JP6003183B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

この発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、保護プライのエッジ部におけるセパレーションを抑制できる空気入りタイヤに関する。
ダンプ、ローダー、スクレーパーなどの大型建設車両に装着される重機械用タイヤでは、荷重が大きくトレッド部の変形が大きいため、補強プライのエッジ部にセパレーションが発生し易いという課題がある。そこで、従来の空気入りタイヤでは、補強プライのタイヤ径方向外側に補強プライよりも幅広な保護プライを配置することにより、かかる補強プライのエッジ部におけるセパレーションの発生を抑制している。かかる構成を採用する従来の空気入りタイヤとして、特許文献1、2に記載される技術が知られている。
特許3061658号公報 特許4659221号公報
しかしながら、従来の空気入りタイヤでは、さらに、保護プライのエッジ部を起点としたセパレーションが発生するおそれがある。
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、保護プライのエッジ部におけるセパレーションを抑制できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この空気入りタイヤは、カーカス層のタイヤ径方向外側に配置される複数層の補強プライと、前記補強プライを構成するベルトコードの伸び率Saよりも高い伸び率Sbを有するベルトコードから成り、前記補強プライのタイヤ径方向外側に配置されると共に、最も幅広な前記補強プライのエッジ部よりもタイヤ幅方向外側にエッジ部を有する保護プライと、前記保護プライのベルト角度θbよりも大きいベルト角度θcを有すると共に、前記保護プライのタイヤ幅方向外側のエッジ部をタイヤ径方向外側から覆って配置される歪み抑制プライとを備え、且つ、前記保護プライのベルト角度θbおよび前記歪み抑制プライのベルト角度θcが、10[deg]≦θb≦40[deg]、15[deg]≦θc≦90[deg]および35[deg]≦θc−θbの条件を満たすことを特徴とする。
また、この空気入りタイヤは、カーカス層のタイヤ径方向外側に配置される複数層の補強プライと、前記補強プライのタイヤ径方向外側に配置されると共に、最も幅広な前記補強プライのエッジ部よりもタイヤ幅方向外側にエッジ部を有する保護プライと、スチールコードから成り、前記保護プライのベルト角度θbよりも大きいベルト角度θcを有すると共に、前記保護プライのタイヤ幅方向外側のエッジ部をタイヤ径方向外側から覆って配置される歪み抑制プライとを備え、且つ、前記補強プライのベルトコードの伸び率Saと、前記保護プライのベルトコードの伸び率Sbと、前記歪み抑制プライのベルトコードの伸び率Scとが、1.0[%]≦Sa≦3.5[%]、4.0[%]≦Sb≦7.0[%]、4.5[%]≦Sc≦8.0[%]、1.15≦Sb/Saおよび1.10≦Sc/Sbの条件を満たすことを特徴とする。
この発明にかかる空気入りタイヤでは、歪み抑制プライのベルトコードのベルト角度θcが、保護プライのベルトコードのベルト角度θbよりも大きいので、歪み抑制プライが保護プライのエッジ部を覆うことにより、タイヤ接地時における保護プライのエッジ部に作用する引張応力が緩和される。これにより、保護プライのエッジ部におけるセパレーションが抑制される利点がある。
図1は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。 図2は、図1に記載した空気入りタイヤのベルト層を示す説明図である。 図3は、図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図4は、図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図5は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。 図6は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
[空気入りタイヤ]
図1は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤ1を示すタイヤ子午線方向の断面図である。同図は、空気入りタイヤ1の一例として、ダンプ、ローダー、スクレーパーなどの大型建設車両に装着される重機械用タイヤを示している。なお、符号CLは、タイヤ赤道面である。
この空気入りタイヤ1は、一対のビードコア11、11と、一対のビードフィラー12、12と、カーカス層13と、ベルト層14と、トレッドゴム15と、一対のサイドウォールゴム16、16と、一対のリムクッションゴム17、17を備える(図1参照)。
