JP6008723B2 - 記録装置及びキャリッジの速度変動の抑制方法 - Google Patents

記録装置及びキャリッジの速度変動の抑制方法 Download PDF

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Description

本発明は記録装置及びキャリッジの速度変動の抑制方法に関し、特に、記録ヘッドを搭載したキャリッジの移動により記録媒体上に画像記録を行う記録装置及びキャリッジの速度変動の抑制方法に関する。
従来のインクジェット記録装置は、紙、OHP用シートなどの記録媒体の搬送方向に対して交差する方向に往復運動する記録ヘッドを搭載したキャリッジが走査することにより記録を行う。
キャリッジはモータの駆動力により移動するが、モータの動力にはいわゆるトルクリップルやコギングトルク(以下、これらを総称してトルクリップル)が含まれている。トルクリップルはモータの構造により発生する周期が決まる。モータで発生したトルクリップルはタイミングベルトを介してキャリッジへ伝達するので、キャリッジはトルクリップルと同じ周期の速度変動が生じる。
ところで、キャリッジはFB(フィードバック)制御で駆動しているので、トルクリップルによる速度変動の抑制を期待したい。しかし、一般的なインクジェット記録装置において、FB制御でトルクリップルを抑制する場合は制御帯域を広げ、かつFB制御ゲインを高く設定する必要がある。そのため制御系が不安定になり易く、余計な振動や騒音が発生してしまう。このような理由により、モータで発生するトルクリップルをFB制御で抑制することは難しい。このトルクリップルによりキャリッジに速度変動が発生した状態で記録を行うと、記録ヘッドから吐出されたインクは周期的に記録媒体の記録位置に誤差を持ってしまい、その結果として画像ムラ等の記録品位の低下を招くことがあった。
このため、従来より、モータで発生するトルクリップルを抑制するための制御技術が提案されている。
特許文献1は、キャリッジ駆動中の速度変動からトルクリップルの発生位置を測定し、速度の駆動指令信号を補正するテーブルを作成し、それに基づきキャリッジを駆動する記録装置を提案している。
特許文献2は、キャリッジ駆動中のトルクリップルによる速度変動を計測し、その計測結果に基づいて、トルクリップルを抑制する補正情報を算出し、この補正情報に基づいてFB制御出力を補正しながらキャリッジを駆動する記録装置を提案している。
これらの提案はトルクリップルを抑制する制御信号を、予め演算処理により算出し、キャリッジ駆動中はこの設定値に基づき制御を実行する、いわゆる、フィードフォワード制御(以下、FF制御)を行っている。FF制御は既知の外乱等に対し、予め決定した制御量を入力する制御方法である。モータで発生するトルクリップルに対してFF制御を実行する場合は、FF制御信号によるモータの出力がトルクリップルと同周期、同振幅、逆位相となればよい。ここで、トルクリップルの周期はモータの構造から決定できるので既知だが、振幅設定値と位相設定値(以下、制御設定値)は未知である。従って、この振幅設定値と位相設定値を算出し、FF制御を行うことで、モータで発生するトルクリップルを抑制し、画像品位の低下を防いでいた。
特開2005−178334号公報 特開2006−247997号公報
トルクリップルを抑制可能とする制御設定値を算出できれば、FF制御を実行することで一定の効果を達成することはできる。一方、上記従来例では、トルクリップルを抑制可能とする制御設定値を適切に算出できない場合、トルクリップルは十分に抑制されず、場合によってはキャリッジの速度変動を増大させてしまうという問題がある。そのため、制御設定値は常に適切である必要がある。
さて、適切な制御設定値を算出するためには、トルクリップル(振幅、位相)を確実に測定する必要がある。しかしながら、トルクリップルは微小な量ため、エンコーダの分解能では精度の高い速度変動の測定は困難であった。また、その速度変動のキャンセルも十分に行うことはできなかった。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、モータを反映する、変動の小さいトルクリップルの特徴を確実に捕え、キャリッジの速度変動を抑制し、高品位な記録が可能な記録装置及びキャリッジの速度変動の抑制方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の記録装置は、次のような構成を有する。
