JP5983174B2 - 画像処理装置、処理時間シミュレーション装置、処理時間シミュレーションプログラム - Google Patents

画像処理装置、処理時間シミュレーション装置、処理時間シミュレーションプログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置、処理時間シミュレーション装置、処理時間シミュレーションプログラムに関する。
特許文献1には、定着装置に離間可能な蓄熱部材を具備し、最初は蓄熱部材を定着装置本体から離間した状態で、低生産性でプリント動作を行いながら蓄熱部材を加熱し、蓄熱部材が所定温度以上になったら蓄熱部材を定着装置本体に接触させて高生産でプリント動作を行うことが記載されている。
また、特許文献2には、プリント枚数が所定以下のときは複写スピードを落とす。また、所定以上のときは低速で複写を開始し、加熱ロールの温度が所定以上になったところで高速に切り替えることが記載されている。すなわち、プリント枚数によって動作モードを切り替える構成である。
特開2009−282413号公報 特開平08−286549号(特許3410243号)公報
本発明は、本構成を有しない場合に比べて、利便性を重視した速熱型の定着モードを適用するか、生産性を重視した蓄熱型の定着モードを適用するか、或いは処理中に定着モードを切り替えて併用するかの判断を容易に行うことができる画像処理装置、処理時間シミュレーション装置、処理時間シミュレーションプログラムを得ることが目的である。
請求項1に記載の発明は、記録用紙に対して画像形成処理を施す1工程であり、前記記録用紙に対して加熱処理を施して定着する定着部材を予め加熱しておく定着モードとして、相対的に温度の急速立ち上げを主体とした速熱モードと、相対的に高生産のために予め蓄熱部材に蓄熱することを主体とした蓄熱モードとを備えた定着装置と、予め定められた一括りの処理量の画像形成処理を表すジョブの実行が指示されて、前記定着装置が省電力状態から通常電力状態に復帰するとき、前記ジョブの総処理量に基づいて処理完了が速い方の定着モードを選択して画像形成処理を実行する場合と、前記ジョブの総処理量が未確定中、或いはジョブが複数部に亘る場合における少なくとも1部目の初期動作として速熱モードを選択して画像形成処理を実行する場合と、の何れかを選択する選択手段と、前記定着装置における、速熱モードの単位時間当たりの処理枚数、蓄熱モードの単位時間当たりの処理枚数、速熱モードの暖気運転時間、蓄熱部材の温度を含む初期値に基づく蓄熱モードの暖気運転時間、モード切り替えに要する時間、定着処理を行わず誤差要因を排除した状態での速熱モードのウォームアップの完了時の温度から蓄熱モードのウォームアップの完了時の温度までの温度到達時間を含む条件情報を記憶する記憶手段と、前記ジョブの総処理量cを受け付ける受付手段と、前記選択手段の選択情報として適用可能であり、前記受付手段で受け付けた総処理量cに対して、前記記憶手段に記憶された条件情報に基づく、速熱モードでの処理時間、蓄熱モードでの処理時間、速熱モードと蓄熱モードとを併用したときの処理時間を報知する報知手段と、を有している。
請求項2に記載の発明は、記録用紙に対して画像形成処理を施す1工程であり、前記記録用紙に対して加熱処理を施して定着する定着部材を予め加熱しておく定着モードとして、相対的に温度の急速立ち上げを主体とした速熱モードと、相対的に高生産のために予め蓄熱部材に蓄熱することを主体とした蓄熱モードとを備えた定着装置と、予め定められた一括りの処理量の画像形成処理を表すジョブの実行が指示されて、前記定着装置が省電力状態から通常電力状態に復帰するとき、前記ジョブの総処理量に基づいて処理完了が速い方の定着モードを選択して画像形成処理を実行する場合と、前記ジョブの総処理量が未確定中、或いはジョブが複数部に亘る場合における少なくとも1部目の初期動作として速熱モードを選択して画像形成処理を実行する場合と、の何れかを選択する選択手段と、を有している。
請求項3に記載の発明は、前記請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記省電力状態が、前記定着装置の少なくとも定着部材を加熱する電力を完全に遮断する電力遮断状態である。
請求項4に記載の発明は、前記請求項1〜請求項3の何れか1項記載の発明において、前記処理量が未確定であるジョブの種類が、原稿画像を画像読取部で読み取り当該読み取った画像情報に基づいて前記画像形成処理を実行する複写処理、或いは、画像情報を通信回線を介して受け付けかつユーザーインターフェイスから入力される画像形成指示に基づいて画像形成処理を実行するオンデマンドプリント処理である。
請求項5に記載の発明は、記録用紙に対して画像形成処理を施す1工程であり、前記記録用紙に対して加熱処理を施して定着する定着部材を予め必要定着温度に加熱しておく定着モードとして、相対的に温度の急速立ち上げを主体とした速熱モードと、相対的に高生産のために予め蓄熱部材に蓄熱することを主体とした蓄熱モードとを備えた定着装置における、速熱モードの単位時間当たりの処理枚数、蓄熱モードの単位時間当たりの処理枚数、速熱モードの暖気運転時間、蓄熱部材の温度を含む初期値に基づく蓄熱モードの暖気運転時間、モード切り替えに要する時間、定着処理を行わず誤差要因を排除した状態での速熱モードのウォームアップの完了時の温度から蓄熱モードのウォームアップの完了時の温度までの温度到達時間を含む条件情報を記憶する記憶手段と、前記定着装置における総処理量cを受け付ける受付手段と、前記受付手段で受け付けた総処理量cに対して、前記記憶手段に記憶された条件情報に基づく、速熱モードでの処理時間、蓄熱モードでの処理時間、速熱モードと蓄熱モードとを併用したときの処理時間を報知する報知手段と、を有している。
請求項6に記載の発明は、コンピュータに、記録用紙に対して画像形成処理を施す1工程であり、前記記録用紙に対して加熱処理を施して定着する定着部材を予め必要定着温度に加熱しておく定着モードとして、相対的に温度の急速立ち上げを主体とした速熱モードと、相対的に高生産のために予め蓄熱部材に蓄熱することを主体とした蓄熱モードとを備えた定着装置における、速熱モードの単位時間当たりの処理枚数、蓄熱モードの単位時間当たりの処理枚数、速熱モードの暖気運転時間、蓄熱部材の温度を含む初期値に基づく蓄熱モードの暖気運転時間、モード切り替えに要する時間、定着処理を行わず誤差要因を排除した状態での速熱モードのウォームアップの完了時の温度から蓄熱モードのウォームアップの完了時の温度までの温度到達時間を含む条件情報を記憶し、前記定着装置における総処理量cを受け付け、前記受け付けた総処理量cに対して、記憶された前記条件情報に基づく、速熱モードでの処理時間、蓄熱モードでの処理時間、速熱モードと蓄熱モードとを併用したときの処理時間を報知することを実行させる処理時間シミュレーションプログラムである。
請求項1、2、5,6の発明によれば、本構成を有しない場合に比べて、利便性を重視した速熱型の定着モードを適用するか、生産性を重視した蓄熱型の定着モードを適用するか、或いは処理中に定着モードを切り替えて併用するかの判断を容易に行うことができる
請求項3に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べて、省エネ性を向上することができる。
請求項4に記載の発明によれば、速熱モードと蓄熱モードを適材適所に利用することができる。
