JP5995605B2 - 試薬容器 - Google Patents

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Description

本発明は、自動分析装置に用いられる試薬を収容するための試薬容器に関し、特に、試薬容器を架設するための試薬架設部と、試薬架設部に設置された試薬容器から試薬を吸引するためのピペットとを備え、試薬架設部を動かすことによって試薬容器中の試薬を攪拌し、攪拌した試薬をピペットによって吸引して分析に使用する自動分析装置に使用される試薬容器に関する。
従来、自動分析装置用の試薬容器が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、臨床検体を分析する自動分析装置に搭載されて使用される試薬容器が開示されている。試薬容器は、平坦な底部を有する円筒状のガラス瓶であり、上端に開口が設けられている。試薬容器には、微小粒子を含む液状試薬が収容される。このため、分析のために試薬を分注する際には、試薬の攪拌を行って微小粒子を分散させ、濃度を均一にする必要がある。特許文献1に記載された装置は、試薬容器をターンテーブル(試薬架設部)上に設置し、ターンテーブルを回転させることにより、試薬容器内の微小粒子を攪拌するように構成されている。また、このような試薬を用いる自動分析装置では、液面検知機能を備えたピペット(吸引管)を用いて試薬容器中の試薬を吸引し、分注を行うように構成された装置が広く用いられている。
特開2007−147658号公報
しかしながら、上記特許文献1では、装置が試薬容器中の試薬を攪拌すると、攪拌によって試薬液が容器内面に沿って上昇し、試薬が容器開口に到達する結果、開口において液が膜を張ることがあるという問題点がある。開口に膜が張ると、液面検知機能を備えたピペット(吸引管)を挿入した場合に、膜を液面であると誤検知してしまうおそれがある。液面の誤検知は試薬分注の失敗や分注量の不足を招き、自動分析の妨げとなるため、試薬液の容器開口への到達を抑制することが望まれている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、試薬を攪拌する際の容器開口への試薬の到達を抑制することが可能な試薬容器を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における試薬容器は、自動分析装置に用いられる試薬を収容するための試薬容器であって、試薬容器の上部に設けられた開口を有する首部と、試薬が収容される試薬収容部と、首部と試薬収容部とを連結する中間部と、を備え、試薬収容部は、内底部から上方に向かって内面間の幅が大きくなる第1拡大部と、第1拡大部から上方に向かって内面間の幅が小さくなる縮小部とを含む略球面状の内面形状を有し、中間部は、縮小部の上端から上方に向かって内面間の幅が大きくなる第2拡大部を含むとともに、第2拡大部よりも上方の位置から首部に向かって水平断面積が小さくなるように形成されており、縮小部と第2拡大部との境界に位置する幅狭部が、容器内面を周状に延びるように形成されている。なお、本発明において「周状に延びる」とは、幅狭部が容器内面を全周にわたって周状に延びる場合に限られず、幅狭部によって形成されるループの両端は、途切れていてもよい(例えば、幅狭部の両端が交わっていなくとも、上下に段違いになっている構成であってもよい)。また、本発明では、周状に延びる幅狭部が連続的に形成されている場合に限られず、幅狭部が断続的に周状に延びるように形成される構成も含む。
この発明の第1の局面による試薬容器では、上記のように、縮小部と第2拡大部との境界に位置する幅狭部を、容器内面を周状に延びるように形成することによって、容器内面に沿って上昇する試薬の移動方向を、周状の幅狭部において容器中心側に向けることができる。また、幅狭部から上方に向けて第2拡大部が設けられているため、試薬の移動方向が幅狭部で中心側に向けられるのに対して、容器内面は容器外側に向けて拡がることになる。この結果、容器内面に沿って幅狭部を乗り越えようとする試薬は、幅狭部で移動方向を容器中心側に向けられたまま容器内面から離れ、試薬収容部に戻される。これにより、攪拌に伴って試薬が容器内面に沿って上昇する場合にも、試薬が幅狭部を越えて上昇することを抑制することができるので、試薬を攪拌する際の首部(容器開口)への試薬の到達を抑制することができる。これにより、容器開口に到達した液体によって開口に膜が張ることが避けられる。また、上記構成によれば、液体は試薬収容部より上側に移動しにくくなるため、液体が上方に移動して落下するときの落差を制限することができ、攪拌による試薬収容部内の気泡発生の抑止にもつながる。また、試薬収容部内に段差や角などが形成されないので、粒子が(段差や角に)局所的に集中して溜まってしまうのを防止することができる。また、使用に伴い試薬が減少した場合にも、球面状の試薬収容部の内底面に試薬が集まるため、ピペットなどで吸引できなくなる試薬量(いわゆるデッドボリューム)を減少させることができる。また、第2拡大部を設ける構成においても、容器が大型化するのを抑制することができる。
なお、従来は開口への液の到達を防止するために試薬収容部に収容する試薬の量を減らし、液面高さを低くするといった対策も講じられていたが、本発明によれば、液面を高くしたとしても開口への液の到達を効果的に防止できるため、試薬収容部に収容できる試薬の量を従来よりも増やすことができる。したがって、試薬容器の交換頻度を減らし、容器の廃棄量の低減により環境への負荷の低減にも寄与することができる。
上記第1の局面による試薬容器において、好ましくは、幅狭部は、略水平に設けられている。このように構成すれば、たとえば幅狭部が斜めに傾斜している場合には、その傾斜に沿って試薬が斜め上に上昇する可能性がある一方、略水平の幅狭部によって、容器内面に沿って上昇する試薬の移動方向を確実に容器中心側に向けることができる。これにより、試薬が幅狭部を越えて上昇することをより効果的に抑制することができる。
