JP5992941B2 - 通信システム及び基地局 - Google Patents

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Description

本発明は、アレイアンテナを用いた基地局送信ビームフォーミングに関するものである。
大都市部においては、中高層ビルの屋内オフィスでの通信トラフィックが急増しており、高さ方向にも効率良く通信トラフィックを運ぶ手段が求められている。そこで、図8に示すように、数10m程度の大きさのスモールセル(「極小セル」ともいう。)920Aの基地局(「以下、「スモールセル基地局」という。)920を三次元的にビル等の建物940内の高さ方向に設置するセル構成(3次元空間セル構成)が有効である。図8の3次元空間セル構成では、スモールセル基地局920のスモールセル920Aよりも大きなマクロセル910Aを形成するマクロセル基地局910が混在し、ビル940内に設置されたスモールセル基地局920のスモールセル920Aがマクロセル910A内に含まれた構成になっている。図中の移動局930はマクロセル910Aに接続したユーザ端末であり、移動局931はスモールセル920Aに接続したユーザ端末である。
特に、図9に示すように三次元的に設置されたスモールセル920A間の同一周波数干渉に関しては、途中で電波を遮る建物がない場合は非常に強い干渉となり、それを低減する技術が必要である。
従来、セル間の同一周波数干渉を低減する技術として、「基地局送信ビームフォーミング」がある。そして、送信周波数と受信周波数が異なる周波数分割多元接続(FDD)方式において他セルの干渉を低減する基地局送信ビームフォーミングとしては、基地局において周辺他セルに位置する移動局からの電波の到来方向を推定し、その方向に基地局送信ビームを向けないように制御する基地局送信ビームフォーミング(または指向性のヌル制御)がある。
図10(a)は、従来の複数のアンテナ素子を用いたアレイアンテナによる基地局送信ビームフォーミングの制御を実行可能な基地局900の構成例を示す機能ブロック図である。また、図10(b)は従来の基地局送信ビームフォーミングの制御の説明図である。図10(a)において、基地局900は、基地局装置901と、その基地局装置901に送信ケーブル903を介して接続された複数の送信アンテナ902からなるアレイアンテナと、を備えている。基地局装置901は、アレイアンテナの電気長測定/構成機能とビームフォーミング機能と電波の到来方向推定機能と送受信機能とを有する。この基地局900において基地局送信ビームフォーミングを実現するためには、図10(b)に示すように、先ず基地局900において自セル900A及び他セル901Aに位置する移動局932,933からの電波の到来方向を推定し、その推定結果に基づいて基地局送信ビームフォーミングを制御する。このように従来の基地局送信ビームフォーミングでは、移動局からの電波の到来方向を推定する装置が必要である。アレイアンテナを利用した電波の到来方向の推定技術としては、MUSICアルゴリズムやESPRITアルゴリズム等を用いた高分解能到来方向推定法が知られている(非特許文献1参照)。
しかしながら、上記従来のアレイアンテナを用いた基地局送信ビームフォーミングでは、周辺に多くの他セルが存在する場合は、電波の到来方向が多くなり、到来方向を分離するためのアンテナ数及び信号処理量が増大し、基地局の装置構成が複雑となる。
また、アレイアンテナを用いて送信ビームフォーミングを行う場合には、各送信系(送信機+送信ケーブル+送信アンテナ)の電気長を等しくするための高精度な校正(位相調整)が必要となり、電気長を測定して構成する送信系の校正装置が必要となり、装置構成が複雑となる。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、電波の到来方向の推定装置及び送信系の校正装置を基地局に設けることなくアレイアンテナを用いた基地局送信ビームフォーミングを実現可能な通信システム及び基地局を提供することである。
本発明に係る通信システムは、無線通信エリアの少なくとも一部が互いに重複する第1の基地局及び第2の基地局を備えた通信システムである。前記第1の基地局及び前記第2の基地局はそれぞれスモールセル基地局である。前記第1の基地局は、複数のアンテナと、前記複数のアンテナそれぞれに供給する送信信号の位相及び利得の少なくとも一方に対する重み付けが互いに異なる複数種類のプリコーディングの情報を予め記憶する手段と、前記複数種類のプリコーディングから一つのプリコーディングを選択して設定することにより、自セルに接続している第1の移動局に対する送信ビームを制御する送信ビーム制御手段と、を備える。前記第2の基地局は、複数のアンテナと、前記複数のアンテナそれぞれに供給する送信信号の位相及び利得の少なくとも一方に対する重み付けが互いに異なる複数種類のプリコーディングの情報を予め記憶する手段と、前記複数種類のプリコーディングから一つのプリコーディングを選択して設定することにより、自セルに接続している第2の移動局に対する送信ビームを制御する送信ビーム制御手段と、を備える。前記第1の基地局は、前記第2の基地局において前記複数のプリコーディングそれぞれが設定された場合の前記第2の基地局からの干渉電力を測定し、前記複数のプリコーディングと前記第2の基地局からの干渉電力の測定値とを互いに対応付けた干渉テーブルを作成し、前記第1の移動局から通信品質情報を受信し、前記第1の移動局から受信した通信品質情報と前記干渉テーブルとを比較して、前記第1の移動局における前記第2の基地局からの干渉を低減できる前記第2の移動局に対するプリコーディングの候補を推定し、該プリコーディングの候補を前記第2の基地局に送信し、前記第1の移動局に対するプリコーディングの候補を前記第2の基地局から受信し、そのプリコーディングの候補を設定した場合の前記第1の移動局における通信品質を推定し、その推定した通信品質が予め設定した所定の通信品質よりも上回っている場合は、前記第1の移動局に設定するプリコーディングを前記第2の基地局から受信した前記プリコーディングの候補に変更する。