JP5982936B2 - 画像形成装置および露光部材の光量補正方法 - Google Patents
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Description
本構成によれば、距離規制部材の摩耗により変化する感光体と露光部材との間の離間距離を考慮して光量を補正するので、感光体上への露光に係る画質の低下を抑制できる。
距離規制部材は、感光体と当接するため、感光体の回転動作に伴い摩耗し、それによって離間距離が変化することが考えられる。そのため、本構成によれば、感光体の回転動作に伴い値が変化するパラメータをカウントすることによって、感光体との当接により距離規制部材が摩耗するときの離間距離の変化を好適に推定することができる。そして、推定された離間距離の変化を補正量に反映させることによって、感光体上への露光に係る画質の低下を抑制できる。
距離規制部材の摩耗度は、画像が形成された被記録媒体の枚数、すなわち、印刷枚数に応じて増加する。そのため、本構成によれば、印刷枚数をカウントすることによって、そのカウント値を補正量に反映させることができる。
本構成によれば、スペーサが感光体に当接し、摺動する場合と比べ、距離規制部材の寿命が長く、交換する必要がなくなるため、装置本体フレームに距離規制部材を固定することができる。したがって、寿命の短いスペーサをカートリッジに設けて交換するようにする場合と比べ、カートリッジの小型化を図れる。
距離規制部材のローラ直径は、摩耗に応じて小さくなるので、摩耗度合(ローラ直径方向肉厚の減少度)が加速していくが、本構成によれば、その加速に対応して離間距離を推定し、それにしたがって光量を補正できるので、画質の低下を好適に抑制できる。
本構成によれば、距離規制部材の摩耗度に応じた補正量を設定でき、補正量が的確化される。
本構成によれば、カウント値に応じて設定される範囲、例えば、印刷枚数の所定範囲内において、さらに走査ラインに応じて、例えば、4ラインあるいは2ラインに応じて補正量が設定され、補正量がより細密化される。そのため、補正量がカウント値の範囲単位、例えば、印刷枚数の範囲単位によって段階的となる不都合を、低減することができる。
本構成によれば、露光を露光部材から見て焦点位置よりも遠い所からスタートして、焦点位置よりも短い所で終わるので、露光部材の焦点深度範囲を有効に使用できるので、距離規制部材の使用寿命を長くできる。
露光部材と感光体との間隔(離間距離)が露光部材と露光部材の焦点との距離である作動距離からずれる場合、画質の低下は、使用される露光部材の光学特性に起因して、通常、同間隔が同作動距離より大きくなる場合よりも小さくなる場合の方が大きい。そのため、離間距離を同作動距離より大きく設定することによって、距離規制部材の摩耗によって画質がその限界に至るまでの時間を長くすることができる。すなわち、距離規制部材の使用寿命を長くできる。
本構成によれば、作動距離と離間距離との差に係る画質の低下を補償するように、その差を考慮して補正量を決定するので、画質の低下を好適に抑制できる。
本構成によれば、印加される機械的圧力の相違によって、各距離規制部材の磨耗量が違う場合であっても、両端部間における任意の位置での各離間距離を推定することによって、適正な補正量を決定できる。
一実施形態について図1から図10を参照しつつ説明する。
1.カラープリンタの全体構成
図1は、一実施形態に係る電子写真方式のカラープリンタ1の要部を概略的に示す側断面図である。カラープリンタ1は、画像形成装置の一例である。カラープリンタ1は、図1に示すように、その本体筐体10内に、用紙Sを供給する給紙部20、給紙された用紙Sに画像を形成する画像形成部30、画像が形成された用紙Sを排出する排紙部90、およびこれらの各部の動作を制御する制御装置100とを備える。
LEDユニット40は、露光部材の一例であり、図2および図3に示されるように、LEDプリントヘッド41、フレーム部42、ローラ支持部材43、ガイドローラ44、および結合部45を含む。LEDユニット40は、感光ドラム53を、感光ドラム53の長手方向(軸方向)へのライン走査によって露光する。
制御装置100はカラープリンタ1の全体を制御するものであり、CPUなどから構成される演算制御部100A、EEPROM100B、およびカウンタ100Cを含む。制御装置100は、制御部の一例であり、例えば、ASIC(特定用途向けIC)によって構成される。
次に、図6から図10を参照して、LEDユニット40の光量補正処理について説明する。光量補正処理は、例えば、カラープリンタ1に対して印刷指示がなされた場合に、所定のプログラムにしたがって、制御装置100によって実行される。なお、これに限られず、光量補正処理は、例えば、発光制御部110によって実行されるようにしてもよい。この場合、発光制御部110が制御部の一例となる。
その際、一般に、離間距離Dが作動距離Dwより短い場合と、離間距離Dが作動距離Dwより長い場合とにおいて、結像状態CSが異なるため(図7参照)、各結像状態CSに応じて発光量を補正する必要がある。
次に、図10を参照して光量補正データの補間方法を説明する。
光量補正データを補間する際、まず、図10に示される印刷枚数−摩耗推定量のグラフを用いて、補間したいデファーカス値(位置)に対する印刷枚数を算出する。なお、図10のグラフは、印刷枚数と摩耗量とに関する実験等に基づいて作成される。
次に、算出した印刷枚数だけ印刷したら、それまで補正値テーブル内の単一の結像状態CSに対応したデータを用いていたのを、走査ライン毎に異なる結像状態CSに対応したデータを用いて印刷するようにする。
