JP6004935B2 - ベルト式研削工具 - Google Patents

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Description

本発明は、研削工具に関し、特に、無端状にした研削ベルトを回転駆動して対象物に当接させることにより、該対象物の研削を行うようにしたベルト式研削工具に関する。
ベルト式研削工具は、モータにより回転駆動されるドライブプーリと、回転自在なアイドルプーリと、該ドライブプーリとアイドルプーリとに掛けられる研削ベルトと、該研削ベルトに一定の張力を加えるための張力調整機構とを備えており、ドライブプーリの回転に伴って回転駆動される研削ベルトを対象物に当接させることにより、該対象物の研削を行うようにした研削工具である。
一般的なベルト式研削工具においては、ドライブプーリを回転支持する工具本体から伸長するドライブプーリの回転軸線に対して直角前方に延びる細長い筒状部材と、該筒状部材と同軸状にして摺動可能に配置され、その前端部においてアイドルプーリを回転自在に保持するテンションバーと、筒状部材内に配置されてテンションバーを前方に押し出すように付勢する圧縮コイルバネとを備えており、アイドルプーリが研削ベルトの内周面に係合し圧縮コイルバネの付勢力により研削ベルトを外方に押圧することで研削ベルトに一定の張力を加えるようになっている(特許文献1)。このようなベルト式研削工具では、圧縮コイルバネは、研削作業の際に研削ベルトに必要とされる張力を掛けるために十分な強さの弾性力を持ったものとすることが必要とされる。また、研削ベルトの交換時に、強い弾性力で付勢されているテンションバーを押し込んだ状態に保持しながらベルト交換作業を行うことは困難であるので、テンションバーを押し込んだ状態に維持するためのロック機構をさらに備える必要もある。
また、別のベルト式研削工具においては、細長い支持部材の一端に取り付けたドライブプーリと他端に取り付けたアイドルプーリとの間に無端状の研削ベルトを掛け回し、該ドライブプーリとアイドルプーリとの間の位置で支持部材に枢動可能に取り付けた枢動ブラケットの先端部に回転自在に取り付けられたテンションプーリを研削ベルトの内周面に係合させて、該テンションプーリが係合する研削ベルトの走行部分の走行方向とは反対向きの外側方向で該内面を押圧するように当該枢動ブラケットを枢動軸の周りでバネ付勢して、研削ベルトに張力を掛けるようにしている。(特許文献2)。このようなベルト式研削工具では、研削ベルトが回転駆動されると、研削ベルトに張力を与えているテンションプーリが、研削ベルトから受ける摩擦力によって上記走行方向への力を受けるので、枢動ブラケットには上記バネの付勢力に抗する枢動力が加わる。このとき、この枢動力によってテンションプーリが移動すると研削ベルトの張力は低下してしまう。従って、この種の研削工具においても、この研削ベルトからの枢動力に対抗するのに十分なバネ付勢力が必要とされる。
このように従来のベルト式研削工具では強い付勢力を有する付勢部材を使用しなければならず、そのために、例えば、研削ベルトを交換する際には、研削ベルトを押圧しているプーリをバネ付勢力に抗して移動させて研削ベルトへの張力を解除するのに大きな力が必要になる。また、張力を解除した状態を維持するためのロック機構も必要となり、工具を複雑化、大型化させる要因にもなる、さらには、使用していない状態においても研削ベルトに常に大きな張力が加えられ続けているために研削ベルトが伸びてしまう虞もある。
特許4847363号 実開昭59−136251号
本発明は、上述の従来のベルト式研削装置の問題点を解消することを可能とするベルト式研削工具を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、
工具本体と、
前記工具本体に設けられ、モータにより回転駆動されるドライブプーリと、
