JP6008666B2 - 温度履歴管理時の異常変色忌避方法 - Google Patents
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(1.温度履歴管理材の調製)
熱溶融性物質であるパルミチン酸100重量部と、溶剤であるジエチルベンゼンに結着樹脂であるエチルセルロース10重量%溶解させたインキビヒクル150重量部とを配合した後、ボールミルで粉砕、混合し、白色の感温変色部材用インキを得た。得られた感温変色部材用インキで、下面に住友スリーエム社製465粘着材を貼り合わせた黒色のポリエチレンテレフタレートフィルムである基材の上面に、直径2mmの円形にスクリーン印刷し、乾燥させて、感温変色部材を形成した。その後、粘着部材用インキである水性糊(スリーボンド社製、1458B)を、感温変色部材との間に0.5mmの隙間を設けて、スクリーン印刷で印刷し、乾燥させて、粘着部材を形成した。次いで保護シートとして未処理の透明なポリエステルフィルムを、感温変色部材及び粘着部材上に隙間ごと貼り合わせた後、5mm四方の大きさに裁断して成形し、温度履歴管理材を得た。
温度履歴管理材が、異常変色を引き起こさないか確認するため、温度履歴を検知できる温度よりもやや低めの温度で高湿の恒温恒湿加速条件下に放置した。その加速条件は、温度履歴管理材10検体を、マークチューブTIC−16(緑)(ニチフ社製、商品名)に夫々貼り付け、50℃・90%Rh(相対湿度)の恒温恒湿槽に入れるというものである。3日後、7日後、28日後、56日後、84日後及び112日後に、温度履歴管理材の異常変色の有無を視認し、異常変色を認めなかった場合を○、異常変色を認めた場合を×とする2段階で評価した。なお、マークチューブから温度履歴管理材が剥離した場合は、温度履歴管理ができないので、変色の有無に関わらず「剥離」とした。その結果をまとめて表2に示す。なお、50℃・90%Rhで112日間経時条件は、常温常湿(20℃・60%Rh)で2.5年間の経時条件に相当する。
恒温恒湿加速条件前後の温度履歴管理材が検知すべき温度で変色して所望の温度履歴表示をするか確認するため、次の条件で試験を行った。恒温恒湿加速条件前の温度履歴管理材10検体を、マークチューブTIC−16(緑)に夫々貼り付け、恒温槽に入れ、50℃から1℃ずつ昇温し各温度で1時間放置した後、温度履歴管理材の変色の有無を目視で確認することにより、温度履歴表示できた温度を測定した。一方、前記経時的な異常変色忌避試験で112日経過後の温度履歴管理材についても同様にして温度履歴表示できた温度を測定した。その結果をまとめて表2に示す。なお、前記経時的な異常変色忌避試験で112日経過時に既に変色していた場合を「異常変色により測定不能」とし、マークチューブから温度履歴管理材が剥離した場合を「剥離により測定不能」とした。
燃焼し難さを確認するため、常温管理した実施例1〜6及び比較例1〜11の未使用の温度履歴管理材各10検体に、ガスバーナーで5秒間火炎を当て、燃焼の程度をその外観の視認により確認した。着火しないか着火した後10秒未満で消火した場合を◎、10秒以上30秒未満で消火した場合を○、30秒以上燃え続けた場合を×とする3段階で評価した。その結果をまとめて表2に示す。
熱溶融性物質の種類、温度履歴管理材の大きさ、感温変色部材と粘着部材との隙間の幅L、基材・粘着部材・貼付層及び保護シートの種類を、表1に記載の通りにしたこと以外は、実施例1と同様にして温度履歴管理材を作製し、実施例1と同様な各種試験を行った。その結果を、まとめて表2に示す。
実施例1の温度履歴管理材の調製のうち、黒色のポリエチレンテレフタレートフィルムを、下面に貼付剤として住友スリーエム社製465粘着材を貼り合わせたポリイミドフィルムに代え、その上面に不変色性着色層として帝国インキ社製EGS黒をスクリーン印刷で印刷して付したこと以外は、実施例1と同様にして温度履歴管理材を作製し、実施例1と同様な各種試験を行った。その結果を、まとめて表2に示す。
実施例1の温度履歴管理材の調製のうち、黒色のポリエチレンテレフタレートフィルムを、下面に貼付剤として住友スリーエム社製465粘着材を貼り合わせた黒色上質紙に代えたこと以外は、実施例1と同様にして温度履歴管理材を作製し、実施例1と同様な各種試験を行った。その結果を、まとめて表2に示す。
実施例1の温度履歴管理材の調製のうち、保護シートとして、未処理の透明なポリエステルフィルムに代えて、下面全面に糊付きのポリエステルフィルムPET16PLシン(リンテック社製、商品名)を貼り合わせたこと以外は、実施例1と同様にして温度履歴管理材を作製し、実施例1と同様な各種試験を行った。その結果を、まとめて表2に示す。
