JP6113592B2 - 超音波診断装置及び超音波イメージングプログラム - Google Patents

超音波診断装置及び超音波イメージングプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6113592B2
JP6113592B2 JP2013142807A JP2013142807A JP6113592B2 JP 6113592 B2 JP6113592 B2 JP 6113592B2 JP 2013142807 A JP2013142807 A JP 2013142807A JP 2013142807 A JP2013142807 A JP 2013142807A JP 6113592 B2 JP6113592 B2 JP 6113592B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image data
ultrasonic
predetermined direction
reception
deflection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013142807A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015013077A (ja
Inventor
阿部 康彦
康彦 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Medical Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Medical Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Medical Systems Corp filed Critical Toshiba Medical Systems Corp
Priority to JP2013142807A priority Critical patent/JP6113592B2/ja
Priority to US14/324,670 priority patent/US10524767B2/en
Publication of JP2015013077A publication Critical patent/JP2015013077A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6113592B2 publication Critical patent/JP6113592B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B8/00Diagnosis using ultrasonic, sonic or infrasonic waves
    • A61B8/52Devices using data or image processing specially adapted for diagnosis using ultrasonic, sonic or infrasonic waves
    • A61B8/5207Devices using data or image processing specially adapted for diagnosis using ultrasonic, sonic or infrasonic waves involving processing of raw data to produce diagnostic data, e.g. for generating an image
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S15/00Systems using the reflection or reradiation of acoustic waves, e.g. sonar systems
    • G01S15/88Sonar systems specially adapted for specific applications
    • G01S15/89Sonar systems specially adapted for specific applications for mapping or imaging
    • G01S15/8906Short-range imaging systems; Acoustic microscope systems using pulse-echo techniques
    • G01S15/8995Combining images from different aspect angles, e.g. spatial compounding
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S7/00Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00
    • G01S7/52Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S15/00
    • G01S7/52017Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S15/00 particularly adapted to short-range imaging
    • G01S7/52085Details related to the ultrasound signal acquisition, e.g. scan sequences
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S7/00Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00
    • G01S7/52Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S15/00
    • G01S7/52017Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S15/00 particularly adapted to short-range imaging
    • G01S7/52085Details related to the ultrasound signal acquisition, e.g. scan sequences
    • G01S7/52095Details related to the ultrasound signal acquisition, e.g. scan sequences using multiline receive beamforming
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S15/00Systems using the reflection or reradiation of acoustic waves, e.g. sonar systems
    • G01S15/88Sonar systems specially adapted for specific applications
    • G01S15/89Sonar systems specially adapted for specific applications for mapping or imaging
    • G01S15/8906Short-range imaging systems; Acoustic microscope systems using pulse-echo techniques
    • G01S15/8979Combined Doppler and pulse-echo imaging systems

