JP5974400B2 - 測定器の性能評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、測定器の性能評価方法に関し、詳しくは、非接触三次元測定器で測定対象物の形状を測定する測定器の性能を評価する技術に関する。
従来、測定対象物に接触せずにその三次元形状を測定する、非接触三次元測定器に関する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
前記特許文献1に記載の技術によれば、非接触三次元測定器からラインや縞等のスリット光を測定対象物に照射し、このスリット光が測定対象物の表面で拡散反射した画像をカメラで撮影するのである。これにより、三角測量の原理で測定対象物の三次元形状のデータ(三次元座標データ)を取得するのである(図3(a)を参照)。
前記従来技術においては、非接触三次元測定器の測定精度を保証するために標準ゲージが用いられる。例えば、前記特許文献1に記載の如く、厚さや角度等の形状や色彩等の異なる面が配置された標準ゲージを準備する。そして、非接触三次元測定器によって前記標準ゲージの形状を測定し、測定結果が所定の測定誤差内にあるかどうかを判定するのである。
特開2002−221411号公報
前記の如く構成された非接触三次元測定器の測定精度を保証する際は、測定対象物との相対角度又は相対位置が変化することによる影響は考慮されていなかったため、非接触三次元測定器の性能を正確かつ総合的に評価することができなかった。
そこで本発明は、上記現状に鑑み、測定対象物との相対角度又は相対位置が変化することによる影響を考慮し、評価の対象とすることにより、非接触三次元測定器の性能をより正確かつ総合的に評価することが可能となる、測定器の性能評価方法を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、寸法が既知である標準ゲージの寸法データを、測定ごとに前記標準ゲージに対する相対角度及び相対位置の条件を変えて、非接触三次元測定器で測定する、測定工程と、前記測定工程で測定した、前記標準ゲージの寸法データが生成された面積率を、前記条件ごとに算出することにより、前記非接触三次元測定器による前記標準ゲージの寸法データの生成度を評価する、生成度評価工程と、前記測定工程で測定した前記標準ゲージの寸法データと、前記標準ゲージの既知の寸法とを、データ処理装置で誤差解析することにより、前記非接触三次元測定器による前記標準ゲージの寸法データの寸法誤差を評価する、寸法誤差評価工程と、前記生成度評価工程で評価した、前記標準ゲージの寸法データの生成度の評価と、前記寸法誤差評価工程で評価した、前記標準ゲージにおける寸法データの寸法誤差の評価と、の2つの評価を組合せることにより、前記非接触三次元測定器の性能を評価する、測定器評価工程と、を備えるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
本発明により、非接触三次元測定器の性能をより正確かつ総合的に評価することが可能となる。
(a)は第一実施形態に係る標準ゲージにおける反射率分布を示した図、(b)は同じく第一実施形態に係る標準ゲージを示した平面図。 (a)は第二実施形態に係る標準ゲージにおける反射率分布を示した図、(b)は同じく第二実施形態に係る標準ゲージを示した平面図。 (a)は測定器の性能評価をしている状態を示した概略図、(b)は測定器の視野範囲を示した図、(c1)は測定器による寸法データ生成度が高い場合の視野範囲を示した図、(c2)は測定器による寸法データ生成度が低い場合の視野範囲を示した図、(d)は測定結果の一例を示した図。 (a)は入射光が反射するときに拡散反射光の割合が高い場合を示した図、(b)は同じく拡散反射光の割合が低い場合を示した図。
次に、発明の実施の形態を説明する。
なお、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではなく、本明細書及び図面に記載した事項から明らかになる本発明が真に意図する技術的思想の範囲全体に、広く及ぶものである。
[標準ゲージの第一実施形態]
