JP5962141B2 - 透明ポリイミド系フィルム - Google Patents

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Description

本発明は透明性、耐熱性、機械強度が良好な透明ポリイミド系フィルムの特性を損なうことなしに工業的に生産、使用可能な透明ポリイミド系フィルムに関するものであり、このフィルムを用いた光学部材用基板は液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、電子ペーパーなどの電子・光デバイスに利用される。
近年、高機能化する携帯電話やデシタルカメラ、ディスプレイ機器その他各種電子機器類の小型化、軽量化の進展に伴い従来のガラス基板に代わってこれらの用途に使用される透明基板材料への期待が高まっている。
これらに適用するためには、従来のガラス基板の特徴である透明性、耐熱性、強度の他に、工業的に生産、使用可能な形態であることが必要となる。現在、光学部材用基板を形成するためのポリマーとして、フッ素化ポリイミド樹脂や半脂環型もしくは全脂環型ポリイミド樹脂などが挙げられる(特許文献1〜3)。これらのフィルムは優れた透明性、耐熱性、機械強度を示すが、工業的に生産することを想定した場合、高温に曝されて熱分解などが生じるため必ずしも優れた透明性を保持できるとは限らない。そこで酸素含有量を規定した気体を噴きつけながら加熱処理する方法が知られているが(特許文献4)、酸素濃度18%未満となる環境ではその製造コストが高く工業的に使用する上では汎用性に欠けている。
またこれらのフィルムの品位を確保しつつ工業的に用いる際、重要な実用特性の1つとしてフィルムの滑り性(易滑性)が挙げられる。フィルム支持体(例えばロール)とフィルムの易滑性、またフィルム同士の易滑性が確保されることにより、各工程における操作性、取り扱い性を向上させ、更にはフィルム上にシワなどの不良箇所の発生が回避できる。透明なポリイミドフィルムにおける易滑化技術としてはアルミナやシリカなどの体積平均粒径が5nm〜100nmの範囲にある微粒子を添加する方法(特許文献5)などがあるが、粒径が小さいと必要な滑り性を得るために必要な添加量が増え、添加量の増加がフィルムの光学特性を悪化させてしまう別の問題がある。
特開平11-106508号公報 特開2002-146021号公報 特開2002-348374号公報 WO2008/146637号公報 特開2008-292751号公報
そこで本発明は光学特性、品位に優れ、かつ工業的に生産、使用可能な透明ポリイミド系フィルム及び該フィルム成型用微粒子含有ポリマー溶液の提供を目的とする。
本発明者は上記目的を達成すべく鋭意研究した結果、末端アミノ基量が50eq/g以下であるポリイミド系樹脂又はその前駆体に対し平均粒径が0.05μm以上、1μm以下の微粒子を100ppm以上、2質量%以下を含有させたポリマー溶液を用い、微粒子含有層を少なくとも1層形成させることで、かかる問題を解決できることを見出し本発明に到達した。
すなわち本発明は、以下の[1]〜[5]を提供するものである。
[1] ポリイミド系樹脂又はその前駆体と、有機溶媒及び、微粒子を含有してなる微粒子含有ポリマー溶液であって、末端アミノ基が50eq/t以下であるポリイミド系樹脂又はその前駆体に対し平均粒径0.05μm以上、1μm以下の微粒子を100ppm以上、2.0質量%以下含有した微粒子含有ポリマー溶液。
[2] 透明ポリイミド系フィルムを形成するために用いられる、請求項1に記載の微粒子含有ポリマー溶液。
[3] 平均粒径0.05μm以上、1μm以下の微粒子を100ppm以上、2.0質量%以下含有した微粒子含有ポリイミド樹脂層を、フィルム表面に式(1)を満たす構成比で少なくとも1層以上有し、400nmの光透過率が80%以上、HAZEが1.0%以下、黄色度が5.0以下であり、その上面と下面間の静止摩擦係数が0.70以下である透明ポリイミド系フィルム。
0<A<10、A/B≦0.3 (1)
A:微粒子含有層の厚みの合計(μm) 、 B:フィルム全体厚み(μm)
[4] [2]に記載の微粒子含有ポリマー溶液を塗布、乾燥させて形成した微粒子含有ポリイミド樹脂層をフィルム表面に少なくとも1層以上有する、[3]に記載の透明ポリイミド系フィルム。
[5] フィルムの少なくとも片面のPV値が15nm以下である[3]、[4]に記載の透明ポリイミド系フィルム。
[6] [3]〜[5] に記載の透明ポリイミド系フィルムを製造する工程において、自己支持性フィルムをフィルム把持装置に両端部を把持させ、酸素濃度18%以上の雰囲気下で200℃以上の温度で加熱処理をする工程を少なくとも工程の一部に有する透明ポリイミド系フィルムの製造方法。
本発明では工業的に量産可能な工程を経てフィルムを形成しても、光学特性、品位に優れた透明ポリイミド系フィルムが得られているため、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、電子ペーパーなどの電子・光デバイスに好適に使用できる。
本発明の微粒子含有ポリマー溶液はポリイミド系樹脂またはその前駆体と、有機溶媒、微粒子を含有してなり、該ポリイミド系樹脂またはその前駆体としては脂肪族カルボン酸類から選ばれる酸成分と芳香族あるいは脂肪族アミンもしくはイソシアネートから選ばれるアミン成分との反応によって得られるポリマーが好ましい。尚、前記脂肪族の中には脂環族も含まれる。
