JP5978820B2 - インバータの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インバータの制御装置に関するものである。
インバータ装置によりバッテリなどの直流電源の直流電力を交流に変換して電動機に供給する電動機のインバータ駆動制御が行われている。このような制御系において、回転駆動されている電動機を急減速すると、電動機はその回転力(運動エネルギー)を回生電力(電気エネルギー)に変換する。そして、発生した回生電力は、インバータを介してバッテリ側に戻される。例えば、特許文献1では、電動機などの交流負荷がエネルギーを回生するときの回生エネルギー量を制御する、インバータの回生制御が行われている。
また、直流入力をスイッチング素子により交流出力に変換するインバータ装置においては、インバータ装置のスイッチング素子のスイッチング駆動に伴う電圧変動によって、インバータ入力側に大きな電流リプルが生じるため、従来から、平滑コンデンサを直流電源に並列接続してインバータ入力を平滑化することが行われている。
ところで、バッテリとインバータ装置との間に接続される平滑コンデンサは、環境温度が極端に低くなると(例えば、−20℃以下)、ESR(等価直列抵抗)が増大することが知られている。低温環境下で平滑コンデンサのESRが大きくなると、電力の回生時などにインバータの入力に大きな電圧が発生してインバータ装置を構成する各素子にダメージを与えることがある。このため、従来は、コンデンサのESRによりインバータの入力に大きな電圧が発生しても、その電圧がインバータ装置を構成する各素子の耐圧以下(過電圧以下)となるように、低温時のESRの大きさを想定して電動機に供給する電流に制限値(最大許容モータ電流)を設けて電動機の駆動制御を行っていた。
特開昭61−214782号公報
しかしながら、平滑コンデンサは、劣化が進むとESRが劣化前の初期値より大きく上昇するという特性を有している。このため、前述の最大許容モータ電流値を設定する際に、ESRの大きさをコンデンサ劣化前の初期値で想定していると、コンデンサの劣化が進んだ場合にインバータ入力の電圧が想定していた値よりも大きくなって(過電圧閾値以上となり)インバータ装置の停止を招いてしまうという問題があった。
本発明の目的は、平滑コンデンサの経年劣化に伴いESRが増加しても継続してインバータを使用することができるインバータの制御装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明では、インバータ回路においてブリッジ接続された複数のスイッチング素子を有し、前記インバータ回路の入力側に、直流電源および平滑コンデンサが接続され、前記インバータ回路の出力側に、電動機が接続されたインバータの制御装置であって、前記インバータ回路の前記スイッチング素子を制御して前記直流電源の直流を交流に変換して前記電動機の各相の巻線に供給する制御手段と、前記平滑コンデンサの両端電圧を検出する電圧検出手段と、前記平滑コンデンサに流れる回生電流を検出する電流検出手段と、を備え、前記制御手段は、前記電圧検出手段により検出された前記平滑コンデンサの両端電圧と前記電流検出手段により検出された前記平滑コンデンサに流れる回生電流とから前記平滑コンデンサのESR値を算出し、算出したESR値に予め定めた最大回生電流値を掛けて得られる最大コンデンサ電圧に基づいて前記平滑コンデンサの劣化度が閾値を上回ったか否か判定し、前記平滑コンデンサの劣化度が閾値を上回ると、回生電流を制限すべく前記インバータ回路の前記スイッチング素子を制御することを要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、平滑コンデンサの経年劣化に伴いESRが増加しても継続してインバータを使用することができる。
また、平滑コンデンサの両端電圧と平滑コンデンサに流れる回生電流とから回生電流を制限することができる。
請求項に記載の発明では、請求項1に記載のインバータの制御装置において、前記制御手段は、前記最大コンデンサ電圧が過電圧閾値を上回ると前記平滑コンデンサの劣化度が閾値を上回ったとして前記回生電流を制限すべく前記インバータ回路の前記スイッチング素子を制御することを要旨とする。
請求項に記載の発明によれば、制御手段において、最大コンデンサ電圧が過電圧閾値を上回ると平滑コンデンサの劣化度が閾値を上回ったとして回生電流を制限すべくインバータ回路のスイッチング素子が制御される。よって、平滑コンデンサの両端電圧から回生電流を制限することができる。
