JP5983116B2 - 吐出調整パターン形成方法、インクジェットヘッドの吐出調整方法、及び、インクジェットプリンタ - Google Patents

吐出調整パターン形成方法、インクジェットヘッドの吐出調整方法、及び、インクジェットプリンタ Download PDF

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Description

本発明は、インクジェットヘッドの複数のノズル間の吐出特性ばらつきに起因する濃度ムラを抑制するための、ノズルの吐出調整技術に関する。
従来から、インクジェットプリンタの分野において、インクジェットヘッドの複数のノズルの間でのインクの吐出特性の違いに起因して、被記録媒体に形成される記録画像等に濃度ムラが生じるという問題が知られている。
即ち、ノズルの口径ばらつき、ノズルに連なるインク流路の形状の違いによる流路抵抗のばらつき、あるいは、インクに吐出エネルギーを付与するアクチュエータの特性ばらつき等の要因によって、複数のノズル間で吐出特性(吐出されるインクの液滴量や、吐出される液滴の速度)がばらつく。複数のノズル間で吐出特性がばらつくと、被記録媒体に形成されるドットの大きさがばらついたり、あるいは、ドットの位置(着弾位置)が所定の位置からずれたりするために、記録画像に濃度ムラが生じて画品質が大きく損なわれる。そこで、従来から、複数のノズルのそれぞれの吐出条件を調整することによって、吐出特性ばらつきに起因する濃度ムラを抑制する技術が知られている。
特許文献1には、複数のノズル間の吐出特性ばらつきを補正するのに必要な、濃度ムラの情報を取得するためのパターンを印刷する方法が開示されている。この特許文献1では、まず、インクジェットヘッドを記録紙(被記録媒体)に対して所定の走査方向に移動させながら、この記録紙に、1列のノズル列を構成する複数のノズルを用いて4つの塗りつぶしパターン(濃度むら検出用パターン)を形成する。次に、これらのパターンをイメージセンサで読み取り、各パターンの、複数のノズルによってそれぞれ形成された部分の濃度をそれぞれ取得する。このようにして複数のノズルのそれぞれについて取得した濃度データに基づいて、画像記録時に各ノズルの濃度補正を行う。尚、この特許文献1の方法では、1つのノズルについて、4つの濃度測定用パターンに対応した4つの濃度データが得られることになるが、特許文献1では、これら4つの濃度データを平均してもよいし、あるいは、最頻値を用いてもよいとの記載がある。
特許第3117849号
ところで、上記のインクジェットヘッドによる記録方式としては、走査方向一方向への移動時にのみインクを吐出させて記録を行う方式(片方向印刷という)と、双方向への移動時にそれぞれインクを吐出させて記録を行う方式(双方向印刷という)とがある。
そのうちの、双方向印刷においては、あるノズルから、一方向への移動時(以下、往動時ともいう)に吐出されたインクと、他方向への移動時(以下、復動時ともいう)に吐出されたインクの、走査方向における着弾位置がずれることによっても記録画像に濃度ムラが発生する。そこで、双方向印刷のための吐出調整では、まず、双方向でそれぞれ複数のノズルからインクを吐出させることによって、双方向で形成された多数のドットが均一に配置された塗りつぶしパターン(濃度測定用パターン)を形成する。但し、複数のノズル間で吐出特性のばらつきがあると、一部のノズルにおいて双方向の着弾位置がずれてドットが重なり、パターンに濃度ムラが生じる。そこで、濃度測定用パターンの濃度ムラの情報から、各ノズルにおける双方向の着弾位置ズレの程度を把握して、前記着弾位置ズレがより小さくなるように、各ノズルの吐出条件の調整(吐出タイミングや吐出エネルギーの調整)を行う。
ところで、双方向印刷の場合には、さらに、インクジェットヘッドのノズルと被記録媒体との間のギャップによっても、双方向の着弾位置がずれるという問題がある。実施形態の図5のように、インクジェットヘッド26と被記録媒体100とのギャップが理想のギャップ(Ga)よりも小さい場合(Gb)には、ノズル31から吐出されたインクの液滴の飛翔時間が短く、双方向でそれぞれ吐出されたインクは吐出位置に近い位置B1,B2に着弾する。これに対して、理想のギャップ(Ga)よりもギャップが大きい場合(Gc)には液滴の飛翔時間が長く、インクは吐出位置から遠い位置C1,C2に着弾する。従って、本来、往動時に吐出されたインクと復動時に吐出されたインクがそれぞれ走査方向位置Aに着弾すべきところ、ギャップが小さい場合には位置B1,B2にそれぞれ着弾し、ギャップが大きい場合には位置C1,C2にそれぞれ着弾することになる。従って、ギャップ変動に起因する双方向の着弾位置ズレによっても画像に濃度ムラが生じることになる。
被記録媒体上の、前記ギャップが理想値Gaに近い領域に濃度測定用パターンを形成すれば、ギャップ変動に起因する双方向着弾位置ズレは小さくなり、これによる影響を極力排除することができる。しかし、実際には、被記録媒体のどの位置において、ギャップが理想値に近いのかを検出することは難しい。専用のセンサ(例えば、レーザセンサ)を用いてギャップを検出することは可能であるかもしれないが、非常に手間がかかるしコスト面でも不利である。また、被記録媒体が全体的に反るなどして、どの領域においてもギャップが理想値から大きく離れていることもある。かといって、被記録媒体の適当な位置に濃度測定用パターンを形成すると、ギャップが前記理想値とは大きく異なる場所に濃度測定用パターンが形成されてしまうこともあり得る。このような場所に形成された濃度測定用パターンの濃度データに基づいて、吐出調整を行っても濃度ムラを抑制できるとは言い難い。
本発明の目的は、ギャップ変動による双方向着弾位置ズレの影響を極力排除した上で各ノズルの吐出調整を行うことにある。
本発明の吐出調整パターン形成方法は、所定の走査方向に沿って往復移動しつつ複数のノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドにより、被記録媒体に、前記複数のノズルの吐出調整を行うための吐出調整パターンを形成する方法であって、
前記被記録媒体の複数のパターン形成領域の各々に、前記インクジェットヘッドの前記走査方向の一方向への移動時に前記複数のノズルによって形成した第1濃度測定パターンと、前記インクジェットヘッドの前記走査方向の他方向への移動時に前記複数のノズルによって形成した第2濃度測定パターンからなる、濃度測定用パターンを形成する、濃度測定パターン形成ステップと、
前記複数のパターン形成領域の各々に、前記インクジェットヘッドの前記一方向移動時に前記濃度測定用パターンを形成するときと同じ複数のノズルによって形成した線状の第1判定パターンと、前記インクジェットヘッドの前記他方向移動時に前記濃度測定用パターンを形成するときと同じ複数のノズルによって形成した線状の第2判定パターンからなり、且つ、前記濃度測定用パターンの前記第1濃度測定パターンと前記第2濃度測定パターンの前記走査方向の位置関係が所定の理想状態にどの程度近いかを判定するための、判定パターンを形成する、判定パターン形成ステップと、を備え、
