JP6022255B2 - 注射装置 - Google Patents

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Description

本発明は,シリンジに充填した薬液を用時投与するために,シリンジを装填して使用する注射装置に関する。
成長ホルモン等のペプチドを含む注射用ペプチド製剤では,一般に,製剤の安定性を担保するために,凍結乾燥等による乾燥薬剤成分と,これを溶解または懸濁させて注射液とするための液状の薬剤成分(緩衝剤等の溶解液)とからなる,2剤形の形態で製剤が提供されている。また患者における扱いを簡便かつ確実にするために,例えばヒト成長ホルモン製剤の場合,1本のシリンジ(注射筒)内にそれらの成分を区分して別々に収容した2室式プレフィルドシリンジ(多室シリンダーアンプルともいう)が広く用いられている(特許文献1〜3)。近年は,ペプチドの溶液中での安定性を高めて,予め溶液として調製されたペプチドを含む溶液製剤が開発されており,エリスロポエチン,成長ホルモン,インスリン等を有効成分として含む溶液製剤が,医療用医薬品として市販されている。
ペプチドを含む薬液(上記注射液または溶液製剤)は,投与時の利便を図るため,複数回の投与分の薬液をシリンジに収容し,これを専用の注射装置に装填して使用するものがある(特許文献4〜5)。注射装置をこのような形態とすることで,用時に,所望の量の薬液を投与することができる。これら溶液製剤を収容したシリンジを装填して使用する注射装置は,注射装置の前側に,シリンジ若しくはシリンジを収納するハウジングを取り付けるための保持部を有する。シリンジは,その先端に両頭針を刺入できる隔壁を備えており,薬液の注射時に,この隔壁に両頭針が刺入される。注射装置には,投与されるべき薬液の量を調整するための,ピストンロッド,ノブ等の部材から構成される薬液投与量設定機構が設けられている。ノブは,注射装置の後端に設けられており,このノブを回転させることにより薬液の量が設定される。また,注射装置の側面には,薬液量の表示部が設けられ,この表示部に,ノブの回転に応じて,設定された薬液の量が表示される。投与時には,両頭針を患者の皮膚に刺入した状態で,ノブが前方へ押し出される。ノブが前方へ押し出されるとともに,ピストンロッドが前進し,ピストンロッドによりシリンジ内に液密にスライド可能にはめ込まれたガスケットが押し込まれ,注射針から1回分の薬剤が射出される。
特許文献4に基づいて,従来の注射装置の一例を説明する。薬液投与量設定機構は,主に,表面に雄ねじを有し且つ回動不能に設けられたプランジャーと,雌ねじが内面に形成された中空キャップとから構成されており,プランジャー表面の雄ねじと中空キャップ内面の雌ねじは,互いに回転可能に係合している。中空キャップを回転させると,プランジャーの雄ねじに沿って,中空キャップの雌ねじの切られた内面が移動し,中空キャップが,注射装置の後端から突出するように移動する。この中空キャップの移動距離が,薬液量に比例する。中空キャップを過度に回転させたときは,中空キャップを逆方向に回転させることにより,投与量を減じることができる。次いで,中空キャップを前方へ押し出すと,プランジャーが前進し,プランジャーの先端が液体コンテナー(アンプル)内に液密に設けられたピストンを前方へ押し,その結果,シリンジの先端に刺入した両頭針から薬液が射出される。
中空キャップには,ハウジング内面に設けられたリブと作用し合うように,突起が設けられている。中空キャップを回転させるとき,突起がリブを乗り越える毎に可聴クリック音が生じる。また,中空キャップの突起は,中空キャップを前方へ押し出して薬液を投与するとき,中空キャップが回転することを防止するとともに,中空キャップのハウジングに対する直線運動を確実にする。
次いで特許文献5に基づいて,従来の注射装置の他の一例を説明する。薬液投与量設定機構は,主にピストンロッド,先端に雄ねじが設けられたねじロッド及び注射操作ノブ(ノブ)から構成されている。ピストンロッドはシリンジと同心に設けられ,且つねじロッドの先端に設けられた雄ねじに螺合する雌ねじが形成されたねじ穴を後端側に有する。ノブを回転させると,これと連動してねじロッドが回転する。ねじロッドの回転操作の間,ねじロッドは軸方向に移動しないように,またねじロッドに螺合したピストンロッドは回動不能に設けられているので,ねじロッドが回転すると,ピストンロッドの雌ネジに沿ってねじロッドの先端雄ねじが移動し,その結果,ピストンロッドが前方へ移動する。このピストンロッドの移動距離が,薬液量に比例する。ついで,ノブを前方へ押し出すと,ねじロッド,更にはピストンロッドが前進し,ピストンロッドの先端が液体コンテナー(アンプル)内に液密に設けられたピストンを前方へ押し,その結果,シリンジの先端に刺入した両頭針から薬液が射出される。
ねじロッドの周囲には,ねじロッドを常時後方へ付勢するバネが設けられている。このバネの付勢により,薬液の投与後,ねじロッドは初期位置にまで自動的に復帰する。一方,ピストンロッドの位置は,操作前と比較して,ノブを回転させることにより前進させた距離分だけ前進した状態となる。また,ねじロッドには,薬液を射出するときにノブを押し込んだ状態に保持するため,ストッパ板が嵌り込むストッパ溝が設けられている。ノブが薬液を射出するために押し込まれると,ストッパ溝にストッパ板が嵌り,ねじロッドが押し込まれた位置で保持される。薬液の投与完了後,ストッパ解除ボタンによりストッパ板がストッパ溝から解除されると,ねじロッドは,ねじロッドの周囲に設けられたバネにより付勢されて,初期位置にまで自動的に復帰する。
また,ねじロッドには,同心上に,ねじロッドに対して回転不能であるが軸方向に移動可能なラチェット1が嵌合している。ラチェット1は,注射装置内に回動不能に設けられたラチェット2と嵌合している。ラチェット2は,後方からバネにより付勢されてラチェット1と常時嵌合する。薬液量の設定時にねじロッドが回転すると,ラチェット1が,バネにより付勢されたラチェット2を乗り越え,このとき,可聴クリック音が発せられる。また,ラチェット1とラチェット2は,互いの嵌合により,ノブを前方へ押し出したときにノブが回転することを防止するクラッチとしても機能し,投与時におけるピストンロッドのシリンジに対する直線運動を確実にする。