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Description

本発明の実施形態は、超音波診断装置及び超音波イメージングプログラムに関する。
従来、診断の妨げとなる超音波画像(Bモード画像)の多重反射エコーを軽減するために、様々な方法が行なわれている。かかる方法の一例としては、超音波送受信の偏向角を変えた複数のBモード画像を加算平均により合成(コンパウンド:compound)する方法が知られている。また、この方法を応用して、偏向角の異なる複数のBモード画像から、多重反射エコー成分の程度と位置とを推定し、推定結果から加算平均時の重みを適応的に制御する方法も知られている。
しかし、偏向角の異なる複数の画像をコンパウンドする上記の方法では、エレメントファクタの制約により、偏向角を大きくした場合の振幅低下の影響が避けられない。すなわち、斜めに振った画像では、通常の偏向角「0度」の画像(中央画像)に比べて、方位分解能が低下する。更に、斜めに振った画像では、中央画像に対する感度(S/N比)も低下する。従って、偏向角を変えた複数の画像を用いてコンパウンドした出力画像では、通常の中央画像に対して、方位分解能及び感度が低下する。
特開2012−71115号公報
本発明が解決しようとする課題は、多重反射が低減され、且つ、方位分解能及び感度が維持された高画質な画像を得ることができる超音波診断装置及び超音波イメージングプログラムを提供することである。
実施形態の超音波診断装置は、取得部と、算出部と、乗算部と、制御部とを備える。取得部は、フレーム間で超音波送受信の偏向角を変える超音波走査により生成された偏向角の異なる複数の超音波画像データで構成される画像データ群を取得する。算出部は、前記画像データ群の中で、所定方向以外の方向の偏向角の少なくとも1つの超音波画像データを用いて、係数分布を算出する。乗算部は、前記画像データ群の中で、前記所定方向の偏向角の超音波画像データ、又は、前記所定方向を含む複数方向の偏向角それぞれの超音波画像データを合成処理した画像データに対して、前記係数分布を乗算する。制御部は、前記乗算部の出力データを超音波画像データとして表示部に表示させる。
図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成例を示すブロック図である。 図2は、従来方法を説明するための図(1)である。 図3は、従来方法を説明するための図(2)である。 図4は、第1の実施形態を説明するための図(1)である。 図5は、第1の実施形態を説明するための図(2)である。 図6は、第1の実施形態を説明するための図(3)である。 図7は、第1の実施形態を説明するための図(4)である。 図8は、第1の実施形態を説明するための図(5)である。 図9は、第1の実施形態を説明するための図(6)である。 図10は、第2の実施形態を説明するための図(1)である。 図11は、第2の実施形態を説明するための図(2)である。 図12は、第3の実施形態を説明するための図(1)である。 図13は、第3の実施形態を説明するための図(2)である。 図14は、第4の実施形態を説明するための図(1)である。 図15は、第4の実施形態を説明するための図(2)である。 図16は、第4の実施形態を説明するための図(3)である。 図17は、第4の実施形態を説明するための図(4)である。 図18は、第4の実施形態を説明するための図(5)である。 図19は、第4の実施形態を説明するための図(6)である。 図20は、第4の実施形態を説明するための図(7)である。 図21は、第4の実施形態を説明するための図(8)である。 図22は、変形例を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、超音波診断装置の実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成について説明する。図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成例を示すブロック図である。図1に例示するように、第1の実施形態に係る超音波診断装置は、超音波プローブ1と、モニタ2と、入力装置3と、装置本体10とを有する。
超音波プローブ1は、複数の振動子(例えば、圧電振動子)を有し、これら複数の振動子は、後述する装置本体10が有する送受信部11から供給される駆動信号に基づき超音波を発生する。また、超音波プローブ1が有する複数の振動子は、被検体Pからの反射波を受信して電気信号に変換する。また、超音波プローブ1は、振動子に設けられる整合層と、振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材等を有する。
超音波プローブ1から被検体Pに超音波が送信されると、送信された超音波は、被検体Pの体内組織における音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、反射波信号として超音波プローブ1が有する複数の振動子にて受信される。受信される反射波信号の振幅は、超音波が反射される不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。なお、送信された超音波パルスが、移動している血流や心臓壁等の表面で反射された場合の反射波信号は、ドプラ効果により、移動体の超音波送信方向に対する速度成分に依存して、周波数偏移を受ける。
超音波プローブ1は、装置本体10と着脱自在に接続される。被検体Pの2次元走査を行なう場合、操作者は、例えば、複数の圧電振動子が一列で配置された1Dアレイプローブを超音波プローブ1として装置本体10に接続する。1Dアレイプローブは、リニア型超音波プローブ、コンベックス型超音波プローブ、セクタ型超音波プローブ等である。また、被検体Pの3次元走査を行なう場合、操作者は、例えば、メカニカル4Dプローブや2Dアレイプローブを超音波プローブ1として装置本体10と接続する。メカニカル4Dプローブは、1Dアレイプローブのように一列で配列された複数の圧電振動子を用いて2次元走査が可能であるとともに、複数の圧電振動子を所定の角度(揺動角度)で揺動させることで3次元走査が可能である。また、2Dアレイプローブは、マトリックス状に配置された複数の圧電振動子により3次元走査が可能であるとともに、超音波を集束して送信することで2次元走査が可能である。以下では、装置本体10に、1Dアレイプローブが接続される場合について説明する。
入力装置3は、マウス、キーボード、ボタン、パネルスイッチ、タッチコマンドスクリーン、フットスイッチ、トラックボール、ジョイスティック等を有し、超音波診断装置の操作者からの各種設定要求を受け付け、装置本体10に対して受け付けた各種設定要求を転送する。
モニタ2は、超音波診断装置の操作者が入力装置3を用いて各種設定要求を入力するためのGUI(Graphical User Interface)を表示したり、装置本体10において生成された超音波画像データ等を表示したりする。
装置本体10は、超音波プローブ1が受信した反射波信号に基づいて超音波画像データを生成する装置である。図1に示す装置本体10は、超音波プローブ1が受信した2次元の反射波データに基づいて2次元の超音波画像データを生成可能な装置である。また、図1に示す装置本体10は、超音波プローブ1が受信した3次元の反射波データに基づいて3次元の超音波画像データを生成可能な装置である。
装置本体10は、図1に示すように、送受信部11と、Bモード処理部12と、ドプラ処理部13と、画像生成部14と、データ処理部15と、画像メモリ16と、内部記憶部17と、制御部18とを有する。
送受信部11は、超音波送信における送信指向性を制御する送信ビームフォーマーである。具体的には、送受信部11は、レートパルサ発生器、送信遅延部、送信パルサ等を有し、超音波プローブ1に駆動信号を供給する。レートパルサ発生器は、所定のレート周波数(PRF:Pulse Repetition Frequency)で、送信超音波を形成するためのレートパルスを繰り返し発生する。レートパルスは、送信遅延部を通ることで異なる送信遅延時間を有した状態で送信パルサへ電圧を印加する。すなわち、送信遅延部は、超音波プローブ1から発生される超音波をビーム状に集束して送信指向性を決定するために必要な振動子ごとの送信遅延時間を、レートパルサ発生器が発生する各レートパルスに対し与える。送信パルサは、かかるレートパルスに基づくタイミングで、超音波プローブ1に駆動信号(駆動パルス)を印加する。
駆動パルスは、送信パルサからケーブルを介して超音波プローブ1内の振動子まで伝達した後に、振動子において電気信号から機械的振動に変換される。この機械的振動は、生体内部で超音波として送信される。振動子ごとに異なる送信遅延時間を持った超音波は、収束されて、所定の送信方向に伝搬していく。送信遅延部は、各レートパルスに対し与える送信遅延時間を変化させることで、振動子面からの送信方向を任意に調整する。送受信部11は、超音波ビームの送信に用いる振動子の数及び位置(送信開口)と、送信開口を構成する各振動子の位置に応じた送信遅延間とを制御することで、送信指向性を与える。
なお、送受信部11は、後述する制御部18の指示に基づいて、所定のスキャンシーケンスを実行するために、送信周波数、送信駆動電圧等を瞬時に変更可能な機能を有している。特に、送信駆動電圧の変更は、瞬間にその値を切り替え可能なリニアアンプ型の発信回路、または、複数の電源ユニットを電気的に切り替える機構によって実現される。
超音波プローブ1が送信した超音波の反射波は、超音波プローブ1内部の振動子まで到達した後、振動子において、機械的振動から電気的信号(反射波信号)に変換される。反射波信号は、ケーブルを介して、超音波受信における受信指向性を制御する受信ビームフォーマーである送受信部11に入力される。
具体的には、送受信部11は、アンプ回路、A/D変換器、受信遅延回路、加算器等を有し、超音波プローブ1が受信した反射波信号に対して各種処理を行なって反射波データを生成する。アンプ回路は、反射波信号をチャンネルごとに増幅してゲイン補正処理を行なう。A/D変換器は、ゲイン補正された反射波信号をA/D変換する。受信遅延回路は、デジタルデータに受信指向性を決定するのに必要な受信遅延時間を与える。加算器は、受信遅延回路により受信遅延時間が与えられた反射波信号の加算処理を行なって反射波データを生成する。加算器の加算処理により、反射波信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。送受信部11は、反射波の受信に用いる振動子の数及び位置(受信開口)と、受信開口を構成する各振動子の位置に応じた受信遅延間とを制御することで、受信指向性を与える。
なお、送受信部11は、被検体Pを2次元走査する場合、超音波プローブ1から2次元の超音波ビームを送信させる。そして、送受信部11は、超音波プローブ1が受信した2次元の反射波信号から2次元の反射波データを生成する。また、送受信部11は、被検体Pを3次元走査する場合、超音波プローブ1から3次元の超音波ビームを送信させる。そして、送受信部11は、超音波プローブ1が受信した3次元の反射波信号から3次元の反射波データを生成する。
ここで、送受信部11からの出力信号の形態は、位相情報が含まれる信号である場合や、包絡線検波処理後の振幅情報である場合等、種々の形態が選択可能である。なお、位相情報が含まれる信号とは、同相信号(I信号、I:In-phase)及び直交信号(Q信号、Q:Quadrature-phase)であるIQ信号や、RF(Radio Frequency)信号である。
Bモード処理部12は、送受信部11が出力した反射波データに対して、対数増幅、包絡線検波処理、対数圧縮等を行なって、サンプル点ごとの信号強度(振幅強度)が輝度の明るさで表現されるデータ(Bモードデータ)を生成する。
ドプラ処理部13は、送受信部11が出力した反射波データを周波数解析することで、ドプラ効果に基づく移動体(血流や組織、造影剤エコー成分等)の運動情報を抽出したデータ(ドプラデータ)を生成する。具体的には、ドプラ処理部13は、移動体の運動情報として、平均速度、分散値、パワー値等を多点に渡り抽出したドプラデータを生成する。
なお、Bモード処理部12及びドプラ処理部13は、2次元の反射波データ及び3次元の反射波データの両方について処理可能である。
画像生成部14は、Bモード処理部12及びドプラ処理部13が生成したデータから超音波画像データを生成する。すなわち、画像生成部14は、Bモード処理部12が生成した2次元のBモードデータから、反射波の強度を輝度で表した2次元Bモード画像データを生成する。また、画像生成部14は、ドプラ処理部13が生成した2次元のドプラデータから、移動体情報を表す2次元ドプラ画像データを生成する。2次元ドプラ画像データは、速度画像データ、分散画像データ、パワー画像データ、又は、これらを組み合わせた画像データである。
ここで、画像生成部14は、一般的には、超音波走査の走査線信号列を、テレビ等に代表されるビデオフォーマットの走査線信号列に変換(スキャンコンバート)し、表示用の超音波画像データを生成する。具体的には、画像生成部14は、超音波プローブ1による超音波の走査形態に応じて座標変換を行なうことで、表示用の超音波画像データを生成する。また、画像生成部14は、スキャンコンバート以外に種々の画像処理として、例えば、スキャンコンバート後の複数の画像フレームを用いて、輝度の平均値画像を再生成する画像処理(平滑化処理)や、画像内で微分フィルタを用いる画像処理(エッジ強調処理)等を行なう。また、画像生成部14は、超音波画像データに、種々のパラメータの文字情報、目盛り、ボディーマーク等を合成する。
すなわち、Bモードデータ及びドプラデータは、スキャンコンバート処理前の超音波画像データであり、画像生成部14が生成するデータは、スキャンコンバート処理後の表示用の超音波画像データである。なお、Bモードデータ及びドプラデータは、生データ(Raw Data)とも呼ばれる。
更に、画像生成部14は、Bモード処理部12が生成した3次元のBモードデータに対して座標変換を行なうことで、3次元Bモード画像データを生成する。また、画像生成部14は、ドプラ処理部13が生成した3次元のドプラデータに対して座標変換を行なうことで、3次元ドプラ画像データを生成する。すなわち、画像生成部14は、「3次元のBモード画像データや3次元ドプラ画像データ」を「3次元超音波画像データ(ボリュームデータ)」として生成する。そして、画像生成部14は、ボリュームデータをモニタ2にて表示するための各種の2次元画像データを生成するために、ボリュームデータに対して様々なレンダリング処理を行なう。
