JP5972691B2 - 超音波診断装置、画像処理装置及びプログラム - Google Patents

超音波診断装置、画像処理装置及びプログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、超音波診断装置、画像処理装置及びプログラムに関する。
超音波診断装置は、超音波プローブに内蔵された超音波振動子から発生する超音波パルスを被検体内に放射し、被検体組織や血流からの反射波を超音波振動子により受信して画像データ等を生成及び表示する装置である。
超音波診断装置を用いた画像診断の手法として、反射波から得られる血流情報と被検体組織の情報とを区別し、血流情報に基づく血流画像をカラーで表示する方法がある。
また、カラーで表示した血流画像の辺縁をスムーズにする技術の1つとして、パワー値を閾値で輪郭の位置を定義して、閾値以下の血流情報に対し、輪郭からの距離に依存するスムージングファクタで補正を加えることで血流画像の辺縁をスムーズにするという技術がある。
特開2005−312578号公報
しかしながら、上記技術を用いた場合、閾値を小さくすると、スムージング処理される領域が小さくなるため、元の分解能が維持されやすい反面、辺縁部分のスムージング効果が相対的に弱くなり、辺縁を十分にスムーズにできない場合がある。逆に、閾値を大きくすると、スムージング処理される領域が大きくなるため、辺縁部分のスムージング効果が相対的に強くなる反面、辺縁以外の部分の分解能や微弱な信号が損なわれる場合がある。
目的は、辺縁以外の部分の分解能や微弱な信号を損なわずに、スムーズな辺縁の血流画像を表示し得る超音波診断装置、画像処理装置及びプログラムを提供することである。
実施形態に係る超音波診断装置は、超音波プローブ、走査手段、血流データ生成手段、平滑化手段、閾値設定手段、血流画像生成手段及び表示手段を具備している。
前記走査手段は、前記超音波プローブを介して被検体内部を超音波で走査する。
前記血流データ生成手段は、前記走査に応じた前記超音波プローブの出力に基づいて第1血流データを生成する。
前記平滑化手段は、前記第1血流データに対し、互いに異なる平滑化処理を加えて複数の第2血流データを算出する。
前記閾値設定手段は、前記複数の第2血流データのうち、前記平滑化処理を加えたパワーデータに閾値を設定する。
前記血流画像生成手段は、前記パワーデータが閾値以上となる領域において、前記第1血流データ及び前記複数の第2血流データのうち、少なくとも2つの血流データを合成する処理により、血流画像のデータを生成する。
前記表示手段は、前記血流画像を表示する。
第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成を示す模式図である。 同実施形態における辺縁スムーズ処理器の構成を示すブロック図である。 同実施形態における動作の一例を説明するためのフローチャートである。 ステップST10で受けた第1血流データの血流画像をBモード画像に重ね合わせた従来の表示画面を示す模式図である。 ステップST70で生成した血流画像をBモード画像に重ね合わせた表示画面を示す模式図である。 同実施形態における血流画像の生成過程を説明するための模式図である。 同実施形態における平滑化前後のパワーデータを示す模式図である。 同実施形態における平滑化前後のパワーデータの等高線を示す模式図である。 第2の実施形態における辺縁スムーズ処理器の構成を示すブロック図である。 同実施形態における動作の一例を説明するためのフローチャートである。 同実施形態における血流画像の生成過程を説明するための模式図である。 第3の実施形態における動作の一例を説明するためのフローチャートである。 第4の実施形態に係る超音波診断装置に適用された辺縁スムーズ処理器の構成を示すブロック図である。 同実施形態における動作を説明するためのフローチャートである。 第5の実施形態に係る超音波診断装置の構成を示す模式図である。 第6の実施形態に係る超音波診断装置の構成を示す模式図である。 第7の実施形態に係る超音波診断装置の構成を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら各実施形態に係わる超音波診断装置、画像処理装置及びプログラムを説明する。以下の超音波診断装置及び画像処理装置は、それぞれハードウェア構成、又はハードウェア資源とソフトウェアとの組合せ構成のいずれでも実施可能となっている。組合せ構成のソフトウェアとしては、予めネットワーク又は記憶媒体からコンピュータにインストールされ、超音波診断装置の装置本体又は画像処理装置における各機能を当該コンピュータに実現させるためのプログラムが用いられる。
<第1の実施形態>
図1は第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成を示す模式図であり、図2は辺縁スムーズ処理器の詳細を示すブロック図である。この超音波診断装置は、超音波プローブ100、送信系200、受信系300、Bモード処理系400、CFM(color flow mapping)処理系500、スキャンコンバータ600及び表示系700を備えている。なお、超音波診断装置の構成要素の名称のうち、「系」は、「部」、「ユニット」、「モジュール」、「デバイス」又は「手段」等に読み替えてもよい。
超音波プローブ100は、被検体との間で照射及び反射される超音波信号の送受波を担うデバイス(探触子)であり、電気/機械可逆的変換素子で形成されている。この超音波プローブ100は、例えばアレイ状に配列される複数の素子を先端部に装備したフェーズドアレイタイプのデバイスとして構成される。これにより、超音波プローブ100は、送信系200から供給されるパルス駆動電圧を超音波パルス信号に変換して被検体のスキャン領域内の所望方向に送信し、且つ被検体から反射してきた超音波エコー信号をこれに対応する電圧量のエコー信号に変換する。電圧量のエコー信号は、超音波プローブ100から受信系300に送出される。
