JP6009864B2 - 企業評価システム、企業評価方法及び企業評価プログラム - Google Patents

企業評価システム、企業評価方法及び企業評価プログラム Download PDF

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Description

本発明は、企業についての投資リスクや倒産リスク等の企業リスクを評価するための企業評価システム、企業評価方法及び企業評価プログラムに関する。
グローバルベースでの競争の激化や長引く不況等により、日本企業を取り巻く経済環境は厳しい。このような経済環境におかれている企業の取引先や投融資を行なう利害関係者にとっては、リスク回避の観点から、倒産の兆候を事前に把握することが重要である。
そこで、従来から企業の倒産を予測する検討が行われている(例えば、特許文献1参照。)。この文献に記載の技術では、コンピュータは、カテゴリセット毎の区分データに対して倒産確率実績値を〔ln(倒産確率実績/1−倒産確率実績値)〕によってロジット変換して得られたロジット変換後倒産確率実績値を目的変数とする数量化理論1類に基づく回帰分析を行なってアイテムカテゴリ毎のスコア値を算出する。更に、コンピュータは、指定されたアイテムカテゴリについて、ロジット値L=〔評点区分スコア値+業種区分スコア値+成長率区分スコア値+金利区分スコア値+為替区分スコア値+物価区分スコア値+政権区分スコア値+定数〕で算出する。そして、ロジット値Lを用いて倒産確率を〔1/(1+exp(―L))〕により算出する。
特開2008−250466号公報(第1頁、図1,図2)
通常、倒産の原因は、運転資金の不足等の支払能力の欠如である。そして、文献に記載された技術では、業歴、資本構成、規模損益等の信用要素や経済環境の変化を用いる。しかしながら、支払い能力の欠如が考慮されていないため、倒産リスクを的確に評価することができない場合がある。更に、この場合、数量化理論1類等の統計学、会計学等の専門的知識を必要とするため、適用が難しい場合がある。
本発明は、企業についてのリスクを簡便な方法により評価するための企業評価システム、企業評価方法及び企業評価プログラムを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、企業毎に、決算期における営業キャッシュ・フロー、投資キャッシュ・フロー、財務キャッシュ・フローからなるキャッシュ・フロー情報及び利益情報を記憶した財務情報記憶手段と、倒産した企業に関する倒産企業情報を記憶した倒産情報記憶手段と、キャッシュ・フロー情報及び利益情報を2軸としたリスク評価マトリックスにおいて、倒産比率が高い高リスク範囲か否かの評価をするために用いるリスク評価マトリックスを記憶するマトリックス記憶手段と、前記リスク評価マトリックスのエリアを用いて高リスク範囲を規定する条件を記憶する高リスク範囲記憶手段とに接続された制御手段を備え、企業のリスク評価を行なうシステムであって、前記制御手段が、前記財務情報記憶手段から、各企業のキャッシュ・フロー情報及び利益情報を取得する手段と、取得したキャッシュ・フロー情報及び利益情報に基づいて、前記リスク評価マトリックスにおいて各企業が属するエリアを特定し、前記倒産企業情報を用いて、エリアに基づく高リスク範囲を規定する条件を前記高リスク範囲記憶手段に記録する高リスク範囲特定手段と、評価対象企業の財務情報から、前記リスク評価マトリックスにおいて前記評価対象企業が属するエリアを特定し、このエリアと前記高リスク範囲を規定する条件とを用いて、評価対象企業の評価結果を出力する評価手段とを備えたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の企業評価システムにおいて、前記財務情報記憶手段には、企業毎に、決算期における企業規模値が記憶されており、前記制御手段が、前記財務情報記憶手段から、キャッシュ・フロー情報及び利益情報とともに企業規模値を取得し、企業毎に各キャッシュ・フローを企業規模値により除算したキャッシュ・フロー規格値と、企業毎に利益を前記企業規模値で除算した利益規格値とを算出する手段を更に備え、前記高リスク範囲特定手段は、更に、前記キャッシュ・フロー規格値と前記利益規格値とから構成されたマトリックスの各エリアについて、倒産比率の高低を識別した識別情報を記録したリスク評価マトリックスを生成して前記マトリックス記憶手段に記録し、前記評価手段は、評価対象企業のキャッシュ・フロー規格値と利益規格値とを算出し、前記リスク評価マトリックスにおいて前記評価対象企業が属するエリアを特定し、このエリアの高リスク範囲を規定する条件から前記評価対象企業の評価結果を出力することを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の企業評価システムにおいて、前記評価手段は、前記評価対象企業について複数期のキャッシュ・フロー情報及び利益情報を取得し、複数期のキャッシュ・フロー規格値と利益規格値とを算出し、前記複数の決算期毎に、前記リスク評価マトリックスに対応する範囲を特定し、複数の決算期において、前記評価対象企業が属するリスク評価マトリックスの範囲に基づいて、前記評価対象企業の評価結果を出力することを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の企業評価システムにおいて、前記財務情報記憶手段には、財務指標が記憶されており、前記制御手段は、前記評価対象企業の財務指標を取得する手段と、前記リスク評価マトリックスにおいて、前記評価対象企業が属するエリアにおける倒産企業の財務指標を取得する手段とを更に備え、前記評価手段は、前記評価対象企業の財務指標と前記エリアに属する倒産企業の財務指標とを比較した比較結果を算出し、この比較結果と前記特定した範囲とに応じた評価結果を出力することを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の企業評価システムにおいて、前記リスク評価マトリックスの各エリアにおける倒産比率と、財務指標の比較結果とから倒産時期を予測するための倒産時期予測テーブルを備えており、前記評価手段は、前記倒産時期予測テーブルを用いて、前記評価対象企業の財務指標と、前記エリアに属する倒産企業の財務指標との比較結果に応じた倒産時期を特定し、この倒産時期を前記評価結果に含めることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の企業評価システムにおいて、前記高リスク範囲記憶手段には、クラス識別子に関連付けて、このクラス識別子によって特定されるクラスに属する企業の評価結果を記憶しており、前記マトリックス記憶手段には、前記リスク評価マトリックスの各エリアに対応付けて重み付け値が関連付けられて記憶されており、前記制御手段が、前記財務情報記憶手段から取得した各企業の各キャッシュ・フロー情報及び利益情報から、前記リスク評価マトリックスにおいて各企業が属するエリアを特定し、このエリアに対応付けられた重み付け値を取得する手段と、前記特定した重み付け値を用いて、企業毎の格付け値を算出する手段と、前記算出した格付け値の順番に並べた各企業を、複数のクラスに分類する手段と、前記倒産情報記憶手段から取得した倒産企業情報を用いて、各クラスに属する企業の倒産比率を算出して、この倒産比率に応じた各クラスの評価結果を、クラス識別子と関連付けて、前記高リスク範囲記憶手段に記録する手段とを更に備え、前記評価手段は、評価対象企業の各キャッシュ・フロー情報及び利益情報を用いて、この評価対象企業が属するエリアの重み付け値を取得し、この重み付け値を用いて評価対象企業の格付け値を算出し、この格付け値が属するクラスを特定し、このクラスのクラス識別子に関連付けられた評価結果を、前記高リスク範囲記憶手段から取得して、この評価対象企業についての評価結果を出力することを要旨とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の企業評価システムにおいて、前記評価手段は、前記評価対象企業の複数期のキャッシュ・フロー情報及び利益情報を用いて、前記複数の決算期毎に、前記リスク評価マトリックスにおいて前記評価対象企業が属するエリアを特定し、特定したエリアの重み付け値を特定し、複数の決算期において特定した重み付け値を用いて格付け値を算出することを要旨とする。