各パターン形成領域において、前記インクジェットヘッドの前記一方向移動時に前記第1濃度測定パターンと前記第1判定パターンをそれぞれ形成する際の前記複数のノズルの吐出条件が等しく、且つ、前記他方向移動時に前記第2濃度測定パターンと前記第2判定パターンをそれぞれ形成する際の前記複数のノズルの吐出条件が等しく、さらに、前記複数のパターン形成領域間では、前記第1判定パターンと前記第2判定パターンの前記走査方向の位置関係がずれるように前記複数のノズルの吐出条件を異ならせることを特徴とするものである。
本発明では、被記録媒体の複数のパターン形成領域の各々に、いわゆる双方向印刷によって、濃度測定用パターンと、この濃度測定用パターンの双方向の位置関係を判定するための判定パターンを形成する。各パターン形成領域においては、インクジェットヘッドの一方向移動時に形成する第1濃度測定パターンと第1判定パターンとで複数のノズルの吐出条件を等しくし、且つ、インクジェットヘッドの他方向移動時に形成する第2濃度測定パターンと第2判定パターンとで複数のノズルの吐出条件を等しくする。一方で、複数のパターン形成領域間では、第1判定パターンと第2判定パターンの走査方向の位置関係がずれるように、前記複数のノズルの吐出条件を意図的に異ならせる。これに応じて、第1濃度測定パターンと第2濃度測定パターンの走査方向の位置関係もずれることになる。
このように、複数のパターン形成領域の間で、第1濃度測定パターンと第2濃度測定パターンとの位置関係を走査方向に意図的にずらすことによって、インクジェットヘッドと被記録媒体の間のギャップに関係なく、何れかのパターン形成領域において、第1、第2の濃度測定パターンの位置関係が理想状態に近い状態を実現できる。尚、2つの濃度測定パターンが前記理想状態に近い状態かどうかを判別することは困難であるが、2つの判定パターンは線状のパターンであるから、濃度測定パターンとは違って、これら2つの判定パターンの位置関係を取得することはかなり容易である。従って、第1、第2判定パターンの間の位置関係を把握することにより、どのパターン形成領域の濃度測定用パターンが、理想状態に近いかを検出することができる。
本発明によれば、複数のパターン形成領域の間で第1濃度測定パターンと第2濃度測定パターンとの位置関係を走査方向に意図的にずらすことによって、ギャップに関係なく、何れかのパターン形成領域において、第1、第2の濃度測定パターンの位置関係が理想状態に近い状態を実現できる。また、線状の第1、第2判定パターンの位置関係から、どのパターン形成領域の濃度測定用パターンが、理想状態に最も近いのかを容易に検出することができる。
本実施形態に係るインクジェットプリンタの斜視図である。 インクジェットプリンタの内部構成を概略的に示す平面図である。 プリンタの電気的構成を概略的に示すブロック図である。 ノズルの吐出調整の工程図である。 双方向印刷におけるインクの着弾位置を説明する図である。 記録用紙に形成された吐出調整パターンを示す図である。 1つのパターン形成領域に形成された吐出調整パターンの詳細図である。 変更形態におけるノズルの吐出調整の工程図である。 図8の変更形態における、判定パターンの濃度と濃度測定用パターンの濃度の相関関係を示す図である。 別の変更形態における、記録用紙に波形状を形成する機構を示す図である。
次に、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施形態に係るインクジェットプリンタの斜視図である。尚、図1に示される、インクジェットプリンタ1が使用されるときの設置状態において、上下、左右、前後の各方向が定義されている。また、図2は、インクジェットプリンタの内部構成を概略的に示す平面図である。
図1に示すように、インクジェットプリンタ1は、プリンタ筐体2と、プリンタ筐体2に回動自在に取り付けられたカバー3を有する。図2に示すように、プリンタ筐体2には、記録用紙100に画像等を記録するプリンタ部4が収容されている。また、プリンタ筐体2には、前方へ開口し、プリンタ部4で画像が記録された記録用紙100を排出する排紙部11が設けられている。さらに、プリンタ筐体2のカバー3よりも前側の部分には傾斜面12が形成され、この傾斜面12には、操作パネル13が配置されている。また、プリンタ筐体2の排紙部11の右側部分には、蓋14が取り付けられている。この蓋14の後方には、4色(ブラック、イエロー、シアン、マゼンタ)のインクカートリッジ17がそれぞれ装着されるホルダ9が配置されている。
カバー3は、プリンタ筐体2の内部に収容されたプリンタ部4等の内部機構を覆うように、プリンタ筐体2の上方に配置されている。また、カバー3は、その後端部においてプリンタ筐体2に上下に回動自在に取り付けられている。これにより、紙ジャム除去あるいは保守点検等の際にカバー3を上方へ回動させて、プリンタ筐体2の内部を開放することが可能である。また、詳細な説明は省略するが、このカバー3には、原稿に記録された画像等を取り込むイメージスキャナを備えたスキャナ部22が設けられている。即ち、本実施形態のインクジェットプリンタ1は、プリント、スキャン、コピー等を実行可能な複合機として構成されている。
次に、プリンタ部4について説明する。図2に示すように、プリンタ部4には、給紙カセット23に収容された記録用紙100が、図示しない給紙機構によって後方から1枚ずつ供給される。プリンタ部4は、左右方向(走査方向)に往復移動可能なキャリッジ25と、キャリッジ25に搭載されたインクジェットヘッド26と、供給された記録用紙100を水平面に沿って前方(搬送方向)に搬送する搬送機構27等を有する。
プリンタ筐体2内には、記録用紙100を下側から支持するプラテン28が、水平な姿勢で設置されている。プラテン28の上方には走査方向に平行に延びる2つのガイドレール29,30が設けられている。また、キャリッジ25には、無端ベルト39を介してキャリッジ駆動モータ32が連結されている。このキャリッジ駆動モータ32の駆動力でベルト39が走行することによって、キャリッジ25は、プラテン28上の記録用紙100と対向する領域において2本のガイドレール29,30に沿って走査方向に移動する。
尚、プリンタ筐体2には、走査方向に間隔を空けて配列された多数の透光部(スリット)を有するリニアエンコーダ33が設けられている。一方、キャリッジ25には、発光素子と受光素子とを有する透過型のエンコーダセンサ34が設けられている。エンコーダセンサ34が、リニアエンコーダ33の透光部を検知する度に検出信号を出力し、プリンタ1は、その出力回数からキャリッジ25の走査方向位置を認識する。
インクジェットヘッド26は、プラテン28との間に隙間を有する状態でキャリッジ25の下部に取り付けられている。このインクジェットヘッド26の下面(図2の紙面向こう側の面)に複数のノズル31が形成されている。複数のノズル31は搬送方向に沿って配列されて、4色のインク(ブラック、イエロー、シアン、マゼンタ)をそれぞれ噴射する4列のノズル列を構成している。インクジェットヘッド26は、ホルダ9と図示しないチューブで接続されており、4つのインクカートリッジ17にそれぞれ貯留された4色のインクが、チューブを介してインクジェットヘッド26に供給される。
