JP5961725B1 - ヘッドライト用貼付シート、ヘッドライトユニット及びヘッドライトカバーのクリーニング方法 - Google Patents
ヘッドライト用貼付シート、ヘッドライトユニット及びヘッドライトカバーのクリーニング方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5961725B1 JP5961725B1 JP2015103157A JP2015103157A JP5961725B1 JP 5961725 B1 JP5961725 B1 JP 5961725B1 JP 2015103157 A JP2015103157 A JP 2015103157A JP 2015103157 A JP2015103157 A JP 2015103157A JP 5961725 B1 JP5961725 B1 JP 5961725B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- headlight
- solvent
- layer
- cover
- base material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Cleaning Implements For Floors, Carpets, Furniture, Walls, And The Like (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
Description
一方、樹脂製のヘッドライトカバーは、ガラス製のヘッドライトカバーに比べて経年劣化しやすく、長期間使用した際に、ヘッドライトカバーにくもりや黄ばみが生じ、その透明性が低下し、性能及び美観が損なわれるという問題があった。
例えば、特許文献1では、硬石粉、溶剤、水の混合物を主成分とし、界面活性剤を含有してなる自動車のヘッドライト部に使用される樹脂カバー用研磨剤が提案されており、このような樹脂カバー用研磨剤を用いることにより、樹脂製のヘッドライトカバーを新車の状態に復元可能であることが記載されている。
すなわち、本発明のヘッドライト用貼付シートは、樹脂製の基材層と、上記基材層の一方に面に形成された溶剤含有層と、上記基材層の他方の面に積層された粘着剤層と、上記溶剤含有層の上記基材層と反対側に積層されたオーバーコート層とを有し、上記溶剤含有層は、ヘッドライトカバーの表面を溶解する溶剤を含有しており、ヘッドライトカバーの表面に貼り付けて使用することを特徴とする。
この理由については次のように推測している。
上記ヘッドライト用貼付シートにおいて、基材層の一方の面に形成された溶剤含有層はその一部又は全部が基材層に含浸しており、このようなヘッドライト用貼付シートをヘッドライトカバーの表面に貼り付けた場合、上記溶剤含有層に含まれた溶剤は、徐々に基材層及び粘着剤層を通り抜けてヘッドライトカバーの表面まで浸透し、ヘッドライトカバーの表面を溶解する。そして、ヘッドライトカバーの表面が溶解されること、及び、ヘッドライトカバーの表面にヘッドライト用貼付シートが貼り付けられていることによって、ヘッドライトカバーの表面に劣化によって生じた、黄ばみやくすみを引き起こしている凹凸が解消されるともに、ヘッドライトカバーの表面形状に柔軟な粘着剤層が追従するため、ヘッドライトカバーの透明性が回復し、ヘッドライトカバーの表面がクリーニングされると推測している。
そのため、上記ヘッドライト用貼付シート(溶剤含有層)に含有される溶剤は、上記ヘッドライト用貼付シートの外側に拡散しにくく、上記ヘッドライト用貼付シートは、長期間に渡って溶剤を含有しつづけることができ、上述した作用効果によるクリーニング性能を長期間に渡って維持し続けることができる。
ポリカーボネート樹脂は、ヘッドライトカバーの材質として汎用されており、かつ、上記ヘッドライト用貼付シートによって、ヘッドライトカバーに生じた黄ばみやくもりをクリーニングするのに特に適した材質である。
イソホロンは、ヘッドライトカバーの表面を適度に溶解することができる溶剤として好適であり、特にポリカーボネート樹脂製のヘッドライトカバーの表面を溶解する溶剤として適している。また、上記イソホロンは、沸点が高いためヘッドライト用貼付シートから拡散しにくく、長期間に渡って本発明の効果を持続することができる。