前記工具本体に回転自在に取り付けられ、前記ドライブプーリとともに研削ベルトが掛け回されるアイドルプーリと、
前記工具本体に枢動可能に取り付けられた張力調整プーリ保持部材と、
前記張力調整プーリ保持部材に回転自在に取り付けられ、前記研削ベルトの内周面に係合される張力調整プーリと、
前記張力調整プーリ保持部材を該張力調整プーリ保持部材の枢動軸の周りで付勢し、前記張力調整プーリを前記研削ベルトの内周面に押圧して当該研削ベルトに張力を加える付勢部材と、
を備え、
前記張力調整プーリ保持部材の前記枢動軸が前記研削ベルトに囲まれる内側位置にあり、前記付勢部材は前記張力調整プーリ保持部材を前記ドライブプーリの駆動回転の方向と同じ方向に前記枢動軸の周りで付勢するようにされた、ベルト式研削工具を提供する。
このベルト式研削工具においては、研削ベルトを各プーリに掛け回してドライブプーリを回転駆動したときに、張力調整プーリ保持部材が張力調整プーリを介して回転する研削ベルトから受ける力よって枢動する方向が、付勢部材による付勢によって枢動する方向と同じ方向となるので、この力は張力調整プーリの研削ベルトに対する押圧力をさらに大きくするように作用するようになる。したがって、研削ベルト回転時の張力調整プーリによる研削ベルトへの押圧力は付勢部材の付勢力と回転する研削ベルトからの力を合わせた力によるものとなるので、付勢部材の付勢力は比較的に小さなものとすることが可能となる。すなわち、付勢部材として弾性力の比較的に弱いものを使用することが可能となる。これにより、研削ベルトを交換する際には張力調整プーリ保持部材を付勢部材の付勢力に抗して小さな力で傾倒させることができるので、研削ベルトの交換作業が容易になる。また、張力調整プーリ保持部材の押圧力を解除した状態に保持するのに要する力も小さいので、ロック機構を別途設ける必要がなくなって構造が単純化され、工具の小型化も容易となる。また、部品点数も少なくなり生産コスト、故障発生の低減を図ることも可能となる。さらに、研削ベルトが回転駆動していない状態では、張力調整プーリによって加えられる研削ベルトへの張力が比較的に小さいので、非駆動時の研削ベルトへの負荷も小さくでき、研削ベルトの寿命を長くすることが可能となる。
具体的には、前記張力調整プーリが前記研削ベルトの内周面を押圧する位置が、前記研削ベルトが前記ドライブプーリによって回転駆動されるときに、該研削ベルトが前記アイドルプーリから前記ドライブプーリに至る間の位置であるようにすることができる。
研削ベルトのドライブプーリによって強く引っ張られる側に張力調整プーリが係合しているので、回転する研削ベルトからの力を張力調整プーリがより確実に受けることができ、より安定した張力を研削ベルトに発生させることが可能となる。
より具体的には、前記工具本体が、前記ドライブプーリを保持する筐体部と、該筐体部から前記アイドルプーリにまで延在して該アイドルプーリを保持するプーリ支持バーとを有するようにすることができる。
さらに具体的には、前記張力調整プーリ保持部材が前記プーリ支持バーに枢動可能に取り付けられているようにすることができる。
好ましくは、前記アイドルプーリ及び前記プーリ支持バーの幅が前記研削ベルトの幅よりも小さくなるようにすることができる。
研削ベルトが摩耗してその幅が小さくなった際にもアイドルプーリやプーリ支持バーが研削対象物にすぐには干渉しないようになるので、より長く研削ベルトを使用することが可能となる。
より好ましくは、前記ドライブプーリ、前記アイドルプーリ、及び前記張力調整プーリに掛け回されて、前記ドライブプーリの回転駆動に伴って回転するようにされた研削ベルトをさらに備えるようにすることができる。
さらに好ましくは、前記研削ベルトの周長が200mmから240mmの間の長さであるようにすることができる。
