JP5956942B2 - タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、路面と接地するトレッド部と、トレッド部に連なるタイヤサイド部と、タイヤサイド部に連なるビード部とを有するタイヤに関する。
従来、オフザロードラジアル(ORR)タイヤ、トラックバスラジアル(TBR)タイヤなどの重荷重用タイヤにおいては、リムフランジとの摩擦及びリムフランジからの突き上げによって、タイヤサイド部、特にビード部側のゴムが変形しやすい。かかる変形を抑制するため、タイヤサイド部、特にビード部側のゴムの厚みを増加させる手法がとられている。しかし、ゴムの厚みを増加させると、ゴムの変形によって発熱し易くなる。タイヤサイド部における発熱は、ゴムの劣化を促進し、タイヤの耐久性を悪化させてしまうことに繋がるため、タイヤサイド部の温度上昇を抑制するタイヤが望まれている。
このような問題を解決するため、タイヤサイド部の一部に、タイヤサイド部の外側表面からタイヤ幅方向外側に突出する乱流発生用突起を設けることによって、タイヤサイド部の外側表面に空気の乱流を発生させて、温度上昇を抑制する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、重荷重用タイヤでは、タイヤサイド部におけるゴムの厚みが乗用車用タイヤに比べて厚いため、乱流発生用突起を設けることによって、タイヤサイド部の外側表面における冷却効果が得られるものの、タイヤ内部までを冷却できず、その結果、温度上昇を抑制する効果が十分に得られない可能性もある。
そこで、近年では、タイヤサイド部の一部において、タイヤ周方向に沿ってタイヤ幅方向内側に凹む周方向凹部を形成するとともに、当該周方向凹部が形成されている領域に乱流発生用突起を設けて、より効率的に温度上昇を抑制することも検討されている。
国際公開番号WO2009/084634号公報
しかしながら、周方向凹部が形成されている領域は、周方向凹部が形成されている領域以外の他の領域に比べてゴムの厚みが小さい。このようにゴムの厚みが小さい領域に乱流発生用突起を成形する場合、タイヤ製造時において、タイヤ内部に設けられているカーカス部が変形してしまう場合がある。具体的には、タイヤ製造時(加硫時)において、乱流発生用突起の成形に伴うゴムの流動によって、カーカス部を構成するカーカスコードがタイヤ幅方向に凹凸してしまう場合があった。このように、カーカス部が変形してしまうと、タイヤ耐久性の低下を引き起こすという問題があった。
すなわち、周方向凹部が形成されている領域に乱流発生用突起を設けることで、温度上昇を効率的に抑制することが可能になるものの、タイヤの耐久性の低下を引き起こし易くなるため、対策が望まれていた。
そこで、本発明は、タイヤサイド部の温度上昇の抑制と、タイヤ耐久性の向上とを両立することが可能なタイヤを提供することを目的とする。
発明者は、タイヤサイド部において、温度上昇を抑制と、タイヤ耐久性の向上とを両立させる観点から鋭意研究した結果、タイヤ厚みが所定範囲内であると、温度上昇を抑制する効果が高められるとともに、タイヤ製造時において、カーカス部の変形に与える影響を抑制できるという知見を得た。
そこで、本発明の特徴は、 路面と接するトレッド部(トレッド部10)と、前記トレッド部に連なるタイヤサイド部(タイヤサイド部20)と、前記タイヤサイド部に連なるビード部(ビード部30)とを有するとともに、トレッド部とタイヤサイド部とビード部とにわたって延びるカーカス部(カーカス部40)を有するタイヤ(空気入りタイヤ1)であって、 前記カーカス部は、トレッド部からタイヤサイド部をへてビード部のビードコアに至るカーカス本体部(カーカス本体部41)と、前記ビードコアで折り返す折返し部(折り返し部42)とを有し、前記タイヤサイド部には、タイヤ幅方向内側に凹むとともに、タイヤ周方向に延びる周方向凹部(周方向凹部100)が形成されるとともに、前記周方向凹部には、タイヤ幅方向外側に向かって突出する乱流発生用突起(乱流発生用突起110)が設けられており、タイヤ幅方向及びタイヤ径方向に沿ったタイヤ断面において、前記カーカス本体部のタイヤ幅方向内側における内側表面と、正規リムに接するリム離反点との距離をタイヤ基準厚み(タイヤ基準厚みT0)として規定するとともに、前記折返し部のタイヤ幅方向内側における内側表面と、前記周方向凹部のタイヤ外表面との距離をタイヤ厚み(タイヤ厚みT1)として規定した場合、前記複数の乱流発生用突起は、前記タイヤ厚みが前記タイヤ基準厚みに対して、20%以上60%以下の領域に設けられていることを要旨とする。
本発明の特徴によれば、タイヤサイド部、特にビード部側の温度上昇の抑制と、タイヤ耐久性の向上とを両立することが可能なタイヤを提供することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤ1を示す一部分解斜視図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤ1を示す断面図である。 図3(a)は、本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤ1の一部拡大斜視図である。図3(b)は、本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤ1の一部拡大側面図である。図3(c)は、図3(b)におけるA−A断面図である。 図4(a)は、実施例に係る空気入りタイヤの一部拡大断面図である。図4(b)は、従来例に係る空気入りタイヤの一部拡大断面図である。図4(c)は、比較例1に係る空気入りタイヤの一部拡大断面図である。
