JP5958280B2 - 運転支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、運転支援装置に係り、特に、センサを用いて車両周辺の障害物を検知する運転支援装置に関する。
従来、センサを用いて自車両周辺の障害物を検知し、障害物との衝突を緩和し、被害を軽減する衝突被害軽減装置が開発されている。
例えば、特許文献1(特開2009−051349号公報)には、自車両と衝突する可能性がある対象物を障害物として認識し、選択された回避軌道を追従して走行するように決定された回避制御量に基づいて車両の運動状態を制御し、ドライバーが障害物を回避するための一次的な回避操作として第1の操舵方向へと操舵した後に中立方向に操舵を戻す状況において、操舵トルクが第1の方向に発生し、かつ、操舵トルクが通常走行時の操舵トルクよりも大きい状況を安定回避意図として検出する走行支援装置が記載されている。
特許文献2(特開2010−018167号公報)には、車両を駐車する目標地点を設定し、車両を目標地点まで移動させる経路を設定し、ミリ波レーダや超音波センサによって車両の周囲に存在する障害物の位置を取得して、障害物の位置を除外して車両の移動経路を設定する駐車支援装置が記載されている。
また、車両に搭載される障害物検出センサは、検出範囲や検出精度が気象条件等により影響を受けるため、検出誤差を生じる場合があった。
特開2009−051349号公報 特開2010−018167号公報
しかし、上記特許文献1又は2に記載された従来の装置では、障害物検知に対する誤差を考慮しておらず、例えば実際の障害物が目視によって回避できそうな場合であっても、衝突緩和の急制動がされてしまうおそれがあった。また、運転者によるハンドルの戻しが、目視により障害物が回避できそうなことによる意図的なものか、あるいはハンドルの誤操作によるものなのかが判定できず、回避が可能である場合の運転者による意図的なハンドル操作にかかわらず、障害物の回避可否の判定を変更することができなかった。
上記課題に鑑み、本発明における運転支援装置は、車両の進行方向の障害物を検出する障害物検出部と、前記障害物検出部が障害物を検出した場合に制動力を制御する制御部と、操舵角を検出する操舵角検出部と、を備え、前記制御部は、前記障害物検出部が検出した障害物を回避するために必要な自車両の回転半径である回避回転半径と、前記操舵角検出部が検出した操舵角から自車両の自車両回転半径とを算出し、前記自車両回転半径が前記回避回転半径以上であると判定した場合に、前記自車両回転半径が前記回避回転半径未満であったと判定した時点での前記操舵角からの戻し量に関するパラメータを算出し、該算出した戻し量に関するパラメータが所定の条件を満たすか否かを判定するハンドル戻し判定をして、前記ハンドル戻し判定により前記算出した戻し量に関するパラメータ前記所定の条件を満たすと判定した場合は、前記制動力による制御を抑制し、前記所定の条件を満たさないと判定した場合は、前記制動力による制御を行う
本発明の実施形態によれば、センサにより進行方向に障害物が検出されて、衝突回避が不可と判定されている場合でも、運転者のハンドル操作により、衝突回避の判定を変更可能な運転支援装置を提供することができる。
運転支援装置のシステム構成を説明するブロック図である。 障害物との衝突回避の可否判定を説明する図である。 誤検出における障害物との衝突回避の可否判定を説明する図である。 運転支援装置の動作を説明するフローチャートである。 ハンドル操舵角を説明する図である。 情報表示部の表示を説明する図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の運転支援装置のシステム構成を説明するブロック図を示す一例である。
図1において、運転支援装置1は、運転支援装置の制御部として例示する運転支援ECU10、障害物検出部として例示するクリアランスソナーECU(以下、「クリソナECU」と省略する。)20、クリアランスソナー201a、201b、201c、201d、Gセンサ30、操舵角検出部として例示する舵角センサ40、情報報知部として例示するメータコンピュータ50、エンジンECU60、及びブレーキECU70を備えている。
