JP6006033B2 - 発光装置、照明器具、および発光装置の製造方法 - Google Patents
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Description
(A)L1≧(L2−P+2Δx+0.15)
上記の構成によれば、隣接する2つの領域の境界部分に隣接する2つの発光素子アレイを構成する各発光素子の一部分が、当該境界部分における撥液部の上に配置されており、当該撥液部の幅が上記の関係式(A)を満たすように形成されている。したがって、本発明に係る発光装置では、隣接する2つの封止樹脂体の境界部分における撥液部の幅が太くなっている。
(B)L1≦(P+1/2・L2−2Δx)
上記の構成によれば、隣接する2つの領域の境界部分における撥液部の幅が上記の関係式(B)を満たすように形成することにより、発光素子が位置ズレした場合に、当該発光素子が剥離する危険を減らすことができる。
(発光装置100の構成)
本発明の一実施形態に係る発光装置100について、図1〜図4を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る発光装置100を示す上面図である。図1に示すように、発光装置100は、セラミック基板10(基板)と、主撥液ライン20a(第1の撥液ライン)および複数の副撥液ライン20b(第2の撥液ライン)からなる撥液部20と、第1封止樹脂体40と、第2封止樹脂体50と、ワイヤ70と、互いに電極配線によって接続された複数のLEDチップ80(発光素子)からなるLEDアレイ60(発光素子アレイ)とを備えている。
次に、発光装置100における発光について、図3を参照して以下に説明する。図3は、図2に示した発光装置100における第1封止樹脂体40の近傍部分を拡大した断面図である。なお、以下の説明では、第1封止樹脂体40を挙げて、発光装置100における発光について説明する。
従来の発光装置では、各封止樹脂体間の間隔が小さいため、撥液部を幅0.1mm〜幅0.2mm程度に形成することによって、各封止樹脂体間を分離していた。そのため、撥水パターン幅が細く、製造工程時にLEDチップを配置する際に位置ズレ等が生じると、LEDチップが撥液部から容易にはみ出てしまっていた。その結果、第1封止樹脂体(あるいは、第2封止樹脂体)の決壊を招き、第1封止樹脂体(あるいは、第2封止樹脂体)が撥液部を乗り越えて漏れ出てしまっていた。
L1≧(L2−P+2Δx+0.15)…(1)
L2は各LEDチップ80の幅(より正確にはLEDチップ80の下地樹脂長)であり、Pは複数のLEDアレイ60の配列ピッチであり、Δxは各LEDチップ80に生じ得る位置ズレの量である(図4(b)参照)。
P=L1+L2−2α…(2)
αは、各LEDチップ80が副撥液ライン20bと重なる幅である。
β=L1−(Δx+α)…(3)
ここで、第1封止樹脂体40および第2封止樹脂体50の決壊を防ぐためには、LEDチップ80がΔxだけ位置ズレした場合に、残される副撥液ライン20bの幅βが0.05mm以上ある必要がある。換言すれば、LEDチップ80が位置ズレしたとしても、副撥液ライン20bの幅が0.05mm以上残っていれば、LEDチップ80が副撥液ライン20bからはみ出すのを防ぐことができ、結果、第1封止樹脂体40および第2封止樹脂体50の決壊を防ぐことができる。
β≧0.05…(4)
以上の式(2)〜(4)から、上述した下記の関係式(1)が導き出される。
L1≧(L2−P+2Δx+0.15)…(1)
ここで、LEDチップ80が位置ズレした場合に、当該LEDチップ80が剥離しないためには、副撥液ライン20bに載っていない部分のLEDチップ80の長さが、1/4・L2以上である必要がある(図4(c)参照)。よって、下記式(5)が成り立つ。
(Δx+α)≦3/4・L2…(5)
以上の式(2)および(5)から、下記の関係式(6)が導き出される。
L1≦(P+1/2・L2−2Δx)…(6)
LEDチップ80が位置ズレした場合に、当該LEDチップ80が剥離する危険を減らすために、副撥液ライン20bの幅が上記の関係式(6)を満たすことが好ましい。
(L2−P+2Δx+0.15)≦L1≦(P+1/2・L2−2Δx)…(7)