また,ねじロッドには,ねじロッドとともに回動するエンコーダカムが設けられている。注射操作ノブ50により回転されたねじロッドの回転量は,エンコーダカム55の位置により接点が開閉するカウンターにより検出される。この検出信号により,対応する注射量設定値が表示器に表示される。
また別の注射装置では,ノブを回転させて薬液の量を設定するとき,ノブと同軸上に,ノブと連動して回転する歯1と,後方からバネにより付勢されてこの歯と係合し且つ回動不能に設けられた歯2から構成されるクリッカーを注射装置内に設けることにより,薬液量の設定時に,歯1がバネの押圧に勝って歯2を乗り越え,このとき可聴クリック音を発するように構成されている(特許文献6)。この歯1と歯2の係合は,投与時にノブを前方へ押し出すときに,ノブが回転するのを防止するクラッチとしても機能する。
特開昭64−80371号公報 特開平10−033676号公報 特開2005−287676号公報 特開平4−259470号公報 特開平7−250895号公報 特表平11−512332号公報
上記背景の下で,本発明の技術的課題は,投与時の誤操作を防止するため,操作が簡便な注射装置を提供することである。
上記課題を解決するため,本発明に係る注射装置は以下のように構成される。
(1)前端及び筒状の側壁からなる筒状部材と該側壁内に液密にスライド可能にはめ込まれたガスケットとを有するシリンジ内に収容された薬剤の注射を行うための注射装置であって,
前端側に該シリンジ(3)を保持するための保持部を有する胴部(2)と,
該胴部内に設けられた案内スリーブ(16)と,
該案内スリーブに対して回転が不能ではあるが,軸方向に前後移動可能であるように嵌合したピストンロッド(17)であって,軸方向に雌ねじが形成されたねじ穴(20)を有し,該ねじ穴は,該シリンジを保持部に保持したときに該シリンジと軸方向に同心となるように形成されたピストンロッド(17)と,
前方への押し込みが可能なように,該胴部の後端側に設けられた穴(26)から後方に突出するノブ(25)を後端側に有し,前端側に該ピストンロッドのねじ穴と螺合する雄ねじ(22)が形成されたねじロッド(21)と,
該ねじロッドが回転可能に通過する貫通穴(27)を有し,該胴部に対して回転が不能ではあるが軸方向に前後移動可能であるように該胴部と嵌合し,且つ後端側に噛み合い歯受け(28)を有する前側クラッチ板(30)と,
該ねじロッドが通過する貫通穴(32)を有し,該ねじロッドに対して回転が不能ではあるが軸方向に前後移動が可能であるように嵌合する一方,該胴部に対して回転が可能ではあるが軸方向に前後移動が不能に嵌合し,且つ前端側に噛み合い歯(33)を有する後側クラッチ板(34)と,
該前側クラッチ板の前端側に設けられ,該前側クラッチ板を該後側クラッチ板に向かって付勢することにより,該噛み合い歯受けと該噛み合い歯とを,互いに回転可能に当接させるバネ(39)と,
該後側クラッチ板の後端側に設けられ,該後側クラッチ板と一体的に作動するカム板(41)と,
該カム板の後端側と該ノブの前端側に当接し,該ノブを後端側に付勢する復元バネ(43)と,
該カム板との接点(44)を有し,該カム板と該接点との接触状態の変化を検出するカウンター(53)と,
該カウンターからの信号を表示する表示部(46)と,
該ねじロッドが前方に押し込まれたときに該ねじロッドと係合し,該ねじロッドの該胴部に対する回転及び前後移動を制限する,係止部(48)とを備える,注射装置。
(2)該ピストンロッド(17)が,該案内スリーブ(16)に形成された突起がピストンロッドに形成されたキー溝へ嵌まり込むことにより,該案内スリーブと嵌合するものである,上記(1)の注射装置。
(3)該カム板(41)が,該ねじロッド(21)の半径方向に互いに直角となるように配置された前側カム板(41a)と後側カム板(41b)とからなり,該カウンター(53)は,前側カム板と後側カム板の各々に対応する接点(44)を有し,該カム板が一回転する間に,該前側カム板及び該後側カム板と該カウンターの該接点との接触状態が,両カム板とも接触,該前側カム板のみ接触,該後側カム板のみ接触,両カム板とも非接触のいずれかを採り,該ねじロッドが90度回転する毎に該接触状態が変化するものである,上記(1)または(2)の注射装置。
(4)該ねじロッド(21)が円周上に凹部(52)を有し,且つ該係止部(48)が該ねじロッドの表面に向かってバネにより付勢された引掛け輪(49)を有し,該ねじロッドが前方に押し込まれたときに,該引掛け輪が該凹部に嵌合するものである,上記(1)〜(3)のいずれかの注射装置。
(5)該ねじロッド(21)が初期位置に復帰したことを検出する検出器(45)を有し,該引掛け輪(49)と該凹部(52)の嵌合を解除することにより,該復元バネ(43)の付勢により該ねじロッドが後方に押されて初期位置に復帰するとともに,該検出器からの信号により,該表示部(46)の表示が初期化されるものである,上記(1)〜(4)のいずれかの注射装置。
(6)該ねじロッド(21)を回転させて薬剤の投与量を設定する際に,該ピストンロッドが投与量の設定操作の開始時点における位置よりも後退したときに,音響,振動,光,表示の少なくとも1の手段により使用者に警告を発する警告手段を有する,上記(1)〜(5)のいずれかの注射装置。
本発明によれば,患者等による,注射装置を用いた薬液の投与時の誤操作が防止できるため,誤操作により誤った量の薬液が投与されることが防止できる。
実施例1の注射装置の外観側面図を示す。 実施例1の注射装置の初期状態における(a)側方断面図,及び(b)A−A´線における断面図を示す。 実施例1の注射装置におけるシリンジの側方断面図を示す。 実施例1の注射装置における前側クラッチ板の(a)前方外観図,及び(b)外観側面図を示す。 実施例1の注射装置における後側クラッチ板,及びカム板の(a)前方外観図、(b)外観側面図及び(c)後方外観図を示す。 実施例1の注射装置の薬液投与操作完了時における側方断面図を示す(但し,前側クラッチ板,後側クラッチ板及びカム板を含む一部については外観側面図)。 実施例1の注射装置の(a)初期状態及び(b)薬液投与操作完了時における係止部の断面図を示す。