まず始めに、本発明の第一実施形態に係る標準ゲージG1の構成について、図1(a)及び(b)を用いて説明する。本実施形態においては、あらゆる物質を測定対象物とする場合について、つまり、後述する積分反射率SCI及び拡散反射率SCEについては、あらゆる物質を対象とする場合について説明する。
一般的に、光源から照射された入射光が対象物の表面に当たった場合、入射角と同じ角度で反射する光を正反射光、いろいろな角度で反射する光を拡散反射光という(図4を参照)。この際、所定の強さで入射光を対象物に照射した場合に、前記入射光の強さに対する正反射光と拡散反射光との両方の強さの割合を計測した反射率(単位%)を積分反射率SCI(Specular Component Included)といい、前記入射光の強さに対する拡散反射光の強さのみの割合を計測した反射率(単位%)を拡散反射率SCE(Specular Component Excluded)という。
この積分反射率SCI及び拡散反射率SCEは、対象物の表面で、光の波長ごとの強さを測定する分光測色計を用いることにより測定することができる。
図1(a)に示す如く、積分反射率SCIは、対象物における正反射光と拡散反射光との両方の強さの割合であり、対象物の明るさ(色)を反映している。つまり、対象物が明るく白色に近い色であれば、積分反射率SCIが大きくなり、対象物が暗く黒色に近い色であれば、積分反射率SCIが小さくなるのである。
一方、拡散反射率SCEは、対象物における拡散反射光の強さのみの割合であり、対象物の光沢(艶)の弱さを反映している。つまり、対象物の光沢が弱ければ拡散反射率SCEが大きくなり、対象物の光沢が強ければ拡散反射率SCEが小さくなるのである。
図1(a)は本実施形態に係る標準ゲージG1における反射率分布を示した図である。図1(a)に示す各点は、それぞれの物質の表面で計測される積分反射率SCI及び拡散反射率SCEを表している。つまり、例えば図1(a)中の点aについては、SCI=23程度、SCE=4程度の物質について示している。
また、例えば入射光に対して全く反射しない漆黒の物質があったと仮定すると、SCI=0、SCE=0となり、図1(a)中の原点に位置することとなる。
他に、鏡のように入射光に対して全て正反射のみをして拡散反射をしない場合は、SCI=100、SCE=0となり、図1(a)中の点jに位置することとなる。また、例えば硫酸バリウムのように入射光に対して正反射をせずに全て拡散反射のみをする場合は、SCI=100、SCE=100となり、図1(a)中の点lに位置することとなる。
前記の如く、積分反射率SCIは、入射光の強さに対する正反射光と拡散反射光との両方の強さの割合を計測したものであるのに対し、拡散反射率SCEは入射光の強さに対する拡散反射光の強さのみの割合を計測したものである。このため、拡散反射率SCEが積分反射率SCIよりも大きくなることはない。即ち、全ての物質は、図1(a)における右下の三角形の範囲(原点から傾き45度の直線より下の部分、以下「反射率分布範囲」という)に積分反射率SCI及び拡散反射率SCEが分布することになる。つまり、図1(a)で網掛けをした左上の三角形の範囲(原点から傾き45度の直線より上の部分)を考慮する必要はないのである。
本実施形態に係る標準ゲージG1については、図1(b)に示す如く、積分反射率SCIと拡散反射率SCEとがそれぞれ異なる複数の平板を組合せて構成したものである。具体的には、図1(a)中の反射率分布範囲で略均等に分布する、点aから点lまでの12点で示される物質に対応する平板aから平板lを組合せるのである。より詳細には、形状や大きさが均等な金属板等の平板の表面に対して、塗装や、メッキ・バレル研磨等の加工を施すことにより、それぞれの積分反射率SCIと拡散反射率SCEとを再現したものを組合せるのである。なお、本実施形態においては、反射率分布範囲から12点の反射率を選び、12枚の平板aから平板lを選択したが、平板の数及びその反射率は限定されるものではなく、その数や反射率は適宜変更することが可能である。
本実施形態に係る標準ゲージG1によれば、上記の如く構成することにより、測定対象物の表面における光沢が異なる場合において、非接触三次元測定器の測定精度を保証することができる。