本発明のポリイミド系樹脂またはその前駆体の合成に用いられる酸成分として1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5-シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]オクタン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ビシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、1,2,4-シクロヘキサントリカルボン酸無水物などが例示されるが、特に好ましいのは1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ビシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物である。これらの脂肪族カルボン酸類は単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。一方、ビシクロ[2,2,2]オクト-7-エン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物などの不飽和結合を含むものは加熱処理時に着色し、フィルムの光学特性を低下させる傾向があるため好ましくない。
本発明のポリイミド系樹脂またはその前駆体の合成に用いられるジアミン成分をジアミン化合物として例示すると、1,3-フェニレンジアミン、1,4-フェニレンジアミン、2,4-ジアミノトルエン、2,6-ジアミノトルエン、3,4-ジアミノトルエン、4,5-ジメチル-1,2-フェニレンジアミン、2,5-ジメチル-1,4-フェニレンジアミン、2,6-ジメチル-1,4-フェニレンジアミン、2,3,5,6-テトラメチル-1,4-フェニレンジアミン、3-アミノベンジルアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、1,5-ジアミノナフタレン、2,2'-ジメチルビフェニル-4,4'-ジアミン、2,2'-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、3,3'-ジメトキシベンジジン、4,4'-ジアミノオクタフルオロビフェニル、3,3'-ジアミノジフェニルメタン、3,4'-ジアミノジフェニルメタン、4,4'-ジアミノジフェニルメタン、4,4'-メチレンビス(2,6-ジエチルアニリン)、4,4'-メチレンビス(2-エチル-6-メチルアニリン)、4,4'-エチレンジアニリン、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、3,4'-ジアミノジフェニルエーテル、3,3'-ジアミノジフェニルエーテル、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノ-2-トリフルオロメチルフェノキシ)ベンゼン、4,4’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4'-ジアミノ-3,3'-ジメチルジフェニルメタン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(3-アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2’-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(3-アミノ-4-メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、α,α'-ビス(4-アミノフェニル)-1,4-ジイソプロピルベンゼン、ビス(2-アミノフェニル)スルフィド、ビス(4-アミノフェニル)スルフィド、3,3’-ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’-ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’-ジアミノベンゾフェノン、3,3’-ジアミノベンゾフェノン、4,4'-ジアミノベンズアニリド、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス(4-アミノフェニル)テレフタレート、2,7-ジアミノフルオレン、9,9-ビス(4-アミノフェニル)フルオレンなどの芳香族ジアミンが挙げられる。また脂肪族ジアミンとして1,3-ジアミノシクロヘキサン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,1-ビス(4-アミノフェニル)シクロヘキサン、4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4'-メチレンビス(2-メチルシクロヘキシルアミン)、4,4'-メチレンビス(2,6-ジメチルシクロヘキシルアミン)、4,4’-ジアミノジシクロヘキシルプロパン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジアミン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,5-ジアミン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,6-ジアミン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,7-ジアミン、2,3-ビス(アミノメチル)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,5-ビス(アミノメチル)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6-ビス(アミノメチル)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3(4),8(9)-ビス(アミノメチル)トリシクロ[5.2.1.0(2,6)]デカンなどが例示される。これらの中で特に好ましいのはp-フェニレンジアミン、2,2'-ジメチルビフェニル-4,4'-ジアミン、2,2'-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、1,4-ビス(4-アミノ-2-トリフルオロメチルフェノキシ)ベンゼン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4'-メチレンビス(2-メチルシクロヘキシルアミン)、4,4'-メチレンビス(2,6-ジメチルシクロヘキシルアミン)である。上記アミン成分は単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