一対のビードコア11、11は、環状構造を有し、左右のビード部のコアを構成する。一対のビードフィラー12、12は、一対のビードコア11、11のタイヤ径方向外周にそれぞれ配置されてビード部を補強する。
カーカス層13は、左右のビードコア11、11間にトロイダル状に架け渡されてタイヤの骨格を構成する。また、カーカス層13の両端部は、ビードコア11およびビードフィラー12を包み込むようにタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に巻き返されて係止される。また、カーカス層13は、スチールから成る複数のカーカスコードをコートゴムで被覆して圧延加工して構成され、絶対値で85[deg]以上95[deg]以下のカーカス角度(タイヤ周方向に対するカーカスコードの繊維方向の傾斜角)を有する。
ベルト層14は、複数のベルトプライ141〜147を積層して成り、カーカス層13の外周に掛け廻されて配置される。ベルト層14の具体的な構成については、後述する。
トレッドゴム15は、カーカス層13およびベルト層14のタイヤ径方向外周に配置されてタイヤのトレッド部を構成する。一対のサイドウォールゴム16、16は、カーカス層13のタイヤ幅方向外側にそれぞれ配置されて左右のサイドウォール部を構成する。一対のリムクッションゴム17、17は、左右のビードコア11、11およびビードフィラー12、12のタイヤ幅方向外側にそれぞれ配置されて、左右のビード部を構成する。
[ベルト層]
図2は、図1に記載した空気入りタイヤ1のベルト層14を示す説明図である。同図は、タイヤ赤道面CLの片側領域におけるベルト層14の積層構造を模式的に示している。
ベルト層14を構成する各ベルトプライ141〜147は、補強プライ141〜144と、保護プライ145、146と、歪み抑制プライ147とに分類される(図2参照)。なお、図1および図2の構成では、ベルト層14がタイヤ赤道面CLに対して左右対称な構造を有している。
補強プライ141〜144は、スチールから成る複数のベルトコードをコートゴムで被覆して圧延加工して構成される。この補強プライ141〜144では、ベルトコードの伸び率Saが、1.0[%]≦Sa≦3.5[%]の範囲内にある。また、ベルトコードのコード径Daが、1.5[mm]≦Da≦6.5[mm]の範囲内にある。また、ベルトコードのベルト角度(タイヤ周方向に対するベルトコードの繊維方向の傾斜角)θaが、絶対値で5[deg]≦θa≦35[deg]以下の範囲内にある。また、補強プライ141〜144は、カーカス層13のタイヤ径方向外側に積層されて配置される。
なお、ベルトコードの伸び率は、タイヤ中から取り出したベルトコードの破断伸びであり、JIS G3510に準拠して測定される。
また、ベルトコードのコード径は、ベルトコードが縒り合わされた複数本のワイヤから成る構成では、これらのワイヤの外接円の直径として測定される。
保護プライ145、146は、スチールから成る複数のベルトコードをコートゴムで被覆して圧延加工して構成される。
また、保護プライ145、146のベルトコードの伸び率Sbが、4.0[%]≦Sb≦7.0[%]の範囲内にあり、且つ、補強プライ141〜144のベルトコードの伸び率Saよりも大きい。また、比Sb/Saが、1.15≦Sb/Saの範囲にあることが好ましい。かかる高い伸び率Sbを有するベルトコードは、ハイエロンゲーションワイヤと呼ばれる。
また、保護プライ145、146のベルトコードのコード径Dbが、1.2[mm]≦Db≦2.0[mm]の範囲内にある。また、比Da/Dbが、0.8≦Da/Dbの範囲にあることが好ましい。
また、保護プライ145、146のベルトコードのベルト角度θbが、絶対値で10[deg]≦θb≦40[deg]の範囲内にある。
また、保護プライ145、146は、補強プライ141〜144のタイヤ径方向外側に配置される。このとき、少なくとも1層の保護プライ145が、4層の補強プライ141〜144のうち最も幅広な(タイヤ幅方向の最も外側にエッジ部を有する)補強プライ142のタイヤ幅方向外側のエッジ部を、タイヤ径方向外側から覆って配置される。例えば、図1および図2の構成では、4層の補強プライ141〜144のうちタイヤ径方向内側から2番目にある補強プライ142が最も広いベルト幅を有している。そして、2層ある保護プライ145、146のうちタイヤ径方向内側にある保護プライ145が、2番目の補強プライ142よりも幅広であり、そのエッジ部が、2番目の補強プライ142のエッジ部よりもタイヤ幅方向外側に位置している。
かかる構成では、保護プライ145のベルトコードの伸び率Sb、コード径Dbおよびベルト角度θbと、補強プライ142のベルトコードの伸び率Sa、コード径Daおよびベルト角度θaとの関係が適正化されているので、保護プライ145が補強プライ142のエッジ部を覆うことにより、タイヤ接地時における補強プライ142のエッジ部に作用する引張応力が緩和される。これにより、補強プライ142のエッジ部におけるセパレーションが抑制される。