次に、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態について説明する。
(1)空気入りタイヤ1の構成
本実施形態に係る空気入りタイヤ1は、ダンプトラックなどの建設車両に装着される重荷重用の空気入りタイヤ(重荷重用タイヤ)である。空気入りタイヤ1の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1を示す一部分解斜視図である。図2は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1を示す一部断面図である。図3は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1の一部拡大断面図である。
図1に示すように、空気入りタイヤ1は、走行時に路面に接地するトレッド部10と、トレッド部10に連なるタイヤサイド部20と、タイヤサイド部20に連なるビード部30とを有する。
また、タイヤサイド部20の外側表面には、タイヤ幅方向Tw内側に凹むとともに、タイヤ周方向TCに延びる周方向凹部100が形成されている。また、空気入りタイヤ1は、空気入りタイヤ1の骨格を形成するカーカス部40と、トレッド部10においてカーカス部40のタイヤ径方向Td外側に配設されるベルト層50とを有する。
カーカス部40は、カーカスコードと、カーカスコードを覆うゴムからなる層とにより構成される。カーカス部40は、トレッド部10とタイヤサイド部20とビード部30とにわたって延びる。カーカス部40は、トレッド部10からタイヤサイド部20をへてビード部30のビードコア45に至る本体部41と、ビードコア45で折り返す折返し部42とを有する。
正規内圧を充填し、無荷重である無荷重状態におけるタイヤ幅方向及びタイヤ径方向Tdに沿ったタイヤ断面において、折り返し部42のタイヤ径方向Td外側の端部42xは、タイヤ径方向Tdの最も内側に位置するビード端部31から、タイヤ径方向Td外側に向かってタイヤ高さHの40%以上60%以下の範囲に位置している。なお、本実施形態では、タイヤ高さHは、空気入りタイヤ1がリムホイール60に組み付けられた状態において、タイヤ径方向Td内側の下端に位置するビード端部31から、路面に接地するトレッド部10のトレッド面までのタイヤ径方向Tdにおける長さとしている。
ベルト層50は、スチールコードにゴム成分が含浸されることによって構成される。また、ベルト層50は、複数の層により構成され、それぞれの層は、タイヤ径方向Tdに沿って積層している。ビード部30は、タイヤ周方向Tcに沿って配設され、タイヤ赤道線CLを介して、タイヤ幅方向Twの両側に配設される。なお、空気入りタイヤ1は、タイヤ赤道線CLを基準に線対称の構造であるため、図1においては、片側のみ示している。
なお、本実施形態では、空気入りタイヤ1がリムホイール60に組み付けられた状態において、空気入りタイヤ1がリムホイール60のリムフランジ61と接する最もタイヤ径方向Td外側の点を、リム離反点61aと規定する。また、空気入りタイヤ1がリムホイール60に組み付けられた状態とは、空気入りタイヤ1が規格に規定された標準リム(正規リム)に、規格に規定された最大荷重に対応する空気圧で組み付けられた状態を意味する。正規内圧を充填し、無荷重である無荷重状態において空気入りタイヤ1がリムホイール60に組み付けられた状態とも言える。
ここで、規格とは、JATMA YEAR BOOK(2010年度版、日本自動車タイヤ協会規格)を示す。なお、使用地又は製造地において、TRA規格、ETRTO規格などが適用される場合は各々の規格に準ずる。また、本実施形態において、トレッド部10とタイヤサイド部20との境界は、トレッド端部TEであり、タイヤサイド部20とビード部30との境界は、リム離反点61aであることとする。
また、本実施形態において、タイヤサイド部20の外表面には、空気入りタイヤ1のトレッド幅方向Tw及びタイヤ径方向Tdに沿ったタイヤ断面において、リム離反点61aから周方向凹部100のタイヤ径方向Td内側の端部100aまでの範囲に、リム側外表面80が形成されている。
図2に示すように、リム側外表面80は、トレッド幅方向Tw内側に曲率半径R1の中心C1を有する所定の円弧曲線Rc1に沿って形成されている。つまり、リム側外表面80は、トレッド幅方向Tw外側に膨らむ曲面形状に形成されている。リム側外表面80をこのように形成することによって、タイヤサイド部20のビード部30側の領域において、一定の剛性が確保されている。
なお、曲率半径R1の中心C1は、タイヤ最大幅部mの位置からトレッド幅方向Twに延びる仮想直線上に位置することが好ましい。また、周方向凹部100のタイヤ径方向Td内側の端部100aは、タイヤ断面において、周方向凹部100のタイヤ外表面と、曲面形状に形成されているタイヤ外表面(リム側外表面80)との境界点とも言い換えることができる。
(2)周方向凹部の構成
次に、周方向凹部100の構成について具体的に説明する。周方向凹部100は、タイヤ最大幅部mの位置からリム離反点61aまでの範囲に形成される。なお、周方向凹部100のタイヤ径方向Tdの長さと、タイヤ幅方向Twの深さとは、空気入りタイヤ1の大きさや、装着される車両の種類に応じて、適宜決定することが好ましい。