本発明の微粒子含有ポリマー溶液に含まれる有機溶媒としてはポリイミド系樹脂またはその前駆体を溶解させるものであれば特に特定されないが、例えばN-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、N.N-ジメチルホルムアミド、1、3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、テトラメチルウレア、スルホラン、ジメチルスルホキシド、γ-ブチロラクトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノンなどがある。これらは単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。特に生産性やフィルムの光学特性を考慮すると有機溶剤の主成分としてN,N-ジメチルアセトアミドを用いることが好ましい。またこれらの有機溶媒と併せて、トルエン、キシレンなどの貧溶媒をポリイミド系樹脂またはその前駆体が析出しない程度に使用してもよい。
本発明のポリイミド系樹脂またはその前駆体を合成するには従来公知の条件を適用すれば良い。ポリイミド前駆体合成の具体例としては、上記の酸成分とジアミン成分を有機溶媒にようかいさせ、0〜80℃の温度範囲で1〜50時間連続して攪拌することが挙げられる。酸成分、ジアミン成分の添加順序には特に制限はないが、ジアミン成分の溶液中に酸成分を添加するのが好ましい。重合時のポリイミド前駆体の濃度は10〜20重量%が好ましく、重合中に段階的に希釈することが好ましい。得られたポリイミド前駆体(ポリアミック酸)の還元粘度は1.0〜9.0dl/gが好ましく、より好ましくは2.0〜6.0dl/gである。
ポリイミド系樹脂合成の具体例としては、上記の方法で得られたポリイミド前駆体の有機溶媒溶液に水と共沸するトルエンまたはキシレンなどの溶媒を添加して、イミド化反応時に精製した水を共沸により系外へ除きながら反応させることが挙げられる。またイミド化反応時に触媒を用いても良い。その他に上記の方法で得られたポリイミド前駆体の有機溶媒溶液に無水酢酸などの脱水剤を加えてイミド化させることなどが挙げられる。
本発明のポリイミド系樹脂またはその前駆体の末端アミノ基が50eq/t以下であることが、光学特性に優れる透明ポリイミド系フィルムを得るために望ましく、更には10eq/t以下であることが好ましい。
末端アミノ基を低下させる方法としては高分子量化させる方法の他に、ジカルボン酸無水物を過剰に用いる方法や1官能のモノマーにより末端封止する方法があるが、いずれの場合も100量体を超えるポリマーであることが、光学特性に優れる透明ポリイミド系フィルムを得るために好ましい。
アミノ基の末端封止として例えばジカルボン酸無水物などが用いられるが、不飽和結合を含むものやカルボン酸に直結した芳香族を有するものは熱処理時に着色する傾向があるため好ましくない。好ましいジカルボン酸無水物としてはシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸無水物、4-メチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸無水物、シクロヘキサン-1,3-ジカルボン酸無水物などの脂環族ジカルボン酸無水物が挙げられるが、これらに限定されない。これらは単独または2種類以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明の微粒子含有ポリマー溶液に含まれる微粒子としては無機微粒子でも有機微粒子でも良いが、平均粒径が0.05μm以上、1μm以下が望ましく、0.1μm以上、0.5μm以下が更に好ましい。これらの範囲より平均粒子径が下回るとフィルムへの充分な易滑性が得られないばかりでなく、二次凝集によってかえって粗大粒子を形成しやすい場合がある。一方、平均粒径が1μmを上回ると光学特性が低下するため好ましくない。
本発明において、微粒子の平均粒子径は微粒子を含む懸濁液にレーザー光を照射した時の回折パターンを解析して粒度分布を得て、その粒度分布から求められる粒子径の平均をもって表現する。具体的な測定・解析の手段は実施例の欄にて記述する。
無機微粒子としては特に限定されず、通常、フィラーとして用いられる素材を用いれば良い。例えば窒化ケイ素、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化錫、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン、硫酸カルシウムなどが挙げられる。またこれらは複合して用いても良い。
有機微粒子としては特に限定されず、微粒子化が可能な素材であれば良いが、高耐熱のものが好ましい。例えばポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、メラミン系樹脂などが挙げられる。またこれらは複合して用いても良い。
これら微粒子の形状は実質的に球状であることが好ましい。実質的に球状であるとは、微粒子の平面への投影図(例えば、顕微鏡による観察像)の形状が、平均球形度0.7以上好ましくは0.8以上である事を意味する。球形度とは、上記投影図の外接楕円の長径に対する短径の比であり、球形度が1.0であれば真球である。球形度は粒子の拡大画像を画像処理することなどにより容易に得ることができる。平均球形度は。無作為に選んだ20個の粒子の球形度の平均値である。
またこれらの微粒子の屈折率はポリイミド系樹脂の屈折率との差の絶対値が0.1以下の範囲であることが好ましい。また前記のポリイミドフィルム製造工程で接触する全ての化学物質に対して不溶である必要がある。