歪み抑制プライ147は、スチールから成る複数のベルトコードをコートゴムで被覆して圧延加工して構成される。
また、歪み抑制プライ147のベルトコードの伸び率Scが、4.5[%]≦Sc≦8.0[%]の範囲内にあり、且つ、保護プライ145、146のベルトコードの伸び率Sbよりも大きい。また、比Sc/Sbが、1.10≦Sc/Sbの範囲にあることが好ましい。
また、歪み抑制プライ147のベルトコードのコード径Dcが、1.0[mm]≦Dc≦1.8[mm]の範囲内にあり、且つ、保護プライ145、146のベルトコードの径Dbよりも小さい。また、比Db/Dcが、1.10≦Db/Dcの範囲にあることが好ましい。
また、歪み抑制プライ147のベルトコードのベルト角度θcが、絶対値で15[deg]≦θc≦90[deg]の範囲内にあることが好ましく、45[deg]≦θc≦90[deg]の範囲内にあることがより好ましい。また、ベルト角度θcが、保護プライ145、146のベルト角度θbよりも大きい。また、差θc−θbが、5[deg]≦θc−θbの範囲にあることが好ましく、35[deg]≦θc−θbの範囲にあることがより好ましい。
また、歪み抑制プライ147は、2層の保護プライ145、146のうち最も幅広な(タイヤ幅方向の最も外側にエッジ部を有する)保護プライ145のタイヤ幅方向外側のエッジ部を、タイヤ径方向外側から覆って配置される。例えば、図1および図2の構成では、2層の保護プライ145、146のうちタイヤ径方向内側にある保護プライ145がより広いベルト幅を有している。そして、歪み抑制プライ147が、この保護プライ145のエッジ部をタイヤ径方向外側から覆って配置されている。
かかる構成では、歪み抑制プライ147のベルトコードの伸び率Sc、コード径Dcおよびベルト角度θcと、保護プライ145のベルトコードの伸び率Sb、コード径Dbおよびベルト角度θbとの関係が適正化されているので、歪み抑制プライ147が保護プライ145のエッジ部を覆うことにより、タイヤ接地時における保護プライ145のエッジ部に作用する引張応力が緩和される。具体的には、タイヤ接地時における歪み抑制プライ147のタイヤ幅方向への変形量が、保護プライ145のタイヤ幅方向への変形量よりも大きいことにより、上記の作用が得られる。これにより、保護プライ145のエッジ部におけるセパレーションが抑制される。
また、上記の構成では、歪み抑制プライ147のタイヤ幅方向外側のエッジ部と、最も幅広な保護プライ145のエッジ部とのタイヤ幅方向の距離W1が、10[mm]≦W1≦50[mm]の範囲内にあることが好ましい(図2参照)。
また、歪み抑制プライ147が、最も幅広な補強プライ142のエッジ部をタイヤ径方向外側から覆って配置されることが好ましい(図2参照)。具体的には、歪み抑制プライ147のタイヤ幅方向内側のエッジ部と、最も幅広な補強プライ142のエッジ部とのラップ幅W2が、10[mm]≦W2の範囲にあることが好ましい。これにより、タイヤ接地時における補強プライ142のエッジ部に作用する引張応力が緩和されて、補強プライ142のエッジ部におけるセパレーションが抑制される。
[変形例]
図3および図4は、図1に記載した空気入りタイヤ1の変形例を示す説明図である。これらの図において、図2に記載したベルト層14と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図1および図2の構成では、ベルト層14が、4層の補強プライ141〜144と、2層の保護プライ145、146とを有している。
しかし、これに限らず、ベルト層14が、少なくとも2層の補強プライと、少なくとも1層の保護プライとを有すれば良い。このとき、少なくとも1層の保護プライが、最も幅広な補強プライのタイヤ幅方向外側のエッジ部をタイヤ径方向外側から覆って配置される。
例えば、図3の構成では、ベルト層14が、4層の補強プライ141〜144と、単層の保護プライ145とを有している。そして、この保護プライ145が、最も幅広な補強プライ142のタイヤ幅方向外側のエッジ部をタイヤ径方向外側から覆って配置されている。また、歪み抑制プライ147が、保護プライ145のタイヤ幅方向外側のエッジ部をタイヤ径方向外側から覆って配置されている。また、歪み抑制プライ147と、幅広な補強プライ142のエッジ部および保護プライ145のエッジ部との位置関係(距離W1およびラップ幅W2)が適正化されている。
また、図1および図2の構成では、左右一対の歪み抑制プライ147、147が、幅広な保護プライ145の左右のエッジ部を覆ってそれぞれ配置されている。
しかし、これに限らず、図4に示すように、保護プライ145よりも幅広な歪み抑制プライ147が、保護プライ145の全体を覆って配置されても良い(フルカバー構造)。
[効果]