インクジェットヘッド26は、複数のノズル31内のインクにそれぞれ吐出エネルギーを付与するアクチュエータ(図示省略)を備えている。このアクチュエータの構成は特に限定されるものではないが、例えば、圧電層に電圧を印加してこの圧電層に発生する歪を利用する、圧電式のアクチュエータを採用することができる。インクジェットヘッド26は、アクチュエータにより、複数のノズル31内のインクにそれぞれ吐出エネルギーを付与することによって、複数のノズル31から個別にインクを吐出させる。
搬送機構27は、プラテン28及びキャリッジ25を挟むように前後に配置された2つの搬送ローラ35,36を有する。これら2つの搬送ローラ35,36は、搬送モータ37(図3参照)によってそれぞれ回転駆動され、インクジェットヘッド26とプラテン28の間において記録用紙100を前方(搬送方向)へ搬送する。
以上のプリンタ部4は、プラテン28上の記録用紙100に対して、キャリッジ25を走査方向(図1の左右方向)に移動させつつインクジェットヘッド26の複数のノズル31からインクをそれぞれ吐出させる。また、プリンタ部4は、キャリッジ25の走査方向への移動(パスともいう)が終了すると、搬送機構27の2つの搬送ローラ35,36によって記録用紙100を搬送方向に所定量搬送する。上記のキャリッジ25のパスと搬送機構27の搬送動作を交互に繰り返すことにより、記録用紙100に所望の画像が印刷される。
尚、本実施形態のプリンタ1は、双方向印刷が可能なプリンタである。双方向印刷では、インクジェットヘッド26の走査方向の一方向(図2の右方)への移動時(往動時という)と、走査方向の他方向(図2の左方)への移動時(復動時という)に、それぞれ複数のノズル31からインクを吐出させて、記録用紙100に画像を印刷する。
次に、プリンタ1の電気的構成について説明する。図3はプリンタの電気的構成を概略的に示すブロック図である。インクジェットプリンタ1の全体制御を司る制御装置40は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、制御回路等を有する。制御装置40には、操作パネル13やインクジェットヘッド26等の、プリンタ1の様々な動作部が接続されている。上記CPU等の制御装置40の構成要素が、図3に示される記録制御部41、スキャナ制御部42、及び、吐出条件調整部43などとして機能する。また、制御装置40には、外部機器であるPC50が接続される。
記録制御部41には、エンコーダセンサ34の出力信号が入力され、インクジェットヘッド26の走査方向位置を常時把握している。そして、記録制御部41は、PC50から入力された記録画像に関するデータに基づいて、キャリッジ25を駆動するキャリッジ駆動モータ32、インクジェットヘッド26、搬送ローラ35,36を駆動する搬送モータ37等、プリンタ部4の各部の動作を制御して、所望の画像を記録用紙100に記録させる。その他に、記録制御部41は、上述したインクジェットヘッド26等のプリンタ1の各部を制御して、複数のノズル31の吐出条件を調整するための後述の吐出調整パターンを記録用紙100に記録させることが可能である。
スキャナ制御部42は、画像の読み取りを行う際のスキャナ部22の動作を制御する。吐出条件調整部43は、外部装置であるPC50及びスキャナ51で取得された、後述する吐出調整パターンに関する情報に基づき、インクジェットヘッド26の複数のノズル31の吐出条件の調整を行う。
以下、インクジェットヘッド26のノズル31の吐出調整について説明する。尚、以下の吐出調整は、4色(ブラック、イエロー、シアン、マゼンタ)のインクに対応した、4列のノズル列について個別に行う。
(吐出調整の概要)
各ノズル列の複数のノズル31の間で吐出特性(液滴の吐出量、及び、液滴の吐出速度)が等しい場合、これら複数のノズル31から同じタイミングでインクの液滴を吐出させれば、複数のノズル31から吐出された同体積の液滴を、記録用紙100上に均一に着弾させることができる。このとき、記録用紙100上に形成される画像の濃度が均一になる。しかしながら、実際には、複数のノズル31間での、ノズル口径の違い、流路抵抗の違い、あるいは、ノズル31内のインクに吐出エネルギーを与えるアクチュエータ特性の違い等によって、複数のノズル31の間で吐出特性がばらつくのが一般的である。その場合、複数のノズル31からそれぞれ吐出される液滴の大きさや液滴の着弾位置がばらつき、記録画像に濃度ムラが生じる。
そこで、以下の3つのステップを経て、複数のノズル31の吐出特性ばらつきに起因する濃度ムラが小さくなるように、複数のノズル31の吐出条件をそれぞれ調整する。図4は、ノズルの吐出調整の工程図である。
(1)インクジェットヘッド26を走査方向に移動させながら、複数のノズル31からそれぞれインクの液滴を吐出させて、記録用紙100に所定の吐出調整パターンを形成する(吐出調整パターン形成ステップ)。
(2)吐出調整パターンをスキャナ51で読み取って、このパターンの濃度情報(濃度ムラに関する情報)を取得する(濃度情報取得ステップ)。
(3)吐出調整パターンの前記濃度情報に基づいて、複数のノズル31の吐出条件を調整する(調整ステップ)。
尚、上記(3)の「吐出条件」とは、各ノズル31から吐出される液滴の大きさや着弾位置ズレに影響を及ぼす条件のことであり、具体的には、以下に説明する吐出タイミング条件と吐出エネルギー条件とがある。
吐出タイミング条件とは、記録用紙100の所定の着弾目標位置にインクを着弾させる際に、その所定位置に対して予め定められた基準のタイミングに対して、実際の吐出タイミングをどれだけずらすかという、時間的なズレ量のことをいう。より具体的には、図2に示されるエンコーダセンサ34によって、所定の着弾目標位置に対応した、リニアエンコーダの透光部(スリット)が検出されてから、インクを吐出させるまでの時間遅れ量(吐出ディレイ量)である。あるノズル31から吐出された液滴の着弾位置が、他のノズル31の着弾位置に対してずれてしまう場合には、その着弾位置がずれているノズル31の吐出タイミング条件を調整することによって着弾位置を揃えることが可能となる。
吐出エネルギー条件とは、インクジェットヘッド26のアクチュエータによって各ノズル31内のインクに与える吐出エネルギーの大きさである。先に例示した圧電式のアクチュエータであれば、ノズル31毎に、圧電層に印加する駆動電圧の大きさのことである。複数のノズル31の間で上記吐出エネルギー条件が同じであっても、流路抵抗等の違いによってエネルギー損失の程度が異なっていると、複数のノズル31からそれぞれ吐出された液滴の大きさや液滴速度が違ってくる。そこで、このような場合には、吐出エネルギー条件を調整することにより、液滴の大きさや液滴速度(即ち、液滴の着弾位置)を揃えることが可能となる。
(吐出調整パターン形成ステップ)
まず、記録用紙100に吐出調整パターンを形成するステップについて説明する。ここでは、双方向印刷で記録される画像の濃度ムラを抑制するために、吐出調整パターンも双方向印刷で形成する。ところで、記録用紙100の全域でインクジェットヘッド26とのギャップは必ずしも一定ではなく、記録用紙100に浮きや反り、あるいは、うねり等が生じることによって、場所によって前記ギャップが理想値(想定値)とは異なっている場合がある。