また、前記ドライブプーリと前記アイドルプーリの外周面が、中心部の直径がその両側の側縁部の直径よりも大きい中高形状とされており、前記ドライブプーリと前記アイドルプーリとが、前記ドライブプーリの中心部と前記アイドルプーリの中心部とが一直線上になるように配置されているようにすることができる。
このようにすることで、研削ベルトが装着された状態でドライブプーリを回転駆動したときに、研削ベルトの幅方向の位置が各プーリに対して自動的に調心されるようにすることが可能となる。
好ましくは、前記工具本体に設けられ、前記ドライブプーリを回転駆動するモータをさらに備えるようにすることができる。
以下、添付図面に基づき本発明に係るベルト式研削工具の実施形態を説明する。
本発明の実施形態に係るベルト式研削工具の側面図である。 図1のベルト式研削工具の上部断面図である。 図1のベルト式研削工具のカバー部を外した状態の側面図である。 図1のベルト式研削工具のIV−IV線上における前面断面図である。 図1のベルト式研削工具の研削ベルトが外されて、付勢部材に外力が加えられていない状態の側面図である。 図5のベルト式研削工具の張力調整プーリ保持部材に外力が加えられて前方に傾倒した状態の側面図である。 図6のベルト式研削工具に研削ベルトが取り付けられた状態の側面図である。
図1、図2、及び図3に示すように、本発明の実施形態に係るベルト式研削工具10は、エアモータ12及び該エアモータ12によって回転駆動されるドライブプーリ50を収納する全体として筒状の筐体部20と、この筐体部20からドライブプーリ50の回転軸線52に対して直角方向前方に延在するプーリ支持バー30と、筐体部20の側面に設けられドライブプーリ50に対して回転軸線52方向でアクセス可能とする側部開口部22を覆うようにして筐体部20に取り付けられたカバー部40とからなる工具本体16を有しており、作業者が片手で持って研削作業を行うのに適した形状とされている。プーリ支持バー30の前端部31には、アイドルプーリ60がベアリング62を介して回転自在に取り付けられており、該アイドルプーリ60とドライブプーリ50との間には無端の研削ベルト94が掛け回されている。
筐体部20には、ドライブプーリ50を収納する内部空間17から前方に向けて開口し、前後方向に延びる研削ベルト94の上部走行部95及び下部走行部96を通すための前面開口部25も設けられている。カバー部40の外周縁部42と筐体部20の側面開口部22の側面開口縁部23との間には隙間が形成されていて、工具本体16の側面にベルト挿通用開口46を形成している。このベルト挿通用開口46は、プーリ支持バー30よりも上側で工具本体16の前方に向けて開口する上側前面開口部26に連通する位置から、ドライブプーリ50の上側位置を通り、ドライブプーリ50の後方をドライブプーリ50の下側位置にまで周回し、プーリ支持バー30よりも下側で工具本体16の前方に向けて開口する下側前面開口部27に連通する位置にまで連続している。このようなベルト挿通用開口46を備えることで、無端研削ベルト94の一部をベルト挿通用開口46を通して工具本体16の前記内部空間17に挿入してドライブプーリ50に掛け、無端研削ベルト94の残りの部分を工具本体16の前面開口部25から延在させてアイドルプーリ60に掛けることができるようになる。すなわち、カバー部40を取り外すことなく研削ベルト94の取り付け/取り外し作業(交換作業)を行うことができる。従って、ベルト交換作業を非常に簡便に行うことができるようになる。本実施形態においては、筐体部20とカバー部40との間に工具本体16の前方に向けて開口する1つの前面開口部25が形成され、図4に示すように、上側前面開口部26と下側前面開口部27は、この前面開口部25が、筐体部20とカバー部40の間に取り付けられたプーリ支持バー30によって上下部分に分けられて形成されている。プーリ支持バー30が前面開口部25を上下に分ける必要は無く、該前面開口部25内を前後方向に挿通するように設けることもできる。