上記第1の局面による試薬容器において、好ましくは、試薬収容部の内底部から接続部分の幅狭部に至る内面は、滑らかに連続した曲面により形成されている。このように構成すれば、試薬収容部内に角張った段差や角などが形成されないので、たとえば試薬が微小粒子を含む場合に、試薬収容部内で粒子が(段差や角に)局所的に集中して溜まってしまうのを抑制することができる。これにより、攪拌の際に試薬収容部内の試薬をより均一に攪拌することができる。
上記第1の局面による試薬容器において、好ましくは、中間部の少なくとも一部は、水平断面において、略多角形状の内面を有する。このように構成すれば、攪拌時に試薬が容器内面に沿って回転しながら上昇するような場合に、試薬の一部が幅狭部を乗り越えて中間部まで到達したとしても、中間部の多角形状の内面によって試薬の容器内面に沿った回転を妨げることができる。これにより、試薬の一部が幅狭部を乗り越えた場合にも、試薬が首部に到達するのを抑制することができる。
上記中間部が水平断面において略多角形状の内面を有する構成において、好ましくは、中間部の略多角形状の内面は、丸みを帯びた形状の角部を有する。このように構成すれば、中間部に略多角形状の内面を形成する場合にも、角部が鋭角的にならないため、たとえば試薬が微小粒子を含む場合に、中間部の角部に粒子が溜まってしまうのを抑制することができる。
上記中間部が水平断面において略多角形状の内面を有する構成において、好ましくは、多角形状は、三角形状である。このように構成すれば、水平断面における内面の多角形状は、角(頂点)が少ない程、試薬が容器内面に沿って回転する場合の試薬の移動方向を大きく変化させることができるので、三角形状の内面によって、試薬の容器内面に沿った回転を効果的に抑制することができる。
上記第1の局面による試薬容器において、好ましくは、幅狭部の水平断面は、首部の水平断面よりも断面積が大きい。このように構成すれば、幅狭部の水平断面積が小さすぎると、首部(開口)と同じように幅狭部で試薬の膜が形成されるおそれがあるため、幅狭部の水平断面の断面積を、首部の水平断面よりも大きくすることによって、幅狭部において試薬が膜を張るのを抑制することができる。
上記第1の局面による試薬容器において、好ましくは、試薬収容部および幅狭部は、円形の水平断面を有し、第1拡大部の水平断面が最大となる上端における第1半径r1と、幅狭部における第2半径r2とは、r2/r1が0.50以上0.95以下となるように形成されている。ここで、r2/r1が小さいほど、幅狭部において上昇する試薬の移動方向を容器中心側に向けることができ、首部(開口)への試薬の到達を効果的に抑制することができる一方、r2/r1が小さすぎると、幅狭部の内径が小さくなり過ぎて幅狭部で試薬が膜を張ってしまうおそれがある。そこで、本発明のようにr2/r1が0.50以上0.95以下となるように構成することによって、幅狭部で試薬が膜を張ることなく、首部(開口)への試薬の到達を効果的に抑制することができる適切な容器形状を得ることができる。
上記第1の局面による試薬容器において、好ましくは、首部と、試薬収容部と、中間部とを含む容器本体と、容器本体を直立状態で支持する支持台とをさらに備える。ここで、たとえば試薬収容部の内面を球面状に形成する場合に、容器内壁の厚みを一定とすれば、試薬収容部の外面も球面状となるので、容器本体単独では直立状態を維持するのが困難になる。この場合にも、容器本体を直立状態で支持する支持台を設けることによって、容器本体を直立状態で安定して支持することができるので、分析装置による自動的な試薬分注を容易に行うことができる。
上記第1の局面による試薬容器において、好ましくは、試薬は、溶媒と不溶性成分とを含む。溶媒と不溶性成分とを含む試薬は、分注に際して不溶性成分を溶媒中に均一に分散させる必要があるので、使用時に攪拌が必要となる。本発明によれば、試薬を攪拌する際の首部(容器開口)への試薬の到達を抑制することができるので、溶媒と不溶性成分とを含む試薬を収容するのに好適な試薬容器を提供することができる。
この場合において、不溶性成分は、磁性粒子であってもよい。
上記第1の局面による試薬容器において、好ましくは、試薬容器は、移動可能な試薬架設部に架設されて使用され、試薬架設部の移動動作によって試薬容器中の試薬が攪拌されるように構成されている。このように構成すれば、試薬容器を試薬架設部ごと動かして攪拌する場合においても、試薬を攪拌する際の首部(容器開口)への試薬の到達を抑制することができるので、本発明の試薬容器は、このような試薬架設部を備えた自動分析装置に好適に使用することができる。
この場合において、好ましくは、試薬容器は、軸を中心とした円周に沿って複数の試薬容器を架設可能な試薬架設部の軸を中心とした円周方向の移動動作により、試薬が攪拌されるように構成されている。このように構成すれば、複数の試薬容器をまとめて攪拌する試薬架設部に設置される場合にも、試薬を攪拌する際の首部(容器開口)への試薬の到達を抑制することができる。
上記第1の局面による試薬容器において、好ましくは、試薬容器は、導電性材料からなるピペットの静電容量の変化に基づいて液面を検出可能な自動分析装置のピペットを、開口から挿入可能に構成されている。このように構成すれば、試薬を攪拌する際の首部(容器開口)への試薬の到達を抑制することができ、容器開口に到達した試薬によって開口に膜が張ることが避けられるので、液面検知機能を備えたピペット(吸引管)を試薬容器に挿入した場合にも、開口に到達した試薬により形成された膜による液面の誤検知を抑制することができる。