図5は、双方向印刷におけるインクの着弾位置を説明する図である。図5に示すように、ギャップが理想値(Ga)である場合に、往動、復動の双方向でそれぞれ吐出されたインクの液滴が、共に位置Aに着弾するとする。しかし、ギャップが理想値(Ga)よりも小さい場合(Gb)には、双方向で吐出されたインクの液滴は、それぞれ位置Aよりも吐出位置に近い位置B1,B2にそれぞれ着弾する。また、ギャップが理想値(Ga)よりも大きい場合(Gc)は、双方向で吐出されたインクの液滴は、位置Aよりも吐出位置から遠い位置C1,C2にそれぞれ着弾する。そのため、理想的には、往動時に吐出されたインクと復動時に吐出されたインクがそれぞれ理想位置Aに着弾すべきところ、ギャップが小さい場合には位置B1,B2にそれぞれ着弾し、ギャップが大きい場合には位置C1,C2にそれぞれ着弾することになる。このように双方向印刷では、複数のノズル31間の吐出特性のばらつきだけでなく、ギャップにも起因して双方向の着弾位置ズレが生じる。
上記のギャップの問題を考慮せずに吐出調整パターンを形成すると、その吐出調整パターンに存在する濃度ムラが、複数のノズル31間の吐出特性のばらつきによるものなのか、ギャップに起因するものなのかがわからない。従って、双方向印刷での吐出調整を行う場合、上記のギャップによる着弾位置ズレの影響を極力排除することが必要となる。
図6は、記録用紙に形成された吐出調整パターンを示す図である。図6に示すように、記録用紙100の複数の領域(パターン形成領域60)に複数の吐出調整パターン61を形成する。尚、複数のパターン形成領域60は、走査方向及び搬送方向にそれぞれ規則的に並んだ領域である。即ち、記録用紙100に、走査方向及び搬送方向にマトリックス的に配列された、複数の吐出調整パターン61を形成することになる。
図7は、1つのパターン形成領域に形成された吐出調整パターンの詳細図である。図7に示すように、1つのパターン形成領域60の吐出調整パターン61は、濃度測定用パターン62と、濃度測定用パターン62を走査方向に挟むように2つの判定パターン63と、からなる。尚、以下の吐出調整パターン61の形成は、制御装置40の記録制御部41がプリンタ部4を制御することによって行われる。
濃度測定用パターン62は、第1濃度測定パターン62aと第2濃度測定パターン62bとからなる、塗りつぶしパターンである。第1濃度測定パターン62aは、インクジェットヘッド26の往動時(FWD)に、1列のノズル列38を構成する複数のノズル31からそれぞれインクを吐出させて形成した、走査方向に所定間隔(詳細には、ノズル列38のノズル配列ピッチの2倍の間隔)に並ぶ多数本のドット列(薄いハッチングで示す)からなる。また、第2濃度測定パターン62bは、インクジェットヘッド26の復動時(RVS)に、同様に複数のノズル31からそれぞれインクを吐出させて形成した多数のドット列(濃いハッチングで示す)からなる。また、第2濃度測定パターン62bのドット列は、第1濃度測定パターン62aの2列のドット列の間に位置するように形成する。濃度測定用パターン62は、走査方向において10〜20mm程度の幅になるように複数本形成することが好ましい。ある程度の幅(本数)をもたせることによって、各ノズル31について複数の濃度データを取得することが可能である。複数の濃度データを平均化することで、各パターン形成領域60における、あるノズル31の濃度データとすることが望ましい。
尚、図7(a)のように、第2濃度測定パターン62bのドットが、第1濃度測定パターン62aの2つのドットのちょうど真ん中に位置する状態を、特に「理想状態」と称する。全てのドットが理想状態にあるとき、濃度測定用パターン62は、双方向で形成した多数のドットが走査方向及び搬送方向に等間隔に配置された、ドット配置(濃度)が均一な塗りつぶしパターンとなる。「ドットが均一に配置される」とは、あるドットと、このドットに隣接する周囲のドットとの間の、ドット間距離がそれぞれ等しいことを意味する。尚、この理想状態においてドットが均一に配置されるのは、あくまでも複数のノズル31の吐出特性が全て等しい場合であって、吐出特性のばらつきがある場合には、当然ながら一部のドットの位置がずれることになる。逆に言えば、この理想状態では、複数のノズル31の吐出特性が全て等しい場合にドットが均一に配置されることになるから、逆に、複数のノズル31の吐出特性がばらついている場合の濃度ムラを把握しやすくなる。つまり、「ドットが均一に配置される」というのは、複数のノズル31の吐出特性が等しいと仮定した場合にそうなるということを意味し、吐出調整前の、複数のノズル31の吐出特性がばらついた状態でパターンを形成した場合においても、ドットが均一に配置されることを意味するわけではない。
尚、図7に示すように、濃度測定用パターン62の搬送方向上流側と下流側に、濃度測定用パターン62と同様の塗りつぶしパターンである、ダミーパターン64をそれぞれ形成する。搬送方向上流側のダミーパターン64は、濃度測定用パターン62を形成する前に別のパスによって形成し、下流側のダミーパターン64は、濃度測定用パターン62を形成した後に別のパスによって形成する。濃度測定用パターン62の搬送方向上流側と下流側の縁部(ノズル列38の両端部によって形成される部分)が、パターンが何も形成されていない白色の領域と隣接していると、濃度測定用パターン62をスキャナ51で読み取ったときに、白色の記録用紙100の照り返し等によって読み取り誤差が大きくなる。そこで、上記のように濃度測定用パターン62に隣接するようにダミーパターン64を形成しておくことで、上記の読み取り誤差を抑えることができる。
判定パターン63は、第1判定パターン63aと第2判定パターン63bとからなる。第1判定パターン63aは、インクジェットヘッド26の往動時に、1列のノズル列38を構成する複数のノズル31からそれぞれインクを吐出させて形成した、搬送方向に延びる線状パターン(ドット列)である。第2判定パターン63bは、インクジェットヘッド26の復動時に、同じく複数のノズル31からそれぞれインクを吐出させて形成した、搬送方向に延びる線状パターン(ドット列)である。また、第2判定パターン63bは、第1判定パターン63aと走査方向に重なるように形成する。判定パターン63は、走査方向において濃度測定用パターン62と同じノズル31を用いて(同じ色で)形成される。判定パターン63は、濃度測定用パターン62に対し走査方向に所定距離だけ離れて形成されている。このように濃度測定用パターン62に対し離れて判定パターン63を形成することで、読み取り時に濃度測定用パターン62の影響を受けにくく、望ましくは3〜5mm程度の距離で離すことがよい。判定パターン63は、後述するように着弾のずれを判定するので、図7に示すように最低1本の線状のパターンであればよいが、複数本あってもよい。
また、1つのパターン形成領域60において、往動時に形成する第1濃度測定パターン62aと第1判定パターン63aとで、複数のノズル31の吐出条件(即ち、吐出タイミング条件(吐出ディレイ)、及び、吐出エネルギー条件)を同じにする。また、同様に、復動時に形成する第2濃度測定パターン62bと第2判定パターン63bについても複数のノズル31の吐出条件を同じにする。