本発明において注射装置というときは,シリンジを保持して,シリンジ内に収容された薬剤の注射を行うための装置のことをいい,また,注射装置及びシリンジの各部材において,前端側または前側とは,薬液投与時に注射針が装着される側を示し,後端側または後側とは,その逆側を示す。
シリンジは,前端及び筒状の側壁からなる筒状部材と該側壁内に液密にスライド可能にはめ込まれたガスケットを有する。シリンジ内の薬液は,シリンジ前端に取り付けられた注射針を介して患者に注入される。注射針のシリンジへの取り付けは,シリンジ本体に着脱不能に一体に成型されたものでもよいが,シリンジ前端に両頭針が刺入できる隔壁を設けておき,使用時に装着し使用後は取り外せるようにもすることができる。
注射装置に保持されるシリンジは,好ましくは予め概略筒状のホルダーに装填される。このようなホルダーは,シリンジを外部から加えられる衝撃から保護するとともに,薬剤の混合が適切に行われることを保証するものであることが好ましい。
本発明の注射装置は,概略筒状の胴部を有する。胴部の外側断面は,注射装置により注射操作が容易な形状,例えば円筒状,三角柱等の多角形状等に成型される。胴部は,注射装置の部材を収容するケーシングでもある。
胴部の前端側には,シリンジを取り付けるため,シリンジを保持するための保持部(保持部)が設けられる。保持部は,取り付けるべきシリンジの形態に合わせて設計される。シリンジがホルダーに装填されたものである場合,シリンジを,ホルダーを介して保持部に保持することもできる。従って,本発明において,シリンジの保持部への保持というときは,ホルダーを介した保持部へのシリンジの保持も含まれる。シリンジは,シリンジ若しくはホルダーの後端側外面に雄ねじを設け,これを注射装置の保持部に設けた雌ねじに螺合させることにより,保持部へ保持させることができる。シリンジはまた,ホルダーの後端側外面に突起を設け,この突起を保持部に設けた溝に嵌合ざせることにより保持部へ保持させることもできる。その他,シリンジは,ラッチ等の周知の機構を用いて保持部へ保持させることができる。
ホルダーを介してシリンジを保持部に保持した場合,シリンジの筒状部材の断面は概ね円形であるので,シリンジがホルダー内で回転し,薬剤の混合が適切に行われない可能性が生じる。このようなホルダー内でのシリンジの回転は,例えば,シリンジを注射装置に取り付けたときに,シリンジの底面が保持部の前端等の胴部を構成する部材を押圧することによって,シリンジが胴部に対して固定される構成とすることによって防止できる。
シリンジには,投与時の利便を図るため,複数回の投与分の薬剤を収容することができる。この場合,注射装置は,一旦シリンジに取り付けられた後は薬剤を使い切るまでシリンジと一体に取り扱い,注射前に隔壁に両頭針を刺入して使用し,注射後は両頭針を抜き取り,次回の投与のためにシリンジを取り付けたまま冷蔵庫等で保存される態様とすることができる。このとき,シリンジは,注射装置に取り外し不能なように取り付けても,取り外し可能に取り付けてもよい。前者においては,薬剤を使い切った場合,注射装置はシリンジとともに廃棄され,後者においては,薬剤を使い切った場合,注射装置は,新しいシリンジが取り付けられて再使用される。
注射装置の胴部内には案内スリーブが設けられる。案内スリーブは,胴部と一体的に成型されたものでも,胴部とは別の部材として胴部内に固定されたものでもあってよい。案内スリーブには,ピストンロッドが,案内スリーブに対して回転が不能ではあるが,軸方向に前後移動可能であるように嵌合する。ピストンロッドと案内スリーブとのかかる嵌合は,例えば,ピストンロッドの半径方向に突出した突起が,案内スリーブに軸方向に設けられたキー溝に嵌合する構成とすることも,逆に,案内スリーブに設けられた突起が,ピストンロッドに軸方向に設けられたキー溝に嵌合する構成とすることもできる。何れの場合も,複数のキー溝を設けて,これに対して複数の突起が嵌合する構成とすることができる。また,突起の幅がキー溝の幅とほぼ同じになるように突起を成型することにより,突起がキー溝を軸方向に摺動可能とする一方,案内スリーブに対するピストンロッドのいかなる回動も阻止することができる。
また,ピストンロッドは,案内スリーブ内でぐらつくことがないように,例えば,案内スリーブの内面にぴたりと接触するような形状に成型されることが好ましい。但し,ピストンロッドが案内スリーブ内でぐらつくことがない限り,ピストンロッドを軸方向に切り欠いた形状等にすることによって,ピストンロッドと案内スリーブの接触面を小さくすることもできる。接触面を小さくことにより,ピストンロッドと案内スリーブとの摩擦が低減されるので,ピストンロッドの案内スリーブ内での前後方向の動きが容易になる。また,ピストンロッドは,その先端がシリンジ内のガスケットに当接してガスケットを前方へ押し出すことができるように,最大径がシリンジの内径より小さくなるように成型される。
更に,ピストンロッドは,シリンジを保持部に保持したときにシリンジと同心となるように,軸方向に雌ねじが形成されたねじ穴を後端側に有する。このねじ穴には,ねじロッドの前端側に形成された雄ねじが螺合する。ねじロッドが回転すると,この螺合により,ねじロッドに対して,ピストンロッドが前後に移動する。
ねじロッドとピストンロッドが相互に前後に移動できる距離(ねじロッドの移動距離)は,ピストンロッドのねじ穴とねじロッドの雄ねじの形状により調整できる。例えば,ねじ穴が前端側で底面が閉じられたものである場合,ねじロッドの移動距離は,ねじ穴の深さによって制限されるので,ねじ穴の深さを適宜調整することによりその距離を調整できる。一方,ねじ穴の底面を解放して,ねじ穴よりも径の広い穴を,ねじ穴の軸方向前方に設けた場合,ねじ穴の前端よりも更に奥へのねじロッドの移動が可能となる。このような構成とした場合,ねじロッドの移動距離は,ねじロッドの雄ねじの軸方向の長さによって制限されるようになるので,雄ねじの軸方向の長さを適宜調整することによりその距離を調整できる。また,かかる構成とした場合,ねじロッドの先端に半径方向に拡大した拡大部を設けることにより,ピストンロッドがねじロッドから抜け落ちることを防止することができる。