この発明の第2の局面における試薬容器は、自動分析装置に用いられる試薬を収容するための試薬容器であって、試薬容器の上部に設けられた開口を有する首部と、試薬が収容される試薬収容部と、首部と試薬収容部とを連結する中間部と、を備え、試薬収容部は、垂直断面において、内底部から上方に向かって左右両側の内壁の幅が大きくなってから試薬収容部と中間部との接合部に向かって左右両側の内壁が内側に向かって収束する形状を有するとともに、略球面状の内面形状を有し、中間部は、試薬収容部の収束した部分よりも水平断面における断面積が大きく形成された部分を有するとともに、断面積が大きく形成された部分から首部に向かって水平断面積が小さくなるように形成されている

この発明の第2の局面による試薬容器では、上記のように、垂直断面において、試薬収容部と中間部との接合部に向かって左右両側の内壁が内側に向かって収束する形状を有する試薬収容部を試薬容器に設けることによって、容器内面に沿って上昇する試薬の移動方向を、収束部分において容器中心側に向けることができる。また、収束部分よりも水平断面における断面積が大きく形成された部分を有する中間部を試薬容器に設けることによって、容器内面は中間部で容器外側に向けて拡がる(水平断面が大きくなる)ことになる。この結果、容器内面に沿って収束部分から中間部へ向かって上昇する試薬は、接合部で移動方向を容器中心側に向けられたまま容器内面から離れ、試薬収容部に戻される。これにより、攪拌に伴って試薬が容器内面に沿って上昇する場合にも、試薬が接合部を越えて上昇することを抑制することができるので、試薬を攪拌する際の首部(容器開口)への試薬の到達を抑制することができる。これにより、容器開口に到達した液体によって開口に膜が張ることが避けられる。また、上記構成によれば、液体は試薬収容部より上側に移動しにくくなるため、液体が上方に移動して落下するときの落差を制限することができ、攪拌による試薬収容部内の気泡発生の抑止にもつながる。
本発明によれば、試薬を攪拌する際の容器開口への試薬の到達を抑制することが可能な試薬容器を提供することができる。
本発明の一実施形態による試薬容器の外観を示した斜視図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器の容器本体を示した斜視図である。 図2に示した容器本体の構造を説明するための縦断面図である。 図2に示した容器本体の構造を説明するための模式的な上面図である。 本発明の一実施形態による試薬容器の分析装置への使用態様を模式的に示した縦断面図である。 本発明の一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の一例を示した平面的な模式図である。 図6に示した分析装置の試薬設置部の一例を示した斜視図である。 図7に示した試薬設置部におけるR2試薬の撹拌動作を説明するための図である。 R2試薬の撹拌動作における幅狭部での試薬の動きを説明するための模式図である。 R2試薬の撹拌動作におけるテーパ部での試薬の動きを説明するための模式図である。 本発明の一実施形態による試薬容器の変形例を模式的に示した縦断面図である。 本発明の一実施形態による試薬容器の変形例を示した幅狭部の水平断面模式図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1〜図5を参照して、本発明の一実施形態による試薬容器1の全体構成について説明する。本実施形態では、測定対象である血液などの検体(血清などの血液試料)に含まれる抗原や抗体などを測定するための自動分析装置用の試薬を収容する試薬容器1に本発明を適用した場合について説明する。
本実施形態による試薬容器1は、図1および図2に示すように、容器本体2(図2参照)と、容器本体2を収納するカバー3および支持台4とを備えている。試薬容器1は、容器本体2を支持台4に支持させ、カバー3の内部に収納した図1に示す状態で、カートリッジ型の試薬容器として分析装置にセットすることが可能なように構成されている。
容器本体2は、図2に示すように、容器本体2の上部に配置された首部10と、下部の試薬収容部20と、首部10と試薬収容部20とを連結する中間部30とを一体的に有している。容器本体2は樹脂製であり、容器本体2は、図3に示すように、試薬収容部20および中間部30において略一定の肉厚tを有する。容器本体2は、試薬収容部20の内部に試薬RSを収容している。容器本体2の試薬RSは、たとえば、溶媒と不溶性成分とを含む検体分析用試薬であり、そのような分析用試薬の一例としては、抗体を感作した磁性粒子を緩衝液に分散させた試薬(後述するR2試薬)である。
首部10は、容器本体2の上部に設けられた開口11を有する。首部10は円筒状に形成され、開口11における半径(内径)R1、首部10の下端における半径R2を有する。容器本体2は、首部10の開口11から試薬収容部20の内底面まで容器内部が上下方向に連通するように形成されている。容器本体2は、分析装置の後述するピペット(図5のピペット113a参照)を開口11から挿入し、首部10および中間部30を通過させたピペットにより試薬収容部20内の試薬RSを吸引することが可能なように構成されている。首部10の下部には、上部よりも小さな外径を有する段差状の係合部12が形成され、この係合部12が支持台4の後述する係合爪4b(図5参照)と係合可能なように形成されている。
図3に示すように、試薬収容部20は、内底面から上方に向かって内面間の幅が大きくなる第1拡大部21と、第1拡大部21から上方に向かって内面間の幅が小さくなる縮小部22とを一体的に含んでいる。このように、試薬収容部20は、垂直断面において、試薬収容部20と中間部30との接合部に向かって左右両側の内壁が内側に向かって収束する形状を有している。また、試薬収容部20は、第1拡大部21と縮小部22とからなる略球面状の内面形状を有しており、内底面から中間部30との境界(後述する幅狭部40)に至る内面全体が、角や段差のない滑らかに連続した曲面により形成されている。したがって、試薬収容部20の水平断面は円形状であり、本実施形態では、第1拡大部21および縮小部22における内面間の幅とは、それぞれの部位における容器内径に相当する。
