体U5(Myr)(9.8g)と塩化リチウム(6.5g)、及びDMAc(1.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で1時間撹拌した。撹拌後、均一状態になった溶液の液温を70℃まで冷却させた後、当該溶液にピリジン(168mL)と無水プロピオン酸(360mL)を加えて窒素雰囲気下で7時間、続いて室温で15時間撹拌し反応させた。反応終了後、反応溶液に蒸留水(3.0L)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過により白沈を得た。当該白沈を水(1.6L)及びメタノール(0.3L)で洗浄し、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(90℃(4時間))させることにより、目的物(ミリストイル基導入パラミロンをプロパノイル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体U6(Myr−Pr)」)(10.7g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 5.11−3.16(m),2.62−2.45(m),2.39−2.16(m),1.77−1.47(m),1.24(s),1.18−0.96(br),0.86(t,J=6.8).
FT−IR(cm−1):3484,2976,2923,2853,1739,1461,1419,1363,1271,1160,1055,871,806,563.
2Lの三ツ口フラスコに、パラミロン(10.0g)、塩化リチウム(7.8g)、及びDMAc(0.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約1時間後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(43mL)を加え、続いてステアリン酸クロリド(10.4mL)を溶かしたDMAc(0.5L)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液にメタノール/クロロホルム(2/1)混合溶媒(1.8L)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール/クロロホルム(2/1)混合溶媒(900mL)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(70℃、2時間)させることにより、目的物(ステアロイル基導入パラミロン、以下、「誘導体U7(Ste)」)(14.2g)を得た。
2Lナスフラスコに、製造例65で得た誘導体U7(Ste)(14.2g)と塩化リチウム(6.5g)、及びDMAc(1.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で1時間撹拌した。撹拌後、均一状態になった溶液の液温を70℃まで冷却させた後、当該溶液にピリジン(168mL)と無水プロピオン酸(360mL)を加えて窒素雰囲気下で7時間、続いて室温で15時間撹拌し反応させた。反応終了後、反応溶液に蒸留水(3.0L)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過により白沈を得た。当該白沈を水(1.6L)及びメタノール(0.3L)で洗浄し、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(90℃(4時間))させることにより、目的物(ミリストイル基導入パラミロンをプロパノイル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体U8(Ste−Pr)」(15.5g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 5.13−3.08(m),2.61−2.42(m),2.39−2.13(m),1.87−1.64(m),1.23(s),1.20−0.96(br),0.86(t,J=6.9).
FT−IR(cm−1):2977,2915,2848,1739,1461,1418,1361,1270,1160,1057,869,805,561.
2Lの三ツ口フラスコに、パラミロン(10.0g)、塩化リチウム(7.9g)、及びDMAc(0.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で撹拌を行った。撹拌開始から約1時間後には、当該三ツ口フラスコ内の溶液は透明になった。この透明になった溶液の温度を室温に戻した後、トリエチルアミン(43mL)を加え、続いてラウリン酸クロリド(7.3mL)を溶かしたDMAc(0.5L)を滴下して加えた後に、当該溶液を120℃に加熱しながら窒素雰囲気下で撹拌し反応させた。3時間後、当該三ツ口フラスコ内の反応溶液に蒸留水(2.0L)を加えて白沈を生じさせた。遠心分離処理によって当該反応溶液から上澄みを除き、白沈を得た。この白沈をメタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(900mL)で洗浄し、吸引濾過で濾別後、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(70℃、2時間)させることにより、目的物(ステアロイル基導入パラミロン、以下、「誘導体U9(Lau)」)(11.6g)を得た。
2Lナスフラスコに、製造例67で得た誘導体U9(Lau)(11.6g)と塩化リチウム(6.5g)、及びDMAc(1.5L)を入れ、窒素雰囲気下、120℃で1時間撹拌した。撹拌後、均一状態になった溶液の液温を70℃まで冷却させた後、当該溶液にピリジン(168mL)と無水プロピオン酸(360mL)を加えて窒素雰囲気下で7時間、続いて室温で15時間撹拌し反応させた。反応終了後、反応溶液に蒸留水(3.0L)を加えて白沈を生じさせ、吸引濾過により白沈を得た。当該白沈を水(1.6L)及びメタノール(0.3L)で洗浄し、終夜で風乾、さらに減圧下で加熱乾燥(90℃(4時間))させることにより、目的物(ミリストイル基導入パラミロンをプロパノイル化したパラミロン誘導体、以下、「誘導体U10(Lau−Pr)」(12.7g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 5.21−3.05(m),2.66−2.42(m),2.39−2.15(m),1.77−1.61(m),1.24(s),1.20−0.96(br),0.86(t,J=6.6).
