以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図11は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1〜図3において、遊技機本体1は、外枠2と、この外枠2の前側に配置された内枠(第1扉体)3と、この内枠3の前側に配置されたガラス扉(第2扉体)4とを備えている。内枠3は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された第1上ヒンジ手段5及び第1下ヒンジ手段6を介して外枠2に上下方向の第1軸心7a廻りに開閉自在及び着脱自在に枢着されており、左右方向におけるヒンジ手段5,6と反対側、例えば右端側に設けられた施錠手段8によって外枠2に対して閉状態で施錠可能となっている。
また、ガラス扉4は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された第2上ヒンジ手段9及び第2下ヒンジ手段10を介して内枠3に上下方向の第2軸心7b廻りに開閉自在及び着脱自在に枢着されており、施錠手段8によって内枠3に対して閉状態で施錠可能となっている。なお、本実施形態では第1軸心7aと第2軸心7bとは一致している。
外枠2は、左右一対の縦枠材2a,2bと上下一対の横枠材2c,2dとで矩形枠状に形成されている。外枠2の前側下部には、例えば合成樹脂製の前横枠材11が、下横枠材2dの上縁に沿って左右の縦枠材2a,2bの前側下部を連結するように配置されている。前横枠材11は、左右の縦枠材2a,2bよりも前側に突出しており、その上側に内枠3が配置されている。
内枠3は合成樹脂製で、前横枠材11の上側で外枠2の前縁側に当接可能な矩形状の枠部12と、この枠部12内の上部側に設けられた遊技盤装着部13と、枠部12内の下部側に設けられた下部装着部14とを一体に備えている。遊技盤装着部13には、遊技盤15が例えば前側から着脱自在に装着されている。
遊技盤15の前面側には、発射手段16から発射された遊技球を案内するガイドレール17が環状に装着され、そのガイドレール17の内側の遊技領域18内に、図柄表示手段、図柄始動手段、可変入賞手段、普通入賞手段等(何れも図示省略)のユニット部品の他、多数の遊技釘等が配置されている。また、遊技盤15の背面側には、主制御基板、演出制御基板、液晶制御基板等(何れも図示省略)が夫々基板ケースに格納された状態で着脱自在に装着されている。
遊技盤装着部13の背面側には、左右方向の一端側、例えばヒンジ手段5,6等と同じ左端側に、遊技球の払い出しを行う払い出し手段19が配置されている。また、下部装着部14には、その前側に発射手段16、下部スピーカ20等が配置され、また背面側には、払出制御基板、発射制御基板、電源基板等(何れも図示省略)が夫々基板ケースに格納された状態で着脱自在に装着されている。
ガラス扉4は、内枠3の前面側に対応する矩形状に形成され且つ遊技領域18の前側に対応するガラス窓(透明窓)21用の窓孔21aが形成された樹脂製の扉ベース22を備えている。この扉ベース22の上部側には、例えば窓孔21aの周囲に対応して複数の上部スピーカ23、送風演出装置24等の演出手段が配置されると共に、それら上部スピーカ23等を前側から略覆う上装飾カバー25が装着されている。
また、扉ベース22の下部前側には、払い出し手段19から払い出された遊技球を貯留して発射手段16に供給する上皿26、その上皿26が満杯のときの余剰球等を貯留する下皿27、発射手段16を作動させるために操作する発射ハンドル28等が配置され、更に上皿26、下皿27等を前側から略覆うように下装飾カバー29が装着されている。下装飾カバー29上には、遊技者が操作可能な演出用操作ボタン30等の各種操作部が設けられている。