第1拡大部21は、半径R3の半球状の内面部分から構成されている。水平断面においては、第1拡大部21の上端(縮小部22の下端)である内底面からの高さ位置H1の位置で、第1拡大部21の内径が最大半径R3となる。この高さ位置H1における半径R3が、試薬収容部20の水平断面積が最大となる半径である。なお、半径R3は、特許請求の範囲の「第1半径r1」に相当する。
縮小部22は、試薬収容部20のうち、高さ位置H1以上の球面状の内面部分である。水平断面においては、縮小部22の上端の高さ位置H2の位置で最小半径R4となる。この高さ位置H2における半径R4が、試薬収容部20の水平断面積が最小となる半径である。なお、半径R4は、特許請求の範囲の「第2半径r2」に相当する。
中間部30は、縮小部22の上端(試薬収容部20の上端)から上方に向かって幅が大きくなる第2拡大部31と、第2拡大部31の上端から上方に内径略一定で延びる円筒状部32と、円筒状部32の上端から首部10に向かって徐々に水平断面積が小さくなるテーパ部33とを一体的に含んでいる。これらの中間部30と、試薬収容部20との高さ(上下方向の長さ)を比較すると、中間部30の高さHb>試薬収容部20の高さHaとなっている。
第2拡大部31は、円形断面を有し、上方に向かうにつれて半径を大きくすることにより、上方に向かって内面間の幅が大きくなるように形成されている。図3に示す縦断面において、第2拡大部31は、球面状の内面を有する縮小部22と連続するように、滑らかな曲面状の内面形状に形成されている。水平断面においては、第2拡大部31の上端の高さ位置H3の位置で最大半径R5となる。
ここで、本実施形態では、縮小部22の上端と第2拡大部31の下端とによって容器内径が局部的に絞られた幅狭部40が形成されている。幅狭部40は、縮小部22(試薬収容部20)と第2拡大部31(中間部30)との境界(高さ位置H2)の位置に配置されている。また、図4に示すように、幅狭部40は、容器内面を周状に延びるように形成されている。本実施形態では、これらの縮小部22と第2拡大部31とが共に円形の水平断面を有することから、幅狭部40は、容器内面を全周にわたって連続するように、環状に形成されている。
また、図3に示すように、幅狭部40は、容器内面を水平に延びるように形成されている。幅狭部40は、試薬収容部20の上端部(縮小部22の上端)に設けられることにより、試薬RSの液面よりも上方の位置に配置されている。この幅狭部40は、後述するように、試薬RSの攪拌に伴って試薬RSが容器本体2の内面に沿って上昇した場合に、幅狭部40を通る際の試薬RSの移動方向を容器中心側に向けることにより、試薬RSが中間部30を越えて首部10まで到達しないように規制する機能を果たす。
ここで、試薬収容部20の水平断面積が最大となる半径R3(第1拡大部21の最大半径)と、幅狭部40の半径R4(縮小部22の最小半径)とについて、R4/R3が0.50以上0.95以下の範囲となるように、R3とR4とが設定されている。また、幅狭部40の水平断面は、首部10の水平断面よりも断面積が大きくなるように形成されている。本実施形態では、幅狭部40および首部10はいずれも円形断面を有することから、水平断面積は半径の大きさによって決まり、幅狭部40の半径R4(水平断面積=π×R4)>首部10の半径R2(水平断面積=π×R2)となっている。これらの寸法関係の一例としては、200テスト分の試薬を収容する容器本体2で、R3=約13mm、R4=約11.5mmであり、R4/R3=約0.89である。また、R2=約5mmである。
なお、幅狭部40(縮小部22の上端)の半径R4と第2拡大部31の最大半径R5とでは、R4>R5となる。したがって、中間部30は、縮小部22よりも水平断面における断面積が大きく形成された第2拡大部31を有している。
テーパ部33は、円筒状部32の上端と首部10の下端とを連結している。テーパ部33は、水平断面において、下端部(円筒状部32との境界)では円形状の内面を有し、上端部(首部10との境界)では、図4に示すように多角形状の内面33aを有するように形成されている。本実施形態では、テーパ部33は、上端部の内面33aの水平断面が三角形状となるように形成されている。したがって、テーパ部33は、円形の下端部と三角形の上端部とが滑らかに連続するように形成されている。また、テーパ部33の三角形状の断面部分は、丸みを帯びた形状の角部(頂点)を有している。図3に示すように、テーパ部33の下端部は半径R5、上端部の幅(三角形の一辺の長さ)はL1(図4参照)であり、L1<下端部の直径(R5×2)となっている。すなわち、テーパ部33は、下端部から上端部に向かって徐々に水平断面積が小さくなっている。
図1および図5に示すように、カバー3は、底面が開放された箱状形状を有し、容器本体2を支持台4ごと覆うように構成されている。カバー3の上面には、試薬容器1の開口11に挿入される筒状部3a(図5参照)と、筒状部3aを開閉するスライド式の開閉蓋3bとが設けられており、開閉蓋3bの開閉(筒状部3aの開閉)によって、試薬容器1の開口11を開放し、または閉鎖することが可能である。
支持台4は、図5に示すように、容器本体2の首部10に形成された係合部12と係合する係合爪4bを有する支持部4aと、底部4cとを含む架台である。支持部4aが容器本体2の首部10を支持することによって、球面状の外底面を有する容器本体2が直立状態で支持台4に支持される。底部4cは、カバー3の開放された底面と対応する形状に形成されており、カバー3と支持台4とによって、容器本体2が周囲を覆われた状態で収納される。