FT−IR(cm−1):3484,2975,2923,2852,1739,1458,1418,1363,1268,1162,1053,871,805,561.
各誘導体をホットプレート上に設置し、室温から徐々に温度を上昇させ、熱可塑性を示す温度(熱可塑性発現温度(℃))を調べた。測定結果を、製造時の仕込み比([長鎖脂肪酸クロリド]/[グルコースユニット])と共に表8に示す。この結果、全ての誘導体において、200℃以上で熱可塑性を示した。
Euglena gracilis由来のパラミロンに長鎖炭化水素基のみを導入した各種パラミロン誘導体を製造し、熱可塑性を調べた。
50mLナスフラスコに、パラミロン(199.5mg)とピリジン(20.0mL)を入れ、窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。続いて2−エチルヘキサン酸クロリド(528μL)を加えて窒素雰囲気下で撹拌した。3時間の撹拌の後、反応溶液にメタノール(200mL)を加えて白沈を生じさせた。白沈を遠心分離で集め、メタノール(35mL×2回)で洗浄した後に風乾することにより、目的物(2−エチルヘキサノイル基導入パラミロン、以下、「誘導体S1(2E−Hex)」)(275mg)を得た。
FT−IR(cm−1):2914,2854,1730,1456,1161,1034,1033.
50mLナスフラスコに、パラミロン(202mg)とピリジン(20.0mL)を入れ、窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。続いて2−エチルヘキサン酸クロリド(635μL)を加えて窒素雰囲気下で撹拌した。3時間の撹拌の後、反応溶液にメタノール(160mL)を加えて白沈を生じさせた。白沈を遠心分離で集め、メタノール(35mL×2回)で洗浄した後に風乾することにより、目的物(2−エチルヘキサノイル基導入パラミロン、以下、「誘導体S2(2E−Hex)」)(309mg)を得た。
FT−IR(cm−1):2920,2857,1731,1455,1361,1162,1047,1031.
50mLナスフラスコに、パラミロン(101mg)とピリジン(10.0mL)を入れ、窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。続いてオクタン酸クロリド(264μL)を加えて窒素雰囲気下で撹拌した。3時間の撹拌の後、反応溶液にメタノール(120mL)を加えて白沈を生じさせた。白沈を遠心分離で集め、メタノール(30mL×2回)で洗浄した後に風乾することにより、目的物(オクタノイル基導入パラミロン、以下、「誘導体S3(Oct)」)(233mg)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 5.16−3.15(m),2.48−2.15(m),1.77−1.49(m),1.28(s),0.88(s).
FT−IR(cm−1):2919,2852,1739,1455,1361,1150,1041,1040.
50mLナスフラスコに、パラミロン(99mg)とピリジン(10.0mL)を入れ、窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。続いてオクタン酸クロリド(317μL)を加えて窒素雰囲気下で撹拌した。3時間の撹拌の後、反応溶液にメタノール(120mL)を加えて白沈を生じさせた。白沈を遠心分離で集め、メタノール(30mL×2回)で洗浄した後に風乾することにより、目的物(オクタノイル基導入パラミロン、以下、「誘導体S4(Oct)」)(250mg)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 5.13−3.00(m),2.38−2.14(m),1.65−1.48(m),1.27(s),0.88(s).
FT−IR(cm−1):2923,2854,1743,1149,1047.
50mLナスフラスコに、パラミロン(99mg)とピリジン(10.0mL)を入れ、窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。続いてデカン酸クロリド(316μL)を加えて窒素雰囲気下で撹拌した。3時間の撹拌の後、反応溶液にメタノール(20mL)を加えて白沈を生じさせた。白沈を遠心分離で集め、メタノール(30mL×2回)で洗浄した後に風乾することにより、目的物(オクタノイル基導入パラミロン、以下、「誘導体S5(Dec)」)(251mg)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 5.18−3.14(m),2.54−2.12(m),1.75−1.47(m),1.26(s),0.88(t,J=6.3).
FT−IR(cm−1):2920,2851,1739,1455,1360,1147,1042.
50mLナスフラスコに、パラミロン(103mg)とピリジン(10.0mL)を入れ、窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。続いてデカン酸クロリド(380μL)を加えて窒素雰囲気下で撹拌した。3時間の撹拌の後、反応溶液にメタノール(20mL)を加えて白沈を生じさせた。白沈を遠心分離で集め、メタノール(30mL×2回)で洗浄した後に風乾することにより、目的物(オクタノイル基導入パラミロン、以下、「誘導体S6(Dec)」)(260mg)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 5.14−3.15(m),2.43−2.1(m),1.72−1.48(m),1.26(s),0.88(t,J=6.1).