また、周方向凹部100は、周方向凹部100のタイヤ径方向Td内側に位置する内側壁面101と、周方向凹部100のタイヤ径方向Td外側に位置する外側壁面102と、内側壁面101と外側壁面102との間に位置する底面103とを有する。なお、周方向凹部100は、タイヤ径方向Tdにおいて、内側壁面101が形成される領域と、外側壁面102が形成される領域と、底面103が形成される領域との3つの領域に区分けすることができる。
また、周方向凹部100のタイヤ径方向Tdの内側端部100aから周方向凹部100の最深部まで延びる内側壁面101は、タイヤ幅方向Tw外側に曲率半径R2の中心C2を有する円弧曲線Rc2に沿って形成される。すなわち、周方向凹部100では、タイヤ径方向Tdの内側端部100aから最深部までが、曲面形状によって凹むように形成されている。
このような空気入りタイヤ1によれば、タイヤの回転によって、タイヤサイド部20に沿って流れる空気が、曲面形状である側壁面101に沿って周方向凹部100の内部に円滑に流れ込み易くなるとともに、周方向凹部100の内部の空気が、外部に排出されやすくなる。すなわち、周方向凹部100の内部に循環する空気の量を増加させて、ゴムの温度上昇を抑制することが可能になる。
なお、空気入りタイヤ1のタイヤ幅方向Tw及びタイヤ径方向Tdに沿った断面における内側壁面101によって形成される円弧曲線の曲率半径R2は、無荷重状態において、50mm以上であることが好ましい。内側壁面101の曲率半径R2が、50mm未満である場合、荷重時のタイヤサイド部20の倒れ込みによって生じる内側壁面101の歪が局所的に集中してしまい、タイヤサイド部20のビード部30側における耐クラック性が悪化してしまう可能性があるためである。また、空気入りタイヤ1では、正規内圧を充填し、無荷重である無荷重状態における内側壁面101の曲率半径Raと、正規内圧を充填し、正規荷重をかけた正規荷重状態における内側壁面101の曲率半径Rbとは、(Ra−Rb)/Ra≦0.5の関係を満たしてもよい。
同様に、外側壁面102もタイヤ幅方向Tw外側に曲率半径の中心を有する円弧曲線に沿って形成されていてもよい。すなわち、周方向凹部100では、タイヤ径方向Tdの外側端部100bから最深部までが、曲面形状によって凹むように形成されていてもよい。
図2に示すように、本実施形態では、無荷重状態のタイヤ断面において、リム側外表面80に沿った所定の円弧曲線Rc1を、周方向凹部100が形成される領域まで延長させた仮想円弧曲線Vc1を規定する。 また、本実施形態では、所定の円弧曲線Rc1を延長させた仮想円弧曲線Vc1を規定した場合、仮想円弧曲線Vc1対する周方向凹部100の最大深さDは、15mm以上35mm以下の範囲内とする。ここで、図2の例では、仮想円弧曲線Vc1部分が点線で示されている。なお、最大深さDは、図2に示すように、周方向凹部100の底面から仮想円弧曲線Vc1までの間隔である。具体的には、仮想円弧曲線Vc1を基準とした周方向凹部100の深さとは、仮想円弧曲線Vc1を基準として、周方向凹部100のタイヤ外表面に直交する線を規定した場合に、直交線が周方向凹部100のタイヤ外表面に交わる点から、直交線が仮想円弧曲線Vc1に交わる点までの距離である。
また、本実施形態において、周方向凹部100のタイヤ径方向Td内側の端部100aは、リム離反点61aからタイヤ径方向Td外側に向かって所定範囲内の位置に設けられている。具体的に、空気入りタイヤ1に正規内圧を充填し、正規荷重をかけた正規荷重状態における端部100aは、正規内圧を充填し、無荷重である無荷重状態におけるタイヤ径方向Tdのタイヤ高さをHとした場合、リム離反点61aからタイヤ径方向Td外側に向かってタイヤ高さHの0%以上25%以下の範囲内に位置する。なお、本実施形態では、タイヤ高さHは、図2に示すように、空気入りタイヤ1がリムホイール60に組み付けられた状態において、タイヤ径方向Td内側のビード端部31から、トレッド部10のトレッド面までのタイヤ径方向Tdにおける長さとしている。ビード端部31は、タイヤ断面において、リムホイール60に組み付けられた空気入りタイヤ1の最もタイヤ径方向Td内側に位置する下端である。
また、本実施形態に係る周方向凹部100の内部には、タイヤ幅方向Tw外側に向かって突出する複数の乱流発生用突起110が形成されている。乱流発生用突起110の形状は、ブロック形状である。なお、乱流発生用突起110の詳細な構成については、後述する。
(3)乱流発生用突起の構成
次に、周方向凹部100に形成される乱流発生用突起110の構成について、図面を参照しながら説明する。 ここで、図3(a)には、本実施形態に係る周方向凹部100の一部拡大斜視図が示されている。図3(b)には、第1実施形態に係る周方向凹部100の一部拡大平面図が示されている。図3(c)には、図3(b)におけるA−A断面図が示されている。
本実施形態において、周方向凹部100の内部には、タイヤ幅方向Tw外側に向かって突出する乱流発生用突起110が形成されている。なお、周方向凹部100の内部とは、タイヤ径方向Tdにおいて、周方向凹部100のタイヤ径方向Td内側の端部100aと、周方向凹部100のタイヤ径方向Td外側の端部100bとの間の領域内を示す。