具体的には、上記の如く積分反射率SCI(色)と拡散反射率SCE(光沢)とがそれぞれ異なる複数の平板を組合せて標準ゲージG1を構成し、非接触三次元測定器によって標準ゲージG1の形状を測定する。そして、測定結果が所定の測定誤差内にあるかどうかを判定することにより、色の違いだけではなく、光沢の高低によって非接触三次元測定器の測定精度に影響が出るかどうかを判断することができるのである。
なお、本実施形態においては、光沢の高低を測定する手段として分光測色計を用いたが、光沢の高低を測定する手段として、他に光沢度計等の測定器を使用する構成とすることも可能である。
また、積分反射率SCIまたは拡散反射率SCEを分光測色計等における光の波長ごとの強さ結果から求める場合、特定の光の波長を選択して、その波長における強さ計測結果を積分反射率SCIまたは拡散反射率SCEとしてもよい。さらに、複数の波長の強さ計測結果における平均値を用いることも可能である。
[測定器の測定精度保証方法]
本実施形態に係る標準ゲージG1を用いて、非接触三次元測定器の測定対象物に対する測定精度を保証する方法について、図1(a)及び(b)を用いてより具体的に説明する。以下に示す測定器の測定精度保証方法は、第一の工程である測定範囲判定工程と、第二の工程である対象物測定工程と、第三の工程である判定工程と、を備える。以下、順に説明する。
まず、第一の工程である測定範囲判定工程では、標準ゲージG1が備える平板aから平板lのうち、非接触三次元測定器で測定可能な、積分反射率SCI及び拡散反射率SCEの範囲を判定する。具体的には、非接触三次元測定器によって標準ゲージG1の形状を測定し、それぞれの平板aから平板lにおける測定結果が所定の測定誤差内にあるかどうかを判定する。つまり、各平板における測定結果が所定の測定誤差内にあれば、当該平板における積分反射率SCI及び拡散反射率SCEは非接触三次元測定器で測定可能であると判定し、各平板における測定結果が所定の測定誤差を超えた場合は、当該平板における積分反射率SCI及び拡散反射率SCEは非接触三次元測定器では測定困難であると判定するのである。
本実施形態においては、図1(b)に示す如く、平板a、c、f、h、及びjについては、光沢が強い(拡散反射率SCEが小さい)ことにより、非接触三次元測定器で測定することが困難であり、その他の平板については光沢が弱い(拡散反射率SCEが大きい)ことにより、測定可能であったとして説明する。この場合、図1(a)に示す如く、平板a、c、f、h、及びjに対応する点a、c、f、h、及びjにおいて測定が困難であるとして、図1(a)に示す二点鎖線より下の範囲を測定困難領域とし、二点鎖線よりも上の範囲を測定可能領域とするのである。
次に、第二の工程である対象物測定工程では、測定対象物の積分反射率SCI及び拡散反射率SCEを測定する。具体的には、測定対象物の表面で、光の波長ごとの強さを測定する分光測色計を用いることにより測定するのである。この対象物測定工程において、測定対象物の積分反射率SCI及び拡散反射率SCEが判明すると、測定対象物が図1(a)に示す反射率分布のうち、どこに位置するかがわかる。
次に、第三の工程である判定工程では、対象物測定工程で測定した測定対象物の積分反射率SCI及び拡散反射率SCEが、測定範囲判定工程で判定した、非接触三次元測定器で測定可能な積分反射率SCI及び拡散反射率SCEの範囲の中にあるか否かを判定する。つまり、対象物測定工程で測定した測定対象物の積分反射率SCI及び拡散反射率SCEが、図1(a)に示す二点鎖線よりも上の範囲である測定可能領域にあるか否かを判定するのである。換言すれば、測定対象物の光沢の高低(拡散反射率SCEの大小)によって非接触三次元測定器で測定精度に影響が出るか否かを判定することにより、非接触三次元測定器による測定対象物の形状測定の可否を判断するのである。
本実施形態に係る測定器の測定精度保証方法によれば、所定の非接触三次元測定器における測定対象物の積分反射率SCI及び拡散反射率SCE、換言すれば測定対象物の光沢の高低に基づいて、測定対象物が測定可能か否かを判断することが可能となる。これにより、様々な非接触三次元測定器について、測定精度を横並びで評価することができるようになる。つまり、測定対象物の光沢の高低に対する、非接触三次元測定器の測定精度の特色を把握することにより、複数の非接触三次元測定器から測定条件(光沢の高低)に適切なものを選択して測定することができるため、測定精度をより向上させることが可能となるのである。