一方で、複数のパターン形成領域60の間では、第1判定パターン63aと第2判定パターン63bの走査方向の位置関係がずれるように、複数のノズル31の吐出条件を異ならせる。ここで、第1判定パターン63aと第1濃度測定パターン62aの吐出条件が同じであり、且つ、第2判定パターン63bと第2濃度測定パターン62bの吐出条件が同じであるから、複数のパターン形成領域60の間で2つの判定パターン63a,63bの走査方向位置をずらすように吐出条件を異ならせたときには、第1濃度測定パターン62aと第2濃度測定パターン62bも同じだけ走査方向位置がずれる。
特に、本実施形態では、図7(a)に示すように、濃度測定用パターン62の第1濃度測定パターン62aと第2濃度測定パターン62bが、ドットが均一に配置される理想状態になるときに、第1判定パターン63aと第2判定パターン63bとが完全に重なる。つまり、濃度測定用パターン62の2つの濃度測定パターン62a、62bの位置関係が理想状態からずれていると、第1判定パターン63aと第2判定パターン63bも両者が均等に配置された状態からずれる。図7(b)に、濃度測定用パターン62が理想状態からずれている場合の、吐出調整パターン61の一例を示す。例えば、図7(a)よりも、復動時(RVS)の吐出ディレイを小さくして吐出タイミングを早めれば、図7(b)のように、第2判定パターン63bが第1判定パターン63aに対して右側にずれ、第2濃度測定パターン62bも第1濃度測定パターン62aに対して同じだけ右側にずれる。あるいは、復動時にインクに付与する吐出エネルギーを大きくして吐出速度を上げることによっても、実現することができる。
図7(a)のように、濃度測定用パターン62が理想状態であるときには、第1濃度測定パターン62aと第2濃度測定パターン62bの重なりが少なくインク着弾領域が広くなるため、塗りつぶしパターンである濃度測定用パターン62の濃度は高くなる。一方、判定パターン63については、第1判定パターン63aと第2判定パターン63bとが完全に重なるために、判定パターン63の太さは細くなる。これに対して、図7(b)のように、濃度測定用パターン62が理想状態からずれている場合、第1濃度測定パターン62aと第2濃度測定パターン62bが一部重なるために、インク着弾領域が少なくなり濃度測定用パターン62の濃度は低くなる。一方、判定パターン63については、第1判定パターン63aと第2判定パターン63bの位置がずれることによって判定パターン63の太さが太くなる。
インクジェットヘッド26と記録用紙100の間のギャップの変動を考慮しないのであれば、ギャップがある理想値(想定値)であると仮定して、双方向でそれぞれ形成する2つの濃度測定パターン62a,62bが上記理想状態の位置関係となるように、往動時及び復動時における複数のノズル31の吐出条件を決定すればよい。しかし、ギャップが理想値とは異なっている場合は、そのような場所に形成された吐出調整パターン61では、2つの濃度測定パターン62a,62bの位置関係は理想状態とならない。これに対して、本実施形態では、複数のパターン形成領域60間で複数のノズル31の吐出条件を少しずつ異ならせて、2つの濃度測定パターン62a,62bの走査方向位置を意図的にずらしている。これにより、ギャップが理想値であるかに関係なく、複数のパターン形成領域60のうちの何れかにおいて、2つの濃度測定パターン62a,62bの位置関係が理想状態に近い状態を実現できる。また、2つの濃度測定パターン62a,62bの位置関係が理想状態にどの程度近いのかについては、これに対応する判定パターン63の太さから判定することができる。
(濃度情報取得ステップ)
図4に示すように、濃度情報取得ステップは、読み取りステップと判定ステップを含む。読み取りステップでは、記録用紙100に形成された複数の吐出調整パターン61を、PC50に接続されたスキャナ51で読み取る。スキャナ51で読み取られたパターン情報はPC50に送られる。PC50は、複数の吐出調整パターン61のそれぞれについて、各ノズル31によって形成された、濃度測定用パターン62の部分と判定パターン63の部分の、濃度情報を対応付けて取得する。例えば、図7(a)において、図中上から3番目に位置するノズル31について、このノズル31によって形成された、太枠Xで囲まれた濃度測定用パターン62の濃度情報と、太枠Yで囲まれた判定パターン63の濃度情報とを、対応付けて取得する。尚、濃度測定用パターン62及び判定パターン63のある一部分の濃度情報が、どのノズル31に対応するのかは例えば、以下のようにして認識できる。まず、先のパターン形成ステップにおいて、複数のパターン形成領域60のそれぞれに、吐出調整用パターン61の他に、予め定められたノズル31を用いて基準パターンを形成する。その上で、この濃度情報取得ステップでは、濃度測定用パターン62及び判定パターン63の部分が、前記基準パターンからどのぐらい離れているかに基づいて、その部分を形成したノズル31を特定する。
判定ステップでは、どのパターン形成領域60に形成された濃度測定用パターン62が、理想状態に近いかを判定する。但し、塗りつぶしパターンである濃度測定用パターン62において、双方向で形成された2つの濃度測定パターン62a,62bの走査方向位置関係が理想状態に近いかどうかを判別することは困難である。そこで、判定パターン63の第1判定パターン63aと第2判定パターン63bの走査方向位置関係から判定する。これら2つの判定パターン63a,63bはそれぞれ線状のパターンであるから、2つの濃度測定パターン62a,62bとは違い、第1判定パターン63aと第2判定パターン63bの走査方向における位置ズレ量を把握することはかなり容易である。
具体的には、PC50が、各ノズル31について、複数のパターン形成領域60のうち、このノズル31によって形成された判定パターン63の部分の濃度が最も低い(2つの判定パターン63a,63bの位置ズレ量が最も小さく、判定パターン63の太さが最も細い)パターン形成領域60を特定する。この特定されたパターン形成領域60の濃度測定用パターン62の濃度情報を、このノズル31の吐出調整に使用する情報とする。さらに、上記の判定を複数のノズル31の全てについて行う。このようにして、複数のノズル31について、ギャップ変動の影響が排除された、濃度測定用パターン62の濃度情報を取得することができる。
また、本実施形態では、濃度測定用パターン62の2つの濃度測定パターン62a,62bが理想状態となるときに、第1判定パターン63aと第2判定パターン63bとが完全に重なるように判定パターン63を形成している。第1判定パターン63aと第2判定パターン63bとが完全に重なるときに、判定パターン63の太さは最も細くなる。従って、複数のパターン形成領域60にそれぞれ形成された複数の判定パターン63の太さを比較して、各ノズル31について、どの濃度測定用パターン62が最も理想状態に近いのかを容易に判断できる。
