JP5982548B2 - 仮固定用接着剤組成物、それを用いた構造体及び部材の仮固定方法 - Google Patents

仮固定用接着剤組成物、それを用いた構造体及び部材の仮固定方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体用ウエハを加工処理するときに使用する仮固定用接着剤組成物、この仮固定用接着剤組成物を用いて部材を仮固定した構造体、並びに仮固定接着した部材の支持板からの取り外し方法に関する。
携帯機器の薄型化、小型化、又は軽量化の開発が進むにつれ、機器に組み込まれる半導体チップの更なる薄板化が求められてきている。このように薄板化されるウエハは、ウエハの厚みを薄くする研削/研磨工程などを経て製造され、最終的に複数の半導体チップに分割される。ウエハが薄板化されるにつれ、それ自体で形状を維持することができず、例えば折れ曲がるなどによりハンドリングが困難になる。
そのため、通常はそのウエハを硬い支持体に貼り付け、この支持体ごと各工程で上記ウエハをハンドリングする。
一方、研削工程において、半導体用ウエハは、支持体に仮止め接着剤にて堅固に固定されている必要があるが、研削終了後は支持体から剥離する必要がある。また、プロセス中で絶縁膜形成プロセスやバンプ形成プロセスで、高温にさらされるため、仮固定剤には耐熱性が求められる。
特許文献1では、溶液型の接着剤組成物からなる仮固定用接着剤が開示されているが、仮固定するために、溶剤を乾燥させる必要があり、溶剤が揮発すると環境負荷がかかるという問題があった。
特許文献2では、ウエハの処理方法が開示されているが、仮固定するために、複数の接着剤組成物を使用する必要があり、剥離後の洗浄工程が複雑になるという問題があった。
特許文献3では、溶剤で剥離する仮固定剤を使用した半導体チップの製造方法が開示されているが、貫通孔をもつサポートガラスという特殊な支持体を使用する必要があり、剥離性が乏しいという問題があった。
特許文献4では、熱分解性の樹脂である仮固定剤を熱分解してガス化して剥離する方法が開示されているが、高温プロセス中で仮固定剤がガス化する可能性があり、耐熱性に乏しいという問題があった。
特開2006−328104号公報 特許04936667号公報 特開2006−19705号公報 特開2012−222174号公報
本発明は、上記問題と実状に鑑み、接着強度および耐熱性が高く、溶剤中での剥離性に優れる仮固定用接着剤組成物を提供することを目的とする。さらに、この接着剤組成物を用いて接着した構造体、並びにこれを用いて接着した部材の仮固定方法を提供することを目的とする。
すなわち、上記課題を解決する本発明は、下記より構成される。
(1)(a)メタクリロイルオキシポリブチルアクリレート、(b)ホモポリマーのガラス転移温度が110〜280℃である脂環式(メタ)アクリレート、(c)光重合開始剤、
を含有する、仮固定用接着剤組成物。
(2)(b)脂環式(メタ)アクリレートが、以下の(b1)で表される、(1)に記載の仮固定用接着剤組成物。
(b1)化1で表される構造単位において、Rは炭素数4〜10の脂環式炭化水素基である、脂環式(メタ)アクリレート。
Figure 0005982548