前記第2の基地局は、前記第1の基地局において前記複数のプリコーディングそれぞれが設定された場合の前記第1の基地局からの干渉電力を測定し、前記複数のプリコーディングと前記第1の基地局からの干渉電力の測定値とを互いに対応付けた干渉テーブルを作成し、前記第2の移動局から通信品質情報を受信し、前記第2の移動局から受信した通信品質情報と前記干渉テーブルとを比較して、前記第2の移動局における前記第1の基地局からの干渉を低減できる前記第1の移動局に対するプリコーディングの候補を推定し、該プリコーディングの候補を前記第1の基地局に送信し、前記第2の移動局に対するプリコーディングの候補を前記第1の基地局から受信し、そのプリコーディングの候補を設定した場合の前記第2の移動局における通信品質を推定し、その推定した通信品質が予め設定した所定の通信品質よりも上回っている場合は、前記第2の移動局に設定するプリコーディングを前記第1の基地局から受信した前記プリコーディングの候補に変更する
記通信システムにおいて、前記第1の基地局は、前記第2の基地局から複数のプリコーディングの候補を受信し、前記所定の通信品質よりも上回る通信品質の推定結果に対応するプリコーディングの候補が複数ある場合は、その複数のプリコーディングの候補のうち前記通信品質の推定結果が最大になるプリコーディングの候補に、前記第1の移動局に設定するプリコーディングを変更し、前記第2の基地局は、前記第1の基地局から複数のプリコーディングの候補を受信し、前記所定の通信品質よりも上回る通信品質の推定結果に対応するプリコーディングの候補が複数ある場合は、その複数のプリコーディングの候補のうち前記通信品質の推定結果が最大になるプリコーディングの候補に、前記第2の移動局に設定するプリコーディングを変更してもよい。
また、通信システムにおいて、前記第1の基地局は、前記第1の移動局に設定するプリコーディングを前記第2の基地局から受信した前記プリコーディングの候補に変更したとき、そのプリコーディングの変更を前記第2の基地局に通知し、前記第2の基地局は、前記第2の移動局に設定するプリコーディングを前記第1の基地局から受信した前記プリコーディングの候補に変更したとき、そのプリコーディングの変更を前記第1の基地局に通知してもよい。
また、前記通信システムにおいて、前記第1の基地局は、前記推定した通信品質が予め設定した所定の通信品質と同等又は該所定の通信品質よりも下回っている場合は、前記第1の移動局に設定するプリコーディングを変更できないことを前記第2の基地局に通知し、前記第2の基地局は、前記推定した通信品質が予め設定した所定の通信品質と同等又は該所定の通信品質よりも下回っている場合は、前記第2の移動局に設定するプリコーディングを変更できないことを前記第1の基地局に通知してもよい。
また、前記通信システムにおいて、前記干渉テーブルを作成する複数の基地局と通信可能に構成され、該複数の基地局それぞれにおける該干渉テーブルの作成タイミングが互いに重ならないように、該基地局における該干渉テーブルの作成を制御管理する制御管理装置を、更に備えてもよい。
また、前記通信システムにおいて、前記制御管理装置は、前記複数の基地局それぞれについて、被干渉の基地局の位置情報に基づいて該被干渉の基地局を中心とした与干渉となり得る距離内に位置する他の基地局を特定し、その特定した他の基地局の干渉テーブルの作成を、該被干渉の基地局に指示してもよい。
また、通信システムにおいて、前記制御管理装置は、前記複数の基地局それぞれにおける前記干渉テーブルの更新間隔を制御管理してもよい。
また、通信システムにおいて、前記制御管理装置は、前記複数の基地局におけるプリコーディングによる送信ビーム制御に用いる共通のパラメーを該複数の基地局に配信してもよい。
また、本発明に係る基地局は、移動局及び他のスモールセル基地局と通信可能に構成され、前記他のスモールセル基地局と無線通信エリアの少なくとも一部が重複するスモールセル基地局であって、複数のアンテナと、前記複数のアンテナそれぞれに供給する送信信号の位相及び利得の少なくとも一方に対する重み付けが互いに異なる複数種類のプリコーディングの情報を予め記憶する手段と、前記複数種類のプリコーディングから一つのプリコーディングを選択して設定することにより、自セルに接続している自セルの移動局に対する送信ビームを制御する送信ビーム制御手段と、を備え、前記他のスモールセル基地局において前記複数のプリコーディングそれぞれが設定された場合の前記他のスモールセル基地局からの干渉電力を測定し、前記複数のプリコーディングと前記他のスモールセル基地局からの干渉電力の測定値とを互いに対応付けた干渉テーブルを作成し、前記他のスモールセル移動局から通信品質情報を受信し、前記他のスモールセル移動局から受信した通信品質情報と前記干渉テーブルとを比較して、前記自セルの移動局における前記他のスモールセル基地局からの干渉を低減できる、該他の基地局のセルに接続している他セルの移動局に対するプリコーディングの候補を推定し、該プリコーディングの候補を前記他のスモールセル基地局に送信し、前記自セルの移動局に対するプリコーディングの候補を前記他のスモールセル基地局から受信し、そのプリコーディングの候補を設定した場合の前記自セルの移動局における通信品質を推定し、その推定した通信品質が予め設定した所定の通信品質よりも上回っている場合は、前記自セルの移動局に設定するプリコーディングを前記他のスモールセル基地局から受信した前記プリコーディングの候補に変更する。
本発明によれば、電波の到来方向の推定装置及び送信系の校正装置を基地局に設けることなくアレイアンテナを用いた基地局送信ビームフォーミングを実現することができる。