以上説明したように、この空気入りタイヤ1は、カーカス層13のタイヤ径方向外側に配置される複数層の補強プライ141〜144と、補強プライ141〜144を構成するベルトコードの伸び率Saよりも高い伸び率Sbを有するベルトコードから成り、補強プライ141〜144のタイヤ径方向外側に配置されると共に、最も幅広な補強プライ142のエッジ部よりもタイヤ幅方向外側にエッジ部を有する保護プライ145と、この保護プライ145のベルト角度θbよりも大きいベルト角度θcを有すると共に、保護プライ145のタイヤ幅方向外側のエッジ部をタイヤ径方向外側から覆って配置される歪み抑制プライ147とを備える(図1および図2参照)。
かかる構成では、歪み抑制プライ147のベルトコードのベルト角度θcが、保護プライ145のベルトコードのベルト角度θbよりも大きいので、歪み抑制プライ147が保護プライ145のエッジ部を覆うことにより、タイヤ接地時における保護プライ145のエッジ部に作用する引張応力が緩和される。これにより、保護プライ145のエッジ部におけるセパレーションが抑制される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、保護プライ145のベルト角度θbが、10[deg]≦θb≦40[deg]の範囲内にあり、歪み抑制プライ147のベルト角度θcが、15[deg]≦θc≦90[deg]の範囲内にある。これにより、保護プライ145のベルト角度θb、および、歪み抑制プライ147のベルト角度θcが適正化される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、保護プライ145のベルト角度θbと歪み抑制プライ147のベルト角度θcとの差θc−θbが、5[deg]≦θc−θbの範囲にある。かかる構成では、保護プライ145のベルト角度θbと歪み抑制プライ147のベルト角度θcとの関係が適正化されるので、保護プライ145のエッジ部におけるセパレーションが効果的に抑制される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、歪み抑制プライ147のタイヤ幅方向外側のエッジ部と、保護プライ145のエッジ部とのタイヤ幅方向の距離W1が、10[mm]≦W1≦50[mm]の範囲内にある(図2参照)。これにより、歪み抑制プライ147と保護プライ145のエッジ部との位置関係が適正化される利点がある。すなわち、10[mm]≦W1であることにより、保護プライ145のエッジ部におけるセパレーションが効果的に抑制される。また、W1≦50[mm]であることにより、歪み抑制プライ147によるタイヤ重量の増加を抑制できる。
また、この空気入りタイヤ1では、歪み抑制プライ147が、最も幅広な補強プライ142のエッジ部をタイヤ径方向外側から覆って配置される(図2参照)。また、歪み抑制プライ147のタイヤ幅方向内側のエッジ部と、補強プライ142のエッジ部とのラップ幅W2が、10[mm]≦W2の範囲にある。かかる構成では、歪み抑制プライ147が補強プライ142のエッジ部を覆うことにより、タイヤ接地時における補強プライ142のエッジ部に作用する引張応力が緩和される。これにより、補強プライ142のエッジ部におけるセパレーションが抑制される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、歪み抑制プライ147のベルトコードの径Dcが、保護プライ145のベルトコードの径Dbよりも小さい。これにより、保護プライ145のエッジ部におけるセパレーションが効果的に抑制される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、歪み抑制プライ147のベルトコードの伸び率Scが、保護プライ145のベルトコードの伸び率Sbよりも大きい。これにより、保護プライ145のエッジ部におけるセパレーションが効果的に抑制される利点がある。
[適用対象]
また、この空気入りタイヤ1は、タイヤ内径が25[インチ]以上であり、JATMA規定の最大負荷能力が5000[kg]以上である重機械用タイヤに適用されることが好ましい。かかる重機械用タイヤでは、荷重が大きくトレッド部の変形が大きいため、保護プライのエッジ部にセパレーションが発生し易い傾向にある。そこで、かかる重機械用タイヤを適用対象とすることにより、保護プライ145のエッジ部におけるセパレーションの抑制効果が顕著に得られる利点がある。
図5および図6は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
この性能試験では、相互に異なる複数の空気入りタイヤについて、耐久性能に関する評価が行われた(図5および図6参照)。この性能試験では、タイヤサイズ2700R49の空気入りタイヤがJATMA規定の適用リムに組み付けられ、この空気入りタイヤにJATMA規定の最高空気圧および最大負荷が付与される。