即ち、モータを駆動して記録ヘッドを搭載するキャリッジを予め定められた方向に移動させながら、前記記録ヘッドにより記録媒体に記録を行う記録装置であって、記録動作に先立って、前記キャリッジの固有振動を励起させる速度で前記キャリッジを移動させるよう前記モータを駆動する駆動手段と、前記予め定められた方向に前記キャリッジが移動する際に前記キャリッジの位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段により検出された前記キャリッジの位置の時間変化から前記キャリッジの速度を算出する算出手段と、前記算出手段によって算出された前記キャリッジの速度から、前記キャリッジの速度に対する前記キャリッジの速度変動を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された前記キャリッジの速度変動から前記速度変動の周期と前記速度変動の振幅とを取得する取得手段と、実際の記録動作では、前記取得手段により取得された前記速度変動の振幅と前記速度変動の周期とに基づいて、前記速度変動の振幅と同じ振幅であり、前記モータのトルクリップルの波形と逆位相となる、前記モータの駆動に用いる周期信号を生成する生成手段とを有することを特徴とする。
また本発明を他の側面から見れば、モータを駆動して記録ヘッドを搭載するキャリッジを予め定められた方向に移動させながら、前記記録ヘッドにより記録媒体に記録を行う記録装置におけるキャリッジの速度変動の抑制方法であって、記録動作に先立って、前記キャリッジの固有振動を励起させる速度で前記キャリッジを移動させるよう前記モータを駆動する駆動工程と、前記予め定められた方向に前記キャリッジが移動する際に前記キャリッジの位置を検出する位置検出工程と、前記位置検出工程において検出された前記キャリッジの位置の時間変化から前記キャリッジの速度を算出する算出工程と、前記算出工程において算出された前記キャリッジの速度から、前記キャリッジの速度に対する前記キャリッジの速度変動を抽出する抽出工程と、前記抽出工程において抽出された前記キャリッジの速度変動から前記速度変動の周期と前記速度変動の振幅とを取得する取得工程と、実際の記録動作では、前記取得工程により取得された前記速度変動の振幅と前記速度変動の周期とに基づいて、前記速度変動の振幅と同じ振幅であり、前記モータのトルクリップルの波形と逆位相となる、前記モータの駆動に用いる周期信号を生成する生成工程とを有することを特徴とするキャリッジの速度変動の抑制方法を備える。
従って本発明によれば、キャリッジの固有振動を励起させるキャリッジ速度でキャリッジを移動させるので、モータの特徴がキャリッジの固有振動に重畳されるため、トルクリップルを原因とするキャリッジの周期的速度変動を確実に測定することが可能になる。これにより、キャリッジの速度変動を抑制するための適切な制御設定値を得ることが可能となり、高品位な記録を行うことができる。
本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置の構成を示す斜視図である。 図1に示す記録装置が備えるキャリッジ周辺の構成を示す斜視図である。 図1〜図2に示す記録装置が備えるキャリッジモータとして用いられるブラシモータの内部構造を示す断面図である。 図1に示す記録装置の制御部の概略構成を示すブロック図である。 キャリッジ制御を行うための構成を示す機能ブロック図と、キャリッジとその周辺の構成を示す模式図である。 キャリッジ速度とキャリッジの速度変動振幅の関係を示したものである。
以下添付図面を参照して本発明の実施形態の一例について詳細に説明する。
なお、この明細書において、「記録」(以下、「プリント」とも称する)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、又は媒体の加工を行う場合も表すものとする。また、人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わない。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
図1は、本発明の代表的な実施例である記録装置の概略構成を示す斜視図である。
図2は、図1に示す記録装置が備えるキャリッジ周辺の構成を示す斜視図である。
図1に示すように、インクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッド)1を搭載するキャリッジ2は、メインガイドレール3、サブガイドレール4に案内支持されている。メインガイドレール3、サブガイドレール4は、キャリッジ2を記録媒体15の搬送方向に対して交差する方向へ可動自在に支持すべく、記録ヘッド1が記録媒体15に対してほぼ一定間隔となるように取り付けられたガイド部材である。また、メインガイドレール3、サブガイドレール4は筐体12に支持されている。