運転支援ECU10は、CAN(Controller Area Network)等の通信規格により、クリソナECU20、Gセンサ30、舵角センサ40、メータコンピュータ50、エンジンECU60、及びブレーキECUと通信可能に接続されている。
クリアランスソナー201a、201b、201c及び201dは、本実施例においては、車体に設けられた超音波センサである。クリアランスソナーは、検出距離が例えば数cm〜数mの比較的近距離の障害物の有無又は障害物までの距離を検知するセンサの一例である。クリアランスソナーは、図示のとおり、フロントバンパーに2個(201a、201b)、また、リアバンパーに2個(201c、201d)が設けられている。しかし、センサの数及び配置は本実施例に限定されるものではなく、例えばフロントに4個、リアに4個、さらにサイドに2個のように設けても良い。クリアランスソナー201a〜201dは、それぞれの検出範囲において障害物を検出し、検出結果をクリソナECU20にそれぞれ出力する。
クリソナECU20は、クリアランスソナー201a〜201dから入力された検出結果から、障害物までの目標距離である「物標距離」を算出して、算出した物標距離の情報を運転支援ECU10に送信する。クリソナECU20は、クリアランスソナーから照射された超音波が障害物で反射して、反射波が戻るまでの時間を計測することによって、障害物までの距離を測定することができる。しかし、クリアランスソナーの検出角度が例えば90°と広範囲の場合は、単一のクリアランスソナーからの検出結果のみでは障害物の方向がわからない。クリソナECU20は、複数のクリアランスソナーからの障害物までの距離を得ることにより、障害物の位置を特定することができ、また、障害物が壁のような形状なのか電柱のような形状なのかの判定もすることができる。障害物までの距離と形状が検出されることにより、自車両との衝突の可能性を判定することができる。
ところで、クリアランスソナーは、指向性の強さや設置台数によって障害物までの距離や障害物の形状の検出精度が異なる。また、降雨や降雪、霧等の気象条件によっても検出精度が影響を受ける。従って、検出された障害物の位置や形状には検出誤差が含まれることになる。
Gセンサ30は、車両の前後方向の加速度を計測して、測定結果を「車両前後G」の情報として、運転支援ECU10に送信する。Gセンサ30で計測される車両の前後方向の加速度は、車輪速度から算出される加速度と道路の傾斜(車両の傾き)による重力加速度の合計値である。従って、Gセンサ30で計測される車両前後Gから車輪速度にて算出される加速度を減算することによって車両(道路)の傾斜を測定することができる。
舵角センサ40は、運転者によって操作されたステアリングホイールの操舵角を検出して、舵角情報として運転支援ECU10に送信する。
メータコンピュータ50は、運転者に対する情報報知機能を備えた情報報知部の一例である。メータコンピュータ50には、図1では図示しない情報表示部51が接続されている。情報表示部51は、例えば運転者に対して表示による報知を行うコンビネーションメータ装置である。また、メータコンピュータ50には、運転者に対してブザーや音声による報知を行う報知音発生装置等が接続されている。メータコンピュータ50は、運転支援ECU10からの要求に応じて、コンビネーションメータ装置に表示する、数値、文字、図形、インジケータランプ等の制御を行うとともに、報知音発生装置にて報知する警報音や警報音声の制御を行う。
エンジンECU60は、エンジンやモータ等の車両の駆動装置の制御や、トランスミッション等の伝達系装置の制御を行うものであり、例えば、図示しない、スロットルアクチュエータやトランスミッションギアの制御を行う。また、アクセルペダルの駆動を通じて運転者に情報を伝達するアクセルアクチュエータの制御を行う。エンジンECU60は、運転支援ECU10に対して、アクセルペダル操作の情報、アクセルペダル開度率の情報、及びシフト位置情報を送信する。アクセルペダル操作の情報とは、例えば、図示しないアクセルペダル開度率センサの情報を基に、アクセルペダル開度率が0の時にアクセルペダルOFFとする情報である。シフト位置情報は、P(駐車)、R(後退)、N(ニュートラル)、D(通常走行)などのシフト位置の情報の他、例えば、スポーツモード、スノーモードなどの走行モード、また、クルーズコントロールの使用状況などの情報を含んでいても良い。