具体的に、複数の乱流発生用突起110は、第1乱流発生用突起111と、第1乱流発生用突起111からタイヤ周方向Tcに所定ピッチを設けて配置される第2乱流発生用突起112とを含む。また、第1乱流発生用突起111のタイヤ径方向Tdにおける両端部111x,111yと、前記第2乱流発生用突起のタイヤ径方向における両端部112x,112yとは、タイヤ径方向における位置が異なるように配置されている。かかる空気入りタイヤ1によれば、周方向凹部100の内部に空気が流れる際に、第1乱流発生用突起111に衝突しなかった空気が、タイヤ周方向Tcに隣接する第2乱流発生用突起112に衝突するため、乱流が一層発生しやすくなる。
また、本実施形態では、複数の乱流発生用突起110は、第1乱流発生用突起111と、第2乱流発生用突起112と、第1乱流発生用突起111のタイヤ径方向Td内側に間隔を設けて配置される第3乱流発生用突起113とを含む。
第2乱流発生用突起112のタイヤ径方向Td外側端部112xは、第1乱流発生用突起111のタイヤ径方向Td内側端部111yよりもタイヤ径方向Td外側に位置してもよい。具体的に、図3(b)に示すように、第2乱流発生用突起112のタイヤ径方向Td外側端部112xは、第1乱流発生用突起111のタイヤ径方向Td内側端部111yよりもタイヤ径方向Td外側に距離L2だけ離れてもよい。
また、第2乱流発生用突起112のタイヤ径方向Td内側端部112yは、第3乱流発生用突起113のタイヤ径方向Td外側端部113xよりもタイヤ径方向Td内側に位置してもよい。具体的に、図3(b)に示すように、第2乱流発生用突起112のタイヤ径方向Td内側端部112yは、第3乱流発生用突起113のタイヤ径方向Td外側端部113xよりもタイヤ径方向Td内側に距離L3だけ離れてもよい。
かかる空気入りタイヤ1によれば、第1乱流発生用突起111と第3乱流発生用突起113との間を通過した空気の流れが、タイヤ周方向Tcに隣接する第2乱流発生用突起112に衝突するため、一層乱流が発生しやすくなる。
なお、以下、第1乱流発生用突起111と第2乱流発生用突起112と第3乱流発生用突起113とを、乱流発生用突起110として適宜示す。
また、本実施形態では、複数の乱流発生用突起110が、第1乱流発生用突起111と第2乱流発生用突起112と第3乱流発生用突起113との3種類の乱流発生用突起を含む場合を例に挙げて説明するが、乱流発生用突起110は1種類(例えば、第1乱流発生用突起111)でもよいし、2種類でもよいし、4種類以上でもよい。
本実施形態に係る空気入りタイヤ1では、タイヤ断面において、カーカス本体部41のタイヤ幅方向Tw内側における内側表面と、正規リムに接するリム離反点61aとの距離をタイヤ基準厚みT0として規定するとともに、折返し部42のタイヤ幅方向Tw内側における内側表面と、周方向凹部100のタイヤ外表面との距離をタイヤ厚みT1として規定する。なお、詳細には、タイヤ基準厚みT0は、カーカス本体部41のタイヤ幅方向Tw内側における内側表面に直交する方向に沿った距離である。また、タイヤ厚みT1は、折返し部42のタイヤ幅方向Tw内側における内側表面に直交する方向に沿った距離である。
上記のようにして、タイヤ基準厚みT0とタイヤ厚みT1とを規定した場合、複数の乱流発生用突起110は、タイヤ厚みT1がタイヤ基準厚みT0に対して、20%以上60%以下の領域に設けられている。すなわち、第1乱流発生用突起111と第2乱流発生用突起112と第3乱流発生用突起113とは、タイヤ厚みT1がタイヤ基準厚みT0に対して、20%以上60%以下の領域に設けられている。
具体的に、図2に示すように、周方向凹部100には、タイヤ基準厚みT0に対して20%以上60%以下のタイヤ厚みT1となる領域200が形成される。図2の例では、周方向凹部100のタイヤ外表面上の点200aにおけるタイヤ厚みT1aが、タイヤ基準厚みT0に対して20%以上60%以下の厚みを有している。また、周方向凹部100の外側表面上の点200bにおけるタイヤ厚みT1bが、タイヤ基準厚みT0に対して20%以上60%以下の厚みを有している。
図2に示すように、乱流発生用突起110は、タイヤ厚みT1がタイヤ基準厚みT0に対して、20%以上60%以下の領域200内に設けられている。言い換えると、乱流発生用突起110と周方向凹部100とが接合する接合部分では、タイヤ厚みは、タイヤ基準厚みT0に対して20%以上60%以下のタイヤ厚みT1であるといえる。あるいは、乱流発生用突起110は、領域200のタイヤ径方向Td内側の端部200aと、領域200のタイヤ径方向Td外側の端部200bとの間に設けられているともいえる。
図3(a)乃至(b)に示すように、複数の乱流発生用突起110のそれぞれは、概ね立体長方形状に形成されている。ここで、複数の乱流発生用突起の少なくとも一つは、タイヤ幅方向Tw外側に位置する幅方向外側面と、幅方向外側面のタイヤ径方向Td内側に位置する径方向内側面と、幅方向外側面のタイヤ径方向Td外側に位置する径方向外側面とを備える。なお、以下において、乱流発生用突起110の形状について説明する。また、第1乱流発生用突起111と第2乱流発生用突起112と第3乱流発生用突起113とは、概ね同一の面数を持つ立体長方形状に形成されていることから、第1乱流発生用突起111に着目して、説明する。