本実施の形態に係る画像処理装置を含む通信回線網接続図である。 本実施の形態に係る画像処理装置の概略図である。 本実施の形態係る画像処理装置の内部構成の詳細図である。 本実施の形態に係る画像処理装置の制御系の構成を示すブロック図である。 本実施の形態に係る定着装置の断面図である。 本実施の形態に係る定着装置の接離機構部を示す断面図である。 本実施の形態に係る定着装置であり、(A)は接離機構部の離間状態を示す部分断面図、(B)は感温磁性部材の離間状態を示す正面図、(C)は接離機構部の接触状態を示す部分断面図、(D)は感温磁性部材の接触状態を示す正面図である。 本実施の形態に係る速熱モードと蓄熱モードにおける処理枚数−処理時間特性曲線を示す特性図である。 本実施の形態に係るUIタッチパネルに条件情報表示画面が表示されたときの正面図である。 本実施の形態に係るUIタッチパネルにシミュレーション結果表示画面が表示されたときの正面図である。 本実施の形態に係る画像処理装置における画像処理制御において、定着装置の定着モードの切替制御ルーチンを示すフローチャートである。 図11のステップ404のリモートプリント定着モード切替制御サブルーンの詳細を示すフローチャートである。 本実施の形態に係るシミュレーションの流れを示す制御フローチャートである。
図1に示される如く、本実施の形態に係る画像処理装置10は、インターネット等のネットワーク通信回線網20に接続されている。図1では、2台の画像処理装置10が接続されているが、この数は限定されるものではなく、1台でもよいし、3台以上であってもよい。
また、このネットワーク通信回線網20には、情報端末機器としての複数のPC(パーソナルコンピュータ)21が接続されている。
図1(B)に示される如く、PC21は、CPU21A、RAM21B、ROM21C、I/O21D及びこれらを相互に接続するデータバスやコントロールバス等のバス21E を備えている。
I/O21Dには、キーボードやマウス等の入力装置21Fと、モニタ21Gが接続されている。また、I/O21Dには、I/F21Hを介して前記ネットワーク通信回線網20に接続されている。
図1(A)では、2台のPC21が接続されているが、この数は限定されるものではなく、1台でもよいし、3台以上であってもよい。また、情報端末機器としては、PC21に限定されるものではなく、さらには有線接続である必要もない。すなわち、無線によって情報を送受信する通信回線網であってもよい。
図1に示される如く、画像処理装置10では、PC21から当該画像処理装置10に対して、遠隔で、例えばデータを転送して画像形成(プリント)指示操作を行なう場合、或いは使用者(ユーザー)が画像処理装置10の前に立ち、各種操作によって、例えば、複写(コピー)、スキャン(画像読取)、ファクシミリ送受信等の処理を指示する場合がある。
図2には、本実施の形態に係る画像処理装置10が示されている。
画像処理装置10は、大きく分類すると、記録用紙に画像を形成する画像形成部240と、原稿画像を読み取る画像読取部238と、ファクシミリ通信制御回路236を備えている。画像処理装置10は、メインコントローラ200を備えており、画像形成部240、画像読取部238、ファクシミリ通信制御回路236を制御して、画像読取部238で読み取った原稿画像の画像データを一次的に記憶したり、読み取った画像データを画像形成部240又はファクシミリ通信制御回路236へ送出したりする。
メインコントローラ200にはインターネット等のネットワーク通信回線網20が接続され、ファクシミリ通信制御回路236には電話回線網22が接続されている。メインコントローラ200は、例えば、ネットワーク通信回線網20を介してホストコンピュータと接続され、画像データを受信したり、ファクシミリ通信制御回路236を介して電話回線網22を用いてファクシミリ受信及びファクシミリ送信を実行する役目を有している。
画像処理装置10には、入力電源線244の先端にコンセント245が取り付けられており、壁面Wまで配線された商用電源242の配線プレート243に、当該コンセント245を差し込むことで、画像処理装置10は、商用電源242から、電力の供給を受けるようになっている。
(画像処理装置の詳細構成)
図3に示されるように、本実施形態に係る画像処理装置10の装置本体10Aの上部には、複数枚の読取原稿Gを1枚ずつ自動で搬送する自動原稿搬送装置12と、1枚の読取原稿Gが載せられる第1プラテンガラス16と、自動原稿搬送装置12によって搬送された読取原稿G又は第1プラテンガラス16に載せられた読取原稿Gを読み取る画像読取部238とが設けられている。自動原稿搬送装置12は、複数枚の読取原稿Gが上面に載せられる原稿台13を備えている。
画像読取部238は、第1プラテンガラス16に載せられた読取現行Gに沿って移動する第1のミラーユニット18と、第1のミラーユニット18で走査されることで得た画像を反射させて、レンズ24を介してCCDラインセンサ等の撮像素子26へ案内(光軸L参照)する第2のミラーユニット22とを備えている。
装置本体10Aの上下方向中央部には、互いに異なった色のトナー画像を形成すると共に、水平方向に対して傾斜した状態に並んで配置される複数個の画像形成ユニット30を備えた画像形成部240が設けられている。さらに、画像形成ユニット30の上側には、図3の矢印A方向に循環駆動しながら各色の画像形成ユニット30で形成されたトナー画像が転写される無端状の中間転写ベルト32が設けられている。
画像形成ユニット30としては、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニット30Y、30M、30C、30Kがこの順で設けられている。
なお、画像形成ユニット30Yは、基本的に、像保持体34、帯電部材36、露光装置40、現像器42を備えており、また、他の3つの画像形成ユニット30M、30C、30Kも同様に備えているが、図2において、符号の付記は省略した。
中間転写ベルト32の上方には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の現像器42に、決められた色のトナーを供給するトナーカートリッジ38Y、38M、38C、38Kが設けられている。そして、黒(K)色のトナーを収容したトナーカートリッジ38Kは、使用頻度が高いため、他のカラーのトナーカートリッジと比較して大きくされている。
一方、中間転写ベルト32を挟んで像保持体34の反対側には、像保持体34の表面に形成されたトナー画像を中間転写ベルト32に転写するための一次転写部材46が設けられている。さらに、像保持体34から中間転写ベルト32に転写されずに像保持体34の表面に残留した残留トナー等を清掃するクリーニング装置44が、像保持体34の表面に接して設けられている。
ここで、画像形成ユニット30Y、30M、30C、30Kに個別に設けられた露光装置40から各色の画像データに基づく光が順次出力される。この光は、帯電部材36によって一様に帯電した各色の像保持体34の表面を露光し、像保持体34の表面には静電潜像が形成される。像保持体34の表面に形成された静電潜像は、現像器42によって、各色のトナー画像として現像される。
像保持体34の表面に、順次形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー画像は、各色の画像形成ユニット30Y、30M、30C、30Kの上方に傾斜して配置される中間転写ベルト32上に、一次転写部材46によって多重に転写される。
中間転写ベルト32は、中間転写ベルト32に駆動力を付与する駆動ロール48、従動回転する支持ロール50、中間転写ベルト32に張力を付与する張力付与ロール54、第1のアイドラーロール56、第2のアイドラーロール58に巻き掛けられている。
中間転写ベルト32を挟んで駆動ロール48の反対側には、中間転写ベルト32の表面を清掃するクリーニング装置52が設けられている。
中間転写ベルト32を挟んで支持ロール50の反対側には、中間転写ベルト32上に一次転写されたトナー画像を記録用紙Pに二次転写するための二次転写部材60が配置されている。