ブレーキECU70は、車両の制動系の制御を行うものであり、例えば、図示しない各車輪に配置された油圧式ブレーキ装置を作動させるブレーキアクチュエータの制御を行う。また、ブレーキペダルの駆動を通じて運転者に情報を伝達するためにブレーキアクチュエータの制御を行う。ブレーキECU70は、運転支援ECU10に対して、ブレーキペダル操作の情報、及び車輪速の情報を送信する。車輪速の情報は、例えば、図示しない各車輪に備えられた車輪速センサからの信号であり、各車輪の回転速度から、車両の速度や加減速度を算出することができる。
運転支援ECU10は、ICSアプリ(Intelligent Clarence Sonar アプリケーション)100を備えている。ICSアプリ100は、運転支援ECU10で動作するソフトウエアであり、入力処理部101、車両状態推定部102、障害物判定部103、制御量演算部104、HMI(Human Machine Interface)演算部105、及び出力処理部106を備えている。
入力処理部101は、運転支援ECU10が受信する情報の入力処理を行うインターフェイス機能を備える。例えばCAN通信規格により受信する情報をICSアプリ100で使用可能な情報に変換する。入力処理部101には、クリソナECU20から物標距離の情報、Gセンサ30から車両前後Gの情報、及び舵角センサ40から舵角情報が送信される。また、入力処理部101には、エンジンECU60から、アクセルペダル操作の情報、アクセルペダル開度率の情報、及びシフト位置情報が送信され、さらに、ブレーキECU70から、ブレーキペダル操作の情報、及び車輪速の情報が送信される。
車両状態推定部102は、入力処理部101に入力された上記情報によって、車両状態を推定する機能を備える。
障害物判定部103は、クリソナECU20から受信した物標距離、舵角センサ40から受信した舵角情報、及びブレーキECU70から受信した車輪速情報などにより、クリアランスソナー201a〜201dによって検出された障害物と自車両との位置関係及び相対速度を演算し、衝突の可能性を判定する。
制御量演算部104は、障害物判定部103によって判定された衝突判定に基づき、ブレーキ制動とエンジン駆動力の制限にて衝突緩和の運転支援の作動又は終了の判定を行う。また、運転支援を行う場合、エンジンECU60を通じて、駆動力の出力における運転支援を行うための演算を行う。さらに、ブレーキECU70を通じて、制動力の出力における運転支援を行うための演算を行う。ここで、衝突緩和の運転支援とは、衝突による被害を軽減するための運転支援であり、衝突を回避又は防止するための運転支援を含む。
HMI演算部105は、制御量演算部104によって判定又は演算された内容を、運転者に対する支援出力として出力するための演算部である。HMI演算部105は運転者に対して、例えば、メータコンピュータ50を通じて、図示しない表示装置、音声装置、又は振動装置等による通知を行うための演算を行う。
出力処理部106は、HMI演算部105で演算された演算結果を、メータコンピュータ50、エンジンECU60、及びブレーキECU70に送信するために、例えばCAN通信規格による情報に変換して出力処理する。
次に図2を用いて、自車両と進行方向に検知された障害物との衝突を回避できるか否かの判定をする方法について説明する。図2は、障害物との衝突回避の可否判定を説明する図の一例である。
図2において、自車両のフロントバンパーには、クリアランスソナー201a及び201bが設置されており、自車両前方の障害物を検出している。ここで、図1で説明したクリソナECU20は、クリアランスソナー201a及び201bにより検出された障害物からの超音波の反射波の信号から、障害物の形状と障害物までの距離を算出する。障害物判定部103は、クリソナECUで算出された障害物の形状等の情報と自車両の形状から、自車両右前部が障害物の左端に最接近すると判定し、自車両右前部が障害物左端に接するときの車両回転半径である、回避回転半径Ravoidを計算する。回避回転半径Ravoidは、車両回転半径が回避回転半径Ravoid未満であれば障害物への衝突が回避できる限界値である。