(3)(a)50〜90質量部に対し、(b)50〜10質量部である、請求項1または2に記載の仮固定用接着剤組成。
(4)(1)〜(3)のいずれか一つに記載の仮固定用接着剤組成物を用いて接着された部材。
(5)(1)〜(3)のいずれか一つに記載の仮固定用接着剤組成物を用いて、部材を仮固定し、該加工された部材を有機溶剤に浸漬して、前記組成物の硬化体を取り外す、部材の仮固定方法。
(6)前記有機溶剤のSP値が7〜10である、(5)に記載の部材の仮固定方法。
(7)積算光量が365nmにおいて100〜40000mJ/cmである可視光線又は紫外線を照射することにより仮固定する、(5)または(6)に記載の部材の仮固定方法。
(8)前記部材が、ガラスウエハまたはシリコンウエハである、(5)〜(7)のいずれか一つに記載の部材の仮固定方法。
本発明では、(a)メタクリロイルオキシポリブチルアクリレートと、(b)ホモポリマーのガラス転移温度が110〜280℃である脂環式(メタ)アクリレートと、光重合開始剤とを含有する仮固定用接着剤組成物により、接着性および耐熱性の高い硬化物が得られることを見出した。また、本発明の仮固定用接着剤の硬化物は特定SP値の有機溶剤中での剥離性に優れる。
<用語の説明>
本願明細書において、仮固定用接着剤組成物(以下、接着剤組成物と略す)とは、エネルギー線を照射することによって硬化させることができる接着剤組成物を意味する。ここで、エネルギー線とは、紫外線、可視光線等に代表されるエネルギー線を意味する。また、ホモポリマーとは、(メタ)アクリレートの単独重合体を意味する。
以下本発明を説明する。
<接着剤組成物>
本発明の接着剤組成物は、(a)ホモポリマーのガラス転移温度が−60〜20℃である(メタ)アクリレート、(b)ホモポリマーのガラス転移温度が110〜280℃である脂環式(メタ)アクリレート、(c)光重合開始剤を含有する。
(a)ホモポリマーのガラス転移温度が−60〜20℃である(メタ)アクリレートは、ガラス転移温度が−50〜0℃であることが好ましい。ガラス転移温度を−60℃以上とすることで、硬化性が向上する。また、ガラス転移温度を20℃以下とすることで、基材に対する接着性が向上し、基材の歪が生じにくくなる。
(a)ホモポリマーのガラス転移温度が−60〜20℃である(メタ)アクリレートとしては、メタクリロイルオキシポリブチルアクリレートが挙げられる。尚、メタクリロイルオキシポリブチルアクリレートはメタクリロイルオキシポリイソブチルアクリレートでもメタクリロイルオキシポリ−n−ブチルアクリレートのどちらでもよい。なお、メタクリロイルオキシポリブチルアクリレートの数平均分子量は4000〜8000であることが接着性の点で好ましい。
メタクリロイルオキシポリブチルアクリレート以外のホモポリマーのガラス転移温度が−60〜20℃である(メタ)アクリレートとしては、フェノキシ―ポリエチレングリコールアクリレート、ノニルフェニルEO付加物アクリレート、2−ヒドロキシポリプロピルアクリレート、2−アクリロキシエチルコハク酸、2−ヒドロキシ−3−フェノキシポリプロピルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレートセカンダリーブチルアクリレート、4−シアノブチルアクリレート、2−シアノエチルアクリレート、シアノメチルアクリレート、5−シアノー3−オキサペンチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、3−エトキシカルボニルフェニルアクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−エチルブチルアクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)クリレート、フルオロメチルアクリレート、ヘプタフルオロ−2−プロピルアクリレート、ヘプチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、イソプロピルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メチルアクリレート、2−メチルブチルアクリレート、ノニルアクリレート、オクチルアクリレート、3−フェニルアクリレート、フェニルエチルアクリレート、プロピルアクリレート、テトラデシルアクリレート、ブチルメタクリレート、ターシャリーブチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ヘキサデシルメタクリレート、ペンチルメタクリレートが挙げられる。これらの中では、接着性の点で、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレートが好ましい。
また、これらは、単独でも2種以上の組み合わせでも使用することができる。
(メタ)アクリレートのホモポリマーのガラス転位温度は(メタ)アクリレートに光重合開始剤を添加し、これを紫外線で硬化させた硬化物を示差走査熱量測定装置により測定して求めることができる。
(b)ホモポリマーのガラス転移温度が110〜280℃である脂環式(メタ)アクリレートは、ガラス転移温度が200〜240℃であることが好ましい。ガラス転移温度を110℃以上とすることで耐熱性が向上する。また、280℃以下とすることで、接着剤組成物の溶解性が向上する。
(b)ホモポリマーのガラス転移温度が110〜280℃である脂環式(メタ)アクリレートとしては、(b1)で表される(メタ)アクリレートが好ましい。
(b1)化1で表される構造単位において、Rは炭素数4〜10の脂環式炭化水素基である、脂環式(メタ)アクリレート。
Figure 0005982548

