以下、添付図面を参照して、実施の形態について説明する。図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。また、図2は、スロットマシンの内部構造を示す図である。また、図3は、可変表示装置を構成する各リール上における図柄の配列を示す図である。また、図4は、スロットマシンの制御回路の全体構成を示すブロック図である。
スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筺体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとから構成されている。
スロットマシン1の筐体1a内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ、「メロン(たとえば、左リール2Lの領域番号21)」、「リプa(たとえば、左リール2Lの領域番号20)」、「ベル(たとえば、左リール2Lの領域番号19)」、「白7(たとえば、左リール2Lの領域番号18)」、「バナナ(たとえば、左リール2Lの領域番号13)」、「イチゴ(たとえば、左リール2Lの領域番号12)」、「黒7(たとえば、左リール2Lの領域番号11)」、「リプb(たとえば、左リール2Lの領域番号10)」、「ブランク(たとえば、左リール2Lの領域番号7)」、「星7(たとえば、左リール2Lの領域番号3)」といった互いに識別可能な複数種類の図柄(ただし、図3では文字のみを表記し、絵柄は省略している)が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。
リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。また、リール2L、2C、2Rの図柄が描かれた部分以外は白色であり、高い透過率で光を透過するようになっており、図柄が描かれた部分についても、その図柄の色彩に応じて光を透過するようになっている。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図2、図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から白色光で照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する9つのLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてその範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
本実施の形態では、規定数の賭数として、遊技状態がビッグボーナスおよびレギュラーボーナス(以下、ボーナスともいう)、また、遊技状態がビッグボーナスおよびレギュラーボーナス以外の遊技状態に関わらず、全ての遊技状態において「3」が定められている。
また、前面扉1bには、遊技に関する情報を報知する遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリール2L、2C、2Rの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリール2L、2C、2Rの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、図4に示すように、前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラーを除くエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB(ビッグボーナス)終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述するBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられたホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側の何れか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、リール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)、リールLED55からなるリールユニット、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンク35が満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはRAM異常エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
スロットマシン1においてゲームを行なう場合には、先ず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。
遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために予め設定されているラインである。本実施の形態では、図1に示すように、1種類の入賞ラインL1のみが入賞ラインとして定められている。
入賞ラインL1は、左リール2Lの中段、中リール2Cの中段、右リール2Rの中段、すなわち中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインである。なお、入賞ラインは、L1に示すラインに限らず、複数の入賞ラインを含んでいてもよい。たとえば、入賞ラインは、左リール2Lの上段、中リール2Cの上段、右リール2Rの上段、すなわち上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2と、左リール2Lの上段、中リール2Cの中段、右リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3と、左リール2Lの下段、中リール2Cの中段、右リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4と、左リール2Lの下段、中リール2Cの下段、右リール2Rの下段、すなわち下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5とを含んでいてもよい。
規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1が有効となり、ゲームが開始可能な状態となる。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態で何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化された入賞ラインL1上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、有効化された入賞ラインL1上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの何れかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリール2L、2C、2Rの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、その結果として当該図柄から6コマ先までの図柄を上段に表示させることができる。すなわち、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち何れかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリール2L、2C、2Rの下段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ラインL1上に表示させることができる。
スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、クレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行なうメイン制御部41、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数回路42、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行なうモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行なうソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行なうLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行なうとともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブルなどの固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域などとして使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メインCPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(メイン)を実行し、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
電断割込処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAM41cに退避させる処理が行なわれる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次いで、全出力ポートを初期化した後、RAM41cに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算して所定のパリティ格納領域にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行なわないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
このように電断割込処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域に格納されるようになっており、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAM41cに格納されているデータが正常か否かを確認できるようになっている。
次に、リセット回路49は、電源投入時においてメイン制御部41が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときにメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を起動させるとともに、メイン制御部41から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわちメイン制御部41が一定時間動作を行なわなかった場合にメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を再起動させる回路である。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へのコマンド送信は、シリアル通信にて行なわれる。なお、遊技制御基板40と演出制御基板90とは、直接接続される構成に限らず、たとえば、中継基板を介して接続されるように構成してもよい。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51およびカウント表示器60(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。また、演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
なお、本実施の形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、カウント表示器60、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの演出装置の出力制御が行なわれる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行なう出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行なう構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91および出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、演出装置として液晶表示器51、カウント表示器60、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行なうサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51およびカウント表示器60の表示制御を行なう表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行なうLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行なう音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ回路96、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路など、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行なうための各種の制御を行なうとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子の1つは、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、サブCPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91の割込端子の1つは、電断検出回路98と接続されており、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(サブ)を実行する。また、サブCPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
スロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、賭数を設定することによりゲームが開始可能となる状態に移行する。なお、スロットマシン1の電源がON状態である場合に一旦OFF状態にする操作、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をON状態にする操作、リセット/設定スイッチ38の操作、および設定値を確定させるためのスタートスイッチ7の操作など、設定値を設定するために必要な操作を設定変更操作という。なお、設定変更操作は、このような操作に限るものではなく、設定値を設定するための操作であればどのようなものであってもよい。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施の形態におけるスロットマシン1においては、メインCPU41aが電断検出回路48からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(メイン)を実行する。電断割込処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、RAM41cに何れかのビットが1となる破壊診断用データ、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行なうようになっている。なお、RAMパリティとはRAM41cの該当する領域の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メインCPU41aは、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメインCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。なお、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
なお、本実施の形態では、RAM41cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メインCPU41aは、電源投入時においてRAM41cのデータが正常であると判定した場合に、RAM41cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM41cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としてもよい。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であればよく、例えば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
また、サブCPU91aも電断検出回路98からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(サブ)を実行する。電断割込処理(サブ)では、レジスタを後述するRAM91cのスタックに退避し、RAM91cに何れかのビットが1となる破壊診断用データを格納するとともに、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行なうようになっている。
そして、サブCPU91aは、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブCPU91aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メインサブCPU91aと異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
なお、本実施の形態では、RAM91cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、サブCPU91aは、電源投入時においてRAM91cのデータが正常であると判定した場合に、RAM91cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM91cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としてもよい。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であればよく、入力ポートの状態や、演出が途中で中断された場合の途中経過などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。例えば、ボーナス(後述するビッグボーナス、レギュラーボーナス)、通常遊技状態(RT1)、RT0、RT2〜4のいずれであるかなどの遊技状態を示すデータのみをバックアップするとともに、遊技状態に対応する演出(BB中であればBB中演出、通常遊技状態であれば通常演出)以外の特定の演出(小役告知など)の実行中に電断が発生した場合に、次回電源投入時において電断時に実行されていた特定の演出を再開するのではなく、電源投入時においてバックアップされている遊技状態に対応する演出を最初から実行するようにしてもよい。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタなど、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数など、BB終了時に初期化可能なデータ、各ゲームの終了時において初期化される当選フラグ(小役、リプレイ、SB)および入賞フラグが格納されるワークである。
特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数など、設定開始前にのみ初期化されるデータ、各ゲームの終了時においてクリアされることはなく入賞時および設定変更時(設定変更モードへの移行時)に初期化される当選フラグ(ビッグボーナス、レギュラーボーナス)、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグ、消化したゲーム数が所定ゲーム数に到達することにより終了する遊技状態に制御される場合には残りゲーム数が格納されるワークである。なお、特別ワークにおいては、残りゲーム数が格納される例について説明するが、これに限らず、当該遊技状態に制御されてから消化したゲーム数が格納されるものであってもよい。
設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行なう際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。
なお、設定変更モードに移行させた場合(すなわち設定変更操作が行なわれた場合)、遊技状態フラグは、原則として、後述する通常遊技状態に関する情報に更新される。これにより、たとえば、RT中やボーナス中に設定変更モードに移行させた場合には、設定変更モードに移行された後において通常遊技状態に制御される。また、特別ワークにボーナスの当選フラグが設定されているときに設定変更モードに移行させた場合には、当該当選フラグが初期化される。たとえば、ボーナス当選している内部中RT中に設定変更モードに移行させた場合には、通常遊技状態に制御される。このように、設定変更に関連して、遊技状態フラグを通常遊技状態に対応する値に書き換えられる(初期化)。
停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件の何れか1つでも成立すれば初期化されることとなる。
スタック領域は、メインCPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件の何れか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施の形態においてメインCPU41aは、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37のみがONの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態での起動時においてRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行なう。
初期化0は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行される場合に行なう初期化、またはRAM異常エラー発生時に行なう初期化であり、初期化0では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域および次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域を除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化され、通常遊技状態に制御される。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行される場合に行なう初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域、および停止相ワークを除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化される。
初期化2は、BB終了時に行なう初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行なう初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行なう初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施の形態では、初期化0、初期化1は設定変更モードの終了時に行なう例について説明するが、設定変更モードへ移行される前、設定変更モード中、あるいは設定変更後最初のゲームが開始されるまで(スタートスイッチ7が操作されるまで)に行なうようにしてもよい。この場合、設定値ワークを初期化してしまうと確定した設定値が失われてしまうこととなるので、設定値ワークの初期化は行なわれない。
本実施の形態のスロットマシン1においては、可変表示装置の入賞ラインL1上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、がある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
[入賞役、遊技状態の遷移]
図5は、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、および入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図6は、取りこぼし出目の種類、取りこぼし出目の図柄組合せ、および取りこぼし出目に関連する技術事項について説明するための図である。また、図7は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図である。
本実施の形態におけるスロットマシンは、図7に示すように、メイン制御部41により、RT1(通常遊技状態)、RT0(チャンスゾーン)、RT2(高RT)、RT3(低チャンスゾーン)、RT4(内部中RT)、ボーナス状態のうち、何れかに制御される。なお、遊技状態がボーナス状態以外の遊技状態を一般遊技あるいは一般遊技状態と称する。
RT1とは、後述する再遊技役に当選する確率が低い遊技状態である。RT0とは、再遊技役に当選する確率がRT1と同じ程度に低い遊技状態である。RT2とは、RT0のみから移行可能であり、RT0〜4の遊技状態の中で最も再遊技役に当選する確率が高い遊技状態である。RT3とは、ボーナス状態が終了すると移行する遊技状態である。RT4とは、RT1、RT0、RT2の遊技状態においてBBもしくはRBに当選したときに移行し、BBもしくはRBに入賞したときにはボーナス状態に移行する遊技状態である。ボーナス状態とは、BBに入賞した場合は所定の終了条件が成立するまでBBが行なわれ、RBが入賞した場合は所定の終了条件が成立するまでRBが行なわれる遊技状態である。
RT1においては、後述する取りこぼし出目が導出された場合に、遊技状態がRT0へ移行する。また、取りこぼし出目が導出される間にBBもしくはRBに当選した場合は、遊技状態がRT4へ移行する。
RT0においては、後述する昇格リプ(リプレイ3)に入賞した場合に、遊技状態がRT2へ移行する。また、後述する転落リプ(リプレイ4、リプレイ5)に入賞した場合に、遊技状態がRT1へ移行する。また、BBもしくはRBに当選した場合は、遊技状態がRT4へ移行する。
RT2においては、後述する取りこぼし出目が導出された場合に、遊技状態がRT0へ移行する。また、BBもしくはRBに当選した場合は、遊技状態がRT4へ移行する。
RT4においては、BBもしくはRBに入賞した場合に、遊技状態がボーナス状態へ移行する。
ボーナス状態においては、所定の終了条件が成立した場合にRT3へ遊技状態が移行する。ここで、所定の終了条件とは、後述するBB1もしくはBB2が行なわれたときには351枚以上のメダルを獲得したことであり、BB3が行なわれたときには216枚以上のメダルを獲得したことであり、RB1もしくはRB2が行なわれたときには5ゲーム遊技もしくは何らかの入賞役に5回入賞したことである。
RT3においては、後述する取りこぼし出目が導出された場合に、遊技状態がRT0へ移行する。
また、本実施の形態においては、RT0およびRT2の遊技状態であるときに、ATに演出状態を制御可能となっている。ここで、ATとは、内部抽選結果を報知するナビ演出が実行され得る期間である。