次に、本実施形態による試薬容器1の分析装置へ使用例について説明する。
まず、試薬容器1が用いられる分析装置の一例について概要を説明する。図6に示す分析装置100は、測定対象である検体(血清などの血液試料)に含まれる抗原や抗体などを測定するための自動分析装置である。分析装置100は、検体(血清)を緩衝液(R1試薬)に分散させ、分散させた検体に含まれる抗原に対して、抗原抗体反応によって磁性粒子(R2試薬)を結合させる。つぎに、結合(Bound)した抗原、捕捉抗体および磁性粒子の複合体を磁気により捕集するとともに、未反応(Free)の抗体を除去(即ちBF分離)する。そして、分析装置100は、標識抗体(R3試薬)を複合体に結合させた後に、結合(Bound)した磁性粒子、抗原および標識抗体の複合体を磁気により捕集するとともに、未反応(Free)の標識抗体を含むR3試薬を除去(即ちBF分離)する。さらに、分析装置100は、分散液(R4試薬)、および、標識抗体との反応過程で発光する発光基質(R5試薬)を添加した後、標識抗体と発光基質との反応によって生じる発光量を測定する。分析装置100は、このような工程を経て、標識抗体に結合する検体に含まれる抗原を定量的に測定し、検体に対して複数の異なる分析項目に対応する分析が可能なように構成されている。
この分析装置100は、図6に示すように、測定機構部101と、検体搬送部(サンプラ)102と、測定機構部101に電気的に接続されたPC(パーソナルコンピュータ)からなる制御装置103とを備えている。制御装置103は、図示しない本体と、表示部103aおよび入力部(キーボード)103bなどを備えており、分析装置100を分析用プログラムに従って制御し、得られた測定データの分析を行う機能を有する。
測定機構部101は、検体分注アーム111と、R1試薬分注アーム112と、R2試薬分注アーム113と、R3試薬分注アーム114と、反応部115と、キュベット供給部116と、1次BF分離部117と、2次BF分離部118と、検出部119と、R4/R5試薬供給部120と、試薬設置部121とから主として構成されている。
検体搬送部102は、検体を収容した複数の試験管が載置されたラックを搬送可能に構成され、検体を収容した試験管を検体分注アーム111による検体吸引位置100aまで搬送する。試験管中の検体は、吸引位置100aで検体分注アーム111により吸引される。
キュベット供給部116は、検体吐出位置100bにキュベットを供給する。また、R1試薬分注アーム112は、R1試薬の吸引および吐出を行うためのピペット112aを備え、試薬設置部121に設置されたR1試薬を吸引して、キュベットにR1試薬を分注する。検体分注アーム111により吸引された検体は、検体吐出位置100bにおいてキュベットに分注(吐出)され、R1試薬と混合される。また、R1試薬分注アーム112は、図示しないキャッチャにより検体吐出位置100bに載置されたキュベットを反応部115に移送する。
反応部115は、円環状に形成され、複数のキュベットを設置可能に構成されている。反応部115では、キュベット内の試料が所定温度に加温されることにより検体と試薬との反応が促進される。また、反応部115は、矢印C1方向に回転可能に構成されており、反応部115にセットされたキュベットが、各種処理位置へ移動される。
R2試薬分注アーム113は、R2試薬の吸引および吐出を行うためのピペット113aを備え、試薬設置部121に設置されたR2試薬を吸引し、R1試薬および検体を収容するキュベットにR2試薬を分注(吐出)する。
1次BF分離部117は、検体、R1試薬およびR2試薬を収容するキュベットを図示しないキャッチャにより取り込み、キュベット内の試料から未反応のR1試薬(不要成分)と磁性粒子とを分離(B/F分離)する。
R3試薬分注アーム114は、R3試薬の吸引および吐出を行うためのピペット114aを備える。R3試薬分注アーム114は、試薬設置部121に設置されたR3試薬を吸引し、1次BF分離部117から反応部115に戻されたB/F分離後の試料を収容するキュベットに、R3試薬を分注(吐出)する。
これらのR1試薬分注アーム112、R2試薬分注アーム113およびR3試薬分注アーム114の各ピペット112a、113aおよび114aは、導電性を有するステンレス製で、液面検知用の検出回路130(図5参照)に電気的に接続されている。これにより、これらの試薬分注アーム112、113および114は、試薬液面との接触に伴う静電容量の変化を検出する。制御装置103は、検出回路130による検出結果に基づいて、ピペット下降時に液面を自動検知する液面検知機能を有する。
2次BF分離部118は、1次BF分離部117によるB/F分離後の試料およびR3試薬を収容するキュベットを図示しないキャッチャにより反応部115から取り込み、キュベット内の試料から未反応のR3試薬(不要成分)と磁性粒子とを分離する。
R4/R5試薬供給部120は、図示しないチューブにより、2次BF分離部118によるB/F分離後の試料を収容するキュベットに、R4試薬およびR5試薬を順に分注する。
検出部119は、上記の各種処理が行なわれた検体の抗原に結合する標識抗体と発光基質との反応過程で生じる光を光電子増倍管(Photo Multiplier Tube)で取得することにより、その検体に含まれる抗原の量を測定する。
試薬設置部121には、図7に示すように、緩衝液を含むR1試薬が収容されるR1試薬容器(図示せず)、磁性粒子を含むR2試薬が収容される試薬容器1(図1参照)および標識抗体を含むR3試薬が収容されるR3試薬容器(図示せず)が設置される。