(b1)としては、1−アマダンチルメタクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの中では耐熱性の点で1−アマダンチルメタクリレートが好ましい。これらは、単独でも2種以上の組み合わせでも使用することができる。
(a)と(b)の質量比は、(a)と(b)の合計100質量部中、(a)が50〜90質量部、(b)が50〜10質量部であることが好ましく、(a)が60〜80質量部、(b)が40〜20質量部であることがより好ましい。(a)を50質量部以上とすることで、接着性が向上する。また、(a)を90質量部以下とすることで耐熱性が向上する。
接着剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、(a)および(b)以外の(メタ)アクリレートを配合することができる。(a)および(b)以外の(メタ)アクリレートとしては、アクリル酸、ターシャリーブチルアクリレート、2−ターシャリーブチルフェニルアクリレート、2−クロロフェニルアクリレート、4−シアノベンジルアクリレート、4‐シアノフェニルアクリレート、2−エトキシカルボニルフェニルアクリレート、4−エトキシカルボニルフェニルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、トリメチルシリルメタクリレート、オクタデシルメタクリレートが挙げられる。
(c)光重合開始剤としては、可視光線や紫外線の照射によりラジカルを発生し、接着剤組成物を硬化させるものである。
(c)の添加量は、(a)と(b)の総和100質量部に対し、0.1〜10質量部であることが好ましく、0.5〜2質量部であることがより好ましい。添加量を0.1質量部以上とすることで、接着剤組成物の硬化性が向上し、部材の切削加工時に位置ずれが生じにくくなる。また、添加量を10質量部以下とすることで、耐熱性が向上する。
光重合開始剤としては、ベンゾフェノン及びその誘導体、ベンジル及びその誘導体、エントラキノン及びその誘導体、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン誘導体、ジエトキシアセトフェノン、4−t−ブチルトリクロロアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体、2−ジメチルアミノエチルベンゾエート、p−ジメチルアミノエチルベンゾエート、ジフェニルジスルフィド、チオキサントン及びその誘導体、カンファーキノン、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボキシ−2−ブロモエチルエステル、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボキシ−2−メチルエステル、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸クロライド等のカンファーキノン誘導体、2−メチル−1−[4-(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1等のα−アミノアルキルフェノン誘導体、ベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ベンゾイルジエトキシポスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジメトキシフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジエトキシフェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド誘導体、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]−エチルエステル及びオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]−エチルエステル等が挙げられる。これらの中では、硬化性に優れる点で、ベンジルジメチルケタール、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]−エチルエステル、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]−エチルエステルが好ましい。
これらは、単独でも2種以上の組み合わせで使用することもできる。
可視光線又は紫外線を照射して、接着剤組成物を硬化させ、部材を仮固定する際は、波長365nmにおいて10〜10000mJ/cmのエネルギーを組成物に照射し部材同士を接着する。10〜10000mJ/cmであれば組成物が硬化し、十分な接着強度が得られる。10mJ/cm以上であれば組成物が十分に硬化し、10000mJ/cm以下であれば硬化歪みがなく、接着強度が向上する。部材及び部材同士を仮固定する際のエネルギー量は、接着強度の点で、100〜5000mJ/cmがより好ましく、1000〜3000mJ/cmが最も好ましい。
本発明において、仮固定する際に用いられる部材の材質に特に制限はないが、仮固定する部材の少なくとも一方は紫外線を透過できる材料からなる部材が好ましい。このような材質としては、水晶部材、ガラス部材、プラスチック部材等が挙げられる。本発明の部材は、様々な加工処理、たとえば、半導体基板の極薄研削処理、各種材料表面の微細加工処理などの際に基板を仮止めする接着剤として好適である。
可視光線または紫外線の照射により仮固定した部材は、有機溶剤に浸漬して剥離することが好ましい。有機溶剤としては、SP値が7〜10であることが好ましい。なお、SP値は、Polymer Handbook、第4版、J.Brandrup等、Wiley−Science出版、1999等に記載の数値を使用することができる。
SP値が7〜10である有機溶剤としては、ペンタン、イソプロピルエーテル、ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−オクタン、ブチルエーテル、メチルシクロヘキサン、ジイソブチルケトン、プロピルエーテル、ドデカン、シクロペンタン、ピペリジン、ジエチルケトン、メシチレン、キシレン、トルエン、チオフェン、アントラセン、ナフタレン、テトラエチレングリコール、1,4−ジオキサン、アセトン、テトラヒドロフラン、四塩化炭素、酢酸エチルが挙げられる。これらの中では、剥離性、汎用性の点で、n−ヘキサン、トルエン、アセトンが好ましい。
仮固定した部材を剥離する際は、有機溶剤の温度は有機溶剤の作業環境への揮散を抑えるために常温に保持することが好ましい。常温以上の温度で剥離を行う際は、局所排気装置を備えた作業環境で行うことが好ましい。また、剥離は静置状態でも進行するが、部材を浸漬した槽内を、アジターや攪拌機で搖動することにより剥離を促進させてもよい。
以下に実施例及び比較例をあげて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
(接着剤組成物の作製)
以下に示す原料を攪拌機付の容器にて混合し、接着剤組成物を作製した。
(a)(メタ)アクリレートとして、メタクリロイルオキシポリブチルアクリレート(東亜合成社製「AB−6」、ホモポリマーのガラス転移温度−50℃、数平均分子量6000)75部、
(b)脂環式(メタ)アクリレートとして、1−アダマンチルメタクリレート(大阪有機化学工業社製「ADMA」、ホモポリマーのガラス転移温度240℃)25部、
(c)光重合開始剤として、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製「IRGACURE−184(登録商標)」)1部
を使用して接着剤組成物を作製した。得られた接着剤組成物を使用して、以下に示す評価方法にて引張剪断接着強さ、耐熱性試験および剥離試験を行った。得られた結果を表1に示す。
尚、(メタ)アクリレートのホモポリマーのガラス転位温度は次のようにして求めた。まず、(メタ)アクリレート100質量部に対し光重合開始剤であるベンジルジメチルケタール0.5質量部を配合し、これに2000mJ/cmの紫外線を照射し、(メタ)アクリレートのホモポリマーからなる硬化物を得た。硬化物を、示差走査熱量測定装置DSC3100SA(ブルカー・エイエックスエス社製)を用い、窒素雰囲気下−70℃〜300℃まで昇温速度10℃/分で昇温した。この温度範囲における吸熱反応のピーク温度をガラス転位温度とした。
Figure 0005982548