より具体的には、RT0〜RT3の遊技状態において、強イチゴAもしくはメロンAに当選したこと(以下、AT抽選条件の成立と称する)を契機に、ATに制御されるときに必要となるナビストック数が抽選によって決定される。さらに、AT抽選条件の成立を契機に、当該AT抽選条件の成立からATに制御される旨を報知するAT確定報知までの期間(権利付与報知前期間)に行なわれる潜伏演出の種類が抽選によって決定される。
ここで、ATに制御可能となる期間は、ナビストック数によって定まる。すなわち、ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定回数(本実施の形態においては10回)ゲームを消化する間、ATに制御され、その間ナビ演出が実行可能となる。そのため、付与されたナビストック数が多い程、長い期間に亘りATに制御され、遊技者にとって有利となる。以下では、ATに制御可能となるゲームをATゲームと称し、ATに制御可能となるゲーム数をATゲーム数と称する。なお、ATは、RT0およびRT2のときに制御され、付与されたナビストック数は、RT2のみで消費される。
また、潜伏演出とは、権利付与報知前期間(AT確定報知されない場合は最大32ゲーム行なわれる)に亘り行なわれる演出である。本実施の形態においては、潜伏演出として、キャラクタが野球をする映像が液晶表示器51に表示され、AT確定報知として、ヒットもしくはホームランの演出映像が液晶表示器51に表示される。なお、以下では、潜伏演出中(権利付与報知前期間中)に行なわれるゲームのことを潜伏ゲームと称する。なお、潜伏演出は、RT0〜RT3のときに行なわれる。
次に、ATへの制御に関して、遊技状態ごとに詳細に説明する。
RT1のときにAT抽選条件が成立した場合、RT1において潜伏演出が行なわれる。ナビストック数が付与される場合、その後、潜伏演出を経てAT確定報知が行なわれるが、RT1中においてAT確定報知が行なわれても、RT1においてはATに制御されない。そのため、RT1では、取りこぼし出目が導出しやすくなり、その結果、RT0に移行しやすくなる。その後、RT0に移行したとき、ATに初めて制御される。RT0においてATに制御された場合、ナビ演出によって昇格リプに入賞しやすくなり、その結果、RT2に移行しやすくなる。なお、RT0においては、ナビストック数は消費されない。その後、RT2に移行したとき、ナビストック数が初めて消費され、消費したナビストック数に応じたATゲーム数のカウントを始める。
なお、RT3の遊技状態であるときにAT抽選条件が成立した場合は、上述したRT1の遊技状態であるときにAT抽選条件が成立した場合と同様である。
次に、RT0の遊技状態であるときにAT抽選条件が成立した場合、RT0において潜伏演出が行なわれる。ナビストック数が付与される場合、その後、潜伏演出を経てAT確定報知が行なわれ、RT0においてATに制御される。なお、RT0においては、ビストック数は消費されない。その後、RT2に移行したとき、ナビストック数が初めて消費され、消費したナビストック数に応じたATゲーム数のカウントを始める。
次に、RT2の遊技状態であるときにAT抽選条件が成立した場合、RT2において潜伏演出が行なわれる。ナビストック数が付与される場合、その後、潜伏演出を経てAT確定報知が行なわれ、ナビストック数を消費するとともに、RT2においてATに制御される。RT2においてATに制御された場合、ナビ演出によって取りこぼし出目が導出しにくくなり、その結果、RT2を維持しやすくなる。
次に、図5を参照して、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、および入賞役に関連する技術事項について説明する。図5に示すように、入賞役のうち特別役には、3種類のビッグボーナス1〜3(以下、各々のビッグボーナスをBB1〜BB3とも称する)と、2種類のレギュラーボーナス1、2(以下、レギュラーボーナスをRB1、2とも称する)とが含まれる。
BB1は、入賞ラインL1に「白7−白7−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB2は、入賞ラインL1に「黒7−黒7−黒7」、もしくは「リプb−黒7−リプb」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB3は、入賞ラインL1に「星7−星7−星7」の組合せが揃ったときに入賞となる。
BB1〜BB3の何れかに入賞すると、ビッグボーナスに制御される。遊技状態がビッグボーナスに制御されている間は、入賞したBBの種類に対応するビッグボーナス中フラグがRAM41cに設定される。また、ビッグボーナスに制御されている間は、小役の所定確率に向上したBB時用のRBに制御される。BB時用のRBに制御されている間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。すなわち、ビッグボーナス中フラグがON状態に設定されている間は、毎ゲーム、レギュラーボーナス中フラグがON状態に設定された状態に制御される。
BB1またはBB2の入賞に起因して発生したビッグボーナスは、351枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。BB3の入賞に起因して発生したビッグボーナスは、216枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
RB1は、入賞ラインL1に「白7−白7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。また、RB2は、入賞ラインL1に「星7−星7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。RB1またはRB2に入賞すると、レギュラーボーナスに制御される。遊技状態がレギュラーボーナスに制御されている間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。RBの入賞に起因して発生したレギュラーボーナスは、5ゲーム遊技もしくは何れかの入賞役に5回入賞することを条件として終了する。
図7に示すように、BB1〜BB3およびRB1、RB2の何れかに内部当選してから入賞するまでは、RT4に遊技状態が制御される。RT4では、リプレイに当選する確率がRT1であるときよりも高確率となる。また、図7に示すように、BB1〜BB3やRB1、RB2が終了した後は、RT3に遊技状態が制御される。
内部抽選においてBB1〜BB3およびRB1、RB2のうち何れかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。BB1〜BB3およびRB1、RB2を構成する図柄(「黒7」、「白7」、「星7」、「リプb」)は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。なお、内部抽選においてBB1〜BB3およびRB1、RB2のうち何れかに当選しているときには、当選しているボーナスに入賞するまで、当該ボーナスの当選フラグが持ち越される。
次に、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、イチゴ1、イチゴ2、1枚役1、1枚役2、メロン、ベル1、ベル2、9枚役1〜8、およびBB役が含まれる。
小役のうちイチゴ1は、入賞ラインL1に「イチゴ−ANY−ベル」、「イチゴ−ANY−メロン」、「イチゴ−ANY−バナナ」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。イチゴ1が入賞すると、2枚メダルが払い出される。イチゴ1は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、イチゴ1を構成する左リール2Lの図柄(「イチゴ」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちイチゴ2は、入賞ラインL1に「黒7−ANY−白7」、「黒7−ANY−星7」、「黒7−ANY−ベル」、「バナナ−ANY−白7」、「バナナ−ANY−星7」、「バナナ−ANY−ベル」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。イチゴ2が入賞すると、2枚メダルが払い出される。イチゴ2は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、イチゴ2を構成する左リール2Lの図柄(「黒7」、「バナナ」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち1枚役1は、入賞ラインL1に「ベル−星7−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となる。1枚役1が入賞すると、1枚メダルが払い出される。1枚役1は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、1枚役1を構成する中リール2Cの図柄(「星7」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち1枚役2は、入賞ラインL1に「星7−ブランク−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。1枚役2が入賞すると、1枚メダルが払い出される。1枚役2は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、1枚役2を構成する左リール2Lの図柄(「星7」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちメロンは、入賞ラインL1に「白7−メロン−ベル」、「ベル−メロン−ベル」、「ブランク−メロン−ベル」、「リプa−メロン−リプa」、「リプa−メロン−イチゴ」、「リプa−メロン−ブランク」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。メロンが入賞すると、5枚メダルが払い出される。メロンは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、メロンを構成する中リール2Cの図柄(「メロン」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちベル1は、入賞ラインL1に「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となる。ベル1が入賞すると、9枚メダルが払い出される。ベル1は、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞する。ベル1を構成する左リール2Lの図柄(「ベル」)、中リール2Cの図柄(「ベル」)、右リール2Rの図柄(「ベル」)は、リール2L、2C、2Rのいずれにおいて5コマ以内に配置されているためである。
小役のうちベル2は、入賞ラインL1に「リプa−ベル−リプa」、「リプa−ベル−リプb」、「リプb−ベル−リプa」、「リプb−ベル−リプb」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。ベル2が入賞すると、9枚メダルが払い出される。ベル2は、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞する。ベル2を構成する左リール2Lの図柄(「リプa」、「リプb」)、中リール2Cの図柄(「ベル」)、右リール2Rの図柄(「リプa」、「リプb」)は、リール2L、2C、2Rのいずれにおいて5コマ以内に配置されているためである。
次に、小役のうち9枚役1〜8について説明する。9枚役1〜8は、後述するようにベル1、ベル2を取りこぼした場合に入賞する可能性のある役である。
小役のうち9枚役1は、入賞ラインL1に「リプa−イチゴ−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役1が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役1は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役1を構成する中リール2Cの図柄(「イチゴ」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役2は、入賞ラインL1に「リプa−イチゴ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役2が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役2は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役2を構成する中リール2Cの図柄(「イチゴ」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役3は、入賞ラインL1に「リプa−ブランク−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役3が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役3は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役3を構成する中リール2Cの図柄(「ブランク」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役4は、入賞ラインL1に「リプa−ブランク−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役4が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役4は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役4を構成する中リール2Cの図柄(「ブランク」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役5は、入賞ラインL1に「リプb−イチゴ−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役5が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役5は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役5を構成する中リール2Cの図柄(「イチゴ」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役6は、入賞ラインL1に「リプb−イチゴ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役6が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役6は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役6を構成する中リール2Cの図柄(「イチゴ」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役7は、入賞ラインL1に「リプb−ブランク−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役7が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役7は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役7を構成する中リール2Cの図柄(「ブランク」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役8は、入賞ラインL1に「リプb−ブランク−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役8が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役8は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役8を構成する中リール2Cの図柄(「ブランク」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちBB役は、BB中のみ入賞する役であり、入賞ラインL1に「リプa−イチゴ−イチゴ」、「リプa−イチゴ−ブランク」、「リプa−ブランク−イチゴ」、「リプa−ブランク−ブランク」、「リプb−イチゴ−イチゴ」、「リプb−イチゴ−ブランク」、「リプb−ブランク−イチゴ」、「リプb−ブランク−ブランク」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。BB中にBB役が入賞すると、9枚メダルが払い出される。また、BB役が当選した場合は、9枚役1〜8が必ず同時当選するため、BB役に当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず、取りこぼすことなく何れかの役に入賞することができる。また、BB役と同時当選する役には、9枚役1〜8が含まれていればよく、これに加えて、たとえばイチゴ1、2やメロン、その他の役が含まれていてもよい。
次に、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、リプレイ1〜6が含まれる。再遊技役の何れかに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した枚数分のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
リプレイ1は、入賞ラインL1に「リプa−リプa−リプa」、「リプa−リプa−リプb」、「リプb−リプa−リプa」、「リプb−リプa−リプb」、の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ1を構成する左リール2Lの図柄(「リプa」、「リプb」)、中リール2Cの図柄(「リプa」)、右リール2Rの図柄(「リプa」、「リプb」)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ1については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。リプレイ1は、入賞してもRT移行を伴わず、現状の遊技状態を維持する通常のリプレイであるため、以下では通常リプともいう。
リプレイ2は、入賞ラインL1に「ベル−リプa−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ2を構成する左リール2Lの図柄(「ベル」)、中リール2Cの図柄(「リプa」)、右リール2Rの図柄(「ベル」)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ2については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。リプレイ2は、入賞してもRT移行を伴わず、現状の遊技状態を維持する通常のリプレイであるため、以下では通常リプともいう。
リプレイ3は、入賞ラインL1に「リプa−リプa−メロン」、「リプa−リプa−バナナ」、「リプb−リプa−メロン」、「リプb−リプa−バナナ」、の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ3を構成する左リール2Lの図柄(「リプa」、「リプb」)、中リール2Cの図柄(「リプa」)、右リール2Rの図柄(「メロン」、「バナナ」)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ3については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。図7に示すように、RT0の状態においてリプレイ3に入賞した後は、RT0よりもリプレイ当選確率がさらに向上したRT2に制御される。このため、リプレイ3は、以下では昇格リプともいう。
また、RT2へ一旦制御されると、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選しない限り、取りこぼし出目が導出されるまでの間、当該RT2への制御が維持される。
リプレイ4は、入賞ラインL1に「リプa−リプa−ベル」、「リプb−リプa−ベル」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ4を構成する左リール2Lの図柄(「リプa」、「リプb」)、中リール2Cの図柄(「リプa」)、右リール2Rの図柄(「ベル」)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ4については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。図7に示すように、RT0においてリプレイ4に入賞したときには、RT1に制御される。このため、リプレイ4は、以下では転落リプともいう。
リプレイ5は、入賞ラインL1に「ベル−リプa−メロン」、「ベル−リプa−バナナ」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ5を構成する左リール2Lの図柄(「ベル」)、中リール2Cの図柄(「リプa」)、右リール2Rの図柄(「メロン」、「バナナ」)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ5については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。図7に示すように、RT0においてリプレイ5に入賞したときには、RT1に制御される。このため、リプレイ5は、以下では転落リプともいう。
リプレイ6は、BB2に内部当選中の場合にのみ当選する再遊技役である。リプレイ6は、入賞ラインL1に「リプa−リプa−ブランク」、「リプb−リプa−ブランク」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ6は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、リプレイ6を構成する右リール2Rの図柄(「ブランク」)は、右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
[取りこぼし出目]
次に、図6を参照して取りこぼし出目について説明する。取りこぼし出目は、後述するようにベル1、ベル2を構成する図柄を入賞ラインL1上に引込むことができず、さらに9枚役1〜8を構成する図柄を入賞ラインL1上に引込むことができない場合に導出される役である。RT1、RT2、およびRT3の遊技状態ときに取りこぼし出目が導出されると、RT0への制御が作動される。
取りこぼし出目のうち取りこぼし出目1は、入賞ラインL1に揃う「リプa−イチゴ−ベル」、「リプa−ブランク−ベル」、「リプb−イチゴ−ベル」、「リプb−ブランク−ベル」の何れかの組合せである。
取りこぼし出目のうち取りこぼし出目2は、入賞ラインL1に揃う「リプa−ベル−メロン」、「リプa−ベル−バナナ」、「リプb−ベル−メロン」、「リプb−ベル−バナナ」の何れかの組合せである。
取りこぼし出目のうち取りこぼし出目3は、入賞ラインL1に揃う「星7−イチゴ−メロン」、「星7−イチゴ−バナナ」、「星7−ブランク−メロン」、「星7−ブランク−バナナ」、「メロン−イチゴ−メロン」、「メロン−イチゴ−バナナ」、「メロン−ブランク−メロン」、「メロン−ブランク−バナナ」、「バナナ−イチゴ−メロン」、「バナナ−イチゴ−バナナ」、「バナナ−ブランク−メロン」、「バナナ−ブランク−バナナ」の何れかの組合せである。
[抽選対象役の組合せ]
次に、図8、図9を参照して、内部抽選において抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せおよび判定値数について説明する。図8、図9においては、各々、左2列により、“抽選対象役名称”およびその名称に対応する“抽選対象役の組合せ”が示され、左3列目から、“遊技状態”が示されている。抽選対象役と遊技状態とが交差する欄の数値は、当該抽選対象役が当該遊技状態であるときに内部抽選において読み出されること、および当該抽選対象役の内部抽選で用いる判定値数を示す。図8、図9では、判定値数として、たとえば設定値1であるときの判定値数を示すが、設定値2〜6であるときの判定値数も特定可能にROM41bに格納されている。また、抽選対象役と遊技状態とが交差する欄の×印は、当該抽選対象役が当該遊技状態であるときの内部抽選において読み出されないあるいは読み出されたとしても当選しないことを示している。
なお、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、たとえば、判定値数として「495」が設定されている抽選対象役(図8のRT0〜RT3における弱イチゴA)の当選確率は、495/65536となる。
また、スロットマシン1においては、抽選対象役として複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。以下では、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図8は、一般遊技状態における特別役・小役に関する抽選対象役および判定値数を説明するための図である。
遊技状態が、RT0〜RT3のうち何れかであるときには、弱イチゴA〜F、1枚役A〜L、メロンA〜F、不問ベル、左ベルA〜D、中ベルA〜D、右ベルA〜D、RB1、2、BB1〜BB3が内部抽選の対象役となり内部抽選の対象役として順に読出される。
弱イチゴAとは、イチゴ2を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴBとは、イチゴ2+RB1を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴCとは、イチゴ2+RB2を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴDとは、イチゴ2+BB1を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴEとは、イチゴ2+BB2を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴFとは、イチゴ2+BB3を読み出す抽選対象役をいう。
強イチゴAとは、イチゴ1+イチゴ2を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴBとは、イチゴ1+イチゴ2+RB1を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴCとは、イチゴ1+イチゴ2+RB2を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴDとは、イチゴ1+イチゴ2+BB1を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴEとは、イチゴ1+イチゴ2+BB2を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴFとは、イチゴ1+イチゴ2+BB3を読み出す抽選対象役をいう。なお、本実施の形態においては、強イチゴAに当選したときには、後述する潜伏演出決定テーブルに基づき潜伏演出が抽選によって決定される。さらに、強イチゴAに当選したときには、後述するAT抽選テーブルに基づきナビストック数が抽選によって決定される。