請求項に記載の発明では、請求項に記載のインバータの制御装置において、前記過電圧閾値は、前記スイッチング素子の耐圧より小さい値として設定されていることを要旨とする。
請求項に記載の発明によれば、過電圧閾値がスイッチング素子の耐圧より小さい値として設定されているので、スイッチング素子には耐圧よりも低い電圧が加わり、スイッチング素子を保護することができる。
請求項に記載の発明では、請求項またはに記載のインバータの制御装置において、前記制御手段は、前記回生電流を制限する際に、前記最大コンデンサ電圧が前記過電圧閾値以下となるように回生電流を制限すべく前記インバータ回路の前記スイッチング素子を制御することを要旨とする。
請求項に記載の発明によれば、制御手段において、回生電流を制限する際に、最大コンデンサ電圧が過電圧閾値以下となるように回生電流を制限すべくインバータ回路のスイッチング素子が制御される。よって、平滑コンデンサの両端電圧が過電圧閾値を超えることを防止できる。
請求項に記載の発明では、請求項1〜のいずれか1項に記載のインバータの制御装置において、前記制御手段は、前記平滑コンデンサの劣化度が閾値を複数回連続して上回ったときに、前記回生電流を制限すべく前記インバータ回路の前記スイッチング素子を制御することを要旨とする。
請求項に記載の発明によれば、平滑コンデンサの劣化度が閾値を複数回連続して上回ったときに、制御手段において、回生電流を制限すべくインバータ回路のスイッチング素子が制御されるので、確実に回生電流を制限することができる。
請求項に記載の発明では、請求項1〜のいずれか1項に記載のインバータの制御装置において、前記制御手段において前記平滑コンデンサの劣化度が前記閾値を上回った場合に、前記平滑コンデンサの劣化を報知する報知手段を更に備えることを要旨とする。
請求項に記載の発明によれば、制御手段において平滑コンデンサの劣化度が閾値を上回った場合に、報知手段により、平滑コンデンサの劣化が報知される。よって、平滑コンデンサの劣化を知らせることができる。
本発明によれば、平滑コンデンサの経年劣化に伴いESRが増加しても継続してインバータを使用することができる。
実施形態におけるインバータの制御装置の回路図。 初期、コンデンサ使用後の劣化促進時、劣化促進後の回生電流制限時の電圧を示す説明図。
以下、本発明を、冷蔵倉庫においても使用される車両に具体化した一実施形態を図面にしたがって説明する。具体的には、本実施形態の車両はフォークリフトであって、フォークリフトの温度仕様は−40℃〜+80℃程度となっている。
図1に示すように、インバータ(三相インバータ)10は、インバータ回路20と、駆動回路30を備えている。インバータ回路20の入力側には直流電源としてのバッテリ50が接続されるとともに、出力側には走行用もしくは荷役用電動機60が接続されている。電動機60には3相交流モータが使用されている。電動機60は巻線61,62,63を有し、電動機60の各相の巻線61,62,63がインバータ回路20の出力側に接続されている。
インバータ回路20は、6個のスイッチング素子S1〜S6が設けられている。各スイッチング素子S1〜S6には、パワーMOSFETが使用されている。なお、スイッチング素子としてIGBT(絶縁ゲートバイポーラ型トランジスタ)を使用してもよい。各スイッチング素子S1〜S6には、それぞれ帰還ダイオードD1〜D6が逆並列接続されている。
インバータ回路20において、第1および第2のスイッチング素子S1,S2、第3および第4のスイッチング素子S3,S4、第5および第6のスイッチング素子S5,S6がそれぞれ直列に接続されている。そして、第1、第3および第5のスイッチング素子S1,S3,S5がバッテリ50のプラス端子側に接続され、第2、第4および第6のスイッチング素子S2,S4,S6がバッテリ50のマイナス端子側に接続されている。
U相用の上下のアームを構成するスイッチング素子S1,S2の間の接続点は電動機60のU相端子に、V相用の上下のアームを構成するスイッチング素子S3,S4の間の接続点は電動機60のV相端子に、W相用の上下のアームを構成するスイッチング素子S5,S6の間の接続点は電動機60のW相端子に、それぞれ接続されている。このように、インバータ回路20は、ブリッジ接続された複数のスイッチング素子S1〜S6を有する。
バッテリ50は、定格電圧が、例えば48ボルトのものが使用され、各スイッチング素子S1〜S6は、耐圧が、例えば、75ボルトのものが使用される。
インバータ回路20と電動機60との間には電流センサ70,71が設けられている。電流センサ70,71は電動機60に供給される3相の電流Iu,Iv,Iwのうちの2相(この実施形態ではU相およびW相)の電流Iu,Iwの電流値を検出する。