請求項8に記載の発明は、企業毎に、決算期における営業キャッシュ・フロー、投資キャッシュ・フロー、財務キャッシュ・フローからなるキャッシュ・フロー情報及び利益情報を記憶した財務情報記憶手段と、倒産した企業に関する倒産企業情報を記憶した倒産情報記憶手段と、キャッシュ・フロー情報及び利益情報を2軸としたリスク評価マトリックスにおいて、倒産比率が高い高リスク範囲か否かの評価をするために用いるリスク評価マトリックスを記憶するマトリックス記憶手段と、前記リスク評価マトリックスのエリアを用いて高リスク範囲を規定する条件を記憶する高リスク範囲記憶手段とに接続された制御手段を備えた企業評価システムを用いて、企業のリスク評価を行なう方法であって、前記制御手段が、前記財務情報記憶手段から、各企業のキャッシュ・フロー情報及び利益情報を取得する段階と、取得したキャッシュ・フロー情報及び利益情報に基づいて、前記リスク評価マトリックスにおいて各企業が属するエリアを特定し、前記倒産企業情報を用いて、エリアに基づく高リスク範囲を規定する条件を前記高リスク範囲記憶手段に記録する高リスク範囲特定段階と、評価対象企業の財務情報から、前記リスク評価マトリックスにおいて前記評価対象企業が属するエリアを特定し、このエリアと前記高リスク範囲を規定する条件とを用いて、評価対象企業の評価結果を出力する評価段階とを実行することを要旨とする。
請求項9に記載の発明は、企業毎に、決算期における営業キャッシュ・フロー、投資キャッシュ・フロー、財務キャッシュ・フローからなるキャッシュ・フロー情報及び利益情報を記憶した財務情報記憶手段と、倒産した企業に関する倒産企業情報を記憶した倒産情報記憶手段と、キャッシュ・フロー情報及び利益情報を2軸としたリスク評価マトリックスにおいて、倒産比率が高い高リスク範囲か否かの評価をするために用いるリスク評価マトリックスを記憶するマトリックス記憶手段と、前記リスク評価マトリックスのエリアを用いて高リスク範囲を規定する条件を記憶する高リスク範囲記憶手段とに接続された制御手段を備えた企業評価システムを用いて、企業のリスク評価を行なうプログラムであって、前記制御手段を、前記財務情報記憶手段から、各企業のキャッシュ・フロー情報及び利益情報を取得する手段、取得したキャッシュ・フロー情報及び利益情報に基づいて、前記リスク評価マトリックスにおいて各企業が属するエリアを特定し、前記倒産企業情報を用いて、エリアに基づく高リスク範囲を規定する条件を前記高リスク範囲記憶手段に記録する高リスク範囲特定手段、及び評価対象企業の財務情報から、前記リスク評価マトリックスにおいて前記評価対象企業が属するエリアを特定し、このエリアと前記高リスク範囲記憶手段に記憶した高リスク範囲を規定する条件とを用いて、評価対象企業の評価結果を出力する評価手段として機能させることを要旨とする。
(作用)
請求項1、8、9に記載の発明によれば、制御手段が、財務情報記憶手段から、キャッシュ・フロー情報及び利益情報を取得する。制御手段が、取得したキャッシュ・フロー情報及び利益情報に基づいて、リスク評価マトリックスにおいて各企業が属するエリアを特定し、倒産企業情報を用いて、エリアに基づく高リスク範囲を規定する条件を高リスク範囲記憶手段に記録する。制御手段が、評価対象企業の財務情報から、リスク評価マトリックスにおいて評価対象企業が属するエリアを特定し、このエリアと高リスク範囲を規定する条件とを用いて、評価対象企業の評価結果を出力する。これにより、キャッシュ・フロー情報及び利益情報と、実際に倒産した企業の情報とから、企業リスクの評価を行なうので、より正確に企業リスクを評価することができる。
請求項2に記載の発明によれば、制御手段が、財務情報記憶手段から、キャッシュ・フロー情報及び利益情報とともに企業規模値を取得し、企業毎に各キャッシュ・フローを企業規模値により除算したキャッシュ・フロー規格値と、企業毎に利益を企業規模値で除算した利益規格値とを算出する。制御手段が、更に、キャッシュ・フロー規格値と前記利益規格値とから構成されたマトリックスの各エリアについて、倒産比率の高低を識別した識別情報を記録したリスク評価マトリックスを生成してマトリックス記憶手段に記録し、評価手段は、評価対象企業のキャッシュ・フロー規格値と利益規格値とを算出し、リスク評価マトリックスにおいて評価対象企業が属するエリアを特定し、この範囲に対応する評価結果を評価対象企業の評価結果を出力する。これにより、実際に倒産した企業の各キャッシュ・フロー規格値と利益規格値とを用いて作成したリスク評価マトリックスから評価対象企業の支払能力を評価する。従って、経営不振の企業と、経営が安定している企業とを、簡便な方法で評価することができる。
請求項3に記載の発明によれば、制御手段が、評価対象企業について複数期のキャッシュ・フロー情報及び利益情報を取得し、複数期のキャッシュ・フロー規格値と利益規格値とを算出し、複数の決算期毎に、リスク評価マトリックスに対応する範囲を特定し、複数の決算期において、評価対象企業が属するリスク評価マトリックスの範囲に基づいて、評価対象企業の評価結果を出力する。これにより、長期的なキャッシュ・フロー情報及び利益情報を用いて企業リスクを評価するため、より正確に企業リスクを評価することができる。
請求項4に記載の発明によれば、制御手段が、評価対象企業の財務指標を取得し、リスク評価マトリックスにおいて、評価対象企業が属するエリアにおける倒産企業の財務指標を取得する。制御手段が、評価対象企業の財務指標と、エリアに属する倒産企業の財務指標とを比較し、この比較結果と特定した範囲とに応じた評価結果を出力する。これにより、キャッシュ・フロー情報及び利益情報以外の財務指標も用いて企業リスクの評価を行なうので、より正確に企業リスクを評価することができる。
請求項5に記載の発明によれば、制御手段が、倒産時期予測テーブルを用いて、評価対象企業の財務指標と、エリアに属する倒産企業の財務指標との比較結果に応じた倒産時期を特定し、この倒産時期を前記評価結果に含める。これにより、財務指標に基づいて倒産時期を予測するので、倒産時期についても評価することができる。
請求項6に記載の発明によれば、制御手段が、財務情報記憶手段から取得した各企業の各キャッシュ・フロー情報及び利益情報から、リスク評価マトリックスにおいて各企業が属するエリアを特定し、このエリアに対応付けられた重み付け値を取得する。制御手段が、特定した重み付け値を用いて、企業毎の格付け値を算出し、算出した格付け値の順番に並べた各企業を、複数のクラスに分類する。制御手段が、倒産情報記憶手段から取得した倒産企業情報を用いて、各クラスに属する企業の倒産比率を算出して、この倒産比率に応じた各クラスの評価結果を、クラス識別子と関連付けて、高リスク範囲記憶手段に記録する。制御手段が、評価対象企業の各キャッシュ・フロー情報及び利益情報を用いて、この評価対象企業が属するエリアの重み付け値を取得し、この重み付け値を用いて評価対象企業の格付け値を算出し、この格付け値が属するクラスを特定し、このクラスのクラス識別子に関連付けられた評価結果を、高リスク範囲記憶手段から取得して、この評価対象企業についての評価結果を出力する。これにより、キャッシュ・フロー情報及び利益情報に基づく会計的視点から2次元マトリックスに重み付けを行ない、実際の倒産企業情報を用いて、評価結果を特定するので、経営不振の企業と、経営が安定している企業とを、簡便な方法で評価することができる。
請求項7に記載の発明によれば、制御手段が、評価対象企業の複数期のキャッシュ・フロー情報及び利益情報を用いて、複数の決算期毎に、リスク評価マトリックスにおいて評価対象企業が属するエリアを特定し、特定したエリアの重み付け値を特定し、複数の決算期において特定した重み付け値を用いて格付け値を算出する。これにより、長期的なキャッシュ・フロー情報及び利益情報を用いて企業リスクを評価するため、より正確に企業リスクを評価することができる。
本発明によれば、企業についてのリスクを、簡便な方法により評価することができる。
第1実施形態の企業評価システムの構成を説明する概略構成図。 各データの構成を説明する説明図であり、(a)は財務情報記憶部、(b)は倒産情報記憶部、(c),(d)はリスク評価記憶部に記憶されたデータを示す。 第1実施形態のマトリックス作成処理の処理手順を説明するための流れ図。 第1実施形態の企業評価処理の処理手順を説明するための流れ図。 第2実施形態における説明図であり、(a)はマトリックスの各エリアに関連付けられた重み付け値、(b)は企業評価処理の処理手順を説明するための流れ図。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。本実施形態では、株価下落による企業に対する投資リスクや企業の倒産リスク等の企業リスクを評価するための企業評価システムとして説明する。この企業評価システムは、評価対象の企業がリスク企業(倒産する可能性や経営不振により株価が下落する可能性がある企業)であるか否かを判定する。更に、本実施形態では、リスク企業と評価した場合には、倒産時期及び倒産確率についても評価する。なお、本実施形態では、倒産情報やキャッシュ・フロー情報を含む財務情報を取得できる上場企業に限定して評価する。また、本実施形態では、特殊性がある業種(例えば、金融・保険)は、評価対象には含めない。