送信系200は、図示しない制御部からの制御信号に基づいて、送信チャンネル毎に所定の送信遅延時間が付与されたタイミングで、超音波プローブ100の各素子にパルス駆動信号を送信し、超音波プローブ100の各素子から被検体内に向けて超音波信号を送波させる。このように、送信系200は、超音波プローブ100を介して被検体内部を超音波で走査する走査手段を構成している。
受信系300は、超音波信号の送波に応じて被検体内の音響インピーダンスの不整合面で反射され、組織内の散乱体によって散乱された成分等を含む超音波エコー信号を、超音波プローブ100の各素子を介してそれに対応する電圧量のエコー信号として受信する。受信系300は、受信したエコー信号に受信遅延・加算処理を施してエコー受信信号を作成し、このエコー受信信号をBモード処理系400及びCFM処理系500に出力する。
Bモード処理系400は、受信系300から受けたエコー受信信号に包絡線検波を行い、得られた検波信号を被検体内の組織の形態を示すデータとして、スキャンコンバータ600に出力する。なお、受信系300及びBモード処理系400は、超音波プローブの出力に基づいてBモード画像のデータを生成するBモード画像生成手段を構成している。
CFM処理系500は、図示しない直交検波器、MTIフィルタ510、自己相関器520、血流情報演算器530及び辺縁スムーズ処理器540を備えている。
図示しない直交検波器は、受信系300から受けたエコー受信信号に対して直交検波処理処理を施し、得られたIデータとQデータをMTIフィルタ510に送出する。
MTIフィルタ510は、直交検波器から受けたIデータ及びQデータに対してMTI(moving target indication)処理を施し、移動目標に関するIデータ及びQデータを自己相関器520に送出する。
自己相関器520は、MTIフィルタ510から受けたIデータ及びQデータに対して自己相関処理を施し、自己相関結果を血流情報演算器530に送出する。
血流情報演算器530は、自己相関器520から受けた自己相関結果に基づいて、被検体内の血流の速度、分散、パワーに対応した第1血流データを生成し、第1血流データを辺縁スムーズ処理器540に送出する。第1血流データは、所定断面に関する速度、分散、パワーに応じた値の二次元分布を表した血流画像を表している。具体的には、第1血流データは、所定断面に関する血流の局所的な速度、分散、パワーに応じた値をカラーコード化し、対応する位置にマッピングすることで、所定断面の血流の方向をカラー表示する血流画像を表している。
なお、受信系300、MTIフィルタ510、自己相関器520及び血流情報演算器530は、送信部(走査部)120による走査に応じた超音波プローブ100の出力に基づいて第1血流データを生成する血流データ生成手段を構成している。
辺縁スムーズ処理器540は、平滑化機能、閾値設定機能及び血流画像生成機能をもっている。平滑化機能は、第1血流データに対し、互いに異なる平滑化処理を加えて複数の第2血流データを算出する機能である。閾値設定機能は、当該複数の第2血流データのうち、当該平滑化処理を加えたパワーデータに閾値を設定する機能である。血流画像生成機能は、当該パワーデータが閾値以上となる領域において、第1血流データ及び複数の第2血流データのうち、少なくとも2つの血流データを合成する処理により、血流画像のデータを生成する機能である。
具体的には、辺縁スムーズ処理器540は、図2に示すように、平滑化処理器541、合成像生成器542、閾値設定器543、等高線算出器544及びブランキング処理器545を備えている。
平滑化処理器541は、血流の速度、分散、パワーに応じた血流データに対し、異なる平滑化処理を加える。平滑化処理は、例えば、メジアンフィルタ、ローパスフィルタ又は両者の組合せを用いた処理としてもよい。
合成像生成器542は、血流情報演算器530から受けた血流データ及び平滑化処理器541により平滑化処理を加えた複数の血流データのうち、少なくとも2つの血流データを合成する処理を施し、合成像を生成する。なお、以下の各実施形態では、血流情報演算器530から受けた血流データ(速度)と、平滑化処理器541により平滑化処理を加えた血流データ(速度)との2つの血流データ(速度)を合成する処理を施す場合を例に挙げて説明する。但し、合成処理の対象は、速度を表す血流データに限らず、分散を表す血流データでもよく、パワーを表す血流データでもよく、速度と分散を合わせた血流データでもよい。換言すると、血流画像は、被検体の血流の速度、分散、パワー又はこれらの組合せを表す画像であればよい。また、本実施形態では、上記「合成する処理」を「複数の第2血流データのうちの少なくとも1つの血流データを第1血流データに置き換える処理」とした場合を例に挙げて述べる。「置き換える処理」としては、例えば「上書きする処理」を用いてもよい。
閾値設定器543は、血流データのうち、平滑化処理器541により平滑化処理を加えたパワーデータに閾値を設定する。
等高線算出器544は、平滑化処理器541により平滑化処理を加えたパワーデータに対し、閾値設定器により設定された閾値に該当する等高線を算出する。この等高線は、平滑化処理を加えたパワーデータが閾値を示す閉曲線であり、平滑化処理を加えた速度データ及び分散データの辺縁に比べ、滑らかな曲線となっている。また、等高線の内側の領域は、当該パワーデータが閾値以上となる領域であり、等高線の外側の領域は、当該パワーデータが閾値未満となる領域である。
ブランキング処理器545は、合成像生成器542により生成された合成像に対し、等高線算出器544により算出された等高線の外側の領域をブランキング(消去)処理する。
スキャンコンバータ600は、Bモード処理系400から受けたBモード画像のデータ、CFM処理系から受けた血流データを、表示に適した走査線信号列に変換(スキャンコンバート)し、表示画像としての超音波診断画像(Bモード画像、血流画像等)を表示する表示画面のビデオ信号を作成する。