第1乱流発生用突起111は、幅方向外側面111aと、幅方向外側面111aのタイヤ径方向Td内側に位置する径方向内側面111bと、幅方向外側面111aのタイヤ径方向Td外側に位置する径方向外側面111cと、幅方向外側面111aのタイヤ周方向Tcの一方に位置する周方向側面111dと、幅方向外側面111aのタイヤ周方向Tcの他方に位置する周方向側面111eとを有する。
具体的に、径方向内側面111bは、幅方向外側面111aのタイヤ径方向Td内側端部から周方向凹部100のタイヤ外表面に延びる。径方向外側面111cは、幅方向外側面111aのタイヤ径方向Td外側端部から周方向凹部100のタイヤ外表面に延びる。周方向側面111dは、幅方向外側面111aのタイヤ周方向Tdの一方の端部から周方向凹部100のタイヤ外表面に延びる。周方向側面111eは、幅方向外側面111aのタイヤ周方向Tdの他方の端部から周方向凹部100のタイヤ外表面に延びる。
図3(c)に示すように、本実施形態では、径方向内側面111bは、タイヤ断面において、タイヤ幅方向Twに対して平行、又は、タイヤ幅方向Tw外側に向かってタイヤ径方向Td外側に傾斜するように延びている。また、径方向外側面111cは、タイヤ断面において、タイヤ幅方向Twに対して平行、又は、タイヤ幅方向Tw外側に向かってタイヤ径方向Td内側に傾斜するように延びている。
すなわち、タイヤ断面において、径方向内側面111bのタイヤ幅方向Twに対する角度θwbは、0度以上90度未満の範囲内である。具体的に、図3(c)に示すように、径方向内側面111bのタイヤ幅方向Twに沿った直線WLに対する角度θwbは、0度以上90度未満の範囲内である。更に、図3(c)に示すように、タイヤ断面において、幅方向外側面111aと、径方向内側面111bとの成す角度θabは、鈍角であることが好ましい。
このように、径方向内側面111b及び径方向外側面111cは、タイヤ幅方向Twに対して、平行、又は、傾斜するように形成されている。かかる空気入りタイヤ1によれば、径方向内側面111b及び径方向外側面111cが、モールドの引き抜き方向であるタイヤ幅方向Twに対して、平行、又は、傾斜するように形成されている。よって、タイヤ成形時におけるモールドを引き抜く際に、第1乱流発生用突起111の径方向内側面111b及び径方向外側面111cがモールドに引っかかることを防止できる。これにより、タイヤ成型時の外観不良等を防止することができる。
なお、複数の乱流発生用突起の全てにおいて、径方向内側面111b及び径方向外側面111cのタイヤ幅方向Twに対する角度が、0度以上90度未満の範囲内であることが好ましい。
また、第1乱流発生用突起111のタイヤ周方向Tcの幅wと第2乱流発生用突起112のタイヤ周方向Tcの幅wと第3乱流発生用突起113のタイヤ周方向Tcの幅wとは、同一であってもよいし、異なっても良い。また、第1乱流発生用突起111のタイヤ周方向Tcの幅wと第2乱流発生用突起112のタイヤ周方向Tcの幅wと第3乱流発生用突起113のタイヤ周方向Tcの幅wとは、2mm以上10mm以下であることが好ましい。
これは、次の理由による。幅wが2mm未満であると、乱流発生用突起110は、空気流によって振動する恐れがあり、且つ、強度的にも弱いためである。一方、乱流発生用突起110の幅wが10mmを超えると、乱流発生用突起110内の蓄熱量が多くなり過ぎるためである。本実施形態では、乱流発生用突起110の幅wを2mm〜10mmの範囲とすることにより、タイヤサイド部20に乱流発生用突起110を設けることによるデメリットを極力防止しつつ放熱特性の向上を図ることができる。なお、乱流発生用突起110(第1乱流発生用突起111又は第2乱流発生用突起112)の側壁が傾斜し、タイヤ周方向Tcの幅wが変化する場合には、タイヤ周方向Tcの幅wは、最大幅と最小幅との平均値とする。
また、同様の理由により、乱流発生用突起110のタイヤ径方向Tdにおける長さL110は、20mmであることが好ましい。
第1乱流発生用突起111と、第3乱流発生用突起113とは、タイヤ径方向Tdに離間するように形成されている。第1乱流発生用突起111と、第3乱流発生用突起113とのタイヤ径方向Tdにおける距離L1は、第1乱流発生用突起111(又は第3乱流発生用突起113)と、第2乱流発生用突起112とのタイヤ周方向Tcのピッチp1乃至p2に対して15%〜30%となるように形成されていることが好ましい。これは、次の理由による。すなわち、距離L1が、ピッチpに対して15%未満の場合、周方向凹部100に入り込んだ空気の流れが阻害され、周方向凹部100内において空気が滞留する部分(領域)が多く発生してしまうためである。一方、距離L1が、ピッチpに対して30%よりも大きい場合、底面103に対して付着と剥離を繰り返すという空気の流れが発生し難くなってしまうためである。
なお、図3(b)に示すように、タイヤ周方向Tcのピッチp1とは、第1乱流発生用突起111(または第3乱流発生用突起113)のタイヤ周方向における中心から、隣接する第2乱流発生用突起112のタイヤ周方向における中心までのタイヤ周方向の一方に沿った距離のことである。また、タイヤ周方向Tcのピッチp2とは、第2乱流発生用突起112のタイヤ周方向における中心から、第1乱流発生用突起111(または第3乱流発生用突起113)のタイヤ周方向における中心までのタイヤ周方向の一方に沿った距離のことである。