ねじロッドは,前端側に雄ねじを有する一方,後端側は,半径方向に拡大してノブを形成する。ノブは,胴部の後端に設けられた穴から,前方への押し込みが可能なように突出する。また,ノブには,胴部後端の穴からのノブの抜け落ちを防止するため,半径方向に突出した突起を設けることもできる。この突起は,ノブが後退したときに,胴部後端の穴の内側に当接するように形成される。但し,この突起は,胴部後端の穴の内側に当接した状態でも,ノブの回転を妨げないように成型される。
ピストンロッドの雌ねじは,ノブを押し込んだときに,ピストンロッドが回動することなく,ねじロッドと一体となって前方へ押し込まれるように,十分な摩擦力を与えるピッチでねじロッドの雄ねじと螺合するように成型される。従って,ノブを押し込むことによって,ノブが押し込まれた距離だけねじロッドとともにピストンロッドも前方へ押し込まれる。
胴部内には,ねじロッドが回転可能に通過する貫通穴と,後端側に噛み合い歯受けとを有し,胴部に対して回転が不能ではあるが軸方向に前後移動可能であるように胴部と嵌合した前側クラッチ板が設けられる。胴部と前側クラッチ板は,胴部内面に軸方向に設けられたキー溝に,前側クラッチ板の半径方向に突出した突起がはまり込むように嵌合する。前側クラッチ板の突起は,その幅がキー溝の幅とほぼ同じになるように成型され,キー溝を軸方向に摺動可能である一方,前側クラッチ板のいかなる回動も阻止される。また,前側クラッチ板の前後方向の移動は,キー溝の前端及び後端の間に制限される。
前側クラッチ板の後端側には,ねじロッドが通過する貫通穴と,前端側に噛み合い歯とを有する後側クラッチ板が設けられる。後側クラッチ板の貫通穴は,ねじロッドの軸方向の前後移動を阻止することなく,ねじロッドが回転したときに後側クラッチ板も同時に回転するように,ねじロッドの非円形外周にぴたりと合う非円形に成型される。後側クラッチ板の外周は円形をしており,この後側クラッチ板の外周端が,胴部の内面に設けられた円周溝と,胴部に対して後側クラッチ板が回転可能ではあるが軸方向に前後移動不能若しくは制限されるように嵌合する。つまり,後側クラッチ板は,ねじロッドに対して回転が不能ではあるが軸方向に前後移動可能なように勘合する一方,胴部に対して回転が可能ではあるが軸方向に前後移動不能若しくは制限されるように嵌合する。後側クラッチ板の胴部に対する前後移動は,円周溝の幅に制限される。後側クラッチ板の外周端の幅が円周溝の幅とほぼ同じになるように後側クラッチ板を成型することにより,胴部に対する後側クラッチ板の前後移動は不能となる。胴部に対する後側クラッチ板の前後移動は,後側クラッチ板を実施例に記載の形状に成型することによっても,不能とすることができる。
胴部内面の前側クラッチ板の前端側には,半径方向内側に向かって突出した板状のバネ受けが設けられ,このバネ受けと前側クラッチ板との間に,前側クラッチ板を後方に付勢するバネが設けられる。前側クラッチ板と後側クラッチ板とは,バネにより後方に付勢された前側クラッチ板が,胴部内面のキー溝に沿って後方に移動し,後側クラッチ板に当接するか若しくは後側クラッチ板を押圧するように配置される。後側クラッチ板の前端側には,噛み合い歯がクラッチ板の軸心を中心とした円周状に歯先を軸方向に向けて形成されており,前側クラッチ板がバネによって後方に付勢されることにより,後側クラッチ板の噛み合い歯と前側クラッチ板の噛み合い歯受けとが,相互に噛み合うように当接する。この他,後側クラッチ板に噛み合い歯受けを,前側クラッチ板に噛み合い歯を設けることもできる。また,後側クラッチ板と前側クラッチ板の双方に,互いに噛み合うノコギリ状の噛み合い歯を設けることもできる。
噛み合い歯は,前側クラッチ板に対して後側クラッチ板がいずれの方向にも回転できるような形状に形成される。噛み合い歯を形成する個々の歯の形状は概ね等しく,好ましくは左右対象の傾斜をもつ三角形状である。また,噛み合い歯受けは,クラッチ板の軸心を中心とした円周状に,概ね噛み合い歯がぴたりと噛み合うような凹部として成型される。
後側クラッチ板が回転すると,後側クラッチ板の噛み合い歯が,噛み合い歯の面の傾斜に沿って,前側クラッチ板の噛み合い歯受けを乗り越えるように作動する。このとき,ばねが圧縮されて,前側クラッチ板が前方へ移動する。後側クラッチ板の噛み合い歯の先端が,前側クラッチ板の噛み合い歯受けを通過し次の噛み合い歯受けに達すると,ばねにより前側クラッチ板が後方へ付勢されて,今度は前側クラッチ板が後方へ移動する。ねじロッドを回転させたときの前側クラッチ板の前後の移動は,使用者にクリック感として伝達され,使用者は,かかるクリック感により,ねじロッドの回転を認識できる。このとき,可聴クリック音が生じるような構成とすることもできる。例えば,一方の噛み合い歯に突起を,他方の噛み合い歯にこの突起が嵌合できる凹部を設けることにより,突起が凹部にはまり込むときに可聴クリック音が発生するようにすることができる。
後側クラッチ板の後端側には,後側クラッチ板と一体的に作動するカム板が設けられる。すなわち,カム板は,ねじロッドを回転させると後側クラッチ板と一体となって回転するが,軸方向に前後移動不能または移動が制限される。また,このカム板に対向する胴部の内面には,カム板の半径方向に拡大した拡大部と接触できる接点を有するカウンターが設けられる。カム板を回転させると,カム板の回転に応じた回数だけカム板と接点が離合を繰り返す。カウンターは,このカム板と接点の接触回数を検出する。例えば,カム板の拡大部を歯車状に設けることにより,ねじロッドが一回転したときのカム板と接点の接触回数を、歯車の歯数の増減により調整することができる。また,カウンターは,カム板と接点の接触回数の検出,表示部の表示等をコントロールするためのロムを有する。
ねじロッドの回転量は薬液の投与量に比例する。従って,ねじロッドが回転するときのカム板と接点の接触回数を計測することにより,投与されるべき薬液量を算出することができる。胴部の表面には,算出された値を表示するための表示部が設けられる。表示部は液晶画面を有し,この画面にその値が表示される。