表示部190は、スキャンコンバータ60から受けたビデオ信号に基づいて、Bモード画像と血流画像とを重ね合わせて表示する。また、表示部190は、ビデオ信号に基づいて、画像上の解剖学的位置を示すためのマーカ(marker)や、カラーコード化された物理量の大きさを示すカラーバーを表示する。なお、表示部190は、血流画像を表示できればよいので、必ずしもBモード超音波像を表示しなくてもよい。
次に、以上のように構成された超音波診断装置の動作を図3のフローチャートを用いて説明する。
超音波診断装置100においては、送信系200が、超音波プローブ100を介して被検体内部を超音波で走査する。
受信系300及びBモード処理系400は、当該走査に応じた超音波プローブ100の出力に基づいてBモード画像のデータを生成する。
一方、受信系300、MTIフィルタ510、自己相関器520及び血流情報演算器530は、送信部(走査部)120による走査に応じた超音波プローブ100の出力に基づいて、被検体内の血流の速度、分散、パワーに対応した元の血流データ(第1血流データ)を生成し、元の血流データを辺縁スムーズ処理器540に送出する。
辺縁スムーズ処理器540においては、血流情報演算器530から元の血流データ(速度、分散、パワー)を受けると(ST10)、平滑化処理器541が、元の血流データから、全体を平滑化した速度データと全体を平滑化したパワーデータとの第2血流データをそれぞれ生成する(ST20,ST30)。次に、合成像生成器542は、全体を平滑化した速度データに元の速度データを上書きした合成像を生成する(ST40)。
次に、閾値設定器543は、全体を平滑化したパワーデータに対して閾値を設定し(ST50)、等高線算出器544は、閾値に該当する等高線を算出する(ST60)。
次に、ブランキング処理器545は、上記合成像に対して等高線の外側(すなわち、パワー値が閾値未満となる領域)をブランキング処理した血流画像を生成する(ST70)。
次に、ブランキング処理器545は、ステップST70で生成した血流画像のデータをスキャンコンバータ600に送出する。
スキャンコンバータ600は、Bモード処理系400から受けたBモード画像のデータ、CFM処理系から受けた血流画像のデータを、表示に適した走査線信号列に変換し、表示画面のビデオ信号を作成する。
表示部190は、スキャンコンバータ600から受けたビデオ信号に基づいて、Bモード画像に血流画像を重ね合わせた表示画面を表示する。
図4は、ステップST10で受けた第1血流データの血流画像をBモード画像に重ね合わせた従来の表示画面を示す模式図であり、図5は、ステップST70で生成した血流画像をBモード画像に重ね合わせた本実施形態の表示画面を示す模式図である。
図4及び図5に示すように、本実施形態の血流画像は、従来の血流画像に比べ、辺縁がスムーズになっている。
このような辺縁がスムーズな血流画像は、図6(a)〜図6(d)に示すように、元の血流データ(元画像)を、元の血流データ(元画像)を強く平滑化した画像に上書きし、平滑化したパワーデータの閾値(等高線)でブランキングすることにより得られる。
ここで、全体を平滑化した速度データは、図6(a)及び図6(b)に示すように、平滑化によって元の速度データよりも空間的に広がりをもったデータとなる。従って、全体を平滑化した速度データに元の速度データを上書きした合成像は、図6(c)に示すように、元の速度データの周囲を、平滑化した速度データで囲んだような画像となる。
一方、全体を平滑化したパワーデータは、図7(a)及び図7(b)に示すように、全体を平滑化した速度データと同様に空間的な広がりを持つ。従って、閾値をゼロ以上に設定して得られた等高線が、平滑化した速度データの合成像の辺縁よりも内側に位置するので、ブランキング処理した合成像の辺縁は、パワーデータの等高線で描かれることになる。この等高線は、図8(a)及び図8(b)に示すように、平滑化によってスムーズになっているので、図6(d)に示したように、表示される合成像の辺縁もスムーズになる(なお、図8(b)は、正確にはゲイン補正後に平滑化したパワーデータの等高線を示す図であるが、平滑化により等高線がスムーズになる説明の主旨に変わりはない。)。
仮に、平滑化したパワーデータの等高線で元の速度データをブランキング処理すると、パワーの低いデータも表示できるように閾値を低く設定した場合、等高線の内側に元の速度データが存在しない領域が発生するため、必ずしもスムーズな辺縁とはならない。
これに対し、全体を平滑化した速度データに元の速度データを上書きした合成像に対して同様にブランキング処理を施すと、元の速度データが存在しない領域には、平滑化された速度データが存在するため、合成像の辺縁を必ずスムーズな等高線に一致させることができる。また、平滑化によって元の速度データよりも空間的に広がった部分以外は、元の速度データが存在するので、ほとんどの領域において、元の速度データの空間分解能を維持させることができる。
上述したように本実施形態によれば、超音波プローブの出力に基づいて第1血流データを生成し、この第1血流データに対し、互いに異なる平滑化処理を加えて複数の第2血流データを算出し、複数の第2血流データのうち、当該平滑化処理を加えたパワーデータに閾値を設定し、当該パワーデータが閾値以上となる領域において、第1血流データ及び複数の第2血流データのうち、少なくとも2つの血流データを合成する処理により、血流画像のデータを生成する構成により、辺縁以外の部分の分解能や微弱な信号を損なわずに、スムーズな辺縁の血流画像を表示することができる。
全体を平滑化した速度データに元の速度データを上書きしてから、パワー値を平滑化してから閾値処理して得られたスムーズな等高線でブランキング処理することで、元の速度データの空間分解能をほとんど劣化させることなく、辺縁がスムーズな血流(速度)データを生成することができる。