本発明の微粒子含有ポリマー溶液における微粒子の添加手段としては、例えばポリイミド系樹脂もしくは前駆体を合成する前に有機極性溶媒に微粒子を添加して分散させた後、上述したように酸無水物類とジアミン類とを反応させたり、前記反応途中に添加したり、ポリアミック酸溶液を得た後に添加したりする方法などが挙げられる。好ましくは合成前に有機極性溶媒中に添加して分散させる手段が挙げられる。その様な手段であれば微粒子を凝集させ難く、効率的に均一に分散させることができる
本発明の微粒子含有ポリマー溶液を流延、乾燥、熱処理してフィルムとなす方法で得られる透明ポリイミド系フィルムは上記微粒子をフィルムに対し100ppm以上、2.0質量%以下で含まれていることが好ましく、500ppm以上、0.5質量%以下の割合で含まれていることがより好ましい。これらの範囲より含有量が下回るとフィルムへの充分な易滑性が得られず、搬送性が悪化してフィルム上に皺やキズなどの不良箇所の発生や、ロールに巻いた時のフィルム巻姿が悪化するため好ましくない。一方これらの範囲を上回るとフィルムの易滑性には優れるものの、フィルムの光学特性が悪化することがあるため好ましくない。
本発明の微粒子含有ポリマー溶液にはフッ素系、ポリシロキサン系などの界面活性剤、フェノール系、イオウ系、リン酸系、亜リン酸系などの酸化防止剤、カーボンナノチューブ、ナノ金属材料などの導電性材料、チタン酸バリウムなどの強誘電性材料、リン系、ハロゲン系などの難燃剤、その他、蛍光体や紫外線吸収剤などを添加することで、各種機能を付与してもよい。
本発明の透明ポリイミド系フィルムは上記微粒子含有ポリマー溶液を用いて製造される。例えば2層押出形成用ダイスが設置された製膜装置を使用して、まず前記ダイスに本発明の微粒子含有ポリマー溶液と微粒子を含まないポリマー溶液を同時に別々に供給し、該ダイス内で合流されたポリマー溶液流をダイスの吐出口から2層の薄膜状態として支持体の上に押出すことで均一な50〜1000μmの厚さの薄膜を形成する。得られた薄膜を好ましくは50℃〜150℃の範囲で段階的に温度を変更させた炉内で連続的に加熱処理し、揮発成分が40%未満、厚み5〜200μm程度のフィルムを形成する。その後、支持体より自己支持性フィルムを剥離し、自己支持性フィルムをフィルム把持装置に両端部を把持させ、好ましくは150℃〜450℃の範囲で段階的に温度を変更させた炉内で連続的に加熱処理することで、厚みが5〜150μmの透明ポリイミド系フィルムを連続的に製造する事ができる。
上記フィルム製造工程の加熱処理においてフィルム近傍の酸素濃度を低減させることは、特に200℃以上に加熱する場合、フィルムの光学特性を改善する事に効果的である。しかし酸素濃度を低下させるための設備導入や安全管理、ランニングコストを考えると酸素濃度を18%未満に低減させることは工業生産を考える上で好ましくない。本発明においては、酸素濃度18%以上の雰囲気下で200℃以上の温度で加熱処理をする工程を少なくとも工程の一部に有する製造方法を採用することが好ましい。
また上記透明ポリイミド系フィルムは必要に応じてオンラインもしくはオフラインにおいて延伸処理する事ができる。延伸する方法はフィルムの進行方向であるMD方向への一軸延伸、MD方向及びMD方向に直角なTD方向の延伸を逐次に行う逐次二軸延伸、MD方向とTD方向を同時に延伸する同時二軸延伸を用いる事ができるが、逐次または同時二軸延伸する事が好ましい。更に延伸後にはフィルム内の応力を緩和するため、弛緩工程を持たせる事が好ましい。
本発明の透明ポリイミド系フィルムでは微粒子を含有するA層をフィルム表面の片面、もしくは両面に有し、その厚みの合計が10μmより薄く、A層がフィルム全体に占める厚み比率が30%以下であることが好ましい。より好ましくはA層をフィルム表面の片面にのみ有し、その厚みが5μmより薄く、A層がフィルム全体に占める厚み比率が15%以下であることが好ましい。
本発明の透明ポリイミド系フィルムは400nmの透過率が80%以上であることが望ましい。更には85%以上がより好ましい。またHAZEは1.0%以下であることが望ましく、更には0.5%未満がより好ましい。黄色度に関しては5.0以下が望ましく、4.0未満であることがより好ましい。光学特性が前記範囲を満たすことにより、例えば基板用途で高い表示特性を発現するため、上記用途に好適に用いる事ができる。尚、上記測定値は実施例に示す測定方法にて測定された値である。
また本発明の透明ポリイミド系フィルムは静止摩擦係数が0.70以下であることが望ましい。更には0.60以下がより好ましい。静止摩擦係数が0.70より大きいと透明ポリイミド系フィルムを連続的に製造する際にフィルムの搬送性が悪化し、皺の発生や欠点の原因となる。またフィルムをロール形状に巻き取る際にも巻き品位などに悪影響を及ぼすことがある。尚、上記測定値は実施例に示す測定方法にて測定された値である。
また本発明の透明ポリイミド系フィルムはその少なくとも片面のPV値が15nm以下であることが望ましい。更には10nm以下がより好ましい。本発明の透明ポリイミド系フィルムをガラス板、セラミック板、シリコンウェハ、金属などの無機基板と張り合わせて使用する場合、張り合わせる面のPV値が15nm以下であると両者が強固に密着し、精度よくデバイスを作成し得るため好ましい。尚、上記測定値は実施例に示す測定方法にて測定された値である。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。尚、以下の実施例における物性の評価方法は以下の通りである。
1.微粒子の平均粒子径
測定対象の微粒子の分散溶液を堀場製作所社製のレーザー散乱式粒度分布計LB-500により粒子径分布を求め、重量(体積)平均粒子径を算出した。
2.フィルム厚
フィルムの厚みはセイコーem社製の電子マイクロメーター ミリトロン1245Dを用いて測定した。尚、微粒子含有層の厚みは樹脂で包埋したフィルムを、ミクロトームを用いてスライスし、その断面にカーボン蒸着後、日立ハイテクノロジーズ社製の走査電子顕微鏡 S4800を用いて観察して求めた。
3.光線透過率
