JP5960450B2 - 取付部構造,取付部材及びエアバッグモジュール装備シート - Google Patents
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Description
特許文献1の発明によれば、力布をバックパッドの開口縁から空洞部の内側に夫々引き込み、空洞の内側でトリムコードの引掛けフックをモジュールカバーの掛止めピンに掛け止めるだけでよいため、力布をコンパクトにかつ簡単に組み付けられる。
そこで、本発明者らは、特願2011−260623号で、力布をエアバッグモジュール側に取付ける取付部材であって、エアバッグ展開時の回転が抑制されたものを提案した。
この取付部材は、取付部材自体をエアバッグモジュール側に取付ける連結部と、力布の端部を内部に保持する保持空間とを備えており、保持空間と連結部との位置関係が調整されることにより、エアバッグ展開時の取付部材の回転が抑制される。
また、案内部材の通路は、スリットにおいて屈曲し、保持空間の上端及び下端のうち開放された側と、スリットの上端及び下端のうち開放された側は、保持空間からスリットにかけて、連続して形成された面取り形状からなるため、スリットの面取り形状に案内部材の端部側に隣接した部分を当てた後、屈曲した案内部材の通路に沿って、端部側に隣接した部分を引っ張って回し入れながら、保持空間の面取り形状に案内部材の端部を押し当てつつ保持空間に挿入することにより、簡単に案内部材の端部側を取付部材に取り付けできる。
このように構成しているため、エアバッグモジュール装備シートのサイドフレームに案内部材の端部側を取付ける作業の作業性が向上される。
このように構成しているため、案内部材の端部の取付部材への組付作業の最初の手順である案内部材の端部に隣接した部分のスリットへの挿入を、より円滑に案内できる。また、その一方、保持空間側の面取り形状を比較的浅く形成できるので、保持空間に案内部材の端部側を安定して保持することができる。
このように構成しているため、スリットの面取り形状に案内部材の端部側に隣接した部分を当てた後、屈曲した案内部材の通路に沿って、案内部材の端部側に隣接した部分を引っ張って回し入れながら、保持空間の面取り形状に案内部材の端部側を押し当てつつ保持空間に挿入するときに、屈曲した案内部材の通路の外側の縁に押し当てながら挿入できる。従って、挿入作業中において、案内部材の端部側が、漏斗のように、案内部材の通路側が最も細くなった先細りの形状を描き、作業者による作業領域として、屈曲した案内部材の通路の範囲よりも大きな領域を確保できるため、作業性を向上できる。
このように構成しているため、サイドフレームに取付けるための溝は、壁部の幅を比較的大きくして、サイドフレームへの取付剛性を確保し、第二の壁部は、幅を比較的小さくして、案内部材挿入時の作業性を向上できる。
このように構成しているため、案内部材の端部側の取付部材への組付作業の最初の手順である案内部材の端部側に隣接した部分のスリットへの挿入を、先端に対して傾斜した斜面部から行うことができるので、案内部材の端部側に隣接した部分のスリットへの挿入の作業性を向上できる。
このように構成しているため、斜面部が側面視で凸曲線状等に切欠かれてなる場合と異なり、斜面部におけるスリットへの案内部材の挿入を阻害せず、作業性を向上できる。
このように構成しているため、案内部材の端部側を、取付部材の上端又は下端から挿入するときに、保持空間の面取り形状及びスリットの面取り形状により、案内部材の端部側及び端部側に隣接する部分の挿入が案内され、取付部材への案内部材取付の作業性が向上される。
また、案内部材の通路は、スリットにおいて屈曲し、保持空間の上端及び下端のうち開放された側と、スリットの上端及び下端のうち開放された側は、保持空間からスリットにかけて、連続して形成された面取り形状からなるため、スリットの面取り形状に案内部材の端部側に隣接した部分を当てた後、屈曲した案内部材の通路に沿って、端部側に隣接した部分を引っ張って回し入れながら、保持空間の面取り形状に案内部材の端部を押し当てつつ保持空間に挿入することにより、簡単に案内部材の端部側を取付部材に取り付けできる。
また、案内部材の通路は、スリットにおいて屈曲し、保持空間の上端及び下端のうち開放された側と、スリットの上端及び下端のうち開放された側は、保持空間からスリットにかけて、連続して形成された面取り形状からなるため、スリットの面取り形状に案内部材の端部側に隣接した部分を当てた後、屈曲した案内部材の通路に沿って、端部側に隣接した部分を引っ張って回し入れながら、保持空間の面取り形状に案内部材の端部を押し当てつつ保持空間に挿入することにより、簡単に案内部材の端部側を取付部材に取り付けできる。
また、案内部材の通路は、スリットにおいて屈曲し、保持空間の上端及び下端のうち開放された側と、スリットの上端及び下端のうち開放された側は、保持空間からスリットにかけて、連続して形成された面取り形状からなるため、スリットの面取り形状に案内部材の端部側に隣接した部分を当てた後、屈曲した案内部材の通路に沿って、端部側に隣接した部分を引っ張って回し入れながら、保持空間の面取り形状に案内部材の端部を押し当てつつ保持空間に挿入することにより、簡単に案内部材の端部側を取付部材に取り付けできる。