また、二次転写部材60の上方には、二次転写部材60によってトナー画像が転写されて搬送経路62に沿って搬送される記録用紙Pにトナー画像を定着させる定着装置64が設けられている。定着装置64は、記録用紙Pの画像面側に配置された加熱ロール64Aと、記録用紙Pを加熱ロール64Aに向けて加圧する加圧ロール64Bとを有している。
さらに、定着装置64に対して記録用紙Pの搬送方向の下流側には、搬送ロール66が設けられ、搬送ロール66、次いで記録用紙Pの搬送方向を切り替える切替ゲート68が設けられている。
切替ゲート68に対して、記録用紙Pの搬送方向下流側には、一の方向に切り替えられた切替ゲート68によって案内される記録用紙Pを第1排出部69に排出させる第1排出ロール70が設けられている。
また、切替ゲート68に対して、記録用紙Pの搬送方向下流側には、他の方向に切り替えられた切替ゲート68によって案内されて搬送ロール73により搬送される記録用紙Pを第2排出部72に排出させる第2排出ロール74と、記録用紙Pを第3排出部76に排出させる第3排出ロール78とが設けられている。
一方、装置本体10Aの下部であって、二次転写部材60に対して記録用紙Pの搬送方向の上流側には、記録用紙Pが収容される給紙部80、82、84、86が設けられ、各給紙部80、82、84、86には、例えば、サイズの異なる記録用紙Pが収容されている。なお、給紙部80、82、84、86の2以上の給紙部に亘り同一のサイズを収容してもよいし、同一のサイズで向きが90°を異ならせて収容してもよい。
さらに、各給紙部80、82、84、86には、収容された記録用紙Pを各給紙部80、82、84、86から搬送経路62に持ち出す給紙ロール88が設けられ、給紙ロール88の搬送方向下流側には、記録用紙Pを1枚ずつ搬送する搬送ロール90及び搬送ロール92が設けられている。
また、搬送ロール92の搬送方向下流側には、記録用紙Pを一端停止させ、決められたタイミングで二次転写位置へ送り出す位置合せロール94が設けられている。
一方、記録用紙Pの両面に画像を形成させるために、記録用紙Pを反転させて搬送する両面用搬送ユニット98が二次転写位置の側方に設けられている。この両面用搬送ユニット98には、搬送ロール73を逆転させることで搬送される記録用紙Pが送り込まれる反転経路100が設けられている。さらに、反転経路100に沿って複数個の搬送ロール102が設けられ、これらの搬送ロール102によって搬送される記録用紙Pは表裏が反転された状態で、位置合せロール94に再度搬送される構成となっている。
また、両面用搬送ユニット98よりも装置外側には、折り畳み式の手差給紙部106が設けられている。両面用搬送ユニット98の下部には、使用状態とされた折り畳み式の手差給紙部106から給紙される記録用紙Pを搬送する給紙ロール108及び搬送ロール110、112が設けられており、搬送ロール110、112によって搬送された記録用紙Pは、位置合せロール94に搬送されるようになっている。
(画像処理装置の制御系ハード構成)
図4は、画像処理装置10の制御系のハード構成の概略図である。
ネットワーク回線網20は、メインコントローラ200に接続されている。メインコントローラ200には、それぞれ、データバスやコントロールバス等のバス33A〜33Dを介して、ファクシミリ通信制御回路236、画像読取部238、画像形成部240、UIタッチパネル216が接続されている。すなわち、このメインコントローラ200が主体となって、画像処理装置10の各処理部が制御されるようになっている。なお、UIタッチパネル216には、UIタッチパネル216用のバックライト部が取り付けられている場合がある。
また、画像処理装置10は、電源装置202を備えており、メインコントローラ200とは信号ハーネス201で接続されている。
電源装置202は、商用電源242から、入力電源線244を介して電力の供給を受けている。
電源装置202では、それぞれ独立したCPUを備えたメインコントローラ200、ファクシミリ通信制御回路236、画像読取部238、画像形成部240、UIタッチパネル216のそれぞれに対して、電力を供給する電力供給線35A〜35Dが設けられている。メインコントローラ200では、各処理部(デバイス)に対して個別に電力供給(電力供給モード)、或いは電力供給遮断(スリープモード)し、所謂部分節電制御することも可能となっている。なお、画像形成部240のCPUを含む制御系をMCUという場合がある。
また、メインコントローラ200に、人感センサを設け、画像処理装置10の周囲の人の有無を監視し、電力供給制御をするようにしてもよい。
次に、本実施形態に係る定着装置(図4の「Fuser」)64について説明する。なお、本実施形態では、定着装置64の耐熱温度240℃、定着設定温度370℃と設定している。
図5に示すように、定着装置64は、記録用紙Pの進入又は排出を行うための開口320A、320Bが形成された筐体320を備えている。筐体320の内部には、無端状の定着ベルト302が設けられ、加熱ロール64Aの外周となる。定着ベルト302の両端部には、円筒状で回転軸を備えたキャップ部材(図示省略)が嵌合固定されており、該回転軸を中心として、定着ベルト302が回転可能に支持されている。また、一方のキャップ部材には、定着ベルト302を回転駆動するモータ(図示省略)に接続されるギヤが接着されている。ここで、モータが作動すると、定着ベルト302は図5の矢印A方向へ回転する。
定着ベルト302の外周面と対向する位置には、絶縁性の材料で構成されたボビン308が配置されている。ボビン308は、定着ベルト302の外周面に倣った略円弧状に形成されており、定着ベルト302とは反対側の面の略中央部から凸部308Aが突設されている。ボビン308と定着ベルト302との間隔は1〜3mm程度となっている。
ボビン308には、通電によって磁界Hを発生する励磁コイル310が、凸部308Aを中心として軸方向(図5の紙面奥行き方向)に複数回巻き回されている。励磁コイル310と対向する位置には、ボビン308の円弧状に倣って略円弧状に形成された磁性体コア312が配置され、ボビン308または励磁コイル310に支持されている。
定着ベルト302の内側には、定着ベルト302に倣って、定着ベルト302の内周面と接触する略円弧板状の感温磁性部材314が設けられている。感温磁性部材314は、励磁コイル310と対向配置されている。この感温磁性部材314は、蓄熱機能を備えるため、「蓄熱部材」という場合もある。
感温磁性部材314の内側には、アルミニウムからなる誘導体318が設けられている。誘導体318は表皮深さ以上の厚さを有し、固有抵抗の小さい非磁性金属であることが望ましく、材料としては銀、銅、アルミニウムが好的である。誘導体318は、感温磁性部材314の内周面と対向する円弧部318Aと、円弧部318Aと一体で形成される柱部318Bとで構成され、両端が定着装置64の筐体320に固定されている。
また、誘導体318の円弧部318Aは、感温磁性部材314を磁界Hの磁束が貫通した場合に、磁界Hの磁束を誘導する位置に予め配置されている。誘導体318と感温磁性部材314との間は1〜5mm離れている。なお、後述するように、誘導体318と感温磁性部材314は、独立して支持されている。
誘導体318の柱部318Bの端面には、定着ベルト302を所定の圧力で外側に向けて押圧するための押圧パッド332が固定され支持されている。これにより、誘導体318と押圧パッド332をそれぞれ支持する部材を設ける必要がなく、定着装置64の小型化が可能となっている。押圧パッド332は、ウレタンゴム又はスポンジ等の弾性を有する部材で構成され、一端面が定着ベルト302の内周面と接触して定着ベルト302を押圧している。