プーリ支持バー30とカバー部40は、図2から分かるようにプーリ支持バー30に固定された前方ピン36の一端が筐体部20の前方ピン受け穴28に係合し且つ他端がカバー部40の前方ピン受け穴48に係合し、さらに図4から分かるようにプーリ支持バー30に固定された後方ピン38の一端が筐体部20の後方ピン受け穴29に係合し且つ他端がカバー部40の後方ピン受け穴49に係合した状態で、ネジ18をカバー部40からプーリ支持バー30を通して筐体部20のネジ穴21に螺合して固定されている。一本のネジ18のみによって組み付けが行えるのでカバー部40の取り付け/取り外しが容易になる。
カバー部40を外した状態を示す図3から分かるように、プーリ支持バー30の前後方向中間位置には張力調整プーリ保持部材80がプーリ支持バー30に対して左右方向に延びる枢軸線32の周りで前方ピン36によって枢動可能に取り付けられて下方前方に延びており、この張力調整プーリ保持部材80の先端部82には張力調整プーリ70が回転自在に保持されている。張力調整プーリ保持部材80と工具本体16との間には付勢部材としての引っ張りコイルバネ90が設けられており、この引っ張りコイルバネ90は、その両端部のフックが、それぞれ、張力調整プーリ保持部材80の中間位置に設けられたピン84とプーリ支持バー30の後端部33に設けられたバネ固定ネジ86とに係合されて張設されている。張力調整プーリ保持部材80は、この引っ張りコイルバネ90によって図で見て反時計回りに枢軸線32の周りで付勢され、研削ベルト94の内周面98に係合され、該研削ベルト94を外側に向けて押圧し、研削ベルト94に張力を加えている。
筐体部20に内蔵されたエアモータ12は、バルブ2を介して流体供給源(図示しない)に連通されており、流体供給源からの圧縮空気が供給されることによって、図3で見て反時計回りに回転駆動され、それにより、ドライブプーリ50を反時計回りに駆動するようになっている。従って、張力調整プーリ70が係合されている研削ベルト94の下部走行部分96は、張力調整プーリ保持部材80の枢動方向と同じ方向に駆動される。張力調整プーリ70が押圧する研削ベルト94の下部走行部分96は、ドライブプーリ50による引っ張り力がかかる部分である。このため、研削ベルト94がドライブプーリ50によって回転駆動されると、張力調整プーリ70には、研削ベルト94との摩擦力により、研削ベルト94が張力調整プーリ70からドライブプーリ50に向かって走行する方向(矢印Aの方向)への力が作用し、このため、張力調整プーリ保持部材80には、引っ張りコイルバネ90による付勢力に加えて、研削ベルト94の下部走行部分96から受ける力も作用して、張力調整プーリ保持部材80への反時計回りの付勢力が大きくなり、その結果、研削ベルト94にはより大きな張力が加えられることになる。従って、本発明に係るベルト式研削工具10においては、引っ張りコイルバネ90の付勢力(弾性力)を、前述した特許文献2の形式のベルト式研削工具のものに較べて小さなものとしても、当該ベルト式研削工具10の稼働時における研削ベルト94には必要な張力を掛けることができる。
このように、本発明のベルト式研削工具10では、研削ベルト94の張力を調整するための引っ張りコイルバネ90の弾性力を比較的に小さなものとすることができるので、後述する研削ベルト94の交換作業において、張力調整プーリ70を付勢部材の付勢力に抗して作業者の手により容易に移動させることができ、またその状態を維持する労力も低減させることができるようになるので、研削ベルト94の交換作業が容易となる。更に、強いコイルバネを必要としないので、それを支持する工具本体16の剛性等をも小さいものとすることができ、従って、当該工具10の軽量化も図ることが可能である。
カバー部40は、好ましくは図1のように、研削ベルト94が装着された状態の張力調整プーリ70もほぼ覆うような形状とされる。また、張力調整プーリ保持部材80及び引っ張りコイルバネ90も覆うようにしてもよい。このようにすることで、作業者がこれら駆動部材等に誤って手を触れて怪我などをする危険性を低減できる。