データ処理部15は、装置本体10内で生成されたデータに対して、各種処理を行なう処理部であり、図1に示すように、取得部151と、算出部152と、乗算部153とを有する。第1の実施形態に係るデータ処理部15は、画像生成部14が生成した超音波画像データを処理対象とする。なお、第1の実施形態に係るデータ処理部15については、後に詳述する。
画像メモリ16は、画像生成部14が生成した画像データを記憶するメモリである。また、画像メモリ16は、Bモード処理部12やドプラ処理部13が生成したデータを記憶することも可能である。画像メモリ16が記憶するBモードデータやドプラデータは、例えば、診断の後に操作者が呼び出すことが可能となっており、画像生成部14を経由して表示用の超音波画像データとなる。また、画像メモリ16は、送受信部11が出力したデータや、データ処理部15が出力したデータを記憶することも可能である。
内部記憶部17は、超音波送受信、画像処理及び表示処理を行なうための制御プログラムや、診断情報(例えば、患者ID、医師の所見等)や、診断プロトコルや各種ボディーマーク等の各種データを記憶する。また、内部記憶部17は、必要に応じて、画像メモリ16が記憶するデータの保管等にも使用される。
制御部18は、超音波診断装置の処理全体を制御する。具体的には、制御部18は、入力装置3を介して操作者から入力された各種設定要求や、内部記憶部17から読込んだ各種制御プログラム及び各種データに基づき、送受信部11、Bモード処理部12、ドプラ処理部13、画像生成部14及びデータ処理部15の処理を制御する。また、制御部18は、画像メモリ16が記憶する表示用の超音波画像データをモニタ2にて表示するように制御する。
以上、第1の実施形態に係る超音波診断装置の全体構成について説明した。かかる構成のもと、超音波画像データ(例えば、Bモード画像データ)の生成表示を行なう。
ここで、従来、Bモード画像において、診断の妨げとなる多重反射エコーを軽減するために、様々な方法が行なわれている。これらの従来方法は、所謂、空間コンパウンド処理により、多重反射エコーを軽減する方法である。図2及び図3は、従来方法を説明するための図である。
かかる方法の一例は、超音波送受信の偏向角を変えた複数のBモード画像データを加算平均により合成(コンパウンド:compound)する方法である。また、この方法を応用して、偏向角の異なる複数のBモード画像データから、多重反射エコー成分の程度と位置とを推定し、推定結果から加算平均時の重みを適応的に制御する方法も知られている。これらの方法は、フレーム間で超音波送受信の偏向角を変える超音波走査により生成された偏向角の異なる複数の超音波画像データをコンパウンドする方法である。
ここで、振動子の配列方向に対して垂直な方向の偏向角を「0度」と定義する。偏向角「0度」は、偏向を施さずに行なわれる通常の超音波送受信の方向である。また、振動子の配列方向に対して左側に振った方向の偏向角を「正の角度」と定義し、振動子の配列方向に対して右側に振った方向の偏向角を「負の角度」と定義する。
かかる定義を用いると、図2に示す「C」は、偏向角「0度」の超音波送受信が行なわれることで生成されたBモード画像データである。また、図2に示す「L」は、偏向角「+θ度」の左側に偏向した超音波送受信が行なわれることで生成されたBモード画像データである。また、図2に示す「R」は、偏向角「−θ度」の右側に偏向した超音波送受信が行なわれることで生成されたBモード画像データである。以下、図2に示す「L」を、左偏向画像データLと記載する。また、以下、図2に示す「R」を、右偏向画像データRと記載する。また、以下、左偏向画像データLと右偏向画像データRとの間の中央の画像となる図2に示す「C」を、中央画像データCと記載する。
図2に示す従来方法では、中央画像データCと左偏向画像データLと右偏向画像データRとを加算平均した画像データを出力する。又は、図2に示す従来方法では、中央画像データCと左偏向画像データLと右偏向画像データRとから多重反射エコー成分の程度と位置とを推定する。そして、図2に示す従来方法では、推定結果から加算平均時の重みを算出し、中央画像データCと左偏向画像データLと右偏向画像データRとを重み付け加算して画像データを出力する。
また、上記の偏向角の異なる複数の画像をコンパウンドする従来方法の他にも、多重反射エコーを軽減するための一般的な空間コンパウンド処理として、図3の(A)及び図3の(B)に例示する2つの従来方法が用いられている。図3の(A)に例示する方法は、1本の走査線の受信信号を得る際に、同一の送信ビームに対して、並列同時受信により同時に得られる受信偏向角の異なる複数の受信信号群を加算平均する方法である。図3の(A)に例示する方法では、送信開口及び受信開口を固定したうえで、ある走査線での送信超音波に対して3方向の受信偏向角(例えば、0度、+θ度、−θ度)の反射波を並列同時受信することで、3方向の同時受信信号が得られる。図3の(A)に示す従来方法では、3方向の同時受信信号を加算平均することで、受信偏向角「0度」の1本の受信信号を得る。かかる処理は、フレーム内の全走査線で行なわれる。
一方、図3の(B)に例示する方法は、1本の走査線の受信信号を得る際に、レート間で送信の偏向角を変えながら対応する方向からの受信信号を得て、これら複数レートでの受信信号を加算平均する方法である。図3の(B)では、送信開口及び受信開口を固定したうえで3方向の送受信偏向角(0度、+θ度、−θ度)で超音波送受信を行なって生成された3方向の受信信号を示している。図3の(B)に示す従来方法では、3方向の受信信号を加算平均することで、受信偏向角「0度」の1本の受信信号を得る。かかる処理は、フレーム内の全走査線で行なわれる。
これらの3種類の従来方法は、被検体Pに対する超音波ビームの偏向角を変えた場合(超音波ビームを斜めにした場合)、多重反射エコー(ノイズ)が出現する位置が偏向角に応じて変化することを利用して、斜めにしても強度変化が相対的に少ない信号成分(例えば、組織由来の信号成分)をコンパウンド処理により維持して、画像中の信号対ノイズ比を向上させる技術である。
ここで、図3の(A)に例示する従来方法は、並列同時受信を用いることから、リアルタイム性が高い。しかし、図3の(A)に例示する従来方法は、送受信間の偏向角を異ならせることから、多重軽減効果を得るためには、偏向角を大きくする必要がある。しかし、図3の(A)に例示する従来方法は、送受信間の偏向角を大きくすると、感度が低下する。
これに対して、図3の(B)に例示する従来方法は、送受信間の偏向角を同一にできるので、感度低下を抑えつつ大きな偏向角を設定することから、図3の(A)に例示する従来方法より高い多重軽減効果が得られる。しかし、図3の(B)に例示する従来方法は、レートシーケンスが必要となり、フレームレートが低くなる。
これに対して、図2に例示する従来方法では、フレーム単位で偏向角を変えるため、送受信間の偏向角を同一にできることで感度低下を抑えつつ、フレームレートの減少はない。従って、図2に例示する従来方法では、多重軽減効果と、フレームレート及び有る程度の感度の維持とが可能となる。
しかし、フレーム単位で偏向角を変える方法では、エレメントファクタの制約により、偏向角を大きくした場合の振幅低下の影響が避けられない。特に開口端部の素子では、相対的に、より大きな偏向角で送受信が行われるために、振幅低下の程度が大きくなる。これは有効な開口幅が減少したことに相当する。すなわち、斜めに振った画像データ(例えば、左偏向画像データLや右偏向画像データR)では、偏向角「0度」の画像データ(中央画像データC)に比べて、方位分解能が低下する。更に、斜めに振った画像では、中央画像データCに対する感度(S/N比)も低下する。従って、偏向角を変えた複数の画像を用いてコンパウンドした出力画像は、偏向していない画像(例えば、中央画像データC)と比較して、方位分解能及び感度が低下するという問題がある。
そこで、第1の実施形態に係る超音波診断装置は、多重反射が低減され、且つ、方位分解能及び感度が維持された高画質な画像を得るために、以下に説明するデータ処理部15及び制御部18の処理が行なわれる。
第1の実施形態に係る取得部151は、フレーム間で超音波送受信の偏向角を変える超音波走査により生成された偏向角の異なる複数の超音波画像データで構成される画像データ群を取得する。そして、第1の実施形態に係る算出部152は、画像データ群の中で、所定方向以外の方向の偏向角の少なくとも1つの超音波画像データを用いて、係数分布を算出する。例えば、算出部152は、処理対象となるデータの平均値に基づいて、上記の係数分布を算出する。また、例えば、算出部152は、入力値に対するべき乗を行なう演算処理を含む関数を用いて、上記の係数分布を算出する。そして、第1の実施形態に係る乗算部153は、画像データ群の中で、所定方向の偏向角の超音波画像データ、又は、所定方向を含む複数方向の偏向角それぞれの超音波画像データを合成処理した画像データに対して、係数分布を乗算する。例えば、乗算部153は、上記の合成処理として重み付け加算処理で得られたデータに対して乗算処理を行なう。そして、第1の実施形態に係る制御部18は、乗算部153の出力データを超音波画像データとしてモニタ2に表示させる。
以下、図4〜図9等を用いて、第1の実施形態に係るデータ処理部15及び制御部18が行なう処理の具体例について説明する。図4〜図9は、第1の実施形態を説明するための図である。
例えば、制御部18の制御により、送受信部11は、3方向(偏向角:0度、+θ度、−θ度)の超音波送受信を、フレーム単位で、超音波プローブ1に実行させる。これにより、偏向角が異なる3つのBモード画像データが画像生成部14により生成される。ここで、上記の所定方向は、偏向角「0度」の方向となる。そして、取得部151は、これら3つのBモード画像データを取得する。図4の(A)に示す「L(x,y)」及び「R(x,y)」は、斜め送受信により多重反射成分が軽減された左偏向画像データ及び右偏向画像データである。また、図4の(A)に示す「C(x,y)」は、偏向角「0度」の方向のBモード画像データであり、方位分解能及び感度が高いが、多重反射が発生している可能性のある正面画像データ(中央画像データ)となる。なお、「(x,y)」は、画像データを構成する各画素の位置を示している。
以下では、算出部152が「L(x,y)」及び「R(x,y)」を処理対象として係数分布を算出し、乗算部153が「C(x,y)」を乗算対象とする場合について説明する。まず、算出部152は、図4の(B)に示すように、「L(x,y)」及び「R(x,y)」の平均画像データである「M(x,y)」を得る。具体的には、算出部152は、以下の式(1)により、「M(x,y)」を得る。
Figure 0006113592
図4の(B)に示すように、「L(x,y)」及び「R(x,y)」を位置合わせすると、双方が重なり合う領域である重複領域と、「L(x,y)」における重複領域以外の左側領域と、「R(x,y)」における重複領域以外の右側領域とがある。上記の式(1)は、重複領域については、「L(x,y)」及び「R(x,y)」で同一位置の画素値の平均値を割り当て、左側領域については、「L(x,y)」の画素値を割り当て、右側領域については、「R(x,y)」の画素値を割り当てることで、平均画像データ「M(x,y)」を得ることを示している。
そして、算出部152は、図4の(C)に示すように、平均画像データ「M(x,y)」から係数分布「cof(x,y)」を算出する。具体的には、算出部152は、以下の式(2)により、「cof(x,y)」を算出する。
Figure 0006113592
上記の式(2)では、M(x,y)を「β」で除算した値を「α乗」した値を、「cof(x,y)」として定義している。また、上記の式(2)では、M(x,y)を「β」で除算した値が「1」より大きい場合は、「cof(x,y)」を「1」にすると定義している。ここで、「α、β」は、予め設定される値である。具体的には、「β」は、出力信号の上限レベルを意味し、画像信号の最大値「max」以下のレベルに設定される。なお、「β」は、「max」に対して、7割から8割程度のレベルとして設定されることが好適である。また、「α」は、「1/4〜1/3」程度の値に設定されることが好適である。
図5に示すグラフは、「α=1/4」とした式(2)を用いて、入力値「M(x,y)/β」から算出された出力値「cof(x,y)」をプロットしたグラフを示す。なお、式(2)のように、入力値に対するべき乗を行なう演算処理を含む関数を用いて、係数分布を算出することの利点については、後に説明する。
そして、乗算部153は、図4の(D)に示すように、中央画像データ「C(x,y)」に係数分布「cof(x,y)」を乗算して、出力画像データ「O_C(x,y)」を出力する。具体的には、乗算部153は、以下の式(3)の演算処理を行なう。
Figure 0006113592
そして、制御部18は、出力画像データ「O_C(x,y)」を、補正処理が行なわれたBモード画像データとして、モニタ2に表示させる。図6の左図は、リニアプローブを用いて頸動脈を含む領域を撮影した3方向のBモード画像データのうち、「偏向角:0度」の正面のBモード画像データ「C(x,y)」を示している。また、図6の右図は、上記の処理により得られた出力画像データ「O_(x,y)」を示している。図6に示すように、「O_C(x,y)」では、「C(x,y)」における頚動脈内に出現していた多重反射成分が軽減され、且つ、方位分解能及び感度が維持されている。なお、図6は、「α=1/4、β=192、max=255、θ=10度」の設定を用いて行なわれた処理結果を示している。
以下、上記の処理により出力される「O_C(x,y)」が、多重反射が低減され、且つ、方位分解能及び感度が維持された高画質な画像データとなる理由について説明する。
散乱信号のように、左右どちらから見ても信号レベルが変わらない部位では、平均画像データの輝度が高くなる。一方、多重反射のように、ビームを斜めにしたことで信号レベルが低下する部位では、平均画像データの輝度が低下する。特に、多重反射では、左右各々の偏向で信号レベルが低下するだけでなく、左右各々の偏向に対して出現位置も変化するため、左偏向画像データ及び右偏向画像データの平均画像データでの輝度低下の度合いは、大きくなる。
このため、上記の処理では、平均画像データで平均輝度が高い部位は、真の信号成分と見なして、最終的に出力したい中央画像データに寄与する係数値を大きくする。また、上記の処理では、平均画像データで平均輝度が小さい部位は、多重反射等のノイズ成分と見なして、中央画像データに寄与する係数値を小さくする。従って、上記の処理により、中央画像データに対して効果的な多重反射成分の低減が可能となる。また、出力画像データの画像信号そのものは、方位分解能が高く、感度も高い中央画像データに由来するため、信号と見なされて係数値が大きい部位については、方位分解能や感度が維持されることになる。