扉ベース22の背面側には、窓孔21aを後側から略塞ぐガラスユニット31が着脱自在に装着されると共に、ヒンジ手段9,10側の縁部に沿って配置される上下方向のヒンジ端側補強板金32と、開閉端側の縁部に沿って配置される上下方向の開閉端側補強板金33と、窓孔21aの下側に配置される左右方向の下部補強板金34とがねじ止め等により着脱自在に固定されている。
また、例えば下部補強板金34の背面側には、球送りユニット35、下皿案内ユニット36等が装着されている。球送りユニット35は、上皿26内の遊技球を1個ずつ発射手段16に供給するためのもので、発射手段16の前側に対応して配置されている。下皿案内ユニット36は、上皿26が満杯となったときの余剰球、及び発射手段16により発射されたにも拘わらず遊技領域18に達することなく戻ってきたファール球を下皿27に案内するためのもので、例えば球送りユニット35に隣接してそのヒンジ手段9,10側に配置されている。
なお、ガラス扉4側の上部スピーカ23、送風演出装置24、発射ハンドル28、演出用操作ボタン30、球送りユニット35等から引き出されたハーネスは、例えば第2下ヒンジ手段10の上側を経て内枠3側の制御基板等に接続されている(図示省略)。
続いて、ヒンジ手段5,6,9,10の構成について、図3〜図11等を参照しつつ詳述する。図3等に示すように、第1上ヒンジ手段5は、外枠2側の外枠上ヒンジ金具41と、内枠3側の内枠上第1ヒンジ金具42とで構成されており、第1下ヒンジ手段6は、外枠2側の外枠下ヒンジ金具43と、内枠3側の内枠下ヒンジ金具44とで構成されている。また、第2上ヒンジ手段9は、内枠3側の内枠上第2ヒンジ金具45と、ガラス扉4側のガラス扉上ヒンジ金具46とで構成されており、第2下ヒンジ手段10は、内枠3側の内枠下ヒンジ金具44と、ガラス扉4側のガラス扉下ヒンジ金具47とで構成されている。
外枠上ヒンジ金具(外枠ヒンジ部材)41は、図4等に示すように、上横枠材2cの左端部に対応してその前側に略水平に配置されるヒンジ軸受部51と、例えば上横枠材2cと左縦枠材2aとの連結部外面に沿う正面視L字型に形成された板状の取付部52とを例えば一体に備えており、取付部52が外枠2の外面側に固定ネジ等により着脱自在に固定されている。ヒンジ軸受部51は、例えば取付部52の水平面の前端側から前向きに突設され、その上面側の前端部近傍に、内枠3側のヒンジ軸53が上側から嵌合するヒンジ孔54(第1軸心7a)が設けられている。
また、ヒンジ軸受部51の上面側には、内枠3側のヒンジ軸53をヒンジ孔54に案内するための案内溝55が設けられている。この案内溝55は、ヒンジ孔54の後側で例えば右向きに屈曲し、その端部55aがヒンジ軸受部51の側面で開放されると共に、端部55aからヒンジ孔54に向けてヒンジ軸53を上向きに押し上げる押し上げ案内部(図示省略)を備えている。
内枠上第1ヒンジ金具(第1ヒンジ部材)42は、図4等に示すように、外枠上ヒンジ金具41側のヒンジ軸受部51の上面に対応して略水平に配置された板状のヒンジ軸支持部56と、例えば内枠3の上面側から裏面側に跨がるように側面視略L字状に配置された取付部57とを例えば一体に備えており、取付部57が内枠3の背面側に固定ネジ等により着脱自在に固定されている。ヒンジ軸支持部56は、外枠上ヒンジ金具41側のヒンジ軸受部51の上面に対応する形状に形成され且つその前端部近傍に下向きのヒンジ軸53が設けられた突出部56aを備え、その突出部56aの後端側が右向きに屈曲して取付部57に連結されている。なお、外枠上ヒンジ金具41側のヒンジ軸受部51は、その上面側が上横枠材2cの上面よりも若干低く、そのヒンジ軸受部51の上側に摺接するヒンジ軸支持部56が上横枠材2cと略面一状となっている。