また、舵角センサ40からの操舵角の情報により、現在の操舵角における車両回転半径である、自車両回転半径Rcarを計算する。つまり、Rcar<Ravoidである場合に、自車両は障害物との衝突を回避できることになる。一方、Rcar≧Ravoidの場合、計算上は自車両と障害物は衝突することになる。なお、本実施例では、車両は円弧の軌跡を走行するものとして車両回転半径の比較により衝突回避の可否を判断しているが、例えば自動操舵等により、操舵角が制御されて自車両回転半径Rcarが変化する場合、自車両の軌跡が予想できる場合は、予想される自車両の軌跡と、Ravoidの半径で描かれる車両の軌跡とを比較して衝突回避の判定を行っても良い。
次に、図3を用いて、クリアランスソナーが障害物を誤検出した場合の衝突回避の可否について説明する。図3は、誤検出における障害物との衝突回避の可否判定を説明する図の一例である。
図3において図示する障害物は、実線にて実際の障害物の位置を表している。これに対して、クリアランスソナー201a及び201bが誤検出した障害物が点線で表される位置であったとする。ここで誤検出とは、障害物の位置や形状を実際の障害物と誤差をもって検出した場合のことをいう。図2で説明した通り、このとき障害物判定部103は、回避回転半径Ravoidを図示の通り計算する。運転者は回避回転半径Ravoidより小さく自車両回転半径Rcarの回転半径を取るべく、ハンドルにより操舵角を大きく左に取る。ここで、例えば運転者が左前方に他の障害物を発見し、さらに車両が障害物に近づき、目視により計算上の回避回転半径Ravoidよりも大きな回転半径でも障害物への衝突が回避できると判定したとする。この場合運転者は、図示の通り実際の障害物との衝突が回避できる自車両回転半径Rcarの回転半径までハンドルを戻して操舵角を小さくすることができる。ここでもし障害物の誤検出をして衝突回避が不可との判定をしたままであるとすると、運転支援ECU10は不必要な衝突緩和の制動制御を行うことになる。
そこで、このような場合においても、不必要な制動制御を抑制する運転支援装置の動作を、図4を用いて説明する。図4は、運転支援装置1の動作を説明するフローチャートの一例である。
図4において、車両進行方向に障害物が検出されたか否かを判定する(S10)。障害物が検出されない場合は(S10でN)、Loopに行き、障害物が検出されるまでループする。
障害物が検出された場合は(S10でY)、車両状態を検出する(S11)。車両状態には、図1で説明した舵角センサ40からの舵角情報を含み、舵角情報によりハンドルの操舵角が検出される。
次に、検出された障害物の形状及び位置から回避回転半径Ravoidを算出する(S12)。回避回転半径Ravoidは、ハンドルを右に切る右旋回の場合の値と左に切る左旋回の場合の値の2つの場合における値が算出できる。左右いずれの値をRavoidとするかについては、例えば2つの値のうち車両回転半径が大きい方、つまりハンドルをあまり切らなくても障害物への衝突が回避可能な方をRavoidとすることができる。また、現在の操舵角により、例えば、右旋回中の場合は右旋回でのRavoidとし、左旋回中の場合は左旋回でのRavoidとしても良い。なお、自車両の最小回転半径より回避回転半径Ravoidの値が小さくなった場合、つまり衝突回避が不可能な場合は、回避不可と判定して直ちに駆動力及び制動力の制御による衝突緩和動作に入っても良い。
次に、操舵角から自車両回転半径Rcarを算出する。自車両回転半径Rcarは現在の操舵角から一意に算出することができるが、瞬間的なハンドル操作による影響を少なくするために、所定の期間の操舵角の平均値を基に算出しても良い。また、車速や加速度による影響を考慮して、車速が高いとき、又は車両の加速度が大きいときには自車両回転半径Rcarの値を大きくする補正を行っても良い。