ここで、入力データである平均画像データから、出力データである係数値を得る変換方法としては、入力の大きさの程度が信号とノイズの境目となるレベルに対して、信号領域では出力値が高く維持され、ノイズ領域では出力値が十分に小さくなることが望まれる。このような変換特性を得るための最も単純な方法は、入力値が、設定された閾値を超えたら出力値を「1」とし、閾値以下では出力値を「0」とする閾値処理が挙げられる。
しかし、閾値設定に用いられる「信号とノイズの境界レベル」は、一般的に、被検体Pに応じて変化するため、明確には定められない。そこで、ロバストな多重軽減効果を得るためには、入力に対して滑らかな変化をしつつ、且つ、閾値処理に近い特性を有する変換特性を用いるのが有効である。
かかる変換特性を得るための具体的な方法は、上記の式(2)に示すように、入力レベルに応じた「べき乗関数」により、出力値を与えることが好適である。例えば、図5に示す変換特性は、「M(x,y)/β」が「0.1」より大きい範囲では、係数値が滑らかに変化し、「M(x,y)/β」が「0.1」以下の範囲では、係数値が急激に減少している。
ただし、上記の係数制御を行なう場合、図5のグラフからも明らかなように、出力画像データ「O_C(x,y)」では、低輝度領域の信号が殆ど表示されなくなるため、見かけ上、表示ダイナミックレンジが狭くなり、ゲインが下がる傾向がある。そこで、第1の実施形態に係る制御部18は、上記の乗算処理を行なわない画像データと見かけ上の表示ダイナミックレンジ及びゲインが同等になるように、出力画像データを表示する際の表示ダイナミックレンジ及びゲインを、予め設定されたLUT(Look Up Table)を用いて制御しても良い。
例えば、図6に示すように、制御部18は、中央画像データの「表示ダイナミックレンジ:DR」が「60dB」である場合、出力画像データの「表示ダイナミックレンジ:DR」を「65dB」に拡大する。また、例えば、図6に示すように、制御部18は、中央画像データの「ゲイン:G」が「73dB」である場合、出力画像データの「ゲイン:G」を「76dB」に上げる。
なお、出力画像データ(以下、O_C)のフレームレートは、通常のBモード撮影と略同じとなるように、制御部18により制御される。図7では、中央画像データ(以下、C)と、左偏向画像データ(以下、L)と、右偏向画像データ(以下、R)とが、「C,L,R」の順番で繰り返して生成される場合を例示している(図7の「input」の列を参照)。また、図7では、1つのフレーム(frame)を、1つの矩形で示している。
かかる場合、制御部18は、最初に得られた画像データ群「C,L,R」を用いて第1フレームの「O_C」をデータ処理部15に出力させる(図7の「process:1」及び「output:1」を参照)。また、制御部18は、新規に生成された「C」を最新データとする画像データ群「L,R,C」を用いて第2フレームの「O_C」をデータ処理部15に出力させる(図7の「process:2」及び「output:2」を参照)。また、制御部18は、新規に生成された「L」を最新データとする画像データ群「R,C,L」を用いて第3フレームの「O_C」をデータ処理部15に出力させる(図7の「process:3」及び「output:3」を参照)。また、制御部18は、新規に生成された「R」を最新データとする画像データ群「C,L,R」を用いて第4フレームの「O_C」をデータ処理部15に出力させる(図7の「process:4」及び「output:4」を参照)。また、制御部18は、新規に生成された「C」を最新データとする画像データ群「L,R,C」を用いて第5フレームの「O_C」をデータ処理部15に出力させる(図7の「process:5」及び「output:5」を参照)。このような制御を行なうことで、フレームレートを維持することができる。
ここで、上記では、偏向角として3方向(±θ度、0度)用い、左偏向画像データと右偏向画像データとの平均画像データを用いて係数分布を算出する代表的な例を示した。ただし、多重軽減を行なうための係数分布を算出するための「斜めの偏向画像データ」は、左右どちらかの1方向の偏向画像データであっても良い。例えば、算出部152は、図8に示すように、式(2)に「L(x,y)」を代入することで、係数分布「cof(x,y)」を算出しても良い。
ただし、被検体Pの走査領域内の多重反射源となる構造体は、例えば、振動子の配列方向に対して斜めに傾く場合があることから、ロバストな多重反射軽減効果を得るためには、上記のように、左偏向画像データと右偏向画像データとの平均画像データを用いることが、好適である。なお、図4の(B)を用いて説明したように、重複領域以外の左側領域の平均画像データは、左偏向画像データが用いられ、重複領域以外の右側領域の平均画像データは、右偏向画像データが用いられことになるが、かかる場合であっても、図6等を用いて説明したように、多重反射が低減され、且つ、方位分解能及び感度が維持された出力画像データを得ることができる。
更に、第1の実施形態では、偏向角の方向数を、5や7に増やすことも可能である。かかる場合、「(a):平均画像データの加算方向数を増加させる方法」と、「(b):正面の画像データを含む複数の画像データをコンパウンド処理(例えば、重み付け処理)した画像データを中央画像データとして用いる方法」と、「(c):(a)及び(b)を併用する方法」とを行なうことができる。
方向数が「7」である場合に、上記の方法を適用した場合の一例を、図9を用いて説明する。図9の(A)では、偏向角「+θ度,+θ度,+θ度,0度,−θ度,−θ度,−θ度、(θ2>θ>θ)」のフレームシーケンスにより生成された7方向の画像データを、「L2,L1,L0,C,R0,R1,R2」として示している。
かかる場合、例えば、算出部152、又は、画像生成部14は、図9の(B)に示すように、「L2,L1,L0,R0,R1,R2」の6つの画像データから平均画像データを生成し、係数分布を算出する。かかる場合、乗算部153は、「C」に係数分布を乗算する。
或いは、例えば、乗算部153、又は、画像生成部14は、図9の(C)に示すように、「L0,C,R0」を重み付け加算して、中央画像データを生成する。また、例えば、算出部152、又は、画像生成部14は、図9の(C)に示すように、「L2,L1,R1,R2」から平均画像データを生成し、係数分布を算出する。
或いは、平均画像データに用いられる画像データは、中央画像データにも用いられる場合であっても良い。例えば、乗算部153、又は、画像生成部14は、図9の(D)に示すように、「L1,L0,C,R0,R2」を重み付け加算して、中央画像データを生成する。また、例えば、算出部152、又は、画像生成部14は、図9の(D)に示すように、「L2,L1,R1,R2」から平均画像データを生成し、係数分布を算出する。これらの応用例を行なう場合でも、多重反射が低減され、且つ、方位分解能及び感度が維持された出力画像データを得ることができる。
ここで、フレームシーケンスでコンパウンド処理を行なう従来方法であっても、フレームシーケンスで乗算処理を行なう第1の実施形態に係る方法であっても、フレームレートは、通常のBモード走査の通常の走査時と変わらない。しかし、双方の方法では、方向数に相当する数のフレームが処理に用いられる影響で、超音波プローブ1の移動や、被検体Pの呼吸動等に対する画像変化の応答性は、方向数の増加にともない低下する傾向がある。その一方、双方の方法では、多重反射軽減効果は方向数の増大にともない大きくなる。
このため、第1の実施形態に係る方法では、方向数の設定により、応答性と多重反射軽減効果とに関するトレードオフが生じる。従って、第1の実施形態では、「全体の方向数」と「平均画像データの生成処理に用いる方向数及び中央画像データの生成処理に用いる方向数」との設定を、用途に応じて操作者が選択可能なように、これらの方向数の候補セットを予め設定しておくことが好適である。かかる場合、操作者は、例えば、GUIに表示された候補セットから、所望の設定を選択する。
上述したように、第1の実施形態では、フレームシーケンスにより生成された偏向角の異なる複数のBモード画像データの中で、多重反射が軽減された斜めの画像データ群、又は、多重反射が軽減された斜めの画像データから、「重み(係数)」を算出する。そして、第1の実施形態では、空間分解能及び感度が良好な「偏向角:0度」のBモード画像データ(正面画像データ)を、係数分布の乗算対象である中央画像データとして、出力画像データを生成する。或いは、第1の実施形態では、空間分解能及び感度が良好な正面画像データを中心にした複数のBモード画像データの合成画像データを、係数分布の乗算対象である中央画像データとして、出力画像データを生成する。従って、第1の実施形態では、多重反射が低減され、且つ、方位分解能及び感度が維持された高画質な画像を得ることができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、フレームシーケンスでコンパウンド処理を行なう従来方法の代わりに、フレームシーケンスで乗算処理を行なうことで、多重反射軽減効果と、方位分解能及び感度の維持とを実現する方法について説明した。ここで、第1の実施形態で説明した処理の概念は、図3の(B)を用いて説明したレートシーケンスで空間コンパウンド処理を行なう従来方法の改善法として、適用することができる。第2の実施形態では、レートシーケンスで乗算処理を行なうことで、多重反射軽減効果と、方位分解能及び感度の維持とを実現する場合について、図10及び図11等を用いて説明する。図10及び図11は、第2の実施形態を説明するための図である。
第2の実施形態に係る超音波診断装置は、図1を用いて説明した第1の実施形態に係る超音波診断装置と同様に構成される。ただし、第2の実施形態に係るデータ処理部15は、以下の処理を行なう。
すなわち、第2の実施形態に係る取得部151は、レート間で超音波送受信の偏向角を変える超音波走査により生成された偏向角の異なる複数の受信信号で構成される受信信号群を取得する。そして、第2の実施形態に係る算出部152は、受信信号群の中で、所定方向以外の方向の偏向角の少なくとも1つの受信信号を用いて、係数分布を算出する。例えば、算出部152は、処理対象となるデータの平均値に基づいて、上記の係数分布を算出する。また、例えば、算出部152は、入力値に対するべき乗を行なう演算処理を含む関数を用いて、上記の係数分布を算出する。そして、第2の実施形態に係る乗算部153は、受信信号群の中で、所定方向の偏向角の受信信号、又は、所定方向を含む複数方向の偏向角それぞれの受信信号を合成処理した信号に対して、係数分布を乗算する。例えば、乗算部153は、上記の合成処理として重み付け加算処理で得られたデータに対して乗算処理を行なう。そして、第2の実施形態に係る制御部18は、乗算部153の出力データに基づく超音波画像データをモニタ2に表示させる。
レートシーケンスでは、1本の受信走査線の信号を得る際に、この受信走査線の方向を中心として偏向角の異なる超音波送受信を複数回行なう。そこで、第2の実施形態では、この複数回の送受信で得られる各受信信号について、第1の実施形態で説明した処理を適用して、最終出力となる受信走査線方向の受信信号を得る。
例えば、制御部18の制御により、送受信部11は、図10の(A)に示すように、3方向(偏向角:0度、+θ度、−θ度)の超音波送受信を、レート単位で、超音波プローブ1に実行させる。これにより、偏向角が異なる3つの受信信号が得られる。ここで、上記の所定方向は、受信走査線の方向である偏向角「0度」の方向となる。そして、取得部151は、これら3つの受信信号を取得する。図10の(A)に示す「Lr(d)」及び「Rr(d)」は、斜め送受信により多重反射成分が軽減された左偏向受信信号及び右偏向受信信号である。また、図10の(A)に示す「Cr(d)」は、偏向角「0度」の方向の受信信号であり、方位分解能及び感度が高い画像を得ることができるが、多重反射が発生しているが画像が得られる可能性のある正面信号(中央信号)となる。なお、「(d)」は、受信信号における深さ方向(受信走査線方向)の位置を示している。
以下では、算出部152が「Lr(d)」及び「Rr(d)」を処理対象として係数分布を算出し、乗算部153が「Cr(d)」を乗算対象とする場合について説明する。まず、算出部152は、図10の(B)に示すように、左右偏向時の受信信号である「Lr(d)」及び「Rr(d)」の平均信号「Mr(d)」を得る。具体的には、算出部152は、以下の式(4)により、「Mr(d)」を得る。
Figure 0006113592
そして、算出部152は、図10の(C)に示すように、平均信号「Mr(d)」から、深さ方向「d」で中央信号「Cr(d)」に与える係数分布「cof_r(d)」を算出する。具体的には、算出部152は、以下の式(5)により、「cof_r(d)」を算出する。
Figure 0006113592
上記の式(5)では、Mr(d)を「β」で除算した値を「α乗」した値を、「cof_r(d)」として定義している。また、上記の式(5)では、Mr(d)を「β」で除算した値が「1」より大きい場合は、「cof_r(d)」を「1」にすると定義している。ここで、「α、β」は、第1の実施形態で説明したように、予め設定される値である。具体的には、「β」は、出力される受信信号の上限レベルを意味し、受信信号の最大値「max」以下のレベルに設定される。なお、「β」は、「max」に対して、7割から8割程度のレベルとして設定されることが好適である。また、「α」は、「1/4〜1/3」程度の値に設定されることが好適である。
そして、乗算部153は、図10の(D)に示すように、中央信号「Cr(d)」に係数分布「cof_r(d)」を乗算して、出力受信信号「O_Cr(d)」を出力する。具体的には、乗算部153は、以下の式(6)の演算処理を行なう。
Figure 0006113592
データ処理部15は、上記の処理を、全受信走査線で行なって、1フレーム分の出力受信信号を出力する。制御部18の制御により、画像生成部14は、図10の(E)に示すように、1フレーム分の出力受信信号群から、出力画像データを生成する。そして、モニタ2は、制御部18の制御により、出力画像データを表示する。かかる出力画像データは、多重反射が低減され、且つ、方位分解能及び感度が維持された高画質な画像となる。
ここで、上記の受信信号「Lr(d) , Rr(d), Cr(d)」は、位相情報を有しているRF信号やIQ信号、又は、位相検波後の振幅信号、又は、振幅信号を対数圧縮した後のデータのいずれを用いても良い。これらいずれのデータでも係数が定義可能であり、得られた係数を乗算することで、高画質な画像を得ることができる。
なお、第2の実施形態でも、第1の実施形態で説明したように、1つの斜めの受信信号(例えば、「Lr(d)」)を用いて、係数分布が算出されても良い。また、第2の実施形態でも、第1の実施形態で説明したように、偏向角の方向数を、5や7に増やすことも可能である。