1枚役Aとは、1枚役1を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Bとは、1枚役2を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Cとは、1枚役1+RB1を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Dとは、1枚役2+RB1を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Eとは、1枚役1+RB2を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Fとは、1枚役2+RB2を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Gとは、1枚役1+BB1を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Hとは、1枚役2+BB1を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Iとは、1枚役1+BB2を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Jとは、1枚役2+BB2を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Kとは、1枚役1+BB3を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Lとは、1枚役2+BB3を読み出す抽選対象役をいう。
メロンAとは、メロンを読み出す抽選対象役をいう。メロンBとは、メロン+RB1を読み出す抽選対象役をいう。メロンCとは、メロン+RB2を読み出す抽選対象役をいう。メロンDとは、メロン+BB1を読み出す抽選対象役をいう。メロンEとは、メロン+BB2を読み出す抽選対象役をいう。メロンFとは、メロン+BB3を読み出す抽選対象役をいう。なお、本実施の形態においては、メロンAに当選したときには、後述する潜伏演出決定テーブルに基づき潜伏演出が抽選によって決定される。さらに、メロンAに当選したときには、後述するAT抽選テーブルに基づきナビストック数が抽選によって決定される。
不問ベルとは、ベル1+ベル2+9枚役1〜8を読み出す抽選対象役をいう。左ベルAとは、ベル2+9枚役1+9枚役4を読み出す抽選対象役をいう。左ベルBとは、ベル2+9枚役2+9枚役3を読み出す抽選対象役をいう。左ベルCとは、ベル2+9枚役5+9枚役8を読み出す抽選対象役をいう。左ベルDとは、ベル2+9枚役6+9枚役7を読み出す抽選対象役をいう。中ベルAとは、ベル1+9枚役1+9枚役6を読み出す抽選対象役をいう。中ベルBとは、ベル1+9枚役2+9枚役5を読み出す抽選対象役をいう。中ベルCとは、ベル1+9枚役3+9枚役8を読み出す抽選対象役をいう。中ベルDとは、ベル1+9枚役4+9枚役7を読み出す抽選対象役をいう。右ベルAとは、ベル1+9枚役1+9枚役7を読み出す抽選対象役をいう。右ベルBとは、ベル1+9枚役3+9枚役5を読み出す抽選対象役をいう。右ベルCとは、ベル1+9枚役2+9枚役8を読み出す抽選対象役をいう。右ベルDとは、ベル1+9枚役4+9枚役6を読み出す抽選対象役をいう。
RB1とは、RB1を読み出す抽選対象役をいう。RB2とは、RB2を読み出す抽選対象役をいう。BB1とは、BB1を読み出す抽選対象役をいう。BB2とは、RB2を読み出す抽選対象役をいう。BB3とは、BB3を読み出す抽選対象役をいう。
遊技状態がRT4であるときには、弱イチゴA、強イチゴA、1枚役A、1枚役B、メロンA、不問ベル、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
図9は、一般遊技状態における再遊技役に関する抽選対象役および判定値数を説明するための図である。
不問リプとは、リプレイ1+リプレイ2を読み出す抽選対象役をいう。リプAとは、リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5+リプレイ6を読み出す抽選対象役をいう。リプBとは、リプレイ1+リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5+リプレイ6を読み出す抽選対象役をいう。リプCとは、リプレイ2+リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5+リプレイ6を読み出す抽選対象役をいう。リプDとは、リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5を読み出す抽選対象役をいう。リプEとは、リプレイ1+リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5を読み出す抽選対象役をいう。リプFとは、リプレイ2+リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5を読み出す抽選対象役をいう。リプGとは、リプレイ1+リプレイ2+RB1を読み出す抽選対象役をいう。リプHとは、リプレイ1+リプレイ2+RB2を読み出す抽選対象役をいう。リプIとは、リプレイ1+リプレイ2+BB1を読み出す抽選対象役をいう。リプJとは、リプレイ1+リプレイ2+BB2を読み出す抽選対象役をいう。リプKとは、リプレイ1+リプレイ2+BB3を読み出す抽選対象役をいう。
遊技状態が、RT0〜RT3の何れかであるときには、不問リプおよびリプC〜Kが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。また、遊技状態が、RT4のときには、不問リプおよびリプA〜Fが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
次に、BB1〜BB3中におけるRB1の抽選対象役および判定値数を説明する。
BB1〜BB3中におけるRB1であるときには、強イチゴ+1枚役A+1枚役B+メロンA+不問ベル、および不問ベル+BB役が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
次に、BB1〜BB3中におけるRB2の抽選対象役および判定値数を説明する。
BB1〜BB3中におけるRB2であるときには、強イチゴ+1枚役A+1枚役B+メロンA+不問ベル、および不問ベルが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
次に、RB(RB1、2)中の抽選対象役および判定値数を説明する。
RB(RB1、2)中であるときには、強イチゴ+1枚役A+1枚役B+メロンA+不問ベル、強イチゴ+不問ベル、不問ベル+1枚役A+1枚役B、および不問ベル+メロンAが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
[内部抽選]
次に、内部抽選について詳細に説明する。内部抽選は、上記した各入賞役の発生を許容するか否か、すなわち入賞役を発生させる図柄組合せを入賞ラインL1に揃える制御を行なうことを許容するか否かを、可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7操作時に)、決定するものである。内部抽選では、乱数回路42から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)を取得する。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態と、リセット/設定スイッチ38により設定された設定値に応じて定められた各入賞役の判定値数に応じて行なわれる。
本実施の形態においては、各役および役の組合せの判定値数から、小役や再遊技役などの一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役の何れかと特別役とが重複して当選する判定値の範囲と、が特定されるようになっており、内部抽選における当選は、排他的なものではなく、1ゲームにおいて一般役と特別役とが同時に当選することがあり得る。ただし、種類の異なる特別役については、重複して当選する判定値の範囲が特定されることがなく、種類の異なる特別役については、排他的に抽選を行なうものである。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役または役の組合せおよび現在の遊技状態について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役または役の組合せに当選したものと判定される。
また、RB1、2、BB1〜BB3は、小役や再遊技役と同時に当選し得る。たとえば、イチゴに当選したときに、RB1、2、BB1〜BB3のうち何れかに同時当選している割合は、弱イチゴA〜Fのうち何れかに当選しているときよりも、強イチゴA〜Fのうち何れかに当選しているときの方が高くなるように、弱イチゴA〜Fおよび強イチゴA〜F各々の判定値数が設定されている。後述するように、弱イチゴA〜F当選時と強イチゴA〜F当選時とで異なるリール制御が行なわれるため、遊技者は、当該リール制御内容からRB1、2、BB1〜BB3のうち何れかに同時当選している可能性を予測することができる。
また、一般遊技状態においては、図8に示すように、左ベルA〜D各々の判定値数が「830」に設定されており、左ベルA〜Dの何れかが830×4/65536=3320/65536の確率で当選するように判定値数が設定されている。また、中ベルA〜D各々の判定値数が「1600」に設定されており、中ベルA〜Dの何れかが1600×4/65536=6400/65536の確率で当選するように判定値数が設定されている。また、右ベルA〜D各々の判定値数が「1600」に設定されており、右ベルA〜Dの何れかが1600×4/65536=6400/65536の確率で当選するように判定値数が設定されている。このように、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dにおいては、他の抽選対象役と比較して高い確率で当選するように判定値数が設定されている。
次に、図9の再遊技役の判定値数に着目して、遊技状態毎に再遊技役の当選確率を比較する。RT0においては、不問リプが読み出されるときの判定値数として「83」が、リプC〜Fが読み出されるときの判定値数として「2200」が、リプG、H、Kが読み出されるときの判定値数として「5」が、リプI、Jが読み出されるときの判定値数として「1」が設定されている。よって、RT0において何れかのリプレイに当選する確率は、8900/65536となる。また、このうち、RT0からRT2に昇格させる可能性のあるリプレイ3を含むのはリプC〜Fであり、その何れかに当選する確率は、2200×4/65536=8800/65536となる。また、RT0からRT1に転落させる可能性のあるリプレイ4、5を含むのはリプC〜Fであり、その何れかに当選する確率は、2200×4/65536=8800/65536となる。このように、RT0において、RT2に昇格する確率とRT1に転落する確率とは、同じ確率となるように設定されている。なお、RT0においては、リプAおよびリプBは当選しないように設定されている。
RT1においては、不問リプが読み出されるときの判定値数として「6961」が、リプC〜Fが読み出されるときの判定値数として「500」が、リプG、H、Kが読み出されるときの判定値数として「5」が、リプI、Jが読み出されるときの判定値数として「1」が設定されている。よって、RT1において何れかのリプレイに当選する確率は、8978/65536となる。なお、RT1においては、リプAおよびリプBは当選しないように設定されている。
RT2においては、不問リプが読み出されるときの判定値数として「46755」が、リプC〜Fが読み出されるときの判定値数として「500」が、リプG、H、Kが読み出されるときの判定値数として「5」が、リプI、Jが読み出されるときの判定値数として「1」が設定されている。よって、RT2において何れかのリプレイに当選する確率は、48772/65536となる。なお、RT2においては、リプAおよびリプBは当選しないように設定されている。
RT3においては、不問リプが読み出されるときの判定値数として「8961」が、リプC〜Fが読み出されるときの判定値数として「500」が、リプG、H、Kが読み出されるときの判定値数として「5」が、リプI、Jが読み出されるときの判定値数として「1」が設定されている。よって、RT3において何れかのリプレイに当選する確率は、10978/65536となる。なお、RT3においては、リプAおよびリプBは当選しないように設定されている。
RT4においては、不問リプが読み出されるときの判定値数として「5018」が、リプA〜Fが読み出されるときの判定値数として「1000」が設定されている。よって、RT4において何れかのリプレイに当選する確率は、11018/65536となる。
これらより、本実施の形態においては、何れかのリプレイに当選する確率がRT2であるときに、RT0、RT1、RT3、およびRT4であるときよりも高くなるように設定されている。このため、RT2は、RT0、RT1、RT3、およびRT4であるときよりも、リプレイの当選確率が高い点で、遊技者にとって有利な状態であるといえる。
また、RT0では、ATに制御されていないときには当該RT0を維持させること、および昇格リプであるリプレイ3を入賞させてRT2に制御させることが困難となるように構成されている。
次に、BB1〜BB3中におけるRB1であるときには、強イチゴ+1枚役A+1枚役B+メロンA+不問ベルの判定値数が「65527」、不問ベル+BB役の判定値数が「9」に設定されており、高確率で当選するように設定されている。
また、BB1〜BB3中におけるRB2であるときには、強イチゴ+1枚役A+1枚役B+メロンA+不問ベルの判定値数が「65535」に設定されており、不問ベルの判定値数が「1」に設定されており、高確率で当選するように設定されている。
また、RB1、2中であるときには、強イチゴ+1枚役A+1枚役B+メロンA+不問ベルの判定値数が「1」、強イチゴ+不問ベルの判定値数が「21845」、不問ベル+1枚役A+1枚役Bの判定値数が「21845」、不問ベル+メロンAの判定値数が「21845」に設定されており、高確率で当選するように設定されている。
何れかの役または役の組合せの当選が判定された場合には、当選が判定された役または役の組合せに対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。
詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、特別役+一般役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役および役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
[リールの停止制御]
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メインCPU41aは、リールの回転が開始したとき、および、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応する何れかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行なう。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リール2Lのみ停止しているか、中リール2Cのみ停止しているか、右リール2Rのみ停止しているか、左リール2Lおよび中リール2Cが停止しているか、左リール2Lおよび右リール2Rが停止しているか、中リール2Cおよび右リール2Rが停止しているか、によって異なる場合があり、さらに、何れかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行なわれたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20(図3参照)の領域番号が割り当てられている。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、1番図柄から21番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、先ず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。より具体的には、先ずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、何れか1つのリールが停止したとき、または何れか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メインCPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応する何れかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。
ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応する何れかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。
より具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、さらに、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。
すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施の形態では、何れかの役に当選している場合には、当選役を入賞ラインL1上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ラインL1上に揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役(イチゴなど)に当選した場合や、特別役が同時当選役と同時に当選した場合などでは、当選した小役を入賞ラインL1に4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインL1に最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインL1に4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ラインL1
上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
すなわち、このような場合には、特別役よりも小役を入賞ラインL1上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。その結果、小役を優先的に入賞させた後に特別役を入賞させることにより、小役よりも特別役を優先的に入賞させるものと比較して、小役を入賞させてメダルを獲得した後に特別役を入賞させることができるため、特別役入賞前に遊技者のメダルを極力増加させるようにすることができ、遊技者にとって有利なリール制御が行なわれる。なお、特別役と小役とを同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、小役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
次に、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合や、特別役と再遊技役が同時に当選している場合などでは、当選した再遊技役を入賞ラインL1に4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。
複数種類の再遊技役が同時に当選している場合(たとえば、リプAなど)には、図10に示すように、同時当選した再遊技役の種類および停止操作順に応じて定められた入賞役を入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。
なお、本実施の形態では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。また、本実施の形態において、順押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。また、順挟み押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。中左押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。中右押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。逆挟み押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。逆押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。
図10は、再遊技役に当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、不問リプに当選しているときには、遊技者によるリール2L、2C、2Rの停止順序がいずれの順番であっても、リプレイ1もしくはリプレイ2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプAに当選しているときには、順押しとなる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3もしくはリプレイ6を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。なお、リプレイ6は、BB2に内部当選している場合にのみ入賞するよう制御される。一方、順押し以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4もしくはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプBに当選しているときには、順挟み押しとなる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、順挟み押し以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4もしくはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプCに当選しているときには、中左押しとなる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、中左押し以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4もしくはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプDに当選しているときには、中右押しとなる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、中右押し以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4もしくはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプEに当選しているときには、逆挟み押しとなる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、逆挟み押し以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4もしくはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプFに当選しているときには、逆押しとなる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、逆押し以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4もしくはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
なお、上記以外の再遊技役(リプG〜K)に当選しているときには、不問リプと同様に、遊技者によるリールの停止順序がいずれの順番であっても、リプレイ1もしくはリプレイ2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
このように、昇格リプであるリプレイ3を入賞させてRT2に昇格させるための操作手順として、当選している再遊技役の種類毎に、異なる操作手順が設定されている。このため、RT0においてリプA〜Fの何れかに当選したとしても、当選している再遊技役の種類を特定することができない限り、1/6の確率でしか昇格リプを入賞させてRT2に制御させないようにすることができる。これにより、後述するATに制御されていないときには、昇格リプに入賞し難くして極力RT2に制御されないようにしつつ、ATに制御されているときには、昇格リプに入賞させてRT2に制御されるようにすることができる。
次に、小役のうちベル役が当選しているときには、図11に示すように、当選したベル役の種類および停止操作順に応じて定められた入賞役を入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。
図11は、ベル役に当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、不問ベルに当選しているときには、遊技者によるリールの停止順序がいずれの順番であっても、ベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
左ベルAに当選しているときには、第1停止が左リール2Lである場合に、当選している役のうちベル2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が左リール2L以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役1もしくは9枚役4を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
左ベルBに当選しているときには、第1停止が左リール2Lである場合に、当選している役のうちベル2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が左リール2L以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役2もしくは9枚役3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
左ベルCに当選しているときには、第1停止が左リール2Lである場合に、当選している役のうちベル2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が左リール2L以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役5もしくは9枚役8を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
左ベルDに当選しているときには、第1停止が左リール2Lである場合に、当選している役のうちベル2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が左リール2L以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役6もしくは9枚役7を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
中ベルAに当選しているときには、第1停止が中リール2Cである場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が中リール2C以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役1もしくは9枚役6を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
中ベルBに当選しているときには、第1停止が中リール2Cである場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が中リール2C以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役2もしくは9枚役5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