タイミングベルト6は、キャリッジモータ7と連結したモータプーリ8と、キャリッジモータ7と対向する位置に配置されている従動プーリ9とに架張されている。タイミングベルト6はキャリッジ2に固定されていおり、キャリッジモータ7の回転力はタイミングベルト6を介してキャリッジ2に伝達され、キャリッジ2は記録媒体上を駆動する。搬送ローラ10は、搬送モータ(不図示)によって駆動され、記録媒体15を搬送する。排出ローラ11は、画像が記録された記録媒体を装置外へ排出する。
さらに、図1と図2を参照して説明すると、キャリッジ2に取り付けられたエンコーダセンサ13により、キャリッジ2の走査方向に並行に設けられたエンコーダスケール14を読み取っている。エンコーダセンサ13により検出された位置検出信号は、フレキシブル基板5を通して記録装置の制御部へ送られる。その制御部では、エンコーダスケール14から出力されるパルスをカウントすることでキャリッジ2の走査方向の位置検出を行っている。また、エンコーダスケール14から出力されるパルス信号の時間間隔よりキャリッジ2の速度を検出している。
図3は図1〜図2に示す記録装置が備えるキャリッジモータとして用いられるブラシモータの内部構造を示す断面図である。
キャリッジモータ7には、騒音、コスト、制御性能等の種々の理由からブラシモータを用いることが多い。ブラシモータは、図3に示すように、マグネット16、ロータ17、ブラシ18、整流子19、モータハウジング20から構成されている。
回転構造をしたロータ17は、ブラシ18と整流子19の働きにより磁界極性を変化させ、マグネット16と吸引/反発を繰り返して駆動している。キャリッジモータ7(ここでは、ブラシモータ)はその構造上、いわゆるコギングトルクやトルクリップルと呼ばれている周期的なトルクの脈動が発生する。コギングトルクはブラシ18の切り替え、マグネット16の磁力バラツキ等、キャリッジモータ7の回転角度φに依存して発生する力が脈動する現象である。使用するブラシモータのマグネットの数と整流子の数によって、トルクリップルは、複数個存在する。以下、モータ1回転でN回の脈動を持つトルクリップルをコギングN次と呼ぶ。
図4は図1に示す記録装置の制御部の概略構成を示すブロック図である。
その制御部では、CPU21がROM22に記憶されているプログラムを読み込み、そのプログラムを実行して必要な演算処理を行う。この演算処理には、画像処理、I/F24を介したホストコンピュータ(不図示)との通信、記録ヘッド1の吐出制御、エンコーダセンサ13の信号処理、モータドライバ112への制御信号の出力などがある。なお、インクジェット記録に特有機能をASIC(不図示)として構成し、これを制御部の一部に組み込んでCPU21の演算処理を軽減しても良い。
ROM22は記録装置を制御するための制御プログラムや実行に必要なデータ等が記憶されている。RAM23はCPU21で実行中のプログラム、ホストコンピュータから送信された画像データ、記録ヘッドへ転送される記録データを一時的に保存するために用いられる。モータドライバ112は、CPU21での演算処理により得られた結果からパルス信号をPWM変調することによりキャリッジモータ7へ印加される電圧を調整し、キャリッジモータ7を駆動する回路である。
図5はキャリッジ制御を行うための構成を示す機能ブロック図と、キャリッジとその周辺の構成を示す模式図である。
図5に示す機能ブロック101〜111は、CPUでの演算処理やASICでの処理により実現される。
さて、図5に示すように、速度プロファイル生成部101は速度設定部102の設定値に基づき、キャリッジ2の駆動プロファイルを生成する。速度算出部103は、エンコーダセンサ13で検出した信号が示すキャリッジの位置の時間変化からキャリッジ2の速度を算出する。制御部104はキャリッジ速度が速度プロファイルへ追従するようにフィードバック制御(FB制御)演算を行う。尚、図5では制御部104でのFB制御演算方法として、比例項105と積分項106からなるPI補償制御を行っているが、キャリッジ2の速度が速度プロファイルに追従するように制御演算を行うものであればどの手法でもよい。
周期信号生成部107は、トルクリップルを打ち消すための制御信号を生成する。
先述の通り、トルクリップルはキャリッジモータ7の回転角度φに依存して発生する。周期信号生成部107で生成される信号としては、回転角度φに応じてコギングトルクと同周期かつ同振幅かつ逆位相となるモータトルク出力が生成される信号となればよい。