塩化ビニル系樹脂組成物からなるフィルム(シート)は、透明性に優れるためヘッドライトからの光の透過を阻害することが無く、柔軟性に優れるためヘッドライトカバーの表面形状に対する追従性に優れるとともに、良好な耐候性を有する。
本発明のヘッドライトユニットでは、ヘッドライトカバーの表面に上記のヘッドライト用貼付シートが貼り付けられているため、ヘッドライトカバーの透明性を長期間に渡って維持することができる。
上記第1のヘッドライトカバーのクリーニング方法によれば、本発明のヘッドライト用貼付シートをヘッドライトカバーの表面に貼り付けるため、ヘッドライトカバー表面の黄ばみやくすみを除去し、ヘッドライトカバーの透明性を回復し、更には回復した透明性を長期間に渡って維持することができる。
上記第2のヘッドライトカバーのクリーニング方法では、上記ヘッドライト用貼付シートをヘッドライトカバーの表面に貼り付けることによりヘッドライトカバーの表面をクリーニングすることができる。
この理由については、上記と同様、上記基材層及び/又は粘着剤層が含有する溶剤によってヘッドライトカバーの表面が溶解されること、及び、ヘッドライトカバーの表面にヘッドライト用貼付シートを貼り付けることによって、ヘッドライトカバーの表面に劣化によって生じた、黄ばみやくすみを引き起こしている凹凸が解消されるともに、ヘッドライトカバーの表面形状に柔軟な粘着剤層が追従するためと推測している。
また、上記第2のヘッドライトカバーのクリーニング方法では、基材層がヘッドライトカバーの表面に貼り付けられるため、長期間に渡ってクリーニングされた状態を維持することができる。
図1は、本発明のヘッドライト用貼付シートの一例を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、ヘッドライト用貼付シート10は、樹脂製の基材層11と、基材層11の一方の面(図中、上面)に形成された溶剤含有層12と、基材層11の他方の面(図中、下面)に積層された粘着剤層13と、溶剤含有層12の基材層11と反対側(図中、上側)に積層されたオーバーコート層14と、粘着剤層13の基材層11と反対側(図中、下側)に積層された剥離紙15とを備える。
また、オーバーコート層14は、第2基材層14aと第2粘着剤層14bとからなる。
基材層11の材質としては、例えば、塩化ビニル系樹脂組成物、PET等を含有するポリエステル系樹脂組成物、アクリル系樹脂組成物、ウレタン系樹脂組成物等が挙げられる。
これらのなかでは、塩化ビニル系樹脂組成物が好ましい。その理由は、上述した通りである。
上記塩化ビニル系樹脂としては、例えば、塩化ビニルの単独重合体、塩化ビニルとこれと共重合可能な他の単量体との共重合体等が挙げられる。
上記可塑剤としては、塩化ビニル系樹脂組成物に一般的に配合される可塑剤を用いることができる。
上記市販品の具体例としては、例えば、アイケーシー社製の商品名「ルミガード」、リンテック社製、商品名「LAGプロテクト」等が挙げられる。これらのなかでは、ルミガード L−250(アイケーシー社製)、LAGプロテクト G−011PV50E(リンテック社製)が好適である。
その他、例えば、インクジェットメディア用オーバラミネートフィルムとして使用されている商品を用いることもできる。
上記インキ組成物としては、例えば、主剤及び溶剤を含有し、更に必要に応じて、柔軟剤、紫外線吸収剤、硬化剤、増白剤(ブルーイング剤)等の各種添加を含有するものが挙げられる。
上記市販品の具体例としては、例えば、SHメジウム(十条ケミカル社製、ビニールインキ H型ハーフトーン)、SG700メジウム(セイコーアドバンス社製)等が挙げられる。
上記溶剤としては、沸点の高い溶剤が好ましい。沸点の高い溶剤は、シート外へ拡散しにくく、上記ヘッドライト用貼付シートがより長期間に渡って効果を持続することができるからである。
これらのなかではイソホロンが好ましい。イソホロンは、溶剤型インキにおいてリターダーとしても使用される溶剤であり、沸点が高く、本発明の効果を長期間に渡って確保することができるからである。
なお、本発明において、ポリカーボネート樹脂製のヘッドライトカバーとは、ポリカーボネート樹脂を主成分とする樹脂組成物を用いて製造されたヘッドライトカバーをいい、アクリル樹脂製のヘッドライトカバーとは、アクリル樹脂を主成分とする樹脂組成物を用いて製造されたヘッドライトカバーをいう。
この範囲であれば、溶剤含有層を形成しやすく、また、長期間に渡ってヘッドライト用貼付シートが溶剤を含有するのに適しているからである。