方向数が「7」である場合に行なわれる処理の一例について、図11を用いて説明する。図11の(A)では、偏向角「+θ度,+θ度,+θ度,0度,−θ度,−θ度,−θ度、(θ2>θ>θ)」のレートシーケンスにより生成された7方向の受信信号を、「Lr2,Lr1,Lr0,Cr,Rr0,Rr1,Rr2」として示している。
かかる場合、例えば、算出部152、又は、Bモード処理部12は、図11の(B)に示すように、「Lr2,Lr1,Lr0,Rr0,Rr1,Rr2」の6つの受信信号から平均信号を生成し、係数分布を算出する。かかる場合、乗算部153は、「Cr」に係数分布を乗算する。
或いは、例えば、乗算部153、又は、Bモード処理部12は、図11の(C)に示すように、「Lr0,Cr,Rr0」を重み付け加算して、中央信号を生成する。また、例えば、算出部152、又は、Bモード処理部12は、図11の(C)に示すように、「Lr2,Lr1,Rr1,Rr2」から平均信号を生成し、係数分布を算出する。
或いは、平均信号に用いられる受信信号は、中央信号にも用いられる場合であっても良い。例えば、乗算部153、又は、Bモード処理部12は、図11の(D)に示すように、「Lr1,Lr0,Cr,Rr0,Rr1」を重み付け加算して、中央信号を生成する。また、例えば、算出部152、又は、Bモード処理部12は、図11の(D)に示すように、「Lr2,Lr1,Rr1,Rr2」から平均信号を生成し、係数分布を算出する。これらの応用例を行なう場合でも、多重反射が低減され、且つ、方位分解能及び感度が維持された出力画像データを生成可能な出力受信信号を得ることができる。
なお、図11を用いて説明した応用例を行なう場合、第2の実施形態では、第1の実施形態と同様に、「全体の方向数」と「平均信号の生成処理に用いる方向数及び中央信号の生成処理に用いる方向数」との設定を、用途に応じて操作者が選択可能なように、これらの方向数の候補セットを予め設定しておくことが好適である。
上述したように、第2の実施形態では、係数分布を用いた乗算処理を行なうことで、レート間の空間コンパウンドを行なう従来方法と比較して、方位分解能及び感度を高めつつ、多重反射軽減の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
第1の実施形態及び第2の実施形態で説明した乗算処理の概念は、図3の(A)を用いて説明した並列同時受信で空間コンパウンド処理を行なう従来方法の改善法としても、適用することができる。第3の実施形態では、並列同時受信で乗算処理を行なうことで、多重反射軽減効果と、方位分解能及び感度の維持とを実現する場合について、図12及び図13等を用いて説明する。図12及び図13は、第3の実施形態を説明するための図である。
第3の実施形態に係る超音波診断装置は、図1を用いて説明した第1の実施形態に係る超音波診断装置と同様に構成される。ただし、第3の実施形態に係るデータ処理部15は、以下の処理を行なう。
すなわち、第3の実施形態に係る取得部151は、送信超音波に対して複数の受信偏向角の反射波を並列同時受信する超音波走査により生成された偏向角の異なる複数の同時受信信号で構成される同時受信信号群を取得する。そして、第3の実施形態に係る算出部152は、同時受信信号群の中で、所定方向以外の方向の偏向角の少なくとも1つの同時受信信号を用いて、係数分布を算出する。例えば、算出部152は、処理対象となるデータの平均値に基づいて、上記の係数分布を算出する。また、例えば、算出部152は、入力値に対するべき乗を行なう演算処理を含む関数を用いて、上記の係数分布を算出する。そして、第3の実施形態に係る乗算部153は、同時受信信号群の中で、所定方向の偏向角の同時受信信号、又は、所定方向を含む複数方向の偏向角それぞれの同時受信信号を合成処理した信号に対して、係数分布を乗算する。例えば、乗算部153は、上記の合成処理として重み付け加算処理で得られたデータに対して乗算処理を行なう。そして、第3の実施形態に係る制御部18は、乗算部153の出力データに基づく超音波画像データをモニタ2に表示させる。
並列同時受信では、1本の受信走査線信号を得る際に、この受信走査線の方向を中心として、同時に、偏向角の異なる複数本の受信信号(同時受信信号)を取得する。そこで、第3の実施形態では、これら複数の同時受信信号について、第2の実施形態で説明した処理を適用して、最終出力となる受信走査線方向の信号を得るようにする。
例えば、制御部18を介した送受信部11の制御により、超音波プローブ1は、図12の(A)に示すように、偏向角「0度」の方向で超音波ビームを送信し、3方向(偏向角:0度、+θ度、−θ度)の反射波を同時受信する。これにより、偏向角が異なる3つの同時受信信号が得られる。ここで、上記の所定方向は、受信走査線の方向である偏向角「0度」の方向となる。そして、取得部151は、これら3つの同時受信信号を取得する。図12の(A)に示す「Lp(d)」及び「Rp(d)」は、斜め送受信により多重反射成分が軽減された左偏向同時受信信号及び右偏向同時受信信号である。また、図12の(A)に示す「Cp(d)」は、偏向角「0度」の方向の同時受信信号であり、方位分解能及び感度が高い画像を得ることができるが、多重反射が発生しているが画像が得られる可能性のある正面信号(中央信号)となる。なお、「(d)」は、同時受信信号における深さ方向(受信走査線方向)の位置を示している。
ここで、上記の同時受信信号「Lp(d), Rp(d), Cp(d)」は、第2の実施形態と同様に、位相情報を有しているRF信号やIQ信号、又は、位相検波後の振幅信号、又は、振幅信号を対数圧縮した後のデータのいずれを用いても良い。これらいずれのデータでも、後述する係数が定義可能である。
以下では、算出部152が「Lp(d)」及び「Rp(d)」を処理対象として係数分布を算出し、乗算部153が「Cp(d)」を乗算対象とする場合について説明する。まず、算出部152は、図12の(B)に示すように、左右偏向時の同時受信信号である「Lp(d)」及び「Rp(d)」の平均信号「Mp(d)」を得る。具体的には、算出部152は、以下の式(7)により、「Mp(d)」を得る。
Figure 0006113592
そして、算出部152は、図12の(C)に示すように、平均信号「Mp(d)」から、深さ方向「d」で中央信号「Cp(d)」に与える係数分布「cof_p(d)」を算出する。具体的には、算出部152は、以下の式(8)により、「cof_p(d)」を算出する。
Figure 0006113592
上記の式(8)では、Mp(d)を「β」で除算した値を「α乗」した値を、「cof_p(d)」として定義している。また、上記の式(8)では、Mp(d)を「β」で除算した値が「1」より大きい場合は、「cof_p(d)」を「1」にすると定義している。ここで、「α、β」は、第1の実施形態及び第2の実施形態で説明したように、予め設定される値である。具体的には、「β」は、出力される同時受信信号の上限レベルを意味し、同時受信信号の最大値「max」以下のレベルに設定される。なお、「β」は、「max」に対して、7割から8割程度のレベルとして設定されることが好適である。また、「α」は、「1/4〜1/3」程度の値に設定されることが好適である。
そして、乗算部153は、図12の(D)に示すように、中央信号「Cp(d)」に係数分布「cof_p(d)」を乗算して、出力受信信号「O_Cp(d)」を出力する。具体的には、乗算部153は、以下の式(9)の演算処理を行なう。
Figure 0006113592
データ処理部15は、上記の処理を、全受信走査線で行なって、1フレーム分の出力受信信号を出力する。制御部18の制御により、画像生成部14は、図12の(E)に示すように、1フレーム分の出力受信信号群から、出力画像データを生成する。そして、モニタ2は、制御部18の制御により、出力画像データを表示する。かかる出力画像データは、多重反射が低減され、且つ、方位分解能及び感度が維持された高画質な画像となる。
なお、第3の実施形態でも、第2の実施形態で説明したように、1つの斜めの同時受信信号(例えば、「Lp(d)」)を用いて、係数分布が算出されても良い。また、第3の実施形態でも、第1の実施形態や第2の実施形態で説明したように、偏向角の方向数を、5や7に増やすことも可能である。
方向数が「7」である場合に行なわれる処理の一例について、図13を用いて説明する。図13の(A)では、偏向角「+θ度,+θ度,+θ度,0度,−θ度,−θ度,−θ度、(θ2>θ>θ)」のレートシーケンスにより生成された7方向の同時受信信号を、「Lp2,Lp1,Lp0,Cp,Rp0,Rp1,Rp2」として示している。
かかる場合、例えば、算出部152、又は、Bモード処理部12は、図13の(B)に示すように、「Lp2,Lp1,Lp0,Rp0,Rp1,Rp2」の6つの受信信号から平均信号を生成し、係数分布を算出する。かかる場合、乗算部153は、「Cp」に係数分布を乗算する。
或いは、例えば、乗算部153、又は、Bモード処理部12は、図13の(C)に示すように、「Lp0,Cp,Rp0」を重み付け加算して、中央信号を生成する。また、例えば、算出部152、又は、Bモード処理部12は、図13の(C)に示すように、「Lp2,Lp1,Rp1,Rp2」から平均信号を生成し、係数分布を算出する。
或いは、平均信号に用いられる同時受信信号は、中央信号にも用いられる場合であっても良い。例えば、乗算部153、又は、Bモード処理部12は、図13の(D)に示すように、「Lp1,Lp0,Cp,Rp0,Rp1」を重み付け加算して、中央信号を生成する。また、例えば、算出部152、又は、Bモード処理部12は、図13の(D)に示すように、「Lp2,Lp1,Rp1,Rp2」から平均信号を生成し、係数分布を算出する。これらの応用例を行なう場合でも、多重反射が低減され、且つ、方位分解能及び感度が維持された出力画像データを生成可能な出力受信信号を得ることができる。
なお、図13を用いて説明した応用例を行なう場合、第3の実施形態では、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様に、「全体の方向数」と「平均信号の生成処理に用いる方向数及び中央信号の生成処理に用いる方向数」との設定を、用途に応じて操作者が選択可能なように、これらの方向数の候補セットを予め設定しておくことが好適である。
上述したように、第3の実施形態では、係数分布を用いた乗算処理を行なうことで、並列同時受信により空間コンパウンドを行なう従来方法と比較して、方位分解能及び感度を高めつつ、多重反射軽減の効果を得ることができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、第1の実施形態〜第3の実施形態で説明した処理を組み合わせて行なう場合等について、説明する。
すなわち、第1の実施形態で説明したフレームシーケンスの走査モード(以下、第1走査モード)、第2の実施形態で説明したレートシーケンスの走査モード(以下、第2走査モード)、及び、第3の実施形態で説明した並列同時受信の走査モード(以下、第3走査モード)は、偏向角の設定を各々独立に設定することが可能である。従って、第1の実施形態〜第3の実施形態で説明した動作は、任意に組み合わせて併用することができる。これにより、多重反射軽減効果と方位分解能及び感度の維持とを実現することができる。
また、3種類の走査モードの少なくとも2つを併用する場合、係数分布を用いた乗算処理を少なくとも1つの走査モードで行ない、残余の走査モードでは、従来方法(コンパウンド処理)を行なっても良い。これによっても、多重反射軽減効果と方位分解能及び感度の維持とを実現することができる。
そこで、例えば、第4の実施形態に係る超音波診断装置は、以下のように構成される。第4の実施形態に係る取得部151は、第1の実施形態で説明した画像データ群、第2の実施形態で説明した受信信号群、及び、第3の実施形態で説明した同時受信信号群を取得する機能を有する。
また、例えば、第4の実施形態に係る算出部152は、第1の実施形態で説明した係数分布の算出機能、第2の実施形態で説明した係数分布の算出機能、及び、第3の実施形態で説明した係数分布の算出機能を有する。また、例えば、第4の実施形態に係る乗算部153は、第1の実施形態で説明した乗算機能、第2の実施形態で説明した乗算機能、及び、第3の実施形態で説明した乗算機能を有する。
そして、第4の実施形態に係る制御部18は、第1走査モードと第2走査モードと第3走査モードとの少なくとも2つが併用される場合に、実行された走査モードにより得られた複数のデータ群の中で少なくとも1つのデータ群に対して該当する係数分布を用いた乗算処理を行なうよう制御する。また、第4の実施形態に係る制御部18は、乗算処理を実行しないデータ群がある場合は当該データ群を合成処理(コンパウンド処理)するように制御する。そして、第4の実施形態に係る制御部18は、これら制御処理により出力される超音波画像データをモニタ2に表示させる。
以下、第4の実施形態で行なわれる処理について、図14〜図21を用いて説明する。図14〜図21は、第4の実施形態を説明するための図である。なお、以下に説明する、走査モードの組み合わせと、各走査モードでの処理の選択とは、操作者により設定される場合や、初期設定された複数のプリセットから操作者が設定する場合等、様々な形態により行なわれる。
まず、第1走査モードと第2走査モードとを併用する場合について、図14及び図15を用いて説明する。図14では、第1走査モードでの画像データ全体の偏向角として3方向が設定され、第2走査モードで、各方向の画像データ中の1つの受信走査線の受信信号を得る際に、3方向の送受信方向が設定されている場合を示している。
かかる場合、各走査モードでの処理は、図15に示す3種類の組み合わせから選択可能となる。図15では、係数分布を用いた乗算処理を「M」で示し、従来のコンパウンド処理を「C」で示している。すなわち、第1走査モードと第2走査モードとを併用する際には、図15に示すように、「第1走査モード:M、第2走査モード:M」で処理を行なう場合と、「第1走査モード:M、第2走査モード:C」で処理を行なう場合と、「第1走査モード:C、第2走査モード:M」で処理を行なう場合との3種類のパターンがある。
次に、第1走査モードと第3走査モードとを併用する場合について、図16及び図17を用いて説明する。図16では、第1走査モードでの画像データ全体の偏向角として3方向が設定され、第3走査モードで、各方向の画像データ中の1つの受信走査線の受信信号を得る際に、1方向の送信ビームにより、3方向の同時受信方向が設定されている場合を示している。
かかる場合、各走査モードでの処理は、図17に示す3種類の組み合わせから選択可能となる。すなわち、第1走査モードと第3走査モードとを併用する際には、図17に示すように、「第1走査モード:M、第3走査モード:M」で処理を行なう場合と、「第1走査モード:M、第3走査モード:C」で処理を行なう場合と、「第1走査モード:C、第3走査モード:M」で処理を行なう場合との3種類のパターンがある。