図1に示すように、企業評価システムとしての企業評価サーバ20は、ネットワークを介して、利用者端末としてのクライアント端末10に接続されている。このクライアント端末10は、利用者(投資家)が使用するコンピュータ端末であり、操作手段(キーボード及びマウス等)や表示手段(ディスプレイ等)を備えている。操作手段は、利用者がリスクを評価する企業を特定する場合に用いられる。
更に、企業評価サーバ20は、インターネットを介して、図示しない財務情報公開サーバや倒産情報公開サーバに接続されている。財務情報公開サーバは、例えば、日経テレコン(登録商標)やQUICK(登録商標)等のサーバであって、各決算期における各企業の財務情報を公表している。また、倒産情報公開サーバは、例えば、帝国データバンク(登録商標)のサーバであって、企業の倒産情報を公開している。
一方、企業評価サーバ20は、制御手段としての制御部21、財務情報記憶部22、倒産情報記憶部23及びリスク評価記憶部24を備える。なお、本実施形態では、リスク評価記憶部24が高リスク範囲記憶手段としても機能する。
制御部21は、図示しないCPU、RAM及びROM等を有し、後述する処理(高リスク範囲特定段階としてのマトリックス作成段階、企業評価段階等を含む処理)を行なう。そして、このための企業評価プログラムを実行することにより、制御部21は、マトリックス作成手段211、企業評価手段212等として機能する。
マトリックス作成手段211は、高リスク範囲特定手段として機能し、企業の倒産リスクや投資リスク等の評価に用いるリスク評価マトリックスを作成する処理を実行する。このマトリックス作成手段211は、各キャッシュ・フロー(CF)の閾値及び判定基準値を用いて、倒産企業、安定企業が属する範囲(識別情報)に区分けされたリスク評価マトリックスを生成する。このリスク評価マトリックスは、CF類型と判定基準値とをマトリックスの軸とする複数のエリア(マス)から構成される。
このため、マトリックス作成手段211は、財務情報と倒産情報とを用いて、キャッシュ・フロー類型(CF類型)を特定するための営業キャッシュ・フロー(営業CF)規格値の閾値、投資キャッシュ・フロー(投資CF)規格値の閾値、財務キャッシュ・フロー(財務CF)規格値の閾値、及びリスク判定を行なう判定基準値を算出する。ここで、営業CF規格値、投資CF規格値、財務CF規格値は、各CFを、後述する企業規模値で除算した値である。更に、マトリックス作成手段211は、各CF閾値の初期値(CF初期閾値)と、判定基準値の初期値(判定基準初期値)とを記憶している。本実施形態では、各CF初期閾値及び判定基準初期値を「0」に設定する。
更に、マトリックス作成手段211は、リスク評価マトリックスの各エリア内において、倒産企業が属する高リスク範囲を識別して記憶する。そして、マトリックス作成手段211は、各エリアと、エリア全体のリスク識別情報(低リスク基本領域又は高リスク基本領域)とを関連付けたリスク評価マトリックスを、リスク評価記憶部24に記録する。更に、マトリックス作成手段211は、各エリアと、各エリア内において高リスク範囲を規定する条件とを関連付けたリスク評価マトリックスを、リスク評価記憶部24に記録する。本実施形態では、マトリックス作成手段211は、リスク判定範囲の特定に先立って、高リスク基本領域を判定するための基準(リスク企業割合)と、低リスク基本領域を判定するための基準(安定企業割合)に関するデータを記憶している。
企業評価手段212は、リスク評価マトリックスと各企業の財務情報とを用いて、評価対象の企業についてのリスクを評価する処理を実行する。
財務情報記憶部22は、財務情報記憶手段として機能し、図2(a)に示すように、各企業の財務に関する財務レコード220を記憶している。この財務情報記憶部22には、倒産していない企業だけでなく、倒産した企業の財務レコード220も記憶されている。この財務レコード220は、財務情報公開サーバにおいて新たに公開された財務情報を、財務情報公開サーバから取得されたときに記録される。この財務レコード220には、企業識別子、会社名、決算期、営業CF、投資CF、財務CF、企業規模値、利益額及び自己資本比率増減率に関するデータが含まれる。
企業識別子データ領域には、各企業を特定するための識別子に関するデータが記録されている。
会社名データ領域には、この企業の企業名に関するデータが記録されている。
決算期データ領域には、各決算期に関するデータが記録されている。
営業CFデータ領域、投資CFデータ領域、財務CFデータ領域には、この決算期におけるこの企業の営業CF、投資CF、財務CFに関するデータが、それぞれ記録されている。
企業規模値データ領域には、この決算期における企業規模を特定するための値に関するデータが記録されている。本実施形態では、この企業規模値として、企業の決算期における売上高を用いる。
利益額データ領域には、この決算期における収益に関するデータが記録されている。本実施形態では、この利益額(利益情報)として、企業の決算期における経常利益の金額を用いる。
自己資本比率増減率データ領域には、この決算期における自己資本比率の増減率に関するデータが記録されている。
一方、倒産情報記憶部23は、倒産情報記憶手段として機能し、図2(b)に示すように、倒産した企業に関する倒産レコード230を記憶している。この倒産レコード230は、倒産情報公開サーバにおいて倒産情報を、新たに取得したときに記録される。この倒産レコード230には、企業識別子、会社名、上場廃止日、上場市場、業種、廃止理由に関するデータが含まれる。
企業識別子データ領域には、各企業を特定するための識別子に関するデータが記録されている。
会社名データ領域には、この企業の企業名に関するデータが記録されている。
上場廃止日データ領域には、この企業が上場を廃止した年月日に関するデータが記録されている。
上場市場データ領域には、この企業が上場していた市場を特定するための識別子に関するデータが記録されている。本実施形態では、「東京証券取引所市場第1部」、「東京証券取引所市場第2部」、「マザーズ」等を特定するための識別子が記録されている。
業種データ領域には、この企業の業種を特定するための識別子に関するデータが記録されている。
廃止理由データ領域には、企業が倒産した理由に関するデータが記録されている。本実施形態では、「更生手続の申立て」、「民事再生手続の申立て」、「破産の申立て」、「債務超過」等の理由を特定するためのデータが記録されている。
リスク評価記憶部24は、マトリックス記憶手段として機能し、リスク評価マトリックスを記憶する。このリスク評価マトリックスは、本実施形態では、後述するマトリックス作成処理を実行したときに記録される。このリスク評価マトリックスは、CF類型と、判定基準値に対する利益規格値の上下関係とのマトリックスである。
リスク評価記憶部24には、図2(c)に示す類型判定テーブル50、図2(d)に示すリスク領域判定テーブル60が記憶されている。この類型判定テーブル50は、CF類型を特定するために用いられ、リスク領域判定テーブル60は、エリアを特定するために用いられる。
類型判定テーブル50は、図2(c)に示すように、各企業の営業CF規格値、投資CF規格値、財務CF規格値について、閾値より上の値の領域「上」と、閾値以下の領域「下」とを組み合わせて作成したパターンを示したテーブルであり、企業を8種類のCF類型に分類する。例えば、第1類型(I)は、営業CF規格値、投資CF規格値、財務CF規格値のすべてが各閾値よりも大きいパターンの類型である。なお、各閾値は、マトリックス作成処理において算出されて、リスク評価記憶部24に記憶される。
リスク領域判定テーブル60は、図2(d)に示すように、CF類型と、判定基準値に対する利益規格値の大小関係とを軸とする2次元マトリックスである。このマトリックスの各エリアには、リスク識別情報が関連付けられている。リスク識別情報は、このエリアが、倒産の可能性が高いエリア(高リスク基本領域)、倒産の可能性が低いエリア(低リスク基本領域)、又は倒産の可能性が明確でないエリアのいずれであるかを特定する。更に、判定基準値は、マトリックス作成処理において算出されて、リスク領域判定テーブル60に関連付けて記憶される。
図2(d)においては、リスク領域判定テーブル60の具体例を示している。このリスク領域判定テーブル60は、「各CFの閾値=0」及び「判定基準値=0」の場合のマトリックスである。このマトリックスでは、「×」のエリアは高リスク基本領域であり、「○」のエリアは低リスク基本領域を示している。例えば、このリスク評価マトリックスにおいては、あるエリア全体が高リスク範囲であるとの条件が記憶されている場合には、第7類型(VII)であって、判定基準値より下の利益規格値の企業は、次回の決算期までに倒産する可能性が高い高リスク企業と判定する。