補足すると、平滑化したパワーデータの等高線で元の速度データをブランキング処理する場合、弱いパワー値を表示するために閾値を設定すると、等高線内に元の速度データが存在しない領域が発生し、その領域の辺縁が必ずしもスムーズにならない。これに対し、全体を平滑化した速度データに元の速度データを上書きした合成像に対してブランキング処理を施すと、閾値を小さく設定しても、等高線内に元の速度データもしくは平滑化した速度データを存在させることができるため、等高線内の元の速度データの空間分解能を損なうことなく、血流(速度)データの辺縁をスムーズにすることができる。
<第2の実施形態>
図9は第2の実施形態に係る超音波診断装置に適用される辺縁スムーズ処理器の構成を示す模式図であり、図2とほぼ同一部分には同一符号を用いてその詳しい説明を省略し、ここでは異なる部分について主に述べる。なお、以下の各実施形態も同様にして重複した説明を省略する。
第2の実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、辺縁スムーズ処理器540における「合成する処理」を「平滑化処理を全体に加えた第2血流データを、当該平滑化処理とは別の平滑化処理を加えた第2血流データに置き換える処理」とした形態となっている。ここで、「別の平滑化処理を加えた第2血流データ」は、「第1血流データの全体に当該平滑化処理よりも弱い平滑化処理を加えて得られた血流データ」としてもよく、「第1血流データの辺縁付近の領域に平滑化処理を加えて得られた血流データ」としてもよい。本実施形態では「別の平滑化処理を加えた第2血流データ」を「第1血流データの辺縁付近の領域に平滑化処理を加えて得られた血流データ」としている。
これに伴い、辺縁スムーズ処理器540は、図2に示した構成に比べ、辺縁算出器546を更に備えている。
辺縁算出器546は、血流データの辺縁を算出する機能をもっている。
超音波診断装置の他の構成要素は、第1の実施形態と同様である。
次に、以上のように構成された超音波診断装置の動作を図10のフローチャートを用いて説明する。なお、破線は図3のフローチャートとは大きく異なるステップを囲んでおり、このことは他の実施形態でも同様である。
いま、前述同様に、辺縁スムーズ処理器540が、血流情報演算器530から第1血流データである元の血流データ(速度、分散、パワー)を受けたとする(ST10)。
次に、辺縁算出器546は、元の血流データ(速度、分散、パワー)から、元の速度データの辺縁(エッジ)を算出する(ST11)。また、辺縁算出器546は、算出した辺縁に所定の幅をもたせて辺縁付近の領域を算出する。
次に、平滑化処理器541は、元の血流データから、辺縁付近のみ平滑化した速度データと、全体を平滑化した速度データと、全体を平滑化したパワーデータとの第2の血流データをそれぞれ生成する(ST12,ST20,ST30)。
次に、合成像生成器542は、全体を平滑化した速度データに辺縁付近を平滑化した速度データを上書きした合成像を生成する(ST40’)。
次に、閾値設定器543は、全体を平滑化したパワーデータに対して閾値を設定し(ST50)、等高線算出器544は、閾値に該当する等高線を算出する(ST60)。
次に、ブランキング処理器545は、上記合成像に対して等高線の外側(すなわち、パワー値が閾値未満となる領域)をブランキング処理した血流画像を生成する(ST70)。
第1の実施形態のように、全体を平滑化した速度データに元の速度データを上書きした合成像は、平滑化した速度データと元の速度データとの境界部分でデータが急激に変わり、不連続な画像となる場合がある。これに対し、第2の実施形態では、図11(a)〜図11(d)に示すように、元の速度データの辺縁付近を予め平滑化してから合成することで、不連続な境界部分が緩和され、よりスムーズな画像を表示させることができる。
以下、前述同様に、ブランキング処理器545は、ステップST70で生成した血流画像のデータをスキャンコンバータ600に送出する。
スキャンコンバータ600は、Bモード画像のデータと、血流画像のデータから表示画面のビデオ信号を作成する。
表示部190は、このビデオ信号に基づいて、Bモード画像に血流画像を重ね合わせた表示画面を表示する。
上述したように本実施形態によれば、2つの血流データを合成する処理を、平滑化処理を全体に加えた第2血流データを、当該平滑化処理とは別の平滑化処理を加えた第2血流データに置き換える処理とした構成により、第1の実施形態の効果に加え、合成した2つの血流データの境界部分をよりスムーズな画像とすることができる。
なお、本実施形態は、次のように変形してもよい。すなわち、本実施形態は、「別の平滑化処理を加えた第2血流データ」を、「第1血流データの辺縁付近の領域に平滑化処理を加えて得られた血流データ」に代えて、「第1血流データのうちのパワーデータが閾値未満となる領域において、当該第1血流データに当該別の平滑化処理を加えて得られた血流データ」とするように変形してもよい。この変形例によれば、辺縁算出器546を設けずに、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態に係る超音波診断装置について、前述した図面を参照しながら説明する。
第3の実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、辺縁スムーズ処理器540において「平滑化処理を加えた第2血流データを第1血流データに置き換える処理」を第1実施形態の「合成する処理」として実行し、得られた第3血流データに当該平滑化処理とは別の平滑化処理を加えることにより、血流画像を生成する形態となっている。ここで、「別の平滑化処理」は、「第3血流データのうち、置き換えた第1血流データの全体を当該平滑化処理よりも弱く平滑化する処理」としてもよく、「第3血流データのうち、置き換えた第1血流データの辺縁付近の領域を平滑化する処理」としてもよい。本実施形態では、「別の平滑化処理」を「第3血流データのうち、置き換えた第1血流データの辺縁付近の領域を平滑化する処理」としている。
これに伴い、辺縁スムーズ処理器540は、図9に示したように、辺縁算出器546を更に備えている。
辺縁算出器546は、血流データの辺縁を算出する機能をもっている。