次に、第2走査モードと第3走査モードとを併用する場合について、図18及び図19を用いて説明する。図18では、第2走査モードで、「0度」の正面画像データ中の1つの受信走査線の受信信号を得る際に、3方向の送受信方向が設定され、第3走査モードで、この3方向の送受信方向それぞれの送受信方向を中心に3方向に偏向された同時受信信号を得ると設定されている場合を示している。
かかる場合、各走査モードでの処理は、図19に示す3種類の組み合わせから選択可能となる。すなわち、第2走査モードと第3走査モードとを併用する際には、図19に示すように、「第2走査モード:M、第3走査モード:M」で処理を行なう場合と、「第2走査モード:M、第3走査モード:C」で処理を行なう場合と、「第2走査モード:C、第3走査モード:M」で処理を行なう場合との3種類のパターンがある。
次に、第1走査モードと第2走査モードと第3走査モードとを併用する場合について、図20及び図21を用いて説明する。図20では、第1走査モードでの画像データ全体の偏向角として3方向が設定され、第2走査モードで、各方向の画像データ中の1つの受信走査線の受信信号を得る際に、3方向の送受信方向が設定されている場合を示している。そして、図20では、第3走査モードで、第2走査モードの3方向の送受信方向それぞれを中心に、更に、3方向に偏向された同時受信信号を得ると設定されている場合を示している。
かかる場合、各走査モードでの処理は、図21に示す7種類の組み合わせから選択可能となる。すなわち、第1走査モードと第2走査モードと第3走査モードとを併用する際には、図21に示すように、「第1走査モード:M、第2走査モード:M、第3走査モード:M」で処理を行なう場合と、「第1走査モード:M、第2走査モード:M、第3走査モード:C」で処理を行なう場合と、「第1走査モード:M、第2走査モード:C、第3走査モード:M」で処理を行なう場合と、「第1走査モード:C、第2走査モード:M、第3走査モード:M」で処理を行なう場合とがある。また、第1走査モードと第2走査モードと第3走査モードとを併用する際には、図21に示すように、「第1走査モード:M、第2走査モード:C、第3走査モード:C」で処理を行なう場合と、「第1走査モード:C、第2走査モード:M、第3走査モード:C」で処理を行なう場合と、「第1走査モード:C、第2走査モード:C、第3走査モード:M」で処理を行なう場合とがある。
図15、図17、図19及び図20に示す処理のいずれかが行なわれることでも、多重反射が低減され、且つ、方位分解能及び感度が維持された高画質な画像を得ることができる。なお、上記は、あくまでも一例であり、例えば、第1走査モードと第2走査モードと第3走査モードとを併用する場合、第1走査モードでの画像データ全体の偏向角として7方向が設定され、第2走査モードで、各方向の画像データ中の1つの受信走査線の受信信号を得る際に、5方向の送受信方向が設定され、第3走査モードで、第2走査モードの5方向の送受信方向それぞれを中心に、更に、3方向に偏向された同時受信信号を得ると設定されても良い。
上述した第4の実施形態によれば、係数分布を用いた乗算処理の組み合わせによる画質設定法の自由度を、操作者が所望する画質要求に応じて、広げることができる。具体的には、第4の実施形態では、応答性、フレームレート、空間分解能(方位分解能)、感度及び多重反射成分のバランスにおいて、何処に優先度を置くかにより定まる画質の設定を、設定候補セットから操作者が選択することを実現することができる。
(第5の実施形態)
上記の第1の実施形態〜第4の実施形態では、係数分布の算出に際し、偏向を有する画像信号や、偏向を有する受信信号に対して、複数方向の平均値を用いる場合について説明した。第5の実施形態では、信号成分と、多重反射成分等のノイズ成分とに対して、平均値と同様の効果を奏する別の構成例について、数式等を用いて、以下に説明する。
第1の実施形態で説明したように、散乱信号(真の信号)のように、左右のどちらから見ても、ある部位における信号レベルが変わらない場合には、データ間の相関が高い。一方、多重反射成分のように、左右各々の偏向に対して出現位置が変化する場合には、ある部位における信号レベルが左右偏向信号同士で相関が低い。
そこで、第5の実施形態に係る算出部152は、上記の性質を直接的に利用した処理として、処理対象となるデータ間の局所的な相互相関係数値に基づいて、係数分布を算出する。或いは、第5の実施形態に係る算出部152は、上記の性質を間接的に利用した処理として、処理対象となるデータ間の差分値に基づいて、係数分布を算出する。
以下では、第1の実施形態で説明した左偏向画像データと右偏向画像データとを用いて、相互相関係数値に基づく係数分布「cof(x,y)」を算出する場合と、差分値に基づく係数分布「cof(x,y)」を算出する場合とを説明する。なお、以下に説明する内容は、扱うデータを受信信号とすることで、第2の実施形態や第3の実施形態、並びに、第4の実施形態でも、適用可能である。
まず、相互相関係数値に基づく係数分布の算出例について説明する。例えば、算出部152は、図4の(B)に示す重複領域において、「L(x,y)」及び「R(x,y)」との間で、相互相関係数「corr(x,y)」を算出し、以下の式(10)により「corr(x,y)」から係数分布「cof(x,y)」を算出する。
Figure 0006113592
上記の式(10)では、「corr(x,y)」を「β」で除算した値を「α乗」した値を、「cof(x,y)」として定義している。また、上記の式(10)では、「corr(x,y)」を「β」で除算した値が「1」より大きい場合は、「cof(x,y)」を「1」にすると定義している。ここで、「α、β」は、第1の実施形態で説明した設定値である。上記の式(10)は、仮に「α=1.0、β=1.0」とすると、相互相関係数値そのものを係数値にすることを意味する。
なお、左右偏向の方向数が3つ以上の場合、算出部152は、多重反射軽減効果を高めることを優先する際には、組み合わせ可能な全ての2つの信号間の相互相関係数を算出する。そして、算出部152は、算出した複数の相互相関係数の最小値「min_corr(x,y)」を、「corr(x,y)」として、式(10)に代入する。
また、左右偏向の方向数が3つ以上の場合、算出部152は、信号成分の維持と多重反射軽減効果とのバランスを保つことを優先する際には、算出した複数の相互相関係数の平均値「ave_corr(x,y)」を、「corr(x,y)」として、式(10)に代入する。これら2つの方法の選択は、操作者により設定可能である。
ここで、相互相関係数は、「(x,y)」を中心に、在る程度の拡がり「(±δx、±δy)」を持たせることで得られるのであることから、相関推定に関する空間的安定度は、比較的高い。ただし、相互相関係数で得られる「cof(x,y)」にも「(±δx、±δy)」と同程度の拡がりが生じるため、係数制御に関しての空間分解能を高く保つことが、困難となる場合がある。
これに対して、上記の性質を間接的に利用した処理として差分値を用いる構成では、相互相関係数を用いる場合よりも空間分解能を高めることができる。例えば、算出部152は、図4の(B)に示す重複領域において、「L(x,y)」及び「R(x,y)」との信号間の差分値「D(x,y)」を、以下の式(11)により算出する。なお、重複領域以外の領域については、「L(x,y)」又は「R(x,y)」が、「D(x,y)」となる。
Figure 0006113592
この構成は、左右偏向信号である「L(x,y)」と「R(x,y)」との間の相関が高い場合には、差分値が小さく、相関が低い場合には、差分値が大きいことを利用して係数分布「cof(x,y)」を定義するものである。この構成では、算出部152は、上述した入力信号の最大値「max」と「D(x,y)」とから、以下の式(12)により、「sub(x,y)」を算出する。以下の式(12)で得られる「sub(x,y)」は、相関が高い場合には、値が大きく、相関が低い場合には、値が小さくなる。
Figure 0006113592
そして、算出部152は、以下の式(13)により「sub(x,y)」から係数分布「cof(x,y)」を算出する。
Figure 0006113592
上記の式(13)では、「sub(x,y)」を「β」で除算した値を「α乗」した値を、「cof(x,y)」として定義している。また、上記の式(13)では、「sub(x,y)」を「β」で除算した値が「1」より大きい場合は、「cof(x,y)」を「1」にすると定義している。ここで、「α、β」は、上記と同様の設定値である。
また、第5の実施形態では、差分値とともに、更に、平均値を用いて係数分布を算出しても良い。かかる場合、第5の実施形態に係る算出部152は、処理対象となるデータ間の差分値、及び、処理対象となるデータの平均値に基づいて、係数分布を算出する。例えば、算出部152は、「max」と「D(x,y)」と「M(x,y)」とを用いた以下の式(14)により、「sub(x,y)」を算出する。そして、算出部152は、以下の式(14)で得られた「sub(x,y)」を式(13)に代入して、係数分布「cof(x,y)」を算出する。
Figure 0006113592
上記の式(14)では、「M(x,y)」が「0」である場合、「sub(x,y)」を「0.0」と定義し、「M(x,y)」が「0」でない場合、平均値「M(x,y)」を用いて差分値「D(x,y)」の大きさを規格化することを示している。式(14)の定義を用いることで、第5の実施形態では、入力信号のレベルに応じた適切な係数を自動的に与えることができる。
差分値を用いる構成、並びに、差分値及び平均値を用いる構成においても、左右偏向の方向数が3つ以上の場合、算出部152は、多重反射軽減効果を高めることを優先する際には、組み合わせ可能な全ての2つの信号間の差分値を算出する。そして、算出部152は、算出した複数の差分値の最大値「max_D(x,y)」を、「D(x,y)」として、式(12)又は式(14)に代入して、「sub(x,y)」を算出する。
或いは、左右偏向の方向数が3つ以上の場合、算出部152は、信号成分の維持と多重反射軽減効果とのバランスを保つことを優先する際には、算出した複数の差分値の平均値「ave_D(x,y)」を、「D(x,y)」として、式(12)又は式(14)に代入して、「sub(x,y)」を算出する。これら2つの方法の選択は、操作者により設定可能である。
なお、相互相関係数値を用いる構成、差分値を用いる構成、差分値及び平均値を用いる構成は、全て、左右偏向信号が重ならない場合については、左右偏向信号の少なくとも1方向の信号での平均値を用いた係数発生方式(第1の実施形態〜第3の実施形態を参照)を用いることが好適である。
第5の実施形態で説明した係数発生方式を用いる場合でも、多重反射が低減され、且つ、方位分解能及び感度が維持された高画質な画像を得ることができる。
なお、第1の実施形態〜第5の実施形態で説明した超音波イメージング方法は、一般的なBモード画像データを撮影する場合だけでなく、変形例として、組織ハーモニックイメージング(THI:Tissue Harmonic Imaging)やコントラストハーモニックイメージング(CHI:Contrast Harmonic Imaging)等のハーモニックイメージングを行なう場合にも適用可能である。また、第1の実施形態〜第5の実施形態で説明した超音波イメージング方法は、上述した空間コンパウンド処理以外にも、複数の周波数帯域による画像信号を合成する手法である周波数コンパウンドが併用される場合であっても適用可能である。
また、第1の実施形態〜第5の実施形態で説明した超音波イメージング方法は、2次元の超音波画像データを撮影する場合だけでなく、変形例として、ボリュームデータを撮影する場合にも適用可能である。
例えば、超音波プローブ1として、メカニカル4Dプローブを用いる場合には、振動子分群を機械的に揺動することで得られた複数の断層像を合成することでボリュームデータが生成される。かかる場合、各断層像において、偏向角が異なる複数の方向を設定することで、多重反射が低減され、且つ、方位分解能及び感度が維持された高画質なボリュームデータを得ることができる。
また、例えば、超音波プローブ1として、3次元走査をリアルタイムで行なう2Dアレイプローブを用いる場合も、第1の実施形態〜第5の実施形態で説明した超音波イメージング方法を適用することができる。図22は、変形例を説明するための図である。かかる場合、図22に示すように、例えば、2Dアレイ振動子の配列面(振動子面)において、左右方向とともに、奥行き方向にも偏向角が異なる複数の方向を2次元で設定することで、多重反射が低減され、且つ、方位分解能及び感度が維持された高画質なボリュームデータを得ることができる。また、これらボリュームデータから生成された2次元の画像データも、多重反射が低減され、且つ、方位分解能及び感度が維持された高画質な画像となる。
なお、第1の実施形態〜第5の実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行なわれるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行なうこともでき、或いは、手動的に行なわれるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行なうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。更に、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPU及び当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、或いは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
また、第1の実施形態〜第5の実施形態及び変形例で説明した超音波イメージング方法は、予め用意された制御プログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。この超音波イメージング方法は、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、この超音波イメージング方法は、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上、説明したとおり、第1の実施形態〜第5の実施形態及び変形例によれば、多重反射が低減され、且つ、方位分解能及び感度が維持された高画質な画像を得ることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
15 データ処理部
151 取得部
152 算出部
153 乗算部
18 制御部