更に、リスク評価記憶部24には、倒産時期の予測に用いる倒産可能性予測テーブルが記憶されている。この倒産可能性予測テーブルは、リスク企業と判定した企業の倒産可能性を予測するためのテーブルである。この倒産可能性予測テーブルは、各企業の自己資本比率増減率の範囲毎に、倒産の可能性(確率)を記録したテーブルである。本実施形態においては、自己資本比率増減率の範囲は3段階に設定されている。具体的には、倒産可能性予測テーブルにおいて、自己資本比率増減率が第1判定閾値以上の範囲について、倒産可能性として「30%の確率で倒産」が記録される。自己資本比率増減率が第1判定閾値より小さく第2判定閾値以上の範囲について、倒産可能性として「60%の確率で倒産」が記録される。自己資本比率増減率が第2判定閾値より小さい範囲について、倒産可能性として「80%の確率で倒産」が記録される。
以上のように構成された企業評価サーバ20の処理について、図3及び図4を用いて説明する。ここでは、マトリックス作成処理(図3)及び企業評価処理(図4)の順番に説明する。
(マトリックス作成処理)
まず、マトリックス作成処理について、図3を用いて説明する。このマトリックス作成処理は、企業評価処理の前に実行する。本実施形態では、投資CF閾値及び財務CF閾値については、記憶している投資CF初期閾値及び財務CF初期閾値を用いる。
まず、企業評価サーバ20の制御部21は、財務情報の取得処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、制御部21のマトリックス作成手段211は、財務情報記憶部22に記憶されている財務レコード220を抽出する。この場合、マトリックス作成手段211は、各業種の財務レコード220を抽出する。
次に、企業評価サーバ20の制御部21は、キャッシュ・フローの相対的規模の算出処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、制御部21のマトリックス作成手段211は、各財務レコード220の営業CFを企業規模値で除算することにより、各企業の営業CF規格値を算出する。マトリックス作成手段211は、各財務レコード220の投資CFを企業規模値で除算することにより、各企業の投資CF規格値を算出する。マトリックス作成手段211は、各財務レコード220の財務CFを企業規模値で除算することにより、各企業の財務CF規格値を算出する。
次に、企業評価サーバ20の制御部21は、利益の相対的規模の算出処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、制御部21のマトリックス作成手段211は、各財務レコード220の利益額を企業規模値で除算することにより、利益規格値を算出する。
次に、企業評価サーバ20の制御部21は、倒産情報の取得処理を実行する(ステップS1−4)。具体的には、制御部21のマトリックス作成手段211は、倒産情報記憶部23に記憶されている各倒産レコード230を抽出し、倒産したすべての企業の企業識別子を特定する。
次に、企業評価サーバ20の制御部21は、キャッシュ・フローの相対的規模、利益の相対的規模の組み合わせの生成処理を実行する(ステップS1−5)。ここでは、制御部21は、まず、制御部21に予め記憶した各CF規格値の初期閾値を用いて、CF分類を8類型に仮分類する。そして、制御部21は、判定基準初期値を用いて、合計16の各エリアに分類する。そして、仮分類した「16」のエリア毎に、そのエリアに属する企業の全体数(総企業数)で、そのエリアに属する倒産企業の数を除算し、そのエリアにおける倒産企業割合(%)を算出する。更に、制御部21は、算出した各エリアにおける倒産企業割合が、リスク企業割合より高い場合には、このエリアは、高リスク基本領域と特定する。また、制御部21は、算出した各エリアにおける倒産企業割合が、安定企業割合より低い場合には、このエリアは低リスク基本領域と特定する。
次に、制御部21のマトリックス作成手段211は、同じCF分類において、判定基準初期値の上下で低リスク基本領域、高リスク基本領域と判定したエリアを特定する。例えば、図2(d)に示すように、第2、第3、第7類型(II、III、VII)が判定基準初期値の上下で低リスク基本領域、高リスク基本領域と判定した場合には、これらエリアを特定する。そして、マトリックス作成手段211は、特定したエリアの倒産していない企業の利益規格値が判定基準値より大きく、このエリアの倒産した企業の利益規格値が判定基準値以下となる条件を満足する企業数が最大となる判定基準値範囲を特定する。そして、マトリックス作成手段211は、この判定基準値範囲内において、各企業の利益規格値からの差分の二乗和が最小となる値を、判定基準値として特定する。
次に、マトリックス作成手段211は、営業CF規格値の上下で、低リスク基本領域、高リスク基本領域と判定したエリアを特定する。例えば、図2(d)に示すように、営業CF規格値が閾値より「上」の第4類型(IV)が低リスク基本領域と特定され、営業CF規格値が閾値より「下」の第5類型(V)及び第6類型(VI)が高リスク基本領域と特定された場合には、これらエリアを特定する。そして、マトリックス作成手段211は、特定したこれらエリアの倒産企業の各営業CF規格値より大きく、これらエリアの倒産していない企業の各営業CF規格値以下となる条件を満足する企業数が最大となる営業CF閾値範囲を特定する。そして、マトリックス作成手段211は、この営業CF閾値範囲内において、各企業の営業CF規格値からの差分の二乗和が最小となる値を、営業CF閾値として特定する。
次に、制御部21のマトリックス作成手段211は、判定基準値と営業CF閾値とを用いて、エリアを仕切り直して、企業を分類し直す。そして、マトリックス作成手段211は、各エリアにおいて、エリア内で高リスク範囲として特定できる各CF規格値を算出する。具体的には、制御部21のマトリックス作成手段211は、各エリアに属する倒産した企業の各CF規格値を用いて、そのエリアに属する倒産企業に共通する各CF規格値の範囲を、高リスク範囲を規定する条件(例えば、営業CFについての判定範囲等)として算出する。
次に、企業評価サーバ20の制御部21は、リスクが高い領域の記憶処理を実行する(ステップS1−6)。具体的には、制御部21のマトリックス作成手段211は、算出した営業CF閾値及び判定基準値を類型判定テーブル50に関連付けて、リスク評価記憶部24に記憶する。更に、マトリックス作成手段211は、各エリアにおいて高リスク範囲を特定する条件を類型判定テーブル50に関連付けて、リスク評価記憶部24に記憶する。
(企業評価処理)
次に、企業評価処理について、図4を用いて説明する。この企業評価処理は、企業評価サーバ20が、クライアント端末10から、企業についてのリスク評価依頼を受信した場合に実行される。このリスク評価依頼には、リスク評価を行なう評価対象企業を特定する情報(企業識別子)が含まれる。
まず、企業評価サーバ20の制御部21は、評価対象企業の財務情報の取得処理を実行する(ステップS2−1)。具体的には、制御部21の企業評価手段212は、評価対象企業の企業識別子が記録された財務レコード220を財務情報記憶部22から抽出する。ここでは、直近の3決算期分の財務レコード220を抽出する。
次に、企業評価サーバ20の制御部21は、リスク評価マトリックス上の範囲の特定処理を、決算期毎に繰り返して実行する(ステップS2−2)。具体的には、制御部21の企業評価手段212は、以下の処理を繰り返して実行する。
処理対象決算期の財務レコード220の営業CF、投資CF、財務CFを企業規模値でそれぞれ除算することにより、この企業の営業CF規格値、投資CF規格値、財務CF規格値を算出する。更に、企業評価手段212は、この財務レコード220の利益額を企業規模値で除算することにより、この企業の利益規格値を算出する。
企業評価手段212は、この企業の営業CF規格値及び利益規格値と、リスク評価記憶部24に記憶している営業CF閾値及び判定基準値とを比較し、投資CF規格値及び財務CF規格値と投資CF初期閾値及び財務CF初期閾値とを比較することによって、この企業が、どのエリアに属するかを特定する。更に、企業評価手段212は、この企業が属すると特定したエリアにおいて、この企業のCF規格値と、高リスク範囲を規定する条件(例えば、営業CFの範囲等)とを比較し、この企業が、このエリアの高リスク範囲に含まれているか否かを判定する。
そして、企業評価手段212は、判定結果(「高リスク範囲に含まれている」又は「含まれていない」)を、時期(決算期)に関連付けて記憶する。以上の処理を、処理対象決算期を順次、変化させて、直近の3決算期分、実行する。
次に、企業評価サーバ20の制御部21は、3期比較分析処理を実行する(ステップS2−3)。ここで、制御部21の企業評価手段212は、特定した3期分の各判定結果を用いて、この企業が高リスク範囲に含まれていると判定した回数をカウントする。
次に、企業評価サーバ20の制御部21は、リスク企業か否かの判定処理を実行する(ステップS2−4)。具体的には、制御部21の企業評価手段212は、評価対象企業が高リスク範囲に該当する回数が1回以上の場合にはリスク企業と判定する。一方、高リスク範囲に1回も含まれない場合にはリスク企業でない(すなわち安定企業)と判定する。