LEDチップ80が位置ズレした場合に、第1封止樹脂体40および第2封止樹脂体50が決壊するのを防ぎつつも、当該LEDチップ80が剥離する危険を減らすためには、副撥液ライン20bの幅が上記の関係式(7)を満たすことが好ましい。
0.35(mm)≦L1≦0.55(mm) となる。
次に、発光装置100の製造方法について、図5を参照して説明する。図5の(a)〜(d)は、発光装置100の製造手順を示す上面図である。図5(a)は、LEDチップ80を実装する前のセラミック基板10を示す上面図である。図5(b)は、撥液剤をパターン塗布した後の状態を示す上面図である。図5(c)は、LEDチップ80を実装した状態を示す上面図である。図5(d)は、第1封止樹脂体40および第2封止樹脂体50を塗布した後の状態を示す上面図である。
L1≧(L2−P+2Δx+0.15)…(1)
撥液剤のパターン塗布は、フレキソ版印刷機を用いて行われる。また、撥液剤は、フッ素ポリマーを主成分としている。このようにして形成された主撥液ライン20aおよび副撥液ライン20bは、厚さ0.5μm以下のコーティング薄膜となる。
(電極配線70の形成)
以上の図5に示したように、複数のLEDチップ80を接続する電極配線70は、隣接する2つの区画領域の境界部分における撥液部20(すなわち、副撥液ライン20b)を跨らないように形成されていることが好ましい。仮に複数のLEDチップ80を接続する電極配線70が、隣接する2つの区画領域の境界部分における副撥液ライン20bを跨るように形成されていると、電極配線70を伝って第1封止樹脂体40あるいは第2封止樹脂体50が決壊する虞がある。そこで、このような第1封止樹脂体40および第2封止樹脂体50の決壊を防ぐために、複数のLEDチップ80を接続する電極配線70は、隣接する2つの区画領域の境界部分における副撥液ライン20bを跨らないように形成されているとよい。
(撥液部20の形成)
上述したように、撥液部20によって区画される領域のうち、山型の区画領域における直線部分に凹部を設け、その区画領域に隣接する帯状の区画領域に当該凹部に対応する凸部を設けた形状にしてもよい。この場合、隣接する2つの区画領域の境界部分における撥液部20(すなわち、副撥液ライン20b)の一部は凸形状をしており、当該境界部分に隣接する2つのLEDアレイ60を構成する複数のLEDチップ80の一部は、凸形状の副撥液ライン20bに沿って山型に配置されている。
(発光装置100の製品形態の一例)
本実施形態に係る発光装置100の一製品形態の例を図7に示す。図7(a)は、製品化した発光装置100を示す上面図であり、(b)は、(a)に示した発光装置100を紙面上下方向に切断(すなわち、LEDアレイ60の伸展方向に垂直な面で切断)したときの断面図である。
本実施形態に係る発光装置100は、発光面から見て、例えば円形状の照明器具の光源、ならびに外部光学部品との光結合をよくする必要がある照明器具の光源等として好適に用いることができる。発光面から見て円形状の照明器具としては、例えば電球型照明器具が挙げられる。外部光学部品との光結合をよくする必要がある照明器具としては、例えば配光特性を調整するための外部レンズを直上に配置する照明器具等が挙げられる。
15 電極配線パターン
20 撥液部
20a 主撥液ライン
20b 副撥液ライン
36 蛍光体
40 第1封止樹脂体
50 第2封止樹脂体
60 LEDアレイ
70 ワイヤ
75 透明樹脂
85 反射壁
80 LEDチップ
90 電極ランド
95 電極ランド
100 発光装置
200 発光装置
Claims (10)
- 基板と、
撥液剤で構成された撥液部であって、上記基板を複数の領域に区画する撥液部と、
上記領域ごとに、少なくとも1つが配列された複数の発光素子アレイであって、互いに電極配線によって接続された複数の発光素子からなる複数の発光素子アレイと、
上記領域ごとに、当該領域に配列された上記発光素子アレイが埋め込まれて形成されている複数の封止樹脂体とを備え、
隣接する2つの上記領域の境界部分に隣接する2つの上記発光素子アレイを構成する各上記発光素子の一部分が上記境界部分における上記撥液部の上に配置されており、
上記境界部分における上記撥液部の幅(L1(mm))は、各上記発光素子の幅をL2(mm)、上記複数の発光素子アレイの配列ピッチをP(mm)、各上記発光素子に生じ得る位置ズレの量をΔx(mm)とした場合に、下記の関係式(A)を満たすことを特徴とする発光装置。