耐久性能に関する評価は、室内ドラム試験機を用いた低圧耐久試験により行われる。そして、走行速度を初速5[km/h]から12時間毎に1[km/h]ずつ増加させて、タイヤが故障するまでの走行時間が測定される。そして、この測定結果に基づいて従来例1を基準(100)とした指数評価が行われる。この評価は、数値が大きいほど好ましく、105以上であれば、優位性ありと認められる。
実施例1〜36の空気入りタイヤ1は、図1および図2に記載した構成を有する。また、最も幅広な補強プライ142が、450[mm]のベルト幅を有する。また、補強プライ142のベルトコードが、スチール材料から成り、2.5[%]の伸び率Sa、2.30[mm]の径Da[deg]および20[deg]のベルト角度θaを有する。また、幅広な保護プライ145が、530[mm]のベルト幅を有する。また、保護プライ145のベルトコードが、スチール材料から成り、5.0[%]の伸び率Sb、1.80[mm]の径Db[deg]および25[deg]のベルト角度θbを有する。また、歪み抑制プライ147が、80[mm]のベルト幅を有する。また、歪み抑制プライ147のベルトコードが、スチール材料から成る。
従来例の空気入りタイヤは、図1および図2の構成において、歪み抑制プライ147を有していない。
試験結果に示すように、実施例1〜36の空気入りタイヤでは、タイヤの耐久性能が向上することが分かる。
1 空気入りタイヤ、11 ビードコア、12 ビードフィラー、121 ローアーフィラー、122 アッパーフィラー、13 カーカス層、14 ベルト層、15 トレッドゴム、16 サイドウォールゴム、17 リムクッションゴム、141〜144 補強プライ、145、146 保護プライ、147 歪み抑制プライ

Claims (7)

  1. カーカス層のタイヤ径方向外側に配置される複数層の補強プライと、
    前記補強プライを構成するベルトコードの伸び率Saよりも高い伸び率Sbを有するベルトコードから成り、前記補強プライのタイヤ径方向外側に配置されると共に、最も幅広な前記補強プライのエッジ部よりもタイヤ幅方向外側にエッジ部を有する保護プライと、
    前記保護プライのベルト角度θbよりも大きいベルト角度θcを有すると共に、前記保護プライのタイヤ幅方向外側のエッジ部をタイヤ径方向外側から覆って配置される歪み抑制プライとを備え、且つ、
    前記保護プライのベルト角度θbおよび前記歪み抑制プライのベルト角度θcが、10[deg]≦θb≦40[deg]、15[deg]≦θc≦90[deg]および35[deg]≦θc−θbの条件を満たすことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記歪み抑制プライのタイヤ幅方向外側のエッジ部と、前記保護プライのエッジ部とのタイヤ幅方向の距離W1が、10[mm]≦W1≦50[mm]の範囲内にある請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記歪み抑制プライが、最も幅広な前記補強プライのエッジ部をタイヤ径方向外側から覆って配置され、且つ、前記歪み抑制プライのタイヤ幅方向内側のエッジ部と、前記補強プライのエッジ部とのラップ幅W2が、10[mm]≦W2の範囲にある請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記歪み抑制プライのベルトコードの径Dcが、前記保護プライのベルトコードの径Dbよりも小さい請求項1〜のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記歪み抑制プライのベルトコードの伸び率Scが、前記保護プライのベルトコードの伸び率Sbよりも大きい請求項1〜のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  6. タイヤ内径が25[インチ]以上であり、JATMA規定の最大負荷能力が5000[kg]以上である請求項1〜のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  7. カーカス層のタイヤ径方向外側に配置される複数層の補強プライと、
    前記補強プライのタイヤ径方向外側に配置されると共に、最も幅広な前記補強プライのエッジ部よりもタイヤ幅方向外側にエッジ部を有する保護プライと、
    スチールコードから成り、前記保護プライのベルト角度θbよりも大きいベルト角度θcを有すると共に、前記保護プライのタイヤ幅方向外側のエッジ部をタイヤ径方向外側から覆って配置される歪み抑制プライとを備え、且つ、
    前記補強プライのベルトコードの伸び率Saと、前記保護プライのベルトコードの伸び率Sbと、前記歪み抑制プライのベルトコードの伸び率Scとが、1.0[%]≦Sa≦3.5[%]、4.0[%]≦Sb≦7.0[%]、4.5[%]≦Sc≦8.0[%]、1.15≦Sb/Saおよび1.10≦Sc/Sbの条件を満たすことを特徴とする空気入りタイヤ。
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