ここで、リスク企業ではないと判定した場合(ステップS2−4において「NO」の場合)には、企業評価サーバ20の制御部21は、ステップS2−5〜S2−8の処理をスキップする。
一方、リスク企業と判定した場合(ステップS2−4において「YES」の場合)には、企業評価サーバ20の制御部21は、評価対象企業の財務指標の取得処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、制御部21の企業評価手段212は、評価対象企業の財務レコード220の自己資本比率増減率を取得する。
次に、企業評価サーバ20の制御部21は、同じマトリックスに属する倒産企業の財務指標の取得処理を実行する(ステップS2−6)。具体的には、制御部21の企業評価手段212は、倒産情報記憶部23に記録されている各倒産レコード230を抽出し、この倒産レコード230の企業識別子が記録された財務レコード220を財務情報記憶部22から抽出する。次に、企業評価手段212は、各財務レコード220の営業CF、投資CF、財務CF、利益額、企業規模値を用いて、倒産企業の各CF規格値と、利益規格値とを算出する。次に、企業評価手段212は、算出したCF規格値と、各CFの閾値を含んだ類型判定テーブル50とを用いて、各倒産企業のCF類型を特定する。そして、企業評価手段212は、特定したCF類型と、その倒産企業の利益規格値と、判定基準値を含んだリスク領域判定テーブル60とを用いて、マトリックスにおいて各倒産企業が属するエリアを特定する。
そして、企業評価手段212は、評価対象企業が属すると判定されたエリアと各倒産企業が属するエリアとを比較し、評価対象企業が属するエリアの倒産企業の企業識別子を特定する。そして、企業評価手段212は、これら企業識別子が記録された財務レコード220の自己資本比率増減率を財務情報記憶部22から抽出する。
次に、企業評価サーバ20の制御部21は、倒産企業の財務指標を用いた倒産時期判定閾値の算出処理を実行する(ステップS2−7)。具体的には、制御部21の企業評価手段212は、各エリアにおいて、全体の企業の自己資本比率増減率が高い順番に並べる。一般に、倒産企業の自己資本比率増減率は、倒産していない企業の自己資本比率増減率より低いため、自己資本比率増減率を高い順番に並べた場合、倒産企業は後に集中する。そこで、企業評価手段212は、各エリアにおいて倒産企業数の割合がそのエリア全体の60%を超えたときの自己資本比率増減率を、第1判定閾値として特定する。企業評価手段212は、各エリアにおいて倒産企業数の割合がそのエリア全体の80%を超えたときの自己資本比率増減率を、第2判定閾値として特定する。なお、第1判定閾値及び第2判定閾値を特定するため、この処理プログラム及び倒産企業数の割合は、企業評価手段212が記憶している。
次に、企業評価サーバ20の制御部21は、比較結果に基づいて倒産時期予測処理を実行する(ステップS2−8)。具体的には、制御部21の企業評価手段212は、直近の決算期(1期)が高リスク範囲に属していない場合には、「3年以内に倒産」と予測する。また、企業評価手段212は、直近の決算期(1期)が高リスク範囲に属している場合には、「1年以内に倒産」と予測する。この場合、企業評価手段212は、この企業の直近の決算期(1期)の自己資本比率増減率と、倒産可能性予測テーブルの第1判定閾値及び第2判定閾値と比較し、この企業の倒産の可能性(確率)を特定する。
次に、企業評価サーバ20の制御部21は、リスク評価結果の出力処理を実行する(ステップS2−9)。具体的には、制御部21の企業評価手段212は、リスク企業でないと判定した場合(ステップS2−4において「NO」の場合)には、「安定企業であり、リスクが少ない」とのメッセージを、クライアント端末10に送信する。また、リスク企業と判定した場合(ステップS2−4において「YES」の場合)には、企業評価手段212は、倒産時期予測処理(ステップS2−8)において特定した倒産時期及び倒産可能性を、クライアント端末10に送信する。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、企業評価サーバ20の制御部21は、CFの相対的規模・利益の相対的規模の組み合わせを生成処理(ステップS1−5)、リスクが高い領域の記憶処理(ステップS1−6)を実行する。これにより、制御部21は、リスク評価マトリックスを生成し、このマトリックスの各エリア内の各領域に対してリスク識別情報と関連付けて、リスク評価記憶部24に記憶する。制御部21は、評価対象企業の財務情報を用いてリスク評価マトリックス上の範囲の特定処理(ステップS2−2)を実行し、リスク企業か否かの判定処理を実行し(ステップS2−4)、リスク評価結果の出力処理(ステップS2−9)を実行する。このため、実際に倒産した企業の各キャッシュ・フロー規格値と利益規格値とを用いて作成したリスク評価マトリックスから評価対象企業の支払能力を評価する。従って、経営不振の企業と、経営が安定している企業とを、簡便な方法で評価することができる。
(2)本実施形態では、企業評価サーバ20の制御部21は、評価対象企業の3期分の財務情報を用いて、各決算期のリスク評価マトリックス上の範囲の特定処理(ステップS2−2)、3期比較分析処理(ステップS2−3)を実行する。そして、制御部21は、3期分の領域の少なくとも1つが高リスク範囲であった場合には、リスク企業と判定する(ステップS2−4)。このため、長期的なCF情報及び利益情報を用いて企業リスクを評価するため、より正確に企業リスクを評価することができる。
(3)本実施形態では、企業評価サーバ20の制御部21は、リスク企業と判定した場合(ステップS2−4において「YES」の場合)、評価対象企業の財務指標と、同じマトリックスに属する倒産企業の財務指標との比較処理を行なって(ステップS2−7)、比較結果に基づいて倒産時期予測処理を実行する(ステップS2−8)。このため、財務指標も用いて企業評価を行なうので、倒産可能性も含めて、より正確に企業リスクを判定することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図5を用いて説明する。本実施形態において、上記第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の企業評価サーバ20は、制御部21、財務情報記憶部22、倒産情報記憶部23、リスク評価記憶部24及びクラス情報記憶部を備える。
本実施形態の制御部21は、後述する処理(格付け値算出段階、評価範囲特定段階としてのクラス評価段階、企業評価段階等を含む処理)を行なう。そして、このための企業評価プログラムを実行することにより、制御部21は、格付け値算出手段、評価範囲特定手段としてのクラス評価手段、及び企業評価手段等として機能する。
格付け値算出手段は、リスク評価マトリックスの各エリアに対応付けられた重み付け値を用いて、各企業の格付け値を算出する処理を実行する。このため、格付け値算出手段は、重み付け値を関数とした格付け値を算出する格付け値算出式が記憶されている。本実施形態では、直近の過去3期分の重み付け値を合計する格付け値算出式を記憶している。
クラス評価手段は、格付け値の順番に並べてクラス分けを行ない、各クラスについて倒産可能性を評価し、クラス情報記憶部に記録する処理を実行する。クラスについての倒産可能性を評価するために、クラス評価手段は、高リスク企業と判定するための高リスク企業割合(例えば「50%」)と、低リスク企業と判定するための低リスク企業割合(例えば「0%」)とを記憶している。
企業評価手段は、企業の財務情報と、リスク評価マトリックスの重み付け値と、クラス評価結果とを用いて、評価対象の企業についてのリスクを評価する処理を実行する。
また、本実施形態のリスク評価記憶部24には、2次元マトリックスの各エリア(マス)に重み付け値が関連付けられた重み付けテーブル70が記憶されている。この2次元マトリックスは、各企業の営業CF、投資CF及び財務CFを組み合わせたCF類型と、利益額の増減との組合せとを軸としている。第1実施形態においては、営業CF規格値、投資CF規格値、財務CF規格値により、CF類型を特定したが、本実施形態では、営業CF、投資CF、財務CFを用いて、各CFの閾値を「0」とすることにより特定する。
また、重み付け値は、以下の条件によって付与されている。
・該当する企業が稀である各エリア(第1類型(I)と第8類型(VIII)の領域)の重み付け値を、原則として「0」に設定する。ただし、第1類型で、かつ利益額がプラス(増加)の場合には、他に比べて倒産可能性が低いため、重み付け値を「0.5」に設定する。また、第8類型で、かつ利益額がマイナス(減少)の場合には、他に比べて倒産可能性が高いため、重み付け値を「−0.5」に設定する。