本発明の実施形態に係る基地局を備えた通信システムの概略構成の一例を示す説明図。 スモールセル基地局におけるプリコーディングによる基地局送信ビームフォーミング機能の説明図。 本実施形態に係る通信システムにおける基地局送信ビームフォーミングの制御アルゴリズムの一例を示す説明図。 他のスモールセル基地局からの干渉電力の測定及び干渉テーブルの作成を示す説明図。 送信ビーム制御管理装置による各スモールセル基地局における干渉テーブル作成の制御、管理の説明図。 干渉テーブルを作成するスモールセル基地局を制限する方法の一例を示す説明図。 本実施形態の通信システムにおけるk番目のスモールセル基地局で基地局送信ビームフォーミングの制御アルゴリズムの一例を示すフローチャート。 3次元空間セル構成の説明図。 三次元的に設置されたスモールセル間の同一周波数干渉の説明図。 (a)は、従来の複数のアンテナ素子を用いたアレイアンテナによる基地局送信ビームフォーミングの制御を実行可能な基地局の構成例を示す機能ブロック図。(b)は、従来の基地局送信ビームフォーミングの制御の説明図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る基地局を備えた通信システムの概略構成の一例を示す説明図である。なお、図1では、基地局が2つの場合について示しているが、本発明は3つ以上の基地局の場合にも同様に適用することができる。
図1において、本実施形態の通信システムは、第1の基地局としてのスモールセル基地局21と、第2の基地局としてのスモールセル基地局22と、移動通信ネットワークのコアネットワーク50を介して各スモールセル基地局21,22と通信可能な送信ビーム制御管理装置40とを有する。送信ビーム制御管理装置40は、各スモールセル基地局21,22の送信ビーム制御を管理する装置である。
ここで、スモールセル基地局は、広域のマクロセル基地局とは異なり、無線通信可能距離が数m乃至数百m程度(例えば数10m程度)であり、一般家庭、店舗、オフィス等の屋内にも設置することができる小容量の基地局である。スモールセル基地局は、移動体通信網における広域のマクロセル基地局がカバーするエリアよりも小さなエリアをカバーするように設けられるため「フェムト基地局」と呼ばれたり、「Home e−Node B」や「Home eNB」と呼ばれたりする場合もある。スモールセル基地局は、回線終端装置及びADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線や光回線等のブロードバンド公衆通信回線などの通信回線51を介して移動体通信網のコアネットワーク50に接続され、他の基地局や、コアネットワーク50上のサーバ装置などの各種ノードとの間で所定の通信インターフェースにより通信可能になっている。
これに対して、マクロセル基地局は、移動体通信網において屋外に設置されている通常の半径数百m乃至数km程度の広域エリアであるマクロセルをカバーする広域の基地局であり、「Macro e−Node B」、「MeNB」等と呼ばれる場合もある。マクロセル基地局は、他の基地局と例えば有線の通信回線で接続され、所定の通信インターフェースで通信可能になっている。また、マクロセル基地局は、回線終端装置及び専用回線などの通信回線を介して移動体通信網のコアネットワーク50に接続され、コアネットワーク50上のサーバ装置などの各種ノードとの間で所定の通信インターフェースにより通信可能になっている。
また、スモールセル基地局21,22やマクロセル基地局の基地局装置は、例えばCPUやメモリ等を有するコンピュータ装置、コアネットワークに対する外部通信インターフェース部、無線通信部などのハードウェアを用いて構成され、所定のプログラムが実行されることにより、後述の干渉を抑制するための各種処理を実行したり、所定の通信方式及び無線通信リソースを用いてユーザ端末である移動局との間の無線通信を行ったりすることができる。
移動局31、32は、マクロセルやスモールセルに在圏するときに、その在圏するセルに対応するマクロセル基地局やスモールセル基地局と間で所定の通信方式及び無線通信リソースを用いて無線通信することができる。移動局31、32は、例えばCPUやメモリ等を有するコンピュータ装置、コアネットワーク50に対する外部通信インターフェース部、無線通信部などのハードウェアを用いて構成され、所定のプログラムが実行されることにより基地局等との間の無線通信等を行うことができる。
なお、第1のスモールセル基地局21のスモールセル21Aに在圏している移動局31は、スモールセル21Aに接続されている第1の移動局であり、第2のスモールセル基地局22のスモールセル22Aに在圏している移動局32は、スモールセル22Aに接続されている第2の移動局である。
図1において、スモールセル基地局21,22はそれぞれ、同様な構成を有し、基地局装置210,220と、送信ケーブル221a,221aを介して基地局装置に接続された複数のアンテナ211b,221bからなるアレイアンテナ211,221と、を備えている。
スモールセル基地局21,22の基地局装置210,220はそれぞれ、アレイアンテナ211,221を介して無線通信するための送受信機能212,222と、送信ビーム制御機能213,223と、他セル基地局受信機能(リスニング機能)214,224と、記憶機能215,225と、通信品質推定機能216,226と、基地局間ネットワーク制御機能217,227と、を備えている。