400nmの波長における光線透過率は、日立製作所社製の分光光度計 U-3210を用いて測定した。
4.HAZE
フィルムのHAZEは日本電色社製のHAZEメーター NDH2000を用い、CIE標準D65光源を用いて測定した。尚、同様の測定を3回行い、その算術平均値を採用した。
5.黄色度(YI)
フィルムの黄色度は日本電色社製の色差計ZE2000を用い、CIE標準C2光源を用いて測定した。尚、同様の測定を3回行い、その算術平均値を採用した。
6.摩擦係数(静止摩擦係数)
フィルム上面と下面を重ね合わせJIS K-71251に基づき23℃、65%RHの環境下で静止摩擦係数を測定した。
8.アミン末端
微粒子を分散させたポリイミド系樹脂またはその前駆体を固形分で10mgとなるよう秤量し、そこに10質量%濃度となるようN,N-ジメチルアセトアミドを加えた。更にp-ジメチルアミノベンズアルデヒド50mg、濃塩酸0.2mlを加えて10〜20分間発色させた後、日立製作所社製の分光光度計U-3210を用いて460nmの波長における吸収を測定した。アミン末端の定量には別途、該当するジアミンを用いて検量線を作成することで求めた。
9.揮発成分
TA instruments社製 TGA 2950を用いて、約10mgのサンプルをアルミ製のマイクロセルにセットし、窒素雰囲気下で5℃/分の速度で400℃まで昇温させた時に30℃〜300℃の間に減少した重量を揮発成分量とした。
10.PV値
表面形態の計測は表面物性評価機能付走査型プローブ顕微鏡(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製SPA300/SPI3800N)を使用した。計測はDFMモードで行い、カンチレバーはエスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製DF3またはDF20を使用した。スキャナーはFS-20Aを使用し、捜査範囲は2μm四方、測定分解能は512×512ピクセルとした。計測像については二次傾き補正を行った後、装置付属のソフトウエアでPV値を算出した。
11.還元粘度(ηsp/c)
ポリマー濃度が0.2g/lとなるようにN,N-ジメチルアセトアミドに溶解した溶液をウベローデ型の粘度菅により25℃で測定した。
12.酸素濃度
炉内の酸素濃度の測定には食品用微量酸素分析計(飯島電子工業株式会社IS-300)を使用した。
(合成例1)
窒素導入管,温度計,攪拌棒を備えた反応容器内を窒素置換した後、反応容器に窒素雰囲気下、2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル155.9g(0.735mol)とN,N-ジメチルアセトアミド1200gを仕込んで溶解させた後、反応容器を冷却しながらシクロブタンテトラカルボン酸二無水物142.9g(0.729mol)を固体のまま分割添加し、室温で5時間攪拌した。その後N,N-ジメチルアセトアミド1000gで希釈し、還元粘度4.20dl/gのポリアミック酸溶液A1を得た。
(合成例2)
窒素導入管,温度計,攪拌棒を備えた反応容器内を窒素置換した後、反応容器に窒素雰囲気下、2,2’-ジトリフルオロメチル-4,4’-ジアミノビフェニル176.5g(0.551mol)とN,N-ジメチルアセトアミド1200gを仕込んで溶解させた後、反応容器を冷却しながら1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物122.9g(0.548mol)を固体のまま分割添加し、室温で18時間攪拌した。その後N,N-ジメチルアセトアミド500gで希釈し、還元粘度3.26dl/gのポリアミック酸溶液A2を得た。
(合成例3)
窒素導入管,温度計,攪拌棒を備えた反応容器内を窒素置換した後、反応容器に窒素雰囲気下、1,4-ビス(4-アミノ-2-トリフルオロメチルフェノキシ)ベンゼン205.8g(0.480mol)とN,N-ジメチルアセトアミド1200gを仕込んで溶解させた後、反応容器を冷却しながらシクロブタンテトラカルボン酸二無水物93.8g(0.478mol)を固体のまま分割添加し、室温で12時間攪拌した。その後4-メチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸無水物1.0g(5.9mmol)を加え4時間攪拌した後、N,N-ジメチルアセトアミド1000gで希釈し、還元粘度5.28dl/gのポリアミック酸溶液A3を得た。アミン末端量が5eq/tであったポリアミック酸溶液A3に、平均粒径0.08μmのコロイダルシリカ微粒子をN,N-ジメチルアセトアミドに分散してなる溶液を、微粒子がポリアミック酸に対して2.0質量%となるように加え、微粒子含有ポリアミック酸溶液B1を得た。また平均粒径2.7μmのアモルファスシリカ微粒子をN,N-ジメチルアセトアミドに分散してなる溶液を、微粒子がポリアミック酸に対して0.05質量%となるように加え、微粒子含有ポリアミック酸溶液B2を得た。更に平均粒径0.30μmのスチレン-アクリル系架橋微粒子をN,N-ジメチルアセトアミドに分散してなる溶液を、微粒子がポリアミック酸に対して0.5質量%となるように加え、微粒子含有ポリアミック酸溶液B3を得た。
(合成例4)
窒素導入管,温度計,攪拌棒を備えた反応容器内を窒素置換した後、反応容器に窒素雰囲気下、フェニレンジアミン78.3g(0.724mol)とN,N-ジメチルアセトアミド1200gを仕込んで溶解させた後、反応容器を冷却しながら3,3’,4,4’-ビシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物220.6g(0.720mol)を固体のまま分割添加し、室温で15時間攪拌した。その後、N,N-ジメチルアセトアミド250gで希釈し、還元粘度2.62dl/gのポリアミック酸溶液A4を得た。アミン末端が61eq/tであったポリアミック酸溶液A4に平均粒径1.0μmの重炭酸カルシウムの微粒子をN,N-ジメチルアセトアミドに分散してなる溶液を、微粒子がポリアミック酸に対して0.3質量%となるように加え、微粒子含有ポリアミック酸溶液B4を得た。