超音波診断装置の他の構成要素は、第1の実施形態と同様である。
次に、以上のように構成された超音波診断装置の動作を図12のフローチャートを用いて説明する。
いま、前述同様に、辺縁スムーズ処理器540が、血流情報演算器530から第1血流データである元の血流データ(速度、分散、パワー)を受けたとする(ST10)。
次に、辺縁算出器546は、元の血流データ(速度、分散、パワー)から、元の速度データの辺縁を算出する(ST11)。
次に、平滑化処理器541は、元の血流データから、全体を平滑化した速度データと全体を平滑化したパワーデータとの第2血流データをそれぞれ生成する(ST20,ST30)。次に、合成像生成器542は、全体を平滑化した速度データに元の速度データを上書きした合成像(第3の血流データ)を生成する(ST40)。
次に、平滑化処理器541は、上記合成像に対して、元の速度データの辺縁付近を平滑化した画像を生成する(ST41)。
次に、閾値設定器543は、全体を平滑化したパワーデータに対して閾値を設定し(ST50)、等高線算出器544は、閾値に該当する等高線を算出する(ST60)。
次に、ブランキング処理器545は、上記合成像に対して等高線の外側(すなわち、パワー値が閾値未満となる領域)をブランキング処理した血流画像を生成する(ST70)。
このように、全体を平滑化した速度データと元の速度データを合成してから、元の速度データの辺縁付近を平滑化することでも、不連続を緩和させることができる。
以下、前述同様に、ブランキング処理器545は、ステップST70で生成した血流画像のデータをスキャンコンバータ600に送出する。
表示部190は、スキャンコンバータ600が作成したビデオ信号に基づいて、Bモード画像に血流画像を重ね合わせた表示画面を表示する。
上述したように本実施形態によれば、2つの血流データを合成する処理を、平滑化処理を全体に加えた第2血流データを第1血流データに置き換える処理として実行した後、置き換えた第1血流データの辺縁付近の領域を平滑化する構成により、第1の実施形態の効果に加え、合成した2つの血流データの境界部分をよりスムーズな画像とすることができる。
なお、本実施形態は、次のように変形してもよい。すなわち、本実施形態は、「別の平滑化処理」を、「第3血流データのうち、置き換えた第1血流データの辺縁付近の領域を平滑化する処理」に代えて、「第1血流データのうちのパワーデータが閾値未満となる領域において、当該第3血流データを平滑化する処理」とするように変形してもよい。この変形例によれば、辺縁算出器546を設けずに、第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第4の実施形態>
図13は第4の実施形態に係る超音波診断装置に適用される辺縁スムーズ処理器の構成を示す模式図である。
第4の実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、辺縁スムーズ処理器540が、図2に示した構成に比べ、血流情報演算器530により生成された第1血流データにゲイン補正を加えるゲイン補正器547を更に備えている。
これに伴い、平滑化処理器541は、ゲイン補正器547によりゲイン補正を加えた第1血流データに対し、互いに異なる平滑化処理を加えて複数の第2血流データを算出する。
また、閾値設定器543は、平滑化処理器541により算出された複数の第2血流データのうち、ゲイン補正及び平滑化処理を加えたパワーデータに閾値の初期値を設定し、当該初期値を深さ方向、方位方向又はそれらの両方向に補正することにより、当該閾値を設定する。
ここで、閾値設定器543は、血流情報演算器530により生成された第1血流データを複数の領域に分割し、当該各領域内のパワーデータの平均値に応じて初期値を補正することにより、当該各領域ごとに閾値を設定する構成としてもよい。
超音波診断装置の他の構成要素は、第1の実施形態と同様である。
次に、以上のように構成された超音波診断装置の動作を図14のフローチャートを用いて説明する。
いま、前述同様に、辺縁スムーズ処理器540が、血流情報演算器530から第1血流データである元の血流データ(速度、分散、パワー)を受けたとする(ST10)。
次に、ゲイン補正器547は、元の血流データ(速度、分散、パワー)のうち、パワーデータにゲイン補正を加える(ST15)。
平滑化処理器541は、元の血流データ(速度、分散、パワー)から、全体を平滑化した速度データと、ゲイン補正を加えてから全体を平滑化したパワーデータとの第2血流データをそれぞれ生成する(ST20,ST30)。次に、合成像生成器542は、全体を平滑化した速度データに元の速度データを上書きした合成像を生成する(ST40)。
次に、閾値設定器543は、全体を平滑化したパワーデータに対して閾値を設定する(ST50)。例えば、閾値設定器543は、ゲイン補正及び平滑化処理を加えたパワーデータに閾値の初期値を設定し、当該初期値を深さ方向、方位方向又はそれらの両方向に補正することにより、当該閾値を設定する。このとき、閾値設定器543は、血流情報演算器530により生成された元の血流データを複数の領域に分割し、当該各領域内のパワーデータの平均値に応じて初期値を補正することにより、当該各領域ごとに閾値を設定してもよい。
いずれにしても、等高線算出器544は、ステップST40で設定された閾値に該当する等高線を算出する(ST60)。
次に、ブランキング処理器545は、上記合成像に対して等高線の外側(すなわち、パワー値が閾値未満となる領域)をブランキング処理した血流画像を生成する(ST70)。
生体の減衰などの影響によって、血流データのパワーが深さや方位方向に応じて低下するため、同じ閾値で得られた等高線でブランキング処理をすると、減衰等の影響で感度が低下した血流がカットされてしまうことがある。これを緩和するために閾値を下げると、感度余裕のある部分では不要な信号も表示され、オーバーペイントになる場合がある。