送信ビーム制御機能213,223はそれぞれ、アレイアンテナ211,221を用いて、予め定めた方向にビームを向けることが可能なプリコーディングによる送信ビーム制御機能である。また、他セル基地局受信機能214,224はそれぞれ、他のスモールセル基地局の送信電波を受信し、干渉電力を測定することが可能なリスニング機能である。記憶機能215,225はそれぞれ、測定した他のスモールセル基地局からの干渉電力を干渉テーブルとして記憶したり、送信ビーム制御機能で用いることができる複数種類のプリコーディングの候補を記憶したりする機能である。通信品質推定機能216,226はそれぞれ、各スモールセル基地局のスモールセルに位置する移動局31,32の通信品質(SINR等)を推定する機能である。基地局間ネットワーク制御機能217,227はそれぞれ、移動通信網のコアネットワーク50を介して他の基地局や送信ビーム制御管理装置40と通信する機能である。
図2は、スモールセル基地局21,22におけるプリコーディングによる基地局送信ビームフォーミング機能の説明図である。図2に示すように、基地局装置(送受信装置)210,220において、送信ベースバンド信号218a,228aに対してプリコーディング制御218b,218bが行われた送信信号は、無線(RF)装置218c,218cを介してアレイアンテナ211,222に送られる。
ここで、プリコーディングによる基地局送信ビームフォーミング機能とは、特定の方向に送信ビームを形成するように、各アンテナ素子211b,221bの送信ベースバンド信号218a,228aの位相の組(プリコーディング)を複数(N個)用意しておいて、その中から一つを選択して、移動局毎にプリコーディングを設定することで送信ビームを制御する機能である。一般に、プリコーディングを用いた基地局送信ビームフォーミングでは、送信方向が離散的になる。通信中の各移動局は、受信電力又は通信品質が最大となるようにN個のプリコーディングから一つを選択して、そのプリコーディングを通信元の基地局に送信する。それを受信した基地局はそのプリコーディングを設定して、各移動局の送信ビーム方向を決定する。
図3は、本実施形態に係る通信システムにおける基地局送信ビームフォーミングの制御アルゴリズムの一例を示す説明図である。スモールセル21Aの移動局(M1)31がプリコーディングP3(最大受信電力)で通信中とする。一方、隣接するスモールセル22Aの移動局(M2)32がプリコーディングP3(最大受信電力)で通信を開始し、スモールセル21Aの通信品質がスモールセル22Aからの干渉により所定の通信品質(γ)より劣化したとする。この場合、通信中の移動局31はスモールセル22Aからの干渉により通信品質が劣化したことを、通信元のスモールセル21のスモールセル基地局(B1)21に通知する。この通知を受信したスモールセル基地局21は、移動局31の干渉量を改善するために、他のスモールセル基地局(B2)22からの干渉を低減できる移動局32のプリコーディングの候補(図3の例ではP2)を推定し、決定する。
スモールセル基地局21は、他のスモールセル基地局22にP2の候補(図3ではP2)を基地局間ネットワーク(コアネットワーク50)を介して通知する。それを受信したスモールセル基地局22は移動局32のプリコーディングP3から候補(図3ではP2)に変更した場合の移動局32の通信品質を推定する。この推定した通信品質の値が予め設定した所定の通信品質(γreq)を上回れば、移動局32のプリコーディングをP2の候補(図3ではP2)に変更する。そして、スモールセル基地局22はスモールセル基地局31にプリコーディングを変更したことを通知し、処理を終了する。
一方、上記通信品質の推定値が所定の通信品質(γ)を下回れば、スモールセル基地局22はスモールセル基地局21に変更できないことを通知して、処理を終了する。この場合、スモールセル基地局21は一定時間ΔTを経て、通信品質の推定値が所定値を下回っていれば、同じ処理を再度実行する。
前述のように、本実施形態の通信システムにおける基地局送信ビームフォーミングでは、スモールセル基地局22からの干渉を低減できる移動局32のプリコーディングの候補(図3ではP2)を推定する方法が不可欠である。
そこで、本実施形態では、図4に示すように、各スモールセル基地局21,22に搭載している他セル基地局受信機能(リスニング機能)214,224を用いて、他のスモールセル基地局からの干渉電力を測定している。そして、各スモールセル基地局は他のスモールセル基地局のプリコーディング毎に形成されるビーム方向毎の干渉レベルを測定して、表1及び表2に示すように干渉テーブルに記録してデータベース化する。ここで、表1は、スモールセル基地局21に記憶される干渉テーブル(スモールセル基地局22からの干渉電力)の一例であり、表2はスモールセル基地局22に記憶される干渉テーブル(スモールセル基地局21からの干渉電力)の一例である。
Figure 0005992941
Figure 0005992941
干渉テーブルは、より具体的には、例えば以下の(i)〜(iv)に示す手順で作成される。
(i)スモールセル基地局21は、他セルスモールセル基地局22に基地局間ネットワーク制御機能217,227を介して、プリコーディング(P、P、−−−、P)を逐次切替えさせて、そのときの受信電力(dBm)を測定し、その測定値を干渉テーブルとしてプリコーディング毎に記録する(P:X12、P:X12,−−−、P:X12)。同様に、スモールセル基地局22はスモールセル基地局21からの受信電力(dBm)を測定し、その測定値を干渉テーブルとしてプリコーディング毎に記録する(P:X21、P:X21,−−−、P:X21)。
なお、屋内に設置されたスモールセル基地局は一般に固定されているので、他のスモールセル基地局からの与干渉レベルが短時間に大きく変動することはないことから、干渉レベルの測定及びデータベースの更新は頻繁に行う必要はない。
また、屋内に設置されたスモールセルのエリアは一般に数10mと狭い。他のスモールセル基地局は一般にスモールセル半径の数十倍以上離れた遠くにあることから、スモールセルのエリア(数10m四方のエリア)を他のスモールセルからの干渉距離はほぼ同一である。そのため、他のスモールセル基地局からの与干渉レベルはスモールセル内ではほぼ同じ値となり、スモールセル基地局のリスニング機能で受信した値で近似することができる。