Claims (13)

  1. フレーム間で超音波送受信の偏向角を変える超音波走査により生成された偏向角の異なる複数の超音波画像データで構成される画像データ群を取得する取得部と、
    前記画像データ群の中で、所定方向以外の方向の偏向角の少なくとも1つの超音波画像データを用いて、係数分布を算出する算出部と、
    前記画像データ群の中で、前記所定方向の偏向角の超音波画像データ、又は、前記所定方向を含む複数方向の偏向角それぞれの超音波画像データを合成処理した画像データに対して、前記係数分布を乗算する乗算部と、
    前記乗算部の出力データを超音波画像データとして表示部に表示させる制御部と、
    を備えたことを特徴とする超音波診断装置。
  2. レート間で超音波送受信の偏向角を変える超音波走査により生成された偏向角の異なる複数の受信信号で構成される受信信号群を取得する取得部と、
    前記受信信号群の中で、所定方向以外の方向の偏向角の少なくとも1つの受信信号を用いて、係数分布を算出する算出部と、
    前記受信信号群の中で、前記所定方向の偏向角の受信信号、又は、前記所定方向を含む複数方向の偏向角それぞれの受信信号を合成処理した信号に対して、前記係数分布を乗算する乗算部と、
    前記乗算部の出力データに基づく超音波画像データを表示部に表示させる制御部と、
    を備えたことを特徴とする超音波診断装置。
  3. 送信超音波に対して複数の受信偏向角の反射波を並列同時受信する超音波走査により生成された偏向角の異なる複数の同時受信信号で構成される同時受信信号群を取得する取得部と、
    前記同時受信信号群の中で、所定方向以外の方向の偏向角の少なくとも1つの同時受信信号を用いて、係数分布を算出する算出部と、
    前記同時受信信号群の中で、前記所定方向の偏向角の同時受信信号、又は、前記所定方向を含む複数方向の偏向角それぞれの同時受信信号を合成処理した信号に対して、前記係数分布を乗算する乗算部と、
    前記乗算部の出力データに基づく超音波画像データを表示部に表示させる制御部と、
    を備えたことを特徴とする超音波診断装置。
  4. フレーム間で超音波送受信の偏向角を変える第1超音波走査により生成された偏向角の異なる複数の超音波画像データで構成される画像データ群を取得する機能と、レート間で超音波送受信の偏向角を変える第2超音波走査により生成された偏向角の異なる複数の受信信号で構成される受信信号群を取得する機能と、送信超音波に対して複数の受信偏向角の反射波を並列同時受信する第3超音波走査により生成された偏向角の異なる複数の同時受信信号で構成される同時受信信号群を取得する機能とを有する取得部と、
    前記画像データ群の中で、所定方向以外の方向の偏向角の少なくとも1つの超音波画像データを用いて係数分布を算出する機能と、前記受信信号群の中で、所定方向以外の方向の偏向角の少なくとも1つの受信信号を用いて係数分布を算出する機能と、前記同時受信信号群の中で、所定方向以外の方向の偏向角の少なくとも1つの同時受信信号を用いて係数分布を算出する機能とを有する算出部と、
    前記画像データ群の中で、前記所定方向の偏向角の超音波画像データ、又は、前記所定方向を含む複数方向の偏向角それぞれの超音波画像データを合成処理した画像データに対して該当する係数分布を乗算する機能と、前記受信信号群の中で、前記所定方向の偏向角の受信信号、又は、前記所定方向を含む複数方向の偏向角それぞれの受信信号を合成処理した信号に対して該当する係数分布を乗算する機能と、前記同時受信信号群の中で、前記所定方向の偏向角の同時受信信号、又は、前記所定方向を含む複数方向の偏向角それぞれの同時受信信号を合成処理した信号に対して該当する係数分布を乗算可能する機能とを有する乗算部と、
    前記第1超音波走査と前記第2超音波走査と前記第3超音波走査との少なくとも2つが併用される場合に、実行された超音波走査により得られた複数のデータ群の中で少なくとも1つのデータ群に対して該当する係数分布を用いた乗算処理を行なうよう制御し、乗算処理を実行しないデータ群がある場合は当該データ群を合成処理するように制御し、当該制御処理により出力される超音波画像データを表示部に表示させる制御部と、
    を備えたことを特徴とする超音波診断装置。
  5. 前記算出部は、処理対象となるデータの平均値に基づいて、前記係数分布を算出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の超音波診断装置。
  6. 前記算出部は、処理対象となるデータ間の局所的な相互相関係数値に基づいて、前記係数分布を算出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の超音波診断装置。
  7. 前記算出部は、処理対象となるデータ間の差分値、又は、当該差分値及び処理対象となるデータの平均値に基づいて、前記係数分布を算出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の超音波診断装置。
  8. 前記算出部は、入力値に対するべき乗を行なう演算処理を含む関数を用いて、前記係数分布を算出することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1つに記載の超音波診断装置。
  9. 前記乗算部は、前記合成処理として重み付け加算処理で得られたデータに対して乗算処理を行なうことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の超音波診断装置。
  10. コンピュータを、
    フレーム間で超音波送受信の偏向角を変える超音波走査により生成された偏向角の異なる複数の超音波画像データで構成される画像データ群を取得する取得部と、
    前記画像データ群の中で、所定方向以外の方向の偏向角の少なくとも1つの超音波画像データを用いて、係数分布を算出する算出部と、
    前記画像データ群の中で、前記所定方向の偏向角の超音波画像データ、又は、前記所定方向を含む複数方向の偏向角それぞれの超音波画像データを合成処理した画像データに対して、前記係数分布を乗算する乗算部と、
    前記乗算部の出力データを超音波画像データとして表示部に表示させる制御部、
    として機能させることを特徴とする超音波イメージングプログラム。
  11. コンピュータを、
    レート間で超音波送受信の偏向角を変える超音波走査により生成された偏向角の異なる複数の受信信号で構成される受信信号群を取得する取得部と、
    前記受信信号群の中で、所定方向以外の方向の偏向角の少なくとも1つの受信信号を用いて、係数分布を算出する算出部と、
    前記受信信号群の中で、前記所定方向の偏向角の受信信号、又は、前記所定方向を含む複数方向の偏向角それぞれの受信信号を合成処理した信号に対して、前記係数分布を乗算する乗算部と、
    前記乗算部の出力データに基づく超音波画像データを表示部に表示させる制御部、
    として機能させることを特徴とする超音波イメージングプログラム。
  12. コンピュータを、
    送信超音波に対して複数の受信偏向角の反射波を並列同時受信する超音波走査により生成された偏向角の異なる複数の同時受信信号で構成される同時受信信号群を取得する取得部と、
    前記同時受信信号群の中で、所定方向以外の方向の偏向角の少なくとも1つの同時受信信号を用いて、係数分布を算出する算出部と、
    前記同時受信信号群の中で、前記所定方向の偏向角の同時受信信号、又は、前記所定方向を含む複数方向の偏向角それぞれの同時受信信号を合成処理した信号に対して、前記係数分布を乗算する乗算部と、
    前記乗算部の出力データに基づく超音波画像データを表示部に表示させる制御部、
    として機能させることを特徴とする超音波イメージングプログラム。
  13. コンピュータを、
    フレーム間で超音波送受信の偏向角を変える第1超音波走査により生成された偏向角の異なる複数の超音波画像データで構成される画像データ群を取得する機能と、レート間で超音波送受信の偏向角を変える第2超音波走査により生成された偏向角の異なる複数の受信信号で構成される受信信号群を取得する機能と、送信超音波に対して複数の受信偏向角の反射波を並列同時受信する第3超音波走査により生成された偏向角の異なる複数の同時受信信号で構成される同時受信信号群を取得する機能とを有する取得部と、
    前記画像データ群の中で、所定方向以外の方向の偏向角の少なくとも1つの超音波画像データを用いて係数分布を算出する機能と、前記受信信号群の中で、所定方向以外の方向の偏向角の少なくとも1つの受信信号を用いて係数分布を算出する機能と、前記同時受信信号群の中で、所定方向以外の方向の偏向角の少なくとも1つの同時受信信号を用いて係数分布を算出する機能とを有する算出部と、
    前記画像データ群の中で、前記所定方向の偏向角の超音波画像データ、又は、前記所定方向を含む複数方向の偏向角それぞれの超音波画像データを合成処理した画像データに対して該当する係数分布を乗算する機能と、前記受信信号群の中で、前記所定方向の偏向角の受信信号、又は、前記所定方向を含む複数方向の偏向角それぞれの受信信号を合成処理した信号に対して該当する係数分布を乗算する機能と、前記同時受信信号群の中で、前記所定方向の偏向角の同時受信信号、又は、前記所定方向を含む複数方向の偏向角それぞれの同時受信信号を合成処理した信号に対して該当する係数分布を乗算可能する機能とを有する乗算部と、
    前記第1超音波走査と前記第2超音波走査と前記第3超音波走査との少なくとも2つが併用される場合に、実行された超音波走査により得られた複数のデータ群の中で少なくとも1つのデータ群に対して該当する係数分布を用いた乗算処理を行なうよう制御し、乗算処理を実行しないデータ群がある場合は当該データ群を合成処理するように制御し、当該制御処理により出力される超音波画像データを表示部に表示させる制御部、
    として機能させることを特徴とする超音波イメージングプログラム。
JP2013142807A 2013-07-08 2013-07-08 超音波診断装置及び超音波イメージングプログラム Active JP6113592B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013142807A JP6113592B2 (ja) 2013-07-08 2013-07-08 超音波診断装置及び超音波イメージングプログラム
US14/324,670 US10524767B2 (en) 2013-07-08 2014-07-07 Ultrasound diagnostic apparatus and ultrasound imaging method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013142807A JP6113592B2 (ja) 2013-07-08 2013-07-08 超音波診断装置及び超音波イメージングプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015013077A JP2015013077A (ja) 2015-01-22
JP6113592B2 true JP6113592B2 (ja) 2017-04-12