定着ベルト302の外周面には、定着ベルト302の回転に対して図5の矢印B方向(図5の矢印A方向と反対方向)に従動回転する加圧ロール64Bが圧接されている。
加圧ロール64Bは、アルミニウム等の金属からなる芯金306の周囲に、厚さ5mmの発泡シリコンゴムスポンジ弾性層を設け、さらに発泡シリコンゴムスポンジ弾性層の外側に、厚さ50μmのカーボン入りPFAからなる離型層を被覆した構成となっている。また、加圧ロール64Bは、加圧ロール64Bを回転可能に支持する図示しないブラケットがカムにより揺動するリトラクト機構によって、定着ベルト302の外周面と接触又は離間するようになっている。
定着ベルト302の内側で、励磁コイル310と対向しない領域で且つ記録用紙Pの排出側の領域には、定着ベルト302内周面の温度を測定するサーミスタ334が接触して設けられている。サーミスタ334は、定着ベルト302から与えられる熱量に応じて変化した抵抗値を温度換算することで、定着ベルト302の表面温度を計測する。サーミスタ334の接触位置は、記録用紙Pのサイズの大小によって測定値が変わらないように、定着ベルト302の幅方向の略中央部となっている。
サーミスタ334は、画像形成部240のMCU(図4参照)に接続されている。MCUは、サーミスタ334から送られた電気量に基づいて温度換算を行い、定着ベルト302表面の温度を測定する。そして、この測定温度と、予め記憶させてある定着設定温度(例えば、370℃)とを比較して、測定温度が定着設定温度よりも低い場合は、励磁コイル310に通電し、磁気回路としての磁界H(図5参照)を発生させる。測定温度が定着設定温度よりも高い場合は、通電を停止する。
定着ベルト302と加圧ロール64Bとの接触部(ニップ部)における記録用紙Pの搬送方向下流側近傍には、剥離部材348が設けられている。剥離部材348は、一端が固定された支持部348Aと、支持部348Aに支持されている剥離シート348Bとで構成されている。剥離シート348Bの先端は、定着ベルト302に近接又は接触するように配置されている。
次に、感温磁性部材314の定着ベルト302への接離機構について説明する。
ここで、定着装置64の定着モードとして、感温磁性部材314が定着ベルト302に対して接触している状態での定着処理を「蓄熱モード」とし、感温磁性部材314が定着ベルト302に対して離間している状態での定着処理を「速熱モード」とする。それぞれの定着モードの仕様については後述する。
図6に示すように、定着装置64の内部には、定着ベルト302及び加圧ロール64Bの両端部を挟むようにして、一対の側板352、354が立設されている。側板352、354には、定着ベルト302の両端部と対向する位置に、定着ベルト302の内径よりも小径の貫通穴352A、354Aが形成されている。
また、側板352及び側板354の内壁には、図示しないネジ等の固定手段により、支持部材356、358がそれぞれ設けられている。支持部材356は、側板352に固定される平板部356Aと、平板部356Aから突設された円筒状の軸部356Bと、平板部356A及び軸部356Bを貫通する貫通穴356Cとで構成されている。
同様に、支持部材358は、側板354に固定される平板部358Aと、平板部358Aから突設された円筒状の軸部358Bと、平板部358A及び軸部358Bを貫通する貫通穴358Cとで構成されている。
貫通穴352Aと貫通穴356Cは、同径であり、内周壁が一致した連通状態となっている。同様にして、貫通穴354Aと貫通穴358Cは、同径であり、内周壁が一致した連通状態となっている。
軸部356Bにはベアリング360が外挿され、軸部358Bにはベアリング362が外挿されて、それぞれ固定されている。ここで、ベアリング360、362の外径は、定着ベルト302の内径とほぼ同じ径となっており、ベアリング360、362の外周面に定着ベルト302の両端部の内周面が接着固定されている。これにより、定着ベルト302が、軸部356B、358Bの中心を回転中心として、回転可能となっている。
軸部358B側で、定着ベルト302の一端の外周面には、回転駆動用のギヤ364が取付けられている。ギヤ364は、図示しないモータによって駆動される。
一方、感温磁性部材314の両端部には、それぞれ断面略L字状の支持部材366、368の一端が接着されている。支持部材366、368の他端側は、平板部366A、平板部368Aが形成されている。なお、支持部材366、368は、熱伝導率の低い部材で構成されており、感温磁性部材314の熱がそのまま支持部材366、368に伝熱されないようにしている。
平板部366Aは、貫通穴356C及び貫通穴352Aに挿通されて、側板352よりも外側に突出されている。同様にして、平板部368Aは、貫通穴358C及び貫通穴354Aに挿通されて、側板354よりも外側に突出されている。
平板部366Aの下方側には、上面に凹部370Aが形成された幅広の基台370が設けられている。基台370は、側板352の外壁に固定されている。また、凹部370Aは、支持部材366の平板部366Aの端部と対向する位置となっている。
同様にして、平板部368Aの下方側には、上面に凹部372Aが形成された幅広の基台372が設けられている。基台372は、側板354の外壁に固定されている。また、凹部372Aは、支持部材368の平板部368Aの端部と対向する位置となっている。
ここで、凹部370Aにコイルバネ374の一端が固定されており、コイルバネ374の他端が平板部366Aの下面に固定されている。同様にして、凹部372Aにコイルバネ376の一端が固定されており、コイルバネ376の他端が平板部368Aの下面に固定されている。これにより、感温磁性部材314が、上下方向に移動可能に支持されている。
なお、感温磁性部材314は、図6に示すように、コイルバネ374、376が伸びきった状態(位置)において、定着ベルト302の内周面と接触するようになっている。これにより、定着ベルト302が、感温磁性部材314によって外側へ変形されないようにしている。
平板部366Aの上方でコイルバネ374と対向する位置には、電動シリンダ378が設けられている。電動シリンダ378は、一方側から突出又は格納されるアクチュエータ380を有しており、側板352の外壁にアクチュエータ380を下方側へ向けて固定されている。
同様にして、平板部368Aの上方でコイルバネ376と対向する位置には、電動シリンダ382が設けられている。電動シリンダ382は、一方側から突出又は格納されるアクチュエータ384を有しており、側板354の外壁にアクチュエータ384を下方側へ向けて固定されている。
アクチュエータ380は、格納された短い状態で、端面が平板部366Aの上面と僅かに接触している。同様に、アクチュエータ384は、格納された短い状態で、端面が平板部368Aの上面と僅かに接触している。電動シリンダ378、382は、いずれもソレノイド駆動、モータ駆動等によりアクチュエータ380、384の伸縮動作が行われるようになっている。なお、電気制御によってソレノイドバルブを開閉することでアクチュエータ380、384を伸縮動作させるエアーシリンダ、油圧シリンダも適用可能である。
ここで、本実施の形態では、定着モードが「速熱モード」の場合は、画像形成部240のMCUは、図7(A)に示すように、アクチュエータ380、384を伸ばして、コイルバネ374、376を縮めるように電動シリンダ378、382の動作制御を行う。このため、図7(B)に示すように、感温磁性部材314と定着ベルト302は離間した状態で保持される。
一方、定着モードが「蓄熱モード」の場合は、画像形成部240のMCUは、図7(C)に示すように、アクチュエータ380、384を縮めて、コイルバネ374,376を伸ばすように電動シリンダ378、382の動作制御を行う。このため、図7(D)に示すように、感温磁性部材314と定着ベルト302は接触した状態で保持される。