(ii)次に、スモールセル基地局21と通信中の移動局31の通信品質がスモールセル基地局22からの干渉により所要通信品質を下回ったとする。今、移動局31はプリコーディングPで通信を行い、そのときの受信電力をY11とする。また、移動局32への与干渉電力はY21である。一方、スモールセル基地局32と通信中の移動局32は、プリコーディングPで通信を行い、そのときの受信電力をY22とする。また、移動局31への与干渉電力はY12である。
移動局31の通信品質(γ11k,m)は、次の(1)式に示すように所要通信品質(γreq)を下回ったとする。
γ11k,m=Y11−Y12<γreq ・・・(1)
一方、移動局32の通信品質は、次の(2)式に示すように所要通信品質(γreq)を十分上回っているとする。
γ22m,k=Y22−Y21>>γreq ・・・(2)
移動局31はスモールセル基地局21に他のスモールセル基地局32からの干渉により通信品質が劣化していると通知する。通知内容としては、例えば、干渉劣化報告、スモールセル基地局31の受信電力(Y11)、干渉を与えているスモールセル基地局32の番号(ここでは「B2」)とその干渉電力(Y12)が挙げられる。
移動局31から報告を受けたスモールセル基地局31は与干渉基地局であるスモールセル基地局32の受信電力を、リスニング機能を用いて測定し、予め測定した干渉テーブルと比較して、スモールセル基地局32の設定しているプリコーディングを判定する(ここではP)。又は、報告を受けたスモールセル基地局31は、スモールセル基地局32に基地局間ネットワーク制御機能を介して設定しているプリコーディングを問い合わせる(ここではP)。
(iii)スモールセル基地局31は与干渉基地局であるスモールセル基地局32のプリコーディング(ここではP)と干渉テーブルとに基づいて、干渉を低減できるプリコーディング候補を検索する。
先ず、P以外のプリコーディングP(但し、n=1,2,−−−,m−1,m+1,−−−,N)を適用した場合の干渉電力を推定する。その推定Y12)は例えば次の(3)式で表される。
推定Y12=Y12−(X12−X12) ・・・(3)
(n=1,2,−−−,m−1,m+1,−−−,N)
次に、プリコーディングPを適用した場合の移動局31の通信品質(推定γ11k,n)を、次の(4)式のように推定し、その推定値が所定の通信品質γreqを上回るプリコーディングPを検索する。
推定γ11k,n=Y11−推定Y12>=γreq ・・・(4)
(n=1,2,−−−,m−1, m+1,−−−,N)
ここで、所定の通信品質γreqを上回るプリコーディング(複数)があれば、それをプリコーディング候補(候補P,候補P,−−−)とする。
(iv)スモールセル基地局31はスモールセル基地局32にプリコーディング候補(複数)を通知する。この通知を受信したスモールセル基地局32は、自セルの移動局32のプリコーディングをPから通知されたプリコーディング候補(候補P)に切り替えた場合の通信品質を推定する(推定γ22n,k)。
なお、通信中の移動局は移動するので定期的に他のプリコーディング適用時の受信電力(推定Y22)を推定し、定期的に基地局に報告している。
スモールセル基地局32では、推定γ22n,k>=推定Y22−−Y21>=γreqとなる最大のプリコーディング候補Pを選択し、自セルの移動局32のプリコーディングとして設定する。同時に、スモールセル基地局32はスモールセル基地局31に移動局32のプリコーディングをPから候補Pに切り替えたことを通知する。
一方、推定γ22n,k>=γreqとなるプリコーディング候補Pがない場合には、スモールセル基地局32は移動局32のプリコーディングをPで継続する。そして、スモールセル基地局B2はスモールセル基地局31にM2のプリコーディングをPを継続することを通知する(対応不可)。
なお、前述のようにスモールセルは非常に多くあるため、各スモールセル基地局が干渉テーブルを作成する場合、各スモールセル基地局が任意の時間(ランダム)に干渉テーブルを作成すると作成制御がスモールセル基地局間でぶつかり、正常な干渉テーブルを作成することが困難となる。
そこで、本実施形態では、図5に示すように、送信ビーム制御管理装置40は、各スモールセル基地局が干渉テーブルを作成する時刻を相互にぶつからないように制御、管理する。例えば、送信ビーム制御管理装置40は、スモールセル21A→スモールセル22A→ ・・・ →スモールセル2NAの順番で、干渉テーブルの作成を指示する。具体的には、k番目のスモールセル基地局2kが干渉テーブル(表3参照)の作成を終了し、送信ビーム制御管理装置40に終了の通知が到達すると、k+1番目のスモールセル基地局2k+1に干渉テーブルの作成を指示する。
Figure 0005992941
ところで、全てのスモールセルの干渉テーブルを作成するのは効率的ではない。そこで、本実施形態では、図6に示すように、送信ビーム制御管理装置40は、スモールセル基地局の位置情報から各スモールセル基地局毎に与干渉となり得る距離内に位置するスモールセルを特定し、そのスモールセルだけの干渉テーブルの作成を指示する。また、干渉テーブルの更新間隔を状況に応じて制御することが可能であり、干渉テーブル作成の効率化が図ることができる。
更に、送信ビーム制御管理装置40はγreq、ΔT等の共通パラメータをスモールセル基地局に配信する。これにより、各スモールセル毎に共通パラメータを個別に設定する必要がなくなり、効率化が図れる。