次に、Rcar<Ravoidか否かを判定する(S14)。ここでRcar<Ravoidの場合は(S14でY)、現在の操舵角を維持していれば障害物への衝突は回避できると判定される(S15)。この場合は、駆動力や制動力制御による衝突緩和制御は抑制される。ここで、駆動力や制動力制御による衝突緩和制御が抑制されるとは、例えば、駆動力や制動力による制御を全く行わない場合や、制動量を減らす場合、初期制動動作のみを行う等の動作を含む。また、アクセルアクチュエータやブレーキ油圧、シートベルトの巻き上げ等により運転者に障害物の報知のみを行う場合も含む。
一方、Rcar<Ravoidでない場合(S14でN)、つまりRcar≧Ravoidの場合は、次に、運転者が意図的にハンドルを戻す操作を行っているか否かを所定の条件を満たすか否かでハンドル戻し判定をする(S16)。この所定の条件を満たすか否かの判定方法の詳細は、図5を用いて後述する。
運転者が意図的にハンドルを戻していると判定しなかった場合は(S16でN)、回避不可判定を行う(S19)。この場合、駆動力や制動力の制御による衝突緩和制御が行われる。回避不可判定がされた場合は、情報表示部51を通じて、運転者に警告を報知しても良い。但し車両の速度が低く障害物への衝突まで所定の時間以上余裕がある場合は、先ず警告報知のみを行い、駆動力や制動力の制御は衝突直前に行っても良い。
一方、運転者が意図的にハンドルを戻していると判定した場合は(S16でY)、前回の判定を維持する(S17)。前回の判定が回避可能判定(S15)であった場合は回避可能判定を維持し、一方、前回の判定が回避不可判定(S19)であった場合は回避不可判定を維持する。例えば図3で説明したような、一度操舵角を大きくとってRcar<Ravoidの状態により障害物の回避可能判定をした後に、障害物の検出誤差により運転者が障害物を目視してハンドルを少し戻しても障害物への衝突が回避可能と判断してハンドルを意図的にニュートラル方向に戻した場合は、計算上ではRcar≧Ravoidと判定された場合であっても(S14でN)、回避可能判定が維持されることになる。これにより、運転者が障害物を回避可能として判定しているときに駆動力や制動力による衝突緩和のための制御が抑制されて、例えば不意に急減速してしまうことが防止できる。一方、前回が衝突不可判定の場合は(S19)、衝突不可判定が維持されることになる。
前回判定が回避可能判定であり、運転者が意図的にハンドルを戻していると判定された場合は、上記の通り制動力等による衝突回避動作は抑制されるが、運転者に対しては図6に図示する警告を報知しても良い(S18)。ここで図6を用いて、運転者に対する警告報知の方法を説明する。図6は、情報表示部の表示を説明する図の一例である。
図6において、情報表示部51は、車両のコンビネーションメータ装置等に設置される表示装置への表示を示している。情報表示部51には、障害物への衝突の可能性を報知するメッセージ511が表示されるとともに、車両アイコン512の右前部が点滅して、衝突の可能性のある場所が表示される。さらに、運転者への警告報知として、ブザー音や音声で警告しても良い。これにより、意図的なハンドル戻しにより運転者の意思を尊重して衝突緩和の制動制御などは行わない場合であっても、運転者に障害物に対する衝突への注意を喚起することができる。
次に、図5を用いて、図4のハンドル戻し判定S16で説明したハンドルが運転者によって意図的に戻されたか否かを判定するための所定の条件を満たすか否かを判定する方法を説明する。図5は、運転者によって操作されたハンドル操舵角を説明する図の一例である。
図5において、操舵角0°はニュートラルポジションであり、左にハンドルを切った場合を操舵角における+(正方向)として表現し、ハンドルを右に切った場合を操舵角における−(負方向)として表現している。この図では、右にハンドルを切った場合を説明していないため、操舵角の負方向は記載を省略している。
時間t=0で障害物が検出され、操舵角0°から運転者がハンドルを左に切り始める。
時間t1にて、操舵角はa3まで達し、そのままt2まで同じ操舵角a3にて旋回をしている。操舵角がa3に達したとき、Rcar<Ravoidとなり、障害物判定部103は、このままの操舵角で旋回を継続すれば障害物には衝突しないとして回避可能判定をする。なお、操舵角がa3になる前には、Rcar<Ravoidを満たさない操舵角にて、回避不可判定となるが、ここでは障害物までの距離がまだ十分あり、衝突緩和制御は行われていないものとする。
