JP5973027B2 - 保護膜形成用フィルム、およびチップ用保護膜形成用シート - Google Patents
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Description
〔1〕バインダーポリマー成分(A)、硬化性成分(B)、着色剤(C)および多孔質シリカ(D)を含有し、
前記多孔質シリカ(D)がメソポーラス構造を有する保護膜形成用フィルム。
保護膜形成用フィルムに十分な接着性および造膜性(シート加工性)を付与するためにバインダーポリマー成分(A)が用いられる。バインダーポリマー成分(A)としては、従来公知のアクリルポリマー、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ゴム系ポリマー等を用いることができる。
硬化性成分(B)は、熱硬化性成分および/またはエネルギー線硬化性成分が用いられる。
保護膜形成用フィルムには、着色剤(C)が配合される。着色剤を配合することで、硬化後の保護膜形成用フィルム表面の印字性が向上する。また、半導体装置を機器に組み込んだ際に、周囲の装置から発生する赤外線等による半導体装置の誤作動を防止することができる。着色剤としては、有機または無機の顔料および染料が用いられる。これらの中でも電磁波や赤外線遮蔽性の点から黒色顔料が好ましい。黒色顔料としては、カーボンブラック、酸化鉄、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭等が用いられるが、これらに限定されることはない。半導体装置の信頼性を高める観点からは、カーボンブラックが特に好ましい。
多孔質シリカ(D)を本発明の保護膜形成用フィルムに配合することにより、保護膜形成用フィルムの熱膨張係数を低下させることが可能となる。硬化後の保護膜形成用フィルム(保護膜)の熱膨張係数を、チップの熱膨張係数に近づけることができるため、保護膜形成用フィルムに耐熱性を付与することができ、耐熱信頼性を向上させることができる。この効果の原因は解明されていないが、多孔質シリカのポーラス構造、平均細孔直径等が影響していると考える。
特に、多孔質シリカ(D)はメソポーラス構造を有することが好ましい。メソポーラス構造とは均一で規則的な細孔を備え、平均細孔直径が好ましくは1〜50nm、より好ましくは2〜40nmの多孔質構造である。平均細孔直径は、BJH法により求めることができる。
保護膜形成用フィルムは、上記バインダーポリマー成分(A)、硬化性成分(B)、着色剤(C)および多孔質シリカ(D)に加えて下記成分を含むことができる。
硬化促進剤(E)は、保護膜形成用フィルムの硬化速度を調整するために用いられる。硬化促進剤(E)は、特に、硬化性成分(B)において、エポキシ樹脂と熱硬化剤とを併用する場合に好ましく用いられる。
カップリング剤(F)は、保護膜形成用フィルムのチップに対する接着性、密着性を向上させるために用いてもよい。また、カップリング剤(F)を使用することで、保護膜形成用フィルムを硬化して得られる保護膜の耐熱性を損なうことなく、その耐水性を向上することができる。
保護膜形成用フィルムが、前述した硬化性成分(B)としてエネルギー線硬化性成分を含有する場合には、その使用に際して、紫外線等のエネルギー線を照射して、エネルギー線硬化性成分を硬化させる。この際、該フィルム中に光重合開始剤(G)を含有させることで、重合硬化時間ならびに光線照射量を少なくすることができる。
保護膜形成用フィルムの初期接着力および凝集力を調節するために、架橋剤を添加することもできる。架橋剤(H)としては有機多価イソシアネート化合物、有機多価イミン化合物などが挙げられる。
保護膜形成用フィルムには、上記の他に、必要に応じて各種添加剤が配合されてもよい。各種添加剤としては、レベリング剤、可塑剤、帯電防止剤、酸化防止剤などが挙げられる。
上記のような各成分からなる保護膜形成用フィルムは、接着性と硬化性とを有し、未硬化状態では半導体ウエハ、チップ等に押圧することで容易に接着する。そして硬化を経て最終的には耐衝撃性の高い保護膜を与えることができ、接着強度にも優れ、厳しい高温度条件下においても十分な保護機能を保持し得る。なお、保護膜形成用フィルムは単層構造であってもよく、また上記成分を含む層を1層以上含む限りにおいて多層構造であってもよい。
チップ用保護膜形成用シートは、上記の保護膜形成用フィルムと、該フィルムの一方の面に仮着された第1の剥離シートとを有する。保護膜形成用シートは、上記各成分を適宜の割合で、適当な溶媒中で混合してなる保護膜形成用フィルム用組成物を、第1の剥離シート上に塗布乾燥し、保護膜形成用フィルムを成膜して得られる。また、第1の剥離シートとは別の工程フィルム上に保護膜形成用フィルム用組成物を塗布、乾燥して保護膜形成用フィルムを成膜し、これを第1の剥離シート上に転写してもよい。保護膜形成用フィルムの厚みは、通常3〜100μm、好ましくは10〜60μmである。