インバータ回路20の入力側には、平滑コンデンサとして電解コンデンサ80がバッテリ50と並列に接続されている。第1、第3および第5のスイッチング素子S1,S3,S5が電解コンデンサ80のプラス端子側に接続され、第2、第4および第6のスイッチング素子S2,S4,S6が電解コンデンサ80のマイナス端子側に接続されている。図1において、電解コンデンサ80は、等価的に理想コンデンサCと抵抗成分Rが直列接続されたものとして考えることができる。抵抗成分Rは等価直列抵抗(ESR)である。
このように、インバータ回路20の入力側には、並列接続されたバッテリ50および平滑コンデンサとしての電解コンデンサ80が接続されている。この電解コンデンサ80によりバッテリ50による電源電圧が平滑化される。
また、電解コンデンサ80の温度を検出する温度センサ90が設けられるとともに、温度センサ90はコントローラ40に接続されている。そして、コントローラ40は電解コンデンサ80の温度が規定値(例えば−20℃)よりも低い時においては、電動機60の各相の巻線に直流電流を流す制御を行い、電解コンデンサ80を昇温して電解コンデンサ80のESR(等価直列抵抗)を低減することで、コンデンサESRに基づく電圧変動により生じるインバータ入力の過電圧を抑制する。
インバータの制御装置を構成するコントローラ40は、マイコンを中心に構成されている。コントローラ40はメモリ41を備えている。メモリ41には電動機60を駆動するのに必要な各種制御プログラムおよびその実行に必要な各種データやマップが記憶されている。
コントローラ40にはスイッチング素子S1〜S6を駆動する駆動回路30が接続されている。そして、コントローラ40からの指令により駆動回路30がスイッチング素子S1〜S6をスイッチング制御し、バッテリ50の直流電力を交流に変換して電動機60の各相の巻線に供給する。これにより、電動機60が駆動される。また、コントローラ40には電流センサ70,71が接続されている。コントローラ40は、各センサ70,71の検出信号に基づいて、電動機60を目標出力となるように制御する制御信号を、駆動回路30を介して各スイッチング素子S1〜S6に出力する。そして、インバータ回路20はバッテリ50および電解コンデンサ80から供給される直流を適宜の周波数の3相交流に変換して電動機60の各相の巻線に供給する。本実施形態では、例えば、インバータ10はベクトル制御を行う。ベクトル制御では、磁束を生成するための励磁電流と、電動機のトルク(モータトルク)を発生させるためのトルク電流を独立に制御する。
また、コントローラ40にはコンデンサの電圧を測定する電圧センサ73が接続されている。電圧検出手段としての電圧センサ73は、電解コンデンサ80の両端電圧Vcを検出して、検出結果をコントローラ40に送る。コントローラ40は電圧センサ73からの検出信号により電解コンデンサ80の両端電圧Vcを算出する。
コントローラ40には電流センサ72が接続されている。電流センサ72は、回生時に、電解コンデンサ80に流れる電流を検出して、検出結果をコントローラ40に送る。コントローラ40は電流検出手段としての電流センサ72により電解コンデンサ80に流れる電流を検知する。
さらに、コントローラ40にはフォークリフトに搭載されたディスプレイ100が接続されている。このディスプレイ100により各種の表示が行われる。コントローラ40は、電解コンデンサ80の劣化が進んだ状態では、低温時のESRが上がるため、インバータ10、特に、スイッチング素子S1〜S6の破損を防ぐため回生電流を制限するとともにディスプレイ100によりオペレータ(運転者)に対し回生電流の制限を表示して知らせる。
次に、インバータ10(制御装置)の作用について説明する。
まず、力行時の動作について説明する。
コントローラ40は、温度センサ90により検出された電解コンデンサ80の温度が規定温度(例えば−20℃)よりも高いときにおいては、スイッチング素子を駆動して、電動機の各相にU相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iwを供給するように制御する。このようにして、インバータ10の動作として、バッテリ50(電解コンデンサ80)から直流電圧を入力して、ブリッジ接続したスイッチング素子S1〜S6がオン・オフされ、このオン・オフ動作に伴って出力側の電動機60が通電される。このとき、コントローラ40においては、各相で所望の電流が流れるように調整される。