・ 倒産の可能性が低い各エリア(図2(d)において「○」の領域)の重み付け値を、原則として「+1.0」に設定する。更に、営業CF又は利益額がマイナス(減少)の場合には、倒産の可能性が高くなるため、「0.8」を乗算する。更に、投資CFがプラス(増加)の場合には、倒産の可能性が少し高くなるため、「0.9」を乗算する。
・ 倒産の可能性が高い各エリア(第1類型(I)を除く、図2(d)において「×」の領域)の重み付け値を、原則「−1.0」に設定する。更に、営業CF又は利益額がプラス(増加)の場合には、倒産の可能性が低くなるため、「0.8」を乗算する。更に、投資CFがマイナス(減少)の場合には、倒産の可能性が少し低くなるため、「0.9」を乗算する。
図5(a)に示すように、以上の条件によって設定された2次元マトリックスの各エリアに対応する重み付け値が、リスク評価記憶部24に記憶されている。
クラス情報記憶部は、クラスの評価結果を記憶した高リスク範囲記憶手段として機能する。このクラス情報記憶部には、クラス識別子、各クラスに分類される格付け値及び倒産可能性評価がそれぞれ関連付けられて記憶されている。クラス識別子には、例えば、AAA格、AA格、A格、BBB格、BB格、B格、CCC格、CC格以下等がある。各クラスに分類される格付け値は、例えば、AAA格であれば「3.00」、AA格であれば「2.90〜2.70」、A格であれば「2.62〜2.44」、BBB格であれば「2.40〜1.30」等である。更に、本実施形態では、倒産可能性評価として、「低リスク」、「中リスク」及び「高リスク」が用いられる。
次に、以上のように構成された企業評価サーバ20の処理について説明する。ここでは、クラス評価処理(図5(b))及び企業評価処理の順番に説明する。
まず、クラス評価処理について、図5(b)を用いて説明する。このクラス評価処理においては、分類されるクラスの範囲を決めるとともに、各クラスに属する企業の倒産可能性を評価する。
このクラス評価処理において、企業評価サーバ20の制御部21は、まず、以下の処理を企業毎に繰り返して実行する。
まず、企業評価サーバ20の制御部21は、各企業の財務情報の取得処理を実行する(ステップS3−1)。具体的には、制御部21のクラス評価手段は、財務情報記憶部22に記憶されている財務レコード220を抽出する。この場合、マトリックス作成手段211は、各業種の財務レコード220を抽出する。
次に、企業評価サーバ20の制御部21は、決算期毎に、2次元マトリックスを用いた重み付け値の取得処理を繰り返して実行する(ステップS3−2)。具体的には、制御部21の格付け値算出手段は、各財務レコード220の営業CF、投資CF及び財務CFがプラスかマイナスかを判定して、該当するCF類型を特定する。次に、格付け値算出手段は、財務レコード220の利益額がプラスかマイナスかを判定し、図5(a)に示す2次元マトリックス上のエリアを特定する。そして、格付け値算出手段は、特定したエリアの重み付け値を、リスク評価記憶部24から取得する。以上の処理を決算期毎に算出する。
次に、企業評価サーバ20の制御部21は、各企業の格付け値の算出処理を実行する(ステップS3−3)。具体的には、制御部21の格付け値算出手段は、ステップS3−2において取得した重み付け値を、格付け値算出式に代入することにより、格付け値を算出する。以上の処理を企業毎に繰り返して実行する。
そして、企業評価サーバ20の制御部21は、格付けクラスについての倒産可能性評価処理を実行する(ステップS3−4)。具体的には、制御部21のクラス評価手段は、算出した重み付け値の順番に、各企業の企業識別子をソートする。次に、クラス評価手段は、倒産情報記憶部23に記憶されている各倒産レコード230を抽出し、倒産したすべての企業の企業識別子を特定する。そして、クラス評価手段は、各クラスに属する企業の全体数(総企業数)で、そのクラスに属する倒産企業の数を除算し、そのエリアにおける倒産企業割合(%)を算出する。
ここで、格付け値が低くなるに従って、倒産企業割合が高くなる傾向にある。そこで、制御部21のクラス評価手段は、格付け値が最も高いクラスから連続して倒産企業割合が低リスク企業割合以下のクラスについては、「低リスク」の倒産可能性評価を付与する。また、クラス評価手段は、格付け値が最も低いクラスから連続して高リスク企業割合以上のクラスについては、倒産可能性評価として「高リスク」を付与する。クラス評価手段は、それ以外のクラスについては、倒産可能性評価として「中リスク」を付与する。
そして、クラス評価手段は、各クラス識別子、各クラスに属する格付け値及び付与された倒産可能性評価を関連付けて、クラス情報記憶部に記録する。
(企業評価処理)
次に、企業評価処理について説明する。この企業評価処理は、第1実施形態と同様に、企業評価サーバ20が、クライアント端末10から、企業についてのリスク評価依頼を受信した場合に実行される。
まず、企業評価サーバ20の制御部21は、第1実施形態のステップS2−1と同様に、評価対象企業の財務情報の取得処理を実行する。
次に、企業評価サーバ20の制御部21は、評価対象企業の格付け値の算出処理を実行する。具体的には、制御部21の格付け値算出処理は、ステップS3−2と同様に、2次元マトリックスを用いた重み付け値の取得処理を、決算期毎に繰り返して実行する。そして、格付け値算出処理は、ステップS3−3と同様に、評価対象企業の格付け値の算出処理を実行する。
次に、企業評価サーバ20の制御部21は、評価対象企業のリスク評価結果の出力処理を実行する。具体的には、制御部21の企業評価手段は、算出した格付け値が含まれるクラスの倒産可能性評価を取得する。そして、企業評価手段は、この倒産可能性評価に対応するメッセージをクライアント端末10に送信する。本実施形態では、倒産可能性評価が「低リスク」の場合には「安定企業であり、リスクが小さい」、倒産可能性評価が「中リスク」の場合には「リスクが小さい高いともいえない」、倒産可能性評価が「高リスク」の場合には「リスクが高い」を示す各メッセージを送信する。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(4)本実施形態では、企業評価サーバ20の制御部21は、各企業のCF及び利益額を取得し、各CFと利益額との組合せの2次元マトリックスに対応するエリアを特定し、このエリアに関連付けられている重み付け値を取得する。制御部21は、取得した重み付け値を用いて格付け値を算出し、この格付け値を用いてクラス分類を行なう。制御部21は、分類されたクラス内において倒産企業割合を算出し、この倒産企業割合に基づいて各クラスの倒産可能性評価を付与して、クラス情報記憶部に記録する。制御部21は、評価対象企業の財務情報を取得し、この財務情報に基づいて評価対象企業が該当する2次元マトリックス上のエリアを特定し、このエリアに関連付けられている重み付け値を取得する。制御部21は、評価対象企業の重み付け値を用いて格付け値を算出し、この格付け値が属するクラスの倒産可能性評価を取得し、この倒産可能性評価に対応するメッセージをクライアント端末10に送信する。このため、各キャッシュ・フローと利益額とを要素とし、実際の倒産情報を用いて作成された2次元マトリックスを用いて、評価対象企業の支払能力を評価する。従って、経営不振の企業と、経営が安定している企業とを、簡便な方法で評価することができる。また、直近3期分という長期的なCF情報及び利益情報を用いて企業リスクを評価するため、より正確に企業リスクを評価することができる。
(5)本実施形態では、CF及び利益額の2次元マトリックスは、該当する企業が稀であるエリア、倒産の可能性が低いエリア、倒産の可能性が高いエリアにおいて重み付け値を変更する。更に、倒産の可能性が低いエリアにおいて、営業CF又は利益額がマイナスの場合や投資CFがプラスの場合には、倒産の可能性が少し高くなるように重み付けを設定する。また、倒産の可能性が高いエリアにおいて、営業CF又は利益額がプラスの場合や投資CFがマイナスの場合には、倒産の可能性が少し低くなるように重み付けを設定する。更に、投資CFによる重み付け値を、営業CF又は利益額による重み付け値よりも高くなるように設定する。これにより、会計的視点から重み付けした数値を用いて企業評価を行なうことができるので、簡便な方法で、より正確に、企業評価を行なうことができる。
また、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・ 上記第1実施形態のマトリックス作成処理においては、企業評価サーバ20の制御部21は、企業規模値として売上高を用いた。企業規模値としては、売上高に限られず、決算期における各企業の規模を特定できれば、他の企業規模値(例えば、総資産や自己資本等)であってもよい。
・ 上記第1実施形態の企業評価処理においては、企業評価サーバ20の制御部21は、財務指標として自己資本比率増減率を用いて、倒産の時期や可能性の予測を行なった(ステップS2−5〜S2−8)。倒産の時期や可能性の予測を行なうために用いる財務指標は、自己資本比率増減率に限られず、他の財務指標(例えば、自己資本比率、現金及び現金同等物増減率等)を用いてもよい。