また、本実施形態において、乱流発生用突起110のタイヤ幅方向Twにおける高さhは、7.5mm以上25mm以下である。具体的に、第1乱流発生用突起111の高さhと第2乱流発生用突起112の高さhと第3乱流発生用突起113の高さhとが、7.5mm以上25mm以下である。これは、次の理由による。高さhが7.5mm以上25mm以下であると、建設車輌用タイヤの実用速度域において、どの速度域で使用されるタイヤにおいても所定の放熱特性を発揮させることができるからである。なお、本実施形態において、乱流発生用突起110の高さhは、乱流発生用突起110が位置する周方向凹部100のタイヤ外表面から垂直方向に沿って、乱流発生用突起110の最も離れた点までの距離を示す。
また、本実施形態において、乱流発生用突起110の高さhと、乱流発生用突起110のタイヤ周方向Tcにおける所定ピッチp(p1乃至p2)と、乱流発生用突起110の幅wとは、1≦p/h≦50、且つ、1≦(p−w)/w≦100の関係を満たすように形成されている。これは、次の理由による。まず空気流の上下乱流状態は、おおよそp/hで調整できるためであり、p/hが1未満であると乱流発生用突起110の間の溝底に下降流として突き当たりにくくなる。一方、p/hが50よりも大きくなると乱流発生用突起110による効果が低くなってしまう。
なお、全ての乱流発生用突起110が、1≦p/h≦50、且つ、1≦(p−w)/w≦100の関係を満たすように形成されていることが好ましい。すなわち、第1乱流発生用突起111乃至第3乱流発生用突起113の全てが、1≦p/h≦50、且つ、1≦(p−w)/w≦100の関係を満たすように形成されていることが好ましい。
また、(p−w)/wは、ピッチpに対する乱流発生用突起110の幅wの割合を示すものである。(p−w)/wが、1.0未満であると、空気入りタイヤ1をタイヤサイド部側から見た側面視において、放熱を向上させたいタイヤサイド部20の外側表面の面積(周方向凹部100の外側表面の面積)が、乱流発生用突起110の面積よりも小さくなってしまうため、好ましくない。また、乱流発生用突起110はゴムからなり、表面積増加による放熱向上効果が期待できないため、(p−w)/wの最小値は1.0に規定している。一方、(p−w)/wが、100よりも大きいと乱流発生用突起110によって乱流を発生させる効果が低くなるため、好ましくない。
(5)作用・効果
本実施形態に係る空気入りタイヤ1では、タイヤサイド部20の外側表面には、タイヤ幅方向Tw内側に凹むとともに、タイヤ周方向Tcに延びる周方向凹部100が形成されている。
本実施形態に係る空気入りタイヤ1では、タイヤ断面において、タイヤ基準厚みT0を規定した場合、乱流発生用突起110は、折返し部42の内側表面に直交する方向に沿って、折返し部42の内側表面と周方向凹部100の外側表面とのタイヤ厚みT1が、タイヤ基準厚みT0に対して、20%以上60%以下の領域に設けられている。
ここで、乱流発生用突起110が、タイヤ基準厚みT0に対するタイヤ厚みT1が20%未満の領域に設けられている場合、タイヤ製造時(加硫時)において、乱流発生用突起の成形に伴うゴムの流動によって、カーカス部40を構成するカーカスコードがタイヤ幅方向に凹凸してしまう場合がある。具体的に、周方向凹部100の内部に乱流発生用突起110を配置しているため、周方向凹部100と周方向凹部100以外の領域におけるタイヤ外表面との境界が成形される際、又は、乱流発生用突起110が成形される際に、ゴムが流動することによって、複数箇所でカーカス部が変形するおそれがある。このように、カーカス部40が変形してしまうと、歪みの集中を受けて、カーカス部40とゴムとが剥離するなどのタイヤ故障を引き起こしやすくなり、その結果、タイヤ耐久性が低下してしまう。
一方、乱流発生用突起110が、タイヤ基準厚みT0に対するタイヤ厚みT1が60%よりも大きい領域に設けられている場合、タイヤサイド部20の外側表面における冷却効果が得られるものの、タイヤ内部までを冷却できず、その結果、温度上昇を抑制する効果が十分に得られない可能性もある。
本実施形態に係る空気入りタイヤ1によれば、乱流発生用突起110は、タイヤ基準厚みT0に対するタイヤ厚みT1が20%以上60%以下の領域に設けられているため、タイヤサイド部20の温度上昇の抑制と、タイヤ耐久性の向上とを両立することが可能になる。
また、本実施形態に係る空気入りタイヤ1には、周方向凹部100が形成されていることによって、周方向凹部100が形成されていない場合に比べて、タイヤサイド部20に用いられるゴムの体積を低減させている。このため、タイヤサイド部20のゴムの変形による発熱を抑制することが可能となる。さらに、空気入りタイヤ1を製造するためのゴム量を低減することができるため、空気入りタイヤ1の製造コストを抑制することが可能となる。
また、乱流発生用突起110の一部は、仮想円弧曲線Vc1よりも、所定突出高さだけタイヤ幅方向Tw外側に突出するように形成されていることが好ましい。かかる空気入りタイヤ1によれば、タイヤサイド部20の外側表面に沿って流れる空気が、乱流発生用突起110の突出部分に衝突して、周方向凹部100の内部に向かって流れ込み易くなる。すなわち、周方向凹部100の内部に流れ込む空気の量を増加させて、ゴムの温度上昇を抑制することが可能になる。
なお、乱流発生用突起110は、周方向凹部100の内部において、周方向凹部100のタイヤ径方向Tdにおける内側端部100aから、タイヤ径方向Td外側に離間して配置されている。かかる空気入りタイヤ1によれば、方向凹部100のタイヤ径方向Tdにおける内側端部100aと、乱流発生用突起110との間から、周方向凹部100の内部に向かって、空気流が流入しやすくなる。すなわち、周方向凹部100の内部に流れ込む空気の量を増加させて、ゴムの温度上昇を抑制することが可能になる。