尚、上記の判定は、各パターン形成領域60内の、濃度測定用パターン62の形成領域と判定パターン63の形成領域とで、ギャップがほぼ同じであるということを前提としている。そのため、1つのパターン形成領域60内の、濃度測定用パターン62と判定パターン63は、できるだけ近い位置に形成することが好ましい。また、本実施形態では、濃度測定用パターン62の走査方向両側に2つの判定パターン63を形成している。これにより、濃度測定用パターン62の両側でギャップが等しくない場合に、その状態を両側の判定パターン63によって把握することが可能となる。例えば、一方の判定パターン63の濃度が低い場合であっても、他方の判定パターン63の濃度がかなり高い場合には、このパターン形成領域60では濃度測定用パターン62の両側でギャップが大きく異なっていると推測されることから、その濃度測定用パターン62の濃度情報を吐出調整に使用しない、とすることができる。尚、濃度測定用パターン62の両側に判定パターン63を形成することは必須ではなく、左右の何れか一方にのみ判定パターン63を形成するだけでもよい。
上記説明では、スキャナ51に接続されたPC50が、スキャナ51で読み取った複数の吐出調整パターン61から、理想状態に最も近い条件で形成された濃度測定用パターン62を特定している。尚、上記の判定を、PC50ではなく、プリンタ1の制御装置40が行ってもよい。
(調整ステップ)
調整ステップでは、制御装置40の吐出条件調整部43が、PC50から送られてきた、複数のノズル31のそれぞれについての濃度測定用パターン62の濃度情報に基づいて、双方向印刷を行う際の複数のノズル31の吐出条件をそれぞれ調整する。即ち、濃度測定用パターン62の濃度ムラが小さくなるように、複数のノズル31の吐出タイミング条件(吐出ディレイ)、あるいは、吐出エネルギー条件を調整する。この濃度情報に基づくノズル31の吐出調整については既に公知の技術であるから、これ以上の詳細な説明は省略する。
以上説明したように、本実施形態では、複数のパターン形成領域60の間で第1濃度測定パターン62aと第2濃度測定パターン62bとの位置関係を走査方向に意図的にずらすことによって、ギャップが理想値であるかに関係なく、何れかのパターン形成領域60において、濃度測定用パターン62が理想状態に近い状態を実現できる。さらに、ギャップが理想値となる領域が全くない場合でも、理想状態に近い状態を実現することも可能である。また、線状の第1判定パターン63aと第2判定パターン63bの走査方向の位置関係から、どのパターン形成領域60の濃度測定用パターン62が、理想状態に最も近いのかを容易に検出できる。そして、理想状態に最も近い濃度測定用パターン62を用いることで、ギャップ変動の影響が極力排除された状態で、複数のノズル31の吐出調整を行うことができる。
尚、図6に示すように、本実施形態では、複数のパターン形成領域60が、走査方向及び搬送方向に並んでいる。そのため、ギャップの走査方向における変動と搬送方向における変動の、両方に対応できる。例えば、複数のパターン形成領域60が、走査方向にのみ並ぶ場合に、搬送方向にギャップが大きく変動していると、極端にギャップが大きい、あるいは、ギャップが小さい場所にのみ吐出調整パターン61が形成されてしまうことも考えられる。この点、複数のパターン形成領域60が搬送方向にも並んでいると上記のような問題は生じない。
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1]前記実施形態では、複数のノズルのそれぞれについて、どのパターン形成領域に形成された濃度測定用パターンの濃度情報を採用するのかを個別に判定している。しかし、ノズル配列方向(前記実施形態では搬送方向)にギャップがほとんど変動せず、1列のノズル列38の全てのノズル31についてギャップに関する条件がほぼ同じであるならば、全てのノズル31について上記の判定を行う必要はない。例えば、1つのノズル31についてのみ、理想状態に最も近い状態で形成された濃度測定用パターン62の特定を行い、前記特定された1つの濃度測定用パターン62の濃度情報に基づいて、全てのノズル31の吐出調整を行ってもよい。
2]前記実施形態では、濃度情報取得ステップにおいて、複数のパターン形成領域60にそれぞれ形成された複数の濃度測定用パターン62の中から、理想状態に近い濃度測定用パターン62を特定(選択)していた。ただ、この場合、選択された濃度測定用パターン62は、複数の濃度測定用パターン62の中では最も理想状態に近いのかもしれないが、後の調整ステップでの吐出調整の精度を高めるという観点では、限りなく理想状態に近い状態で形成したときのパターンの濃度情報を取得することが望ましい。勿論、濃度測定用パターン62を数多く形成すれば精度は高まるのであるが、それにも限度がある。そこで、以下のように、濃度情報取得ステップにおいて、スキャナで読み取った複数の吐出調整パターン61の情報を用いて、理想状態の濃度測定用パターン62の濃度を推定してもよい。
図8は、この変更形態におけるノズルの吐出調整の工程図である。図8において、吐出調整パターン形成ステップは、前記実施形態の図6、図7の吐出調整パターン61を形成するステップであり、前記実施形態と同じであるからその説明は省略する。濃度情報取得ステップは、読み取りステップと、相関取得ステップと、推定ステップとを含む。
読み取りステップでは、前記実施形態と同じように、記録用紙100に形成された複数の吐出調整パターン61を、PC50に接続されたスキャナ51で読み取る。そして、PC50は、複数の吐出調整パターン61のそれぞれについて、各ノズル31によって形成された、濃度測定用パターン62の部分と判定パターン63の部分の濃度情報を対応付けて取得する。
次に、相関取得ステップにおいて、各ノズル31について得られた、複数の判定パターン63の濃度と、それぞれ対応する複数の濃度測定用パターン62の濃度との相関関係を求める。図9は、判定パターンの濃度と濃度測定用パターンの濃度の相関関係の一例を示す。図9に示すように、各ノズル31について、横軸に判定パターン63の濃度、縦軸に濃度測定用パターン62の濃度をとって、複数の濃度情報をプロットし、最小二乗法等を用いて適宜の補間関数で補間する。また、複数のノズル31のそれぞれについて、図9のような相関関係の取得を行う。
推定ステップでは、図9の判定パターン63の濃度と濃度測定用パターン62の濃度との相関関係を用いて、理想状態での前記濃度測定用パターン62の濃度を推定する。濃度測定用パターン62が理想状態であるときに、判定パターン63の第1判定パターン63aと第2判定パターン63bが完全に重なることから、そのときの判定パターン63の濃度(太さ)は事前に予測できる。そこで、図9に示すように、判定パターン63が理想濃度であるときの、濃度測定用パターン62の濃度を求め、この濃度を理想状態での濃度と推定する。そして、この濃度推定を複数のノズル31についてそれぞれの相関関係を用いて行う。
尚、前記実施形態と同様に、上記の相関取得ステップ及び推定ステップは、スキャナ51に接続されたPC50が実行してもよいし、プリンタ1の制御装置40が実行してもよい。
次に、図9に示す調整ステップにおいて、推定ステップで推定された濃度測定用パターン62の濃度情報を用いて、複数のノズル31のそれぞれについて吐出条件を調整する。この変更形態では、濃度測定用パターン62の、理想状態の濃度情報を推定するため、この推定された濃度情報を用いて、ギャップ変動の影響をほぼ完全に排除した、精度の高い吐出調整が可能となる。