時間t2にて、運転者は障害物を目視するとともに、他の障害物を左前方に発見したとして、障害物を回避できる操舵角までハンドルを戻し始める。
時間t3にて、操舵角がa1まで達すると、実際の障害物と検出した障害物の誤差により、障害物判定部103はRcar≧Ravoidと算出しているとする。ここで、このハンドル操作が運転者の意思によるものか、あるいは誤操作によるものかの所定の条件を満たすか否かのハンドル戻し判定(図4のS16)は、以下の方法により行う。
[判定手法1]操舵角戻し量の絶対値での判定
図5において、操舵角戻し量Aの絶対値は、この例においてはa3とa1の差であるA1である。操舵角戻し量A1(°)の値が第1の所定値A0(°)以上(A1≧A0)の場合に所定の条件を満たし、運転者の意図的なハンドル戻しであると判定する。
第1の所定値A0は、予め決められた固定値であっても良い。例えば、ハンドルの遊び量は車種等により異なるため、ハンドル遊び量を基準とした値を第1の所定値A0として記憶しておき、上記判定で使用することができる。
また第1の所定値A0は、車速や検出した障害物までの距離に応じて変更しても良い。例えば、車速が高い場合には第1の所定値A0の値を小さくし、一方、車速が低い場合には第1の所定値A0の値を大きくすることができる。また、検出した障害物までの距離が大きい場合には第1の所定値A0の値を小さくして、小さな操舵角戻し量でも所定の条件を満たすと判定するようにして、一方検出した障害物までの距離が小さい場合には第1の所定値A0の値を大きくして大きな操舵角戻し量でないと所定の条件を満たさないと判定しないようにすることができる。
ここで、図5では、t4にて再度ハンドルが操作されて操舵角が大きくなり、t5にて操舵角がa2となっている場合を例示している。この判定手法の場合、操舵角戻し量Aはa3とa2との差であるため、A=|a3−a2|となる。もし、|a3−a2|<A0の場合には、a2における操舵角は所定の条件を満たさない、つまり運転者の意図的なハンドル戻しではないと判定されることになる。つまり、一度ハンドルを戻して、ハンドル戻し操作が所定の条件を満たすと判定されて衝突緩和動作がキャンセルされた場合であっても、再度ハンドルを操作して操舵角を第1の所定値A0より小さくした場合には、再び衝突緩和動作により駆動力や制動力の制御が実施されることになる。但し、t4にて再度ハンドルが操作されて操舵角が大きくなった場合は、ハンドル戻し量による操舵角の比較を行うことなく、直ちに運転者の意図的なハンドル戻しではないと判定しても良い。
なお、この実施例では、瞬間的な操舵角の値を基にした操舵角戻し量Aを判定で使用したが、例えば所定期間での平均値を取って操舵角戻し量Aとしても良い。これにより、運転者の瞬間的な誤操作等を除いて判定をすることができる。また、A≧A0が所定時間以上継続することを判定条件として加えても良い。
また、この実施例では、判定の基準となるAを、障害物が検出されてからの最大操舵角度であるa3を基準として説明したが、例えばハンドルを左に切ったり戻したりを数回繰り返す操作が行われた場合は、毎回のハンドル戻し方向での操舵量をそれぞれ操舵角戻し量Aとして第1の所定値A0と比較して判定しても良い。
[判定手法2]操舵角速度での判定
図5において、ハンドル戻し時における操舵角速度をVとすると、V=A/Tである。ここで、第2の所定値V0(°/sec)と操舵角速度Vとを比較し、VがV0以上の場合、つまりV≧V0の場合に、所定の条件を満たすとして、運転者の意図的なハンドル戻しであると判定する。
第2の所定値V0は、予め決められた固定値であっても良い。例えば車種によって決まる、ハンドルを片方に切ってロックしてから逆側にロックするまでのロックツーロックのハンドル回転数の大きさに応じて第2の所定値V0の固定値を決めても良い。