通常、モータプーリ8とタイミングベルト6で歯飛びは起きなければ、回転角度φとキャリッジ2の位置は一定の関係となる。特に、モータプーリ8の歯ピッチや半径、エンコーダスケール14等に製造誤差が無い理想状態では、モータ回転量を直動換算した値(以下、モータ直動換算量)とエンコーダセンサ13で検出した位置(以下、センサ検出位置)は同じになる。ここで、モータ直動換算量は以下ように定義する。即ち、
モータ直動換算量
≡モータ回転量/(2π)×モータプーリ歯数×歯ピッチ
≡モータ回転量×モータプーリ半径(r) ……(1)
である。
従って、上記理想状態では、回転角度φを検出しなくてもセンサ検出位置に応じて周期信号生成部107で信号を生成することができる。
周期信号生成部107で生成される周期信号Pは以下のように表わされる。即ち、
P=振幅設定値×sin(2π×センサ検出位置/TRQRP+位相設定値)
……(2)
である。ここで、トルクリップルピッチ(TRQRP)は、
TRQRP=モータプーリ歯数×歯ピッチ/コギング次数N
と表わすことができる。
振幅設定値は、周期信号出力によるモータトルク出力の振幅が、トルクリップルと同振幅になるように調整される。
位相設定値は周期信号生成部107で出力される周期信号Pと位置信号の原点との位相差である。この位相差はトルクリップルの波形と周期信号生成部107で出力される周期信号Pとが逆位相となるように調整される。
位置信号の原点は、キャリッジモータ7に取り付けられた回転角度原点センサ(不図示)による測定値を用いてもよいし、キャリッジ2の原点位置の検出値を用いてもよい。
同定部108は振幅調整部109と位相調整部110から構成され、キャリッジ2の周期的な速度変動が小さくなるように、式(2)の振幅設定値と位相設定値を調整を行う。
速度変動抽出部111は、キャリッジ速度からキャリッジ2の速度変動周期近傍の周波数成分のみを抽出する。
周期信号生成部107の出力と制御部104の出力とは加算され、モータドライバ112へ出力される。モータドライバ112は電流増幅を行い、キャリッジモータ7を駆動する。
以上のようにして、周期信号の出力を、トルクリップルと同振幅、逆位相と設定することで、キャリッジ2の周期振動を打ち消すことができる。
次に、振幅設定値と位相設定値の決定する方法について説明する。振幅設定値と位相設定値の決定は実際の記録動作に先立って行うものであり、式(2)からも分かるように、一旦、振幅設定値と位相設定値とが決定されると、エンコーダ信号に基づいたセンサ検出位置に従って、周期信号Pを生成することができる。この取得された振幅設定値と位相設定値は記録装置の不揮発性レジスタやメモリに格納されて、後での実際に記録動作における制御に用いられる。
トルクリップルの振幅と位相は、キャリッジモータ7の製造バラツキや、モータプーリ8とタイミングベルト6の噛み合わせにより異なるので、各記録装置で、振幅設定値、位相設定値の調整(以下、同定と呼ぶ)が必要となる。
図6は、キャリッジ速度とキャリッジの速度変動振幅の関係を示したものである。
図6において、(a)はキャリッジ速度が異なると速度変動振幅が異なることを示しており、(b)はキャリッジ速度と速度変動振幅の関係を別のグラフで表したものである。図6から分かるように、特定のキャリッジ速度(図6ではV2) の場合に、振動振幅が最大となる。言い換えると、キャリッジ速度Vp=V2において、キャリッジ速度変動は最大となる。なお、V1、V3は記録動作を行うときのキャリッジ速度である。従って、記録動作に先立って、キャリッジをVp=V2で移動させることにより、キャリッジ速度変動(振動振幅)を容易に測定できる。
振動振幅が最大となるキャリッジ速度Vpは以下のように表わされる。即ち、
Vp=2π*キャリッジ固有振動数(fp)*モータプーリ半径/コギング次数N
……(3)
である。
キャリッジ固有振動数は、キャリッジの質量とタイミングベルトの性質などの機構的な構造によって決まるものである。
同定部108はキャリッジの周期速度変動に基づき、調整されるため、高精度の速度情報が求められる。そのため、キャリッジの固有振動が励起され、キャリッジの周期振動が最も大きくなるキャリッジ速度V2を使用する。
同定したいコギング次数を決定すると、速度設定部102は式(3)に基づき、キャリッジ速度を決定する。決定されたキャリッジ速度でキャリッジを走査させ、位相調整部110は、位相設定値を決定する。次に決定された位相を設定した状態で、振幅調整部109により振幅設定値を決定させる。振幅設定値と位相設定値の決定は、例えば、初期設定値から、例えば、振幅設定値と位相設定値を少しずつ変化させながら、キャリッジ2の速度変動を抽出し、その変動が小さくなった値を設定値とする。もちろん振幅設定値と位相設定値の決定方法は、この方法に限られるわけではなく、どのような手法を用いてもよい。