3]前記実施形態では、濃度測定用パターン62が理想状態にあるときに、第1判定パターン63aと第2判定パターン63bとが完全に重なるように判定パターン63を形成していたが、第1判定パターン63aと第2判定パターン63bとが走査方向に所定距離をあけて離れて配置されてもよい。この場合は、濃度測定用パターン62の第1濃度測定パターン62aと第2濃度測定パターン62bの位置関係が理想状態からずれたときに、第1判定パターン63aと第2判定パターン63bも同様にずれて、第1、第2判定パターンの走査方向離間距離が変化する。従って、複数のパターン形成領域60の各々における、第1判定パターン63aと第2判定パターン63bの走査方向離間距離を検出することにより、どのパターン形成領域60の濃度測定用パターン62が理想状態に近いのかを判定できる。
4]前記実施形態では、1つの判定パターン63が1本の第1判定パターン63aと1本の第2判定パターン63bを有するものであったが、第1判定パターン63aと第2判定パターン63bをそれぞれ複数有するものであってもよい。例えば、1本の第1判定パターン63aと1本の第2判定パターン63bのみでは、線の太さが細すぎて、第1判定パターン63aと第2判定パターン63bの位置関係を太さ(濃度)で検出することが難しい場合に、第1判定パターン63aと第2判定パターン63bをそれぞれ複数形成することが有効である。
5]前記実施形態のようにプリンタ1がスキャナ機能を有する場合、プリンタ1で記録用紙100に印刷した吐出調整パターン61を、このプリンタ1のスキャナ部22によって読み取り、さらに、スキャナ部22で取得した情報をプリンタ1の制御装置40で処理してもよい。この場合、吐出調整パターン61の記録用紙100への印刷、吐出調整パターン61の読み取り、及び、複数のノズル31の吐出条件調整を、1つのプリンタ1で全て実行することが可能である。
6]搬送される際の記録用紙100の反り等を防止するために、意図的に、記録用紙100に、山部分と谷部分とが走査方向に交互に並ぶ波形状をつける技術がある。例えば、図10に示すように、プラテン28(図2参照)よりも搬送方向上流側の位置に、記録用紙100の下側に複数のリブ70aを有するプレート71が配置され、記録用紙100の上側に複数の爪部71が配置されている。複数のリブ70aと複数の爪部71とが、走査方向に交互に配置されている。プレートの複数のリブ70aの上に載せられた記録用紙100は、複数の爪部71によって上から抑えつけられる。これにより、記録用紙100には、リブ70aの位置で山部分101、爪部71の位置で谷部分102となり、山部分101と谷部分102とが走査方向に交互に並ぶ波形状が形成される。この形態では、インクジェットヘッド26と記録用紙100とのギャップが、走査方向において大きく変動することになる。従って、上記構成を有するプリンタ1において、ギャップに関係なく、理想状態の濃度測定用パターン62を形成することのできる本発明を適用することは非常に大きな意義がある。
尚、図10のように、記録用紙100に意図的に波形状を形成した場合は、記録用紙100の山部分101の山頂部分101a(リブ70aが接触している部分)、又は、谷部分102の谷底部分102a(爪部71が接触している部分)に、吐出調整パターン61を形成することが好ましい。山部分101の山頂部分101aや谷部分102の谷底部分102aでは走査方向におけるギャップの変化率が小さい。従って、このような山頂部分101aや谷底部分102aを1つのパターン形成領域60として吐出調整パターン61を形成すれば、前記1つのパターン形成領域60内の、濃度測定用パターン62と判定パターン63とがそれぞれ形成される位置のギャップをほとんど等しくすることができる。
7]記録用紙の吐出調整パターンを形成するパターン形成領域は、前記実施形態の図6のように、走査方向と搬送方向にそれぞれ並ぶ形態には限られない。例えば、走査方向にのみパターン形成領域が並んでいてもよいし、あるいは、搬送方向にのみパターン形成領域が並んでいてもよい。さらには、走査方向及び搬送方向とそれぞれ交差する方向(例えば、記録用紙の対角線方向)にパターン形成領域が並んでいてもよい。
1 インクジェットプリンタ
26 インクジェットヘッド
31 ノズル
40 制御装置
41 記録制御部
43 吐出条件調整部
60 パターン形成領域
61 吐出調整パターン
62 濃度測定用パターン
62a 第1濃度測定パターン
62b 第2濃度測定パターン
63 判定パターン
63a 第1判定パターン
63b 第2判定パターン
70a リブ
71 爪部
100 記録用紙
101 山部分
101a 山頂部分
102 谷部分
102a 谷底部分

Claims (8)

  1. 所定の走査方向に沿って往復移動しつつ複数のノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドにより、被記録媒体に、前記複数のノズルの吐出調整を行うための吐出調整パターンを形成する方法であって、
    前記被記録媒体の複数のパターン形成領域の各々に、前記インクジェットヘッドの前記走査方向の一方向への移動時に前記複数のノズルによって形成した第1濃度測定パターンと、前記インクジェットヘッドの前記走査方向の他方向への移動時に前記複数のノズルによって形成した第2濃度測定パターンからなる、濃度測定用パターンを形成する、濃度測定パターン形成ステップと、
    前記複数のパターン形成領域の各々に、前記インクジェットヘッドの前記一方向移動時に前記濃度測定用パターンを形成するときと同じ複数のノズルによって形成した線状の第1判定パターンと、前記インクジェットヘッドの前記他方向移動時に前記濃度測定用パターンを形成するときと同じ複数のノズルによって形成した線状の第2判定パターンからなり、且つ、前記濃度測定用パターンの前記第1濃度測定パターンと前記第2濃度測定パターンの前記走査方向の位置関係が所定の理想状態にどの程度近いかを判定するための、判定パターンを形成する、判定パターン形成ステップと、を備え、
    各パターン形成領域において、前記インクジェットヘッドの前記一方向移動時に前記第1濃度測定パターンと前記第1判定パターンをそれぞれ形成する際の前記複数のノズルの吐出条件が等しく、且つ、前記他方向移動時に前記第2濃度測定パターンと前記第2判定パターンをそれぞれ形成する際の前記複数のノズルの吐出条件が等しく、
    さらに、前記複数のパターン形成領域間では、前記第1判定パターンと前記第2判定パターンの前記走査方向の位置関係がずれるように前記複数のノズルの吐出条件を異ならせ
    前記第1濃度測定パターンと前記第2濃度測定パターンの全てのドットが前記理想状態にある場合の前記濃度測定用パターンは、前記ドットが均一に配置された塗りつぶしパターンであることを特徴とする吐出調整パターン形成方法。
  2. 所定の走査方向に沿って往復移動しつつ複数のノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドにより、被記録媒体に、前記複数のノズルの吐出調整を行うための吐出調整パターンを形成する方法であって、