(合成例5)
窒素導入管,温度計,攪拌棒を備えた反応容器内を窒素置換した後、反応容器に窒素雰囲気下、フェニレンジアミン78.3g(0.724mol)とN,N-ジメチルアセトアミド1200gを仕込んで溶解させた後、反応容器を冷却しながら3,3’,4,4’-ビシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物220.6g(0.720mol)固体のまま分割添加し、室温で10時間攪拌した。その後、シクロヘキサン-1,3-ジカルボン酸無水物2.0g(13.0mmol)を添加し、室温5時間攪拌し、還元粘度2.20dl/gのポリアミック酸溶液A5を得た。アミン末端が8eq/tであったポリアミック酸溶液A5に平均粒径1.0μmの重炭酸カルシウムの微粒子をN,N-ジメチルアセトアミドに分散してなる溶液を、微粒子がポリアミック酸に対して0.3質量%となるように加え、微粒子含有ポリアミック酸溶液B5を得た。
(合成例6)
窒素導入管、温度計、攪拌棒、滴下ロート、分縮器付き冷却管を備えた反応容器内を窒素置換した後、反応容器に窒素雰囲気下、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物137.1g(0.611mol)とγ-ブチロラクトン600g、N,N-ジメチルアセトアミド100gを仕込んで溶解させた後、反応容器を冷却しながら4,4’-メチレンビス(2,6-ジメチルシクロヘキシルアミン)162.1g(0.608mol)を滴下し、室温で4時間攪拌した。その後メタキシレン150g、トリエチルアミン3.09g(0.031mol)を添加して180℃で生成する水を系外に除去しながら3時間反応させた後、冷却してN,N-ジメチルアセトアミド500gで希釈し、還元粘度2.21dl/gのポリイミド溶液A6を得た。
(実施例1)
合成例3で得られた微粒子含有ポリアミック酸溶液B1を最終乾燥厚みが3μmとなるようコンマコーターを用いて厚み188μmのポリエステルフィルム上に塗布した後、その上に合成例2で得られたポリアミック酸溶液A2を最終乾燥厚みが27μmとなるようTダイのスリットより連続的に押し出し薄膜を形成した。いずれのポリマー溶液も脱泡工程、ろ過精度3μmのポリマーフィルターを通過させるろ過工程を経て供給された。この薄膜を110℃〜135℃で15分間加熱後、支持体から剥離して揮発成分が23.7質量%の自己支持性フィルムを得た。
続いてこの自己支持性フィルムをレールに沿って駆動するチェーンに取り付けたフィルム把持装置に両端部を把持させ、150℃〜320℃に加熱された連続加熱炉に挿入し、炉内最高温度での処理が5分以下となる条件で熱処理した。その時の炉内の酸素濃度は20.6%であった。上記工程により揮発成分量が1質量%以下でイミド化が完了した厚み30μmの長尺状ポリイミドフィルムを得た。得られたポリイミドフィルムの特性は表1に示した。なお表1および以下の実施例1は参考例1に、実施例2は参考例2に、実施例4は参考例4に読み替える。
(実施例2)
合成例3で得られた微粒子含有ポリアミック酸溶液B3を最終乾燥厚みが7μmとなるようコンマコーターを用いて厚み188μmのポリエステルフィルム上に塗布した後、その上に合成例1で得られたポリアミック酸溶液A1を最終乾燥厚みが23μmとなるようTダイのスリットより連続的に押し出し薄膜を形成した。いずれのポリマー溶液も脱泡工程、ろ過精度3μmのポリマーフィルターを通過させるろ過工程を経て供給された。この薄膜を110℃〜135℃で15分間加熱後、支持体から剥離して揮発成分が21.1質量%の自己支持性フィルムを得た。
続いて実施例1に記載した方法と同様に熱処理し、揮発成分量が1質量%以下でイミド化が完了した厚み30μmの長尺状ポリイミドフィルムを得た。得られたポリイミドフィルムの特性は表1に示した。
(実施例3)
合成例5で得られた微粒子含有ポリアミック酸溶液B5を最終乾燥厚みが5μmとなるようコンマコーターを用いて厚み188μmのポリエステルフィルム上に塗布した後、その上に合成例5で得られたポリアミック酸溶液A5を最終乾燥厚みが25μmとなるようTダイのスリットより連続的に押し出し薄膜を形成した。いずれのポリマー溶液も脱泡工程、ろ過精度3μmのポリマーフィルターを通過させるろ過工程を経て供給された。この薄膜を110℃〜135℃で15分間加熱後、支持体から剥離して揮発成分が23.1質量%の自己支持性フィルムを得た。
続いて実施例1に記載した方法と同様に熱処理し、揮発性分量が1質量%以下でイミド化が完了した厚み30μmの長尺状ポリイミドフィルムを得た。得られたポリイミドフィルムの特性は表1に示した。
(実施例4)
合成例3で得られた微粒子含有ポリアミック酸溶液B2を最終乾燥厚みが3μmとなるようコンマコーターを用いて厚み188μmのポリエステルフィルム上に塗布した後、その上に合成例5で得られたポリアミック酸溶液A5を最終乾燥厚みが24μmとなるようTダイのスリットより連続的に押し出し薄膜を形成した。この薄膜を110℃〜135℃で10分間加熱して一度巻き取った後、再びその上から合成例3で得られた微粒子含有ポリアミック酸溶液B2を最終乾燥厚みが3μmとなるようコンマコーターを用いて塗布し、110℃〜135℃で5分間加熱後に支持体から剥離することで、揮発成分が27.7質量%の自己支持性フィルムを得た。本実施例でもポリマー溶液は脱泡工程、ろ過精度3μmのポリマーフィルターを通過させるろ過工程を経て供給された。
続いて実施例1に記載した方法と同様に熱処理し、揮発性分量が1質量%以下でイミド化が完了した厚み30μmの長尺状ポリイミドフィルムを得た。得られたポリイミドフィルムの特性は表1に示した。
(比較例1)
微粒子含有ポリアミック酸溶液をB1からB2へ変更する以外は実施例1と同様の方法で揮発成分が23.5質量%の自己支持性フィルムを得た。
続いて実施例1に記載した方法と同様に熱処理し、揮発性分量が1質量%以下でイミド化が完了した厚み30μmの長尺状ポリイミドフィルムを得た。得られたポリイミドフィルムの特性は表1に示した。