カム板は,2以上のカム板から構成させることもできる。この場合,各々のカム板に対応する数の接点がカウンターに設けられる。例えば,カム板を,ねじロッドの半径方向に互いに直角となるように配置された前側カム板と後側カム板とから構成される態様とすることができる。このような態様とすることにより,各々のカム板の接点との接触状態が,カムの回転に応じて,両カム板とも接触,前側カム板のみ接触,後側カム板のみ接触,及び両カム板とも非接触の状態の何れかの状態を採るようにし,この状態の変化をカウンターによって検出する構成とすることができる。このようにカウンターが状態の変化を検出する構成とした場合,カムが逆方向に回転したとき,状態の変化が逆の順で起こるので,カウンターによってカムが逆回転したことを検出することができる。従って,カムが一方向へ回転したときには液量がプラスされ,逆方向へ回転したときには液量がマイナスされるよう,投与されるべき液量が算出されるようにすることができる。
カム板が一回転するときのカム板と接点との接触またはカム板と接点の接触状態の変化は,後側クラッチ板が一回転するときに使用者が感じるクリック感に同期させることが好ましい。このような構成とすることで,使用者は,使用者が感じたクリック感の回数により,投与される薬液の設定量を感知することができる。例えば,カム板が一回転するときのカム板と接点の接触状態が,両カム板とも接触→前側カム板のみ接触→後側カム板のみ接触→両カム板とも非接触と4回変化する場合,前側クラッチ板と後側クラッチ板の歯数を4とすることで,接触状態が変化する毎に使用者がクリック感を感じることができるようになる。
カム板の後端側とノブの前端側の間には,復元バネが設けられる。復元バネは,カム板の後端側とノブの前端側に当接し,常時ノブを後方へ付勢するように配置される。ノブには,復元バネの付勢による後方への抜け落ちを防止するために,上記のごとく半径方向に突出した突起を設けることもできる。ノブが後方に最も突出した位置では,この突起が胴部後端の穴の内側に当接する。このノブが最も突出した位置にあるときが,ねじロッドの初期位置となる。
薬剤の投与時に,使用者がノブを前方へ押し込むと,復元バネが圧縮されて,ノブ,ひいてはねじロッドが更に強く後方へ付勢される,従って,ノブを前方へ押し込むことを止めると,復元バネによって,ノブは初期位置に戻されることとなる。しかし,薬剤の投与時に,薬剤を両頭針から所望の量を確実に排出させるためには,ノブが押し込まれた状態で,少なくとも数秒間,好ましくは3〜6秒間保持されることが望ましい。そのため,注射装置には,ねじロッドが前方へ押し込まれたときにねじロッドと係合し,ねじロッドの該胴部に対する回転及び前後移動を制限する,係止部が設けられる。
係止部は,ほぼ中心を支点として回動可能に胴部内に設けられたバーを含む。バーは,一方の端にラッチ爪を有し,他方の端にはリセットボタンが形成される。ラッチ爪の先端はねじロッドに面する。また,ハネによって,バーのリセットボタン側は半径方向外側に向かって付勢され,一方,ラッチ爪の先端は半径方向内側に向かって付勢されねじロッドの表面に当接する。また,ねじロッドの表面には,ねじロッドが押し込まれたときに,ラッチ爪の先端が嵌合できる円周溝が設けられる。ノブが前方へ押し込まれると,ラッチ爪の先端は,ねじロッドの軸方向前後の移動を妨げることなく,ねじロッドの表面を滑動する。更にノブが前方へ押し込まれ,円周溝がラッチ爪の先端にまで達すると,ばねの付勢により,ラッチ爪の先端が円周溝にはまり込み,ねじロッドの軸方向前後の移動が妨げられる。従って,ねじロッドが押し込まれた状態で保持される。ラッチ爪と円周溝の形状は,上記の目的が達成できる限り特に限定はないが,例えば,ラッチ爪は,その軸方向断面が三角形状,半円状に,一方円周溝は,その軸方向断面が三角形状,半円状の凹部に,両者がぴたりとはまり込むように成型される。このような形状とすることで,ラッチ爪が円周溝にはまり込むことにより,ねじロッドの該胴部に対する回転及び前後移動が阻止される。
係止部を構成するバーは,軸方向に設けても,半径方向に設けてもよい。いずれの場合も,ラッチ爪が円周溝にはまり込んだときに,バネにより半径方向外側に向かって付勢されたリセットボタンが,胴部の外側に突出する。胴部の外側に突出したリセットボタンを押すことで,ラッチ爪と円周溝の嵌合を解除し,ねじロッドを初期位置に戻すことができる。この他,係止部は実施例に記載の構成とすることもできる。
シリンジを装着させたまま,連続して注射装置を使用する場合,次回の投与量設定時までに,表示部の表示を初期化する必要がある。初期化は,投与完了後から次回の投与量設定時までの間にされるべきであり,好ましくは,リセットボタンが押されて,ねじロッドが初期位置に復帰するときにされる。この場合,注射装置には,ねじロッドが初期位置に復帰したことを検出する検出器が設けられる。検出器は,例えば,リセットボタンを押したときに,カウンターのロムにシグナルを伝達することにより,表示を初期化させるように設けられる。
本発明係る注射装置について,図1〜5に基づき以下に詳細に説明する。
図1及び2に示すように,注射装置1は,外側断面が概略円形の円筒状の胴部2からなる。胴部の前端側には,シリンジ3を保持するための保持部4が形成されている。保持部は,胴部の前端側内壁に形成された雌ねじ5を有し,この雌ねじと螺合できるように,シリンジを装填するホルダー6の後端側外周には,雄ねじ7が設けられている。雌ねじ5と雄ねじ7とを螺合させることにより,シリンジの後端が案内スリーブ16の前端面16aに押圧されて,シリンジが胴部に対して固定される。
シリンジ(図3)は,前端及び筒状の側壁からなる筒状部材8の該側壁内に,ガスケット9が液密にスライド可能にはめ込まれ,薬液10が収容されている。シリンジの前端には,両頭針11が刺入できる隔壁12を備えており,薬液を注射する際には,両頭針が隔壁を貫通して刺入される。シリンジの筒状部材の側壁前端には、両頭針を支持する基部13に設けられた雌ねじ14の形状に合わせて雄ねじ15が設けられており,両頭針をシリンジに確実に係止することができる。シリンジは,割れ防止のため合成樹脂製のホルダー6に収容される。
胴部の前端側には案内スリーブ16が設けられ,ピストンロッド17の少なくとも一部が案内スリーブ内に収容されている。案内スリーブの内面は概略円形であり,その半径はピストンロッドの直径とほぼ等しく,ピストンロッドがぐらつくことなく前後に移動できるように成型されている(図2(b))。
ピストンロッドは半径方向にキー溝18を有し,この突起は,ピストンロッドが案内スリーブに対して回転が不能ではあるが,軸方向には前後移動可能となるように,案内スリーブの内面に軸方向に形成された突起19に嵌合している。またピストンロッドは,その後端側に軸方向に雌ねじが形成されたねじ穴20を有し,このねじ穴は,シリンジを保持部に保持したときに該シリンジと軸方向に同心となるように形成されている。