上記硬化剤としては、従来公知のものを用いることができ、例えば、スクリーン印刷用の溶剤型インキに使用される硬化剤を主剤の種類に応じて適宜選択して使用すればよい。
上記増白剤としては、例えば、青色系顔料を使用した光学的増白剤や蛍光増白剤等の従来公知の増白剤を用いることができる。
ここで、インキ組成物を印刷する方法としては特に限定されないが、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、転写シートからの転写印刷、インクジェット印刷等の公知の印刷方法を採用することができる。
これらのなかでは、スクリーン印刷が好ましい。基材層11中に溶剤含有層12の一部又は全部が含浸するように印刷するのに適した印刷方法であり、また、溶剤型インキを繰り返し重ねて印刷するのも容易だからである。
なお、図1において、溶剤含有層12は、基材層11上に積層されたように描画されているが、本発明のヘッドライト用貼付シート10では、通常、溶剤含有層12の少なくとも一部が基材層11に含浸(吸収)された状態で形成されている。
第2基材層14aとしては、基材層11に使用できる透明樹脂フィルムと同様のものを用いることができる。
第2粘着剤層14bとしては、粘着剤層13と同様のものを用いることができる。
よって、オーバーコート層14としては、アイケーシー社製の「ルミガード」、リンテック社製、「LAGプロテクト」等の透明樹脂フィルム及び粘着剤層の積層体の市販品を使用することもできる。
ヘッドライト用貼付シート10において、基材層11及び第2基材層14aは同一の材料からなるものであっても良いし、異なる材料からなるものであっても良い。また、粘着剤層13及び第2粘着剤層14bは同一の材料からなるものであっても良いし、異なる材料からなるものであっても良い。
更に、上記オーバーコート層は必ずしも第2粘着剤層を備えている必要はなく、例えば、熱圧着可能な透明樹脂フィルムが、溶剤含有層12が形成された基材層11に熱圧着されてなる層や、硬化性樹脂組成物を塗布した後、硬化させて形成された層であってもよい。
上記ヘッドライトカバーは、アクリル樹脂製やポリカーボネート樹脂製等の透明樹脂製のヘッドライトカバーである。本発明のヘッドライト用貼付シートによってクリーニングされるヘッドライトカバーとしては、ポリカーボネート樹脂製のヘッドライトカバーが好ましい。
ヘッドライト用貼付シート10の厚さ(剥離紙15を剥離した状態での厚さ)は、特に限定されないが、150〜200μm程度が好ましい。
また、上記ヘッドライト用貼付シートをヘッドライトカバーに表面に貼り付けることによるヘッドライトカバーのクリーニング方法も本発明の1つ(第1のヘッドライトカバーのクリーニング方法)である。
図2(a)〜(c)は、本発明のヘッドライト用貼付シートの製造工程の一例を説明するための断面図である。
図3(a)〜(c)は、図2に示した製造工程の一部を説明するための斜視図である。
具体的には、例えば、カレンダー成形や押出成形等の公知の方法で樹脂フィルム(基材層11)を作製するとともに、これとは別に剥離紙15上に粘着剤層13を形成しておき、この粘着剤層13を剥離紙15ごと樹脂フィルム(基材層11)に貼り付けることにより作製することができる。
また、積層体21としては、上述した通り、市販品を用いることもできる。
溶剤含有層12の形成は、まず、図3(a)に示すように、積層体21(基材層11、粘着剤層13、剥離紙15)の上面にスクリーン28を有する刷版29をセットし、図3(b)に示すように、インキ組成物30をスクリーン28上に供給してスクリーン印刷を行うことにより、インキ組成物30を基材層11に印刷する。
このとき、スクリーン印刷で用いる刷版29は、このインキ組成物30の標準使用規格よりも粗いメッシュのスクリーン28を具備していることが好ましい。これにより、基材層11上にかなり多めのインキ組成物30が供給される状態となり、その結果、インキ組成物が基材層に含浸されやすくなる。そして、インキ組成物(溶剤)が含浸された基材層は柔軟性に富むこととなる。
なお、標準使用規格とは、溶剤型インキ等に応じて販売会社により推奨されているメッシュサイズをいう。
なお、SHメジウムの標準使用規格は200〜300メッシュ程度が適当とされている。
連続して複数回印刷することにより、より多くのインキ組成物30を基材層11上に供給することができる。ただ、インキ組成物30の印刷は、多く繰り返すほどよいというものでもなく、繰り返し回数が多くなると、形成した溶剤含有層12に割れ(クラック)が発生する等の不都合が生じるおそれがある。