図7は、本実施形態の通信システムにおけるk番目のスモールセル基地局で基地局送信ビームフォーミングの制御アルゴリズムの一例を示すフローチャートである。なお、図7において、k番目のスモールセル基地局を基地局Bkと表記し、干渉源のスモールセル基地局を干渉基地局Bmと表記し、干渉基地局Bmのセルに接続されて通信中の移動局を端末Mmと表記している。
図7において、基地局Bkのスモールセルに接続している移動局Mkにおける通信品質が所定の通信品質よりも劣化すると、移動局Mkは通信品質が劣化したことを基地局Bkに通知する(S1,S2)。この通知には、基地局Bkからの受信電力及び干渉基地局Bmの番号(Bk)及び干渉電力(Ymk)の情報が含まれる。
次に、基地局Bkは、予め測定して作成しておいた干渉テーブルに基づいて、干渉基地局Bmのプリコーディング(Pn)を推定する(S3)。更に、基地局Bkは、干渉テーブルに基づいて、干渉基地局Bmの他のプリコーディングを適用した場合の干渉電力(Ymk)を推定し、そのときの通信品質を推定する(S3)。
次に、基地局Bkは、上記推定した通信品質と予め設定した所定の通信品質(=γth)とを比較し、推定した通信品質>所定の通信品質(=γth)となるプリンコーディングがあるか否かを判断する(S4)。ここで、推定した通信品質>所定の通信品質(=γth)となるプリンコーディングがある場合、基地局Bkは干渉基地局Bmに複数のプリコーディングの候補を通知し、プリコーディングの切り替えを要求する(S5)。
次に、干渉基地局Bmは、上記複数のプリコーディングの候補に基づいて、プリコーディングの候補に切り替えた場合の干渉基地局Bmの端末Mmの通信品質を推定し(S6)、推定した端末Mmの通信品質と所定の通信品質(=γth)とを比較し、端末Mmの通信品質>所定の通信品質(=γth)となるプリンコーディングの候補(複数)があるか否かを判断する(S7)。ここで、推定した端末Mmの通信品質>所定の通信品質(=γth)となるプリンコーディングの候補(複数)がある場合、干渉基地局Bmは、端末Mmの通信品質が最大となるプリコーディングに切り替え(S8)、プリコーディングの切り替えを行ったことを基地局Bkに通知する(S9)。
なお、上記ステップS4で基地局Bkが推定した通信品質>所定の通信品質(=γth)となるプリンコーディングがないと判断した場合、及び、上記ステップS7で干渉基地局Bmが端末Mmの通信品質>所定の通信品質(=γth)となるプリンコーディングの候補(複数)がないと判断した場合は、一定時間ΔTだけ経過した後、各基地局で通信品質≧所定の通信品質(=γth)の判断を行う(S10)。ここで、通信品質≧所定の通信品質(=γth)の場合は処理を終了し、通信品質<所定の通信品質(=γth)の場合はステップS2〜S9を繰り返す。
以上、本実施形態によれば、通信元のスモールセル21Aの移動局31の通信品質が他のスモールセル基地局32からの干渉により劣化した場合に、与干渉となる他のスモールセル基地局32の送信ビーム方向を与干渉が低減するように基地局間ネットワーク制御機能を介して制御することで、通信品質の大幅な改善を図ることができる。
また、本実施形態によれば、スモールセル基地局において自セル、他セルに位置する移動局からの電波の到来方向を推定する装置が不要であり、また希望局にビームを向けて干渉局に送信ビームを向けないように制御するビーム制御処理が不要であることから、送信ビームフォーミング制御の信号処理量を大幅に軽減できる。
また、本実施形態によれば、各スモールセル基地局21,22は、リスニング機能を用いて他のスモールセル基地局のプリコーディング毎の受信電力を測定し、干渉テーブルとして記録している。移動局の通信品質が他のスモールセルからの与干渉により劣化した場合には、与干渉局の干渉テーブルを参考として、干渉を低減する他のプリコーディング候補を選択し、それに切り替えるように制御を行う。そのため、各送信系(送信機+送信ケーブル+送信アンテナ)の電気長がずれて、送信方向が理論方向からずれていても、測定結果に基づいて最適なプリコーディング候補を選択することが可能である。従って、電気長を精度よく測定してそれが等しくなるように補正するする校正装置が不要であり、装置構成が簡易となる。
また、本実施形態によれば、送信ビーム制御管理装置40により、スモールセルが非常に多くあっても各スモールセル基地局が干渉テーブルを作成する時刻を相互にぶつからないように制御、管理することで、効率よく干渉テーブルを作成することができる。
また、本実施形態によれば、与干渉局となるスモールセルを制限できることから干渉テーブルの作成時間を大幅に短縮できる。更に、本実施形態によれば、干渉テーブルの更新間隔を制御することができることから、状況に応じて干渉テーブル作成の更新回数を減らすことができ、干渉テーブルの作成時間を大幅に短縮できる。
なお、本実施形態では、LTE/LTE−Advancedへの適用を前提に説明したが、LTE/LTE−Advancedと類似のチャネル構成を用いるシステムであれば、本発明の概念はどのようなシステムにも適用可能であり、さらに本実施形態に示した送信機および受信機の構成に限定されない。
また、本明細書で説明された処理工程並びに移動通信システム、基地局及びユーザ端末装置(移動局装置)の構成要素は、様々な手段によって実装することができる。例えば、これらの工程及び構成要素は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又は、それらの組み合わせで実装されてもよい。
ハードウェア実装については、実体(例えば、各種無線通信装置、Node B、端末、ハードディスクドライブ装置、又は、光ディスクドライブ装置)において上記工程及び構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段は、1つ又は複数の、特定用途向けIC(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装(DSPD)、プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明された機能を実行するようにデザインされた他の電子ユニット、コンピュータ、又は、それらの組み合わせの中に実装されてもよい。