FT−IR(cm−1):2918,2850,1739,1146,1040.
50mLナスフラスコに、パラミロン(101mg)とピリジン(10.0mL)を入れ、窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。続いてラウリン酸クロリド(367μL)を加えて窒素雰囲気下で撹拌した。3時間の撹拌の後、反応溶液にメタノール(20mL)を加えて白沈を生じさせた。白沈を遠心分離で集め、メタノール(30mL×2回)で洗浄した後に風乾することにより、目的物(ラウリン基導入パラミロン、以下、「誘導体S7(Lau)」)(306mg)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 5.21−3.12(m),2.59−2.12(m),1.81−1.46(m),1.26(s),0.88(t,J=6.3).
FT−IR(cm−1):2918,2849,1740,1455,1360,1145,1045.
50mLナスフラスコに、パラミロン(102mg)とピリジン(10.0mL)を入れ、窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。続いてラウリン酸クロリド(440μL)を加えて窒素雰囲気下で撹拌した。3時間の撹拌の後、反応溶液にメタノール(20mL)を加えて白沈を生じさせた。白沈を遠心分離で集め、メタノール(30mL×2回)で洗浄した後に風乾することにより、目的物(ラウリン基導入パラミロン、以下、「誘導体S8(Lau)」)(336mg)を得た。
FT−IR(cm−1):2918,2850,1742,1455,1142,1042.
50mLナスフラスコに、パラミロン(103mg)とDMAc(5.0mL)、LiCl(88mg)を入れ、窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。反応溶液を40℃に冷却後、トリエチルアミン(258μL)とDMAc/ミリスチン酸クロリド(2.5mL/335μL)を加えて再び加熱し(110℃)、窒素雰囲気下で撹拌した。3時間の撹拌の後、反応溶液にメタノール(20mL)を加えて白沈を生じさせた。白沈を遠心分離で集め、メタノール(30mL×4回)で洗浄した後に風乾することにより、目的物(ミリストイル基導入パラミロン、以下、「誘導体S9(Myr)」)(232mg)を得た。
FT−IR(cm−1):3362,2915,2848,1717,1435,1357,1107,1069,1028.
50mLナスフラスコに、パラミロン(50mg)とピリジン(5.0mL)を入れ、窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。続いてミリスチン酸クロリド(200μL)を加えて窒素雰囲気下で撹拌した。3時間の撹拌の後、反応溶液にメタノール(20mL)を加えて白沈を生じさせた。白沈を遠心分離で集め、メタノール(30mL×2回)で洗浄した後に風乾することにより、目的物(ミリストイル基導入パラミロン、以下、「誘導体S10(Myr)」)(174mg)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 5.23−3.09(m),2.42−2.16(m),1.55−1.51(m),1.25(s),0.88(t,J=6.6).
FT−IR(cm−1):3335,2918,2850,1739,1626,1455,1355,1151,1076.
50mLナスフラスコに、パラミロン(50mg)とピリジン(5.0mL)を入れ、窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。続いてミリスチン酸クロリド(220μL)を加えて窒素雰囲気下で撹拌した。3時間の撹拌の後、反応溶液にメタノール(20mL)を加えて白沈を生じさせた。白沈を遠心分離で集め、メタノール(30mL×2回)で洗浄した後に風乾することにより、目的物(ミリストイル基導入パラミロン、以下、「誘導体S11(Myr)」)(122mg)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 5.13−3.11(m),2.45−2.17(m),1.73−1.48(m),1.26(s),0.88(t,J=6.5).
FT−IR(cm−1):2920,2851,1743,1459,1377,1162,1082.
50mLナスフラスコに、パラミロン(101mg)とDMAc(5.0mL)、LiCl(85mg)を入れ、窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。反応溶液を40℃に冷却後、トリエチルアミン(388μL)とDMAc/ミリスチン酸クロリド(2.5mL/503μL)を加えて再び加熱し(110℃)、窒素雰囲気下で撹拌した。3時間の撹拌の後、反応溶液にメタノール(20mL)を加えて白沈を生じさせた。白沈を遠心分離で集め、メタノール(35mL×3回)で洗浄した後に風乾することにより、目的物(ミリストイル基導入パラミロン、以下、「誘導体S12(Myr)」)(82mg)を得た。
FT−IR(cm−1):2919,2851,1743,1465,1371,1159,1075.