このようなことから、インキ組成物30をスクリーン印刷で印刷することにより溶剤含有層12を形成する場合、インキ組成物30の連続塗布回数は2回程度が好ましい。
また、加熱時間も適宜選択すればよく、例えば、15分〜60分程度とするのがよい。
このように、インキ組成物30の塗布及び乾燥サイクルを複数回繰り返すことで、基材層11へのインキ組成物の塗布量を充分に確保することができる。
オーバーコート層14の形成は、粘着剤層14bを介して樹脂フィルム14を貼り付けることにより行えば良く、例えば、上記(1)の工程で使用した積層体21と同様の積層体を、剥離紙を除去した後、溶剤含有層12が形成された基材層11上に貼り付ければ良い。
勿論、上記オーバーコート層は他の方法で積層しても良く、例えば、粘着剤をバーコーターによる塗布等の公知の塗布方法を用いて塗布した後、樹脂フィルムを貼り付けて積層しても良い。
このような工程(1)〜(3)の工程を経ることにより、本発明のヘッドライト用貼付シートを製造することができる。
上記第2のヘッドライトカバーのクリーニング方法は、上記の通り、基材層及び粘着剤層を含む積層体からなり、上記基材層及び上記粘着剤層のうちの少なくとも一方がヘッドライトカバーの表面を溶解する溶剤を含有するヘッドライト用貼付シートを、ヘッドライトカバーの表面に貼り付けることを特徴とする。
このようなヘッドライト用貼付シート(以下、第2のヘッドライト用貼付シートともいう)は、基材層及び/又は粘着剤層がヘッドライトカバーの表面を溶解する溶剤を含有しているため、既に説明した通り、ヘッドライトの表面をクリーニングし、その状態を維持することができる。
また、上記第2のヘッドライト用貼付シートにおいて、上記粘着剤層が溶剤を含む場合、溶剤を含有する粘着剤層としては、例えば、ポリマー成分及び溶剤を含有する粘着剤組成物を剥離紙等に塗布し、乾燥させて粘着剤層を形成する際に、溶剤としてヘッドライトカバーの表面を溶解する溶剤(例えば、ポリカーボネート樹脂を溶解する溶剤)を配合し、この溶剤が粘着剤層中に残留するような乾燥条件で上記粘着剤組成物を乾燥させて形成した粘着剤層等を用いることができる。
また、上記第2のヘッドライト用貼付シートは、図1に示したヘッドライト用貼付シート10のように、基材層の粘着剤層と反対側にオーバーコート層が積層されていても良い。
この場合、第2のヘッドライト用貼付シートに含有された溶剤が外側により拡散しにくくなる。
ここでは、本発明のヘッドライト用貼付シートを作製し、そのクリーニング性能を評価した。
(1)インキ組成物Aの調製
SHメジウム(十条ケミカル社製、ビニールインキ H型ハーフトーン)100重量部に対して、硬化剤(十条ケミカル社製、JA−940)及びイソホロンを含有する溶剤(十条ケミカル社製、ビニールリターダー)30重量部を添加し、均一に混合してインキ組成物Aを調製した。
まず、基材層11と粘着剤層13と剥離紙15との積層体21である、ルミガード L−250(アイケーシー社製)を用意し、上記基材層11の粘着剤層13が積層された側と反対側の面に、スクリーン印刷によりインキ組成物Aを印刷した。
ここでは、刷版29が有するスクリーン28として目開き100メッシュのスクリーン28を使用し、スキージ24としてパワースキージGを使用してスクリーン印刷を行った。
また、スクリーン印刷は、連続2回印刷で行った。
その後、加熱装置26を用いた80℃、30分間の条件での加熱・乾燥処理を行い、
溶剤含有層12を形成した(図2(b)、図3(a)〜(c)参照)。
ここでは、剥離紙を剥がしたルミガード L−250(アイケーシー社製)を、溶剤含有層12が形成された基材層11に貼り合わせ、その後、60℃、30分の条件で加熱することにより、ルミガード L−250をなじませオーバーコート層14を形成した(図2(c)参照)。
このような工程を経ることによりヘッドライト用貼付シートAを完成した。
(1)インキ組成物Bの調製
SHメジウム(十条ケミカル社製、ビニールインキ H型ハーフトーン)100重量部に対して、柔軟剤(十条ケミカル社製、JA−704)10重量部、硬化剤(十条ケミカル社製、JA−940)及びイソホロンを含有する溶剤(十条ケミカル社製、ビニールリターダー)30重量部を添加し、均一に混合してインキ組成物Bを調製した。