中ベルCに当選しているときには、第1停止が中リール2Cである場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が中リール2C以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役3もしくは9枚役8を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
中ベルDに当選しているときには、第1停止が中リール2Cである場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が中リール2C以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役4もしくは9枚役7を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
右ベルAに当選しているときには、第1停止が右リール2Rである場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が右リール2R以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役1もしくは9枚役7を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
右ベルBに当選しているときには、第1停止が右リール2Rである場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が右リール2R以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役3もしくは9枚役5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
右ベルCに当選しているときには、第1停止が右リール2Rである場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が右リール2R以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役2もしくは9枚役8を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
右ベルDに当選しているときには、第1停止が右リール2Rである場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が右リール2R以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役4もしくは9枚役6を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
さらに、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dに当選しているときに、第1停止の押し順を間違えてベル1もしくはベル2を取りこぼし、さらに、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作できずに9枚役1〜8のうちいずれも取りこぼした場合には、最終停止したリールの種類に応じて取りこぼし出目を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
より具体的には、9枚役1〜9枚役8のうちいずれも取りこぼした場合であって、最終停止が右リール2Rであった場合には、取りこぼし出目1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。また、9枚役1〜9枚役8のうちいずれも取りこぼした場合であって、最終停止が中リール2Cであった場合には、取りこぼし出目2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。また、9枚役1〜9枚役8のうちいずれも取りこぼした場合であって、最終停止が左リール2Lであった場合には、取りこぼし出目3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
このように、ベル1もしくはベル2を入賞させるための操作手順として、当選しているベル役の種類毎に、異なる操作手順が設定されている。このため、RT2またはRT3において左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dの何れかに当選したとしても、当選しているベル役の種類を特定することができない限り、ベル1もしくはベル2を入賞させないようにすることができる。これにより、後述するATに制御されていないときには、ベル1もしくはベル2を入賞し難くして取りこぼし出目を導出させ易くし、その結果、RT0に制御され易くすることができる。
[メイン制御部41による処理]
次に、本実施の形態にかかるスロットマシン1におけるメイン制御部41により実行される処理について説明する。スロットマシン1においては、ゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることで遊技が進行されるものであるが、そのためには、先ず、遊技の進行が可能な状態となっていなければならない。
遊技の進行が可能な状態であるためには、たとえば、メインCPU41aを含むメイン制御部41が起動された状態で正常範囲の設定値が設定値ワークに格納されており、RAM41cに格納されたデータに異常がないことが条件となる。そして、遊技の進行が可能な状態となると、スロットマシン1においてゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることとなる。以下、スロットマシン1における各ゲームについて説明する。
なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでをいうものであるが、ゲームを行なう際には、スタートスイッチ7の操作前の賭数の設定や、リール2L、2C、2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行なわれるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。
ゲーム制御処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行なった後、またはリセット/設定スイッチ38の操作により設定変更を行なった直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、先ず、MAXBETスイッチ6を操作することにより、あるいはメダル投入部4からメダルを投入することにより賭数を設定し、スタートスイッチ7を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行なう。
前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭数が自動設定される(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。BET処理では、賭数が設定される毎に、賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なBETコマンドが演出制御基板90に送信される。
BET処理により賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定するといった内部抽選を行なう内部抽選処理を行なう。内部抽選処理では、抽選結果に応じてRAM41cに設定されている当選フラグの設定状況を示す内部当選コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、内部抽選処理では、BB1〜BB3およびRB1、2の何れかに当選したときに、RT4に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT4フラグの値を設定など)が行なわれる。
内部抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行なわれる。リール回転処理では、前回のゲームでのリール2L、2C、2Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(たとえば、4.1秒)経過していることを条件に、リールモータ32L、32C、32Rを駆動させ、左、中、右の全てのリール2L、2C、2Rを回転開始させる。
リール2L、2C、2Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ33SL、33SC、33SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作有効とする。その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者によって操作されることにより、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールモータ32L、32C、32Rを駆動停止させ、リール2L、2C、2Rの回転を停止させる。本実施の形態におけるスロットマシン1は、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作することにより対応するリールの回転を停止させる例について説明するが、たとえば、リール回転開始から所定時間経過したときにストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたか否かに関わらず、回転中のリールを強制的に停止させるようにしてもよい。
リール回転処理では、リール2L、2C、2Rの回転開始時にリールの回転の開始を通知するリール回転コマンドが演出制御基板90に送信され、リール2L、2C、2Rのうち何れかの回転が停止する毎に、当該停止したリールがいずれであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号を特定可能なリール停止コマンドが演出制御基板90に送信される。
リール2L、2C、2Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示結果において、入賞ライン上に図5で示した何れかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行なわれる。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板40において発生した入賞に応じた各種の処理が行なわれる。
入賞判定処理においては、入賞判定が行なわれた後に、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能な入賞判定コマンドが演出制御基板90に送られる。なお、入賞判定処理において、BB1〜BB3およびRB1、2のうち何れかに入賞したと判断されたときには、対応するボーナスに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に対応するボーナスの値を設定など)が行なわれる。
また、RT0における入賞判定処理において、リプレイ3(昇格リプ)に入賞したと判定されたときには、RT2に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT2の値を設定など)が行なわれる。RT0における入賞判定処理において、リプレイ4もしくはリプレイ5(転落リプ)に入賞したと判定されたときには、RT1に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT1の値を設定など)が行なわれる。
また、RT1、RT2、およびRT3において取りこぼし出目が入賞ラインL1に停止していると判定されたときには、RT0に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT0の値を設定など)が行なわれる。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行なわれる。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定数だけメダルの払い出しまたはクレジット加算させる。ただし、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ34bを駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払出口9から払い出させる。
また、払出処理では、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに、メダルの払出開始を通知する払出開始コマンドが演出制御基板90に送信され、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに、メダルの払出終了を通知する払出終了コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、払出処理では、入賞に関わらない各種の処理として、ボーナス中においてはボーナスに応じたボーナス終了条件が成立したか否かを判定するためのボーナス終了判定処理が行なわれる。
ボーナス終了判定処理において、ボーナス終了条件が成立したと判定されたときには、RT3に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT3の値を設定など)が行なわれる。
また、払出処理では、次のゲームの遊技状態(RT0〜RT4の何れであるか、BBであるか、非BB中のRBであるかなど)を特定可能な遊技状態コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、払出処理では、持ち越しのない当選フラグ(小役、再遊技役の当選フラグ)の消去なども行なわれ、特別ワークに格納されるBBやRBのボーナスの当選フラグが消去されない。これにより、ボーナスの当選フラグは、当選しているボーナスに入賞するまで次のゲームに持ち越される。払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板90に送られる。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板40のメイン制御部41は、RT0〜RT4、ボーナス状態の間で遊技状態の移行を行なっており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板90に送信している。これに対して、演出制御基板90のサブ制御部91は、遊技制御基板40から受信したコマンドに基づいて、各種処理を行なう。
[サブ制御部91による処理]
次に、サブ制御部91により実行される処理について説明する。サブ制御部91は、先ず、所定の演出初期設定処理を実行し、演出制御基板90における制御状態を電力供給停止時の状態に復旧させるための演出制御復旧処理を実行した後、演出側乱数値更新処理を繰り返して実行する。
また、サブ制御部91では、所定の時間間隔(たとえば、2ミリ秒)で演出の進行を制御するための割り込みが発生し、リセット/割込コントローラによりRAM91cのタイマ割込フラグがON状態にセットされ、演出制御割り込み処理が実行される。演出制御割り込み処理では、内部レジスタの内容を退避し、演出バックアップ処理を実行して、サブ制御部91が再起動された場合に再起動の以前における制御状態を復旧させるために必要なデータのバックアップが行なわれる。
また、遊技制御基板40から送信された各種コマンドを解析するためのコマンド解析処理を実行し、所定の演出制御処理を実行する。この演出制御処理により、スロットマシン1における遊技の進行状況に応じて、液晶表示器51に画像を表示させるとともに、スピーカ53、54から音を発生させるなどによる各種の遊技演出が行なわれる。遊技演出を行なうための画像の要素データや動画像データは、所定のROMに記憶されている。
遊技演出を行なうために、サブ制御部91のRAM91cには、各種カウンタ、各種フラグを設定する領域、遊技状態コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、および内部当選コマンドに基づいて、各役の当選状況、リール2L、2C、2Rに導出された表示結果の組合せ、入賞の発生の有無を示す情報、遊技制御基板40の側で進行しているゲームにおいて適用される遊技状態を保存する領域(当選状況および遊技状態については、2回分)もRAM91cに設けられている。なお、本実施の形態においては、内部当選コマンドに基づき強イチゴAもしくはメロンAが当選していた場合には、強イチゴA当選情報もしくはメロンA当選情報をRAM91cの所定領域に格納する。
また、演出制御基板90においては、リール停止コマンドに基づいて可変表示装置の表示結果を判断するための停止図柄テーブルがRAM91cに設けられている。もっとも、リール停止コマンドは、停止したリールの種類と中段に停止した図柄の番号しか情報として含んでいないので、これだけではどのような図柄が停止しているかどうかが判断できない。このため、ROM91bには、リール2L、2C、2Rに配置された全ての図柄を示すテーブルが予め記憶されており、このテーブルを参照して停止図柄テーブルにリール2L、2C、2Rに停止されている図柄が登録される。サブ制御部91は、停止図柄テーブルの登録情報に基づき、演出を行なう。
また、演出制御基板90の側にて乱数回路(図示略)などによりカウントされる各種の乱数値が更新され、その後、退避したレジスタの内容を復帰させてから、演出制御割り込み処理を終了する。
演出制御割り込み処理において実行される演出制御処理では、サブ制御部91により、遊技状態などに応じて演出状態をATに制御するためのAT制御処理、遊技状態などに応じて遊技演出やナビ演出を実行するための遊技演出実行処理が行なわれる。
サブ制御部91は、AT制御処理に含まれる後述するAT抽選処理を実行することにより、ATに制御するか否かのAT抽選を行なう。AT抽選処理では、メイン制御部41からのコマンドに基づき、所定のAT抽選条件が成立したか否かを判定し、成立したときにAT抽選が実行される。ここで、本実施の形態において、AT抽選は、遊技状態がRT0〜RT3である場合において強イチゴAもしくはメロンAが当選したことを契機として実行される。なお、AT抽選においては、権利付与報知前期間に行なわれる潜伏演出および付与されるナビストック数を決定する抽選を実行する。
ここで、図12および図13を用いて、AT抽選処理においてサブ制御部91が参照する潜伏演出決定テーブルおよびAT抽選テーブルについて説明する。
[潜伏演出決定テーブル]
図12は、潜伏演出決定テーブルを説明するための図である。潜伏演出決定テーブルは、RAM91cに格納されており、AT抽選条件が成立したときに、サブ制御部91が潜伏演出およびATの確定報知タイミングを決定する際に参照するテーブルである。
潜伏演出決定テーブルには、3種類の潜伏演出(潜伏演出A、潜伏演出B、および潜伏演出Z)それぞれに対応して、当選確率、有利度、ATの確定報知タイミングに関する情報が格納されている。
より具体的には、潜伏演出Aの当選確率は「40」%であり、その有利度は「中」レベルである。ここで、有利度とは、その潜伏演出が行なわれるときの遊技者にとっての有利度であり、「上」、「中」、「下」の順番で有利度が高く設定される。つまり、上レベルの潜伏演出が行なわれたときは、遊技者にとって最も有利度が高くなる。
また、潜伏演出Aの確定報知タイミングは、「潜伏ゲームのゲーム数の下ひと桁が「4」、「8」以外のタイミング」である。
ここで、本実施の形態においては、潜伏演出が実行されたときに、潜伏演出中に行なわれる潜伏ゲームの回数が、カウント表示器60に数字で表示されるようになっている。そして、潜伏ゲームが1ゲーム消化するごとに、このカウント表示器60に表示されたカウント数字が1つカウントアップされるようになっている。
潜伏演出Aが行なわれた場合は、カウント表示器60に表示されたカウント数字(潜伏ゲームのカウント数字に相当)の下ひと桁が、「4」、「8」以外になったときに、AT確定報知がされるようになっている。つまり、抽選により潜伏演出Aが当選した場合に、サブ制御部91は、最大で32ゲーム行なわれる潜伏ゲームの中から、ゲーム数の下ひと桁が「4」、「8」以外となるゲームでAT確定報知するゲームを決定する。なお、以下では、潜伏ゲームのゲーム数の下ひと桁が「4」、「8」以外のゲームで行なわれるAT確定報知を「通常報知」と称する。
これにより、潜伏演出を経て通常報知が行なわれた場合には、実行中の潜伏演出が、有利度が中レベルとなる潜伏演出Aであったことを遊技者に認識させることができ、その後に行なわれるATゲームに対する期待感を向上させることができる。
また、潜伏演出Bの当選確率は「10」%であり、その有利度は「上」レベルである。つまり、潜伏演出Bは、他の潜伏演出と比べて遊技者にとって最も有利度が高い。
潜伏演出Bの確定報知タイミングは、「潜伏ゲームのゲーム数の下ひと桁が「4」、「8」のタイミング」である。つまり、抽選により潜伏演出Bが当選した場合に、サブ制御部91は、最大で32ゲーム行なわれる潜伏ゲームの中から、ゲーム数の下ひと桁が「4」、「8」となるゲームでAT確定報知するゲームを決定する。なお、以下では、潜伏ゲームのゲーム数の下ひと桁が「4」、「8」のゲームで行なわれるAT確定報知を「有利報知」と称する。
これにより、潜伏演出を経て有利報知が行なわれた場合には、実行中の潜伏演出が、有利度が上レベルとなる潜伏演出Bであったことを遊技者に認識させることができ、その後に行なわれるATゲームに対する期待感を最も向上させることができる。
また、潜伏演出Zの当選確率は「50」%であり、その有利度は「下」レベルである。そして、潜伏演出Zの確定報知タイミングは、「確定報知なし」である。つまり、抽選により潜伏演出Zが当選した場合に、サブ制御部91は、AT確定報知を行なわない。
これにより、32ゲームの潜伏演出を経てもAT確定報知が行なわれなかった場合には、実行中の潜伏演出が、有利度が下レベルとなる潜伏演出Zであったことを遊技者に認識させることができる。
[AT抽選テーブル]
図13は、AT抽選テーブルを説明するための図である。AT抽選テーブルは、RAM91cに格納されており、AT抽選条件が成立したときに、サブ制御部91が付与するナビストック数およびATゲーム数を決定する際に参照するテーブルである。
AT抽選テーブルには、付与されるナビストック数(0〜5個)それぞれに対応して、ATゲーム数と、潜伏演出A、B、Zごとの当選確率に関する情報とが格納されている。
より具体的には、付与されるナビストック数が0個の場合は、ATゲーム数が「0」ゲームであり、その当選確率は潜伏演出Aが「0」%、潜伏演出Bが「0」%、潜伏演出Zが「100」%である。つまり、潜伏演出決定テーブルを用いて潜伏演出Zに当選した場合には、100%の確率でナビストック数が付与されないようになっている。そのため、前述の潜伏演出決定テーブルにおいて説明したように、潜伏演出Zの場合は、AT確定報知が行なわれないようになっている。
また、付与されるナビストック数が1個の場合は、ATゲーム数が「10」ゲームであり、その当選確率は潜伏演出Aが「100」%、潜伏演出Bが「0」%、潜伏演出Zが「0」%である。つまり、潜伏演出決定テーブルを用いて潜伏演出Aに当選した場合には、100%の確率でナビストック数が1個付与されるようになっている。
また、付与されるナビストック数が2個の場合は、ATゲーム数が「20」ゲームであり、その当選確率は潜伏演出Aが「0」%、潜伏演出Bが「40」%、潜伏演出Zが「0」%である。つまり、潜伏演出決定テーブルを用いて潜伏演出Bに当選した場合には、40%の確率でナビストック数が2個付与されるようになっている。
また、付与されるナビストック数が3個の場合は、ATゲーム数が「30」ゲームであり、その当選確率は潜伏演出Aが「0」%、潜伏演出Bが「30」%、潜伏演出Zが「0」%である。つまり、潜伏演出決定テーブルを用いて潜伏演出Bに当選した場合には、30%の確率でナビストック数が3個付与されるようになっている。
また、付与されるナビストック数が4個の場合は、ATゲーム数が「40」ゲームであり、その当選確率は潜伏演出Aが「0」%、潜伏演出Bが「20」%、潜伏演出Zが「0」%である。つまり、潜伏演出決定テーブルを用いて潜伏演出Bに当選した場合には、20%の確率でナビストック数が4個付与されるようになっている。
また、付与されるナビストック数が5個の場合は、ATゲーム数が「50」ゲームであり、その当選確率は潜伏演出Aが「0」%、潜伏演出Bが「10」%、潜伏演出Zが「0」%である。つまり、潜伏演出決定テーブルを用いて潜伏演出Bに当選した場合には、10%の確率でナビストック数が5個付与されるようになっている。
このように、潜伏演出Bは、1回の当選で最低でも2個以上のナビストックが付与されて20ゲーム以上に亘ってATに制御される。これに対し、潜伏演出Zは、当選してもナビストックが付与されることがない。また、潜伏演出Aは、1回の当選で1個のナビストックしか付与されず、10ゲームのみしかATに制御されない。そのため、潜伏演出Bに当選したときは、他の潜伏演出Aおよび潜伏演出Zに当選したときに比べて遊技者にとって有利であるといえる。なお、以下では、潜伏演出Aを経て制御されるATを通常ATと称し、潜伏演出Bを経て制御されるATを有利ATと称する。
ここで、潜伏演出Aについては、2回以上当選することによって、2個以上のナビストックが付与されることになる。そのため、この場合は、潜伏演出Bが1回当選したときに行なわれる有利AT以上の有利なATに制御されることになる。
以上のような潜伏演出決定テーブルを用いて潜伏演出を決定したとき、サブ制御部91は、潜伏演出の種類およびAT確定報知するタイミングの情報を示す潜伏演出フラグをRAM91cの所定領域に格納する。
また、AT抽選テーブルを用いて1個以上のナビストック数を付与することを決定したとき、サブ制御部91は、ATである旨およびナビストック数を示すATフラグをRAM91cの所定領域に格納する。このATフラグは、AT抽選条件が成立してナビストックが付与されるごとのナビストック数を示すものであり、付与されたナビストックに基づいて制御されるATの有利度合を示すものである。サブ制御部91は、RAM91cのATフラグに基づき、ATに制御するか否かを特定する。サブ制御部91は、RT0もしくRT2であるときに、ATである旨を示すATフラグがセットされている状態であれば、ATに制御する。さらに、RT2であるときにおいては、サブ制御部91は、ナビストックを消費して当該ナビストック数に対応するATゲーム数だけATに制御する。
[潜伏演出およびAT確定報知の表示態様]
サブ制御部91は、RT0〜RT3において潜伏演出を行なうとともに、潜伏演出の終了時にAT確定報知を液晶表示器51に表示させることでATに制御される旨を遊技者に報知する。
より具体的には、サブ制御部91は、RT0〜RT3においてRAM91cに潜伏演出フラグが格納されていることを条件に、潜伏演出を行なうとともに、潜伏ゲームをカウントし、当該カウントした結果をカウント表示器60にカウント数字で表示する。そして、サブ制御部91は、RAM91cにATフラグが格納されていることを条件に、カウント表示器60に表示されたカウント数字が予め設定された設定値に到達したときにAT確定報知を行なう。
たとえば、サブ制御部91は、潜伏演出フラグが潜伏演出Aを示すものであれば、潜伏演出Aを行なう。そして、サブ制御部91は、カウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」以外となるタイミングで通常報知を行なう。
また、サブ制御部91は、潜伏演出フラグが潜伏演出Bを示すものであれば、潜伏演出Bを行なう。そして、サブ制御部91は、カウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」となるタイミングで有利報知を行なう。