次に、試薬設置部121の装置構成の一例を図7に示す。試薬設置部121は、図7に示すように、中心軸131aと、中心軸131aを中心に回転可能に構成され、試薬容器1を円環状に並べて保持する試薬保持部131と、試薬保持部131の上面を開閉可能に覆う蓋部132とを含む。蓋部132には、試薬容器1のカバー3の開閉蓋3bを開閉可能な開閉機構132aが設けられたピペット挿入穴132bと、試薬容器1を試薬保持部131にセットするための試薬セット穴132cとが設けられている。
試薬保持部131は、モータ133により回転可能に構成され、試薬容器1を保持するための複数の保持部134を含む。複数の保持部134は、中心軸131aを中心とした円周に沿った円環状に配列されている。蓋部132の試薬セット穴132cに対応する位置には、昇降可能な載置台135が設けられている。載置台135の昇降により、蓋部132を閉めた状態での試薬セット穴132cを介した試薬容器1のセットおよび取り出しが可能である。試薬交換以外では、載置台135は、試薬保持部131の回転を妨げない下降位置(試薬保持部131の下方)に配置される。
図5に示すように、試薬(たとえばR2試薬)の分注時には、試薬保持部131の回転により、分注対象の試薬容器1が蓋部132の開閉機構132aの直下に位置付けられ、カバー3の開閉蓋3bが開放される。そして、R2試薬分注アーム113のピペット113aが蓋部132のピペット挿入穴132bを介して下降され、容器本体2の開口11および首部10を介して試薬収容部20まで到達する。ピペット113aの先端が試薬の液面に接触すると、検出回路130がピペット113aの静電容量の変化を検出し、制御装置103に信号を送信し、制御装置103が液面を検出する。制御装置103は、信号を受け取った時点におけるピペットの位置から所定量だけピペット113aを下降させたのち、試薬吸引動作を実行させる。
ここで、磁性粒子を含むR2試薬は、試薬内の磁性粒子を均一に分散させるために攪拌する必要がある。このため、試薬保持部131は、試薬容器1に収容されたR2試薬を攪拌しながら回転(回動)する機能を有している。
次に、図8〜図10を参照して、試薬設置部121によるR2試薬の攪拌動作の一例について説明する。
図8に示すように、試薬容器1(容器本体2)内のR2試薬RSの攪拌動作は、試薬保持部131を、加速と減速を周期的に切り替えながら一方方向(矢印A1方向)に間欠的に回転させる動作である。この攪拌動作は、試薬吸引が行われる前および試薬吸引と試薬吸引との間(自動分析装置100が試薬を吸引しないタイミング)に行われる。まず、初期状態として試薬保持部131が停止状態にあり、容器本体2内の試薬RSの液面も略水平の状態にあるとする。この状態から、試薬保持部131が矢印A方向に間欠駆動されることにより、攪拌動作が行われる。
試薬保持部131の加速に伴って、容器本体2も矢印A1方向に移動する一方、容器本体2内のR2試薬RSは、慣性によりその場に留まろうとする。この結果、容器本体2内のR2試薬RSは、矢印A1方向への加速時には、逆方向(矢印A2方向)に移動(流動)し、減速時には、逆に容器本体2に対して相対的に矢印A1方向側に向かって移動(流動)する。したがって、容器本体2内のR2試薬RSは、試薬保持部131の周期的な加減速によって容器本体2内を矢印A1方向側と矢印A2方向側とに揺動される。円周方向(A1方向)の周期的な加減速が繰り返される結果、容器本体2内のR2試薬RSは、容器本体2の内面に沿って試薬RSが周方向に回転(旋回)しながら流動する。この結果、容器本体2内のR2試薬RSに含まれる磁性粒子が攪拌され、均一に分散される。
上記の撹拌動作時には、図9に示すように、容器本体2内で旋回したR2試薬RSの一部が容器本体2の内面に沿って上昇し、試薬収容部20から飛び出そうとする場合がある。本実施形態では、縮小部22の上端(第2拡大部31との境界)に幅狭部40が形成されているため、容器内面に沿って上昇する試薬RSは、第1拡大部21の半径R3と幅狭部40の半径R4との差分drに相当する分だけ容器本体2の半径方向中心側に移動方向を変えられる。また、幅狭部40から上方には、容器内面が再び容器外側に向けて拡がる第2拡大部31が形成されている。このため、容器内面に沿って上昇する試薬RSは、ちょうど幅狭部40の位置で、第2拡大部31による容器内面の拡大方向(径方向外側)とは逆の径方向中心側に向けて移動することになる。この結果、試薬RSは、幅狭部40で容器内面から離れて試薬収容部20に戻る。
また、試薬RSの一部が幅狭部40を越えて中間部30に到達した場合にも、図10に示すように、中間部30のテーパ部33では、上方に向かうにつれて、内面の水平断面形状が円形状から三角形状に変化する。このため、容器本体2の円形の内面に沿って円周状に旋回していた試薬RSは、テーパ部33の上部における三角形状の内面33aによって急角度で移動方向を変えられ、旋回を遮られることにより減速する。これにより、試薬RSの一部が幅狭部40を越えて中間部30に到達した場合にも、中間部30のテーパ部33によって試薬RSの更なる上昇が抑制される。これらの結果、撹拌動作に伴う試薬RSの上昇が抑制され、試薬RSが首部10で膜を張るのが抑制される。