(定着装置64の基本仕様)
[処理形態1」
本実施の形態の定着装置は、定着処理を実行するモード(定着モード)として、「速熱モード」と「蓄熱モード」を備えており、基本的に、画像形成処理枚数に応じて選択的に切り替えるようにしている。
表1は、「速熱モード」と「蓄熱モード」との比較対照表であり、この表1からわかるように、全工程処理時間を比較すると、「速熱モード」は1枚〜数枚(以下、MAXを「N枚」という)程度の少量処理に適しており、「蓄熱モード」は、N枚を超える枚数の大量処理に適している。定着モードを選択するための、境界となる上記処理枚数Nは、当然画像処理装置10の仕様によって異なる。
なお、表1における「速」、「遅」はモード間の相対関係であり、括弧内の数値は、一例である。
(定着モード切替制御)
ここで、1ジョブの画像処理枚数が既知である場合、その処理枚数の全てを処理するのに最速な定着モードを選択することが考えられる。例えば、1枚目の処理(表1のFPOT(FCOT))を最速とし(速熱モード)、処理枚数がN枚以上か否かを境界として、必要に応じて定着装置64の定着モードを選択し、切り替えるようにすればよい。
すなわち、最終処理枚数が既知であれば、定着モードは、以下の演算式が成立するか否かによって、速熱モード又は蓄熱モードが選択可能である。
a+(60/x)×c<b+(60/w)×c・・・(1)
なお、上記演算式(1)では、不等号を「<」としたが、「≦」であってもよい。
ここで、
x:速熱モードの単位時間(60秒)当たりの処理枚数
w:蓄熱モードの単位時間(60秒)当たりの処理枚数
c:画像処理の処理枚数
ft1:速熱モードにおける画像処理指示から最初の記録用紙へ画像処理動作が開始されるまでの時間
ft2:蓄熱モードにおける画像処理指示から最初の記録用紙へ画像処理動作が開始されるまでの時間
60/x:速熱モードにおける記録用紙1枚当たりの画像処理時間
60/w:蓄熱モードにおける記録用紙1枚当たりの画像処理時間
a:速熱モードの暖気運転時間(ウォームアップ時間)
b:感温磁性部材314(蓄熱部材)の温度を含む初期値に基づく蓄熱モードの暖気運転時間(ウォームアップ時間)
である。
上記演算式(1)が成立する場合は速熱モードを選択し、成立しない場合は蓄熱モードを選択することを基本とする。
図8は、速熱モードと蓄熱モードとの相関関係として、横軸に処理枚数、縦軸に時間をとった場合の特性図である。
図8に示される如く、速熱モード特性曲線CSは、画像処理指示があってからのウォームアップ時間(a)が経過した後、「60/x」に依存する傾きで、ほぼ正比例の特性を維持する。なお、「ほぼ正比例」とは、機差、温度変化、搬送精度を含む誤差要因によって、直線が歪む場合もあるが理論的には正比例の関係となることを意味する。
一方、図8に示される如く、蓄熱モード特性曲線CCは、画像処理指示があってからのウォームアップ時間(b)が経過した後、「60/w」に依存する傾きでほぼ正比例の特性を維持する。なお、「ほぼ正比例」とは、機差、温度変化、搬送精度を含む誤差要因によって、直線が歪む場合もあるが理論的には正比例の関係となることを意味する。
この図8では、処理枚数が横軸、時間が縦軸であるため、相対的に傾きが大きいほど処理に時間がかかることになる。従って、速熱モード特性曲線Csの方が、蓄熱モード特性曲線Ccよりも傾きが大きくなっている。
それぞれの傾き(「60/x」、「60/w」)が異なるため、両者(速熱モード特性曲線Cs、蓄熱モード特性曲線Cc)は、ある時期に交差することになる。この交差点(図8の点K)が、定着モードを速熱モードにするか蓄熱モードにするかのボーダーライン(処理枚数N0値)となる。
例えば、前記表1をさらに具体化(数値特定)した、以下の表2の数値で換算すると約30枚程度となる。
言い換えれば、総処理枚数が既知である場合、上記演算式(1)に基づき、30枚までは速熱モードが選択され、31枚以降は蓄熱モードが選択されることになる。
この処理形態1は、定着モードの選択は、速熱モード又は蓄熱モードの何れか一方を選択したあと、処理終了まで定着モードを変更しないことを前提としている。
「処理形態2」
前記処理形態1では、総処理枚数が31枚以上の場合、FCOTを考慮せず、最終終了時間の最短縮化を目的としているため、当該FCOTは30.80secとなる。
例えば、総処理枚数が100枚ではあるが、5ページ×20部であったとすると、最初の5ページが最速に出力されれば、6枚目以降は同じ画像(文書を含む)の繰り返しとなる。
そこで、処理形態2では、画像形成された文書の確認を、画像処理装置10の前で行う場合、FCOTを短縮し、少なくとも最初の5枚の出力を急がせるべく、初動処理として速熱モードを選択し、その後、継続処理として蓄熱モードに切り替えるようにした。この場合、切り替え時期が重要となる。
当然、手動操作又は自動検索等によって1部の処理枚数を認識し、1部目を速熱モードで出力し、2部目以降を蓄熱モードに切り替えて出力する。
「処理形態3」
定着モードとしては、「速熱モードのみ」、「蓄熱モードのみ」、「速熱モードから蓄熱モードへ切り替え」の3種類のパターンがある。そこで、例えばUIタッチパネル216を用いて、必要な条件情報を入力することで、それぞれのパターンでのシミュレーションを実行し、視覚を通じてユーザーへパターン選択情報を報知するようにした。
条件情報としては、単位時間当たりの処理量(1分間当たりの処理枚数)、1枚処理するのに要する時間、ウォームアップ時間、1枚目が出力されるまでの時間、必要定着温度、モード切り替えに要する時間、総処理枚数、未処理状態での速熱モードから蓄熱モードへの温度到達時間等である。
選択情報としては、速熱モードの処理枚数、蓄熱モードの処理枚数、速熱モードでの実画像形成処理時間、蓄熱モードでの実画像形成処理時間、速熱モードと蓄熱モードでの実画像形成処理時間、速熱モード→蓄熱モードでの総処理時間、蓄熱モードのみの総処理時間、速熱モードのみの総処理時間等である。
前記表3に示す条件情報テーブルは、全て変数記号によって示されているが、搭載される画像処理装置10が特定されることで、単位時間当たりの処理量x ppm,w ppm、1枚処理するのに要する時間「60/x sec」、「60/w sec」、必要定着温度Ts ℃、Tc ℃、モード切り替えに要する時間y secは、少なくとも固定値となる。
また、画像処理装置10の状況によって、1枚目が出力されるまでの時間ft1 sec、ft2 sec、モード切り替えに要する時間y secも認識可能である。
そこで、シミュレーションモードが選択された場合に、UIタッチパネル216の表示面(或いは遠隔であればPC21のモニタでもよい)に、図9に示される如く、条件情報表示画面216Aを表示する。この条件情報表示画面216Aの下部には、前記表3に示した各項目の具体的数値が表示されると共に、処理枚数を入力することを促す入力指示画面216B及び処理枚数入力欄画面216Cとが設けられている。
ユーザーは、基本的には処理枚数の入力が可能であり、当該処理枚数を、テンキー等を用いて入力する。
処理枚数の入力が完了すると、図10に示される如く、シミュレーション結果表示画面216Dが表示されるようになっている。このシミュレーション結果表示画面216Dでは、前記表4に示した項目が表示される。なお、速熱モード処理枚数、蓄熱モード処理枚数は、処理枚数に基づく最適な数値(最も処理時間が短くなる分配)で表示されるが、ユーザーによる変更が可能である。
ユーザーは、少なくとも速熱モード→蓄熱モードでの総処理時間、蓄熱モードのみの総処理時間、速熱モードのみの総処理時間を確認することで、その後の処理を何れのモードで実行するかの判断情報として利用する。このため、シミュレーション結果表示画面216Dの下部には、速熱モード選択ボタン216E、蓄熱モード選択ボタン216F、再試行ボタン216Gと終了ボタン216Hが表示されている。