また、測定範囲判定工程によって、非接触三次元測定器の測定可能領域についてデータベース化することが可能となる。これにより、対象物測定工程で測定対象物の積分反射率SCI及び拡散反射率SCEを測定するだけで、つまり非接触三次元測定器による非接触三次元測定をしなくても、測定対象物について測定可能か否かを判断することができるのである。即ち、無駄な非接触三次元測定を減らすことができるため、作業工程を減少させることが可能となるのである。
[標準ゲージの第二実施形態及び標準ゲージの製造方法]
次に、本発明の第二実施形態に係る標準ゲージG2の製造方法について、図2(a)及び(b)を用いて説明する。本実施形態においては、使用目的が限定される物質を測定対象物とする場合に用いる標準ゲージG2の製造方法について説明する。例えば、測定対象物として自動車部品(ワーク)のみを想定する場合、つまり、積分反射率SCI及び拡散反射率SCEについては、自動車部品(ワーク)である物質を対象とする場合について説明する。なお、本実施形態においては測定対象物として自動車部品(ワーク)を想定する場合における標準ゲージG2の製造方法について記載するが、第一実施形態に係る標準ゲージG1のようにあらゆる物質を測定対象物とする場合についても同様の手法を用いて製造することは可能である。
以下に示す標準ゲージG2の製造方法は、第一の工程である反射率分布測定工程と、第二の工程である水準決定工程と、第三の工程である加工工程と、第四の工程であるゲージ形成工程と、を備える。以下、順に説明する。
まず、第一の工程である反射率分布測定工程では、積分反射率SCIと拡散反射率SCEとの分布である反射率分布を、非接触三次元測定器の測定対象物である複数の素材、つまり、自動車部品(ワーク)に用いられる素材について測定する。具体的には、それぞれの素材の表面で、光の波長ごとの強さを測定する分光測色計を用いることにより測定するのである。ここで測定対象物となる素材の一例としては、コンソールボックス蓋(SCI=5、SCE=5)、プレス鋼板(SCI=30、SCE=20)、シフトパネル(SCI=5、SCE=1)、アルミ鍛造機械加工面(SCI=60、SCE=20)等がある。
上記の如く、様々な素材について積分反射率SCIと拡散反射率SCEとを測定することにより、図2(a)中の四角形に示す如く、積分反射率SCIと拡散反射率SCEとの分布であるワークの反射率分布が一定の範囲において形成される。
次に、第二の工程である水準決定工程では、ぞれぞれの積分反射率SCI及び拡散反射率SCEが、反射率分布測定工程で測定したワークの反射率分布における範囲の全域に亘るように、複数の水準として物質を決定する。具体的には、図2(a)中のワークの反射率分布範囲で略均等に分布する、点Aから点Iまでの9点で示される複数の物質を決定するのである。ここで複数の水準として決定される物質の一例としては、ブラックニッケル(SCI=28、SCE=4)、光沢ニッケル(SCI=60、SCE=10)、アルマイト原色(SCI=77、SCE=18)等がある。
次に、第三の工程である加工工程では、複数の平板の表面を加工することにより、複数の平板の表面における積分反射率SCI及び拡散反射率SCEを、水準決定工程で決定したそれぞれの水準の積分反射率SCI及び拡散反射率SCEとする。より詳細には、形状や大きさが均等な金属板等の平板の表面に対して、塗装や、メッキ・バレル研磨等の加工を施すのである。これにより、点Aから点Iまでの9点におけるそれぞれの積分反射率SCIと拡散反射率SCEとを再現し、図2(b)に示す如く平板Aから平板Iを形成するのである。なお、本実施形態においては、反射率分布範囲から9点の反射率を選び、9枚の平板Aから平板Iを形成したが、平板の数及びその反射率は限定されるものではなく、その数や反射率は適宜変更することが可能である。
そして、第四の工程である加工工程では、図2(b)に示す如く、平板Aから平板Iの9枚の平板を組合せて標準ゲージG2を形成するのである。