Family

ID=52133279

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013142807A Active JP6113592B2 (ja) 2013-07-08 2013-07-08 超音波診断装置及び超音波イメージングプログラム

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10524767B2 (ja)
JP (1) JP6113592B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6309340B2 (ja) 2014-05-08 2018-04-11 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 超音波診断装置及び超音波イメージングプログラム
EP2989986B1 (en) * 2014-09-01 2019-12-18 Samsung Medison Co., Ltd. Ultrasound diagnosis apparatus and method of operating the same
WO2016125509A1 (ja) * 2015-02-04 2016-08-11 日立アロカメディカル株式会社 超音波撮像装置、および、超音波信号の処理方法
JP6387903B2 (ja) * 2015-06-09 2018-09-12 コニカミノルタ株式会社 超音波信号処理装置
US11439369B1 (en) 2017-10-26 2022-09-13 United States Of America As Represented By The Secretary Of The Air Force Method and apparatus for imaging with reduced level of off-axis artifacts
JP7199972B2 (ja) * 2019-01-11 2023-01-06 キヤノン株式会社 情報処理装置、情報処理方法、プログラム
CN113950291A (zh) * 2019-06-11 2022-01-18 皇家飞利浦有限公司 散斑减少的方法和***
CN110664434B (zh) * 2019-09-23 2021-08-17 上海交通大学 一种面向骨骼肌的非线性声参量在体测量技术
US20230243944A1 (en) * 2022-02-02 2023-08-03 Exo Imaging, Inc. Apparatus, system and method to compound signals of respective received ultrasonic frequencies to generate an output ultrasonic image

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6676603B2 (en) * 2001-11-09 2004-01-13 Kretztechnik Ag Method and apparatus for beam compounding
US6843770B2 (en) * 2002-06-26 2005-01-18 Acuson Corporation Compound tuning method and system
US20060241454A1 (en) * 2005-04-05 2006-10-26 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Transmit multibeam for compounding ultrasound data
US9173629B2 (en) * 2009-11-18 2015-11-03 Kabushiki Kaisha Toshiba Ultrasonic diagnostic apparatus and ultrasonic image processing apparatus
JP2012071115A (ja) * 2010-08-30 2012-04-12 Toshiba Corp 超音波診断装置

Also Published As

Publication number Publication date
US10524767B2 (en) 2020-01-07
JP2015013077A (ja) 2015-01-22
US20150011882A1 (en) 2015-01-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6113592B2 (ja) 超音波診断装置及び超音波イメージングプログラム
JP6342212B2 (ja) 超音波診断装置
JP6309340B2 (ja) 超音波診断装置及び超音波イメージングプログラム
JP6635766B2 (ja) 超音波診断装置、信号処理装置及び解析プログラム
JP6793444B2 (ja) 超音波診断装置
JP6556445B2 (ja) 超音波診断装置、画像処理装置及び画像処理方法
US20160089116A1 (en) Shadow suppression in ultrasound imaging
JP2012157387A (ja) 超音波診断装置及び画像生成制御プログラム
JP6352050B2 (ja) 超音波診断装置
JP2015119949A (ja) 超音波診断装置及び制御方法
JP6251015B2 (ja) 超音波診断装置
JP6169361B2 (ja) 超音波診断装置および輝度補正方法
JP6767902B2 (ja) 超音波診断装置及びプログラム
JP6288998B2 (ja) 超音波診断装置及び超音波イメージングプログラム
JP6058368B2 (ja) 超音波診断装置及び制御プログラム
JP7034686B2 (ja) 超音波診断装置、医用画像処理装置及びそのプログラム
JP6843591B2 (ja) 超音波診断装置
JP6793502B2 (ja) 超音波診断装置
JP2021049129A (ja) 超音波診断装置、及び画像処理装置
JP5781203B2 (ja) 超音波診断装置及び画像生成制御プログラム
JP6469746B2 (ja) 超音波診断装置及び制御プログラム
JP2019097795A (ja) 超音波診断装置、医用画像処理装置及びそのプログラム
JP7297485B2 (ja) 超音波診断装置、医用画像処理装置および医用画像処理プログラム
JP6143541B2 (ja) 超音波診断装置及び制御プログラム
JP2023104734A (ja) 超音波診断装置、及び画像処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20151102

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160414

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20160513

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20160929

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20161021

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170214

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170315

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6113592

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350