また、サブ制御部91は、潜伏演出フラグが潜伏演出Zを示すものであれば、潜伏演出Zを行なう。そして、サブ制御部91は、32ゲームの潜伏演出Zを経た後にカウント表示器60に表示されたカウント数字を消去するとともに、通常の演出に戻す。
ここで、図14を参照して、液晶表示器51で行なわれる潜伏演出およびAT確定報知における表示態様についてより具体的に説明する。
図14は、液晶表示器51における潜伏演出を経てからAT確定報知するまでの表示態様を説明するための図である。図14に示すように、潜伏演出が行なわれた場合には、液晶表示器51においてキャラクタが野球をする映像が表示される。潜伏演出における野球の演出は、潜伏ゲームが1ゲーム消化する度にバッターが1打席立つ演出が行なわれる。そして、32ゲームの潜伏演出の間にAT確定報知が行なわれないときには、32ゲームのすべての打席結果が三振となる演出が行なわれ、潜伏演出が終了するとともに野球の試合が終了する演出が行なわれる。
一方、潜伏演出の間に通常報知が行なわれた場合には、通常報知と同時に打席結果がヒットとなる演出が行なわれる。さらに、潜伏演出の間に有利報知が行なわれた場合には、有利報知と同時に打席結果がホームランとなる演出が行なわれる。
なお、打席結果がホームランとなる演出は有利報知の場合のみであるため、カウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」となるタイミングのみで行なわれる可能性がある。そのため、カウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」のタイミングになるゲームにおいては、ホームランの演出が行なわれることに対する遊技者の期待感を向上させることができる。また、それゆえ、カウント数字の下ひと桁が「4」、「8」のタイミングになるゲームが近づくにつれて、遊技者の期待感は次第に高められることになる。
たとえば、図14に示す潜伏演出の例では、カウント表示器60に表示されたカウント数字が「3」であるため、遊技者は潜伏ゲームの3ゲーム目が行なわれていたことを認識することができる。
その後、リールが回転して4ゲーム目が消化する(リールが停止する)とともに、カウント表示器60に表示されたカウント数字が1つ繰り上がって「4」となる。このとき、キャラクタがホームランを打つ演出が行なわれ、液晶表示器51においては「HOME RUN!!」の文字とともに「有利AT確定!!」といった文字を表示する演出が行なわれる。これにより、遊技者は潜伏ゲームの4ゲーム目でホームランの演出がされるとともに、有利ATが確定したことを認識することができる。なお、AT確定報知は、リールが停止するときに表示されるものに限らず、カウント表示器60に表示されたカウント数字が所定値に達したゲームでスタートスイッチ7がONされたとき(リールは回転していてもよい)に表示されてもよい。
なお、AT確定報知の態様は、このような態様に限らず、遊技者が、ナビストックを付与されたことを特定可能な態様であればどのようなものであってもよい。たとえば、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などを用いてAT確定報知を行なうものであってもよい。
また、ヒットの演出が行なわれたときには100%通常報知となるものに限らず、ヒットの演出が行なわれたときでも所定割合(たとえば、30%の確率)で有利報知となるものであってもよい。
また、本実施の形態においては、ナビストック数が消費されるときに、ゲーム数報知演出が行なわれる。ゲーム数報知演出とは、潜伏演出の後に行なわれるATゲーム数を液晶表示器51において報知する演出である。なお、本実施の形態においては、ナビストック数の消費はRT2のみであるため、ゲーム数報知演出は、RT2のみで行なわれる。
さらに、ゲーム数報知演出において報知される初回ゲーム数は、付与されたすべてのナビストック数に対応するATゲーム数ではなく、1回もしくは複数回に切り分けて分割されたナビストック数に対応するATゲーム数に対応している。ここで、初回ゲーム数とは、潜伏演出の後に最初に消費されるナビストック数に対応するATゲーム数のことである。なお、初回ゲーム数以外の残りのナビストック数に対応するATゲーム数は、その後のゲームの当選状況に応じて追加のゲーム数報知演出によって報知されるようになっている。
より具体的には、サブ制御部91は、AT抽選においてAT初当りであったときに、付与されたすべてのナビストック数を消費するのではなく、一部のナビストック数のみを消費してATに制御する旨を液晶表示器51に報知させる。たとえば、ナビストック3個に対応する30ゲームのATゲーム数が付与された場合でも、AT確定報知の後には、「20ゲーム獲得!」といったメッセージが液晶表示器51に表示される。なお、AT初当りとは、ナビストックが未だ付与されておらず、かつAT中でないときにAT抽選で当選してナビストックが付与されることをいう。
そして、サブ制御部91は、消費していない残りのナビストック数に対応する未報知ゲーム数を特定するための未報知ゲーム数情報をRAM91cの所定領域に格納する。つまり、サブ制御部91は、ATゲーム数報知処理により制御するATゲーム数を報知すると、RAM91cに格納された未報知ゲーム数情報を、報知されたATゲーム数分減算した未報知ゲーム数を特定するための未報知ゲーム数情報に更新する。この残りのナビストック数は、後述するATゲーム数報知処理により、所定の条件(たとえば、毎ゲームの当選状況)に応じて、1回あるいは複数回に切り分けて分割して消費されるとともに、ゲーム数報知演出において追加でATに制御する旨が液晶表示器51によって報知される。
たとえば、サブ制御部91は、ナビストック3個分に対応する「30ゲーム」を特定するための未報知ゲーム数情報が記憶されているときにおいて、ナビストック2個を消費して初回に「20ゲーム」のATゲーム数を報知したときには、RAM91cに格納された未報知ゲーム数情報を、ナビストック1個分に対応する「10ゲーム」を特定するための未報知ゲーム数情報に更新する。そして、サブ制御部91は、所定の条件に応じて、当該未報知ゲーム数情報に基づき、特定した残り10ゲームのATゲーム数を、「10ゲーム上乗せ!」といったメッセージを液晶表示器51に表示させて遊技者に報知する。
これにより、ATに制御された後のゲームの結果によって、まるで新たにナビストックが付与されたかのような印象を遊技者に効果的に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、サブ制御部91は、未報知ゲーム数情報から未報知のATゲーム数に対応するナビストックが残存しているときに再度AT抽選で当選(すなわちナビストックの上乗せ決定)したときには、残りのナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算し、当該上乗せ加算した後のナビストック数に対応するATゲーム数を特定するための未報知ゲーム数情報に、RAM91cに格納された未報知ゲーム数情報を更新する。たとえば、サブ制御部91は、ナビストック3個分に対応する「30ゲーム」を特定するための未報知ゲーム数情報が記憶されているときに、AT抽選において上乗せ当選してナビストック2個に対応する「20ゲーム」が付与されると決定されたときには、30+20=50となり、ナビストック5個に対応する「50ゲーム」を特定するための未報知ゲーム数情報に、RAM91cに格納された未報知ゲーム数情報を更新する。
なお、ゲーム数報知演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者がATに制御され得るATゲーム数を特定可能な態様であればどのようなものであってもよい。たとえば、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などを用いてゲーム数報知演出を行なうものであってもよい。
また、本実施の形態において、サブ制御部91は、残りのATゲーム数を示すATカウント数字を液晶表示器51に表示させることによって、遊技者に残りのATゲーム数を報知する。このATカウント数字は、ATゲームが1回行なわれるごとにカウントダウンして減算表示されるようになっている。なお、液晶表示器51に表示されるATカウント数字は、ゲーム数報知演出によってすでに遊技者に対して報知されたATゲーム数のみが表示される。そのため、未だゲーム数報知演出において報知されていない残りのナビストック数に対応するATゲーム数は液晶表示器51にはATカウント数字としては表示されない。また、所定の条件に応じて、追加でゲーム数報知演出が行なわれた場合には、液晶表示器51に表示されたATカウント数字に、追加で報知されたATゲーム数が加算されて表示される。これにより、液晶表示器51に表示されたATゲーム数がゲームの消化とともに減算されたとしても、その後のゲームの当選状況に応じて追加されることに対する遊技者の期待感を向上させることができる。
[AT管理処理]
サブ制御部91は、RT0、あるいはRT2であるときに、AT制御処理に含まれるAT管理処理を行なうことにより、AT抽選の結果に応じてセットされるATフラグに基づき、ATへの制御を管理する。
サブ制御部91は、RT1もしくはRT2においてAT確定報知を行なったとき、もしくはRT1およびRT3のいずれかにおいてAT確定報知を行なった後にRT0に移行したときには、ATに制御する。なお、AT中におけるRT0においてリプレイ3(昇格リプ)の入賞によりRT2に制御されたときには、当該RT2においても当該ATへの制御が継続される。
一方、サブ制御部91は、AT中におけるRT0においてリプレイ4およびリプレイ5(転落リプ)の入賞によりRT1に制御されたときには、非ATに制御する。なお、RT1に移行したときに所有しているナビストックは、その後にRT2に移行するまで持ち越される。
また、サブ制御部91は、AT中におけるRT2において取りこぼし出目が導出されたときには、未だ消費されていないナビストック数が残っていれば当該RT0においても当該ATへの制御が継続される。なお、この場合、RT2において消費したナビストック数に対応するATゲーム数を消化せずにRT0に移行しても、当該消化していないATゲーム数はリセットされる。
また、サブ制御部91は、AT管理処理を行なうことにより、RT0、RT2におけるATであるときには、消化したATゲーム数を計数する。サブ制御部91は、計数したATゲーム数が消費したナビストック数に対応するATゲーム数に達したと判定した場合に、残りのナビストック数を消費して次のATゲームを実行する。一方、残りのナビストック数がなければ、サブ制御部91は、非ATに制御する。
非ATに制御されたときには、ナビ演出が実行されない。これにより、RT0においては、リプレイ3(昇格リプ)の入賞が発生しにくくなるとともに、リプレイ4およびリプレイ5(転落リプ)が発生しやすくなる。また、RT2においては、取りこぼし出目が導出しやすくなる。そのため、非ATに制御することにより、RT0やRT2での遊技が継続されることを極力防止することができる。
[ナビ演出実行処理]
サブ制御部91は、遊技演出実行処理に含まれるナビ演出実行処理を実行することにより、ATに制御されているときに、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、遊技状態に応じたナビ対象役に当選したときに対応するナビ演出を実行する。
なお、RT0におけるナビ対象役は、リプA〜F、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dである。また、RT2におけるナビ対象役は、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dである。
リプA〜Fのいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じてストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順が報知される。たとえば、リプAに当選したときのナビ演出としては、「順押し」に対応するナビ演出が液晶表示器51の表示画面上になされる。これにより、遊技者は、リプレイ3(昇格リプ)に入賞してRT2へ移行し易くなるとともに、リプレイ4およびリプレイ5(転落リプ)の入賞を回避してRT1へ移行することを防止することができる。
リプA〜Fのいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じてストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順が報知される。たとえば、リプAに当選したときのナビ演出としては、「順押し」に対応するナビ演出が液晶表示器51の表示画面上になされる。これにより、遊技者は、リプレイ3(昇格リプ)に入賞してRT2へ移行し易くなるとともに、リプレイ4およびリプレイ5(転落リプ)の入賞を回避してRT1へ移行することを防止することができる。
以上のように、本実施の形態におけるナビ演出は、遊技者にとって有利となる操作手順を想起させるメッセージが報知される。なお、ナビ演出の態様は、上記に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであってもよい。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55などを用いて実行するものであってもよい。
また、サブ制御部91は、遊技状態演出実行処理を行なうことにより、現在の遊技状態や演出状態に関連する遊技状態演出を、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55などの電気部品を用いて実行する。
遊技状態演出としては、たとえば、遊技状態に関わらず非AT中であるときには、たとえば、液晶表示器51に「通常中」といったメッセージを表示するなどの演出が行なわれる。また、遊技状態に関わらずAT中であるときには、たとえば、液晶表示器51に「AT中」といったメッセージを表示するなどの演出が行なわれる。
[確定報知パターンテーブル]
次に、AT抽選条件が成立した後の権利付与報知前期間に、再度AT抽選条件が成立して新たに他の潜伏演出が行なわれる場合について説明する。
図15は、確定報知パターンテーブルを説明するための図である。確定報知パターンテーブルは、RAM91cに格納されており、権利付与報知前期間に、再度AT抽選条件が成立して新たに他の潜伏演出が行なわれる場合に、サブ制御部91がAT確定報知のタイミングを再設定する際に参照するテーブルである。
確定報知パターンテーブルには、権利付与報知前期間において先に行なわれる潜伏演出の種類、および権利付与報知前期間に再度AT抽選条件が成立してその後新たに行なわれる潜伏演出の種類の組合わせに対応して、サブ制御部91が再設定することが可能なATの確定報知タイミングの情報が格納されている。なお、図15の確定報知パターンテーブルにおいて、(パターン1)〜(パターン12)の表記は、図16〜図19に示すパターン1〜12にそれぞれ対応しており、起こりうる状況の一例である。
図15に示すように、権利付与報知前期間において先に潜伏演出Zが行なわれ、後に潜伏演出Zが行なわれる場合は、いずれの潜伏演出も潜伏演出Zであるため、AT確定報知が行なわれることがない。
次に、権利付与報知前期間において先に潜伏演出Zが行なわれ、後に潜伏演出Aが行なわれる場合は、ATの確定報知タイミングが通常報知が行なわれるタイミングに設定される。このときの一例として、図16のパターン1を用いてより具体的に説明する。
図16は、権利付与報知前期間に行なわれる潜伏ゲームのカウント数とAT確定報知の実行タイミングとの関係の一例を示すタイミングテーブルを説明するための図である。図16のタイミングテーブルには、一例としてパターン1〜3が示されている。タイミングテーブルには、先の潜伏演出および後の潜伏演出の種類と、それぞれの有利度が示されている。そして、タイミングテーブルには、先の潜伏演出に対応する潜伏ゲームのカウント数、および後の潜伏演出に対応する潜伏ゲームのカウント数が示されている。さらに、タイミングテーブルには、カウント表示器60に表示されるカウント数、およびATの確定報知タイミングの情報が示されている。なお、先の潜伏演出および後の潜伏演出の欄のカウント欄に記された「○」印は、抽選によって決定されたAT確定報知予定のタイミングを示す。さらに、AT確定報知のカウント欄に記された「○」印は、サブ制御部91によって再設定された後のATの確定報知タイミングを示している。
[パターン1]
パターン1に示すように、先に潜伏演出Zが行なわれた場合、当該潜伏演出Zに対応するカウントがサブ制御部91によってされるとともに、カウント表示器60において「1」からのカウント数字が表示される。なお、先に行なわれた演出は潜伏演出Zであるため、AT確定報知は予定されない。
その後、先の潜伏演出Zが行なわれてから2ゲーム目に再度AT抽選条件が成立して、3ゲーム目から潜伏演出Aが行なわれた場合は、当該後の潜伏演出Aに対応するカウントがサブ制御部91によってされる。このとき、カウント表示器60においては、後の潜伏演出Aに対応するカウントに基づき、表示されていたカウント数字が上書き更新されて、再度「1」からのカウント数字が表示される。なお、後に行なわれた演出は、潜伏演出Aであるため、カウントの下ひと桁が「4」、「8」以外となるゲームでAT確定報知が予定される。パターン1の例の場合、抽選の結果、カウントの「5」ゲーム目でAT確定報知が予定される。
さらに、後のAT抽選条件成立に基づきカウント表示器60に表示されたカウント数字が再設定されたゲームを基準として、AT確定報知するゲームがサブ制御部91により再設定される。また、再設定される際、サブ制御部91により、RAM91cに格納されたATフラグに基づき、先のAT抽選条件の成立時に付与すると決定されたナビストック数と、後のAT抽選条件の成立時に付与すると決定されたナビストック数とが特定されて合算される。そして、合算したナビストック数と、潜伏演出フラグに基づき特定された予定されているATの確定報知タイミングとに基づき、サブ制御部91により、AT確定報知するゲームが再設定される。
より具体的には、本実施の形態においては、先のAT抽選条件の成立時に付与すると決定されたナビストック数と、後のAT抽選条件の成立時に付与すると決定されたナビストック数との合算したナビストック数が2個以上となる結果、有利AT以上の有利なATに制御される場合は、有利報知となるようにAT確定報知するゲームがサブ制御部91により再設定される。
パターン1の例の場合、先の潜伏演出Zの確定報知予定、および後の潜伏演出Aの確定報知予定を考慮すると、後の潜伏演出Aの確定報知予定に基づき、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「5」ゲーム目のみが確定報知予定となる。ここで、先が潜伏演出Z、後が潜伏演出Aの組み合わせであるため、合算したナビストック数は2個以上とはならず、有利AT以上の有利なATに制御されない。そのため、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「5」ゲーム目に行なわれる通常報知で問題がない。そのため、カウント表示器60に表示されたカウント数字が「5」となるゲームでAT確定報知が再設定される。
このように、本実施の形態においては、権利付与報知前期間にAT抽選条件が成立したときに、カウント表示器60に表示されたカウント数字が再設定され、かつ、そのカウント数字が再設定されたゲームを基準として、AT確定報知されるゲームが再設定されるため、再度のAT抽選条件が成立しても、遊技者に対して、再度のAT抽選条件の成立を考慮したカウント数字の報知を伴うゲームが進行し、やがてAT確定報知がなされるであろうとの期待感を抱かせることができる。その結果、AT抽選条件成立後からATに制御されるまでの権利付与報知前期間において、再度AT抽選条件が成立したときでも遊技の興趣を低下させないようにすることが可能となる。
次に、図15に示すように、権利付与報知前期間において先に潜伏演出Zが行なわれ、後に潜伏演出Bが行なわれる場合は、ATの確定報知タイミングとして有利報知が行なわれるように再設定される。これは、先が潜伏演出Zで、後が潜伏演出Bである場合、合算したナビストック数は2個以上となり、有利AT以上の有利なATに制御されるためである。
次に、権利付与報知前期間において先に潜伏演出Aが行なわれ、後に潜伏演出Zが行なわれる場合は、ATの確定報知タイミングとして通常報知が行なわれるように再設定される。このときの一例として、図16のパターン2およびパターン3を用いてより具体的に説明する。
[パターン2]
パターン2に示すように、先に潜伏演出Aが行なわれた場合、当該潜伏演出Aに対応するカウントがサブ制御部91によってされるとともに、カウント表示器60において「1」からのカウント数字が表示される。なお、先に行なわれた演出は、潜伏演出Aであるため、カウントの下ひと桁が「4」、「8」以外となるゲームでAT確定報知が予定される。パターン2の例の場合、抽選の結果、カウントの「5」ゲーム目でAT確定報知が予定される。
その後、先の潜伏演出Aが行なわれてから2ゲーム目に再度AT抽選条件が成立して、3ゲーム目から潜伏演出Zが行なわれた場合は、当該後の潜伏演出Zに対応するカウントがサブ制御部91によってされる。このとき、カウント表示器60においては、後の潜伏演出Zに対応するカウントに基づき、表示されていたカウント数字が上書き更新されて、再度「1」からのカウント数字が表示される。なお、後に行なわれた演出は、潜伏演出Zであるため、AT確定報知は予定されない。
さらに、先の潜伏演出Aの確定報知予定、および後の潜伏演出Zの確定報知予定を考慮すると、先の潜伏演出Aの確定報知予定に基づき、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「3」ゲーム目のみが確定報知予定となる。ここで、先が潜伏演出A、後が潜伏演出Zの組み合わせであるため、合算したナビストック数は2個以上とはならず、有利AT以上の有利なATに制御されない。そのため、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「3」ゲーム目に行なわれる通常報知で問題がない。そのため、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「3」となるゲームでAT確定報知が再設定される。
なお、パターン2のように、再設定したあとのAT確定報知のタイミングが、先の潜伏演出Aの確定報知予定と変わらない場合は、再設定することなく、そのまま先の潜伏演出Aの確定報知予定をAT確定報知としてもよい。
[パターン3]
パターン3に示すように、先に潜伏演出Aが行なわれた場合、当該潜伏演出Aに対応するカウントがサブ制御部91によってされるとともに、カウント表示器60において「1」からのカウント数字が表示される。なお、先に行なわれた演出は、潜伏演出Aであるため、カウントの下ひと桁が「4」、「8」以外となるゲームでAT確定報知が予定される。パターン3の例の場合、抽選の結果、カウントの「5」ゲーム目でAT確定報知が予定される。
その後、先の潜伏演出Aが行なわれてから1ゲーム目に再度AT抽選条件が成立して、2ゲーム目から潜伏演出Zが行なわれた場合は、当該後の潜伏演出Zに対応するカウントがサブ制御部91によってされる。このとき、カウント表示器60においては、後の潜伏演出Zに対応するカウントに基づき、表示されていたカウント数字が上書き更新されて、再度「1」からのカウント数字が表示される。なお、後に行なわれた演出は、潜伏演出Zであるため、AT確定報知は予定されない。
さらに、先の潜伏演出Aの確定報知予定、および後の潜伏演出Zの確定報知予定を考慮すると、先の潜伏演出Aの確定報知予定に基づき、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「4」ゲーム目のみが確定報知予定となる。ここで、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「4」ゲーム目は、有利報知となってしまう。
パターン3のように、先が潜伏演出Aで、後が潜伏演出Zである場合、合算したナビストック数は2個以上とはならず、有利AT以上の有利なATに制御されないため、AT確定報知は通常報知でなければならない。しかしながら、上記のようにAT確定報知を有利報知としてしまうと、遊技者は潜伏演出の終了後に有利AT以上の有利なATに制御されると勘違いしてしまい、問題となる。そこで、再設定されたカウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」以外となるゲームでAT確定報知(通常報知)がされるように、AT確定報知の予定を1つ後ろにずらして、カウント表示器60に表示されたカウント数字が「5」となるゲームでAT確定報知が再設定される。
次に、図15に示すように、権利付与報知前期間において先に潜伏演出Aが行なわれ、後に潜伏演出Aが行なわれる場合は、ATの確定報知タイミングとして有利報知が行なわれるように再設定される。このときの一例として、図17のパターン4およびパターン5を用いてより具体的に説明する。図17は、権利付与報知前期間に行なわれる潜伏ゲームのカウント数とAT確定報知の実行タイミングとの関係の一例を示すタイミングテーブルを説明するための図である。
[パターン4]
パターン4に示すように、先に潜伏演出Aが行なわれた場合、当該潜伏演出Aに対応するカウントがサブ制御部91によってされるとともに、カウント表示器60において「1」からのカウント数字が表示される。なお、先に行なわれた演出は、潜伏演出Aであるため、カウントの下ひと桁が「4」、「8」以外となるゲームでAT確定報知が予定される。パターン4の例の場合、抽選の結果、カウントの「5」ゲーム目でAT確定報知が予定される。
その後、先の潜伏演出Aが行なわれてから1ゲーム目に再度AT抽選条件が成立して、2ゲーム目から潜伏演出Aが行なわれた場合は、当該後の潜伏演出Aに対応するカウントがサブ制御部91によってされる。このとき、カウント表示器60においては、後の潜伏演出Aに対応するカウントに基づき、表示されていたカウント数字が上書き更新されて、再度「1」からのカウント数字が表示される。なお、後に行なわれた演出は、潜伏演出Aであるため、カウントの下ひと桁が「4」、「8」以外となるゲームでAT確定報知が予定される。パターン4の例の場合、抽選の結果、カウントの「5」ゲーム目でAT確定報知が予定される。
さらに、先の潜伏演出Aの確定報知予定、および後の潜伏演出Aの確定報知予定を考慮すると、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「4」ゲーム目、もしくは「5」ゲーム目が確定報知予定となる。ここで、先が潜伏演出A、後が潜伏演出Aの組み合わせであるため、合算したナビストック数は2個以上となり、有利AT以上の有利なATに制御される。そのため、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「4」ゲーム目に行なわれる有利報知で問題がない。そのため、カウント表示器60に表示されたカウント数字が「4」となるゲームでAT確定報知が再設定される。
このように、本実施の形態においては、再度のAT抽選条件の成立に基づき付与されるナビストックと、すでに付与されているナビストックとの複数のナビストックに基づいて、ATに制御することによって、有利AT以上の有利なATを遊技者に与える場合には、AT確定報知されるゲームが「4」、「8」のカウント数字が報知されるゲームに再設定される。これにより、AT抽選条件が複数回成立した場合にはそれぞれで付与されるナビストックが合算され、AT抽選条件の成立が無駄にならないと遊技者に思わせることができる。その結果、遊技者のナビストック付与に対する期待感をより一層向上させることができる。
また、権利付与報知前期間内において複数回のAT抽選条件が成立した場合でも、当該複数回のAT抽選条件のそれぞれに基づき付与されるナビストックに基づいて制御されるATの有利度合を示すATフラグが記憶されるため、AT抽選条件が成立するたびに、当該記憶に基づいて容易にAT確定報知されるゲームを再設定することができる。
[パターン5]