また、電動機60で発生する回生電力はバッテリ50側(電解コンデンサ80側)に戻される。つまり、電動機60からの回生電力(回生電流)はインバータを介してバッテリ50(電解コンデンサ80)に蓄積される。
図2に回生時における主素子であるスイッチング素子S1〜S6の耐圧について示す。インバータ回路20の使用中(回生制御時)においてスイッチング素子を破壊しないようにするためには、スイッチング素子のスイッチングにより発生するリプル電圧ΔVとバッテリ電圧の和が素子耐圧を超えないようにする必要がある。図2の(イ)で示すように、初期の電解コンデンサ80ではESR値は小さいため回生時に発生するリプル電圧ΔVは小さいが、図2の(ロ)で示すように長期の使用に伴い劣化が進むと回生時に発生するリプル電圧ΔVが大きくなる。そこで、本実施形態では、電力回生時のリプル電圧から電解コンデンサ80の劣化度を推定し、コンデンサの劣化が進んでいると判断した場合には、回生電流を制限して図2の(ハ)で示すようにESRで発生するリプル電圧を小さくするようにしている。
以下、電力回生時において回生電流をバッテリ50側(電解コンデンサ80側)に供給するときの動作について詳しく説明する。
電圧センサ73により回生時の電解コンデンサ80の両端電圧(コンデンサ電圧)Vcが検出される。そして、コントローラ40は、電解コンデンサの両端電圧VcからコンデンサのESRに基づくリプル電圧を推定し、電解コンデンサ80の劣化度を推定する。そして、電解コンデンサの劣化度が閾値を上回ると、回生電流を制限すべくインバータ回路20のスイッチング素子S1〜S6を制御する。具体的には、本実施形態では以下のようにする。
コントローラ40は、電圧センサ73により検出された回生時の電解コンデンサの両端電圧Vcと、電流センサ72により検出された電解コンデンサ80に流れる回生電流Icとから、ESR値(=Vc/Ic)を算出し、算出したESR値に基づいて電解コンデンサ80の劣化度が閾値を上回ったか否か判定する。
詳しくは、算出したESR値に予め定めた最大回生電流値Imaxを掛けて回生時の最大コンデンサ電圧{=(Vc/Ic)・Imax}を求める。即ち、本インバータは回生時において最大回生電流値が予め設定されており、この最大回生電流値を超えないようにしているので、この最大回生電流値を用いて最大コンデンサ電圧を求める。そして、回生時の最大コンデンサ電圧が閾値を超えたら電解コンデンサ80の劣化度が閾値を上回ったとして回生電流を制限すべくインバータ回路のスイッチング素子S1〜S6を制御する。回生時の最大コンデンサ電圧{=(Vc/Ic)・Imax}と比較する閾値は、図2に示す過電圧閾値として、スイッチング素子の耐圧よりも小さい値として設定される。このとき、コントローラ40は、電力回生時における最大コンデンサ電圧が閾値を複数回連続して上回ったときに、回生電流を制限する。なお、電力回生時における最大コンデンサ電圧が閾値を1回上回ったときに回生電流を制限してもよい。さらに、コントローラ40は、回生電流を制限する際に、図2に(ハ)で示すように電力回生時の最大コンデンサ電圧が過電圧閾値以下となるように回生電流を制限する。
ここで、回生電流と、回生時に電解コンデンサに発生するリプル電圧ΔVと、ESR値との関係について言及する。
電解コンデンサ80の低温時においてESR値が大きく温度上昇によりESR値が小さくなる。例えば、回生モードにおいて回生電流が流れてリプル電圧ΔVが発生する。このとき、リプル電圧ΔV=回生電流(A)×ESR値(Ω)が成り立つ。そのため、リプル電圧ΔVが想定電圧より大きくなった場合はESR値が増大したと判定することが可能となり、ESR値の増大から電解コンデンサ80の劣化を推定できる。
本実施形態では、電解コンデンサ80の劣化が進んだ場合は、ただちにインバータの使用を停止させずに、コンデンサの交換を促すとともにコンデンサを交換するまで回生電流を制限してインバータを使用することができる。
具体的には、図2に示すように、主素子耐圧よりも低い閾値電圧として、インバータの破損を防ぐために超えてはいけない電圧に設定しておき、それよりも低いレベルが過電圧閾値となっている。そして、インバータ動作中において、回生時の電解コンデンサの最大コンデンサ電圧が図2の過電圧閾値を超えたら、回生電流を制限し、ESRによる電圧上昇を抑制する。これにより、電解コンデンサ80が劣化してもインバータ動作可能な期間を延長させることができる。つまり、コンデンサの劣化時に回生電流を制限することでインバータの動作期間を延長することができる。そして、その延長期間にコンデンサの交換を促すことでインバータが機能不全になる前に部品を取り替えることができる。