ピストンロッドのねじ穴には,ねじロッド21の前端側に設けられた雄ねじ22が螺合している。ねじ穴20の底面は解放されて,ねじ穴よりも径の広いねじロッド受け穴23が軸方向に形成されている。一方,ピストンロッドのねじロッドからの抜け落ち防止のため,ねじロッドの前端側には,半径方向に拡大した突起24が取り付けられている。
ねじロッドは,後端側が半径方向に拡大してノブ25を形成している。ノブは,ねじロッドの前方への押し込みが可能なように,胴部の後端側に設けられた穴26から後方に突出している。このノブを前方への押し込むことにより,ピストンロッドが,ねじロッドとの螺合によりねじロッドと一体となって前方へ押し込まれる。
胴部内には,ねじロッド及び後述するばね支持ロッド33aが回転可能に通過できる貫通穴27と,後端側に噛み合い歯受け28とを有し,且つ胴部内面に形成されたキー溝29に嵌合した前側クラッチ板30が設けられている(図4)。ネジロッドは,ピストンロッドと螺合する箇所よりも後ろ側で,前側クラッチ板の貫通穴を通過している。前側クラッチ板は半径方向に突起31を有し,この突起が,キー溝29と,前側クラッチ板が胴部に対して回転が不能ではあるが軸方向には前後移動可能であるように嵌合している。前側クラッチ板が軸方向に前後移動できる範囲は,キー溝29の前端と後端によって制限される。
胴部内の前側クラッチ板の後側には,ねじロッドが通過できる貫通穴32と前端側に噛み合い歯33とを有する後側クラッチ板34が設けられている(図5)。後側クラッチ板の後端面は円形に成型されており,胴部内に設けられたクラッチ板支持部35に,クラッチ板支持部に対して回転可能なように当接している。また,後側クラッチ板は前方に軸方向に延びる円筒形のバネ支持ロッド33aを有する。バネ支持ロッドの前端は,前側クラッチ板の貫通穴を通過して,胴部の内面から中心部に向かって円周状に突出するように設けられたバネ受け38に対して回転可能なように当接している。つまり,後側クラッチ板は,クラッチ板支持部とバネ受けとの間に,胴部に対して回転が可能ではあるが軸方向に前後移動不能であるように保持されている。また,後側クラッチ板の貫通穴は,中心に向かった突起36を有し,この突起がねじロッドの表面に軸方向に設けられたキー溝と嵌合している。この嵌合により,後側クラッチ板は,ねじロッドが回転したとき,ねじロッドとともに回転する。
前側クラッチ板の前端側には,胴部の内面から中心部に向かって円周状に突出したバネ受け38が設けられている。このバネ受けの後端側と前側クラッチ板との前端側との間には,バネ39がバネ支持ロッドの周囲に配置されている。ばねは,前側クラッチ板を,後方に向かって常時付勢している。前方に付勢された前側クラッチ板は,その後端側に設けられた噛み合い歯受け28により,後側クラッチ板の前端側に設けられた噛み合い歯33と嵌合できる。
ねじロッドを回転させることにより後側クラッチ板を回転させると,まず,後側クラッチ板の噛み合い歯が,噛み合い歯の傾斜に沿って,前側クラッチ板の噛み合い歯受けを乗り越えるように作動する。このとき,ばねが圧縮されて,前側クラッチ板が前方へ移動する。後側クラッチ板の噛み合い歯の先端が,前側クラッチ板の噛み合い歯受けの先端を通過すると,ばねにより前側クラッチ板が前方へ付勢されて,今度は前側クラッチ板が後方へ移動する。ねじロッドを回転させたときの前側クラッチ板の前後の移動は,使用者にクリック感として伝達され,使用者は,かかるクリック感により,ねじロッドの回転を認識できる。後側クラッチ板の噛み合い歯は,それぞれ同じ形状の4個の歯を有しており,それぞれ前側クラッチ板の噛み合い歯受けの凹部に嵌合できる。ねじロッドを一回転させる間に,使用者は,クリック感を4回感じることとなる。また,ねじロッドを回転させるためには,ばねが前側クラッチ板を後方に付勢する力に打ち勝って,後側クラッチ板を回転させる力を与えることが必要である。従って,ねじロッドを前方に押し込んで薬剤を投与するときに,同時にねじロッドが回転することが防止される。
後側クラッチ板の後端側には,該後側クラッチ板と一体的に作動するカム板41が設けられている(図6)。つまり,カム板は,胴部に対して回転が可能ではあるが軸方向に前後移動不能であるように保持されており,後側クラッチ板が回転したとき一体となって回転する。カム板は,ねじロッドの半径方向に互いに直角となるように配置された前側カム板41aと後側カム板41bとから構成されている。両カム板は,同形状のカム板であり,半径方向に拡大した拡大部42を,180度の角度幅で有する。また,両カム板は,ねじロッドの半径方向に互いに直角となるように配置されている。
復元バネ42が,カム板の後端とノブの前端側に当接し,常時ノブを後方へ付勢するように配置されている。また,ノブの前端側は,胴部後端の穴からのノブの抜け落ちを防止するため,半径方向外側に突出した突起25aを有する。従って,復元バネによりノブが後方に付勢されることにより,突起25aが胴部後端の穴の内側に当接した状態となる。この状態が,ねじロッドの初期位置となる。ノブを前方へ押し込むと,復元バネが圧縮されて,ノブ,ひいてはねじロッドが更に強く後方へ付勢される。従って,前方へ押し込まれたねじロッドは,復元バネによって,初期位置に戻され得る。
カム板に戻って説明を続ける。カム板は,胴部に対して回転が可能ではあるが軸方向に前後移動不能であるように保持されている。このカム板に対向する胴部の内面に,前側カム板と後側カム板の各々に対応する接点44を有する,カウンター53が設けられている。接点は,カム板が回転したときに,カム板の半径方向に拡大した拡大部とのみ接触するように配置されている。両カム板は,同形のカム板であり,半径方向に拡大した拡大部を,180度の角度幅で有し,且つねじロッドの半径方向に互いに直角となるように配置されているので,カム板が一回転する間に,該前側カム板及び該後側カム板と該カウンターの接点との接触状態は,両カム板とも接触,後側カム板のみ接触,及び両カム板とも非接触,前側カム板のみ接触の状態に,この順で変化する。この変化は,後側クラッチ板の噛み合い歯の先端が,前側クラッチ板の噛み合い歯受けを越えて移動し,クリック感が発生する毎に起こる。カウンターは,ノブが後方から見て時計回りに回転したときの,カム板と該カウンターの接点との接触状態の変化の回数をカウントする。実施例の場合,カム板が90度回転する毎に該接触状態が変化するので,ノブが一回転したときのカウント数は4回となる。また,使用者はクリック感によりカウント数を認識することができる。カウンターは,カウントした回数を,薬液の投与量に変換するためのロムを有しており,その投与量は,胴部の外側に設けられた表示部46の液晶画面47に表示される。