上記の如く、本実施形態に係る標準ゲージG2の製造方法によれば、使用目的が限定される物質を測定対象物とする場合において、標準ゲージG2を構成する平板の積分反射率SCI及び拡散反射率SCEの種類を、あらゆる物質を測定対象物とする場合と比べて少なくすることができる。例えば、本実施形態の如く測定対象物として自動車部品(ワーク)のみを想定する場合においては、自動車部品(ワーク)として用いられる素材のみ反射率分布の範囲を測定し、その範囲内の積分反射率SCI及び拡散反射率SCEとなる平板で標準ゲージG2を構成するため、自動車部品(ワーク)の測定に不要な平板を標準ゲージG2に組み込むことがないのである。これにより、標準ゲージG2の製造コストを下げることが可能となる。
[測定器の性能評価方法]
次に、非接触三次元測定器の性能を評価する方法について、図3を用いて説明する。
従来、非接触三次元測定器の性能を評価する際には、接触式三次元測定器によって寸法が既知となった標準ゲージを非接触三次元測定器で測定していた。そして、非接触三次元測定器で測定した標準ゲージの寸法データと、標準ゲージの既知の寸法とを、データ処理装置で誤差解析することにより、非接触三次元測定器による標準ゲージの寸法データの寸法誤差を評価していたのである。
一方、非接触三次元測定器と測定対象物との相対角度又は相対位置が変化すると、スリット光が測定対象物の表面で拡散反射することで得られる画像が変化(膨張又は収縮)するため、三角測量の原理で三次元座標を算出(スリット光の重心や境界を特定)する際に計測誤差を生じていた。
また、上記の場合には測定対象物におけるスリット光の反射状態が一様ではなくなるため、測定で得られる三次元座標データに欠落やノイズが発生する場合があった。この場合は、繰り返し測定した後にデータを重ね合わせることで対応する必要があったのである。
つまり、非接触三次元測定器は、測定対象物との相対角度又は相対位置が変化することによる影響を受けるため、上記に記載した従来の方法では正確にその性能を評価することができなかったのである。
以下に示す測定器の性能評価方法は、第一の工程である測定工程と、第二の工程である生成度評価工程と、第三の工程である寸法誤差評価工程と、を備える。以下、順に説明する。
まず、第一の工程である測定工程では、接触式三次元測定器によって寸法が既知である標準ゲージの寸法データを、測定ごとに標準ゲージに対する相対角度及び相対位置の条件を変えて、非接触三次元測定器で測定する。つまり、図3(a)に示す如く、非接触三次元測定器を左右方向や前後方向に移動させつつ、標準ゲージの寸法データを測定するのである。
なお、本工程で使用する標準ゲージについては、前記第一実施形態及び第二実施形態に記載の標準ゲージG1・G2でも、従来技術に係る形状や色彩が異なる標準ゲージでも、適用することが可能である。
次に、第二の工程である生成度評価工程では、測定工程で測定した、標準ゲージの寸法データが生成された面積率を、条件(非接触三次元測定器の標準ゲージに対する相対角度及び相対位置、及び、標準ゲージの左右配置)ごとに算出する。
例えば、非接触三次元測定器で図3(b)に示す視野範囲について測定した場合を考える。非接触三次元測定器による測定が正常な、即ち寸法データ生成度が高い場合は、図3(c1)に示す如く、標準ゲージの寸法データは視野範囲の全域に亘って生成されている(データ生成領域)。この時、寸法データの生成された面積率は略100%となる。一方、非接触三次元測定器による測定が異常な、即ち寸法データ生成度が低い場合は、図3(c2)に示す如く、標準ゲージの寸法データは視野範囲の一部において生成されていない(データ未生成領域)。この時、寸法データの生成された面積率は100%よりも小さくなる。この面積率の大きさに基づいて、非接触三次元測定器による標準ゲージの寸法データの生成度を評価するのである。
次に、第三の工程である寸法誤差評価工程では、従来技術と同様に、測定工程で測定した標準ゲージの寸法データと、標準ゲージの既知の寸法とを、データ処理装置で誤差解析することにより、非接触三次元測定器による標準ゲージの寸法データの寸法誤差を評価するのである。具体的には、三次元座標データに対して最小二乗法にて幾何形状をベストフィットさせ、誤差を評価するのである。