研削ベルト94と摩擦係合するドライブプーリ50及びアイドルプーリ60の外周面55、65は、それぞれの中心部56、66の直径が側縁部57、67の直径よりも大きくなった中高形状とされ、中心部56と66とが一直線上になるように配置されている。これにより、研削ベルト94が自動調心されるようになっている。ドライブプーリ50の外周面55の側縁部57には、相互に研削ベルト94の幅よりも大きい間隔を開けて、外周面55よりも直径の大きいガイド58が形成されており、研削ベルト94がドライブプーリ50から外れることがないようにしている。
本実施形態では、幅が10mmで周長が200〜240mm、好ましくは周長が220mmの研削ベルト94を使用している。上述の特許文献1に代表される従来の標準的なベルト式研削工具では研削ベルトの周長は330mmであるので、本実施形態では研削ベルトを大幅に短縮化していることになる。この従来のベルト式研削工具では、筒状部材に対してテンションバーを入れ子状に設定して伸縮するようにすると共にそれらの間に、研削ベルトに必要な張力を掛けるための(本願発明における上述のようなコイルバネに較べて)大きな弾性力を有するコイルバネを介在させる構成としたために、結果として、当該研削工具の長手軸線方向での長さが長くなっていたことが、従来工具における研削ベルトが長くなる主要な要因である。また、上記従来の研削工具では、コイルバネが強い弾性力を有するため、研削ベルト交換のためにテンションバーを押し込んだ状態に維持するためのロック機構も必要となっていたが、本発明では上述のように引っ張りコイルバネ90を弾性力が小さいものとすることができるために、そのようなロック機構を設けなくとも研削ベルト94の交換を容易に行うことができ、従って、その分、当該ベルト式研削工具10を小型化することが可能となる。このように、本願発明に係るベルト式研削工具10は、特許文献1の従来工具に較べて、部品点数が少なく、小型で構造が簡素なものとすることが可能となり、故障の少ない製品を低コストで生産することが可能となる。研削ベルト94の長さも短いので、ベルトの捻れや幅方向でのズレを少なくすることができ、従来のものと較べて作動中での研削ベルトの外れを少なくすることができる。また、本願発明に係るベルト式研削工具10においては、上述のように、特許文献2の形式の従来のベルト式研削工具のものに較べても、研削ベルトに張力を加えるためのコイルバネの弾性力を大幅に小さくすることができるために、この従来の研削工具と較べても、工具の小型化及び構造の簡素化等の、上述した特許文献1の従来工具との比較での効果と同様な効果を奏することが可能となる。
従来のベルト式研削工具では、上述のような自動調心機能が無いために、研削ベルト94の幅をアイドルプーリ60(及びプーリ支持バー30)の幅と同じ若しくはそれよりも小さくして、それらプーリからの外れ難くする必要があった。これに対して、本実施形態に係るベルト式研削工具10では、上述のように、ドライブプーリ50及びアイドルプーリ60を中高として研削ベルト94の自動調心が行われるようにしており、アイドルプーリ60及びそれを支持するプーリ支持バー30の幅を研削ベルト94の幅よりも小さくして、研削ベルト94の両側部分がこれらプーリ及びプーリ支持バー30から両側に延出した状態とすることができる。これは、自動調心のために研削ベルト94の両側への延出量は一定とすることができ、安定した状態でベルト駆動ができるからである。具体的には、研削ベルト94の幅10mmに対してプーリ支持バー30の幅は6mmとなっている。これは、例えば箱内部の隅部分のようなところを研削するのに、隅部を画定している壁部分にアイドルプーリ60やプーリ支持バー30を余り近づけずに、両側に延出した研削ベルト94の部分で当該隅部の研削を行えるようにするためである。また、研削ベルト94が摩耗して幅がある程度小さくなっても研削作業を続けることを可能としている。なお、本実施形態では研削ベルト94の幅は10mmとしているが、例えば15mmや20mmなどの他の幅としてもよく、またそれに合わせてアイドルプーリ60とプーリ支持バー30の幅も変更することができる。