使用者は,この液晶画面の表示を目視により確認しながら,所望の薬液の投与量を設定できる。ノブを回転し過ぎたため,所望の薬液の投与量を超えた値が表示されたときは,ノブを逆回転させる。ノブを逆回転させると,カム板とカウンターの接点との接触状態が逆の順に変化することとなる。カウンターは,接触状態が逆の順に変化したとき,その回数をカウントして,その回数分を減じた値を液晶画面に表示させる。また,ねじロッドを回転させて薬剤の投与量を設定する際に,ピストンロッドが投与量の設定操作の開始前の位置よりも後退した場合には,液晶表示に警告が表示される。この警告により,使用者がノブを誤って逆方向に回転させるこが防止される。如何なる警告が表示されるがは,予めロムに記憶されている。
次に,係止部48について説明する(図7)。係止部は引掛け輪49を有しており,ねじロッドが初期位置にあるとき,ノブ25が,この引っかけ輪を,引掛け輪に対して回転可能に通過している。引掛け輪49は,胴部と引掛け輪との間に設けられたばね51により,常時ノブに対して付勢されている。また,ばね51によって付勢される方向に,リセットボタン50が引掛け輪49から半径方向外側に向かって突出している。胴部には,リセットボタン50が通過する穴が設けられている。ねじロッドが初期位置にあるとき,リセットボタンの先端は,胴部の表面と概略同一面を形成する(図7a)。ノブを押し込むと引掛け輪がノブの表面を滑動し,更にノブが前方へ押し込まれ,引掛け輪がノブの表面に形成された円周溝52にまで達すると,ばねの付勢により,引掛け輪が円周溝にはまり込み,ねじロッドの軸方向前後の移動が妨げられる(図7b)。引掛け輪が円周溝にはまり込むとき,その振動が触覚として使用者に伝達されるので,使用者は,ノブを必要なだけ押し込んだことを認識することができる。また,この嵌合により,使用者がノブから手を離しても,ノブが押し込まれた状態で保持される。引掛け輪が円周溝に嵌合したとき,ハネによる半径方向外側に向けた付勢により,リセットボタンが,胴部の側面から半径方向外側に突出する。リセットボタンを半径方向内側に押し込むと,引掛け輪と円周溝の嵌合がはずれ,ねじロッドは,復元バネに付勢されて後方に押され,初期位置に戻る。
シリンジを装着させたまま,連続して注射装置を使用する場合,次回の投与量設定時までに,表示部の表示を初期化する必要がある。このため,ねじロッドが初期位置に復帰したことを検出する検出器(45)が胴部内に設けられている。検出器(45)は接点の後端側に設けられ,ばねにより半径方向内側に向かって付勢され,復元ばねに接せず,且つねじロッドに向かって突出するように保持されている(図2)。ノブの前端側から,円筒状のカラー(54)が,復元ばねを囲むように前方に向かって延伸している。また、検出器に対向して胴部内にリング(55)が配置されている。リングは、半径方向外側に突起を有し、この突起は、検出器と対向する胴部内面に設けられた凹部に、半径方向に移動可能なように嵌合している。また、リングには,復元ばねとともにねじロッドが通過しており、且つリングと復元ばねとの間には隙間が設けられている。リングは、ねじロッドが初期位置にあるときに検出器と接触しないように、胴部内で検出器と対面する側に偏向して配置されている。従って、リングと復元ばねとの間の隙間は、ねじロッドが初期位置にあるとき、検出器と近接する側で最も狭い。ノブを前方へ押し込むと,カラーが前方へ移動してリングと復元ばねとの隙間に入り込む。その結果、リングがカラーの厚みにより検出器に向かって移動して検出器と接触し,更に検出器を半径方向外側に押し込む(図6)。次いで,リセットボタンを押してねじロッドを初期位置に復帰させると,リングが元の位置に戻るとともに検出器がばねに付勢されて,ねじロッドに向かって再び突出する。検出器は,ねじロッドに向かって再び突出するときに,カウンターのロムにシグナルを伝達し,このシグナルにより表示部の表示が初期化される。従って,注射装置の使用後,リセットボタンを押す毎に,表示部の表示は初期化される。
次いで,注射装置の使用手順について説明する。注射装置の使用者は,まず,保持部に未使用のシリンジを取り付ける。このとき,ピストンロッドによって保持部へのシリンジの取り付けが妨げられないように,ノブを反時計回りに回転させて,予めピストンロッドを後端側に最も後退させておく。この状態,または保持部に未使用のシリンジを取り付つけた直後の状態を,注射装置の初期状態という(図2)。初期状態では,ピストンロッド先端とシリンジ内のガスケット後端との間に,ノブを押し込んだときにピストンロッドが前方に移動する距離よりも,長い間隙が存在する。従って,初期状態でノブを押し込んでも,ガスケットは押し込まれない。
次いで両頭針をシリンジの先端に取り付け,ノブを所定の回数だけ時計回りに回転させる。このノブの回転により,ねじロッドと螺合したピストンロッドが案内スリーブ内を前進し,ピストンロッド先端とガスケット後端の距離が短縮されて,ノブを押し込んだときに,ピストンロッド先端がガスケット後端に当接し,更にピストンロッドによりガスケットが押し込まれ得る状態となる。
次いで,両頭針を上に向けた状態にしてノブを押し込む。この操作によりガスケットが前方に押し込まれ,シリンジ内の空気が両頭針から抜き出される(空気除去操作)。ノブは係止部との嵌合により,押し込まれた状態で係止するので,リセットボタンを押して嵌合を解除し,ねじロッドを初期位置に戻す。