本実施形態に係る測定器の性能評価方法によれば、非接触三次元測定器と測定対象物との相対角度又は相対位置の変化による、寸法データの生成度の評価と、非接触三次元測定器による標準ゲージにおける寸法データの寸法誤差の評価と、の2つの評価を組合せることにより、非接触三次元測定器の性能を総合的に評価することが可能になる。
非接触三次元測定器の性能評価について、図3(d)を用いて具体的に説明する。図3(d)においては、生成度評価工程及び寸法誤差評価工程で得られた評価が、所定の基準に対して良かったものを○、所定の基準と同程度のものを△、所定の基準に対して悪かったものを×と表現して記載している。
図3(d)に示す如く、標準ゲージ1については、様々な条件A・B・C・・(非接触三次元測定器の標準ゲージに対する相対角度及び相対位置、及び、標準ゲージの左右配置)においてデータ生成度が良好で、寸法誤差も小さかったことを示している。
一方、同じく標準ゲージ2については、条件A・B・C・・によってはデータ生成度が悪くなる場合があるが、寸法誤差は小さかったことを示している。
また、標準ゲージ3については、様々な条件A・B・C・・においてデータ生成度が良好であるが、寸法誤差が大きかったことを示している。
この場合、総合的に標準ゲージ1における測定が総合的に高精度であったことが判断できる。つまり、従来であれば評価の対象となっていなかった条件の違いによるデータ生成度を評価の対象とすることにより、寸法誤差のみで評価していた従来技術に対してより総合的な評価ができるようになったのである。
このように、本実施形態に係る測定器の性能評価方法によれば、測定対象物との相対角度又は相対位置が変化することによる影響を考慮し、評価の対象とすることにより、非接触三次元測定器の性能をより正確かつ総合的に評価することが可能となるのである。
なお、種類の異なる非接触三次元測定器では、測定用の光源の波長が相違する場合がある。また、実際の測定対象物は色彩が異なる場合もある。例えば、測定対象物が赤色の場合、赤色領域の波長を測定用光源とする非接触三次元測定器では計測可能だが、青色領域の波長を測定用光源とする非接触三次元測定器では計測し難くなる。
このような非接触三次元測定器の測定用光源の違いを鑑みれば、本実施形態における標準ゲージG1、G2は、白色やグレー、黒色等、波長によって反射強度の変化の少ない無彩色、例えばステンレスやアルミ等の金属や無彩色塗装で構成することが望ましい。
そして、本実施形態における測定対象物の積分反射率及び拡散反射率を測定する対象物測定工程においては、光の波長ごとの強さを計測する分光測色計等を用い、測定対象物の積分反射率SCIと拡散反射率SCEを求める際に、評価したい非接触三次元測定器の光源の波長を選択することができる。これにより、波長の異なる計測器に対しても横並び評価が可能になる。また、標準ゲージとは異なる色彩の測定対象物に対しても、分光測色計での計測結果のみから非接触三次元測定器で計測可能か否かの判定が可能となる。
G1 標準ゲージ
SCI 積分反射率
SCE 拡散反射率

Claims (1)

  1. 寸法が既知である標準ゲージの寸法データを、測定ごとに前記標準ゲージに対する相対角度及び相対位置の条件を変えて、非接触三次元測定器で測定する、測定工程と、
    前記測定工程で測定した、前記標準ゲージの寸法データが生成された面積率を、前記条件ごとに算出することにより、前記非接触三次元測定器による前記標準ゲージの寸法データの生成度を評価する、生成度評価工程と、
    前記測定工程で測定した前記標準ゲージの寸法データと、前記標準ゲージの既知の寸法とを、データ処理装置で誤差解析することにより、前記非接触三次元測定器による前記標準ゲージの寸法データの寸法誤差を評価する、寸法誤差評価工程と、
    前記生成度評価工程で評価した、前記標準ゲージの寸法データの生成度の評価と、前記寸法誤差評価工程で評価した、前記標準ゲージにおける寸法データの寸法誤差の評価と、の2つの評価を組合せることにより、前記非接触三次元測定器の性能を評価する、測定器評価工程と、を備える、
    ことを特徴とする、測定器の性能評価方法。
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