次に研削ベルト94の取り付け方法について説明する。まず、研削ベルト94をカバー部40と筐体部20との間に形成されたベルト挿通用開口46(図1)から内部空間17に挿入してドライブプーリ50に掛ける。なお、ベルト挿通用開口46の外側内周面を形成する筐体部20の側面開口縁部23にはドライブプーリ50側に傾斜した傾斜面24が形成されていて、研削ベルト94を挿入しやすいようになっている。また、ベルト挿通用開口46の内側内周面を形成するカバー部40の外周縁部42にも同じ向きの傾斜面44がドライブプーリ50の外周近くから外方に向かうように形成されており、後述する研削ベルト94の取り外し時に研削ベルト94を取り出しやすいようになっている。次に、図5に示すように、引っ張りコイルバネ90が自然長となって付勢力が働いていない状態の張力調整プーリ保持部材80を矢印Bの方向に押してアイドルプーリ60に向けて傾倒させ、図6に示すような状態にする。プーリ支持バー30には受け入れ溝34が形成されており、傾倒した張力調整プーリ保持部材80の先端部82の一部を受け入れるようになっている。この受け入れ溝34により張力調整プーリ保持部材80は大きく傾倒することが可能となり、研削ベルト94との間の間隔を研削ベルト94の交換作業に十分なだけ開けることができるようになる。次に、図6の状態で前面開口部25から延在している研削ベルト94の部分をアイドルプーリ60と張力調整プーリ70の外周面65,75にも掛け、張力調整プーリ保持部材80を押していた外力を解除する。そうすると、図7に示すように、張力調整プーリ保持部材80は引っ張りコイルバネ90によって矢印Cの方向に付勢されて、張力調整プーリ70が研削ベルト94の内周面98に係合して研削ベルト94を外方に向かって押圧した状態となる。研削ベルト94には張力調整プーリ70からの押圧力により張力が加わって、研削ベルト94が張った状態となり、研削ベルト94の取り付け作業が完了する。
研削ベルト94を取り外す際には、まず張力調整プーリ保持部材80をアイドルプーリ60側に傾倒させて、張力調整プーリ保持部材80の研削ベルト94に対する押圧力を解除する。そうすると、研削ベルト94には弛みが生じてアイドルプーリ60との間に隙間が生じるので、研削ベルト94をアイドルプーリ60から外すことができる。研削ベルト94をアイドルプーリ60から外したら、次に内部空間17内でドライブプーリ50からも研削ベルト94を外し、研削ベルト94をベルト挿通用開口46を通して外部に取り出す。これで研削ベルト94の取り外し作業は完了する。
上述のように本実施形態におけるベルト式研削工具10における研削ベルト94の交換作業には、ベルト式研削工具10を分解する作業、例えばカバー部40を外すなどの作業がなく非常に簡便であるので、非常に素早く研削ベルト94の交換作業を完了することも可能となる。本発明に係るベルト式研削工具10は、上述のように大幅な小型化を実現することも可能とするが、工具が小型化されて研削ベルト94が短くなると、研削ベルト94の摩耗が早くなるため、研削ベルト94の交換頻度が高くなる。しかしながら、本実施形態のベルト式研削工具10では非常に簡便且つ短時間で研削ベルト94の交換を完了することができるので、頻繁な研削ベルト94の交換作業も大きな問題とはならない。
なお、本実施形態ではドライブプーリ50を駆動する駆動源としてエアモータ12を使用しているが電気モータ等の他の駆動源を用いても良い。また、張力調整プーリ保持部材80を付勢する付勢部材として引っ張りコイルバネ90を使用しているが、圧縮コイルバネやねじりバネ等によって、張力調整プーリ保持部材80をドライブプーリ50の回転方向と同方向に付勢するように構成してもよい。