パターン5に示すように、先に潜伏演出Aが行なわれた場合、当該潜伏演出Aに対応するカウントがサブ制御部91によってされるとともに、カウント表示器60において「1」からのカウント数字が表示される。なお、先に行なわれた演出は、潜伏演出Aであるため、カウントの下ひと桁が「4」、「8」以外となるゲームでAT確定報知が予定される。パターン5の例の場合、抽選の結果、カウントの「5」ゲーム目でAT確定報知が予定される。
その後、先の潜伏演出Aが行なわれてから2ゲーム目に再度AT抽選条件が成立して、3ゲーム目から潜伏演出Aが行なわれた場合は、当該後の潜伏演出Aに対応するカウントがサブ制御部91によってされる。このとき、カウント表示器60においては、後の潜伏演出Aに対応するカウントに基づき、表示されていたカウント数字が上書き更新されて、再度「1」からのカウント数字が表示される。なお、後に行なわれた演出は、潜伏演出Aであるため、カウントの下ひと桁が「4」、「8」以外となるゲームでAT確定報知が予定される。パターン5の例の場合、抽選の結果、カウントの「5」ゲーム目でAT確定報知が予定される。
さらに、先の潜伏演出Aの確定報知予定、および後の潜伏演出Aの確定報知予定を考慮すると、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「3」ゲーム目、もしくは「5」ゲーム目が確定報知予定となる。ここで、先の潜伏演出Aの確定報知予定を優先すると、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「3」ゲーム目は、通常報知となってしまう。
パターン5のように、先が潜伏演出Aで、後が潜伏演出Aである場合、合算したナビストック数は2個以上となり、有利AT以上の有利なATに制御されるため、AT確定報知は有利報知でなければならない。しかしながら、上記のようにAT確定報知を通常報知としてしまうと、遊技者は潜伏演出の終了後に通常ATに制御されると勘違いしてしまい、問題となる。そこで、再設定されたカウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」となるゲームでAT確定報知(有利報知)がされるように、AT確定報知の予定を1つ後ろにずらして、カウント表示器60に表示されたカウント数字が「4」となるゲームでAT確定報知が再設定される。
次に、図15に示すように、権利付与報知前期間において先に潜伏演出Aが行なわれ、後に潜伏演出Bが行なわれる場合は、ATの確定報知タイミングとして有利報知が行なわれるように再設定される。このときの一例として、図17のパターン6およびパターン7を用いてより具体的に説明する。
[パターン6]
パターン6に示すように、先に潜伏演出Aが行なわれた場合、当該潜伏演出Aに対応するカウントがサブ制御部91によってされるとともに、カウント表示器60において「1」からのカウント数字が表示される。なお、先に行なわれた演出は、潜伏演出Aであるため、カウントの下ひと桁が「4」、「8」以外となるゲームでAT確定報知が予定される。パターン6の例の場合、抽選の結果、カウントの「5」ゲーム目でAT確定報知が予定される。
その後、先の潜伏演出Aが行なわれてから1ゲーム目に再度AT抽選条件が成立して、2ゲーム目から潜伏演出Bが行なわれた場合は、当該後の潜伏演出Bに対応するカウントがサブ制御部91によってされる。このとき、カウント表示器60においては、後の潜伏演出Bに対応するカウントに基づき上書きされて、再度「1」からのカウント数字が表示される。なお、後に行なわれた演出は、潜伏演出Bであるため、カウントの下ひと桁が「4」、「8」となるゲームでAT確定報知が予定される。パターン6の例の場合、抽選の結果、カウントの「4」ゲーム目でAT確定報知が予定される。
さらに、先の潜伏演出Aの確定報知予定、および後の潜伏演出Bの確定報知予定を考慮すると、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「4」ゲーム目のみが確定報知予定となる。ここで、先が潜伏演出A、後が潜伏演出Bの組み合わせであるため、合算したナビストック数は2個以上となり、有利AT以上の有利なATに制御される。そのため、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「4」ゲーム目に行なわれる有利報知で問題がない。そのため、カウント表示器60に表示されたカウント数字が「4」となるゲームでAT確定報知が再設定される。
[パターン7]
パターン7に示すように、先に潜伏演出Aが行なわれた場合、当該潜伏演出Aに対応するカウントがサブ制御部91によってされるとともに、カウント表示器60において「1」からのカウント数字が表示される。なお、先に行なわれた演出は、潜伏演出Aであるため、カウントの下ひと桁が「4」、「8」以外となるゲームでAT確定報知が予定される。パターン7の例の場合、抽選の結果、カウントの「5」ゲーム目でAT確定報知が予定される。
その後、先の潜伏演出Bが行なわれてから2ゲーム目に再度AT抽選条件が成立して、3ゲーム目から潜伏演出Bが行なわれた場合は、当該後の潜伏演出Bに対応するカウントがサブ制御部91によってされる。このとき、カウント表示器60においては、後の潜伏演出Bに対応するカウントに基づき上書きされて、再度「1」からのカウント数字が表示される。なお、後に行なわれた演出は、潜伏演出Bであるため、カウントの下ひと桁が「4」、「8」となるゲームでAT確定報知が予定される。パターン7の例の場合、抽選の結果、カウントの「4」ゲーム目でAT確定報知が予定される。
さらに、先の潜伏演出Aの確定報知予定、および後の潜伏演出Bの確定報知予定を考慮すると、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「3」ゲーム目、もしくは「4」ゲーム目が確定報知予定となる。ここで、先の潜伏演出Aの確定報知予定を優先すると、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「3」ゲーム目は、通常報知となってしまう。
パターン7のように、先が潜伏演出Aで、後が潜伏演出Bである場合、合算したナビストック数は2個以上となり、有利AT以上の有利なATに制御されるため、AT確定報知は有利報知でなければならない。しかしながら、上記のようにAT確定報知を通常報知としてしまうと、遊技者は潜伏演出の終了後に通常ATに制御されると勘違いしてしまい、問題となる。そこで、再設定されたカウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」となるゲームでAT確定報知(有利報知)がされるように、後の潜伏演出Bの確定報知予定に基づき、カウント表示器60に表示されたカウント数字が「4」となるゲームでAT確定報知が再設定される。
次に、図15に示すように、権利付与報知前期間において先に潜伏演出Bが行なわれ、後に潜伏演出Zが行なわれる場合は、ATの確定報知タイミングとして有利報知が行なわれるように再設定される。これは、先が潜伏演出Bで、後が潜伏演出Zである場合、合算したナビストック数は2個以上となり、有利AT以上の有利なATに制御されるためである。
次に、権利付与報知前期間において先に潜伏演出Bが行なわれ、後に潜伏演出Aが行なわれる場合は、ATの確定報知タイミングとして有利報知が行なわれるように再設定される。このときの一例として、図18のパターン8およびパターン9を用いてより具体的に説明する。図18は、権利付与報知前期間に行なわれる潜伏ゲームのカウント数とAT確定報知の実行タイミングとの関係の一例を示すタイミングテーブルを説明するための図である。
[パターン8]
パターン8に示すように、先に潜伏演出Bが行なわれた場合、当該潜伏演出Bに対応するカウントがサブ制御部91によってされるとともに、カウント表示器60において「1」からのカウント数字が表示される。なお、先に行なわれた演出は、潜伏演出Bであるため、カウントの下ひと桁が「4」、「8」となるゲームでAT確定報知が予定される。パターン8の例の場合、抽選の結果、カウントの「4」ゲーム目でAT確定報知が予定される。
その後、先の潜伏演出Bが行なわれてから2ゲーム目に再度AT抽選条件が成立して、3ゲーム目から潜伏演出Aが行なわれた場合は、当該後の潜伏演出Aに対応するカウントがサブ制御部91によってされる。このとき、カウント表示器60においては、後の潜伏演出Aに対応するカウントに基づき上書きされて、再度「1」からのカウント数字が表示される。なお、後に行なわれた演出は、潜伏演出Aであるため、カウントの下ひと桁が「4」、「8」以外となるゲームでAT確定報知が予定される。パターン8の例の場合、抽選の結果、カウントの「5」ゲーム目でAT確定報知が予定される。
さらに、先の潜伏演出Bの確定報知予定、および後の潜伏演出Aの確定報知予定を考慮すると、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「2」ゲーム目、もしくは「5」ゲーム目が確定報知予定となる。ここで、先の潜伏演出Bの確定報知予定を優先すると、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「2」ゲーム目は、通常報知となってしまう。
パターン8のように、先が潜伏演出Bで、後が潜伏演出Aである場合、合算したナビストック数は2個以上となり、有利AT以上の有利なATに制御されるため、AT確定報知は有利報知でなければならない。しかしながら、上記のようにAT確定報知を通常報知としてしまうと、遊技者は潜伏演出の終了後に通常ATに制御されると勘違いしてしまい、問題となる。そこで、再設定されたカウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」となるゲームでAT確定報知(有利報知)がされるように、AT確定報知の予定を2つ後ろにずらして、カウント表示器60に表示されたカウント数字が「4」となるゲームでAT確定報知が再設定される。
なお、パターン8の場合、有利報知とすれば良いのだから、カウント表示器60に表示されたカウント数字が「8」となるゲームでもAT確定報知を再設定することも考えられる。しかしながら、本実施の形態においては、カウント表示器60に表示されたカウント数字が「4」となるゲームが真先に順番が到来するため、カウント表示器60に表示されたカウント数字が「4」となるゲームでAT確定報知を再設定する。
このように、再設定可能な複数のゲームのうち、最先のゲームがAT確定報知されるゲームとして再設定されるため、AT抽選条件の成立後になかなかナビストックが付与されないことによって、遊技者が不信感を抱くことを防止することができる。
[パターン9]
パターン9に示すように、先に潜伏演出Bが行なわれた場合、当該潜伏演出Bに対応するカウントがサブ制御部91によってされるとともに、カウント表示器60において「1」からのカウント数字が表示される。なお、先に行なわれた演出は、潜伏演出Bであるため、カウントの下ひと桁が「4」、「8」となるゲームでAT確定報知が予定される。パターン9の例の場合、抽選の結果、カウントの「8」ゲーム目でAT確定報知が予定される。
その後、先の潜伏演出Bが行なわれてから4ゲーム目に再度AT抽選条件が成立して、5ゲーム目から潜伏演出Aが行なわれた場合は、当該後の潜伏演出Aに対応するカウントがサブ制御部91によってされる。このとき、カウント表示器60においては、後の潜伏演出Aに対応するカウントに基づき上書きされて、再度「1」からのカウント数字が表示される。なお、後に行なわれた演出は、潜伏演出Aであるため、カウントの下ひと桁が「4」、「8」以外となるゲームでAT確定報知が予定される。パターン9の例の場合、抽選の結果、カウントの「5」ゲーム目でAT確定報知が予定される。
さらに、先の潜伏演出Bの確定報知予定、および後の潜伏演出Aの確定報知予定を考慮すると、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「4」ゲーム目、もしくは「5」ゲーム目が確定報知予定となる。ここで、先の潜伏演出Bの確定報知予定を優先すると、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「4」ゲーム目は、有利報知となる。
パターン9のように、先が潜伏演出Bで、後が潜伏演出Aである場合、合算したナビストック数は2個以上となり、有利AT以上の有利なATに制御される。そのため、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「4」ゲーム目に行なわれる有利報知で問題がない。そのため、カウント表示器60に表示されたカウント数字が「4」となるゲームでAT確定報知が再設定される。
次に、図15に示すように、権利付与報知前期間において先に潜伏演出Bが行なわれ、後に潜伏演出Bが行なわれる場合は、ATの確定報知タイミングとして有利報知が行なわれるように再設定される。このときの一例として、図18、19のパターン10、パターン11、およびパターン12を用いてより具体的に説明する。図18、19は、権利付与報知前期間に行なわれる潜伏ゲームのカウント数とAT確定報知の実行タイミングとの関係の一例を示すタイミングテーブルを説明するための図である。
[パターン10]
パターン10に示すように、先に潜伏演出Bが行なわれた場合、当該潜伏演出Bに対応するカウントがサブ制御部91によってされるとともに、カウント表示器60において「1」からのカウント数字が表示される。なお、先に行なわれた演出は、潜伏演出Bであるため、カウントの下ひと桁が「4」、「8」となるゲームでAT確定報知が予定される。パターン10の例の場合、抽選の結果、カウントの「4」ゲーム目でAT確定報知が予定される。
その後、先の潜伏演出Bが行なわれてから2ゲーム目に再度AT抽選条件が成立して、3ゲーム目から潜伏演出Bが行なわれた場合は、当該後の潜伏演出Bに対応するカウントがサブ制御部91によってされる。このとき、カウント表示器60においては、後の潜伏演出Bに対応するカウントに基づき上書きされて、再度「1」からのカウント数字が表示される。なお、後に行なわれた演出は、潜伏演出Bであるため、カウントの下ひと桁が「4」、「8」となるゲームでAT確定報知が予定される。パターン10の例の場合、抽選の結果、カウントの「4」ゲーム目でAT確定報知が予定される。
さらに、先の潜伏演出Bの確定報知予定、および後の潜伏演出Bの確定報知予定を考慮すると、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「2」ゲーム目、もしくは「4」ゲーム目が確定報知予定となる。ここで、先の潜伏演出Bの確定報知予定を優先すると、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「2」ゲーム目は、通常報知となってしまう。
パターン10のように、先が潜伏演出Bで、後が潜伏演出Bである場合、合算したナビストック数は2個以上となり、有利AT以上の有利なATに制御されるため、AT確定報知は有利報知でなければならない。しかしながら、上記のようにAT確定報知を通常報知としてしまうと、遊技者は潜伏演出の終了後に通常ATに制御されると勘違いしてしまい、問題となる。そこで、再設定されたカウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」となるゲームでAT確定報知(有利報知)がされるように、後の潜伏演出Bの確定報知予定に基づき、カウント表示器60に表示されたカウント数字が「4」となるゲームでAT確定報知が再設定される。
[パターン11]
パターン11に示すように、先に潜伏演出Bが行なわれた場合、当該潜伏演出Bに対応するカウントがサブ制御部91によってされるとともに、カウント表示器60において「1」からのカウントが表示される。なお、先に行なわれた演出は、潜伏演出Bであるため、カウントの下ひと桁が「4」、「8」となるゲームでAT確定報知が予定される。パターン11の例の場合、抽選の結果、カウントの「8」ゲーム目でAT確定報知が予定される。
その後、先の潜伏演出Bが行なわれてから4ゲーム目に再度AT抽選条件が成立して、5ゲーム目から潜伏演出Bが行なわれた場合は、当該後の潜伏演出Bに対応するカウントがサブ制御部91によってされる。このとき、カウント表示器60においては、後の潜伏演出Bに対応するカウントに基づき上書きされて、再度「1」からのカウント数字が表示される。なお、後に行なわれた演出は、潜伏演出Bであるため、カウントの下ひと桁が「4」、「8」となるゲームでAT確定報知が予定される。パターン11の例の場合、抽選の結果、カウントの「4」ゲーム目でAT確定報知が予定される。
さらに、先の潜伏演出Bの確定報知予定、および後の潜伏演出Bの確定報知予定を考慮すると、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「4」ゲーム目のみが確定報知予定となる。この場合は、有利報知となる。
パターン11のように、先が潜伏演出Bで、後が潜伏演出Bである場合、合算したナビストック数は2個以上となり、有利AT以上の有利なATに制御される。そこで、上記のようにAT確定報知を有利報知としても問題がないため、カウント表示器60に表示されたカウント数字が「4」となるゲームでAT確定報知が再設定される。
[パターン12]
パターン12に示すように、先に潜伏演出Bが行なわれた場合、当該潜伏演出Bに対応するカウントがサブ制御部91によってされるとともに、カウント表示器60において「1」からのカウント数字が表示される。なお、先に行なわれた演出は、潜伏演出Bであるため、カウントの下ひと桁が「4」、「8」となるゲームでAT確定報知が予定される。パターン12の例の場合、抽選の結果、カウントの「28」ゲーム目でAT確定報知が予定される。
その後、先の潜伏演出Bが行なわれてから27ゲーム目に再度AT抽選条件が成立して、28ゲーム目から潜伏演出Bが行なわれた場合は、当該後の潜伏演出Bに対応するカウントがサブ制御部91によってされる。このとき、カウント表示器60においては、後の潜伏演出Bに対応するカウントに基づき上書きされて、再度「1」からのカウント数字が表示される。なお、後に行なわれた演出は、潜伏演出Bであるため、カウントの下ひと桁が「4」、「8」となるゲームでAT確定報知が予定される。パターン12の例の場合、抽選の結果、カウントの「4」ゲーム目でAT確定報知が予定される。
さらに、先の潜伏演出Bの確定報知予定、および後の潜伏演出Bの確定報知予定を考慮すると、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「1」ゲーム目、もしくは「4」ゲーム目が確定報知予定となる。ここで、先の潜伏演出Bの確定報知予定を優先すると、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「1」ゲーム目は、通常報知となってしまう。
パターン12のように、先が潜伏演出Bで、後が潜伏演出Bである場合、合算したナビストック数は2個以上となり、有利AT以上の有利なATに制御されるため、AT確定報知は有利報知でなければならない。しかしながら、上記のようにAT確定報知を通常報知としてしまうと、遊技者は潜伏演出の終了後に通常ATに制御されると勘違いしてしまい、問題となる。そこで、再設定されたカウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」となるゲームでAT確定報知(有利報知)がされるように、後の潜伏演出Bの確定報知予定に基づき、カウント表示器60に表示されたカウント数字が「4」となるゲームでAT確定報知が再設定される。
なお、パターン12の場合、有利報知とすれば良いのだから、カウント表示器60に表示されたカウント数字が「8」となるゲームでもAT確定報知を再設定することも考えられる。しかしながら、本実施の形態においては、カウント表示器60に表示されたカウント数字が「4」となるゲームが真先に順番が到来するため、カウント表示器60に表示されたカウント数字が「4」となるゲームでAT確定報知を再設定する。
このように、再設定可能な複数のゲームのうち、最先のゲームがAT確定報知されるゲームとして再設定されるため、AT抽選条件の成立後になかなかナビストックが付与されないことによって、遊技者が不信感を抱くことを防止することができる。
また、本実施の形態においては、パターン12のように、先の潜伏演出Bの最大ゲーム数(32ゲーム)を超えない範囲でAT確定報知が再設定される。
このように、AT確定報知されるゲームは、権利付与報知前期間に移行する契機となったAT抽選条件の成立ゲームから所定期間(本実施の形態においては、32ゲーム)の範囲で再設定されるため、AT抽選条件の成立後になかなかナビストックが付与されないことによって、遊技者が不信感を抱くことを防止することができる。
さらに、本実施の形態においては、パターン12のように、先の潜伏演出Bの確定報知予定から5ゲームを超えない範囲でAT確定報知が再設定される。なお、先の潜伏演出Bの確定報知予定からのゲーム数(本実施の形態においては、5ゲーム)は、これに限らず、その他のゲーム数でもよい。但し、遊技者に対して、AT抽選条件の成立後になかなかナビストックが付与されないと感じさせることがないゲーム数の範囲で設定する方が好ましい。
このように、AT確定報知されるゲームは、もともと予定されていた確定報知予定ゲームから所定期間(本実施の形態においては、5ゲーム)の範囲で再設定されるため、AT抽選条件の成立後になかなかナビストックが付与されないことによって、遊技者が不信感を抱くことを防止することができる。
次に、ATゲーム中において、液晶表示器51の画面上で行なわれる演出(以下、AT演出と称する)について説明する。ここで、AT演出とは、RT2におけるATゲーム内で行なわれる演出であり、キャラクタ同志のバトル演出などが行なわれる。本実施の形態のように、野球がテーマとなるスロットマシンであれば、野球の試合中に起こる乱闘シーンでのキャラクタ同志のバトルでもよい。
[AT演出]
図20は、AT演出に関するタイミングチャートである。図20は、1回目のAT抽選条件が成立してナビストックが付与されたときの権利付与報知前期間において、2回目のAT抽選条件が成立して再度ナビストックが付与されたときのAT演出について示されている。
図20(a)は、AT演出が一連の演出である場合のタイミングチャートである。図20(a)に示すように、潜伏演出中にAT確定報知が行なわれると、カウント表示器60におけるカウント数字の表示が終了する。その後、RT0およびRT2においてATに制御される。さらに、RT2へ移行されたときには、ナビストック数を消費するとともにAT演出が行なわれる。なお、本実施の形態においては、AT演出として、1回目のAT抽選条件の成立によって付与されたナビストック数および2回目のAT抽選条件の成立によって付与されたナビストック数を合計したナビストック数に対応するゲーム数分の一連の演出が行なわれる。
たとえば、1回目のAT抽選条件の成立で1個のナビストック(10ゲームのATゲーム数に相当)が付与されて、2回目のAT抽選条件の成立で2個のナビストック(20ゲームのATゲーム数に相当)が付与された場合は、それらを合計した3個のナビストックすべてを用いて30ゲームのATゲームが行なわれる間にAT演出が行なわれる。
つまり、AT抽選条件が1回成立した結果ナビストックが3個付与された場合と、AT抽選条件が3回成立した結果ナビストックがそれぞれ1個づつ付与された場合とで、獲得したナビストック数は同じ3個となるため、AT演出としては同じ一連の演出が行なわれる。
このように、本実施の形態においては、単一の権利(たとえば、3個のナビストックの付与)に基づいて有利ATに制御しているときと、複数の権利(たとえば、1個のナビストックを3回付与)に基づいて有利AT相当のATに制御しているときとで、同じ演出態様(一連のAT演出)でATゲームの演出がされる。
また、本実施の形態においては、付与されたナビストック数を1回もしくは複数回に切り分けて分割し、分割した当該ナビストック数に対応するATゲーム数を遊技者に対して所定のタイミングで報知するゲーム数報知演出を行なう。
より具体的には、RT2に移行したときに付与されたナビストック数を分割した一部のナビストック数に相当する初回のATゲーム数(初回ゲーム数)が液晶表示器51によって報知される。このとき、報知されたATゲーム数は、ATカウント数字としてAT演出中に液晶表示器51に表示される。ATカウント数字は、ATゲームが1回行なわれるごとにカウントダウンして減算表示される。その後、所定の条件(たとえば、毎ゲームの当選状況)に応じて、残りのナビストック数に対応するATゲーム数が液晶表示器51によって報知される。このとき、液晶表示器51に表示されていたATカウント数字に今回報知したATゲーム数に相当するATカウント数字が加算されて液晶表示器51に表示される。
たとえば、図20(a)においては、1回目のAT抽選条件が成立してナビストック数が1個(10ゲームのATゲーム数に相当)付与され、2回目のAT抽選条件が成立してナビストック数が2個(20ゲームのATゲーム数に相当)付与された例を示す。
図20(a)に示すように、RT2におけるAT演出開始とともに、1回目に付与されたナビストック数に基づいて、初回ゲーム数として「10ゲーム開始!」といったメッセージが液晶表示器51に表示されるゲーム数報知演出が行なわれる。
その後、AT演出を終了することなく、2回目に付与されたナビストック数の一部に基づいて、「10ゲーム上乗せ!」といったメッセージが液晶表示器51に表示される追加のゲーム数報知演出が行なわれる。
さらにその後、AT演出を終了することなく、2回目に付与されたナビストック数の残りの一部に基づいて、「10ゲーム上乗せ!」といったメッセージが液晶表示器51に表示される追加のゲーム数報知演出が行なわれる。
その後、すべてのナビストック数に対応するATゲームが終了するとAT演出を終了する。
このように、本実施の形態においては、複数回にわたって付与されたナビストック数を用いて一連の演出としてATゲームが実行される。
一方、本実施の形態において、AT演出は、図20(b)に示すようにAT演出が分離した演出が行なわれることがない。
図20(b)は、AT演出が分離した演出である場合のタイミングチャートである。図20(b)に示すように、潜伏演出中にAT確定報知が行なわれると、カウント表示器60におけるカウント数字の表示が終了する。その後、RT0およびRT2においてATに制御される。さらに、RT2へ移行されたときには、ナビストック数を消費するとともにAT演出が行なわれる。なお、AT演出が分離した演出である場合は、1回目のAT抽選条件の成立によって付与されたナビストック数と、2回目のAT抽選条件の成立によって付与されたナビストック数とのそれぞれに対応するAT演出が行なわれる。
たとえば、図20(b)においては、1回目のAT抽選条件が成立してナビストック数が1個(10ゲームのATゲーム数に相当)付与され、2回目のAT抽選条件が成立してナビストック数が2個(20ゲームのATゲーム数に相当)付与された例を示す。
図20(b)に示すように、RT2におけるAT演出開始とともに、1回目に付与されたナビストック数に基づいて、「10ゲーム開始!」といったメッセージが液晶表示器51に表示される。
その後、1回目に付与されたナビストック数に対応するATゲームが終了すろと、1回目のAT演出を終了する。
次に、複数回の通常ゲームを経た後、再び2回目に付与されたナビストック数に基づいて、「20ゲーム開始!」といったメッセージが液晶表示器51に表示される。
その後、2回目に付与されたナビストック数に対応するATゲームが終了すろと、2回目のAT演出を終了する。
このように、複数回にわたって付与されたナビストック数を用いて分離した演出態様のAT演出を本実施の形態に採用した場合、以下の不都合が生じる。
たとえば、本実施の形態においては、図17に示すパターン4、5のように、1回目のAT抽選条件の成立によってナビストックが1個付与され、2回目のAT抽選条件の成立によってナビストックが1個付与された場合でも、両者を合算した結果、ナビストック数が2個となれば有利報知が行なわれる。この状況において、1回目に付与されたナビストック1個に対応する1回目のATと、2回目に付与されたナビストック1個に対応する2回目のATとが分離してAT演出が行なわれた場合、遊技者にとってみれば、有利報知がされたにもかかわらず、1回目のAT終了時点で、すべてのナビストックが消化されたと勘違いしてしまう。そのため、本実施の形態においては、図20(a)に示すように、一連の演出となるAT演出のみが行なわれる。
[AT抽選処理]