[比較評価]
次に、本発明の効果を更に明確にするために、以下の従来例、比較例及び実施例に係る空気入りタイヤを用いて行った比較評価について説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
(1)評価方法
複数種類の空気入りタイヤを用いて試験を行い、タイヤの温度上昇とタイヤ耐久性とについて評価をした。各タイヤのタイヤサイズは、何れも59/80R63とした。すなわち、いずれも重荷重用タイヤを用いた。
図4(a)には、実施例1に係る空気入りタイヤの拡大断面図が示されている。実施例1に係る空気入りタイヤには、上述した実施形態に示される空気入りタイヤを用いた。具体的に、実施例1に係る空気入りタイヤは、タイヤサイド部に周方向凹部が形成されているとともに、周方向凹部に乱流発生用突起が形成されている空気入りタイヤを使用した。なお、実施例1の詳細な構成は、表1に示すとおりである。
従来例に係る空気入りタイヤは、図4(b)に示すように、タイヤサイド部に周方向凹部が設けられていない空気入りタイヤを使用した。なお、従来例に係る空気入りタイヤでは、タイヤ断面のタイヤサイド部の外側表面が、仮想円弧曲線Vc1に沿った形状である。
比較例1に係る空気入りタイヤは、図4(c)に示すように、タイヤサイド部に周方向凹部が設けられていない空気入りタイヤを使用した。なお、比較例1に係る空気入りタイヤでは、タイヤサイド部に乱流発生用突起110が形成されているものを用いた。
比較例2〜3に係る空気入りタイヤは、タイヤサイド部に周方向凹部が形成されている空気入りタイヤを使用した。比較例2〜3に係る空気入りタイヤでは、周方向凹部に乱流発生用突起110が形成されているものを用いた。なお、比較例2〜3に係る空気入りタイヤと、実施例1に係る空気入りタイヤとは、乱流発生用突起の設けられている領域が異なる。比較例2〜3に係る空気入りタイヤと、実施例1に係る空気入りタイヤとの詳細は、表1に示すとおりである。
<温度評価試験>
温度評価試験については、各タイヤを標準リム(TRAに準拠)に組み付け、正規内圧(TRAに準拠)、正規荷重(TRAに準拠)を与えた状態において、ドラム試験機上で転動させた後に、ビード部の温度を測定した。具体的に、速度15km/hによって、24時間走行させた後に、タイヤサイド部の温度を測定した。ここで、図4(a)に示すように、リム離反点61aからタイヤ径方向Td外側に向かって40mm離れた位置Z1と、周方向凹部100のタイヤ径方向外側の端部100bから、タイヤ径方向内側に向かって40mm離れた位置Z3と、位置Z1と位置Z3との中点である位置Z2とを規定した。位置Z1〜Z3のそれぞれに細穴を設けて、熱電対を挿入して折り返し部42の外側表面からタイヤ幅方向外側に5mm離れた位置の温度を測定した。なお、位置Z1〜Z3のそれぞれでは、タイヤ周方向に沿って、6か所において温度を測定した。位置Z1〜Z3のそれぞれの測定結果は、6か所の測定結果の平均値である。表1に示される測定結果は、従来例に係る温度を基準にし、各タイヤの差の値を表している。なお、この値は、マイナス(−)方向における値が大きいほど、温度上昇を抑制する効果に優れていることを示す。
<耐久性評価試験>
耐久性評価試験については、上述した温度評価試験を実施した後、正規内圧(TRAに準拠)の160%に荷重を高めて、更に400時間走行させた。この後に、各タイヤを切断し、カーカス部とゴムとの剥離面積を測定した。表1に示される測定結果は、従来例に係る剥離面積を基準(100)にし、各タイヤの剥離面積の値を割合(%)によって表している。なお、この値は、小さいほど、耐久性の効果に優れていることを示す。
(2)評価結果
各空気入りタイヤの評価結果について、表1を参照しながら説明する。
Figure 0005956942
表1に示すとおり、実施例1に係る空気入りタイヤは、従来例及び比較例に係る空気入りタイヤと比較して、タイヤサイド部20の温度上昇を抑制する効果が大きいことが証明された。
また、実施例1に係る空気入りタイヤは、従来例及び比較例に係る空気入りタイヤと比較して、剥離面積が小さいことが確認された。すなわち、実施例1に係る空気入りタイヤは、タイヤ耐久性に優れていることが証明された。
[その他の実施形態]
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
例えば、本発明の実施形態は、空気入りタイヤ1が重荷重用タイヤである場合を例に挙げて説明したが、乗用車用タイヤなどの他のタイヤであってもよい。
また、タイヤとして、空気や窒素ガスなどが充填される空気入りタイヤであってもよく、空気や窒素ガスなどが充填されないソリッドタイヤでもあってもよい。
また、上述した実施形態のそれぞれの特徴は、発明を損なわない範囲において、組み合わせ可能である。なお、各実施形態及び変更例において、同様の構成については、詳細な説明を適宜省略している。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1…空気入りタイヤ、 Tc…タイヤ周方向、Td…タイヤ径方向、Tw…タイヤ幅方向、m…タイヤ最大幅部、10…トレッド部、20…タイヤサイド部、30…ビード部、31…ビード端部、40…カーカス部、41…カーカス本体部、42…折返し部、42a…端部、50…ベルト層、60…リムホイール、61…リムフランジ、61a…リム離反点、100…周方向凹部、110…乱流発生用突起、100a…内側端部、100b…外側端部