50mLナスフラスコに、パラミロン(50mg)とピリジン(5.0mL)を入れ、窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。続いてパルミチン酸クロリド(242μL)を加えて窒素雰囲気下で撹拌した。3時間の撹拌の後、反応溶液にメタノール(20mL)を加えて白沈を生じさせた。白沈を遠心分離で集め、メタノール(35mL×2回)で洗浄した後に風乾することにより目的物(パルミチン基導入パラミロン、以下、「誘導体S14(Pal)」)(190mg)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 5.13−3.09(m),2.47−2.18(m),1.67−1.49(m),1.26(s),0.88(t,J=6.7).
FT−IR(cm−1):2921,2853,1744,1465,1372,1161,1084.
1Lナスフラスコにパラミロン(3.02g)とピリジン(300mL)を入れ、窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。続いてパルミチン酸クロリド(14.5mL)を加えて窒素雰囲気下で撹拌した。3時間の撹拌の後、反応溶液にメタノール(1200mL)を加えて白沈を生じさせた。白沈を遠心分離で集め、クロロホルム/メタノール(2/1,300mL)で洗浄した後に風乾することで目的物(パルミチン基導入パラミロン、以下、「誘導体S15(Pal)」)(10.66g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 5.16−3.17(m),2.50−2.16(m),1.77−1.50(m),1.26(s),0.88(t,J=6.6).
FT−IR(cm−1):2929,2854,1748,1540,1507,1456,1372,1210,1033.
50mLナスフラスコに、パラミロン(98mg)とDMAc(5.0mL)、LiCl(98mg)を入れ、窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。反応溶液を40℃に冷却後、トリエチルアミン(388μL)とDMAc/パルミチン酸クロリド(2.5mL/561μL)を加えて再び加熱し(110℃)、窒素雰囲気下で撹拌した。3時間の撹拌の後、反応溶液にメタノール(20mL)を加えて白沈を生じさせた。白沈を遠心分離で集め、メタノール(30mL×3回)で洗浄した後に風乾することにより目的物(パルミトイル基導入パラミロン、以下、「誘導体S16(Pal)」)(381mg)を得た。
FT−IR(cm−1):2917,2850,1742,1577,1464,1371,1161,1077.
50mLナスフラスコに、パラミロン(50mg)とピリジン(5.0mL)を入れ、窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。続いてステアリン酸クロリド(260μL)を加えて窒素雰囲気下で撹拌した。3時間の撹拌の後、反応溶液にメタノール(20mL)を加えて白沈を生じさせた。白沈を遠心分離で集め、メタノール、メタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(30mL×2回)で洗浄した後に風乾することにより目的物(ステアロイル基導入パラミロン、以下、「誘導体S17(Ste)」)(150mg)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 5.12−3.08(m),2.42−2.12(m),1.67−1.51(m),1.26(s),0.88(t,J=6.9)
FT−IR(cm−1):2918,2851,1745,1458,1163,1082.
50mLナスフラスコに、パラミロン(49mg)とピリジン(5.0mL)を入れ、窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。続いてステアリン酸クロリド(312μL)を加えて窒素雰囲気下で撹拌した。3時間の撹拌の後、反応溶液にメタノール(20mL)を加えて白沈を生じさせた。白沈を遠心分離で集め、メタノール(30mL)、メタノール・クロロホルム(2/1)混合溶媒(30mL×2回)で洗浄した後に風乾することにより、目的物(ステアロイル基導入パラミロン、以下、「誘導体S18(Ste)」)(190mg)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 5.18−3.11(m),2.44−2.05(m),1.67−1.49(m),1.26(s),0.88(t,J=6.9).
FT−IR(cm−1):2918,2850,1748,1465,1373,1161,1056.
50mLナスフラスコに、パラミロン(51mg)とピリジン(5.0mL)を入れ、窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。続いてラウリン酸クロリド(293μL)を加えて窒素雰囲気下で撹拌した。3時間の撹拌の後、反応溶液にメタノール(20mL)を加えて白沈を生じさせた。白沈を遠心分離で集め、メタノール(30mL×3回)で洗浄した後に風乾することにより、目的物(ラウロイル基導入パラミロン、以下、「誘導体S19(Lau)」)(108mg)を得た。
FT−IR(cm−1):3467,2920,2850,1748,1468,1363,1310,1161,1080.
50mLナスフラスコに、パラミロン(102mg)とDMAc(5.0mL)、LiCl(87mg)を入れ、窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。反応溶液を40℃に冷却後、トリエチルアミン(258μL)とDMAc/ミリスチン酸クロリド(2.5mL/374μL)を加えて再び加熱し(110℃)、窒素雰囲気下で撹拌した。3時間の撹拌の後、反応溶液にメタノール(20mL)を加えて白沈を生じさせた。白沈を遠心分離で集め、メタノール(30mL×3回)で洗浄した後に風乾することにより目的物(パルミトイル基導入パラミロン、以下、「誘導体S20(Pal)」)(173mg)を得た。
FT−IR(cm−1):3420,2920,2852,1731,1651,1456,1371,1161,1073,1038.