内枠上第2ヒンジ金具(第1ヒンジ部材,第1上ヒンジ部材)45は、図4等に示すように、外枠上ヒンジ金具41側のヒンジ軸受部51の下側に対応して略水平に配置され且つその前端側が内枠3の前側に突出する板状のヒンジ軸受部61と、このヒンジ軸受部61の後部側から例えば内枠3の背面に沿って例えば下向きに配設された取付部62とを例えば一体に備えており、例えば取付部62が内枠3の背面に固定ネジ等により着脱自在に固定されている。ヒンジ軸受部61の先端側には、内枠上第1ヒンジ金具42側のヒンジ軸53(第1軸心7a)と同心となるようにヒンジ孔63(第2軸心7b)が形成されている。
ガラス扉上ヒンジ金具(第2ヒンジ部材,第2上ヒンジ部材)46は、図4,図5等に示すように、内枠上第2ヒンジ金具45側のヒンジ孔63に下側から嵌合する可動ヒンジ軸64と、この可動ヒンジ軸64を、ヒンジ孔63に嵌合する嵌合位置とヒンジ孔63に嵌合しない退避位置との間で上下方向移動可能に支持するヒンジ軸支持部材65と、可動ヒンジ軸64を嵌合位置側に付勢するバネ66とを備えている。ヒンジ軸支持部材65は、上下一対のヒンジ軸支持板65a,65bと、それらの後端側を上下に連結する連結板65cとで側面視略コの字状に形成され、連結板65cが例えばヒンジ端側補強板金32を介して扉ベース22に着脱自在に固定されており、上下のヒンジ軸支持板65a,65bをバネ66を介して上向きに貫通するように可動ヒンジ軸64が装着されている。可動ヒンジ軸64の下端側には、操作部67が例えば後向きに延設されており、この操作部67をバネ66の付勢力に抗して下向きに操作することにより、可動ヒンジ軸64を嵌合位置から退避位置へと移動させることが可能となっている。
なお、ガラス扉上ヒンジ金具46は、例えばその略全体がガラス扉4の上装飾カバー25等の内側に配置されているが、可動ヒンジ軸64の上端部についてはガラス扉4の上面側から上向きに突出しており、また操作部67は例えばガラス扉4の背面よりも後側に突出し、ガラス扉4の後側からの操作が可能となっている。
外枠下ヒンジ金具(外枠ヒンジ部材)43は、図6〜図9等に示すように、左縦枠材2aの前側から内面(右側面)側にわたって前横枠材11の上面に沿って略水平に配置された板状のヒンジ軸支持部71と、このヒンジ軸支持部71の後部側から左縦枠材2aの内面に沿って例えば上向きに配設された板状の取付部72と、ヒンジ軸支持部71の前端側に配置される上向きのヒンジ軸73とを例えば一体に備えており、例えばヒンジ軸支持部71の前後方向略中央部が前横枠材11の上面側に、また取付部72が左縦枠材2aの内面側に、夫々固定ネジ等により着脱自在に固定されている。
ヒンジ軸支持部71は、前横枠材11よりも前側に突出する突出部71aを備えている。この突出部71aは、右端側から左端側にかけて徐々に前向きの突出量が大きくなる平面視略直角三角形状で、その左端部前側の頂部74の近傍に略円柱状のヒンジ軸73(第1軸心7a)が配置されている。頂部74は、ヒンジ軸73の半径よりも大きいR状に形成されており、ヒンジ軸73はその頂部74のR中心又はその近傍に設けられている。
内枠下ヒンジ金具(第1ヒンジ部材,第1下ヒンジ部材)44は、図6〜図9等に示すように、内枠3の左端部下面に沿って略水平に配置された板状のヒンジ軸受部75と、このヒンジ軸受部75の後部側から内枠3の背面に沿って上向きに配設された取付部76とを例えば一体に備えており、取付部76が内枠3の背面側に固定ネジ等により着脱自在に固定されている。ヒンジ軸受部75は、R状の頂部77を含む前部側の外形が、外枠下ヒンジ金具43の突出部71aの外形と略一致しており、頂部77の近傍に、ヒンジ軸73が下側から嵌合する中間ヒンジ孔78と、この中間ヒンジ孔78の外周に沿って上向きに突出する略円筒状の中間ヒンジ軸79(第2軸心7b)とが設けられている。
また、頂部77の外縁部には、例えばその左端部側に、第2軸心7bに対する半径方向外向きに突出する第1当接手段80が例えば一体に設けられている。即ち、内枠3を外枠2に装着して閉じたとき、外枠下ヒンジ金具43と内枠下ヒンジ金具44とはその前部側の外形が略一致する一方、内枠下ヒンジ金具44側の第1当接手段80が外枠下ヒンジ金具43側の頂部74の外縁よりも外側に突出した状態となる。