また、ファームウェア及び/又はソフトウェア実装については、上記構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段は、本明細書で説明された機能を実行するプログラム(例えば、プロシージャ、関数、モジュール、インストラクション、などのコード)で実装されてもよい。一般に、ファームウェア及び/又はソフトウェアのコードを明確に具体化する任意のコンピュータ/プロセッサ読み取り可能な媒体が、本明細書で説明された上記工程及び構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段の実装に利用されてもよい。例えば、ファームウェア及び/又はソフトウェアコードは、例えば制御装置において、メモリに記憶され、コンピュータやプロセッサにより実行されてもよい。そのメモリは、コンピュータやプロセッサの内部に実装されてもよいし、又は、プロセッサの外部に実装されてもよい。また、ファームウェア及び/又はソフトウェアコードは、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、FLASHメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、磁気又は光データ記憶装置、などのような、コンピュータやプロセッサで読み取り可能な媒体に記憶されてもよい。そのコードは、1又は複数のコンピュータやプロセッサにより実行されてもよく、また、コンピュータやプロセッサに、本明細書で説明された機能性のある態様を実行させてもよい。
また、本明細書で開示された実施形態の説明は、当業者が本開示を製造又は使用するのを可能にするために提供される。本開示に対するさまざまな修正は当業者には容易に明白になり、本明細書で定義される一般的原理は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他のバリエーションに適用可能である。それゆえ、本開示は、本明細書で説明される例及びデザインに限定されるものではなく、本明細書で開示された原理及び新規な特徴に合致する最も広い範囲に認められるべきである。
21 第1のスモールセル基地局(B1)
22 第2のスモールセル基地局(B2)
21A 第1のスモールセル
22A 第2のスモールセル
31 第1の移動局(端末M1)
32 第2の移動局(端末M2)
40 送信ビーム制御管理装置
50 移動通信網のコアネットワーク
210,220 基地局装置
212,221 アンテナアレイ
212a,221a ケーブル
212b,221b アンテナ
菊間著、「アダプティブアンテナ技術」、オーム社(平成15年)

Claims (9)

  1. 無線通信エリアの少なくとも一部が互いに重複する第1の基地局及び第2の基地局を備えた通信システムであって、
    前記第1の基地局及び前記第2の基地局はそれぞれスモールセル基地局であり、
    前記第1の基地局は、
    複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナそれぞれに供給する送信信号の位相及び利得の少なくとも一方に対する重み付けが互いに異なる複数種類のプリコーディングの情報を予め記憶する手段と、
    前記複数種類のプリコーディングから一つのプリコーディングを選択して設定することにより、自セルに接続している第1の移動局に対する送信ビームを制御する送信ビーム制御手段と、を備え、
    前記第2の基地局は、
    複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナそれぞれに供給する送信信号の位相及び利得の少なくとも一方に対する重み付けが互いに異なる複数種類のプリコーディングの情報を予め記憶する手段と、
    前記複数種類のプリコーディングから一つのプリコーディングを選択して設定することにより、自セルに接続している第2の移動局に対する送信ビームを制御する送信ビーム制御手段と、を備え、
    前記第1の基地局は、
    前記第2の基地局において前記複数のプリコーディングそれぞれが設定された場合の前記第2の基地局からの干渉電力を測定し、前記複数のプリコーディングと前記第2の基地局からの干渉電力の測定値とを互いに対応付けた干渉テーブルを作成し、
    前記第1の移動局から通信品質情報を受信し、前記第1の移動局から受信した通信品質情報と前記干渉テーブルとを比較して、前記第1の移動局における前記第2の基地局からの干渉を低減できる前記第2の移動局に対するプリコーディングの候補を推定し、該プリコーディングの候補を前記第2の基地局に送信し、
    前記第1の移動局に対するプリコーディングの候補を前記第2の基地局から受信し、そのプリコーディングの候補を設定した場合の前記第1の移動局における通信品質を推定し、その推定した通信品質が予め設定した所定の通信品質よりも上回っている場合は、前記第1の移動局に設定するプリコーディングを前記第2の基地局から受信した前記プリコーディングの候補に変更し、
    前記第2の基地局は、
    前記第1の基地局において前記複数のプリコーディングそれぞれが設定された場合の前記第1の基地局からの干渉電力を測定し、前記複数のプリコーディングと前記第1の基地局からの干渉電力の測定値とを互いに対応付けた干渉テーブルを作成し、
    前記第2の移動局から通信品質情報を受信し、前記第2の移動局から受信した通信品質情報と前記干渉テーブルとを比較して、前記第2の移動局における前記第1の基地局からの干渉を低減できる前記第1の移動局に対するプリコーディングの候補を推定し、該プリコーディングの候補を前記第1の基地局に送信し、