(A)L1(mm)≧(L2(mm)−P(mm)+2Δx(mm)+0.15) - 上記境界部分における上記撥液部の幅(L1(mm))は、各上記発光素子の幅をL2(mm)、上記複数の発光素子アレイの配列ピッチをP(mm)、各上記発光素子に生じ得る位置ズレの量をΔx(mm)とした場合に、下記の関係式(B)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
(B)L1(mm)≦(P(mm)+1/2・L2(mm)−2Δx(mm)) - 上記撥液部は、上記複数の発光素子アレイの搭載面からみたとき、円環を形成する第1の撥液ラインと、上記円環内に当該円環が左右対称となるように略平行に架けられた複数の第2の撥液ラインとを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の発光装置。
- 上記基板における上記複数の発光素子アレイの搭載面は、白色であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の発光装置。
- 上記複数の封止樹脂体は、それぞれ単一種類または複数種類の蛍光体を含有しており、互いに上記蛍光体の含有量または混合比率の少なくとも一方が異なることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の発光装置。
- 上記電極配線は、上記境界部分における上記撥液部を跨らないように形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の発光装置。
- 上記電極配線は、上記境界部分における上記撥液部と略平行に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の発光装置。
- 上記境界部分における上記撥液部の一部は凸形状をしており、
上記境界部分に隣接する2つの発光素子アレイを構成する上記複数の発光素子の一部は、凸形状の上記撥液部に沿って山型に配置されており、
山型に配置された上記複数の発光素子において、山型の斜辺をなす上記電極配線が上記発光素子アレイの伸展方向となす角度が、凸形状の上記撥液部の斜辺が上記発光素子アレイの伸展方向となす角度と同じ、あるいはそれよりも大きいことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の発光装置。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の発光装置を備えることを特徴とする照明器具。
- 撥液剤で構成された撥液部によって、基板を複数の領域に区画する区画工程と、
上記領域ごとに、互いに電極配線によって接続された複数の発光素子からなる発光素子アレイを少なくとも1つ配列する配列工程と、
上記領域ごとに、当該領域に配列された上記発光素子アレイを封止樹脂体によって埋め込む埋め込み工程とを含み、
上記配列工程において、隣接する2つの上記領域の境界部分に隣接する2つの上記発光素子アレイを構成する各上記発光素子の一部分を上記境界部分における上記撥液部の上に配置し、
上記区画工程において、上記境界部分における上記撥液部の幅(L1(mm))が、各上記発光素子の幅をL2(mm)、上記複数の発光素子アレイの配列ピッチをP(mm)、各上記発光素子の位置ズレの量をΔx(mm)とした場合に、下記の関係式(A)を満たすようにすることを特徴とする発光装置の製造方法。
(A)L1(mm)≧(L2(mm)−P(mm)+2Δx(mm)+0.15)
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JP2012177582A JP6006033B2 (ja) | 2012-08-09 | 2012-08-09 | 発光装置、照明器具、および発光装置の製造方法 |
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JP2012177582A Active JP6006033B2 (ja) | 2012-08-09 | 2012-08-09 | 発光装置、照明器具、および発光装置の製造方法 |
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