・ 上記第1実施形態の企業評価処理においては、企業評価サーバ20の制御部21は、評価対象の企業が属する領域において自己資本比率増減率が高い順番に並べた場合の倒産企業数が含まれる割合に応じて倒産可能性の第1及び第2判定閾値を特定した。判定閾値は、これらに限らず、抽出した財務レコード220を用いて算出した値(例えば平均値や倒産企業の最低の自己資本比率増減率等)を用いてもよい。
・ 上記第1実施形態の企業評価処理においては、企業評価サーバ20の制御部21は、評価対象企業が高リスク範囲に該当する回数が1回以上の場合には、リスク企業であると特定した(ステップS2−4)。この場合、高リスク範囲に属する回数だけでなく、高リスク範囲に属した決算期のパターンを用いてリスク企業か否かを特定してもよい。例えば、3期のうち直近1期以外は高リスク範囲であるが、直近1期は低リスク範囲に属したパターンの場合には、リスク企業でないと判定してもよい。具体的には、制御部21は、直近1期、2期、3期における高リスク範囲の判定結果の組み合わせパターンに対して、リスク企業か否かを判定するリスク第2判定テーブルを記憶する。そして、制御部21は、リスク企業か否かの判定処理(ステップS2−4)において、リスク第2判定テーブルを用いて、評価対象企業がリスク企業か否かを判定してもよい。また、倒産時期予測テーブルを、倒産時期判定閾値以下の高リスク範囲の数及びその高リスク範囲の時期に対応付けて、倒産時期及び確率を特定するテーブルとしてもよい。これらの場合には、各企業の時系列の財務状況から、より正確にリスク企業を評価することができる。
・ 上記第1実施形態のマトリックス作成処理においては、営業CF閾値及び判定基準値を特定し、投資CF閾値及び財務CF閾値については初期値をそのまま用いて、各エリアを仕切り直した。キャッシュ・フローの相対的規模、利益の相対的規模の組み合わせの生成処理は、これに限定されず、他の方法を用いてもよい。例えば、営業CF閾値、投資CF閾値、財務CF閾値及び判定基準値をすべて算出してもよい。具体的には、制御部21のマトリックス作成手段211は、上記実施形態と同様に、初期値を用いて仮分類した各エリアに属する企業の各CF規格値や利益規格値を用いて、営業CF閾値及び判定基準値を特定する。
そして、マトリックス作成手段211は、倒産企業の各投資CF規格値より大きく、倒産していない企業の各投資CF規格値以下となる条件を満足する企業数が最大となる投資CF閾値範囲を特定し、この投資CF閾値範囲内において、各企業の投資CF規格値からの差分の二乗和が最小となる値を、投資CF閾値として特定する。更に、マトリックス作成手段211は、倒産企業の各財務CF規格値より大きく、倒産していない企業の各財務CF規格値以下となる条件を満足する企業数が最大となる財務CF閾値範囲を特定し、この財務CF閾値範囲内において、各企業の財務CF規格値からの差分の二乗和が最小となる値を、財務CF閾値として特定する。そして、新たに特定した各CF閾値及び判定基準値を用いて、16のエリアを仕切り直して、企業を分類し直し、エリア毎に高リスク基本領域又は低リスク基本領域を特定する。この場合、企業評価手段212は、判定対象の企業が属する領域が高リスク基本領域の場合には、このエリアに属するすべての企業が高リスク範囲であると判定してもよい。これにより、属するエリアを判定するだけで、高リスク範囲に含まれているか否かを判定することができるので、判定対象の企業が高リスク企業か否かを、より簡単に判定することができる。
・上記第1実施形態においては、制御部21のマトリックス作成手段211は、各CF規格値や利益規格値を用いて分類した後、分類した各エリア内において各CF規格値を用いて、高リスク範囲を特定した。各エリア内において高リスク範囲を特定するために用いるCFに関する値は、これだけに限らない。例えば、期末CF残高増減率(直近の決算期の期末のキャッシュ・フローの値(営業CF、財務CF及び投資CFの合計)、その前の決算期の期末のキャッシュ・フローの値に対する増減率)を用いて、各エリア内において高リスク範囲を特定してもよい。また、上記実施形態では、各領域において高リスク範囲を特定したが、これに代えて、高リスク基本領域と特定した領域についてのみ高リスク範囲を特定してもよい。この場合には、低リスク基本領域と判定した領域については、高リスク範囲を特定しないため、判定対象の企業が高リスク企業か否かを、より簡単に判定することができる。
・ 上記第1実施形態の企業評価処理においては、企業評価サーバ20の制御部21は、倒産時期予測処理(ステップS2−8)において、リスク企業と特定した企業の直近の1期が高リスク領域に属しているか否かによって倒産時期を予測し、この企業の直近1期の自己資本比率増減率によって倒産可能性を予測した。これら倒産時期や倒産可能性は、直近の決算期(1期)についての情報以外の情報も用いて特定してもよい。例えば、直近の3期分の自己資本比率増減率の組み合わせによって、倒産時期及び倒産確率を特定するテーブルを作成してもよい。これらの場合には、各企業の時系列の財務状況から、より正確にリスク企業を評価することができる。
・ 上記第1実施形態においては、企業評価サーバ20の制御部21は、毎年、マトリックス作成処理を実行したが、マトリックス作成処理は、四半期毎に行なってもよい。
・ 上記第2実施形態においては、2次元マトリックスにおいて倒産の可能性が低いエリアにおいては、営業CF又は利益額がマイナスの場合には、「0.8」を乗算し、投資CFがプラスの場合には、「0.9」を乗算した。2次元マトリックスにおいて倒産の可能性が高いエリアにおいては、営業CF又は利益額がプラスの場合には、「0.8」を乗算し、投資CFがマイナスの場合には、「0.9」を乗算した。これら重み付け値の具体的な値は、これらに限定されるものはない。例えば、過去のデータを用いて、各CFや利益情報と倒産率の相関関係を算出し、この相関関係に対応して、重み付け値に設定するようにしてもよい。
・ 上記第2実施形態においては、制御部21は、直近3期分の重み付け値を加算する格付け値算出式を記憶した。格付け値の算出式は、重み付け値を加算する式に限定されるものではない。例えば、直近の重み付け値の割合を重くして加算する演算式や、重み付け値同士を乗算する演算式等を用いることも可能である。また、直近3期分のCF情報及び利益情報を用いたが、用いるCF情報及び利益情報はこの期間に限られず、更に長い期間や短い期間を用いてもよい。
・ 上記第2実施形態においては、重み付け値を関連付けた2次元マトリックスとしては、各CFと利益額とを2軸とする2次元マトリックスを用いた。2次元マトリックスの軸の変数は、これらに限定されるものではなく、第1実施形態と同様に、各キャッシュ・フローを企業規模値により除算したキャッシュ・フロー規格値と、企業毎に利益を前記企業規模値で除算した利益規格値とを2軸とする2次元マトリックスを用いてもよい。
・ 上記第2実施形態においては、クラス識別子として、AAA格、AA格、…、CC格以下等を用いた。クラス識別子は、これに限定されず、他のクラス識別子(優、良、…、不可等のクラス識別子やZ1格、Z2格、…、Z10格のクラス識別子等)を用いてもよい。
・ 上記各実施形態のマトリックス作成処理においては、企業評価サーバ20の制御部21は、利益額(利益情報)として経常利益の金額を用いた。利益額としては、経常利益に限られず、決算期における各企業の利益額であれば、他の利益額(例えば、営業利益や当期利益等)であってもよい。
・ 上記各実施形態においては、企業評価サーバ20の制御部21は、倒産情報やキャッシュ・フローを含む財務情報を取得可能な上場企業に限定して評価を行なった。評価対象の企業は、上場企業に限定されず、倒産情報やキャッシュ・フローを含む財務情報の取得が可能な場合には、非上場企業であってもよい。
・ 上記各実施形態においては、企業評価サーバ20の制御部21が企業についてのリスク評価に用いるCF情報は、財務情報公開サーバから新たに公開された場合に取得した。CF情報は、複数期の貸借対照表、損益計算書から作成できる。そこで、企業のCF情報を取得できない場合には、企業評価サーバ20の制御部21が、企業の損益決算書情報及び複数期の賃借対照表情報を取得し、これらの情報に基づいて、公知の手法により作成したCF情報を生成するようにしてもよい。これにより、企業のCF情報を取得できない場合にも、リスク評価を行なうことができる。
10…クライアント端末、20…企業評価サーバ、21…制御部、22…財務情報記憶部、23…倒産情報記憶部、24…リスク評価記憶部、211…マトリックス作成手段、212…企業評価手段、220…財務レコード、230…倒産レコード。

Claims (9)

  1. 企業毎に、決算期における営業キャッシュ・フロー、投資キャッシュ・フロー、財務キャッシュ・フローからなるキャッシュ・フロー情報及び利益情報を記憶した財務情報記憶手段と、