次に、サブ制御部91が実行するAT抽選処理について説明する。AT抽選処理はRT0〜RT3において、メイン制御部41から内部当選コマンドを受信するたびにサブ制御部91によって実行される処理である。図21は、AT抽選処理を実行するためのフローチャートである。
AT抽選処理が実行されると、ステップS1において、サブ制御部91は、AT抽選条件に成立したか否かを判定する。つまり、サブ制御部91は、メイン制御部41からの内部当選コマンドに基づき、RAM91cの所定領域に強イチゴA当選情報もしくはメロンA当選情報が格納されたか否かを判定する。
サブ制御部91は、AT抽選条件に成立したと判定したときには(ステップS1においてYES)、ステップS2において、図12の潜伏演出決定テーブルを参照して抽選により潜伏演出を決定するとともに、図13のAT抽選テーブルを参照して抽選により付与するナビストック数を決定する。一方、サブ制御部91は、AT抽選条件に成立していないと判定したときには(ステップS1においてNO)、AT抽選処理を終了する。
次に、サブ制御部91は、ステップS2において、潜伏演出およびナビストック数を決定した後、ステップS3において、付与するナビストック数をRAM91cの所定領域に格納する。
次に、ステップS4において、サブ制御部91は、後述する確定報知タイミング決定処理を実行する。その後、ステップS5において、サブ制御部91は、カウント表示器60にカウント数字を表示させ、カウントを開始する。その後、サブ制御部91は、AT抽選処理を終了する。
[確定報知タイミング決定処理]
次に、図22〜図25を用いて、サブ制御部91が実行する確定報知タイミング決定処理について説明する。確定報知タイミング決定処理は、AT抽選処理に含まれ、サブ制御部91によって実行される処理である。図22〜図25は、確定報知タイミング決定処理を実行するためのフローチャートである。
図22に示すように、確定報知タイミング決定処理が実行されると、ステップS10において、サブ制御部91は、すでに実行中の潜伏演出があるか否かを判定する。サブ制御部91は、実行中の潜伏演出がないと判定したときには(ステップS10においてNO)、図23のS110に移行する。
一方、サブ制御部91は、すでに実行中の潜伏演出があると判定したときには(ステップS10においてYES)、ステップS20において、カウント表示器60に表示されたカウント数字をリセットする。
次に、ステップS30において、サブ制御部91は、カウント表示を再設定する。つまり、サブ制御部91は、すでに潜伏演出が行なわれている権利付与報知前期間に再度AT抽選条件が成立したため、当該AT抽選条件の成立に基づくカウントに基づき、カウント表示器60に表示されたカウント数字を上書き更新する。
次に、ステップS40において、サブ制御部91は、すでに実行中の演出は潜伏演出Zであるか否かを判定する。サブ制御部91は、すでに実行中の演出は潜伏演出Zではないと判定したときには(ステップS40においてNO)、図24のS210に移行する。
一方、サブ制御部91は、すでに実行中の演出は潜伏演出Zであると判定したときには(ステップS40においてYES)、ステップS50において、今回決定した演出は潜伏演出Zであるか否かを判定する。
サブ制御部91は、今回決定した演出は潜伏演出Zでないと判定したときには(ステップS50においてNO)、ステップS70において、今回決定した演出は潜伏演出Aであるか否かを判定する。
サブ制御部91は、今回決定した演出は潜伏演出Aではないと判定したときには(ステップS70においてNO)、ステップS90において、AT確定報知を有利報知に決定するとともに、AT確定報知するゲーム(カウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」となるゲームのいずれか)を再設定する。このとき、サブ制御部91は、RAM91cに格納されたATフラグに基づき、先のAT抽選条件の成立時に付与すると決定されたナビストック数と、後のAT抽選条件の成立時に付与すると決定されたナビストック数とを特定して合算し、合算したナビストック数と、潜伏演出フラグに基づき特定された予定されているATの確定報知タイミングとに基づき、AT確定報知するゲームを再設定する。その後、サブ制御部91は、確定報知タイミング決定処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、今回決定した演出は潜伏演出Aであると判定したときには(ステップS70においてYES)、ステップS80において、AT確定報知を通常報知に決定するとともに、AT確定報知するゲーム(カウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」以外となるゲームのいずれか)を再設定する。このとき、サブ制御部91は、RAM91cに格納されたATフラグに基づき、先のAT抽選条件の成立時に付与すると決定されたナビストック数と、後のAT抽選条件の成立時に付与すると決定されたナビストック数とを特定して合算し、合算したナビストック数と、潜伏演出フラグに基づき特定された予定されているATの確定報知タイミングとに基づき、AT確定報知するゲームを再設定する。その後、サブ制御部91は、確定報知タイミング決定処理を終了する。
また、ステップS50において、サブ制御部91は、今回決定した演出は潜伏演出Zであると判定したときには(ステップS50においてYES)、ステップS60において、AT確定報知なしに決定する。このとき、サブ制御部91は、RAM91cに格納されたATフラグに基づき、先のAT抽選条件の成立時に付与すると決定されたナビストック数と、後のAT抽選条件の成立時に付与すると決定されたナビストック数とを特定して合算し、合算したナビストック数と、潜伏演出フラグに基づき特定された予定されているATの確定報知タイミングとに基づき、AT確定報知するゲームを再設定する。その後、サブ制御部91は、確定報知タイミング決定処理を終了する。
一方、図23に示すステップS110において、サブ制御部91は、今回決定した演出は潜伏演出Zであるか否かを判定する。
サブ制御部91は、今回決定した演出は潜伏演出Zでないと判定したときには(ステップS110においてNO)、ステップS130において、今回決定した演出は潜伏演出Aであるか否かを判定する。
サブ制御部91は、今回決定した演出は潜伏演出Aではないと判定したときには(ステップS130においてNO)、ステップS150において、AT確定報知を有利報知に決定するとともに、AT確定報知するゲーム(カウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」となるゲームのいずれか)を設定する。その後、サブ制御部91は、ステップS160において、カウント表示器60にカウント数字を表示して設定し、確定報知タイミング決定処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、今回決定した演出は潜伏演出Aであると判定したときには(ステップS130においてYES)、ステップS140において、AT確定報知を通常報知に決定するとともに、AT確定報知するゲーム(カウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」以外となるゲームのいずれか)を設定する。その後、サブ制御部91は、ステップS160において、カウント表示器60にカウント数字を表示して設定し、確定報知タイミング決定処理を終了する。
また、ステップS110において、サブ制御部91は、今回決定した演出は潜伏演出Zであると判定したときには(ステップS110においてYES)、ステップS120において、AT確定報知なしに決定する。その後、サブ制御部91は、ステップS160において、カウント表示器60にカウント数字を表示して設定し、確定報知タイミング決定処理を終了する。
一方、図24に示すステップS210に移行すると、サブ制御部91は、すでに実行中の演出は潜伏演出Aであるか否かを判定する。サブ制御部91は、すでに実行中の演出は潜伏演出Aではないと判定したときには(ステップS210においてNO)、図25のステップS310に移行する。
一方、サブ制御部91は、すでに実行中の演出は潜伏演出Aであると判定したときには(ステップS210においてYES)、ステップS220において、今回決定した演出は潜伏演出Zであるか否かを判定する。
サブ制御部91は、今回決定した演出は潜伏演出Zでないと判定したときには(ステップS220においてNO)、ステップS240において、今回決定した演出は潜伏演出Aであるか否かを判定する。
サブ制御部91は、今回決定した演出は潜伏演出Aではないと判定したときには(ステップS240においてNO)、ステップS260において、AT確定報知を有利報知に決定するとともに、AT確定報知するゲーム(カウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」となるゲームのいずれか)を再設定する。このとき、サブ制御部91は、RAM91cに格納されたATフラグに基づき、先のAT抽選条件の成立時に付与すると決定されたナビストック数と、後のAT抽選条件の成立時に付与すると決定されたナビストック数とを特定して合算し、合算したナビストック数と、潜伏演出フラグに基づき特定された予定されているATの確定報知タイミングとに基づき、AT確定報知するゲームを再設定する。その後、サブ制御部91は、確定報知タイミング決定処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、今回決定した演出は潜伏演出Aであると判定したときには(ステップS240においてYES)、ステップS250において、AT確定報知を有利報知に決定するとともに、AT確定報知するゲーム(カウント表示器60に表示されたカウント数字が「4」、「8」となるゲームのいずれか)を再設定する。このとき、サブ制御部91は、RAM91cに格納されたATフラグに基づき、先のAT抽選条件の成立時に付与すると決定されたナビストック数と、後のAT抽選条件の成立時に付与すると決定されたナビストック数とを特定して合算し、合算したナビストック数と、潜伏演出フラグに基づき特定された予定されているATの確定報知タイミングとに基づき、AT確定報知するゲームを再設定する。その後、サブ制御部91は、確定報知タイミング決定処理を終了する。
また、ステップS220において、サブ制御部91は、今回決定した演出は潜伏演出Zであると判定したときには(ステップS220においてYES)、ステップS230において、AT確定報知を通常報知に決定するとともに、AT確定報知するゲーム(カウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」以外となるゲームのいずれか)を再設定する。このとき、サブ制御部91は、RAM91cに格納されたATフラグに基づき、先のAT抽選条件の成立時に付与すると決定されたナビストック数と、後のAT抽選条件の成立時に付与すると決定されたナビストック数とを特定して合算し、合算したナビストック数と、潜伏演出フラグに基づき特定された予定されているATの確定報知タイミングとに基づき、AT確定報知するゲームを再設定する。その後、サブ制御部91は、確定報知タイミング決定処理を終了する。
一方、図25に示すステップS310に移行すると、サブ制御部91は、今回決定した演出は潜伏演出Zであるか否かを判定する。
サブ制御部91は、今回決定した演出は潜伏演出Zでないと判定したときには(ステップS310においてNO)、ステップS330において、今回決定した演出は潜伏演出Aであるか否かを判定する。
サブ制御部91は、今回決定した演出は潜伏演出Aではないと判定したときには(ステップS330においてNO)、ステップS350において、AT確定報知を有利報知に決定するとともに、AT確定報知するゲーム(カウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」となるゲームのいずれか)を再設定する。このとき、サブ制御部91は、RAM91cに格納されたATフラグに基づき、先のAT抽選条件の成立時に付与すると決定されたナビストック数と、後のAT抽選条件の成立時に付与すると決定されたナビストック数とを特定して合算し、合算したナビストック数と、潜伏演出フラグに基づき特定された予定されているATの確定報知タイミングとに基づき、AT確定報知するゲームを再設定する。その後、サブ制御部91は、確定報知タイミング決定処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、今回決定した演出は潜伏演出Aであると判定したときには(ステップS330においてYES)、ステップS340において、AT確定報知を有利報知に決定するとともに、AT確定報知するゲーム(カウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」となるゲームのいずれか)を再設定する。このとき、サブ制御部91は、RAM91cに格納されたATフラグに基づき、先のAT抽選条件の成立時に付与すると決定されたナビストック数と、後のAT抽選条件の成立時に付与すると決定されたナビストック数とを特定して合算し、合算したナビストック数と、潜伏演出フラグに基づき特定された予定されているATの確定報知タイミングとに基づき、AT確定報知するゲームを再設定する。その後、サブ制御部91は、確定報知タイミング決定処理を終了する。
また、ステップS310において、サブ制御部91は、今回決定した演出は潜伏演出Zであると判定したときには(ステップS310においてYES)、ステップS320において、AT確定報知を有利報知に決定するとともに、AT確定報知するゲーム(カウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」となるゲームのいずれか)を再設定する。このとき、サブ制御部91は、RAM91cに格納されたATフラグに基づき、先のAT抽選条件の成立時に付与すると決定されたナビストック数と、後のAT抽選条件の成立時に付与すると決定されたナビストック数とを特定して合算し、合算したナビストック数と、潜伏演出フラグに基づき特定された予定されているATの確定報知タイミングとに基づき、AT確定報知するゲームを再設定する。その後、サブ制御部91は、確定報知タイミング決定処理を終了する。
[確定報知処理]
次に、図26を用いて、サブ制御部91が実行する確定報知処理について説明する。確定報知処理は、潜伏演出中に行なわれる潜伏ゲームにおいて、サブ制御部91によって1ゲームが開始されるときに実行される処理である。図26は、確定報知処理を実行するためのフローチャートである。
確定報知処理が実行されると、ステップS410において、サブ制御部91は、RAM91cに格納された潜伏演出フラグに基づき、カウント表示器60に表示されたカウント数字が設定値に達したか否かを判定する。
たとえば、サブ制御部91は、確定報知タイミング決定処理によって通常報知を行なうと決定した場合には、カウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」以外となるゲームのいずれかのうち、設定されたカウントに達したか否かを判定する。また、サブ制御部91は、確定報知タイミング決定処理によって有利報知を行なうと決定した場合には、カウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」となるゲームのいずれかのうち、設定されたカウントに達したか否かを判定する。また、サブ制御部91は、確定報知タイミング決定処理によってAT確定報知を行なわないと決定した場合には、カウント表示器60に表示されたカウント数字が32ゲームに達したか否かを判定する。
サブ制御部91は、カウント表示器60に表示されたカウント数字が設定値に達していないと判定したときには(ステップS410においてNO)、確定報知処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、カウント表示器60に表示されたカウント数字が設定値に達したと判定したときには(ステップS410においてYES)、ステップS420において、AT確定報知を行なうか否かを判定する。
サブ制御部91は、AT確定報知を行なわないと判定したときには(ステップS420においてNO)、確定報知処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、AT確定報知を行なうと判定したときには(ステップS420においてYES)、ステップS430において、液晶表示器51を制御して、設定していたAT確定報知を行なう。その後、サブ制御部91は、確定報知処理を終了する。
このように、本実施の形態においては、権利付与報知前期間にAT抽選条件が成立したときに、カウント表示器60に表示されたカウント数字が再設定され、かつ、そのカウント数字が再設定されたゲームを基準として、AT確定報知されるゲームが再設定されるため、再度のAT抽選条件が成立しても、遊技者に対して、再度のAT抽選条件の成立を考慮したカウント数字の報知を伴うゲームが進行し、やがてAT確定報知がなされるであろうとの期待感を抱かせることができる。その結果、AT抽選条件成立後からATに制御されるまでの期間において、再度AT抽選条件が成立したときでも遊技の興趣を低下させないようにすることが可能となる。さらに、再度のAT抽選条件の成立に基づき付与されるナビストックと、すでに付与されているナビストックとの複数のナビストックに基づいて、ATに制御することによって、有利AT以上の有利な状態を遊技者に与える場合には、AT確定報知されるゲームが「4」または「8」となるカウント数字が報知されるゲームに再設定され、また、単一の権利に基づいて有利ATに制御しているときと、複数の権利に基づいて有利AT相当のATに制御しているときとで、同じ演出態様(一連のAT演出)でATゲームの演出がされる。これにより、AT抽選条件が複数回成立した場合にはそれぞれで付与されるナビストックが合算され、AT抽選条件の成立が無駄にならないと遊技者に思わせることができる。その結果、遊技者のナビストック付与に対する期待感をより一層向上させることができる。
また、本実施の形態においては、権利付与報知前期間内において複数回のAT抽選条件が成立した場合でも、当該複数回のAT抽選条件のそれぞれに基づき付与されるナビストックに基づいて制御されるATの有利度合を示すATフラグが記憶されるため、AT抽選条件が成立するたびに、当該記憶に基づいて容易にAT確定報知されるゲームを再設定することができる。
[ATゲーム数報知処理]
次に、サブ制御部91が実行するATゲーム数報知処理について説明する。ATゲーム数報知処理は、サブ制御部91によって、RT2において1ゲームが開始されるときに実行される処理である。図27は、ATゲーム数報知処理を実行するためのフローチャートである。
図27に示すように、ATゲーム数報知処理が実行されると、ステップS510において、サブ制御部91は、RAM91cに格納された未報知ゲーム数情報に基づき、未報知ゲーム数が0より大きいか否かすなわち未報知ゲーム数が存在するか否かを判定する。
サブ制御部91は、未報知ゲーム数が0であると判定したときには(ステップS510においてNO)、ステップS585の処理に移行する。一方、サブ制御部91は、未報知ゲーム数が0より大きいと判定したときには(ステップS510においてYES)、ステップS515において、AT初当りしているか否かを判定する。
サブ制御部91は、AT初当りしていると判定したときには(ステップS515においてYES)、ステップS520において、初回に報知する初回ゲーム数を決定する。つまり、サブ制御部91は、付与されたナビストック数の一部を消化して、AT演出の開始時に行なわれるゲーム数報知演出によって初回に報知するATゲーム数を決定する。なお、初回ゲーム数は、抽選で決定されても良いし、予め決められたゲーム数であっても良い。その後、サブ制御部91は、ステップS560の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、AT初当りしていないと判定したときには(ステップS515においてNO)、ステップS530において、AT抽選で上乗せ当選したか否かを判定する。つまり、今から開始されるゲームの内部抽選状況に応じてAT抽選条件が成立し、AT抽選が行なわれて、当該AT抽選で新たにナビストック数が付与されたか否かを判定する。
サブ制御部91は、上乗せ当選したと判定したときには(ステップS530においてYES)、上乗せ報知するゲーム数(以下、上乗せゲーム数と称する)を決定する。つまり、サブ制御部91は、追加で付与されたナビストック数の一部を消化して、AT演出中に行なわれるゲーム数報知演出によって追加で報知するATゲーム数を決定する。なお、上乗せゲーム数は、抽選で決定されても良いし、予め決められたゲーム数であっても良い。その後、サブ制御部91は、ステップS560の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、上乗せ当選していないと判定したときには(ステップS530においてNO)、S540において、未報知のナビストック数に対応するATゲーム数が存在しながら、現在報知されているATゲーム数が「1」であって今から開始されるゲームで「0」になってしまう状況であるか否かを判定する。
サブ制御部91は、報知ゲーム数が1であると判定したときには(ステップS545においてYES)、上乗せ報知する上乗せゲーム数を決定する。つまり、サブ制御部91は、残りのナビストック数の一部を消化して、AT演出中に行なわれるゲーム数報知演出によって追加で報知するATゲーム数を決定する。なお、このときの上乗せゲーム数も、抽選で決定されても良いし、予め決められたゲーム数であっても良い。その後、サブ制御部91は、ステップS560の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、報知ゲーム数が「1」ではないと判定したときには(ステップS540においてNO)、ステップS550において、予め定められた特定の当選状況であるか否かを判定する。つまり、ステップS550において、サブ制御部91は、今から開始されるゲームの内部抽選状況が特定の当選状況であるか否かを判定する。ここで、予め定められた特定の当選状況とは、弱イチゴAもしくは1枚役Aに当選している状況、およびいずれの入賞役にも当選していない状況を言う。
サブ制御部91は、予め定められた特定の当選状況であると判定したときには(ステップS550においてYES)、上乗せ報知する上乗せゲーム数を決定する。つまり、サブ制御部91は、残りのナビストック数の一部を消化して、AT演出中に行なわれるゲーム数報知演出によって追加で報知するATゲーム数を決定する。なお、このときの上乗せゲーム数も、抽選で決定されても良いし、予め決められたゲーム数であっても良い。その後、サブ制御部91は、ステップS560の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、予め定められた特定の当選状況ではないと判定したときには(ステップS550においてNO)、ステップS565の処理に移行する。
また、ステップS560において、サブ制御部91は、未報知ゲーム数から今回報知すると決定されたATゲーム数を減算した後の残りゲーム数を特定するための未報知ゲーム数情報に、RAM91cに格納された未報知ゲーム数情報を更新する。
次に、ステップS565において、サブ制御部91は、前述したステップS520、ステップS535、ステップS545、およびステップS555のうちいずれかの処理で、初回ゲーム数もしくは上乗せゲーム数を決定したか否かを判定する。
サブ制御部91は、初回ゲーム数もしくは上乗せゲーム数を決定していないと判定したときには(ステップS565においてNO)、ステップS585の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、初回ゲーム数もしくは上乗せゲーム数を決定したと判定したときには(ステップS565においてYES)、ステップS570において、決定した初回ゲーム数もしくは上乗せゲーム数に応じたゲーム数報知演出を設定する。なお、ゲーム数報知演出は、遊技状態がRT2であるときにおいて行なわれる。
なお、設定されたゲーム数報知演出は、AT初当りを契機に行なわれる場合には、AT確定報知後のAT演出の開始とともに行なわれる。また、上乗せ当選もしくは特定の当選状況のうちいずれかとなったことを契機にゲーム数報知演出が行なわれる場合には、ゲームの結果が表示(全リール停止)されて当該ゲームが終了したときに行なわれる。これにより、1ゲームの結果が出るまで期待感を持続させることができる。一方、報知ゲーム数が1となったことを契機にゲーム数報知演出が行なわれる場合には、少なくとも後述するS590の処理が行なわれた後に行なわれる。これにより、報知されているゲーム数が0となったときにゲーム数報知演出が行なわれることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
次に、ステップS575において、サブ制御部91は、報知されたゲーム数を特定するための報知ゲーム数情報を更新する。たとえば、初回ゲーム数として「50ゲーム」と決定したときには、50を特定するための報知ゲーム数情報を設定し、上乗せゲーム数として「30ゲーム」と決定したときであって、それまでの報知ゲーム数情報から特定される報知ゲーム数が「28」であるときには、30+28=58を特定するための報知ゲーム数情報に、RAM91cに格納された未報知ゲーム数情報を更新する。サブ制御部91は、この報知ゲーム数情報から、液晶表示器51において報知されているゲーム数を特定することができる。
次に、ステップS580において、サブ制御部91は、前述したステップS520、ステップS535、ステップS545、およびステップS555のうちいずれかの処理で決定した初回ゲーム数もしくは上乗せゲーム数をリセットする。
次に、ステップS585において、サブ制御部91は、RT2の遊技状態であって、かつ報知ゲーム数情報に基づき報知されている報知ゲーム数が0より大きいか否かを判定する。
サブ制御部91は、RT2以外の遊技状態であるか、あるいは報知ゲーム数が0(あるいは報知されていない)であると判定したときには(ステップS585においてNO)、ATゲーム数報知処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、RT2の遊技状態であって、かつ報知ゲーム数情報に基づき報知されている報知ゲーム数が0より大きいと判定したときには(ステップS585においてYES)、ステップS590において、報知ゲーム数を1減算させたゲーム数となるように、報知ゲーム数情報を1減算更新するとともに、液晶表示器51に表示されているATカウント数字を1減算表示させる。その後、サブ制御部91は、ATゲーム数報知処理を終了する。
次に、図28を用いて、ゲームの進行状況に応じた、報知ゲーム数および未報知ゲーム数の変化の一例を説明する。なお、図28に示す報知ゲーム数および未報知ゲーム数の変化の一例は、図20(a)で説明した一連のAT演出が行なわれている最中での変化の一例を示す。図28においては、AT抽選の当選状況、報知ゲーム数情報から特定されて液晶表示器51において報知されている報知ゲーム数、および未報知ゲーム数情報から特定される未報知ゲーム数が示されている。
図28のタイミング1は、一例として、非AT中においてAT初当りし、ナビストック数が5個付与されて「50ゲーム」がATゲーム数に決定され、当該「50ゲーム」のうち、図27のS520において「20ゲーム」が報知ゲーム数に決定された場合を示している。
AT初当りしたときには、図27のS570で示したとおり、ゲーム数報知演出として「20ゲーム開始!」といったゲーム数報知演出が行なわれた後、報知ゲーム数として「20ゲーム」が液晶表示器51に表示されるATカウント数字で報知される。なお、未報知ゲーム数は、50−20=30ゲームとなっている。なお、報知ゲーム数(ATカウント数字)は、図27のS590で示したとおり、ゲーム消化される毎に1ずつ減算表示される。
タイミング2は、特定の当選状況となり、未報知ゲーム数「30ゲーム」のうち、図27のS555において「20ゲーム」が上乗せゲーム数に決定された場合を示している。なお、図28では、当該上乗せ前の報知ゲーム数が「12ゲーム」であるときを例示している。