[引張剪断接着強さ]
耐熱ガラス(商品名「耐熱パイレックス(登録商標)ガラス」、長さ100mm、幅25mm、厚さ2.0mm)上に、接着面積が25mm×25mmとなるように、作製した接着剤組成物を塗布し、2枚の耐熱ガラスを重ね合わせた。
次に、無電極放電ランプを使用したフュージョン社製硬化装置により、365nmの波長の積算光量が、2000mJ/cmとなる条件にて160秒間硬化させ、引張剪断接着強さ用試験片を作製した。作製した試験片を、JIS K 6850に従い、23℃±2℃、相対湿度50%の環境下、万能試験機にて10mm/分の速度で引張り、引張剪断接着強さを測定した。
[耐熱性試験]
耐熱ガラス(商品名「耐熱パイレックス(登録商標)ガラス」、長さ100mm、幅25mm、厚さ2.0mm)上に、接着面積が25mm×25mmとなるように、作製した接着剤組成物を塗布し、2枚の耐熱ガラスを貼り合わせた。
次に、無電極放電ランプを使用したフュージョン社製硬化装置により、365nmの波長の積算光量が、2000mJ/cmとなる条件にて160秒間硬化させ、引張剪断接着強さ用試験片を作製した。作製した試験片を、250℃で1時間加熱し、耐熱性を以下の基準により判定した。
優 :強度保持率 80%以上
良 :強度保持率 50%以上80%未満
不可:強度保持率 50%未満
[剥離試験:溶剤浸漬後剥離時間]
引張剪断接着強さの測定に用いた試験片の内、1枚の耐熱ガラスをシリコンウエハ個片(長さ25mm、幅25mm、厚さ0.7mm)に変えた以外は同様な方法で接着剤組成物を硬化させた試験片を3対作製した。試験片を25℃に保持したトルエンに浸漬させ、溶剤中でシリコンウエハ個片が自然に剥離する時間を10分毎に測定した。3対の試験片が剥離した時間の算術平均値を求め、剥離時間とした。
<実施例2〜5>
表1に示す配合に従い、(a)(メタ)アクリレート及び(b)脂環式(メタ)アクリレートを変更した以外は、実施例1と同様に接着剤組成物を作製し評価を行った。結果を表1に示す。
尚、実施例1で使用した以外(a)及び(b)としては、以下のものを使用した。
(a)(メタ)アクリレート
フェノキシジエチレングリコールアクリレート(東亜合成社製「アロニックスM−101A(登録商標)」、ホモポリマーのガラス転移温度−8℃)、
2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(東亜合成社製「アロニックスM−5700(登録商標)」、ホモポリマーのガラス転移温度17℃)、
(b)脂環式(メタ)アクリレート
ジシクロペンテニルメタクリレート(日立化成社製「ファンクリルFA−513M(登録商標)」、ホモポリマーのガラス転移温度175℃)、
ジシクロペンテニルアクリレート(日立化成社製「ファンクリルFA−511AS(登録商標)」、ホモポリマーのガラス転移温度120℃)
<実施例6〜9>
表1に示す配合に従い、(a)(メタ)アクリレート及び(b)脂環式(メタ)アクリレートの組成比を変更した以外は、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例10、11>
溶剤の種類をn−ヘキサンまたはトルエンに変更した以外は、実施例1と同様に接着剤組成物を作製し評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0005982548