次いで,ノブを投与量に応じた回数だけ時計回りに回転させる。投与量は表示部に表示されるので,この表示を確認しながらノブを回転させる。投与量を過ぎてノブを回転させた場合は,逆方向にノブを回転させる。所望の投与量に設定がされたら,両頭針を投与部位に押しつけて皮膚に刺入し,次いでノブを押し込む。ノブはねじロッドとの嵌合により押し込まれた状態で保持される。この状態を数秒間保持して薬液投与操作は完了する。図6は,薬液投与操作は完了時における注射装置の側方断面図を示す。薬液投与操作完了後,両頭針を引き抜き,次いで両頭針を取り外し,薬液が残存している場合は,そのまま次の投与まで保管する。薬液が残存した場合の次回の投与に際しては,空気除去操作は不要である。薬液が使い尽くされたときは,保持部からシリンジを取り外す。保持部からのシリンジの取り外しは,ピストンロッドの破損を防止するため,予めノブを反時計方向に回転させて,ピストンロッドが後端側に最も後退した初期状態にしてから行うことが好ましい。
本発明によれば,投与時の誤操作を防止できる,操作が簡便な注射装置を提供することができる。
1 注射装置
2 胴部
3 シリンジ
4 保持部
5 雌ねじ
6 ホルダー
7 雄ねじ
8 筒状部材
9 ガスケット
10 薬液
11 両頭針
12 隔壁
13 基部
14 雌ねじ
15 雄ねじ
16 案内スリーブ
16a 案内スリーブ前端面
17 ピストンロッド
18 キー溝
19 突起
20 ねじ穴
21 ねじロッド
22 雄ねじ
23 ねじロッド受け穴
24 突起
25 ノブ
25a 突起
26 穴
27 貫通穴
28 噛み合い歯受け
29 キー溝
30 前側クラッチ板
31 突起
32 貫通穴
33 噛み合い歯
33a バネ支持ロッド
34 後側クラッチ板
35 クラッチ板支持部
36 突起
38 バネ受け
39 バネ
41 カム板
41a 前側カム板
41b 後側カム板
42 拡大部
43 復元ばね
44 接点
45 検出器
46 表示部
47 液晶画面
48 係止部
49 引掛け輪
50 リセットボタン
51 バネ
52 円周溝
53 カウンター
54 カラー
55 リング

Claims (6)

  1. 前端及び筒状の側壁からなる筒状部材と該側壁内に液密にスライド可能にはめ込まれたガスケットとを有するシリンジ内に収容された薬剤の注射を行うための注射装置であって,
    前端側に該シリンジ(3)を保持するための保持部(4)を有する胴部(2)と,
    該胴部内に設けられた案内スリーブ(16)と,
    該案内スリーブに対して回転が不能ではあるが,軸方向に前後移動可能であるように嵌合したピストンロッド(17)であって,軸方向に雌ねじが形成されたねじ穴(20)を有し,該ねじ穴は,該シリンジを該保持部に保持したときに該シリンジと軸方向に同心となるように形成されたピストンロッド(17)と,
    前方への押し込みが可能なように,該胴部の後端側に設けられた穴(26)から後方に突出するノブ(25)を後端側に有し,前端側に該ピストンロッドの該ねじ穴と螺合する雄ねじ(22)が形成されたねじロッド(21)と,
    該ねじロッドが回転可能に通過する貫通穴(27)を有し,該胴部に対して回転が不能ではあるが軸方向に前後移動可能であるように該胴部と嵌合し,且つ後端側に噛み合い歯受け(28)を有する前側クラッチ板(30)と,
    該ねじロッドが通過する貫通穴(32)を有し,該ねじロッドに対して回転が不能ではあるが軸方向に前後移動が可能であるように嵌合する一方,該胴部に対して回転が可能ではあるが軸方向に前後移動が不能に嵌合し,且つ前端側に噛み合い歯(33)を有する後側クラッチ板(34)であって,該噛み合い歯(33)は該前側クラッチ板(30)に対して該後側クラッチ板(34)がいずれの方向にも回転できる形状である,該後側クラッチ板(34)と,
    該前側クラッチ板の前端側に設けられ,該前側クラッチ板を該後側クラッチ板に向かって付勢することにより,該噛み合い歯受けと該噛み合い歯とを,互いに回転可能に当接させるバネ(39)と,
    該後側クラッチ板の後端側に設けられ,該後側クラッチ板と一体的に作動するカム板(41)と,
    該カム板の後端側と該ノブの前端側に当接し,該ノブを後端側に付勢する復元バネ(43)と,
    該カム板との接点(44)を有し,該カム板と該接点との接触状態の変化を検出するカウンター(53)と,
    該カウンターからの信号を表示する表示部(46)と,
    該ねじロッドが前方に押し込まれたときに該ねじロッドと係合し,該ねじロッドの該胴部に対する回転及び前後移動を制限する,係止部(48)とを備える,注射装置。
  2. 該ピストンロッド(17)が,該案内スリーブ(16)に形成された突起が該ピストンロッドに形成されたキー溝へ嵌まり込むことにより,該案内スリーブと嵌合するものである,請求項1の注射装置。
  3. 該カム板(41)が,該ねじロッド(21)の半径方向に互いに直角となるように配置された前側カム板(41a)と後側カム板(41b)とからなり,該カウンター(53)は,該前側カム板と該後側カム板の各々に対応する接点(44)を有し,該カム板が一回転する間に,該前側カム板及び該後側カム板と該カウンターの接点との接触状態が,両カム板とも接触,該前側カム板のみ接触,該後側カム板のみ接触,両カム板とも非接触のいずれかを採り,該ねじロッドが90度回転する毎に該接触状態が変化するものである,請求項1または2の注射装置。
  4. 該ねじロッド(21)が円周上に凹部(52)を有し,且つ該係止部(48)が該ねじロッドの表面に向かってバネにより付勢された引掛け輪(49)を有し,該ねじロッドが前方に押し込まれたときに,該引掛け輪が該凹部に嵌合するものである,請求項1〜3のいずれかの注射装置。
  5. 該ねじロッド(21)が初期位置に復帰したことを検出する検出器(45)を有し,該引掛け輪(49)と該凹部(52)の嵌合を解除することにより,該復元バネ(43)の付勢により該ねじロッドが後方に押されて初期位置に復帰するとともに,該検出器からの信号により,該表示部(46)の表示が初期化されるものである,請求項1〜4のいずれかの注射装置。
  6. 該ねじロッド(21)を回転させて薬剤の投与量を設定する際に,該ピストンロッド(17)が投与量の設定操作の開始時点における位置よりも後退したときに,音響,振動,光,表示の少なくとも1の手段により使用者に警告を発する警告手段を有する,請求項1〜5のいずれかの注射装置。
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