エアバッグモジュールとしては、車両前席のシートのサイドフレームやドアに設けられるサイドエアバッグのほか、ハンドルやインパネに設けられる運転席用,助手席用エアバッグ,ニーエアバッグや、車両のサイドウインドウ上部に設けられるサイドカーテンエアバッグ,後部座席のセンターコンソールに設けられる後席センターエアバッグ等、車両に設けられるあらゆるエアバッグモジュールを含む。
取付部は、被取付部に一体に形成されていてもよいし、被取付部と別体の取付部材に形成されていてもよい。
以下、本発明の一実施形態に係る取付部構造,取付部材及びエアバッグモジュール装備シートについて、図1〜図7を参照しながら説明する。
シートバックフレーム1は、図1,図2に示すように、左右に離間して配置され上下方向に延在するサイドフレーム10と、このサイドフレーム10の上端部を連結する上部フレーム21と、下端部を連結する下部フレーム22とにより枠状に構成されている。
上部フレーム21には、ピラー支持部23が設けられ、ピラー支持部23には、不図示のヘッドレストフレームが設けられる。ヘッドレストフレームの外側にクッション部材を設けることでヘッドレストS3が構成される。
サイドフレーム10には、エアバッグモジュール6が固定されている。
クッションパッド5には、図3に示すように、エアバッグモジュール6を格納するための空間7が形成されている。
トリムカバー4には、前面マチ部41と側面マチ部42との土手部において膨出した頂点に、破断部40が形成されている。破断部40は、前面マチ部41と側面マチ部42の端部を、通常の使い勝手に耐えられる強度を保ちつつ、エアバッグの膨張による引張力で裂断可能なように、相互に縫製されている。
力布32は、伸縮性の小さい布状素材からなり、エアバッグの膨張による応力を破断部40に伝達する役割を果たす。力布32は、特許請求の範囲の案内部材に対応する。
トリムプレート37は、硬質樹脂製からなる矩形の板体である。トリムプレート37は、力布32の取付部36の端末の形状を保持するために用いられる力布端末形状保持部材である。力布32の端末にトリムプレート37が固定されていることにより、力布32の端末を係止部55に差込む際の作業性が向上する。本実施形態では、力布32の取付部36にトリムプレート37を固定しているが、これに限定されるものではなく、トリムプレート37を用いずに、力布32の取付部36の端末を複数回折り返して縫成したものや、複数重に巻回して縫成したもの、複数重に巻回して縫成したものを一方向に押し潰したものを係止部55に挿入してもよい。
掛け止め部52には、幅広部51の前縁部12端部側に、取付部材50を前縁部12に掛け止めるための溝53が、幅広部51から連続して形成されている。溝53は、幅広部51と、幅広部51の根本の部分から分岐する延出部54との間の空間からなる。溝53は、前縁部12の端部を挟持している。
幅広部51には、トリムプレート37を内部に保持して係止する係止部55と、係止部55から引き出される力布32の通路となるスリット69の両壁面を形成する第一の壁部59,第二の壁部60を備えている。係止部55は、特許請求の範囲の保持空間に該当する。
なお、係止部55は、上端又は下端の一方、好ましくは上端のみが開放され、他方が閉塞されていてもよい。係止部55の上端が開放され、下端が閉塞された取付部材50は、左右のサイドフレーム10のいずれか一方のみに用いる場合に特に適している。係止部55の上端及び下端の双方が開放された取付部材50は、左右のサイドフレーム10の双方に用いる場合に特に適している。このとき、左右のうち一方のサイドフレーム10に用いるときに上端だった側は、他方のサイドフレーム10に用いるときに下端側となる。
スリット69は、係止部55の側壁の溝53逆側の位置に設けられ、取付部材50の外側面まで伸びる開口であって、第一の壁部59と第二の壁部60とに囲まれた隙間からなる。
第一の壁部59と第二の壁部60の被覆部63とは、第一の壁部59の外壁面59oと第二の壁部60の被覆部63の内壁面60iが、相互に一定の間隔を置いて略平行に対向し、かつ相互に逆方向に延長し、その隙間がスリット69となっている。
第一の壁部59と第二の壁部60とは、係止部55の掛け止め部52逆側の壁を構成している。
スリット69は、図5に示すように、力布32の通路となり、力布32は、第一の壁部59の外面に押し付けられるように密着して延びている。
面取り部60cの面取りの深さは、平面55cから湾曲面55b,内壁面60iを経て、第二の壁部60の端部60eに向かうに従い、徐々に深くなっている。
斜面部62cと第二の壁部60の上端面50u又は下端面50lとの角度は、45°未満で、概略20°〜30°程度である。
また、斜面部62cの上端面50u又は下端面50l側の端面には、面取り部60cが形成されているため、斜面部62cの上端面50u又は下端面50l側の端面は、上端面50u又は下端面50lから離れながら、かつ、内壁面60i側が、外壁面60o側よりも、上端面50u又は下端面50lからより遠くなるように構成されている。
また、斜面部62cは、取付部材50成形後に切り取られてもよいし、取付部材50成形時に成形してもよい。