2 バルブ 10 ベルト式研削工具
12 エアモータ 16 工具本体
17 内部空間 18 ネジ
20 筐体部 21 ネジ穴
22 側面開口部 23 側面開口縁部
24 傾斜面 25 前面開口部
26 上部前面開口部 27 下部前面開口部
28 前方ピン受け穴 29 後方ピン受け穴
30 プーリ支持バー 31 前端部
32 枢軸線 33 後端部
34 受け入れ溝 36 前方ピン
38 後方ピン 40 カバー部
42 外周縁部 44 傾斜面
46 ベルト挿通用開口 48 前方ピン受け穴
49 後方ピン受け穴 50 ドライブプーリ
52 回転軸線 54 外側側面
55 外周面 56 中心部
57 側縁部 58 ガイド
60 アイドルプーリ 62 ベアリング
65 外周面 66 中心部
67 側縁部 70 張力調整プーリ
75 外周面 80 張力調整プーリ保持部材
82 先端部 84 ピン
86 バネ固定ネジ 90 引っ張りコイルバネ
94 研削ベルト 95 上側走行部分
96 下側走行部分 98 内周面

Claims (8)

  1. 工具本体と、
    前記工具本体に設けられ、モータにより回転駆動されるドライブプーリと、
    前記工具本体に回転自在に取り付けられ、前記ドライブプーリとともに研削ベルトが掛け回されるアイドルプーリと、
    前記工具本体に枢動可能に取り付けられた張力調整プーリ保持部材と、
    前記張力調整プーリ保持部材に回転自在に取り付けられ、前記研削ベルトの内周面に係合される張力調整プーリと、
    前記張力調整プーリ保持部材を該張力調整プーリ保持部材の枢動軸の周りで付勢し、前記張力調整プーリを前記研削ベルトの内周面に押圧して当該研削ベルトに張力を加える付勢部材と、
    を備え、
    前記張力調整プーリ保持部材の前記枢動軸が前記研削ベルトに囲まれる内側位置にあり、前記付勢部材は前記張力調整プーリ保持部材を前記ドライブプーリの駆動回転の方向と同じ方向に前記枢動軸の周りで付勢するようにされ
    前記張力調整プーリが前記研削ベルトの内周面を押圧する位置が、前記研削ベルトが前記ドライブプーリによって回転駆動されるときに、該研削ベルトが前記アイドルプーリから前記ドライブプーリに至る間の位置であるようにされた、ベルト式研削工具。
  2. 前記工具本体が、前記ドライブプーリを保持する筐体部と、該筐体部から前記アイドルプーリにまで延在して該アイドルプーリを保持するプーリ支持バーとを有する、請求項に記載のベルト式研削工具。
  3. 前記張力調整プーリ保持部材が前記プーリ支持バーに枢動可能に取り付けられている、請求項に記載のベルト式研削工具。
  4. 前記アイドルプーリ及び前記プーリ支持バーの幅が前記研削ベルトの幅よりも小さくされた、請求項2又は3に記載のベルト式研削工具。
  5. 前記ドライブプーリ、前記アイドルプーリ、及び前記張力調整プーリに掛け回されて、前記ドライブプーリの回転駆動に伴って回転するようにされた研削ベルトをさらに備える、請求項1乃至の何れか一項に記載のベルト式研削工具。
  6. 前記研削ベルトの周長が200mmから240mmの間の長さである、請求項に記載のベルト式研削工具。
  7. 前記ドライブプーリと前記アイドルプーリの外周面が、中心部の直径がその両側の側縁部の直径よりも大きい中高形状とされており、前記ドライブプーリと前記アイドルプーリとが、前記ドライブプーリの中心部と前記アイドルプーリの中心部とが一直線上になるように配置されている、請求項1乃至の何れか一項に記載のベルト式研削工具。
  8. 前記工具本体に設けられ、前記ドライブプーリを回転駆動するモータをさらに備える、請求項1乃至の何れか一項に記載のベルト式研削工具。
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