Claims (8)

  1. 路面と接するトレッド部と、前記トレッド部に連なるタイヤサイド部と、前記タイヤサイド部に連なるビード部とを有するとともに、前記トレッド部と前記タイヤサイド部と前記ビード部とにわたって延びるカーカス部を有するタイヤであって、
    前記カーカス部は、前記トレッド部から前記タイヤサイド部をへて前記ビード部のビードコアに至るカーカス本体部と、前記ビードコアで折り返す折返し部とを有し、
    前記タイヤサイド部には、タイヤ幅方向内側に凹むとともに、タイヤ周方向に延びる周方向凹部が形成されており、前記周方向凹部には、タイヤ幅方向外側に向かって突出する乱流発生用突起がタイヤ周方向に所定間隔を設けて複数配置されており、
    タイヤ幅方向及びタイヤ径方向に沿ったタイヤ断面において、前記カーカス本体部のタイヤ幅方向内側における内側表面と、正規リムに接するリム離反点との距離をタイヤ基準厚みとして規定するとともに、前記折返し部のタイヤ幅方向内側における内側表面と、前記周方向凹部のタイヤ外表面との距離をタイヤ厚みとして規定した場合、
    複数の前記乱流発生用突起は、前記タイヤ厚みが前記タイヤ基準厚みに対して、20%以上60%以下の領域に設けられており、
    前記タイヤ断面において、前記タイヤサイド部の外表面には、前記リム離反点から前記周方向凹部のタイヤ径方向内側の端部までの範囲に所定の円弧曲線に沿ったリム外側表面が形成されており、前記リム外側表面に沿った前記所定の円弧曲線を前記周方向凹部の形成される領域まで延長させた仮想円弧曲線を規定した場合、前記乱流発生用突起の一部は、前記仮想円弧曲線よりもタイヤ幅方向外側に突出しており、
    前記乱流発生用突起のタイヤ径方向内側の端部は、前記周方向凹部のタイヤ径方向内側端部よりもタイヤ径方向外側に位置し、かつ、前記乱流発生用突起のタイヤ径方向外側の端部は、前記周方向凹部のタイヤ径方向外側の端部よりもタイヤ径方向内側に位置する
    ことを特徴とするタイヤ。
  2. 前記タイヤ断面において、前記折り返し部のタイヤ径方向外側の端部は、タイヤ径方向の最も内側に位置するビード端部から、タイヤ径方向外側に向かってタイヤ高さの40%以上60%以下の範囲に位置する
    ことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記複数の乱流発生用突起は、第1乱流発生用突起と、前記第1乱流発生用突起からタイヤ周方向に所定ピッチを設けて配置される第2乱流発生用突起とを含み、
    前記第1乱流発生用突起のタイヤ径方向における両端部と、前記第2乱流発生用突起のタイヤ径方向における両端部とは、タイヤ径方向における位置が異なるように配置されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 前記複数の乱流発生用突起は、前記第1乱流発生用突起のタイヤ径方向内側に間隔を設けて配置される第3乱流発生用突起を含み、
    前記第2乱流発生用突起のタイヤ径方向外側端部は、前記第1乱流発生用突起のタイヤ径方向内側端部よりもタイヤ径方向外側に位置し、
    前記第2乱流発生用突起のタイヤ径方向内側端部は、前記第3乱流発生用突起のタイヤ径方向外側端部よりもタイヤ径方向内側に位置する
    ことを特徴とする請求項3に記載のタイヤ。
  5. 前記複数の乱流発生用突起の少なくとも一つは、タイヤ幅方向外側に位置する幅方向外側面と、前記幅方向外側面のタイヤ径方向内側端部から前記周方向凹のタイヤ外表面に延びる径方向内側面と、前記幅方向外側面のタイヤ径方向外側端部から前記周方向凹のタイヤ外表面に延びる径方向外側面と、を備え、
    前記径方向内側面は、タイヤ断面において、タイヤ幅方向に対して平行、又は、タイヤ幅方向外側に向かってタイヤ径方向外側に傾斜するように延びており、
    前記径方向外側面は、タイヤ断面において、タイヤ幅方向に対して平行、又は、タイヤ幅方向外側に向かってタイヤ径方向内側に傾斜するように延びる
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のタイヤ。
  6. 前記乱流発生用突起の高さhは、7.5mm以上25mm以下の範囲内である
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のタイヤ。
  7. 前記乱流発生用突起の幅wは、2mm以上10mm以下の範囲内である
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のタイヤ。
  8. 前記乱流発生用突起の高さhと、前記乱流発生用突起のタイヤ周方向における所定ピッチpと、前記乱流発生用突起の平均幅wとは、1.0≦p/h≦50.0、且つ、1.0≦(p−w)/w≦100.0の関係を満たす
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のタイヤ。


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