ガラス扉下ヒンジ金具(第2ヒンジ部材,第2下ヒンジ部材)47は、図6〜図9等に示すように、ガラス扉4の扉ベース22の左端部下面に沿って略水平に配置された板状のヒンジ軸受部81と、このヒンジ軸受部81の後部側から扉ベース22の背面に沿って上向きに配設された取付部82とを例えば一体に備えており、取付部82が、例えばヒンジ端側補強板金32と共に扉ベース22の背面側に固定ネジ等により着脱自在に固定されている。ヒンジ軸受部81は、R状の頂部83を含む前部側の外形が、外枠下ヒンジ金具43及び内枠下ヒンジ金具44側の前部側の外形と略一致しており、頂部83の近傍に、中間ヒンジ軸79が下側から嵌合するヒンジ孔84が設けられている。
また、ヒンジ軸受部81の外縁部には、例えば頂部83の右端側に第2当接手段85が例えば一体に設けられている。この第2当接手段85は、ヒンジ軸受部81から第2軸心7bに対する半径方向外向きに突出すると共にその先端側が内枠下ヒンジ金具44の外周面に沿って下向きに屈曲する断面略L字状に形成されている。即ち、内枠3を外枠2に、ガラス扉4を内枠3に夫々装着し、内枠3とガラス扉4とを共に閉じたとき、図8に示すように、外枠下ヒンジ金具43、内枠下ヒンジ金具44及びガラス扉下ヒンジ金具47はそれらの前部側の外形が略一致する一方、内枠下ヒンジ金具44側の第1当接手段80と、ガラス扉下ヒンジ金具47側の第2当接手段85とが夫々外側に突出した状態となる。そして、その状態からガラス扉4のみを開放すると、図10(b)に示すように所定の開放角度となったときに第2当接手段85が第1当接手段80に当接し、それ以上の開放側への回転が規制される。
なお、第1当接手段80と第2当接手段85とが、ガラス扉(第2扉体)4の開放側への回転を規制するガラス扉規制手段(規制手段)86を構成している。
ガラス扉4を内枠3に装着する際には、まずガラス扉下ヒンジ金具47のヒンジ孔84を、内枠下ヒンジ金具44の中間ヒンジ軸79に上側から嵌め込み(図7)、その状態で、ガラス扉上ヒンジ金具46の操作部67を操作しつつ、可動ヒンジ軸64を内枠上第2ヒンジ金具45のヒンジ孔63に下側から嵌合させればよい(図4)。
また、内枠3を外枠2に装着する際には、まず内枠下ヒンジ金具44の中間ヒンジ孔78を、外枠下ヒンジ金具43のヒンジ軸73に上側から嵌め込み(図7)、その状態で、内枠上第1ヒンジ金具42のヒンジ軸53を、外枠上ヒンジ金具41の案内溝55に端部55a側から滑り込ませ、その案内溝55に沿って摺動させることにより、ヒンジ軸53をヒンジ孔54に上側から嵌合させればよい(図4)。なお、内枠3へのガラス扉4の装着と、外枠2への内枠3の装着とはどちらを先に行ってもよい。
内枠3を閉じた状態でガラス扉4を開放する場合には、そのガラス扉4と共にガラス扉上ヒンジ金具46とガラス扉下ヒンジ金具47とが回転する。そして、図10(a)に示すようにガラス扉4の開放角度がガラス扉最大角度(第2最大角度)θ2となったとき、図10(b)に示すようにガラス扉下ヒンジ金具47側の第2当接手段85が内枠下ヒンジ金具44側の第1当接手段80に当接して、それ以上の開放側への回転が規制される。このガラス扉最大角度θ2は、隣の遊技者の遊技の妨げにならない範囲でなるべく大きな角度、例えば90度以上に設定することが望ましく、本実施形態ではθ2≒100度となっている。
一方、ガラス扉4を閉じた状態で内枠3を開放する場合には、その内枠3(及びガラス扉4)と共に内枠上第1ヒンジ金具42,内枠下ヒンジ金具44,ガラス扉上ヒンジ金具46及びガラス扉下ヒンジ金具47が回転する。この場合、内枠下ヒンジ金具44とガラス扉下ヒンジ金具47との相対的な位置関係は変化しないため、ガラス扉下ヒンジ金具47側の第2当接手段85が内枠下ヒンジ金具44側の第1当接手段80に当接することはない。また、内枠3の開放角度がガラス扉最大角度θ2となった時点ではガラス扉下ヒンジ金具47側の第2当接手段85が外枠下ヒンジ金具43側に当接することはなく、従って内枠3はガラス扉最大角度θ2を超えて更に開放側に回転可能である。