(比較例2)
合成例3で得られた微粒子含有ポリアミック酸溶液B1を最終乾燥厚みが10μmとなるようコンマコーターを用いて厚み188μmのポリエステルフィルム上に塗布した後、その上に合成例3で得られたポリアミック酸溶液A3を最終乾燥厚みが20μmとなるようTダイのスリットより連続的に押し出し薄膜を形成した。いずれのポリマー溶液も脱泡工程、ろ過精度3μmのポリマーフィルターを通過させるろ過工程を経て供給された。この薄膜を110℃〜135℃で15分間加熱後、支持体から剥離して揮発成分が24.5質量%の自己支持性フィルムを得た。
続いて実施例1に記載した方法と同様に熱処理し、揮発性分量が1質量%以下でイミド化が完了した厚み30μmの長尺状ポリイミドフィルムを得た。得られたポリイミドフィルムの特性は表1に示した。
(比較例3)
合成例4で得られた微粒子含有ポリアミック酸溶液B4を最終乾燥厚みが5μmとなるようコンマコーターを用いて厚み188μmのポリエステルフィルム上に塗布した後、その上に合成例4で得られたポリアミック酸溶液A4を最終乾燥厚みが25μmとなるようTダイのスリットより連続的に押し出し薄膜を形成した。いずれのポリマー溶液も脱泡工程、ろ過精度3μmのポリマーフィルターを通過させるろ過工程を経て供給された。この薄膜を110℃〜135℃で15分間加熱後、支持体から剥離して揮発成分が23.4質量%の自己支持性フィルムを得た。
続いて実施例1に記載した方法と同様に熱処理し、揮発性分量が1質量%以下でイミド化が完了した厚み30μmの長尺状ポリイミドフィルムを得た。得られたポリイミドフィルムの特性は表1に示した。
表1の実施例1〜4の結果より、本発明の透明ポリイミド系フィルムは透明性、色調、滑り性に優れていることが分かる。また微粒子含有層を片面のみに形成させた場合、反対側の表面は平面性に優れていることが分かる。一方本発明の範囲外の比較例1〜3では十分な滑り性を確保しようとすると、透明性や色調に劣る結果となっていることが分かる。
以上のように本発明のポリマー溶液を用い、工業的に量産可能な工程を経て得られた透明ポリイミド系フィルムは光学特性、品位に優れており、この透明ポリイミド系フィルムを用いた光学部材用基板は液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、電子ペーパーなどに広く用いる事ができるため、産業界への寄与は大きい。

Claims (9)

  1. 平均粒径0.05μm以上、1μm以下の微粒子を100ppm以上、2.0質量%以下含有した微粒子含有ポリイミド樹脂層を、フィルム表面に式(1)を満たす構成比で少なくとも1層以上有し、400nmの光透過率が80%以上、HAZEが1.0%以下、黄色度が5.0以下であり、その上面と下面間の静止摩擦係数が0.70以下であり、前記ポリイミド樹脂層を構成するポリイミド樹脂が、脂肪族カルボン酸類から選ばれる酸成分と芳香族あるいは脂肪族アミンもしくはイソシアネートから選ばれるアミン成分との反応によって得られ、末端アミノ基が50eq/t以下である透明ポリイミド系フィルム。
    0<A<10、A/B≦0.3 (1)
    A:微粒子含有層の厚みの合計(μm)、B:フィルム全体厚み(μm)
  2. 前記酸成分が、1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5-シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]オクタン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ビシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、1,2,4-シクロヘキサントリカルボン酸無水物からなる群より選ばれる単独または2種以上の併用であり、前記アミン成分が、1,3-フェニレンジアミン、1,4-フェニレンジアミン、2,4-ジアミノトルエン、2,6-ジアミノトルエン、3,4-ジアミノトルエン、4,5-ジメチル-1,2-フェニレンジアミン、2,5-ジメチル-1,4-フェニレンジアミン、2,6-ジメチル-1,4-フェニレンジアミン、2,3,5,6-テトラメチル-1,4-フェニレンジアミン、3-アミノベンジルアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、1,5-ジアミノナフタレン、2,2'-ジメチルビフェニル-4,4'-ジアミン、2,2'-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、3,3'-ジメトキシベンジジン、4,4'-ジアミノオクタフルオロビフェニル、3,3'-ジアミノジフェニルメタン、3,4'-ジアミノジフェニルメタン、4,4'-ジアミノジフェニルメタン、4,4'-メチレンビス(2,6-ジエチルアニリン)、4,4'-メチレンビス(2-エチル-6-メチルアニリン)、4,4'-エチレンジアニリン、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、3,4'-ジアミノジフェニルエーテル、3,3'-ジアミノジフェニルエーテル、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノ-2-トリフルオロメチルフェノキシ)ベンゼン、4,4’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4'-ジアミノ-3,3'-ジメチルジフェニルメタン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(3-アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2’-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(3-アミノ-4-メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、α,α'-ビス(4-アミノフェニル)-1,4-ジイソプロピルベンゼン、ビス(2-アミノフェニル)スルフィド、ビス(4-アミノフェニル)スルフィド、3,3’-ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’-ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’-ジアミノベンゾフェノン、3,3’-ジアミノベンゾフェノン、4,4'-ジアミノベンズアニリド、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス(4-アミノフェニル)テレフタレート、2,7-ジアミノフルオレン、9,9-ビス(4-アミノフェニル)フルオレン、1,3-ジアミノシクロヘキサン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,1-ビス(4-アミノフェニル)シクロヘキサン、4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4'-メチレンビス(2-メチルシクロヘキシルアミン)、4,4'-メチレンビス(2,6-ジメチルシクロヘキシルアミン)、4,4’-ジアミノジシクロヘキシルプロパン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジアミン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,5-ジアミン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,6-ジアミン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,7-ジアミン、2,3-ビス(アミノメチル)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,5-ビス(アミノメチル)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6-ビス(アミノメチル)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3(4),8(9)-ビス(アミノメチル)トリシクロ[5.2.1.0(2,6)]デカンからなる群より選ばれる単独または2種以上の併用であることを特徴とする、請求項1に記載の透明ポリイミド系フィルム。
  3. 前記酸成分が、1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ビシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物からなる群より選ばれる単独または2種以上の併用であり、前記アミン成分が、p-フェニレンジアミン、2,2'-ジメチルビフェニル-4,4'-ジアミン、2,2'-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、1,4-ビス(4-アミノ-2-トリフルオロメチルフェノキシ)ベンゼン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4'-メチレンビス(2-メチルシクロヘキシルアミン)、4,4'-メチレンビス(2,6-ジメチルシクロヘキシルアミン) からなる群より選ばれる単独または2種以上の併用であることを特徴とする、請求項1または2に記載の透明ポリイミド系フィルム。
  4. 前記酸成分が3,3’,4,4’-ビシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物であり、前記アミン成分がp-フェニレンジアミンであることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の透明ポリイミド系フィルム。
  5. 前記微粒子含有ポリイミド樹脂層を式(2)を満たす構成比で少なくとも一層以上有する事を特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の透明ポリイミド系フィルム。
    0<A<5、A/B≦0.15 (2)
    A:微粒子含有層の厚み(μm)、B:フィルム全体厚み(μm)
  6. 前記微粒子含有ポリイミド樹脂層を式(2)を満たす構成比で片面にのみ有し、微粒子含有ポリイミド樹脂層を有さない面のPV値が15nm以下であることを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の透明ポリイミド系フィルム。
  7. 前記ポリイミド樹脂が、脂環族ジカルボン酸無水物を用いて末端封止したポリイミド樹脂であることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の透明ポリイミド系フィルム。
  8. 前記ポリイミド樹脂が、シクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸無水物、4-メチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸無水物、シクロヘキサン-1,3-ジカルボン酸無水物から選択されるジカルボン酸無水物を単独または2種類以上を組み合わせて用い、末端封止したポリイミド樹脂であることを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の透明ポリイミド系フィルム。
  9. 前記末端アミノ基が10eq/t以下であることを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の透明ポリイミド系フィルム。
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