本実施形態では、上記のように、縮小部22と第2拡大部31との境界に位置する幅狭部40を、容器内面を周状に延びるように形成することによって、容器内面に沿って幅狭部40を乗り越えようとする試薬RSは、幅狭部40で移動方向を容器中心側に向けられたまま容器内面から離れ、試薬収容部20に戻される。これにより、攪拌に伴って試薬RSが容器内面に沿って上昇する場合にも、試薬が幅狭部40を越えて上昇することを抑制することができるので、試薬RSを攪拌する際の首部10(開口11)への試薬の到達を抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、試薬収容部20(第1拡大部21および縮小部22)が略球面状の内面形状を有するように形成する。これにより、粒子が(段差や角に)局所的に集中して溜まってしまうのを防止することができるとともに、デッドボリュームを減少させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、中間部30のテーパ部33に、水平断面において、角部が丸みを帯びた三角形状の内面33aを形成する。これにより、内面33aによって試薬RSの容器内面に沿った回転を妨げることができ、試薬RSが首部10に到達するのを抑制することができるとともに、角部に磁性粒子が溜まってしまうのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、幅狭部40の水平断面積を、首部10の水平断面積よりも大きくし、R4/R3が0.50以上0.95以下となるように形成することによって、幅狭部40で試薬RSが膜を張ることなく、首部10(開口11)への試薬RSの到達を効果的に抑制することができる。
なお、今回開示された実施形態および各実施例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態および各実施例の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、血液検体の分析装置に用いる試薬(R2試薬)を収容する試薬容器の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明は、どのような試薬を収容する試薬容器に本発明を適用してもよい。
また、上記実施形態では、磁性粒子(不溶性成分)を、緩衝液(溶媒)に分散させた試薬を試薬容器に収容する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、試薬容器に収容する試薬は、複数の液体成分の混合試薬などでもよい。また、たとえば攪拌を必要とする試薬と攪拌が不要な試薬とが同じ試薬設置部にセットされ、攪拌動作が実施される場合には、攪拌が不要な試薬であっても、試薬が容器開口で膜を張る可能性がある。このため、攪拌が不要な試薬を収容する試薬容器に本発明を適用してもよい。
また、上記実施形態では、容器本体と、カバーおよび支持台とからなるカートリッジ型の試薬容器の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、容器本体のみからなる試薬容器であってもよい。この場合、分析装置へセットする際のアダプタとしてのカバーおよび支持台から使用済みの容器本体を取り外し、新たな容器本体(試薬容器)に交換して使用するようにしてもよい。また、分析装置の試薬設置部に直接セット可能なように容器本体(試薬容器)を形成してもよい。
また、上記実施形態では、中間部に第2拡大部を配置した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第2拡大部を試薬収容部に設けてもよい。すなわち、上記実施形態では、縮小部と第2拡大部との境界に幅狭部を設けることにより、試薬収容部と中間部との境界に幅狭部が配置されていたが、第2拡大部を試薬収容部に設けることにより、幅狭部を試薬収容部内に配置してもよい。
また、上記実施形態では、容器本体の試薬収容部における肉厚tを略一定とし、容器本体の外表面が内面形状を反映するように形成した例(図3参照)を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、容器本体の外表面の形状は特に限定されない。具体的には、図11(a)に示す変形例のように、容器本体の肉厚を変化させることにより、幅狭部240(縮小部222および第2拡大部231)を形成してもよい。なお、同様に、試薬収容部の第1拡大部や、中間部のテーパ部の内面形状も、容器本体の肉厚を変化させることにより形成してもよい。
また、上記実施形態では、球面状の内面形状を有する縮小部と、縮小部から滑らかに連続する第2拡大部とにより、角のない滑らかな曲面状の幅狭部を形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図11(b)に示す変形例のように、縮小部322および第2拡大部331を角のある直線的な形状とし、縮小部322と第2拡大部331との境界の角部により幅狭部340を形成してもよい。
また、上記実施形態では、球面状の縮小部を上方に向かって徐々に内径が小さくなるように形成し、第2拡大部を上方に向かって徐々に内径が大きくなるように形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明は、縮小部および第2拡大部の内径(内面間の幅)が、所定位置で段差状に変化する構成も含むものとする。具体的には、図11(c)に示す変形例のように、段差状の縮小部422および段差状の第2拡大部431を形成し、この縮小部422と第2拡大部431とによって、容器内側へフランジ状に突出した幅狭部440を形成してもよい。
また、上記実施形態では、縮小部22と第2拡大部31とを共に円形の水平断面を有するように形成することによって、容器内面を全周にわたって連続する環状の幅狭部40(図4の一点鎖線参照)を形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。幅狭部は、容器内面の全周にわたって形成しなくともよい。たとえば、図12(a)に示す変形例のように、幅狭部540を円周の3分の2程度にわたって周状に延びるように形成してもよい。
また、上記実施形態では、連続する環状の幅狭部を形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図12(b)に示す変形例のように、非連続的に周状に延びるように幅狭部640を形成してもよい。
また、上記実施形態では、球面状の縮小部によって、幅狭部における内径(半径)R4を全周に渡って一定となるように形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、幅狭部における内径(内面間の幅)が周方向に沿って変化してもよい。
また、上記実施形態では、幅狭部における内径(半径)R4の一例として、R4=約11.5mmとなる例を示したが、本発明はこれに限られない。幅狭部において試薬が膜を張るのを抑制する観点から、幅狭部における内径(半径)R4は、約10mm以上とするのが好ましい。幅狭部が円形断面を有しない場合でも、断面積換算で同程度以上となるように形成すればよい。
また、上記実施形態では、試薬収容部(第1拡大部および縮小部)を球面状の内面形状を有するように形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、試薬収容部を球面状以外の内面形状となるように形成してもよい。たとえば、内面の水平断面が多角形状となるように試薬収容部を形成してもよい。
また、上記実施形態では、テーパ部の内面が三角形状の水平断面となるように形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。テーパ部の水平断面を、三角形状の以外のたとえば四角形や六角形の多角形状としてもよい。
1 試薬容器
2 容器本体
4 支持台
10 首部
11 開口
20 試薬収容部
21 第1拡大部
22 縮小部(収束部分)
30 中間部
31 第2拡大部
40 幅狭部(接合部)
100 分析装置
113a ピペット
R3 半径(第1半径r1)
R4 半径(第2半径r2)
RS 試薬

Claims (15)

  1. 自動分析装置に用いられる試薬を収容するための試薬容器であって、
    前記試薬容器の上部に設けられた開口を有する首部と、
    前記試薬が収容される試薬収容部と、
    前記首部と前記試薬収容部とを連結する中間部と、を備え、
    前記試薬収容部は、内底部から上方に向かって内面間の幅が大きくなる第1拡大部と、前記第1拡大部から上方に向かって内面間の幅が小さくなる縮小部とを含む略球面状の内面形状を有し
    前記中間部は、前記縮小部の上端から上方に向かって内面間の幅が大きくなる第2拡大部を含むとともに、前記第2拡大部よりも上方の位置から前記首部に向かって水平断面積が小さくなるように形成されており
    前記縮小部と前記第2拡大部との境界に位置する幅狭部が、容器内面を周状に延びるように形成されている、試薬容器。
  2. 前記幅狭部は、略水平に設けられている、請求項1に記載の試薬容器。
  3. 前記試薬収容部の内底部から前記接続部分の幅狭部に至る内面は、滑らかに連続した曲面により形成されている、請求項1または2に記載の試薬容器。
  4. 前記中間部の少なくとも一部は、水平断面において、略多角形状の内面を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の試薬容器。
  5. 前記中間部の略多角形状の内面は、丸みを帯びた形状の角部を有する、請求項に記載の試薬容器。
  6. 前記多角形状は、三角形状である、請求項またはに記載の試薬容器。
  7. 前記幅狭部の水平断面は、前記首部の水平断面よりも断面積が大きい、請求項1〜のいずれか1項に記載の試薬容器。
  8. 前記試薬収容部および前記幅狭部は、円形の水平断面を有し、
    前記第1拡大部の水平断面が最大となる上端における第1半径r1と、前記幅狭部における第2半径r2とは、
    r2/r1が0.50以上0.95以下となるように形成されている、請求項1〜のいずれか1項に記載の試薬容器。
  9. 前記首部と、前記試薬収容部と、前記中間部とを含む容器本体と、
    前記容器本体を直立状態で支持する支持台とをさらに備える、請求項1〜のいずれか1項に記載の試薬容器。
  10. 前記試薬は、溶媒と不溶性成分とを含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の試薬容器。
  11. 前記不溶性成分が、磁性粒子である、請求項10に記載の試薬容器。
  12. 前記試薬容器は、移動可能な試薬架設部に架設されて使用され、前記試薬架設部の移動動作によって前記試薬容器中の試薬が攪拌されるように構成されている、請求項1〜11のいずれか1項に記載の試薬容器。
  13. 前記試薬容器は、軸を中心とした円周に沿って複数の試薬容器を架設可能な前記試薬架設部の前記軸を中心とした円周方向の移動動作により、前記試薬が攪拌されるように構成されている、請求項12に記載の試薬容器。
  14. 前記試薬容器は、導電性材料からなるピペットの静電容量の変化に基づいて液面を検出可能な前記自動分析装置の前記ピペットを、前記開口から挿入可能に構成されている、請求項1〜13のいずれか1項に記載の試薬容器。
  15. 自動分析装置に用いられる試薬を収容するための試薬容器であって、
    前記試薬容器の上部に設けられた開口を有する首部と、
    前記試薬が収容される試薬収容部と、
    前記首部と前記試薬収容部とを連結する中間部と、を備え、
    前記試薬収容部は、垂直断面において、内底部から上方に向かって左右両側の内壁の幅が大きくなってから前記試薬収容部と前記中間部との接合部に向かって左右両側の内壁が内側に向かって収束する形状を有するとともに、略球面状の内面形状を有し、
    前記中間部は、前記試薬収容部の収束した部分よりも水平断面における断面積が大きく形成された部分を有するとともに、前記断面積が大きく形成された部分から前記首部に向かって水平断面積が小さくなるように形成されている、試薬容器。
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