また第2の所定値V0は、[判定手法1]で説明したA0と同様に、車速や検出した障害物までの距離に応じて変更しても良い。車速が高い場合には第2の所定値V0の値を小さくし、一方、車速が低い場合には第2の所定値V0の値を大きくすることができる。また、検出した障害物までの距離が長い場合には第2の所定値V0の値を小さくし、一方検出した障害物までの距離が短い場合には第2の所定値V0の値を小さくすることができる。
なお、操舵角速度Vにおいても、例えば所定期間での平均値を取っても良い。また、V≧V0が所定時間以上継続することを判定条件として加えても良い。
操舵角戻し速度を基に所定の条件を満たすか否かを判定することにより、運転者はハンドルをクイックに操作することにより、意図的なハンドル戻しであることを運転支援装置に伝えることができる。
なお、上記判定手法1と判定手法2は、両方の判定手法を組み合わせて併用することができる。例えば、判定手法1と判定手法2の判定条件をorとして、いずれかの条件に合致するときに所定の条件を満たすと判定することができる。また、判定手法1と判定手法2の判定条件をandとして、両方の条件に合致するときに所定の条件を満たすと判定することができる。
以上、本発明を実施するための形態について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、本実施例においては、障害物の検出に、超音波を利用したクリアランスソナーを使用したが、ミリ波レーダやレーザレーダ、あるいはテレビカメラを使用して障害物を検出しても良い。
また、駆動装置として、エンジン以外に、電気モータ、あるいはハイブリッドであっても良い。
1 運転支援装置
10 運転支援ECU
20 クリソナECU
30 Gセンサ
40 舵角センサ
50 メータコンピュータ
51 情報表示部
60 エンジンECU
70 ブレーキECU
100 ICSアプリ
101 入力処理部
102 車両状態推定部
103 障害物判定部
104 制御量演算部
105 HMI演算部
106 出力処理部
201a〜201d クリアランスソナー

Claims (5)

  1. 車両の進行方向の障害物を検出する障害物検出部と、
    前記障害物検出部が障害物を検出した場合に制動力を制御する制御部と、
    操舵角を検出する操舵角検出部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記障害物検出部が検出した障害物を回避するために必要な自車両の回転半径である回避回転半径と、前記操舵角検出部が検出した操舵角から自車両の自車両回転半径とを算出し、
    前記自車両回転半径が前記回避回転半径以上であると判定した場合に、前記自車両回転半径が前記回避回転半径未満であったと判定した時点での前記操舵角からの戻し量に関するパラメータを算出し、該算出した戻し量に関するパラメータが所定の条件を満たすか否かを判定するハンドル戻し判定をして、
    前記ハンドル戻し判定により前記算出した戻し量に関するパラメータ前記所定の条件を満たすと判定した場合は、前記制動力による制御を抑制し、前記所定の条件を満たさないと判定した場合は、前記制動力による制御を行う運転支援装置。
  2. 前記制御部は、前記操舵角からの戻し量が所定の角度値より大きい場合及び/又は前記操舵角からの単位時間あたりの戻し量が所定の速度値より大きい場合、前記算出した戻し量に関するパラメータが前記所定の条件を満たすと判定する請求項1に記載の運転支援装置。
  3. 前記制御部は、前記所定の角度値を、車速及び/又は検出した障害物までの距離により可変とする請求項2に記載の運転支援装置。
  4. 前記制御部は、前記所定の速度値を、車速及び/又は検出した障害物までの距離により可変とする請求項2に記載の運転支援装置。
  5. 運転者に情報を報知する情報報知部をさらに備え、
    前記制御部は、算出された前記自車両回転半径が前記回避回転半径以上であると判定した場合であって、前記算出した戻し量に関するパラメータが前記所定の条件を満たすと判定した場合は、前記情報報知部を通じて運転者に警告の報知を行う請求項1乃至4のいずれか一項に記載の運転支援装置。
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