<実施例12〜15>
表2に示す配合に従い、(a)(メタ)アクリレート及び(b)脂環式(メタ)アクリレートの組成比を変更し、溶剤の種類を変更した以外は、実施例1と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
<比較例1>
実施例1で(b)脂環式(メタ)アクリレートを使用せずに、接着剤組成物を作製したが、接着力が弱く、耐熱性試験後に剥離した。結果を表3に示す。
Figure 0005982548

<比較例2>
実施例1で(a)(メタ)アクリレートを使用せずに、接着剤組成物を作製したが、接着力の低下を生じた。結果を表3に示す。
<比較例3、4>
実施例1で(b)脂環式(メタ)アクリレートを変更した以外は実施例1〜3と同様に評価を行った。尚、実施例1で使用した以外の(b)脂環式(メタ)アクリレートとしてはメタクリル酸ナトリウム(三菱レイヨン社製)、イソボルニルアクリレート(大阪有機化学工業社製「IBXA」)を使用した。結果を表3に示す。
<比較例5、6>
実施例1で(a)(メタ)アクリレートを変更した以外は実施例1〜3と同様に評価を行った。尚、実施例1で使用した以外の(a)(メタ)アクリレートとしてはジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート(日立化成社製「ファンクリルFA−512MT」(登録商標))、エトキシジエチレングリコールアクリレート(日立化成社製「ファンクリルFA−513M(登録商標)」)を使用した。結果を表3に示す。

Claims (8)

  1. (a)メタクリロイルオキシポリブチルアクリレート、
    (b)ホモポリマーのガラス転移温度が110〜280℃である脂環式(メタ)アクリレート、
    (c)光重合開始剤、
    を含有する、仮固定用接着剤組成物。
  2. (b)脂環式(メタ)アクリレートが、以下の(b1)で表される、請求項1に記載の仮固定用接着剤組成物。
    (b1)化1で表される構造単位において、Rは炭素数4〜10の脂環式炭化水素基である、脂環式(メタ)アクリレート。
    Figure 0005982548

  3. (a)50〜90質量部に対し、(b)50〜10質量部である、請求項1または2に記載の仮固定用接着剤組成。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の仮固定用接着剤組成物を用いて接着された部材。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の仮固定用接着剤組成物を用いて、部材を仮固定し、該加工された部材を有機溶剤に浸漬して、前記仮固定用接着剤組成物の硬化体を取り外す、部材の仮固定方法。
  6. 前記有機溶剤のSP値が7〜10である、請求項5に記載の部材の仮固定方法。
  7. 積算光量が365nmにおいて100〜40000mJ/cmである可視光線又は紫外線を照射することにより仮固定する、請求項5または6に記載の部材の仮固定方法。
  8. 前記部材が、ガラスウエハまたはシリコンウエハである、請求項5〜7のいずれか一項に記載の部材の仮固定方法。
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