交換を促す方法としては、フォークリフトに搭載されているディスプレイ100を使用することができる。例えば、コンデンサの劣化が進んだ状態では回生電流を制限するが、この回生電流を制限しているという情報及びコンデンサの劣化が進んでいるという情報をディスプレイによりオペレータ(運転者)に知らせる。即ち、コントローラ40において最大コンデンサ電圧が図2の過電圧閾値を超えた場合に、ディスプレイ100により、電解コンデンサ80の劣化をオペレータ(運転者)に知らせる。回生電流の制限により回生ブレーキ力が弱くなるが、このフィーリングの変化の理由は、直ぐにオペレータ(運転者)に通知されるので、適切に部品の交換を促すことができる。さらに、コントローラ40において、最大コンデンサ電圧が図2の過電圧閾値を超えてからのインバータの使用時間を計測して、当該使用時間が所定時間を超えるとディスプレイ100により電解コンデンサ80の交換を促すなどしてもよい。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)インバータの制御装置の構成として、制御手段としてのコントローラ40と、平滑コンデンサとしての電解コンデンサ80の両端電圧Vcを検出する電圧検出手段としての電圧センサ73とを備える。コントローラ40は、電力回生時において電圧センサ73により検出された電解コンデンサ80の両端電圧Vcに基づく電解コンデンサ80の劣化度が閾値を上回ると回生電流を制限すべくインバータ回路20のスイッチング素子S1〜S6を制御する。よって、電解コンデンサ80の経年劣化に伴いESRが増加しても継続してインバータを使用することができる。
(2)電解コンデンサ80に流れる回生電流を検出する電流検出手段としての電流センサ72を更に備える。そして、制御手段としてのコントローラ40は、電圧センサ73により検出された電解コンデンサ80の両端電圧と電流センサ72により検出された電解コンデンサ80に流れる回生電流とから電解コンデンサ80のESR値を算出し、算出したESR値に基づいて電解コンデンサ80の劣化度が閾値を上回ったか否か判定する。よって、電解コンデンサ80の両端電圧Vcと電解コンデンサ80に流れる回生電流とから回生電流を制限することができる。
(3)コントローラ40は、電解コンデンサ80の劣化度が閾値を複数回連続して上回ったときに、回生電流を制限すべくインバータ回路20のスイッチング素子S1〜S6を制御する。よって、確実に回生電流を制限することができる。
(4)コントローラ40において電解コンデンサ80の劣化度が閾値を上回った場合に、電解コンデンサ80の劣化を報知する報知手段としてのディスプレイ100を備える。よって、ディスプレイ100により電解コンデンサ80の劣化をオペレータ(運転者)に知らせることができる。なお、ディスプレイによる手法(視覚)に代わりブザー等による手法(音声)により知らせるようにしてもよい。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
・算出したESR値が閾値以上に増大したら電解コンデンサ80の劣化度が閾値を上回ったとして回生電流を制限すべくインバータ回路のスイッチング素子S1〜S6を制御してもよい。
・上記実施形態では電圧センサ73により回生時のコンデンサの両端電圧Vcを検出するとともに電流センサ72により電解コンデンサ80に流れる回生電流Icを検出してESR値(=Vc/Ic)を算出し、このESR値に予め定めた最大回生電流値Imaxを掛けて回生時の最大コンデンサ電圧{=(Vc/Ic)・Imax}を求め、この回生時の最大コンデンサ電圧が閾値を超えたら回生電流の制限を加えるようにした。これに代わり、回生時のコンデンサの両端電圧Vcを検出して閾値と比較して回生時のコンデンサの両端電圧Vcが閾値を超えたら回生電流に制限すべくインバータ回路20のスイッチング素子S1〜S6を制御してもよい。
つまり、コントローラ40は、電力回生時に電圧センサ73により検出された電解コンデンサ80の両端電圧Vcが閾値(過電圧閾値)を上回ったか否か判定する。そして、コントローラ40は、電力回生時における電圧センサ73により検出された電解コンデンサの両端電圧Vcが閾値(過電圧閾値)を上回ると電解コンデンサ80の劣化度が閾値を上回ったとして回生電流を制限すべくインバータ回路20のスイッチング素子S1〜S6を制御する。よって、電解コンデンサ80の両端電圧Vcから回生電流を制限することができる。
このとき、閾値(過電圧閾値)は、スイッチング素子S1〜S6の耐圧より小さい値として設定されている。よって、スイッチング素子には耐圧よりも低い電圧が加わり、スイッチング素子を保護することができる。