本実施形態では、感度低下を補正するように予めゲイン補正をしてから等高線を算出することで、不要な信号をカットしつつ、弱い血流も表示させることができる。なお、パワーデータのゲイン補正の代わりに、閾値自体を2次元的に補正してもよい。その場合は、複数の領域に分割して、領域内の平均パワーに応じて閾値を補正することも有効である。
以下、前述同様に、ブランキング処理器545は、ステップST70で生成した血流画像のデータをスキャンコンバータ600に送出する。
表示部190は、スキャンコンバータ600が作成したビデオ信号に基づいて、Bモード画像に血流画像を重ね合わせた表示画面を表示する。
上述したように本実施形態によれば、第1血流データに対し、ゲイン補正を加えてから平滑化処理を加える構成により、第1の実施形態の効果に加え、不要な信号をカットしつつ、弱い血流も表示させることができる。
なお、本実施形態は、ゲイン補正器547が、血流情報演算器530により生成された第1血流データに対し、深さ方向、方位方向又はそれらの両方向にゲイン補正を加え、平滑化処理器541が、当該ゲイン補正を加えた第1血流データに対し、互いに異なる平滑化処理を加えて複数の第2血流データを算出するように変形してもよい。また、この変形例のゲイン補正は、超音波プローブ100の出力における周波数及び角度依存性減衰値を用いて行うようにしてもよく、超音波プローブ100の出力に基づくBモード画像のデータにおける自動ゲイン補正値を用いて行うようにしてもよい。これらの変形例によれば、閾値を補正しなくても、ゲイン補正値を補正することにより、第4の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態及びその変形例は、第1の実施形態の変形例に限らず、第2の実施形態又は第3の実施形態の変形例としてもよい。すなわち、本実施形態のゲイン補正器547と、ゲイン補正器547が元の血流データのうちのパワーデータにゲイン補正を加えるステップST15は、第2又は第3の実施形態のいずれに適用してもよい。これらの変形例によれば、適用した第2又は第3の実施形態の作用効果と、第4の実施形態の作用効果とを同時に得ることができる。
<第5の実施形態>
図15は第5の実施形態に係る超音波診断装置の構成を示す模式図である。
第5の実施形態は、第1〜第4の各実施形態の変形例であり、前述した辺縁スムーズ処理器540をスキャンコンバータ600の後段に配置し、且つスキャンコンバータ600及び辺縁スムーズ処理器540の後段に画像合成器650を更に備えている。
すなわち、辺縁スムーズ処理器540が処理する第1血流データは、スキャンコンバータ600に記憶された画像データとなっている。
画像合成器650は、辺縁スムーズ処理器540が送出した血流画像のデータと、スキャンコンバータ600が送出したBモード画像のデータとを合成し、合成画像のデータを表示系700に送出する機能をもっている。
以上のような構成としても、画像データである第1血流データを第1〜第4の各実施形態と同様に処理することにより、第1〜第4の各実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、辺縁スムーズ処理器540が処理する第1血流データは、画像データに限らず、超音波プローブの出力に基づくRAWデータとしてもよい。辺縁スムーズ処理器540は、第1血流データが画像データ又はRAWデータであったとしても、前述同様に、血流画像の辺縁をスムーズにすることができる。
<第6の実施形態>
図16は第6の実施形態に係る超音波診断装置の構成を示す模式図である。
第6の実施形態は、第1〜第4の各実施形態の変形例であり、前述した超音波診断装置を超音波診断装置本体Uと、超音波診断装置装置本体Uにネットワークを介して通信可能な画像処理装置Gとに分割した構成となっている。
ここで、超音波診断装置本体Uは、超音波プローブ100を介して被検体内部を超音波で走査し、走査に応じた超音波プローブ100の出力に基づいて第1血流データを生成し、当該第1血流データを画像処理装置Gに通信する機能をもっている。また、超音波診断装置本体Uは、当該走査に応じた超音波プローブ100の出力に基づいてBモード画像のデータを生成し、当該データを画像処理装置Gに通信する機能をもっている。但し、Bモード画像のデータを生成及び通信する機能は、血流画像の辺縁をスムーズにする処理とは関係ないので、省略してもよい。
具体的には、超音波診断装置本体Uは、それぞれ前述した超音波プローブ100、送信系200、受信系300及びBモード処理系400と、前述した構成から辺縁スムーズ処理器540を省略したCFM処理系500’とを備えている。
画像処理装置Gは、超音波診断装置本体Uから通信された第1血流データに対し、互いに異なる平滑化処理を加えて複数の第2血流データを算出する平滑化機能と、複数の第2血流データのうち、平滑化処理を加えたパワーデータに閾値を設定する閾値設定機能と、当該パワーデータが閾値以上となる領域において、第1血流データ及び複数の第2血流データのうち、少なくとも2つの血流データを合成する処理により、血流画像のデータを生成する血流画像生成機能と、当該血流画像を表示する表示機能とをもっている。
具体的には、画像処理装置Gは、平滑化機能、閾値設定機能及び血流画像生成機能に関する辺縁スムーズ処理器540と、当該表示機能に関するスキャンコンバータ600及び表示系700とを備えている。
このような画像処理装置Gは、例えばワークステーションに用いられ、ハードウェア構成、又はハードウェア資源とソフトウェアとの組合せ構成のいずれでも実施可能となっている。組合せ構成のソフトウェアとしては、予めネットワーク又は記憶媒体からコンピュータにインストールされ、画像処理装置Gにおける各機能を当該コンピュータに実現させるためのプログラムが用いられる。これは他の実施形態でも同様である。