その後、図11に示すように例えばガラス扉4の上装飾カバー25等が外枠2に当接することにより、内枠3のそれ以上の開放側への回転が規制される。なお、当該パチンコ機がホールに設置された状態では、内枠3及びガラス扉4は外枠2に当接することはなく、例えば隣の遊技機に当接することによってそれ以上の開放側への回転が規制されるが、いずれにしても開放側への回転が規制された時点での内枠3の開放角度、即ち内枠最大角度(第1最大角度)θ1とガラス扉最大角度(第2最大角度)θ2との関係はθ1>θ2となる。
以上のように、本実施形態のパチンコ機は、外枠2と、遊技領域18を有する遊技盤15を備え且つ外枠2の前側に開閉可能に装着された内枠(第1扉体)3と、遊技領域18の前側に対応するガラス窓(透明窓)21を備え且つ内枠3の前側に開閉可能に装着されたガラス扉(第2扉体)4とを備え、内枠3は外枠2に対して左右方向一端側に配置された上下方向の第1軸心7a廻りに第1最大角度θ1まで開放可能であり、ガラス扉4は内枠3に対して第1軸心7aと略同心の第2軸心7b廻りに第2最大角度θ2まで開放可能であって、ガラス扉4の開放側への回転を規制するガラス扉規制手段(規制手段)86を設け、そのガラス扉規制手段86は、内枠3に対するガラス扉4の相対回転については第2最大角度θ2で規制するが、外枠2に対するガラス扉4の相対回転については少なくとも第2最大角度θ2では規制しないことにより、第2最大角度θ2よりも第1最大角度θ1の方が大となるように構成しているため、遊技ホールの営業時間外には内枠3を大きく開放した状態で効率よく作業を行うことができる一方、営業時間内にガラス扉4を開放する際には隣の遊技者の遊技の妨げになることがなく、内枠3とガラス扉4とを夫々の特性に応じた適切な範囲で開放することが可能となる。
また、外枠2側に設けられた外枠上ヒンジ金具41及び外枠下ヒンジ金具43(外枠ヒンジ部材)と、内枠3側に設けられ且つ外枠上ヒンジ金具41及び外枠下ヒンジ金具43に対して内枠3と共に回転可能な内枠上第1ヒンジ金具42,内枠下ヒンジ金具44及び内枠上第2ヒンジ金具45(第1ヒンジ部材)と、ガラス扉4側に設けられ且つ内枠上第1ヒンジ金具42,内枠下ヒンジ金具44及び内枠上第2ヒンジ金具45に対してガラス扉4と共に回転可能なガラス扉上ヒンジ金具46及びガラス扉下ヒンジ金具47(第2ヒンジ部材)とを備え、ガラス扉規制手段86は、内枠下ヒンジ金具44に設けられた第1当接手段80と、ガラス扉下ヒンジ金具47に設けられ且つ内枠3に対するガラス扉4の相対回転角度が第2最大角度θ2となったときに第1当接手段80に当接してそれ以上の相対回転を規制する第2当接手段85とを備え、第2当接手段85は、外枠2に対するガラス扉4の相対回転角度が少なくとも第2最大角度θ2を超えるまでは外枠下ヒンジ金具43には当接しないことにより、第2最大角度θ2よりも第1最大角度θ1の方が大となるように構成しているため、ガラス扉4の開放を繰り返した場合の遊技機の損傷を最小限に抑えることができる。
図12〜図14は本発明の第2の実施形態を例示し、第1の実施形態に対してガラス扉規制手段86の構成を変更した例を示している。なお、本実施形態が第1の実施形態と異なるのは、ガラス扉下ヒンジ金具47と内枠下ヒンジ金具44の構成のみである。