「処理形態4」
一方、処理枚数が既知でない場合、演算式(1)による判別が不可能となる。
そこで、本実施の形態では、前記表1に示すような速熱モードと蓄熱モードの有利な点、不利な点を総合的に判断し、処理枚数が既知でないジョブに対する定着モードの切り替えのための制御を確立した。
(ジョブの種類について)
画像処理装置10において、画像形成部240を利用して処理するジョブには、複写、リモートプリントが代表的であり、その他として、オンデマンド処理として、例えば、「どこでもプリント」がある。
「複写」は、原稿画像(読取原稿G)を画像読取部238で読み取りながら、画像形成部240で記録用紙Pへ読み取った画像を形成する処理である。
読取原稿Gを読み取るまで待機して、複写処理をすれば、指定された部数等から、総処理量(処理枚数N)が判明するが、この場合、読取原稿Gが多ければ多いほど、FCOTが長くなる傾向となる。
このため、通常は、画像読取処理と並行して、画像形成処理が実行される。このため、定着モードとして速熱モードが適正か、蓄熱モードが適正かが不明となる。
「リモートプリント」は、PC21等にインストールされたプリンタドライバからの指示で、画像情報、かつ、印刷型式(ページ数、部数、N−up等)を受け付けるため、当該印刷型式から処理枚数Nが認識可能である。従って、画像形成処理開始時までに、定着モードとして速熱モードが適正か、蓄熱モードが適正かが判明する。
「どこでもプリント」は、ユーザーが例えば、PC21やサーバー等に保存しておいた画像情報を、プリントした場所の近傍にある画像処理装置10を用いて出力するものであり、ユーザーがUIタッチパネル216を操作することで、保存先から画像情報を取り込み、画像形成を開始する。
このため、ユーザーが保存先を特定する識別情報、印刷型式を入力し終えるまで、定着モードとして速熱モードが適正か、蓄熱モードが適正かが不明となる。
本実施の形態では、上記代表的なジョブ(複写、リモートプリント、どこでもプリント)において、画像形成処理開始時までに、定着モードとして速熱モードが適正か、蓄熱モードが適正かが判明するとなるジョブ(リモートプリント)においては、前記演算式(1)に基づいて、最初から最適な定着モードに切り替えて、画像処理を実行する。
一方、上記代表的なジョブ(複写、リモートプリント、どこでもプリント)において、定着モードとして速熱モードが適正か、蓄熱モードが適正かが不明となるジョブ(複写、どこでもプリント)においては、少なくとも、初動処理として、速熱モードで画像形成処理を開始する。
その後に判明する総処理枚数N値に基づいて、最適な(例えば、処理終了までの時間が最短な)定着モードを選択して継続処理を実行する。すなわち、継続処理は、必要に応じて、初動処理の定着モード(速熱モード)を引き継ぐ場合もあるし、初動処理の定着モード(速熱モード)から蓄熱モードへ切り替える場合もある。
以下に、本実施の形態の作用を図11、図12のフローチャートに基づき説明する。なお、この図11(及び図12)のフローチャートは、前記処理形態1、2、4が含まれる。
図11は、定着装置64に電力が供給されていない所謂スリープ中において、定着装置64の定着モードを決定するまでの工程を主体とした制御フローチャートである。
ステップ400では、ジョブを受け付けたか否かが判断され、否定判定された場合は、スリープ状態が維持され、このルーチンは終了する。
また、ステップ400で肯定判定されると、ステップ402へ移行して、受け付けたジョブの種類(ジョブ種)を判別する。
このステップ402において、ジョブ種がリモートプリントであると判明した場合は、前記処理形態1又は処理形態2が実行可能であり、ステップ404へ移行して、リモートプリント定着モード切替制御を実行する。なお、このリモートプリント定着モード切替制御については、図12を用いて後述する。
また、ステップ402において、ジョブ種が複写(コピー)であると判明した場合は、前記処理形態4が実行可能であり、ステップ406へ移行して速熱モードへの切替処理を実行する。
定着モードが「速熱モード」の場合は、画像形成部240のMCUは、図7(A)に示すように、アクチュエータ380、384を延ばして、コイルバネ374,376を縮めるように電動シリンダ378、382の動作制御を行う。このため、図7(B)に示すように、感温磁性部材314と定着ベルト302は離間した状態で保持される。
次のステップ408では、画像読取部238で原稿画像の読み取りが開始され、次いで、ステップ418へ移行して初動処理を開始する。
また、前記ステップ402において、ジョブ種がリモートプリント、複写以外、例えば、どこでもプリントモード(オンデマンドモード)の場合、前記処理形態4が実行可能であり、ステップ410へ移行する。
ステップ410では、ユーザーがUIタッチパネル216を操作して、どこでもプリントモードに下で画像形成処理の実行指示を受けた否かを判断する。
このステップ410で否定判定された場合は、ステップ412へ移行して待機処理後、このルーチンは終了する。なお、待機処理とは、イメージ等の情報量が多い画像情報を取得している等を示す。
前記ステップ410において、ユーザーがUIタッチパネル216を操作して、どこでもプリントモードに下で画像形成処理の実行指示を受けた場合(肯定判定)、ステップ410からステップ414へ移行して速熱モードへの切替処理を実行し、次いでステップ416へ移行する。ステップ416では、対応するジョブを検索して、ステップ418へ移行し、初動処理を開始する。なお、ジョブ検索には、指定されたPCやサーバー等へのアクセスを含む。
ステップ418の初動処理は、定着モードが速熱モードであるので、前記表1に示される如く、FCOTが3〜6秒と立ち上がりが、蓄熱モードよりも速いため、原稿画像を読み取りながら画像形成処理が実行可能である。
次のステップ420では、読み取った原稿画像の枚数、複写部数等に基づいて、総処理量(枚数N)が判明したか否かが判断され、肯定判定されるとステップ422へ移行する。
ステップ422では、演算式パラメータft1、ft2、「60/x」、「60/w」、bのそれぞれを取り込む。これらのパラメータは固定的な数値(定数)であるものや、環境によって変動する値(変数)であるものがあり、画像処理指示毎に取り込むことが好ましい。
例えば、パラメータbは、感温磁性部材314等の初期温度によって変化するウォームアップ時間である。このため、前回の画像処理によって加熱されている予熱が残っている場合と、予熱がない場合、或いは、環境温度による初期温度の変化によって取込時期によって変化する場合がある。
パラメータft1、ft2は、定着装置64の処理開始時の温度によって決まるFCOTに相当する。このため、定着温度には許容範囲温度が存在するため、その上限と下限とではFCOTが変化する場合がある。
パラメータ「60/x」、「60/w」は、装置の搬送性能に依存するため理論的には固定値である。しかし、搬送系の制御プログラムの変更等によって待機時間等に変更があれば変化する場合がある。
次のステップ424では、処理枚数N値を取得し、次いでステップ426へ移行して、演算式(1)を読み出し、ステップ428へ移行する。
a+(60/x)×c<b+(60/w)×c・・・(1)
ステップ428では、演算式(1)に前記ステップ422で取り込んだ各パラメータ、並びにステップ424で取得した処理枚数N値を代入し、当該演算式(1)が成立するか否かを判断し、ステップ430へ移行する。