50mLナスフラスコに、パラミロン(103mg)とDMAc(5.0mL)、LiCl(98mg)を入れ、窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。反応溶液を40℃に冷却後、トリエチルアミン(516μL)とDMAc/ミリスチン酸クロリド(2.5mL/748μL)を加えて再び加熱し(110℃)、窒素雰囲気下で撹拌した。3時間の撹拌の後、反応溶液にメタノール(20mL)を加えて白沈を生じさせた。白沈を遠心分離で集め、メタノール(35mL×3回)で洗浄した後に風乾することにより目的物(パルミトイル基導入パラミロン、以下、「誘導体S21(Pal)」)(510mg)を得た。
FT−IR(cm−1):3476,2916,2850,1743,1714,1578,1446,1152,1082.
50mLナスフラスコに、パラミロン(50mg)とピリジン(5.0mL)を入れ、窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。続いてステアリン酸クロリド(208μL)を加えて窒素雰囲気下で撹拌した。3時間の撹拌の後、反応溶液にメタノール(20mL)を加えて白沈を生じさせた。白沈を遠心分離で集め、メタノール(30mL×3回)で洗浄した後に風乾することにより目的物(ステアロイル基導入パラミロン、以下、「誘導体S22(Ste)」)(144mg)を得た。
FT−IR(cm−1):3467,2918,2849,1746,1580,1459,1374,1145,1057,898.
200℃以上で熱可塑性を示した誘導体について、矩形試験片の製造を試みた。
具体的には、各誘導体約4.5gを簡易射出成形機(IMC−18D1型、井元製作所製)と専用の金型を用いて、加熱温度200〜260℃で射出成形することにより、長さ78mm×幅12.4mm×厚さ2.4mmの矩形試験片を製造した。
この結果、熱可塑性を示した全ての誘導体において、射出成形機による矩形試験片調製が可能であった。
Claims (14)
- 前記β−1,3−グルカン誘導体中のグルコース単位当たりの−COR2の数が0.1以上である、請求項1又は2に記載のβ−1,3−グルカン誘導体。
- 前記一般式(1)又は一般式(1a)中の全てのR1が、前記−COR2である、請求項1又は2に記載のβ−1,3−グルカン誘導体。
- 前記β−1,3−グルカン誘導体中のグルコース単位当たりの−COR21(前記R21は、炭素数13以上の長鎖脂肪族炭化水素基を表す。)の数が0.1以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のβ−1,3−グルカン誘導体。
- 前記一般式(1)又は一般式(1a)中のグルコース単位当たりの−CH2OCOR21(前記R21は、炭素数13以上の脂肪族炭化水素基を表す。)の数が0.1以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のβ−1,3−グルカン誘導体。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載のβ−1,3−グルカン誘導体を成形してなることを特徴とする成形体。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載のβ−1,3−グルカン誘導体を成形して成形体を製造することを特徴とする成形体の製造方法。
- 前記高分子中の水酸基の少なくとも一部を、前記一般式(2)で表されるカルボン酸のうち、前記R 2 が炭素数13以上の長鎖脂肪族炭化水素基である長鎖脂肪酸でアシル化した後、得られたβ−1,3−グルカン誘導体中に残存している水酸基の少なくとも一部を、前記一般式(2)で表されるカルボン酸のうち、前記R 2 が炭素数1〜5の短鎖脂肪族炭化水素基である短鎖脂肪酸又は安息香酸でアシル化する、請求項9に記載のβ−1,3−グルカン誘導体の製造方法。
- 前記カルボン酸の塩化物と前記高分子中のグルコースユニットの仕込み比([カルボン酸の塩化物(モル)]/[高分子中のグルコースユニット(モル)])を1.5〜4.0とする、請求項9に記載のβ−1,3−グルカン誘導体の製造方法。
- 前記高分子が、細胞内でβ−1,3−グルカンを合成する微細藻類から分離したパラミロンである、請求項9〜11のいずれか一項に記載のβ−1,3−グルカン誘導体の製造方法。
- 前記微細藻類が、ユーグレナ植物門に属する微細藻類である、請求項12に記載のβ−1,3−グルカン誘導体の製造方法。
- 前記カルボン酸が、植物由来のワックスエステルの加水分解により得られた、請求項9〜13のいずれか一項に記載のβ−1,3−グルカン誘導体の製造方法。
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