    前記被記録媒体の複数のパターン形成領域の各々に、前記インクジェットヘッドの前記走査方向の一方向への移動時に前記複数のノズルによって形成した第1濃度測定パターンと、前記インクジェットヘッドの前記走査方向の他方向への移動時に前記複数のノズルによって形成した第2濃度測定パターンからなる、濃度測定用パターンを形成する、濃度測定パターン形成ステップと、
    前記複数のパターン形成領域の各々に、前記インクジェットヘッドの前記一方向移動時に前記濃度測定用パターンを形成するときと同じ複数のノズルによって形成した線状の第1判定パターンと、前記インクジェットヘッドの前記他方向移動時に前記濃度測定用パターンを形成するときと同じ複数のノズルによって形成した線状の第2判定パターンからなり、且つ、前記濃度測定用パターンの前記第1濃度測定パターンと前記第2濃度測定パターンの前記走査方向の位置関係が所定の理想状態にどの程度近いかを判定するための、判定パターンを形成する、判定パターン形成ステップと、を備え、
    各パターン形成領域において、前記インクジェットヘッドの前記一方向移動時に前記第1濃度測定パターンと前記第1判定パターンをそれぞれ形成する際の前記複数のノズルの吐出条件が等しく、且つ、前記他方向移動時に前記第2濃度測定パターンと前記第2判定パターンをそれぞれ形成する際の前記複数のノズルの吐出条件が等しく、
    さらに、前記複数のパターン形成領域間では、前記第1判定パターンと前記第2判定パターンの前記走査方向の位置関係がずれるように前記複数のノズルの吐出条件を異ならせ
    前記複数のパターン形成領域は、前記走査方向に並ぶことを特徴とする吐出調整パターン形成方法。
  3. 所定の走査方向に沿って往復移動しつつ複数のノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドにより、被記録媒体に、前記複数のノズルの吐出調整を行うための吐出調整パターンを形成する方法であって、
    前記被記録媒体の複数のパターン形成領域の各々に、前記インクジェットヘッドの前記走査方向の一方向への移動時に前記複数のノズルによって形成した第1濃度測定パターンと、前記インクジェットヘッドの前記走査方向の他方向への移動時に前記複数のノズルによって形成した第2濃度測定パターンからなる、濃度測定用パターンを形成する、濃度測定パターン形成ステップと、
    前記複数のパターン形成領域の各々に、前記インクジェットヘッドの前記一方向移動時に前記濃度測定用パターンを形成するときと同じ複数のノズルによって形成した線状の第1判定パターンと、前記インクジェットヘッドの前記他方向移動時に前記濃度測定用パターンを形成するときと同じ複数のノズルによって形成した線状の第2判定パターンからなり、且つ、前記濃度測定用パターンの前記第1濃度測定パターンと前記第2濃度測定パターンの前記走査方向の位置関係が所定の理想状態にどの程度近いかを判定するための、判定パターンを形成する、判定パターン形成ステップと、を備え、
    各パターン形成領域において、前記インクジェットヘッドの前記一方向移動時に前記第1濃度測定パターンと前記第1判定パターンをそれぞれ形成する際の前記複数のノズルの吐出条件が等しく、且つ、前記他方向移動時に前記第2濃度測定パターンと前記第2判定パターンをそれぞれ形成する際の前記複数のノズルの吐出条件が等しく、
    さらに、前記複数のパターン形成領域間では、前記第1判定パターンと前記第2判定パターンの前記走査方向の位置関係がずれるように前記複数のノズルの吐出条件を異ならせ
    各パターン形成領域において、前記走査方向と直交する方向において前記濃度測定用パターンに隣接してダミーパターンを形成し、
    前記判定パターンは、前記濃度測定用パターンから前記走査方向に所定距離離して形成することを特徴とする吐出調整パターン形成方法。
  4. 前記濃度測定用パターンの前記第1濃度測定パターンと前記第2濃度測定パターンが前記理想状態であるときに、これに対応する前記判定パターンは、前記第1判定パターンと前記第2判定パターンが完全に重なることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の吐出調整パターン形成方法。
  5. 前記判定パターン形成ステップにおいて、1つの前記濃度測定用パターンを前記走査方向において挟むように、2つの前記判定パターンを形成することを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の吐出調整パターン形成方法。
  6. 前記複数のパターン形成領域は、前記走査方向と交差する、前記被記録媒体の搬送方向に並ぶことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の吐出調整パターン形成方法。
  7. 請求項1〜の何れかの吐出調整パターン形成方法によって被記録媒体に形成された吐出調整パターンを用いて、前記インクジェットヘッドの前記複数のノズルの吐出調整を行う方法であって、
    前記被記録媒体の前記複数のパターン形成領域のそれぞれについて、前記濃度測定用パターンと判定パターンを読み取る、読み取りステップと、
    前記読み取りステップで読み取られた複数の前記判定パターンの、前記第1判定パターンと前記第2判定パターンの走査方向位置ズレ量の情報から、複数の前記濃度測定用パターンのうち、前記理想状態に最も近い濃度測定用パターンを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップで判定された前記濃度測定用パターンの濃度情報を用いて、前記複数のノズルのそれぞれについて吐出条件を調整する調整ステップと、
    を備えていることを特徴とするインクジェットヘッドの吐出調整方法。
  8. 請求項1〜の何れかの吐出調整パターン形成方法によって被記録媒体に形成された吐出調整パターンを用いて、前記インクジェットヘッドの前記複数のノズルの吐出調整を行う方法であって、
    前記被記録媒体の前記複数のパターン形成領域のそれぞれについて、前記濃度測定用パターンと判定パターンを読み取る、読み取りステップと、
    前記読み取りステップで読み取られた複数の前記判定パターンの、前記第1判定パターンと前記第2判定パターンの走査方向位置ズレ量の情報と、これら複数の判定パターンにそれぞれ対応する複数の濃度測定用パターンの濃度情報を用いて、前第1判定パターンと前記第2判定パターンの位置ズレ量の情報と前記濃度情報との相関関係を求める相関取得ステップと、
    前記相関取得ステップで取得された前第1判定パターンと前記第2判定パターンの位置ズレ量の情報と前記濃度情報との相関関係を用いて、前記理想状態の前記濃度測定用パターンの前記濃度情報を推定する推定ステップと、
    前記推定ステップで推定された前記濃度情報を用いて、前記複数のノズルのそれぞれについて吐出条件を調整する調整ステップと、
    を備えていることを特徴とするインクジェットヘッドの吐出調整方法。

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