次に本発明に係るチップ用保護膜形成用シートの利用方法について、該シートを半導体チップの製造に適用した場合を例にとって説明する。
工程(1):保護膜形成用フィルムと第1の剥離シートとを剥離、
工程(2):保護膜形成用フィルムを硬化、
工程(3):半導体ウエハおよび保護膜形成用フィルムをダイシング。
工程(4):保護膜形成用フィルムまたは保護膜にレーザー印字。
(1)保護膜付半導体チップの製造
#2000研磨したシリコンウエハ(200mm径, 厚さ280μm)の研磨面に、実施例および比較例の保護膜形成用シートの保護膜形成用フィルムをテープマウンター(リンテック社製 Adwill RAD-3500 F/8DBS)により70℃に加熱しながら貼付した。次いで、加熱(130℃、2時間)により保護膜形成用フィルムの硬化を行い、保護膜形成用フィルムと第1の剥離シートとを剥離した。シリコンウエハの保護膜側をダイシングテープ(リンテック社製 Adwill D-676)に貼付し、ダイシング装置(株式会社ディスコ製 DFD651)を使用して、該シリコンウエハを3mm×3mmサイズにダイシングすることで耐熱信頼性評価用の保護膜付半導体チップを得た。
(2)評価
この保護膜付半導体チップ25個を冷熱衝撃装置(ESPEC(株)製 TSE-11A)内に設置し、(i)−65℃(保持時間:10分)→(ii)150℃(保持時間:10分)を1サイクル((i)→(ii))として、1000回繰り返した。
その後、冷熱衝撃装置から取り出した保護膜付半導体チップについて、チップと保護膜との接合部での浮き・剥がれ、クラックの有無を、走査型超音波探傷装置(日立建機ファインテック(株)製 Hye-Focus)および断面観察により評価した。チップと保護膜との接合部に、0.5mm以上の幅の剥離が観察された場合を剥離している(接合部の浮き・剥がれ、クラックあり)と判断して、剥離していないチップの個数(良品数)を数えた。結果を表2に示す(良品数/試験数)。
保護膜形成用フィルムを構成する各成分を下記に示す。
(A)バインダーポリマー成分:n−ブチルアクリレート55重量部、メチルメタクリレート15重量部、グリシジルメタクリレート20重量部、及び2−ヒドロキシエチルアクリレート15重量部からなるアクリルポリマー(重量平均分子量:90万、ガラス転移温度:−28℃)
(B)硬化性成分:
(B1)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量180〜200g/eq)
(B2)ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製 エピクロンHP−7200HH)
(B3)ジシアンジアミド(旭電化製 アデカハードナー3636AS)
(C)着色剤:黒色顔料(カーボンブラック、三菱化学社製 #MA650、平均粒子径28nm)
(D1)多孔質シリカ:疎水処理したメソポーラスシリカ(株式会社アドマテックス社製PC700G-MCA)
(D2)無孔質シリカ(電気化学工業株式会社製 FB−7SDX)
(D3)無孔質シリカ(扶桑化学工業株式会社製 SP−10G)
(E)硬化促進剤:2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール(四国化成工業社製 キュアゾール2PHZ)
(F)カップリング剤:A−1110(日本ユニカー社製)
上記各成分を表1に記載の量で配合し、保護膜形成用フィルム用組成物を得た。また、第1の剥離シートとして、片面に剥離処理を行ったポリエチレンテレフタレートフィルム(リンテック社製 SP−PET3811、厚さ38μm、表面張力30mN/m未満、融点200℃以上)を用意した。
Claims (7)
- バインダーポリマー成分(A)、硬化性成分(B)、着色剤(C)および多孔質シリカ(D)を含有し、
前記多孔質シリカ(D)がメソポーラス構造を有する保護膜形成用フィルム。 - 前記多孔質シリカ(D)の含有量が、保護膜形成用フィルムを構成する全固形分100重量部に対して1〜80重量部である請求項1に記載の保護膜形成用フィルム。
- 前記多孔質シリカ(D)の平均細孔直径が1〜50nmである請求項1または2に記載の保護膜形成用フィルム。
- 硬化後の全光線透過率が30%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の保護膜形成用フィルム。
- 硬化後の表面に印字可能である請求項1〜4のいずれかに記載の保護膜形成用フィルム。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の保護膜形成用フィルムと、該フィルムの一方の面に仮着された第1の剥離シートとを有するチップ用保護膜形成用シート。
- 請求項6に記載のチップ用保護膜形成用シートの保護膜形成用フィルムの他方の面に、第2の剥離シートが仮着されたチップ用保護膜形成用シート。
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