第二の壁部60の端部60eは、内壁面60i側の端辺が、外壁面60o側の端辺よりも延出部61側に下がった位置になるように、斜面として形成されている。また、端部60eの内壁面60i側の端辺は、面取り加工がされ、面取り部62dが形成されている。
トリムプレート37の係止部55への取付作業は、次のように行われる。
作業者はまず、第二の力布32の取付部36を、トリムプレート37と取付部36の境界で一回折り曲げ、トリムプレート37と取付部36とを、トリムプレート37の幅分重ねる。
S1 シートバック
S2 着座部
S3 ヘッドレスト
F シートフレーム
1 シートバックフレーム
2 着座フレーム
3 リクライニング機構
4 トリムカバー
5 クッションパッド
6 エアバッグモジュール
7 空間
10 サイドフレーム
11 側板
12 前縁部
13 後縁部
21 上部フレーム
22 下部フレーム
23 ピラー支持部
32 力布
33 係止部材
34 破断部側の辺
35 破断部逆側の辺
36 取付部
37 トリムプレート
40 破断部
41 前面マチ部
42 側面マチ部
50 取付部材
50l 下端面
50u 上端面
51 幅広部
52 掛け止め部
53 溝
54 延出部
55 係止部
55a,55b 湾曲面
55c 平面
59 第一の壁部
42e,59e,60e 端部
59i,60i 内壁面
59o,60o 外壁面
60 第二の壁部
60c,62d 面取り部
61 延出部
62 起立部
62c 斜面部
63 被覆部
69 スリット
Claims (8)
- エアバッグモジュールの展開方向を案内する案内部材の端部側を被取付部に取付ける取付部の構造であって、
前記取付部は、前記案内部材の端部側を着脱可能に内部に保持する保持空間を備え、
該保持空間の側壁には、前記取付部の外側面まで伸びるスリットが設けられ、
該スリット及び前記保持空間は、連通して、前記案内部材の通路を構成していると共に、前記取付部の上端及び下端の少なくとも一方が開放されており、
前記案内部材の通路は、前記スリットにおいて屈曲し、
前記保持空間の前記上端及び前記下端のうち開放された側と、前記スリットの前記上端及び前記下端のうち開放された側は、前記保持空間から前記スリットにかけて、連続して形成された面取り形状からなることを特徴とする取付部構造。 - 請求項1記載の取付部構造を備えた取付部材であって、
前記被取付部は、前記エアバッグモジュールを装備するシートのサイドフレームであり、
前記取付部材は、前記サイドフレームとは別体からなり、前記取付部と、前記サイドフレームに係止される溝とを備えることを特徴とする取付部材。 - 前記連続して形成された面取り形状は、前記保持空間側の端部から前記スリット側の端部に向かって、徐々に深くなることを特徴とする請求項1又は2記載の取付部材。
- 前記面取り形状は、屈曲した前記案内部材の通路の外側の面に沿って形成されていることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の取付部材。
- 前記保持空間は、該保持空間を区画する側壁の一部を構成し、前記側壁に沿った面上に先端を有する第一の壁部と、前記側壁の他の一部を構成し、前記先端に対向しながら前記保持空間の外側へ延出する第二の壁部を備え、
前記第二の壁部は、前記第一の壁部の外壁面との間に前記スリットを備えて、前記第一の壁部を被覆し、
前記第二の壁部の上下方向の幅は、前記溝を構成する壁部の上下方向の幅よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項2記載の取付部材。 - 前記第二の壁部は、前記第一の壁部の前記先端に対向しながら、前記保持空間の外側へ延出する延出部と、
該延出部から屈曲して更に延出し、前記第一の壁部の外壁面の少なくとも一部を覆って前記第一の壁部の前記外壁面との間に前記スリットを備えた被覆部と、を備え、
前記被覆部の先端は、前記上端又は前記下端のうち、前記面取り形状が設けられた側に、前記先端に対して傾斜した斜面部を備えることを特徴とする請求項5記載の取付部材。 - 前記斜面部は、前記上端又は前記下端が、側面視で略直線状または凹曲線状に傾斜してなることを特徴とする請求項6記載の取付部材。
- エアバッグを格納するエアバッグモジュールを装備したシートであって、
前記エアバッグモジュールの展開方向を案内する案内部材と、該案内部材の端部側を被取付部に取付ける取付部と、該取付部により前記案内部材の端部側が取付けられる前記被取付部と、を有し、
前記取付部は、前記案内部材の端部側を着脱可能に内部に保持する保持空間を備え、
該保持空間の側壁には、前記取付部の外側面まで伸びるスリットが設けられ、
該スリット及び前記保持空間は、連通して、前記案内部材の通路を構成していると共に、前記取付部の上端及び下端の少なくとも一方が開放されており、
前記案内部材の通路は、前記スリットにおいて屈曲し、
前記保持空間の前記上端及び前記下端のうち開放された側と、前記スリットの前記上端及び前記下端のうち開放された側は、前記保持空間から前記スリットにかけて、連続して形成された面取り形状からなることを特徴とするエアバッグモジュール装備シート。
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