ステップ430では、判定結果を判別する。このステップ430で、「成立」と判定された場合は、現在設定されている速熱モードを維持し、ステップ434へ移行する。また、ステップ430で「不成立」と判定された場合は、ステップ432へ移行して蓄熱モードへの切替処理を実行し、ステップ434へ移行する。
定着モードを「蓄熱モード」に切り替える場合は、画像形成部240のMCUは、図7(C)に示すように、アクチュエータ380、384を縮めて、コイルバネ374、376を伸ばすように電動シリンダ378、382の動作制御を行う。このため、図7(D)に示すように、感温磁性部材314と定着ベルト302は接触した状態で保持される。
次のステップ418では、画像処理が実行され、このルーチンは終了する。
図12は、図11のステップ404におけるリモートプリント定着モード切替制御ルーチンを示すフローチャートである。
ステップ450では、演算式パラメータft1、ft2、「60/x」、「60/w」、bのそれぞれを取り込む。
次のステップ452では、処理枚数c値を取得し、次いでステップ454へ移行して、演算式(1)を読み出し、ステップ456へ移行する。
ステップ456では、演算式(1)に前記ステップ450で取り込んだ各パラメータ、並びにステップ452で取得した処理枚数N値を代入し、当該演算式(1)が成立するか否かを判断し、ステップ458へ移行する。
ステップ458では、判定結果を判別する。このステップ458で、「成立」と判定された場合は、ステップ460へ移行して速熱モードへの切替処理を実行し、ステップ464へ移行する。また、ステップ458で「不成立」と判定された場合は、ステップ462へ移行して蓄熱モードへの切替処理を実行し、ステップ464へ移行する。
次のステップ464では、画像処理が実行され、このルーチンは終了する。
なお、ステップ460、ステップ462での定着モードの切替処理は、以下のように実行される。
このように、定着装置64がスリープ中で、電力供給がなされていない状態でジョブを受け付けた場合、1単位の処理(例えば、1ジョブ)を処理する場合に、総処理量(総処理枚数N)が判明せず、最適な定着モードが判明しない。そこで、初動処理として、速熱モードの下で処理を開始し、処理の開始後、総処理枚数N等に基づいて最適な定着モードが判明した場合に、必要に応じて蓄熱モードに切り替えて継続処理を行う。切り替えを行わず、速熱モードを維持して継続処理する場合もある。初動処理で速熱モードとすることで、少なくとも、FCOTを最短とすることが可能であり、継続処理で定着モードを再設定することで、処理終了時間においても、固定的な定着モードで処理した場合よりも短縮可能となる(処理形態1)。
なお、本実施の形態では、演算式(1)により最適な定着モードが判明したときに、切替制御(現状の定着モードを維持する場合も含む)を行うようにしたが、例えば、ジョブの複数部数に設定されている場合は、部数の切れ目で切り替えるようにしてもよい(処理形態2)。
例えば、5ページ、20部といった画像形成処理の場合で、第1部目の3ページで、定着モードとして蓄熱モードが最適であると判明した場合に、5ページまでは速熱モードで処理し、その後、蓄熱モードに切り替えるようにしてもよい。これにより、ユーザーは、待機しているときに、全ページの確認等が可能となる。
また、処理枚数(例えば、上記と同様に5ぺーじ、20部)が判明しており、蓄熱モードが選択される場合においても、部数が判明していることを条件に、5ページ分は速熱モードで処理を実行し、その後、蓄熱モードに切り替えるようにしてもよい。
次に、前記処理形態3に基づく処理(シミュレーション処理)の流れを図13のフローチャートに基づき説明する。
このフローチャートに基づく制御プログラムは、画像処理装置10のUIタッチパネル216を制御する制御部の記憶部に記憶させてもよいし、PC21にインストールするプリンタドライバの1つの制御プログラムとして記憶させてもよい。
ステップ470では、条件情報表示画面216A(図9参照)を表示し、ステップ472へ移行する。ステップ472では、処理枚数の入力があったか否か(確定を含む)が判断され、否定判定されると、ステップ474へ移行して、例えば、UIタッチパネル216に既存のクリアキー等の操作により、キャンセルがあったか否かが判断される。
ステップ474で否定判定された場合は、ステップ472へ戻り、ステップ472、ステップ474で肯定判定されるまで、ステップ472、474を繰り返す。
ここで、ステップ474で肯定判定(キャンセル指示)の場合は、このルーチンは終了する。また、ステップ472で肯定判定されると、処理枚数の入力がなされ、かつ確定したと判断し、ステップ476へ移行して、入力された処理枚数に基づいて、演算式(1)の成立又は不成立等を含むが演算処理が実行される。
次のステップ478では、シミュレーション結果表示画面216D(図10参照)が表示される。ユーザーはこの画面を見て、例えば、速熱モード→蓄熱モードでの総処理時間、蓄熱モードのみの総処理時間、速熱モードのみの総処理時間を確認することで、その後の処理を何れのモードで実行するかの判断情報として利用する。
次のステップ480では、速熱モード選択ボタン216E又は蓄熱モード選択ボタン216Fの操作によるモード選択があったか否かが判断され、肯定判定された場合は、ステップ482へ移行して、定着装置に対して、選択されたモードに設定するように指示し、このルーチンは終了する。
また、ステップ480で否定判定されると、ステップ484へ移行して、再試行ボタン216Gを用いた再試行指示があったか否かが判断され、否定判定されると、ステップ486へ移行して、終了ボタン216Hを用いた終了指示があった否かが判断される。このステップ486で否定判定されると、ステップ480へ戻り、何れかで肯定判定されるまでステップ480、484、486を繰り返す。
ステップ484で肯定判定された場合は、ステップ470へ戻り、シミュレーションが再試行可能となる。また、ステップ486で肯定判定されると、このルーチンは終了する。
本実施の形態によれば、定着モードとして速熱モードと蓄熱モードとを設定し、いずれかのモードを選択する形態を確立した。速熱モードと蓄熱モードとは、表1に示される如く、速熱モードはFCOTが有利であり、蓄熱モードは処理能力が有利という、相反する関係となっている。
処理形態1では、処理完了が早い方の定着モードを選択するべく、演算式(1)にパラメータを代入し、当該演算式(1)の不等号が成立するか否かによって、速熱モード又は蓄熱モードを選択する。
処理形態2では、処理枚数を細分化し、複数部に亘る場合には、少なくとも1部目は速熱モードで処理し、その後は、全処理枚数に基づいて定着モードを選択する。
処理形態3では、処理枚数を入力することで、速熱モードのみ、蓄熱モードのみ、速熱モードと蓄熱モードとを併用、のそれぞれでの処理終了時間をシミュレーションして、ユーザーに報知することで、所望の定着モードを選択させる。
処理形態4では、処理枚数が判明していないとき、初動動作としてFCOT優先の速熱モードで実行し、処理枚数が判明した時点で処理終了時間の速い方の定着モードを選択する(速熱モード維持、或いは蓄熱モードへ切り替え)。
W 壁面
P 記録用紙
G 読取原稿
10 画像処理装置
10A 装置本体
12 自動原稿搬送装置
13 原稿台
16 第1プラテンガラス
20 ネットワーク通信回線網
21 PC
21A CPU
21B RAM
21C ROM
21D I/O
21E バス
21F 入力装置
21G モニタ
21H I/F
22 電話回線網
30 画像形成ユニット
30Y、30M、30C、30K 画像形成ユニット
32 中間転写ベルト
33A〜33D バス
34 像保持体
35A〜35D 電力供給線
36 帯電部材
38Y、38M、38C、38K トナーカートリッジ
40 露光装置
42 現像器
46 一次転写部材