本実施形態によれば、ガイドローラ44の摩耗により変化する感光ドラム53とLEDプリントヘッド41との間の離間距離Dを推定して、推定された離間距離Dに基づいてLEDプリントヘッド41の光量を補正する補正量が決定される。その補正量に基づいて発光素子Pの光量が補正される。そのため、ガイドローラ44が摩耗して離間距離Dが変化する場合であっても、感光ドラム53上への露光に係る画質の低下を抑制できる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、この場合、磨耗速度(磨耗量)は予め実験・評価により得るようにする。そして、その実験・評価の結果から、パラメータ(印刷枚数)が変わった時の磨耗量を、推定するようにする。そして、磨耗推定量の補間については、二つの距離規制部材間で行うようにする。
Claims (12)
- 感光体と、
前記感光体を露光する露光部材と、
前記感光体と前記露光部材との間の離間距離を所定距離に規制する距離規制部材と、
制御部と、を備え、
前記感光体は回転軸を有し、
前記距離規制部材は、前記感光体と当接し、
前記制御部は、
前記距離規制部材の摩耗により変化する前記離間距離を推定して、推定された前記離間距離に基づいて前記露光部材の光量を補正する補正量を決定する決定処理と、
前記決定処理にて決定された前記補正量で前記光量を補正する補正処理と、
前記感光体の回転動作に伴い値が変化するパラメータをカウントするカウント処理と、を実行し、
前記決定処理において、前記カウント処理にてカウントされたカウント値から前記離間距離を推定する、画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
被記録媒体に画像を形成する画像形成部を備え、
前記画像形成部は前記感光体を含み、
前記パラメータは、前記画像形成部によって画像が形成された前記被記録媒体の枚数である、画像形成装置。 - 請求項1または請求項2に記載の画像形成装置において、
本体フレームを備え、
前記距離規制部材は、前記感光体に当接するローラと、該ローラを支持し、前記本体フレームに固定される固定部材とを有する、画像形成装置。 - 請求項3に記載の画像形成装置において、
前記制御部は、前記決定処理において前記離間距離を推定する際、前記カウント値の増加にしたがって、推定量の変化率を増加させる、画像形成装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記カウント値に対応した少なくとも二つの範囲が設定され、各範囲に対応した前記補正量が設定される、画像形成装置。 - 請求項5に記載の画像形成装置において、
前記露光部材は、前記感光体をライン走査によって露光するものであり、
各範囲に対応した前記補正量が、さらに、前記ライン走査における走査ラインに応じて設定される、画像形成装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記距離規制部材の摩耗前の前記離間距離であって、前記離間距離の初期値である初期離間距離をDIとし、前記露光部材と前記露光部材の焦点との距離である作動距離をDwとすると、
Dw<DI
の関係を満たすように、前記初期離間距離が設定されている、画像形成装置。 - 請求項7に記載の画像形成装置において、
前記距離規制部材の摩耗後の前記離間距離であって、前記離間距離の最終値である最終離間距離をDEとすると、
Dw−DE<DI−Dw
の関係を満たすように、前記初期離間距離および前記最終離間距離が設定される、画像形成装置。 - 請求項7または請求項8に記載の画像形成装置において、
前記制御部は、
前記決定処理において、前記距離規制部材の摩耗によって前記離間距離が前記作動距離と等しくなるまでは、前記カウント値が増加するほど光量を減らす前記補正量を決定し、その後、前記カウント値が増加するほど光量を増やす前記補正量を決定する、画像形成装置。 - 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記距離規制部材は、前記感光体の長手方向の両端部に対応して二個設けられ、
各距離規制部材の磨耗速度が異なる場合には、前記制御部は、前記決定処理において、各磨耗推定量に基づいて前記両端部間における前記離間距離を推定して、それに応じて前記補正量を決定する、画像形成装置。 - 感光体と、
前記感光体を露光する露光部材と、
前記感光体と前記露光部材との間の離間距離を所定距離に規制する距離規制部材と、
制御部と、を備え、
前記距離規制部材は、前記感光体の長手方向の両端部に対応して二個設けられ、
前記制御部は、前記距離規制部材の摩耗により変化する前記離間距離を推定して、推定された前記離間距離に基づいて前記露光部材の光量を補正する補正量を決定する決定処理と、
前記決定処理にて決定された前記補正量で前記光量を補正する補正処理と、を実行し、
各距離規制部材の磨耗速度が異なる場合には、前記制御部は、前記決定処理において、各磨耗推定量に基づいて前記両端部間における前記離間距離を推定して、それに応じて前記補正量を決定する、画像形成装置。 - 感光体と、前記感光体を露光する露光部材と、前記感光体と前記露光部材との間の離間距離を所定距離に規制する距離規制部材とを備えた画像形成装置において、前記露光部材からの光量を補正する方法であって、
前記感光体は回転軸を有し、前記距離規制部材は前記感光体と当接する構成であり、
前記距離規制部材の摩耗により変化する前記離間距離を推定する推定工程と、
前記推定工程にて推定された前記離間距離に基づいて前記露光部材の光量を補正する補正量を決定する決定工程と、
前記決定工程にて決定された前記補正量で前記光量を補正する補正工程と、
前記感光体の回転動作に伴い値が変化するパラメータをカウントするカウント工程と、を含み、
前記決定工程において、前記カウント工程にてカウントされたカウント値から前記離間距離が推定される、露光部材の光量補正方法。
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