同定したいコギング次数が複数ある場合には、上記の処理を複数回行えばよい。
従って以上説明した実施例によれば、記録動作に先立ってキャリッジ速度変化が最大となる速度でキャリッジを駆動し、キャリッジ速度を算出して、その速度変動を抽出するので、トルクリップルの特性を十分に反映したキャリッジ速度変動を得ることができる。そして、その抽出された速度変動からトルクリップルと同振幅、逆位相とする周期信号を生成ための振幅と位相を求めるので、高い精度でキャリッジの周期振動を打ち消すことができる周期信号を決定することができる。
以上のように決定された位相設定値と振幅設定値を実際のキャリッジ速度V1やV3で駆動する場合に、適用することでキャリッジの速度変動を抑制することができる。

Claims (7)

  1. モータを駆動して記録ヘッドを搭載するキャリッジを予め定められた方向に移動させながら、前記記録ヘッドにより記録媒体に記録を行う記録装置であって、
    記録動作に先立って、前記キャリッジの固有振動を励起させる速度で前記キャリッジを移動させるよう前記モータを駆動する駆動手段と、
    前記予め定められた方向に前記キャリッジが移動する際に前記キャリッジの位置を検出する位置検出手段と、
    前記位置検出手段により検出された前記キャリッジの位置の時間変化から前記キャリッジの速度を算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出された前記キャリッジの速度から、前記キャリッジの速度に対する前記キャリッジの速度変動を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出された前記キャリッジの速度変動から前記速度変動の周期と前記速度変動の振幅とを取得する取得手段と、
    実際の記録動作では、前記取得手段により取得された前記速度変動の振幅と前記速度変動の周期とに基づいて、前記速度変動の振幅と同じ振幅であり、前記モータのトルクリップルの波形と逆位相となる、前記モータの駆動に用いる周期信号を生成する生成手段とを有することを特徴とする記録装置。
  2. 前記算出手段により算出された前記キャリッジの速度と前記生成手段により生成された周期信号とに基づいて、前記モータの駆動を制御する制御手段とをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記制御手段は、前記キャリッジの速度が前記キャリッジの速度プロファイルに追従するようPI補償制御を行う補償制御手段を含むことを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記抽出手段は、前記キャリッジの速度から前記速度変動の周期近傍の周波数成分のみを抽出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の記録装置。
  5. 前記モータはブラシモータであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の記録装置。
  6. 前記取得された前記速度変動の周期と前記速度変動の振幅を格納する格納手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の記録装置。
  7. モータを駆動して記録ヘッドを搭載するキャリッジを予め定められた方向に移動させながら、前記記録ヘッドにより記録媒体に記録を行う記録装置におけるキャリッジの速度変動の抑制方法であって、
    記録動作に先立って、前記キャリッジの固有振動を励起させる速度で前記キャリッジを移動させるよう前記モータを駆動する駆動工程と、
    前記予め定められた方向に前記キャリッジが移動する際に前記キャリッジの位置を検出する位置検出工程と、
    前記位置検出工程において検出された前記キャリッジの位置の時間変化から前記キャリッジの速度を算出する算出工程と、
    前記算出工程において算出された前記キャリッジの速度から、前記キャリッジの速度に対する前記キャリッジの速度変動を抽出する抽出工程と、
    前記抽出工程において抽出された前記キャリッジの速度変動から前記速度変動の周期と前記速度変動の振幅とを取得する取得工程と、
    実際の記録動作では、前記取得工程により取得された前記速度変動の振幅と前記速度変動の周期とに基づいて、前記速度変動の振幅と同じ振幅であり、前記モータのトルクリップルの波形と逆位相となる、前記モータの駆動に用いる周期信号を生成する生成工程とを有することを特徴とするキャリッジの速度変動の抑制方法。
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