また、コントローラ40は、電力回生時における電圧センサ73により検出された電解コンデンサ80の両端電圧Vcが閾値(過電圧閾値)を複数回連続して上回ったときに、回生電流を制限すべくインバータ回路20のスイッチング素子S1〜S6を制御する。よって、確実に回生電流を制限することができる。なお、電解コンデンサ80の両端電圧Vcが閾値(過電圧閾値)を1回上回ったときに回生電流を制限してもよい。
また、コントローラ40は、回生電流を制限する際に、電力回生時の電圧センサ73により検出された電解コンデンサ80の両端電圧Vcが閾値(過電圧閾値)以下となるように回生電流を制限すべくインバータ回路20のスイッチング素子S1〜S6を制御する。よって、電解コンデンサ80の両端電圧Vcが閾値(過電圧閾値)を超えることを防止できる。
・本発明は、平滑コンデンサを備えたインバータ回路であれば適用できる。
・電動機の種類は問わない。
・低温時の暖機時に1つの相に電流を流す際に3つの上アームと3つの下アームのうちの1つの上アームと2つの下アームをオンしたが、1つの上アームと1つの下アームをオンしてもよい。
10…インバータ、20…インバータ回路、40…コントローラ、50…バッテリ、60…電動機、72…電流センサ、73…電圧センサ、80…電解コンデンサ、S1…スイッチング素子、S2…スイッチング素子、S3…スイッチング素子、S4…スイッチング素子、S5…スイッチング素子、S6…スイッチング素子。

Claims (6)

  1. インバータ回路においてブリッジ接続された複数のスイッチング素子を有し、前記インバータ回路の入力側に、直流電源および平滑コンデンサが接続され、前記インバータ回路の出力側に、電動機が接続されたインバータの制御装置であって、
    前記インバータ回路の前記スイッチング素子を制御して前記直流電源の直流を交流に変換して前記電動機の各相の巻線に供給する制御手段と、
    前記平滑コンデンサの両端電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記平滑コンデンサに流れる回生電流を検出する電流検出手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記電圧検出手段により検出された前記平滑コンデンサの両端電圧と前記電流検出手段により検出された前記平滑コンデンサに流れる回生電流とから前記平滑コンデンサのESR値を算出し、算出したESR値に予め定めた最大回生電流値を掛けて得られる最大コンデンサ電圧に基づいて前記平滑コンデンサの劣化度が閾値を上回ったか否か判定し、前記平滑コンデンサの劣化度が閾値を上回ると、回生電流を制限すべく前記インバータ回路の前記スイッチング素子を制御することを特徴とするインバータの制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記最大コンデンサ電圧が過電圧閾値を上回ると前記平滑コンデンサの劣化度が閾値を上回ったとして前記回生電流を制限すべく前記インバータ回路の前記スイッチング素子を制御することを特徴とする請求項1に記載のインバータの制御装置。
  3. 前記過電圧閾値は、前記スイッチング素子の耐圧より小さい値として設定されていることを特徴とする請求項に記載のインバータの制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記回生電流を制限する際に、前記最大コンデンサ電圧が前記過電圧閾値以下となるように回生電流を制限すべく前記インバータ回路の前記スイッチング素子を制御することを特徴とする請求項またはに記載のインバータの制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記平滑コンデンサの劣化度が閾値を複数回連続して上回ったときに、前記回生電流を制限すべく前記インバータ回路の前記スイッチング素子を制御することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のインバータの制御装置。
  6. 前記制御手段において前記平滑コンデンサの劣化度が前記閾値を上回った場合に、前記平滑コンデンサの劣化を報知する報知手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のインバータの制御装置。
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