    前記第2の移動局に対するプリコーディングの候補を前記第1の基地局から受信し、そのプリコーディングの候補を設定した場合の前記第2の移動局における通信品質を推定し、その推定した通信品質が予め設定した所定の通信品質よりも上回っている場合は、前記第2の移動局に設定するプリコーディングを前記第1の基地局から受信した前記プリコーディングの候補に変更する、ことを特徴とする通信システム
  2. 求項1の通信システムにおいて、
    前記第1の基地局は、前記第2の基地局から複数のプリコーディングの候補を受信し、前記所定の通信品質よりも上回る通信品質の推定結果に対応するプリコーディングの候補が複数ある場合は、その複数のプリコーディングの候補のうち前記通信品質の推定結果が最大になるプリコーディングの候補に、前記第1の移動局に設定するプリコーディングを変更し、
    前記第2の基地局は、前記第1の基地局から複数のプリコーディングの候補を受信し、前記所定の通信品質よりも上回る通信品質の推定結果に対応するプリコーディングの候補が複数ある場合は、その複数のプリコーディングの候補のうち前記通信品質の推定結果が最大になるプリコーディングの候補に、前記第2の移動局に設定するプリコーディングを変更することを特徴とする通信システム。
  3. 請求項1又は2の通信システムにおいて、
    前記第1の基地局は、前記第1の移動局に設定するプリコーディングを前記第2の基地局から受信した前記プリコーディングの候補に変更したとき、そのプリコーディングの変更を前記第2の基地局に通知し、
    前記第2の基地局は、前記第2の移動局に設定するプリコーディングを前記第1の基地局から受信した前記プリコーディングの候補に変更したとき、そのプリコーディングの変更を前記第1の基地局に通知することを特徴とする通信システム。
  4. 請求項1乃至のいずれかの通信システムにおいて、
    前記第1の基地局は、前記推定した通信品質が予め設定した所定の通信品質と同等又は該所定の通信品質よりも下回っている場合は、前記第1の移動局に設定するプリコーディングを変更できないことを前記第2の基地局に通知し、
    前記第2の基地局は、前記推定した通信品質が予め設定した所定の通信品質と同等又は該所定の通信品質よりも下回っている場合は、前記第2の移動局に設定するプリコーディングを変更できないことを前記第1の基地局に通知することを特徴とする通信システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれかの通信システムにおいて、
    前記干渉テーブルを作成する複数の基地局と通信可能に構成され、該複数の基地局それぞれにおける該干渉テーブルの作成タイミングが互いに重ならないように、該基地局における該干渉テーブルの作成を制御管理する制御管理装置を、更に備えることを特徴とする通信システム。
  6. 請求項の通信システムにおいて、
    前記制御管理装置は、前記複数の基地局それぞれについて、被干渉の基地局の位置情報に基づいて該被干渉の基地局を中心とした与干渉となり得る距離内に位置する他の基地局を特定し、その特定した他の基地局の干渉テーブルの作成を、該被干渉の基地局に指示することを特徴とする通信システム。
  7. 請求項又はの通信システムにおいて、
    前記制御管理装置は、前記複数の基地局それぞれにおける前記干渉テーブルの更新間隔を制御管理することを特徴とする通信システム。
  8. 請求項乃至のいずれかの通信システムにおいて、
    前記制御管理装置は、前記複数の基地局におけるプリコーディングによる送信ビーム制御に用いる共通のパラメーを該複数の基地局に配信することを特徴とする通信システム。
  9. 移動局及び他のスモールセル基地局と通信可能に構成され、前記他のスモールセル基地局と無線通信エリアの少なくとも一部が重複するスモールセル基地局であって、
    複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナそれぞれに供給する送信信号の位相及び利得の少なくとも一方に対する重み付けが互いに異なる複数種類のプリコーディングの情報を予め記憶する手段と、
    前記複数種類のプリコーディングから一つのプリコーディングを選択して設定することにより、自セルに接続している自セルの移動局に対する送信ビームを制御する送信ビーム制御手段と、を備え、
    前記他のスモールセル基地局において前記複数のプリコーディングそれぞれが設定された場合の前記他のスモールセル基地局からの干渉電力を測定し、前記複数のプリコーディングと前記他のスモールセル基地局からの干渉電力の測定値とを互いに対応付けた干渉テーブルを作成し、
    前記他のスモールセル移動局から通信品質情報を受信し、前記他のスモールセル移動局から受信した通信品質情報と前記干渉テーブルとを比較して、前記自セルの移動局における前記他のスモールセル基地局からの干渉を低減できる、該他の基地局のセルに接続している他セルの移動局に対するプリコーディングの候補を推定し、該プリコーディングの候補を前記他のスモールセル基地局に送信し、
    前記自セルの移動局に対するプリコーディングの候補を前記他のスモールセル基地局から受信し、そのプリコーディングの候補を設定した場合の前記自セルの移動局における通信品質を推定し、その推定した通信品質が予め設定した所定の通信品質よりも上回っている場合は、前記自セルの移動局に設定するプリコーディングを前記他のスモールセル基地局から受信した前記プリコーディングの候補に変更する、ことを特徴とするスモールセル基地局。
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