インキ組成物として、インキ組成物Aに代えてインキ組成物Bを用いた以外は、実施例1と同様にしてヘッドライト用貼付シートを作製し、ヘッドライト用貼付シートBを作製した。
実施例1、2で製造したヘッドライト用貼付シートA、Bを自動車(トヨタ製、bB)のヘッドライトカバー(ポリカーボネート樹脂製)の表面に貼り付け、貼り付け前後のヘッドライトカバーの状態を目視観察した。
ここでは、図4に示すように、ヘッドライト用貼付シートA及びヘッドライト用貼付シートBのそれぞれを、適切なサイズに裁断した後、剥離紙を剥がし、自動車の左側(運転席側から見て)のヘッドライトカバーに両者の間に少しの隙間を設けて貼り付けた。
なお、各ヘッドライト用貼付シートを貼り付ける前に、ヘッドライトカバーの表面の汚れを脱脂剤で除去した。但し、ヘッドライトクリーナーを用いた処理を施さなかった。
図5には性能評価1におけるヘッドライトカバーの写真を示す。図5において、(a)は、ヘッドライト用貼付シートを貼り付ける直前のヘッドライトカバーの写真であり、(b)は、ヘッドライト用貼付シートを貼り付けた後、30日間経過後のヘッドライトカバーの写真である。
実施例2で製造したヘッドライト用貼付シートBを自動車(BMW製、5シリーズ、E39ワゴン)のヘッドライトカバー(ポリカーボネート樹脂製)の表面に貼り付け、貼り付け前後のヘッドライトカバーの状態を目視観察した。
ここでは、ヘッドライト用貼付シートBを、適切なサイズに裁断した後、剥離紙を剥がし、自動車の左側(運転席側から見て)のヘッドライトカバーの全体に貼り付けた。
また、本評価では、ヘッドライトカバーの表面を市販のヘッドライトクリーナー(カーメイト社製、ヘッドライト磨き)で一度拭いた後、ヘッドライト用貼付シートを貼り付けた。
図6には性能評価2におけるヘッドライトカバーの写真を示す。図6において、(a)は、ヘッドライト用貼付シートを貼り付ける前(ヘッドライトクリーナーで拭いた後)のヘッドライトカバーの写真であり、(b)は、(a)の部分拡大図であり、(c)は、ヘッドライト用貼付シートを貼り付けた直後のヘッドライトカバーの拡大写真であって、(b)と同じ部分の写真である。
まず、インク組成物Cを下記の方法で調製した。
イソホロンを含有する溶剤(十条ケミカル社製、ビニールリターダー)に代えて、ビニール標準溶剤(十条ケミカル社製)を使用した以外は実施例1と同様にしてインク組成物Cを調製した。
その後、インク組成物Aに代えて、インク組成物Cを使用した以外は実施例1と同様にしてヘッドライト用貼付シートCを作製した。
インク組成物Aの印刷を行わなかった以外は、実施例1と同様にしてヘッドライト用貼付シートDを作製した。
即ち、2枚のルミガード L−250(アイケーシー社製)同士を直接貼り合わせてヘッドライト用貼付シートDを作製した。
比較例1、実施例1及び3のそれぞれで製造したヘッドライト用貼付シートをヘッドライトカバー(ポリカーボネート樹脂製)の表面に貼り付け、貼り付け後のヘッドライトカバーの状態を目視観察した。
ここでは、図7に示したように、適切なサイズに裁断したヘッドライト用貼付シートD、C及びAを各2枚ずつ、左から順にヘッドライト用貼付シート同士の間に少しの隙間を設けつつ、並べて貼り付けた。
その結果、ヘッドライト用貼付シートC、Aを貼り付けることにより、ヘッドライトカバーの黄ばみやくすみが解消され、透明性が回復することが観察された。また、その効果は、ヘッドライト用貼付シートAを貼り付けた場合の方が顕著であることも観察された。
図7には、性能評価3において、ヘッドライト用貼付シートD、C及びAが貼り付けられたヘッドライトカバーの写真を示す。
11 基材層
12 溶剤含有層
13 粘着剤層
14 オーバーコート層
14a 第2基材層
14b 第2粘着剤層
21 積層体
24 スキージ
26 加熱装置
28 スクリーン
29 刷版
30 インキ組成物
Claims (7)
- 樹脂製の基材層と、
前記基材層の一方に面に形成された溶剤含有層と、
前記基材層の他方の面に積層された粘着剤層と、
前記溶剤含有層の前記基材層と反対側に積層されたオーバーコート層と
を有し、
前記溶剤含有層は、ヘッドライトカバーの表面を溶解する溶剤を含有し、
ヘッドライトカバーの表面に貼り付けて使用することを特徴とするヘッドライト用貼付シート。 - 前記ヘッドライトカバーは、ポリカーボネート樹脂製のヘッドライトカバーである請求項1に記載のヘッドライト用貼付シート。
- 前記溶剤含有層が含有する溶剤は、イソホロンである請求項2に記載のヘッドライト用貼付シート。