48 駆動ロール
50 支持ロール
52 クリーニング装置
54 張力付与ロール
56 第1のアイドラーロール
58 第2のアイドラーロール
60 二次転写部材
62 搬送経路
64 定着装置
64A 加熱ロール
64B 加圧ロール
66 搬送ロール
68 切替ゲート
69 第1排出部
70 第1排出ロール
72 第2排出部
73 搬送ロール
74 第2排出ロール
76 第3排出部
78 第3排出ロール
80、82、84、86 給紙部
90 搬送ロール
92 搬送ロール
94 位置合せロール
98 両面用搬送ユニット
100 反転経路
102 搬送ロール
106 折り畳み式の手差給紙部
108 給紙ロール
110、112 搬送ロール
200 メインコントローラ
201 信号ハーネス
202 電源装置
216 UIタッチパネル
216A 条件情報表示画面
216B 入力指示画面
216C 処理枚数入力欄画面
216D シミュレーション結果表示画面
216E 速熱モード選択ボタン
216F 蓄熱モード選択ボタン
216G 再試行ボタン
216H 終了ボタン
236 ファクシミリ通信制御回路
238 画像読取部
240 画像形成部
242 商用電源
243 配線プレート
244 入力電源線
245 コンセント
302 定着ベルト
306 芯金
308 ボビン
308A 凸部
310 励磁コイル
314 感温磁性部材
318 誘導体
318A 円弧部
318B 柱部
320A、320B 開口
320 筐体
332 押圧パッド
334 サーミスタ
348 剥離部材
348A 支持部
348B 剥離シート
352、354 側板
352A、354A 貫通穴
356、358 支持部材
356A 平板部
356B 軸部
356C 貫通穴
358 支持部材
358A 平板部
358B 軸部
358C 貫通穴
360 ベアリング
362 ベアリング
364 ギヤ
366、368 支持部材
366A 平板部
368A 平板部
370A 凹部
370 基台
372A 凹部
372 基台
374 コイルバネ
376 コイルバネ
378 電動シリンダ
380 アクチュエータ
382 電動シリンダ
384 アクチュエータ

Claims (6)

  1. 記録用紙に対して画像形成処理を施す1工程であり、前記記録用紙に対して加熱処理を施して定着する定着部材を予め加熱しておく定着モードとして、相対的に温度の急速立ち上げを主体とした速熱モードと、相対的に高生産のために予め蓄熱部材に蓄熱することを主体とした蓄熱モードとを備えた定着装置と、
    予め定められた一括りの処理量の画像形成処理を表すジョブの実行が指示されて、前記定着装置が省電力状態から通常電力状態に復帰するとき、前記ジョブの総処理量に基づいて処理完了が速い方の定着モードを選択して画像形成処理を実行する場合と、前記ジョブの総処理量が未確定中、或いはジョブが複数部に亘る場合における少なくとも1部目の初期動作として速熱モードを選択して画像形成処理を実行する場合と、の何れかを選択する選択手段と、
    前記定着装置における、速熱モードの単位時間当たりの処理枚数、蓄熱モードの単位時間当たりの処理枚数、速熱モードの暖気運転時間、蓄熱部材の温度を含む初期値に基づく蓄熱モードの暖気運転時間、モード切り替えに要する時間、定着処理を行わず誤差要因を排除した状態での速熱モードのウォームアップの完了時の温度から蓄熱モードのウォームアップの完了時の温度までの温度到達時間を含む条件情報を記憶する記憶手段と、
    前記ジョブの総処理量を受け付ける受付手段と、
    前記選択手段の選択情報として適用可能であり、前記受付手段で受け付けた総処理量に対して、前記記憶手段に記憶された条件情報に基づく、速熱モードでの処理時間、蓄熱モードでの処理時間、速熱モードと蓄熱モードとを併用したときの処理時間を報知する報知手段と、
    を有する画像処理装置。
  2. 記録用紙に対して画像形成処理を施す1工程であり、前記記録用紙に対して加熱処理を施して定着する定着部材を予め加熱しておく定着モードとして、相対的に温度の急速立ち上げを主体とした速熱モードと、相対的に高生産のために予め蓄熱部材に蓄熱することを主体とした蓄熱モードとを備えた定着装置と、
    予め定められた一括りの処理量の画像形成処理を表すジョブの実行が指示されて、前記定着装置が省電力状態から通常電力状態に復帰するとき、前記ジョブの総処理量に基づいて処理完了が速い方の定着モードを選択して画像形成処理を実行する場合と、前記ジョブの総処理量が未確定中、或いはジョブが複数部に亘る場合における少なくとも1部目の初期動作として速熱モードを選択して画像形成処理を実行する場合と、の何れかを選択する選択手段と、
    を有する画像処理装置。
  3. 前記省電力状態が、前記定着装置の少なくとも定着部材を加熱する電力を完全に遮断する電力遮断状態である請求項1又は請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記処理量が未確定であるジョブの種類が、原稿画像を画像読取部で読み取り当該読み取った画像情報に基づいて前記画像形成処理を実行する複写処理、或いは、画像情報を通信回線を介して受け付けかつユーザーインターフェイスから入力される画像形成指示に基づいて画像形成処理を実行するオンデマンドプリント処理である請求項1〜請求項3の何れか1項記載の画像処理装置。
  5. 記録用紙に対して画像形成処理を施す1工程であり、前記記録用紙に対して加熱処理を施して定着する定着部材を予め必要定着温度に加熱しておく定着モードとして、相対的に温度の急速立ち上げを主体とした速熱モードと、相対的に高生産のために予め蓄熱部材に蓄熱することを主体とした蓄熱モードとを備えた定着装置における、速熱モードの単位時間当たりの処理枚数、蓄熱モードの単位時間当たりの処理枚数、速熱モードの暖気運転時間、蓄熱部材の温度を含む初期値に基づく蓄熱モードの暖気運転時間、モード切り替えに要する時間、定着処理を行わず誤差要因を排除した状態での速熱モードのウォームアップの完了時の温度から蓄熱モードのウォームアップの完了時の温度までの温度到達時間を含む条件情報を記憶する記憶手段と、
    前記定着装置における総処理量を受け付ける受付手段と、
    前記受付手段で受け付けた総処理量に対して、前記記憶手段に記憶された条件情報に基づく、速熱モードでの処理時間、蓄熱モードでの処理時間、速熱モードと蓄熱モードとを併用したときの処理時間を報知する報知手段と、
    を有する処理時間シミュレーション装置。
  6. コンピュータに、
    記録用紙に対して画像形成処理を施す1工程であり、前記記録用紙に対して加熱処理を施して定着する定着部材を予め必要定着温度に加熱しておく定着モードとして、相対的に温度の急速立ち上げを主体とした速熱モードと、相対的に高生産のために予め蓄熱部材に蓄熱することを主体とした蓄熱モードとを備えた定着装置における、速熱モードの単位時間当たりの処理枚数、蓄熱モードの単位時間当たりの処理枚数、速熱モードの暖気運転時間、蓄熱部材の温度を含む初期値に基づく蓄熱モードの暖気運転時間、モード切り替えに要する時間、定着処理を行わず誤差要因を排除した状態での速熱モードのウォームアップの完了時の温度から蓄熱モードのウォームアップの完了時の温度までの温度到達時間を含む条件情報を記憶し、
    前記定着装置における総処理量を受け付け、
    前記受け付けた総処理量に対して、記憶された前記条件情報に基づく、速熱モードでの処理時間、蓄熱モードでの処理時間、速熱モードと蓄熱モードとを併用したときの処理時間を報知することを実行させる処理時間シミュレーションプログラム。
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