本実施形態の内枠下ヒンジ金具(第1ヒンジ部材,第1下ヒンジ部材)44は、図12,図13に示すように、内枠3の左端部下面に沿って略水平に配置されたヒンジ軸受部75と、このヒンジ軸受部75の後部側から内枠3の背面に沿って上向きに配設された取付部76とを例えば一体に備えている点では第2の実施形態の内枠下ヒンジ金具44と同様であるが、ガラス扉規制手段86を構成する第1当接手段80′の形状が相違している。即ち、本実施形態の第1当接手段80′は、例えば頂部77の左端側に配置されており、ヒンジ軸受部75から第2軸心7bに対する半径方向外向きに突出すると共にその先端側がガラス扉下ヒンジ金具47の外周面に沿って上向きに屈曲する断面略L字状に形成されている。
また、本実施形態のガラス扉下ヒンジ金具(第2ヒンジ部材,第2下ヒンジ部材)47は、図12,図13に示すように、ガラス扉4の扉ベース22の左端部下面に沿って略水平に配置されたヒンジ軸受部81と、このヒンジ軸受部81の後部側から扉ベース22の背面に沿って上向きに配設された取付部82とを例えば一体に備えている点では第2の実施形態のガラス扉下ヒンジ金具47と同様であるが、ガラス扉規制手段86を構成する第2当接手段85′の形状が相違している。即ち、本実施形態の第2当接手段85′は、例えば頂部83の右端部側に配置されており、第1当接手段80′に対応するように、第2軸心7bに対する半径方向外向きの突起状に形成されている。
内枠3を閉じた状態でガラス扉4を開放する場合、ガラス扉4の開放角度がガラス扉最大角度(第2最大角度)θ2となったとき、図14に示すようにガラス扉下ヒンジ金具47側の第2当接手段85′が内枠下ヒンジ金具44側の第1当接手段80′に当接して、それ以上の開放側への回転が規制される。
このように、ガラス扉規制手段86を内枠下ヒンジ金具44側の第1当接手段とガラス扉下ヒンジ金具47側の第2当接手段とで構成する場合、それら第1当接手段と第2当接手段との構成は任意である。
図15〜図17は本発明の第3の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、ガラス扉規制手段86を第2上ヒンジ手段9側に設けた例を示している。なお、本実施形態が第1の実施形態と異なるのは、第1当接手段を内枠下ヒンジ金具44側ではなく内枠上第2ヒンジ金具45側に設け、第2当接手段をガラス扉下ヒンジ金具47側ではなくガラス扉上ヒンジ金具46側に設けた点のみである。
本実施形態の内枠上第2ヒンジ金具(第1ヒンジ部材,第1上ヒンジ部材)45は、第1の実施形態と同様、図15,図16に示すように外枠上ヒンジ金具41側のヒンジ軸受部51の下側に対応して略水平に配置され且つその前端側が内枠3の前側に突出するヒンジ軸受部61と、このヒンジ軸受部61の後部側から例えば内枠3の背面に沿って例えば下向きに配設された取付部62とを例えば一体に備えると共に、ヒンジ軸受部61の先端側にヒンジ孔63が形成されているが、更にヒンジ軸受部61の先端部における例えば左側に、第2軸心7bに対する半径方向外向きに突出する第1当接手段80″が例えば一体に設けられている。
また、本実施形態のガラス扉上ヒンジ金具(第2ヒンジ部材,第2上ヒンジ部材)46は、第1の実施形態と同様、図15,図16に示すように内枠上第2ヒンジ金具45側のヒンジ孔63に下側から嵌合する可動ヒンジ軸64と、この可動ヒンジ軸64を、ヒンジ孔63に嵌合する嵌合位置とヒンジ孔63に嵌合しない退避位置との間で上下方向移動可能に支持するヒンジ軸支持部材65と、可動ヒンジ軸64を嵌合位置側に付勢するバネ66とを備えており、ヒンジ軸支持部材65は、上下一対のヒンジ軸支持板65a,65bと、それらの後端側を上下に連結する連結板65cとで側面視略コの字状に形成されているが、更にヒンジ軸支持板65aの先端部における例えば右側に、内枠上第2ヒンジ金具45側のヒンジ軸受部61の外周面に沿って上向きに突出する第2当接手段85″が例えば一体に設けられている。
内枠3を閉じた状態でガラス扉4を開放する場合、ガラス扉4の開放角度がガラス扉最大角度(第2最大角度)θ2となったとき、図17に示すようにガラス扉上ヒンジ金具46側の第2当接手段85″が内枠上第2ヒンジ金具45側の第1当接手段80″に当接して、それ以上の開放側への回転が規制される。