上乗せゲーム数が決定されたときには、図27のS570で示したとおり、ゲーム数報知演出として「20ゲーム上乗せ!」といった演出が行なわれた後、報知ゲーム数として12+20=「32ゲーム」が報知されている。また、未報知ゲーム数は、30−20=10ゲームとなっている。
タイミング3は、上乗せ当選して「30ゲーム」が上乗せされるATゲーム数に決定され、未報知ゲーム数が一旦10+30=「40ゲーム」となり、上乗せされるATゲーム数である「30ゲーム」のうち、当該上乗せ当選により図27のS535において「20ゲーム」が上乗せゲーム数に決定された場合を示している。なお、図28では、当該上乗せ前の報知ゲーム数が「4ゲーム」であるときを例示する。
上乗せゲーム数が決定されたときには、図27のS570で示したとおり、ゲーム数報知演出として「20ゲーム上乗せ!」といった演出が行なわれた後、報知ゲーム数として4+20=「24ゲーム」が報知されている。また、未報知ゲーム数は、40−20=20ゲームとなっている。
タイミング4は、報知ゲーム数が1となったとき、すなわち図27のS540において「YES」と判定されたときにおいて、図27のS545において未報知ゲーム数「20ゲーム」のうち「10ゲーム」が上乗せゲーム数に決定された場合を示している。
報知ゲーム数が1となることを契機として上乗せゲーム数が決定されたときには、前述したように、図27のS590において液晶表示器51に表示されるATカウント数字が1減算表示されて一旦「0ゲーム」となった後に、ゲーム数報知演出として「10ゲーム上乗せ!」といった演出が行なわれるため、「10ゲーム」が報知されている。また、未報知ゲーム数は、20−10=10ゲームとなっている。
このように、本実施の形態においては、付与されたナビストックのうち未だ報知されていない未報知分割権利(未報知ゲーム数の範囲内のゲーム数)が、当該ナビストックの付与後において新たに開始されるゲームの結果に応じて報知される。このため、権利が付与された後の結果によって、まるで新たに権利が付与されたかのような印象を遊技者に効果的に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
[パターン13について]
本実施の形態においては、カウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」となるタイミングで有利報知を行なうものであった。しかしながら、たとえば、カウント数字が「28」のときのみに有利報知を行なうものである場合は、図29および図30に示すパターン13の例となることが考えられる。
図29は、変形例における確定報知パターンテーブルを説明するための図である。また、図30は、変形例における権利付与報知前期間に行なわれる潜伏ゲームのカウント数とAT確定報知の実行タイミングとの関係の一例を示すタイミングテーブルを説明するための図である。
図30のパターン13に示すように、先に潜伏演出Bが行なわれた場合、当該潜伏演出Bに対応するカウントがサブ制御部91によってされるとともに、カウント表示器60において「1」からのカウント数字が表示される。なお、先に行なわれた演出は、潜伏演出Bであるため、カウントが「28」となるゲームでAT確定報知(有利報知)が予定される。
その後、先の潜伏演出Bが行なわれてから27ゲーム目に再度AT抽選条件が成立して、28ゲーム目から潜伏演出Bが行なわれた場合は、当該後の潜伏演出Bに対応するカウントがサブ制御部91によってされる。このとき、カウント表示器60においては、後の潜伏演出Bに対応するカウントに基づき上書きされて、再度「1」からのカウント数字が表示される。なお、後に行なわれた演出は、潜伏演出Bであるため、カウントが「28」となるゲームでAT確定報知(有利報知)が予定される。
さらに、先の潜伏演出Bの確定報知予定、および後の潜伏演出Bの確定報知予定を考慮すると、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「1」ゲーム目、もしくは「28」ゲーム目が確定報知予定となる。ここで、先の潜伏演出Bの確定報知予定を優先すると、カウント表示器60に表示されたカウント数字の「1」ゲーム目は、通常報知となってしまう。
パターン13のように、先が潜伏演出Bで、後が潜伏演出Bである場合、合算したナビストック数は2個以上となり、有利AT以上の有利なATに制御されるため、AT確定報知は有利報知でなければならない。しかしながら、上記のようにAT確定報知を通常報知としてしまうと、遊技者は潜伏演出の終了後に通常ATに制御されると勘違いしてしまい、問題となる。一方、後の潜伏演出Bの確定報知予定に基づき、カウント表示器60に表示されたカウント数字が「28」となるゲームでAT確定報知を再設定する場合は、先の潜伏演出Bが開始されてから32ゲームを超えてしまい、最初のAT抽選条件の成立後になかなかナビストックが付与されないことによって、遊技者が不信感を抱いてしまう。
そこで、本実施の形態に係る変形例においては、最初のAT抽選条件の成立に基づく潜伏演出Bの最大ゲーム目(32ゲーム目)、つまり、パターン13の例では、上書き更新後のカウント表示器60に表示されたカウント数字が「5」ゲーム目となるタイミングで、AT確定報知を再設定し、当該AT確定報知は、特別に有利報知とする。
これにより、最初のAT抽選条件の成立後になかなかナビストックが付与されないことによって、遊技者が不信感を抱くことを防止することができるとともに、有利報知とすることによって、遊技者が潜伏演出の終了後に通常ATに制御されてしまうと勘違いしてしまうことを防止することができる。
また、パターン13のように、先の潜伏演出Bの最大ゲーム数(32ゲーム)を超えない範囲でAT確定報知が再設定される。
このように、AT確定報知されるゲームは、権利付与報知前期間に移行する契機となったAT抽選条件の成立ゲームから所定期間(本実施の形態においては、32ゲーム)の範囲で再設定されるため、AT抽選条件の成立後になかなかナビストックが付与されないことによって、遊技者が不信感を抱くことを防止することができる。
[AT抽選条件について]
本実施の形態において、AT抽選条件は、強イチゴAもしくはメロンAに当選することについて説明した。しかしながら、これに限らず、たとえば、弱イチゴA、1枚役Aなどの他の小役、もしくはRB1、BB1などの特別役に当選したことを契機としてAT抽選を実行するものであってもよい。また、特殊なハズレ出目など予め決められた出目が導出されたことを契機としてAT抽選を実行するものであってもよい。
また、本実施の形態においては、強イチゴAもしくはメロンAに当選したことを条件としてAT抽選が100%行なわれるものであったが、これに限らず、強イチゴAもしくはメロンAに当選したことを条件として、さらに抽選によって当選したことを条件にAT抽選が行なわれるものであってもよい。
[潜伏演出について]
本実施の形態において、AT抽選条件が成立した後に、3種類の潜伏演出(潜伏演出A、潜伏演出B、潜伏演出Z)のいずれかが行なわれることについて説明した。しかしながら、これに限らず、2種類の潜伏演出のいずれかが行なわれるものであってもよい。2種類の潜伏演出の組合わせとしては、潜伏演出Aおよび潜伏演出Bの組合わせ、潜伏演出Aおよび潜伏演出Zの組合わせ、潜伏演出Bおよび潜伏演出Zの組合わせなどが考えられる。
また、3種類の潜伏演出に限らず、それ以上の複数種類の潜伏演出を用いてもよい。たとえば、潜伏演出Bが行なわれる後の有利ATよりも、より有利な特別ATに制御される潜伏演出Cを追加した4種類の潜伏演出を用いてもよい。
[潜伏演出の有利度について]
本実施の形態においては、潜伏演出A、潜伏演出B、潜伏演出Zの有利度を、付与されるナビストック数(つまり、ATゲーム数)が異なるように当選確率を異ならせることによって、有利度を「上」、「中」、「下」と分けて説明した。しかしながら、これに限らず、たとえば、所定回数のATゲームが終了した後、継続してさらに所定回数のATゲームが行なわれるときの継続率を異ならせることによって有利度を異ならせてもよい。
[潜伏演出決定テーブルの当選確率について]
また、本実施の形態における図12の潜伏演出決定テーブルに示した当選確率は一例であり、他の確率を用いてもよい。この場合、潜伏演出Bは、他の潜伏演出Aおよび潜伏演出Zよりも有利度が高いため、最も当選しにくい当選確率に設定する方が遊技の興趣が向上するため、好ましい。
[AT抽選テーブルの当選確率について]
また、本実施の形態における図13のAT抽選テーブルに示した当選確率は一例であり、他の確率を用いてもよい。この場合、潜伏演出Bは、他の潜伏演出Aおよび潜伏演出Zよりも有利度が高いため、最も多くのナビストック数に当選しやすい当選確率に設定する。また、潜伏演出Bに1回当選するときと、潜伏演出Aに複数回当選するときとで、同じ有利度相当のATに制御するように当選確率を設定していれば、他の確率を用いてもよい。
より具体的には、たとえば、潜伏演出Bは抽選によって最低3個以上のナビストックが付与されるように当選確率を設定してもよい。この場合、潜伏演出Aに3回以上当選すること(この場合、3個以上のナビストックが付与される)によって、有利AT相当のATに制御されることになる。このように、有利AT相当のATに制御されるためのナビストック数の基準を他の数値に設定してもよい。
また、より具体的には、たとえば、潜伏演出Bは抽選によって最低3個以上のナビストックが付与されるように当選確率を設定し、さらに、潜伏演出Aは抽選によって1個もしくは2個のナビストックが付与されるように当選確率を設定してもよい。この場合、潜伏演出Aに2回(どちらか一方が2個のナビストックが付与される場合)もしくは3回(3回とも1個のナビストックが付与される場合)当選すること(この場合、3個以上のナビストックが付与される)によって、有利AT相当のATに制御されることになる。このように、有利AT相当のATに制御されるためのナビストック数の基準を他の数値に設定してもよく、通常ATに制御されるためのナビストック数の基準を他の数値に設定してもよい。
[確定報知タイミングについて]
本実施の形態においては、ATの確定報知タイミングとして、通常報知はカウント表示器60に表示されたカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」以外となるタイミング、有利報知はカウント数字の下ひと桁が「4」、「8」となるタイミングであるとして説明した。しかしながら、これに限らず、たとえば、通常報知はカウント数字の下ひと桁が「3」、「7」以外となるタイミング、有利報知はカウント数字の下ひと桁が「3」、「7」となるタイミングであってもよく、その他のタイミングであってもよい。また、カウント表示器60に表示されたカウント数字は、カウントアップに限らず、カウントダウンであってもよい。
また、本実施の形態においては、AT抽選条件が成立した後の権利権利付与報知前期間において最大32ゲームの潜伏演出を行ない、その間、カウント表示器60によってカウント数字を表示するものであった。そして、潜伏演出終了後に遊技者にとって有利な有利ATに制御する確率が高いとき(本実施の形態においては、潜伏演出Bに決定されたとき)に、カウント表示器60のカウント数字が所定回数(本実施の形態においては、カウントの下ひと桁が「4」、「8」)となるときにAT確定報知(有利報知)がされるものであった。
しかしながら、これに限らず、権利付与報知前期間で、ゲームの進行に基づいて所定のパターンで変化するパターン情報を各ゲームにおいて報知するものであり、遊技者にとって有利な有利ATに制御する確率が高いときに、AT確定報知するゲームを特定のパターン情報が報知されるゲームに設定するものであってもよい。
たとえば、権利付与報知前期間において、ゲームの進行に基づいて「春」、「夏」、「秋」、「冬」の背景パターンを液晶表示器51において順に変化しながら表示させるものであれば、有利ATに制御する確率が高いときに、「春」の背景パターンが表示されているときに有利報知するものであり、有利ATに制御しない確率が高いときに、その他の背景パターンが表示されているときに通常報知をするものであってもよい。
なお、1ゲーム毎に(ゲームの進行する毎に)、「春」、「夏」、「秋」、「冬」と変化させてもよいが、1ゲーム中に「春」→「夏」と複数パターンに変化し、次のゲームで「秋」→「冬」と複数パターンに変化させてもよい。あるいは、一方のゲームでは1パターンしか変化しないものとしてもよい。
また、たとえば、「夏」の背景パターンが表示されているときにナビストックを付与することが決定された場合において、有利ATに制御する確率が高いときには、毎ゲーム順に変化する「春」、「夏」、「秋」、「冬」の背景パターンのうち、「夏」の背景パターンが表示されているときに有利報知するものであり、有利ATに制御しない確率が高いときに、その他の背景パターンが表示されているときに通常報知をするものであってもよい。
このような報知態様であっても、AT確定報知により、有利ATに制御する確率が高いことを遊技者に認識させることができる。
また、他の例として、たとえば、ナビストックを付与することが決定されてから所定の役(たとえば、リプレイ)に当選することを契機に所定回数(たとえば、8回)をカウント表示器60においてカウント表示(カウント数字をカウントダウンして表示)するものであれば、有利ATに制御する確率が高いときには、当該カウントが0回に達したときに有利報知をするものであってもよい。一方、有利ATに制御しない確率が高いときには、当該カウントが0回に達しても、AT確定報知されずに、その後のゲームにおいて通常報知するものであってもよい。
また、本実施の形態においては、1回目のAT抽選条件の成立に伴なう権利付与報知前期間内に2回目のAT抽選条件が成立した場合について説明した。しかしながら、これに限らず、1回目のAT抽選条件の成立に伴なう権利付与報知前期間内に3回目、4回目など複数回のAT抽選条件が成立した場合についても本実施の形態は適用される。
より具体的には、1回目のAT抽選条件の成立に伴なう権利付与報知前期間内に2回目のAT抽選条件が成立したときに、本実施の形態における確定報知タイミング決定処理によって1回目の確定報知予定と2回目の確定報知予定とに基づきAT確定報知するゲームを再設定する。その後、権利付与報知前期間内にさらに3回目のAT抽選条件が成立したときに、1回目と2回目の確定報知予定に基づき再設定されたAT確定報知と、3回目の確定報知予定とに基づき、さらにAT確定報知するゲームを再設定する。このように、同一の権利付与報知前期間内に複数回のAT抽選条件が成立した場合でも、その都度、AT確定報知するゲームを再設定することにより、適切なタイミングでAT確定報知を行なうことができる。
さらに、複数回のAT抽選条件が成立したことにより、1回目のAT抽選条件の成立から32ゲーム以内でAT確定報知するゲームを再設定することができない場合は、1回目のAT抽選条件の成立から32ゲーム目でAT確定報知を再設定する方が好ましい。また、この場合において、有利報知を再設定する必要があるときは、1回目のAT抽選条件の成立から32ゲーム目が通常報知に該当するゲーム(つまり、カウント数字の下ひと桁が「4」、「8」以外のゲーム)であるが、特別に有利報知をするものであってもよい。なお、複数回のAT抽選条件が成立したことにより、1回目のAT抽選条件の成立から32ゲーム以内でAT確定報知するゲームを再設定することができない場合でも、1回目のAT抽選条件の成立から32ゲームを超えてAT確定報知するゲームを再設定するものであってもよい。
[有利状態について]
本実施の形態においては、遊技者にとって有利な有利状態をATに制御された状態(ATゲームの状態)であることについて説明した。しかしながら、これに限らず、たとえば、有利状態は、リプレイの当選確率が通常時に比べて高い状態、メダルの付与量が通常時に比べて多い状態などであってもよい。
[ナビ対象役について]
本実施の形態におけるナビ対象役は、RT0であるときには、リプA〜F、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dであり、RT2であるときには、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dであったが、これに限らず、他の役であってもよい。また、たとえば、ナビ対象役に、メロンやイチゴを含め、当選したときにメロンに当選した旨あるいはイチゴに当選した旨を報知するようにしてもよい。
[フリーズ演出について]
本実施の形態におけるスロットマシン1において、ストップスイッチ8L、8C、8Rやスタートスイッチ7などゲーム進行において操作される操作手段の操作を強制的に無効にするフリーズ制御を行なうようにしてもよい。たとえば、ボーナス終了後1ゲーム目にBB1もしくはBB2に当選した場合に、フリーズ制御を行なうようにしてもよい。
[その他の変形例や実施の形態の特徴点について]
(1) ナビストック数が残存している状態でボーナス当選したときにおける当該ナビストック数について、クリア(たとえば「0」)する処理を行なうものであってもよく、当該ボーナス終了後まで持ち越す処理を行なうものであってもよく、所定数減算する処理を行なうものであってもよく、所定数上乗せ加算する処理を行なうものであってもよく、また当該ボーナス当選毎にいずれの処理を行なうかを決定し、該決定された処理を行なうものであってもよい。これにより、ナビストック数が残存している状態においてボーナス当選したときのバリエーションが増加し、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 本実施の形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
また、本実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。
さらに、本発明においては、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうちの何れか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえばメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値の何れを用いても賭数を設定してゲームを行なうことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値の何れをも払い出し得るものであってもよい。
(3) 本実施の形態においては、10ゲーム消化することにより、1のナビストックを消費する例について説明した。しかし、1のナビストックに対応してATに制御する期間としては、予め定められた回数分ゲーム消化する期間に限らず、複数種類の回数から乱数などを用いてランダムに抽選で決定された回数分ゲームを消化する期間、ナビ対象役に当選してナビ演出が実行された回数が所定回数に到達するまでの期間、特定の入賞役(たとえばイチゴなど)に当選した回数が所定回数に到達するまでの期間などであってもよい。
(4) 前述した実施の形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、全てのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。
(5) 本実施の形態では、「所定条件」の一例として、強イチゴAもしくはメロンAに当選したことなどの「AT抽選条件」を挙げた。しかしながら、前記所定条件は、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能とするための権利を付与するか否かを決定する条件であればよく、有利状態がAT以外である場合には、その有利状態にするための権利付与を決定する条件がそれに該当する。また、前記「権利」は、付与されることで必ず有利状態が与えられるような権利であっても、また、有利状態を与えるか否かの抽選権であってもよい。前者の場合には、100%有利状態が与えられるが、後者の場合には有利状態が与えられるか否かは権利付与後の抽選次第となる。
(6) 「パターン情報報知手段」が報知するパターン情報は、画像であってもよく、音であってもよい。同様に「前記権利の付与を報知する権利報知付与手段」は、画像で報知するものであっても、音で報知するものであってもよい。「付与することが決定された権利に基づいて前記第1有利状態に制御される割合よりも前記第2有利状態に制御される割合の方が高い」とは、たとえば、前者の割合が0%で後者の割合が100%であってもよい。たとえば、付与されたナビストック数が1個の場合は有利ATに制御されることはないが、2個の場合は有利ATに100%制御されることを含む。また、たとえば、付与されたナビストック数が1個の場合は有利ATに30%の割合で制御され、2個の場合は有利ATに50%制御されるものであってもよい。
(7) 演出装置として液晶表示器51の他にカウント表示器60を設けたが、カウント表示器60による表示を液晶表示器51に兼用させ、カウント表示器60は設けないようにしてもよい。
本実施の形態におけるスロットマシン1は、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な複数の可変表示領域(透視窓3)のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値(メダル、クレジット)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、複数の可変表示領域のすべてに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として複数の可変表示領域のそれぞれに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン1であって、所定条件(AT抽選条件)が成立したときに、遊技者にとって有利な有利状態(AT)に制御可能とするための権利(ナビストック)を付与するか否かを決定する権利決定手段(サブ制御部91のAT抽選処理のステップS2)と、権利決定手段により付与することが決定された権利に基づいて、第1有利状態(通常AT)および当該第1有利状態よりも遊技者にとって有利な第2有利状態(有利AT)を含む複数種類の有利状態のうちのいずれかに制御可能な有利状態制御手段(サブ制御部91のAT管理処理)と、権利決定手段によって権利を付与することが決定されてから当該権利の付与を報知するまでの権利付与報知前期間(先の所定条件が成立してからAT確定報知までの期間)で、ゲームの進行に基づいて所定のパターンで変化するパターン情報(カウント数字)を各ゲームにおいて報知するパターン情報報知手段(カウント表示器60)と、権利決定手段によって付与することが決定された権利に基づいて第1有利状態に制御される割合よりも第2有利状態に制御される割合の方が高いときに、権利の付与を報知する権利報知ゲーム(AT確定報知されるゲーム)を特定のパターン情報(「4」または「8」となるカウント数字)が報知されるゲームに設定する権利報知ゲーム設定手段(サブ制御部91の確定報知タイミング決定処理のステップS150)と、権利報知ゲーム設定手段が設定した権利報知ゲームにおいて、権利の付与を報知する権利付与報知手段(液晶表示器51)と、権利付与報知前期間に所定条件が成立したときに、パターン情報報知手段が報知するパターン情報を再設定するパターン情報再設定手段(サブ制御部91の制御によるカウント表示器60に表示されたカウント数字の上書き更新)と、パターン情報再設定手段によりパターン情報が再設定されたゲームを基準として、前記権利報知ゲームを再設定する権利報知ゲーム再設定手段(サブ制御部91の確定報知タイミング決定処理のステップS60、80、90、230、250、260、320、340、350)とを含み、権利報知ゲーム再設定手段は、権利付与報知前期間に所定条件が成立したときに当該所定条件の成立で権利決定手段により付与すると決定される権利と、当該所定条件の成立前に成立した所定条件に基づいてすでに付与されている権利との複数の権利に基づいて、有利状態に制御することによって、第2有利状態以上の有利な状態を遊技者に与える場合には、権利の付与を報知するゲームを特定のパターン情報が報知されるゲームに再設定し(サブ制御部91の確定報知タイミング決定処理のステップS90、250、260、320、340、350)、有利状態制御手段が単一の権利に基づいて第2有利状態に制御しているときと、有利状態制御手段が前記複数の権利に基づいて第2有利状態相当の有利状態に制御しているときとで、同じ演出態様(一連のAT演出)で有利状態の演出をする演出手段(サブ制御部91、液晶表示器51)をさらに含む。
これにより、本実施の形態においては、権利付与報知前期間にAT抽選条件が成立したときに、カウント表示器60に表示されたカウント数字が再設定され、かつ、そのカウント数字が再設定されたゲームを基準として、AT確定報知されるゲームが再設定されるため、再度のAT抽選条件が成立しても、遊技者に対して、再度のAT抽選条件の成立を考慮したカウント数字の報知を伴うゲームが進行し、やがてAT確定報知がなされるであろうとの期待感を抱かせることができる。その結果、AT抽選条件成立後からATに制御されるまでの期間において、再度AT抽選条件が成立したときでも遊技の興趣を低下させないようにすることが可能となる。さらに、再度のAT抽選条件の成立に基づき付与されるナビストックと、すでに付与されているナビストックとの複数のナビストックに基づいて、ATに制御することによって、有利AT以上の有利な状態を遊技者に与える場合には、AT確定報知されるゲームが「4」または「8」となるカウント数字が報知されるゲームに再設定され、また、単一の権利に基づいて有利ATに制御しているときと、複数の権利に基づいて有利AT相当のATに制御しているときとで、同じ演出態様(一連のAT演出)でATゲームの演出がされる。これにより、AT抽選条件が複数回成立した場合にはそれぞれで付与されるナビストックが合算され、AT抽選条件の成立が無駄にならないと遊技者に思わせることができる。その結果、遊技者のナビストック付与に対する期待感をより一層向上させることができる。
本実施の形態におけるスロットマシン1は、権利(ナビストック)が付与された後においては、未報知分割権利(未報知ゲーム数の範囲内のゲーム数)を、新たに開始されるゲームのうち、権利が新たに付与される契機となったゲーム以外のゲームにおける事前決定手段(内部抽選処理)の決定結果に応じて報知する(サブ制御部91のATゲーム数報知処理のステップS530でYESと判定されたときにはS535に移行する)。
これにより、ナビストックの付与後において新たに開始されるゲームのうち、ナビストックが新たに付与される契機となったゲームにおいては、未報知分割権利(未報知ゲーム数の範囲内のゲーム数)が報知されない。すなわち、未報知分割権利を、ナビストックが新たに付与される契機となったゲーム以外の他の機会に報知することができるため、未報知分割価権利を報知する機会を先延ばしすることができ、まるで新たにナビストックが付与されたかのような印象を抱かせる機会をも先延ばしして、期待感を抱かせる期間を長くすることができる。
本実施の形態におけるスロットマシン1は、未報知分割権利(未報知ゲーム数の範囲内のゲーム数)を、新たに開始されるゲームにおける事前決定手段(内部抽選処理)の決定結果が特定結果(弱イチゴAもしくは1枚役Aに当選)となったことを条件として報知する(サブ制御部91のATゲーム数報知処理のステップS550、S555)。
これにより、内部抽選処理の決定結果が特定結果(弱イチゴAもしくは1枚役Aに当選)となったときに新たにナビストックが付与されたかのような印象を抱かせることができる頻度を高めることができ、特定結果となることに対する期待感を向上させることができる。
本実施の形態におけるスロットマシン1は、すでに報知した報知済権利(報知済みのナビストックに対応するATゲーム数)がすべて消耗された場合であって、未だ報知していないナビストックが残存している場合に、当該未だ報知していないナビストックをさらに分割して報知する(サブ制御部91のATゲーム数報知処理のステップS540、S545)。
これにより、報知済権利(報知済みのナビストックに対応するATゲーム数)がすべて消耗された場合に再び権利(ナビストック)が報知され得るため、報知済権利がすべて消耗された後においても、さらに権利が報知されることに対する期待感を持続させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。