以上のような構成によれば、超音波診断装置本体Uからネットワークを介して接続された画像処理装置Gにおいても、第1〜第4の各実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、CFM処理系500のうち、辺縁スムーズ処理器540のみを画像処理装置Gに配置した場合について説明したが、これに限らず、更に血流情報演算器530を画像処理装置Gに配置してもよく、また更に自己相関器520を画像処理装置Gに配置してもよく、また更にMTIフィルタ510を画像処理装置Gに配置してもよく、又はCFM処理系500自体を画像処理装置Gに配置してもよい。本実施形態は、これらの配置に変形しても、第1〜第4の各実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
<第7の実施形態>
図17は第7の実施形態に係る超音波診断装置の構成を示す模式図である。
第7の実施形態は、第5の実施形態の変形例であり、前述した超音波診断装置を超音波診断装置本体Uと、超音波診断装置装置本体Uにネットワークを介して通信可能な画像処理装置Gとに分割した構成となっている。
ここで、超音波診断装置本体Uは、超音波プローブ100を介して被検体内部を超音波で走査し、走査に応じた超音波プローブ100の出力に基づいて第1血流データを生成し、当該第1血流データをスキャンコンバータ600を介して画像処理装置Gに通信する機能をもっている。また、超音波診断装置本体Uは、当該走査に応じた超音波プローブ100の出力に基づいてBモード画像のデータを生成し、当該データをスキャンコンバータ600を介して画像処理装置Gに通信する機能をもっている。但し、Bモード画像のデータを生成及び通信する機能は、血流画像の辺縁をスムーズにする処理とは関係ないので、省略してもよい。
具体的には、超音波診断装置本体Uは、それぞれ前述した超音波プローブ100、送信系200、受信系300、Bモード処理系400及びスキャンコンバータ600と、前述した構成から辺縁スムーズ処理器540を省略したCFM処理系500’とを備えている。
画像処理装置Gは、超音波診断装置本体Uからスキャンコンバータ600を介して通信された第1血流データに対し、互いに異なる平滑化処理を加えて複数の第2血流データを算出する平滑化機能と、複数の第2血流データのうち、平滑化処理を加えたパワーデータに閾値を設定する閾値設定機能と、当該パワーデータが閾値以上となる領域において、第1血流データ及び複数の第2血流データのうち、少なくとも2つの血流データを合成する処理により、血流画像のデータを生成する血流画像生成機能と、当該血流画像を表示する表示機能とをもっている。
具体的には、画像処理装置Gは、平滑化機能、閾値設定機能及び血流画像生成機能に関する辺縁スムーズ処理器540と、当該表示機能に関する画像合成器650及び表示系700とを備えている。なお、Bモード画像のデータを省略する場合、画像合成器650も省略可能である。
以上のような構成によれば、超音波診断装置本体Uからネットワークを介して接続された画像処理装置Gにおいても、第5の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、超音波プローブの出力に基づいて第1血流データを生成し、この第1血流データに対し、互いに異なる平滑化処理を加えて複数の第2血流データを算出し、複数の第2血流データのうち、当該平滑化処理を加えたパワーデータに閾値を設定し、当該パワーデータが閾値以上となる領域において、第1血流データ及び複数の第2血流データのうち、少なくとも2つの血流データを合成する処理により、血流画像のデータを生成する構成により、辺縁以外の部分の分解能や微弱な信号を損なわずに、スムーズな辺縁の血流画像を表示することができる。
なお、各実施形態及びその変形例において、速度データを平滑化するときに、自己相関器520から出力されるIデータ及びQデータを用いてもよい。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100…超音波プローブ、200…送信系、300…受信系、400…Bモード処理系、500,500’…CFM処理系、510…MTIフィルタ、520…自己相関器、530…血流情報演算器、540…辺縁スムーズ処理器、600…スキャンコンバータ、650…画像合成器、700…表示系、U…超音波診断装置本体、G…画像処理装置。

Claims (19)

  1. 超音波プローブと、
    前記超音波プローブを介して被検体内部を超音波で走査する走査手段と、
    前記走査に応じた前記超音波プローブの出力に基づいて第1血流データを生成する血流データ生成手段と、
    前記第1血流データに対し、互いに異なる平滑化処理を加えて複数の第2血流データを算出する平滑化手段と、
    前記複数の第2血流データのうち、前記平滑化処理を加えたパワーデータに閾値を設定する閾値設定手段と、
    前記パワーデータが閾値以上となる領域において、前記第1血流データ及び前記複数の第2血流データのうち、少なくとも2つの血流データを合成する処理により、血流画像のデータを生成する血流画像生成手段と
    前記血流画像を表示する表示手段と、
    を具備することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 請求項1に記載の超音波診断装置において、
    前記合成する処理は、前記複数の第2血流データのうちの少なくとも1つの血流データを前記第1血流データに置き換える処理であることを特徴とする超音波診断装置。
  3. 請求項1に記載の超音波診断装置において、
    前記合成する処理は、
    前記平滑化処理を全体に加えた第2血流データを、当該平滑化処理とは別の平滑化処理を加えた第2血流データに置き換える処理であることを特徴とする超音波診断装置。
  4. 請求項1に記載の超音波診断装置において、
    前記血流画像生成手段は、
    前記平滑化処理を加えた第2血流データを前記第1血流データに置き換える処理を前記合成する処理として実行し、得られた第3血流データに当該平滑化処理とは別の平滑化処理を加えることにより、前記血流画像を生成することを特徴とする超音波診断装置。
  5. 請求項3に記載の超音波診断装置において、