このように、ガラス扉規制手段86を第2上ヒンジ手段9側に設けてもよい。もちろん、ガラス扉規制手段86を第2下ヒンジ手段10側と第2上ヒンジ手段9との両方に設けることも可能である。
図18〜図22は本発明の第4の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、外枠下ヒンジ金具43に、内枠規制手段91を構成する第3当接手段92を設けた例を示している。なお、本実施形態が第1の実施形態と異なるのは、ガラス扉下ヒンジ金具47と外枠下ヒンジ金具43の構成のみである。
本実施形態では、第1の実施形態と略同様に形成された外枠下ヒンジ金具(外枠ヒンジ部材)43に対して第3当接手段92が設けられている。即ち第3当接手段92は、図18〜図20に示すように、例えば頂部74の外縁部に、内枠下ヒンジ金具44の外縁よりも第1軸心7aに対する半径方向外向きに突出するように一体に設けられている。なお、この第3当接手段92は、内枠3とガラス扉4とを共に閉じた状態で、内枠下ヒンジ金具44側の第1当接手段80よりも開放側に配置されている。
また、本実施形態のガラス扉下ヒンジ金具(第2ヒンジ部材,第2下ヒンジ部材)47は、第1の実施形態と略同様に形成されているが、図20等に示すように、第3当接手段92と共に内枠規制手段91を構成する第2当接手段85aが、第3当接手段92に対応するように外枠下ヒンジ金具43の外縁部まで延設されている点が相違している。
内枠3を閉じた状態でガラス扉4を開放する場合には、ガラス扉4の開放角度がガラス扉最大角度(第2最大角度)θ2となったとき、図21に示すようにガラス扉下ヒンジ金具47側の第2当接手段85aが内枠下ヒンジ金具44側の第1当接手段80に当接して、それ以上の開放側への回転が規制される。
一方、ガラス扉4を閉じた状態で内枠3を開放する場合には、内枠下ヒンジ金具44とガラス扉下ヒンジ金具47との相対的な位置関係は変化しないため、ガラス扉下ヒンジ金具47側の第2当接手段85aが内枠下ヒンジ金具44側の第1当接手段80に当接することはないが、内枠3の開放角度がガラス扉最大角度(第2最大角度)θ2を超えて内枠最大角度(第1最大角度)θ1となったとき、図22に示すようにガラス扉下ヒンジ金具47側の第2当接手段85aが外枠下ヒンジ金具43側の第3当接手段92に当接して、それ以上の開放側への回転が規制される。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、実施形態では、ヒンジ軸又はヒンジ孔を備えたヒンジ金具(ヒンジ部材)にガラス扉規制手段86を設けた例を示したが、ヒンジ金具とは別の金具等にガラス扉規制手段86を設けてもよい。
第4の実施形態では、ガラス扉規制手段86と内枠規制手段91とで共通の第2当接手段85aを用いた例を示したが、例えば内枠下ヒンジ金具44側に第4当接手段を設け、内枠規制手段91を、外枠下ヒンジ金具43側の第3当接手段92と内枠下ヒンジ金具44側の第4当接手段とで構成してもよい。
上皿26等を備えた下部開閉扉を、その上側のガラス扉(第2扉体)4とは別に開閉可能としてもよい。この場合、下部開閉扉は、例えばガラス扉4を開放することにより、そのガラス扉4の開放角度を超えない範囲で開放可能となるように構成してもよい。
実施形態では、外枠2に対して内枠3を回転自在に支持するヒンジ手段を内枠3の上下両端側の2箇所に設け、内枠3に対してガラス扉4を回転自在に支持するヒンジ手段についてもガラス扉4の上下両端側の2箇所に設けた例を示したが、上下方向両端側に加えて1箇所以上の中間ヒンジ手段を設けてもよい。
また、本発明はパチンコ機に限らず、アレンジボール機、雀球遊技機等の他の遊技機においても同様に実施することが可能である。