    倒産した企業に関する倒産企業情報を記憶した倒産情報記憶手段と、
    キャッシュ・フロー情報及び利益情報を2軸としたリスク評価マトリックスにおいて、倒産比率が高い高リスク範囲か否かの評価をするために用いるリスク評価マトリックスを記憶するマトリックス記憶手段と、
    前記リスク評価マトリックスのエリアを用いて高リスク範囲を規定する条件を記憶する高リスク範囲記憶手段と
    に接続された制御手段を備え、企業のリスク評価を行なうシステムであって、
    前記制御手段が、
    前記財務情報記憶手段から、各企業のキャッシュ・フロー情報及び利益情報を取得する手段と、
    取得したキャッシュ・フロー情報及び利益情報に基づいて、前記リスク評価マトリックスにおいて各企業が属するエリアを特定し、前記倒産企業情報を用いて、エリアに基づく高リスク範囲を規定する条件を前記高リスク範囲記憶手段に記録する高リスク範囲特定手段と、
    評価対象企業の財務情報から、前記リスク評価マトリックスにおいて前記評価対象企業が属するエリアを特定し、このエリアと前記高リスク範囲を規定する条件とを用いて、評価対象企業の評価結果を出力する評価手段と
    を備えたことを特徴とする企業評価システム。
  2. 前記財務情報記憶手段には、企業毎に、決算期における企業規模値が記憶されており、
    前記制御手段が、
    前記財務情報記憶手段から、キャッシュ・フロー情報及び利益情報とともに企業規模値を取得し、企業毎に各キャッシュ・フローを企業規模値により除算したキャッシュ・フロー規格値と、企業毎に利益を前記企業規模値で除算した利益規格値とを算出する手段を更に備え、
    前記高リスク範囲特定手段は、更に、前記キャッシュ・フロー規格値と前記利益規格値とから構成されたマトリックスの各エリアについて、倒産比率の高低を識別した識別情報を記録したリスク評価マトリックスを生成して前記マトリックス記憶手段に記録し、
    前記評価手段は、評価対象企業のキャッシュ・フロー規格値と利益規格値とを算出し、前記リスク評価マトリックスにおいて前記評価対象企業が属するエリアを特定し、このエリアの高リスク範囲を規定する条件から前記評価対象企業の評価結果を出力することを特徴とする請求項1に記載の企業評価システム。
  3. 前記評価手段は、
    前記評価対象企業について複数期のキャッシュ・フロー情報及び利益情報を取得し、
    複数期のキャッシュ・フロー規格値と利益規格値とを算出し、前記複数の決算期毎に、前記リスク評価マトリックスに対応する範囲を特定し、
    複数の決算期において、前記評価対象企業が属するリスク評価マトリックスの範囲に基づいて、前記評価対象企業の評価結果を出力することを特徴とする請求項2に記載の企業評価システム。
  4. 前記財務情報記憶手段には、財務指標が記憶されており、
    前記制御手段は、
    前記評価対象企業の財務指標を取得する手段と、
    前記リスク評価マトリックスにおいて、前記評価対象企業が属するエリアにおける倒産企業の財務指標を取得する手段とを更に備え、
    前記評価手段は、前記評価対象企業の財務指標と前記エリアに属する倒産企業の財務指標とを比較した比較結果を算出し、この比較結果と前記特定した範囲とに応じた評価結果を出力することを特徴とする請求項2又は3に記載の企業評価システム。
  5. 前記リスク評価マトリックスの各エリアにおける倒産比率と、財務指標の比較結果とから倒産時期を予測するための倒産時期予測テーブルを備えており、
    前記評価手段は、前記倒産時期予測テーブルを用いて、前記評価対象企業の財務指標と、前記エリアに属する倒産企業の財務指標との比較結果に応じた倒産時期を特定し、この倒産時期を前記評価結果に含めることを特徴とする請求項4に記載の企業評価システム。
  6. 前記高リスク範囲記憶手段には、クラス識別子に関連付けて、このクラス識別子によって特定されるクラスに属する企業の評価結果を記憶しており、
    前記マトリックス記憶手段には、前記リスク評価マトリックスの各エリアに対応付けて重み付け値が関連付けられて記憶されており、
    前記制御手段が、
    前記財務情報記憶手段から取得した各企業の各キャッシュ・フロー情報及び利益情報から、前記リスク評価マトリックスにおいて各企業が属するエリアを特定し、このエリアに対応付けられた重み付け値を取得する手段と、
    前記特定した重み付け値を用いて、企業毎の格付け値を算出する手段と、
    前記算出した格付け値の順番に並べた各企業を、複数のクラスに分類する手段と、
    前記倒産情報記憶手段から取得した倒産企業情報を用いて、各クラスに属する企業の倒産比率を算出して、この倒産比率に応じた各クラスの評価結果を、クラス識別子と関連付けて、前記高リスク範囲記憶手段に記録する手段とを更に備え、
    前記評価手段は、
    評価対象企業の各キャッシュ・フロー情報及び利益情報を用いて、この評価対象企業が属するエリアの重み付け値を取得し、
    この重み付け値を用いて評価対象企業の格付け値を算出し、
    この格付け値が属するクラスを特定し、
    このクラスのクラス識別子に関連付けられた評価結果を、前記高リスク範囲記憶手段から取得して、この評価対象企業についての評価結果を出力することを特徴とする請求項1に記載の企業評価システム。
  7. 前記評価手段は、
    前記評価対象企業の複数期のキャッシュ・フロー情報及び利益情報を用いて、前記複数の決算期毎に、前記リスク評価マトリックスにおいて前記評価対象企業が属するエリアを特定し、特定したエリアの重み付け値を特定し、
    複数の決算期において特定した重み付け値を用いて格付け値を算出することを特徴とする請求項6に記載の企業評価システム。
  8. 企業毎に、決算期における営業キャッシュ・フロー、投資キャッシュ・フロー、財務キャッシュ・フローからなるキャッシュ・フロー情報及び利益情報を記憶した財務情報記憶手段と、
    倒産した企業に関する倒産企業情報を記憶した倒産情報記憶手段と、
    キャッシュ・フロー情報及び利益情報を2軸としたリスク評価マトリックスにおいて、倒産比率が高い高リスク範囲か否かの評価をするために用いるリスク評価マトリックスを記憶するマトリックス記憶手段と、
    前記リスク評価マトリックスのエリアを用いて高リスク範囲を規定する条件を記憶する高リスク範囲記憶手段と
    に接続された制御手段を備えた企業評価システムを用いて、企業のリスク評価を行なう方法であって、
    前記制御手段が、
    前記財務情報記憶手段から、各企業のキャッシュ・フロー情報及び利益情報を取得する段階と、
    取得したキャッシュ・フロー情報及び利益情報に基づいて、前記リスク評価マトリックスにおいて各企業が属するエリアを特定し、前記倒産企業情報を用いて、エリアに基づく高リスク範囲を規定する条件を前記高リスク範囲記憶手段に記録する高リスク範囲特定段階と、
    評価対象企業の財務情報から、前記リスク評価マトリックスにおいて前記評価対象企業が属するエリアを特定し、このエリアと前記高リスク範囲を規定する条件とを用いて、評価対象企業の評価結果を出力する評価段階と
    を実行することを特徴とする企業評価方法。
  9. 企業毎に、決算期における営業キャッシュ・フロー、投資キャッシュ・フロー、財務キャッシュ・フローからなるキャッシュ・フロー情報及び利益情報を記憶した財務情報記憶手段と、
    倒産した企業に関する倒産企業情報を記憶した倒産情報記憶手段と、
    キャッシュ・フロー情報及び利益情報を2軸としたリスク評価マトリックスにおいて、倒産比率が高い高リスク範囲か否かの評価をするために用いるリスク評価マトリックスを記憶するマトリックス記憶手段と、
    前記リスク評価マトリックスのエリアを用いて高リスク範囲を規定する条件を記憶する高リスク範囲記憶手段と
    に接続された制御手段を備えた企業評価システムを用いて、企業のリスク評価を行なうプログラムであって、
    前記制御手段を、
    前記財務情報記憶手段から、各企業のキャッシュ・フロー情報及び利益情報を取得する手段、
    取得したキャッシュ・フロー情報及び利益情報に基づいて、前記リスク評価マトリックスにおいて各企業が属するエリアを特定し、前記倒産企業情報を用いて、エリアに基づく高リスク範囲を規定する条件を前記高リスク範囲記憶手段に記録する高リスク範囲特定手段、及び
    評価対象企業の財務情報から、前記リスク評価マトリックスにおいて前記評価対象企業が属するエリアを特定し、このエリアと前記高リスク範囲記憶手段に記憶した高リスク範囲を規定する条件とを用いて、評価対象企業の評価結果を出力する評価手段
    として機能させることを特徴とする企業評価プログラム。
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