- 前記基材層は、塩化ビニル系樹脂組成物からなる請求項1〜3のいずれかに記載のヘッドライト用貼付シート。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のヘッドライト用貼付シートが貼り付けられたヘッドライトカバーを備えることを特徴とするヘッドライトユニット。
- ヘッドライトカバーの表面に、請求項1〜4のいずれかに記載のヘッドライト用貼付シートを貼り付けることを特徴とするヘッドライトカバーのクリーニング方法。
- 基材層及び粘着剤層を含む積層体からなり、前記基材層及び前記粘着剤層のうちの少なくとも一方がヘッドライトカバーの表面を溶解する溶剤を含有するヘッドライト用貼付シートを、ヘッドライトカバーの表面に貼り付けることを特徴とするヘッドライトカバーのクリーニング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015103157A JP5961725B1 (ja) | 2015-05-20 | 2015-05-20 | ヘッドライト用貼付シート、ヘッドライトユニット及びヘッドライトカバーのクリーニング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015103157A JP5961725B1 (ja) | 2015-05-20 | 2015-05-20 | ヘッドライト用貼付シート、ヘッドライトユニット及びヘッドライトカバーのクリーニング方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016051442A Division JP2016215625A (ja) | 2016-03-15 | 2016-03-15 | ヘッドライト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP5961725B1 true JP5961725B1 (ja) | 2016-08-02 |
JP2016214576A JP2016214576A (ja) | 2016-12-22 |
Family
ID=56550552
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015103157A Active JP5961725B1 (ja) | 2015-05-20 | 2015-05-20 | ヘッドライト用貼付シート、ヘッドライトユニット及びヘッドライトカバーのクリーニング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5961725B1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6944726B2 (ja) * | 2018-07-27 | 2021-10-06 | 株式会社洗車の王国 | ヘッドライトカバー用シート |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002241547A (ja) * | 2001-01-31 | 2002-08-28 | Hyundai Motor Co Ltd | 熱可塑性樹脂組成物 |
JP2003242809A (ja) * | 2002-02-15 | 2003-08-29 | Toyo Mark Seisakusho:Kk | 簡易ライトフィルター |
JP2004188949A (ja) * | 2002-12-09 | 2004-07-08 | Sosho:Kk | ガラス用防護フィルム |
JP2010009946A (ja) * | 2008-06-27 | 2010-01-14 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | 押釦スイッチ用部材およびその製造方法 |
JP2011037977A (ja) * | 2009-08-10 | 2011-02-24 | Bando Chemical Industries Ltd | 印刷用フィルム及び積層フィルム |
-
2015
- 2015-05-20 JP JP2015103157A patent/JP5961725B1/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002241547A (ja) * | 2001-01-31 | 2002-08-28 | Hyundai Motor Co Ltd | 熱可塑性樹脂組成物 |