    前記別の平滑化処理を加えた第2血流データは、前記第1血流データの辺縁付近の領域に平滑化処理を加えて得られた血流データであることを特徴とする超音波診断装置。
  6. 請求項3に記載の超音波診断装置において、
    前記別の平滑化処理を加えた第2血流データは、前記第1血流データのうちのパワーデータが閾値未満となる領域において、前記第1血流データに当該別の平滑化処理を加えて得られた血流データであることを特徴とする超音波診断装置。
  7. 請求項4に記載の超音波診断装置において、
    前記別の平滑化処理は、前記第3血流データのうち、前記置き換えた第1血流データの辺縁付近の領域を平滑化する処理であることを特徴とする超音波診断装置。
  8. 請求項4に記載の超音波診断装置において、
    前記別の平滑化処理は、前記第1血流データのうちのパワーデータが閾値未満となる領域において、前記第3血流データを平滑化する処理であることを特徴とする超音波診断装置。
  9. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
    前記生成された第1血流データにゲイン補正を加えるゲイン補正手段、
    を更に備え、
    前記平滑化手段は、前記ゲイン補正を加えた第1血流データに対し、互いに異なる平滑化処理を加えて複数の第2血流データを算出し、
    前記閾値設定手段は、前記複数の第2血流データのうち、前記ゲイン補正及び前記平滑化処理を加えたパワーデータに閾値の初期値を設定し、当該初期値を深さ方向、方位方向又はそれらの両方向に補正することにより、前記閾値を設定することを特徴とする超音波診断装置。
  10. 請求項9に記載の超音波診断装置において、
    前記閾値設定手段は、前記第1血流データを複数の領域に分割し、当該各領域内のパワーデータの平均値に応じて前記初期値を補正することにより、当該各領域ごとに前記閾値を設定することを特徴とする超音波診断装置。
  11. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
    前記生成された第1血流データに対し、深さ方向、方位方向又はそれらの両方向にゲイン補正を加えるゲイン補正手段、
    を更に備え、
    前記平滑化手段は、前記ゲイン補正を加えた第1血流データに対し、互いに異なる平滑化処理を加えて複数の第2血流データを算出することを特徴とする超音波診断装置。
  12. 請求項11に記載の超音波診断装置において、
    前記ゲイン補正は、前記超音波プローブの出力における周波数及び角度依存性減衰値を用いて行うことを特徴とする超音波診断装置。
  13. 請求項11に記載の超音波診断装置において、
    前記ゲイン補正は、前記超音波プローブの出力に基づくBモード画像のデータにおける自動ゲイン補正値を用いて行うことを特徴とする超音波診断装置。
  14. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
    前記血流画像は、前記被検体の血流の速度、分散、パワー又はこれらの組合せを表す画像であることを特徴とする超音波診断装置。
  15. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
    前記平滑化処理は、メジアンフィルタ、ローパスフィルタ又は両者の組合せを用いた処理であることを特徴とする超音波診断装置。
  16. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
    前記第1血流データは、前記超音波プローブの出力に基づくRAWデータ又は画像データであることを特徴とする超音波診断装置。
  17. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
    前記超音波プローブの出力に基づいてBモード画像のデータを生成するBモード画像生成手段、
    を更に備え、
    前記表示手段は、前記血流画像と前記Bモード画像とを重ね合わせて表示することを特徴とする超音波診断装置。
  18. 超音波プローブを介して被検体内部を超音波で走査し、前記走査に応じた前記超音波プローブの出力に基づいて第1血流データを生成する超音波診断装置本体に通信可能な画像処理装置であって、
    前記超音波診断装置本体から通信された第1血流データに対し、互いに異なる平滑化処理を加えて複数の第2血流データを算出する平滑化手段と、
    前記複数の第2血流データのうち、前記平滑化処理を加えたパワーデータに閾値を設定する閾値設定手段と、
    前記パワーデータが閾値以上となる領域において、前記第1血流データ及び前記複数の第2血流データのうち、少なくとも2つの血流データを合成する処理により、血流画像のデータを生成する血流画像生成手段と
    前記血流画像を表示する表示手段と、
    を具備することを特徴とする画像処理装置。
  19. 超音波プローブを介して被検体内部を超音波で走査し、前記走査に応じた前記超音波プローブの出力に基づいて第1血流データを生成する超音波診断装置本体に通信可能な画像処理装置に用いられるプログラムであって、
    前記画像処理装置を、
    前記超音波診断装置本体から通信された第1血流データに対し、互いに異なる平滑化処理を加えて複数の第2血流データを算出する平滑化手段、
    前記複数の第2血流データのうち、前記平滑化処理を加えたパワーデータに閾値を設定する閾値設定手段、
    前記パワーデータが閾値以上となる領域において、前記第1血流データ及び前記複数の第2血流データのうち、少なくとも2つの血流データを合成する処理により、血流画像のデータを生成する血流画像生成手段、
    前記血流画像を表示する表示手段、
    として機能させるためのプログラム。
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