熱溶融性物質としてパルミチン酸の白色結晶10重量部を、メチルセルロースの8%水溶液16重量部に配合した感温インキを得た。得られた感温インキを基材である黒色の紙上へ塗布し、乾燥させた後、直径3mmの円形に切り出した。これを基材のポリエチレンテレフタレートフィルムに両面粘着材(住友スリーエム社製、465)が貼り合わされたところに貼った後に、保護シートとして透明のポリエステルフィルムを貼り合わせた。基材のポリエチレンテレフタレートフィルムの裏面に両面粘着材(住友スリーエム社製、465)を貼った後、四方を5mmの大きさに裁断して、温度履歴管理材を得た。これについて、実施例1と同様な各種試験を行った。その結果を、まとめて表2に示す。
実施例1の温度履歴管理材の調製のうち、基材の下面の貼付層を、極めて剥離し易い軽粘着性の5035K(日東電工社製、商品名)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして温度履歴管理材を作製し、実施例1と同様な各種試験を行った。その結果を、まとめて表2に示す。
Claims (10)
- 検知すべき温度を融点とする粒状又は粉末状の熱溶融性物質が熱溶融することによって変色をする感温変色部材と、粘着部材とを、可塑剤を非浸透性で可塑剤非含有の基材の上面に隙間を隔てて付してから保護シートで覆うとともに、前記基材の下面に非剥離性の貼付層を付して、形成した温度履歴管理材を、前記可塑剤が樹脂表層に含有されている被検温物に前記貼付層を介して貼り付け、前記変色により前記被検温物の温度履歴を管理する際に、
前記隙間と前記基材とで前記感温変色部材と前記可塑剤とを隔離していることによって、前記感温変色部材に前記可塑剤が接触して前記変色に拠らない異常変色を引き起すことを忌避しつつ、前記温度履歴を管理することを特徴とする温度履歴管理時の異常変色忌避方法。 - 前記感温変色部材と前記粘着部材とを、前記隙間の幅が少なくとも0.5mmとなるように、付すことを特徴とする請求項1に記載の温度履歴管理時の異常変色忌避方法。
- 前記基材を、セルロース類、ポリオレフィン類、ポリエステル類、ポリスチレン類、塩酸ゴム類、ポリアミド類、フッ素樹脂類、ポリブテン類、ポリビニルブチラール類、ポリエチレンオキサイド類、ポリウレタン類、及びポリイミド類から選ばれる少なくとも一種類の材料で成形することを特徴とする請求項1又は2に記載の温度履歴管理時の異常変色忌避方法。
- 前記粘着部材を、間欠して複数付すことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の温度履歴管理時の異常変色忌避方法。
- 前記温度履歴管理材を、少なくとも5mmの大きさに成形することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の温度履歴管理時の異常変色忌避方法。
- 前記温度履歴管理材を、5〜9mmの大きさに成形し、湾曲した前記被検温物に貼り付けることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の温度履歴管理時の異常変色忌避方法。
- アクリル樹脂系粘着剤、ゴム系粘着剤、及びエチレン酢酸ビニル系樹脂粘着剤から選ばれる少なくとも一種類を含有する粘着部材用インキを付すことにより、前記粘着部材を形成することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の温度履歴管理時の異常変色忌避方法。
- 前記基材と前記感温変色部材との間に不変色性着色層を少なくとも一層形成することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の温度履歴管理時の異常変色忌避方法。
- 脂肪酸誘導体、アルコール誘導体、エーテル誘導体、アルデヒド誘導体、ケトン誘導体、アミン誘導体、アミド誘導体、ニトリル誘導体、炭化水素誘導体、チオール誘導体、及びスルフィド誘導体から選ばれる少なくとも一種類の前記熱溶融性物質を含有する感温変色部材用インキを付すことにより、前記感温変色部材を形成することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の温度履歴管理時の異常変色忌避方法。
- 可塑剤が樹脂表層に含有されている被検温物に貼付層を介して貼り付けて、それの温度履歴を管理する温度履歴管理材であって、
検知すべき温度を融点とする粒状又は粉末状の熱溶融性物質が熱溶融することによって変色をする感温変色部材と、粘着部材とが、前記可塑剤を非浸透性で可塑剤非含有の基材の上面に隙間を隔てて付されて保護シートで覆われ、前記基材の下面に非剥離性の貼付層が付されており、前記隙間と前記基材とで前記感温変色部材と前記可塑剤とが、隔離されていることによって、前記感温変色部材に前記可塑剤が接触して前記変色に拠らない異常変色が温度管理時に引き起こされることを忌避していることを特徴とする異常変色忌避温度履歴管理材。
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