JP2003242809A (ja) * | 2002-02-15 | 2003-08-29 | Toyo Mark Seisakusho:Kk | 簡易ライトフィルター |
JP2004188949A (ja) * | 2002-12-09 | 2004-07-08 | Sosho:Kk | ガラス用防護フィルム |
JP2010009946A (ja) * | 2008-06-27 | 2010-01-14 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | 押釦スイッチ用部材およびその製造方法 |
JP2011037977A (ja) * | 2009-08-10 | 2011-02-24 | Bando Chemical Industries Ltd | 印刷用フィルム及び積層フィルム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016214576A (ja) | 2016-12-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN1090104C (zh) | 图象接受介质 | |
CN102689483B (zh) | 装饰用贴膜及其制备方法 | |
EP2291566B1 (en) | Temporary outdoor graphic film | |
KR102504518B1 (ko) | 결함이 감소된 도막 아플리케, 물품 및 방법 | |
EP2041738B1 (en) | Displaying printed images on irregular substrates | |
CN1305412A (zh) | 多组件单向图形制品 | |
US9339997B2 (en) | Adhering graphic films on irregular substrates | |
WO2008078825A1 (ja) | インクジェット印刷用ワンウェイビジョンフィルム及び印刷フィルム並びにそれらの作製方法 | |
JPH0422627A (ja) | Epdmゴム基材用装飾材料 | |
JP4885281B2 (ja) | 地汚れ防止部分マットハードコート転写シート | |
US20160297222A1 (en) | Method for printing on glass | |
JP5961725B1 (ja) | ヘッドライト用貼付シート、ヘッドライトユニット及びヘッドライトカバーのクリーニング方法 | |
JP5610525B2 (ja) | 加熱転写シートおよびその製造方法 | |
JP2016215625A (ja) | ヘッドライト | |
JP6318274B2 (ja) | 補修用貼付シート及び補修対象面の補修方法 | |
JP2009040039A (ja) | 装飾用シート、成形品および輸送機器 | |
JP2007331136A (ja) | 化粧シート | |
KR100920123B1 (ko) | 넌스티커 평판 인쇄 금속판 및 그 제작 방법 | |
JP2003191369A (ja) | 装飾フィルム | |
KR20160144668A (ko) | 백릿 기능이 있는 디지털글라스 판넬 및 이의 제조방법 | |
JP5502231B1 (ja) | インキ組成物及び転写シート | |
JP2008023944A (ja) | 薄膜装飾方法および装飾された釣り・スポーツ用品 | |
JPH06134935A (ja) | 自己粘着性合成樹脂シート | |
JP3801599B2 (ja) | 成形品製造方法およびそれに用いる転写シート | |
JP2009034958A (ja) | 装飾プレート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160607 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160627 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5961725 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |